キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【ロリっこ】幻想のポイズン52【ぱらだいす】
1 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/25(水) 01:39:37 ID:???
全幻想郷JrユースのFW、反町一樹が幻想郷・外の世界のサッカー界に旋風を巻き起こすというスレです。
この話はキャプテン森崎のパラレル作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
もしかしたら他のアニメや漫画、小説などからもキャラが出たりするかもしれませんがご了承下さい。
本編のように、選択肢を選んだりカードを引いたりして物語が進んでいきます。
【前スレ】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1303823589/l50
[前スレのわかりやすいあらすじ。]
博麗霊夢・霧雨魔理沙・東風谷早苗・十六夜咲夜・魂魄妖夢という主力選手たちが離脱し戦力に不安の残っていた幻想郷Jrユース。
初戦の相手は驚異的な身体能力を持つ鬼――勇儀と萃香に、幻想郷俊足ウイング射命丸文。
そして、ブラックファルコン(暗黒爆笑)ことラモン=ビクトリーノ。
パチュリーの不振や主力欠如の理由からいまひとつ波に乗れない幻想郷ではあったものの。
リグルの大活躍にチルノのファインセーブ、反町の一発により辛うじて勝利!まずは1勝をもぎ取る事に成功するのだった!
反町「よろしくな、ブラックファルコン!」
ビクトリーノ「どういう事なの……」
パチュリー「満を持して前半から出場したらノーゴールノーアシストの上イエローカード貰った」
輝夜「どういう事なの……」
リグル「ハッハァー! 私はエースだから自分でボールを奪ってゴールを決めるぞー!!」
幻想郷メンバー「「「「どういう事なの……」」」」
妖精1「マンマーカーなのに鬼にいいようにやられちゃった件について」
チルノ「あたいってばブロック2回で両方Kでさいきょーよね!」
レティ「レティですが試合での活躍が殆ど土台でした」
ビクトリーノ「お前らちょっとは真面目にサッカーやれよ!!」
文「でもそういうあなたが名有りで一番活躍してませんよね?」
初戦からガメオベラにならなくて本当に良かったが次の対戦相手はロリっこパラダイスことイタリアだ!
割とロリっこが多い幻想郷Jrユースは、果たしてナンデスの魔の手……もとい、黄金の右手から逃げられるのか!?
そんな幻想のポイズン52スレ目、これからもよろしくお願いします。
32 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 21:20:01 ID:7SF7pz8E
B
33 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 21:23:51 ID:S0q1IrSs
E
34 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 21:27:05 ID:tGY7Zhvc
E
35 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 21:32:24 ID:yRvvz+WI
E
36 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 21:32:54 ID:B7wE+yGg
F
37 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 21:33:27 ID:???
全部の選択肢にブラックファルコンがあるwww
38 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 21:52:08 ID:???
>>前スレ1000
静葉さんは中の人がタイプだったのかー
39 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 21:53:30 ID:???
雲山もなのかー
40 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 21:55:51 ID:???
クラブだったらブラックファルコンだったのかー
41 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 22:23:20 ID:???
新スレ乙ですー
中の人はブラックファルコンがお気に入りの様子!
ひっそりmorosakiデビューしてたりしないかなー
42 :
ラインライダー滝
◆lLi06nuZOA
:2011/05/25(水) 22:37:56 ID:???
新スレ乙です〜
ビクトリーノ、哀れな奴。派遣された面子も特に癖が強い面々でしたし。ダイヤで鬼さん達が謝ってくれただけマシだとは思いますが
リアル○ルグアイファイブさえいれば……
そしてイタリア戦ですが最初に言っておく、ナンデス爆発しろ
ケロ様とフランちゃんウフフが攻撃してくるという事でまたキーパーの選択に悩む事になりそうな感じですね
ここまで伏せられてきたエイキッキの実力、ナンデスにリグルのシュートが効くかどうか(ロリ?のシュート的な意味で)
等々色々と不安要素のあるイタリア戦も中々緊張感のあるものになりそうですのう
なにはともあれこのスレも応援しています〜
43 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/25(水) 23:16:05 ID:???
>>37
もはや反町にとってビクトリーノはビクトリーノという名前ではなくブラックファルコンなのです。
>>38-40
もうちょっとで一輪さんだったかと思うと、非常に残念に思わざるを得ない。
>>41
どうも乙感謝です。
中の人がブラックファルコンがお気に入りというより、反町がお気に入りな様子です。
反町「我ながらいいネーミングセンスだ」
>>42
どうも滝さん、乙ありがとうございます。
ビクトリーノはてんで活躍できませんでしたが、まぁ、キャプテンとしてのメンツは保ったという感じですかね。
ナンデスさんは本当に爆発していいと思います。両手に花ってレベルじゃありません。
キーパーの選択に映姫への対処、そしてナンデスさんのロリパワーに対抗するのはなかなか難しいでしょうが。
ウルグアイに勝った勢いでなんとか打倒したいところですね。
44 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/25(水) 23:17:07 ID:???
>E.「お前の速さについてこれる相棒がいれば違ったんだろうけどな、ブラックファルコン」
>チームメイトの恵まれなさについて言ってみる
=======================================================================================
ビクトリーノ「うぐっ……!」
反町「どうした、ブラックファルコン?」
ビクトリーノ「いや……何でもねぇよ(……表面だけ見りゃ一番の常識人っぽいのに、なんだってこんな奇癖があるんだコイツ?)」
相も変わらず自身の事をブラックファルコンという奇妙な渾名で呼んでくる反町に対し。
ビクトリーノは一瞬怯むが……こいつはこういうやつなのだなと結論付け、ため息を吐いてから返答をする。
ビクトリーノ「まあ……お前の言いたい事はわかる。 確かに、もう1人か2人……頼れる選手がいれば結果は違ったんだろうな」
ビクトリーノの何よりもの持ち味は、その俊足と瞬発力である。
しかし、ツートップのコンビを組む勇儀は決して鈍足という訳ではないが、さりとて俊足と言える程脚は速くなく。
また、幻想郷最速ウイングである文はスピードは申し分ないが誰かに合わせるコンビプレイというものはとことん苦手としている。
ビクトリーノの持ち味を最大限まで生かせる相棒が1人でもいれば、おそらくは今日の試合の結果はまるで違うものとなっていただろう。
45 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/25(水) 23:18:13 ID:???
ビクトリーノ「だがまあ……それも言っても仕方ない事さ。
もちろん、このままじゃ駄目だって事もわかってるけどな……」
反町「ああ……派遣選手がいるのは、あくまでもこの大会までだからな……」
まだ先の話になるが、この先の世代――即ち、ユース代表などを考えれば……。
ビクトリーノ頼りというウルグアイの体質は、やはり大きな問題と言える。
その点を考えても、ビクトリーノの相棒探しというのはウルグアイの将来を思えば急務とも言える課題であったのだ。
ビクトリーノ「……ま、3年あれば誰かしら才能ある奴が頭角を現してくると願うしかねぇな。 じゃあな」
反町「ああ……それじゃあ」
反町とビクトリーノはガッチリ握手を交わし、それからそれぞれの陣営に戻り片方はチームメイトと勝利の美酒に酔いしれ。
もう片方は嘆くチームメイトを慰めながら、明日からの試合に勝って決勝に上がろうと鼓舞をする。
彼らはまだ知らない――3年後のウルグアイユースには、星熊勇儀に匹敵するかもしれない実力を持つストライカーが加入をする事を。
そして、ビクトリーノが強大な決定力を有するようになるコンビプレイに合わせてくれる、酷く情熱的なMFも加入する事を。
46 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/25(水) 23:19:56 ID:???
輝夜「お疲れ様、みんな! まずは初戦を勝利で飾れたのは何よりもの僥倖よ」
リグル「ふふふ、このエース様の力を持ってすれば試合に勝つなど造作もない事だよ」
チルノ「あたいてっぺき!」
整列を終えた一同が控室へと引き上げると同時、監督である輝夜から下る褒め言葉。
これを受けてリグルやチルノといった者たちは鼻高々といった様子で調子付き……。
それを横目で見て苦笑しながら、しかし、一同もまた安堵をした様子を見せる。
だが、輝夜はにこりと笑っていた表情を一変させ、険しい表情を作ると……すぐに手をパンパンと叩き、口を開く。
輝夜「とはいえ、勝てたと言ってもかなりギリギリの勝利だったのは間違いないわ。
確かにウルグアイは強い……でも、だからといってこのようなギリギリの勝利を喜んではいけないわ。
何せ私たちがいるリーグは強豪ばかりが出てくる激戦区。
何より、優勝を目指すならいつもこのようなギリギリの勝利じゃいけないわ」
パチュリー「(……私がしっかりしていれば、もっと余裕を持って勝てていたでしょうに……自分が不甲斐ないとはこのことね)」
褒めるべきところはきっちり褒め、しかし、〆るところはきっちり〆る。
アメと鞭を使い分けながら輝夜は一同を見回した後、壁にかかった時計をちらりと確認し……。
輝夜「よし、それじゃあ早く着替えを済ませてしまいましょう。 昼食をとったら、第二試合を観戦するわよ」
ヒューイ「わーい、おひるごはーん!」
妖精1「……第二試合は、フランスとイタリアの試合だったっけ?」
にとり「うん、そうだね。 イタリアは私たちが明日当たる相手でもある。 観戦をして、情報を集めておかないと」
輝夜「そういう事よ。 さ、そういう訳だからちゃっちゃと着替える! あ、反町君はトイレで着替えてきてね」
反町「はい……(せめて別室用意とかしてくれないかなぁ……)」
第二試合の開始時間に間に合わせるよう、急いで全員に着替えるよう指示を出したのだった。
尚、反町はいつものようにトイレでの着替えとなった。
たかだか男1人の為に別室を用意する程、輝夜は優しくはなかった。
47 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/25(水) 23:21:03 ID:???
