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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】
[422]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/06(水) 17:42:16 ID:??? フランドールの恐るべき脚力から放たれたシュートに、妖怪の山FCの最終ラインは一瞬で瓦解。 勢いを付けてブロックに飛んだ穣子は弾き飛ばされ、河童Aは得意の『ダイビングブロック』すらできずに吹き飛び、 ゴールキーパーのにとりは自慢の『のびーるアーム』ごと、シュートの威力を受けて水平に吹っ飛んで、 ボールと一緒に仲良くゴールネットを突き破ってから、コンクリート製のフェンスにめり込んでしまう。 フラン「やった〜〜〜!! ゴールだっ!」 射命丸「(そんな……。まだ試合開始から5分と経っていないのに。このままでは、私はやはり追放……)」 躊躇い無く審判から鳴らされるホイッスルを聞き、飛び上がって喜びを表現するフランドール。 絶望の表情で、深々とフェンスに突き刺さったボールとにとりを眺める射命丸。 妖怪の山FCの凌辱試合の幕開けとしては、相応しい状況だった。 そして、射命丸にとっても、ここからが本当の地獄だった。 射命丸「何ですか1点くらい! 幻想郷最速の脚で、ゴールを奪ってすぐに返してみせ――」 タッ……! 咲夜「……る、訳には行きませんわ。 こちらも仕事ですので。 ――食らいなさい、『幻惑ミスディレクション』!!」 ギュンッ! ズッ、ズザァァァッ! バシュゴォォォォォォッ!! ――バチイイイッ!! 射命丸「なっ……!(馬鹿な……! 咲夜さんは確かにタックルの名手でしたが、一対一なら私の方が有利だった筈なのに……!)」 咲夜「随分驚きのようだけど。私だって、少しは練習していたのよ。――これ以上、お嬢様の顔に泥を塗らせないようにね」 射命丸が自慢としていた幻想郷最速のドリブルは、以前までの輝きを見せては居なかった。 永遠亭ルナティックス、そして先の聖徳ホウリューズとの敗戦を経て、 紅魔スカーレットムーンズもまた、その実力を大きく向上させていた。 射命丸のドリブルは、幾度となくボランチを務める紅魔館のメイド長・十六夜咲夜のタックルに阻まれてしまう。
[423]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/06(水) 17:44:22 ID:??? 射命丸「はぁ、はぁ……!!」 反町「射命丸さん……! ここは一旦俺に! 『トリカブトパス』で折り返します!」 そんな様子を見るにみかねた反町が、言いたい事をハッキリと言ってまで射命丸の援護を申し出るも――。 射命丸「……いえ。紅魔にはパスカットの名手のパチュリーさんが居ます。 反町君の必殺パスでも、容易く阻まれるのがオチでしょう。だから、ここは私が――!!」 タッ! 反町「ああっ……!(――た、確かに普通の局面だったらそうかもしれないけど。 射命丸さん、あんなに飛ばしていて、大丈夫なのか……? 体力、持つのか……!?)」 射命丸「(……私は、結局弱い。あれだけ普段偉そうに振る舞っておきながら、 いざ組織から追い出される段になると、焦りと恐怖が止まらない……!!)」 射命丸の内心は既に飽和状態であり、反町の言葉を聞く猶予すらなかった。 そして、そんな射命丸の焦りに追い打ちを掛けるように――。 メイド妖精D「み、みんなー! 私達の決死のタックル、天狗にも見せつけるのよーー!」 メイド妖精B「お、おーう!!」 メイド妖精A「メイド特攻……!!」 タッ、タッ、タッ……。 射命丸「(囲まれた!?)――じゃ、邪魔です! さっさと通させて貰い……」
[424]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/06(水) 17:45:38 ID:??? メイド妖精「「「――ス ラ イ デ ィ ン グ 部 隊ーー!!」」」 ズザアッ、ズザアッ、ズザアッ、 ――ズザァァァァアアアアアアアアアアアアアッ!! 射命丸「(えっ、嘘! 早い……!?)――きゃぁぁっ!?」 バギイイイイイッ! ―――バシイッ!! メイド妖精A「……あ、あれっ!? ボールが私達の手元に……?」 メイド妖精B「わ、私達、もしかして………!」 メイド妖精D「天狗さんに、勝っちゃった……!?」 実況「あ……あ〜〜〜〜!! これは妖精メイド達、お手柄だ!! 何と幻想郷最速と名高い射命丸選手のドリブルを……何と、スライディングタックルで完全に奪ってみせました〜〜!! これは素晴らしい大物狩り!! 射命丸選手、ここは油断したか〜〜〜!?」 美鈴「や、やったあ! ナイスですよ、皆!!」 陸「アイヤー、何アルか。幻想郷最速ってのも、案外大したことないアルね」 ――幻想郷屈指のタックラーである咲夜ですら無く。 名もなき妖精メイドにすら、得意のドリブルが破られてしまった。 実況が驚きに満ち溢れ、メイド妖精達が自身の途轍もないファインプレーに、試合中である事も忘れて抱き合い喜び、 紅魔スカーレットムーンズの最終ライン――DFの美鈴とGKの陸は安堵の溜息をもらす。
