キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【契約書に名前】鈴仙奮闘記34【書いてみて】
1 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/10(日) 15:50:42 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで世界を救う為に努力する話です。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。
☆前スレ☆
【レイセン】鈴仙奮闘記33【アレアレオー】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1449152880/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html
☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠に並ぶ名選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。
彼女は永琳の庇護下で実力を大きく伸ばし、幻想郷中の勢力が集まった大会でMVPを勝ち取った!
しかしその夜鈴仙は、自身の成長は永琳の計画であった事、その計画の副作用で
月に眠る大いなる厄災――「純狐」が八雲紫の身体を乗っ取り目覚めつつある事を明かされる。
そして、鈴仙は永琳に懇願される。このままでは蘇った「純狐」が世界を滅ぼしてしまう。
「純狐」の純粋なる狂気を止める者は、混沌たる狂気を溜め込んだ鈴仙以外に居ない。
だからこそ、鈴仙は次に紫が計画した大会――『幻想スーパーJr.ユース大会』に優勝し、
サッカーで、純狐に取り憑かれた八雲紫を倒して欲しい……と。
鈴仙は最初は戸惑いつつも、中山により自身の成長と覚悟を悟り、最後には永琳の願いを受け入れる。
そして鈴仙は、幻想郷の秩序の変革を狙う『プロジェクト・カウンターハクレイ』の一員として、大会に優勝することを誓った。
一方その頃、『プロジェクト・カウンターハクレイ』のGMを務める魅魔は、
幻想郷の各地を飛び回り、鈴仙と共に純狐と戦う残り14人の戦士達を集めるべく奔走していた。
出身も種族も全然違う、個性的な面々の中から、果たして誰が鈴仙の新たな仲間となるのか。
幻想郷から永らく姿を見せなかった悪霊の、人知れぬ奮闘記が始まった。
586 :
森崎名無しさん
:2016/01/20(水) 23:24:45 ID:???
よし、キツネのともだちやを斡旋しよう
587 :
森崎名無しさん
:2016/01/20(水) 23:36:46 ID:???
ボール君に友達になってもらおう
588 :
森崎名無しさん
:2016/01/20(水) 23:46:46 ID:???
友達だとたかられるのも嫌だけど、
それ以上に友達じゃないやつに友達だよって嘘ついて利用するって
割りと最低だからやりたくないんだよねぇ
589 :
森崎名無しさん
:2016/01/20(水) 23:50:59 ID:???
幻想選抜で友達は出来ないけど、このチームなら友達出来やすいと思うんだけど。
590 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 00:02:21 ID:???
アリスに何故友達が出来ないのか、その理由を突き付けるのも優しさだと思う
591 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 00:06:09 ID:WbEunX1c
15人目の勧誘→アリス
魅魔「うーむ。矢車の勧誘に失敗したのは痛かったね……。
これで選手の頭は……鈴仙を入れて13人か。もう1、2人は入れたかったが、しゃあないか」
地底での勧誘を終えた魅魔はそろそろ潮時と思い、神綺が待つ魔界へと引き返そうとした。
実際に地上を出ると、時刻は既に丑三つ時と言った様相であり外には妖怪しかいない。
魅魔「居るのは知能の低い下級妖怪や妖獣ばかり。
こんなのを誘う位なら、多々良小傘にでも声を掛けるのと幾分も変わらんしねぇ」
近くで誰かが「あ、扱いが酷いっ!?」と言ってた気がしたが、恐らく空耳であろう。
魅魔は顰め面で地底の風穴付近の森を闊歩していると――。
カツーン、カツーン……。
魅魔「ん? ……今度は、空耳じゃないな」
森の奥から、何やら不吉な音が聞こえる。
キツツキが木をほじくり返す音にも似ているが、こんな時間は鳥だって寝ている。
一体何事だと思って、魅魔が興味本位で森の奥へと足を運ぶと……。
カツーン、カツーン……
アリス「ううう……。霊夢ったら。あんたは何時からそんなに冷たいヤツになっちゃったのよぉ……?」
魅魔「(…………)」
とても綺麗な金髪の女の子が、泣きながら藁人形に五寸釘を打ち付けていた。
正直言って、無視したい光景だった。……そのあまりの惨めさから。
実際、足早にその場から離れようとした魅魔だったが……。
592 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 00:07:58 ID:WbEunX1c
パキン。
魅魔「――あ」
気まずさから妖力が誤って暴発してしまい、近くの枝を割ってしまう。
そのせいで一心不乱に釘を打っていたアリスが魅魔に気付いてしまい――。
アリス「あ。あんたは……! 前に魔界で会った……!」
魅魔「――や。やあ、久しぶりだね(えっと……会ったっけ?)」
魅魔にとって驚く事に、アリスは魅魔と昔からの知り合いらしかった。
らしいと言うのはどういう事かと言うと、魅魔は正直に言って、昔のアリスの事を覚えていなかった。
確かに大昔、魔界に行って神綺と戦った記憶はありありと残っているが……。
魅魔「……ああ。思い出した。本を使ってたヤツか」
それでもと促されて、魅魔は漸く思い出した。確かにコイツも、そこそこ手ごわかったっけ。
アリス「そうよ……。どうしてそこで詰まるのよ……?
私は出会った友達の事は、常に忘れないように記録してるのに……。
身長体重座高血圧ヘモグロビンA1cに、趣味嗜好座右の銘に左右の目まで。
私はあんたの全てを知っているのよぉ……!?」
魅魔「そりゃ確かにかなり知ってるみたいだけど、何か微妙な知り方だねぇ。
ストーキングするにも、もうちょっと頑張って調べようよ……」
593 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 00:09:33 ID:WbEunX1c
色々と鬼気迫る必死さがあるアリスを宥めすかしながら、
魅魔は丁度良い会話の打ち切り所を必死に探っていたが。
そうこうしている間に、アリスの方も少し落ち着きを取り戻したようで。
アリス「――ところで……あんたがどうして態々ここに来たの?
紅霧異変以来、魔界に別荘建てて悠々自適の隠居生活って聞いてたけれど……?」
魅魔「えーと。(……ここで適当に嘘をついても良いが。後でこじれても困るから正直に言っとくか)
――実は、あたしは今……」
アリスは最近になって幻想郷に姿を現した魅魔の現在について聞いてきた。
それはこれまでの行動や発言と照らし合わせても非常に常識的な質問だったが、
これまでが非常識過ぎたため、あまり答えたくない。
――とはいえ、状況をこれ以上拗らせて面倒臭くしたくない。
そう判断した魅魔はヘタな嘘をつくよりも、正直に自分が今している事を答えた。
すると、アリスは最後の方になるとわなわなと肩を震わせ泣きだして。
アリス「う、ううっ……。ど、どうして……? どうして、私を誘ってくれなかったの……?
――わ、私が……ぼっちだから……?」
魅魔「(しまった。余計に面倒臭いよ、この子……あ。そうだ。スカウターを使ってみようか)」
ピピピ……。
どうしたものか、と思った魅魔は状況打開の為にスカウターを起動させた。
本来はスカウトとしての勧誘用に使う装置だが、不完全ながら人の心を読む事にも使える。
魅魔はアリスの内心を調べてみる事にした。その結果――。
594 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 00:12:19 ID:WbEunX1c
アリス・マーガトロイドの感情値
(幻想郷への未練 -2)
(全幻想郷代表主力 -10)
(孤独 +5)
(魅魔と顔見知り +2)
(鈴仙との関係性 +15)
(何で誘ってくれなかったのよぉ……? -5)
―――――――――――――――
合 計 +5
魅魔「(何で誘ってくれなかったのよぉ……?って言われてもね。元々誘う気なんてなかったし。
しかし――あれ。意外と感情値が低くない……?)」
――偶然ではあるが、魅魔はとある事実に気付いてしまった。
魅魔「(全幻想郷代表でも当然に主力である筈の彼女だけど。――これなら、新チームに誘える……!?)」
アリス「う、ううっ……。どうして……?」
どうしてと泣きじゃくる孤独なアリスを見下ろしながら魅魔は考える。
――これは、矢車や輝夜でしくじった分を十二分に穴埋めする、大規模な戦力補強のチャンスではないか?
