キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】
1 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/04/12(日) 22:35:12 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。
☆前スレ☆
【復活の】鈴仙奮闘記27【N】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1425474393/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html
☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。
全幻想郷代表選抜大会で活躍し、代表メンバーの一員となる事を夢見てきた鈴仙はある日、
自身が『プロジェクト・カウンターハクレイ』のキャプテン候補に選ばれている事を知る。
それは霊夢や紫達幻想郷に敵対し、以て幻想郷の価値観を覆すという壮大な計画だった。
永琳から告げられた計画の壮大さに戸惑う鈴仙。しかしさらに追い打ちを掛けるように、第二の道が示される。
――八雲紫の掲げる狂った計画・『リアル・幻想・セブン』を内部から改革するという道だった。
ヒューガーの科学技術により精神を蝕まれた、幻想郷の管理者・八雲紫を救いつつ、これまで通りの幻想郷をより良くしていきたい。
紫の忠実な式・八雲藍は自らの身の危険をも辞さず、鈴仙にそう理想を語った。
幻想郷を変える為に戦うか、幻想郷を守るために戦うか。そもそも、自分は何の為に戦うのか。
そう思い悩む鈴仙の前に、かつて姿をくらました中山政男が圧倒的な力を手に、再び戻って来た。
新しいヒーローの出現に幻想郷中が湧く中、鈴仙は中山の姿に何を想うのか。
現在は決勝トーナメント第1回戦、守矢みらくるずとの対戦中。
試合はルナティックスが後半22分に3−1と優勢だが――早苗、サッカー好きか?
355 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/04/30(木) 23:46:09 ID:???
あはは、と笑いながら早苗はやはり一方的に、自己完結的に言葉を鈴仙にぶつけるのみである。
しかし、言葉の意味が取れなくても、彼女が元来持つ前向きなエネルギーは何となく感じ取れる。
その中で、去り際に早苗が最後に鈴仙にぶつけた言葉は、しかし鈴仙の中に印象的に残った。
早苗「……そろそろ行かなくっちゃ。あっ、そうそう。私が思ったのはですね。
最近の鈴仙さんと喋っていると――何だか、霊夢さんと喋っているみたいだなぁ……って、思ったんです」
鈴仙「……えっ? 私が……霊夢みたい?」
早苗「ううん。ごめんなさい、テキトーですっ。それじゃあ鈴仙さん、またお会いしましょうね! 次の異変解決の時にでも!!」
タタタッ……
鈴仙「あっ、早苗! 私が異変解決なんてするわけが無い……って、そうじゃなくって!」
早苗は結局、最初から最後まで鈴仙の言葉に耳を傾けなかった。
そんな中でもしかし、鈴仙は早苗の言葉が非常に気がかりだった。
鈴仙「(霊夢と……私が似ている? まぁ、前々から割とのんきな所とかは似てると思ってたけど……)」
――鈴仙は変わりつつある最近の自分を認めている。しかし、そのモデルとは、本当に霊夢なのだろうか?
それも違う気がすると鈴仙は思った。
霊夢は自分と違って天才肌で、他者に依存したりせず、精神的にも強い。
鈴仙は成長してもなお秀才肌で、他者に依存して、精神的にも脆い。
その全てが、自分とは大きくかけ離れている。
例えば、シューティングゲームの自機キャラクターと、そうでない敵キャラクターとの差ほどに。
鈴仙「(私が主人公としての器の大きさに、目覚めつつあるって事かしら……?)」
このセリフを声に出していたら、自惚れも甚だしいと永琳に諭されていただろう。
しかし、何となくの勘ではあるが――あながち間違っていない仮説であるようにも思える。
356 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/04/30(木) 23:48:02 ID:???
鈴仙「(――まぁ、早苗の戯言よね。きっと……)」
とはいえ、これ以上を考えるだけの体力は、もはや鈴仙には残されていなかった。
鈴仙は思考を早々に省電力モードへと切り替えて、既に無人となりつつあったフィールドを去る事にした。
――去りゆく観客の中に、丁度針妙丸を肩に乗っけながら、鉄製のガラクタを両手に抱えて奔走する華扇を指差す、霊夢の後ろ姿が見えた。
鈴仙はその光景を敢えて意識しないよう心掛けた。
*ハットトリックを決め、試合に勝利したため人気が大きく上がります。82→86
*永琳印象値が少し上がります。50→51
*幻想的なハットトリックを決めたため、狂気度が少し上がります。27→28
*早苗の評価値が大きく上がりました。
357 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/04/30(木) 23:51:21 ID:???
――と、言った所で今日の更新はここまでです。
明日は守矢の残りイベントをこなした後、出来れば次のイベントに入っていきたいです。
ここから暫く、NPCパートが増える事になると思いますが、ご容赦ください。
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
358 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/04/30(木) 23:55:44 ID:???
すみません、コメント頂いていたので返信します(汗)
>>350
ノンフィクションだったらちょっときついですね(笑)
>>352-353
どちらも言えますが、どちらかと言えば、鈴仙が変えたというよりは早苗さんが自分で気づいた感じの方が強いかもですね。
それでは、今度こそお疲れ様でした。
359 :
森崎名無しさん
:2015/05/01(金) 00:29:40 ID:???
>鉄製のガラクタを両手に抱えて奔走する華扇
華扇クス「弟子があああ!私の弟子そのものがあああ!!」乙ロット!
360 :
森崎名無しさん
:2015/05/01(金) 01:11:43 ID:???
華扇さんやっぱり弟子には優しい、若島津君もいい師匠に巡り会えたものだ
今回早苗さんと仲よくなれて
鈴仙ちゃんがウキウキ気分でマスター、アリスさん、早苗さん、秋姉妹、星、妖夢さん、さとりさん、
お燐、もこけーねさんとかを
お茶会に招いて、ドジ踏んでドタバタして、やっぱり相変わらずだなあと笑われ
その横で佳歩ちゃんやウサギC、Dちゃんが混ぜてほしそうにして
少女達の集まりにも関わらず、矢車さんが「誘われなかった……どうせ俺なんて」とか言ってさとりさんか呆れる
そんな光景を想像してしまった
乙なのです!
361 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/02(土) 00:52:41 ID:???
こんばんは、今日は帰りが遅くなってしまいまして、
次のイベントも長くなりそうな事から、更新は明日にしたいと思います。
コメントだけ返信させて頂きます。
>>359
乙ロットありがとうございます。若島津はまだ生きています。
>>360
乙ありがとうございます。
中々そんな展開にはならなさそうですが、最後には上手くいくと思います。
皆さま、また明日よろしくお願いいたします。
362 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/03(日) 02:30:26 ID:???
――そして、ここから先は鈴仙もあずかり知らぬ話ではあるが。
早苗のこうした心変わりにより、守矢みらくるず陣営も僅かながらに戸惑いを見せていた。
〜守矢みらくるず・控室〜
早苗「すみませんっ、遅くなりまして」
神奈子「(…………)――何、私達に気兼ねする必要は無いさ」
笑顔でロッカールームに戻って来た早苗を、
既に帰り支度を済ませていた神奈子は複雑な表情で向かえる。
その表情の理由を正確に知っているのは、今回の大会に向けての計画を共に練っていた諏訪子だけだった。
諏訪子「(なんか……話と違うような気がするんだけど)」
本来の計画通りでは、早苗はこの時地獄に落ちた罪人の如く、絶望にまみれた表情である筈だった。
しかし、今眼前に居る早苗は確かに残念そうな様子は見せているものの、彼女本来の素朴な爽やかさが残っている。
諏訪子「(……今回の大会。私達守矢神社は信仰を勝ち得るために様々な手段を取って来た。
借金してまでこの大スタジアムを建設したり、必要に応じて審判を買収したり、
ヒューガーと裏で手を結んで、コピーロボットの技術を手に入れたり)」
三杉やフライハイト、ザガロやレンセンブリンクや沢木の気質をコピーした人形は、
試合終了のホイッスルと同時にその動きを完全に止めていた。
一体だけ所在が掴めない人形があったが……恐らく、鈴仙のシュートを前に文字通り蒸発してしまったのだろう。
兎も角、大会の決勝トーナメント第1回戦で彼女達が敗北した結果は覆せない。
そして、その結果はこれまでに掛けて来たコストと比べると、明らかに赤字商売――大失敗であると言わざるを得ないだろう。
363 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/03(日) 02:31:39 ID:???
ピエール「(――しかし。これで彼女達の計画は終わりじゃない。守矢の神々は敗北に備えて、様々な保険を講じている)」
しかし。人形が動きを停止し、若島津の全身が粉々の金属片となってしまった事により、
唯一の部外者となったピエールは知っていた。彼女達の計画の一端を。
ピエール「(……彼女達は生き残りを掛けて、様々な勢力に恩を売っている。
八雲紫を中心とする、幻想郷の秩序を守りたい保守勢力には、献金と全幻想郷代表へのバックアップを。
豊聡耳神子を中心とする、漁夫の利を得たいハイエナ共には、山での工作活動の便宜を。そして――)」
早苗「あの」
ピエールがかつて漏れ聞いた、守矢の計画の全容を思い出し切るよりも早く、
早苗がしずしずと手を挙げて神奈子を呼び掛けた。神奈子は静かに頷いて早苗の言葉を促す。
早苗「……今回の試合。いえ、今回の大会。私はやっぱり、自分の力不足を本当に実感しました!」
元気にペコリと90度のお辞儀をしてみせる早苗だったが、
試合当初から抱き続けて来た、そして実際に永琳や中山、鈴仙達と相対して感じた、
自身の至らなさについて、完全に忘れて振り切った訳では無かった。
沈黙の中、早苗は続ける。
早苗「神奈子様や諏訪子様は大丈夫、って仰って下さるのかもしれません。
ですが……やっぱり私は、私自身がどーしても許せません!」
諏訪子「(……あれ?)」
神奈子「(…………)――そうか。ならば早苗は、どうしたい?」
早苗「は、はい。実は……ちょっと思っていたのがあって。
昔の鈴仙さんやら妖夢さんやらがやってたみたいな、武者修行をしてみたいなぁ……って」
神奈子「――ふむふむ。武者修行、ねぇ……」
364 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/03(日) 02:34:27 ID:???
早苗の話を主に聞く神奈子は、早苗の申し出に驚いた風を装って、真剣に考え込む振りをしている。
そして、こっそりと諏訪子の方向を向いて彼女は口の動きだけで「計画通り」と告げる。
そんな気取った神奈子の得意げな表情を見た諏訪子は、「ホントかなぁ……」と思いながらも。
諏訪子「(――でも、確かに。早苗は私らが思ったよりは前向きだけど。話的には当初の計画通りに行ってる……?)」
神奈子と諏訪子が考えた計画とは、要するにこうだった。
今大会における守矢神社の至上の目標は、少しでも多くの信仰――神々にとっての糧である――を獲得する事。
しかし、博麗連合を始め、様々な強豪チームの前では、手を尽くしても目標を果たせない可能性が出て来る。
そこで、神奈子達が考えたのは先にピエールが述べた通り。
すなわち、自分達が負けた時でも、幻想郷を取り巻く強大な勢力に恩を売っておくという方法だった。
そしてその中で、日向小次郎が中心に立つ『プロジェクト・カウンターハクレイ』への恩売りの内容と言うのが、
守矢が誇る努力家かつ才能あるトップ下・東風谷早苗のメンバーへの推薦だった。
信仰の為には、必ずしも、自分達が一番である必要は無い。
歴史を見ても宗教勢力は、その時代時代の君主に従い庇護される事で、一定の地位を保ち続けていた例が多い。
自身の勝利では無く、生き残りを優先的に考えていた点は守矢が他の勢力と異なる部分だった。
(その割には、スタジアム建設や審判買収など強気に攻めた所もあるが、これは神奈子の趣味だった)
神奈子「(……とは言え、私から堂々と早苗を差し出す旨を発言しちゃあいけない。
守矢神社は体面上、同居人の天狗達と同じく、根強い幻想郷保守勢力の一員なんだからね。
だから、公然と恩を売る為には、【早苗が自分の意志で、勝手に『プロジェクト・カウンターハクレイ』に入った】
……という建前がどうしても欲しかった。
――何だかちょっと紆余曲折があったみたいだけど。
こうして、自分から放逐を望むという事は。結果的には、上手く行ったみたいね)」
諏訪子「(ホントは絶望に打ち震えた早苗が、どっかの半人前みたく試合後に逃げ出して、
そこを『運良く』通りかかった謎のスカウトウーマンが勧誘を……って筋書きだったけどね)」
365 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/03(日) 02:35:45 ID:???
早苗と同じかつ早苗以上に優秀なトップ下を呼び出したのも、わざと早苗に聞かせる風に藍に賄賂を持ちかけたのも、
落ち込む早苗に見て見ぬ振りを決め込んで、彼女の劣等感を強めたのも。
全てが策略の上での行動だった。全ては、早苗が自らの意志でチームを離れさせる為。
神奈子は勿体ぶった風に、武者修行をしたいと言い出した早苗にこう告げる。
神奈子「武者修行も、いつかはさせてあげたいよ。
でもね、早苗にはまだ全幻想郷選抜のメンバーとして選ばれる可能性があるでしょう?
