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【反撃の】ファイアーモリブレム40【狼煙】
[380]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 22:49:56 ID:??? >C もちろん意中の女の子へのプレゼントさ! 森崎「三杉も野暮だなぁ。男が花を買う理由は冠婚葬祭を除けば一つしかないだろうさ」 三杉「……これは済まなかったね。ボクとしたことが配慮に欠けた発言だったよ」 と言いつつも、森崎のこの回答を期待していた三杉はしたり顔で謝罪する。 三杉「こうして異国の土地でプロとしてやっていくにはそれこそ多くの人の助けが必要だ。 チームのオーナー然り、監督然り、チームメイト然りマネージャー然り。 地元のサポーターの応援や、僕達に研修という機会を与えてくれた サッカー協会の方たちにも感謝しなければならない」 一呼吸置き、先ほど競り落とした自分の姿にソックリの彫像を見つめ三杉は続ける。 三杉「その中でも、自分の心の支えとなってくれるパートナーが側にいてくれる。 これほど心強いものはないだろうし、勇気を与えてくれる存在はいないだろう」 弥生の献身的な想いは、三杉の身体の世話だけでなく精神的なものも癒してくれていた。 決して自己主張すること無く、一歩引いたところから冷静に助言を与えてくれる。 『夢を追いかけている人を止めることなんて私には出来ない。 だから私は見守っているだけ。そのかわり、誰よりも一番近いところで』 自分の目指す夢をそっと見守ってくれている彼女という存在がいるからこそ、 ガラスのエース・三杉淳は節度を守り、決して無茶をし過ぎないよう心がけることが出来るのだ。 いわば彼女は三杉にとっての『ブレーキ』なのだ。 暴走し、この身体が使いものにならなくなってしまわぬようにしてくれる大切な心の拠り所なのである。
[381]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 22:51:37 ID:??? 三杉「君も一生を共にする覚悟が出来る素敵なパートナーに巡り会えればいいね。 それとも既に見つけていたりするのかい?……おっと、また野暮な質問をしてしまったね」 森崎「(……実際の所どうなんだろうな。俺はまだミネルバ王女のことを好きなままでいるのか?)」 今思い出しても顔から火が出るほど恥ずかしい記憶が呼び起こされる。 WY大会イングランド戦の直前。森崎はチームメイト全員の前で好きな人の名前を盛大に叫ばされる醜態を晒した。 そのことを三杉が忘れているはずもない。きっとあの恋の続きの展開を期待しているに違いない。 森崎「(頼むからどうか無事でいてくれよ。もうロレンスさんやクリスのように 誰かが目の前で消えて行くところなんて……絶対に見たくないんだから)」 この世界にいるうちはなるべくアカネイア大陸の事情は持ち込むまいとしていたが、 森崎は改めてマケドニア王女ミネルバの救出を強く誓うのだった。 ※三杉の評価が上がりました。 ※ビクトリーノの評価が下がりました。 ※森崎が『花束』を手に入れました。プレゼントすると相手により好感度が上下します。 地下のホールからロビーへと戻ってきた森崎と三杉は、椅子に腰掛け他の同行者たちを静かに待つ。 今日の美術館の感想や、異国の地で身につけた新たな技について語っているうちに一人、二人と戻ってくる。 中里「待たせたでござるな森崎殿、三杉殿」 イスラス「悪いな。ちょっと話し込んじまっていて遅れた」 ところがビクトリーノだけが集合時間を過ぎても戻ってこない。 花束を買えず、ナンパをしくじり落ち込んでいる姿を見られたくないのだろうか? 少し罪悪感を覚えた森崎がちょっと探しに行ってくると言おうとしたその時。
