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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】
[30]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/20(土) 23:01:08 ID:oyRCAZgs 観客「おーい、バニーの姉ちゃん! こっちにもビールだ!」 鈴仙「あっ、はーい。毎度ありですー」 プラスチック製のコップを観客に差し出し、ノズルに勢いよく金色の液体を注ぐ中、 審判のホイッスルがけたけましく鳴り響いて、ふとフィールド上を見てから鈴仙は気付いた。 鈴仙「――ん。あ、あの銀色の髪した女の子って……――!?」 シャーッ……。 観客「! あ、おい! どこよそ見してるんだ! ビールが零れちまったじゃないか!」 そして気付いた以上、鈴仙はその少女の姿に釘付けとなってしまった。 ビールを零しても、観客に怒鳴られても鈴仙は眼を話す事が出来なかった。 何故なら、そのフィールドに凛とした表情で佇む、孤独な銀髪の少女を、 鈴仙は良く知っていたからだ。そう、彼女は――。 鈴仙「……! 妖夢。なんで。どうして貴女がここに居るの……!?」 ――試合は始まっていた。妖夢の姿はすぐに銀色の閃光となって鈴仙から消えた。
[31]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/20(土) 23:03:34 ID:oyRCAZgs ***** ――ピッ、ピッ。ピィィイイイイイイイイイッ!! そして、鈴仙の主観としては一瞬で。一瞬で試合が終わった。 しかしその一瞬の中から、鈴仙は瞳に強い感情の揺らぎを吸い込んでいた。 『狂気』とも評すべき、絶対的に矛盾した感情の波長を胸に秘めた鈴仙は、 その想いの大きさに思わずふらつきそうになる。 鈴仙「(――行かなくちゃ。妖夢の所に……!)」 ダッ! 観客「お前よくも75分間ぶっ通しでビールぶっかけやがったな! 後でクリーニング代を弁償……って、おい! 逃げるなって!」 背中にビールサーバーを担いだまま。 そしてビールを注いだ格好のまま硬直された事により被害を受けた客の罵声に応じぬまま、 鈴仙はサンパウロFCの控室へと駆け出していた。 鈴仙「妖夢、妖夢! どこに居るの!?」 自分自身、今の妖夢の事をどう思っているのか良く分からない。 謝りたいのか、喜びたいのか、怒りたいのか良く分からない。 しかし、鈴仙は永らく姿を消した旧友に対してとにかく会いたかった。 その一心で、スタッフの制止を振り切りサンパウロFCの控室がある廊下へと向かったが……。 鈴仙「……居ない。もう、行っちゃったのかな」
[32]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/20(土) 23:05:21 ID:oyRCAZgs そこには既に、妖夢は居なかった。 実はこの時、ブラジルへと来訪していた鈴仙の仲間・パチュリーが、 先に妖夢を待ち伏せして捕まえていたのだが……。 そうした事情を知らぬ鈴仙は途方に暮れていた。 ガチャリ。 ――そして、そんな時に控室のドアが開き、中から一人の人物が現れた。 その人物は狭い廊下で巨大なビールサーバーを背負い、 息を切らしている鈴仙を見て、……こう声を掛けた。 先着1名様で、 ★サンパウロメンバーとの邂逅→!card★ と書き込んでください。マークで分岐します。 JOKER→レナートファン「ポストの方がまだマシね! 私なら(えーりんが)とれたな!」レナート「なにィ」 鈴仙「(あのファンの人、どこかで見た事あるような……)」 ダイヤ→新田「なああんた。……姉御――じゃない。魂魄妖夢を見なかったか?」 ハート→バビントン「おや、迷子……と、言うには大人なのかな」 スペード→翼「あれ? 君はバイトさんかな? こっちは立ち入り禁止だよ」 クラブ→ストラット「……おい。関係者以外立入禁止の文字が見えなかったのか?」 クラブA→ロベルト(全裸)「ヒャッホーーー! プライベート位全裸で何が悪いーー!」 鈴仙「ぎゃーーっ、何か居るーー!?」
[33]森崎名無しさん:2016/02/20(土) 23:06:19 ID:??? よく75分も移動しなかったなこの観客w
[34]森崎名無しさん:2016/02/20(土) 23:07:19 ID:??? ★サンパウロメンバーとの邂逅→ ダイヤA ★
[35]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/21(日) 00:38:54 ID:FYsDbR8E ★サンパウロメンバーとの邂逅→ ダイヤA ★ ダイヤ→新田「なああんた。……姉御――じゃない。魂魄妖夢を見なかったか?」 ドアから出て来たのは、幼さを残した溌剌とした少年だった。 少年は慌てた様子できょろきょろと周囲を見渡していたが、 やがて意を決したように鈴仙に近づき、 新田「なああんた。……姉御――じゃない。魂魄妖夢を見なかったか?」 鈴仙「……!(……この子は確か。さっきの試合にも出てた新田瞬ってMFね)」 ぶっきらぼうな様子で、彼は鈴仙にこう尋ねた。 鈴仙「私は知らないわ。なんせ、今こっちに来たばかりだもの」 新田「ちぇっ。ま、そうだよな……」 そして鈴仙の返答は望む内容で無かったらしく、新田はがっくりと項垂れる。 やや礼節に欠ける所がある印象も受けるが、その辺りは年齢故に仕方無い所だろうか。 鈴仙「(というか中山さんにしろパスカル君にしろ。 私の周囲に居た少年達が皆大人過ぎただけで、この位が普通なんだろうなぁ)」
