キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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銀河シュナイダー伝説2 〜青雲篇〜
1 :
銀シュナ
◆DWysPbgK..
:2011/01/07(金) 18:35:24 ID:BPiFqxVw
人類が地球という名の辺境の惑星より銀河系という開拓の道を歩み始めて800年余。
世界は『銀河帝国』と『自由惑星同盟』という2つの勢力によりいつとも終わりのない争いを続けていた。
そこに現れし1人の人物。彼の名はカールハインツ・フォン・シュナイダー。
今はまだ有象無象の士官学生の1人でしかない彼が、後の世にいかなる影響を与えるのか…
それを知る者は未だいない。
銀河の歴史がまた1ページ…
前スレ
銀河シュナイダー伝説1 〜黎明篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1291283308/
955 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/28(金) 21:05:22 ID:GaJrejpo
〜〜〜
シェスター「お待たせ」
カルツ「まあ、この辺がめぼしそうじゃの」
メッツァ「一番最後か。」
数時間後、ミセスフーバーが寮母をしているハンブルク寮のサロンに皆が集まる。
シュナイダー「それで、情報は?」
フーバー婦人の入れてくれたティーカップに口をつけながら話し始めるシュナイダー。
カルツ「空戦能力で考えると…この辺じゃな」
シェスター「記録から考えると文句なくハインリッヒ・ルンゲ。彼がナンバーワンプレイヤーだね。」
メッツァ「対戦していない相手の試合を中心に調べていったが…こんなところだろう」
そういいながらわいわい紙にプリントアウトされた情報を纏めていく。
〜〜〜
956 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/28(金) 21:06:26 ID:GaJrejpo
第一候補 ハインリッヒ・ルンゲ (ドライフロッシュ(準優勝))
特徴、競り合い値が数少ない『特に高い能力』。更にスキル追跡者の効果により
非接触プレイでボールを受ける際、強制的に競り合いを仕掛けることが可能。
第二候補 ゲールノート・ラグズ (ニーベルン所属(ベスト8))
特徴、競り合い値が役に立つ能力、ブロック値、タックル値が意外といける能力。
ブロックに1/2必殺技もち。
第三候補 マティアス・アルテミュラー (リヒトシュヴェルト所属(ベスト8))
特徴、全体的に能力が高くブロック値が『特に高い能力』。更に詳細不明ながら指揮官系のスキルもち。
第四候補 ダーヴィット・ラッセン (オルフェウス所属(ベスト16))
特徴、ブロック値、競り合い値とも『役に立つ能力』。パス能力も平均以上。
第五候補 クルス・ロッゲンメーメ (ブラストバイパー所属(ベスト8))
特徴、能力は平均的だが、いつの何かボールを奪う特技もち。つい最近、カペロマンの率いる
ブラストバイパーに加わった。
…………
………
……
…
957 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/28(金) 21:07:40 ID:GaJrejpo
シュナイダー「とりあえずルンゲ他、自分達より上位のチームの人物は引き抜けないと思った方がいいな。」
メッツァ「それは当然だろう。余程な弱みか餌がない限りぬけるメリットがない。」
シェスター(弱み…か)
カルツ「ちょなると…こん中ではゲールノート・ラグズ、マティアス・アルテミュラー
ダーヴィット・ラッセン、クルス・ロッゲンメーメの4人か。探せば他にもおると思うが、
正直、リーグ予選を全て確認しちょったら今日中にはおわらんっちゃ」
シュナイダー「………」
誰を勧誘に向いますか?
A.ゲールノート・ラグズ
B.マティアス・アルテミュラー
C.ダーヴィット・ラッセン
D.クルス・ロッゲンメーメ
E.その他
先にID表示で2票入ったものを選択します。
958 :
森崎名無しさん
:2011/01/28(金) 21:09:50 ID:Pin3qkng
B
元帥! 元帥閣下じゃないか!
