キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【反撃の】ファイアーモリブレム40【狼煙】

1 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/08/30(木) 03:41:42 ID:???
キャプテン森崎のスピンアウト作品です。『ファイアーエムブレム紋章の謎』の世界に
送り込まれた森崎が、マルスたちと共にアカネイア大陸を冒険する物語となっています。
基本は本編と同様に、選択肢の中から第三者(ロムしている人)がどれかひとつを選ぶ事によって進んでいきます。
また必要に応じてトランプを引いてもらったりしてランダムに進行していくこともあります。

【注意】
このスレの物語やキャラの性格は、中の人の都合で原作並びにキャプテン森崎本編とは異なる場合があります。
設定などもストーリーの都合上若干オリジナル要素が含まれていますので、苦手な方はご注意ください。

〜これまでのお話〜

ブンデスリーガを3位の好成績で終えた森崎たちブレーメンはチームの強化のために世界各国へと遠征することに。
はじめに訪れたオランダにて、再びアカネイア大陸に聞きが迫っていることを知らされる。
中山に押された『破滅のツボ』の解決策の鍵もアカネイアにあると分かり、森崎は再び異世界へと旅立つ。

森崎が不在の間に、アカネイア大陸の情勢は大きく変化していた。
森崎が生み出した影であり、ガーネフを味方につけて暗躍する『ラムカーネ』が
アカネイアワールドカップにて優勝することでニーナ姫を娶り、神聖帝国の皇帝となっていたのである。
間接的ではあるが『森崎有三』という存在を完全に乗っ取られたことで森崎は狼狽えるが、
ガトー司祭の助言に従い、星のかけらを集めることでラムカーネへの対抗策を築きあげることを決意する。

グルニアでのロレンス将軍の悲しき反乱に心を痛めながらも、マケドニアにて捕らえられたミネルバの救出に向かう森崎たち。
果たして反乱軍の首謀者であるリュッケ将軍、ルーメル将軍を倒しミネルバを救い出すことは出来るのだろうか…?

☆前スレ
【運命が】ファイアーモリブレム39【迫る】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1342200894/l50
☆過去スレ
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/44.html

301 :森崎名無しさん:2012/09/13(木) 14:34:37 ID:rrAbYnoI


302 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 09:45:04 ID:???
>B イスラス


森崎はイスラスを誘い、一番窓際の席へと移動する。

イスラス「……何を頼む?」

森崎「お、おう。それじゃあまずは適当に…」

頼んだメニューが届く間、イスラスとの間に静かな空気が流れる。
対して色とりどりの花が生けられた花瓶を経た隣の席では、
三杉が優雅にコーヒーをあおりつつ、中里とビクトリーノはオランダの女性談義に花を咲かせている。

森崎「(うーん。別に悪いこともしてないのになんだか気まずい……)」

だが、意外なことにこの冷たい雰囲気を崩したのはイスラスからだった。
三杉が口にするコーヒーを指しつつ、オランダの『コーヒー』事情を語りだす。

イスラス「オランダ……特にこのアムステルダムの街で言う『コーヒー』は『麻薬』を意味することが多い。
     裏街道なんかじゃ、政府で容認しているドラッグ販売なんかが行われていたりする」

森崎「ドラッグだと?」

自分たちのようなスポーツ選手とはあらゆる意味で関係のある単語。ドラッグ。
常に最高のパフォーマンスを発揮するための健康管理を支える大切なパートナーであり、
己の才能に見合わぬ力を得るための禁断の成長法、いわゆるドーピングにも用いられることもある。

イスラス「もしも街を歩いている最中に怪しい連中に声をかけられたら一目散に逃げな。
     奴らに下手に関わるとろくな事にならない。最悪プロ生命を簡単に絶たれることに繋がる」

303 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 09:46:38 ID:???
薬という悪魔の力に溺れ、その才能を無残に枯らした選手は過去にもたくさん存在する。
それはスポーツの世界だけではなく、医療、芸能、政治。様々な世界でその悪魔は蔓延している。
挫折。欲望。嫉妬。そんな負の感情に包まれて健全な精神でいられなくなり、弱り切った心は何かに救いを求めてしまう。
このアムステルダムの街にはそんな逃避の道が間近に、闇の中から手招きしているというのだ。

森崎「(うう、こんなダークな話題、気まずい空気がさらに気まずくなったような。
   だがイスラスなりに俺のことを気遣ってくれているんだろうか?)」

この街を歩くにあたっての大事な忠告を受けた森崎は、
一度途切れた会話を続けるために、今度はこちらから話題を出すことにする。


☆どうしますか?