だったら、私としてはそう簡単に可愛い子を外に出す訳にはいかないね。もっとも……」
諏訪子「(『――諏訪子だったら、良いチームを知ってるかもしれないよ……』――って顔だね。
ホントに神奈子ったら、メンドイ事とか裏的な事とか、ぜーんぶ私に振って来るんだから……)」
神奈子は立場として、早苗を(紫たちにとっての)敵に手渡す事を了承してはいけない。
そのため、一見しては彼女を宥めるような発言をする。
しかし、最後に言葉を濁しながら諏訪子を一瞥する事で、早苗に『自分の意志で』行動する機会を与えてもいた。
早苗はこの時、神々の厳しさと――その裏に少しだけ見せた寛大さに純粋に感謝しており、
早苗「はい! ありがとうございます! ……じゃなかった、すみません!」
と、社交的な建前に疎い彼女らしい、軽率ながら気持ちの良く伝わる明るいトーンで、
神奈子に再び90度の――もしかしたらそれ以上の――お辞儀をした。
全てが、和やかに解決するような気がしていた。
ピエール「(…………良いのか。本当に。確かに表面上はこれで平和裏に終わりそうでもある。
サナエは自分の意志通りに動く権利を得、カナコさん達は自分の手駒が予想通りの動きをしてくれる事となった。
だがしかし、それは嘘と建前で塗り固められた土台に築かれた平和だ。本当に、それで良いのか……)」
――最終的に唯一残った部外者であるピエール。この彼の葛藤を別にすれば。
366 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/03(日) 02:38:36 ID:???
――と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
明日は書ききれなかったピエールと早苗のイベントを挟みつつ、
妖怪の山VS紅魔にかかるイベントを書いて行こうと思います。
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
367 :
森崎名無しさん
:2015/05/03(日) 10:44:00 ID:???
>一体だけ所在が掴めない人形があったが……
新入りサポーターキター!乙ロット
368 :
森崎名無しさん
:2015/05/03(日) 14:32:54 ID:???
アモロ……おまえ消えたのか? まだ姫様にサンパウロ案内してないじゃないか……
記事『守矢の風祝も武者修業に! サッカーの武者修業が密かにブーム!?』
中山「武者修業に来ました」
妖夢「斬れば分かる!」
早苗「たのもー!」
人里FC「おまえらいいかげんにしろー!?」
乙なのです!
369 :
森崎名無しさん
:2015/05/03(日) 14:38:40 ID:???
アモロ、サンパウロに移籍
370 :
森崎名無しさん
:2015/05/03(日) 14:42:21 ID:???
アモロじゃないやレナートだ恥ずかしい
371 :
森崎名無しさん
:2015/05/03(日) 17:11:36 ID:???
>>55
でポストと姫様の会話で狂気度が28だから
>>556
で狂気度は29じゃないですか?
いや、ポストと会話なんてできるわけないから
>>55
での狂気度UPはやっぱり幻だったかも…w
372 :
森崎名無しさん
:2015/05/03(日) 19:06:49 ID:???
>そこを『運悪く』通りかかったコートの袖が片方無い謎のスカウトマンが勧誘を……
373 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/04(月) 02:02:49 ID:???
こんばんは、色々付き合いやらしてたらまたこんな時間になりました(汗)
申し訳ございませんが、今日の更新はお休みさせて頂きます。コメントだけ一部返信します。
>>367
乙ロットありがとうございます。彼の行方については皆さんのご想像にお任せですね(笑)
>>368
乙ありがとうございます。確かに武者修行が多いような気もしますね…。
まあその辺りは、原作キャプ翼で交通事故が良く起きるようなものだと考えて頂ければ幸いです。
>>371
ご指摘ありがとうございます。ご指摘の通りですので、次回より狂気度を正しく反映(28→29)しようと思います。
皆さま、また明日こそ宜しくお願いいたします。
374 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/04(月) 19:54:30 ID:???
***
ピエール「……本当に良いのか、それで」
早苗「えっ? ……これはまた、おかしな事を仰りますね、ピエールさん」
ミーティング終了後、守矢みらくるずの面々は一旦解散する事となった。
そして、神奈子と諏訪子がスタジアムの修理業者と打ち合わせに行った隙を見計らい、
ピエールは早苗と二人きりで会話をする機会を得、そう口火を切った。
ピエール「俺は考えていた。……世の中に蔓延る矛盾や建前、あらゆる欺瞞について」
早苗「政治経済の話ですか? 良く分かんないけど、アメリカが悪いんですよ」
ピエール「いや。そういう話で無くてだな……」
きょとんとした早苗の表情を見ると、ピエールは何となく躊躇ってしまう。
しかし、彼は葛藤の中、結論を――自らがすべき事を既に見出していた。
ピエール「……俺の母国で、とあるサッカー大会があった。
その大会は本当に大規模で、世界中から様々な国の選りすぐりが集まっていた」
早苗「世界中の! うわあ、すっごいなぁ。私なんて、国内大会でもヒイヒイ言ってたのに」
ピエール「……少なくとも今の君は、充分世界に通用する水準に達していると思うよ。
――まあ、論点はそこでは無くて。俺はその時、大人には大人の理屈があるとハッキリと知った。
美辞麗句で理想郷の如く世界を賛美していた俺の回りの大人達は、
その実、自身の利得にがめつく強欲で、その為には他者を利用する事こそ厭わないと」
375 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/04(月) 19:55:53 ID:???
先のフランス国際Jr.ユース大会の時、ピエールは今の早苗と同じような立場に立たされていた。
自分自身は、フランスが誇るフィールドのアーティストとしての過大な期待を受け、
周囲の大人は、その期待(による利益)を守る為、審判の買収行為を平然と行う。
それはまさに、この大会で神奈子達が早苗に押し付け、また信仰の名の元にやって来た行為と一緒では無いのか。
ピエールはそう感じ、そして先程の神奈子と早苗とのやりとりを見て確信した。
早苗「ピエールさん。……結局何を言いたいんですか?
今の世の中、結論を先に言ってのけるプレゼン能力が無いと、社会でやってけませんよ?」
対する早苗はピエールの言外の意図に何も気づいていないのか、訝しげにピエールの結論を促している。
ピエール「(ええい、神への恩義など知った事か!)……すまない。つまり。俺が言いたいのは――」
――そして、応じるがままに、ピエールは自身の知る全てを話した。
つまり、早苗が今まで劣等感を覚え落ち込み、そしてチームから……ヘタをすれば幻想郷の秩序からも
追い出そうとしたのは、全て神奈子と諏訪子が仕組んだ、大がかりな誘導作戦であった事を。
早苗は自らの意志で行動しているように見えて、その実全ては神奈子達に管理されていたのである事を。
神は早苗の苦悩について何も考えておらず、ただただ自分への信仰が尽きぬよう、狡猾に立ち回っているだけである事を。
ピエール「……神は君の事を愛していない。ただ自分の都合で利用しているだけだ。
――神だって、俺の周囲にも居たような程度の低い大人と一緒、いや、それ以下だ!
……だから。本当に良いのか、サナエ。彼女達の意図したとおりに動く事になっても。
今回はまだ良いにしろ、これからもこうして、神の意図に翻弄されて生きるのか?
それは自分自身をカラッポにしてまで、する価値のある事なのか?」
早苗「……………」
376 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/04(月) 19:57:00 ID:???
ピエールは心底、この眼前の神に翻弄され続ける哀れな少女を想って、最後にそう言い切った。
それは金持ちの家の息子として、フランス一のサッカー選手として、
周囲の遠大な損得感情に翻弄される自分自身への問いかけにも近かった。
早苗はポカンとして、ピエールが暴露した内容を全て聞いていて、暫く黙っていた。
ピエール「……この事を君に話したのは、完全に俺のエゴだ。
君はこの事を知らなかった方が、きっと幸せだったに違いない。
でも、……俺は見てみたかった。純真な君が、神の残酷さを知ってどう感じ、どう行動するのかを」
早苗はどうするだろうか。これまで信じていた神に裏切られたと知り、復讐を決意するだろうか。
そうで無くとも、これまでの自身の行為の無価値さを知り、改めて自立に向かうだろうか。
結果から言うと、早苗の反応はピエールが考えていたどの反応とも違っていた。
彼女はあっけらかんとした口調と表情で、少年に対してこう言ってのけた。
早苗「……実は。何となくそうなんじゃないかって、思ってました。その時は余裕が無かったですけど。
でも、関係無いです。私は神奈子様がたの意志がそんな残酷だったとしても。
――私は、やっぱりあの方々に、信仰を注ぎ続けます」
ピエール「えっ……?」
次に驚いた表情を魅せるのはピエールだった。
彼にとって早苗の言ってのけた言葉――神奈子達の黒い意図を知っても尚、自分は神を信じ続ける――が、俄かに信じがたかった。
ピエール「な、何故だ! あの女性たちは、君に対して間接的にとはいえ、むごい仕打ちをしたじゃないか!
家族としての情愛を大事にしたいという、君の気持ちも分かる。
だが、それは良く無い事だ! 君には君としての人生がある筈なんだ! 君は、自分自身を大事にすべきだ!」
早苗「……ねぇ、ピエールさん。こんな話、知ってますか」
自分自身を疎んずるような早苗の言葉に、ピエールは思わず感情的になってしまう。
しかしそんなピエールを遮るように、早苗は人差し指をピンと上に突き出して話を始める。
377 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/04(月) 19:59:04 ID:???
早苗「昔々、あるところに一人の男が居ました。
彼は神を信望し愛していましたが、それなのに神は彼に試練を与えたので、とても可哀想な目に遭っていました。
彼の友人は、『神が正しき者を罰する筈が無い、君は本当は何か罪を犯したのではないか』と言って彼を詰りました。
彼は始めそんな友人ばかりでなく、何も語らぬ神にさえ反発していました。
しかし色々あって最後には、彼は神のもたらす理不尽な不幸を受け入れ、愛する決意をしました。
するとどうでしょう、神は彼の真なる信仰を称え、彼の不幸を埋め合わせしたばかりか、長寿を与えましたとさ。
めでたしめでたし」
ピエール「――その話は……旧約聖書のヨブ記の事か?
信仰に殉ずる者は、最後には必ず救われると。君はそう言いたいのか?」
早苗「えっ? これって神奈子様が起源じゃなかったんですか? ……まあいいや。
――ううん。私は逆です。私はこの話のラストがどーしようも無く気に食わないんですよ!」
早苗は自然と熱の入った口調となる。普段信仰を押し売りしている時のムードに近くなった。
早苗「私は小さい時、神奈子様からこのお話を聞いたんですが。当時から気に入らなかったんですよ!
なんか、ずっこいなぁ……って。思いません!?」
ピエール「いや。俺は別に思わなかったが……。精々が、宗教話らしい因果応報だなぁ、という位だった」
早苗「それ! まさにそれですよ! 私はこの因果応報が気に入らないんです!
だってこの話の男の人、途中まで報酬が無くても不幸でも神を信じるって言ってたのに、
結局最後には不幸を埋め合わせられちゃうじゃないですか!
それって結局信仰で幸せになりたいだけかよ、って興ざめしちゃって……。
――あ、いや。割と最近の私もそんな感じになっちゃってましたが」
早苗は生き生きと目を輝かせて、旧約聖書に対する苦情を申し立てている。
それは信仰による奇跡に頼り切っていた、最近の自分への自戒かもしれなかった。
378 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/04(月) 20:01:44 ID:???
早苗「でも、私はやっぱり思ったんです。
たとえ神が私を愛しておらずとも、神が神であるというだけで、それは奇跡なんです。愛すべき対象なのです。
人間は、見返りの為に信仰を行うものでは無いと思います。
ただ神が、神としてこの世界に目に見えず横たわっている。ただそれだけで、信仰を行う充分な理由になりませんか。
私が信仰に囚われて頭がカラッポとか、神奈子様達が暗躍しているとか。
そういった事は関係ない事です。
それは、私自身が解決すべき問題であり、信仰には何一つ関係の無い事です。 ……違いますか?」
早苗が語った理屈は、ピエールにとってはすぐには理解しがたいものだった。
しかし同時に、彼女の信仰に対する持論は、何か人間の精神活動全ての核心を突いていると感じた。
ピエール「いや、違わない。……確かに、それこそが本来あるべき信仰なのかもしれない。
原始の人間が抱いた、世界への憧憬。――まさしく原初の信仰《ネイティブ・フェイス》。
サナエ。君はあくまで、それを目指そうとするのか」
早苗「はい。確かに神奈子様達の行為や私のこれまでの生き方は、良き物では無いのかもしれません。
でも、それと私が信仰を捨てるかどうかとは、全く別ですから」
ニコリと満面の笑みで、気丈にそう頷いてみせる早苗。
ピエールはこの時になって漸く、彼女が自分の想像していたような弱い女性でない事を知った。
早苗「――てなワケで。武者修行の計画を練るので私はこれでっ!!
いやー、でも武者修行って何をするのかな?