[382]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 22:53:10 ID:??? 『ド、ドロボー!ドロボーだ〜!!』 甲高い叫び声がロビー中に響き渡る。次の瞬間、この美術館のオーナーらしき男を突き飛ばし、 一人の男が森崎たちの目の前を尋常じゃない速度で通りすぎていく。 あまりのスピードと、いきなりのことで、逃げる人間の顔すらはっきり認識することが出来なかった。 中里「なにィ!盗人でござるか?」 三杉「美術館なんてそれこそ泥棒にとっては宝の宝庫だからね。 値段なんて恐れ多くもつけられない作品もあるみたいだし」 そして、逃げた泥棒を追いかけるようにビクトリーノが黒い疾風となってロビーへと駆け込んでくる。 ビクトリーノ「お、ちょうどいい所に。お前らもちょっと手を貸してくれ! あの野郎、俺の鞄まで一緒にパクッていきやがったんだ!」 イスラス「何やってんだよまったく…。まぁ、いい運動になりそうだからな!」 ダダッ! イスラスは椅子から飛び上がると、ビクトリーノと一緒に煙を巻きあげるがごとく外に向かって駆け抜けていく。 共に世界トップクラスの俊足だ。いくら泥棒といえども彼らの追跡から逃れられることは簡単ではないはずだ。 三杉「彼らに任せておけばとりあえずは安心かな?…………ん?これは…………」 先ほどの泥棒が慌てて落としていったものだろうか。 地味な包装がされてある小さな箱を三杉は拾い上げ、そして絶句する。 三杉「……関わりたくないものに関わってしまったな。これは……」
[383]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 22:54:47 ID:??? アムステルダムの街にとってはそれほど珍しいものではない。 だが、そうだとしても健全な肉体と精神を常に求められる自分たちにとっては禁忌に近い代物だ。 三杉「これは……麻薬だ。それもかなりの劇薬と言ってもいい」 中里「なっ……なんと!?」 森崎「お、おいおい。冗談だろ?」 医者との二足の草鞋を目指している三杉もこの禁断の薬の知識は持っていた。 そしてこんな白昼堂々とドラッグを持ち出す人間が危険かどうかなど たとえ裏の世界の人間でなくとも分かりうることだった。 中里「このままでは二人が危ないでござる。追いかけて止めさせなくては」 忍の世界ではよくあることなのだろうか。中里は冷静な態度で状況を判断している。 三杉「森崎、君はどうする?一人はここに残って他のみんなの荷物を見ていてもらいたいんだが」 ☆どうしますか? A 自分が残り、追跡は三杉と中里に任せる B 三杉を残し、中里と一緒に追跡する C 中里を残し、三杉と一緒に追跡する 2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。
[384]森崎名無しさん:2012/09/20(木) 22:55:26 ID:Ets+StFs B
[385]森崎名無しさん:2012/09/20(木) 22:56:54 ID:S192Lxao A
[386]森崎名無しさん:2012/09/20(木) 23:05:17 ID:xd8YYprY B
[387]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 08:45:17 ID:??? >B 三杉を残し、中里と一緒に追跡する 森崎「いや、ここは俺と中里が追いかける。 心臓の弱いお前じゃアイツらを追いかけるなんて無茶すぎる」 三杉「言ってくれるね。……だけど、確かに今回は君たち二人のほうが適任そうだ。 二人のことを頼んだよ。中里、君も気をつけてくれたまえ」 中里「任せるでござる。(やはりどこの国にもいるものだ。『裏の世界』に生きる者というものは…)」 午前中にイスラスからこの町に纏わる麻薬の話を聞いているだけに、 森崎の胸中は嵐前の波のようにざわついていた。 いざとなれば戦う力を持っている自分が皆を守らなくてはいけない。 森崎は三杉に自分の荷物を預けると、中里と一緒にビクトリーノたちの後を追いかける。 三杉「(まったく……昔から彼はあらゆるトラブルを持ち込んできたものだ。 だが、どんな形にせよ解決の糸口を見つけてきたのも彼だ。 きっと森崎ならば何とかしてくれるのではないだろうか。 ……信頼と期待は別物だ。けれども、確かに森崎には人を惹きつける何かがある)」 仲間たちの無事を信じ、荷物番をしている三杉のもとに見知った顔が駆け込んでくる。 三杉「クライフォートじゃないか。君もここに来ていたのか」 クライフォート「ああ、少し野暮用でな。それよりイスラスを見なかったか?」 三杉「彼なら今さっき泥棒を追いかけるために外へと飛び出していったよ」 三杉の返答を聞き、クライフォートは少し顔を歪ませる。 何やら彼に一刻も早く伝えたい情報があったらしい。
