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【花の都の】キャプテン岬2【色物達】
[453]森崎名無しさん:2019/04/24(水) 20:18:59 ID:lLJjOYzg A
[454]森崎名無しさん:2019/04/24(水) 23:04:28 ID:JQLR6fPw F
[455]森崎名無しさん:2019/04/26(金) 16:25:14 ID:N+S+9yP2 F
[456]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/05/02(木) 20:11:15 ID:FNnDkHv+ F 岬「皆さんの心の整理がつきましたら、無間神社へ来てください。そこで決心を述べます」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 岬「(ここで決意表明をするのは簡単だ)」 命を賭けて優君を守ってみせる。 そう宣言してしまえばこの場の雰囲気と、実際にパリの大通りで トラックから助け出した実績から、見栄や騙りとは思われないだろう。 ひょっとしたら尊敬され、見る目と待遇も良くなるかもしれない。 岬「(でも、今はまだ早い)」 護衛にあたってのパートナーとなる3人をちらりと見回してみる。 あずみ、千早、聖薇。 どの顔も僕からの打ち明け話で表情が重く沈んでしまっている。同時に、僕がどんな事をこれから口にするかという、 緊張と不安もこみあげているようだ。とても喜び勇んで助太刀を申し出てくれる風ではない。 千早「警察に頼んで犯人を捕まえてもらえばいいんじゃないかしら。私達ではとても」 あずみ「な、なによ、こわいの?」 千早「怖いに決まってるじゃない。私だって優を自分の手で守りたい。 でも話だと相当凶悪な相手、小学生がどうにかできる相手じゃない」 事が重大過ぎるのだろう、実の姉である千早ですら自ら関わり合いになる事を避けようとしている。 あずみの方も虚勢を張るのが精一杯で、とても凶悪犯に立ち向かっていけそうもない様子だった。
[457]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/05/02(木) 20:12:37 ID:FNnDkHv+ 早乙女「失礼、少し離れてよろしくて」 あずみと千早の会話にかぶさる形で、母親が離籍を求める発言をする。僕ははいとだけ答え、3人は無言でうなずくと、 後ろを向いて棚の引き出しを開け、何枚かの新聞か雑誌の記事の切り抜きを取り出し、机の上へと広げた。 早乙女「ここ最近のパリで起きた事件の記事よ」 近くに置かれた記事を手に取ってみる。勉強したとはいえ、まだ全ての単語を理解できる訳ではない。 それでも幾つも記事を眺めてみて、知らぬ間にパリのあちこちで起こっていた凄惨な事件の数々に、身震いがする想いだった。 岬「(『日本人男性3人殺害。全員全身を切り刻まれる』 『女性2人の遺体が相次いで発見される。性的暴行の後ナイフ等の狂気により殺害か』 『捜査中の警官2名殺害1名重体、犯人は現在も単身逃走中』……警官でも、ダメか!)」 襲い掛かって来るであろう敵の残忍ぶりが目に浮かびそうになる。加えて捕まえるべき犯人に返り討ちにあったばかりか、 ほとんど身辺が明らかになっていないところを見ると、相当に厄介な相手だと考えざるを得なかった。 そう思案に暮れていた時、僕達の頭越しに声が投げかけられた。 早乙女「認めたくないけれど、フランスでも起きているのよ、聖薇」
[458]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/05/02(木) 20:17:54 ID:FNnDkHv+ 様子を見ようと振り向き、聖薇の方を向き、驚いた。一目で分かるほどに顔色が失せ、震えだしているじゃないか。 どうフォローすべきかと思いをめぐらせ始めたところで、今度は僕に言葉が降りかかってきた。 早乙女「さあ、そろそろ本題の返事を聞かせてもらえないかしら」 容赦なく回答を迫ってくる。ただでさえ緊迫した状況の中、犯人の凶悪ぶりを細かく伝え娘を追い詰める母の意図は何か。 ともかくここは正直に話し、相手の反応をうかがう他は無い。 岬「皆さんの心の整理がつきましたら、無間神社へ来てください。そこで決心を述べます」 できるだけ動揺を押さえつけ、目の前の相手に挑むようにして答える。僕からの返事を受け取ったその相手は目をつむり、 じっと黙りはじめた。ジリジリと心を削るような沈黙の後、相手は目を開きピンと右人差し指を上げる。 早乙女「ヨーロッパの昔の風習で、秘密の会議や打ち明け話をする際は天井に薔薇を吊るし、 話の内容を外部に漏らさぬよう互いに誓ったと聞きます。 ここで交わした話はそれぞれ自分の胸にとどめ、みだりに口外しないように」 バラの背後に神様がいるかのような神妙な面持ちで、他言無用を告げる。指を元に戻した後、目の前の女性は、語った。