やっぱりここは常識に囚われず、沖縄に行って波に向かってボールを蹴りまくるとか。
あるいは山奥に行って、大木を縦に真っ二つにするようなシュートの練習をするとか……どうですかね!」
ピエール「ハハ……(――周囲が何であろうと、自分の信ずる神を愛する……か。
言ってみるのは簡単だが、それはある意味で非常に勇気ある行為だ。……凄いな、彼女は)」
常識に囚われないようで、割ともうすでに誰かが考えているような発想の早苗を、
ピエールはどこかホッとしたような、尊敬するようなまなざしで見つめる。
379 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/04(月) 20:03:36 ID:???
早苗「あっ、そうだ! アフリカです! 部族の少年達と仲良くなって、
ブーメランのような軌道を描く、常識に囚われないシュートを撃てるようにするってのは……って、きゃっ!?」
ズルッ!
そんな中、早苗は立ち話をしていたスタジアムの廊下にて僅かに転び掛ける。
山肌を整地して突貫工事で作った為、スタジアムの内部には段差がある場所が多い。
――スッ、ガシッ。
ピエール「……大丈夫かい」
ピエールはそんな早苗の細い上半身をゆっくりと抱き留める。
早苗は驚いたような表情を一瞬見せていたが――。
早苗「ピエールさん。そういや私、試合前もこうして倒れかけて、助けて貰っちゃってましたね。
なんか、その時は私もカリカリしてて、ピエールさんに辛く当たっちゃった気がします」
抱き留めた格好のまま、早苗はくしゃっと表情を崩して、上目づかいにピエールを見る。
ピエールはそんな早苗の瞳に僅かにどぎまぎしながらも、
ピエール「……俺こそ済まない。偉そうな物言いだった」
――無理はするな。貴女には貴女の生き方がある。
ピエールはそんな過去の自身の発言を恥じた。
早苗がその時辛辣に返した通り、彼女は彼女なりの生き方と信念を持っていたし。
早苗「ま、今回は大目に見てあげます。私は信者には寛容な現人神ですからね!」
そして、今の早苗を支えられる者は――確かに、そこに居たのだから。
ピエールはゆっくりと早苗の上体を元に戻して、そのまま、並んで帰路に就く事にした。
380 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/04(月) 20:06:38 ID:???
――と、言ったところで一旦ここまでです。
これから深夜に掛けて、妖怪の山FC対紅魔スカーレットムーンズ戦の描写をしたいと思います。
この試合では、最近案外大した出番の無かったあの天狗について中心に書いていこうと思っています。
それでは、一旦失礼いたします。
381 :
森崎名無しさん
:2015/05/04(月) 20:50:47 ID:???
背番号11 射命丸 文!!乙です
382 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 00:40:48 ID:???
鉄製のガラクタ(若島津)「………」
にとり「良質のジャンクパーツGET!」
華扇「なっ! 何をするだァーッ ゆるさんッ!」
にとり、マジで炎上する試合前
383 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 00:57:22 ID:???
物語上の都合とはいえ出てくるたび炎上してるしなあ>にとり
能力は決して低いわけじゃないんだけど(高いとも言っていない)
384 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 00:59:55 ID:???
出てくるたびに炎上。よし、にとりも姫様応援団に入れちゃおう(提案)
385 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 01:31:42 ID:???
こんばんは、思ったより筆が進まず導入部だけになりましたが、少しだけ更新再開します。
>>381
乙ありがとうございます。
射命丸については前々から色々考えていたのですが、漸く出番となりました。
>>382
若島津って本当に生きてるんですかね…?(無責任)
可哀想ですが、にとりは結構炎上するかもですね。
>>383
キャプ翼の若島津を見る限り、中途半端に実力がある方が噛ませになるんだと思います。
>>384
やはりにとブロ…
386 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 01:33:23 ID:???
〜大会13日目・午前・固定イベント〜
【決勝トーナメント・一回戦第三試合】
−永遠亭・居間−
鈴仙達永遠亭ルナティックスが、様々な意味で厄介な敵だった守矢みらくるずを5−1で下した次の日の朝。
朝食の
タコス
を食べながら、日課である新聞――花果子念報を読んでいた鈴仙。
鈴仙「(私達の準決勝の対戦相手は、……聖徳ホウリューズ。
近年幻想郷に現れた聖人・豊聡耳神子を中心とする統制のとれたチーム。
だけどその実は反則や危険行為も厭わず、勝利に対して異様な執念を燃やす集団でもある。
――ある意味では、博麗連合や紅魔スカーレットムーンズよりも厄介かもしんないわね)」
下記の大会スケジュールを確認しつつ、鈴仙は次に当たる聖徳ホウリューズに関する情報を集めていた。
しかし、相手はこれまでずっと自身の領域である仙界にて修練を積んでおり。
更に、多くの選手がこれまでの幻想郷の住民では無く、外来人のサッカー少年。
それも無名な選手ばかりであったため、めぼしい情報は中々得られなかった。
********************************
<決勝トーナメント スケジュール>※大会一回戦終了〜準決勝終了まで
午 前 午 後
13日目 紅魔×妖怪←今ココ 地霊×博麗
14日目 休 み 休 み
15日目 永遠×聖徳 .紅魔×(地霊×博麗の勝者)
17日目 休 み 三位決定戦
18日目 休 み 決 勝 戦
********************************
387 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 01:37:14 ID:???
鈴仙「(まあ……不確かな事を新聞に書く訳にもいかないしねぇ)」
鈴仙はそこまで思って、いつか永遠亭にも来ていた、もう一人の天狗の事がふと脳裏によぎった。
真面目で礼儀正しそうな物腰、清楚さを感じさせる長めな黒のボブカット。
しかしその実はかなり俗悪的かつ慇懃無礼、プライドが高く配慮の無い山師。
好感を覚えるタイプではまずない。鈴仙の中において、射命丸文とはそんな人物だった。
鈴仙「(はたてじゃなくてあのブン屋だったら、喜びいさんで何でも書いてそうだけどね。
……まあ、ある意味あのずうずうしさとかは羨ましくはあるけどね。
私だったら体面やら何やらが怖いから、記者なんて絶対できないなぁ……。
何か仕事をやるなら、内勤の事務職員が良いかしらね。 ……いや、それも向いてないか)」
偉くさった上司にお茶を淹れようとして中身をブチかます自分の姿を想像しながら、鈴仙は新聞記事を読み返す。
聖徳ホウリューズに関する情報は無かったが、それでも一応記事はこまめにチェックしている。
鈴仙「(――あれ。噂をしたら影、って言うけれど)」
どうでも良い天狗内の勢力争いしかない政治欄に、たまたま鈴仙の脳裏に思い浮かんだ人物に関する記載があった。
その記事は小さな枠に囲った数行の短い物だったが、他のどんな記事よりも鈴仙の興味を引いた。
記事のタイトルには、こう書かれていた。
−妖怪の山FCキャプテン、追放か 〜苦境に立たされるサッカー政策〜−
鈴仙「(妖怪の山FCキャプテン……って、射命丸の事よね。それが……追放?
追放ってどんだけヤバイのか良く分からないけど、やっぱり天狗社会も大変なのね……)」
――この記事を見た鈴仙は、ほんの少しだけ射命丸に同情したが。
彼女を詳しく知らない部外者である上、天狗社会にも疎い鈴仙には到底全てを理解出来なかった。
即ち。射命丸文がこの数行の中で、如何に追い詰められ苦しんでいたかについてを。
388 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 01:42:51 ID:???
……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
ところで一つ失礼かつネタバレなミスをしてました。
大会スケジュールについて、
15日目 永遠×聖徳 .紅魔×(地霊×博麗の勝者)
となっていますが、紅魔が勝ち上がると決まった訳では無いので、
15日目 永遠×聖徳 .(紅魔×妖怪の勝者)×(地霊×博麗の勝者)
が、正確には正しいです。もしもダイス判定があったら、
レミリアがピンゾロ連発したり、にとりがJOKER出しまくるかもしれませんしね。(NPC戦は判定無しで進行します)
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
389 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 01:45:13 ID:???
やはり追放された射命丸をミサキーヌと矢車の争奪戦か、乙ロット!
390 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 01:56:31 ID:???
乙です
責めてもちょっとくらい希望持たせてあげようよw
てなわけで安心しろ、俺が最後の希望だ!
先着1名様で
★妖怪の山の勝利?→! card★
JOKER→33−4で敗北
ダイヤ→9−0で敗北
ハート→7−1で敗北
スペード→ハート+ついでに一人の天狗が行方不明
クラブ→スペード+その天狗が新しく聖徳で発見された模様
クラブA→KENJAがオウンゴールし天狗と一緒に失踪
391 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 02:01:54 ID:???
★妖怪の山の勝利?→
クラブ5
★
392 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 03:05:58 ID:???
あややー!? あややが理不尽にさらされてます!
あややは追放されて、住むところもなくて大変な筈です!
永遠亭で匿ってあげましょー!
向こうから追放したのだから、妖怪の山も文句はいえないはずです!
(顔が広く、情報収集に長けたジャーナリスト&妖怪の山FCメンバーと仲の良い人材ゲットです。
幻想郷トップクラスのドリブラーが上手くすれば三章以降で仲間になる可能性が上がりまーす!)
とか半分冗談で思ったりもしたけど……それ抜きでちょっと不憫すぎる
鈴仙さんで少しは手助け……できないか、ことが大きすぎるし
しかしあややだけじゃなく妖怪の山FCは悲惨過ぎますね……
にとり「文さんが追放!? もう炎上はいやだあ!?」
河童「能力もあるし、なんだかんだ良い河童なのに……にとりかわいそうに」
にとり「ちくしょう、レミリアだろうがフランドールだろうがかかってきやがれ! 三点以内に抑えてやる!」
河童「志がビミョー…できなくもないのかな?」
乙なのです!
393 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 03:11:46 ID:???
まぁ実際JOKER引かれたら魔王の力が覚醒してえらいことになるけどねw
さて、次の聖徳戦、俺たちは人間だから・・・応援するのはどっちかわかってるよね?
人間が動物や化け物を狩るために・・・武器を使うのはあたりまえだよなぁ?
394 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 07:15:01 ID:???
成績不振なのでキャプテン追放だー、偉い人の考えることはわからないねー
ガレリ「そんなので問題が解決するとその気になっていたお前らの姿はお笑いだったぜ」
395 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 07:20:45 ID:???
汚い手でお馴染みの聖徳ですら八百長だけはしていないようだからね
現実でも、八百長に手を染めたチームや選手の末路は悲惨だからなあ
396 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 08:10:19 ID:???
あややー、あややに救いの手はあるのでしょうか?
先着1名様で
★ヘルプミーですよ!→! card★
JOKER→ふっふっふっ。追放されるのは、はたてになりましたよ♪さらば、はたて。五秒間は忘れませんよ♪
ダイヤ→カグーヤ王女に拾われましたよ!
ハート→早苗さんが救いの手を差しのべてくれましたよ!
スペード→地獄兄弟ですか?あやや、怪しい人達ですね。
クラブ→現実は残酷ですね…。救いの手はありませんでした…。
クラブA→レヴィンという破壊神に拾われましたよ。あややー、助けてー!
397 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 08:12:33 ID:???
★ヘルプミーですよ!→
ハートK
★
398 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 08:13:34 ID:???
★ヘルプミーですよ!→
ハートQ
★
399 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 10:05:54 ID:???
>>393
おれは人間をやめるぞ!ジョジョーーーーー!!
400 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 15:20:16 ID:???
−妖怪の山・天狗の集落−
時は遡って一昨日の夜。大会決勝トーナメント第一回戦が始まる前日。
射命丸文は、天狗の集落にある庁舎へと足を運ぶこととなった。
彼女の片手には簡単な事務連絡文が一枚。
『臨時査問委員会の開催について』と題打たれたそれは大天狗の判が押してあり、
この通知の効力の重さを示している。
射命丸「…………」
射命丸には今回の委員会の招集命令について心当たりがあった。
今、天狗社会の上層部は確実にサッカー政策を疎んじている。
これまで妖怪の山FCを結成させ、射命丸をキャプテンに据え置いた上司は、
病的なまでの保守派な今の大天狗と反りが合わず、大会開催前に閑職へと追いやられた。
射命丸「……勝手すぎるわ。『せめて決勝トーナメントには出ないと天魔様に示しがつかない』
とか言って、予選リーグの組み合わせを操作しておいて。
しかもそれで、こっちはきちんとお望み通り、決勝トーナメントに出てやったってのに」
今の大天狗は妖怪の山FCの活動を快く思って居なかった。
射命丸は散々色々それらしい理由を聞いた気もするが、
結局は『新しい事は怖いからやりたくない』という本心が明らかに見て取れた。
しかも、出世している天狗の上官の多くは、多少のプラスを犠牲にしてまで、どんな小さなマイナスをも嫌うのである。
だから、今の大天狗にとって、折角お膳立てしてやったにも関わらず、
妖怪の山FCが妖精ごときのチームに引き分けたのが、死ぬほど不快だったようだ。
――無論、それ以外の意図もあるのかもしれないが。
401 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 15:21:38 ID:???
