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【そんなタイトルで】アナザー カンピオーネ1【大丈夫か?】
[434]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/06(月) 20:32:29 ID:??? 無事、niceボートな運命を逃れたバンビーノ。 だが彼は苦悩する。 ずっと見えていなかった自身の感情に、再確認させられた己の心の小ささに。 少年達は自分の進む道に、救いを願わずにいられらなかった。 次回 Another Campione 『奇跡の価値は』 次回更新も、サービス サービスゥ! …ではまた。
[435]森崎名無しさん:2010/12/06(月) 20:52:15 ID:??? nice乙でした
[436]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/08(水) 18:22:52 ID:??? >クラブ→良かった・・・という安堵の心と共に、別の感情も存在している事に気付いた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 何よりも先んじて現れた感情は安堵であった。 親友の無事を祈っていたバンビーノにとって、その感情は至極自然だったと言える。 だが直後にバンビーノは冷静を取り戻した。 ひどく冷めた冷静さであった。 バンビーノ(ストラットにサッカーを止めて欲しいなど考えた事は一度もな無い・・・無い筈だが・・・。) ブラジルのクラブチームでサッカーを続けている、という言葉が胸の奥に引っ掛かった。 ストラットは結局何をしたかったのか? 怪我を負わせ、チームを崩壊させ、許してもらう事を諦め、誰にも何にも告げず姿を眩ませ・・・ 挙げ句、ブラジルに渡りサッカーを続けている。 サッカーに縋(すが)っている、と言うべきか。 そこまで考えて、慌ててバンビーノは考えるのを止めた。 それ以上は今ここで考えてはいけないと思ったのだ。 面会を許さず、失踪の後押しをした自分が考えてはいけないと思ったのだ。 バンビーノ「そうか、ミアータも安心したろう?」 ミアータ「ええ。 あ、でもでもまだ安心なんて出来ないわ。 きっとストラットは罪の意識で今も悩んでる筈だもの。」
[437]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/08(水) 18:26:20 ID:??? ズキッとバンビーノは胃の辺りに痛みを感じた。 胃液が過剰に分泌されている気がした。 だがバンビーノはそれを顔に出さず、ミアータの話に合わせて相槌を打つ。 バンビーノ「そうなんだろなぁ・・・。」 ミアータ「ストラット・・・約束してくれたもの。 5年以内に・・・って、このペンダントをくれたの。 そんなストラットの事を嘘つきになんてしちゃいけないと思うの。」 バンビーノはミアータの事を見た。 美しい彼女にも欠点・・・と言うより(非常に)難しい部分がある事は彼も承知している。 言葉の端々に、自分の思い込みで視野を狭めてしまう癖は今も健在だ。 けれどもミアータの一途さには疑いの余地が無い。 何より、彼女は少なくともストラットへの想いという一点において、誰よりも誠実であった。 バンビーノ(だからこそ男の立場からすると大変なんだが・・・そこはこの際、置いておこう。) バンビーノは苦笑を堪え、真顔を保つ努力をしたのであった。 そしてその後、今後の事についてミアータと話す事にした。
[438]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/08(水) 18:32:02 ID:??? バンビーノ「それで、ミアータ・・(聞くまでもないかも知れんが)これからどうするつもりだい?」 ミアータ「勿論、直ぐにブラジルへ渡るつもりよ。 早くストラットを安心させたいもの。 お金なら大丈夫、こんな日の為にって16の頃から旅費を貯めていたし・・・」 バンビーノ「うん、分かった。 でもミアータ、それは少し待ってくれないか?」 ミアータ「え・・・! ど、どうして!?」 バンビーノ「ストラットは今も罪の意識を抱えている、それはキミの言った通りだ。」 ミアータ「え・・・? うん、そう思うけど・・・。」 バンビーノ「そう、そしてそれはあの日から何一つ解決していないんだ。 ストラットが戻ってこれる土台が何一つとして出来ていない。」 ミアータ「あたしは・・・ストラットが戻って来てくれるなら、もうこれまでの事は 何も気にしないつもりよ? パパの事も説得するわ?」 バンビーノ「うん・・・だけど彼はイタリアサッカー協会から追放された立場も同然だ。 いま戻って来ても、彼の居場所は何処にも存在しないに等しい。 これでは結局、彼はキミとの約束を果たせる見込みは無く・・・ それを理解している彼は、結局戻ってこれやしないだろう。」 ストラットが戻って来るシナリオは、バンビーノの頭の中で容易にまとまっていった。 だがそれをする事で、彼は考えたくなかった事も考えざるを得なかった。
