キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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レス数が950を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。
【伝説の】Another-CU_9【継承者】

1 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 12:47:04 ID:PG0gsAI6




この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、この物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語は キャプテン森崎のアナザーストーリーであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描くストーリーです。


恋愛は二の次に、サッカーに命を削って頑張る彼等を応援してあげて下さい。




428 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:07:10 ID:IOG2DnXQ
>>393の選択肢の中でどう考えてもBだけ即物的で変だったものな

429 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:09:00 ID:IOG2DnXQ
貴公子ポイント消費でリセットとか出来ないかな
中山、バンビの離脱は納得行くものだったけど、これはあまりにキツイ。

430 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:13:44 ID:???
見え透いた地雷踏み抜いたペナだろ、投票してない俺が咎めるのもアレだけど
>彼はフロレンティア・ヴィオラから去る事になりそうです
って書いてあるしなり"そう"だからまだ何とかなるかも?
確率はめっさ低いだろうけど

431 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:15:56 ID:???
仕方ないかな。
スペルマン主役会を楽しみにしてただけあって残念だ。
ただ戦力的な意味では不安ががが。
モブのDF力は見てないけど、どう考えても今までより落ちるよなぁ

432 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:17:48 ID:???
地雷だと言われると、そうではないと言いたくなる

>>272にある描写ではスペルマンは何か試そうとしてて、それは>>390で出た個人競技の動きではないかと判断した
その事について言及したのは、あくまで判断の確認がしたかったためであって
三杉がこれやれはよはよと勝手に言わなければ、スペルマンのやる気をちゃんと見ていたぞって話になっていたのではないだろうか

433 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:20:32 ID:???
地雷です

434 :430:2014/06/23(月) 00:26:15 ID:???
俺が思うに
スペルマン(この場面はやってみよう…)
は試すような、というよりあんまりやりたくないけどって感じだね
とくに>>390→>391の

>三杉『以前取り組んでいた個人競技の動きを守備に取り入れるんだ。
    方法は問わない、キミのアイデアに任せるよ。』

>スペルマン『ハァッ!? 何を言ってんだ、そんなの"御免"だよ!』

ってとこ見て思ったけどその個人競技を利用したことはあまりやりたくなかったんじゃないかなって思う
「無理だよ!」じゃなくて「御免だよ!」って言ってるところからできるけどやりたくないんだなって俺は思ってた
だから過去とかはあまり直接触れるのは避けたかったのよ

435 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:27:10 ID:???
うん、明らかに嫌がってたよね

436 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:35:10 ID:???
そゆこと、あらかじめ俺が気付いてるなら言っとけばよかったけど
言おうとしたときにはもう決まってたし・・・

今回の投票で一つ言わせてもらうとかなりきつい言い方かもしれんが
周りに流されるなってとこかな?
こういう重要そうな選択肢はほかの人が選んでるから俺もこれにしよう
っていう考えがあるならもう少し考えてほしいかな

いや、ちゃんと考えて選んだならこの発言してる俺が悪いんだけど・・・
あー、本当に俺もごめんなさい、気が利かなくてごめんなさい、マジで本当にごめんなさい

437 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:44:04 ID:???
これが、あいつのプレイもっと見てみたかったな、な心境

438 :432:2014/06/23(月) 00:57:44 ID:???
>>436
こちらも考えもなしに選択を選んだ上に
無い知恵絞っていい訳じみたものを出してごめんなさい。

リカバリー効くようなものじゃない結果を招いてしまったし、もう判定しか参加しないよ
本当に一つの物語をつぶしてしまってごめんなさい…

439 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 00:58:44 ID:???
これから別の部分で挽回していこうぜ、ドンマイ

440 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 01:05:58 ID:???
>>438
いや、正直俺も起こったりする資格もないんだけどね・・・
>>430で俺も行ったしひょっとしたらうまくいく可能性もある
3人寄らば文殊の知恵って言葉もあるしなるべくみんなで考えてけばいい
もっともここにいるのは3人ばかしじゃないからもっといい知恵出せるはず

俺だって流される時なんてよくある
とにかくスペルマンを何とかしてここに止める方法(露骨すぎはさすがにNG)を考えよう
アナカンさんがもう無理って言ったときようにスペルマンが去った後のことも

441 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 01:14:36 ID:???
「僕のことは嫌いになってもヴィオラのことは嫌いにならないでくれ!」

442 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 02:15:13 ID:???
重要キャラがいなくなってもなんとかなるもんさ

某ロストがあるスレのせいで味方がいなくなることに耐性が付いてしまった

443 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 02:41:55 ID:???
人物紹介にも書き続けてましたが、誰もスペルマンの本当の過去は知らなかったんです。
しかし三杉は洞察によってスペルマンの過去の片鱗に初めて迫りました。
そしてそれはスペルマンにとって大きなターニングポイントを覚悟させました。

また誰にも知られたくないと仮面を被ってきた彼ですが、でも奥底では変わりたいとも考えていた筈です。
プレイヤーとしても、このままではダメだと内心考えている描写が試合中増えていたとも思います。
彼は何をすればプレイヤーとして一段上がれるか、明らかに判っています。
でもそれが心の問題で出来ない、触れたくないというのあります。

彼に必要なのは心のケアであり、そのために過去と向き合うことでした。
三杉はスペルマン一人で向き合えなかった過去を解りたいと思ってくれるか…
強く追及されれば、彼は少なくとも三杉に隠していた秘密を話したでしょう。
そして彼のこれまでのプレイが決して手抜きだったわけではなく、これまでの彼として全力だったと判って貰おうとしたでしょう。
スペルマンの覚醒はそこからでした。

しかしスペルマンは三杉が優秀なDFが欲しいだけだと誤解しました。
一度見せたからには、高い守備能力を今後も当然求められる。
自分はそれに応える事は出来ないと思い込んでいる。
この心的圧力はスペルマンに逆の意味で重荷を下ろす決断をさせても仕方がありません。

今回の選択肢がこうなってしまった理由は以上です。
Bの選択をした方がそんなつもりはなかったと思われるかも知れません。
しかし自分がどういう意図だったかという事よりも、相手がどう受け取るかが優先する場合はどうしてもあります。
なのでご理解頂きたいと思います、只のゲームて不愉快にさせて大変申し訳ありません。

444 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 13:47:56 ID:???

>>418-419
さよならまで予見されていたとは驚きました。
しかし確かに後者の選択ではうまく凌げる可能性は非常に低い物になっておりました。
厳しさは伝わっていたということですね。

>>420
キャラのバックボーンというか隠れ設定は定まっていました。
それが表に出るか出ないかという所です。

>>421
その場合、目の前の試合はモブに出て貰うしかないでしょうね。

>>422
今後の展開は思い描いていますが、細かいところはキャラがどう動くかですからね。

>>423
私もそちらを推奨致します。
他の外伝様のようにモブが主戦に躍り出るような想定はありませんので。

445 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 13:49:19 ID:???