白狼天狗「……所属と名前を」
射命丸「従八位、治部省広報局付少属の射命丸文です。中務省から召集命令があり馳せ参じました」
白狼天狗「かしこまりました。臨査の会場は四階の第二会議室です」
射命丸「ありがとう」
庁舎入口の警備を務める壮年の白狼天狗に先程の通知文を見せる。
彼は機械のように淀みない口調で射命丸に案内図を手渡してくれた。
広報局――鴉天狗として新聞作成を業務としている射命丸は、政務の中心たる庁舎に行くことは珍しい。
現に警備担当の白狼天狗や、専ら事務を務める庁舎内の鼻高天狗達は、鴉天狗の少女を好奇の目で見つめていた。
射命丸は彼ら彼女らの下卑た目線に耐えながら、自動昇降機――外界で言うエレベーターのスイッチを押した。
***
コン、コン……ガチャッ。
射命丸「――射命丸文。只今馳せ参じました」
鼻高天狗「遅いぞ。幻想郷最速とやらが聞いて呆れるな」
四階の第二会議室のドアをノックし入室した射命丸は、早速の高圧的な口調に気圧される事となった。
絨毯敷きの小部屋の中には、射命丸に早速の挨拶をした鼻高天狗の中年を中心に、
5、6名程度の同じく鼻高天狗の青年達が、射命丸と向き合うように座っている。
鴉天狗や山伏天狗は年老いたのが1名ずつ、白狼天狗は1名も居なかった。
射命丸「あやや……これはこれは、誠に申し訳ございません。
きっと私が光よりも早かったが故に、暫くは存在を視認できなかったのではないですかな」
402 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 15:23:04 ID:???
鼻高天狗「減らず口を。貴様は身の程を弁えるのは、相変わらず苦手なようだな。
まあ……だから何時まで経っても、貴様は小属止まりなのだろうが」
射命丸「………」
臨査――正式には『臨時査問委員会』を実務的に取り仕切るのは、大天狗のような上役ではない。
天狗社会の内政を司る中務省の少輔クラスを中心に、脇を固めるのは大丞から少丞クラスの中堅天狗が、
こうして列席して、気に食わない輩を呼び出しては難癖を付けるのである。
鼻高天狗「……まあ良い。それより、射命丸文。本日の臨時査問委員会で貴様を呼び出した理由。それは分かるな?」
射命丸「――通知文に書いてありましたよ。サッカーチーム運営事業の事ですよね?」
中央の鼻高天狗は欧米人のように長い鼻の頭を擦りながら、鬱陶しげに射命丸に訊く。
射命丸もそれに合わせて鬱陶しげに答えると、周囲の取り巻きが俄かにざわついた。
中央の彼は少輔――外界の企業で言えば次長クラス――であるにも関わらず、
少属――これは主任程度だ――に過ぎない射命丸が反抗的な態度である事は、
上下関係に厳しい天狗社会にとってあり得ない事だった。
鼻高天狗「……式部省の今の大天狗様の意向は知っているな。
あの方は赤字かつ政策的効果の薄いサッカー政策を嫌っておられる。
そして前の妖精大連合との試合だ。あれで貴様等が引き分けた時は……!
――もう、大天狗様や天魔様周囲の秘書局は大混乱だった。
あの場は何とか大天狗様の命を受けた私が報告書を作成し、天魔様に無事お伝えする事が出来たが。
考えてみろ。次にこうした大混乱を引き起こし、様々な方面に迷惑を掛ける事があれば、今の大天狗様の地位がどうなるか……!」
射命丸「……そうですか。それはお気の毒ですね」
403 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 15:25:03 ID:???
――勝手に混乱してよそに迷惑を掛けているのはアンタ達でしょうが。何を恩着せがましく。
そう口を突いて正論が飛び出しそうになったが、流石の射命丸もこれは不味いと思ったのか言葉を濁した。
ここは天狗社会という組織の中だ。組織の中では、正論は時として通用しない事を射命丸は学習していた。
鼻高天狗「……人間に人気の鴉天狗を広告塔としつつ、サッカーによる多種族との交流を促進していく。
そんな絵にかいた餅、青写真を天魔様がご納得されると思うか?
前の大天狗様にしろ、無理やりこうした政策をねじ込めたのは奇跡だったと言うのに。
―――今の大天狗様となっては、もうそんな奇跡は通用せんぞ。
特に、何一つ結果を出していない、『案外大したことない』幻想郷最速とやらのチームにはな」
『案外大したことない』のフレーズを口にした時、周囲の天狗達から笑い声が漏れた。
『射命丸って案外大したことなくね?』というフレーズは、
元々反権力指向で、その上人間や妖精ごときと慣れあう射命丸を嫌う者達の間で、
一時流行語として良く天狗達の内輪の新聞に用いられていたのだ。
射命丸は自分の顔が熱くなるのを自覚しつつ、黙って鼻高天狗の得意げな笑みを睨みつける。
鼻高天狗「――臨時査問委員会の意義は、お前のやってる蹴鞠ごっこのようなふざけた事業を、
柔軟かつ即座に廃止・見直しする事が出来る点にある。
今回はな、射命丸。貴様に選択権を与える為にこの場を開いてやったのだよ。
つまり。貴様のチーム――妖怪の山FCを不採算事業として大会終了後、即廃止するか。
それとも、事業自体は存続とするが、貴様がこれまでの不採算の全責任を負うかのどちらかをな」
射命丸「……それが選択? どこが選択って言うんですか。
チームを潰して、その後チームを潰した責任を私におっかぶせるか、
チームは潰さないけれど、これまでの責任を即座に私におっかぶせるかの違いでしか無いのでは?
どっちにしたって、貴方はなんやかんや策を弄して、私に責任を負わせる気しかないのでしょう!」
鼻高天狗「……流石に馬鹿ではないか。
貴様なら、この場の保身を考え、前者を選んでくれるのではないかと思ったのだがね」
404 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 15:26:07 ID:???
射命丸「チームを潰すとなると、なぜ潰すのかの説明責任に問われます。
その時、貴方がたは高い地位を利用して、私に全てを説明させるのでしょう。
『チームがつぶれたのは、わたくし射命丸が無能だったからです。ごめんなさい』……ってね」
自身達のストーリーを容易く看破されたのか、天狗達は暫く押し黙ってしまった。
そして数分の後、鼻高天狗はつまらなさげに鼻を鳴らしてこう提案した。
鼻高天狗「……ならば、条件を変えようか。
私とて、サッカーチームが不採算で無いのなら無暗に責任を追及したり、廃止に動く道理もないのだ。
そして、サッカーチームを再三の取れた事業とするのなら、やはり実績――勝利が必要だ」
射命丸「…………」
射命丸は不敵な笑みを作りつつ、押し黙って、中年の鼻高天狗の話を聞く事にした。
彼はこう告げた。
鼻高天狗「……もしも、次の紅魔スカーレットムーンズとの試合に勝てば、今回の話を全く無かった事にしてやる。
幻想郷の一大勢力である紅魔館に勝利した結果を鑑みて、事業は効果があると、とりあえず当委員会で認定してやろう。
しかし、もしも敗北した場合は――先程の選択で言う後者を選ばせてやる」
射命丸「チームは存続する。しかし、私射命丸が敗北の全責任を負う……そういう事ですね」
鼻高天狗「不満か? 先程よりも随分と良い条件と思うが」
射命丸「不満かと言えば不満ですよ。だって、最初っからこの程度の条件を私に課すつもりだったのでしょう?
最初の無茶な選択は、交渉で良くあるドア・イン・ザ・フェイス。
私が選択の穴を論破する事を見据えた上で、『万一試合に勝利したら、今回の件を不問とする』
という本来の条件を取っておいたのでしょう。
上司に気を遣えない、出世も出来ない愚かな射命丸だったら、こうして条件を提示したら頷いてくれるに違いない……ってね」
405 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 15:28:00 ID:???
再び室内がざわついた。とはいえそれは先程の無礼な口調に対する憤りでは無い。
部屋の連中はこぞって、自分達の目論見を一瞬で看破した、射命丸の明晰な頭脳と冷静な判断力に驚いていたのである。
射命丸は天狗社会での出世には興味は無かったが、決して無能な訳では無い。
むしろ、彼女さえその気になれば、今真正面で苛立たしげに鼻をこする小人の天狗をも出し抜き、
出世街道を突っ走る事すらあながち不可能では無いのだ。
射命丸「……まあ。とはいえ私は依然弱い立場です。これ以上の譲歩を引き出すのは難しいのでしょう。
――ですから、私はどの道この条件を呑むしかないんです。
だから今のは万年主任な私の、負け犬の遠吠えだと思っててください。
次長様課長様がたにこれ以上、無礼な発言をしてはいけませんからね」
鼻高天狗は何か言いたそうにしていたが、冷や汗を垂らしながらも気丈な射命丸の抗弁を前に、
最初のような高圧的な口調をする事が出来なくなっていた。
彼は射命丸が自身の条件――次の紅魔スカーレットムーンズとの試合に勝利すれば、チーム及び射命丸には手を出さない――
を呑んでくれた事で一応満足し、彼女を部屋から退室させた。
山伏天狗「……あれが射命丸文か。確かに、彼女は現体制にとって脅威だろうよ」
委員会の中で珍しく鼻高天狗で無い老人――新聞の印刷業をかつて管理していた山伏天狗の少丞はそう呟いた。
彼だけは『射命丸って案外大したことなくね?』というフレーズを聞いた時も、下卑た笑いを浮かべて居なかった。
山伏天狗「現状の権力に擦り寄らず、人間や妖精と言った、かつて我々が見下し侮っていた種族とも交流を深めている。
あの委員長や今の大天狗様のような保守派にとっては、射命丸文はさぞ不気味な存在だろうよ」
かつて守矢神社が山に建った事で、博麗の巫女が予告なく妖怪の山に立ち入った時、
かつての大天狗が、並み居る白狼天狗の剣豪や鼻高天狗の高級事務官を寄越さず、
万年主任の無能記者である筈の射命丸文をみずから指名して、監視と足止めに向かわせた事を彼は思い出す。
山伏天狗「(……結局の所、サッカーチームの低迷だとかは取ってつけた言い訳にすぎん。
今の無能な事務連中は、何としてでも自分達の秩序を乱しかねん射命丸文を消したいんじゃろうな)」
406 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 15:34:35 ID:???
彼の見込みは概ね当たっていた。しかし彼はひとつ勘違いをしていた。
鼻高天狗や今の大天狗が、異様な存在感を放つ射命丸を排除したいと考えていたのは間違いない。
しかし、射命丸は彼が思っているよりも素晴らしい人物では無かった。つまり……。
射命丸「(まずいわね……このままでは。全責任を負うとなると、私はきっと――追放となる。そうなったら、私は……)」
――先の委員会の場にて、射命丸は気丈に振る舞っていた。それは間違いなく彼女の器量と才能だった。
しかし同時に彼女は超人では無い。組織から完全に見放される事に対して不安を覚えていない訳が無かった。
ただ、吐き気がする程無能な奴らに土下座をしてまで、命乞いをする気にはなれなかったのである。
有能な大物の仮面を外した先にある彼女は、案外大して強くなかった。
射命丸「(はたてや椛に相談――は、やっぱり出来ない。
私がどうにかして、レミリア・スカーレットに勝利し。そして、チームも試合に勝てるようにしないと……)」
そして悪いことに、射命丸はプライドの高い天狗達の中でも取り分けプライドが高い。
だから、今回の件について、友人に相談する事すら出来なかった――いや、相談するという発想が無かった。
そのため、彼女は悶々とした一日を過ごす事となり。
そして――射命丸の運命を左右する試合開始が、今彼女の眼前へと迫っていた。
407 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 15:41:07 ID:???
>『射命丸って案外大したことなくね?』
ひゅいぃぃ…これで笑ってたのって私たちのことじゃん…ごめんねぇ…
408 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 15:44:50 ID:???
……と、言った所で一旦ここまで。
次は漸くスカーレットムーンズとの試合の中身に移っていきたいと思います。
>>389
射命丸についてはどうなるか、何となくは考えていますね。乙ロットありがとうございます。
>>390
乙ありがとうございます。射命丸は妖夢よりは芯が強いと思いますので、聖徳チーム行きは多分大丈夫です。
>>392
乙ありがとうございます。前々の選択で、一応射命丸の問題に絡めるチャンスはありはしましたね。
(レミリアから)三失点以内なら出来るかもです。
>>394
チームが低迷しているというのは建前で、実際は厄介な射命丸を消したいと考えていたのでしょうね。
>>396
早苗さんで良かったです(ダイヤ、スペード、クラブAを見ながら)
姫様と射命丸の組み合わせは面白そうですが何か大変な事が起きそうですねw
それでは、一旦失礼いたします。
409 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 15:45:46 ID:???
妖夢「追放は最高なんですよ…」
矢車「みんなで歩いて行こう、ゴールのない暗闇の中を」
射命丸「あなたたちだけですよ、私のことを大事にしてくれるのは…」
やっぱり話の流れ的にはミサキーヌよりこっちの方かな?乙です
410 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 21:30:15 ID:???
射命丸が追放されそうなのも鈴仙って奴の仕業なんだ
411 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 23:00:51 ID:???
