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【花の都の】キャプテン岬2【色物達】


[266]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/11/16(金) 22:51:10 ID:fx5fw3iE
その疑問を声に出す前に、相手は僕の名を口にする。僕の事をある程度知っているという事だろう。

岬「はい、僕は岬太郎です。日本人学校へ入学予定の」
こずえ「やっぱり!よく来た小さな英雄君!ほめてつかわす!」

そう宣言するなり、返事も待たず椅子から立ち上がって僕の腰をつかみ、
グワッと勢いよく僕の体を持ち上げ隣の椅子へと押し込んだ。

こずえ「さ、好きなもの注文しちゃって!ここのカフェは小さいし観光ガイドには載ってないけど、
    コーヒーもサンドイッチもイケルから。それにここは……」
千種「こずえ、そんなに矢継ぎ早にしゃべっちゃ、岬君が困ってるじゃない。もう少し順序立てて話しなさいよ」
こずえ「おっと、いけない、あたしとしたことが」
千種「こずえだからでしょ」

軽口を叩きあいながら、和気あいあいとした様子でおしゃべりをしている様を見て、僕の推測が確信に近づいてきている。
少なくともこずえという女性、僕がフランスで来てから知り合った人に、雰囲気がとても良く似ている。

岬「お話し中失礼します。どうかどこかで見覚えがあるようで……もしかして、早川あづみさんの、母親では……?」
こずえ「おっ、いいねえ、勇気だけじゃなくて観察力もあるときた。そういう頭のいい子が大好きよ」

僕の言葉を聞いてあずみちゃんの母親は再び振り向き、正体を告げた。



こずえ「確かにあたしはあづみの母、早川こずえ。そしてアタリフランスの社長よ」



おやと目を丸めた。あずみちゃんの母親が社長とは。そう考えてみると、いかに子供2人とはいえ
会社の中を自由に行き来できたのも納得できる。


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0ch BBS 2007-01-24