魅魔「(ウチのチームには同タイプのMFとして既にパチュリー・ノーレッジが居る。
……しかし。司令塔型の選手が二人居るのは組織戦をするにあたり役立つ筈。
また、パチュリーをFWやSBとして使う場合でも、アリスが居れば組織力が低下しないメリットもある。
――なんだ。この面倒くさい性格さえ除けば、喜んでウチの方に来てほしい選手じゃないかい!)」
595 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 00:16:20 ID:WbEunX1c
果たして本当かどうかは分からないが、スカウターの数値が確かなら、
アリスは佳歩やてゐの2倍以上鈴仙との関係性が厚いらしい為、
余程失言を重ねない限りは勧誘しそうに思える。
魅魔「(――いきなり激しく揺さぶるのも、適当に話を合わせるのもマズいかしらね。
正直な事を言っちゃっても、いたずらにショックを与えるだけになるだろうし。
アリスは今こそこんな感じだけど、頭は凄く良い……筈だから。
常識的に話を持って行けば、 きっと彼女も常識的になってくれる……筈だよ!)」
泣きじゃくるアリスに対して、魅魔はこう答える事にした。
A:「え、ええー……。元々あたしとしては、あんたを誘う気なんて無かったというか」
B:「てっきり、全幻想郷代表で仲良くやってると思ってたからだよ」
C:「うっさい子だね。そんなんだから、友達が出来ないのさ!」
D:「まぁ……そうさね。やっぱり一番お前さんが大事だから……かな?」
E:「おまえのおかあさんは ないているぞ!」精神攻撃する。
先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
596 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 00:18:20 ID:z26ApfVo
B
597 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 00:21:14 ID:aG2rmioQ
C
598 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 00:28:03 ID:8BIcGqBI
適当に話を合わせるのが駄目ならBC以外は駄目。
いきなり激しく揺さぶるのも駄目ならCも駄目
ってことで
B
599 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 00:54:16 ID:WbEunX1c
B:「てっきり、全幻想郷代表で仲良くやってると思ってたからだよ」
アリス「………!」
適当にそう答えた魅魔だが、全くの嘘では無かった。
アリス・マーガトロイドはこれまでの幻想郷サッカー史においても、
何だかんだで常にベストイレブンに入り続ける程度の実力はあるし、
博麗連合においても、霊夢、魔理沙の次にアリスの名が来る程の人気選手だった。
それ故、彼女が全幻想郷代表の一員として仲良くやっていると言うのも、
あながち想像出来ない事では無かったが――。
アリス「……そんな事無いわ。むしろ今の全幻想郷は最悪よ」
魅魔「……へぇ?」
アリスは今度こそ落ち着きを取り戻したのか、ぶっきらぼうではあるが泣かずに短くそう言った。
アリス「使いの人形を通じて、八雲藍が代表コーチを辞任したと聞いたわ。
……ま、フリーダムな選手の多い幻想郷で、コーチというのはあくまでお飾りなんだけど。
彼女が辞任ってのは、それ以上の意味を持っている。つまり――」
魅魔「八雲紫にいよいよ本気で更迭された……、って事かい」
アリスは小さく頷いた。その横顔はまだ泣きそうだったが、魔法使いらしい冷静さも幾分取り戻していた。
アリス「後任のコーチは、私達の恐らく誰もが知らない女よ。だけど、八雲紫以上に禍々しい妖気を感じる。
……上手く隠して普通の妖怪っぽく振る舞ってるみたいだけど、私の目は誤魔化せないわ」
600 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 00:55:37 ID:WbEunX1c
アリスはそこから更にこう続けた。ここからは僅かに友人を慮る感情が現れていた。
(本当に友人なのかについては置いといて)
アリス「――それで。霊夢も大会後からずっと様子がおかしいのよ。
いつもはぶっきらぼうながらも、私にすらそこそこ優しくしてくれるのに。
今は何というか、八雲紫に過剰に依存していて……兎に角、変なの。
まるで、ホンモノの人形のようになってしまったみたいで」
魅魔「ふうむ。……事態はいよいよ、深刻になりつつあると言う事だね」
アリスがそう断言する中、魅魔はそう独り言ちる。
夜の静寂が二人を包む中、アリスはこんな提案をした。
アリス「――ねぇ。もし良ければだけど……私を、貴女の仲間に入れてくれないかしら?
私にはどうしても、今の全幻想郷代表が正しいようには思えない」
魅魔「………!!」
魅魔は少しだけ驚きながら、スカウターの数値を確認する。数値は、アリスの言葉が嘘でない事を証明していた。
アリス・マーガトロイドの感情値
(幻想郷への未練 -2)
(全幻想郷代表主力 -10)
(孤独 +5)
(魅魔と顔見知り +2)
(鈴仙との関係性 +15)
(全幻想郷代表への不信 +5)
―――――――――――――――
合 計 +10
※本来はここで判定が入りましたが、
感情値が−1を超えたため、自動で勧誘成功となります。
601 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 00:57:46 ID:WbEunX1c
アリス「――か、勘違いしないでよね。別に『全幻想郷代表には自分の居場所が無い…』
とか思って絶望した訳じゃないんだから!」
魅魔「(さっきはカッコ良く色々言ってたけど。こっちのが事実っぽいような気がするのは、あたしだけかい……?)」
アリスのその申し出に対し、魅魔は内心でツッコミたい気持ちを抑えて了承の意を伝えた。
それを聞いたアリスは魅魔に対し一礼をすると、「……ありがとう。決して後悔させないわ」とだけ言い残し、
真夜中の森を去って行った。……根元に、藁人形と五寸釘を残したまま。
魅魔は何となくその歪な形をした一式を拾い上げて、こう呟いた。
魅魔「アリス・マーガトロイド。プライドが高い割には寂しがり屋で空気がイマイチ読めないという、
心底面倒くさい性格さえ無ければ、彼女程有能で頼れる仲間は他に居ない。
――願わくば、この新チームを通じて彼女に真の意味での『トモダチ』が出来れば良いけれど」
友人の娘の成長を祈りながら、魅魔は去りゆくアリスの後ろ姿を見届けた。
去り際のアリスの顔が、これからの『トモダチ』との出会いに大きく綻んでいたのは……敢えて指摘しないでおいた。
*アリスが新チームに加入しました。
602 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 01:05:59 ID:???
…と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
明日は補充メンバー(1名)を決定し、出来れば二、五章を締めようと思っています。
補充メンバーについては、皆さんにはそのメンバーのポジションのみを選んで貰い、
選ばれたポジションに該当する候補メンバー等のうち、あまり実力の高く無い選手が判定で加入することとします。
具体的にはこんなイメージです↓(この判定通りになるかは分かりません)
FW=リグル、小町、椛(メンバー外から持ってきました)などから判定
MF=霞、パルスィ、はたてなどから判定
DF=ナズーリン、チルノ、ヤマメなどから判定
GK=ウサギK、大妖精などから判定(Kちゃんになった場合、大妖精レベルにまで能力を強化します)
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
603 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 01:17:47 ID:???
お疲れ様でしたー。
人数少ない場所だしDF狙いかね
604 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 02:16:43 ID:???
乙なのです
私もDFが、いいかなと思う
605 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 05:58:39 ID:???
タックル強いのが欲しいのにどこにもいねぇ……
じゃあ俺もDFで
606 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 21:21:24 ID:???
ところでアリスをDFで使うのってどうだろうか?
反町や星も入れると中盤は厚くて優秀だからアリスを置かなくても多彩に機能する。
そこでアリスをDFにし、センタリングやワンツーをカットして浮き玉シュートへの機会を殺し、
安定したキープ力でボールを離さず、卓越したパスで個性派な中盤にパスを供給してゲームメイクする。というプラン。
607 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 22:32:49 ID:???
こんばんは、更新再開します。
>>603
労って頂きありがとうございます。
>>604
乙ありがとうございます。
ところで私事ですが、東方の人気投票が終わりましたね。
鈴仙は私の脳内ではベスト10なイメージだったんですが、現実ではほぼ現状維持でした。
上位陣が信じられない程凄い得票でしたね……。
――ですが、そんな鈴仙も貴方の力で一位に出来る投票がここにあります。(鈴仙が一位とは言ってない)
http://capmori.net/vote/vote41/bbs.cgi
第二回鈴仙奮闘記キャラクター人気投票は、まだまだ続きますので、
宜しければ投票をお願いします。(自然な宣伝)
608 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 22:34:29 ID:WbEunX1c
☆全15回のスカウトが終了しました。
最後に、補充メンバーを選定します。今回の補充メンバーは【1人】です。
補充メンバーは補充したいポジションを投票で決定の上、判定で誰が入るかを決定します。
FW、MF、DF、GKから、先に【3】票集めたポジションが、補充メンバーが加入するポジションとなります。
メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
※※※投票については、今から開始とします。(12時を過ぎても決まらない場合は、時間を置いて再投票にします)※※※
(参考:勧誘済メンバー)
FW(4名)
鈴仙、佳歩、反町、星
MF(5名)
てゐ、パチュリー、静葉、お燐、アリス
DF(3名)
つかさ、慧音、穣子
GK(2名)
にとり(DFも可)、さとり(MFも可)
609 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 22:38:59 ID:Q5bg13rE
DF
610 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 22:41:13 ID:z26ApfVo
DF
611 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 22:44:04 ID:lG5Z4IOI
DF
612 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 22:57:43 ID:WbEunX1c
選ばれたポジション→DF
☆DFから補充メンバーを選定します。
先着1名様で、
★DFの補充メンバーは?→! card★
と書き込んでください。マークで分岐します。
JOKER→レティ「……待って。私を新チームに入れて欲しいの」
ダイヤ→チルノ「おい! あたいの事を忘れてるなんてトンデモないヤローね。連れてけー!」
ハート→ナズーリン「どうしてもご主人様が心配すぎるんだ。着いて行っても良いかな?」
スペード→ヤマメ「面白そうな事考えてるじゃん。私も混ぜてよ」
クラブ→ウサギD「お願いしますっ。わたしも連れていって下さい!」
613 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 23:00:24 ID:???
★DFの補充メンバーは?→
ハート5
★
614 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 23:00:35 ID:???
★DFの補充メンバーは?→
クラブQ
★
615 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/21(木) 23:09:24 ID:???