一方、観客席では偵察にやってきた各国チームの選手たちが先の試合について感想を述べ……。
そして、第二試合――フランスvsイタリアについて思いを馳せたり、或いは準備をしていた。
ディアス「結局は幻想郷の勝ちか〜。 ま、やっぱウルグアイじゃ駄目だよなー」
永琳「中盤に優秀な選手がもう1人でもいれば……結果は違ったでしょうけれどね……。
たらればの仮定に意味はないけれど」
パスカル「……次の試合は、イタリアとフランスだっけ?」
ガルバン「ああ……どちらも俺たちが当たるのは3日目以降だが……見ていくべきだな」
永琳「次の試合の見所は……フランスかしらね」
ディアス「その心は?」
永琳「ディアス君がフランスのキーパーを相手に点を取れるか否か……それがフランス戦の鍵となるからよ」
映姫「……さて、それではそろそろ私たちも控室へ参りましょう」
フラン「んー。 2−1とかつまんないなぁ。 サッカーはもっともっと点を取り合わなきゃね!」
ヘルナンデス「フランちゃん、点を取るのは結構だけど取り合うっていうのはちょっと聞き捨てならないなぁ。
僕が守る以上、次の試合は間違いなく無失点だよ!」
諏訪子「……派遣された古明地姉妹にゃ悪いけど、あの2人は得点力皆無だしねぇ。
ヘルナンデス君や閻魔様が抜かれる可能性があるとすれば……噂のピエール君がどれほどの実力者かによる、かな?」
フラン「えへへ、あのザルキーパー相手ならたくさんドッカーンできるなぁ〜♪」
ピエール「……よし、そろそろ控室に向かおう。 みんなも待っている筈だ」
こいし「はーい。 頑張ろうね、お姉ちゃん!」
さとり「……ええ。 こいしも……ピエール君もナポレオン君も、よろしく頼みます……」
ナポレオン「ケッ、頼むぜ。 あの糞キーパーを押しのけて正キーパーになったところで、大量失点をしてちゃ意味がないんだからな」
さとり「わかっています。 私がいる限り……ゴールは絶対に許しません」
48 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/25(水) 23:22:35 ID:???
こうしてフランスJrユース、イタリアJrユースのメンバーが控室へと向かい、各々作戦を立て始めていた頃。
幻想郷Jrユースの者たちは昼食を済ませ、観客席へとやってきていた。
幸いな事にメンバー全員が座れる程の空席が残っており、一同はそこに適当に座りつつ。
試合開始時間を今か今かと待ち続ける。
輝夜「んー……試合開始前……20分、か。 微妙に時間空いちゃったわね。
まぁ、遅れたりするよりは全然いいんだけど」
ヒューイ「じゃあ売店行ってきていい!? おなかすいた!」
メディスン「……あれだけ昼食食べてまだ食べるの?」
ヒューイ「食べるの!」
輝夜「あー……行きたいなら行ってきてもいいわよ。 ただし、5分前にはちゃんと戻ってくるように。
……レティ、面倒見てやってくれる?」
レティ「ええ、わかったわ(来た! 売店来た! これで食える!)」
しかし、そこは落ち着きがない選手が多い事に定評のある幻想郷Jrユースである。
席につくなりヒューイは売店に行きたいと申し出、輝夜はこれに許可を出しつつ。
他にもどこかうろつきたい者がいるならば、5分前にちゃんと戻ってくるようにと条件をつけつつ自由行動をして構わないと言う。
これを聞いて、少ないながらも何人かの者たちは散らばり、観客席を歩き回り始めるのだが……。
反町「(さてと、俺はどうしようかな? 観客席を歩き回ればだれかと会うかもしれないけど……。
うーん……)」
A.じっとしているのは性に合わん! 観客席を回ってみるか
B.じっとしているのは得意だぜ! ここで待機して試合開始を待とう
C.その他 自由投票枠
先に3票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。
49 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 23:23:17 ID:tGY7Zhvc
A
50 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 23:26:22 ID:5IhYrE2+
A
ポイズンさんは一輪さんがお好みですか
51 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/25(水) 23:35:05 ID:???
>>50
そうですね。人気投票で票を入れる程度にはお好みです。尼さんっていいよね、という話。
52 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 23:38:39 ID:???
〜別会場〜
翼「そろそろリグルが一試合10ゴール10アシストを達成したころかな?」
三杉「君は何を言ってるんだ」
53 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 23:42:32 ID:???
今年の人気投票命蓮寺組イマイチだったんだよな〜
一応星くんとぬえぇん、一さんは上昇したけど
上がるとされていたナズとひじりんは下がったしムラサに至ってはキャラも音楽もめっちゃ下がったし
4面道中のあのオドロオドロしい感じが好きなんだけどな・・・
54 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 23:45:33 ID:???
雑談が始まったから一応書くけどまだ未決定ね
55 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 23:46:30 ID:9zjspdzk
A
3票だったか、すまん
56 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 23:46:37 ID:7SF7pz8E
A
57 :
森崎名無しさん
:2011/05/25(水) 23:54:57 ID:???
>>52
実際ガッツや試合時間を考えると一試合何ゴール何アシスト位できるんだろ?
58 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 00:06:38 ID:???
リグルのスタミナじゃ余程の雑魚でも6か7ゴールに絡むのが精一杯じゃないかな?多分
59 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 00:10:05 ID:???
>>52
翼が話すたび 支持率が下がるね♪
>>53
人気投票では古株の方が強いイメージありますねぇ。
その割に幽香さんの急上昇とかよくわからない順位アップとかありましたがw
>>54-55
どうもすみませんです。
基本的に3票なのですが、これからは2票にした方がいいですかね。
>>57-58
本当にザルキーパーで、ふつうのシュートでゴールが狙えるとしても……。
時間の制約などで10ゴール10アシストはまず無理ですねw
60 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 00:11:13 ID:???
>A.じっとしているのは性に合わん! 観客席を回ってみるか
============================================================
反町「監督、俺もちょっと行ってきます」
輝夜「はいはい、行ってらっしゃい。
(反町君なら時間にはキッチリしてそうだからちゃんと時間通り戻ってきてくれるわよね……)」
このままじっとしているのも退屈だと考え、反町は輝夜に断りを入れてから席を立ち観客席を回ってみる。
考えてみれば、外の世界で観客席を安全に回れたというのは久しぶりのような感覚である。
反町「(日向のせいで大会の最後の方は観客たちの怒号が凄かったからなぁ……。
それまではふつうに観客席を回ったりできてたのに……)」
その期間は僅かなものだったが、それでも受けたショックが大きかったのか反町の記憶には小さなトラウマとしてこびり付いている。
こうして反町は安全に観客席を回れる事に、小さな幸せを感じながら散歩をするのだが……。
61 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 00:12:20 ID:???
先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、
★誰かに会うかな?→! card★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
JOKER→しっとマスク「ここでしっとマスク!」 ゲェー、久しぶりのしっとマスク!?
K→早田「……反町」 まこっちゃんやで!
Q→ディアス「おっ?」 アルゼンチンの至宝!
J→シェスター「あ、ソリマチ!」 カルツ「久しぶりじゃのう!」 西ドイツの幻想郷コンビだ!
10→魅魔「あたしゃここにいるよ〜」 ゲェー、悪霊!?
9→永琳「姫様の調子はどうかしら?」 アルゼンチンの派遣選手だ!
8→藍「やぁ、久しぶりだね」 橙「にゃ!」 全日本の式神コンビだ!
7→三杉「おや……?」 佐さんとかさんより強いぞ!三杉さんだ!
6→レミリア「貴様は……」 シュナイダー「……ソリマチ、か」 西ドイツのストライカーコンビだ!
5→椛「ス……!」 元チームメイトのもみもみさんだ!
4→佐野「………………」 幻想の軽業なんとかさんだ!
3→新田「あ、反町さん……」 折角幻想郷に来たのに返された人だ!
2→日向「…………!」 あ、猛虎たんインしたお!
A→翼「リグルはどこだああああああああああああ!?」 別会場の試合を終えた翼に出会ってしまった
クラブA→幽香「……あら?」 元チームメイトの幽香さんだ!
62 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 00:12:34 ID:???
★誰かに会うかな?→
ダイヤ6
★
63 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 00:28:56 ID:???
翼…あなた憑かれてるのよ…
64 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 00:43:09 ID:???
>★誰かに会うかな?→ ダイヤ6 =レミリア「貴様は……」 シュナイダー「……ソリマチ、か」 西ドイツのストライカーコンビだ!★
===============================================================================================================
反町「!?」
観客席を回っている最中、ふと近くから感じる強者が纏うオーラ。
ぞくりと背筋を悪寒が走り、あわててそちらへと振り向けば……そこにいるのは明らかに小さな体躯をした少女。
そして、その少女の横に立ちながらこちらへと視線を向ける金髪の少年。
その少年には反町は見覚えがなかったが……しかし、その横に佇む少女には、反町にも見覚えがある。
反町「レミリア……さん?」
レミリア「ふん……」
レミリア=スカーレット――反町とは、あまり縁が無かった幻想郷サッカー界トップクラスの実力を持つFWである。
彼女と対戦をしたのはただの一度きり……お祭り騒ぎとばかりに行われたオールスター戦で、敵チームを率いていたのが彼女。
あの時は早苗の渾身のセービングを、何度か防がれはしていたが見事に破り。
その力を観客たちに思う存分見せつけていた、永遠に紅き幼いストライカーである。
どうしてここにいるのか?と思わず反町は問いかけるのだが……。
レミリア「別会場の試合を見ても意味がないからな」
反町「意味がない?」
レミリア「我ら西ドイツと、あの不良天人らがいる全日本以外は有象無象しかいない予選リーグだ。
全日本以外の試合など、見る価値は微塵もない。 だからここにやってきたまでだ」
反町「なるほど……(っていうか意外とレミリアさんも偵察とかはちゃんとするんだな)」
レミリアの目的は、決勝トーナメントで当たる可能性があるチームの偵察。
これは目を瞑ってでも蹴散らせる全日本以外の敵を見る価値は無いと判断しての、西ドイツの方針でもあった。
ともすれば慢心とも取れる考えではあるが、しかし、事実全日本以外に驚異と呼べるチームが彼女たちのリーグにはいないのだから仕方ない。
反町「あ……じゃあ、隣にいるのはもしかして西ドイツの……?」
レミリア「そうだ。 こいつは……」
シュナイダー「カール=ハインツ=シュナイダーだ」
反町「!」
65 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 00:44:25 ID:???