レヴィン「シャメイマルさんだね? 最速ドリブルを破壊に使わなかった、君が悪いのさ」
射命丸「あやや!? 追放された私に声をかけるのは貴方ぐらいですよ」
レヴィン「ソニックブームって知っているかい? 音速を超えた風はあらゆるものを破壊できる」
射命丸「あやや! コスモストライカーという漫画に載っていた、伝説のドリブルですね」
レヴィン「そういうことさ。僕についてくれば、君ならマスターできるはずだ。嘲笑した世界など、破壊してしまえばいい!」
射命丸「…ふふふ、追放されて全て失った私にはふさわしい。レヴィンさん、私も破壊神になります!」
レヴィン「さすがは物分かりがいい方だ。アヤさん、二人で世界を破壊しまくろう!」
射命丸「ステファンさん、死ぬ気でしごいてください!」
射命丸「あやや〜、案外大したことはないと抜かしましたね〜。ステファンさん、ソニックブームで破壊しましょう!」
レヴィン「了解。アヤさん、僕達の全力で破壊するぞ!」
射命丸・レヴィン「「これでジェノサイト、破壊神! ツインソニックブーム発動!」」
下手にクラブAを引いてこうなったらどうしよう…((((;゜Д゜)))
412 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 23:07:38 ID:???
ミサキーヌか、地獄兄弟か、破壊神あややか
ろくな選択肢しかないのも鈴仙って奴の仕業なんだ
413 :
森崎名無しさん
:2015/05/05(火) 23:08:09 ID:???
おのれ鈴仙
414 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/05(火) 23:59:27 ID:???
すみません、今日はもう少し更新したかったのですが、
付き合いでのアルコールが中々抜けないものでして、更新を休ませていただきます。
代わりに、また明日更新出来ればと思っています。
>>409
乙ありがとうございます。射命丸が最終的にどうなるかはなんとなく決めてありますね。
>>411
復讐の破壊神化するのも面白そうですが、多分大丈夫ですw
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
415 :
森崎名無しさん
:2015/05/06(水) 01:15:37 ID:???
>>411
_____
. __`ヽ ,トr,' ´ ,.へ,
. ,イ,ィ'⌒"゙f''ト、!ヽ, ィ゙ ./ , _-_‐_‐ - 、
バ, k,ゝ└ト、└ ''゙ ,ス ´''~ .`Y \
j、 ` ーク'ー-‐ぅ7',´ ,ノf⌒ヽ, ___ ,ノ 〉
.f`'`ー-R,,__ `'<,グ. ゝ、 . /
| 、 `' .、 `" ''''''''''' "´
', . ',__ ゙Y
', | ', .|
,r''゙~ 〉 . い |
,rァ弋 _,ァ-‐'゙ `'i"~i!
ぃ_f_⌒"´. ,ト、入_
`'.ー┘. └┴‐‐`'
416 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:33:54 ID:???
−妖怪の山・モリヤスタジアム−
レミリア「……さて。死ぬ準備はできたか、天狗?」
射命丸「…………」
レミリア「って、アレ? 元気ないわね。どうかした?」
射命丸「……何でもありませんよ。貴女には関係の無い事です」
レミリア「ふーん。ま、別に良いけどさ」
――射命丸が天狗の上官連中からの詰問を受けたその翌々日。
とうとう全幻想郷選抜大会第一回戦第三試合、
妖怪の山FC対紅魔スカーレットムーンズ戦の幕が開こうとしていた。
フィールドには既に多数の観客がごった返しており、
その中には射命丸に辛辣な言葉を投げかけていたあの鼻高天狗の姿もあった。
射命丸「(あいつ。私達が負けると踏んで、高みの見物に来たわね……。
ふん。普段はサッカーなんて、これっぽっちも興味が無い癖に)」
実況「さあ! 間もなくキックオフとなり、両チームのキャプテンがにらみ合っています!
妖怪の山に住まう天狗や河童、厄神やその他諸々の種族が集まった妖怪の山FCは、
紅魔館の悪魔に魔女、下っ端メイドや門番達が結束した紅魔スカーレットムーンズに、どう立ち向かうのでしょうか!」
観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
審判「……コイントスを」
射命丸「ええ。……分かりましたよ」
417 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:35:17 ID:???
観客席が盛り上がり、審判はコイントスを促す。
射命丸はそれらを苛立たしげに一瞥すると、一歩上がってセンターサークルの中央に立つ。
視線が一斉に射命丸に集まると、心ならずも冷や汗が流れる。射命丸はぎゅっと瞳を閉じて、祈るようにコインを投げた。
椛「(なんか、いつもの文さんじゃないような……)」
はたて「(――文。もしかして、緊張してるの……?)」
そんな様子は、普段から何事にも物怖じしない彼女らしくなかった。
一部のチームメイトは、明らかに様子のおかしい射命丸の様子に強い違和感を覚えるが、
悠長に話をしている暇は、もはや残されていなかった。
―――ピィイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
そして、試合は始まった。先攻権を得たのは幸先の悪い事に紅魔スカーレットムーンズ。
先日の試合に引き続き、魔法で喘息による時間制限を克服したパチュリーがトップ下に置かれ、
CFにはフランドールとレミリアの超強力布陣が敷かれている。
そんなスカーレットムーンズを迎える妖怪の山FCは4−3−3の布陣で臨んでおり、
必然と、前線でボールを持ったレミリアをFWの椛と反町とで迎え撃つ事となるが――。
418 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:36:37 ID:???
−−@−− @にとり
C−B−A C河童 B穣子 A河童
−−D−− D静葉
G−−−E G雛 E天狗
−−I−− Iはたて
−−−−−
F−−−− F射命丸
−−H−J H椛 J反町
妖怪の山FC:4−3ー3
紅魔スカーレットムーンズ:4−4−2
−H−J− Hフラン Jレミリア
−−−−−
−I−G− Iパチュリー
−−−−−
−E−F− E咲夜 F小悪魔
−DBA−
−−C−− C美鈴
−−@−− @陸
レミリア「遅い!」
ドガッ! ドガガガガガガッ!!
椛「そ、そんなー!?」
反町「ぐ、ぐわぁぁぁっ!!(なんだこのドリブル!? まるで、西ドイツのシュナイダーみたいじゃないか……!!)」
ファーストプレイは、完全にレミリアの圧勝だった。
椛と反町のタックルでは、レミリアの三拍子で繰り出されるダイナミックなドリブル――『スカーレットマーチ』に為す術も無い。
二人とも実力を出すよりも先に、大きくフィールド上に身体を叩きつけられる。
419 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:38:06 ID:???
射命丸「く、くうっ!」
シュバッ!
レミリア「おや。あんたが積極的にプレスに来るなんて珍しい。でもね……」
バシッ……。
パチュリー「――これは僥倖。厄介なWGが釣り出せたわね。 ――フランっ!」
グワァァァッ、バゴオオオオッ!!
射命丸「し、しまった! 私とした事が……!」
前線が早々に突破された事に焦った射命丸は、
思わず持ち場の左サイドを離れて、レミリアによる中央突破を防ぐべくタックルに向かう。
しかしこれは明らかな失策。レミリアは悠然と後方のパチュリーへとバックパスをすると、
パチュリーは射命丸が空いた左サイドのスペースへとロングパスを撃ちこむ。
そこにはフランドールがしっかりと位置取りをしていた。
パシッ。
フラン「ありがと、パチェ!」
はたて「あー、もう! 文ったら先走っちゃって……! ええいっ! 『スピードタックル』よ!」
ギュンッ! ズザアアアアアアアアアアアアアッ!!
雛「……私も手伝うわ。――創符・『ペインフロー』ッ!!」
ゴオオッ、ズザアアアアアッ!!
420 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:39:33 ID:???
フラン「……なにさ、そのくらい! 『過去を刻む時計』で、グチャグチャにしてあげる!」
グルンッ……! ダッ! ……バチイイッ!
前線を易々と突破された妖怪の山FCの中盤、
トップ下のはたてと左サイドハーフの雛が、それぞれの必殺タックルを武器にフランドールへと詰め寄る。
フランドールは必殺ドリブルで彼女達を躱そうとするが、はたてと雛も決して実力の低い選手では無かった。
二対一でのタックルは、フランドールのドリブルコースを阻めて一旦はボールを零す事に成功するが――。
コロコロコロ……パシッ。
咲夜「妹様、もう一度お繋ぎいたします!」
射命丸「……!(――咲夜さんにボールを取られた!
もしも私が焦っていなければ、彼女の代わりにフォロー出来ていたのに……!)」
ここで射命丸の焦りが完全に裏目と出てしまう。射命丸はボールをフォローできず、
代わりに少し上がり目の位置に居た、紅魔スカーレットムーンズのボランチである咲夜にボールをフォローされてしまった。
咲夜はタックルに向かった椛を自慢の『ザ・ワールド』で軽く受け流すと、
パチュリーを経由して、再びボールをフランドールへと渡す。
さしものはたても、幻想郷トップレベルのパチュリーのパスは素通しせざるを得なかった。
フラン「ふう。ありがとね、咲夜! それじゃあさっそく……!」
グワァァァァァァァァァァァッ!
フラン「みんなこわれちゃえ!! ――『スターボウブレイク』ーーーッ!」
バッ……ゴオオン! ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオッ……!!
421 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:40:51 ID:???
にとり「ひゅ、ひゅいいいいっ! き、来たぁぁぁぁぁ!! の、『のびーるアーム・改』!!」
ウィィィ〜……ン。 ガチャッ……。
穣子「お、お姉ちゃん!?」
静葉「ええ。『オータムスカイラブブロック』ね!」
ガシッ! バァァァァァァァァァァァァァン!!
穣子「秋よ〜〜〜〜! 遠き秋よ〜〜〜〜! ま〜ぶ〜た〜! と〜じれば〜そ〜こに〜〜〜!!」
最初にシュートに出たのは、紅魔スカーレットムーンズのフランドール。
持ち前の強烈なキック力を生かした弾丸シュート・『スターボウブレイク』で
にとりや穣子、他の河童たちが全力で守るゴールをこじ開けようとする。
あまりにまっすぐ過ぎるフランドールのシュートに対し、妖怪の山FCの守備陣も奮戦するのではないか。
射命丸はそう一縷の望みを託したりもしていたが――現実は残酷だった。
ゴオオオッ……! ドガンッ! ドゴバギグシャッ!!
穣子「そ、そういや今ってもう秋だったーー!?」(※このスレの時間軸では今は10月です)
河童A「……だ、駄目……!!」
にとり「お、おいいいいっ!? まだ試合開始直後だよ!! そんなイキナリ失点するわけがな――!」
ドゴオオオン!!
にとり「ひゅひゃぁぁぁぁぁぁ〜〜〜っ!?」
―――ズバァァッ、バギバギバギ、メリィイッ!!
……ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
422 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:42:16 ID:???
フランドールの恐るべき脚力から放たれたシュートに、妖怪の山FCの最終ラインは一瞬で瓦解。
勢いを付けてブロックに飛んだ穣子は弾き飛ばされ、河童Aは得意の『ダイビングブロック』すらできずに吹き飛び、
ゴールキーパーのにとりは自慢の『のびーるアーム』ごと、シュートの威力を受けて水平に吹っ飛んで、
ボールと一緒に仲良くゴールネットを突き破ってから、コンクリート製のフェンスにめり込んでしまう。
フラン「やった〜〜〜!! ゴールだっ!」
射命丸「(そんな……。まだ試合開始から5分と経っていないのに。このままでは、私はやはり追放……)」
躊躇い無く審判から鳴らされるホイッスルを聞き、飛び上がって喜びを表現するフランドール。
絶望の表情で、深々とフェンスに突き刺さったボールとにとりを眺める射命丸。
妖怪の山FCの凌辱試合の幕開けとしては、相応しい状況だった。
そして、射命丸にとっても、ここからが本当の地獄だった。
射命丸「何ですか1点くらい! 幻想郷最速の脚で、ゴールを奪ってすぐに返してみせ――」
タッ……!
咲夜「……る、訳には行きませんわ。 こちらも仕事ですので。 ――食らいなさい、『幻惑ミスディレクション』!!」
ギュンッ! ズッ、ズザァァァッ! バシュゴォォォォォォッ!! ――バチイイイッ!!
射命丸「なっ……!(馬鹿な……! 咲夜さんは確かにタックルの名手でしたが、一対一なら私の方が有利だった筈なのに……!)」
咲夜「随分驚きのようだけど。私だって、少しは練習していたのよ。――これ以上、お嬢様の顔に泥を塗らせないようにね」
射命丸が自慢としていた幻想郷最速のドリブルは、以前までの輝きを見せては居なかった。
永遠亭ルナティックス、そして先の聖徳ホウリューズとの敗戦を経て、
紅魔スカーレットムーンズもまた、その実力を大きく向上させていた。
射命丸のドリブルは、幾度となくボランチを務める紅魔館のメイド長・十六夜咲夜のタックルに阻まれてしまう。
423 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:44:22 ID:???