★DFの補充メンバーは?→ ハート5 ★
ハート→ナズーリン「どうしてもご主人様が心配すぎるんだ。着いて行っても良いかな?」
☆ナズーリンが補充メンバーとして加入しました。(イベントは後に回します)
これにより、新チームの初期メンバーが以下の15名で確定しました。
〜プロジェクトカウンターハクレイ・新チーム(仮称) メンバー〜
※名前後の括弧は旧所属チーム
FW(4名)
鈴仙・U・イナバ(永遠)
因幡 佳歩(永遠)
反町 一樹(妖怪)
寅丸 星(命蓮)
MF(5名)
因幡 てゐ(永遠)
パチュリー・ノーレッジ(紅魔)
秋 静葉(妖怪)
お燐(火焔猫 燐)(地霊)
アリス・マーガトロイド(博麗)
DF(4名)
因幡 つかさ(永遠)
上白沢 慧音(永遠)
秋 穣子(妖怪)
ナズーリン(命蓮)
GK(2名)
河城 にとり(妖怪)
古明地 さとり(地霊)
以上 15名
616 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 23:25:51 ID:???
タックラーとエアバトラー育成が急務だな
617 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 23:27:35 ID:???
いっそ敵のドリブラーはお通ししてさとりの一対一で処理するよか
618 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 23:29:33 ID:???
最大の弱点は競り合いかもね。
619 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 23:47:53 ID:???
チーム事情によりDF日向を通り越してエムタイファイターと化す星、これじゃサガットだ!
620 :
森崎名無しさん
:2016/01/21(木) 23:54:36 ID:???
さすが仏教、肉体派揃いだ。ヒジリーもいるし
621 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 00:46:06 ID:???
*****
〜魔界〜
魅魔「……まぁ。ざっとこんな所だよ。どうだい、少しは楽しませられた自負があるのだけれど」
神綺「――へぇ。あんたも色々苦労してたのね。地底の妖怪に土下座だなんて」
魅魔「うっさいね。どうしてそういうトコを引用してくるかなぁ。
もっと他にもあっただろ、あたしが機転を利かしてアリスを勧誘した事とか、
サッカー知識をフル動員させて、あのパチュリー・ノーレッジを口説き落とした事とか。
えっと、他にも……まぁ、良いか。あたしもこれだけ喋って、疲れたし喉が渇いたよ」
――長々とした苦労話を終えて、魅魔はどっかりと備え付けのソファに腰を下ろした。
そして部屋付きのメイドを気安く呼んで、
グレープフルーツジュース
を要求する。
魔界の神である神綺が市井に出て仕事をする際に使われる、
この豪華な執務室のあらゆる全てを、魅魔は知り尽くしていた。
魅魔「あたしが現役を引退して、ここに移住してから早十年近くだ。
久しぶりの幻想郷を楽しむヒマすら無かったよ」
神綺「それはそれは。しっかりと働いてくれたみたいね。本当に嬉しいわ〜」
魅魔「勘違いするな。あたしは単に、あんたと利害が一致しているから動くのみ。
……だったけど。やってく内に色々と熱くなったトコがあるのは否めないかもねぇ」
神綺も神綺で、自室で思う存分くつろぐ魅魔の姿を見て何も咎めはしない。
彼女にとっても、この夜色の悪霊はここぞと言う場面で頼れる仕事人として。
あるいは単純に気の合う友人として、欠かせない存在と言えた。
コンコン……ガチャッ。
622 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 00:47:15 ID:???
メイド「……魅魔様。グレープフルーツジュースを持って参りました。――それと、その……神綺様」
神綺「――何かしら、夢子ちゃん?」
夢子「はい……報告したい事がございます」
神綺「そう。……言って」
それから数分後。夢子と呼ばれたメイドは魅魔が要求した飲み物と共に、
主であり創造主である神綺にある一報を伝えに来た。
神綺は澄ました笑顔のままメイドの報告を待つ。夢子は一瞬の間の後に、神綺に対してこう言った。
その言葉はナイフのように短く。しかし鋭利な意味を持って魅魔と神綺の耳朶に突き刺さった。
夢子「――森崎有三が。……つい今しがた、意識を取り戻しました」
623 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 00:48:46 ID:???
*****
〜幻想郷外の集落〜
魅魔「(森崎有三……そして、彼の相棒として破滅の道を進んだ、あたしの愛すべき馬鹿弟子。
この二人の存在は間違い無く、このプロジェクト・カウンターハクレイにとっても重要になる。
……それが良い意味なのか、悪い意味なのかは分からないにしてもね)」
――そして時間は、鈴仙達プロジェクト・カウンターハクレイのメンバーが始めて集結する直前にまで進む。
魅魔はこの集合場所へと一足先に着いてから今まで、その前日に交わした、神綺との僅かな語らいを回想していた。
それは僅かな世間話と、これまでの自分のスカウトマンとしての英雄譚。そして狂王の復活。
短いながらも様々な思い出が頭をよぎる中、彼女は一人、また一人を集まって来るメンバーに挨拶をする事にした。
佳歩「よ、宜しくお願いします!」
つかさ「……やるからには、全力でやります」
てゐ「あ、鈴仙は別行動だから、後で来るよ〜」
魅魔「ああ、分かった。てゐは兎も角、後ろの二人。そこまで畏まらなくても良いよ。
(――永遠亭ルナティックスの兎妖怪トリオ。因幡てゐ、つかさ、そして佳歩。
彼女達は鈴仙の忠臣でもある。FW・MF・DFとして、それぞれの良き潤滑油となれば良いが)」
624 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 00:50:10 ID:???
アリス「よ、良かった! ドッキリじゃなかったのね……!?」
魅魔「ああ、ドッキリじゃないさ。アリス・マーガトロイドよ」
アリス「あ、えっ!? ………コホン。――ハッキリ言って烏合の衆、ってイメージだけど。
まあ、貴女が監督なんだから。そこそこ期待してるわよ」
魅魔「(これでクールで都会派に締めたつもりなのかねぇ……?
――ま、これでもアリスは新チームではトップクラスの実力を持つ。
上手い事手綱を握って、司令塔として役に立って貰わねばならん)」
慧音「……しかし驚いた。まさか、貴女までもが参加するとは。
新チームに入った暁には、是非人里の貸本屋でも流行っている、
『パチュリー戦術』を直々に教授して貰いたい」
パチュリー「ああ。『敵の誘いには絶対のるな!!』とか、『円は直線を包む』とかの奴ね。
良いわよ。これから貴女が私を賢者と崇め、その弟子となる事を誓うのならば」
魅魔「……おやおや。珍しい組み合わせだね(上白沢慧音とパチュリー・ノーレッジか。
この二人は理知的な性格の上、戦術に対する理解も明るい。
ミーティングでは、彼女達の意見が主軸となり、戦術が組まれて行くだろう)」
625 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 00:51:20 ID:???
お燐「さっとりさま〜と、海外旅行〜♪ 経費も丸ごとアッチ持ち〜♪
――あれ。さとり様。いつも通りに顔色が優れませんね。まさか未だに矢車くんの事引きずって……?」
さとり「……ふざけないで、お燐。私がどうして、あんな男に未練タラタラだったりしますか。
彼は私以上に最低で最悪で愚かで劣悪で……」
お燐「そんなテンプレみたいなミエミエな態度取っちゃって。さとり様、本当にショックなんですねぇ……」
魅魔「火焔猫燐と古明地さとり。地底の主従コンビか。期待しているよ!
(彼女達はこのチームの切り札だ。サイド限定で圧倒的なドリブル力を持つお燐。
そしてPA内では無類の強さを誇る古明地さとり……彼女達をどう運用するかが、
そのまま試合の勝敗に繋がると考えた方が良いだろうね)」
穣子「一樹く〜ん。ほっぺに焼き芋のカスが着いてるから取ってあげるね!」
反町「(ちょ、ちょっと穣子さん、近いって……!)」
静葉「そうよ。最近貴女、反町君が否定しない事を良い事にやりすぎじゃないかしら……?」チャキッ!
反町「(静葉さんも、カッターナイフで一々牽制するの止めてください!
ああ、穣子さんが押すからナイフの先っぽが当たって、当たるーーっ!)」
魅魔「………(こいつらはシカトで良いかな。――とは立場上言えないが。
反町一樹と秋静葉、そして秋穣子のトリオは爆発力に長ける事は確かだ。
普段の安定したプレーと、適時の爆発的なコンビプレー、トリオプレー。
幅広い局面で使える選手だから、大事にしてやらないと。……爆発して欲しい気も、ちょっとするけどね)」
626 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 00:54:59 ID:???
星「ですから、仏教は全てを救うのです! にとりさん、貴女ですらも念仏を唱え、修行をすれば救われるんですよ!!」
にとり「だーっ、うるっさいなー! 私は宗教なんかに興味ねーんだよ!」
星「最初は皆そう言うものです! ですがにとりさん。貴女も一度命蓮寺のセミナーに来れば変わります!
