キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【ボクは】キャプテン平凡【翼太郎】
1 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/08(火) 18:52:23 ID:JMp9Gkd+
このスレはキャプテン森崎スレのスピンアウト作品です。
試合の基本的なルール及び進行はキャプ森本スレと同じですが、多少特殊なシステムを導入している
部分もあります。
〜あらすじ〜
突如謎の世界に現れた謎の少年凡太。全ての記憶を失っていた凡太だったが、この世界でサッカー少
年「翼太郎」、サル顔のDF「石崎了」と出会うことによって自らの使命がサッカーにあるというこ
とを思い出す。そして凡太に語りかける謎の声……凡太は謎の声から渡された「スート・スロット・
ボール」と「ブラックカード」により自我の一部「闘争心」を取り戻し、自我の薄い己の存在自体に
疑問を持つ。謎の声は言う「そのボールが、お前の心を探す助けになるだろう。お前はボールと共に
中道を行け!」言いたいことだけ言って消える謎の声。但しホテルは取っておいてくれた。
そして始まる「SGGK・若林源三」率いる修哲と翼太郎率いる南葛の戦い。ヘタレる翼、振られる
若林、降り出す雨、膠着する試合、そして現れる謎の天パ男「キスーギ」……。
一進一退の攻防の中、キスーギのドリブルが南葛ゴールに迫るが、最後の最後でキスーギは決定的な
ミスをしてしまう。
その時、再び凡太に語りかける謎の声。新たな力を得た凡太が遂に若林に迫り、渾身の「タイガーシ
ョット」が試合を決めたかと思ったが、若林は鬼神のセービングで凡太のタイガーショットをはじき
返す……。
301 :
森崎名無しさん
:2011/03/19(土) 21:22:11 ID:???
★修哲SB左 クリア (
ダイヤ5
) 37+(
5
+
1
)+(人数補正+2)=
302 :
森崎名無しさん
:2011/03/19(土) 21:22:13 ID:???
★修哲SB左 クリア (
クラブ8
) 37+(
1
+
6
)+(人数補正+2)=
303 :
森崎名無しさん
:2011/03/19(土) 21:23:15 ID:???
★修哲DMF クリア (
ハート8
) 37+(
2
+
2
)+(人数補正+2)=
304 :
森崎名無しさん
:2011/03/19(土) 21:23:37 ID:???
★修哲CB前 クリア (
JOKER
) 37+(
6
+
5
)+(人数補正+2)=
305 :
森崎名無しさん
:2011/03/19(土) 21:24:42 ID:???
★修哲CB奥 クリア (
スペード5
) 37+(
5
+
2
)+(人数補正+2)=
306 :
森崎名無しさん
:2011/03/19(土) 21:25:23 ID:???
>>304
ひどいオーバーキルw
★若林 クリア (
スペード3
) 41+(
5
+
3
)=
307 :
森崎名無しさん
:2011/03/19(土) 21:27:20 ID:???
DMF以外は最低でもこぼれ球、DMFにしても減衰はしてるからなあw
308 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/19(土) 21:31:19 ID:???
うわぁ……こ、この能力値差でGKまで届かないとか……。
えー……負けが決定した所で、今日はこの辺で。
いやまあ、もう負けた時の描写はしちゃいましたけど……。
いやー、引きが悪いってのはこういう事を言うんですねぇ……。
309 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/19(土) 21:35:16 ID:???
ちなみに初めの方に引いたカードですが(日向カード引いた時のです)、選択によっては他にもこんなのが出ました。
ダイヤ:三杉のカード ドリブル+1 ブロック-1 習得:華麗なドリブル(1/4でドリブル力+3)
ハート:岬のカード パス+1 ブロック-1 習得:ジャンピングボレー(低シュート力+4)200消費
クラブ:若林のカード パンチング:41 キャッチ:38 習得:SGGK伝説(PA外からのシュートに対しセーブ力+3)
310 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 18:19:39 ID:???
> ★凡太 オーバーヘッドキック ( ハート8 ) 44+( 1 + 2 )+(ガッツ切れペナ-1)= 46
> ★修哲SB右 クリア ( クラブ9 ) 37+( 3 + 4 )+(人数補正+2)= 46
> ★修哲SB左 クリア ( ダイヤ5 ) 37+( 5 + 1 )+(人数補正+2)= 45
> ★修哲DMF クリア ( ハート8 ) 37+( 2 + 2 )+(人数補正+2)= 43
> ★修哲CB前 クリア ( JOKER ) 37+( 6 + 5 )+(人数補正+2)= 51 *JOKER自動6ゾロ!
> ★修哲CB奥 クリア ( スペード5 ) 37+( 5 + 2 )+(人数補正+2)= 46
【シューター】−MAX【ブロッカー】≦−2→大きくクリア。
凡太「オーバーヘッド……」
凡太は勝利への最後の希望を込め、一か八かの大技に挑む。
が、しかし、やはりぶつけ本番で使うにオーバーヘッドキックは難しすぎた。
修哲SB右「おらぁ!」
修哲SB左「おお!」
修哲CB前「これで……」
修哲CB奥「試合終了だ!」
凡太「駄目だ……届かないッ!」
311 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 18:20:53 ID:???
バシィィィ!
若林「勝った……!」
凡太の脚がボールに届く前に、修哲DF陣はボールを大きくペナルティエリアの外へ弾き出した。
凡太「畜生ッ……!」
最後のシュートを放つことも出来ず、遠ざかって行くボールを見送ってから、凡太は強く唇を噛みしめ、
目をギュッと瞑った。
……ビシャァァァァッ!!
そして一瞬の後、敗北の重い現実に押し付けられるように、ぬかるんだグランドへ背中から叩き付けられる。
ピーーーーーーーーーーーーーーーッ!
同時に、試合の終了を告げる長い笛が鳴り響く。
312 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 18:23:12 ID:???
石崎「試合……終了」
南葛MF1「ああ……」
南葛CB左「終わった……」
南葛DMF「ここまで……か」
走り続けていた足を止め、呆然と立ちつくす南葛イレブン。
冷たい雨が、疲れた彼らの身体を更に痛めつけるように降りかかる。
若林「よしっ!」
修哲CB前「勝った!勝ったぞー!!」
キスーギ「俺が居るんだから勝って当然だろ!」
修哲MF1「まあ実際お前が一点取ったんだしな!」
修哲MF右「大口もまあ許してやるよ!」
修哲SB右「しっかし苦戦したなぁ……」
修哲SB左「ああ、南葛は翼だけだと思ってたのに、凡太とか言う奴もいたからな」
修哲DMF「あいつは厄介だったなぁ。後半終了間際のシュートなんか、絶対決められたと思ったもんな」
修哲CB奥「おいおい、キャプテンがゴールを割られると思ってたのかよ」
修哲DMF「ははっ、そんなことはないけどさ、ちょっとびびったよ」
修哲MF左「しかし、最後までやばかったなぁ……」
修哲MF1「ああ……凡だけじゃねぇよ、南葛がここまでやるとは思わなかった」
南葛イレブンとは対照的に、冷たい雨をものともせずはしゃぎ回る修哲イレブン。
その明暗の差は勝負の上で避けられないものだが、やはり残酷ではある。
313 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 18:25:54 ID:???
凡太「負けた……」
ゴール前の水たまりで大の字になったまま、凡太は降りしきる冷たい雨を浴びる。
顔に当たる雨の冷たさとは異なる熱い液体が顔を伝い落ち、空を占める暗く厚い雲が奇妙に歪んで見えた。
凡太(負けるってのは、こんなに悔しいもんなんだなぁ……)
長い時間、立ち上がれなくなるまでフィールドをかけずり回った疲労、身を切り裂くような冷たい雨、強く打ち
付けた背中を焼く激しい痛みと、窒息感。
凡太(だが……)
たった一つ敗北は、それら全てよりも激しく、凡太の心と体を焦がす。
凡太「あー……」
肺の中の空気を全て吐き出し、凡太は泥まみれの手で両目をグッと拭う。
目に溜まった熱いものは全てこぼれ落ち、泥水に紛れる。
凡太「……」
目を開けた時、視界はもう歪んでいなかった。雲は厚く、まだ雨は降っていたが、雨粒の一つ一つも、
泥塊の様な雲の腹も、はっきりと目に映る。
そしてその視界にもう一つ、大きな手。
若林「……掴まれよ」
凡太「若林……」
泥の中で仰向けに倒れる凡太に、若林は手をさしのべる。
その大きな体も、凡太と同じように雨に濡れ、泥にまみれていた。
凡太「……」
★若林の手を……
A:掴む。
B:掴まない。
先に2票入った選択肢に決定します。
314 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 18:28:44 ID:jqXrjIcY
上げてなかった。
結構重要選択です。
315 :
森崎名無しさん
:2011/03/20(日) 18:30:43 ID:T3xbQn5c
A
強かったよゲンさん。
316 :
森崎名無しさん
:2011/03/20(日) 18:39:04 ID:iVlNl0go
A
317 :
森崎名無しさん
:2011/03/20(日) 20:49:29 ID:???
読み切り分終わるな
318 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 22:08:39 ID:2aPfAXZs
> A:掴む。
凡太「……」
凡太は黙って差しのばされた手を掴む。
その手を若林は強く引き、凡太の身体を泥の中なら引き起こす。
若林「また、サッカーやろうな」
凡太の身体を引き起こしながら、若林は言う。
凡太「ああ……」
雨に濡れる顔を若林に向け、凡太は静かに、しかし力強く答えた。
しかしほぼ時を同じくして、敗北よりも更に過酷な現実に置かれた男が居た……。
319 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 22:09:47 ID:???
〜控え室・試合終了時〜
ピーーーーーーーーーーーーーーー!