>>424-425>>429
スペルマンの離脱は、彼のキャラクターゆえに元々可能性がありました。
それゆえにゲームオーバーややり直しになる事はなく、こちらの分岐に進んでいるとご理解下さい。
ヴィオラを去った時、その後の登場予定については今の段階では語れません。

>>426-428>>433
そうですね。恐縮ですがBとCは地雷でした。

>>431>>437
期待して頂いていたのに、大変申し訳ありません。
ただどうなっても物語やバランスが崩壊するような事にはならない予定です。

>>434-435
全くご考察の通りです。
ただし、だからこそ彼の力を引き出すには過去に直接触れなくてはいけませんでした。
土足で入り込むべきではないと思われるかも知れませんが、
既に三杉は片足を突っ込んでいたのです。


>>436
こういった複数の方々が選択に参加する場では当然起こり得る事ですよね。
しかもうちのスレは無駄に時間がかかって長引いています。
過去の記述を記憶していて、判断に至るとはなかなか難しいのは当然です。

446 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 13:52:03 ID:???

>>438
アナカンというスレは時に容赦なかったり理不尽だったりしてしまいます。

ただ言っておきたいのは、エピソードが変わってしまう可能性は否定しませんが、
物語が潰れたわけでは全くありませんという事です。
全ての選択に正着を打ち続けるなんてそもそも不可能です。
成功と失敗を繰り返し、三杉とアルシオンは喜びも苦しみも知っていきます。
そうする事で理想と現実のギャップは次第に埋まり、彼らも大人になっていくのでしょう。

>>439>>440
そのように考えて頂くと非常に助かります。
確かに失敗の後は先が怖かったり読む意欲も減ってしまうかも知れません。
しかし取りあえず今日まで物語が崩壊しなかったという実績は私も分かって欲しいのです。

>>441
フライングゲット

>>442
アナカンもモリブレムさん推しです

447 :ここから>>406の続きアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 13:54:15 ID:???

> E 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「誤解しないで欲しいな。
    君をただ単にブロッカーにするため、あの時のブロックの話題をしたのではない。」

スペルマン「……」

 スペルマンは三杉の言葉に動きを止める事をしなかった。
 この時スペルマンは決定的な哀傷を感じていた。
 三杉は自分の態度を『ボクは1ブロッカーなどで終わるつもりはない』というプライドの高さとして捉えたのだ。
 心に余裕がなく、偏狭になっている自覚はなかった。
 確かに誤解はあった。

 『サッカー選手として大成したい』と考えることは遂に出来なかった。
 こんな自分が£間の役に立てるならば嬉しい、迷惑をかけないようにしたいだけで終わったのだ。

スペルマン(ずっと手を抜いたプレーをしてきたと思われても仕方なくて…
        でも彼は責めるのではなく、知ろうとしてくれた… そう思っていたんだけどな。)

 バルサ戦、PKを与えた責任の所在を厳格に自分へと向けた。
 それは自分としては至極当然の思いであった。
 だがこの事から三杉は自分の『プライドの高さ』と『個人競技出身者』である事を看過してみせた。

 迂闊であったかも知れないと思ったが、それ以上にこのキャプテンの明哲さに恐れ入った。
 ほんの小さな違和感から、糸に針を通すような筋道で推理で事実へとたどり着く…
 頭の良い人物である事は知っているつもりであったが、あそこで心底思い知った。

448 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 13:56:29 ID:???

 『個人競技のメンタルのまま、サッカーを受け入れてない』というのは真実痛かった。
 自分の後ろ暗さと痛みを容赦なく的確に突いた言葉だったからだ。
 だが『単に守備に専心する程度ならキミはちゃんとやっている。』という言葉もあった。
 怠惰や手抜きのプレーとは考えず、何かしらの理由があったと見てくれたと思った。
 大袈裟だが、断罪と救済をいっぺんに貰ったように感じたのである。

 取引の件りにおいては強引なやり口と思ったが、あの場で時間がなかったのは理解している。
 自分の責任で敗北するのは嫌だったが、それでもあの件りがなければ実行出来なかっただろう。
 一つの敗北が取り返しのつかない物と知っているがゆえ、後の自己嫌悪の大きさも想像に難くなかった。

 スペルマンは試合が終わったら、これまでの事を『何故?』と聞いてくれると信じていた。
 くだらない殻を自力で破れない、小さい器である本当の自分を知って欲しいと思った。
 その上で痛い所を敢えて突き、しかし受け入れ、自分の力を引き出そうとしてくれると期待した。
 そういう機会が来たのだと、恐怖と希望の岐路にあったのだった。


 スペルマンが動きを止めず去ろうとしていると、三杉は更に言ってきた

三杉「勝負は引き分けに終わったけど、君が僕との勝負に負けたくないがためにした、
    あのブロックの動きこそが個人競技の応用じゃないかと推測して、その確認がしたかった。」

449 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 14:01:08 ID:???

スペルマン(…それって、キミほどの人なら推測するまでもない事だよね。)

 あの件りの直後に、今までやらなかったプレーを初めて見せたのだ。
 試合中にプレーを何かを変えるにしても、何のバックボーンのないチャレンジは出来る物ではない。
 失敗が失点に繋がるようなポジションであれば、それは尚更だ。

 つまりスペルマンの思考の中では推測するまでもなく当たり前。
 しかそれが、あれだけ鋭く明晰な推測でスペルマンの仮面の奥を覗いた三杉の言葉だけに。

 ゆえにスペルマンは三杉がただこの場を取り繕おうとして言っているのだと決めつけた。
 三杉にとってスペルマンのパーソナリティは関心の対象でなく、その能力だけに興味があるのだと。

 頭を冷やして考える余地がスペルマンにあれば、そんな誤解はいずれほどけただろう。
 しかい今、希望とのあまりに大きな落差を感じ、それはスペルマンの心に冷たく焼き付いてしまった。
 この時を境に、スペルマンは三杉をフィルターなくして見る事は出来なくなってしまったのである。

 三杉の言葉を題目通りに受け取るには、今のスペルマンはあまりにナイーブで、偏狭で、三杉の事を
理想視しすぎてしまっていたのだ。
 ほんの少しの言葉の言い回し、話す内容の順序。
 そんな物が決定的な亀裂を生み出す事もあるのだと言うより他にない、残念な事だが。


※ スペルマンの三杉に対する感情が[ブリザード対応]になりました。
※ 三杉とスペルマンの相互感情が0になりました。
※ あくまで誤解ゆえであるため、貴公子Pの増減はありません。

450 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 14:03:33 ID:???

 スタスタスタ...