私達は決して、カルト宗教なんかじゃないんです!! この幻想郷の事を、真剣に思っているんです!!」
ナズーリン「……カルト宗教ほど、自分達はカルト宗教じゃない! ……って主張するんだよね。
ご主人、勧誘するにももう少しいい方法を考えようよ……」
魅魔「おいおい、喧嘩は良しなよ、寅丸星と河城にとり――って、アレ。見ない顔が居るね」
星「ああ。えっと……これは、その」
ナズーリン「待って、私が言う。――頼む。私にはご主人が心配過ぎるんだ。
こんな成金で天然で世間知らずの少女が海外に出たら、本当にどうなるか分からない。
選手としてで無くても良い、兎に角私を同行させてはくれないか?」
魅魔「ふむ……飛び入りの入団希望者か。選手としては喜んで採用したいけれど、ウチは厳しいよ?
(――と、やや牽制しておいたら、相手の方から飛び込んでくれるだろう)」
ナズーリン「! ……あ、ああ。大丈夫だ。どんな困難でも、ご主人と一緒に乗り越えて見せる!」
星「な、ナズーリン……うるうる……」
にとり「なーにがうるうる……さ。――べ、別に見せつけられて悔しいってワケじゃないもんね!」
魅魔「(よしよし。これは良い棚からボタモチだ。多彩なブロック技とパスに長けたDFは、
いつだって喉から手が出る程欲しかったしね。寅丸星もこれでより満足だろう。
彼女もパワー型FWとして、幅広いポテンシャルを持っているから活かしたかった所さ。
GK兼DFの河城にとりとも、何だかんだで上手くやってるような気がするし。
必要に応じたDF転向もあっても良いかもしんないね)」
627 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 00:59:07 ID:???
最初は3人だった集団から、1人が来て、途中で合流した2人が来て……。
そうこうしている内に、果たして本日想定分のメンバーは一人を除いて全員が揃った。
そしてもう一人も、そこから対して間を置かずに現れた。
バギッ!……ドンガラガッシャーン! ゴオオオオッ……!
――何かを壊して高い所から落っこちたような音と、それによりエンジンが炎上した音の中から人影が現れた。
それこそが、魅魔が当初から焦がれていた人物だった。
長い兎耳をストレスでくしゃくしゃにした、藤色の美しい長髪。
同乗者に辛辣なツッコミを入れつつも、自身こそ幸薄さが抜けきらぬ雰囲気。
およそ主人公には似つかわしく無い要素ばかりの、情けない少女こそが、
魅魔が、神綺が、永琳が。プロジェクト・カウンターハクレイの中核を担うべきとして選んだ選手だった。
その選手は魅魔の顔を見て表情を硬くしたので、少し親しげにこう言ってあげた。
魅魔「――やあ。お前さんが鈴仙・優曇華院・イナバだね?」
鈴仙「――は、はいっ」
勧誘の時の因幡佳歩にも負けない緊張と不安の入り混じった瞳で、鈴仙は魅魔を見つめている。
魅魔はやれやれと言った風に肩を竦め。
それから、彼女と他のメンバーに対して、改めてこのプロジェクトの概要について説明を始めるのだった。
628 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 01:05:39 ID:???
――と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
明日でこの二、五章を終える予定ですが、この章の最後に、
【新チームのチーム名】を決定したいと思っています。
投票については、次回の更新(明日夜10時以降と思います)までに集まった案を対象とし、
3〜4票決(チーム案の集まり等から判断します)で決定することにしたいと思います。
ですので、また色々と案を考えて頂ければ幸いです。
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
〜宣伝はできないですが…〜
拙作の人気投票について、以下のURLでやっております。
気になるキャラなど居りましたら、また投票して頂ければ嬉しいです。
http://capmori.net/vote/vote41/bbs.cgi
629 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 15:08:27 ID:???
今さらだけどエムタイじゃなくてムエタイな
アイガーアッパーカッ
630 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 21:33:18 ID:???
乙なのです
チーム名ってもういいのかな?
リトルウイングズ
ワールドトラベラーズ
ファンタジアガーディアン
……ろくなセンスじゃないので誰か別案プリーズ
631 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 21:38:01 ID:???
えっ?次の更新後だと思ってた。
アウトサイダーズ
632 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 21:45:56 ID:???
ビッグボンバーズ
地獄姉妹
633 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 22:00:31 ID:???
たのしいサッカー同好会
プレゼン
最近どの派閥もサッカーで何かを成そうとしてばかりで、
一番大事なサッカーを純粋に楽しむ気持ちを忘れている気がします。
そこで、チーム名にたのしいと入れることで、サッカーをたのしむ気持ちを忘れないようにしました。
また、あくまでサッカーが好きだから集まっているんだということを主張するために同好会としました。
あと、こんなに緩い名前のチームに負けて悔し涙する世界の強豪や紫が見たいってのもあります。
634 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 22:08:52 ID:???
反逆組織莫逆大鑑
ラ・オルケスタ・オブ・ザ・デス
パーフェクトハーモニー・オブ・ザ・デス
トワイライト・オブ・ザ・デス
デッド・オア・ダイ
ファイナルファンタジー
弑虐プロジェクト
イナバサッカークラブ
マスターパチュリーにきいてみて!
KI☆ZU☆NA
仲間だもんげ
635 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 22:13:35 ID:???
幻想郷再生担当大臣
636 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 22:18:54 ID:???
クラッシュファンタジー
637 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 22:51:22 ID:???
蹴球十五天王
638 :
森崎名無しさん
:2016/01/22(金) 23:05:37 ID:???
れーせんの厨二的なネーミングを鑑みて
シュバルツ・フェアレーター(黒の反逆者たち)
ヴァイス・フリューゲル(白き翼)
639 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 23:52:35 ID:???
こんばんは、更新します。
>>630
乙ありがとうございます!
>新チームの名前案について
今読み返すと日本語がメチャクチャでしたね…。
「次回更新時、新チームの名前を決め、第二、五章を終えます」と言いたかったのに、
これだと二、五章を終えた後、その次の日にチーム名を決めるようにも見えます。
そんな中、チーム名について考えて下さった
>>630
さん、
>>631
さん、
>>632
さん、
>>633
さん、
>>634
、
>>635
さん、
>>636
、
>>637
さん、
>>638
さん。
本当にありがとうございました。そしてご迷惑おかけしてすみません(汗)
640 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 23:55:41 ID:???
*****
鈴仙「……リ、リオカップ……? ブラジル……?」
魅魔は一同に対し今後の概要――新チームでは、実力の底上げの為各自海外で修行して貰う
――を説明の後、まずは鈴仙に対して、彼女が向かうべき国と修行の内容を伝えた。
それを聞き戸惑う鈴仙の様子を見ても尚、魅魔はその冷徹な態度を変えなかった。
魅魔「そうだよ。旅券は既に手配しているから、心配しなくていいよ」
鈴仙「えっ? ……。は、はい。大丈夫です、私、ビビッてなんかいませんから」
魅魔「おやおや。それは頼もしい(嘘付け。脚がガクガクしてるじゃないか)」
しかし一方で鈴仙はすぐに不安を隠し、きりっとした口調でそう言い放ってみせた。
実際の心境がどうであるかは置いといて、少なくともその態度は立派だった。
鈴仙に続いて、魅魔は他の選手の派遣先についても説明をする事にした。
魅魔「……さて。折角だから他の奴らについても言っておこうか。
お前さん達が果たしてどの国に飛ばされる予定で、どんな事を期待しているかを」
獣のような目つきでそう言った魅魔に対し、鈴仙以外の全員の視線が集中する。
その効果を充分に楽しんだ上で、魅魔は次々を発表を始めた。
641 :
鈴仙奮闘記@>>639で>>634さんのみ敬称を略しちゃってますね…ミスです、ごめんなさい(泣)
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/22(金) 23:59:34 ID:???
魅魔「――因幡てゐ、因幡佳歩、因幡つかさ!
お前達三人の行先はアルゼンチンだ。厳しい社会で、サッカーの個人技たるや何かを学んで来い!」
てゐ「は……は〜い(うげっ。めんどくさそ〜……あたしゃ、イージーモードな社会で充分なのに)」
佳歩「はい! 頑張ります、何でもやります!!(――アルゼンチンって、確かパスカルさんの母国だったよね?
鈴仙さまとの2トップのライバルとして、パスカルさんには負けたくありません!)」
つかさ「……畏まりました(――佳歩ちゃんは眼を輝かせているけれど。
彼の国には恐るべき天才が潜んでいる。心を、折られないようにしないと……!)」
魅魔「――パチュリー・ノーレッジ! それと上白沢慧音!
あんた達二人は共に、イタリアへと向かって貰う。お前達にはそれぞれMF、DFのリーダーを期待している。
それぞれ世界最高のレジスタとカティナチオマステリーになるまで帰って来るな!」
パチュリー「……簡単なノルマで良かったわ」
慧音「……了解だ(……私には、途方も無く困難な試練に思える。
私は果たして彼女と。もやしの天才、パチュリー・ノーレッジと、上手くやって行けるだろうか)」
642 :
鈴仙奮闘記@>>639で>>634さんのみ敬称を略しちゃってますね…ミスです、ごめんなさい(泣)
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 00:01:16 ID:???
魅魔「――反町一樹。秋静葉、秋穣子。……えっと、あと、アリス・マーガトロイド!
お前達3人、じゃなくて4人はフランスのサッカーアカデミーに留学だ!