翼「……!」
控え室まで聞こえた長い笛の音に、翼は身体をびくりと震わせる。
翼「試合が……終わった」
結果は誰に聞くまでもない。ある意味翼自身が一番それを知っている。
前後半60分、延長前半10分、退場になるまでの後半約5分。
そして、退場してから試合が終わるまで、ピッチに立つことの出来なかった5分。
雨に濡れた体は既に乾き始めている。肌に張り付いた泥は乾いて砂になっている。
身体の熱は冷め、早かった息は落ち着き、早鐘のように拍っていた鼓動は静まって、痺れるような全身
の疲労は、時間と共に癒えた。
にも関わらず、翼は外で雨に打たれている21人の誰よりもやつれて見えた。
翼「……僕は……何故こんな事に……どこで……何を間違えたんだ……」
誰もいない控え室で、翼は虚空へ向かい問いかける。
答える者は居ない。それは翼も知っている。しかし、それでも翼は呟かずには居られない。
翼「どこで……何を……」
再び答えるもののない問いが虚空に放たれる。それはさざ波のように小さな部屋を満たし、白い壁に
阻まれ、吸い込まれるように消える。
……筈だった。
320 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 22:14:08 ID:???
???「全てだ……始まりから全てが、全てのものが間違っていた……」
それはあり得べき事か、虚空が翼の問いに答えた。
翼「な……んだ?」
廃人のように呆然としていた翼も、事態の異常さにふと我を取り戻す。
虚空は続けて言う。
???「全てが、全ての始まりから間違っていた。かの者がこの世界に現れた時から……」
翼「なんだ?何なんだこれは……?」
幻聴とも思えないその事態に狼狽する翼。
声は尚も続ける。
???「お前はお前の定められた道を踏み外した……」
そして厳かに告げる。
???「だが案ずるな……善の皆善なるを知らしめ、その定める道を取り戻し世界の行く手に正しき
道を敷くのだ……」
翼「何を言って……!」
ヴォンッ……!
突然、翼の周辺を光が包む。
翼「うあっ……うあぁぁぁぁぁ!」
そして一瞬の後、その光は翼と共に消える。
………………
そして、静寂だけが残った。
321 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 22:16:28 ID:???
〜同時刻〜
若林「また、サッカーやろうな」
凡太「ああ……」
死闘の末なにがしかの感情を共有した若林と凡太。
石崎「負けちまったなぁ……」
その光景を遠くに見ながら、石崎は溜息もような呟きを洩らす。
石崎「でもまあ、あいつらは全力を尽くしたしな……満足なのかもな」
と、その時翼の事を思い出す。
石崎「でもアイツは……大丈夫かな。叩きのめされてなきゃいいが……」
ある意味自業自得だが、それでも苦楽を共にしたチームメイト。ばっさりと切り捨てる気にはなれない。
石崎「明日にでも足腰立たなくなるまで特訓させるか……今はそれが一番の薬だろう……」
そんなことを考えながら、ぼんやりと凡太達の方を見ている時、その異変は起こった。
ヴォンッ……!
石崎「な、なんだアレは!?」
突然凡太と若林の身体が強い光に包まれる。
石崎「いけねぇ!ヤバイ感じがする……!」
光の強さに不吉な者を感じ、石崎は慌てて凡太達の方へ駆け寄る。
しかし、その石崎を拒むように、光は弾ける様に強さを増した。
石崎「うわぁ!」
思わず目を瞑り足を止める石崎。
石崎「くそっ、何なんだ一体……」
そして目を開けた時、そこには凡太の姿も、若林の姿もなかった。
石崎「そ、そんな……そうなってるんだ!?」
そう叫び、凡太立ち退いた場所へ駆け寄る石崎。だが、既にそこには何もない。
何の跡形もなく、翼も若林も消えている。
石崎「二人とも……どこへ……」
呆然と呟く石崎の声、それのみが、虚空に響いた……。
322 :
森崎名無しさん
:2011/03/20(日) 22:16:59 ID:???
一体何が始まるんだw
323 :
森崎名無しさん
:2011/03/20(日) 22:18:28 ID:???
やっぱ「おのれ凡太!貴様のせいでこの世界も破壊されてしまった!」じゃね?
324 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 22:22:21 ID:???
短いですが、今日はこの辺で。
地味さを愛してくれた人には申し訳ないですが、これから先はかなりの超展開で地味さはダウンしてしまいます。
展開も振り幅が大きいので付いてきてもらえるかも正直心配ではあるんですが……。
何とかヨロシクお願いします。
325 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/20(日) 22:27:23 ID:???
あ、後この世界では覚醒出来なかった翼ですが、覚醒していたらこんな技能を覚えました。
ヒールリフト(1/4でドリブル+4)
ジャンピング回避(1/4でドリブル+2)
オーバーヘッドキック(高シュート力+2)
レジェンドデストラクション(SGGK伝説無効)
アキちゃんの声援(対若林判定に+2)
一個も覚えませんでしたが。
326 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:14:04 ID:???
修哲MF1「な、何だったんだ今の光は!?」
その異常な現象は、当然修哲イレブンにも騒ぎを起こしていた。
修哲SB右「わ、わからん、わからんがしかし……キャプテンが消えちまった!?」
修哲MF右「お、おい、冗談じゃねぇぞ!試合が終わったばっかりだってのに、なんなんだよこの怪現象は!」
修哲CB前「俺に聞かれたって分かる訳ねーだろ!」
修哲FW右「もしかしたら何かの爆発……キャプテンは吹っ飛ばされたのかもしれない!」
修哲MF左「爆破ったって、何の音もしなかったじゃないか!?」
何が起こったのか全く理解出来ず、大混乱に陥る修哲イレブン。
修哲CB奥「落ち着けお前ら!とにかくキャプテンを捜そう!」
修哲SB左「あ、ああ……そうだな」
修哲CB奥の提案で一応の方向性を与えられた修哲イレブンは、ほんの少しだけ落ち着きを取り戻す。
修哲DMF「キスーギ、お前もキャプテンを……」
と、そこで初めて気付く。
修哲DMF「あれ、キスーギの奴は……?」
修哲CB前「おいどうした、早く探しに行こう!」
修哲DMF「いや、キスーギの奴が……どこにも居ない!?」
修哲CB奥「何だって?」
慌てて辺りを見回す修哲CB奥。だがどこを見渡しても、さっきまで居たはずのキスーギの姿はない。
修哲CB奥「キスーギまで……消えた!?」
327 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:15:55 ID:???
……気が付くと、凡太は混沌に漂っていた。
凡太「ここは……!」
凡太は既に何度か体験した感覚である。その暗闇に驚きはしたが、慌てはしない。
若林「な、なんだここは!?」
だが若林はそうはいかない、突然虚空に放り出された不思議な感覚に狼狽する。
凡太「落ち着いてくれ若林!大丈夫だ……多分」
若林「多分って……て言うかここはどこだ!?何で俺達はこんな所に居るんだ!?」
凡太の言葉でも、若林は冷静さを取り戻すことはなかった。この異常な状況では、当然といえば当然
といえた。そして……
ヴォンッ……
???「ここは世界の海……」
若林「な、なんだ?誰だ!?」
声が響く。凡太にはもう馴染みの声だ。
凡太「……やっぱりお前か。なんだ、今度何の用だ?若林まで巻き込んで……」
???「ふふっ、私はただの仲介者。人と神の挾間をつなぎ、選択者の行く先を照らす燈火……。
誰かが世界の渦に巻き込まれたとしても、それは私のせいではないよ」
若林「わ……訳のわからねぇ事言ってんじゃねえよこの電波野郎!」
姿を見せぬ声の意味不明な言動に激昂した若林が怒鳴る。
???「お前の問いに答えただけだ、振られ男……」
若林「だ、誰が振られ男だっ!!」
???「お前だよお前。告白した翌日の試合中に振られるって……ぷぷっ、ハズカシー」
若林「てっ……テメーは殺す!絶対殺す!」
???「まあ落ち着けよ、振られ林」
若林「若林だ!てか姿見せろ、この卑怯者が!」
凡太「お、落ち着け若林!アイツの言うこといちいち相手にしてちゃ駄目だ!」
真っ赤になって暴れる若林を、凡太は懸命になだめる。
328 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:18:26 ID:???
???「若林、お前がここにいるのは私の仕業ではないが、私は親切にもお前を救いに来たのだ。
もう少し感謝してもいいと思うがの?」
若林「感謝だと〜……馬鹿も休み休み言え!」
???「お前が……」
ふっと、見えぬはずの姿が、若林の足下を指さした様な気がした。
???「混沌に溶けることを望まぬのであれば……」
若林「なんじゃこりゃあ!?」
そして若林が叫ぶ。
凡太「わ、若林……!?」
同様に凡太も叫び声を上げた。見るとあろう事か、若林の身体が足下から暗闇に溶けてゆく!
若林「じょ、冗談じゃ似ないぜ!なんなんだ一体!?」
凡太「おい!これはどういう事だ!」
声に詰め寄る凡太。だが声は、少しも慌てず答える。
???「世界の海……混沌の海原を渡れる者は選択者だけだ。それ以外の者がここを渡ろうとすれば、
混沌に溶け太極に帰る……」
若林「で、電波過ぎる!そんな電波な理由死ぬのは嫌だ!」
???「死ではない。混沌に溶けるだけだ」
凡太「そんな意味の分からない理屈はいい!若林を何とかしてくれ!」
ますます薄くなって行く若林の身体に、凡太は切迫した叫びを声にぶつける。
???「落ち着け。言ったであろう、救いに来たのだと……」
そう言うと、声はまた見えぬ指で若林を指し示す。
ヴンッ……
若林「な、何だ!?」
すると、若林の身体が光に包まれる。
凡太「この光は……!?」
???「恐れるな……」
329 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:20:02 ID:???
ヴォン!