射命丸「はぁ、はぁ……!!」
反町「射命丸さん……! ここは一旦俺に! 『トリカブトパス』で折り返します!」
そんな様子を見るにみかねた反町が、言いたい事をハッキリと言ってまで射命丸の援護を申し出るも――。
射命丸「……いえ。紅魔にはパスカットの名手のパチュリーさんが居ます。
反町君の必殺パスでも、容易く阻まれるのがオチでしょう。だから、ここは私が――!!」
タッ!
反町「ああっ……!(――た、確かに普通の局面だったらそうかもしれないけど。
射命丸さん、あんなに飛ばしていて、大丈夫なのか……? 体力、持つのか……!?)」
射命丸「(……私は、結局弱い。あれだけ普段偉そうに振る舞っておきながら、
いざ組織から追い出される段になると、焦りと恐怖が止まらない……!!)」
射命丸の内心は既に飽和状態であり、反町の言葉を聞く猶予すらなかった。
そして、そんな射命丸の焦りに追い打ちを掛けるように――。
メイド妖精D「み、みんなー! 私達の決死のタックル、天狗にも見せつけるのよーー!」
メイド妖精B「お、おーう!!」
メイド妖精A「メイド特攻……!!」
タッ、タッ、タッ……。
射命丸「(囲まれた!?)――じゃ、邪魔です! さっさと通させて貰い……」
424 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:45:38 ID:???
メイド妖精「「「――ス ラ イ デ ィ ン グ 部 隊ーー!!」」」
ズザアッ、ズザアッ、ズザアッ、 ――ズザァァァァアアアアアアアアアアアアアッ!!
射命丸「(えっ、嘘! 早い……!?)――きゃぁぁっ!?」
バギイイイイイッ! ―――バシイッ!!
メイド妖精A「……あ、あれっ!? ボールが私達の手元に……?」
メイド妖精B「わ、私達、もしかして………!」
メイド妖精D「天狗さんに、勝っちゃった……!?」
実況「あ……あ〜〜〜〜!! これは妖精メイド達、お手柄だ!!
何と幻想郷最速と名高い射命丸選手のドリブルを……何と、スライディングタックルで完全に奪ってみせました〜〜!!
これは素晴らしい大物狩り!! 射命丸選手、ここは油断したか〜〜〜!?」
美鈴「や、やったあ! ナイスですよ、皆!!」
陸「アイヤー、何アルか。幻想郷最速ってのも、案外大したことないアルね」
――幻想郷屈指のタックラーである咲夜ですら無く。
名もなき妖精メイドにすら、得意のドリブルが破られてしまった。
実況が驚きに満ち溢れ、メイド妖精達が自身の途轍もないファインプレーに、試合中である事も忘れて抱き合い喜び、
紅魔スカーレットムーンズの最終ライン――DFの美鈴とGKの陸は安堵の溜息をもらす。
425 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:46:46 ID:???
……そして、陸が何の悪意も無く呟いた『案外大したことない』というフレーズ。
それを、一部の悪意ある観客も同時に呟いていた。
無論、妖精に足元を取られて、無様に転がってしまう射命丸に対してである。
誰かがこう言った。
観客「……射命丸って、案外大したことなくね?」
そのつぶやきは、大雨の前に空から零れる水滴の如く小さかった。
しかし、それは誰の何の意図も無く、少しずつ伝播していく。
「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って……案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね!」
「――射命丸って案外大したことなくね!?」「射命丸って、案外――大したこと、なくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」
射命丸「……やめろォ」
その反対に、射命丸が顔を伏せながら呟いた拒否の意志は伝わらない。
そうしている内に、観客席中から妖怪の山FCに対する大ブーイングとともに、
あのフレーズは嵐の如く射命丸に対して叩きつけられる事となった。
「ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!」
「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」
「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」
「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」
「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」
「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」
「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」
「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」
「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」
射命丸「やめろ……やめろ……やめろォ………!!」
426 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:48:23 ID:???
容赦なく叩き付けられる、統一されたワンフレーズ。射命丸は今の自分がどんな顔をしているか、知りたくなかった。
知りたくなかったから、立ち上がって、馬鹿のようにボールへと追いすがっていった。
試合はまだ前半15分。試合終了まで55分以上も残されている事を、射命丸は考えないように努力した。
試合はもっと最悪だった。
前半15分の時点で、レミリアが『マスターオブレッドサン』をにとりから決めており2−0となっていたが、
射命丸が妖精メイドから奪われたボールがパチュリー経由でフランドールへと渡っていた。
低い浮き球を受けたフランドールは、かつてにとりを観客席へと吹っ飛ばした『495年の波紋』を放ち。
それは当然穣子や河童Aを巻き込みつつ、にとりを再び観客席へと招待して、前半18分で3−0。
射命丸の精神的、肉体的疲労著しいと判断した副キャプテンのはたてはそこから、
自分と反町、椛を中心に試合を展開させようとした。
この作戦は暫くの時間を稼ぐ事には成功するが、最終的には彼女達の力不足が目立った。
パチュリーはおろか、レミリアのパスカットにすら耐えられずボールを渡してしまい、
そこからレミリアが単騎でドリブル突破し、一対一でにとりをゴールごとふっとばし、前半23分で4−0。
そして――。
フラン「よーし! 前半でハットトリック決めちゃうんだから! 喰らえっ、『スターボウブレーイク』!!」
グワァァァッ、バゴオオオオオオンッ!
にとり「ち、ちっくしょ〜〜! そう何度もやられてたまるか〜〜〜〜!!」
ガチャッ、ウィィィ〜〜〜ン! ――バギイイッ!!
フラン「あっ! そ、そんなぁ〜!」
427 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:51:35 ID:???
試合は前半ロスタイム。反町達の地味な奮闘もあり、試合は4−0のまま何とか持ちこたえていたが――。
しかし、フランドールの鋭いパワータックル――『レーヴァティン』が発動し、ボールは再びスカーレットムーンズに。
油断したか、それとも余裕か。フランドールはそのまま、30メートルの距離からロングシュートを敢行し。
もはや普通にキャッチする事を諦めたにとりは、愛用の機械を威力減衰用の盾として、
自分の腹でボールを受け止める事を決意する。その作戦は功を奏し、フランドールのシュートは高空へと打ち上げられた。
にとり「はぁ、はぁ……! よっし。どうだ……! 守ったぞォ……!!」
にとりは勇気を出した作戦が成功した事を息を荒げながら喜ぶ。
腹は内臓が全てグチャグチャになったかのように痛かったが、それでも達成感があった。
後半戦がまだ残されている事を一旦忘れ、にとりは晴れ晴れと秋空を見上げた。
レミリア「――大した度胸だ。河童は概して臆病者と聞いていたが、あんたは例外みたいね。
どう? 良かったらウチの家来にならない? 今なら世界の半分でもくれてやるけど」
にとり「……ひゅ、い」
――そこには、昼であるにも関わらず、夜の帝王が空中に鎮座していた。
彼女はオーバーヘッドキックの体勢で、にとりの鼻先にあったボールを今まさに捉えんとしていた。
レミリア「……あ。でも今はホフゴブリンを雇ったから人手過多なんだっけ。じゃあいいや」
グワァァァッ……!!
空中であるにも関わらず、レミリアは見事なバランス感覚で大きくその右脚を振り抜いた。
それは、まさしくあの『マスターオブレッドサン』だった。
ただ一つ違ったのは、そのシュートが空中にある分威力が増幅されていた事くらいだった。
レミリアは勇気ある河童を称え、全力での処刑を行った。
428 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:53:17 ID:???
レミリア「――『バイシクル・レッドサン』!!!!」
カ ッ !!
ドゴオオオオオオオオオオオオオオン!!バギイイイイイイイイイイイイイイッ!!
――ズバァァァッ!
ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!
……ピッ、ピッ。 ――ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!
射命丸「……………あはは。こりゃあ確かに……案外……大したことない……ですな」
前半終了を告げるホイッスルの音は、今の射命丸にとってはむしろ癒しだった。
彼女は公然と泣きながら、レミリアがフィールドに穿った特大のクレーターをポカンと見つめていた。
紅魔スカーレットムーンズ 5 − 0 妖怪の山FC 前半終了!
429 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:54:42 ID:???
大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
12ゴール レミリア
11ゴール 鈴仙
8ゴール フランドール
7ゴール 勇儀
6ゴール 来生、射命丸
5ゴール 魔理沙、屠自古、星、諏訪子
4ゴール 森崎、神子
3ゴール 早苗、霊夢、反町、謎の向日葵仮面
2ゴール 神奈子、ピエール、メルラン、天子、赤蛮奇、空、佳歩
1ゴール 妹紅、咲夜、美鈴、サニー、リリーB、ぬえ、響子、永琳
影狼、藍、幽々子、幽香、針妙丸、パチュリー、小田、椛、岬
大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
6アシスト パチュリー
5アシスト 霊夢
4アシスト てゐ、神子
3アシスト 早苗、ピエール、小町、小悪魔、マミゾウ
2アシスト 森崎、反町、はたて、岬、空、お燐、ウサギB
1アシスト 鈴仙、影狼、大妖精、橙、諏訪子、アリス、レミリア、
衣玖、針妙丸、リリーW、ルナサ、ぬえ、永琳、妹紅
430 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 17:55:58 ID:???
……と、言ったところで一旦ここまでです。
後半は妖怪の山FCのターン! ……に、なると思います(汗)
431 :
森崎名無しさん
:2015/05/06(水) 19:03:53 ID:???
これはむごい…さあ、助っ人の謎のキックホッパーの出番だ
432 :
森崎名無しさん
:2015/05/06(水) 19:34:34 ID:???
破壊神あやや&レヴィン降臨か、魔王反町降臨しか勝ち目無さそうじゃね?
433 :
森崎名無しさん
:2015/05/06(水) 19:39:01 ID:???
にとり「もうだめだ、おしまいだぁ…!」
434 :
森崎名無しさん
:2015/05/06(水) 20:08:01 ID:???
これ試合終了じゃなくて前半終了なのか
435 :
森崎名無しさん
:2015/05/06(水) 20:47:52 ID:???
組織から追放、ZECTから追放された影山がなんとなく思い浮かぶ
436 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 23:49:02 ID:???
−妖怪の山FC 控室−
はたて「にとりの調子はどう……?」
雛「――取りあえず、医務室の酸素カプセルに入って貰ってるわ。
ひどく吹っ飛ばされてるけれど、目立った外傷は無かったから、後半には無傷で復帰できると思う」
穣子「ひどいシュートだよねー、もう。嫌になっちゃうよ!」
――前半を0−5の圧倒的劣勢で折り返す事となった妖怪の山FC。
そのハーフタイム中の控室は凄惨たるものだった。
にとりを始めとする守備陣は、試合に支障が無いとはいえ、
レミリアやフランドールのシュートにより精神的に大きな痛手を負っており。
椛「強いですね。紅魔スカーレットムーンズ……」
はたて「うん。……正直、私の予想以上だった。8月の試合の時より、全体的にかなり実力が上がってた。
それも新シュートを引っ提げたレミリア・スカーレットや、
前後半通して動けるようになったパチュリー・ノーレッジだけじゃない。
メイド長に門番に小悪魔に、それこそメイド妖精まで含むような、全選手が強くなってた」
反町「(まるで、世界が違った。俺が強くなっても、やっぱり上は圧倒的過ぎた……!)」
また、はたてや椛や反町、雛や静葉と言ったFW・MF達も、
同じポジションの選手としての、レミリアやパチュリー、咲夜達の大きな力量差を実感していた。
打開策は、どこにも無いように思えた。
437 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 23:50:04 ID:???
はたて「(それにしても……)」
とりわけ。
はたて「(――文のヤツ。一体どこをほっつき歩いてんのよ……。もうすぐ、後半が始まっちゃうじゃない)」
――妖怪の山のキャプテンにして、唯一この絶望的状況を打破してくれる存在が、
ハーフタイム直後から姿をくらましている事が、チームメイト達の士気をことさらに下げていた。
***
−妖怪の山スタジアム 廊下−
射命丸「…………」
射命丸は、紅魔スカーレットムーンズの控室前の廊下をうろうろと歩いていた。
ミニスカートの小さいポケットに手を突っ込んで、所在無げにさまよう姿は極秘取材を想起させる。
しかし、射命丸が考えていた事は違っていた。彼女のポケットの中には一包の薬品があった。
射命丸「(――この私が、通りすがった天邪鬼ごときの甘言に乗ってしまうなんて……!)」
チームメンバーに合わせる顔が無く、だからと言って全てを投げ出して逃げ出す勇気も無く。
ハーフタイムになると、射命丸は控室に入らず「外の空気を吸いたい」と、フィールド周辺をぶらついていた。
その時、彼女は人里でちょっとした騒ぎを起こしているらしい天邪鬼の少女と出会った。
彼女は妖怪の山の幹部連中以上に下卑た笑顔を湛え、射命丸にこう言ってのけた。
天邪鬼「へへへ。天狗サマとあろう者が『案外大したことない』とは、大変でしたなぁ〜。
これはお悔しい! 私はね、貴女のような有能な方がこうした辱めを受けるのが、本当に耐えられないんです!