 結局スペルマンは無表情で口許だけを笑わせたまま、三杉を後にした。
 立ち止まる素振りはどこにもなく、三杉もそれ以上は口を挿めなかった。

三杉(聞いてくれなかったか… どうもスペルマンの考えは読み取れない。
    まあ2年以上も経歴を隠し通してきた男だ、ああもなるのだろうな。)

 いずれまたゆっくりと語る機会が必要だと三杉は考えた。
 それよりも今は早急に達成しなければならない課題がある。
 ここからはそちらに全力専心しようと切り替えたのだった。

 三杉はミュラーにミハエルが午後退院して戻る旨と、自分の1週間の多忙を伝えた。
 その上でミハエルを出迎えられない事を間接的に詫び、寮を後にした。


先着2名様で
 ★課題達成判定1 (! card)+(! card)+(! card)+(! card)★
 ★課題達成判定2 (! card)+(! card)+(! card)★
と(!とcardの間のスペースを抜いて)書き込んで下さい。

 [課題達成判定1]+[課題達成判定2] > 70で左足シュートが完璧に可能です

【備考】
 ダイヤ1回につき+3の補正、Jokerは1枚で15+3=18。

451 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 14:09:08 ID:???
★課題達成判定1 ( クラブ10 )+( クラブK )+( クラブ7 )+( スペードK )★

452 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 14:13:20 ID:???
ん?ちょっと分かり難いけど、ダイヤ以外のカードの数値は普通に加算されるのかな?

453 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 14:21:13 ID:???
★課題達成判定2 ( ハート7 )+( スペード7 )+( スペードK )★

454 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 14:22:34 ID:???
1足りない?

455 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 15:03:36 ID:???
出目がいいけど惜しい、なんか悔しいwww

456 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 15:43:27 ID:???
課題達成はだめだったか。しかしまだ全て終わったわけじゃない
まだテストで試合まで時間はある。お眼鏡に適わないけど、必ず糧になる

457 :とても優秀な結果でしたアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 19:35:13 ID:???

 課題達成判定1 ( クラブ10 )+( クラブK )+( クラブ7 )+( スペードK )=43
 課題達成判定2 ( ハート7 )+( スペード7 )+( スペードK )=27

[課題達成判定1=43]+[課題達成判定2=27]=70
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

(初日、二日目)
 新田が今の三杉同様、左足のシュートを特訓していた事がある。
 その時に三杉は先にコントロールを身に着け、徐々に威力を増していくよう助言していた。
 三杉自身も利き足と逆足の両方を使えるべきと考えていたし、実践もしていた証拠である。

 そして現状の彼は、精度に限って言えば逆足でも十分なボールを蹴れるところまで至っている。
 左右のシュートを同じフォームで蹴られるように意識してきた結果だ。
 またボディバランスが可能な限り対称であるよう、ウェイトトレーニングでも筋肉量の差を考えてきた。

 だがそれでも逆足でシュート性にまで威力を引き上げる事は出来ていないのである。

三杉(理屈で言えば課題をクリアする土台はある筈なんだ。
    後はトライ&エラーでノウハウを見出していくしかないだろう。)

 三杉はまず利き足で幾度かベストなシュートを放った。
 続いて逆足で幾度か精度優先のシュートを放った。
 最後に逆足で幾度か威力最優先のシュートを放った。

458 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 19:37:30 ID:???
 
 それぞれのキックにおいて誤差は当然生まれ、逆足威力最優先はゴールマウスを到底捉えない。
 三杉はこの結果を当然として受け止め、これらのギャップを埋める方法に苦慮を注いだ。

 役に立ったのがビデオカメラである。
 上記3種類のシュートにおいて、フォームの違いを徹底的に検証したのだ。
 三杉全て同じフォームで蹴る事を意識していたが、全く同じには蹴られていなかった。
 シュート映像を客観的に比較してみる事で、それは明らかになった。
 あとは時間の許す限りのトライ&エラーとなった。


(三日目)
 先の二日間に比べ、発見は決して多くなかった。
 フォームを一カ所修正すれば、他に崩れる箇所が発生する事態に悩まされた。
 しかし停滞はなく、理想に近づいていると自分に言い聞かせ、三杉はボールを蹴り続けた。


(四日目)
 少しでも実戦を意識出来るよう、この日から、色々な角度からシュートを撃つメニューを追加した。

 蹴り足の振り抜きではなく、軸足の感覚の違いに気が付いた。
 逆足で強く蹴る場足、軸足の固定が甘くなっていたのだ。
 フォームが違ってくる大きな原因に気が付いたと、三杉はモチベーションを上げた。
 成果は目に見えて現れた。

459 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 19:38:43 ID:???

(五日目、六日目)
 練習開始時に比べ、逆足のシュートの威力は格段に向上していた。
 しかし同等の威力にまで押しあがっていると言えば、それは否だった。

 何かもう一つが足りないのだと三杉は懸命にシュート映像に食い入った。
 だがどうにも分からなかった。
 連日の疲労もピークに来ていた。
 こうなってくるとモチベーションの維持が難しくなってくる物だ。

 しかし三杉は別に課題を設ける事で、気分の転換を同時に行った。
 威力のあるシュートではなく、回転をかけるシュートについて逆足で鍛錬したのだ。
 一つの事に集中するのは良い事だが、それにも限度がある事を彼は判っていた。
 これは思ったよりも順調であり、三杉の気を良くさせるのに役立ち、行き詰らずに済んだ。

 回転をかけたシュートについては、威力が同等となった後には、必要になると予測された項目だった。
 三杉は課題をクリアする事で何が得られるのか、ファンベルグの意図に想像を膨らませていた。
 それはファンベルグの数多のゴールシーンを観察したからこその予測であった。


(最終日)
 この日の夕方と夜の境界と呼ぶべき時間帯にテストを行うと言われている。
 時間は多く残されていない。
 焦る気持ちが顔を出していたが、三杉はこれまで通り課題へと取り組んだ。

 フォームの微妙な差については肩甲骨の開き方についてを見いだした。
 これによってシュートの威力を微増させる事に成功した。
 しかしそれでも同等には至らなかった。
 最後の詰めが届かないまま時間は残酷に過ぎ、疲労ももはや限界に到達していた。

460 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 19:40:22 ID:???

〜約束の時からちょうど一週間〜 <フィレンツェ/フロレンティア・ヴィオラ練習コート>

 ボロリ…

 汗と埃を吸って極限まで汚れきった練習着を纏い、三杉はコートに立っていた。
 約束の時間はもう間もなくであろう。
 そう思って時計に目をやった時、物音が聞こえた。
 視線を向けると、マルコ・ファンベルグがこちらへゆっくりと歩いてきていた。

三杉「こんばんは、遠方からわざわざありがとうございました。」

ファンベルグ「気にする事はない、一週間後と言ったのは私だからな。」

 そう言って彼は三杉の目の前で立ち止まった。
 そして頭の上から足元までを舐めるように三杉を観察し、口を開いた。

ファンベルグ「無理だっただろう?」

三杉「いえ、そんな事はありません。」

 確かにファンベルグの言葉通り、三杉はあと一歩届いていない。
 しかしこの一週間、文字通り心血を注いで課題に努めた。
 それをただ一言、無理だったで終わらせる事は三杉には出来なかった。
 『出来なかった』と潔くテストを辞退する… そんな考えは欠片もなかった

461 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 19:41:48 ID:???

