キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【それなり男と】幻想のポイズン2【秋の空】

1 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/04/29(水) 21:13:06 ID:???
全日本ジュニアユースのFW(?)、反町一樹が
幻想郷のサッカー界に旋風を巻き起こすというスレです。
この話はキャプテン森崎のパラレル作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
もしかしたら他のアニメや漫画、小説などからもキャラが出たりするかもしれませんがご了承下さい。

本編のように、選択肢を選んだりカードを引いたりして物語が進んでいきます。

あらすじ。
八雲紫に拉致られた反町は、突然幻想郷のサッカー界に混乱を巻き起こせと言われる。
混乱・自己嫌悪をしながらも秋静葉・穣子と知り合った反町は、
チームメイトを探すべく幻想郷中を三人で回り、静葉の活躍によって8人の仲間を得る事に成功する。
11人が集まったところでチーム名を"オータムスカイズ"と決め、キャプテンに就任した反町一樹。
練習を重ねながら、オータムスカイズは小さな大会に出る事になる。
その第一回戦、宵闇ダークフライトを相手に3−1で勝利したオータムスカイズは、いよいよ決勝戦へ…。

955 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/05/12(火) 23:52:17 ID:???
C.今日の試合の大妖精のような事を起こさないために控えは必要なんだ
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反町「今日の試合の大妖精のような事を起こさないために控えは必要なんだ」
妖精3「………」
反町「それに、仲間外れなんてものを言うんじゃない。
   ……試合っていうのはレギュラー、サブ、両方いないと出来ないんだ。
   体力切れ、怪我、それに取れる戦術などを含めると11人だけじゃサッカーは出来ない」

反町の言葉を、妖精3は黙って聞いていた。
サブの役割、今日の試合で起こった出来事、それらを聞いて何が正しいのか。
それがわからないほど、妖精3は頭が弱くは無い。
しかし……だからといって、納得がいくほど大人だった訳でもなかった。

妖精3「……人間は、わかんないよ」
反町「何?」

不意に、妖精3がぽつりと呟く。
反町は一体何事かと伺うと……妖精3は、堰を切って叫び始めた。

妖精3「人間みたいに、強い奴はわかんないよ!
    私や他の妖精達みたいに弱い奴の気持ちは!
    やっと、サッカーで色んな事が出来そうだと思えたり、目立てるとか思っても!
    結局、最後にはチルノとかばかりになるのが、わかるもん!
    私や他の妖精達は、最後には絶対にチームから外されるんだ! レギュラーからも外されるんだ!
    人間はキャプテンだから、強いから、そんな事が言えるんだよ!」

956 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/05/12(火) 23:52:28 ID:???
反町「…………」

妖精3の激昂を、しかし、反町はただ静かに見守っていた。
怒鳴られても、不思議とこれっぽっちも不快な思いはしない。
反町の中にあるのは、ただ、既視感だけ。
その光景を見守りながら……反町は、ふと妖精3の中にジュニアユース合宿での自分の姿を思い起こした。

反町(……そうか、これは、俺だ)

FW争いで日向にはまるで勝てず、来生や他の面子と自身とを比べ。
そして、自信が持てなかった自分。
つい一週間と少し前だというのに、不思議とずいぶん昔のように思えたそれと……。
今の妖精3とは、確かに似ていた。

反町(……自信が持てないんだ。 他者を妬むんだ、嫌がるんだ。
   強者を怖がり、そして陰で呪うんだ。
   ……俺と一緒だ。 俺と、一緒なんだ)

今でこそ、反町はオータムスカイズの主戦力である。
しかし、元いた世界……全日本ジュニアユースでの自分は、どうだったか。
……ここに連れてきた張本人、八雲紫の言うとおり、いてもいなくても差し支えない程度のメンバーだっただろう。
妖精3は、自分がそうなる事を……。
いや、自分や他の誰かがそうなる事を、極端なまでに嫌っているのだ。

957 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/05/12(火) 23:52:40 ID:???
反町(……あの日、あの夜、早田や森崎から慰められても全く癒えなかった。
   当然だ。 ……あいつらは、強者だ。
   強者に、勝利者に、弱者の気持ちはわからないんだ)

そして、今の反町はオータムスカイズの中では強者にあたる。
妖精3は、弱者。

反町(……俺に、何かを言う資格はあるのか?
   ……俺は、何を言えるんだ?)

