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【そんなタイトルで】アナザー カンピオーネ1【大丈夫か?】
[824]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 05:18:35 ID:??? 三杉(これはいけない…彼女が脚を露出すれば、それは確かに万人が魅力を感じる事とは思うが、 その事を想像して悦に入るなんて見っとも無い事この上無いじゃないか。 それに…何だかまるで明日の夜を凄く楽しみにしているみたいじゃないか? 女性の知人と夕食を共にする、たったそれだけの事だと言うのに…。) そうして彼は自らの浮かれかけていた心を戒めたのである。 浮かれて溺れるように女性と会う、それはいけない事だと彼は思っていた。 少なくとも、弥生が何も知らないまま…自分(三杉)の居場所すら知らないような 状態のままで、それを善しとする事は流石に出来なかった。 とは言え、他の女性と二人きりで食事する事を“青葉弥生が”裏切りと思うかどうか… そこまで考えられなかった事は、貴公子としては不足する所があったと言わざるを得ない。 それが、女性との“まともな”付き合いの乏しさの結果だったとしても…。 このように三杉が男としての想像を働かせ、それを恥じている頃までに… 明日の相手であるモニカのサイドでもちょっとした物語があった。
[825]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 05:19:36 ID:??? <モニカの章> モニカ・センペルテ・ディマーレは少なからず焦燥に駆られていた。 これまで男性に然程興味が無かった彼女が、珍しく憧れや尊敬を抱いた年上の男性… 即ちフィオレンティーナのジュン・ミスギに食事を誘われた、そこまでは良かった。 そう、そこまでは純粋に喜ばしいサプライズであったと言える。 問題なのは二つ、それがディナーだと言う事と日時が明日の晩だと言う事だった。 三杉「明日の晩にディナーをゆっくり楽しみたいと思っているんだが、構わないか?」 三杉のこの言葉を聞いた時、モニカの頭の中は一瞬で真っ白になった。 それもその筈…彼女は男性とディナーに行く為のオシャレ着を持っていなかったのだ。 そもそもモニカは男性とまともにデートした事もなかった。 しかし、それは彼女がモテナイという事を意味していない。 クラスメートの男性に誘われる事はあっても、彼女の目には相手が子供っぽく映っており、 どうにも二人きりで時間を過ごす事へ魅力を感じず、全て断っていたのだ。 やがて、誘われ、断る事を疎ましく感じるようになった彼女… その服装が中性的な物になっていくのはどうにも仕方がない事だったと言える。 パーティーの際でもレディスジャケットでサッパリと決める彼女は、 プレイボーイの多いイタリア男子学生の間では“残念な美人”として有名だった。
[826]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 05:23:07 ID:??? モニカ「明日の晩…い、意外にすぐなんですね。」 こう答えて 考える時間を少しでも捻出しようという努力が、今の彼女の精一杯だった。 ランチであれば、一応所有している女性的な普段着を着ていくつもりだった。 しかしディナー(しかも貴公子相手)となると、ドレスコードによって、 最低でもカクテルドレス以上が必要になる事は想像に難くなかった。 三杉「…困る?」 モニカ(正直…困る……かな。 いつものレディスジャケットでもドレスコードはOKだと思うけれど、 流石にそれを着ていく訳にはいかないもの…どうしよう、着ていく服が無い…。) 断る事も頭に過(よ)ぎったが、それはすぐさま彼女自身に否定された。 何故ならば、どうしても行きたいと言う思いが圧倒的に強いからである。 そして返事が求められている今の状況、彼女には考えている暇(いとま)は皆無だった。 気が付けば、彼女は次のように答えていた。 モニカ「いえ…大丈夫です。 ちょっと驚いただけで…。」 言っちゃったー、と内心パニック気味になるモニカ。 どうするアイフルそふとばんく 建て替えるならダイワハウチュ。 ハッキリ言って混乱する思いは大きかったが、それ以上に嬉しい気持ちも強かった。 結果 頭の中は±0であり、その表情には困惑も喜色も浮かばなかったのである。
[827]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 05:24:53 ID:??? 三杉の表情を確認してみると、どうやら自分の言葉に対して苛立ちや呆れは抱いていないようだ。 その事にだけ安堵したモニカは再び頭を悩ませ始めるが… だがその時、彼女の頭上に天啓とも呼ぶべき精神コマンド閃きが訪れた。 即ち… 先着で ★正月特番と思って下さい→!card と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。 ダイヤ、ハート→ナディアとクラウディアにドレスを貸して貰えるよう頼もうと考えた。 スペード→この場を解散したら大急ぎで買いに行こうと考えた。 クラブ→一回だけどんな攻撃も回避できる効果を得た。 JOKER→名門貴族である家の力(名前)を使うしかないと考えた。 ※一旦ここまでです
[828]森崎名無しさん:2011/01/03(月) 06:00:16 ID:??? ★正月特番と思って下さい→ スペードA クラブAが出たら恥ずかしい格好でも耐えられるような不屈の精神が身に付くかもね!