[459]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/05/02(木) 20:20:13 ID:FNnDkHv+ 早乙女「岬君、如月さん、早川さん、そして聖薇。 あなた達が悩みぬいた末に出した結論がどのようなものであっても、私は決して否定しません。 ただ、1人の人生の先輩として、少し言わせてもらいます。 悩んで悩んで悩みぬいてそれしか考えられなくなった時、ハッと自分の中から出てきた声が、自分の本心です。 その本心が聞こえたら、絶対にその言葉を守りぬきなさい。 その為に世間の常識と正義を敵にし、プライドを捨てねばならなくなっても、 自分の大切なものを守るために戦いなさい。 それが選択する、いいえ生きるという事です」 どうするにしろ覚悟を決めて戦いぬけ。そう宣言を下されて返す言葉がある筈もなく、ただ黙る他なかった。 ジッと声も殺した沈黙の中、突然ブウンと外から音が聞こえ、思わずビクリとする。 早乙女「ちょうどいいタイミングで来てくれたわ」 岬「ちょうどいい、って」 早乙女「タクシーよ。あなた達が外に出ている間に手配したの。こんな具合では歩いて帰る元気もでないでしょうし。 お代はこちらで全て出していただきますのでご心配なく」 言われてみて窓の外を見ると、西空に薄っすらと紅色が差し込みはじめていた。 時間がたっていた事を意識した途端急に体が重く、鈍くなる。 重大事の話をした事のストレスが今になって体にのしかかってきたらしい。 ここは好意に甘えておく事にして母親に食事と足の提供、打ち明け話への傾聴に礼を述べた後、ル・エストを後にした。
[460]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/05/02(木) 20:21:28 ID:FNnDkHv+ 明かされた話の整理ができていないためか、同乗するあずみも千早も一言も話そうとせず、無言のまま別れる事となった。 そうして最後に1人自宅の前で降ろされ、一息ついて空を見上げると、 建物で狭くなっていたはずのパリの空が、広く高く感じられてしまった。 岬「(これからどうなるんだろう?)」 考えまいとしていた思考が空を眺めて浮かんでしまう。 きりの無い事だと振り切るように顔を向け直し、手すりにつかまって階段を上る。 そうやってドアの前に着き鍵を開けて中に入った途端、糸が切れた人形のようにドアにもたれて倒れこみ、 父が帰るまで1歩も動けずにうずくまっていた。
[461]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/05/02(木) 20:28:38 ID:FNnDkHv+ 以上で本日の投稿、そして創作開始から1年半かけて、ようやく、ようやく、プロローグが終わりました! 次回は本編での説明事項や変更点について紹介した後、遅くとも次々回から本編を開始いたします。 岬君、サッカーします! 最後に、3日後の5月5日は我らが主人公岬太郎君の誕生日です。当日に記念イラストを投稿いたしますので、 Twitterにてご鑑賞してくだされば幸いです。 「キャプテン岬の人」 https://twitter.com/sc3loyupbCmTqIC
[462]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/05/05(日) 09:54:05 ID:??? 今日5月5日は岬太郎君の誕生日です!誕生日祝いに拙いながらもアタリ2600で 遊ぶ岬君を描いてみました。よろしければこちらからどうぞ。 https://twitter.com/sc3loyupbCmTqIC/status/1124818666619412481
[463]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/05/11(土) 17:12:42 ID:Al7h3fQs 申し訳ありませんが、今週は投稿を休ませてください。5日の岬君誕生日イラストの準備や 10日のアタリ2800発売36周年報告など趣味に走り過ぎて、余力を使い切ってしまいました。 何とか来週の土日に投稿できるよう頑張りますので、どうかもう少しお待ちください。
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0ch BBS 2007-01-24