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11人の戦士たち
[703]森崎名無しさん:2012/02/20(月) 06:15:13 ID:Rgd22mdw C
[704]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/02/21(火) 00:57:46 ID:??? >C.クーガー ==================================================================== 佐野「うーむむ……むむむ?」 水銀燈「まったく信じられないわぁ! おバカさん! おバカさん! おバカさぁん!!」 クーガー「ああもう、だから悪かったって言ってるだろうに……」 午後からはどうしたものか、と腕を組んで思案していた佐野は。 ふと台所の方から聞こえてきた喧噪に気づき、そちらへと向き直る。 するとそこにいたのは、何やら怒り心頭といった様子で怒鳴り散らす水銀燈と。 困ったように頭をかきつつ、それでも小さく頭を下げているクーガーの姿。 一体何事かと佐野は立ち上がると2人の元へと行き、訳を問いただす事にする。 佐野「おいおいどうしたよ水銀燈、えらい怒ってるみたいだけど何があった」 水銀燈「! いい所に来たわ佐野、あんたからもこの腐れサングラス男を罵倒してやりなさい!!」 佐野「罵倒っておま……。 ……クーガーさん、一体何があったんだよ?」 しかし訳を聞こうにも水銀燈はとっくの昔にヒステリーを起こしており、とても聞けるような状況にはない。 となればもう1人の当事者――クーガーに話を聞こうかと問いかけてみれば。 クーガーは肩を竦めながら手に持った一本の空となったポリスチレン製の容器を佐野に見せつけながら説明をする。 クーガー「どうもこうも、俺はただこいつを飲んだだけだ」 佐野「……ヤクルト?」 クーガー「そう、ヤクルト」 クーガーも持っていたのは、何のことはない、佐野がいた世界でもお馴染み。 老若男女に愛される世代を超えた乳酸菌飲料――ヤクルト、の、容器。 一体全体クーガーがその中身を飲んだだけで、どうして水銀燈がここまで怒らなきゃならないのかと佐野は疑問を持つのだが……。
[705]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/02/21(火) 00:59:10 ID:??? 水銀燈「私が大切にしていたヤクルトを勝手に飲むなんて万死に値する愚行よ! ああもう、そのサングラスをかち割ってジャンクにしてやろうかしら!?」 佐野「……え? 水銀燈、ヤクルト好きなの?」 水銀燈「私の体には血ではなくヤクルトが流れているのよ!」 話を纏めてみればなんのことはない。 とどのつまり、水銀燈が大切に取っておいたヤクルトをクーガーが勝手に飲んだ為。 水銀燈が怒っている、という事である。 もっと大事でも起こったのかと思っていた佐野は、あまりにも幼稚な喧嘩に思わず脱力するのだが……。 しかし、当の水銀燈にしてみればそう簡単に怒りが収まりそうな問題でもないらしい。 水銀燈「大体あんたのその声聞いてるとむかついてくるのよぉ!」 佐野「もうそれただの言いがかりやないかい」 クーガー「ああもう、わかったわかった……俺が悪かった。 知らなかったとはいえ、水銀燈のヤクルトを飲んだのは事実だ」 水銀燈「謝ってヤクルトが帰ってくるなら警察はいらないのよぉ! あぁんもう、おバカさぁん!!」 クーガーもこうして謝るもまるで効果は無し。 話を聞いてしまった以上佐野としても知らんぷりは出来ないが、かといって解決手段も特に思い浮かばなかったのだが……。 霊夢「話は聞かせてもらったわ!」 佐野「げぇっ、れ、霊夢ちゃん!」 そこに現れたのは、洗濯籠を両手で持った博麗神社の家主――博麗霊夢。 今にも「地球は滅亡する!」と言い出しそうな登場の仕方に佐野は思わず驚くのだが……。 そんな佐野には目もくれず、霊夢はどっこいしょと籠を一旦床に置くと懐に手を入れ財布を取り出す。 霊夢「丁度買い出しに行ってほしかった所なのよ。 クーガー、佐野、お金渡すからあんた達で言ってきて頂戴」 クーガー「……ついでにヤクルトも買ってこい、って事か」 霊夢「その通りよ」