反町。頭の良いお前が世界最先端の理論を学び、素朴な秋姉妹を導くんだよ!」
反町「……はい!(――この監督は俺の事を評価してくれる。この人の為にも、
そして大事な穣子さんと静葉さんの為にも、俺は成長するんだ! ……できればFWとして)」
静葉「私はそこまで素朴じゃないけれど。でも、反町君と居られるならば歓迎だわ」
穣子「いやったぁー! サッカーアカデミーって要するに学校でしょ? 文化祭に山登りに収穫祭だー!
……って、アレ? でも、アリスさんも私達と一緒? なんで?」
魅魔「あ。えー……――アリスは……。そう。頭が良いからここにしたんだ。うん、それだけさ。
(どう振り分けてもコイツだけ余るから……だなんて言ったら、また泣いちゃうしねぇ)」
アリス「……ふ、フン。当然ね。サッカーはブレイン、常識よ。
言っとくけど、『どう振り分けてもコイツだけ余るから』とか言われたらどうしよう……?
――とか、全く思ってないからね?」
魅魔「――コホン。次に寅丸星、ナズーリン、河城にとり!!
あんた達3人はメキシコに行ってもらう! メキシコの熱風に吹かれ、精神と肉体を成長させろ!
ちなみににとりがこの国になったのは、スポンサーであるヒューガーの意向でもある」
星「はい、がんばります!!!!!」
ナズーリン「!マークが多すぎるよ、ご主人……(精神と肉体の成長がテーマ……か。
私もご主人も、共々苦しむ事になりそうだな。――ご主人は、絶対何も考えてないだろけど)」
にとり「ひゅ、ひゅぃぃ……(――メキシコって、私が本来社員として派遣される予定だった国じゃん。
これってやっぱり、内定蹴った事に対する報復措置なのかなぁ……?)」
643 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 00:02:58 ID:???
魅魔「最後に古明地さとり。そして火焔猫燐!
あんた達2人はイギリスへの派遣が決まった。正確にはイングランドだ。
フィジカル重視のサッカーは華奢なお前さん達2人は苦しかろう。
しかし、そんな地獄を乗り越えてこそ、見える光もある筈だ!」
さとり「……地獄に光とは、憎い事を言いますね。私が断らないよう根回しした心算でしょうか」
お燐「あたいはさとり様と海外行けるなら何でもいいよ〜。あー、外国のお料理楽しみだなぁ〜♪」
――以上5組の指名を終えて、魅魔は一旦口を閉じる。
アルゼンチン、イタリア、フランス、メキシコ、そしてイングランド。
そのどれもが、それぞれのメンバーにとって当然ながら馴染みの薄い国ばかりだった。
魅魔「――さて。あたしが話すべき事はこれで最後かな。何か質問は――?」
スッ……。
パチュリー「…………」
魅魔「何かね。パチュリー・ノーレッジ」
自分が必要事項をひとしきり話し終えたと思った魅魔は、最後に一同に質問を投げかける事にした。
そうして魅魔が質問を投げかける前に、苛立たしげにスッと手を伸ばしたのはパチュリーだった。
彼女は屋外であってもやはり囁くような声で、こんな質問をした。
644 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 00:04:41 ID:???
パチュリー「……ドイツには誰を派遣させるの」
魅魔「――へぇ。流石は良く学んでいるね」
その質問はパチュリーと魅魔以外の者にとっては殆ど意味不明な物だったが的を得ていた。
魅魔は良い質問だ、とニヤリと笑って答えた。
魅魔「そうだ。実はこの新チーム……お前さん達15人が全部じゃない。他にもまだ居る。
ドイツには、この他に居るメンバーに行かせるつもりだ」
パチュリー「………!」
ざわっ……! ざわざわ……
その回答にパチュリーが伏せた目を僅かに開き、周囲は謎の16人目の存在について俄かに色めいた。
魅魔はそれを律する様子も無く、ただ少し言い間違えたと言う風に軽く訂正する。
魅魔「……いや。正確には、まだ居る『かもしれない』かな。
一つ言える事は、その居る『かもしれない』奴についても、
お前さん達と同じような修行環境を与える予定である……それだけだよ。
何、詳しくはまた説明するさ。――時が来れば、ね」
パチュリー「……ま。別に今はそれで良いわ」
魅魔の回答は曖昧だったが、パチュリーはそれで納得したようだった。
その場はパチュリー程素直に納得はできなかったが、
しかし魅魔がそれ以上の情報を出さない事もあって、やがて場は再び静まり返った。
645 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 00:05:41 ID:???
魅魔「さて。これで質問は最後かな?」
質問が無ければ、魅魔は15人のメンバーを空港まで送り届けなくてはならない。
いい加減にこの場を打ち切ろうかと思った際に――。
スッ……。
最後にピン、と手を伸ばす者が居た。それは鈴仙だった。
魅魔「何かな、えーっと……鈴仙」
鈴仙「――はい。あの、考えてみれば、パチュリーさんのと比べると、全然大した事無い質問なんですけど……」
彼女はピンと手を伸ばした割りには、どこか恐縮している様子だった。
部下としてならいじらしい態度だったかもしれないが、
鈴仙にある程度のキャプテンシーを求めている魅魔にとっては、ひたすら彼女が頼り無く見える。
魅魔「前置きは要らん。要件を言っておくれ」
魅魔は僅かな怒りを籠めてそう鈴仙を促した。
すると鈴仙自身も自らの情けなさに気付いたのか、オホンと咳払いをすると。
――意を決したように、こんな事を提案してきた。
鈴仙「……名前、決めませんか? 私達の新チームに」
魅魔「名前ぇ? そんなもの、後で幾らでも……」
魅魔はその提案の下らなさに舌打ちしたくなった。
まるでかつての博麗の巫女のように暢気な奴だと思った。
――しかし不思議な事に。あるいは偶然か、鈴仙の一言で場は大きく動いた。
646 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 00:07:06 ID:???
星「た、確かに……! 私もいつまでも『新チーム』って言い辛いな、って思ってたんですよ!」
慧音「名付ける、定義するという行為は一種の世界との契約だ。
新チームとして結集するのは後になっても、その寄る辺があるのは大きいかもしれないな」
アリス「あ! じゃ、じゃあ新チームは『アリスちゃんとオトモダチズ』ってのは……?」
穣子「『オータムスカイズ』! なんかピピっと来ちゃった! これしかないって!」
反町「(み、穣子さん。それをあなたや俺が話すのは、何というか、その……危険です!)」
てゐ「でも鈴仙ったらないわー。あの緊迫した場で『名前決めません?』って。マイペースすぎ」
佳歩「……ですが。鈴仙さまの提案のお蔭で皆さんの空気がさっそく和んでるような気がしますよ?
たまたまかもしれないですけど……。――でも、似たような事はルナティックスでも沢山ありましたし!」
魅魔「……なるほどね」
この様子を見て、魅魔は頷いた。そしてかつて永琳が自分に言わんとしていた事を察した。
魅魔「(この、なんとなーく皆の和を作り出しちゃう親しみやすさ。
これが単なる狂気の器には無く、鈴仙・優曇華院・イナバにしか無い才能……って事かね。
――だったら、あたしが止める理由も無いか)――分かった」
騒ぎ出した一同に対し、魅魔は降参だと言った風に両手を挙げる。
そして彼女達に対して、こう言ってあげる事とした。
魅魔「そんなら、決めておくれ。新チームの名前。あたしは何も言わんから、
各自が適宜リーダーシップなり何なりを発揮する事。
――これがお前達15人に与える、一番最初のタスクだ」
647 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 00:28:46 ID:SDpe5jZg
☆新チームの名称を決定します。以下のA〜Wの中からIDを出して投票をして頂いて、
【1/23(土)18:00:00までに一番票数が多かったチーム名】が、
鈴仙がこれから所属する新チームの名前となります。同数の場合は、決選投票を行います。
A:リトルウイングズ
B:ワールドトラベラーズ
C:ファンタジアガーディアン
D:アウトサイダーズ
E:ビッグボンバーズ
F:地獄姉妹
G:たのしいサッカー同好会
H:反逆組織莫逆大鑑
I:ラ・オルケスタ・オブ・ザ・デス
J:パーフェクトハーモニー・オブ・ザ・デス
K:トワイライト・オブ・ザ・デス
L:デッド・オア・ダイ
M:ファイナルファンタジー
N:弑虐プロジェクト
O:イナバサッカークラブ
P:マスターパチュリーにきいてみて!
Q:KI☆ZU☆NA
R:仲間だもんげ
S:幻想郷再生担当大臣
T:クラッシュファンタジー
U:蹴球十五天王
V:シュバルツ・フェアレーター(黒の反逆者たち)
W:ヴァイス・フリューゲル(白き翼)
X:その他 自由選択枠(※同数の場合、A〜Wが優先されます)
648 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 00:36:18 ID:IEreljk6
A
649 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 00:47:00 ID:SDpe5jZg
…と、言ったところで今日の更新はここまでです。
最初、今日チーム名を募集するのか明日なのかが分かり辛かった為、
A〜Wの選択肢に加えて、Xで自由選択枠を設けました。
ただし、自由選択と他の選択肢が競合した場合は、先に提案頂いた方を優先したいと思っています。
何票決にしようか悩みましたが、【土曜日の夕方6時を期限とする多数決】制としましたので、
また投票をして頂ければ幸いです。
※夕方6時から投票開始! ……では無いので、ご注意ください。
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
650 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 00:52:46 ID:???
