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【絶対に】森崎in異世界8【負けられない戦い】
[111]キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 22:55:42 ID:2Zm2DNSY 目の前の光景は最初見た世界と全く同じ流れを辿っていたが、その流れがある所で突如変化を見せた。 それは翼がブラジルへ渡った後の流れだった。最初見せられたジョアンの世界では翼は確かサンパウロFCの ユースチームに所属していたと記憶していたが、目の前の世界では翼はサンパウロFCのトップチームでプレイしており、 すでにプロの戦士として活躍していた。 そこからの流れはジョアンの世界と全く違う流れで時は進む。ワールドユースで世界一を目指すという流れ自体は代わらないが、 ジョアンの世界ではほぼ互角とも言えた南葛高校と東邦学園だったが、こちらの世界では東邦が三連覇を成し遂げていたり、 全日本ユースにもジョアンの世界では見られなかった新顔が加入してきていたり、アジア予選を勝ち進んだ後、岬が交通事故に遭い サッカー生命の危機に瀕する事や、決勝戦こそジョアンの世界と同じくブラジルとの対戦だったが、それまでの試合した相手は 全く異なる事や、その決勝の相手ブラジルのチームメンバーもカルロス・サンターナという選手以外は全くメンバーが異なっており、 ブラジルの10番を背負っている選手もコインブラではなく、ナトゥレーザという選手だった。 無論まだ他にも異なる箇所はあったがその違いは枚挙にいとまがない。もはや全く別の世界と断言できた。 森崎「……」 森崎はその光景を無言でじっと見つめている。気が付けばいつの間にか胸倉辺りを力一杯握り締めていた。 まるで自分の存在を確かめるかのように。 試合の方は全日本が見事にブラジルユースを倒し優勝の栄冠を勝ち取っていた。 そこから時は進み、翼はあねごこと中沢早苗と結婚。そしてスペインリーグのバルセロナへ移籍。 バルセロナでも頭角を現し、瞬く間に中心選手となっていた。翻ってこの世界の自分、森崎有三はと言うと、 ジョアンの世界と立ち位置的には殆ど変わっておらず、やはり評価は若林、若島津に次ぐ三番手。 一応地元のプロチームに入団していたが、翼と比べると天と地の差と言えた。
[112]キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 22:57:09 ID:2Zm2DNSY 森崎「この世界は…」 ジョアン「…今見せた世界は歴史の本流ともいうべき世界じゃ…」 ジョアンの声に思わずハッとなる森崎。気が付けばいつの間にか元居た場所に再び戻ってきていたようだった。 周りを見渡すと何か難しい表情で考え込んでいるヤンを除き先程と同じくオールスターズメンバーは困惑の表情を見せている。 そんな沈黙の中ジョアンが言葉を続ける。その表情は能面のように無表情だった。 ジョアン「まぁ今見せたのだけじゃ何がなんだか分からんじゃろうな…じゃがお前なら…今の言葉の意味が分かるじゃろ?」 とジョアンは突如森崎に問いただしてくる。その表情はどこか探るような表情だった。 森崎「な、何がだよ…?」 ジョアンの突然の質問に心臓が大きく脈打つのを感じる森崎。自分でも驚くくらいに狼狽しながら質問を返す。 その様子にジョアンはニヤリと笑みを浮かべながら、 ジョアン「ワシ達とお前は…“同じ存在”じゃからな」 森崎「!!」 以前森崎に言った事を再び言葉にする。最初に言われた時には何の事だか全く分からなかった森崎。 しかしジョアンから見せられた二つの世界の記憶。そして自分の世界の事。“同じ存在”と言うジョアンの言葉が 否応無しに森崎の頭に侵入してくる。他の者はそんな押し黙った森崎を心配そうに皆じっと見つめている。 そして永劫に続くかと思われたその沈黙を破ったのは…
[113]キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 22:58:18 ID:2Zm2DNSY ヤン「…今見た二つの世界と…森崎の世界は皆同じ流れの中の世界…パラレルワールドということだ」 ヤンのこの一言だった。その言葉に全員がヤンの方へ向き直る。ヤンの方はというとベレー帽を脱いで 何時ものように後頭部を掻いており、注目を浴びた事でバツが悪そうな表情をしていた。そしてチラリと 森崎の方を見ると、真面目な表情を作り直し、 ヤン「そして更に言うならばジョアン氏の世界と…森崎…君の世界は…」 ジョアン「枝葉じゃよ…歴史の本流とやらの世界のな…」 言いにくそうにしているヤンの言葉の途中でジョアンが吐き捨てるように言葉を引き継ぐ。 ティーダ「…枝葉?」 アルス「それって…つまりは…」 ジョアン「フン…もっと分かりやすく言うと…二つ目に見せた世界が流派でいうところの本家とするなら ワシと…そこの小僧の世界は分家…そういうことじゃ…のう?」 そしてジョアンは森崎の方へ向き直り、再び質問する。その表情には森崎がどういう答えを 返すのかという興味の表情が張り付いていた。 森崎「…」 しかし森崎はそんなジョアンの質問に答える事無く、ただひたすら無言を貫き通している。 そしてその表情は俯いており、窺い知れない。
