※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【行く者】キャプテンEDIT36【残る者】


[863]6-0で負けなくて良かったね! ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 00:51:47 ID:???

実況「長崎県代表を決める県大会決勝のこの一戦、試合は現在1−0で停滞しております。
リードしているのは意外にも無名チームの比良戸! 対して優勝候補筆頭の呼び声高い西海中は無得点に抑えられています!」

西海中選手「一点取ったら、即引きこもりかよっ!? や、やる気あるのか、お前らーっ!?」

次藤「そがんこと言われてものう……どうにもこの勝負、気乗りがせんタイ」
省26

[864]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 00:52:47 ID:???

松山「……ここだ、ここで決めるんだっ!」

対戦相手GK「ぎゃーっ!?」

実況「相手GK吹っ飛んだーっ!? ふらの中キャプテン松山くん、お得意のロングシュートでゴール! スコアはこれで――」

山室「は、ははははっ(こ、今年も自重してないなこの人……)」

金田「さ、流石、キャプテン!(誰か止めて! この人を止めて!)」

実況「――9−0! 流石は昨年度全国ベスト4! 地元北海道では地力が違う! よ、予選決勝でも敵はいない!」
省34

[865]森崎名無しさん:2012/06/09(土) 00:54:05 ID:???
北海道で地獄みたいな光景が広がっている…
さすが地獄兄弟の素質を持つ男

[866]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 00:54:25 ID:???
真田「おおぅ……(グギュルル)」

一之瀬「い、痛い……(ピーゴロゴロ)」

本間「こ、こんなんじゃ試合にならない……(キュルルルル)」

異常な量の脂汗を滲ませて脇腹を押さえながら、亡霊のようにふらふらとフィールド上を徘徊する武蔵中の選手たち。
体調と共に判断力を低下させた彼らは、その時々でボールが転がる方へ、反射的に足を向けるだけのカカシと化していた。
いや、前半からフル出場している選手の中には、既に棒立ちになったり、酷い時には座り込んでいたりする者もいる。
省66

[867]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 00:56:05 ID:???
フィールドに立ってはいるものの、ほとんど試合になっていない武蔵中を前に、東邦キャプテンである日向が声を上げる。
だが、部員のほとんどは嫌な顔をするだけだ。
それもそのはず。でっぷりと肥えた日向の身体は、あの鳴紋の末松より不健康な肥満だ。
この試合、珍しくピッチに立っているも、調整の『ち』の字も無い様な状態で、まるで動けていない。
それこそ、日向の工作により不調に陥った武蔵中の面々の方が、まだマシなくらいだ。

若島津「……俺だ! 俺に持ってこい!」
省55

[868]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 00:57:18 ID:???
実況「若島津くん、誰にも止められなァい! まるで無人の野を行くがの如く武蔵ゴールへ向けて突っ走るーっ!」

若島津(そしてっ! 俺は昔から日向さんの力に着いて来たっ! 俺が信じるのは他を圧する力のみ!
俺を見込んでくれた日向さんに応える為にも、汚い試合だろうと全力で勝つっ!)

日向「そうだ。それでいい若島津……」

子飼いの部下の意欲あふれるプレイに、日向は弛んだ頬を歪ませる。
その眼前で、若島津はついにゴール前に侵入しシュートに行く。
省20

[869]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 00:58:23 ID:???
腹痛を常備している薬で軽減しつつ戦ってきた三杉だが、流石にもう限界だった。
元々、心臓病を抱えていた彼の身体は、それほど強くはない。
生来の持病に加えて、体調の悪化まで抱えていては、最早プレイしているだけで奇跡と言える域の状態なのだ。

三杉(行きたかったな……全国。もう一度、あの翼くんと森崎と、今度は万全の体調で、心行くまで勝負したかった。
そして、あの大前とも――)

後半戦から監督に無理を言って強行出場した三杉。 省37

[870]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 00:59:29 ID:???
日向「プハーッ!運動の後のコーラはうめえなあ!!」

そして控室に入るなり、無理を言って備え付けさせた冷蔵庫からコーラを取り出し呷る。
その自堕落な姿に、反町が物言いたげな横目を送った。

反町(いや……日向さん後半バテちゃって全然動いてなかったじゃないですか……)

日向「それはそうと、目標は50−0だって言ったのに、あの武蔵から十しか取れないっておまえら一体やる気あるのか!?
あ!? やる気のない奴はレギュラーから外すぞ!!」
省44

[871]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 01:00:49 ID:???
反町たち「「なにィ!?(金も権力もある日向を、面と向かって罵倒するとは何者!?)」」

日向「ぶひィ!?(ロッカールームに乱入者だと!? 警備は何をしていたっ!)」

若島津「日向さん、ぶひィは無いでしょう……」

と、ツッコむ若島津。いくら心酔しているとはいえ、この聞き苦しい反応はアウトらしい。
それはともかく、この中では一番冷静だった若島津は、気を取り直して侵入者に向き直った。

若島津「あなたは……吉良監督じゃないですか。お久しぶりですね」
省52

[872]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 01:02:07 ID:???
吉良「あの三杉を相手に10−0という大勝。なのに満ちぬ。より巨大で圧倒的な勝利を求める。
それこそ貴様が満たされておらぬことの何よりの証拠よ。貴様は飢えているはずだ。渇いているはずだよ小次郎」

日向「う、ううっ……」

反町(おおっ!? 流石はかつての恩師! あの日向が反論できないでいる!
こ、このままこの人を説き伏せて、東邦を健全なチームへと再生させて下さい、吉良とかいう人!)
省47

[873]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/06/09(土) 01:03:39 ID:???
若島津「ううっ!?(た、確かにっ! 今まで黙って従っていたが、確かにどこか違和感があった! 今の日向さんは、らしくないと!)」

小池(おい、何で『一理ある』みたいな顔してるんだよ若島津ゥ!?)

高島(どう考えても、今の日向以上のトンデモ理論だろォ!?)

若島津(そうだ……足りなかったんだ、失われていたんだ! 本来のこの人らしさというものが!
地位、財産、権力――子どもの頃に無かった全てを得た日向さんは、引き換えに最も大事なものを失っていた!)
省29


0ch BBS 2007-01-24