レミリアの話を聞いた反町は、ならばレミリアの隣にいる少年もまた西ドイツのメンバーなのかと考え。
これにはレミリアも同意し……そして、2人の間を割って入るようにして、その少年は口を開く。
声は低くもないが、しかし、かといって高くもない。
相手を威圧している気はないのだろうが……それでもどこか威厳と、絶対の自信の伴った瞳。
何よりも気高い誇りのようなものを感じる、どこか気品の香りがするようなオーラを纏う少年。
その少年の纏うオーラと、カール=ハインツ=シュナイダーという名を聞いて……。
反町は以前、西尾?……ではなく、カルツに言われた言葉を思い出す。
反町「シュナイダー……もしかして……西……じゃなくて、カルツが言っていた!?」
シュナイダー「カルツが教えていたか……幻想郷ではあいつやシェスターが世話になったな」
反町「い、いや……俺は何もしてないし……」
カール=ハインツ=シュナイダー……西尾?曰く、西ドイツ――。
否、ヨーロッパ中を探しても、間違いなく彼以上の者はいないだろうとされる程の天才的なストライカー。
剛と柔を組み合わせた数多の技と抜群の決定力を持つ、西ドイツの皇帝。
先ほどから感じていた圧倒的な威圧感の正体は、その皇帝によるものなのかと反町が合点がいき……。
言葉を震わせながらも、まじまじとシュナイダーを見返す。
反町「(……シュナイダー、か。 ……なんだかとんでもないところで会っちまったけど……。
見た目や噂以上に、実力の方も凄いんだろうな……少なくとも、レミリアさんと同じくらいには。
そ、それにしてもどうしよう? 何か話した方がいいよな? うーん……)」
66 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 00:45:34 ID:???
A.「そういえば、全日本の試合はどうだった?」 全日本の試合の結果を聞いてみる
B.「お前も俺を知ってくれてるみたいだが?」 シュナイダーに反町の事を聞いてみる
C.「ふっ、今大会でNo.1ストライカーの看板を下ろしてもらうぜお二人さん」 挑発をしてみる
D.「カルツやシェスターは元気なのか?」 西尾?とシェスターの近況を聞いてみる
E.「レミリアさん、咲夜さんが早苗さんと仲悪いみたいなんですけど……」 ある意味諸悪の根源に相談だ!
F.「表に出ろ! ヨーロッパNo.1ストライカーの実力を見せてもらうぜ!」 勝負だ!
G.「試合で当たった時はお手柔らかにお願いします、本当に」 ぺこぺこ頭を下げてみる
H.その他 自由投票枠
先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。
67 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 00:47:06 ID:ZA7SqTCw
B
68 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 00:49:20 ID:+D3U/Mm6
C
69 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 00:49:40 ID:/jgED9Jw
C
70 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 01:17:42 ID:???
!?
71 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 01:41:21 ID:???
>C.「ふっ、今大会でNo.1ストライカーの看板を下ろしてもらうぜお二人さん」 挑発をしてみる
=============================================================================================
シュナイダー「ほう……!」
レミリア「な、なんですってェ!?」
ここで反町一樹は、皇帝――カール=ハインツ=シュナイダーシュナイダー。
そして、紅魔館の主――レミリア=スカーレット両者に対して、明らかな挑発行為を行った。
本来ならば温厚で何事も穏便に済ませようとする、平和主義者である反町からは考えられない行為。
しかし、これはそんな反町にも一端のストライカーとしての自覚が目覚めてきた証とも言える。
頂点を目指すというのならば、当然ながらその栄冠に辿り着けるのはたった1人しかいない。
今までの反町ならば、その栄冠に辿り着こうとすら考えなかったのかもしれないが……。
幻想郷で数多のゴールを築き上げ、自信を持ち、そして、今日の試合であの萃香から1ゴールを奪い取り。
勇儀の三歩必殺ともほぼ遜色の無いシュートを撃てた事で、
反町は自身がNo.1ストライカーになれるだけの実力を備えていると認識をしていたのである。
この挑発行為は、それを改めて確認し――大会No.1ストライカーになってみせるという宣言。
そして、シュナイダーやレミリアには負けないという宣戦布告でもあった。
反町「ドリブルやパス、それに競り合い強さではお前たちにかなわないかもしれないが……。
シュートに関しては、間違いなく俺が上だ。 悪いが今大会No.1ストライカーの座は貰ったぜ」
シュナイダー「…………確かに、お前の言うように現時点ではお前の方がストライカーとしての質としては上だろうな」
レミリア「シュナイダーッ!」
更に続ける反町の言葉を、意外にもシュナイダーは肯定し、レミリアは狼狽をする。
レミリアとしては、当然ながら矮小だと思っている反町に見下される事は面白くない。
顔を真っ赤にしながら、反町を射殺さん勢いで睨み付けるのだが……。
一方でシュナイダーは極自然に笑みを浮かべながら、返答をする。
72 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 01:42:56 ID:???
シュナイダー「だが……俺もこのまま手を拱いているつもりはない。 大会中にお前に追いつき……追い越す。
それを試合で証明してやる」
反町「大会中に急成長なんで無理だぜ?」
シュナイダー「無理かどうかは俺が決める事だ」
相変わらず、いつになく強気な反町に対して、真っ向から勝負を挑むシュナイダー。
彼らがもしもあたるとすれば……決勝トーナメント。
それまでの日数は決して多いとは言えず……シュナイダーの言葉も無謀のように思える。
しかし、その無茶で無謀な言葉も、シュナイダーが呟けば本当にそうなるかもしれない……という気に反町はなった。
少なくとも、カール=ハインツ=シュナイダーという男は、反町に負ける気などは微塵にも無い様子である。
シュナイダー「モリサキら、全日本を倒し……決勝トーナメントではお前たちを倒す。
そして、優勝という栄冠を手に入れるのは俺たち西ドイツだ」
反町「いや、幻想郷が勝たせてもらう」
視線を交じらせれば、火花が散る反町とシュナイダー。
シュートコントロールという1点だけを集中的に鍛え上げて出来た、幻想郷屈指のストライカー。
ヨーロッパでNo.1と謳われ、間違いなく世代最強クラスの実力を持つ西ドイツの皇帝。
初対面である筈の2人は強く睨み合い……やがて、互いに無言で背を向けて歩き出した。
時計を見れば、既に試合開始10分前……そろそろ自分たちのチームに戻らなければならない時間だったのである。
73 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 01:44:29 ID:???
反町「………………(言ってやった……! あれだけ凄そうな奴に言ってやったぞ! これで後には引けない……!
いや……引くつもりもない!)」
そして、皇帝の視線から逃れた反町は思わず安堵のため息を吐く。
緊張の糸がぷつりと切れたように脱力しながら手を見れば……手のひらはじっとりと湿っており。
それだけシュナイダーの醸し出すプレッシャーが異常なものなのだという事を改めて認識していた。
反町「(カール=ハインツ=シュナイダーか……日向や三杉とは違った意味で……強敵になりそうだ……)」
新たな強敵の登場に、胸の動悸が早まるのを感じる反町。
怖くないと言えば嘘になるが……それでも、反町は彼と対戦をするのが少しだけ愉しみな気がした。
因みに、かなり残念な事に、この時彼が強敵として名を上げた中には、魔界の軽業師の名前は無かった。
74 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 01:45:53 ID:???
レミリア「何を勝手に2人の世界に入ってくれてるの。 あなたのライバルはモリサキとかいう奴なんでしょ?」
シュナイダー「勿論だ、目下の俺の愉しみは……モリサキとの再戦だ」
一方、反町と別れたシュナイダーとレミリアの2人はチームメイトが待つ席へと戻りつつ話をしていた。
話と言っても、レミリアがシュナイダーに一方的に文句を言うものだったが……。
どうやらレミリアとしては反町の不躾な態度が気に入らないらしく、心底お怒り状態であるらしい。
レミリア「まったく、咲夜や美鈴はあいつを常識人と言っていたが無礼極まりない!
会っていきなり挑発とはどんな親が教育したんだ! 顔が見たいわ!」
シュナイダー「確かに常識的な奴とは言い難いな、少なくともカルツから聞いていた情報とは違う。
だが……あいつがどんな人間だろうが構わんさ」
言いながら、シュナイダーはふ、と笑みつつ自身の手を見つめる。
手のひらを開ければ……そこはじっとりと汗で湿っており、シュナイダーはそれをズボンでふき取りつつ。
目を細めて、反町が去って行った方角へと顔を向ける。
シュナイダー「人間性も人種も性格も体格も、すべてはフィールドに立てば関係がない。
要はあいつが俺たちを倒すだけの実力と気概がある、というだけの話だ。
……それでいい、それでこそ戦う意味がある」
レミリア「ふん……私はやはりあいつは気に食わん。 ……まあいいさ、試合で完膚なきまで叩きのめせばいいまでだ。
そして、どちらが上なのか思い知らせてやる」
シュナイダー「今から楽しみになってきたな……」
反町一樹とカール=ハインツ=シュナイダー……世代を代表する、トップクラスストライカー。
彼らの初めての出会いは、概ねこのようにして行われ……そして、終わった。
いつになく強気な態度で反町が出たのは、シュナイダーのプレッシャーに負けたが為の威嚇行為だったのか。
果たしてシュナイダーの余裕は、試合を行っても崩される事は無いのか。
そのすべては、決勝トーナメントで当たる時までわからないのだった。
75 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 01:48:24 ID:???
