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【読み合い競り合い】Another-C_3【騙しあい】
[989]森崎名無しさん:2011/04/04(月) 20:39:51 ID:PT8UAjMU
F
スレタイ採用ありがとうございます
[990]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/04/05(火) 18:10:47 ID:???
>>989
素晴らしいスレタイありがとうございました、心の中で唸りましたw
=============================================
> F ボ、ボクの名前はジョバンニだ。 名乗ったんだからキミも名を名乗れ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
こういう時に弱みを見せてはいけない、ジョバンニはその事を知っていた。
省37
[991]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/04/05(火) 18:14:14 ID:???
???「名前、バンビーノじゃないの? さっき他の子に言われてたでしょ。」
ジョバンニ「(怪訝な目つきは)そっちかーい!! って言うかバンビーノ違う、ジョバンニ!」
???「そうなの? でもバンビーノの方がジョバンニなんかより良い名前じゃないか。」
ジョバンニ「なんでさ!? バンビーノって『おこちゃま』って事だよ!?」
???「ふぅん、そうなんだ…ボクはあまりイタリア語の事は解らないから。
省28
[992]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/04/05(火) 18:15:54 ID:???
ジョバンニ「えっと…ごめんね、この辺りに夜な夜な幽霊が出るって噂があって、
それでてっきりキミがその幽霊じゃないかって勘違いしたんだ。」
???「そうだったんだ。 でも別に謝らなくてもいいよ…」
似たようなものだから…と相手が呟いたように聞こえてジョバンニはまたドキリとした。
空耳だと思いたくて、ジョバンニは強引に話題を変える事にした。
ジョバンニ「と、ところで……そうだ、キミの名前は? ボクは名乗ったんだから教えよ。」
省18
[993]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/04/05(火) 18:20:02 ID:???
冬の夜空に満天の星が輝く下で、2人は誰にも邪魔されずやかましく騒いでいた。
まるでずっと前から友達だったみたいに、2人は気を許しあっていた。
それは本当の孤独を知る者同士、何かを感じあったからなのかも知れない。
こうしてボク達は出会った。
これはボク…ジョバンニがバンビーノになるまでの話。
アルという不思議な少年との出会いによって、サッカーボールと友達になるまでの話なんだ。
2-3)バンビーノとアル
※一旦ここまで
[994]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/04/10(日) 17:29:30 ID:???
遅くなりましたが続きを…
************
2-4)流れ星
それからの数日間、暫くジョバンニはアルシオンと名乗った少年とボールを蹴りながら交流を深めた。
毎晩の深夜に抜けだす事は子供のジョバンニにとっても難しいので…
朝、教会で簡単な仕事(お手伝い)があるジョバンニは、早朝 日が昇る前に起き出して
アルシオンと約束のように交流する日々を送っていたのである。
省56
[995]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/04/10(日) 17:31:12 ID:???
ジョバンニ「アル。」
ジョバンニはアルシオンの事をアルという愛称で呼ぶ事にしていた。
アルシオンもジョバンニをバンビーノという愛称で呼ぶ事を頑固に譲らない為…というのは表向き。
その本心はと言えば…
ジョバンニ(アルシオンだなんて格好良すぎるよ。 ボクがバンビーノじゃあバランスが取れない。
だからアルシオンの事はアルでいい、アルがいいんだ。)
この様な子供っぽい理由からなのであった。
省38
[996]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/04/10(日) 17:32:14 ID:???
アルシオン「うーん、でもジョアンさんにここで待てと言われてるからね…。」
ジョバンニ「ジョアンさん……?(もしかしてそいつが人買いか!?)」
アルシオン「そう、ジョアンさんは凄いんだ。 ボクに沢山サッカーを教えてくれて…
いつか太陽の下で皆と試合出来るようにって約束してくれたんだよ?」
ジョバンニ「サッカー……え、芸とかじゃなくって? ほら、ジャグリングとか…」
省47
[997]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/04/10(日) 17:33:18 ID:???
ポーーーーーーン…
街灯だけの小さな光の中、ボールは高く…あの日のように教会の鐘楼ほどの高さまで蹴り上げられた。
それを確認すると、ジョバンニは視線をアルシオンの元に戻し、何をするつもりなのか問おうとする。
だが直後、彼は彼の常識では信じられないものを目にする事となった。
ジョバンニ「アル、一体なにを……………」
絶句、それしかなかった。
アルシオンは地上から教会の鐘楼…小さい教会と言っても4〜5mはあろうかという
省35
[998]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/04/10(日) 17:42:26 ID:???
アルシオン「ううん、これはジョアンさんが教えてくれたんじゃないよ。」
バンビーノ「じゃ、じゃあ最初からこんな滅茶苦茶な事が出来たの…?」
アルシオン「最初からって言うか…… あれ…、いつから出来たんだっけ…」
アルシオンは笑顔を失い、自分自身に疑問を投げかけた。
それは演技ではなく、本当の疑問である事がその表情から判伝わってくる。
ジョバンニ(もしかして自分が何者なのかも判らないの…? アル、キミは……)
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