[36]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/21(日) 00:40:16 ID:FYsDbR8E 鈴仙が頼りないと見るや、新田は再び周囲をきょろきょろと見渡して、 どこへ妖夢を探しに行こうか、考えを馳せている様子だった。 そんな軽率ながらも向こう見ずな少年を見て、鈴仙は何とも言えない既視感を覚えつつあった。 鈴仙「(……何だか、佳歩に似ているかも。プレースタイルもそうだし。 直情的な感じとか、幼い感じとか。……さっき、妖夢の事を『姉御』って言いかけてたけど。 ひょっとしたら彼は、妖夢にとっての佳歩みたいな存在なのかもしれないわね……)」 今は離れてここにいない、自分を慕ってくれ、自分と共に成長してくれた相棒の姿を思い出す。 その為か、鈴仙には目もくれずにこの場を去ろうとしていた新田に対し、 鈴仙「……どうか。妖夢を宜しくね」 新田「……え?」 ――と、気付かずにそう呟いていた。彼ならば、妖夢の狂気を和らげ守ってくれると信じて。 当の新田は、鈴仙の言葉に対して始め首をかしげていたが。 新田「(今の変なビールサーバーの人。もしかして姉御の昔の……?)」 鈴仙の浮世離れした不思議な雰囲気に、彼の尊敬する少女との共通点を感じたのか。 新田「(――もしそうなら、また会えないかな。昔の姉御の事とか、聞いてみたいし……)」 ――そう、鈴仙への興味を密かに高めていた。 *鈴仙と新田に繋がりが出来ました。
[37]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/21(日) 00:44:04 ID:FYsDbR8E ***** 鈴仙「――妖夢。あんたもここで……色々と、頑張って、いたんだね」 ――そして、新田と別れて鈴仙は何げなく、スタジアムの観客席へと戻っていた。 観客達は帰途に就き、残されたのは今や鈴仙のみだった。 鈴仙「……これからは、私も、頑張らなくっちゃ」 こうして妖夢と会うまで、鈴仙の心には暗澹とした思いが支配していた。 自分の選択はこれで良かったのか。このまま、鬱屈したコリンチャンスでの生活を続けても良いのか。 しかし。今はそう迷う暇すら無いのだと言う事を、鈴仙はここにして理解した。 鈴仙「(コリンチャンスが良いか悪いか、私の選択が正しかったか間違ってたかだなんて関係ない。 私は兎に角、妖夢とあのフィールドで再開しなくちゃいけないのよ……!)」 ――魂魄妖夢の物語をその足掛かりとして。 鈴仙・優曇華院・イナバの新たな物語は、今ここに動き出した。
[38]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/21(日) 00:46:05 ID:FYsDbR8E ポン……。 コーチ「グヒヒ。どうやら、エエ試合だったようじゃな。目が違っておる」 そして。そんな彼女の肩を叩き声を掛けたのは、すっかりバーで飲んだくれているものと思っていた、 コリンチャンスのコーチ兼監督を務める謎の老人だった。 彼はまるでこの結果を見越していたかのように、鈴仙をここで待ち受けていたようだった。 鈴仙「コーチ。――貴方は、もしかして最初から私をやる気にさせる為に……」 コーチ「……………」 鈴仙の推測に、コーチはグヒグヒ虚ろな目をして笑って答えない。 しかし、笑った後に彼は、鈴仙に対して一枚の紙を差し出した。 コーチ「グヒヒヒ……なんじゃぁ、このクリーニング代の請求書は。 悪いが、請求費 280 00円は、お前さんが自腹切るんじゃゾイ……グヒ、グフホヒ」 鈴仙「(し、しまった……そういや、今日のビールって。 殆ど一人の観客さんにぶっかけて終わっちゃったんだった!?)」 ……それは請求書だった。 鈴仙は結局この日、稼いだ儲けの殆どをクリーニング代で使い果たした。
[39]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/21(日) 00:48:58 ID:FYsDbR8E 〜11月3週・基礎練習フェイズ〜 鈴仙「……妖夢。――私は絶対、あんたに会いに行くからね! 今日こそ本腰入れて練習よ! さあ、何をしようかしら!」 今週重点的に鍛える能力を選んで下さい。カッコ内は現在の能力値です。 A:ドリブル(53) 上がりにくい B:パス(53) 上がりにくい C:シュート(54) 上がりにくい D:タックル(51) 普通 E:パスカット(50) 普通 F:ブロック(47) 上がりやすい G:せりあい(52) 上がりにくい H:フラグの開発をする。(更に選択) 所持中のフラグ:スルー(15/20)、オフサイドトラップ(18/20)、パスカット(10/20) 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
[40]森崎名無しさん:2016/02/21(日) 00:50:15 ID:96R/G4Z6 D
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0ch BBS 2007-01-24