959 :
森崎名無しさん
:2011/01/28(金) 21:10:34 ID:2gyLq5qg
B パウルがキャプテンならいけるはず
960 :
森崎名無しさん
:2011/01/28(金) 21:15:01 ID:8qTooUlg
B 大公殿も銀英伝に親和性高い設定だなー
961 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/28(金) 23:38:05 ID:GaJrejpo
あ、アルテミュラーにフォンつけるの忘れてました。正確には、マティアス・フォン・アルテミュラー
ですね。
>>958
はい。イケメンボーゼルwですよ。
>>959
ふっふっふ。このチームは『リグリア』ではないのですよ。
>>960
流石に前皇帝の息子設定は使えませんが、確かにいけますね。
何気にラングリッサー自体SFですし。
962 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/28(金) 23:39:33 ID:GaJrejpo
B.マティアス・アルテミュラー
シュナイダー「この中で能力が高いのは間違いなくフォン・アルテミュラー、彼に間違いない」
そういいながら数ある資料のなかの1枚を指し示す。
カルツ「じゃが、これだけ能力が高いんじゃ。相手チームがそう簡単に放出するか…」
メッツァ「大切なのはチームそのものよりも相手の意思。」
シュナイダー「どちらにしろ、チームに引き入れるのが難しいとすれば少しでも能力が高い人物が
いいだろう」
メッツァ「なら決まりだ。時間はまだあるし、このまま会いに行くべきだ」
〜〜〜
〜〜〜
963 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/28(金) 23:41:11 ID:GaJrejpo
学生寮の一つ、リグリア。
そこにいたのはやや紫がかった銀の長髪が特徴的な美形の青年だった。
シュナイダー「君が…フォン・アルテミュラー、だね」
そう話しかけるのは金髪碧眼の青年、カールハインツ・フォン・シュナイダー。子爵の次男で
華美な生活とはいえないものの、過不足なく育った裕福層故に余裕のある態度で接する。
アルテミュラー「…そう、だが。卿は?」
シュナイダー「失礼した。俺の名前はカールハインツ・フォン・シュナイダー。君をチーム誘いに来た」
単刀直入。意志の弱いものであればそのままうんと頷いてしまいそうなオーラを漂わ勧誘の言葉とする。
…が。フォン・アルテミュラーの意志の力は限りなく強く、誰かの意見に流されるような事はない。
アルテミュラー「……それは即答しないといけないのかな?」
こういうときの時間は武器であり防具であり毒であり罠であった。故に彼は即答という愚策はとらず、
まずは相手の出方をみる。
964 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/28(金) 23:42:11 ID:GaJrejpo
シュナイダー「…いや。今日明日の話じゃなくてもいい。だが、最低でも次の学年に上がる前には
返答をもらえないと困る。だから、…そうだな。来月あたりには必要だが」
ここで踏み込んでもいいことなど何もない。シュナイダーはその直感を信じそう答える。
アルテミュラー「なるほど。それで、それに対する私のメリットは?」
シュナイダー「強いチームで戦いたい。そう思うのは普通じゃないか?最低でも俺のチームは
ベスト4に残った。更にいえばそれから更に人員が補強されている。」
アルテミュラー「なるほど、強者の理論だな。嫌いではないが気持ちのいいものではない。」
言葉のつばぜり合いは続く。裏工作は趣味ではなく、また、その能力も持たないシュナイダーは
あくまで相手の思考と理論を予測し、真正面から説得する必要があるのだが…
965 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/28(金) 23:43:14 ID:GaJrejpo
強者のプライド→! card
! cardのスペースを抜きコピペってください。
ダイヤハート アルテミュラー「それでは、その力を見せてもらおう」
スペードクラブ アルテミュラー「残念だが、今のチームを離れるつもりはない」
となります。
966 :
森崎名無しさん
:2011/01/28(金) 23:52:22 ID:???
強者のプライド→
ハート2
さすがに部が悪いかー
967 :
森崎名無しさん
:2011/01/28(金) 23:52:43 ID:???
強者のプライド→
ダイヤA
968 :
森崎名無しさん
:2011/01/28(金) 23:52:49 ID:???
だが希望は繋がった。
969 :
森崎名無しさん
:2011/01/28(金) 23:57:39 ID:???