凡太「……っ!」
一瞬、破裂するように光度が増し、混沌の暗闇を全て払う様な光が凡太の視界を奪う。
凡太は知る術もないが、その様は彼らが消えた時のそれとよく似ていた。
凡太「……一体どうなって!?」
そして、光が消える。
???「見よ……」
声、そして徐々に回復する視力。
凡太「……若林!?」
そこに、若林の姿はなかった。
凡太「どういう事だ!若林はどこへやった!」
???「慌てるな……」
ヴォン……
食って掛かる凡太をいなし、声は空間にボールを出現させる。
凡太「そのボールは……」
???「そう、お前の持つ力だ。そしてこのカード……」
声に従い、ジョーカーのスロットに差し込まれた黒いカードがリジェクトされる。
凡太「それは……」
330 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:22:34 ID:???
???「お前は若林に勝つことが出来なかった……」
凡太「な、なんだ?今はそんな話をしてる時じゃ……」
突然別のことを話し出す声に凡太は混乱する。
???「勝とうというするからこそ人は敗れ、敗れまいとするからこそ勝利を求める。敗北と勝利は
一面の表裏。勝とうとする心こそが敗北を産む……」
凡太「なんだ……勝っちゃいけないってのか?
い、いや、そんな場合じゃない!若林はどうなったんだってばよ!」
???「お前がこの世界で得たモノは「敗北感」勝利を求める強き力は、同じように強く敗北を引き寄
せる……また敗北は更に強き力への道標でもある。永遠に勝ち続けるモノ……そんなモノが存在する
のだろうか?」
声がそこまで言うと、カードが淡い光を放つ。
凡太「黒いカードに絵が……」
その光が収まり、カードには砦を守る屈強な将軍の絵が浮かび上がる。
★「召還・若林」のカードを手に入れた!
また、凡太が力を少し取り戻しました。
選手 ガッツ ド パ シ タ カ ブ せ 高/低
凡太 600 38 37 37 36 36 35 37 4 4
↓
凡太 700 48 47 47 46 46 45 47 4 4
331 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:24:07 ID:???
???「そのカードは選択者以外の者が混沌の海を渡る為の箱船……若林はその中にいる限り無事だ」
凡太「その中って……若林をカードの中に!?」
???「混沌を渡るにはそれよりない。安心しろ、そのカードをジョーカーのスロットに入れればす
ぐに若林はお前の前に現れる。おっと、今入れるなよ。ここで出ると消えちゃうからな」
凡太「いやいやいや、返してやってくれよ!僕は良いけど、若林まで巻き込んじゃ駄目だろ!?」
???「それは私の役目でもなければ力も及ばぬ。それに今戻ってもどうせ……」
凡太「なんだ……?」
珍しく言いよどんだ声の物言いに、何か不吉なモノを感じた凡太が聞き返す。
???「なんでもない……さあ、旅は始まったばかりだ!お前は次の世界へ行け!」
凡太「おい!またごまかし……!」
???「世界は止まらぬ、今何を聞いてもお前に出来ることはない。選択者たるお前は選び続けるほかない!」
声が一段と大きくなり、混沌の闇が波打つように凡太を押し流す。
凡太「おいまだ話は……!」
その声も虚しく、凡太は波に流され、混沌に浮かぶ巨大な塊。「世界」に引き寄せられ、溶けるよう
にその中へ落ちた……。
凡太「またごまかしやがって〜……!」
???「全てが終われば、還る日もあるだろう……」
332 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:25:50 ID:???
凡太「またごまかしやがって〜……!」
混沌での叫びが尾を引くように、そう叫びながら凡太はその世界に現れた。
凡太「くそっ、あいつ何も教えてくれないじゃないか……ってなんか変だな?」
不満を呟きながら凡太は奇妙な感覚に襲われた。
凡太「何というか……空を飛んでいるような……」
そしてすぐ奇妙な感覚の正体に気付く。
凡太「あー……もう驚かないよ、これぐらいじゃ」
身体のどこにも地面の感覚がない、凡太の身体は自由落下していた。
しかも下を見れば、地表まで軽く100mは有りそうだ。
凡太「これは死ぬかな……I can fly」
軽く覚悟を決め、凡太は目を閉じた。
そして、そのまま地表に落下する。
どかーーーーーーーん!
ちょうど真下にあった石造りの建物の屋根をぶち壊し、凡太は建物の中に落下した。
普通なら即死どころか全身バラバラに飛び散る所だが……。
凡太「いてて……まあね、死なないと思ってたよ」
落下をしていた時から、スートスロットボールが落下の速度をゆるめて居たのは感じていた。
そして石の屋根に叩き付けられた瞬間も、ボールが何らかの力で衝撃から身を守ってくれた。
凡太「あの声は得体が知れないが、こういう形で殺しには来ないだろうしな……」
呟きながら凡太は瓦礫を押しのけ立ち上がる。
凡太「っと……ここはどこだ?」
そして辺りを見回す。付近に瓦礫が散乱しているのは良いが、それ以外には家具らしきモノも何もない。
代わりに、というわけでもないだろうが、石造りの床から立派な石柱が何本も伸び、それがさっき突
き破った同じく石造りの天井を支えている。
凡太「人が住んでるって感じじゃないけど……やたら立派だよなぁ。
日本って感じじゃない……外国の……そうだ、テレビで見たギリシャの神殿みたいだ」
333 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:27:46 ID:???
ドカッ……ドンッ……
と、その建物、仮に神殿、の奥から、何か物音が聞こえる。
凡太「あっちの方から何か音が聞こえるな……どうよう」
瓦礫から這いだした凡太は、少し悩んでからそちらの方へ歩き出した。
凡太「やばくなったらすぐ逃げればいいや……」
神殿の奥へ進んでゆく凡太。
ドカァ!ガスッ!
音はどんどん大きくなってゆく。
凡太「何て言うか……固い物をぶっ叩くような音だよなぁ……」
既に嫌な予感しかしなかったが、凡太は更に奥へ進む。
凡太「扉か……でっかいな」
そして大きな扉の前に辿り着く。先程からの音は明らかにこの扉の向こうから響いている。
凡太「怖いけど……」
静かに、中に居る何者かに気付かれないよう、ゆっくりと扉を開ける凡太。
ドゴォォォォォォォォォン!
334 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:29:08 ID:???
凡太「な、なんだぁ!?」
扉を開けたとたん鳴り響く爆音。とても人間の出せるような音ではない。戦闘機の爆撃か、戦車の砲
撃のような音だ。
凡太「なんだ、こりゃ……」
しかし凡太の目に飛び込んできたのはそのどれでもない。金色の鎧のような物を着た二人の男が対峙
している光景だった。
そしてその二人の間に置かれた、黄金のボール。
凡太「なになに、何が起こってるの!?」
混乱の極みにある凡太の視線の先で、二人の男が同時に動く!
マッチョなアニキ風の男「喰らえ!ライトニングプラズマ!」
グァッ!!
目を瞑った長髪の男「天魔降伏!Ω!」
ドゴォォォォォォォォォン!
凡太「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
何が起こったのか、凡太の目にはそれさえも分からない。
二人の脚が一瞬光ったと思った次の瞬間、先程と同じ爆音が部屋を満たし、凡太がのぞき込む扉から
猛烈な圧力を伴って吹き出す!
凡太「あっ……?あっ……? えっ、これはあれだろ。なんかの間違いだよな?だって俺さっきまで
若林とサッカーしてたんだし、これはどう見ても違うってか……」
あまりの事態に混乱の極みに達する凡太の脳。
が、そこに更に追い打ちを掛けるように、あの声が響いた。
335 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:30:30 ID:v8xnIrag
???「凡太、スートスロットーボールであの二人のどちかを狙撃しろ!」
凡太「声!?えっ、いやお前馬鹿だろ!!なに言ってんのか解ってんのか!?」
???「解っている」
凡太「ぜってー嘘だ!あんな人間兵器みたいな奴にサッカーボールぶち込むって……いやもう何もか
もおかしいって!俺が狂ってなきゃ世界が狂ってるよ!!」
???「お前がどう思おうとしらん!だがこれだけは断言しよう!このままもたもたしてたらお前は
確実に殺される!この情報は私からのサービスだ。信じないのは勝手だが、確実だぞ!」
凡太「殺……!?脅しかよ!もう最低だ!」
???「早くしろ!」
★急かす声に……!
A:マッチョなアニキ風の男を狙撃!
B:目を瞑った長髪の男を狙撃!
C:狙撃しない!
*非常に重要な選択なので、先に3票入った選択肢に決定します。
336 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 13:32:44 ID:???
>>322-323
自分で書いておいてなんですが、狂った展開ですw
しかし世界を回るというのは初めからの考えなので、これからもっとカオスに。
337 :
森崎名無しさん
:2011/03/21(月) 13:33:00 ID:b0ukUR36
C
338 :
森崎名無しさん
:2011/03/21(月) 13:34:06 ID:9Grm4eFc
B
339 :
森崎名無しさん
:2011/03/21(月) 13:34:46 ID:GLlCGtQg
B
340 :
森崎名無しさん
:2011/03/21(月) 13:44:39 ID:ntlWB20U
B
341 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 14:24:17 ID:???
> B:目を瞑った長髪の男を狙撃!
凡太「くそっ……それでも、まだ死にたくない……!」
声は信用出来なかったが、死にたくない凡太はボールを足下に落とす。
それと同時に、凡太は気付いていなかったが、黄金の鎧を着けた男達の奥にいる、怪しげな冠とマン
トを着けた男も動いた。
怪しいマント(むぅ……シャカはアイオリア、アイオリアはシャカしか目に入っていない……まさに千日戦争の態勢)
怪しげなマントの手が微かに動き、二人の次の動きに備える。
怪しいマント(いかにアイオリアと雖も今ならば……!)
マッチョなアニキ風の男「行くぞシャカ!」
目を瞑った長髪の男「ふっ……」
怪しいマント(今だ……!)
