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1- レス

異邦人モリサキ


[203]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/06(水) 01:13:49 ID:???
***


「ようっっ……やく、解散かよ……!
 ホントに日が暮れるまで走らせやがった、あの鬼教官……!」

薄暗い野原に弱々しく響くのは、大の字に寝転んだネイのぼやきである。
周囲はネイと同じように息も絶え絶えといった様子で横たわる男たちで溢れていた。

「修練が足りんな、ネイ」
「まったくだぜ」

そんなネイを見下ろすように腕を組んだトニーニョが言うのへ、森崎が同調する。
ある者は横たわり、ある者は地に伏せて胃液をぶち撒け、またある者は泡を吹いて失神している中で
平然と立っているのは二人くらいのものである。

「何でそんなに元気なんだよ、お前ら!?」
「いや……別に元気じゃねえよ、充分疲れてるぜ」
「僕はへとへとだよ、ネイくん。ああ、もうダメかも〜」
「うるさい死ね」

ネイのすぐ脇に寄り添うように倒れ込もうとしたジェトーリオが乱暴に蹴飛ばされるのを見やりながら、
森崎が小さく肩をすくめる。

「鎧も背嚢もナシだってのに息上がってんし、さすがに身体なまってるなって感じだぜ?
 けどまあ、疲れましたもうダメですって顔してたって、的にされるだけだしな」
「モリサキの言う通りだ。疲弊した者、諦めた者、混乱した者……敵はそういう輩から狙ってくる。
 逆に意気軒昂を誇示していれば刃も弾も避けて通るというものだ」

うんうん、と頷き合う二人を寝転んだまま見上げるネイが、その言葉に苦虫を噛み潰したような顔をする。


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0ch BBS 2007-01-24