キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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レス数が900を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。
【全国の】キャプテンEDIT40【壁】

1 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/07/30(月) 23:24:44 ID:???
このスレはキャプテン森崎のスピンアウト作品に当たる、キャプテンEDITのスレです
森崎くんと同世代に生まれたサッカー少年・大前くん(オリキャラ)を操作し、彼を名選手に育てたり育てなかったりします
現在の目標は全国大会での南葛へのリベンジ&優勝!
読者の皆さんに引いて頂いたカードや、投票していただいた選択肢に従い、物語が展開します

前スレ
【最強DF】キャプテンEDIT39【決定戦】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1342189092/

〜前回までのあらすじ〜

花輪中を降し、三回戦に勝ち進んだ大前たち鳴紋中サッカー部。だが正GK渡会が不在という不安を抱えた上での戦いを強いられてしまう。
ここで立ちはだかるのは長崎代表比良戸中。今までの試合で敢えて1−0決着を繰り返し、実力を隠してきたダークホースである。
前半、大前が首尾よく先制ゴールを上げるが、比良山の追加点が反則として取り消され、返す刀で同点に追い付かれてしまう。
比良戸中キャプテン・次藤に苦戦を強いられる大前、ストライカー佐野に翻弄される守備陣。
予想以上の苦戦に瀕する中、監督代行の菱野が次藤のスタミナを削る作戦を提案する。
直後、比良山が今度こそ決めた正真正銘のゴールで2−1と再びリードを得る鳴紋中。果たして、作戦を成功させ三回戦突破は成るか?


〜前スレの出来事〜

森崎「中里に期待した僕が馬鹿でした」
中里「もりさき いいすぎ」
松山「石田と武井をリリースし、準々決勝進出をアドバンス召喚! そして手札から特殊召喚した鳴紋中とダークチューニング!」
小田(ふ)「そんな形でお前に満足されて堪るか!」
比良山「ノーゴール……またしてもゴール取り消し……」
園村「ぼ、ボールが怖い……ていうかゴールが怖い」
実況「大前くん、吹っ飛んだー!」
次藤「ぬははは! 大前も吹っ飛ばしたことだし、ワシが日本一のパワーファイタータイ!」
菱野「……。よし みんな きけ。 じとうを たたきつぶす」
大前「なにそれこわい」

501 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/15(水) 01:57:50 ID:???
翼「よし、今日はハットトリック達成! これで得点王ランキングは後一点で追いつくな(今年こそ、得点王とMVPは渡さないぞ!)」

石崎「凄かったなあ今日の翼は! こっちのブロックは似たり寄ったりなのばっかりだから、この勢いだと今年こそ得点王だな!」

森崎「ぬぐぐぐっ!(くそ、アイツの所為で三試合連続ゴールしたのにインパクトが喰われてやがる。おのれ翼めェ!)」

井沢(俺も今日二ゴールの活躍なのに、どいつもこいつも翼、翼、翼っ! 忌々しい!)

長野「滝、今大会初ゴールおめでとう」

滝「なあに、それも今日3アシストのお前には負けるぜ」

岩見(森崎、今日はヤケに味方にボールを回していたな。相手はやはり井沢、滝、長野の自分よりの仲間。
……例の疑惑の所為で落ちた求心力を、回復させたいのか?
だが、今日の翼の活躍でその効果の程は微妙に、といったところか)

小田(寿司)「中里、今日はいつもにまして消え気味だったな? もっと積極的に行こうぜ?」

中里「あ、あははは……き、昨日の正座のしびれが残っていたのかな?
(鳴紋中の連中の前で、本気のプレイは出来んでゴザル……もしかすると、身のこなしから正体がバレるやも――)」

山森(俺の出番、まだかな……せっかく、今までより強くなれたのに……)

大会半ばを過ぎても、王者に陰りの気配なし。それが現時点での周囲の評価だった。
鳴紋中がこの最強の敵とまみえるのは、決勝戦。その途上に立ちはだかる相手は、あと二つ。

502 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/15(水) 01:58:51 ID:???
大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ)
9ゴール 大前
8ゴール 翼
6ゴール 小田(ふ)
5ゴール 比良山、反町、松山
4ゴール 井沢
3ゴール 森崎、来生、政夫、和夫、佐野
2ゴール 雪村、沢田、長野
1ゴール 滝、岩見

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ)
6アシスト 沢田
5アシスト 滝、長野、松山
4アシスト 沢田、松山
3アシスト 大前、政夫、和夫
2アシスト 雪村、本多、長野
1アシスト 宇津木、森崎、井沢、小池、次藤

503 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/15(水) 01:59:52 ID:WdUPTpTI
〜旅館、夜〜

大前「大会もいよいよ残り半分、ってところか。これからが正念場だな!
……なのに俺は怪我で練習できない。南葛の試合も見て身体がうずうずしているのに、思いっきり運動出来ないとは。くっ、もどかしいなァ!
こうなったら、誰かチームメイトを焚きつけに行くか? それとも、監督や菱野さんに特訓の依頼をする?」


先に3票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A.誰かと話す(対象も併記してください)
×.一人で特訓だ!(現在、大前は怪我をしています)
×.誰かと二人で特訓だ!(現在、大前は怪我をしています)
D.疲れているし、さっさと寝よう
E.久々に瞑想でもしてみるか
F.その他(自由選択です。大前に取らせたい行動を併記してください)

504 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 02:00:45 ID:8mUoc0eQ
A 水守

505 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 02:01:15 ID:MORtYxZ+
A菱野

506 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 02:01:45 ID:iPq1TEac
A 水守

507 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 02:02:41 ID:AFVyVj62
A 水守

508 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/15(水) 02:08:17 ID:???
水守と会話することに決めた所で、短いですが今回はここまでです
流石にこう連続で深夜更新は辛いです、すみません(←貴様が早く始めればよかろうなのだ)

それにしても、私は何でこんなに三杉に文章量を割いてるんでしょう……
これじゃあまるでキャプテン渡会・第××話『謎のライバル登場! その名は三杉!』
って感じです。筆が滑るって、怖いですね(汗)

次回は何とかふらの戦が始まる所まで進めたいと思います
それと、前スレの埋めもどうにかしようかと
今回も拙作にお付き合いいただき、ありがとうございました

509 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 02:09:26 ID:???
アシストランキングタケシが分裂してる……大した奴だ

510 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 02:11:49 ID:???
普通のタケシとサッカーカットのタケシがいるんだよ乙

511 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/15(水) 02:12:16 ID:???
>>509
ゲェー!? タケシと、それと気が付けば松山も!?
すみません、正しくは以下の通りです
これで大丈夫……なはず
ご指摘ありがとうございました

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ)
6アシスト 沢田
5アシスト 滝、長野、松山
3アシスト 大前、政夫、和夫
2アシスト 雪村、本多、長野
1アシスト 宇津木、森崎、井沢、小池、次藤

512 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 02:15:12 ID:???
アシストランク松山も分裂中っす忍者の多い大会だなw
ついでに翼アシスト0ってMFとしてどうなのよ?w

513 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 02:20:28 ID:???
乙でした。

森崎の妨害もあるのにMFでこれだけ得点重ねるってことは
相当前目に張ってるかボール受けたらこねないで即シュート態勢に入ってるんだろうな。
去年は10アシストもしてるんだから、いい加減アシストする気がないって誰かに気づかれてもよさそうだな。
三杉に見上、鳴紋だったら菱野さんあたりかな早期で気付きそうなのは。

514 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 04:32:16 ID:???
次はふらのか 守備力は比良戸より下だろうから得点には苦労しなさそうだな
真っ向勝負のほうが松山も喜ぶし力押しでいいんじゃないかな

515 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 09:35:23 ID:???
同じ分身しているのに誰にも気づかれない長野……

516 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 17:50:07 ID:???
しょうがないとはいえ、比良戸はぜんぜん守備陣の出番は無かったし、
ふらの戦は大前が動くのは松山と当たるときと、アシストもしくは点取るときぐらいでよさそうだな。