凡太「どうとでもなれ!タイガーショット!」
どごぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
凡太「えっ……!?」
凡太の脚から放たれたボールは凡太自身でさえ思いもよらぬ程の威力で目を瞑った長髪の男に放たれた!
凡太「ぼっ、僕のシュートってあんなに威力有ったの!?」
342 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 14:25:29 ID:???
怪しいマント「なにっ……邪魔者!? シャカ!」
目を瞑った長髪の男「むっ……!」
怪しいマントの声で、長髪の男は凡太のタイガーショットに気付く。
マッチョなアニキ風の男「俺の目の前で余所見とは良い度胸だ!」
それを見て、マッチョ男のマントが翻る。
怪しいマント「っ……やむを得ん……!」
マッチョなアニキ風の男「貴様……教皇!?」
マントの男から放たれた殺気に咄嗟に気付き、マッチョ男は長髪に放とうとした攻撃を咄嗟にマントの男へ向けて放つ。
怪しいマント「幻朧魔王拳!」
マッチョなアニキ風の男「ライトニングプラズマ!」
ピシィ……!
怪しいマント「なにぃ!?」
マッチョなアニキ風の男「くっ……!」
343 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 14:26:35 ID:v8xnIrag
一方、正面の心配が無くなった長髪の男は、凡太のタイガーショットを迎撃する。
目を瞑った長髪の男「……天魔降伏!」
先着2名で(順番通りじゃない書き込みは無効)結果が出ても一応最後まで引いて下さい。
★凡太 タイガーショット (! card) 54+(! dice + ! dice)=
★長髪の男 天魔降伏 (! card) 54+(! dice + ! dice)=
!後のスペースを消して書き込んで下さい。
MAX【凡太】−MAX【長髪側】
≧2→長髪が吹っ飛んだ!
=1、0、−1→両者吹っ飛んだ!
≦−2→凡太が吹っ飛んだ!
344 :
森崎名無しさん
:2011/03/21(月) 14:27:42 ID:???
★凡太 タイガーショット (
ダイヤ6
) 54+(
1
+
2
)=
345 :
森崎名無しさん
:2011/03/21(月) 14:28:00 ID:???
★凡太 タイガーショット (
スペードQ
) 54+(
3
+
1
)=
346 :
森崎名無しさん
:2011/03/21(月) 14:28:27 ID:???
★長髪の男 天魔降伏 (
ハート2
) 54+(
4
+
5
)=
347 :
森崎名無しさん
:2011/03/21(月) 14:51:49 ID:???
そのシュートは音速を超え光速に…ゴールネットを突き破るだけでなくフィールドを抉りスタジアムを砕く
それが小宇宙サッカー!俺にも何を言っているのかがわからない
。凡太シュートになるとへたれるね
348 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 15:06:55 ID:???
まあ、実際の試合はいつも通りのトンデモサッカーです。
ただ、ちょっと吹っ飛びが増えて命がけになるだけで。
349 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 15:34:52 ID:???
> ★凡太 タイガーショット ( ダイヤ6 ) 54+( 1 + 2 )= 57
> ★長髪の男 天魔降伏 ( ハート2 ) 54+( 4 + 5 )= 63
> MAX【凡太】−MAX【長髪側】≦−2→凡太が吹っ飛んだ!
本人も驚く程の威力で放たれた凡太のタイガーショット。
しかし長髪の男、シャカの攻撃はそれを遙かに上回った。
シャカ「Ω!」
ピカッ!
凡太「えっ、何?」
ドガァァァ!!
凡太「グハァ!?」
光が見えたと思った瞬間、凡太ははじき返されたボールと共に後ろの石柱に叩き付けられた。
シャカ「餓鬼が内を血迷って迷い出たか……黄金の戦いに割り込んだ罪、最早救いがたい」
完全に吹き飛ばされ意識を失う凡太の元に、シャカがゆっくりと歩み寄る。
マッチョ「むっ……いかん!」
それを察知したマッチョ。
マント「余所見かアイオリア……!」
ピカッ……ドガァ!
350 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 15:35:54 ID:???
アイオリア「くっ……!」
マントの脚が光り。マッチョ、アイオリアの後ろの石柱が砕ける。
アイオリア「何者かしらんが、あの少年を死なすわけにはいかん……ライトニングプラズマ!」
アイオリアはマントにではなく辺りの柱に向けて拳を放つ。
ピシィ!ピシィ!ピシィ!ガラガラガラ!
マント「むっ……」
大量の瓦礫がマントとアイオリアの間に積み重なる。
アイオリア「勝負は後日!」
そのまま身を翻し、凡太の方に駈けよる。
シャカ「ふむ、せめて楽に死なせてあげましょう……」
そして、今にも凡太にとどめを刺そうとするシャカ。
アイオリア「シャカ!お前の相手は俺だ!ライトニングボルト!」
ピカッ!
シャカ「むっ……!」
アイオリアの攻撃に、シャカは凡太に向けていた拳を引きこれを弾いた。
アイオリア「子供を殺しても仕方有るまい……!」
シャカ「……」
シャカは目を瞑ったまま答えない。
アイオリア「ここは引かせて貰うぞ!」
アイオリアは凡太の小脇に抱え、念を込める。
すると、アイオリアの身体がフッと消える。
シャカ「……ふっ」
マント「転移か……(ちっ、しとめ損なうとは)」
351 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 15:36:55 ID:???
教皇の間から転移したアイオリアは、聖域内某所に凡太を伴い出現する。
アイオリア「……逃げ切れたか。もしかしてシャカの奴、わざと俺を……?」
聖域でも最強の一角を占めるシャカから、いかにアイオリアとは言えこうも簡単に逃げられたのは、
やはりそうとしか思えない。
アイオリア「今後、奴が敵に回らなければいいが……」
しかし、今は少年、凡太の治療が先決で有る。
アイオリア「うーん、手当の仕方なんかしらんしなぁ……アイツに頼むか」
凡太「うーん……いたた……はっ!」
シャカに吹っ飛ばされ気を失った凡太。気が付くと、そこは粗末な石造り小屋のような所だった。
凡太「……ここは?」
辺りを見回す凡太。だが側には誰もいない。
凡太「吹っ飛ばされたんだよね……なんか人間兵器みたいな奴に。よく生きてたなぁ……」
そう思い、強打した胸の辺りを触る。地肌の感触ではなく、布の感触。凡太の胸には包帯が丁寧に巻
かれていた。
凡太「治療……されてるなぁ。あの状況で助かったんだから、誰か助けてくれたんだよね、その人が
治療も……マッチョの人だろうか?」
だが彼の姿は見えない。既に時刻は夜のようだ、窓から見える夜空には、星が輝いている。
凡太「あれは……天馬座だったっけ?」
???「そう、天馬座さ」
凡太「うわっ!だ、誰!?」
不意に掛けられた声に凡太は驚きそちらを振り返る。
???「脅かしちまったかい?悪かったね」
そこには一人の女性が立っていた。いや、正確に言えば女性だと思われる人物が立っている。
352 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 15:38:18 ID:???
凡太「あ、あなたは?」
凡太は多少警戒しながらそう聞く。その人物は顔を銀で作ったような大きな仮面で覆っている。胸の
ふくらみは女性のようだが、凡太の常識から言えば不審この上ない。
???「ふっ……人に名前を聞く時は自分から名乗るもんじゃないかい?」
凡太「あっ、済みません」
不審者に常識を諭された凡太は、素直に謝り自分から名乗る。
凡太「僕は平山凡太、南葛SCのFWで……」
???「ほう、サッカーをやるのか……だけど、常人が聖闘士の戦いに横やりを加えちゃいけないね、
死ななかったのは奇跡だよ」
凡太「せ、聖闘士?何ですかそれ……」
???「……見たところ東洋人だね。それなら知らなくても仕方ない。聖闘士ってのは、アテナに与
えられた聖衣とボールを使い、地上の平和を守る正義の戦士だよ!」
仮面の人物は若干興奮気味に語った。
凡太「えーっと……それってサッカーでって事ですか?」
???「当たり前だろ。ボール使う競技なんてサッカーしかないんだから」
凡太「え〜……」
どうやら凡太が持つ常識は捨てた方が良さそうだった。
凡太(サッカーでどうやって平和を守のか疑問だけどきっとボールぶつけて殺すんだろうな、さっきみたいに。
あれだけの威力があれば戦車だってぶっ壊せるだろうし。てかそんなの受けてよく生きてたな、僕)
???「おっと、そういえばまだこっちが名乗ってなかったね」
凡太「あっ、はい。やはりお姉さんも聖闘士……」
???「ああ、ヒカル。私はイーグルの聖闘士ヒカル」
353 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/21(月) 15:40:22 ID:???
いったんここまでで。
しばらくアドベンチャーモードが続きます。
354 :
森崎名無しさん
:2011/03/21(月) 21:08:57 ID:???
乙でした。
なんだかタイトルとかけ離れたお話になりそうですね。
355 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/22(火) 05:37:11 ID:???
そうですねぇ、でも逆説的に合ってると言えるかも。
一応サブタイトルも有るんですよ「Golden Age」って。
タイトルが既にネタバレなんですけどねw
356 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 18:58:25 ID:???
