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1- レス

【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】


[242]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:05:15 ID:???

アルシオン「オレは・・・」

もう一度彼は同じように呟いた。
その顔を注意深く見れば、頬に薄く涙が流れているのが判ったであろう。
ジョアンと旅を始めてからの9年間、どんな時であっても彼が涙を流す事はなかったのに。

アルシオン「父さん、母さん・・・。」

失われた記憶・・・思い出せなかった顔。
入ってきたイメージの中に、今まで懐かしいと感じる事も出来なかった両親の姿があった。
それは当然記憶にない顔だったが…しかし自分の両親だと一瞬で理解する事ができた。 省22

[243]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:06:18 ID:???

アルシオン「うっ・・・クッ・・・・・・ウアアアァァァァァッ!!!!」

絶叫と共にアルシオンは地に臥した。
四つん這いになって、何度も何度も拳を地面に叩きつける。
涙と鼻水が混ざった液体を土の上にボタボタ垂らし、彼は泣き叫ぶ。

アルシオン「これが人か! これが世界か・・・!」

幸せであると信じ続けた9年間は、幸せでも何でもなかった。
それを壊した煮えくり返るような不幸の後に残った、砂粒程の希望でしかなかった。 省21

[244]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:07:31 ID:???

アルシオン「こんな物が世界と言うならば・・・!!!」

その結果、アルシオンの中で何かが弾け飛んだ。


         アルシオン「砕 け 散 れ ぇ っ ! !」


アルシオンは側にあった巨大岩を蹴り飛ばしていた。
普通の人間ならば脳がリミッターをかけ、“自分の足が砕け散らないように”力をセーブする筈だが・・・
今のアルシオンには、そんなブレーキがかかる事はなかった。
そして次の瞬間・・・

省16

[245]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:09:50 ID:???
今日はこれだけです。
次回(早ければ明日)は三杉の視点に戻って話が再開します。
それでは退屈な幕間が続いておりますが、次回もまた宜しくお願い致します。

[246]森崎名無しさん:2011/10/12(水) 20:10:52 ID:???
ラ・オツデシタ

[247]森崎名無しさん:2011/10/12(水) 20:35:57 ID:???
ラ・オツデシター!

[248]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/13(木) 16:58:54 ID:???

>>246-247 ラ・オツカンシャですらー
=============================================

ナムリス(なんとまあ…星をも砕きそうな蹴りだ。)

大岩が砕け散る様は当然ナムリスの目にも入っていた。
ヒドラの肉体と呼ばれる物を得た彼でも、この光景には驚愕を顕わにしていた。
巨大な岩を一蹴りで砕くのは、どうやら今の彼を以ってしても難しいと見える。
省32

[249]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/13(木) 17:01:49 ID:???

ナムリス(さて、これからどうする…。 マエリベリーを探すのは当然…これは数と時間を使うしかあるまい。 
      …となると、オレの身体は暫くはアルシオンと共に在るべきだろうな…。
      懸念は2つ……ミラルパと青き衣の奴の存在。 奴らがオレと同じように、
      あの世界の知識と記憶を得ていたとしたら…きっと面倒な事になるからな。)

同じように岩畳に腰を掛け、ナムリスは2人の人物の顔を脳裏に思い浮かべた。 省43

[250]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/13(木) 17:02:52 ID:???

≪ロシア大陸・上空≫

三杉「…ん………」 パシュパシュ

小さく目を瞬かせ、三杉は目を覚ました。
暗い天井、ややゆったりとしたシート。
『ゴォォォォ…』と唸りを上げるエンジン音も遠くから聞こえてくる。

片桐「起きたのか?」

三杉「片桐さん……ああ、そうか…」

隣から声をかけてきたサングラスの男を見て、三杉はシッカリと現状を把握した。
今はイタリアへと戻るフライトのさなか… 省9

[251]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/13(木) 17:03:53 ID:???

これを聞いた三杉は改めて頭を整理してみた。
搭乗手続きを終えてからシートに座るまでの間の記憶・意識はやはり思いだせない。
心配した片桐の奨めで暫くのあいだ眠っていたが…
まるでその部分だけがスッポリと記憶か抜け落ちたような状況は変わらないようだ。
しかし頭はスッキリしており、体調にもおよそ悪い感じは思い当たらないため、三杉はこう答えた。

三杉「大丈夫ですよ、お陰様でゆっくり休めました。」

片桐「それなら良い。」
省15


0ch BBS 2007-01-24