そういえば銀英伝のパウル(オーベルシュタイン)
もCV塩沢だな
970 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 02:34:25 ID:jUeIzgiA
>>966
>>967
まあ、彼は彼なりに中心人物という自覚がありますからね。自分がいなくなった後のチームを考えると
出奔したくても出来ないというしがらみもあるでしょうし。こういうとき是か非かはべつとして
裏工作能力があればある程度有利に進めます。
>>969
あーにはあーの、べーにはべーのやり方というものがあるのです。というのはこのスレでもかなり
重要だったり。それにしても塩沢さんも富山さんも…時がたつのは早すぎですorz
強者のプライド→ハート2
ダイヤハート アルテミュラー「それでは、その力を見せてもらおう」
ふむ…と沈黙が訪れる。即答はしなくとも良いといわれたものの、長考の結果は目に見えている。
今いる仲間とを裏切る行為をしたくないと思うのは、シュナイダーが逆の立場だったらと考えれば
答えを聞くまでもなく、そういう意味で相手の思考回路と出来るだけシャットダウンさせる
タメにもここで答えを聞いておきたかった。
971 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 02:35:34 ID:jUeIzgiA
アルテミュラー「それでは、その力を見せてもらおう」
シュナイダー(よし!)
その答えはシュナイダーにとって勝利も同然であった。これで相手の意思ではなく、自分の力で
アルテミュラーの未来を決めることが出来、戦略面で100%の勝利を取ったと言っても良い結果である。
シュナイダー(あとは…戦術で勝利すれば完勝だ)
決定権の委譲とは、ともすればその当事者すら気付かないうちに行われる。恐らくアルテミュラーは
まだ自分の悪手に気付いていないだろう。実際問題、彼にとっての利点など0にも等しい状態での交渉、
それを味方から引き離し、そして囲い込みで思考の閉塞感からの脱却のための譲歩を誘う。知らず知らず
精神的に追い込まれた彼の譲歩を最大限に生かせてこそ、彼は優れた戦術家となりうる器を得ることに
なるのだろう。
銀河の歴史がまた1ページ…
〜〜〜
972 :
外伝〜銀河森崎伝説〜
:2011/01/29(土) 02:39:33 ID:jUeIzgiA
〜外伝〜 銀河森崎伝説1
シュナイダーがアルテミュラーの勧誘を行っているヴァルハラ星系オーディンよりイゼルローン回廊、
もしくはフェザーン回廊を経て1万数千光年先。ここはバーラト星系ハイネセンのハイネセンポリス。
同盟最高評議会、同盟軍統合作戦本部、軍事通信管制センターなど、そこを押さえられると
軍としての行動が不能になってしまうウィークポイントが100kmの中に密集するまさに同盟軍の
中枢地帯。彼はその一角…所謂国防軍士官学校に在籍していた。
ごく一部の例外を除き全寮制となっているそこは彼曰く『体の良い牢獄』であり、脱獄…もとい、
脱走という名の門限破りを行う事は日常茶飯事、退学にならないギリギリを歩む素行不良学生として
専任の教官などから目の敵のように思われていた。
しかし、それでも退学、停学、禁固、懲罰房送りのいずれにも当てはまらないのは彼がそれだけ優秀であり、
同時に、勝利するための努力は誰にも負けないという素行からは考えられない勤勉さゆえであろう。
彼の名はモリサキ・ユウゾウ。イーストネームであるため姓がモリサキ、名がユウゾウである。
973 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 02:41:18 ID:jUeIzgiA
モリサキ「はあ。それにしても何でこうなったんだよ」
彼は今、100人規模で同時に授業が受けられる大講義室の掃除をまかされている。
???「しかたがないさ。モリサキはいろんな面で目立つから」
そう返事するのは…
モリサキの相棒→! card
! cardのスペースを抜きコピペってください。
ダイヤ ガラスの貴公子
ハート 中山さん
スペード まこっちゃん
クラブ 寿司屋の息子
となります。
※言葉遣いは気にしないでください。
974 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 02:44:04 ID:???
モリサキの相棒→
スペード5
ジョーカーは年代ぶっ飛ばしてヤンとか?w
975 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 02:44:26 ID:???