[706]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/02/21(火) 01:00:40 ID:??? この場を丸く収める為に霊夢が提案した案。 それは今からクーガーと佐野に買い出しに行ってもらい、そのついでにヤクルトを買ってきてもらうというもの。 こうすれば水銀燈もヤクルトを取り戻せて怒りを収める事が出来るし。 クーガーは水銀燈から恨みを買う事もなくなる。 霊夢としても買い出しに行く時間を他の家事に回す事が出来ると、一石三鳥の名案。 水銀燈「ふんっ、でも、勝手に飲んだのはまだ許してないわよ。 というか、今度やったら本気でジャンクにしてあげるぅ」 クーガー「あー、わかったわかった。 次からは気を付ける」 霊夢「じゃ、話は纏まったわね。 そういう事で頼むわよ、クーガー、佐野」 これには水銀燈とクーガーの両名も了承し、クーガーは霊夢から財布を受け取ると早速買い出しに出かけようとするのだが……。 佐野「……なぁ、なんで俺も一緒に買い出しに行くの?」 ぽつん、と話から取り残された佐野は小さく自己主張をするようにつぶやいた。 確かに、彼の言うように、佐野が買い出しについていく理由は無い。 佐野は水銀燈のヤクルトを飲んでなどいないのだから、当然である。 霊夢「でもどうせ暇でしょ。 ついでに行ってきなさいよ。 荷物持ちは多いにこした事無いんだし」 水銀燈「そうよぉ、家にいても何の役にも立たないんだからそれくらいで役に立ちなさぁい」 佐野「……え? 何、いじめ? これ、いじめ? っていうか荷物持ちって言っても……」 プップー!! それでも強制的に買い出しに駆り出されそうになる佐野の耳に聞こえたのは、半ばトラウマと鳴りかけた音。 一瞬にして佐野の顔から血の気は引き、霊夢らに押されるようにして玄関から外に出てみれば、そこにあったのは……。 クーガー「速くしろ佐野! 男を助手席に2度も乗せるなど俺のポリシーではないが、今度ばかりは俺の落ち度だ! 乗せてやる!!」 禍々しい紫色をした車と、それに搭乗するイキでイナセな二枚目半だった。
[707]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/02/21(火) 01:01:43 ID:??? ……… …… … 佐野「うぷ……おぶぇ……」 クーガー「4分52秒……次にこの人里に来る時は、更にこのタイムを縮めなきゃなぁ……」 それからしばらくして、佐野とクーガーの姿は幻想郷に住まう人々が作った集落――人里に移っていた。 クーガーの作り出した車は人里の外に止めてあり、2人は人里の中に入り早速買い物を済ますべく。 霊夢の書いたメモを片手に人里を闊歩する。 因みにクーガーの足取りはいつも通り普通であるが、佐野の足がふらふらしているのはご愛嬌である。 クーガー「おいおい、どうした佐野ぉ? 気分でも悪いのか? 体調管理くらいしっかりしろよ」 佐野「気分が悪いというか悪くなったというか……っていうかクーガーさん、ヤクルトなんてこの人里にあるんかね? 文化レベル的に考えてそういう近代的な乳酸菌飲料がある気が全然しないんだが」 クーガー「霊夢がついでに買って来いつったんだ、なら、あるだろ」 こうして佐野は初めての人里を男2人でショッピングというどこか悲しいイベントで迎えてしまうのだが……。 先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、 ★はじめてのおつかい→!card=★ と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。 JOKER→(ゝ〇_〇)「オッケーイ!!」 げぇっ、りっちゃん……じゃない!ミスタースワローズがこんな人里に!? ダイヤ→ウサ耳少女「え〜、お薬〜、お薬はいりませんか〜」 薬売り発見! 酔い止め下さい! ハート→翼を持った少女「あやや。見かけない不審者発見!取材よろしいですか〜?」 ミニスカのお姉さんに呼び止められた! スペード→セーラー少女「心配無いさぁああああああああああああ!!」 路上パフォーマンスをやっている少女を発見! クラブ→霊夢じゃない腋巫女「あなたは神を信じますか?」 宗教勧誘されました。
[708]森崎名無しさん:2012/02/21(火) 01:02:16 ID:??? ★はじめてのおつかい→ ハート2 =★
[709]森崎名無しさん:2012/02/21(火) 01:13:07 ID:??? クーガーさんまた最速を引き当てたのかー
[710]森崎名無しさん:2012/02/21(火) 01:13:23 ID:??? JOKERの人は結構性格悪いから、クラブAでも割と妥当な気がしますよ!