517 :森崎名無しさん:2012/08/15(水) 18:59:23 ID:???
今までは体力に余裕があるうちは動いていたけど、あえて動かないのも仲間を鍛えていく上では大事かな。

518 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 00:13:37 ID:???
>>510
乙感謝です! いやいや、この時代でサッカーカットは未来に生き過ぎですw
私たちの時代から見ても相当な未来に感じますがw
>>512
サイタマですから
>>513
乙、ありがとうございます。まあ、本スレ翼も中学生編ではアレでしたしねw
>>515
あわわ、まだミスがorz
ご指摘、ありがとうございます。以下、訂正後のものです。何度も似たようなミスをしてすみません

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ)
6アシスト 沢田
5アシスト 滝、長野、松山
3アシスト 大前、政夫、和夫
2アシスト 雪村、本多
1アシスト 宇津木、森崎、井沢、小池、次藤

>>514,516-517
さて、どう戦うのが正解でしょうかね
比良戸中戦も結構私の予想とは違う展開になりましたし


では、今回の投下です

519 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 00:14:41 ID:3RjjYRpw
>>A.誰かと話す → 水守
---------------------------------------------------------------------------------------------------------
大前(ある程度、現状の伸びしろが大きく……そして、補強の必要が大きいポジションにいる者。
となると、やっぱり水守か。前回もハーフタイム中に焚きつけて、浅村との特訓に行かせたんだよな)

とはいえ、まだまだ成長に期待を掛けたい可愛い後輩である。
大前は水守と話をするために二年生数人が起居する部屋へと向かった。

――コン、コン。

大前「おーい、水守はいるかー?」

ノックしてから声を掛けると、ややしてドアが開かれた。
そこから顔を覗かせたのは――


先着1名様で以下の文の『!』の後のスペースを消してカードを引いてください。

★水守くん、いるの?→ ! card=★

カードの絵柄で結果が変化します
ダイヤ → 浅村「水守なら、宇津木と一緒に練習に出たっスよ?」
ハート → 宇津木「水守は浅村と練習に出たんだが? ちゃんと予定を把握しておけと言いたい痛い目を見る」
スペード・クラブ → 水守「はい、なんでしょう?」
JOKER → やす子「水守くんなら、これから私が特訓に連れて行くわ!」 なにィ!?

520 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 00:14:55 ID:???
★水守くん、いるの?→  クラブ8 =★

521 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 00:32:21 ID:???
★水守くん、いるの?→  クラブ8 =★
スペード・クラブ → 水守「はい、なんでしょう?」
---------------------------------------------------------------------------------------------------------
大前「お、部屋にいたか水守。いや、まあ、特訓の進捗状況とかその辺の話をしようと思ってな」

水守「特訓、ですか。そうですね……今日の試合、僕らDFはあまりボールに絡めていませんでしたし。
これから寝るまでの間に少し出ようかな、とは思っているんですよ。色々と試したいこともありますしね」

大前(おおぅ……す、凄くききわけがいい……出来た後輩過ぎて、怖いくらいだ)

実は二連続で練習について意見をしに行くことに、僅かながら躊躇を感じていた大前。
だが、恐ろしく素直に言を受け入れる水守の態度に、ホッと胸を撫で下ろす。

水守「ただ、練習のパートナーなんですけど……。
宇津木は今日、消耗の大きかった中盤の選手ですし、浅村は何だか間が悪く声を掛けそびれちゃいまして」

見ると、宇津木は早くも布団を被って寝息を立てており、浅村の姿は見えない。
恐らく風呂にでも行ったか、他の同級生に誘われてどこかで寛いでいるのだろう。

大前「あらら。それは困ったな」

水守「ですので、大前さん。ちょっと観るだけでいいんで、付き合ってくれませんか?」

大前「まあ、見るだけなら怪我には障らないし、良いぞ」

水守「ありがとうございます! 助かりますよ!」

522 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 00:33:38 ID:3RjjYRpw

  … … …


というわけで、近場の運動公園にやってきたのだった。

水守「今、練習しているのはタックルなんですけど……一人じゃ練習しづらいですね」

大前「怪我さえ無けりゃ、俺が相手になったんだけどなァ」

水守「まあ、それは仕方ないですよ。ちょっと相手をイメージしながらタックルのフォームを見せますので、
気になる事があったら言って下さいね?」

大前「ああ、分かった」

とは言ったものの、大前は練習に取り掛かり始める水守を見て思案する。

大前(うーん、ただ見てるだけってのも座りが悪いな。折角俺も来ているんだし……練習用アイテムでも貸してあげようか?)


※ タックル練習用アイテム・瀟洒なナイフ:残り使用回数一回 ※

先に3票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A.出来た後輩の為だ! ケチケチせず使うぜ!
B.残り一回だし、ここはとっておこう……

523 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 00:33:59 ID:2vnOQUSo


524 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 00:34:04 ID:yF5wE3Ng


525 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 00:35:47 ID:2ajH941U


526 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 00:44:03 ID:3RjjYRpw
>>A.出来た後輩の為だ! ケチケチせず使うぜ!
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
大前「待て、水守。練習を始める前に、これを身に付けろ。タックルの練習に効果があるらしいぞ?」

水守「えっ、なんですかコレ? ……ナイフ、型のお守り?」

大前「何でも、集中力を高めてキレのあるタックルを出すのに役立つそうだ」

水守「は、はあ……じゃあ使わせて貰います(大前さんって、意外と験を担いだりするタイプなのかな)」

そんなこんなで、水守の夜の練習が始まった。


先着1名様で以下の文の『!』の後のスペースを消して判定を行ってください。

★タックルはキレたナイフや→ ! card+! dice/2=★

カードとダイスを合計した値(端数切り捨て)で以下の様に分岐します
12〜14→↓の結果+更に才能開花で全能力+1!
7〜11→タックルフラグを回収!
6以下→成果無し……
15以上→新必殺タックル習得! 更に才能二段階開花で全能力+2!

527 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 00:45:08 ID:???
★タックルはキレたナイフや→  スペード5 + 4 /2=★

528 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 00:45:11 ID:???
★タックルはキレたナイフや→  クラブ4 + 2 /2=★


529 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 00:46:35 ID:???
ギリギリだったな

530 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 01:08:40 ID:???
>>529
珍しく、いちたりたでしたね。特訓アイテム様々です

★タックルはキレたナイフや→  スペード5 + 4 /2=7★
7〜11→タックルフラグを回収!
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
仮想の敵選手を相手に延々とタックルを繰り出すモーションを見せる水守。
だが、対戦相手をイメージしながら的確な動きが出来るほど、水守も器用ではない。

大前「うーん……やっぱりイメージトレーニングで急なパワーアップ、ていうのは難しいのかな」

いつだったか、イメージトレーニングだけで大幅にパワーアップ出来た男には言われたくない。
まあ、その時にはイメージを補強する材料を用意して貰った上でのことだが。

水守「くっ、難しいですね……」

大前「それに、無理に考えを続けながら動いてるせいか、どうにも続けるごとにぎこちなくなって来てないか?
……水守。ここは一度、何も考えずに思いっきり動いてみるのはどうだろう」

水守「何も、考えずに――」

それは浅村との特訓の際にも、言われたことだった。

531 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 01:09:48 ID:???
水守(そうだ、無心……思考を放棄するのではなく、雑念を捨てて、一所懸命の気持ちで相手に挑む!
今の僕に足りないのは、それなんじゃないか?)