A アヤックスのチーム事情について聞いてみる
B イスラス個人のプライベートについて聞いてみる
C イスラスが闇の軍団にいた頃のことを聞いてみる
D アヤックスでプロ契約した三杉の評判を聞いてみる
E ドラッグの話題をもう少し引っ張ってみる

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

304 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 09:49:08 ID:EEo2QfQs
E
すごく…気になります…

305 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 09:54:27 ID:2RnCEWPw
E

306 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 10:18:42 ID:???
>E ドラッグの話題をもう少し引っ張ってみる


森崎「なぁなぁ。さっきのドラッグの話なんだが……」

イスラス「ん?」

ぼんやりとビーチの景色を見つめていたイスラスは森崎の声に反応し振り向く。

森崎「もっと具体的な話を聞かせてくれよ。どんなドラッグに注意しておけばいいんだ?」

イスラス「……まさか薬に興味が有るのか?いや、知識として持っておかないとその驚異を知れないからな」

あまり冗談には聞こえない真面目な口調で、イスラスはドラッグの話の続きする。

イスラス「さっきも言ったようにごく少量の類の売買ならば、限定的な条件だが政府も容認している。
     だから奴らはより多くの欲求に答えるためにあらゆる手段で『ドラッグ』を売りつけようとする」

その欲求というのはより儲けたい、稼ぎたいという自分自身の欲のことでもあるとイスラスは補足する。

イスラス「最近多いケースは『お菓子』や『香水』などに偽装して、女子供に売りつけるって奴だ。
    『悪いこと』をすることに興味を持ち始める年頃の顧客に狙いを絞っていやがる」

森崎「ああ、日本でもコーラだとかチョコだとかでそういう類のモノを表現していたりするなぁ」

イスラス「とにかく、少しでも怪しいものを売りつけてくるような奴が現れたら逃げることだ。
     何かおみやげでも考えているのなら服や置物にでもしておくんだな」

森崎「おう、覚えておくぜ。せっかくプロ選手になったってのにスポーツ紙じゃなくゴシップ紙で一面を飾りたくはないからな。
   ……だけど、どうしてこんな話題を?アムステルダムの危険を俺に教えるためだけじゃないんだろ?」

307 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 10:20:42 ID:???
いくらこの土地に不慣れな人間相手だろうとも、こうも暗い話題を積極的に出してくるものだろうか。
何か意図があってこのドラッグの話題を持ちかけてきたのではないかと森崎は推測していた。

イスラス「……森崎。お前に聞いておきたいことがある」

森崎「なんだ?改まって」

イスラス「薬に限ったことじゃないが……お前はドーピングについてどう考えている?」

森崎「どうって……俺達スポーツ選手にとっちゃご法度もいいとこだろうが。そんなこと」

イスラス「例えば……例えばもし。もしも薬の力に頼らなければサッカーを続けられなくなってしまった時。
     お前ならばどうする?悪いことだと理解しておきながら……薬を使うか?」

森崎「(それは……例えば俺の体が『破滅のツボ』に負けてスポーツ選手として使い物にならなくなった時……
   もしも薬の力でどうにかなるのだとしたら、その力に頼ってまで夢を諦めないってこと……か?)」

イスラスの、一見素っ頓狂な質問を自分の心情に照らしあわせて、森崎は返答する。


☆どうしますか?

A いくらなんでも倫理的に間違ってる。ドラッグなんてダメ、ゼッタイ。
B もしもそれしか手段が無いというのなら悪魔だろうが薬だろうが魂を売るかもしれない。
C そんな状況に陥らないためにも、健康維持することがスポーツマンの定めじゃないのか?
D なぜいきなりそんなことを俺に聞く。まさかお前、薬を…?
E 潔く夢を諦め、次代の存在へ自分の夢を託すことに務める。

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

308 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 10:23:59 ID:TwgQmHQ6
A

309 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 10:26:37 ID:goFkP9Wo
E

310 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 10:28:18 ID:G576nKkA
E

311 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 10:51:55 ID:???
>E 潔く夢を諦め、次代の存在へ自分の夢を託すことに務める。