モリサキの相棒→
ハート7
それならおれはこのうおずみをえらぶぜ!
976 :
外伝〜銀河森崎伝説〜
:2011/01/29(土) 18:37:12 ID:jUeIzgiA
>>974
もう一回連続でJOKERが出たらヤンですが、今回の場合はツバサ、ヒュウガ、ワカバヤシ、アッテンボローの
4択追加ですね。
>>975
それなら私はディフェンスに定評のあ(ry
モリサキの相棒→スペード5
スペード まこっちゃん
モリサキ「…プッ!今更変な共通語使うんじゃねーよ。」
声のする方向…僅かにイントネーションのおかしい共通言葉を使う友人に顔を向ける。
黒い短髪にもう少し風格が出ればニヒルと呼ぶにふさわしい表情。斜に構えた眼光にはカミソリのような
鋭さが灯り、それだけでも喧嘩っ早い人物だとわかる。
彼の名前はソウダ・マコト。彼もまたイースト式の名前であり姓がソウダとなっている。
ソウダ「せやな。今更か、すまんかった…って、何であやまらなあかんねん!」
ビシっと、1人漫才を始めようとするソウダだったが観客がいないためすぐに諦め、手に持った
モップをクルクルと回し、手持ち無沙汰をごまかそうとし始める。
977 :
外伝〜銀河森崎伝説〜
:2011/01/29(土) 18:39:08 ID:jUeIzgiA
ソウダ「大体なんで、わしらだけやねん。あのアッテンボローのアホも同罪やろ」
現在この学年…所謂宇宙暦769年組は様々な派閥による目に見えない抗争が起きていて
ダスティ・アッテンボローが中心となっている派閥や、後にイースト・ネーム・ファミリーと
呼ばれることになるモリサキを中心にした派閥など、大小さまざまな形で競い合っていた。
モリサキ「仕方がない…訳はない。いつか必ずギャフンと言わせる。だが、今は少しでも心象を
取り返さないとな。一回の罰掃除で10回の遅刻がチャラになるなら安いもんだ」
そういいながらも、手を休めないのはその言動とは裏腹に彼が勤勉である証拠かもしれない。
ソウダ「何いっとん。そもそもその遅刻の原因が…」
ガラガラガラ…
???「やっとるかね」
突如空いた手開きのドアの先から見事な口ひげを生やした教官がやってくる。
ソウダ「は!もうじき、終わるであります!アル・サレム教官殿!」
瞬時に遊んでいたモップで床を掃除していたという体勢をとり、更にそこから流れる動作で敬礼を行う。
…モップの存在を忘れての行動なので、こつんと彼の頭にその柄が当たったのは、彼が生粋のお笑いの
才能の持ち主だからなのだろう。
978 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 18:40:10 ID:jUeIzgiA
???「なに、そんなに恐縮しなくてもいい。どうせ真面目にしていたわけではないのだろう?」
アル・サレムと呼ばれたやや頬のこけた中年男性は全てを見透かしていたように教官らしくない
屈託のない笑い声で返事をする。
モリサキ「サレムのおっさん。一体いつまでこんな無意味な事しなきゃいけねーんだよ」
敬礼もせず、一秒でもこの罰から逃れようと相変わらずモップでリノリウムの床を拭くモリサキは
全く悪びれず言葉を発する。
アル・サレム「お前は恐縮しなさすぎだ。ま、そこがお前の強さだろうが、内心はともかく表面は
上官に付き従う事を覚えないと死地に放り込まれるぞ」
モリサキ「死地こそ俺の望む戦場だよ。そこで生き残れば嫌でも出世する。それを繰り返していずれは
統合作戦本部長…いや、最高評議会にうって出るのもいいな。おっさん、そのときには俺の主席顧問として
取り立ててやるから楽しみにしてろ」
全く悪びれずにこういう体言荘厳を使うのがモリサキであり、それが敵と味方を数多く作るのだが、
どうやらこのアル・サレム少将はモリサキの味方であるようだ。
アル・サレム「そういう言葉を吐く奴ほど速く死ぬ。だが…そうだな。ほんの一握りは確かに
その言葉を有言実行してしまう不思議な才能を持つものもいる。お前が後者であるという保証は
どこにもないが、俺より階級が高くなったらそのときは頼む。あ、そうそう、シトレ校長から
その部屋が終わるまでは帰宅する事まかりならん。との伝言だ」