そう思った瞬間だった。

水守「――見えた! そこォ!」

大前「お、おおおぉぉおおぉっ!?」

先程のまでのチグハグな動きから一転、身体を投げ出す様な思い切りの良いタックル。
今まで水守が心がけていた、丁寧にボールを奪う動きではなく、相手を吹っ飛ばしてでも奪うというひたむきな動きである。

大前「い、今のタックルは結構凄いんじゃないか? それだよ水守! この手応えを、覚えておくんだ!」

水守「え、ええっ!(完成した……僕の新必殺タックルが!)」


※ 水守がタックルフラグを回収し、新必殺技『ソウルタックル』を習得しました! ※
※ 発動率1/4、威力3(吹っ飛び係数4)の必殺タックルです ※
※ アイテム『瀟洒なナイフ』を使いきりました。消滅します ※

532 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 01:10:51 ID:3RjjYRpw
〜一方、その頃〜

大前が怪我を押して水守の練習を見ていたころ、他にも収まりがつかずに動き出すものがあった。
特に今回偵察した南葛戦、そしてふらの戦。
決勝で待つ大敵と、明日に控える難敵。それを見据えれば、いくら腕を上げても足りるものではない。
その思いに突き動かされた選手とは――


先着1名様で以下の文の『!』の後のスペースを消してカードを引いてください。

★動き出すヤツら→ ! card=★

カードの絵柄で結果が変化します
ダイヤ → 比良山が本多に声を掛けた!
ハート → 宇津木が夜中に目を覚まして練習に出かけた! 謙虚だなー憧れちゃうなー
スペード・クラブ → 末松がパワーブロック強化のために練習に出かけた!
クラブのA → やす子「な〜んて展開があると胸熱……ZZZ……」 上記のモノローグは監督の夢だった!
ダイヤのK・JOKER → 菱野「ふぅ……今日の試合であの方の特訓用データが取れましたわ!」 あれ、選手じゃないの?

533 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 01:12:01 ID:???
★動き出すヤツら→  ダイヤQ =★


534 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 01:13:34 ID:???
いちたりないか。

535 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 01:13:58 ID:???
今度はいちたりないでござる

536 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 01:25:16 ID:???
本多「逆に考えるんだ。たりた→たりない、ときたら次はたりるが来ると思うんだ」
比良山「……その論理だと、一人たりないに当たる者が出ると思うんだが」

★動き出すヤツら→  ダイヤQ =★
ダイヤ → 比良山が本多に声を掛けた!
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
本多「……珍しいな、比良山。お前が俺を誘うとは」

比良山「まあ、俺も今日の試合で思うところがあってな……」

と、本多を連れ出して近くの河原に出る比良山。
今日の試合、いやここ最近の試合では、比良山はシュートに専念する展開がほとんどである。
というのも、相方・大前の急成長に置いて行かれまいと、シュートの成長に専念し過ぎ、他の分野が遅れがちになったためである。

比良山「このままでは俺は、大前が落としたボールを蹴り込むだけの男になってしまう……そんな体たらくでは、相棒とはとても言えん。
もっとボール運びや守備面でも磨きを掛けねば、サポートにすらなりはしない」

本多「(いや、それだけでも敵には十分な脅威だが……)やる気があるなら、別に良い。では、今日は何を鍛える?」

比良山「ドリブル、だな。折角の1対1用シュートも、ドリブルが問題外では効果が半減だ。
覚えたフェイントを腐らせない必要もある。ここは基礎的なドリブル技術を磨き直しておきたい」

本多「ふむ。では、俺はタックルを担当だな。折角の残業だ。俺も何か、一つくらいは成果を得ておかんとな」

比良山「ああ、頼む」

そうして始まった比良山と本多の深夜練習。その効果の程は――

537 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 01:26:16 ID:3RjjYRpw
先着2名様1行ずつで以下の文の『!』の後のスペースを消して判定を引いてください。

★比良山のドリブル練習→ ! card=★
★本多のタックル練習→ ! card=★

【比良山】
Q・K→スキル・ドリブル+2習得! 更に才能開花で全能力+1!
7〜J→ドリブルフラグが立つ
6以下→成果無し……
JOKER→スキル・ドリブル+2習得! 更に才能二段階開花で全能力+2!
【本多】
Q・K→↓の結果+更に才能開花で全能力+1!
7〜J→タックルフラグ回収!
6以下→成果無し……
JOKER→タックルフラグ回収! 更に才能二段階開花で全能力+2!

538 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 01:27:07 ID:???
★比良山のドリブル練習→  ダイヤ4 =★

539 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 01:27:56 ID:???
★本多のタックル練習→  ハート10 =★

540 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 01:28:10 ID:???
★本多のタックル練習→  ハート8 =★

541 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 01:28:13 ID:???
★本多のタックル練習→  ハート10 =★

542 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 01:30:23 ID:???
本多くん、相手をダイスにするのは試合だけにしなさい!

543 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 02:59:01 ID:???
すいません、ちょっとNPCパートに手こずっていましたorz
例によってこの後、長い話が続きますが、ご容赦ください(汗)

★比良山のドリブル練習→  ダイヤ4 =★
6以下→成果無し……
★本多のタックル練習→  ハート10 =★
7〜J→タックルフラグ回収!
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
一念発起し、ドリブル練習に挑む比良山。
だが、シュート特化に専念し過ぎたツケは、思ったより高かったらしい。

比良山「よし、ここで――」

本多「ダブルヒールか! させん!」

比良山「――なにィ!?」

鳴紋中でも上位のボールカット能力を持つ本多。
その壁を抜きあぐね、ひたすらドリブル失敗が積み重なっていく。

比良山「ぜぇ……ぜぇ……。ま、まさかここまで錆びついていたとは……」

本多「仕事は何事も積み重ね、だからなァ。そう一朝一夕に上手くなりはしないということか」

涼しい顔でそう言いながらも、自分はしれっと得意のタックルに磨きを掛けている本多。
結局、この日の特訓は無駄とはならなかったものの、比良山がかつてのドリブル技術を取り戻すのは、まだ先のことになりそうだった。


※ 本多がタックルフラグを回収し、必殺技『アイスエッジ』の発動率が1/2になりました ※

544 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:00:21 ID:???
〜数時間前、東京・東邦学園中等部サッカー部クラブハウス〜

時は僅かに前後する。
ここ東京の東邦学園では、三回戦の試合を終えたサッカー部員たちが、仮の住まいであるクラブハウスに帰りつこうとしていた。

松木「ふー、毎日バス移動なんて疲れるぜ」

高島「ホントホント。東京と埼玉が近いってのは分かるけど、大会期間中くらい向こうに宿でも取って欲しいぜ」

島野「あの成金ブタ野郎、金持ちの癖に妙なところでケチ臭ェな?」

川辺「いや、それがさ……アイツ、実家は埼玉だろ? 向こうで散々迷惑掛けた上に、金持ちになった途端東京に出たんだ。
そんな足で砂を掛ける様な去りかたしたもんだから、あっちじゃ日向とその関係者を止める宿は無いんだって!」

小池「うわ、マジなんですかそれ?」

今井「わっ、馬鹿! 声が大きい!」

憂さ晴らしの様に日向の悪口を言いながらバスを降りる選手たちが、不意に声を潜める。
停車したにも関わらず、不機嫌そうに大股を広げて座席に着いたまま、ジロリとこちらを睨む若島津に気付いたからだ。

若島津「…………(グズどもめ)」

タケシ(ううっ、居心地悪いなァ……)

そして、肩をすぼめて身を隠す様な沢田。

545 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:01:52 ID:???
東邦選手たち「くっ、そういえばコイツがいたんだ……」「飼い主は留守だってのに、ご苦労なこった」「ケッ!」

北詰監督(若島津め、強権を振るう事は無いが、この気を許さずに周囲を威圧するような態度。まるで日向の番犬だ。
やり難くって敵わん。かといって、コイツも沢田も外すわけにはいかん戦力というのが、頭が痛いところだ)

反町(はァ……本人がいないとはいえこれじゃあ、やっぱり言いたいこともいえない)

大会を危なげなく勝ち上がり、いよいよ準々決勝へ挑むチームとは思えない、険悪なムードが漂う。
……そこへ。
更に事態を大きく変える劇薬が投じられようとしていた。

日向「よう、皆」

妙にボロボロな服を纏い、不敵な笑みを浮かべながら、停車場に現れた精悍な男。
一同、彼が誰なのか分からず、目を瞬いたり隣の仲間に確認するように視線を送ったりと、困惑を露わにする。
……最初に声を上げたのは北詰監督だった。