絶対に諦めない。諦めないと言ったら諦めない。そんな信条を抱えてこれまで生きてきた森崎有三という男。
だが、イスラスの言うように犯罪に手を染めてまでその夢を見続けようとする気持ちは彼の中には無かった。

森崎「もし……もしも俺ならそんなことになったらスッパリとサッカー選手という夢は諦める」

イスラス「理由を聞いてもいいか」

森崎「それで手に入れる夢の代わりに、失うものの多さを比べれば……な」

自分の夢をこれまで支えてきてくれた多くの人のことを思えば、
悪魔に魂を売ってまで自分の夢を見続けることは出来ないと森崎は言う。
両親、監督、コーチ、協会、チームメイト、そして数多くのライバルたちとの鎬の削り合い。
その果てにようやく掴みとった夢は、それこそ尊く、清いものでなければならない。

森崎「だから俺は夢を諦める。悔しいけれど……諦めが肝心って言葉もあるくらいだし」

イスラス「……そう、か。そうだな。きっとそのほうがいいのかもしれん」

森崎「それにさ。俺が叶えられなかった夢は次の世代の連中に託すことも出来るんだぜ」

イスラス「次の世代……」

第七小隊の教官として過ごした僅かな、しかし充実した日常は、森崎に指導者としての楽しさと厳しさを学ばせてくれた。
誰かに何かを教え、そして成長させてゆく。夢を叶えるための道標として、憧れの存在になれる。
その夢を自分の手でつかむことはできなくとも、誰かが代わりに掴んでくれることを期待することができるのだ。

312 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 10:53:23 ID:???
森崎「世界一のGKになるのが俺の夢だ。たとえその夢を叶えることができなくなったとしたら……
   俺は世界一のGKを育てるという夢を叶える。そしてそいつに言わせるんだ。
   『俺が世界一のGKになれたのは森崎有三コーチがいたからです!』……なーんてな。
   まだプロ一年目のヒヨッコルーキー選手が語る話しじゃないかなぁ、さすがに」

イスラス「誰かに夢を託し、託される、か。……俺もそうありたいものだ」

伝統あるオランダサッカー。強豪の名を欲しいままにしている自分たちでさえ、
未だに偉大な先人たちのワールドカップ優勝という夢を継ぐことはできていない。
無冠の帝王。この不名誉な王冠を取り除くためにも、もっと高みを目指していかなければならない。

イスラス「森崎。お前の言葉……覚えておく」

森崎「え!?俺何か癇に障ること言ったか?」

イスラス「いや、そういう意味じゃなくて。いい話を聞けた。ありがとう」

そうお礼を言うと、イスラスは穏やかな笑顔を浮かべる。
普段が無表情に近いため、彼の笑顔は顔のパーツが豹変したかのようだった。

森崎「(なんだかわからんが感謝されて悪い気はしないな)」

そうこうしている間に、注文したメニューが不思議な模様が縁取りされた皿に運ばれてやってくる。

森崎「お、待ってました待ってましたー」

イスラス「ちなみにお前は何を頼んだんだ?」

313 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 10:54:53 ID:???
先着『2名』様で判定をお願いします。


★森崎のメニュー→! food+! drink
イスラスのメニュー→! food+! drink★

★三杉のメニュー→! food+! drink
ビクトリーノのメニュー→! food+! drink
中里のメニュー→! food+! drink★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

314 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 10:55:45 ID:???
★森崎のメニュー→ マーボー豆腐 + ポカリスエット
イスラスのメニュー→ レバニラ炒め + ガムシロップ入り麦茶

315 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 10:56:52 ID:???
★三杉のメニュー→ アーモンドもなか +
ビクトリーノのメニュー→ 芋の煮っ転がし + トマトジュース
中里のメニュー→ メンチカツ + 牛乳

316 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 11:06:27 ID:???
>ガムシロップ入り麦茶
欧米人か!