979 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 18:41:12 ID:jUeIzgiA
ソウダ「げ!?」
モリサキ「なんだ、それでいいのか。それなら簡単じゃないか。マコッちゃん、とりあえずジトウと
ルー、それにナガノ…見つけられたらナカザトでも誰でもいいからつれてきてくれ。全員でやれば
10分とかからん。シトレ校長殿は新たな命令を下された。その中に2人で行う事、とは一言もない
から安心してこられたし、とな。あと、電動式の掃除機も。」
ソウダ「そういうことか。わかった!」
そういいながら蹴破らんばかりの勢いでドアを開け消えていくソウダ・マコト。
アル・サレム(相変わらずそういうこずるい奸計はピンとくるんだな。校長もおそらくそれが目的で
俺に伝言してきたんだろうが…)
モリサキとソウダに教室の掃除を命じたのはドーソン教官。彼は細かい事に気が回るタイプではあるが
同時に細かいところにしか気がつかない人物であり、そういった意味で型破りなモリサキやアッテンボロー
を疎んでいた。故に事あるごとに重箱の隅をつつくように誰彼の罪状を纏め上げ、一定値を超えると
こうした罰を与える。それが持久走だったり、てんこ盛りの課題であればいつかは自分に帰ってくる
事でもあり校長のシドニー・シトレも助け舟を出すことはないのだが、ドーソンは意味のない罰を
与えることの名人であり、毎回こうして訳のわからない罰を課してシトレ校長の頭を僅かに曇らせる。
『気付けば』抜け穴のある伝言でいかに罰を無効化できるのか、それはある意味モリサキにとっては
ゲームであり、心の奥底ではそういった気遣いのできる校長と、教官らしくない教官、アル・サレム
という存在に感謝もしているのだが、今はまだ自分自身も感知出来ないレベルの小さなしこりである。
〜〜〜
980 :
外伝〜銀河森崎伝説〜
:2011/01/29(土) 18:42:14 ID:jUeIzgiA
〜〜〜
モリサキ「シャ!!終わったぜ!!!」
ソウダの連れてきたジトウ、ルー、ナガノのという人材と、文明の利器である機械化掃除機によって
部屋のゴミは文字通り一掃された。
ソウダ「すまへんな。無理やり手伝わせて」
ジトウ「かまわんタイ。オイとヌシャの仲だろタイ」
ルー「私は迷惑ネー。一銭の得にもならない事するなって、オトーチャンの教え破ってしまったアル」
ナガノ「ま、きにすんな。それより、行くところがあるだろ?」
そのナガノの言葉に僅かに表情を変化…どちらかというと邪悪な方向へ変化させていくモリサキ。
モリサキ「そうだ忘れていたぜ!!!アッテンボロー!何が『だからどうした!』だ。
今までの戦術全てをその一言でひっくり返しやがって!ぜってーに謝らせる!!」
そういいながら掃除用具をきっちりと片付けると、ドカドカとアッテンボローが普段過ごしている
図書館方面へと向う。
〜〜〜
981 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 18:43:22 ID:jUeIzgiA
モリサキ・ユーゾー。彼は首都星ハイネセンのハイネセンポリス。そのはずれにある東方式名前の
人物が密集する地域、ノウス・クリーパー通りに住むごく一般的な少年だった。しかし、ある日
彼の前に壁となる人物が2人現れたことで人生が変わる。
1人はオオゾラ・ツバサ。その天性の運動神経と明晰な思考回路。更にどんな行動にも対応できる
柔軟な感覚、全てにおいてモリサキの一歩先をいっており、彼にとって目の上のたんこぶであった。
もう1人はワカバヤシ・ゲンゾウ。彼は名家の3男。共和制において何をもって名家とす%8
982 :
外伝〜銀河森崎伝説〜
:2011/01/29(土) 18:45:21 ID:jUeIzgiA
もう1人はワカバヤシ・ゲンゾウ。彼は名家の3男。共和制において何をもって名家とするのかという
明確なものはなかったが、政治家と医者と大企業の社長、兄や父や祖父がそれらいずれかのポストに
ついているという事実は間違いなく、将来ワカバヤシ・ゲンゾウもそのいずれかの枠に収まると
思われていた。それならばモリサキ・ユーゾーと道が重なることなどあるはずもなく、名も知らぬ
1人として一生を過ごすはずであったのだが、どういう理屈か彼はフライング・サッカーを、
