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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】
[47]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:07:39 ID:??? <<<11月3週・イベントフェイズ>>> 【リオカップ説明編、そして…?】 〜コリンチャンス・クラブハウス(と言う名の場末のバー)〜 鈴仙「……ところで、リオカップって一体どんな大会なんですか?」 ある日の深夜。バーの業務が一区切りした所で、鈴仙はふと思い立ってコーチに対してこう切り出した。 コーチ「グヒグヒ……ワシはLカップのお姉ちゃんが好みじゃゾイ」 鈴仙「いや、誰もコーチの奇乳趣味なんて聞きたくないですし、そもそも知りたく無かったし……。 ――そうじゃなくって。私はリオカップの優勝を目指してはいますけど、 正直、具体的にどんな規模の大会だとか、そもそも基本的なルールとかも分からないんですよ。 ……だって、魅魔さん、その辺りの説明を省いて私をここに置いて行ったし」 コーチ「………グヒ」 バサッ……。 穴だらけのソファにどっかりと座りながら酒を飲んでいるコーチは、 鈴仙の訴えに対して答える代わりに、零れた酒や料理や吐物にまみれた床に落ちていた、 一冊の古雑誌を鈴仙に投げつけた。そこには、こう書いてあった。 鈴仙「リオ州から厳選! 20代の若妻があなたのお家に参ります! 爆乳Iカップ美女、夜のカーニバルへのお問合せはこちら……」 コーチ「あ、間違った。これじゃった」 バサッ……。 鈴仙「――風俗の紹介雑誌とか、投げつけないで下さいよ……。私だって一応、女子なんですから。 ……えーと、これですね。『来年1月開幕までカウントダウン! リオカップ大胆優勝予想!』」
[48]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:08:54 ID:??? コーチの更なる性癖が発覚するよりも先に、 鈴仙は続けて投げつけられた、健全なサッカー雑誌の内容を読み上げることにした。 その内容は以下のとおりだった。 ――開幕まで2か月を切った、ブラジルサッカー界の若手の登竜門・リオカップ! ブラジル中のユース選手が一堂に会し、覇権を争うこの大会の盛り上がりと注目度は、 ブラジル全国選手権にすら匹敵しているが、今年はそれ以上の熱気を見せている。 あるスカウト関係筋が、「今年の若手は近年稀に見る大豊作だ。多くのチームに ユース部門とは思えない程の実力者が揃っており、いつトップチームに合流してもおかしく無い」 と語るとおり、今年のリオカップに出場する名門チームの戦力の充実ぶりが、その理由と言えるだろう。 今回本誌では、優勝候補である5チームの近況と戦力分析を行い、 その上で優勝チームを大胆に予想してみる事にした。 次ページより、本誌が選んだ5チームについて解説を行う。
[49]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:10:47 ID:??? ★サンパウロFC ――優勝はほぼ確定。他チームの躍進をどこまで食い止められるかが鍵 まず第一に紹介すべきは、先日も練習試合で華々しい勝利を飾ったサンパウロFCだ。 このチームの特徴は、何といってもその圧倒的な攻撃力だろう。 日本の幻想郷地方から突如現れた彗星・魂魄妖夢選手は勿論のこと、 先日の試合でハットトリックを挙げたチェザーレ・ストラット選手にも目が離せない。 中盤の支配力も圧巻である。妖夢選手よりも先に日本からやって来た、 大空翼選手の天才的なセンスは今も尚全く色褪せないし、 ボランチを務めるエセキエル・バビントン選手の渋いプレーも光っている。 守備においても、地上のボールを刈り尽くすドトール選手、 空中のボールを撃ち落とし尽くすアマラウ選手のコンビが強く隙は無い。 弱点を挙げるとしたら、中盤サイドハーフを務める若手選手の経験不足と、 シュートブロックに対してやや脆い所がある点だろうか。 鈴仙「(妖夢が所属しているチームね。……こことは、決勝戦で戦う事になりそうかしら)」