317 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 11:45:55 ID:???
foodはどっかの土がゆのせいでいまだにトラウマです

318 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 11:50:45 ID:???
>>316
意外にもイスラスは甘いモノが好物らしいですね。
>>317
土がゆに罪はない!このスレでは地竜の鱗なるもので高級料理に生まれ変わる可能性も残っています。
===========
★森崎のメニュー→ マーボー豆腐 + ポカリスエット
イスラスのメニュー→ レバニラ炒め + ガムシロップ入り麦茶 ★
★三杉のメニュー→ アーモンドもなか + 水
ビクトリーノのメニュー→ 芋の煮っ転がし + トマトジュース
中里のメニュー→ メンチカツ + 牛乳 ★
===========
森崎「俺が頼んだのはマーボー豆腐とポカリスエットさ。
   まさか中華も取り揃えてるなんて驚きだよ」

イスラス「それがこのカフェのオススメの理由さ。
     三杉もよく故郷の味を懐かしむためにと通い詰めていたし」

隣の席を覗いてみると、ナイフとフォークで器用にアーモンドもなかを切り、口に運ぶ三杉の姿が見える。

森崎「まぁ、和菓子ってのはたまに無性に食いたくなるものだからな。気持ちは分かるぜ」

森崎も食欲を刺激する辛味を帯びた香りを放つ料理にスプーンを伸ばそうとする。
だがその時、森崎の足元においてある鞄の中から鋭い眼光を飛ばす存在がいた。

319 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 11:52:30 ID:???
★フェザーの横取り40萬→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ・ハート→近くを飛んでいた羽虫をダイビングキャッチし平らげてしまう
スペード・クラブ→勢い良く鞄から飛び出し森崎の料理を平らげてしまう
JOKER→なんと森崎たち全員の料理を平らげてしまう。おや?フェザーの様子が…

320 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 11:53:25 ID:???
★フェザーの横取り40萬→ スペード10

321 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 11:54:51 ID:???
大きくなれよ……

322 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 11:57:35 ID:???
香辛料大丈夫なのか

323 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 12:14:49 ID:???
みりおーん、すろっと!

324 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 18:33:56 ID:???
>>321
たまごクラブひよこクラブこっこクラブ♪
>>322
アリティア産のヒヨコは雑食に近いそうですよ?
>>323
クイズ世界はショーバイショーバイー!
===========
★フェザーの横取り40萬→ スペード10 ★

>スペード・クラブ→勢い良く鞄から飛び出し森崎の料理を平らげてしまう

バッ!バサバサバッ!!

森崎「うわっ、なな、なんだぁ!?」

森崎の鞄から勢い良く飛び出したフェザーは、その勢いのままテーブルの上を徘徊する。
そして小さなくちばしを広げたとおもいきや、勢い良く皿の中身を飲み込んでいくではないか。

イスラス「!?……!?」

森崎「あああ――っ!!お、俺のマーボー豆腐とポカリスエットが――っ!!」

声にならない驚きで目を丸くするイスラスと、自分の料理を根こそぎ奪われ絶叫する森崎。
隣の席にいた三杉たちもこの騒ぎは何事かと駆け寄ってくる。

ビクトリーノ「へぇ〜。お前のペット、なかなか見事な食いっぷりじゃねぇか。気に入ったぜ」

中里「食欲が豊かなのは健康の証拠なり。よかったでござるな森崎殿」

三杉「フフ、飼い犬に手を噛まれるならぬ、飼い雛に飯を食われる、か。いい笑い話じゃないか」

325 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 18:35:11 ID:???
森崎「ひ、人事だと思って呑気なことを言いやがって……うう……俺の昼ごはんがー……」

こうして森崎だけ腹ごなしをしそこねつつ、午前の自由時間は楽しく(?)過ぎていった。

※森崎以外のHPが+1されました。
※フェザーが少し成長しました。ニワトリまであと少し?
※イスラスの評価が上がりました。
※『イスラスのかけら』が回復しました。


カフェで腹ごなしを終えた森崎たちは午後の自由時間で何処を回るか改めて相談する。

☆どうしますか?

A おしゃれなカフェ
B 素敵なビーチ
C 広いショッピングモール
D 綺麗な美術館
E のどかな公園
F その他(場所だけでなく、やってみたいことなども書いていただければ助かります)

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

326 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 18:36:17 ID:Wa8fCSQs


327 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 18:38:15 ID:XdtLE2N+
E

328 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 18:55:37 ID:TwgQmHQ6
B

329 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 18:55:41 ID:3RClAvx2
D

330 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 19:12:36 ID:???
>D 綺麗な美術館