三杉「(諦めてたまるものか…。 そんな潔さは要らない最後まで足掻いてやる。)
    まずは利き足のシュートを見せます、その後に逆足で蹴ります。」

ファンベルグ「良いだろう、それでは準備が出来次第やって貰う。」

三杉「はい。」

 三杉はボールを置いた。
 そして試合中のシーンをイメージしながら走り込み…

 バシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウッ!

 ザッ!っとゴールネットへ見事突き刺さった。
 わざと威力を抑えて蹴ろうなどとは考えなかった。
 そんな下らない小細工で誤魔化せる相手だとは思っていなかったし、それをやる意味もなかった。

ファンベルグ「悪くない。 では肝心の逆足を見せて貰おう。」

三杉「はい、それでは。」

 再び三杉はボールを置いた。
 奇跡が起きて欲しいという考えが浮かんだが、それを掻き消す。
 偶然出来る事に意味はない。
 しかし偶然出来た時、何がこれまでと違ったのか気付けなければならない。
 それには結局、これまで繰り返して来た通りにやる事が大切だと考えていた。

462 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 19:43:17 ID:???

三杉「行きます。」

 一言、声になっていたか分からないがそう呟いて助走を開始した。
 そして…

 バシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッウッ!

三杉(ダメだったか…)

 やはり威力は利き足のシュートと比べて僅かに足りなかった。
 テストは不合格という事である。
 悔しい気持ちに満たされたが、これが今の実力だと納得も出来た。
 最初から最後まで妥協せずにやり切ったからこその納得だった。


 パチパチパチ

 重くなる意識の隅からか… 手を叩く音が聞こえた。
 音の方を見ると、ファンベルグが拍手をしていた。
 努力をしたことだけは称えてくれるという事だろうか。
 しかし慰めは必要ない。

三杉「ありがとうございます。 けれど、やはり無理でした。」

ファンベルグ「………」

 顔を上げてファンベルグと視線を合わせた。
 どうした事か、ファンベルグの表情は驚嘆という表現がよく似合った。

463 :期待値50そこそこで70は立派ですアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 19:48:34 ID:???

三杉「あの、どうかしましたか?」

 そう声をかけると、ファンベルグはようやく我に還ったと見えた。

ファンベルグ「いやいや… ブラボーだ、驚いたよ。 ミランとバルサ、キミのプレーは二度観ているが…」

三杉「は…?」

ファンベルグ「一週間で届くと予想していた水準を遥かに上回っている。
         いや、もはや完成に近い。 誰かアドバイスをくれるような人間がいたのか?」

三杉「いえあの… ビデオカメラでフォームをチェックしながら、トライ&エラーをひたすら繰り返しました。
    気が付いたことがあれば逐一反映させる事で、このレベルまでは到達しましたが…」

ファンベルグ「なるほど… だがそれは気が遠くなる作業だった筈だ。
         どうやってモチベーションや集中力を保った?」

三杉「それは…」

 三杉はファンベルグが投げる問いかけに対し、一つ一つ答えて回った。

464 :本日はこれで終了とさせて頂きますアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/23(月) 19:50:49 ID:???

 結果だけを見ればテストは及第に足りていなかった。
 しかし結果を見たファンベルグの反応は、足切った者に対するそれではなかった。
 やがて三杉はファンベルグが自分に到底クリアできない課題を出したのだと気が付いた。

ファンベルグ「分かった、なるほど。 ジュン・ミスギ、キミはそういうパーソナリティというわけだ。」

 最後の質問を終えたのか、ファンベルグは大きな嘆息と共にそう口にした。
 右手は三杉の方へと差し出されている。

三杉「あ………」

 自分が憧れの選手の課題に対して及第だった事は把握したが、それでも少し戸惑った。
 嬉しさの中に、少しだけ抗議したい気持ちが混ざっていた。

ファンベルグ「私の名はマルセル・ファン・バステン。 今日からキミの味方だ。」

 その言葉を聞いて、ようやく三杉は手を握り返した。
 嬉しさが勝り、やがてそれは感激となった。
 憧れの人を認めさせるだけの過程と結果を実感したのだ。

465 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 21:46:42 ID:???
うん
なんともワクワクする展開のはずだけど
スペルマンのことがあって三杉と読者の間に凄く感情の乖離が発生している気がします。

466 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 21:54:47 ID:???
作品にはそういう溝があるのはしょうがない
むしろ俺はスぺルマンが即座に去らなかったことに対して内心喜んでる
まだ可能性はあるんだって

467 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 22:02:45 ID:???
スペルマンを失うことを覚悟しつつ、それでも先に行こう
新たな出会いや発見も絶対ある思うし

468 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 22:04:32 ID:???
ブルノ「一人抜けて困ってるらしいからこの俺が、入ってやるってばよ!」

469 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 22:32:27 ID:???
三杉とアルシオンは片方が落ち目になるともう一方が上り調子になる因果関係だっけ
個人としての成功と可能性の継続、関係の失敗と破綻、ゆれていますね

470 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 23:02:35 ID:???
話が変わるけどディエゴのローリングオーバーと三杉のハイパーオーバーって同じ技?

471 :森崎名無しさん:2014/06/23(月) 23:11:22 ID:???
違う
ローリングオーバーは俺のイメージだと高く飛んで錐もみ回転してオーバーヘッド
ハイパーオーバーはよくわからん

472 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/24(火) 17:37:04 ID:???

ファンベルグ(……)

 MFの中でも守備的な位置のレジスタである事が多い三杉を、FWのファンベルグが指導
するのは、ある意味でチグハグと言えた。
 しかしファンベルグの指導から何らかの技術を抽出し、得点力として自身にフィードバック
できるとすれば、それは三杉をおいて他にはいないだろう。

 セリエA得点王∞史上最高のストライヵー∞バロンドール∞FIFA最優秀選手≠ネど、
ファンベルグを形容する肩書は多く、これによりファンベルグは別格として神聖化されている。
 しかしこれらの言葉は誰かが作り出した幻想に過ぎず、彼がどのようないプレイヤーであるか
というのは、これら壮大なフィルターを取り払ってから、人物を量らなければならない。

 彼の出身であるオランダでは、優れたスポーツマンと言えば体がしっかりしていて、体格での
優位とパワーで相手を圧倒する特色があると認識されている。
 ここにアフリカのスリナムの血が入り、ゲルマン系オランダ民族特有の強靭な肉体とスリナム
の身のこなしの柔らかさが混じり合ったのが、ファンベルグの戦友であるルート・フーリアらだ。
 このフーリアの如き混血が、オランダでは最もスポーツ適性があると認識されている。
 しかしゲルマン系オランダ民族の純血でも、似たような柔らかさ…いや、しなやかさを持った
異色ともいうべきDNA(クライフの系譜)が存在した。

 彼らは痩せっぽちでゲルマン系の体格の良さはなく、単純なパワーでは弱かった。
 しかし動きの柔らかさは混血のそれと同等以上であり、また器用でもあった。
 何より技術を磨く事について彼らは長けていた。
 器用さと柔らかさを、理詰めの思考が徹底的に支えていたからだ。

473 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/24(火) 17:38:42 ID:???