皇帝を恰好よく書こうとすればするほど、筆がすすまぬぇ。
という所で反町とシュナイダー、初接触という所で本日はここまでです。
次回はイタリアvsフランスになりますが、この試合は判定無しのNPC戦にします。
理由としては、リーグ戦なのでカード判定にしてしまうと万が一にも今後の予定に影響が出ちゃう事。
また、覚醒しちゃうとゲームバランスがとんでもねぇことになってしまう事などです。
なにとぞご理解下さい。
それでは、お疲れ様でしたー。
76 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 01:50:35 ID:???
魔王VS皇帝乙でしたー
77 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 01:53:49 ID:???
頑張れ古明地姉妹乙でした〜
78 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 16:35:33 ID:???
何故かこいしの気配を完全察知するナンデスの前にフランスの守備完全崩壊
何故かオーバーラップしてきたナンデスの思考を読みさとりが新たなトラウマ+失点を喫する
まで予測した
79 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 16:38:46 ID:???
黄金の右腕ェ…
80 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 17:05:04 ID:???
そしてナンデスのアプローチが非紳士的行為と判断されて一発退場ですねわかります。
審判「我々審判はいつでも(略)」
81 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 23:24:19 ID:???
>>76-77
どうも乙ありがとうございますー。
>>78-79
イエスロリコン! ノータッチ!
>>80
ヘルナンデス「変態じゃないよ! 仮に変態だとしても、変態という名の紳士だよ! だから非紳士的じゃないよ!」
82 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 23:25:25 ID:???
西ドイツの皇帝、カール=ハインツ=シュナイダーと別れた反町は、輝夜の取り決め通り。
何とか試合開始5分前に座席へと戻る事が出来た。
反町が戻った時には、既に売店に行っていた筈のヒューイとレティ。
他にも観客席を見て回っていた者たちが全員帰ってきており、輝夜は点呼をした後。
時計を確認してから、一同に私語はやめてフィールドを見るようにと言う。
輝夜「そろそろ試合開始時間だわ……。
みんな、明日戦うイタリアはもとより、フランスの事も十分注意して見てなさい」
お空「うにゅ! 私、さとり様たち応援する!」
美鈴「じゃ、じゃあ私はフランドール様がいるイタリアを……」
反町「(……いずれ戦う相手だっていう事、わかってるのかなあ?)」
一部、どうにもこの観戦の趣旨を理解していないような言動をする選手がいる事はさておき。
輝夜の言うように試合開始時間となったのか、フィールドにはこれから対戦をする両チームの選手たちが入場。
それと同時に観客席は先ほどの試合以上に沸き立ち……。
反町を含める、幻想郷Jrユースの選手たちは目を白黒させてこの歓声に驚く。
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
キスメ「…………!」←><という顔をしながら耳を塞いでる
ヤマメ「なっ、なんだいこの観客たちの盛り上がり!? さっきの試合よりも凄いよ!?」
パチュリー「……この大会の主催国であるフランスの試合だからね。
私たちのチームを知る者はそもそも観客たちの中には少ない筈だし、ウルグアイにしても遠く離れた南米。
観客たちの盛り上がりが違うというのも、当然の話でしょう」
お空「さとり様ーっ! こいし様ーっ! 頑張ってー!!」
美鈴「フランドール様ーっ! ファイトですよー!」
83 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 23:26:29 ID:???
一方、フィールドに出ていた当のチーム――イタリアJrユースとフランスJrユースの面々はといえば。
前者はこのアウェー気味な空気に充てられたのか、少しばかり萎縮をしながら……。
それでもキャプテンであるヘルナンデスは威風堂々とした態度で先頭に立ちながら、入場。
フランスJrユースもキャプテンであるピエールは期待のこもった声援を受けて真剣な面持ちをしながら整列をするのだが……。
しかし、こちらもこちらで一部の選手たちはこの声援に逆にプレッシャーを受けたかのように緊張した面持ちでいるのだった。
ボッシ「あわわわ……な、なんて数のサポーターたちだ……」
ブラボー「ブラボー……おお、ブラボー……」
ピエール「(戦う前からこれか……試合が始まり、集中すれば落ち着いてくれると思いたいが……)」
映姫「(自身に自信を持てないのも罪ならば、自信を与えてやれないというのもまた罪。
彼らは果たしてこの試合で贖罪する事が出来るのでしょうかね……)」
あからさまに硬くなるチームメイトを見て、その表情に不安をあらわにするピエール。
それを見ながら、イタリアJrユースDF――四季映姫は目を細めつつも彼らの今後を考え……。
しかし、すぐに首を振ってアレは敵チームなのだと自身に言い含める。
こいし「久しぶり〜、フラン。 そういえばサッカーで試合をするのは初めてだっけ?」
フラン「そうだねー。 うふふ……こいしやこいしのお姉さまが相手でも手加減はできないから、覚悟してね?」
こいし「……うん(それはこっちのセリフだけどね)」
地底に住まう古明地こいしと、紅魔館に住まうフランドール=スカーレット。
一見すればまるで接点がないように思える彼女らは、しかし、博麗神社の宴会の席で偶然出会い。
今は命蓮寺にいるぬえと共に、意気投合をしていた間柄であった。
だが親友と戦う事に気負いを感じているかと言えば、両者にそういった様子は微塵もなく。
フランドールはこいしやさとりを相手に得点を量産する気に満ち満ちていたし、
こいしもまたフランドールにはそう簡単にやらせるつもりはないとばかりに闘志を燃やしていた。
84 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 23:27:46 ID:???
ナポレオン「本当にこんなガキどもがサッカーなんてできるのかよ……?」
諏訪子「あーうー……これでも経産婦なんだけどねぇ……」
ナポレオン「……鬼畜過ぎるだろ、常識的に考えて」
フランスの問題児、ルイ=ナポレオンはことここに至っても、尚も女子供がサッカーをする事に疑問視をしていた。
しかし、諏訪子の爆弾発言で、やはり幻想郷という場所は常識では考えられないような場所なのだという事を理解した。
さとり「…………よろしくお願いします、ジノ=ヘルナンデス君」
ヘルナンデス「やあ! 君がコメイジサトリだね? 噂は聞いてるよ、よろしく!」
さとり「………………」
そして、イタリアのキャプテン――ジノ=ヘルナンデスは何をしていたかというと……。
フランスの正ゴールキーパー、古明地さとりと和やかなムードの中握手をしていた。
ただ、その和やかなムードというのもあくまで表面上はというだけであり……。
ヘルナンデスの内心とそれを読んださとりの内心は、決して穏やかなものとは言えないものだった。
ヘルナンデス「(あぁ、噂には聞いていたけど本当に慎ましくそして可愛らしい!
こんな華奢じゃキーパーなんてとても無理に決まってるのに……あぁ、それにしても可愛い! 可愛い!!)」
さとり「(……やはり彼も私を下に見ていますね。 まあ、それも当然ですか……)」
85 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 23:28:56 ID:???
立ち振る舞いは紳士的であり、柔和であるヘルナンデス。
しかし、彼の唯一と言える難点は――見た目幼い感じの少女を見た場合、別の意味で紳士的になってしまう事である。
実年齢はさておき、身長は低く華奢な体格をしており、更にはお世辞にもスタイルがいいとは言えないさとりを前にして。
ヘルナンデスが上記のような感想を抱かないという方がまず不可能であり……。
一方でさとりはといえば、ヘルナンデスに強敵として見られていない事実を知り、自嘲するような笑みを隠しながら微笑を浮かべる。
さとり「……それでは。 今日は、いい試合にしましょう」
ヘルナンデス「うん!」
さとり「(フランドール=スカーレットを食い止められれば、反町君や星熊勇儀を止める目も出てくる……。
今日の試合……目指すは零封です……!)」
ヘルナンデス「(ピエールさえ止めればフランスに攻撃力は無い。 この試合……あっても引き分けだ。 負けは無い!)」
審判「よし……それじゃあ両チームキャプテン、センターサークルへ」
ピエール「はい」
ヘルナンデス「はい」
こうして数々の思惑が交錯する中、ピエールとヘルナンデスはセンターサークルへ。
コイントスの結果、ボールはイタリアが貰う事となり、フランスは陣地を取る。
果たして90分の試合を終えた後、笑うのはどちらになり……そして、泣く事になるのはどちらとなるのだろうか?
86 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/26(木) 23:30:33 ID:???
ひとまずここまで。しばらくNPCシーンが続きます。
87 :
森崎名無しさん
:2011/05/26(木) 23:42:59 ID:???
乙でした!
シュナイダーとぶつかるまで絶対負けられん
88 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/27(金) 00:51:53 ID:???
ジョン「さァ〜! 第一試合の幻想郷対ウルグアイの試合が終わり、本日第二試合!
フランスJrユース対イタリアJrユースの試合が、まもなく始まろうとしています!
フランスJrユース、まずは陣地を取り選手たちがポジションへと散っていく!
フォーメーションは4−4−2の中盤はワンボランチを置いた布陣!
DFが全員中央に固まり、CBの位置についているのが特徴と言えば特徴でしょうか!?
果たしてワンボランチというポジションについた古明地こいし選手、そして正キーパーの座に座った古明地さとり選手!
派遣選手である彼女たちがどのような活躍をするのか!? そして、フランスの若き司令塔!
フィールドのアーティスト、エル=シド=ピエール選手。
ゴールを挙げた数は数知れず、それと同時に乱闘沙汰になった数もまた数多というルイ=ナポレオン選手にも注目をしたところです。
一方でイタリアJrユースもまた、フォーメーションは4−4−2!
ですがこちらは中盤をフラット型に保ち、非常にコンパクトな形となっています。
注目をすべきは、やはり派遣選手である3人と、キャプテンのヘルナンデス選手!
幻想郷きってのストライカーと呼ばれるフランドール=スカーレット選手に、
高い打点からのヘディングとドリブルが持ち味の洩矢諏訪子選手!
更には幻想郷最強のDFとの呼び声が名高い四季映姫=ヤマザナドゥ選手は、
いずれもフィールダーの選手層が薄いイタリアの生命線!
そして、映姫選手と共にゴールを守るヘルナンデス君は、ヨーロッパNo.1キーパーとの呼び声も高い選手であります!