そして軍人を目指していた。
彼らには彼らの思考や思想があるのだろうが、持たざるものであるモリサキは、自分の腕一本で
立身出世する必要のある世界の住人の代表としてワカバヤシを、そして無駄に才能をひけらかしている
オオゾラを嫌っており、それゆえにワカバヤシ・ゲンゾーを、そしてオオゾラ・ツバサを追いかける。
追いかけていくうちにようやく追いついたと思ったら、彼らは揃って軍人の道へ進んでしまい、
彼もまた、まるで見えざる蜘蛛の糸に手繰り寄せられるように軍人への道を選んでしまったのだった。
モリサキ(本当はアッテンボローなんかと戦っている暇なんてないんだ。ツバサをそしてワカバヤシを
ギャフンと言わせる!そのためにはあのアッテンボローとだって本当は共同戦線を張らなくては
いけないというのに…)
983 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 18:46:55 ID:jUeIzgiA
そんな事を思うモリサキ。様々な運命のイタズラで、現在はあまり仲の良くない2人であったが
反骨心という意味で共通するものを持っているモリサキとアッテンボローは決してソリが合わないという
訳でなく、単に歯車が狂ってしまっているだけのようにも思えるのだが…
モリサキ(そろそろ。俺達とアッテンボロー達との関係もきっちり決めないとな…)
どうしますか?
A.一度争った仲だ。潰すまで敵対する。
B.そろそろ和解の時期だろう。同盟を結ぶ。
C.こうなったら無視だ。消極的冷戦状態へもつれ込む。
D.その他
先にID表示で2票入ったものを選択します。
984 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 18:53:30 ID:+M3lN1Bk
B
ダスティは友達、こわくないよ!
985 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 19:25:57 ID:rQ2HPBqg
B
こうしてモリサキ派閥がデカくなっていくと…将来的には怖いんだけどなw
986 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 20:02:09 ID:???
マコっちゃんは漫才するときしか関西弁は使わないんじゃなかったっけ?
違ったらスマソ
987 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 20:10:02 ID:???
ここのマコっちゃんは早田誠じゃなくて、超未来のマコっちゃんだからw
988 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 20:41:43 ID:jUeIzgiA
う〜。やっぱり残り30レスぐらいからじゃ短いな…
次回から残り50レスぐらいからはじめます。
っと、すっかり忘れてましたが次スレのスレタイを募集します。
銀河シュナイダー伝説3 〜○○篇〜
の○○を2文字の単語でお願いします。
>>984
伊達と酔狂の人ですからねぇ。まともに戦ってろくなことはないでしょうw
>985
ああそういう意味では大丈夫ですよ。モリサキの能力及び派閥員は半分固定です。
アッテンボローは(ほぼ)必ずヤン・ファミリーの一員となります。
>>986
わかりやすくいうと、キャラ付けですw
何だかんだで言葉だけで誰かわかる方がキャラ立ちしやすいので。
>>987
はい。フォローありがとうございますです。他にも(特に発生年…というより月)がチョコチョコ
と異なっていますがあまり気にしないでくださいませ。
989 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 20:43:35 ID:jUeIzgiA
B.そろそろ和解の時期だろう。同盟を結ぶ。
モリサキ「…ふう」
一息つく。その深呼吸は過去のわだかまりを吐き出すように深く重く…そして沈んだものであったが
同時に過去への決別であり、未来への約束だった。
〜〜〜
数万…いや、数十万はあろうかという蔵書数を誇る国防軍士官学校ライブラリルーム。