貴女こそ、本来天狗社会の上に立つべき方! そう! 今こそ下剋上の時なのです!」
その少女は矢印をあしらったスカートをはためかせ、白いブラウスの胸についた青いリボンを揺らし、
あくまで当人なりに清楚さと可愛らしさを演出しているようだった。
……そのあまりに邪悪な表情のせいで、騙される者はどこにも居ないようだったが。
438 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 23:51:38 ID:???
射命丸「貴女は……知っています。レジスタンスを装い、各地で人妖問わず破壊工作を行っている天邪鬼。
鬼人正邪ですね。――だとしたら退きなさい、下衆が。
私は確かに案外大した事ないですが、貴様のような者の言う事を聞く程、落ちぶれてはいないわ」
正邪「まあまあ。こっちは何か命令をしようと思って、こう話しかけた訳ではありませんよ!
ただね、有能過ぎるが故に上司に干されてるかわいそーな天狗様に、一つプレゼントを贈ろうとしただけです」
現に、射命丸にその悪名が轟いている事を看破された天邪鬼――鬼人正邪も、
射命丸を騙せなくて残念そうにしている様子では無かった。
現に、彼女はこれ以上交渉する気も無く、射命丸の手に無理やり錠剤を押し付けると、そのまま去っていったのである。
去り際に、素の乱暴で粗雑な口調で、その錠剤に関する説明を行いながら。
正邪「へへ。それはね、私が永遠亭ってトコからくすねて来た、一級品の下剤だよ。
本当は永遠亭の薬剤管理のずさんさについて、マスコミにチクろうと思って持ってたんだけど、それ使いなよ。
スカーレットムーンズの、あのケンジャケンジャ偉そうな、何故か下剤が似合うあのもやし女にでもさ!
魔法使いでも関係ない、きっと一発でトイレが恋しくなっちゃうよ。
ほら、困ってるんだろ? 同期の鼻高天狗に『幻想郷最速が聞いてあきれる』とか、
『案外大したことない』とかバカにされてさ、追放までチラ付かされて……!」
射命丸「……こいつ! 何故そこまで知って――!」
射命丸が下剤を片手に振り向いた時、既に正邪の姿は消えていた。
何の背景も無い筈のチンピラ妖怪如きが、何故天狗の集落の臨時査問委員会を――。
いや、委員会の開催と射命丸への処遇案については、多くの天狗の新聞で取り上げられている。
射命丸「(だけど。――何故……私とあの気に食わない鼻高天狗とが同期である事を。
そしてしかも、非公開の会議録を見ないと分からないような情報を知っているの……!?)」
射命丸は天邪鬼への怒りと得も知れぬ不安感を覚えていた。
その上、それから数分後。――そんな外道で信用ならない天邪鬼から託された下剤を手に、
自然と足が紅魔スカーレットムーンズの控室へと向かっていた自分自身に、射命丸はひどく戦慄していた。
439 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 23:53:24 ID:???
射命丸「(普段の私なら、あんな外道から渡されたもの、一つ残らず消し炭にしていたのに……!)」
――射命丸は、愛おしげにポケット内の丸薬を撫でている自分が心底嫌だった。
結局彼女は鬼人正邪を外道と罵っておきながら、
その外道から託された一発逆転のチャンスに恋焦がれているのだ。
射命丸「(……確かに、パチュリーさんを封じ込めるという戦法は利にかなっている)」
スカーレットムーンズの脅威と言えばレミリアとフランドールだが、彼女達二人はこの前半戦で飛ばし過ぎた。
恐らく後半は暫く温存しつつ、中盤の要であるパチュリーを攻めにも積極的に登用してくる可能性が高い。
また、そうでなくても、パチュリーさえいなくなれば、レミリアやフランドールにボールが渡る確率も減る。
将を射止めんとするならばまず馬から。
パチュリー・ノーレッジは間違いなく、レミリア・スカーレットという規格外の大将を唯一御す事の出来る名馬。
射命丸はこの時図らずも、如何にしてパチュリーに下剤を飲ませるかという事に執心していた。
射命丸「(かつての取材記録によると、パチュリーさんはハーフタイム中、
家来の小悪魔に必ずと言って良いほど
メローイエロー
を買って来るよう命令していたとか。
だったら、小悪魔さんを何らかの手段で脅して、飲み物に砕いた下剤を混入すれば――!)」
射命丸はおもむろに、胸ポケットのネタ帳を取り出して小悪魔を騙す脅迫状を書いてみる。
自分に足が付く事を恐れた射命丸は、そういえば先日はたてが紅魔館に取材に行っていた事を思い出しながら、
こんな一連の文章を書いた。
440 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 23:54:59 ID:???
〜小悪魔へ〜
先日は貴重な情報ありがとう。
今日は私も絶対負けられない試合なの。それは前も言ったわよね?
そこで小悪魔ちゃんにお願いがあるの。
できる限り、今日の試合でパチュリーさんの足を引っ張って欲しい。
小悪魔もパチュリーさんに無理をさせて喘息を悪化させるより、
今日の試合でスッパリサッカーを諦めて普通に付き合ってほしいわよね?
何より、先日の話をケチ臭いパチュリーさんが知ったらどう思うかしら・・・
それじゃあよろしくネ!
姫海棠 はたて
射命丸「……うむ。これぞ我が新スキル・『パチュリー殺し』。
これを使えばきっと後半戦の難易度もルナティックからハード位にはなるわね。
はたてにはちょっと申し訳ないけれど――」
はたて「だーれに申し訳がないって?」
射命丸「ひゅいいっ!?」
――そして射命丸は、脅迫状を書くのに必死で、
すぐ近くに来ていたツインテールの少女の存在に全く気が付かなかった。
勝手に偽の脅迫状をねつ造されかかった姫海棠はたて本人が、射命丸を探しに来ていたのである。
射命丸「あ、あややややや!! これは奇遇ですねはたて。貴女も外の空気を吸ってたのですか!?」
はたて「……外って、ここ別に廊下じゃない。あんたこそ何してたのよ。
キャプテンの癖にハーフタイムのミーティングサボって。敵チームの状況でも、今更嗅ぎまわろうとしてたの?」
射命丸「あー。えーっと。いえ。はい。そうですね。そんなところですね!」
441 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 23:56:42 ID:???
慌てて取り繕う射命丸の姿は、それはそれではたてにとって珍しい物ではあったが。
はたての興味は射命丸の態度では無く、その片手に書かれたネタ帳に移っていた。
はたて「ま。いいや。それで何か分かったのー?」
バシッ!
射命丸「あっ! こら、はたて! 人のネタ帳を勝手に覗き見するのは犯罪ですよっ!!」
はたて「いいじゃんいいじゃん。情報交換ってヤツよ。何だったら今度、私のだって見ても良いし……って。えっ?」
はたては無遠慮にも射命丸からネタ帳をぶんだくる。
それ自体は普段はたてがやっている(射命丸の方がもっとやっている)行為であったが、
今の余裕の無い射命丸は、全く無警戒だった。……はたての名義で書こうとしていた脅迫状も含めて。
はたて「ちょっとー。全然何もないじゃん……、って。あっ! この脅迫状ってヤツが弱点!?
えーと、なになに。小悪魔へ。先日は貴重な情報ありがとう………」
射命丸「あっ……ちょ、それはダメです……!」
はたては途中まで音読していたが、その本旨が書かれているあたりから次第にトーンが小さくなり。
最後の方は手をプルプルと震わせながら文章を黙読していた。
はたて「――それじゃあよろしくネ! 姫海棠 はたて……」
射命丸「……………」
射命丸は何も言えなかった。はたては驚き半分、泣き顔半分で射命丸を見ていた。
そして手だけでなく、泣きそうな顔までも思いっきり震わせて――。
442 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 23:57:47 ID:???
はたて「文の……! 文の、バカ!!」
――バシイインッ!!
はたては射命丸の右頬を思いっきり平手でぶった。射命丸は抵抗する気力も無くガタリと廊下で崩れ落ちた。
スカートのポケットから丸薬と説明書が落ちたので、はたてが拾い上げた。
説明書にはその丸薬を「速攻性下剤 ミスギキラー」という名称の薬品である事が記載されていた。
射命丸「あやや……すみません。つい出来心で。
大丈夫です、ホンモノはそうですね。下剤というか薬品繋がりで、永遠亭の……そうだ、鈴仙さんの名前にでもしときますよ」
射命丸は始め戸惑っていたが、すぐに普段の軽薄そうな笑顔で適当な弁解を告げた。
しかしはたては、自分の名前が借用されたことに対して怒っていたのではない事は明白だった。
はたて「……バカ。バカ……! 私は、そんなアンタを尊敬してたんじゃないのに!!」
射命丸「はたて……」
はたては射命丸の弁解で、更に泣き顔を強めていた。
はたて「……今まで引き籠りのダメ記者だった私が、外に出よう。自分の目で世界を見つめ直そう。
天狗社会だけじゃない。幻想郷の色んな風景、出来事、人や妖怪の真実を出来る限り、新聞として留めようって。
――そう考えるようになったのはね……。文、あんたのお蔭なのよ……!!」
はたては啜りながら、射命丸に告白する。射命丸はぼうっとした表情でそれを聞いていた。
はたて「――確かに、私は最近悩んでるアンタに冷たかったかもしれない。
でも、それはね。アンタがどんなに苦しんでても、いつもみたく機転を利かして小賢しく!
新しい、誰も見た事も無いような道を示してくれるからだって信じていたから!
だから、アンタがどんな道を選んでも、私はアンタの味方で居たいって……そう思ってた。だけど!」
443 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/06(水) 23:59:38 ID:???
はたては説明書ごと、丸薬を射命丸にむかってブン投げた。射命丸には大したダメージも無さそうだった。
射命丸「……だけど、何よ? 私がどんな道を選んでも、味方で居てくれるんでしょ?
だったら認めてよ……。こんなクソみたな手段に訴えてまで、汚く勝ち残ろうとする私を認めてよ!」
はたて「認めるわよ、アンタが本当に自分の意志で選んだ事だったら! でも、違うじゃない!!
アンタは隠してるつもりだろうけどね! 私のおじい様は、アンタが出てた臨査の委員だったのよ!
だから全部知ってる! アンタが追い詰められてる事も、それで勝たなくちゃ追放だって揺さぶられてる事も!
でもそれって、『組織の一員としての射命丸文』の意志であって、『私の友人の射命丸文』の意志ではないじゃない!」
射命丸「……それは屁理屈よ、はたて。組織に属するってのは、自分の意志だけでは動けなくなるって事。
そこに『組織の一員』だとか『はたての友人』だとか、そんな感情は入らないのよ。
大体、はたて。これで私が負けたら追放なのよ?アンタは私に会えなくなって辛くないの?」
はたて「辛いわよ! でも、アンタがここで自分の矜持とかプライドとかを捨てちゃって。
それで、組織っていう得体の知れない物に呑みこまれてしまう方が、もっと辛いもん!!」
射命丸「――話を変えるけど。 ……私はね、組織にとっての不協和音なんですよ。元から」
はたての熱の籠った告白にも耳を貸さない風に、射命丸はより一層軽薄そうな顔を強めた。
射命丸「組織の一員ってのは、皆なべて周囲の和を乱してはならない。
バランスがあってこそ、ハーモニーというものが成り立つんです。
私はその中でも長年、組織の方々が流す美しいハーモニーを邪魔して来た。だから、その報いが漸く訪れたんですよ。
私の事を崇拝してくださるのは結構ですが、はたて。私みたいな天狗になっちゃあいけませんよ。
それじゃあ出世が出来ませんし、周囲からも嫌われます。前者はともかく、後者は割ときついモンですよー。なんたっ……」
――バチイイッ!!
はたてはもう一度射命丸をぶった。
444 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/07(木) 00:02:45 ID:???
はたて「何よ? こっちは折角自分の想いを言ったのに、そっちはまた屁理屈?
『自分みたいな価値の無い天狗のする事なんてほっとけ』とでも言いたいの?」
射命丸「……そうですよ。それで何が悪いんですか」
はたて「――嘘だよ。ホントは文、自分の事気にして欲しいクセに。
ただ皆に会わす顔が無いからって、自分の本当の気持ちを曲げて。
それで、そんなちっぽけなプライドを守るために、偉い事だけが取り柄な天狗に理不尽な命令されて。
こうして悪事に手を染めて……! それで私が何か言ったら、『自分みたいなダメ天狗気にするな』だなんて……!」
はたてはそのまま崩れ落ちて泣きだした。もう、どうすればいいのか彼女にも分かっていなかった。
射命丸「……はたてが、私の事を想ってくれるのは分かったわよ。本当に……ありがと」
数分後、射命丸は座って俯いたまま小さく呟いた。
射命丸「――でも。本当にこっちが聞きたいわよ。私だって本当は下剤なんて使ってまで勝ちたくない。
でも、このままだと負けて追放。一体、どうすれば良いの……?」
はたては未だにすすり泣いたまま。射命丸の疑問に答える者はいない。
カッ、カッ。 シャーーーッ
射命丸「(この、音は……)」
……いや。いた。その人物は近づくと、上手な犬の散歩を駆使して、廊下で蹲る射命丸達を喜ばせようと奮闘を始めた。
その人物はキリリとした表情で、ヨーヨー片手にこう言った。
椛「タイマンで痴話喧嘩。関心しないな、鴉天狗」
――彼女の名は犬走名人……じゃなくって犬走椛。
下っ端白狼天狗としてたびたび射命丸やはたての業務をサポートしている、彼女達のもう一人の友人だった。
445 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/07(木) 00:04:21 ID:???