[114]キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 22:59:39 ID:2Zm2DNSY ジョアン「ショックを受けておるのか?…まぁ無理も無いじゃろうな…自分たちの世界はどこぞの世界の分岐点に過ぎず、 更にその本家の並行世界の自分の不甲斐無い姿を見てしまえばな」 森崎「…」 その言葉にも無言を通す森崎。ジョアンはその態度を肯定したと受け取り、口の端を吊り上げ更に言葉を続ける。 ジョアン「認めたくない気持ちは良く分かる…ワシらもそうじゃったからな…だが口惜しいがこれが現実と言う事じゃ… あの並行世界の歴史の中ではワシらもお前も存在しない…イヤ、お前は一応存在しているがもはや別人じゃ… そしてあの世界のせいでワシらの世界の時間は止まった…歴史の流れに選ばれなかったと言う理由でな… ワシらの世界の方が先に歴史を創造していたにも拘らずにじゃ!」 そう語尾を荒げて言い放つジョアンの表情はここに来て初めて見せる怒りの表情だった。 その語気の荒さに森崎も俯いていた顔を上げるが今度は森崎の方が無表情となっていた。 ジョアン「お前の世界は今の所無事かも知れんが、やはりワシ達と同じ所詮は枝葉じゃ…いつワシらの世界と同じ様な 目に合うか分からんぞ?お前はこんな歴史の世界が本流と認められるか?実は本当の自分が賞賛や名誉から程遠い脇役に 過ぎぬとお前は認められるか?」 そんな森崎にジョアンはまるで試すかのように淡々と言葉を続ける。そして森崎の返答を待つ。 ピエール「…モリサ…」 自分が何を言おうとしたのかは分からない。ただ見るに見かね森崎の方へ歩み寄ろうとするピエールの肩を シュナイダー「…」 シュナイダーが無言で掴んでいた。その瞳はずっと森崎の方を見据えている。その瞳を見てピエールも無言でその場に留まる。 ヤン(…人は自己のアイデンティティを否定されることを最も恐れる…だが森崎…それを乗り越えられるのも自分だけなんだ。 たとえ君がどのような選択をしようともね…)
[115]キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 23:00:41 ID:2Zm2DNSY 今ここにいるもの全ての視線が森崎に集まっていた。 森崎の脳裏にちらつく二つの世界。自分の世界では南葛中学のキャプテンとして史上初の3連覇、 そして全日本Jrユースのキャプテンとして、フランス国際Jrユース大会を優勝に導いた立役者としてのMVPの栄冠。 そしてブラジルパルメイラスからのスカウト。まさに栄光の階段を順調に上る自分。 しかしジョアンが歴史の本流と位置づける世界での森崎は決して栄光の表舞台に立つ事無く、 翼や若林らの活躍を憧れの眼差しで見つめるだけの日々。 それらが交互に頭の中で消えては現れる。 森崎「…俺は…」 A 「この世界を肯定する…!」 B 「こんな世界は嘘だ!認められない!」 *先に【3票】入った選択肢が採用されます。ageで投票してください。sageではカウントできません。
[116]森崎名無しさん:2010/01/11(月) 23:03:04 ID:CVb2Yen+ A
[117]森崎名無しさん:2010/01/11(月) 23:03:16 ID:shsL97qw A この世界 というのは本流を指してるんですよね?
[118]森崎名無しさん:2010/01/11(月) 23:03:27 ID:Bv8Eaxnk A
[119]キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 23:11:20 ID:??? >>117 その通りであってます。分かりにくかったですかね? 台詞で本流本流って連発するのも説明くさくなると思ったものですから。 それではAに決まったところで今日はここまでです。 次回もまぁ長くなる予定なので気長にお待ちください。
[120]森崎名無しさん:2010/01/11(月) 23:22:34 ID:??? 乙でした…森崎よどうなる…
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0ch BBS 2007-01-24