 そしてマルコ・ファンベルグはこのDNA(クライフの系譜)を持つ者だった。

 一方三杉は体格に恵まれおらず、高い技術を擁している。
 また理詰めの思考も持っており、技術の向上へそれを活かすことも出来ると証明した。
 三杉はクライフの系譜ではないが、結果として似た適性がここで確認されたのだ。
 これは彼の枷であった心臓病がもたらした大いなる副産物だった。
 本人が喜べるかどうかは別の話だが。


三杉(ファンベルグから直々に指導をして貰える…)

 ファンベルグはこう言っていた。
 『ならばまず″カ足でも右と同じ威力、精度でシュートを撃てるようになれ。』
 『一週間後にテストをしよう。』

 この経緯を考えれば、今回の課題がその場だけのアドバイスとは考えにくい。
 逆足で利き足と同精度・威力のシュートを蹴れる事は本指導を受けるための最低条件、
または指導のファーストステップであった事が容易に推察がついた。
 何を指導してくれるのか明らかにされてはいないが、多少の想像はついている。

三杉「(想像… というか希望か。 いずれにしても…)
     ありがとうございます、これでWトーナメント出場に近づきます!
     いや、必ず出場して見せます!」

 さておき、三杉はこの感激をファンベルグへ伝えた。
 陳腐だが素直であり、普段の三杉のイメージから外れる体育会系の言葉だった。

474 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/24(火) 17:44:40 ID:???

ファンベルグ「はは。」

 ファンベルグは柔らかく笑った。
 熱のある礼に対して、テンプレートとも言うべき謙遜の笑いかと思ったが…

ファンベルグ「それは無理だよ。」

三杉「え……?」

ファンベルグ「今のキミ達はナイフ一本でデス・スターに戦いを挑んでいるのと同じだ。」

 どうやれそれは三杉を『ドン・キホーテ』と喩えた時の物と同じだった。
 だがあの時と違い、今回は似合いの言葉と肯定する事は出来ない。

三杉「それは…どういう意味ですか?」

ファンベルグ「Wトーナメントはインターコンチネンタルカップとほぼ同格だよ。
         多くのナショナル・ユースチームに有数のクラブ・ユースチームが出場する。

         なのにキミ達はプロ4部、認識はどちらかと言えばアマチュア寄りだ。
         おまけに財政破綻で一度崩壊したチームの後釜だ、イメージも良くない。
         コネもない。 現在の資産状況だって推して知るところだろう。

         成人したての子供が大統領選挙に立候補するようなものだろうね。」

三杉(ムム………)

475 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/24(火) 17:46:07 ID:???

 懇々と諭すようにするファンベルグ相手に何か言い返したかったが、これが簡単ではなかった。

 世界の名だたるビッグネームを相手に勝ち続ければ、Wトーナメントに出場が出来る。
 盲目的とまでは言わないが、三杉はこれを固く信じていた。
 強くあり、それを証明できれば、誰も無視は出来ないだろうと考えていた。
 しかし…

三杉(確かに日本サッカー協会などは僕達のJカップ出場を白紙にした…。
    それは倒産という悪印象のある僕らが、日本のプロリーグ設立へのお膳立て大会に
    向かないからだと思っていたが…)

 そう、言われて初めて直視したが、FIFAがこの悪いイメージを気にしないという保証はない。
 資産状況についてはチラホラとスポンサーがついてきたが、余裕があるとはとても言えない。
 コネクションについもトレイゼ・ヴィットーリオの存在無き今は過去の物でしかないだろう。

 つまり自分たちがWトーナメントに出場する事は、最初からあり得ない夢想だったという事だろうか。


☆何か言いますか?

 A 「それでも僕達は勝ち続ける事で望みを繋ぐしかない」
 B 「たとえそうであったとしても諦めない」
 C 「ならば何故、味方になるなんて貴方は言ったのか?」
 D 「いや、出場出来る見通しはあります」(要:『見通し』についての具体記述)
 E その他(自由記述)

2票決、メル欄は空白、特に重要な選択ではありません

476 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 17:47:59 ID:qI67QzKU
A

477 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 17:59:57 ID:OIS9CMgk
C

478 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 17:59:57 ID:U7gdNBRs
C

479 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 18:03:08 ID:???
ここは正直にいかせてもらったがさて

480 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 18:06:24 ID:???
D オーナーがラピュタの財宝を手に入れれば大丈夫(現実逃避)

481 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 18:08:46 ID:???
D 半沢さんが莫大な融資を引き出してくれるから大丈夫(ただし作品知識ゼロ

482 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 18:10:35 ID:???
D 猫監督がCM・映画出演で稼ぎまくってくれるから大丈夫(世にも珍しい喋る猫

483 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 18:10:38 ID:???
D
クラブチームとナショナルチームの選手の取り合いの結果出場枠が空きが出来るんじゃないかと思っていたりするが
何の裏付けもないことなのでここでは言えなかった。

484 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 19:03:42 ID:???
猫監督のチーム、現実だとWCの予選突破しそうだなぁ

485 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 21:53:48 ID:???
>史上最高のストライヵー

あ、なんかかわいい

486 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 00:36:39 ID:???
>>483 この疑問はゲームの時からずっと思ってたなぁ
実際日本が当たったチームは最後以外全部ナショナルだったし
やっぱりクラブチームの参加は非常に少なかったのと

487 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 00:54:52 ID:???
クラブとナショナルの全てがぶつかりあって真のNO.1チームを決めようなのに
ナショナルに戦力とられすぎてクラブの参加が予想以上に少なすぎたら大会の箔に傷がつく、困る。
だから大会を盛り上げるためなら4部のチームでも実力があるなら入れざるを得ない、とか?