[439]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/08(水) 18:34:03 ID:??? バンビーノはミアータに対して、そのシナリオをプレゼンを行った。 その内容を端的に言えばこうである。 まずイタリアサッカー協会にストラットの無事と居場所を連絡し、視察を促す。 その結果、彼の実力が錆び付いていなければ、そのストライカーとしての力は イタリアにとって喉から手が出るほど貴重であり、当然必要な人材として判断される筈である。 来年のWT(ワールドトーナメント)で威信を取り戻したい協会は、過去の処分の終了と、 WTの召集をストラットに告げる事であろう。 自分やミアータが過去を水に流してストラットを迎え入れるのは、まさにその時なのだ。 ミアータに説明している間、バンビーノはまるで機械のように無感情にふるまった。 説明中、ミアータは何度か「でも・・・」と、口を挟んできたが、最終的には渋々と頷いた。 出来る限りストラットが安心して戻れる環境を作るという意図は重々理解していたのだろう。 ミアータ「ありがとう、バンビーノ。 貴方が言ってくれなかったら、直ぐに飛行機に乗るところだったわ。」 バンビーノ「いや・・・オレもあの頃みたいで楽しかったよ。」 ストラットとミアータの間で調整役のような事をやっていた時の事を言っていた。 「もう別れる」と頭を抱えるストラット、「解ってくれない」と泣きついてくるミアータ、 うんざりしながら2人の話を別々に聞くバンビーノ・・・懐かしい思い出だった。 またあの頃と同じに戻れたらいいな、とミアータは零し、2人は話を終えた。 バンビーノはイタリアサッカー協会に連絡する事を約束してミアータと別れた。 そして帰りの道・・・バンビーノは堪えられなくなり、裏道に入って嘔吐した。 彼は口の中に広がる胃液の苦味に咽(むせ)ながら、考えまいとしていた我慢をかなぐり捨てていた。
[440]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/08(水) 18:35:29 ID:??? 失踪してから今まで、ストラットは何と向き合って来たのだろうか? 結局のところストラットは何にも決着をつけずにイタリアを去ったのだ。 罪の意識や後悔がそれをさせた事は想像がつく。 だが彼がやった事は『現実から逃げた』、只々それだけである。 そこに自らの罪と向き合い、現実と闘おうという意志はない、断じてない。 自分の心が少しでも楽になるように、考えずに済む様にという意識があるのみである。 彼自身は「自分など居ない方が良い、その方が周囲の為にもなる」と自らの行為を正当化し・・・ それ故、2年半経過した今まで『彼からは連絡手段があるにも関わらず』何も言ってこなかったのだ。 またストラットは残された人間の悲劇という物を一点も考えなかった。 よしんば考えたとしても、それからはずっと目を逸らし続けてきた。 彼ののやった事は周囲の不幸を更に拡大させるだけの行為だったのに。 ――――――ストラットの行為を一言で表すならば、そこに『卑怯』以外の言葉はなかった。 だが・・・面会を許さなかった自分が、その後押しをしてしまったのも理解している。 そして、彼の無事を祈ってきたにも関わらず、今更こんな事を冷静に考えている自分が心底嫌だった。 親友に対する自分の思いは誠実でなく、真摯な物ではなかったのだ。 彼は自分に対して吐き気をもよおすほど嫌な気分だった。 これほど自分の心はちっぽけな物だったのかと・・・情けなくなり、彼は涙を零したのである。
[441]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/08(水) 18:37:14 ID:??? 〜回想終了・フィオレンティーナ控え室〜 バンビーノ「・・・と言う訳だ。」 最後にバンビーノは溜息を吐き、自嘲を浮かべていた。 これ程の悩みを抱えていたとは流石に三杉も予想していなかった。 バンビーノ「一昨年の冬、ドゥオーモの上でお前に語った言葉の成れの果てがこれだ・・・。」 勿論、三杉も覚えていた。 初めてバンビーノに心を打ち明けた時の事を。 そして、その時にバンビーノが漏らした親友への思い。 バンビーノ「・・・幻滅したか?」 三杉「いや・・・そんな単純な話じゃない事は僕にだって解るさ。」 理屈や真実がどうであれ、当事者にしか見えない世界が世の中にはある。 感情やそれにより歪む視点という点において、第三者は決して当事者とは同じ場所に立てない。 だが今 目の前のバンビーノが、自分でどうにか出来ない物に呑み込まれ掛けているのは確かな現実・・・ 三杉は、ただ「はい、そうですか」と終わってイイとは思えなかった。 A (けどダメだ・・・何を言うべきか思いつかない。) C 「最低だね、そのストラットって彼・・・・・・バンビーノは何も悪くないよ。」 B 「僕は・・・冷静に考えて許せない、という事が間違っているとは思わない。」 D 「バンビーノ・・・流石にその考えは間違っているよ、ストラットが可哀相だ。」 E 「結局・・・許すしかないんだろうね。 戻ってさえくれば、いつかきっと納得出来る日も来るし。」 F 「しかし・・・よく試合中に動揺を見せなかったものだね。 凄い事だよ、それは。」 G そ の 他 重い話なんで『4』票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)
[442]森崎名無しさん:2010/12/08(水) 18:49:25 ID:kav63x0c E 時間の力を信じるんだ
[443]森崎名無しさん:2010/12/08(水) 19:00:03 ID:8N+EEmy2 B 「僕は・・・冷静に考えて許せない、という事が間違っているとは思わない。」 BとCの順番が逆なのは何か意味があるのだろうか?
[444]森崎名無しさん:2010/12/08(水) 19:07:29 ID:Cqk5DcMo E
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0ch BBS 2007-01-24