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【花の都の】キャプテン岬2【色物達】
[368]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI
:2019/01/20(日) 17:59:25 ID:yKt/9G66
そう告げるなり先祖の霊は、沙織さんの体に降りたまま潔斎の場から立ち去ってしまった。
それから5分か10分は経っただろうか。
ガタリと襖が開いて現れ、手の甲を下に向けた握りこぶしを目の前に伸ばし手を開く。中には3つの勾玉がほのかに青く光っている。
祖霊「この玉を持っているがいい。定命を共にするものあれば、忽ち輝きて天命を明らかとさせるであろう。
汝とは縁が深いゆえ、断る事はない。安心して、命に向かうがよい。拒んではならぬ。
安逸に逃げては命あれども、どれほど才覚や財物に恵まれようと、ただ日陰の者となるばかりとなり、
決して万人の長になる事は出来ぬであろう。
それが定命を疎かにした者の報いとなる」
内心思っていた不満をも封じられる形で話が進み、僕の件については決着済という流れで終わってしまった。
今だからこうしてあれこれ思う事も出来るが、その時の僕は超常現象と言っても過言ではないこの状況と
思いもよらぬ過酷な運命の宣告に呆然としていて、普段の10分の1も頭が働いてなかったように思える。
いや、そんな事よりも次のお告げの方が問題だったんだ。
あのお告げを聴いた時に感じた、体全体がムカムカして吐き気がこみあげてくるような、
見当のつかない不快感と泥のような鈍くて先の見えない恐怖。
祖霊「残るはこの女の身、岬沙織についてであるな。この者については……」
岬「えっ……」
岬父「なんという、ことだ……」
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0ch BBS 2007-01-24