映姫選手とヘルナンデス選手が守るゴールは、まさに難攻不落のカティナチオ!
果たして軍配はどちらに上がるのか!?」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
観客「フランスに決まってんだろダラズ!」「フランスが勝つところを見にやってきました!」「フランス! フランス! フランス!!」
「でもフランちゃんの勝つところならちょっと見てみたいかも……」
「あ、こんな所にいやがったのか! さぁ、早くフランスを応援する仕事に戻るんだ!」
89 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/27(金) 00:53:11 ID:???
コイントスが終わり、両チームキャプテンが挨拶をし……。
実況席から声が上がると、再び観客たちは大きな歓声を出し始める。
反町「うーん……やっぱり地元チームはそれだけ期待も大きいみたいだな……」
穣子「つってもこれはやり過ぎでしょ? 幻想郷でもそれぞれの勢力主催の大会とかあったけど……。
ここまでの応援なんてそうそう無いわよ?」
静葉「それだけ外の世界……この地域では、サッカーが盛んだという事なのかしらね」
パルスィ「妬ましい……! これだけの声援を受けるフランスが妬ましい!」
輝夜「はいはい、妬むのは結構だけど試合に集中してね。 ほら、フォーメーションとかも確認するする」
イタリアJrユース 4−4−2
−J−−− J諏訪子
−−−H− Hフラン
−−−−−
FG−IE Fディモス Gマルコ Iコンティ Eフレッド
−−−−−
−−C−− C映姫
A−B−D Aトリノ Bゴルバテ Dバサレロ
−−@−− @ヘルナンデス
フランスJrユース 4−4−2
−−−−−
−J−H− Jボッシ Hナポレオン
−−−−−
G−I−F Gジョルジュ Iピエール Fフェレーリ
−−E−− Eこいし
−−C−− Cドゴール
−ABD− Aベルジェル Bルスト Dブラボー
−−@−− @さとり
90 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/27(金) 00:54:29 ID:???
リグル「……えっと、両方4−4−2なんだね。 でも、細かいフォーメーションがいろいろ違うなぁ」
反町「イタリアはボランチがいないフラット型だな。 まあ、お家芸のカウンターを使うなら……。
ラインを統率しやすいこのフォーメーションってところなのかな。
ただ、ボランチがいない分スペースが空きがちになりそうだけど……」
パチュリー「そこをうまく調整するのが、リベロの四季映姫の役目ね……」
メディスン「逆にフランスはFWも少し低めの位置にいて、全体的に中央が堅そうな感じ……」
輝夜「イタリアにサイドアタックは無いから、それを考えてのフォーメーションなのか。
それともほかに何か理由でもあるのか……ま、そこらへんは試合を見ればわかる事ね」
ピピィーッ!!
こうして幻想郷Jrユースの面々が、両チームのスタメンとフォーメーションについて分析する中。
審判の笛が鳴ると同時に、試合開始。
諏訪子「あーうー……どれ、まずは私が仕掛けてみようか!」
ナポレオン「うおっ!? (こんにゃろう……! 小さい癖しやがってうまいぞ!?)」
ボッシ「あわわわわ……!」
イタリアボールで開始されたボールは、まずはFWの諏訪子が持ち前の身軽さを生かして運ぶ。
これにはフランスのFW陣があっさりと翻弄され、すいすいとそのままシュートまで早くも持っていくかと思われたが……。
ズザァァァァァアアッ!! バシィッ!!
ピエール「ハァッ!」
諏訪子「ゲロォッ!?」
91 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/27(金) 00:55:55 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
観客「ヒャア! さすがはピエールだ!」「ピエール! ピエール! ピエール!!」
穣子「んがーっ!! う、うるっさい!!」
うどんげ「(たった一回プレイが成功しただけでこれだけ歓声上がるんだぁ……いいなぁ……)」
しかし、この諏訪子の突破はフランスキャプテン、ピエールの手によって阻まれた。
MFでありながらDFとしても通用する高い守備力を持つ彼がいる中盤を突破する事は。
如何な諏訪子と言えども、そう容易くはできないようである。
ピエール「みんな、まずは落ち着いて回していくぞ!」
フェレーリ「オ、オーライ!」
そして、ボールを持ったピエールは焦らずじっくりとボールを回して遅攻で行く構えを見せた。
これには緊張するチームメイトたちの緊張をボールに触れる事である程度解す事が。
これから先の長い戦いの中でも、重要な事になる筈だと考えての事である。
こうしてフランスはボールを持ってからしばらく、簡単なボール回しで時間をつぶしていたのだが……。
コンティ「貰ったァ!」
フェレーリ「ああっ!? し、しまったァ!?」
ナポレオン「馬鹿野郎が! へたくそなパス出してんじゃねぇよ!!」
しかし、この簡単なボール回しは、ものの数分でイタリアJrユースに止められてしまう。
右サイドハーフのフェレーリが出したパスは、イタリアMFのコンティにカットされ。
コンティはそのボールを素早く前に出そうと、ゴール前に走る諏訪子へ向けて長いパス。
高い位置からのショートカウンターで、まずは1点をもぎ取ろうとするのだが……。
92 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/27(金) 00:57:01 ID:???
こいし「そんな単純なパスじゃ通らないよ〜♪」
コンティ「なにィ!?」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
観客「ヒャア! 派遣選手も大活躍だァ!」「コイシ! コイシ! コイシ!!」「あいつ名誉フランス市民にしようぜ」
パルスィ「だからワンプレイの成功に騒ぎ過ぎ……! 妬ましい……! ああ、妬ましい……!!」
ヤマメ「これから90分ずっとこうなのかねぇ?」
諏訪子へと向けた長いパスは、ボランチである古明地こいしが悠々とパスカット。
にこにこと笑みを浮かべながら、歓声を上げる観客たちに手を振ってこたえつつ。
こいしは再びボールを大きく蹴り出し、こうしてイタリアのショートカウンターは失敗に終わる。
だが、かといってここからフランスがうまく反撃に出られたかというと、答えは否であった。
それというのも、やはりこの観客たちの歓声がプレッシャーとなってしまっているのか。
ピエールやナポレオン、そしてこいしという主要メンバー以外の者たちの動きが堅かった為である。
ナポレオン「ええい、くそがっ! こっちにボールを寄越しやがれ!!」
ピエール「……よし、いけ、ナポレオン!」
ナポレオン「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
マルコ「中央突破!? ピエールならいざ知らず……!」
コンティ「お前なんかにそう簡単にやらせてたまるかよッ!!」
ナポレオン「ぐおおっ!?」
バチィッ!!
93 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/27(金) 00:58:31 ID:???
ならばその主要メンバーを使って、単独突破をさせてみるのはどうかと言えば……。
それもまた、かなりの無理難題と言えた。
何せほかのメンバーが殆ど動きを固くしている以上、ピエールはほかのDFたちの代わりに守備に走らなければならない。
ボランチであるこいしもまた、安易なパスを通さないよう下がり目の位置をキープせざるを得ない。
となれば、頼りとなるのは唯一FWであるナポレオン。
しかし、彼の突破力はピエールに比較をすれば一段も二段も落ち……イタリアの自慢である守備陣を突破する事は、やはり難しい。
ジョン「前半13分を過ぎ、ボールは再びイタリアJrユース!
まだどちらもシュートまで持って行けてませんが、そろそろチャンスを作りたいところです!」
反町「うーん……やっぱり……前評判通り、フランスは主要選手以外が殆ど働けてないな……」
輝夜「殆どが置物である以上、ピエール君は守備に走らなければならない。
そうなれば攻撃の手はナポレオン君一手になり、読まれ……。
ボールを奪われやすくなり、一層攻撃をされ、守勢に回らざるを得なくなる。 悪循環もいいところね……」
妹紅「でも、イタリアって本当に守備うまいね。 ボランチやDFじゃなくても!」
レティ「カティナチオは伊達ではないという事かしら……。
(フランスの彼を止めたMFのタックル……明らかに私やにとりよりも上だし……)」
94 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/27(金) 01:00:00 ID:???
フェレーリ「あわわわわ……」
ジョルジュ「この大陸一の私の守備がまるで通用しないとは……」
こいし「ああもう! 試合序盤から忙しすぎーッ!!」
ピエール「くっ……!(攻勢に出ようにもこのままでは……!)」
サイドハーフが抜かれた穴をピエールが食い止め、中央を突破してきた選手をこいしが防ぎ。
実質、ただの2人だけで守備を担当するピエールとこいし。
いつしかフランスを応援する者たちの声が小さなものとなり、不安の視線がフィールドに注がれたは……致し方ない事と言えただろう。
映姫「……いささか単調なゲーム展開になってしまっていますね」
ヘルナンデス「なんだかイライラしてるね、エイキ」
映姫「当然です! このような白黒ハッキリしない展開は、まるでよろしくありませんから!」
前半20分……前半もそろそろ半ばを過ぎようかという時間帯になっても、未だに両チームにチャンスらしき場面は巡ってこない。
しかし、どちらが押しているのか……どちらが劣勢なのか。それは誰の目に見ても明らかだった。
==============================================================================================
なんか地味な展開ですが本日はひとまずここまで。
NPCシーンはもうちょっとさらりと流せるといいのですが、どうしても長くなってしまいますね。
それでは、お疲れ様でしたー。
95 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 00:15:36 ID:???
乙ですじっくり読ませてもらえるので気にせずにー
96 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:11:15 ID:???
>>95
どうも乙感謝です。
本日も書いてたらなんかこんなに遅い時間になってしまいました。すみません。
相変わらず投票などは無いのですが、投下させていただきます。
97 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:12:19 ID:???
両者ともにチャンスを作れていないという状況ながら、両陣営の選手たちの心境は対照的なものである。
ピエールとこいしくらいしか注意すべき選手がいないと判断をしたイタリアは、
要はその2人だけに気を付ければいいのだと早々に見切りをつけて再三攻撃に当たり。
一方でフランスはといえば、実際イタリアのメンバーが思っているようにピエールとこいしのたった2人だけで防ぎに当たっており。
いつ抜かれるか、ピンチに陥ってしまうのかという緊張感からは一向に抜け出せない。
そして、前半24分――。
マルコ「よし……ここだァッ!!」
ピエール「なにィ!?」
こいし「あちゃ……しまった!」
バシュウッ!!