凡太「ヒカル……さんが、僕を助けてくれたんですか?」
ヒカル「ん?いや、お前を助けたのは私じゃないよ」
凡太「じゃあ……」
と、凡太が口を開き掛けた時、小屋の入り口の木戸が開いた。
アイオリア「ヒカルー、買ってきたぞ〜」
ヒカル「お帰りアイオリア」
凡太「あなたはあの時の……」
アイオリア「おっ、坊主目が覚めたのか。どうだ具合は?」
見ると、凡太が気を失う前、謎の声から狙撃しろと言われた、鎧を着た二人の内一人だ。
今は鎧を着ていないが、精悍な顔つきと引き締まった筋肉は間違いようもない。
凡太「あっ、体中痛いですが、何とか……」
アイオリア「そりゃあよかっ。正直、死んだと思ったからなぁ……ははっ!」
凡太「死……」
あっけらかんと言うアイオリアに唖然とする凡太。
ヒカル「それよりアイオリア、頼んだものちゃんと買ってきたかい?」
アイオリア「ああ、えーっと……傷薬と包帯と……パンとチーズ……だっけ?」
ヒカル「……消毒薬とミネラルウォーターは?」
アイオリア「あっ……」
ヒカル「忘れたんだね……」
慌てるアイオリアを見て、溜息を吐くヒカル。
ヒカル「まあいいさ、この坊やの傷の具合ならもう治療も要らないだろう」
アイオリア「そ、そうか
その様子を見てあからさまにほっとするアイオリア。
アイオリア「な、よかったな坊主」
凡太「はっ? え、ええ……おかげさまで」
急に話を振られ、慌てる凡太。
357 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 18:59:46 ID:???
アイオリア「おお、そう言えばまだ名乗っていなかったな。
俺はアイオリア。聖域を守る12の黄金聖闘士の一人獅子座のアイオリアだ」
凡太「獅子座のアイオリアさん……えーっと、僕は平山凡太です、南葛の……まあその辺りは後で良いか……
あの、アイオリアさんが僕を助けてくれたんですか?」
アイオリア「ん、ヒカルから聞いてないのか?」
ヒカル「まだ坊やは起きたばかりだからね」
アイオリア「そうか。まあ、助けたというか、一緒に逃げてたようなもんだな。あの時、坊主がシャ
カにシュートをぶち込んでくれなかったら、俺は教皇にやられていたかもしれん。まあおあいこだ」
凡太「教皇……また新単語……正直理解が追いつきません……」
耳慣れない単語の氾濫に頭を抱える凡太。
凡太(これがあの声の言っていた「世界」の違いか?翼君の所ではこんな違和感は無かったのに……)
ヒカル「ところで……」
凡太「はい?」
頭の中の混乱を整理しようと必死になっている凡太に、ヒカルが問いかける。
ヒカル「さっきも話に出たけど、あんたあのシャカにシュートぶち込んだんだって?」
凡太「シャカ?」
アイオリア「お前がシュートをぶち込んだ奴だ。知らなかったのか?」
凡太「ああ、あの長髪の……あの人シャカって言うんだ」
アイオリア「おいおい……何も知らずに黄金聖闘士にシュートぶち込んだのかよ……」
ヒカル「しかもあのシャカに……お前何で生きてるの?」
凡太「そんな事言われても……生きててすいません……」
ヒカル「そう言う意味で言ったんじゃないが……聞けば急に教皇の間に現れたって言うし、その辺の
所、詳しく話してくれないかい?
凡太「……そうですね。話せば複雑怪奇な事情なんですが……」
358 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 19:00:49 ID:???
凡太アイオリアとヒカルに今までに起きたことを、南葛のグラウンドに現れてから現在まで、全ての
ことを洗いざらい話した。
凡太「……と、言うわけで今に至る訳なんです」
アイオリア「……にわかには信じがたいな」
全ての話を聞き、難しい顔で考え込むアイオリア。
凡太「ええまあ……僕自身信じがたいんですが……」
ヒカル「嘘は言ってないだろうね?」
半信半疑のヒカル。
凡太「嘘だったらいいんですが……」
自信の状況に今更ながら困惑するヒカル。
アイオリア「……確かに信じがたいが、坊主のシュートが一瞬とは言えあのシャカの注意を引き、常
人なら即死するはずの天魔降伏を受けて軽傷で済んでいるのも事実だ」
ヒカル「……じゃあ?」
アイオリア「やはり、異常な何かがあるということだろうな……」
ヒカル「邪悪ななにか?」
アイオリア「いや、それは解らないが……」
アイオリアとヒカルも同じように困惑する。彼らの常識から言えば、凡太の存在の方が非常識なのだ。
359 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 19:04:59 ID:0a7pY182
ヒカル「何か……その話の証拠になるような物はないかい?」
考えあぐねたヒカルが凡太に言う。
凡太「証拠といわれても……あっ、そうだ。スート・スロット・ボールは……」
いつも突然現れたり消えたりするボールだが、証拠といえばこれこそが唯一の証拠だろう。
アイオリア「お前がシャカにけりつけたボールか?」
凡太「はい、あれがあれば……」
周りを見渡す凡太。
ヒカル「そのボールかどうかは解らないけど、アイオリアがお前を運んできた後、いつの間にか側に
落ちてたボールなら……」
そう言ってヒカルは部屋の隅からボールを持ってくる。
凡太「あっ、それです」
ボールを受け取る凡太。シャカに蹴り返されたせいか、それとも他の要因か、カードは一枚も入っていない。
凡太「カードは……よかった、あった」
アイオリア「そのボールがさっきの話に出てきた……?」
凡太「そうです、このボールで……」
★SSBで……
A:そうだ、若林を出してやらないと。
B:適当なカードを入れてみるか。
先に2票入った選択肢に決定します。
360 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 19:12:03 ID:frTNaHjM
A
361 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 19:17:16 ID:ZF3AwRq+
A
362 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 20:12:16 ID:???
> A:そうだ、若林を出してやらないと。
凡太(そうだ!若林出してやらないと……)
ヒカル「そのボールで、どうするんだい?」
凡太「あっ、はい。えーっと、アイツの言うことにゃ、このカードをジョーカーのスロットに……」
凡太は若林の召還カードを取り出し、ジョーカーのスロット入れた。
ピカッ!
アイオリア「おおっ?」
ヒカル「なに?」
ボールが一瞬強い光を放ち、アイオリアとヒカルは目を細める。そして……。
若林「おっ……おおっ!?」
凡太「若林!」
光が消えると、そこには以前と変わらぬ若林の姿があった。
若林「凡太……? な、なんだここは?」
状況が掴めない若林。
ヒカル「人がいきなり現れた……」
アイオリア「転移でもないようだが……これは一体?」
説明を聞いたいてアイオリア達も、実際見るその現象に驚きを隠せない。
若林「……俺はたしか、妙な所で妙な声に……そうだ、身体が消えかけて……!」
若林は慌てて自分の脚を見る。
若林「あ、ある!助かったのか!?」
凡太「ああ……あの声の言う事はいまいち信用出来なかったけど、本当だったようだ」
若林「しかし何だ?ここはどこだ?何が起こってるんだ?修哲の連中は?今俺はどうなってるんだ?」
若林は矢継ぎ早に凡太に質問する。
凡太「落ち着いてくれ若林君。僕も完全に状況を把握してる訳じゃないんだが……」
そして、凡太は若林が消えてから今までのことを若林に説明しする。
363 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 20:16:26 ID:0a7pY182
若林「……信じられん」
全てを聞き終えた若林は呆然の体でやっとそう呟く。
凡太「僕も信じられないが……今ここにこうしているのは事実だ」
若林「事実だって……こんな事実認められるか!!」
理解を超えた事態に若林の理性が限界を超えたのか、突然凡太の胸ぐらを掴み掛む。
凡太「わ、若林君……!」
若林「どうすんだよ全国大会は!?学校は!?それに俺の家族……ああっ!?アキちゃん!?
アキちゃんはどうなるんだよ!?俺折角勝ったのに!?
狼狽して世迷い言を抜かす若林。
凡太「わ、若林君、まだアキちゃんのこと諦めてなかったのか……」
★喚く若林に……
A:大丈夫だ……とは言えないけど、元の世界に戻れるはずだ。
B:すまない……多分僕が君を巻き込んでしまったんだ。
C:お、落ち着いてくれ、どうせもう振られてたじゃないか……。
先に2票入った選択肢に決定します。
364 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 20:23:09 ID:obLYtmB+
A
365 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 20:56:38 ID:GLEC+emA
A
366 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 22:08:28 ID:???
> A:大丈夫だ……とは言えないけど、元の世界に戻れるはずだ。
凡太「大丈夫だ……とは言えないけど、元の世界に戻れるはずだ」
若林「凡太!お前それ何の根拠があって言ってんだァ!?」
裏付けのないその言葉は、還って若林を激昂させてしまった。
凡太「オ、オレにも良くわからないんだ、謎の声に無理矢理この世界に連れてこられさせられたんだ!」
若林「貴様ー!よくもそんな無責任な事を〜!!」
凡太の襟首を掴み、力任せにがたがたと揺さぶる若林。
凡太「あばばばばば……」
高速で揺すられ言い訳すら言えなくなつ凡太。
ヒカル「おい、その辺にしておやりよ」
と、その様子を見かねたヒカルが口を挟む。
若林「うるせぇ!女は引っ込んでろ!」
ヒカル「あっ?今なんて言った?」
瞬間、ヒカルの雰囲気が(顔は見えないが)剣呑なものに変わる。
若林「女は引っ込んでろって言ったんだ!変な仮面なんか付けやがってこの変態がァ!」
ヒカル「貴様……私が下手に出ているからって、いい気になるんじゃないよ……」
若林「素顔も見せないで何が下手だ!人と話す時ぐらい仮面を取りやがれ!」
ヒカル「仮面を取れだと……?」
その一言にヒカルの拳がギュッと握られる。
アイオリア「お、おいヒカル……アイツは何も知らないんだから……」
一触即発のその様子に、アイオリアがおろおろとヒカルをなだめる。
凡太「わ、若林君……ヒカルさんは僕を助けてくれた人なんだ、喧嘩を売るようなことは……」
胸ぐらを掴まれながら、凡太も懸命に若林をなだめる。
若林「知るか!とにかく俺は……」
367 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 22:10:22 ID:???
