キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【SSです】幻想でない軽業師

22 :幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/22(月) 00:16:28 ID:???
輝夜「それはそれとしてお疲れ様、反町くん。 大会MVPに得点王。
   憎き宿敵にも勝てた事だし、悲願を達成出来たって所かしら?」
反町「……ええ、まあ」

決勝戦。
反町はハットトリックとはいかないまでも、全日本Jrユース――後半から出場をした若林源三から決勝点を収め、
その印象的な活躍とゴール数から大会MVPと得点王の二冠を達成している。
Jrユース大会が始まる以前――もっと言えば、オータムスカイズへと、幻想郷へと移籍する以前から比べれば、
まかり間違っても自分では達成出来ないような実績である。
しかしながら、反町の表情はいまひとつ浮つかない。

反町「ただ……宿敵に勝てた……と言っても、俺は森崎には勝ててないんですよね」
輝夜「………………」

そう、反町一樹は森崎有三からゴールを奪ってはいない。
全日本Jrユースとの決勝戦、前半戦は0−0というロースコアゲームで試合を折り返した。
正しくは森崎が反町、魔理沙、リグルという幻想郷の誇る超火力シューターたちに対して常に全力のセービングを行い、
結果的に弱点であるスタミナの消耗を露呈させて後半からは退いただけである。
言ってしまえば、反町達幻想郷はその弱点を突いて森崎を交代に追いやった――それが故の勝利でも言えた。
ただ、反町自身は――全力であった森崎からゴールを奪えなかった、その事実に納得がいっていない。

反町「まだまだです。 俺も……こんな程度で、満足してはいられない」
輝夜「…………(既に全世界を見渡しても、彼以上の、純粋なストライカーはまずいない。
   それでいて、なおこの貪欲なまでの勝利への拘り。
   見るものが見れば持つ者への嫉妬を感じるのでしょうけど、だからこそ彼は強いんでしょうね……)」

ストライカーとしての反町の能力は、言うにも及ばず世界でも最高峰である。
かつて自身を虐げていた日向小次郎も目ではない。
西ドイツで皇帝の異名を持つカール=ハインツ=シュナイダーも敵ではない。
幻想郷で常にトップクラスのFWとしてサッカー界を牽引してきた、レミリア=スカーレット、霧雨魔理沙も足元に及ばない。
ことシュートにおいて、彼は既に頂点を極め――それでも、セービングにおいて頂点とも言える森崎からゴールを奪えなかった事を悔いる。
その貪欲さは美徳でもあり、そしてそれ以上に彼の『欠点』でもあった。

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0ch BBS 2007-01-24