〜久しぶりの投票宣伝コーナー〜
矢車「人気投票か。あれは一部の人気者以外にとっては、最低の地獄なんだよ。どぉせ俺なんか……」
パルスィ「あんたはどうせ、その人気者の方でしょうが。妬ましいわね……どぉせ私なんか……」ギリギリ
さとり「パルスィさん、移ってます。ま、私は東方wikiの人気投票で順位を上げたので別に……」
こいし「私も1位じゃなかったけど、おねえちゃんには勝ったよー!」
お燐「こ、こいし様、何時の間にっ!?」
空「お燐。時間というのは海馬が生み出した幻想にしか過ぎないよ! ところで時間って何?」
ヤマメ「時は金なりってね。現ナマの事じゃないかな! あははっ!」
勇儀「要するに生ビールって事だね!」
キスメ「………」(←ぷるぷると首を振っている)
こいし「ねぇねぇお姉ちゃん。ところでこれって、何の集まり?」
さとり「……第二回人気投票の宣伝会らしいけれど。どう見ても単なる飲み会ね。……私の部屋を会場にした」
勇儀「おーい古明地ー、ここにある生全部持って来ちゃってくれー!」
松山「あにきぃ……これが地獄で一番最低な味なんだよね……土がゆおいしいよぉ……」
さとり「私は女中ではありません。そして松山君、美味しそうな表情で土がゆを食べないで下さい。こっちが悲しくなります」
ゾンビ妖精E「……鈴仙奮闘記第二回人気投票。投票は以下のURLから。……よろしくね」チャキッ
http://capmori.net/vote/vote41/bbs.cgi
651 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 01:21:48 ID:y3LQsU+6
B
652 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 07:07:24 ID:OYPYx8RQ
O
653 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 07:22:24 ID:O89WWd2g
E
654 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 09:18:25 ID:fN1cO/nI
X
ハイマートレゲネラツィオーンクルップミッテルフーズバル(略称HRKF)
または日本語訳の「サッカーによる故郷復興会」
655 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 11:22:43 ID:woLOH+Lc
F
656 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 12:46:04 ID:???
すみません。投票途中ですが様子を見ていると、投票先がかなりバラけそうなので、
一番票数の多い選択肢が3票未満の場合も、決選投票を行うことにルールを変更しようと思います。
(例:Aだけ2票、他全部に1票ずつ→決選投票!)
投票期限は変わらず、本日の夕方6時までとします。恐縮ですが、ご了承お願いします。
657 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 13:00:57 ID:/Ts76ixA
A
658 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 13:50:51 ID:5K0YHTwc
W
659 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 14:23:35 ID:2Vnbs6Y2
F
660 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 15:23:51 ID:otDmFslM
X:プロジェクトカウンターハクレイ
661 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 15:31:56 ID:AqJDY2D6
A
662 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 15:34:53 ID:XoRrfP3E
X:レヴォリューショナリーズ
シンプルに革命ってことで、シンプルに幻想郷革命軍でもいいけど
663 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 16:04:34 ID:pYhece1k
W
664 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 16:24:44 ID:cvDp4/7E
W
665 :
森崎名無しさん
:2016/01/23(土) 17:33:31 ID:9r1Ww3EQ
A
666 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/23(土) 23:59:03 ID:???
こんばんは、更新開始します。
投票につきまして、みなさんご参加頂きありがとうございます。
集票の結果全15票が集まり、Aが4票で最多となりましたので、
新チーム名は「リトルウイングズ」で決定としたいと思います。
667 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:00:34 ID:???
A:リトルウイングズ
ワイワイ、ガヤガヤ……
新チームの名前を決める段になって、幻想郷のありとあらゆる所から集められた15名は
喧々諤々の議論を進める。誰かが『たのしいサッカー同好会が良い』と言えば、
また別の誰かが、『弑虐プロジェクトにしよう』と全く別の意見を振りかざす。
鈴仙「ハッ!? 閃いた! 『白翼協商(ヴァイス・フリューゲル)』とかどうかしら!?」
てゐ「何でルビ打つの前提なチーム名なのさ……分かりにくいし。却下だよ却下」
最初は場を動かした鈴仙も、ことネーミングセンスになると独特の感性が働いてしまい、
中々皆の同意を取り付ける事ができない。
一部からは『もう、プロジェクトカウンターハクレイで行くのが良いんじゃない? シンプルだし』
……と言う意見も出て来て、場はいよいよ混迷を極めて来たが――。
「――リトル・ウイングズ」
……誰がそう言ったのかは分からない。
しかし確かに、そんな単語がチーム内のどこかから聞こえた気がした。
そして、このリトルウイングズと言う単語を聞いて、頷く者が少しずつ現れだした。
668 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:01:58 ID:???
さとり「……リトルウイングズ。良いかもしれませんね」
ナズーリン「確かに。何というか……その。しっくり来た感じだ」
パチュリー「まぁ。駄目とは言えないわえ。私は『マスターパチュリーにきいてみて!』派だったけど」
静葉「小さな翼達。何となく、素敵な響きかもしれないわね」
にとり「『やりがい促進・ヒューガー元気創生プロジェクト』……。『ヒューガー発・幻想郷再生担当大臣』……。
――って、え? 何? リトルウイングズ? だ、大丈夫かなぁ。もっとスポンサー元の意向を汲んだ方が……」
つかさ「スポンサーにしても、そう露骨な宣伝までは命じないと思いますけど……」
リトルウイングズに関する賛成の波は、烏合の衆となりつつあった一同を上手く鎮めてくれた。
チーム名について、他に意見がある者も居ないではなかったが。
しかしだからと言って、これ以上に良いチーム名について案がある者はいない。
鈴仙「……そう言えば、師匠が言ってたんですけど」
――そんな微妙な状況の中、鈴仙がふと口を開いた。
鈴仙「……プロジェクト・カウンターハクレイって、元は外の世界の『プロジェクト・カウンターウイング』
――っていう計画を元にして組まれたらしいんですよ」
知り合いが多いとは言え、過半数が自勢力外の選手故か、口調が自然と敬語になっている。
皆の視線と興味が一斉に自身に向くのを強く意識しながらも、鈴仙は気丈にも続けた。
鈴仙「ウイングとは日本語で言えば翼。これは人の名前を指しています。
その人物の名は、大空翼。彼は森崎有三の最大のライバルでありながら、彼に唯一並べる選手。
途方もない才能と実力から、日本のサッカー界に今なお強い影響を与えている英雄……!」
669 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:03:31 ID:???
森崎有三の名はこの前の大会で幻想郷中に知れ渡ったが、大空翼は今現在そこまでの知名度は無い。
そのため、全日本出身の反町や、外界のサッカー知識を多く持つパチュリーを除いた、
チームメイトの多くは鈴仙の説明に一度はポカンと口を開けていたが――。
鈴仙「そして私達は丁度、霊夢に勝って幻想郷のサッカーに大きな影響を与える予定です。
――だったら、彼にあやかってみても、別に良いんじゃないでしょうか。
私達一人一人が修行して強くなって、大空翼になる。
そして、私達はチームとして大会に勝って――幻想郷を、大きく変える……!」
最後まで話を聞いたチームメイトは、リトルウイングスの秘める大きな意味に納得してくれた。
チームメイト一人一人が主人公として成長して、小さくも確かな翼となる。
その小さな翼達はやがて結集して強くなり、巨大なハクレイに並び立ち、打ち倒す――。
慧音「――一人一人が大空翼になる……、か。何だか……その。ワクワクするな、確かに」
佳歩「私もツバサになるんですね! 鈴仙さまとおんなじで!」
アリス「小さな翼が結集し、やがてはハクレイをも打ち倒す……か。悪くないわね。
(結集……ってコトは、友達になるって事よね? つまり、このチームで私にもようやく春が……!?)」
鈴仙「私が考えたワケじゃないけれど。……ねぇ、皆。良いかもですよね、『リトルウイングズ』!」
670 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:05:50 ID:???
――そのチームの名前に反対する者は、やがていなくなっていた。
彼女達15名は、魅魔から与えられた始めてのタスクをこなしてみせた。
討論の様子を教師の如く眺めていた魅魔も、この流れを聞いて大きく頷いてみせて。
魅魔「プロジェクト・カウンターハクレイで、その元ネタの名前が出て来るってのも面白いね。
あたしゃ気に入ったよ。あんた達が決めたチーム名。『リトルウイングズ』。
後は精々、その崇高な理念が口だけにならないよう、修行に励むこったね」
そう、彼女達の決定を承認してやるだけだった。
かくしてここに、プロジェクト・カウンターハクレイによる新チーム――リトルウイングズが正式に発足された。
*新チームの名前は『リトルウイングズ』に決定しました。
671 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:07:51 ID:???