北詰「……ひ、日向!? 日向なのか?(馬鹿な……あの肥満児が!?)」

東邦中等部のサッカー部監督として、不本意ながらあれこれ指図を受ける身だった北詰。
彼は二年前、激太りする前の引き締まった姿の、入学当初の日向に見覚えがあった。もっとも、その後半年で一気に肥えたのだが。

反町「えっ?(あれが……日向? 冗談だろ!?)」

若島津「日向さん! 戻ってきたんですか!」

タケシ「お久しぶりです、日向さん!」

反町を始め部員一同、更なる混乱を覚えていたが、忠実な子飼い二人はすぐさま気を取り直して声を掛ける。

546 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:03:24 ID:???
日向「おお、タケシ。合流していたんだな」

小池(た、確かに声はヤツの物だ……)

北詰「……日向、お前いままで一体何をしていた?」

日向「沖縄で減量してきたんですよ。結果は見ての通りです」

そう言って片腕を持ち上げ、誇示するように力瘤を作ってみせる。
溢れる様な力感、堅くしかし靭やかそうなそれは、断じて贅肉ではない。まるで鉄片を身体にぶちこんだ様な、筋肉の塊だった。
この見事に鍛え直した身体を見せつける目的は、どう考えてもただ一つ。
……明日からは、自分が試合に出る。その意思表示に他ならなかった。

反町「ちょっと待てよ、俺は日向の参加を認めないぞ!」

日向「ん?」

それを敏感に察し、前に進み出て怒鳴る様に異議を宣言した反町。

反町「この大会はここまで俺達の力で勝ち進んできたんだ。
ここで今まで参加していなかった日向が参加したら俺達の今までの戦いは何だったんだ!
全国大会に出場したくても人数の都合上、同行する事すら出来なかった控えの選手達はどうなるんだ!」

若島津「なにィ!?(反町、貴様……!)」

タケシ「あわわわ……(あ、あの大人しい反町さんが、日向さんに刃向った!?)」

今までチームに迷惑を掛け続けたかと思えば、何も告げずに姿をくらましながら、帰るなり傍若無人に大会に出ようとする日向。
その態度には流石に反町もカっとなった。今まで言いたいことも言えずに溜まっていた鬱憤。それを吐き出す様に熱弁を振るう。

547 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:04:33 ID:???
反町「それにこの大会で俺は、コイツとずっとツートップを組んでいたんだ! 今更、アンタなんかと組めるか!
コンビネーションの確認なんかしている時間なんか無いし……アンタとそれをするつもりも無い!」

東邦名無しFW「そ、反町……!(ジーン……)」

松木「そうだ! 今更合流しやがって、何様のつもりなんだ!」

小池「大体散々肥満体で足引っ張ってきた癖に!」

島野「アンタなんかに送るパスはねぇよ!」

川辺「金持ちだからって良い気になるんじゃねぇ!」

今井「東邦はアンタ一人の物じゃねぇんだ!」

高島「これ以上好き勝手にされてたまるか!」

古田「俺達は俺達の力で全国制覇するんだ!」

反町に呼応して、一斉に日向反対のシュプレヒコールを上げる東邦の選手たち。
監督たる北詰もこれを押さえる間もなく、沢田は口元に手をやりながらおたおたするだけ。
若島津は、苛立たしげに眉を動かすとジャージの袖をめくり上げた。
対して、日向は――

日向「ククククク……ハァーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!」

――笑い出した。
突然の狂態に、部員たちは呆気に取られて静まり返り、若島津は手近な部員を殴ろうとした手を止める。

北詰「ひ、日向……?」

すわ乱心かと心配げな声を上げる北詰を無視し、日向は獰猛な笑みを向けた。

548 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:05:58 ID:???
日向「ちょっと見ない内に随分偉くなったなあ反町? 俺が居ない間に大会で活躍して、気取ってやがんのか?
ハッ! 弱小ばかりのブロックに居ながら、得点王にもなれやしないでいるのによォ!
それに……お前の奨学金はウチの会社が出してやっているのを忘れたのか?」

反町「うっ……」

如何に粋がろうと、反町は東邦学園の一学生に過ぎない。
下卑た話だが、そんな彼とその家族にとって、ヒューガー(株)から出る奨学金は生命線と言っていい。
でなければ、金の掛かる東邦学園になど所属していられない。
スポーツ強豪私立に所属することで得られる待遇、実績、経歴の箔……それは全て日向の財布と胸先三寸に依存しているのだ。
日向の脅迫は、正にこの死命を制する一点を突いたと言っていい。
だが、

反町「……ああ、好きにしろよ!退部だろうと退学だろうと!」

今日の反町は、それを振り切ろうとするほどまでに激していた。

北詰「!」

若島津「反町……!」

タケシ(陰口ならともかく、学校までやめるって……日向さんって、ここまで嫌われていたんだ…)

反町「別に良いさ! 俺には全国大会で活躍した実績がある! 他の学校に行ってそこで活躍してやるさ!
そしてアンタは、選手に逃げられるようなクソキャプテン、クソ経営者として、ここで恥でも晒してるんだな!」

一気呵成に言い切って、荒く肩で息をする反町。普段温厚で優しげな彼の激情に、再び周囲が反骨心を取り戻す。

549 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:07:04 ID:???
松木「よく言った反町! 俺もそうしてやるさ!」

小池「もう日向に怯えるのは懲り懲りだ!」

島野「アンタと一緒に出場なんて願い下げだ!」

川辺「そんな決勝戦なんかボイコットしてやるぜ!」

今井「サッカーは11人居なければ出来ないんだよ!」

高島「金の力で何でも出来ると思うな!」

古田「俺達はアンタの為にサッカーをやっている訳じゃない!」

東邦名無しFW「お、俺も反町につくぞ!」

誰も彼もが反町を指示し、日向に背くこの状況。
流石の鼻持ちならないキャプテン兼経営者も、この事態に遭っては折れざるを得ないだろう。
そう判断した北詰は、先んじて日向を制するために口を開く。

北詰「聞いての通りだ日向、全員の同意が無ければお前を……」

日向「チッチッチッチッチッ……」

だが、返って来たのは舌を鳴らしながら指を振る、欧米人じみた人を小馬鹿にしたジェスチャー。

日向「お前らは二つ根本的な勘違いをしている。それを教えてやろう」

この態度には学園とヒューガー(株)に雇われている側である北詰も額に青筋を浮かべたが、日向はそのまま続けた。

550 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:08:05 ID:???
日向「一つは、俺が金だけの男では無いと言う事……そして、もう一つは……」

言いながら、足元に転がしていたボールを軽く蹴りあげる。
そして、重力に引かれて落ちてくるそれを、思いっきり振りかぶった足で蹴りつけに行った。
反町は不快げに眉を顰めつつ言葉を継ぐ。大方、シュート力を誇示してそれを材料にしようというのだろうが、そうはいかない。
どんな凄いシュートが飛んでこようと、絶対にNOを突きつけてやる。そう思い、口を開いたのだが、

反町「分かってないな、今更まともに動ける体になったからって――」

その言葉は、最後まで続けることは出来なかった。
顔の横、3cmとない至近距離を何かが掠めて飛んでいく。
チカッと微かな熱が頬に走るのを感じながら、反射的にそれを目で追った。
その正体は日向が思い切り蹴り出したボール。それが反町の頬を掠め、背後のマイクロバスに直撃する。

――爆音。

銅鑼を鳴らした様なけたたましい打撃音と、風船の爆ぜる様な破裂音。
ボールがバスの車体にぶち当たり、重機のハンマーに叩きのめされたかのようにへこみ、そしてそれを為したボールが破裂した結果だった。
思わず耳を塞ぎたくなるような騒音だが、反町はそれに反応することが出来ない。
サッカー選手として、ストライカーとして鍛え続けた動体視力が、今起こった一部始終をハッキリと見てしまった為に。
理解を超えた光景を不幸にも理解してしまい、あまりの衝撃に身体が硬直してしまったが為に。