[50]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:12:59 ID:??? ★SEパルメイラス ――ジュニアユース世代では強豪だったチーム。現在は失速気味か? 次に紹介するのは、前述のサンパウロに先日屈辱的な大敗を喫したパルメイラス。 彼らは1年前のジュニアユース世代ではファビオ・デルネイ・フロレンシオ(ネイ)選手及び、 アントニオ・コンセイソン(トニーニョ)選手を中心に有力視されていたが、 半年程前の選手失踪事件を機に低迷。凋落したコリンチャンスからサトルステギ選手を引き込み、 戦力補強を図るも、その効果は如実には表れていない。 チームとしては、トップ下のトニーニョ選手が堅実かつ大胆なゲームメイクを行い、 MFかFWを務めるネイ選手が切り込み、最後はサトルステギ選手が決める……。 という形は出来上がっているが、逆に言えば攻撃に関する選択肢がやや乏しい。 中盤以降の守備面においては壊滅的である。先の試合ではサルサノ選手が神通力を見せ、 一部カルトファンに注目されたものの、それ以外に特筆すべき点は無い。 DFリーダーを務めるキーガン選手にはポテンシャルがある、と主張する者は居るが、現状においては眉唾レベルである。 トニーニョ選手とネイ選手が復調し、サトルステギ選手が活躍すれば優勝候補だが、今のままでは厳しい。 鈴仙「(妖夢のチームにコテンパンにされたチームね。……選手の失踪とは、穏やかじゃないけれど)」
[51]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:14:08 ID:??? ★CRフラメンゴ ――カルロス、サンタマリア、ジェトーリオに加え、アマゾンからの新戦力が優勝の鍵か? ブラジル出身選手では間違い無くナンバーワンと称されるカルロス・サンターナが率いるチームが、 当然に優勝候補筆頭とならない所が、今大会のスケールの大きさを物語っている。 カルロス選手の圧倒的な突破力、決定力については言うべくもないし、 それを補佐するリカルド・サンタマリア選手の卓越した指揮能力や、 オーバーラップからダーティディフェンスまで幅広くこなすSB、 ジョゼ・トゥーリオ(ジェトーリオ)選手も、世代屈指レベルの実力者である。 また、一部の関係筋によるとフラメンゴはアマゾンの奥地で拾った、 出自も本名も一切謎の、天才プレーヤーを隠し持っているという噂がある。 『ナトゥレーザ』というコードネームで呼ばれる彼の正体は、部外者には一切明かされておらず、 一名では無く複数名であるとか、アマゾネスの末裔の少女であるとか、様々な噂が囁かれている。 鈴仙「(カルロス・サンターナ……! 私もチラリと噂を聞いた事もあるけど、凄い選手らしいわね。 でも、後半の下りは一気に胡散臭くなったわねぇ。文々。新聞のデタラメ記事が懐かしくなるわ)」
[52]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:15:57 ID:??? ★サントスFC ――スウェーデンから技術と戦力を取り入れた新進気鋭のチーム 大会のダークホースとして、最近注目度が高まっているのがこのサントスFCだ。 少し前までは旧態依然とした伝統あるチームだったが、オーナーが交代してからは方針を一転。 スウェーデンの現代的な科学トレーニングを積極的に取り入れ、選手交流を行うなど、 チーム環境を一転させた事により、チームは急成長。優勝候補へと登り詰めた。 注目選手はオーナーと選手を兼任するマルシオ・パッソス・ザガロ選手と、 ザガロ選手の補佐役及びチームキャプテンを務める大型CB、 ディエゴ・デ・オリヴェイラ・セウジーニョ(ディウセウ)選手。 サトルステギ選手と同じくコリンチャンスから引き抜かれたジョゼ・パウロ・リベリオ選手も悪くない。 また、情報筋によると、科学トレーニングをスウェーデンから輸入した際、 数人の有力選手をリオカップ限定の助っ人として呼び寄せる手筈を整えたらしく、 この情報が真実であれば、サントスはサンパウロFCに次ぐレベルの選手層を誇る事となる。 いずれにしても、このチームの動向については眼を離せないだろう。 鈴仙「(最初私が入れるって期待したチームよね。スウェーデンって聞くと嫌な予感しかしないのは、どうしてだろう……)」
