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1- レス

【世はまさに】キャプテン森崎40【大黄金世代】


[378]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/23(日) 20:23:54 ID:OUa5Pkx8
勿論翼達も森崎達と同様にミーティングを行い、明日の戦い方を決めていた。
その様子は相手の分析、フォーメーション決定、作戦会議など殆ど変わらない物だったが、
ただ一つ違う部分があった。

翼「大体決まったな。後は皆、何かあるか?」

岬「僕からは特にはないよ」

早田「同じく」

若林「…俺から一つ、質問がある」

翼「なんだい?若林くん」



若林「…お前はキャプテンを目指すつもりがあるのか?」



[379]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/23(日) 20:24:07 ID:OUa5Pkx8
白チームメンバー『!!』

それは若林の無遠慮な問いかけだった。あえて試合前にこんな事を聞いてくる辺り、
どうしても確認しておきたい事だったのだろう。翼もそれを察し、少し考えてからゆっくりと答えた。

翼「明日の試合で決めるよ」

若林「…試合の出来次第、か」

翼「そう。俺はこのチームから随分長く離れていた。可能な限りチームの状態を
把握する努力はしてきたけど、それが十分かどうかは明日問われるだろう」
省14

[380]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/23(日) 20:24:21 ID:OUa5Pkx8
若林「…分かった。それなら俺も迷う事なく全力を出せる」

翼「頼りにしてるよ、若林くん」

岬「(ここがこのチームにとっての正念場だね。ワールドユースに備えて
一度チームを壊すのならこれが最初で最後のチャンスだ。さあ、どうなるか…)」

葵「(…山森くんの言う通りだった。俺は甘かったんだな…)」

次藤「(男と男の勝負タイ。全力でぶつかり合わんばいかんめぇ)」

早田「(済まねェな、森崎。サッカー選手として、ここは手を抜けねェ)」 省7

[381]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/23(日) 20:24:39 ID:OUa5Pkx8
いったんここまで。

[382]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/24(月) 18:49:09 ID:NKtvXpDA
両陣の選手達がその夜眠るのに苦労したのは言うまでもない。

森崎「(今回は皆一人部屋なのか…単に金回りが良くなったのか、それとも紅白戦だから
監督たちが手を回したのか…なんか後者の方が有り得そうだな。全く)」

森崎は一人、久しぶりに見る日本の夜空を閉じた窓越しに見上げながら悪態をついていた。
しかし辛辣な言葉とは裏腹に、森崎の表情は抑えきれない興奮と喜びに緩んでいる。

森崎「(…だが、今回ばかりはあの腹黒監督に感謝かもな。フ、フフフ…)」 省21

[383]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/24(月) 18:49:09 ID:NKtvXpDA
両陣の選手達がその夜眠るのに苦労したのは言うまでもない。

森崎「(今回は皆一人部屋なのか…単に金回りが良くなったのか、それとも紅白戦だから
監督たちが手を回したのか…なんか後者の方が有り得そうだな。全く)」

森崎は一人、久しぶりに見る日本の夜空を閉じた窓越しに見上げながら悪態をついていた。
しかし辛辣な言葉とは裏腹に、森崎の表情は抑えきれない興奮と喜びに緩んでいる。

森崎「(…だが、今回ばかりはあの腹黒監督に感謝かもな。フ、フフフ…)」 省21

[384]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/24(月) 18:49:43 ID:NKtvXpDA
しかもリベンジの機会となる筈だったジャパンカップでは翼は若林に破れ、森崎の前に
現れる事なく消えてしまった。直後にその若林を打ち破った事で最悪の事態は避けられたものの、
全日本ユース内のパワーバランスはその後有耶無耶になっていった。

だが今回翼と若林が合流した事でその有耶無耶さは消え去り、日向も加わって
本人達だけでなく周りの者達も無意識に雌雄の決着を望んでいた。
省28

[385]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/24(月) 18:50:01 ID:NKtvXpDA
翼「………」

翼は暗い部屋の中で一枚の写真をじっと眺めていた。
それは中学時代に撮った物で、彼と早苗が並んで写っている物だ。

正確には並んで写って”いた”物だと表現すべきだろう。
彼は自分が写っている部分だけ黒く塗り潰していたのだから。

翼「さ………」

やがて翼は一瞬だけ早苗の名前を呼びそうになり、ハッとしてから己の頬を殴りつけてから 省19

[386]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/24(月) 18:50:14 ID:NKtvXpDA
そして自分は森崎を完膚無きまでに叩きのめし、勝利を収めた。
だがそれで望んでいた物が得られたのか?何度問いを繰り返しても答えはNOだった。

最近になってようやく分かったのだ。森崎に勝つ事は手段であって
目的ではなかったのに、それを取り違えてしまっていたと。
そして気付くまでに失った物はとても多くとても大きかった。

翼「だけど、ここからが俺の再出発なんだ。俺の夢を叶える為の」
省19

[387]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/24(月) 18:50:26 ID:NKtvXpDA
若林「………ヘッ」

若林は不機嫌だった。彼は少し前まで不愉快な電話に出ていた。
相手は彼の父親と長兄である。若林はこの二人が、否、自分の家族全員が大嫌いだった。

若林「何時になったら、あいつらにおべっかを使わずに済むんだ…」

電話の内容は他愛の無い物だった。少なくとも、相手側からすればそうだったのだろう。
また日本代表に選ばれたな、凄いじゃないか。ドイツでもついにプロになれたんだってな、おめでとう。 省25

[388]2 ◆vD5srW.8hU :2011/01/24(月) 18:50:48 ID:NKtvXpDA
スポーツの世界では若林と言う名前も関係ない。彼は一人のGKとして他者と対等に
戦う事が出来、失敗に責任を負う事が出来、そして栄光を自らの物として誇る事が出来たのだ。
「若林家のお坊ちゃん」ではなく「天才少年GK若林源三」になる事が出来たのだ。

若林「おべっかと言えば、森崎も昔は俺におべっかを使っていたんだよな…
もしあの時あいつの本性を見抜く事が出来ていたら、今頃どうなっていたんだか」
省39


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