[829]森崎名無しさん:2011/01/03(月) 09:18:15 ID:??? どう転んでも三杉が真剣なら応援するぞ
[830]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 11:52:50 ID:??? >>828 ダメダメ、それは『不屈』なのです、これはあくまで右から左へ受け流す『閃き』なのです。 >>829 ありがたいお言葉です、とは言え一体どうなるかは私にも分かりません… =============================================== >スペード→この場を解散したら大急ぎで買いに行こうと考えた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 即ち、駐車場でフィオレンティーナのバスを見送り解散した後 大急ぎで買いに行こうという案だ。 ハッキリ言ってしまえば力技であり、閃きでも何でもありはしない。 しかし今のモニカにとっては、そんな案ですら天啓に等しい物であった。 モニカ(もちろん 都合良く私に似合う服が売っているとは限らない… よしんば あったとして、私がそれを見付けられるか分からない。 でも今は、そんな事はどうでもいいの。 重要な事じゃないわ。) 当然起こり得る懸念、不安要素が心の中に浮かび上がり、モニカを動揺させようとしていた。 しかし今の彼女にとって、そんな事は取るに足らぬ瑣末な事であった。 モニカ(見付けられるか見付けられないかじゃない…見付けるの。 そうよ、マタイの福音書がずっと前から教えてくれていたじゃない。) 求めつづけなさい。 そうすれば与えられます。 探しつづけなさい。 そうすれば見いだせます。 たたきつづけなさい。 そうすれば開かれます。 マタイの福音書7章の一節をモニカは思い出していた。 彼女も当然子供の頃から聖書に慣れ親しんで育ってきているが、 特にこの一節は勇気を与えられる気がして好きだった。
[831]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 11:55:00 ID:??? いつの間にかモニカが抱えていた混乱は収まっており、その目は静かで強い光を放っていた。 落ち着いた様子を察したのか、三杉はモニカに再び話しかけてきた。 三杉「モニカ、待ち合わせ場所だけど…あれ、聞いているかい?」 モニカ「あ、はい。 ごめんなさい、大丈夫です。」 三杉「そっか、じゃあ…ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世の下で19時に。」 ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世…ミラノドゥオーモ広場北に位置した、 ミラノで最も栄えているショッピングアーケードの事である。 もしも仕立てや取り寄せが必要になったとしても、待ち合わせの場所がそのアーケード ならば、時間的猶予は最も期待できる事は確定的に明らかだった。 つまりモニカに取っては非常に願ったり叶ったりの場所と言えた。 モニカ「(コクコク)分かりました、じゃあ19時に…。 あの、私ちょっとナディア達と…。」 三杉「ああ、すまないね、友達が居るのに。」 そう優しそうに言ってくれる三杉にペコリと一礼し、モニカはナディア達の方へと位置を移動した。 かなり慌てて混乱もしたが、自分のやるべき事がハッキリとしたのは満足すべきだった。 ホッとしながらナディアの傍までやってくると、彼女は顔を覗き込みながらこう言ってきた。 ナディア「にやにや、にやにや。」 モニカ「な、なによう。」
