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【その果てに】小田Jr.の野望21【待つもの】
[204]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:41:22 ID:rERHwcz+ ドロッセルマイヤー「おっと。この件で誰かを恨むのはお門違いだよ。結果論だけど、えりると 秋津姫がいたからこそ猛くんの世界は救われたんだ。…まあ本当の意味で救われたかというと… どこまでも疑問が残るのだがね。あの青年も哀れなものだよ。本当の目的はもっと別にあったはずなのに いつの間にか虫食いに侵食され、結果的に同じ事を始めてしまった」 小「どういうこと…だ?」 ドロッセルマイヤー「ふふふ…それはもしかしたら誰かの口から語られるかもしれないよ。私は あくまで管理者。本の世界の住人には不干渉さ。だから、シュガーにも手を出していないだろう? 世界の修正力はいつでもあの子を追い立てているが…中々に、あれは興味深いものだ」 先ほど世界の修正力とは自分の行動だといったはずなのに他人事のように話す老人。
[205]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:42:24 ID:rERHwcz+ 小「それで、世界は…どうなったんだ?ドラコは?セリリは?マリーさんは?しいねちゃんや セラヴィさん、それにティルや春菜姫は!?」 ドロッセルマイヤー「さあね。そこまでは私の管理ないじゃない。本の主人公が飛ばされたんだから 物語は進まない。悪魔達は先ほど私が払っておいたから、運がよければまだ止まった 状態で生きているかもしれない。だけど、悪魔と一緒に本の世界から除去された可能性もあるけどね」 小「グ!それって何もわからないということじゃないか!」 自分の感情の置き所がなく、喚くしかないジュニア。しかし、それに意を介さず赤い外套の老人は 紅茶を飲みながら話を進める。 ドロッセルマイヤー「それでは…このまま帰るかね?本とえりるが手元にあるからいつかのように 存在概念を補完するということはないよ。その代わりえりるは回収させてもらうが」
[206]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:44:00 ID:rERHwcz+ 小「役目が終わった…って、今回のこととえりるは直接的な関係はないはずだ!」 えりるが戻ってきたのが4月、虫食いが起きたのは5月。時期は近いとはいえ、お互いの 間になんの因果関係もないと思える。 ドロッセルマイヤー「わかってないね。えりるが私に助けを求めるというのはそういうことさ。 彼女の力は時間軸のない純粋な意味での4次元での能力…つまり今回の事件においては 敵を倒す以外は無力。そして同時に知ったんだろうね。こういう結果になるということが。 その対価だと思ってくれるといい」 小「何をわけのわからないことを!」 ドロッセルマイヤー「わからなくてもいい。ただそういう結果だということさ。それがえりるが 猛くんを救う最も確実な方法と判断し、そしてそれが的中したわけだ。まあもっとも一番初めは 閉じ込めた首の消滅をさせに来ただけの可能性もあったけどね」 小「………」 こうなるともう何の反論もしようがない。えりるもそれを覚悟しての行動だったとするのならば 前回の強引な奪還とは異なりジュニアにはどうすることも出来ない。 そして、ジュニアの…恐らく最後であろう大冒険は終わる。 〜〜〜〜〜
[207]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:45:02 ID:rERHwcz+ その夜明けから僅かな時間の後、ジュニアはベッドから目を覚ます。一瞬だけ何かを 忘れてしまったような感覚に陥るが、それは眠っている時の夢と同じように儚く霧散していく。 小「おはよう紫乃」 紫乃「おはよう、お兄ちゃん」 洗面台で出会った紫乃の首筋をなんとなく眺めるジュニア。別に首袖から見えるほんの僅かな何かを見よう というえっちな目的があるわけではないのだが、確かそこに赤い痣があったような気がする。 …のだが、何もあるわけはなくどうやら気のせいだったらしい。 小(……フラウはもう起きているかな?)