椛「――私は事情は分かりませんが。文さんは人のジュースに下剤を入れるような方じゃないと思いますよ。
なぜなら、文さんも真のサッカー選手だからさ!!」
カッ!(←椛がキラキラ光る眼をドアップで映してる時の音)
射命丸「……も、椛! アンタまで来てたのね……」
椛「すみません、文さんにはたてさんまで居なくなっちゃったモンですから。
っていうか、皆も来てます。皆、文さんが何だかんだで心配だったんですよ」
射命丸とはたてが顔を上げると、そこには反町と秋姉妹、にとりと雛、
名もなき天狗に河童達までもが椛に続いて、心配そうに射命丸を覗き込んでいた。
はたて「……あれ。っていう事は。今までの話、全部筒抜けだったりした……?」
椛「うーん。まあ。途中から、はたてさんが文さんをぶった位からは」
はたて「う、うそーーーっ!」
射命丸「あややや……。こりゃあ、どうしようも無いですね。合わせる顔もありません」
椛「何言ってるんですか、文さん。顔ならありますよ!」
射命丸「はいはい、どーせ『笑顔さ!』でしょう?」
椛「……はい」
446 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/07(木) 00:07:15 ID:???
穣子「でもさ。笑顔ってやっぱり大事だよ! それに友達の八橋ちゃんが言ってた!
音楽ってのは、一見不協和音に見える音も混じった方が、より綺麗で奥深い音楽になるんだってね!」
静葉「ええ……。敗北とは、傷つき倒れる事では無い。そうした時に、自分を見失った時の事を言うと思うわ。
だから……強く心を持って。そして、……最後まで、ジタバタしましょう」
反町「(静葉さんのメンタルが逆に強くなってる……。まるで勇者の家庭教師みたいだ……)」
にとり「私はもう吹っ飛ばされたくないけど……」
雛「大丈夫よ。私達が守るから」
最初瓦解寸前まで落ち込んだ妖怪の山FCのメンバーだったが。
射命丸とはたてのやりとりを聞いている内に、射命丸の抱えた真なる悩みを知った事から、
彼女達の思いは少しずつ変わっていた。
にとり「――でも、気に食わないよなぁ。天狗の偉様とはいえ、私達のチームにまで口出しするなんて」
穣子「そうだよ! 例え相手が強くっても、最後まであきらめずにやっぱり頑張るよ、私!」
椛「……文さんは割と皆に嫌われてもいますが。それでも、いなくなると寂しいって考えるヤツも結構多いんですよ。
でも、それは自由で、何事にも囚われなくて、ずうずうしくて、傍若無人で、鬼には遜る癖に河童とか私達には偉そうで、
気まぐれで、皮肉屋で、イジワルで、新聞たまに捏造して、……でも、そんな文さんが好きだからです。
組織のイヌになって、ズルい事や犯罪に手を出す文さんなんて、それこそ皆が去っていきますよ」
射命丸「……椛。――アンタ、結構口悪いわね……」
はたて「――で、でもそう。椛の言う通りよ! 私もそれを言いたかったっていうか」
最後に、はたてが恥ずかしそうに射命丸の方を向き直り……射命丸にこう告げた。
447 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/07(木) 00:08:59 ID:???
はたて「――色々言っちゃったけど、もう一度だけ言うわね。私は、文が自分の意志で居る限り。
文がどんな道を選んでも、離れ離れになったとしても――。絶対に、私は、文の仲間だから」
それはとあるサッカー少年が、悩んでいた彼女にアドバイスしてくれた言葉だった。
彼の影響は少なからず、この天狗達に。そして妖怪の山FCのメンバーの考え方に対しても及んでいた。
射命丸は「ありがとう、はたて」と小さく呟くと、照れくさそうに頭を掻いて。
射命丸「――皆さん。先に言っておきます。私は――案外大したことありません!
ですから、私はもう皆さんに頼ろうと思います! 頼って頼って頼りまくって……それで、チャッカリ勝っちゃいます。
ですが、ひいき目に言っても、貴方方も案外大したことありません!
なので、……ええ。案外大したこと無いモノ同士、仲間として! 静葉さんじゃないですが。後半は……ジタバタしましょう!」
――そう、チームメイトに対して快活に笑ってみせた。彼女の瞳は、もはや何にも縛られていなかった。
*****
――ピィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
……ピッ、ピッ。……ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
――だから、射命丸にはもはや後悔は無かった。
レミリア「……前半とは同じチームとは思えなかったわ」
レミリアが心底驚き、また関心したように彼女に話しかけて来ても、彼女は穏やかだった。
射命丸「貴女のトコの咲夜さん、一体どーなってるんですか。
あの人とヘンな中国人が居なかったら、私ら絶対勝ってましたよね」
レミリア「……そのどーなってるアイツラを何度もドリブルで抜き去り。
そして時には思い切って仲間に頼って、何度もパスワークで抜き去ったチームのキャプテンには、言われたくないわね」
448 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/07(木) 00:11:05 ID:???
射命丸は後半戦開始当初、同様に「射命丸って案外大したことなくね?」の弾幕に曝されていたが、
自分には仲間が居ると分かった射命丸には、案外大した精神攻撃では無くなっていた。
彼女は前半戦の不調がウソのようなドリブル突破を繰り返し、
何と咲夜率いる紅魔スカーレットムーンズの守備陣を何度も抜いて3ゴール、ハットトリックを決めた。
元々彼女の実力であれば不可能では無かったが、個人プレーに頼り切らず、
適度にパス突破を織り交ぜていたのが、スカーレットムーンズを混乱させるのに役立った。
また、乱暴なメイド妖精タックル部隊はPKのチャンスも生んでくれ、正確なキックに定評のある反町が1点を挙げている。
射命丸「守備陣も頑張ってくれました。
撃たせる前に止めるで、雛さんをパチュリーさんのマーカーにしたのは正解でしたね。
魔法の副作用か、吹き飛びやすい彼女を狙ったのは申し訳ないですが、アレで2点は助かってます」
レミリア「――ま、もう1点は取らせて貰ったけどね。私じゃなくて、フランの得点になっちゃったけど」
射命丸「……『トランシルヴァニア』。あれはお見事としか言いようが無かった。
鈴仙さんの『マインドエクスプロージョン』や、ゆう……謎の向日葵仮面さんの『マーダースパーク』。
恐らく貴女が怒っていれば、星熊勇儀さんの『三歩必殺』にも匹敵するであろう破壊力のツインシュート。
あれはビビりました。……にとりさんの人命的な意味で」
中盤と守備陣は更に健闘した。レミリアとフラン、そしてパチュリーの率いるスカーレットムーンズの攻撃陣を、
何と前半とは打って変わって、たったの1失点で済ませたのだから。
それには、これまで連携の取れていなかった『天狗トリオ』の復活や、
反町が秋姉妹と考えた連続ワンツー、『オータムスカイズ』などパスによるボールキープが功を奏していた。
また、にとりもボロボロになりながらもフランドールやレミリアのシュートを二度防いでいる。
……尤も、三度目の大技は、とても防げるような威力では無かったが。
にとりのリュックのみが残され、後は欠片も残らず蒸発していたスタジアムの一辺
――妖怪の山FCのゴールがかつてあった場所――には、巨大な空洞が出来ており、それは遠くの山を貫いていた。
449 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/07(木) 00:14:22 ID:???
観客「射命丸って……」「案外……」「大したことなくね……?」「ニトリ ニトリ ……あっ、試合終わってた」
レミリア「……まだ消えないわね。ハットトリックしたのに」
射命丸「『案外大したことなくね』コールですか? ううん、良いんです。今は心地よい位ですから。
世の中、誰もが全能では無い。九割九分九厘九毛、案外大したことない奴ばっかりです。
私はそれを忘れて、自尊心を無駄に肥大させていた。
それで、「やめろォ!」と叫び、これ以上「案外大したことなくね?」と言われたくないばかりに、
誰にも弱みを相談できなかった。……だから、今回ははたてのファインプレーですかね。
あいつがお節介にも、私の悩みを暴露してくれなかったら、今ごろ私はチームメイトからも非難の嵐でしたよ」
レミリア「あら、妬けるわね。 ――ま、精々ガンバリな、天狗」
射命丸「こちらこそどうも、吸血鬼様。またお会いできる、その日まで」
射命丸は言いたい事を言い終わって満足した様子のレミリアを見送って、
そして仲間の方へと戻っていく。皆敗北こそしたものの、どこかしらやり切った表情をしていた。
射命丸「(……はたて。椛。――皆。これで、良かったのよね。
私はどこに行っても私の意志で。自分の道を進んでみせるから……)」
観客のブーイングや、例の鼻高天狗の得意げな顔をさらりと流して。
射命丸文は大きく羽を広げて、幻想郷での最後の時間を満喫する事にした。
紅魔スカーレットムーンズ 6 − 4 妖怪の山FC 試合終了!
450 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/07(木) 00:16:10 ID:???
大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
12ゴール レミリア
11ゴール 鈴仙
9ゴール フランドール、射命丸
7ゴール 勇儀
6ゴール 来生
5ゴール 魔理沙、屠自古、星、諏訪子
4ゴール 森崎、神子
3ゴール 早苗、霊夢、反町、謎の向日葵仮面
2ゴール 神奈子、ピエール、メルラン、天子、赤蛮奇、空、佳歩
1ゴール 妹紅、咲夜、美鈴、サニー、リリーB、ぬえ、響子、永琳
影狼、藍、幽々子、幽香、針妙丸、パチュリー、小田、椛、岬
大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
6アシスト パチュリー
5アシスト 霊夢
4アシスト てゐ、神子
3アシスト 早苗、ピエール、小町、小悪魔、マミゾウ
2アシスト 森崎、反町、はたて、岬、空、お燐、ウサギB、レミリア
1アシスト 鈴仙、影狼、大妖精、橙、諏訪子、アリス、
衣玖、針妙丸、リリーW、ルナサ、ぬえ、永琳、妹紅
451 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/07(木) 00:20:38 ID:???
……と、言ったところで今日の更新はここまでです。
明日からは……またNPCパートです(汗)
次は博麗VS地霊戦で、心情描写等中心だった今回と違い、サッカーパート重視で行こうと思いますが、
今まで出番と活躍の無かった某主人公キャラにも、大きくスポットを当てたいとかも考えているので、
また長くなってしまうかもですが、御付き合い頂ければ幸いです。
コメント返信は次レスで行います。
すみません、反町がチャッカリ1ゴールを挙げたのを忘れていました。
正しいランキングはこちらになります。
大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
12ゴール レミリア
11ゴール 鈴仙
9ゴール フランドール、射命丸
7ゴール 勇儀
6ゴール 来生
5ゴール 魔理沙、屠自古、星、諏訪子
4ゴール 森崎、神子、反町
3ゴール 早苗、霊夢、反謎の向日葵仮面
2ゴール 神奈子、ピエール、メルラン、天子、赤蛮奇、空、佳歩
1ゴール 妹紅、咲夜、美鈴、サニー、リリーB、ぬえ、響子、永琳
影狼、藍、幽々子、幽香、針妙丸、パチュリー、小田、椛、岬
大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
6アシスト パチュリー
5アシスト 霊夢
4アシスト てゐ、神子
3アシスト 早苗、ピエール、小町、小悪魔、マミゾウ
2アシスト 森崎、反町、はたて、岬、空、お燐、ウサギB、レミリア
1アシスト 鈴仙、影狼、大妖精、橙、諏訪子、アリス、
衣玖、針妙丸、リリーW、ルナサ、ぬえ、永琳、妹紅
452 :
森崎名無しさん
:2015/05/07(木) 00:24:14 ID:???
にとりの命がw乙ロット
453 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2015/05/07(木) 00:26:34 ID:???
>>431
多分次に射命丸が出て来た時は、やさぐれてキックホッパーに変身すると思います。
>>432
ネタバレすると、試合に勝つのは結構厳しいですね。
にとりがレミリアやフランのシュートを止めるのも、本当はダイス目が高めじゃないとちょっと厳しいかもです。
>>433
にとりは生きてます(たぶん)
>>434
長くなってすみません(汗)
>>435
ちょっとそこは意識してましたね。
実際、射命丸は組織から離れてもそれはそれで逞しく生きそうではありますが、実は気弱な感じを出してみました。
すみません、
>>451
で反謎の向日葵仮面という選手が出来ていますが、スルーして頂ければと思います……。
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
454 :
森崎名無しさん
:2015/05/07(木) 00:37:13 ID:???
乙なのです!
あやや、一人じゃなかった……
455 :
森崎名無しさん
:2015/05/07(木) 00:46:36 ID:???
乙でした
JOKERでフラグ吹っ飛ばしにして、お前たちが俺の秋だ!ってやっちゃったせいか
大会まで引っ張てた問題を華麗にスルーして描写外でイチャコラしまくってただろう反町は爆発すればいいと思う。
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