もしくは、新設の大会だから最初はクラブもある程度は参加するのかもしれないが
それでもクラブがナショナルに戦力をとられすぎたらナショナルばかり勝ち進んでしまう。
その経験で次からはクラブが参加を見送るチームが更に多くなる。やっぱり困る。
だから実力があるなら4部でも呼んでクラブチームにも実績を上げて欲しい。
他のクラブ、しかも4部が勝ち進めたのなら自分達もできると対抗心ができて
次回からもクラブの参加が減少しない。クラブとナショナルの戦いが継続される。

素人考えだけど、クラブとナショナルで戦力とりあうのは結構問題だと思う

488 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 01:53:27 ID:???
E そんなことよりチームメイトのピピンのキャラは
  やっぱりジャンピエールポルナレフピピンで当たってるのか聞いてみる

489 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 05:13:16 ID:???
おはです。
夢の中では2-0で日本が優勢でした。
今のところ良い感じですが、一抹の危うさも感じます。

面白コメや考察ありがとうございます。
いつもやる気が出ます。


490 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 10:08:17 ID:???
クラブチームとナショナルチームの鞘当は実際ありそうではあるよね。
多分FIFA、大会の規定か何かでナショナルチームに強制招集権は無くて、選手の判断に任されているのだろうけど
今後の代表入りを考えている選手がナショナルチームからの誘いを断れるはずも無い。

結果目玉であるナショナル・クラブの最強チームを決めるというお題目が空疎化しかねない……というあたりがあるなら
ファンベルグも端から「不可能」ということも無さそうだけどさて

491 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 12:56:07 ID:???

> C 「ならば何故、味方になるなんて貴方は言ったのか?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 反論は出来ず、疑問を投げるしか言う事はなかった。

三杉「…なら、何故味方になるだなんて言って下さったんですか?」

 そもそもACミランでスタメンを張っている、ファンベルグほどの選手がたかが
フロレンティア・ヴィオラを味方する理由が分からなかった。
 Wトーナメントへ三杉達が出場したところで、彼に何かペイがある訳ではない。
 後進の育成であるならば、地元ミランか母国オランダの若者を選ぶだろう。

 そういう点を全て無視したとしても、目標(Wトーナメント出場)を果たせない
と分かっているチームに肩入れをするのは無駄な労力を費やすような物だ。

ファンベルグ「そうだな… キミのコーチとウマが合ってね。」

三杉「はい?」

ファンベルグ「ツェペリと言ったっけ。 彼がキミ達をコーチしているのと同じだよ。」

三杉「ええと… もしやシュワーボ・アンザーニ監督と関係が?」

ファンベルグ「そうじゃない。 彼も私もバカが好きでね。」

三杉「バカ、ですか… この間のドン・キホーテと同じ意味ですか?」

ファンベルグ「闘うバカにだけ運命を塗り替える資格があるという意味だよ。」

492 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 13:00:29 ID:???

三杉「(ああ…。)以前、コーチも同じような事を言っていました。」

ファンベルグ「フッ。 ま、かく言う私もバカの一人さ。」

三杉(ファンベルグさんがバカ…?)

ファンベルグ「………」

 未来を見知っているかのように的中するヨハン・クライフの予測。
 まるでファンベルグの人生が運命によって決まっているかのように言い当てて来た。
 彼は遂に、ファンベルグの怪我による引退までを予測として伝えてきた。
 それを防ぐためにバルサへ移籍して来いとも言った。

 確かにクライフの忠告には理を感じた。
 セリエAからリーガ・エスパニョーラに闘いの場を移せば、ゴール前の物理的プレッシャー
が格段に軽くなりそうだ… 負傷の可能性はそれに伴って下がるだろう。
 更にクライフはファンベルグへ指導者としてのノウハウも伝授すると約束した。
 先の見通しを含めてメリットは大きい。

 これまでファンベルグにとってクライフの言葉は運命その物だった。
 そのクライフが、フロレンティア・ヴィオラのWトーナメント出場は不可能だとも言った。
 つまりヴィオラがWトーナメントに出場できないのも運命なのかも知れない。

 ファンベルグはクライフの誘いに対して首を縦に振る事を拒んだ。
 あくまで1選手として、セリエAの舞台で闘う事を望んだ。
 もちろんクライフの予測に従い2年程度で引退するつもりもない。

 誰かの予測や運命の通りに事が全て進むのは腹立たしく思ったのだ。

493 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 13:02:10 ID:???

ファンベルグ(…だが、そこまでは私の感傷に過ぎない。) フッ

三杉(笑っている。 これは自嘲か?) 

ファンベルグ(実際のところ出場の可能性はある。 その根拠もある。
          勝ち続けさえすれば、追い風は意外なところからやってくる筈だ。 しかし) 

 表情の笑みが消え、ファンベルグは真顔を三杉へと向けた。
 三杉は何故か背中に緊張が走る。

ファンベルグ「今のままだとキミ達は遠からず負ける。」

三杉「……」

ファンベルグ「だが私が味方をする事で、勝つ可能性を数%は上げられるだろう。」

三杉(確信めいた口調… そしてそれでも数%か。 だが何となく理解した。)

 ファンベルグの語る『味方をしてくれる理由』は冗談なのか本気なのか分からなかった。
 しかし彼の様子から、味方をしてくれるという意思はどうやら冗談ではないと思えた。
 全てを話すつもりはないようだし、それで十分だった。

494 :一旦ここまでアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 13:06:30 ID:???

ファンベルグ「私のゴールシーンの多くを記録した媒体を渡す。
         全部で120種程だが、この中で必要な物は30種だけだ。
         その30種を全て模倣して、頭と身体に覚えさせろ。
         シュートだけでなく、直前の動きも含めて全てな。」

三杉「はい。(次の課題というわけか、また難題だな。)
    一応窺いますが、その30種とは?」

ファンベルグ「当然自分で考えてもらう。」

三杉「そうだと思いました。」

ファンベルグ「次は1か月後だ。 チャンピオンズリーグの遠征が入っているから連絡は繋がらないぞ。」

三杉「了解です。(1日1本か… ファンベルグさんの模倣でなければ難しくはないのだがな。)」

 ハイパーオーバーヘッドのために、ファンベルグのオーバーヘッドの一つを模倣した苦労を思い出す。
 只のシュートならばともかく、彼のシュートをコピーするのは容易な作業ではない。

 だが、どれほど難しい課題を出されても、三杉は驚かなかった。
 それが何であれやり切ると決めたからで、無理だとする理由を考える事に意味はない。
 今はただ、どれだけ苛めても悲鳴をあげないだろう心臓に感謝した。

495 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 17:31:44 ID:???

〜 11月中旬 〜 <フィレンツェ/フロレンティア・ヴィオラ クラブハウス前>

 …これが三日前の事だった。
 あれから二日間、映像媒体を確認し、どのプレーを模倣するのか見通しを立てた。
 戦況や位置、シュート種、ラストパス、事前の動きなどを分類してみると…
 ファンベルグの言っていた30種のゴールが何を示すのかがおぼろげに見えてきた。

 その上で自分のポジションで求めるべきプレーと照らし合わせ、三杉は確信した。


☆それは…?