[208]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:46:02 ID:rERHwcz+ ルリタニアからやってきたジュニアの許婚…いや、当人同士は既に新婚気分である、数歳年上の彼女を探す。 因みに現在中学校に通っており、お手伝いと称して同じ異国の女性マルローネが営んでいる雑貨屋 『マリーのアトリエ』でアルバイトをしている。 紫乃(もう、お兄ちゃんたら…私がいるのに) なんとなく兄の気持ちを察することが出来る紫乃は可愛らしく嫉妬するのだが、まあまだまだ時間が あるよね、っと顔を洗い、寝癖を女の子らしく丁寧に梳いて食卓に向かう。 小「フラウ、起きてるか?」 っと聞くまでもなく彼女は既にリビングの台所で、将来義母になるであろうまだまだ若いクラリスと 朝食の用意をしている。 小「あれ?フラウ今日は早起き…って、そうか。そうだったよな。何を寝ぼけているんだろう?」
[209]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:47:03 ID:rERHwcz+ 一瞬だけメイド姿の茶髪の女性を思い起こすのだが、ジュニアは何を変なことを思っているのだろう? もしかして自分にはその気があるのだろうか?などと思いながら紫乃の脇に用意された椅子に座る。 ???「おっはよ!パパもママも!親父も、紫乃ちゃんも!!!」 朝からハイテンションなのはドラミ。某ネコ型ロボットの妹の名前という冗談のような名前だが、 ルリタニアという異国出身の彼女である。外国ではそう珍しくない名前なのかもしれない。 フラウと同じ碧色という特殊な髪の色だが姉妹ではない。何より性格が真反対で何かを考えること よりもまずは動いて考えるタイプであり、サッカーにおいては2歳年上であるはずのジュニアより 上手だと世間では評判である。 因みに当たり前だが、翼やしっぽ…それに角などあるはずがない。
[210]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:48:06 ID:rERHwcz+ 強「ドラミは今日も元気だな。それにしてもなんで俺が親父で、猛がパパなんだ?」 朝早い鮮魚の買い付けも終わり一息ついているのがこの家の大黒柱である小田強。家族のうちで 妻であるクラリス以外は知らない秘密として、下手な現役アスリート顔負けの運動センスと ボールを操るのに必須ともいえる空間把握能力や絶対的な平衡感覚を持っている。 ドラミ「だって、親父は親父だよって、パパが言ってるもん!」 孤児だったドラミをジュニアはルリタニアで拾い、なし崩し的に養子縁組をすることになった。 故にドラミにとっては一番最初に家族になった猛はパパであり、パパがそれを親父と言うのであれば 彼は親父なのである。 強「たーけーし!お前が俺のことをパパと言えば、何の問題もないじゃないか!!この馬鹿息子!!」 小「やだよ!くそ親父!そんな気持ちの悪い表現できるかよ!!」 この朝の親子喧嘩もほぼ毎日の出来事である。そのほとんどは父を追い抜く息子として勝利の証に おかずを一品つまみ食いするのが伝統となっている。 そんなこんなな毎日が…小田家では続いているのだった。 〜〜〜〜
[211]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:49:43 ID:rERHwcz+ 〜〜〜〜 ドロッセルマイヤー「えりる。これでよかったのかい?」 普段あまり使わない優しげな言葉をかけるドロッセルマイヤー。 えりる「いいんです。私がご主人様の周りに居ついちゃったから特異点となっていろいろな 出来事が…本来ありうるはずのない出来事が起きちゃったんです。だから、これで…これで良かったんです」 元気にそう話すえりる。しかし、もし彼女に涙を流す機能があったとすればその表情はくちゃくちゃ になっていたであろう。 ドロッセルマイヤー「………。いやまあ、そうだね。これでこの世界も『普通』にもどる。もう 何か変なことが起きることはないだろう」 そのときドロッセルマイヤーが何を考えていたのかはわからない。もしかして面白い遊び道具が つまらなくなったなぁ…と思った程度であったかもしれないし、他にも彼らしくない感傷的な 気分に陥ったのかもしれない。 だが、それを知る物はいないだろう。なぜならばその空間に自由に出入りできる存在など もうジュニアの世界には1人たりともいないのだから。 〜〜〜〜
[212]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:50:43 ID:rERHwcz+ 〜〜〜〜 ドラコ「まあ…これでよかったんだよな」 セリリ「そうですね。覚えておいてもらえないというのは悲しいですが」 ウィッチ「何を言っているの。元々私が助っ人に来るための条件でしょ? 今回の一件が終わったら元の世界に戻るって。アルルはともかく、ルルーの方が心配してるのよ」 セリリ「まあ!ルルーさんが?」 ルルーとはセリリの『お友達カード1号』という栄光ある番号の持ち主。そしてドラコとは 両者とも反目しているものの格闘仲間であり変な主人公アルル・ナジャよりよほど親しいといえる。 とはいえ、アルルが心配していないのはその気になれば自分でも連れ戻しにいけるからであるのだが。 ドラコ「わかってる。だけどもっとこうな…ばばーん!っと大きな祝い事したいじゃないか?」
[213]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:51:44 ID:rERHwcz+ ウィッチ「何言ってるの。お別れ会なんてしんみりするだけよ。ささ、いくわよ。もうこの世界は 私たちがいても何も出来ないんだから」 セリリ「……そうですね。」 後ろ髪惹かれる思いで世界の壁を渡り歩く3人。その距離は本一冊ニ冊のレベルではなく、どれだけ 遠くの世界から飛ばされたのかがわかる。 ドラコ(猛、格闘の技はまだ覚えているだろう?偶には修練をするんだぞ?ドラミ…達者に暮らせ) セリリ(最後のお土産に置いた秘薬…きっと見つけてくださいね) 最後の彼女達の願い。それが叶うかどうかは又未来のお話。 〜〜〜
[214]小田ジュニアの野望:2010/09/10(金) 23:52:46 ID:rERHwcz+ 〜〜〜 チャチャ「あー!ピー助帰ってきたーーー!!セラヴィ先生ありがとう!!リーヤも!!!」 ピー助を探しに出かけたリーヤ。彼は異世界でしいねちゃんのようで彼の知るしいねちゃんではない存在と 共にピー助を探していた。といってもしいねちゃんの方はそんな意識はなかったのだが。 そしてある日。しいねちゃんが見つけてきた卵のような変なアイテムを色々弄っていると、いきなり それは割れ…それからずっと悪夢を見ていたようだが、いつの間にかセラヴィに助けられ 現在に至る。 リーヤ「なあ、チャチャ。しいねちゃんは…ずっとこっちにいたんだよな?」 チャチャと呼ばれる、赤ずきんが特徴的な金髪の少女にたずねる。
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0ch BBS 2007-01-24