日向「もう一つは……俺の敵の敗因は、俺を敵に回した事だ。
今ここで選べ。別チームに行き、俺のこの『タイガーショット』をブロックする側になりたいか……?
それともこのチームに留まり、俺がゴールを量産するのを見る側になりたいかをな?」

その言葉を聞きながら、反町は今更のように頬の切り傷から血が流れるのを感じた。
同時に、膝から力が抜けてへたり込んでしまう。
気付けば、他のチームメイトのほとんど――北詰監督すらそれに倣うかのように地べたに尻を着けていた。
最早、否やの声を上げる者は、誰一人としていない。
この光景を絵に描いて額に入れれば、気の利いた誰かが『暴君への屈服』などと名付けそうなものだった。

551 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:11:02 ID:???
タケシ(流石日向さん、変わってないなァ……)」

若島津(昔の――いや、あるべき姿を取り戻したな……この人にだけは逆らっちゃいけないんだよ)

北詰(わしの指導者としての信念は…人生は…一体なんだったのだろう…)

耳が痛くなる様な沈黙を破ったのは、日向が満足げに鼻を鳴らす声だった。

日向「フンッ。ようやく理解できたか愚民どもが……おい、タケシ。今、大会は何回戦まで進んでいたんだったけな?」

タケシ「あ、はいっ! 今日三回戦が終わって、明日から準々決勝です!」

日向「若島津。得点王のランキングは? そこのボンクラが三位あたりだってのは覚えてたが、他をど忘れしちまったぜ」

若島津「……現在、鳴紋中の大前が九ゴールで首位。それに続くのが翼の八ゴールです」

日向「ほう、そいつァ良いことを聞いた――」

子飼いの二人の報告に、日向は嬉しげに笑う。
ライバルの活躍を我がことの様に思って……などという殊勝な気持ちではない。では、正解はと言うと――

日向「――てことは残り三試合、鳴紋も南葛も零封して俺が五、六点取り続けりゃ、十分得点王に成れる計算ってことだな!」

――傲慢にも程があるこの宣言である。
だが、今や東邦学園サッカー部にこれを笑い飛ばせるものはいない。
このタイガーショットの威力ならば……東邦学園のチーム力にこれが加われば、可能性はある。
もっともそれを喜ぶ人間は日向とその子飼い二人のみだったのだが。

――全国大会準々決勝。
――猛虎・日向小次郎、復活す。

大前たちがそれを知ることになるのは、いよいよ明日のことである。

552 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:13:49 ID:???
鳴紋中が殊勝に特訓に明け暮れている陰で、日向くん好き勝手絶頂、
といったところで今回はここまでです
どうも、また深夜三時台まで続いてしまってすみません(汗)
次回はふらの側のパートを描写してから、ようやく準々決勝開始まで行けそうです
では、今回も拙作にお付き合いいただき、ありがとうございました!

553 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 03:14:29 ID:???
そこまで言うんなら辞めちゃえばいいのに反町…
けど辞められないのが反町くんなんだろうなぁと思った。

乙でしたー

554 :森崎名無しさん:2012/08/16(木) 03:24:08 ID:???
やはり反町君は秋の神様がいなければ駄目だな(現人神でも可)

555 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:25:16 ID:???
>>553
乙どうもです!
辞めたいところでも辞められないこんな世の中ですしね……w
>>554
もしくは頼れるエースの相方でも可でしょうね。ハッハァ!

では、今回の投下です
相変わらず投下が遅れてすみません

556 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:26:19 ID:???
〜翌朝〜

夜が明けて、準々決勝の朝がくる。
その日、ふらの中サッカー部員たちは、朝も早くから調整に余念が無かった。
旅館近くのグラウンドを借りて、念入りに練習を行っている。

ふらの中監督「よし、みんな集まれ!」

ふらの中メンバー「「はいっ!」」

監督の号令一下、選手たちは練習の手を休めて集合する。
その姿を見て、監督は感慨深げに肯き、松山はその中で誇らしげに胸を張る。

ふらの中監督(うむ。この規律正しさ、統率された意思によるチームワークこそが、ふらの中の武器だな)

松山(本当にいいチームになったな、ウチも。これならやれる!)

ふらの中メンバー(眠いー暑いーだるいー……)(一人だけだらけてるとハブられるから、きっちりしないと)(北海道に帰りたい)

……まあ、心中はこんなものなのだが。

ふらの中監督「とにかく今日の試合が今大会最大の難関だ。明日の準決勝のことは考えず、この一戦に全力を上げてぶつかるんだ」

ふらの中メンバー「「はい」」

松山(そう、東邦も悪いチームじゃないが攻撃面でパンチが欠ける。この大会でウチが警戒するチームは、やはり南葛か鳴紋だ)

まさか東邦に日向がかつて以上の力で復帰という鬼札があるとは知らず、そう結論付ける松山。
もっとも、彼がそれについて思いを巡らせなければならないのは、この一戦を勝ち上がることが出来た後になるのだが。

557 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:27:22 ID:???
ふらの中監督「その難敵・鳴紋だが、やはり中心となるのはあのツートップだ。
大前と比良山にさえボールを渡さなければ、なんとかなる。その為の中盤の押さえは、任せたぞ松山」

松山「はい、任せてください」

確固たる自信を覗かせながら指示を了承する松山。

松山(鳴紋中の雪村と本多。いずれも全国上位のつわものだが、押さえ込んで見せる。悪いが大前、今日はお前にボールを回さんぞ!)

ふらの中監督「はははっ、松山も気合いが入っているようだな。よし、じゃあ例によってスタミナドリンクを飲んで試合に挑むか」

ふらの中メンバー「「はいっ!」」

松山「やっぱりウチの試合は、あのドリンクを飲まないと始まりませんね、監督」

ふらの中メンバーの内心(またアレかよ……)(牛乳とハチミツはもうコリゴリだよ)(俺、乳製品摂るとお腹壊すんだけどなァ)

と、松山以外のメンバーは、内心嫌がりながらもドリンクを飲む覚悟を決める。
しかし今日は、そのドリンクを持ってくるマネージャーが、いやにもたついていた。

もう一人のマネージャー「美子ってば(流石にそれは無いんじゃない?)」

藤沢「でも(折角、作ったんだし……)」

ふらの中監督「どうしたマネージャー」

もう一人のマネージャー「実は美子、みんなにハチマキを作って来たんです(ハチマキって、試合に着けて行って大丈夫なのかしら?)」

ふらの中監督「ハチマキ?」

藤沢が携えて来たハチマキの束を、物珍しげに見る監督。

558 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:28:23 ID:???
藤沢「でも、どのチームもハチマキなんてしてないし……(モジモジ)」

もう一人のマネージャー(じゃあなぜつくったし。ちなみに私には町田町子という名前が――)

松山「どれ、見せてみろよ」

藤沢「あ」

松山が、さっと藤沢の手からハチマキを取って、しげしげと眺めた。

松山「へーっ、これだけ作るんじゃ大変だったろう」

労をねぎらう様な、優しげな目付き。松山の表情に、藤沢は俯きつつも少し口元を綻ばせ、他の選手たちは微かに顔色を変える。

小田(ふ)(あ、何かやな予感……)

山室(ま、まさかキャプテン……)

松山「よし、折角マネージャが作ってくれたんだ! 今日はこれをして、試合に出ようぜ!」

ふらの中メンバー((げーっ!? やっぱりィ!!))

もう一人のマネージャー(あっちゃー……案の定、みんな引いちゃってるわよ。まあ、結局松山くんには逆らえないんだろうけど)

思わず口元をひくつかせるふらの中メンバーに、天を仰ぐもう一人のマネージャー。

ふらの中メンバー「う、うん! 賛成賛成!」「別にカッコ悪くないよ」「め、目立って良いんじゃないか? は、ハハハ……」

ふらの中監督「うむ! 団結の証を身に纏い、一体感をより強くすることになるな! 良いじゃないか、ガハハハっ!」

ふらの中メンバーの内心(じょ、冗談じゃないぜ)(ただでさえ田舎のチームなのに、余計ダサく見られるよ)
(でも、女の子の作ったものだし、キャプテンや監督は乗り気だしなァ)(はァ……今日の試合は特大の黒歴史だぜ)

559 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:29:23 ID:???
と、内心の不満をおくびにも出さずに渡されたハチマキを頭に巻いて行く選手たち。
その光景を小さな笑みを浮かべつつ見守る藤沢。

藤沢(嗚呼……やっぱり松山くんは喜んでくれたわ! 他の皆は不満そうだけど……どうでもいいわね!)