A.「……強くなれよ」 それを言うだけが精一杯だった。
B.「……俺だって同じだよ」 全日本ジュニアユースでの自分の話をした。
C.「……鍛えてやる」 妖精を鍛える事を約束した。
D.「…………」 何も言えなかった。
E.その他 言いたいことなど

先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。 

958 :森崎名無しさん:2009/05/12(火) 23:53:55 ID:A635af9M
E B+C

959 :キャプテンレミリア ◆t2UAZ3G5UI :2009/05/12(火) 23:55:35 ID:7v1RTOSk
E B+C


960 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/05/13(水) 00:28:20 ID:???
>E B+C
========================================================================================

反町「……俺だって同じだ」
妖精3「え?」
反町「……俺も、お前と同じだ。 俺は、多分ベンチ入りが確定する程度の選手だったんだ」

突然の反町の言葉に怒りを忘れ、驚く妖精3。
反町は妖精3が落ち着くまで待ち……それから、ゆっくりと語り始めた。
はじめは東邦学園での反町の生活について。

独裁政権を持ち、自堕落で豚のような姿になっていたかつての猛虎。
まだその時はムカつく奴程度の認識だったが……しかし。
修行へと赴き、かつての野生を取り戻した虎を前に、反町は圧倒的に霞むFWとなってしまったという話。
そして、全日本ジュニアユースに選出され、合宿に入り。
森崎、早田というトップクラスの選手と知り合った事。
二人とも気のいい奴であり、決して人に嫌われるような性格はしていなかった。
……森崎は嫌われるような性格というか、よくわからない性格だったが。
とにかく、悪い奴らではなかった。

しかし、彼らと反町は決定的な違いがあった。
それは、全日本ジュニアユースに絶対的に必要な存在であるか、そうでないかという事。

……反町の能力は、そこではあくまでも"そこそこ"の能力でしかなかった。

961 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/05/13(水) 00:28:33 ID:???
反町「……俺もお前と同じだ。 ベンチに入れられるのが、怖かったんだ」
妖精3「…………」

話を終えると、反町と妖精3はしばらく互いに無言で見詰め合った。
お互い、弱者だった。 虐げられる存在だった。
だからこそ自分の弱さを呪い、強者の強さを呪い、嘆いた。
しかし……それでは、何も変わらない。

反町「……鍛えてやる。 俺が、お前を鍛えてやる」
妖精3「人間……」

反町は言いながら、妖精3の手を強く握った。
妖精3の手は小さく、どこか震えている。
だからこそ強く。 自分の力でその震えを止めてやると言わんばかりに、強く握った。

反町「見返すんだ。 俺とお前で。 俺達を馬鹿にする奴を!」
妖精3「……うん!」

妖精3を鍛えて強者を倒す……それは、反町のささやかなる反抗心。
子供染みた、ちっぽけな意地を通す為の手段。

反町(でも、それの何が悪い。
   ……弱い者にだって、意地はある、誇りはある。
   ……これは俺の復讐なんだ。 俺達は、ここから絶対に強くなる!)

※妖精3の評価値がぐぐぐぐーんと上がった。
※妖精3と反町の感情が 反町→(師弟)←妖精3 になりました。
※明日の午前、妖精3と練習をする事になりました。

962 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/05/13(水) 00:28:53 ID:???
その後、反町と妖精3は語り合う。
チルノの加入について、そして、オータムスカイズの今後について。
その中で、反町は断言をした。

反町「……強い奴がレギュラーになる。 それは、当たり前なんだ。
   だから、悔しかったら、お前がもぎ取れ。 チルノから……レギュラーの座を奪うんだ。 
   そうして、お前を馬鹿にした奴を……見返してやれ!」

妖精3は、その言葉に頷いた。
いつもは能天気な性格で暢気な顔をしている妖精3だったが。
この時ばかりは、いつになく真剣で……ただ、反町の瞳だけを見返していた。

反町は明日の午前に共に練習をする事を決め、自室へと戻り布団へと転がり込む。
そして、瞳を閉じて今日の事を思い返した。

反町(今日は朝に村人さんと出会った。 一緒に練習をしたけど、怒られたんだっけな。
   そして騒霊楽団との試合をして……大妖精が倒れ、チルノが来て……結局、負けてしまった。
   だけど……次は負けない。 俺達は、もう誰にも負けないんだ。
   ……そして、チルノが加入する事になって、ルナサさん達の所に行って……。
   ……妖精3と、話し合った)

布団の上で、小さく握りこぶしを作りながら……反町は思う。

反町(……見返してやる、強くなってやる。 俺達が……必ず、この幻想郷での最高のチームになってやるんだ!)

                                九日目終了

※反町のガッツが回復しました。 140/700→340/700
※何かを振り払い、反町の自己嫌悪補正が解除されました!

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0ch BBS 2007-01-24