その中でアッテンボローは誰かと話していた。
アッテンボロー「聞いてくださいよ、ヤン先輩。またあのモリサキの奴が…」
???「またかいアッテンボロー。最近口を開くと毎回その言葉が出るね」
アッテンボローの話を右から左へ聞き流しているのか、ヤンと呼ばれた青年は蔵書に囲まれて
満足そうに本をあさっていた。
アッテンボロー「俺がですか?トンでもない。なんで俺があんな奴に固執しなきゃ…」
がちゃん。
モリサキ「あんな奴で悪かったな。アッテンボロー」
990 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 20:44:35 ID:jUeIzgiA
その会話を盗み聞きしていたわけではないのだが、ほぼベストなタイミングで乱入するモリサキ。
しかし、その表情はいつもの侮蔑の意味も込められた嘲笑にちかい表情ではなく、どちらかというと
幼い子供が親に対してどう弁解しようか?っといった、彼らしくない表情だった。
アッテンボロー「あ、てめぇ。どうしてここに!?」
モリサキ「うっさい。俺はお前がここにいるからと聞いて……勘違いするなよ。別に仲良くしようと…
あ、いや。……ああもう!!」
突然1人百面相をはじめるモリサキ。彼は一度敵対した人物に友好を取り戻すための言葉を知らず、
1人でああでもないこうでもないともだえ始める。
アッテンボロー「ね。いったでしょ、先輩。コイツは変な奴なんですよ」
???「ん〜。これは…きっとアッテンボローと仲良くしたがっているんだと思うよ」
思わず助け舟を出す人物。中肉中背、黒い瞳に黒い髪。温和そうというより頼りなさそうな青年で、
ややくせっ毛のある特徴がないのが特徴ともいうべき青年だった。
991 :
外伝〜銀河森崎伝説〜
:2011/01/29(土) 20:45:44 ID:jUeIzgiA
モリサキ「だ、誰が仲良く……あ〜〜、そうだよ。負けたよ。今日は和睦に来たんだ。最低でも
俺の敵はお前じゃねぇ。俺は今、余計な敵は作りたくないんだよ」
その青年の助け舟によってようやく(他のものにはとてもそうとは感じないものの)仲直りの言葉
を口にする。
アッテンボロー「なんだ、今更かよ。そんな風にいわれてはいそうですかといえるほど…」
???「アッテンボロー」
アッテンボロー「なんですかヤン先輩?突然声を出して」
???「前に言ったことを覚えているかい?戦争において最も効率的な勝利法は敵を殲滅することでも
講和することでもない。敵を味方につけてしまうことだ。」
アッテンボロー「つまり、過去の事は水に流せというのですか?」
???「そこまではいわないさ。だけど、相手が歩み寄ってきているのにこちらから突き放すのは
愚策だと思わないか?せめて話だけでも聞くべきさ」
992 :
外伝〜銀河森崎伝説〜
:2011/01/29(土) 20:46:44 ID:jUeIzgiA
モリサキ「…ありがてえ。誰だか知らないが…ん?いや、どこかで……あ、そういえば去年、
戦史研究科の廃止反対運動をして懲罰を受けた…ということはこの蔵書は戦史科のものか。
確か名前は…ええと。」
???「あ、そうか。横から口出しすまなかったね。私の名前はヤン・ウェンリー。君たちから見て
2歳年上の4年生ということになるかな」
そういいながら握手を求めるヤン。どこか頼りなさそうだったはずの彼が、あっさりと大岡裁きをみせ
腐るアッテンボローを承服させた。その力は、ただそれだけで彼の実力を思い知るモリサキだった。
〜〜〜
アッテンボロー「なるほど。ということはモリサキの相手はオオゾラとワカバヤシなんだな。」
モリサキ「ああ。正直そこの先輩の言葉、俺にも当てはまる。敵は少ない方がいい、そして
味方は多い方がいい。だったら今回の事、こうして頭も下げる。だからこれ以上こじれるのは
お互いにやめないか?」
ヤン・ウェンリーの仲介もあり、トップ会談はうまくいっていた。
993 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 20:47:49 ID:jUeIzgiA
アッテンボロー「そうか。降りかかる火の粉を3倍返しで大火事にして返すのが俺の主義だがヤン先輩の