[832]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 11:57:53 ID:??? ナディア「なに話してたの〜? またまた私のイイ雰囲気レーダーに反応したんだけど〜。」 モニカ「プッ なんなの、そのレーダー。」 クラウディア「それだけ2人の周りの空気が違ってたって事よ。」 ナディアの不思議ちゃん発言に思わず吹いてしまうモニカ。 っしてクラウディアがその発言の解説をするのはいつもの事だった。 …その筈だが、モニカは今クラウディアの声に少し動揺した。 それは女の勘と言うか観察力が彼女にそうさせたのだ。 モニカ「あっクラウディア……。 っと…あの……明日一緒に食事する事にナリマシt…」 ナディア「本当!?」 クラウディア「あらあら、良かったじゃない!」 モニカ「ごめんなさい、クラウディア…アタシ…抜け駆けしちゃって…」 ついつい語尾が小さくなってしまうモニカ。 モニカはクラウディアも三杉に対して興味がある気がしていたのだ。 それなのに(テンパった結果とは言え)自分だけがアピールし、 そして食事誘われるまでなった事が少なからず後ろめたかった。 しかしクラウディアはそんなモニカの態度に笑って答えるのだった。
[833]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 11:59:26 ID:??? クラウディア「プフ そんな事 考えてたんだ? 大丈夫よ、私のは少し違うから。」 ナディア「…と、申されると!?」 だがモニカより速くクラウディアの言葉に興奮気味に食い付いたのはナディアの方だった。 余りの引きのよさにクラウディアはもう一度噴き出したのだった。 クラウディア「興味は確かにあったわ、あの人は兄さんがあの大けがで自暴自棄になっていた時、 希望…って言うのかな、そういうのを与えてくれた人だからね。」 モニカ「そうなの!?」 ナディア「知らなかった!」 クラウディア「そうそう。 お陰で兄さんはサッカーを諦めず、治せる医者を求めて失踪して… 治して戻ってきたかと思えば、今度はフィレンツェのクラブ寮に住み込むって話。 兄さんにはサッカーなんてやめて欲しいと思っていた私にとっては、 逆に引き離されるような形になっちゃったからね。 凄い人と思う反面、一方的に恨んだりもしてたなー。」 モニカ「そっか…。」 ナディア「なるほど…クラウディアのサッカー嫌いって、そのせいだったんだね。」 クラウディア「うん、だから私がミスギさんを気にしているって思ったモニカは正解。 でも所詮そこまでの興味だったから、モニカは私に対して遠慮する事ないんだよ?」 モニカ「そっか…ごめんね、ありがとう。」 ニコッと笑ってくれたクラウディアの顔がとてもとても綺麗だとモニカは思った。 何より自分に気を遣って、色々と吐露してくれた友人の優しさが心の奥まで染みた。 涙目でウルッときそうになるのをグッとこらえ、モニカは笑顔を返したのだった。
[834]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 12:02:45 ID:??? ナディア「それじゃ、三日後頑張ってね。 にこにこ。」 マルコ「うん、がっかりさせたくないしね。」 クラウディア「兄さんもね、辛い事あったらちゃんと言ってよ?」 バンビーノ「分かってるさ、心配するな。」 …その後 一同は駐車場に到着し、フィオレンティーナの選手達はバスに乗車していった。 ナディア達はローマ戦での応援を彼らに約束し、その姿を見送ったのだった。 モニカにとってはここから忙しい時間の始まりである。 モニカ「じゃあ2人とも、私ちょっと用事があるからここでお別れね。」 ナディア「あれ、そうなの? 一緒にジェラートでも食べようと思ってたんだけどな。」 クラウディア「用事って?」 モニカ「あ…うん、あの私ってディナーに着て行けるような女性らしい服って持って無くて… だから今から探そうと思ってるの。」 ナディア「えーーーーー!」 モニカの発言に驚きを一切隠さなかったのはナディア。 あまりの様子にモニカは思わず目をパチクリさせた。 そして、ナディアが続けて放った言葉に思わず苦笑してしまうのだった。
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0ch BBS 2007-01-24