[53]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:17:11 ID:??? ★グレミオFBPA ――ダ・シルバが攻めメオンが守る正統派チーム。優勝候補とするには力不足? 優勝候補とするには若干小粒だが、ここで古豪・グレミオの現状についても紹介したい。 全体的な総合力において、グレミオは前述の4チームに劣るが、 ウルグアイから来た情熱的ドリブラー・フェルナンド・ダ・シルバ選手や、 今大会ナンバーワンゴールキーパーの呼び声高い、クラウディオ・メオン選手の存在は大きい。 得に、メオン選手は『ドライブシュートが通用しない』とさえ言われる程、 地上シュートについて高い守備力を誇り、彼の鉄壁を崩すのは難しいと思われる。 ダ・シルバ選手についてはドリブル一芸であるが、彼の突破により、多くのチームのGKが崩されている。 ただし、現状のままではどうしても、総合力的な面においてグレミオが劣る可能性は高い。 ダークホースとしても、最近躍進したサントスに注目を奪われており、 このチームが活躍出来るかどうかは、メオン選手の真価に掛かっているだろう。 鈴仙「(ちょっと頼り無さげな印象のチームね。……メオン君か。一体どんな奴なのかしら?)」
[54]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:20:03 ID:??? コーチ「ホッホ。これで大体のブラジルサッカー情勢が分かったじゃろ。 じゃが、おもろいのはこの次のページじゃぞ……グヒヒ」 一通りの紙面を読み終えた鈴仙に対し、コーチはそう促した。 確かに、この記事はまだ終わっていない。鈴仙は気になって次のページを開くと……。 鈴仙「奇跡! Oカップ熟女が揉み放題! 3000レアルポッキリ!」 コーチ「あ。それワシがしおり代わりに挟んどいた風俗のチラシじゃ」 鈴仙「どんだけ巨大な乳房が好きなんですか……。Oカップって、その人には悪いけど、化け物でしょ」 コーチ「グヒヒ……お嬢ちゃんはBカップじゃからのう。そりゃ嫉妬もするわ」 鈴仙「ち、違いますっ!?(たぶん……)」 ――コーチのセクハラにもめげずに、鈴仙は静かに次のページを捲った。 そこには、優勝チームの予想について、こんな事が書かれていた。
[55]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:24:17 ID:??? ――さて。ここまで一般的に優勝候補と呼ばれる5チームの紹介を行った。 その上で、本誌は……SCコリンチャンス・パウリスタが次のリオカップにて栄冠を勝ち取ると予想する。 過去に起きた騒動から、実質解体状態となったコリンチャンス。 このチームを再建すべく、一人の少女が日本から、選手として送られてきたという。 本誌の当該記事を編集した私は何故か、この少女が、既に暴風吹き荒れるブラジルユースサッカーに、 更なる新風を巻き起こすに違い無いと考えているからだ。 ……もっとも、現在クラブハウスと称される飲み屋のみが残り、 スタジアムはおろか、練習設備もチームメンバーも何もかもが揃わぬ現状、 この予想は他のどの記事よりもトンデモであると断言せざるを得ないだろう。 だが、折角のサッカーの祭典なのだ。ここは、奇跡中の奇跡が起こる事を期待したい。 鈴仙「これは……! わ、私達が取り上げられてますよ!」 鈴仙は腰を抜かしそうになった。雑誌に掲載された喜びでは無く、 この記事を書いた記者のトンデモっぷりに驚いたためである。 そして珍しい事に、コーチも同意見だったらしく、いつも通りグヒヒと鳴いてから、 コーチ「ワシのバーに、まともな情報媒体が集まると思うか? ……情報は、自分の脚で集めなきゃならん。……でないと、後悔するからの。 グヒヒ、ウヒ。グヒハヘフホ……ゴホ、ゴホゴホ」
[56]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 00:25:56 ID:??? ――そのまま咳き込んだかと思いきや、五月蠅いいびきが聞こえた。 コーチはまた例によって、酔いつぶれてしまったようだ。 鈴仙ははあと溜息を吐きながらも、雑誌類を含めた後片付けを始めた。 鈴仙「(……でも。トンデモとは言いつつも。この雑誌の記者は、 どうやって私がコリンチャンスに送られた選手であると知ってたんだろう。 これまでなんて、ほぼバイト位しかしてなかったのに……)」 もしかして、このバーに来る誰かが書いた記事なのだろうか。 鈴仙は脳裏に浮かんだ違和感にそう結論付けて、以降顧みる事は無かった。 ……これから遠くない将来、この記者が鈴仙を如何に翻弄するかを知らずに。 *リオカップの出場チーム(有力チーム)の概要が判明しました。
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0ch BBS 2007-01-24