鈴仙達が新たな歩みを見せる新チームは、一応順風満帆な船出を告げた。
――しかし一方、半年後に迫った新たなる戦いに向け、計略を打つ者は他にも大勢いた。
〜日本・日本サッカー協会会議室〜
片桐「『ツバサ・ヴァイキング計画』……ですか」
見上「そうだ。私の――全日本Jr.ユース監督の立場から、
強化本部部長である君にこの企画書を持ってきた。見てくれるな?」
片桐「……ふむ。これまで翼と森崎だけに行わせていた海外への選手派遣を、
黄金世代の有力選手達にも広げて行う……確かに、悪くない計画だ。
――資金面での大きな不足さえ除けば」
見上「――フッ。それも心配いらないさ。……君の優秀な部下達が、その問題を解決してくれたからね」
ガチャッ……。
中西「片桐サン、報告や! 日本サッカー協会の付帯業務で始めたうどんチェーン店経営が軌道に乗って、
今季の収益金は30億円や! どうや、これならいけるやろ! 見上サンの計画!」
岬「……それと、僕の方から文部科学省にも根回しをしておきましたよ。
日本サッカー協会に対する、莫大な補助金の交付決定のね。
スポーツ系の某有力族議員が、凄く僕に良くしてくれまして。案外大したことなくできました」
見上「……ヒューガーも、莫大な資金の貸し付けを了承してくれた。
――もっとも、了承した本人は早速海外で修行に明け暮れているようだが。
……どうかね、片桐君。これでも尚、君がこの計画を出し渋る理由は無いだろう?」
片桐「――分かりました。陽子を担当職に充てましょう。森崎・翼に加えての負担になるが、
彼女ならば、きっと上手くやってくれる筈だ」
672 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:09:16 ID:???
〜幻想郷・紅魔館〜
レミリア「小悪魔! 今から私が言うクラブチームに電話を掛けるのよ!
えーと、まずはドイツのバイエルン! それとイタリアのインテル! 後は、えっと……」
小悪魔「ふ、ふえぇ……何で咲夜さんじゃなく私が……?」
レミリア「パチェが言ってたのよ。『普段私にやらせてるような事は、あの子に任せときなさい』って。
あ、決まった! 次はイングランドのリバプールに……」
咲夜「(……パチュリー様だとそうでも無かったけれど。
小悪魔がお嬢様に何か言いつけられてるを見ると、ジェラシーを感じる……)」
美鈴「それよか、お嬢様は何を企んでるんですかぁ?」
レミリア「――簡単。今からパチェを除いた紅魔の6人を、海外のクラブチームに売り込むのさ!
そこで技術を磨いて、超一流の選手となる為にね!」
陸「はぁぁ。お嬢様は相変わらずメチャクチャな事考えるアルね。代表合宿をサボる気マンマン……って、アレ?
6人って事は。……もしかして、朕も入っているアル?」
レミリア「当たり前でしょ、中国。あんたも大事な私達の仲間。咲夜や美鈴と全然変わらないからね!」
陸「……! 大人(ターレン)……感謝する。謝謝」
レミリア「……(――絶対後悔させてやるよ、パチェ。次の大会で生まれ変わった私達の姿を見せてね。
そして……鈴仙。あんたには次の大会でこそ、必ずこの借りを返してみせる……!)」
673 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:10:39 ID:???
〜仙界・神霊廟〜
青娥「太子様、報告いたします。……ナジーブ・ユブンタイが昨日、『不幸にも』心臓病で急逝しましたわ。
彼の莫大な遺産の全ては、遺言状の手筈通り、内縁の妻である私に」
神子「――つまり。いよいよ手駒が揃った、という事かな」
青娥「ええ! そうですわー。金と名誉。そして少年特有の馬鹿馬鹿しくて中途半端なプライド……。
その辺りを適度にくすぐり、カンペキなメンバーが揃ったと自負出来ますわ。
貴女様がこれより『明けの明星〈アルシオン〉』として君臨するに相応しい、最強最高のチームが……!」
神子「流石は青娥殿。私が最初指示していた以上の事をやってのける。
私は単に、海外から適当なチームを買い上げてくれ、と指示しただけだったのに」
青娥「いえいえ! 良いんですのよ? 私は太子様が喜ぶお顔が見たいだけですからー」
屠自古「(……神子様の手筈通り、幻想郷の政治的支配は水面下で着実に進んでいる。
そして同時に、彼女――霍青娥がここに帰り、色々な話をするようになった。
……果たして、本当に良いのだろうか。忠臣として、ここで進言をせずとも……)」
布都「……屠自古。何か考えておるのか」
屠自古「――なんだ。布都か。お前には永遠に分からないような大事な事だよ」
布都「ふうん。……ま、屠自古が何を考えているかはどうでも良いが。
それなら我も言っておくべき事がある。
……我は、何があろうとも、太子様に着いて行くぞ」
屠自古「! そう、か……(――布都はこう見えて賢い。私の何倍も。
……彼女はきっと、私が今悩んでいる事などとっくの昔に悩み済みで。
そして、もう既に結論を出しているんだな……。ならば、私は……)」
674 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:11:53 ID:???
〜幻想郷・選抜合宿会場〜
紫「――私が、今大会の監督をする八雲紫よ。宜しくね」
ラズリー「そして私がヘッドコーチを務める一般通過妖怪のラズリーよん。よろしくね〜」
ピース「そしてそして! あたいはごしゅ……ラズリーコーチのアシスタントをする、
一般通過妖精のクr……ピースよ! グッド・グレービー!」
霊夢「……………」
早苗「あ、あの! 質問なんですけど!」
紫「何かしら? 東風谷早苗さん?」
早苗「誰ですか、この変なTシャツ着た青い髪のお姉さん! コーチは藍さんじゃないんですか!
あと、この更に変なタイツ着た妖精って、お姉さんの式神か何かですか!? 橙さん互換みたいな!?
あとあと、レミリアさんとか咲夜さんとか複数人がイキナリ欠席してるのは何故ですか!
えーと、他にも……兎に角、何かいつもと違うって言うか。ツッコミどころが多すぎると思います!!」
紫「……そこについてはおいおい話すわ。貴女達は何も心配せず、彼女達の指示に従っていれば良い。
大丈夫よ。幻想郷は、夢見る全ての者達の味方ですから。ウフフ……」
早苗「は、はい……(うううっ、心配過ぎです。霊夢さんは人形のように黙して何も語らないし、魔理沙さんは居ないし。
諏訪子様と神奈子様が居るのは救いだけど、お二人とも、何かこの状況を知っていながら話してくれないし。
――やっぱり私、プロジェクト・カウンターハクレイで、鈴仙さんと一緒に行けば良かったのかなぁ)」
675 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:20:47 ID:???
――これは、古き奮闘と新たな奮闘を繋ぐための、単なる幕間の物語。
しかしそれは、これまでの物語を振り返り、新たな物語を紡ぐ為に必要なピース。
悪霊に選ばれし15人の戦士達は、これより彼女達が想像するより多くの試練に出会い。
……また、同時に多くの仲間を得るだろう。
しかし、それは幕間で語るべき些事では無い。いよいよ、物語を次に進める必要がある。
新天地で織りなされる、全く異なる7つの物語。
その顛末を経て初めて、我々は最後の物語を開く事が出来るのだから。
――さあ、出かけよう。幻想を一旦離れ、舞台は確かにここにある、ただ一つの現実へ。
〜第二、五章 完〜
676 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 00:31:01 ID:???
…と、言ったところで今日の更新はここまでです。
第三章については、プロットについて確認でき次第始めたいと思いますので、
明日は更新できないかもしませんが、以下に簡単な進行予定についてだけ再掲します。
(再掲と言いつつ、若干内容を変えています(汗)。また、予定なので変更の可能性もあります(爆))
★簡単な進行表
第三章開始
↓
○妖夢の章(試合)
↓
○鈴仙の章(練習2回→試合)※最初(リオカップ開会前)のみ練習8回→試合
↓ ↑
○仲間の章(練習8回→試合)※試合後は鈴仙のチームに合流
↓
チームメイト全員合流
↓
○鈴仙の章ラスト(練習2回→決勝戦)
↓
○??の章(試合)
↓
○新チームの章(練習4回→試合→練習8回)
↓
第三章完、最終章へ…
※最終的な練習回数は、鈴仙が約20回+α程度。他の仲間が約8回+α程度となります。
練習の仕様等について、仲間の章の際は、少し方式を変えようと思います。詳細はその時説明します。
(鈴仙の章の際は、これまでと大体同じようにしようと思っています)
※才レベル等練習時の伸びやすさについては、選択の楽しみがあるように工夫しようと考えています。
……もしも第三章について、質問があればネタバレになり過ぎない程度でお答えしたいと思っていますので、
またコメントを頂ければ幸いです。それでは、本日もお疲れ様でした。
677 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 01:03:29 ID:???
〜宣伝コーナー〜
中西「鈴仙奮闘記第二回人気投票、今も実施中や!
今日はワイにも出番があったからなー、今頃300票位入っとるで!!」
幽々子「あら。中西君ったら大張り切りね。私は皆がこの場を通じて楽しんでくれるなら、何でも良いわ〜」
リリカ「私達はそんな悠長な事言ってらんないよ! 私達にも愛の手をー!」
ルナサ「……て、てをー……何か、恥ずかしいな」
メルラン「アレ? でも考えてみたらさ。私達が自分の心の中で1位だと思ったら、
それはつまり、私が実質的に1位って事じゃない! やった〜! 私1位だ〜♪」
藍「……と。世の中の全員がそう思えれれば楽なのだが、
そうはならないから、人気投票というものはあるんだろうな」
橙「でも。色んな人の気持ちが、コメントや投票を通じて見えるのって素敵ですよね!