ヒカル「こらデブ!」
と、尚も凡太に怒鳴り散らそうとした若林へ向け、今度はヒカルの怒声が飛んだ。
若林「な、なんだ!?ってか誰がデブだ!」
いきなりの大声に若林も毒気を抜かれたようにびくりとし、ヒカルの方へ向き直る。
ヒカル「お前だよ、お前。さっきから黙って聞いてりゃ聖闘士相手にずいぶんな口をきいてくれるじ
ゃないか……」
若林「な、なんだよ……てか黙ってなんかいなかったろ」
ヒカル「えぇ?仮面を外せだって……あんたそれがどういう意味か解って運だろうねぇ?」
ねめつけるように(顔は見えないが)若林を睨み、ヒカルは言う。
アイオリア「お、おい……」
ヒカルの腕を取り、それを静止するアイオリア。だが、ヒカルはその手を振り払う。
若林「意味だぁ?人と話す時に仮面を外すなんざ常識だろうが!意味なんか知るか!」
ヒカル「……あぁ? ふっ……ふふっ……どうやらお仕置きが必要なようだねぇ……」
若林「あっ?」
若林も負けずにヒカルをにらみ返す。
アイオリア「おい……ほんとにもう……」
ヒカル「表に出ろ小僧!聖闘士の掟をその身体に教えてやる!」
若林「上等だババァ!ぬっころしてやるから覚悟しやがれ!」
凡太「ちょ……若林君落ち着いてくれよ!」
若林「うるせえ!女に喧嘩売られてしっぽ巻いて逃げられるか!」
そう言って若林は凡太の胸ぐらを掴んでいた手を離す。
ヒカル「いい度胸だ……ついてきな!」
そう言ってヒカルは若林を促し外へ出る。
若林「てめえこそ覚悟しろ!」
若林もヒカルの後を追う。
アイオリア「ああ、もう……しらんぞ」
凡太「ぼ、僕たちもいきましょう!」
368 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 22:14:20 ID:???
若林「で、仮面女。ここで何しようってんだ?殴り合いじゃねぇのか?」
ヒカルに連れられて、若林は少し離れた場所にある広場にいた。
ヒカル「アレをみな」
訪ねる若林に、ヒカルは自分の背後を親指でさす。
若林「うん?アレは、サッカーゴールの様だが……」
ヒカル「そうだ、凡太の話では、お前は凄腕のGKという話じゃないか?」
若林「……まあな、俺は日本一のGKだ」
ヒカル「ふふっ、威勢が良いな。いいか、この世界では神々の時代からもめ事は全てサッカーで決着
を付けてきた。つまり……わかるな?」
若林「……俺とサッカーで勝負しようってのか?」
ヒカル「察しが早くて助かる。私が勝ったら……そうだな、土下座して謝って貰おうか。それから、
もう凡太にごちゃごちゃ文句は言うな」
若林「俺が負けるわけねぇだろ、変態仮面女」
ヒカル「……お前が勝ったら、私が土下座だ」
若林「むっ……そうだな、あと、そのマスクも外せ。表情が解らなくて不気味だ」
ヒカル「……わかった、以後お前の前ではこのマスクを外して話そう」
若林「よーし、いいだろう。あっさり勝ってそのマスク引っぺがしてやる!」
ヒカル「ふんっ……出来るものならな」
その様子を、追いかけてきたアイオリアと凡太が少し離れた場所で見ている。
アイオリア「あわわ……ヒカルの奴あんな約束して……」
凡太「だ、大丈夫ですか?若林君殺されちゃうんじゃ……」
アイオリア「そんなことよりヒカルのマスクが取られたら……ああ!」
凡太「ど、どうしたんですかアイオリアさん!?(あのマスクに何が?)」
369 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 22:15:28 ID:0a7pY182
ヒカル「このぐらいの位置でいいかい?」
ゴール前25メートル付近にボールをセットするヒカル。
若林「(エリア外だな)ああ、俺は良いぜ」
ヒカル「じゃあ行くよ!」
若林「いつでも来い!」
若林はスタンスをやや大きめに開き、ヒカルのシュートに備える。
ヒカル「ここだ!」
ヒカルは脚を大きく振りかぶり、渾身の力を込めシュートを放った!
ドゴォォォォォォォォォ!!
若林「!?お、思った以上に早いな……だがッ!」
先着2名で(順番通りじゃない書き込みは無効)結果が出ても一応最後まで引いて下さい。
★ヒカル 北国シュート (! card) 51+(! dice + ! dice)+(完全フリー+2)=
★若林 パンチング (! card) 52+(! dice + ! dice)+(SGGK伝説+3)=
!後のスペースを消して書き込んで下さい。
【備考】
若林:ダイヤかハートで「とめる!(+3)」
ヒカル:北国シュート(吹っ飛び係数5)
「小宇宙・ダイスで6が出た時(もう一方のサイコロの目×2)」
*聖衣を着けていない人はふっとびで必ず怪我をします。
370 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 22:16:33 ID:???
★ヒカル 北国シュート (
クラブQ
) 51+(
5
+
1
)+(完全フリー+2)=
371 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 22:19:03 ID:???
★若林 パンチング (
スペード10
) 52+(
6
+
6
)+(SGGK伝説+3)=
372 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 22:19:50 ID:???
若林……人生の墓場に片足突っ込んだか……
373 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 22:21:46 ID:???
バヤシさんが幸せをつかむ外伝があってもいいじゃない
ヒカルちゃんならいなやはあるまいw
374 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 22:38:15 ID:???
ああイーグル魔鈴じゃなかったのはそういうことだったのか
それにしても鉄壁w
375 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 22:41:38 ID:???
若林もパワーアップしてるのね
376 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 23:36:10 ID:???
結果表書き忘れましたorz。2差以上付いてるので結果オーライです……。
> ★ヒカル 北国シュート ( クラブQ ) 51+( 5 + 1 )+(完全フリー+2)= 59
> ★若林 パンチング ( スペード10 ) 52+( 6 + 6 )+(SGGK伝説+3)= 67
MAX【シューター】−MAX【キーパー】
≦2→ボールを大きくはじき飛ばした。
地を這うヒカルの北国シュート。低空で飛来するそのシュートは、並のキーパーでは反応すら出来ず、
もし反応してもな触れた途端に吹き飛ばされただろう。だが……!
若林「俺はSGGK若林源三!世界を超えても俺のゴールラインは超えさせん!」
バシィィィィィィィィ!
ヒカル「ナニィ!?」
若林のパンチングは、聖闘士の放った必殺のシュートさえもはじき返した!
アイオリア「ああっ!?な、なんてこったァ!!!!」
凡太「さ、流石若林君!殺されないで良かった!」
アイオリアの悲鳴。凡太の安堵の声。二つが二つながら空に響く。そして……。
ポーン、ポン、ポン、ポン……
はじき飛ばされたボールが地面に落ちる。
若林「オラ!見たか仮面女!これがSGGK若林源三の実力だ!」
立ち上がり、ガッツポーズを取る若林。
ヒカル「……」
それを見つめ、ヒカルは黙り込む。
若林「どうした仮面女?んー……俺の勝ちだぜ?」
ヒカル「ああ……そうだな」
ふっと肩から力を落とし、ヒカルは小さく笑った(様に思えた)。
377 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 23:38:00 ID:???
アイオリア「ヒ、ヒカル……あのさ、彼は聖闘士ではないし、掟とか……」
そのヒカルにアイオリアが恐る恐る話しかける。
ヒカル「ふっ……あたしを卑怯者にする気かい、アイオリア?」
アイオリア「し、しかし……」
凡太「どうしたんですアイオリアさん?そんなに慌てて……」
不思議そうに訊ねる凡太。
アイオリア「お、女セイントが素顔を見せると言うことは……それは……それは……ああっ!」
凡太「ちょ、ほんとにどうしたんですか!?」
いきなり頭を抱えて転げ回るアイオリアに、凡太はおろおろと慌てる。
若林「……なんだ、ありゃあ?」
その様子をあきれたように見つめる若林。
ヒカル「……さあね、とにかく、勝負は私の負けだよ」
若林「お、おう……」
急にしおらしくなるヒカル。その様子に、さっきまで頭に血が昇っていた若林もちょっと不意を突か
れ狼狽する。
378 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 23:39:04 ID:???
すっ
ヒカル「済まなかったな、突然の事態に混乱している君にさっきの言葉は言い過ぎた……」
そしてヒカルは若林に土下座しようと、膝を折る。
若林「あっ、いやっ……」
殊勝なその様子に、若林はなんだかばつが悪いような気持ちになり、思わず手を伸ばしてヒカルの腕を取る。
若林「あー……いや、俺も言い過ぎたよ。土下座とかいいわ」
ヒカル「少年……」
若林「ちょっと混乱しちまってよ……スマン、悪かったな」
ばつの悪そうな若林の顔。
ヒカル「ふっ……」
その顔を見て、ヒカルも小さく笑う。
若林「ほら、立てよ」
ヒカル「ああ……」
若林の手に捕まり、ヒカルは素直に立ち上がる。
ヒカル「やさしいな、少年」
若林「……若林だ。若林源三。憶えといてくれ」
ヒカル「若林源三……ああ、憶えるよ」
若林「あんたの名は?」
ヒカル「ヒカルだ。名乗らなかったかな?」
若林「聞いてなかった。あんたのシュート、なかなかのもんだったぜ」
ヒカル「源三には通用しなかったがな」
そして、二人は同時に小さな声で笑う。
凡太「……良かった、仲良くなれたみたいだ」
その様子を見て、ほっと衣胸をなで下ろす凡太。
アイオリア「あああ?ラブコメ的なことならよそでやってくれないかなぁぁぁぁぁ!」
凡太「ど、どうしたんですかアイオリアさん?さっきから様子が変ですよ!?」
379 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 23:41:31 ID:???