[711]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/02/21(火) 02:10:28 ID:??? >★はじめてのおつかい→ ハート2 =★ >翼を持った少女「あやや。見かけない不審者発見!取材よろしいですか〜?」 ミニスカのお姉さんに呼び止められた! ============================================================================================================== 佐野「ぬおっ!?」 クーガー「んん?」 しっかりと霊夢に言われた買い物を終え、ヤクルトも購入(ガラス瓶入りだが)した佐野達。 後はとっとと神社に戻るだけだったのだが……。 そんな2人の頭上から聞こえてきたのは、少々甲高い女性の声。 思わず見上げればそこには背中に生やした黒い翼をバサバサと羽ばたかせ。 ミニスカートをちらつかせながら、しかし中を絶対に見せない鉄壁の角度でこちらにカメラを構える少女の姿。 すわ何事かと驚く佐野らを余所に、その少女は佐野達の目の前に降り立ち、一度カシャリとシャッターを切ってみせる。 佐野「な、なんだぁ、あんたは!?」 文「あややや、私を知らないとはやはりあなた方幻想郷の住人じゃありませんねぇ。 私の名前は"射命丸 文(しゃめいまる あや)"。 フリーのジャーナリストです」 佐野「ジャーナリストォ? 幻想郷にもそんなもんがあるのか……」 一体お前は何者か、と佐野が問いかければ、返ってきたのはこれまた意外な答え。 なんと少女――射命丸文はジャーナリストだ、と己の肩書を語り。 そんな職業がこの幻想郷にあったとは露程にも知らない佐野はまたも驚く。 佐野「で? そのジャーナリストさんが一体何の用? っていうかその翼……あんたも妖怪なの?」 文「ええ、ええ、私はご覧のとおり鴉天狗の妖怪でして。 まあ白狼天狗とかの野蛮な種族とは全然違う高等な妖怪の一種です。 でまあ、用というのはほかでもありません。 どうやら私が見た所、あなた方外来人ですね? 少し取材というかお話伺ってもいいでしょうか?」 佐野「え? 取材? ……俺らの?」 文「ええ、あなた方の」 鴉天狗、文が佐野らに声をかけた理由――それは、佐野らに取材をしたかったからというもの。 ジャーナリストとしては至って普通の行為のように思えるが、一方で佐野としては疑念も芽生える。
[712]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/02/21(火) 02:11:28 ID:??? 佐野「俺らの記事なんて書いて読む奴いるのか?」 文「いえいえ、外来人であるというだけで結構面白い記事になったりするんですよコレが。 何せ幻想郷も狭い世界。 外来人の話す外の世界の話が載っている回は中々新聞の購買数が増えるのです」 佐野「ん? 新聞?」 文「ええ、新聞です。 私が発行している文々。新聞! 記事が書けましたらお二方にも当然進呈しますよ?」 佐野の疑念とは果たして幻想郷でまるで知名度の無い自分たちが記事になって、果たして面白いのかどうかというものだったのだが……。 文は純粋に佐野らがいた外の世界の話を聞ければそれでよいのだ、と説明。 事実自分の発行している新聞では外来人の話を大きく取り上げた事でその回の購読数は増えていると説明するのだが……。 クーガー「……ほう、お前があの時の妖怪か!」 佐野「……んんん???」 