皆違って皆良いですよ、藍さま!」
妖夢「(……私は、この場に入っても良いのだろうか。一度主に背を向けた自分が、
こうした明るい場に戻って来る事は、許されないと思う……けれど)」
幽々子「妖夢〜。貴女もこっちに来て宣伝しなさいな。この場はメタ空間だから、
ここで何を言って何を喋っても平気よ。
別に『あやや、私はフランちゃん! 応援してウサ!!』とか言っても、今なら怒られないからね〜?」
妖夢「怒られなくても、そんな事言いませんって。――でも、それなら。今は少しだけ、前みたく居させて下さい……。
(――そして。また頑張ろう。私は、私の物語を続ける必要があるのだから……)」
〜投票は以下のURLから〜
http://capmori.net/vote/vote41/bbs.cgi
678 :
森崎名無しさん
:2016/01/24(日) 13:48:37 ID:???
乙なのです
三章も楽しみにしています。
早苗さんから漂う不憫オーラ
藍「早苗……私の妹になれ」
早苗「却下♪」
全く関係ないけどなぜかブラジルでポストプレイヤーとして開花して、
「あれぇ?」といいながら、大活躍する鈴仙ちゃんの夢を見た
679 :
森崎名無しさん
:2016/01/24(日) 14:17:57 ID:???
>そして大事な穣子さんと静葉さんの為にも、俺は成長するんだ! ……できればFWとして
――反町は――
2度とFWへは戻れなかった…。
MFとDFの中間の選手となり永遠にフィールドをさまようのだ。
そしてFWで出たいと思っても出れないので
――そのうち反町はシュート練習をやめた
680 :
森崎名無しさん
:2016/01/24(日) 23:37:14 ID:???
乙です。
なんか、仲間の海外修行にレミィと愉快な仲間たちが立ちふさがるフラグがw
681 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 23:38:16 ID:???
こんばんは、今日は意外と時間が取れたため、
とりあえず序盤のプロットはそこそこ上手い事整理できました。
なので第三章オープニングについて、冒頭だけ書いてみようと思います。
>>678
乙ありがとうございます。
楽しみにして頂いて本当にありがたいです。活力になります。
早苗さんは地獄堕ちする前に自己解決しちゃうタイプだと思います。
パスと競り合いも高いですし、選択次第ではポストプレイヤーになる道もあると思います。
>>679
究極ディフェンシブフォワード生命体の末路は哀しいですね…
682 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 23:43:50 ID:???
〜19XX年11月 ブラジル・グアルーリョス国際空港〜
――ゴオオオオオオオオ…………ッ。ガッ、ガガガガガガガガガガッ!
パチュリー「……着いたわね」
ジェット機が無事地上に着陸し、けたけましい車輪の音がBGMとして鳴り響く中。
パチュリー・ノーレッジは気だるげにそう呟くと、読んでいた新聞を畳み、
エコノミークラスの狭い座席から窓の外を眺めた。
出立に先立ち小悪魔から仕立てて貰った薄紫色のブラウスに、濃紺色をした七分丈のパンツ。
外界の少女風の出で立ちでパチュリーがこのブラジル・サンパウロの地に降り立ったのは、
チーム発足後、彼女に選手兼コーチの地位を与えた魅魔の命による物だった。
「ハイパーカンピオーネ計画の核である、魂魄妖夢の視察に行って来い」
自身のイタリア研修中に与えられたその命令は、ハッキリ言ってパチュリーにとっては不快なものだったが、
一方で彼女自身も気にならない訳では無かった為、最終的にはその命令に承諾。
イタリアから遥々12時間のフライトを経て、こうしてブラジルの地に辿り着いたのである。
パチュリーがこの無茶な命令を承諾した理由は二つあった。
パチュリー「(私は――紅魔スカーレットムーンズは、かつて聖徳ホウリューズに辛酸を舐めさせられた。
紅魔の一員だった私は強い借りを感じていると共に、知識を追求すべき魔法使いとしての私は、興味を持っていた。
豊聡耳神子が企む計画――ハイパーカンピオーネは、一体どのような形の力を望むのか。
個人として強いサッカー? 組織を活かすサッカー? あるいはその両立?
……いずれにせよ、きっと彼女達は、私達のチーム……リトルウイングズには無い、全幻想郷選抜にも無い。
また別な意味での「力」を示してくるのでしょうけど)」
683 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 23:46:28 ID:???
その理由の一つは、ハイパーカンピオーネ計画に対する純粋な興味。
魔導とは即ち知を求むる道。魔法使いとして首席に名を連ねる以上、自分は全てを知りたかった。
そして、もう一つの理由はより明快だった。
パチュリーが読んでいたのはサンパウロ州で出回る地方紙だったが――その一面見出し。
かつての魂魄妖夢を知る者ならば間違い無く全員が、その内容に大きな驚きと興味を持つに決まっているからだった。
パチュリー「(――魂魄妖夢。何故貴女がここまでレベルアップしたのか……。まずはこの試合、この眼で確かめさせて貰うわ!)」
中身はもう覚えたと、パチュリーは新聞の記事を座席にポイと投げつけ、
そのまま飛行機を降りてタクシーを手配し、スタジアムへと向かった。
……置き去りにされた新聞の一面見出しには大きなフォントで、こう書かれてあった。
『サンパウロの新しいエース・魂魄妖夢! ここまで5試合連続でハットトリックを達成!』
キャプテン森崎 外伝
「鈴仙奮闘記」
第三章 プロジェクト・カウンターハクレイ 海外修行編
――オープニング 妖夢の章――
684 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 23:50:12 ID:???
〜サンパウロFCホームスタジアム・ロッカールーム〜
??「姉御! ねぇ姉御ったら、起きて下さいよ!」
妖夢「……ぁ。済まない、少し意識が飛んでいたようだ」
――私が目を覚ますと、眼前では幼さの残る長髪の少年が、私の肩をポンポンと叩きながら呼んでいた。
私は瞼に移る夢の残骸を脳裏から消し去りながら、目を僅かに開いて少年に対してこう言った。
妖夢「悪いね、新田君」
新田「いえいえ。俺、姉御が信じられない程の特訓をこなしているって事、知ってますから!
悪いと思ってるなら、またシュート練習でも見てくださいよ!」
妖夢「――また考えておく。……それより、ミーティングだろう? 急ごうか」
軽く眼を擦りながら彼と会話を交わし、私はそのまま立ち上がる。
彼は――新田君は同じこのサンパウロFCのチームメイトであったが、
何故か私の事を姉御と慕い、こうして気に掛けてくれており――私もまた、その好意に甘えていた。
私は新田君に軽く会釈をすると、ロッカールームに備え付けてあるホワイトボードの前へと向かった。
ロベルト「……集まったな。では、本日の練習試合――パルメイラス戦のミーティングを始める」
そこではサングラスを付けたひげ面の壮年男性――ロベルト本郷が、
既に集まっていた他のチームメイト達を集めて指揮を執っていた。
彼は私の所属するチームの監督だった。
685 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 23:52:26 ID:???
ロベルト「――パルメイラス戦については……よし、翼。お前に話をして貰う」
翼「はい、……分かりました」
彼はいつも多くを語らない。チームメイトの自主性・自立性を重視する彼は、
ミーティングの指揮を常に選手に対して行わせる。
それも、一部の特定の選手やキャプテンに対してでは無い。
彼は大体平等に誰かを指名し、こうして説明をさせていた。
……若干、かつての主の無茶振りを想起させられるが、理不尽では無い分出来た人物だと思う。
きっと彼は既に、この試合の全てを見通しているのだろう。私はそう信じている。
??「な、なぁ。大丈夫なのかよロベルト……監督。パルメイラスは、翼にとって……」
――しかし、今回においてはやや特別な事情があった。
先程の新田君や、今ロベルト監督に指名された翼君とも違う、
丸刈りにした日本人の少年が怯えたような声色と表情でそう進言していた。
翼「――大丈夫だよ、石崎君。俺はもう、悩んでいないから」
石崎「ほ、ホントかよ。……だったら、良いけどさ」
彼の名は石崎了。このチームでキャプテンを務める大空翼の大親友だった。
最近チームに入ったばかりの私には詳しい事情は良く分からないが、
彼は私に先んじて渡航してチームに入り、大空翼の失調を回復させる為に大きな役割を果たしたらしい。
……選手としての実力は、お世辞にも高いとは言えないけれど。
翼「――では、パルメイラスと対戦するにあたっての傾向と対策について説明します」
翼君は優等生じみた声でそう宣言してから、ホワイトボードに何かを書き始めた。
それは、敵チームであるパルメイラスFCの陣形予想図と、それを受けた翼君による、
この試合での私達の陣形案だった。ホワイトボードには、こう書かれてあった。
686 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2016/01/24(日) 23:53:26 ID:???
−−@−− @サルサノ
−−C−− Cキーガン
−BDA− Bブランコ Dアレクセイ Aミラ
−−−−−
F−−−E Fゲレーロ Eリンコン
−G−I− Gネイ Iトニーニョ
−−−−−
−H−J− Hサトルステギ Jオルヘス
パルメイラス 4−4−2
サンパウロ 4−3−3
−−−H− Hストラット
−J−−− J妖夢
−−I−− I翼
F−−−E F新田 Eマウリシオ
−−G−− Gバビントン
−−D−− Dドトール
A−C−B Aリマ Cアマラウ B石崎
−−@−− @レナート
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