ヒカル「そういえば……」
若林「んっ?」
ヒカル「もう一つの約束、まだ果たしてなかったな……」
若林「もう一つ……?」
ヒカル「仮面を……」
若林「ああ、そのことか、それももういいよ、俺も悪かったしさ」
ヒカル「いや……それでは私の気がすまん……」
若林「そんなもんか?まあ、土下座とかじゃないからいいけど……」
ヒカル「ふっ……大したものじゃないが、私の顔を見ておくれるかい?」
若林「ああ、いいよ」
アイオリア「ああ!?ちょっ……まっ……!?」
凡太「ア、アイオリアさん!?どうしたんですか!?」
ヒカル「凡太!ちょっとアイオリアと一緒に向こうへ行っててくれないか?」
凡太「えっ?何でですか?」
ヒカル「いいから、頼むよ!」
凡太「まあそう言われれば……行きましょうアイオリアさん……」
アイオリア「あっ!?やっ……ヒカルッ……ヒカルゥゥゥゥゥゥ!!!」
ずるずるずる
380 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 23:42:35 ID:???
凡太はヒカルに言われた通り、アイオリアを引きずってヒカルの家の方へ帰っていった。
若林「なんだ?そんなに見られたくないのか?そんならむりに取らなくても……」
ヒカルの行動に戸惑い、若林は気を回してそう言う。
ヒカル「いいんだよ……」
そう言うとヒカルは徐に仮面に手を掛け、ゆっくりとそれを外す。長い髪が揺れ、仮面を外したヒカ
ルの頬を直に撫でた。
若林「おおっ?」
思わず感歎の声を上げる若林。
若林「む、無茶苦茶美人じゃないか……」
仮面の下から現れたヒカルの素顔は、およそ若林が知る女性の誰よりも美しかった。
雪のように白い肌、薄紅を引いたような赤い唇、大きな目は、黒曜石の様に深く静かに輝いている。
若林「そんな美人のに……何で仮面なんか?」
ヒカル「ふっ……女聖闘士に掟があるんだよ」
若林「掟?」
ヒカル「そう……女聖闘士は素顔を曝してはならない。もし異性に素顔を見られたら……」
若林「見られたら?」
ヒカル「その相手を殺すか……」
ヒカルの目がぎらりと輝き、その脚を一歩若林の方へ踏み出す。
若林「殺すって……お、おい、ちょっと待て!」
その迫力に、思わず後ずさる若林。
刹那、ヒカルの腕が若林に向かって突き出される!
若林「どわぁ!!」
瞬間、死を覚悟し目を瞑る若林。だが、ヒカルの手は若林の身体を傷付けたりはしなかった。
若林「えっ……?」
細く、しかししなやかなで引き締まった両腕が若林の背に回される。
若林「ヒ、ヒカル……さん?」
突然の事態に狼狽する若林。その胸には、仮面を取ったヒカルの柔らかな頬の感触があった。
ヒカル「愛するしかないのだよ……」
若林「……えっ?」
381 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/23(水) 23:49:30 ID:???
若林が幸せのかけらか不幸の種かを手に入れた所で、いったんここまで。
>>372
墓場になるかはこれから次第……どっちにしても墓場かもしれませんが。
>>373
幸せを掴めるよう祈ってあげて下さい。
>>374
そーなんですよ。結構気付かれなかったのかなぁ?
世界は少し変なので、これから先もひょこっとこういうキャラが紛れています。
>>375
はい。シナリオ都合のレベルアップの場合、凡太と同じようにレベルアップします。
382 :
森崎名無しさん
:2011/03/23(水) 23:53:25 ID:???
乙
獅子座の人ちょっと変だけど若林さんお幸せにw
383 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 21:54:13 ID:???
アイオリア「待ってくれヒカルゥゥゥゥ!早まるなぁぁぁぁぁ!!!」
凡太「も〜、何なんですか?アイオリアさんさっきからちょっと変すぎますよ」
さて、こちらはヒカルに追っ払われたアイオリアと凡太。
アイオリア「落ち着いていられるか!あのな、女聖闘士が仮面を取るってのは……!」
凡太「仮面を取るのが……どうしたって言うんですか?」
アイオリア「仮面を取るってのは……っ!?」
勢い込んで言おうとするアイオリア。
しかし、その言葉は最後間で言うことは出来なかった。
???「マーブルトリパー!」
アイオリア「伏せろ!」
凡太「えっ……」
ちゅどーーーーん!!
突然起こる爆発。凡太は咄嗟に気付いたアイオリアに庇われ地面に倒れ込んだ。
凡太「な、なんだぁ!?」
突然の爆発に目を白黒させる凡太。
???「ちっ……外したか」
と、爆煙の向こうから男の声が聞こえた。
凡太「誰だ!?」
見ると、徐々に薄らいでいく土埃の向こうに、白銀の鎧のような物、聖衣を纏った男が立っている。
アイオリア「お前は確か……」
???「ふっ……黄金聖闘士にも私の美しさは広まっているようですね」
ちょっと得意そうに鼻を鳴らす。
が、アイオリアはその先が出てこない。
アイオリア「えーっと確か……ナルシストの……ミス・珍……だっけ?」
???「違いますよ!リザドですリザド!リザドのミスティ!」
アイオリア「むっ……すまん。うろ覚えで……」
ミスティ「それにしたってミス・珍は無いでしょう!何人ですか!?」
アイオリア「何となく……響きが似てるじゃないか……」
ミスティ「どこが!? というか星座に到っては一文字も合ってませんよ!?あなたそれでも黄金聖
闘士ですか!?」
384 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 21:56:24 ID:???
アイオリアの勘違いに激昂するミスティ。
その後ろからもう一人、白銀の聖衣を纏った男が現れる。
???「その辺にしておけミスティ。遊びに来た訳じゃないんだ」
ミスティ「モーゼス……そうでした。私としたことが……」
モーゼスと呼ばれた片目の男の言葉に従い、ミスティはアイオリアに食って掛かるのを止めた。
アイオリア「それはどういう意味だ、白銀聖闘士のモーゼスよ」
アイオリアの方も表情を引き締めモーゼスを睨み付ける。
モーゼス「知れたこと……反逆者アイオリア。お前を捕らえに来た」
アイオリア「俺を……捕らえるだと?」
その言葉にアイオリアの小宇宙は一気に増大する。
凡太「ア、アイオリアさん?」
先程までの妙な様子とは一変したアイオリア。その迫力は聖闘士でも何でもない凡太にも伝わる。
アイオリア「たった2人の白銀聖闘士が、黄金聖闘士の俺を捕らえるられると思っているのか?」
ガン付けでモーゼスとミスティを威嚇しつつ、アイオリアはゆっくりと前に進む。
が、その足が不意に止まる。モーゼスとミスティの向こうに更にもう一人の姿を見たからだ。
???「二人ではない」
凡太「あ、新手……?」
???「ペルセウス座のアルゴル。黄金聖闘士アイオリア、お前を捕らえに来た」
アイオリア「二人が三人になったとて同じ事……白銀聖闘士が何人束になろうが黄金聖闘士に敵うと思うか」
凡太「ア、アイオリアさん、大丈夫なんですか?」
アイオリア「心配ないするな。おまえら……今日の俺は機嫌が悪い。消し炭にしてやるからそう思え……」
人殺しの顔で三人の白銀聖闘士を睨み付けるアイオリア。
凡太「違う意味で大丈夫ですかアイオリアさん!?無茶苦茶怖いんですけど!?」
その表情に、今度は逆の意味で心配になる凡太。
モーゼス「おい、そこの小僧!お前凡太とか言う名前か?」
その凡太に、白銀三人の内モーゼスが初めて声を掛けた。
凡太「えっ、ぼ、僕ですか?」
聖闘士同士で交わされる会話の中、いきなり自分の名前を呼ばれ焦る凡太。
モーゼス「そうだ。お前もアイオリアと一緒に連れてくるように言われている」
凡太「ぼ、僕も?」
385 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 21:57:26 ID:???
アルゴル「そうだ、何度も言わせるな」
凡太「な、何でですか?僕は聖闘士……とかじゃないですよ。ここに来たのも偶然だし……」
なにやら自分も巻き込まれそうな気配に、凡太は慌てて無関係を主張する。
ミスティ「ごまかすな、お前教皇の間でシャカ様にシュートぶち込んだろう」
モーゼス「そういうの全部ばれてるんだよ」
凡太「あわわ……で、でもアレは謎の声にそそのかされて……」
白銀達から告げられる事実。それでも何とか言い訳しようとする凡太。だが。
???「いけないなぁ、謎の声などと言い訳をしては……」
遙か頭上、空の上から聞こえる声。
凡太「だ、誰?」
アイオリア「……なんだ、まだ居たのか?」
凡太とアイオリアはその声に上を見上げる。
それに応えるかのように、上空から黒い影が舞い降りる!
凡太「な、なんだアレは?」
386 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 22:01:01 ID:KGNF9hyI
???「悪!」バッ!「裂!」ババッ!「ウイングマン!!」
ピシャァァァァン!!
空を飛び、地上に舞い降りたのは、大きな羽を持った全身タイツの男だった。
アイオリア「全身真っ黒……暗黒聖闘士か?」
それは、黄金聖闘士であるアイオリアも見たことのない珍妙な姿だった。
凡太「お、お前は何者だ?」
???「僕は正義のヒーローウイングマン!」
凡太「ウ、ウイングマン?なにそれこわい!」
ウイングマン「世界を破壊する悪魔平山凡太!貴様はこのウィングマンが成敗する!」
★突然現れた全身タイツに……
A:何がウイングマンだ!この変態が!
B:僕が世界を破壊する悪魔って……どういう事だ?
C:この声とか雰囲気……どっかで会ったことがあるような?
先に2票入った選択肢に決定します。
387 :
森崎名無しさん
:2011/03/24(木) 22:04:31 ID:Xn8Bj8++
C
うわー懐かしいなぁ
あおいさん好きだったよ
388 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 22:04:58 ID:???