もう一人のマネージャー(乗り気じゃなかったような態度も、松山くんが自発的に皆にこれを着けさせるよう言い出させるための、演技!
しかもその他大勢が内心迷惑がっていることを、一顧だにせずとは! 美子、恐ろしい子……! ところで私の名前はry)

松山「俺のはあるか?」

藤沢「あっ、うん!」

もう一人のマネージャー「……それ、美子が一本ずつに皆の背番号を刺繍したのよ(もうどうにでもなーれっ☆)」

加藤「あっ、ホントだ(ううっ、これじゃあますます突き返し辛い……)」

藤沢「はい、松山くん」

松山「おう、サンキュー……よしっ!」

ギュッとハチマキを締めて気合いを入れる松山。その姿を、藤沢は目を細めて見つめていた。

藤沢(うふっ、うふふ……そのハチマキ、大事にしてね? 松山くん……。
そして早く気付いて……私が込めた、メッセージに……)

もう一人のマネージャー(私ゃなんだか嫌な予感がするのォ……ところで私の名前は町ry)

560 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:30:23 ID:???
〜ミーティング〜

やす子「よし、みんなきけ」

開口一番、いつもの決まり文句でミーティングを始める飯地監督。
大前ら一同、黙って続く言葉を待つ。
が、十秒……二十秒……三十秒経っても、飯地監督は沈黙する。

菱野「あの……監督?」

やす子「……くぅ〜っ! やっぱ良いわねェ、こうしていつも通りにミーティングを始められるのは!
昨日一日やらなかっただけなのに、何だか長い間してなかったみたいな気分! もう誰にもこれは譲らないわよーっ!」

大前「って、感無量だっただけですか!?」

思わずがくりとよろめく鳴紋中一同だった。

やす子「ふっ、何事においても様式美というものは大事なのよ」

渡会「いーから、ちゃっちゃと進めて下さいよ監督(ふ、復帰一発目の試合で気合い入れてたんだけどなー)」

やす子「それじゃあ、改めて……今日の試合はいよいよ準々決勝。相手は『あの』ふらの中よ!」

雪村「ふらの中……」

本多「あの松山のチーム、か」

これから戦う相手を思い、硬い表情を見せる雪村と本多。
相手は全国でもトップクラスのMF・松山光が率いるチーム。自然、中盤での主導権争いが大きく比重を持つ。
ともに鳴紋中の看板的な立場のMFとして、意気込まざるを得ない試合だった。

561 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:31:28 ID:???
やす子「ふっ、既に彼の脅威はご存じの様ね。んじゃ、菱野ちゃん。データをよろしく」

菱野「はい。ご存じの通りふらの中は、キャプテン・松山選手を中心に、とにかくパスを繋いでボールを支配することに長けています。
今大会でも今までの三試合全て、ボールポゼッションは60%を切らないという脅威の数字を叩き出しておりますわ」

達也「ま、マジっすかそれ? 支配率って、5%違うだけで相当なアドバンテージなのに、普通より10%以上って……」

浅村「で、でも去年はウチが3−0で勝った相手っス。確かに昨日の試合は凄かったっスけど、始まる前から飲まれちゃ駄目っスよ!」

達也「そ、そう? なら、今回も案外楽に――」

緊張を緩め掛ける達也だが、それを制するように菱野は続けた。

菱野「それなんですが……ふらの中はメンバーこそ変わっていませんが、明らかに去年とは別のチームです。
脅威度でいえば、数段は跳ね上がっている、と言っても過言ではないでしょう」

達也「えっ」

比良山「うむ。確かにセンターフォワードの小田は、以前より大きく腕を上げたと聞いているな。
他の選手も格段に個人技が上手くなっている。スタメン11人の総合力は、三回戦までとは段違いだろう」

菱野「加えて、昨年の私達の主な勝因は、プレイしつつ指揮を取る松山選手の疲労に付け込んだ面が大でした。
が、今年のふらの中は全員の戦術理解力が深まっており、松山選手の負担は大幅に軽減されております。
これでは消耗戦を挑むのは得策とは言えません」

562 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:32:33 ID:???
大前「つまり【なだれ作戦を連発して来たからと言って、松山が消耗を強いられる訳じゃない】ってことか」

達也「なだれ作戦?」

宇津木「要するに要約するとフィールダー全員がポジをかなぐり捨てンぞしてこぼれ球を拾いまくってくる作戦。
こぼれ球にせず確実にカットしていかないとふらの中の攻撃が続いて主導権が取れず勝敗が支配率でマッハになる」

菱野「ええ。おそらくあの敗戦を糧として、相当な猛特訓を積んで来られたのでしょうね。
加えて私達との試合で何かを掴んだのか、才能を開花させたご様子の選手も数人おいでです。
特に右ウイングの山室選手、左ウイングハーフの金田選手は中々の実力をお持ちです。お気を付けて下さい」

達也「また厄介な右ウイングとマッチアップかよ……」

宇津木「今度は左にも雑魚とは言えない相手がいる。全力で安心していいぞ」

菱野「そして勿論、松山選手からは目を離さないでください。この大会で当たる敵MFでは、間違いなく南葛の大空選手に次ぐ名手です。
得意のロングシュートは距離の影響を受けにくく、ほとんど同じ威力でどこからでも飛んできます。
その上、ボールカットとキープ力も尋常なものではありません。出来れば必ず複数で当たれるようにお心がけを」

大前「ああ。去年は長池さんと何度もマッチアップして、ほとんど勝ち越している様な強敵だ。ハナから油断する気は無いさ」

菱野「ええ。ご健闘をお祈りしますわ……守備面では、とにかく相手のパスワークに翻弄されぬようお気を付け下さい。
ふらの中はとにかくゲームを支配することに長けたチーム。耐える時間帯が長くなるでしょうが、焦らず落ち着いて連携して守って下さい。
攻撃面ではチャンスを確実に決めることが大事でしょう。敵GKは全国上位ですが、逆に言えば上位どまりの相手です。
鳴紋中の攻撃力なら、必ずゴールは奪えます。比良戸の次藤選手の様な突きぬけたDFもおりません。
敵中核の松山選手を避けて確実にFWへ繋げられれば、大丈夫ですわ!」

本多「だ、そうだ。今日はしっかりと頼むぞFW陣?」

比良山「そっちこそ、仕事はキッチリと果たせよ中盤」

563 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:33:48 ID:7o1nVSxM
水守(今日の相手は確実に止めなきゃならない……よし、やるぞ!)

輝林(松山さんの裏を掻くことが肝要……この試合、行ってみますか?)

やす子「……というわけよ! 大会もいよいよベスト8。ここからはどこも簡単な相手じゃないわ。
でも、ここは去年も潜り抜けた通過点。相手が伸びていようが、自分たちも伸びていれば問題無い。
さあ、みんな! 今日も景気良く勝ち上がって、準決勝進出の一番乗りは貰うわよ!」

鳴紋中メンバー「「おおおおおおおおっ!」」


  … … …


大前「さて、今日も試合前の準備をする……前に、怪我の具合を確かめておこう。
これによって、今日の俺の動き方が変わってくるからな。どれどれ――」


先着1名様で以下の文の『!』の後のスペースを消してカードを引いてください。

★大前の怪我の具合→ ! card=★

カードの絵柄で結果が変化します
ダイヤ → 完治した!
ハート・スペード → まだなおりかけといったところ
クラブ → 軽傷未治療のまま!
ダイヤのK・JOKER → ダイヤの結果+???