[425]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/06(水) 17:46:46 ID:??? ……そして、陸が何の悪意も無く呟いた『案外大したことない』というフレーズ。 それを、一部の悪意ある観客も同時に呟いていた。 無論、妖精に足元を取られて、無様に転がってしまう射命丸に対してである。 誰かがこう言った。 観客「……射命丸って、案外大したことなくね?」 そのつぶやきは、大雨の前に空から零れる水滴の如く小さかった。 しかし、それは誰の何の意図も無く、少しずつ伝播していく。 「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って……案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね!」 「――射命丸って案外大したことなくね!?」「射命丸って、案外――大したこと、なくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」 射命丸「……やめろォ」 その反対に、射命丸が顔を伏せながら呟いた拒否の意志は伝わらない。 そうしている内に、観客席中から妖怪の山FCに対する大ブーイングとともに、 あのフレーズは嵐の如く射命丸に対して叩きつけられる事となった。 「ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!」 「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」 「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」 「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」 「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」 「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」 「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」 「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」 「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」「射命丸って案外大したことなくね?」 射命丸「やめろ……やめろ……やめろォ………!!」
[426]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/06(水) 17:48:23 ID:??? 容赦なく叩き付けられる、統一されたワンフレーズ。射命丸は今の自分がどんな顔をしているか、知りたくなかった。 知りたくなかったから、立ち上がって、馬鹿のようにボールへと追いすがっていった。 試合はまだ前半15分。試合終了まで55分以上も残されている事を、射命丸は考えないように努力した。 試合はもっと最悪だった。 前半15分の時点で、レミリアが『マスターオブレッドサン』をにとりから決めており2−0となっていたが、 射命丸が妖精メイドから奪われたボールがパチュリー経由でフランドールへと渡っていた。 低い浮き球を受けたフランドールは、かつてにとりを観客席へと吹っ飛ばした『495年の波紋』を放ち。 それは当然穣子や河童Aを巻き込みつつ、にとりを再び観客席へと招待して、前半18分で3−0。 射命丸の精神的、肉体的疲労著しいと判断した副キャプテンのはたてはそこから、 自分と反町、椛を中心に試合を展開させようとした。 この作戦は暫くの時間を稼ぐ事には成功するが、最終的には彼女達の力不足が目立った。 パチュリーはおろか、レミリアのパスカットにすら耐えられずボールを渡してしまい、 そこからレミリアが単騎でドリブル突破し、一対一でにとりをゴールごとふっとばし、前半23分で4−0。 そして――。 フラン「よーし! 前半でハットトリック決めちゃうんだから! 喰らえっ、『スターボウブレーイク』!!」 グワァァァッ、バゴオオオオオオンッ! にとり「ち、ちっくしょ〜〜! そう何度もやられてたまるか〜〜〜〜!!」 ガチャッ、ウィィィ〜〜〜ン! ――バギイイッ!! フラン「あっ! そ、そんなぁ〜!」
