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【花の都の】キャプテン岬2【色物達】


[369]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/01/20(日) 18:01:03 ID:yKt/9G66
沙織「いやー、新室祭は大入り満員で無事終わったし、肩の荷がおりたわ。ささ、私の奢りだから遠慮せずに食べちゃって!」

深夜のパリ。とある高級レストランにて祭の成功を祝っての祝宴が僕と父さんとの3人で催されている。
穢れを厳しく禁じているはずの無間神社神主がステーキを軽やかに切り分け口の中に放り込む様を見ても、
何の気も起きず何を言う気にもなれなかった。
父さんも針のむしろに座っているかのような居たたまれない顔になっている。
気まずく顔をそらし時折顔を沙織さんに向けたかとすぐにそらすの繰り返しだ。

沙織「どうしちゃったの?別に奪い取ったりしないから気にせずどんどん」
岬父「沙織」

とうとうたまりかねたのだろう、沙織さんの言葉を遮り父さんが話す。

岬父「おちゃらけてる場合じゃないだろう。これからどうするか、お前の事なんだぞ」
沙織「何よそんなに深刻な顔して。力んでもどうにかなる訳無いって、兄さんも分かるでしょ」
岬父「それはそうだが。あまりにも重大な事だぞ。ご先祖様が何と言っていたか」

人生で初めて、僕は父さんの切迫した表情を見た。そしてこんな運命を迎える人の表情を見るのも、初めてだった。
今日の事をよく覚えておこう。そう思って、父さんの語る言葉を胸に刻み取る。



祖霊「残りの齢は一歳もあらじ、最期の時に向け心して備えよ」






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