如何に優秀な選手といえど、いつまでも守り切れる道理というものは無い。
特に2人だけで中盤の守備を担っているような状況では互いにフォローをしあっても限界というものもあり。
イタリアJrユースはピエールたちの隙を見つけ、前線へ向けて大きくパスを出す。
ジョン「ああああああああああああっとォ!? これはイタリア、前線へ向けてのパスになった!!
この試合、ここにきて初めてシュートチャンスらしいシュートチャンスが巡ってきたぞ!
果たしてここを決める事が出来るか、イタリアJrユース!!」
妹紅「今のパスもうまかったね〜」
反町「(見ている限り、イタリアのMFはドリブルは下手だけど……パスは上手そうだな。
パスワークで攻められたらヒューイじゃちょっと厳しいかもしれない……)」
静葉「パスにあわせるのは……諏訪子様ね」
ダダダダダダダッ! びょーんっ!!
諏訪子「あーうーっ! 貰ったよ!!」
ドゴール「あわわわわ……た、高いッ!?」
98 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:13:37 ID:???
イタリアJrユースMF――マルコが送った高いボールに向けて、大きく跳躍をする諏訪子。
その跳躍力はフランスのDF達では到底歯が立たない程高く……。
諏訪子は誰にも邪魔をされる事の無いまま、空高く跳ね上がりそのままヘディングに向かう。
諏訪子「先取点だァッ!!」
バシュウウッ!!
異常なまでに高い打点から放たれる諏訪子の必殺ヘディング――空中神戦。
その高度は、流石に秋姉妹のオータムスカイハリケーン程のものは出ていないものの……。
しかし、純粋なシュート力では諏訪子の方に軍配が上がり、高い浮き球のシュートとしては十分な威力を備えている。
DF陣はこのシュートに対して何も出来ず、ボールはゴールへと襲い掛かるのだが……。
さとり「PA内からのシュートは……決めさせませんッ!!」
キュンッ! ババッ!! バチィィィイイッ!!
だが、高い浮き球のシュートを放つという事は――即ちPA内でシュートを撃つという事と同義であった。
であれば、フランスの守護神と化した古明地さとりからゴールを奪える道理はなく。
諏訪子の心を読み、素早くシュートコースに入り込んださとりの手の中にボールは呆気なく収まってしまうのだった。
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
ジョン「あああああああああああああああっとォ!? しかし、このシュートは通用しないィッ!!
フランスJrユースキーパー、さとり選手がガッチリとキャッチしたァ!!
PA内からのシュートは通用しないと言われるさとり選手を相手にヘディングシュートは、やはり少々無謀過ぎたかァ!?
フランス、まずはピンチを脱しましたァ!」
99 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:14:38 ID:???
観客「さとりん最高や! アモロなんか最初からいらんかったんや!!」「さとり! さとり! さとり! さとり!!」
お空「やったぁ! さっすがさとり様だぁ!!」
リグル「(ふんっ、あんなへなちょこキーパー! また私のリグルキックで吹っ飛ばせばいいだけだもんね!)」
輝夜「(あの妖怪の山の神のヘディングも、今日戦った勇儀のヘディング並の威力だったのに……。
やっぱ腐っても幻想郷三大キーパーね。 PA内からのシュートじゃ反町君のシュートやパワーシュートじゃないと抜けないか)」
さとり「ふぅ……(まず彼女のヘディングは問題ない……やはり問題があるとすれば、フランドール=スカーレット……。
そして……四季映姫だけね)」
ブラボー「ブラボー! 実にブラボー!!」
ルスト「ナ、ナイスセーブ! サトリさん!」
さとり「どうも……。 皆さんも、どうか落ち着いてプレイを……こいし、頼むわよ!」
こいし「はいはーい!」
さとりの完璧なセービングを見て熱狂をする観客たちに、冷静にさとりと諏訪子の実力を分析する偵察陣。
一方で当のさとりはといえば、相も変わらず何を考えているのかわからないような無表情のまま諏訪子をねめつけ……。
DF達を鼓舞したのち、まずはこいしへとスローイングし試合展開を見守り始める。
こうしてさとりの堅守によってピンチを脱したフランス。
このままの流れで一挙反撃に出たいところでもあったのだが……。
フレッド「(本当にピエールとあのコイシって子以外は大した事無いな……)おらよっ!」
ボッシ「うわわわっ!?」
ポロッ バシィッ!
ナポレオン「ちっ! 簡単に奪われてんじゃねぇよ!!」
マルコ「こいつは結構やるぞ! 数をかけて奪うんだ!」
ディモス「おう!」
バチィッ!!
ナポレオン「糞がァッ!!」
100 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:15:39 ID:???
しかし、やはりそう簡単にはいかず……。
攻撃における頼みの綱であるナポレオンもどこか動きに精彩を欠き、再びボールはイタリアへ。
ボール支配率を考える事すら嫌になる程にまで、フランスはイタリアに翻弄され続ける。
ジョン「さぁ〜、前半も残すところ10分! ですがフランス、ここまでまるでいいところがありません!
一方でイタリアは些か攻めが単調ではありますが、しかし、確実に押しています!
イタリア! ここで再び前線へとパスを出す! これはフランドール選手へのロングボールだ!!」
ワアアアアアッ!!
観客「ああっ! またシュートに持ってかれるぞ!?」「まずいまずい、防げ!」「フランス DFは ようすを みている!」
フラン「やった〜! やっとボールが……」
こいし「そのパスだけは通す訳にはいかないのよ〜、っと!」
フラン「うわぁっ!?」
バチィッ!!
そして後半35分――とうとうイタリアの主砲、フランドールにボールが渡ろうとする。
これには観客席も悲痛な声を出し、一方でフランはといえば待望のシュートチャンスに目をキラキラさせながら待ち構えるのだが……。
フランドールにだけは渡すまいとばかりにこのパスをこいしがカット。
すんでの所でシュートチャンスを邪魔されたフランはこいしを恨めし気な表情で見……。
こいしは少しだけ申し訳なさそうな顔をしながらも、そのままボールを持って上がり始める。
こいし「(味方ならアシストでも何でもしたけれど……敵である以上はフランに撃たせる訳にはいかないんだよね〜。
さて、それはともかく25cmもぼーちゃんもちょっと駄目っぽいし、攻め方かえよっかな)
ピーちゃん、後ろお願い! 私が上がるわ!」
ピエール「(ピーちゃん……)わかった! 行け、こいし!!」
ダダダダダダダダダーッ!!
101 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:16:51 ID:???
ジョン「おっとォ!? これはフランス、ここまで守備に走っていたボランチのこいし選手が攻撃参加!
いつまでも攻めきれないオフェンス陣に業を煮やしたといったところでしょうか!?
イタリア、予期せぬ事態に……いや、ちゃんと対応してます! イタリア、2人がかりで止めに行くーっ!!」
マルコ「ここで奪えば一気にチャンスだ! 相手にロクなDFがピエールしかいねぇ!!」
コンティ「もらったーッ!!」
こいし「(ふふん、そう簡単に奪われないから出てきたんだよッ!!)」
ブブブン…… シュッ……!
マルコ「!? な、なにィ!?」
コンティ「消えた!?」
2人がかりで止めにやってきたイタリアMF陣は――ここまでの守備成功に気を良くし過ぎていたという面も多分にあった。
しかし、例えその過信が無くても……こいしのドリブルを止められたかどうかは定かではない。
パスとパスカットを得意とする古明地こいしは、その「無意識を操る能力」をオフェンスに使う事で。
自らの気配を殺し、相手に認識できないようにさせる必殺のドリブル――別名「消えるフェイント」の使い手でもあるのだ。
その消えるドリブルを認識し、止められる者は一流レベルの選手のみ。
如何に守備を自慢とするイタリアの選手でも、止める事は難しく、こいしはそのまま突き進もうとするのだが……。
映姫「消えると言えど、そこにボールはあるのです。 ならば止める事は決して不可能ではない! ハァッ!!」
こいし「ふぎゃっ!?」
バシィッ!!
マルコとコンティを抜き去り、その時点で気が緩んでしまっていたのか。
こいしは接近してくる映姫に気付く事なく散漫なドリブルをしてしまい……。
これを見た映姫はチャンスと見るや一気に距離を詰めてボールを奪い取ってしまう。
映姫「そう、あなたは少し集中力がなさすぎる! 悔い改め、自省しなければ同じ過ちを繰り返すだけですよ!」
こいし「ぐぅぅ……!」
102 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:18:34 ID:???
ジョン「あぁぁぁ〜っとぉ! しかし、これも駄目です! フランス、ようやく敵陣深くまで入り込めたかと思ったその矢先!
リベロの映姫選手が果敢に飛び出し、ピンチを未然に防いだァ!!
流石は幻想郷トップと呼ばれる守備の名手! その判断力もまた素晴らしいものです!!」
穣子「うわっ……やっぱすごいわね閻魔様。 あのこいしの突破を止めるなんて」
反町「(こいしのドリブルは静葉さんよりも上手かった……それをああも軽々止めるのか……。
パルスィなら抜けるんだろうけど……パルスィばかりを使っていちゃ、パターンを読まれる。
中盤を突破し、シュートチャンスに持っていくのは今日の試合以上に骨が折れそうだな……)」
ヘルナンデス「エイキ!」
映姫「(残り時間は……まだありますね。 ならば、これでいきましょう!)」
こうして見事にボールを奪取した映姫は、ヘルナンデスの声を聴いて小さく頷きつつ時計を確認。
残り時間は5分少々……もう一度攻める事が出来る時間はまだあるが。
しかし、かといってピエールを中盤メンバーが抜けるかと聞かれれば少し不安になるのが現在のイタリアである。
ならば多少強引に行くしかないと……映姫はその小さく細い右足を振りかぶった。
グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
リグル「あぁっ!! あれは!!」
妹紅「反町の技だ!!」
反町「い、いやいや! ロングシュートは俺以外に咲夜さんとか使い手いっぱいいるじゃないですか!!」
チルノ「あたいとかね!」
レティ「(そういえばチルノも持ってたわねぇ……まるで使いどころがなかったけど……って、今の問題はそれじゃなくて……)」
輝夜「出るわよ、四季映姫のDFにあるまじき決定力を持つシュートが!」
ジョン「あっ……あああああああああああああああああああああああああああっ!?