言葉もあるし、今回はそれでいいさ。積極的に手助けするほどお人よしじゃないが、まあがんばれよ」
アッテンボローはそう締め括ると、それじゃ用があるからと、巨大な蔵書室から立ち去っていく。
モリサキ(よし!これで後顧の憂いはなくなった!これでツバサもワカバヤシも…)
またもやよこしまな笑みを浮かべるモリサキに…
ヤン「全く、君は。その2人をどうしても倒したいのかい?」
そう投げかけるのは先ほど仲を取り持ってくれた2年先輩の男。
モリサキ「あたりまえ…です。俺はあの2人を倒すためにこの士官学校に入ったんですから」
使い慣れない敬語で話すモリサキ。
ヤン「まあ、タダで勉強が出来るっという理由だけで入った私のいえる立場ではないが、
どうしても倒したいなら、その2人を合流させないことだよ。戦術の基本は各個撃破。
君があまりに強くなりすぎてその2人が共闘せざるを得ないほど追い詰めてしまえば…
窮鼠が猫を噛んだという歴史上の事例に暇(いとま)はないことをよく覚えておくといい。」
994 :
外伝〜銀河森崎伝説〜
:2011/01/29(土) 20:49:22 ID:jUeIzgiA
モリサキ(俺は今まで力を望み続けてきた。それが、軋轢を生み、軋轢が誤解を生み、誤解が誤解を生み…
そして今の状況になったと、そういいたいのだろうか?だが、だとしたら今までの俺の生き方の全否定
になる。それはいくらこの先輩の言葉とはいえ認めるわけにはいかん!)
モリサキはヤンほど人生を俯瞰で見ているわけでなく、世界の歴史に自分を照らし合わせるという
性はなかった。故に、口はヤンの言葉に同意の言葉を示す言葉で飾るが、実際は、更なる力の渇望を
止めることはなかった。
ヤン(やれやれ。どうしてこうも困った後輩ばかり集まるのかねぇ。ラップだったらどうしただろう?
キャゼルヌ先輩なら、『これで俺の苦労の1/10でもわかっただろう』と笑うだろうな)
そんな事を思ってはいたが、次の瞬間には本の中にある世界の歴史の渦に飲み込まれるのだった。
〜〜〜
995 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/01/29(土) 20:50:37 ID:jUeIzgiA
こうして、モリサキ・ユーゾーは近い将来様々な形で関係するであろう男、ヤン・ウェンリーと
初の対面を果たす。
それが、自由惑星同盟にとって、そして銀河帝国にとって、
……更にその先、カールハインツ・フォン・シュナイダーにとって、どのような影響を与えるのか…
それを知るものはまだ誰もいない。
帝国暦476年度、そして宇宙暦875年度はこうして幕を閉じようとしていた。
銀河の歴史がまた1ページ…
996 :
銀シュナ
:2011/01/29(土) 20:58:59 ID:jUeIzgiA
ということで、先ほど書いたとおり残りは次スレタイ案を募集します。
銀河シュナイダー伝説3 〜○○篇〜
の○○を2文字の単語でお願いします。
又、テンプレに追加して欲しいもの、質問なども受け付けます。
(テンプレに関しては非公開なものは要望にこたえられない可能性もありますご容赦くださいませ)
997 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 21:10:33 ID:???
銀河シュナイダー伝説3 〜疾風篇〜
998 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 21:18:40 ID:???
銀河シュナイダー伝説3 〜立志篇〜
銀河シュナイダー伝説3 〜研鑽篇〜
質問ですが、値段が上がるタイプの消耗品はどのタイミングで値上がりしますか?
999 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 21:33:36 ID:???
銀河シュナイダー伝説3 〜遠望篇〜
銀河シュナイダー伝説3 〜.愛別篇〜
1000 :
森崎名無しさん
:2011/01/29(土) 21:37:48 ID:???
銀河シュナイダー伝説3 〜小星篇〜
いつか将星になるという決意で
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