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1- レス

【読み合い競り合い】Another-C_3【騙しあい】


[164]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 13:43:09 ID:???
一旦ここまでです。
花粉つれぇーーっすね。

[165]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:38:17 ID:???

パチリ

三杉(……朝…か。)

目を開くと、窓からは既に柔らかな太陽の光が入りこんでおり、今が朝である事を告げていた。
あれから三杉は深い眠りに落ち、夢の一つも見る事なく今の時間を迎えていた。
ベッドから身体を起こし、三杉は洗面台へ顔を洗いに行った。

三杉(痛っ……)

ほんの少し頭が痛んだが、冷たい水の心地良い感触がすぐにそれを消してくれた。
8割がた覚醒した三杉は再びベッドに戻って、腰かけた。
そして昨夜の事を思い出し……自嘲した。
省29

[166]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:39:47 ID:???

<日本・東京都武蔵野市>

弥生「…っと…………あ、あった。」

弥生は探していた雑誌を見付けて嬉しそうに手を取った。
それは月刊のサッカー雑誌…三杉と離れてからも時々買っている品物だった。
高校サッカーの情報や、日本の実業団の情報にはとんと興味がないが、
たまに一昔前の名選手の特集や海外の特集が組まれており、その時だけ彼女は買うようにしていた。
三杉と再会した時、少しでも彼の話の趣向に着いていけるようにと願って… 省45

[167]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:40:54 ID:???

〜〜〜〜♪

弥生(あれ? この歌……。)

レジの順番を待っている間に、店内を流れる曲が変わった。
弥生の耳にも馴染みがあるイントロであり、その曲の事はすぐ分かった。
とある人気ロックバンド…いやビジュアルバンドの歌うバラードだ。
今年の春に発売されてから既に大ヒットを記録している曲だが…最初、弥生はこの曲が大嫌いだった。
曲の1番を聴いている間に辛い気持ちにさせられ、最後まで聞いていられない程だったからである。
省23

[168]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:42:00 ID:???

何処に行けばいい? 貴方と離れて…

今は過ぎ去った 刻に問いかけて

長すぎた夜に 旅立ちを夢見た

異国の空見つめて 孤独を抱きしめた

流れる涙を 時の風に重ねて

終わらない貴方の 吐息を感じて

Dry your tears with love

Dry your tears with love


この一番を聞くと、今でも彼女は胸が張り裂けそうになる。
あの日、空港で別れてからどれくらいの夜を越えたかも判らない。 省5

[169]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:44:15 ID:???


Loneliness , Your silent whisper
  (哀しかった……貴方の声を忘れかけてると気付いた時)
Fill a river of tears through the night
  (一晩中泣いて、何度枕に川をつくったか判らない)
Memory , You never let me cry
  (今思えば…貴方の傍に居て哀しかった時は一度もなかった)
And you , you never said good-bye
  (そして、私は貴方にサヨナラと言われたわけじゃない)
Sometimes our tears blinded the love 省42

[170]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:45:34 ID:???

Time throug the rain has set me free
  (降る雨のように季節は流れ……もう私は苦しくないよ)
Sands of time will keep your memory
  (貴方の言葉は絶対に忘れないって、今は自信持って言えるから)
Love ever losting fade away…
  (貴方が好き、この気持ちが消える事は絶対に無いって言えるから)


…離れてから二年以上の時が経過し、弥生の心に迷いはなかった。
むしろ心の中の紆余曲折を経て、それは既に強い信念へと成長していた。 省17

[171]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:46:35 ID:???

受話器を手に取る直前、一ノ瀬からの嫌がらせだったらどうしようかと不安になったが…
結局彼女はそれを手に取った。

弥生「もしもし、青葉です……。」

??『………』

テンプレ通りの言葉に対して相手は何も返してこなかった。
嫌がらせの類と判断し、電話を切ろうと受話器を耳から離した弥生だったが…

??『こんにちは…の、時間帯だったかな?』

弥生「!!!?」

聞き覚えのある声、ずっとずっとずぅっと聞きたかった声が受話器からは聞こえてきたのだ。 省4

[172]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:47:43 ID:???

<イタリア・ミラノ市>

三杉「ああ、そう通りだ…。 イイ子にしていたかい?」

あの日の自分のように、わざと演技ぶった口調で三杉は答えた。
こちらが朝の7時であれば、日本はおおよそ午後の3時。
弥生が居るかどうか確信のない時間であったが、どうやらうまくいったらしい。

弥生『はい……あの…元気ですし、イイ子に………ウッ……ウウッ…』

受話器の向こう側から啜り泣く声が聞こえてくる。
どれだけ淋しい思いをさせてきたのかという事が…今の三杉には理解出来る。 省25

[173]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:48:55 ID:???

三杉「いま……プロサッカークラブのユースチームの大会に出ている。」

弥生『……そうですか、それじゃあプロまであと一歩まで来ているんですか?』

三杉「そうかも知れない……特殊なユース契約だし、しかも僕はアジア人で且つ外国人枠だ。
    楽観など出来る余地は一切ない状況と言えるかな。」

弥生『そっか…ご主人様でも楽観できない世界なんですよね、そうですよね…。』

三杉「……うん。 ところで…」


A 「この大会が終わったら…会いに行くよ。」 省14

[174]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/27(日) 17:50:59 ID:???
なんとか選択肢までいけた…
あと一更新くらいできるかなー

あ、ちなみに弥生が口ずさんでいた曲は本当は2年後くらいに発表の曲でした。
話の事情としてぬるーして下さるとうれしす。


0ch BBS 2007-01-24