 A オーバーヘッドキックによって生み出されたゴール
 B グラウンダーでのランニングシュートで生み出されたゴール(要5票)
 C DFを背中に負った状況から決めたゴール(要5票)
 D DFの裏へ走りこんで決めたゴール(要5票)
 E GKとの1on1で決めたゴール(要5票)
 F 大舞台で決めたゴール(要5票)

2票決です、とゆか一応投票の場を設けたという程度の選択です

496 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 17:34:08 ID:SCKwe8GE
A

497 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 17:37:13 ID:D3cZDDY2
A

498 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 17:59:15 ID:???
G ドライブボレー

499 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 18:20:07 ID:???

> A オーバーヘッドキックによって生み出されたゴール
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 意外なほどに単純な話だった。
 オーバーヘッドキックによって生み出されたゴールが30種だったのだ。
 そのうちの一つはアヤックス時代のものであり、三杉がハイパーオーバーヘッドのモデルとした、
身体を捻った跳躍から、カーブで巻いてゴールにねじ込んだあの芸術的なゴールだった。
※参考URL(ttp://www.over-head.org/fanbasuten.html)

 当時は身体を捻る跳躍と、オーバーヘッドキックでカーブをかける難しさにばかり注目した。
 それはそれでGKやマーカーの読みを外したり、際どいコースを狙える利点があるが…
 いま改めて見れば、表面的な事でない違う部分に技術を感じ、あの頃以上の感嘆を漏らした。 

 後はそれまでの一週間をなぞる様、ビデオカメラを使ってひたすらに模倣へと努め始めた。
 するとここでも意外な事に、すんなりと撃つ事が出来るではないか。
 1日に1本コピーする事も困難だと思っていたが、三杉は初日と二日目だけでで5本ものオーバー
ヘッドキックをコピーする事に成功したのだった。
 油断して課題を後回しにするつもりは更々なかったが、時間的に余裕が生まれたのは事実だった。

 エムスカ評議員兼オーナーが出張から戻り、バルサ戦の報告を頼んできたのはそんな時だった。
 三杉は気分転換として自ら出向き、映像と共に試合を振り返った。
 そしてキャプテンの仕事として必要な伝達を受け、クラブハウスを後にしてきたところだ。

500 :今日はこれだけですアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 18:22:12 ID:???

 今日までの10日間、とにかくファンベルグの課題に血眼となっていたが、落ち着いてみれば
色々と考えるべき事が怒涛と押し寄せてくるのが分かった。
 一つは今思い出していたミハエルの体調だ。
 検査で異常なく、退院後も特別問題ある様には聞いていないが、何か心に引っ掛かった。

三杉(他には新田のこと、オワイランへの指導、スペルマンとの話があったっけ…)

 今日これからまた課題へ取り組むつもりでいたが、その前に少し時間を取るべきかとも迷う。


☆ここで誰かを訪ねますか?

 A ミハエル
 B 新田
 C オワイラン
 D スペルマン(要5票)
 E その他(要人名)
 F 誰も訪ねず、すぐに課題へ取り組む
 G 誰も訪ねないが、街をぶらつく時間を取る

2票決です、メル欄は空白で

501 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:25:26 ID:ezoRZWR6


502 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:31:02 ID:???
課題終わった後になるけど
ブンナークや新田にもファンベルグのビデオ見せてみようか?

503 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:32:54 ID:???
オーバーヘッドの打点が高いうえにカーブまでかかってるすげえ

504 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:43:58 ID:D3cZDDY2
A

505 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:49:33 ID:kE6rFQcs
C

506 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 19:02:17 ID:???
495の投票、Fの結果が見てみたかったでござる。

507 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 19:17:23 ID:???
旅人の動画もかっこええわ〜

508 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 07:50:53 ID:???
>>502
それは多分一番やっちゃいけない選択肢じゃないかな…。
ファンベルグと三杉の共通点が語られているシーンを見ればわかるけど、ファンベルグの模倣をするのに求められるのは身体能力ではなく、
一つ一つのプレーを頭脳的に考察した上で行動に移すことじゃないかね。
そういう意味で、ヴィオラのFW二人とは正に対極の選手だし、少なくともビデオを見せることで得られるものは少ないと思う。
直接の指導があったりすればまた違うかもしれないけれどもね

509 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/26(木) 14:20:04 ID:???

> C オワイラン
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 少し考えて、三杉はオワイランを訪ねてみる事に決めた。

三杉(時期を明言してないとは言え、オワイランの特訓に手を貸す話は約束だからな。)

 器用さと優れた発想力から、オワイランにはDFだけでなくボランチ、バランサーへと手を広げ
させている。 複数のテーマにうまく対応しているし、『ここを突破されたら危険』となるシーンでは
勝負強さを発揮している。 これだけで三杉は十分な活躍をしていると評価しているのだが、当
のオワイラン自身は足を引っ張っていると、バルサ戦のハーフタイム中に肩を落としていた。
 そこで三杉はプレイの質を地道に上げてミスを減らすべき、その為には頭で考えるよりも先に
身体を動かした方が良いと推奨した。この時、特訓に手を貸すと約束したのだ。

三杉「オワイラン、今から少し練習の時間を取れるかい?」

オワイラン「え、どうしたんだい突然? ずっと忙しそうだったのに。」

三杉「はは、すまない。 ようやく少し時間に余裕が生まれたからね。
    この前のハーフタイムに練習を見るって約束したろ?」

オワイラン「ええ、それは嬉しいですけど… 本当に大丈夫なんですか?」

三杉「大丈夫じゃなければ言わないさ、僕は結構マイペースなんだ。」

オワイラン「(あんなに毎日ボロボロになるまで練習する人間のペースは分からないけれど…)
       そういう事ならぜひお願いします。 では準備して練習コートへ向かいます。」

 一旦別れ、三杉は一足先にコートへと向かった。
 歩きながら、オワイランをどう伸ばすのがチームにとって良いか検討した。

510 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/26(木) 14:24:18 ID:???

☆オワイランの成長方向模索

 A リベロタイプだ! (攻撃能力や判断力、スタミナ)
 B CBタイプだ! (ゴール前の守備能力やフィジカル)
 C SBタイプだ! (スタミナ、ボールカットやクロス)
 D ボランチタイプだ! (ボールカットやパス、ボールキープ)
 E 赤井タイプだ! (マークや守備能力!奪った後の処理?知るか!)
 F DFラインの司令塔だ! (守備に関わる判断力)
 G 目指せオールラウンダー! (平均的に)

3票決です、メル欄空白、チームのバランスを考えての投票を推奨します

511 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 14:25:46 ID:5CQ66x1M
F

512 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 14:27:36 ID:+bb7TUeI
B リベロタイプで日向の名前が出てきた自分は病気w

513 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 14:41:28 ID:rdWUJwiU


514 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 14:46:22 ID:HcGsYEwg
B

515 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 15:03:22 ID:cRvwvw2Q

スペルマンいなくなる可能性もあるしね?