[388]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 08:46:19 ID:??? クライフォート「この間の仮面の男のことを覚えているか」 三杉「! ああ。あのとんでもない足の速さの謎の男のことだね」 クライフォート「奴がまた現れてな。こいつをイスラスに渡して欲しいと言い残して消えてしまった」 三杉「これは……」 クライフォートは鞄の中から分厚いスポーツタオルに包まれたあるモノをゆっくりと取り出した。 それは三杉がモロドフから受け取った荷物の中に入っていた蒼色の宝石と非常によく似た形状をしていた。 ただひとつ違うのは、全ての光を飲み込んでしまうかのようなドス黒い濁った色をしていることだ。 クライフォート「あの日の夜。イスラスが俺たちに話してくれたことが全て真実なのだとしたら…」 三杉はクライフォートの言葉を聞きはっと息を呑む。 行方不明だったイスラスがアヤックスの寮に戻ってきたあの日。 クライフォートと和解した後、彼は自分が今までどこにいてどうしていたのか語ったことを思い出す。 クライフォート「うかつに触るなよ。布越しに触れている今の俺でも、正気を保つのに苦労しているんだ」 三杉「まさかこれが彼の言っていた『闇のオーブ』のかけらだと言うのかい? 所持者に強い精神力が備わる代わりに精神に異常をきたすというあの……」 身動きすることができなくなるほどの悍ましい力が、黒色のかけらから伝わってくる。 確かに人格が大きく歪んでしまうほどの禍々しい正気が指先から染み込んでくるようだ。 三杉「確かイスラスは黒いローブの老人に謎の組織に拉致されたと言っていたな」 ここ最近次々と将来有望な若手選手が疾走している事件の被害者たちが、 この黒いかけらの虜にされ、集められているとイスラスは言っていた。
[389]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 08:48:47 ID:??? 三杉「この世界では絶対に裁かれない合法……いや、魔法ドラッグとは言い得て妙だな。 だが、なぜその仮面の男はこれをイスラスに渡そうとしているんだ?」 クライフォート「それは分からん。だが、あの男は言っていた。 一度闇に取り込まれた者は二度と闇から抜け出せない。 取り返しがつかなくなる前に俺たちのところに戻って来い……とな」 三杉「……ふぅ。おとなしく荷物番なんてしていられる状況じゃなくなったな。 近くの施設にコインロッカーがあったはずだ。そこに全部押し込んでおこうかな」 クライフォート「とにかく俺はイスラスを追いかける。 あの仮面の男もイスラスを追っているはずだ。 お前も荷物を片付けたらアイツの捜索を手伝ってくれ」 三杉「了解。 (いったい何が起ころうとしているのだろう。こんな一見ただの宝石にしか見えない異質の存在。 森崎、君ならばなにか知っているとでも言うのかい? 魔法という特異な力がごく当たり前に存在する世界に滞在していた君ならば……!)」
[390]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 08:50:41 ID:??? 一方、森崎と中里はビクトリーノとイスラスを追いかけ街の郊外へと入り込んでいた。 しかしここで重大なミスに気がついてしまう。 この街に不慣れな二人はすっかり道の感覚が掴めず迷子になってしまっていたのだ。 森崎「うぎぎ……こんなことなら三杉を連れてくるんだったぜ……」 中里「そんなこと今更拙者に言われても困るでござる。 しかし、こんな事もあろうかとこんなものを用意しておいたでござる」 森崎「なんじゃそれは」 中里が取り出した巻物を訝しげに睨む森崎。どこか見覚えのあるそれは、 昔森崎も愛用していた名前を書いた人物の能力が分かるという秘伝の巻物に似ていなくもない。 中里「これに名前を書けばあら不思議!その者が持つ霊気を通じて居場所を探り、 現在所在地がはっきりくっきり浮かんでくるのでござる。名付けて『幽幻目』の巻でござる!」 森崎「おおう、なんだかよく分からんが早速やってみてくれよ」 中里「(実はただのGPS機能付きの地図であることは秘密でござる)」 中里は素早く印を刻み……もといデータを入力し二人の居場所を探りだす。
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0ch BBS 2007-01-24