こ、これは映姫選手、自陣から一気にシュートに行く構えだァッ!!
これはやや無謀とも思えるが……しかし、映姫選手はロングシュートを得意とする選手でもあります!!
必ずしも無謀とは言えませんッ!!」
103 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:19:45 ID:???
常識的に考えれば自陣深めの位置からのシュートが、そう簡単に決まる筈はない。
しかし、それはあくまで常識的に考えればの話であり――。
幻想郷にはどれだけ遠くから撃っても威力が変わらないシュートというものも存在する。
十六夜咲夜の霧の湖シュート……チルノのパーフェクトフリーズ同様。
映姫のこのシュートもまた、どこから撃とうと威力の変わらぬ超ロングシュートであった。
ピエール「ばっ、馬鹿な……! あんな位置から……!!」
こいし「ピーちゃん! こいつ結構半端無いよッ!! ブロック!!」
ピエール「わ、わかっている!」
映姫「遅いです! ハァァァァァァァッ……たァァァァァアアアアアアアアッ!!」
バゴッ……ゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアォォォンッ!!
バギャンッ!!
ピエール「なっ……ぐああああっ!?」
ドゴール「ピ、ピエールッ!? そ、そんな……うわあああっ!?」
ベルジェル「ひいいいいいいっ!?」
更に追記をするならば、映姫のこのロングシュートは、先に上げたロングシュートよりも一層高威力であった。
その威力は咲夜の「マジカル☆咲夜ちゃん☆スター」をも凌駕しかねない程であり。
半信半疑のままブロックにとんだピエール、そしてフランスのDF陣は為すすべなく吹き飛ばされる。
映姫「(いい加減白黒ハッキリつけなければ! 決まれッ!!)」
同点などという有耶無耶な状態に苛立つ映姫はそう願いながら、ボールの行方を追う。
もはや防ぎとめられるDFはフィールドに立っておらず、そのままボールはゴールに吸い込まれそうになるのだが……。
104 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:21:59 ID:???
さとり「ッ! ゴールは割らせませんッ!!」
バッ! バチィィィッ!!
映姫「!?」
しかし、このボールは再びフランスの正ゴールキーパー――古明地さとりが拳を固めて正面で待ち構え。
両腕を前に差し出す事でボールの威力を殺す事に成功し、見事に防ぐ。
破壊的な威力を持つが、ドライブシュートのような変化もかかっていなければ霧の湖シュートのような低い弾道な訳でもない。
それならば止める事は決して不可能ではないというかのように、さとりは跳ね上がったボールを無表情で見やりつつ……。
誰にも見えないように、小さく安堵の息を吐くのだった。
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
ジョン「ふっ……防いだァァアッ!! さとり選手、またもゴールを守りましたァァアッ!!
映姫選手のシュートを前に、一歩も怯まずその両腕で弾き返しました!
そして、転がったボールはフランスDF、ルスト選手がフォローし……素早くクリアーです!
フランス、またもやピンチを脱したァ!!」
観客「神様仏様さとり様や!」「さとりんがシュートを止めたから……今日はさとり記念日」「さとりん! さとりん! さとりん!!」
ピエール「(……アモロなら既に2失点だな)ナイスセーブだ、サトリ!」
こいし「さっすがお姉ちゃん! (ちょっと危なかったかなと思ったけど……うん、大丈夫だね!)」
さとり「(……PA外のシュートにも、ある程度は反応できるようになりました。 ですが……まだまだですね)」
105 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:23:12 ID:???
お空「やったー! さとり様ー!! さとり様ぁぁぁぁぁ〜っ!!!」
穣子「ああもう、観客だけでもうっさいってのにあんたまで騒いでどうすんのよ!」
にとり「まあ、それはもう仕方ないこったから放っておこう。
それよりも問題は、やっぱ閻魔様のロングシュートだねぇ……ありゃ大した威力だよ」
リグル「なんでさ!? 私のライトニングリグルキックの方が凄いよ!?」
にとり「そりゃそうだけど……問題はDFである閻魔様が使ってくるって事さ。
つまり、守る時はFWの悪魔の妹と諏訪子様だけを警戒してればいいって話じゃない」
美鈴「映姫さんをフリーにしてあれを撃たれたらたまったもんじゃないですもんね……(私じゃ絶対止められないや)」
にとり「だけど、閻魔様はDFだからマークをつけるなんて事は出来ない。
結局の所は、ある程度そちらに注意を向けるって事くらいしかできないだろうね……」
反町「(それにリグルの言うようにリグルの方がシュート力では上かもしれないけれど……。
あのシュートは大妖精やヤマメじゃ完全に止められるとは言い切れないシュートだ……。
乱発はしないだろうけど、試合が停滞した時とかのいざという時は怖いぞ……)」
垣間見えた四季映姫の実力に、反町はゴクリと唾を飲み込んでフィールドの映姫の姿を凝視する。
先ほどのこいしを止めたタックルに、さとりに阻まれこそしたもののフィールドを震撼させた驚異のロングシュート。
確かに幻想郷No.1DFと呼ばれても不思議ではない実力である。
だが、反町はまだ知らない。 これはまだ、映姫の実力の片鱗であるという事を。
ジョルジュ「よし、よくやってくれたサトリ。 後はこの俺が大陸一の実力で……」
フレッド「もーらった」
ジョルジュ「なにィ!?」
そして、フィールドではフランスが最後の攻撃を仕掛けようとしていた所を、軽々と阻まれ。
その後、イタリアも攻め込む事は出来ず前半は終了となるのだった。
ピッピッピィィィイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
106 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:24:31 ID:???
ピエール「(このままではいけないな……何とか打開策を考えなければジリ貧だ……)」
ヘルナンデス「(押しているのはいいけど、出番がないのはつまらないな……。
もっとも、フランスも流石にこれで終わる訳はないだろうけど……)」
両チームのキャプテンは考える。如何にすれば堅固な守備を抜き、得点する事が出来るのか。
そして、それに対応し逆に反撃をし返しリードを奪う事が出来るのか。
さとり「(後半もこのまま……このまま私が無失点でいれば負けはしません……)
こいし……後半も頼みましたよ」
こいし「うん、まっかせて!」
古明地姉妹は前半の互いの健闘を称えあいながら、後半戦に望みを繋ぐ。
守備を担当するこの姉妹が抜かれない限り、少なくとも敗北は無い。
自分たちの働き如何で試合結果が変わるこの状況は、逆に彼女たちの闘志を燃え上がらせていた。
フラン「うー……全然ボールが来ない!!」
諏訪子「そりゃ相手もお前さんにボール渡さないようにするよ、お前さん規格外だもん。
……まあ、それに関してのちょっと打開案も考えたけどね」
フラン「ホント!?」
諏訪子「ゲロゲロゲロ。 神様、嘘、つかない」
イタリアのツートップコンビは後半戦に向けて一つの策を練る。
果たしてそれが突破口となり、得点に繋がるのか――その答えは後半戦に出るだろう。
そして、そんな中――イタリアJrユースのDF……四季映姫だけは、このフィールドで……。
否――このスタジアムの中で唯一、ありえない事が起こったという事に気づいていた。
映姫「(地底の覚妖怪が私のシュートを……止めた……?)」
世界でも間違いなく通用をする四季映姫のシュートを、古明地さとりが止めた。
その事実は、まだ誰も気づいていない事であるが――幻想郷時代のさとりを考えれば、到底ありえない事。
この異常事態に映姫は動揺をしつつ……両チームの選手たちは、ハーフタイムの休憩へと向かうのだった。
107 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 02:26:13 ID:???
ようやく前半を終えれた所で本日はここまでです。
明日にはなんとか試合終了までいけたらなぁと思います。
それでは、お疲れ様でしたー。
108 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 02:28:34 ID:???
乙
こりゃ引き分けか
109 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 02:31:58 ID:???
大陸一の乙!
110 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 02:32:11 ID:???
しかしホームタウンデシジョンでないな。
機会がないのか、それとも【幻想郷にしか使わない】系のオチか
111 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 04:01:36 ID:???
しかし原作だと優勝候補(笑)だっけフランス
112 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 05:35:17 ID:???
まあ実際のところピエナポ+地底姉妹にさえ気をつければどうにかなるわいな
113 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 23:27:25 ID:???
>>108-109
どうも乙感謝ー。引き分けかどうかは試合結果を見てご確認を。
>>110
さてさてどうでしょう。
>>111-112
まあ予想はされているでしょうが、フランスはやっぱりかなり弱いです。
総合的に見れば周囲の国とは圧倒的差ですね。
114 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 23:28:28 ID:???
こうしてハーフタイムに入り、両チームの選手たちが控室へと引き上げていた頃。
観客席でこの試合を観戦していた幻想郷Jrユースの面々は、
前半戦の両チームの動きや実力について話し合いをしていた。
静葉「スコアの上では0−0だけれど……間違いなく圧倒をしているのはイタリアだったわね」
ヤマメ「っていうかイタリアってトコはカウンターを主体としたチームじゃなかったのかい?