無茶が過ぎる気もしますが……翼が悪いんです。翼が。
389 :
森崎名無しさん
:2011/03/24(木) 22:05:13 ID:8VUIWK9E
C
おのれ翼
390 :
森崎名無しさん
:2011/03/24(木) 22:07:55 ID:???
太郎君なにしてんのw
391 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 22:58:43 ID:???
> C:この声とか雰囲気……どっかで会ったことがあるような?
いきなり現れた全身タイツの変態を前に、しかし凡太はあることに気付いた。
凡太「この声とか雰囲気……どっかで会ったことがあるような?」
ぽつりと呟く凡太。
ウイングマン「ギクゥ……あ、会ったことなんか無いよ!ほんとだよ!」
凡太の呟きに、あからさまに動揺するウイングマン。
凡太「そうかなぁ……ごく最近誰か似た人に会った気が……」
首をひねり、記憶を掘り返す凡太。
凡太「消えてる記憶の方じゃなければ、この世界で会った人か……」
ウイングマン「あわわ……」
凡太「でもこの世界に来てからあった人は、アイオリアさん、ヒカルさん、マントの教皇、シャカ……
後は目の前の人たちだけで……となると、前の世界の……」
392 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 22:59:50 ID:???
ウイングマン「チェイング!!!」
凡太「おわぁ!?」
考え込んでいた凡太の耳元で、突然ウイングマンが大声で叫んだ。
凡太「び、びっくりしたぁ!なんだよ、いきなり耳元で大声出すなよ!」
ウイングマン「過去なんかどうでもいいだろう!?今君は僕に狙われてるんだから、緊張感持てよ!」
凡太「そ、そうだ!何故僕を狙う!?」
ウイングマン「それを貴様が知る必要はない!」
凡太「それぐらい教えてくれたって良いだろう!?」
ウイングマン「そんなに知りたければ、自分の胸に手を当てて考えろ!」
凡太「胸に手だと?」
言われて、素直な凡太は一応それを試してみる。
凡太「……ああ、そんなに長い間じゃないけど、今までのことが思い起こされる……
そう言えば、翼君や石崎君はどうしてるんだろう?特に翼君は試合で退場になって……
ん?今何か引っかかったな、えーっと翼君の事を考えていた所で……」
ウイングマン「チェイング!!!!!」
凡太「おわぁ!?」
またも耳元で大声を出すウイングマン。
ウイングマン「下らないことを考えるな!」
凡太「お前がやれったんだろうが!いちいち耳元で大声出すなよ!」
ウイングマン「と、とにかくお前とアイオリアを連行することを僕は教皇と約束してるんだ。
大人しく付いてこい!」
393 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 23:01:45 ID:???
ウイングマンは妙に慌てたそぶりでそう言う。
凡太「いやだ!絶対ろくな目に遭わない!」
ウイングマン「ならば……」
アイオリア「……まて、要するにお前も教皇の手先という認識でいいんだな?」
些か蚊帳の外に置かれた感のあったアイオリアがここで口を挟む。
ウイングマン「手先じゃない。僕は正義の為に動いているんだ」
アイオリア「……どっちでも良い。要するにこのアイオリアの敵だろう」
ウイングマン「まあ、そうです……」
アイオリアの威圧で妙に弱気になるウイングマン。
アイオリア「だったらさっさと……」
そう言って、アイオリアはウイングマンの方へ一歩脚を踏み出す。
モーゼス「おっとまった。アイオリア、お前も聖闘士なら聖闘士らしくアテナの定めた戦いで決着を
付けようじゃないか」
しかし、こちらも些か蚊帳の外に置かれた感のある白銀三人が口を挟む。
アイオリア「あん?」
ミスティ「サッカーですよ。決まってるでしょう」
さも当然のようにミスティがそう言う。
アイオリア「むぅ……アテナの名を出されては仕方ない……よかろう」
凡太「えっ、ここまで来てサッカーなんですか?今にも殺し合いそうなのに?マジで?」
疑問を声を上げる凡太を無視し、白銀3人はアイオリアと話を進める。
アルゴル「4対1だが……」
アイオロス「それでもかまわんが……グラウンドにヒカルがいる。
お前らの姿を見ればアイツも大人しくはしておらんだろう」
ウイングマン「ちょっとまった。そこの凡太も参加させろ」
凡太「えっ、僕?」
アイオリア「凡太は聖域の内紛とは関係ないだろう」
ウイングマン「そうはいかないよ。僕はむしろ彼の方がメインなんだから。まあ負けたら自動的に付
いてきてくれるというならいいけど……」
凡太「勝手な事言うなぁ……」
シャカのシュートを喰らった記憶が蘇る凡太。あんな殺人まがいのサッカーに参加するのは出来れば遠慮したい。
凡太(とはいえ他人任せというのも……)
394 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 23:02:48 ID:KGNF9hyI
★白銀&ウイングマンとの試合に……
A:参加する。
B:アイオリア達に任せる。
先に2票入った選択肢に決定します。
395 :
森崎名無しさん
:2011/03/24(木) 23:04:42 ID:7Ka/U0eA
A
勝ったらその仮面取れよウイングマン(笑)
396 :
森崎名無しさん
:2011/03/24(木) 23:05:06 ID:Z8VX+0mU
A
397 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/24(木) 23:59:19 ID:???
> A:参加する。
凡太「解った。僕も参加しよう」
アイオリア「いいのか、凡太?」
凡太「よくはないんだけど……あの黒いのが僕のことを狙ってるなら仕方ない」
アイオリア「そうか……なら頼む」
モーゼス「話は決まった様だな」
アイオリア「ああ」
ミスティ「じゃあさっさと行きましょう」
凡太(あっ、そう言えば若林君……不味いなぁ、このままじゃまた巻き込んじゃうよ)
凡太「アイオリアさん……」
凡太はこっそりとアイオリアに耳打ちする。
アイオリア「ん、なんだ?」
凡太「今グラウンドには若林君が居ます。巻き込みたくないんですが、何か方法は……」
アイオリア「あいつか……」
凡太の言葉に、アイオリアは一瞬渋い顔をして黙り込む。
凡太「アイオリアさん?」
アイオリア「……まあ、あいつはヒカルのシュートを止めていたし、万一巻き込まれても何とかなるだろ」
凡太「えっ……でも……」
アイオリア「まあ気にするな、なるようになるさ」
凡太(アイオリアさん……若林君のこととなると冷たいような?)
そうこうしている内にグラウンドに着く一同。
凡太「えーっと若林君は……あっ、いた」
398 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/25(金) 00:00:23 ID:???
若林「あ、愛するとか言われてもですね。俺まだ15歳の中学生だし、そう言うことよくわかんなくてぇ……」
ヒカル「15歳なんだ。私は16だから、一つ年上だね」
若林「は、はぁ……まあそう言うことになりますが……」
ヒカル「ちょうど良いぐらいだと思わないかい?」
若林「な、なにがでしょう……?」
ヒカル「愛し合うのにさ……」
若林「あ、愛!?いや、でもですね……」
ヒカル「ん〜……?」
すりすり……(若林の胸に顔を擦りつける)
若林「あっ……ちょ……胸が……いや……ほんとに……」
凡太「なにやってるんだろ、若林君達?」
若林の様子を遠目に見る凡太。
アイオリア「お…おぉぉぉぉぉ……」
その隣で、アイオリアが奇妙な格好で悶える。
凡太「アイオリアさんどうしたんです!?またそんな奇行を……!?」
アイオリア「ラ、ラ、ラ……」
凡太「ラ?何ですか良く聞こえ……」
アイオリア「ライトニングプラズマ!!」
399 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/25(金) 00:01:55 ID:???
ドガガガガガガガガガガガッ!!
アイオリアは突然周囲にライトニングプラズマを放った!
凡太「ア、アイオリアさん!?」
モーゼス「おわぁぁぁぁぁぁ!?」
ミスティ「な、何ですか急に!?」
アルゴル「こ、これが黄金の実力!」
ウイングマン「うわっ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
突然放たれた光速の拳に、凡太も白銀達も一様に叫び声を上げる。
そしてその騒ぎは当然若林達にも聞こえた。
若林「おわっ!?な、なに!?」
ヒカル「アイオリア!?何してるんだい!」
慌てて体を離す若林とヒカル。
アイオリア「はぁはぁはぁ……」
凡太「ど、どうしたんですかアイオリアさん?いきなりこんな……」
アイオリア「……何でもない。それより、早く試合しようぜ……」
凡太「はぁ……?」
400 :
キャプテン平凡
◆Dk7Hmjukqo
:2011/03/25(金) 00:03:16 ID:???
凡太「と、言う訳なんだけど……若林君、君はこの件とは無関係だ、どこか安全な所に逃げてくれ」
騒ぎが一段落付いてから、凡太は今までの事情を若林に話す。
若林「……」
凡太「この世界でも日本はあるだろう、そこに行けばなんとか……」
若林「凡太……」
若林はそう言うと凡太の胸ぐらを掴む。
凡太「えっ……えっ……?」
若林「ここまで巻こんどいて、今更逃げろはねぇだろ」
凡太「で、でも……危ないんだよ、ほんとに」
若林「馬鹿、そりゃお前も一緒だろうが。それに、今お前から離れたら元の世界に戻る手がかりも完
全になくなっちまうぜ」
凡太「それは……そうかも知れないけど」
手を貸してくれそうな気配の若林だが、凡太はそれでも躊躇した。
ヒカル「凡太、源三がこう言う時逃げるはずないじゃないか」
アイオリア「源三!?」
さりげない呼称の変化を察知し、敏感に反応したアイオリアだが、ヒカルはそれを無視して続ける。
ヒカル「そうだろう、源三?」
若林「お……おう、まあ……な」
何となく調子が狂った様子で若林が応える。
凡太「……そうか、そうだね。どんな時でも若林源三は引かなかったもんな。よろしく頼むよ」
若林「ああ、任せとけ、俺とお前が組めば敵なんかいねぇよ」
ウイングマン「……」
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