564 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:34:16 ID:???
★大前の怪我の具合→  クラブ8 =★

565 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:35:30 ID:???
未治療じゃなくて治療済じゃ?

566 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:36:18 ID:???
あ、未治療じゃなくて治療済、でしたね。すみません(汗)
結果では訂正しておきます

567 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:38:15 ID:???
2試合続けて怪我のままはまずいかなあ。
試合前にアイテム装備状態にして回復するのもありだな。

568 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:42:22 ID:7o1nVSxM
★大前の怪我の具合→  クラブ8 =★
クラブ → 軽傷治療済のまま! ※結果欄ミス修正※
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
大前「くっ、まだ動かすと少し痛むな……(お守り、ケチらず使った方が良かったかな)」

足に走る痛みに顔をしかめつつ、試合の準備に移る大前。

大前「さて、どうしよう? 泥縄な感じだけど、今からでもお守りを使うか?
それに試合で使うドリブル技や、装備品のセッティングはどうしよう?」


※ 健康祈願お守り:残り3個 ※
※ 交通安全お守り:残り1個 ※
※ ファルコンスパイク:残り5回 ※

先に3票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A.装備アイテムの扱いを考える(更に分岐へ)
B.ドリブル技のセットを考える(更に分岐へ)
C.特にすることは無い。ドリブル技は前回と同じく補正優先のセットで!
D.前回と同じく、ファルコンスパイク(残り5回)装備! ドリブル技は補正優先で!
E.D+健康祈願お守りで怪我を完璧に直しておくぜ!
F.その他(自由選択です。大前に取らせたい行動を併記してください)

569 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:43:53 ID:gXaKQJqs
D
次怪我したら使おう。

570 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:44:04 ID:ZwjhtDHQ
E

571 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:44:43 ID:nX+DfKac


572 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:44:49 ID:nFzb4/Mc
D

573 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:45:51 ID:F4/oSV+k


574 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:50:37 ID:???
松山になんて話しかけるかマジ悩む。むしろ試合の結果よりも。
長池のことダシにして気を引くとか、敢えて虎の尾のハチマキに触れてみるかw

575 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 01:57:11 ID:???
この試合後の結果如何でこれからの人生が決まると言っても過言じゃない松山くん

576 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 02:00:00 ID:???
ハチマキは渡してきたら考えるでいいんじゃない?

577 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 02:28:29 ID:???
>>E.D+健康祈願お守りで怪我を完璧に直しておくぜ!
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
大前「……ここは出し惜しみしてもしょうがないか。怪我はキッチリ直しておこう。
ファルコンスパイクも装備して、と――ドリブル技はいつも通りでいいか。よし、これで準備は万端だ!」


※ 健康祈願お守りを一個消費することで、大前の負傷を回復しました。残り2個です ※



〜フィールド〜

実況「全国47都道府県の精鋭が集う大会も、いよいよ残り半分というところまで来ました!
今日行われるのは準々決勝、選ばれしベスト8が集う戦いです! 最早、このピッチに立つチームに弱者はいない!
何処が勝ち上がってもおかしくない、好勝負の連続です!」

森崎(観客席)「といっても、俺たちと今日当たるチームも準決勝で当たるチーム、どっちも雑魚っぽいんだがな」

翼(観客席)「無粋なヤツだな、お前は(まあ、俺もこの盛り上がれば何でもいいって姿勢は好きじゃないけど)」

若島津(観客席)「……タケシ、日向さんは?」

タケシ(観客席)「バスで寝てます。ウチの試合の時間になったら起こせ、って」

反町(観客席)「…………(そのまま寝過してくれないかなァ)」

578 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 02:29:36 ID:???
ふらの中応援団「鳴紋中に去年の借りを返す為にも! 今年こそあの大優勝旗を津軽海峡の向こうに持ち帰る為にも!
お前ら、死ぬ気で声を出せよ!? 精根尽き果てるまで応援するぞ!」

鳴紋中応援団「相手は去年も打ち破ったチームだ。気負わずに楽しみながら声出しなァ!
客席の俺たちの歓声が、選手の背中を後押しするんだ! 分かったなコラァ!?」

観客「鳴紋とふらの、か……」「怪我人量産チームの鳴紋と、去年そこの前キャプテンに怪我させたふらの……」「荒れる予感しかしねェ」

観客席も固唾を飲んで見守る中で、準決勝第一試合が始まろうとしていた。

見上(観客席)「む? 鳴紋対ふらのが第一試合? 妙に変則的なスケジュールだな」

片桐(観客席)「どうも主催者側が興行的に日程を組んだ様でして……。
共に派手なチームである鳴紋とふらのを第一に、強豪同士の東邦と明和東を第二、第三を前座にして最後にトリを飾る王者・南葛の試合、
という風にスケジューリングしたようですよ」

見上(観客席)「……成程な」

三杉(観客席)「ぜェ……ぜェ……みょ、妙な日程の所為で、病院からここまで急ぎで来ることになったじゃないか、まったく」

弥生(観客席)「まったく、はこっちのセリフですよー! また無理に走っちゃって!」

などという寸劇が繰り広げられていたが、それは置いておいて、

579 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 02:30:40 ID:???
松山「やあ、大前」

大前「松山」

試合前に、軽く相対する両チームキャプテン。

松山「お前たち鳴紋中との一戦、この一年間ずっと楽しみにしていたぞ」

大前「ははっ。そう言って貰えると嬉しいね」

ふらの中メンバー(俺は嫌だったぞ!)(俺もだ!)(楽しみにしてたのなんて、キャプテンくらいだって!)

そして、そこに集中するふらの中選手たちの視線。ある意味最も戦いたくない相手を前に、自然と目付きが険しくなる。
大前はそれを敵チームキャプテンに向ける闘志の表れと取った。

大前「へぇ……お前以外の面子も、なかなか気迫が溢れているじゃないか」

小田(ふ)「えっ」

松山「だろう? ……今年のふらのは、去年とは一味もふた味も違うぜ!」

加藤(なにそれこわい)

本多「うむ。充実した心地良い鋭気を感じるな。これは今大会始まって以来の大仕事になりそうだ」

雪村「よーし、燃えて来たァ!」

そして、鳴紋中全員に拡大する誤解の輪。

580 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 02:31:50 ID:7o1nVSxM
金田「ち、違うんだ! これは――」

大前「いや、分かっているさ! 試合前に闘志が昂って目付きが悪くなるくらい、誰にだってある。
いちいちそんなことで、目くじら立てたりしないって!」

若松「いや、だから――」

渡会「へへっ、燃えて来たぜ! こりゃ復帰一戦目に相応しい大勝負になるな!」

加藤「あ、うん……もうそれでいいよ」

とうとうふらの中の面々は、抗弁を諦めてしまった。
尻尾を巻いてすごすごと引きさがっていく。

輝林「……闘志を見せつつも、速やかに引きさがる。決着は、あくまで試合でということですか」

達也「ふらの中、聞きしに勝る出来たチームだ!」

松山「ああ! そして今年はこのチームで優勝を頂く! 悪いが、大前……手加減は無しで、全力で行くぞ!」

大前(手加減? ……ああ、俺の足の怪我のことか)


先に3票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A.「この程度の怪我……既に治っている! 気遣いは無用だ松山!」 テーピングを解いて吼える!
B.「ああ、望むところ――痛ててっ(棒)」 演技しやがったよコイツ! せっけェ!?
C.「そんなことより、その揃いのハチマキはどうしたんだ?」 話題を逸らした!
D.「手加減……? ハァ……良いよなァ、お前は。試合前にそんなことを考える余裕があって」 どぉせ俺なんか……(ry)
E.その他(自由選択です。大前に取らせたい行動を併記してください)

581 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 02:32:48 ID:TWhPYB8A


582 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 02:37:35 ID:nFzb4/Mc
Eむしろ手加減なんてしてみろ、前半中にハットトリック決めてしまうぜ

583 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 02:41:43 ID:Zb0eZfCQ

熱血でいきませう

584 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 02:42:25 ID:WeyR2+yw


585 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 02:47:20 ID:nFzb4/Mc
Aに変更お願いします

586 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 02:49:57 ID:???
>>585
了解しましたー

松山と熱血対決、始まる!? といったところで、今回はここまでです
次回にはようやく試合に入れる、はずなのですが、ちょっと二、三日更新できるか分からない期間が続きます
申し訳ありませんorz

では、今回も深夜までお付き合いいただき、ありがとうございました!

