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【そんなタイトルで】アナザー カンピオーネ1【大丈夫か?】
[91]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/27(水) 21:09:32 ID:??? “シャペウ・ド・ファルカン”…あの日少年に教えた技に、ジョアンは目を疑った。 そしてジョアンは自分が今立っている場所が壁際という事実に更なる衝撃を受けた。 シャペウ・ド・ファルカンという技の特性を、少年が理解して使ったという事実に。 あの日一番見たかった物、それを今この時見れるなど、砂粒ほども考えていなかった。 だが何よりまずジョアンは叫んでいた。 ジョアン「記憶が戻ったのかい!?」 その問いに対して首を横に振る少年。 ジョアンは自分の身体が心底震えているのを実感していた。 ジョアン(サッカーの神様……貴方はこの子にサッカーだけを残して下さったのか…) ジョアンはしばらくの時間 立ち竦むしかなかった… 少年はその様子を心配してか、ボールを置いてジョアンの側まで寄っていた。 瞳を閉じるジョアン、その手に温かいものを感じていた。 少年が手を握ったのだ。
[92]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/27(水) 21:10:54 ID:??? ジョアン「名前……。」 少年「え……?」 ジョアン「名前、どうしても思い出せないかい?」 少年「………うん…。」 ジョアン「アルシオン…。」 少年「えっ…?」 ジョアン「名前…アルシオンはどうだろう? キミをどう呼んでいいか分からないと困る…。」 少年「…………うん。」 照れ臭そうな顔でアルシオンが微笑んだ。 気に入ってくれたのかも知れない。 その顔を見た時、本当の意味でジョアンは全ての覚悟は据わった。
[93]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/27(水) 21:12:01 ID:??? ジョアン「悪い奴らに追われているのは解ってるね?」 コクン、とアルシオンが頷く。 ジョアン「サッカーは好きかい?」 当たり前と言わんばかりに強く頷く。 ジョアン「太陽の下でみんなとサッカーをしたいか?」 アルシオン「できるの…?」 ジョアン「10年間 夜を歩けるなら…必ず私が連れて行ってみせる。」 アルシオン「行くっ!」 間髪ない回答だった。 その瞳がキラキラと輝いている。 ジョアン「夜は怖くて寂しいものだぞ?」 アルシオン「怖くないよ!」 アルシオンは握っているジョアンの手を、さらに強く強く握った。 ジョアンはその手を負けないくらい強く握り返した。
[94]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/27(水) 21:14:07 ID:??? 1-11)白夜行 BJ「それじゃ、もしタカシという男の消息が分かったらココに連絡を頼むぜ。」 ジョアン「ああ、勿論だ。」 BJ「じゃ、達者でな。」 ジョアン「ありがとうBJ、本当にありがとう。」 ボスニア行きの列車のホームでBJが見送ってくれた。 彼が戻って来て、アルシオンを育てると告げた時の烈火のような顔が忘れられない。 火事になるんじゃないかという程の勢いで怒り、罵られた。 「この子を育てたければ5000万用意しろ」と脅迫めいた事を言われたりもした。 だが私が「この子と共に行けるなら100億払っても惜しくは無い」と言い放つと、 彼のうなり声は時機に笑い声と変わったのだった。 「それを聞きたかった。」確かにそう言っていた。 BJは金が欲しかったのではない、覚悟が欲しかったのだ。 少なくとも私はそう理解した。 ジョアンは日記にそう記し、筆を止めた。
[95]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/27(水) 21:15:14 ID:??? ジョアン「アルシオン、怖くないか?」 アルシオン「全然! おじさんが居て、サッカーが出来るんだもの!」 アルシオンは笑顔だった。 ジョアンは笑顔を返した。 この日から二人にとっての太陽はお互い自身であった。 それが偽者の太陽だとしても怖くはなかった。 全てのカードが裏返れば きっと新しい物語が始まる。 そう信じて疑わなかった。 Another Campione Episode 0 〜fin〜 or 〜To be continued act2〜
[96]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/27(水) 21:16:16 ID:??? ――――あれから長い月日が流れた
[97]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/27(水) 21:17:21 ID:??? 〜イタリア ミラノ市 サンシーロスタジアム〜 実況「さあ、コッパ・イタリア・プリマヴェーラ 決勝トーナメント一回戦! ユヴェントス対フィオレンティーナ、戦前の予想を裏切るフィオレンティーナの大健闘! 後半に入って2点を追加、前半終了間際に追いついたユヴェントスを引き離しています! このまま最後まで押し切ってしまうか!? それともユヴェントスが阻止するのか!?」 実況の興奮した声がスタジアムに響き渡る。 観客もそれに酔い、あるいは悪酔いし、スタジアムはまさに興奮の渦の中にあった。 だがそのスタジアムの中で冷静に両チームの動静を観察する人間が二人。 一人は老人、年齢の割には信じられないほどの力強さを感じさせた。 もう一人は若者、まだ幼さを残したその顔は誰が見ても秀麗その物だった。 老人の方がボソリと呟いた。 ジョアン「勝負は見えたな…」 小声だが、確信を込めた言葉でそう言った。 若者はそれを黙って聞いていた。
[98]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/27(水) 21:18:33 ID:??? ジョアン(あれから9年…。) 老人は感慨深い表情で視線をグラウンドから若者へと移した。 ジョアン(あと少し、あと少しでお前を太陽の下に出してやれる) そんな事を知らずグラウンドでは若者と同世代の選手達が汗を流している。 どうやら紫色のユニフォームを着たチームが優勢だ。 そのチームのキャプテンである若者が的確なコーチングで選手達に指示を出している。 チームの10番を背負った若者、彼の名は三杉淳と言った。 かつてガラスのエースと呼ばれた男である。 〜 Captain Misugi Rebirth 〜 Another Campione Episode 1 “FIORENTINA”
[99]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/27(水) 21:21:03 ID:??? 本日は以上です。 これでEpisode 0(第一幕?)は終わりです。 長い長い文章パートに付き合わせてすみませんでした。 次の更新ではテンプレを… そして更新速度はここからガクンと落ちる筈です。 ではまたー。 コメレス >>78 1-9)明日への扉 >>79-86 1-10)Alcyone >>87-93 1-11)白夜行 >>94-95
[100]森崎名無しさん:2010/10/27(水) 21:23:37 ID:??? つまりこういうことですね、わかります N古屋Gランパス監督「くだけちれぇ!」(革靴でウン十メートルダイレクトシュート
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0ch BBS 2007-01-24