前半を見る限りじゃ、押せ押せなチームっぽいんだけどねぇ」
パチュリー「それは単純にフランスの守備が脆弱過ぎるのが原因と言えるわね……。
カウンターを仕掛けるまでもなく攻撃が成功するのなら、それに越した事はないわ……」
ヤマメ「フランスは古明地のと10番(ピエール)しかまともに働いてなかったもんねえ……」
どちらが優勢かと聞かれれば、一同は当然のようにイタリアが圧倒的優位だと考えていた。
事実、前半戦でフランスはシュートを撃つどころかまともに攻め込めた時間すら少なく。
逆にイタリアは僅か2本しかシュートを撃ててないとはいえ、終始試合を支配し続けていたのだ。
如何にピエールとこいし、そしてさとりが優秀な選手といえども、そう何度も攻撃をされては防ぎ続けるのは難しく。
フランスが後半に向けて何らかの打開案を考えていなければ――。
或いは何かのイレギュラーでもなければ、イタリアが勝利をする可能性が高いと言えるだろう。
穣子「フランスのFWの実力は知らないけど、紅魔館の妹の決定力なら撃てば決まるでしょうしね……。
反町はどう思う?」
反町「え? そ、そうだな……」
A.「確かにイタリアが有利かな。 これだけ攻めていれば、幾らさとりさんでも防ぎきれないよ」 イタリア勝利を読む
B.「いや、フランスも侮れない……。 イタリアお得意のカウンターを逆に決めるかもな」 フランス勝利を読む
C.「このまま時間が過ぎて同点のまま試合終了もあるんじゃないか?」 引き分けを読む
D.「この試合はできそこないだ。 とても見れたものじゃないよ……」 両チームを非難する
E.その他 自由投票枠
先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。
115 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:33:06 ID:okegiGOs
B
116 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:35:27 ID:wko5Sbk2
E「審判がまともならイタリアが勝つか悪くても引き分けるだろうけどね」っと思わせぶりに言う。
117 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:36:42 ID:fZLyFWOQ
E
>>116
118 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:37:56 ID:0QSdDiVc
A
119 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:38:28 ID:tE7cXveM
A
120 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:39:20 ID:???
選択肢に山岡さんがw
121 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:40:23 ID:???
ディシジョンについての言及はぶっちゃけ無理だと思う
本編でも試合前に言われて気づいたのが森崎除いて岬、三杉、日向だけだったから
たぶんバヤシと翼もわかるだろうとは思うが
122 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:40:29 ID:???
あ、二票か
このスレ自由選択肢ってあんまり上手く行かないイメージがあるしちょい不安だ
123 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 23:41:03 ID:???
うーん……神視点ですとホームタウンディシジョンや何かが起こるかも?みたいなのはわかるでしょうが。
反町当人の場合、そもそもがホームタウンディシジョンが無い日本で育った事などから。
ちょっと今回は
>>116
さんの言葉を言えるかどうかの判定をしたいと思います。
本編でもフランス対戦時、殆どの選手がホームタウンディシジョンの事を知らなかったですからね。
先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、
★反町のサッカー知識→! dice+! dice+(秀才+2)=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
10以上→ホームタウンディシジョンを知ってた。そのまま進む。
9以下→再投票
124 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:41:33 ID:???
★反町のサッカー知識→
3
+
5
+(秀才+2)=★
125 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/28(土) 23:42:13 ID:???
おお、秀才秀才。それではそのまま進みます。
126 :
森崎名無しさん
:2011/05/28(土) 23:43:22 ID:???
最近奇行も若干増えてきたから忘れてたけど(多分染まったんだろうw)、そういえば秀才だったw
127 :
117
:2011/05/28(土) 23:56:54 ID:???
秀才でサッカー好きなら、知っていてもおかしくないかと思いまして。
知識・勉強面では三杉にも劣らないのでは?
128 :
森崎名無しさん
:2011/05/29(日) 00:15:14 ID:???
この時代、海外情報を知ってるかどうかは多分に環境と運が関わるんじゃない?
その意味で、ダイス二個で八以上というのは妥当な裁定だった気がする
129 :
森崎名無しさん
:2011/05/29(日) 00:17:54 ID:???
昔は海外サッカーの情報は入手しにくかったでしょうしね
さすが秀才と褒めてやりたいところだ!(byブローリン)
130 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/29(日) 02:28:52 ID:???
>E.「審判がまともならイタリアが勝つか悪くても引き分けるだろうけどね」っと思わせぶりに言う。
===============================================================================================
穣子「ん? 審判が……って、どういう事?」
パチュリー「……ホームタウンディシジョンね」
確かに単純に見れば、イタリアが圧倒的有利であり勝利をつかみ取るようにも見える。
しかし、それはあくまでも単純に見ればであり――。
この試合の背景などを考えれば、そう簡単にイタリアが勝つとは思えないと反町は考えていた。
反町「言ってみれば、特定のチームを審判が贔屓して有利な判定を多くするって事だな。
フランスは開催国――無様に負けるなんて恥辱は、運営側からしても避けたいだろう」
静葉「なるほどね……つまり、どれだけフランスが押されても審判の判定一つで、
イタリアのゴールをノーゴールにされたりする可能性があるという事ね」
妹紅「なんだよそれ! サッカーは皆で仲良く正々堂々やるものなのに! 勝ち負けは二の次で正々堂々やらなきゃ意味ないじゃないか!」
パチュリー「(勝ち負けは二の次という発言は見過ごせないけれど……まあ、突っ込むのはやめておきましょうか。 面倒になりそうだし)」
この反町の考えはある者には外のサッカーにはそういった面もあるのかと知識として理解し。
またある者はそのような不正を認める訳にはいかないと激昂をする。
ただ、どのメンバーも通じて理解していた事は、この試合がまだまだわからないものなのだという事であった。
輝夜「まあ幻想郷にも似たようなものはあるけれどね。 各勢力が主催する大会でごにょごにょっと……」
妹紅「輝夜、まさか……!」
輝夜「い、いやいや、私はしてないわよ。 ……してたら竹林カップであんなボロ負けしてないわよ」
ヒューイ「ところで人間はなんでそんな事知ってたの?」
反町「……外の世界で、似たような事を思いつく奴がいたからな」
因みに反町がホームタウンディシジョンについて知っていたのは、かつて彼が所属をしていた東邦学園時代。
まだかの猛虎がぶくぶく肥った豚の時に、
金の力にものを言わせて審判などを買収したりする場面が何度かあり。
そういった事も海外でなら日常茶飯事に起こってもおかしくないのではと考えていたからであった。
131 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/29(日) 02:30:22 ID:???
こうして反町たちが談話をしている間に、短いハーフタイムは終了し、両チームは再びフィールドに姿を現す。
果たしてこのままイタリアが試合を支配し続け、勝ち越し弾を叩き込み勝利をするのか。
それとも反町が懸念をするように審判の贔屓がそれを阻むのか。
はたまたフランスが実力でイタリアを突き放し、初戦を勝利で飾る事が出来るのか。
様々な思いが交錯をする中、後半戦開始を告げる審判の笛がフィールドに鳴り響く。
ピィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
ピエール「よし……(ナポレオン、作戦通りに頼むぞ!)」
ナポレオン「ちっ……わぁったよ! おら、いけ!!」
ジョルジュ「ふふふ、大陸一の俺が後半こそはしっかりアシストをしてみせるぞ!」
試合開始直後、フランスボールで開始しキックオフのボールを持ったのは左サイドハーフのジョルジュ。
前半戦再三攻撃に走っていたナポレオンの突撃を読んでいたイタリアはこの意外な攻め方に一瞬狼狽するも……。
フレッド「お前のような大陸一がいるか!!」
ジョルジュ「ぬわーっ!?」
しかし、当然のようにこのジョルジュの攻撃はイタリアのMFの手によって防がれてしまう。
前半同様後半もまた、フランスの選手たちの動きはあまりにも稚拙であった。
そして、ボールを奪ったイタリアは再び攻勢に出、早々に先取点を取ろうとする。
これに対してフランスMF陣は何も出来ず、早速シュートチャンスへと持って行かれそうになるのだが……。
フレッド「(俺のドリブルでも通用しちゃうんだもんなぁ……さて、それじゃあそろそろセンタリングを……)」
ピエール「貰った!」
フレッド「げぇっ、し、しまった!?」
バチィッ!!
この攻撃は、またもや守備に回っていたピエールが防ぎ……。
ここでいつもならば前線にパスを出すピエールは、しかし、即座に近くにいたナポレオンに短いパスを出し。
そのまま一気に前に向けて走り出し始める。
132 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/05/29(日) 02:31:25 ID:???
ダダダダダダダダダダダダダダッ!! パンッ! パパンッ! ダダッ!!
ピエール「いくぞ! フランス、パリ! エッフェル攻撃だ!!」
ナポレオン「おう!」
マルコ「うっ……!」
コンティ「し、しまった!!」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
ジョン「おっとぉ!? これはフランス、キャプテンのピエール選手とストライカーナポレオン選手が、
見事なワンツーリターンで一気にイタリアへ攻め込んでいく!
この素早いパスワークにイタリアはまるで対応が出来ない! これは後半開始早々、フランスチャンスか!?」
観客「ヒャッホー! 流石はピエールやで!」「いけー、そのままゴールだ!!」
レミリア「エ、エッフェル攻撃ですって……!? くっ、なんて素晴らしい名前なの……!!」
カルツ「今日もお嬢は通常営業じゃ……」
優秀なゲームメイカーとしてパス精度にも自信のあるピエールに、そのピエールと同等のパス力を持つナポレオン。
彼らの息を合わせたワンツーリターンは、イタリアの誇る守備陣をあっさりと抜き去る事に成功する。
後半開始前にピエールが出した一つの策――それこそが、あえてナポレオンを低い位置へと下げ。
ボールを敵から奪った後にこの2人のワンツーで一気に攻め上がる、イタリアのお家芸を奪うカウンターアタックだったのである。
一部の観客がピエールのネーミングセンスに脱帽をしているのはさておき。
そのままピエールたちはイタリア中盤を突破し、今度こそシュートまで持ち込もうとするのだが……。
映姫「シュートには持っていかせません! たァッ!!」
バチィッ!
ナポレオン「ちっ! (これでも突破できねぇってのか!?)」
しかし、これはリベロの映姫により遮断されてしまい、またもフランスの攻撃は失敗……したかのように見えたが。
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0ch BBS 2007-01-24