516 :511:2014/06/26(木) 15:07:06 ID:???
まぁFはロマンで選んだ。
元ネタ的にマグアナック隊(40機のMS)の指揮官というポジションあってのガンダムサンドロックだったからね

517 :本日は以上ですアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/26(木) 17:36:00 ID:???

> B CBタイプだ! (ゴール前の守備能力やフィジカル)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

<フィレンツェ/フロレンティア・ヴィオラ練習コート>

オワイラン「お待たせしました。」

三杉「ああ来たね。 それじゃあ早速始められるかい?」

オワイラン「ええ勿論、ビシバシとお願いします。」

三杉「うん。 それじゃあゴール前での守備を想定して、一つ一つ順に取り組んでいこう。」


先着2名で
 ★資金を使って→! card★
 ★サンドロックの装甲を改造→! card★
と書き込んで下さい。数字とマークで分岐します。

カードのマークが一致で数値合計に+2、数値の一致は合計に+3されます。(効果は重複)

 35→ ゼロを使いこなせるレベルに。LV2上昇、ブロ・競り+1、高/低+1、フラグ複数回収、クリア技ランクアップ、スキル取得。
 30→ LV2上昇、ブロ・競り+1、ブロックフラグ回収(完成)、低+1、クリア技ランクアップ。
 25〜29→ LV1上昇、競り+1、ブロックフラグ回収(完成)、クリア技ランクアップ。
 21〜24→ LV1上昇、競り+1、ブロックフラグ回収(STEP2)、クリア技ランクアップ。
 16〜20→ ブロックフラグ回収(STEP2)、LV1上昇。
 11〜15→ ブロックフラグ回収(STEP1)、LV1上昇。
 7〜10→ ブロックフラグ回収(STEP1)。
 2〜6→ 砂漠の王子とはなんだったのか。成果なし。

518 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 17:41:30 ID:???
★資金を使って→ ハートQ

519 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 17:45:37 ID:???
 ★サンドロックの装甲を改造→ ダイヤ8

520 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 17:48:09 ID:???
1足りなーい

521 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 21:01:01 ID:???
STEPがやたら多いな

522 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 21:13:57 ID:???
高笑いしながらオーバーラップして相手を吹き飛ばしまくる王子も見たかったwww

523 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 22:10:21 ID:???
赤井タイプ、わっかりやすい名前だなー

524 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/27(金) 17:07:33 ID:???

> 20 → ブロックフラグ回収(STEP2)、LV1上昇。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ダダダダッ! ガガッ!!

三杉(いい調子だ。)

オワイラン「もう一本っ!」

 練習が始まってから数刻、オワイランはゴール前でのシュートブロックに力を入れていた。
 単純に撃たれたボールを追うのではなく、ある程度見極めや予測を鍛える方向での練習となった。
 上手く見極めや予測が出来るならば、オワイラン自身が適切なポジションや重心移動を取る事が
出来るため、ボレー状の跳躍で無理に追ったり、ダイビングで身体を投げ出す必要がない。
 ブロックのために体勢を崩さなければ精度も高まるだろうという理解だ。

 経験の少ないオワイランにとって予測という分野はに難しく、まずは見極めに専念した。
 三杉は今日までに左右どちらの足からもシュートを可能とし、シュートレンジを広げたため、複数の
シュートをオワイランに披露し、それぞれに対応を強いた。
 ポジションやフォームの差、重心、視線、軸足の角度など、あらゆるシュートに微妙な差がある事を
見せつけ、オワイランの記憶の引き出しへと詰め込んだ。

 目が良いのか、オワイランは短い時間で一定の成果を挙げた。
 弾道の高低や角度を撃たれる直前にはある程度見極めがつき、適切なポジション移動、重心移動
が取れるようになったが…
 ただしギリギリまで凝視を続けなければ精度が出ない為、最終的にボールを捉えるのはどうしても
顔面となってしまい、体力的な懸念が生まれてしまった。

525 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/27(金) 17:08:49 ID:???

 その後三杉がフェイントを交えるようになると、一転してオライランは苦慮する事となった。
 実戦で正直なシュートばかりを相手にする事はないので、これは必要なSTEPだった。

 コースや球種を見極めるためにシューターのフォーム等を凝視出来る時間は極めて短く、それゆえ
に困難である。
 更にフェイントを交えられると、その判断にも時間を要すため、難易度の桁が上がるのも当然。
 そこで三杉はコーンなどを設置し、GKや他のDFのポジションのシミュレートする事で、より実戦の
状況へ近づける事を試みる。

 シュートコース一つとっても数多の可能性がある訳だが、試合の状況下で実際に選べる選択肢は
そう多くない。
 GKやDFを設定する事で、シューター視点の狙いづらいコースや球種、タイミングがある事を示し、
シュートを撃たれるまでに可能性をある程度絞れる事を分からせた。
 理屈としてオワイランは理解したが、それを自分の物とするには経験の蓄積が不可欠だった。

オワイラン(ふう…。 掴む事は多かったけれど、その事が更に自分の未熟さを浮き彫りにするな。)

三杉(まあこんなところだろう。 見極めや予測はシュートブロックに限った技術ではない、
    オワイランならばきっと他のプレーにも活かすことが出来るに違いない。)

 こうして成果の区切りで特訓は切り上げた。
 更なる成長と完成は本人次第というだが、現状でも優秀なCBとしてオワイランは完成してきていた。

※オワイランのLVが1上昇、全能力がUPしました。
※オワイランがブロックフラグ(発展系)をSTEP2まで回収し、顔面ブロック(+6)消費200を取得しました。

526 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 18:04:53 ID:???
王子様が顔面ブロック!?w

527 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 18:11:59 ID:???
王子に顔面ブロックはちょっと合わないよなー

528 :キャプ森本編の王子も顔面持ちだったりしますアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/27(金) 18:24:28 ID:???

<静岡県/南葛高校>

 11月の下旬… 文字通り霜が降りる頃である霜月である。
 立冬をとうに過ぎ、四季の変化が顕著な日本では寒さが肌に厳しくなってきていた。
 だがここ南葛高校のグラウンドは気温の数値に見られるより高い熱がこもっている。

 ワー! ワー! こっちだ! 逆サイあいてる!

中山「中里、もっと高いポジショニングを取れ! それじゃあ攻撃側はパス出し放題だ!
     山森ももっと周りを見ろ、スペースは連携して埋めなきゃ意味がない!」

山森「はいっ!」
中里「ニン!」

井沢「クソッ、中山のやつ余計なコーチングしやがって!」 スパァァンッ!

滝「おっと、ナイス井沢!」 トッ

中山(いや、ナイスなもんか…。)

 井沢のパスはスルーパス気味に滝へ通った。
 しかし滝の走り出しのタイミングが甘く、井沢のパス出しも呼吸が合っていない。
 互いのアイコンタクトが不十分であるため、肝心な滝のトラップがマゴ付くのだ。

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