587 :森崎名無しさん:2012/08/17(金) 07:26:18 ID:???
乙でした

>>578
細かいところまでツッコむと始まるのは準々決勝第一試合でござる

588 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/21(火) 21:49:25 ID:???
>>587
乙とご指摘、ありがとうございます
そうですね、まだ準々決勝でした
久々登場の見上さんにいきなり何言わせてんでしょ私ゃ……

大分遅れましたが、投下再開します
どうも休みがちで申し訳ありません

>>A.「この程度の怪我……既に治っている! 気遣いは無用だ松山!」 テーピングを解いて吼える!
---------------------------------------------------------------------------------------------------------
大前「比良戸中戦で追った怪我、気にしているのか? なら――」

言いながら、足に巻かれたテーピングに手を掛け、

大前「――心配、手加減、どちらも無用だ! この程度、既に治っているぞ!」

一気に、引き剥がした。

松山「お、おおおおっ!?」

実況「おっと、松山くんを始めチーム全員でハチマキを巻いたふらの中イレブンに対し、大前くんはテーピングを解いて吼える!
両チームキャプテン、試合前から熱い応酬だーっ!」

菱野「あ、あら? もう治っていたんですの?(今朝方は、まだ痛そうにしていらした気が……)」

やす子「うっひょー! なんか見ている私も燃えて来たぜー!」

589 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/21(火) 21:50:34 ID:???
森崎(観客席)「アホらし……どこのスポ根マンガだよ」

滝(観客席)「森崎、それちょっと危険発言じゃね!?」

三杉(観客席)「ふむ……彼も案外、こういう正統派なぶつかり合いが好みなのかな?」

松山「……テーピングをしたままでいれば、手加減はともかく油断は誘えたものを。お、お前と言うヤツは――」

大前「何? 失望でもしたか?」

松山「――いや、感じ入った! よし、みんな! この心意気に応える為にも、今日は全力以上の力を振り絞って相手にするぞ!
まだベスト8だが……決勝を戦うつもりで、後の事を考えるなっ!」

ふらの中メンバー「「おーっ!(とにかくキャプテンのノリに合わせておかないと)(大前め、また余計なことを……)」」

嬉しそうに呼びかける松山に、(内心はどうあれ)一糸乱れずに応えるふらのイレブン。
この気迫には鳴紋中の面々も感じ入りざるを得ない。

雪村「なんだかライバル同士の対決って感じが出て来たね! ワクワクしてきた!」

比良山「うむ。やりがいのある相手だ……これは俺も大前に負けていられんな!」

加藤(ひぃーっ!? か、勘弁してっ!)

審判「うむ。スポーツマンらしくて大変結構。では、コイントスで陣地とボールを決めるぞ?」

大前「はい。……松山、コインの裏表はどうする?」

松山「そうだな。後腐れなくじゃんけんで決めよう。恨みっこなしだぜ?」

宇津木(……どうせならコインの表裏だけでなくどっちがどっちを取るかもこのじゃんけんで決めれば早いと思った。
だがそれを表に出さない謙虚さが人気の秘訣かも)

590 :森崎名無しさん:2012/08/21(火) 21:51:29 ID:???
宇津木がその通りすぎるw

591 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/21(火) 21:51:42 ID:DMKDATwQ
先着1名様で以下の文の『!』の後のスペースを消してダイスを振ってください。

★コイントス→ ! dice=★

ダイスの数値で結果が変化します
偶数 → 鳴紋中の先攻!
奇数 → ふらの中の先攻!

592 :森崎名無しさん:2012/08/21(火) 21:53:48 ID:???
★コイントス→  6 =★

593 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/21(火) 22:15:06 ID:???
★コイントス→  6 =★
偶数 → 鳴紋中の先攻!
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
じゃんけんは二度のあいこを挟んで松山が勝ち。表を指定。
果たして審判が弾いたコインの出目は……裏だった。

大前「よしっ! じゃんけんの勝ちは譲ったが、コイントスはこっちの勝ちだ! 勿論、ボールを取るぞ!」

松山「くっ……大前、コイントス強いなァ」

菱野(そういえば、二回戦からずっとコイントスに勝ち続けていますので……三回連続勝利? これは地味に凄いですわね)

達也「兄貴、これで運を使いきってまた変なことにならないようにな?」

大前「へ、変なことって何!?」

本多「それはもう、怪我とか……」

比良山「ポストとか……俺の様なゴール取り消し――くっ!」

大前「いや、涙ぐむくらい気にしているなら、自分で口に出すなよ……」

などと寸劇を挟みつつも位置に付いて行く両チーム。

実況「どうやら鳴紋中が先攻で試合開始、となるようです! さァ注目の準々決勝第一試合、間もなく開始です!」

594 :森崎名無しさん:2012/08/21(火) 22:15:16 ID:???
>やす子「うっひょー! なんか見ている私も燃えて来たぜー!」

どこかのJOKER分岐で飛び出してきそうだなw

595 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/21(火) 22:16:21 ID:???
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

菱野「今回の対戦相手であるふらの中ですが、前回対戦時にフラグを取得された方が多めとなっております。
勿論、この一年の間にフラグが回収されておりますので、技持ち選手も多くなっております」

やす子「その上、比良戸と同じ強化イベント持ちで能力も高めよ。心の声が弱気だからって舐めていると、痛い目を見るわよ?
勿論、中核である松山くんも今までの中でもトップクラスの強敵! 油断は禁物よ! ……それじゃ、気を付けて戦ってね!」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

  ふらの
−−@−− @加藤
−−B−− B近藤
D−A−C D本田 A佐瀬 C松田
−−−−− 
G−I−E G若松 I松山 E金田
−−−−−
F−H−J F中川 H小田 J山室
−−−−−

−F−H− F比良山 H大前
−−−−−
−−I−− I雪村
G−−−J G達也 J宇津木
−−E−− E本多
C−A−D C浅村 A末松 D水守
−−B―− B輝林
−−@−− @渡会
  鳴紋

596 :キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/21(火) 22:17:22 ID:DMKDATwQ
実況「審判が笛を鳴らし、今、キックオフ! 先攻を取った鳴紋中、まずはどう攻めるのでしょう!?」

見上(観客席)「中学に入ってから飛躍著しいと聞く松山に、噂の鳴紋中……さて、どんな試合になるかな」

片桐(観客席)「そうですね……」

若島津(観客席)「……ここで消えてくれるなよ鳴紋中。貴様らには、直々に借りを返さんと気が済まん」

タケシ(観客席)「若島津さん、顔が怖いです……」

観客席の視線がピッチに降り注ぐ中、大前は足元のボールを目にし、僅かに思案する。

大前「さて……まずはどうする?」


※ 大前の現在のガッツ:865/865 ※

先に3票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A.少し自分で切り込んでみよう!
B.比良山を行かせてみる!
C.雪村にボールを回す!
D.本多辺りからゲームを作らせる!
E.達也にサイドアタックで仕掛けさせる!
F.宇津木に右サイドから攻めさせる!!
G.その他(自由選択です。大前に取らせたい行動を併記してください)

597 :森崎名無しさん:2012/08/21(火) 22:17:46 ID:GnFz5WXI

中盤で渡す気ないなら最初から

598 :森崎名無しさん:2012/08/21(火) 22:18:26 ID:LaiGs04Y
A 威力偵察じゃー

599 :森崎名無しさん:2012/08/21(火) 22:19:26 ID:RKKUP0Bc
A
小手調べだ!

600 :森崎名無しさん:2012/08/21(火) 22:20:06 ID:Vfc9qkH6


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