[427]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/06(水) 17:51:35 ID:??? 試合は前半ロスタイム。反町達の地味な奮闘もあり、試合は4−0のまま何とか持ちこたえていたが――。 しかし、フランドールの鋭いパワータックル――『レーヴァティン』が発動し、ボールは再びスカーレットムーンズに。 油断したか、それとも余裕か。フランドールはそのまま、30メートルの距離からロングシュートを敢行し。 もはや普通にキャッチする事を諦めたにとりは、愛用の機械を威力減衰用の盾として、 自分の腹でボールを受け止める事を決意する。その作戦は功を奏し、フランドールのシュートは高空へと打ち上げられた。 にとり「はぁ、はぁ……! よっし。どうだ……! 守ったぞォ……!!」 にとりは勇気を出した作戦が成功した事を息を荒げながら喜ぶ。 腹は内臓が全てグチャグチャになったかのように痛かったが、それでも達成感があった。 後半戦がまだ残されている事を一旦忘れ、にとりは晴れ晴れと秋空を見上げた。 レミリア「――大した度胸だ。河童は概して臆病者と聞いていたが、あんたは例外みたいね。 どう? 良かったらウチの家来にならない? 今なら世界の半分でもくれてやるけど」 にとり「……ひゅ、い」 ――そこには、昼であるにも関わらず、夜の帝王が空中に鎮座していた。 彼女はオーバーヘッドキックの体勢で、にとりの鼻先にあったボールを今まさに捉えんとしていた。 レミリア「……あ。でも今はホフゴブリンを雇ったから人手過多なんだっけ。じゃあいいや」 グワァァァッ……!! 空中であるにも関わらず、レミリアは見事なバランス感覚で大きくその右脚を振り抜いた。 それは、まさしくあの『マスターオブレッドサン』だった。 ただ一つ違ったのは、そのシュートが空中にある分威力が増幅されていた事くらいだった。 レミリアは勇気ある河童を称え、全力での処刑を行った。
[428]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/06(水) 17:53:17 ID:??? レミリア「――『バイシクル・レッドサン』!!!!」 カ ッ !! ドゴオオオオオオオオオオオオオオン!!バギイイイイイイイイイイイイイイッ!! ――ズバァァァッ! ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!! ……ピッ、ピッ。 ――ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!! 射命丸「……………あはは。こりゃあ確かに……案外……大したことない……ですな」 前半終了を告げるホイッスルの音は、今の射命丸にとってはむしろ癒しだった。 彼女は公然と泣きながら、レミリアがフィールドに穿った特大のクレーターをポカンと見つめていた。 紅魔スカーレットムーンズ 5 − 0 妖怪の山FC 前半終了!
[429]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/06(水) 17:54:42 ID:??? 大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ): 12ゴール レミリア 11ゴール 鈴仙 8ゴール フランドール 7ゴール 勇儀 6ゴール 来生、射命丸 5ゴール 魔理沙、屠自古、星、諏訪子 4ゴール 森崎、神子 3ゴール 早苗、霊夢、反町、謎の向日葵仮面 2ゴール 神奈子、ピエール、メルラン、天子、赤蛮奇、空、佳歩 1ゴール 妹紅、咲夜、美鈴、サニー、リリーB、ぬえ、響子、永琳 影狼、藍、幽々子、幽香、針妙丸、パチュリー、小田、椛、岬 大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ): 6アシスト パチュリー 5アシスト 霊夢 4アシスト てゐ、神子 3アシスト 早苗、ピエール、小町、小悪魔、マミゾウ 2アシスト 森崎、反町、はたて、岬、空、お燐、ウサギB 1アシスト 鈴仙、影狼、大妖精、橙、諏訪子、アリス、レミリア、 衣玖、針妙丸、リリーW、ルナサ、ぬえ、永琳、妹紅
[430]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/06(水) 17:55:58 ID:??? ……と、言ったところで一旦ここまでです。 後半は妖怪の山FCのターン! ……に、なると思います(汗)
[431]森崎名無しさん:2015/05/06(水) 19:03:53 ID:??? これはむごい…さあ、助っ人の謎のキックホッパーの出番だ
[432]森崎名無しさん:2015/05/06(水) 19:34:34 ID:??? 破壊神あやや&レヴィン降臨か、魔王反町降臨しか勝ち目無さそうじゃね?
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0ch BBS 2007-01-24