文が「新聞を発行している」と発言をした瞬間、先程から沈黙を守り続けていたクーガーは突如として声を荒げた。 文「あや? ……どこかでお会いした事がありましたか?」 クーガー「この前博麗神社に新聞投げてっただろうが!」 文「……ふむふむ。 ほうほう。 ほまほま。 なぁるほど、はいはいはいはい、あなた、あの時すぐ後ろから奇妙な乗り物に乗って追ってきた方でしたか」 佐野「え? あ……文さんって、あん時の妖怪なのか!?」 遠目だった為にあの時追っていた姿を佐野はよく覚えていないのだが。 やけに執着していたクーガーはしっかりと記憶していたらしく、姿が似ており、また、新聞を発行しているという言葉を聞いて。 あの時の妖怪が今目の前にいる射命丸文だと断定。 文はこれを否定せず、どこかにやにやと楽しげな笑みを浮かべてクーガーを見返している。 文「いやいや、あなた、無茶はするものではありませんよぉ。 あんなのに乗った所で私に追いつける訳が無いじゃないですか」 クーガー「なぁにをぉぅう? この世にこの俺より速く動ける存在などある筈がねぇんだよ!」 文「いやいやいやいや、私こう見えて幻想郷最速でして。 まぁまぁ、あなたも中々速かったですけど私には敵いませんですよ」 クーガー「言ってくれるな鴉風情!」 佐野「……あれ? なんかすんげぇ険悪な雰囲気」
[713]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/02/21(火) 02:12:39 ID:??? 己のスピードに絶対の自信を持ち、スピードに全てを賭ける男――ストレイト=クーガー。 そして、まだ佐野は彼女の事を詳しくは知らないが……。 どうやら彼女としても己のスピードには自信があるらしく、口調こそ丁寧なものの自分こそが最速だと言って譲らない射命丸文。 速さに絶大な自信を持ち、速さをアイデンティティーとする男と女。 両者はしばし視線を交わし、火花を散らし合い……佐野は思わず生まれた険悪な雰囲気にしどろもどろになる。 佐野「ま、まぁまぁ2人とも落ち着いて。 な、ほらほら、ヤクルトでも飲んで……」 クーガー「ふん、こうなりゃここでケリをつけてやろうじゃないか。 俺の速さ、見せつけてやる」 文「身の程知らずもいいところです。 この私に敵う筈がありません」 佐野「……どうしてこうなった」 やがてクーガーと文は、当然のようにこの場でケリをつけようという結論に至った。 口でどれだけ自分の方が速いと言っても仕方がない。 自分が相手よりも速いと証明するには、実際にそのスピードを見せつけるのが一番である。 文「ふふふ、条件は対等でいってあげましょう。 私は今度は空を飛ばないであげますよ」 クーガー「ふん、いいのか? 後で飛んでいれば勝っていたなんて言い訳をされても知らないぜ」 文「そのような事があろうはずが無いですよ。 スタートはここから。 ゴールは人里の出口まで。 よろしいですね?」 クーガー「それでいい! 佐野ォ!!」 佐野「へ?」 クーガー「お前がスタートの合図をしろ!!」 佐野「えぇ〜?」 そして、流れのままに佐野は審判役のような役目まで任されてしまう。 佐野は本当にどうしてこんな事になったのだろうと思いながら、盛大にため息を吐きつつ横一線に並んだクーガーと文の斜め前に立ち……。 佐野「それじゃ行くぞ……よーい……」 クーガー「…………」 文「…………」 佐野「ドンッ!!」 ピュッ ピュパァンッ!!
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0ch BBS 2007-01-24