森崎たち一行は美術館へと向かうことにする。

三杉「ふむ。今週は『花』をテーマにした展示が行われているらしいね」

中里「しかし森崎殿に芸術を嗜む気質があったとは驚きでござる」

ビクトリーノ「見るからに『花より団子』って感じだからなぁお前は」

森崎「うるせいやい!俺だって花を愛でたり芸術に心打たれたりすることくらいあるさ!」

確かにこれまでの二十年、ほとんどサッカー漬けの人生ではあったが、
折角の休日なのだ。たまには普段触れていない世界を体験してみたい気分になったのである。

イスラス「ここからなら歩いて20分ってところだな。結構入り組んだ場所にあるんだが
     派手な壁画が目立つところだからすぐに分かるぜ」

そんな美術館までの道のりの道中、森崎はとある場面に遭遇する。


★道中イベント→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→クリスマンたちオランダトリオに出くわす。何やら探し物をしているらしいが…?
ハート→リブタとシャルに出くわす。これから買い物に行くらしい。
スペード→シェスター、マーガス、ドールマンに出くわす。これからビーチにナンパに行くらしいが…?
クラブ→ブローリンとディックに出くわす。その時交差点で耳をつんざく衝突音が!
JOKER→謎の仮面の男を雑踏の中に発見。どうする…?

331 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 19:13:27 ID:???
★道中イベント→ クラブ5

332 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 19:44:56 ID:???
★道中イベント→ クラブ5 ★
>クラブ→ブローリンとディックに出くわす。その時交差点で耳をつんざく衝突音が!


ヌッ…

ディック「お、イスラスと三杉じゃねーか」

ブローリン「奇遇だな森崎。こんなところで会うとはな」

共に身長190を超える巨漢DFとして、チームの守備の要として活躍するディックとブローリン。
こうして揃っているところを見ると、それこそ巨大な壁画に囲まれているようでもある。

三杉「僕たちは美術館で芸術鑑賞にでも。君たちは何処へ行くんだい?
   まさかそんなナリでデートってわけじゃなさそうだし……」

ディック「うげぇ、冗談でもそんな事言うんじゃねーよ。俺様はノーマルだッ!」

ブローリン「はっはっは。残念ながらデートじゃなくてデパートだな。
      オランダでも特に効果の高いプロティンの売り場を案内してくれるらしくてな」

ディック「俺たちみたいなDFは何より体の頑丈さが売りだからな。
     どんな競り合いにも勝てるような体づくりのために、プロティン一つにもこだわりがあるのさ」

森崎「(ブローリンが腹筋マニアならディックはプロティンマニアってところか。良いコンビだな)」

これ以上筋肉をつけてしまって逆に動きが鈍くなってしまうのではないかと心配しつつその場を離れようとしたその時である。

キキィ〜〜〜ッ!! ゴ ボ ッ ! !

333 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 19:46:50 ID:???
鼓膜が破裂するような耳をつんざく衝突音があたりに響き渡る。
道行く人達の悲鳴とざわめき、そして遠くから近づいてくる救急車のサイレンの音。
どうやら交通事故が発生したらしい。幸い玉突きなどの大惨事には至らなかったみたいだが、
車に跳ね飛ばされた人の様子は、遠目で見ても悲惨な状況であるということは分かってしまった。

三杉「またか。最近多いんだよね。交通事故」

ディック「それにしても多すぎねぇか?今月だけで3回は出くわしたぜ」

ブローリン「…………」

イスラス「…………」

どうやらここアムステルダムの街はドラッグ問題だけでなく交通問題も抱えているらしい。
先ほどまでの楽しいムードが一気に鎮静してしまったのに感づいた森崎は場の空気をどうにか変えようとする。


☆どうしますか?

A 俺達も気をつけないとな。注意一秒怪我一生って言うし。
B 運転手がスピードを出し過ぎなんだよ。公共の道路をなんだと思ってるんだ。
C 歩行者が急に飛び出したのが悪いな。車は急には止まれないんだぜ。
D 交通事故といえば、俺の知り合いに奇跡的にサッカーボールに助けられた奴がいるんだが…
E ディックのプロティンの話が気になる。三杉たちと別れてブローリンたちと行動する。
F 口は災いの元。特に何を言うでもなく、それぞれの目的地へと移動するよう促そう。

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

334 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 19:48:12 ID:goFkP9Wo
D

335 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 19:50:54 ID:XdtLE2N+
A

336 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 19:51:17 ID:oGkN7kfU
D
うそみたいな話なんでブローリンは激昂しそうだけど

337 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 20:11:36 ID:???
>D 交通事故といえば、俺の知り合いに奇跡的にサッカーボールに助けられた奴がいるんだが…


赤の他人とはいえ、車で跳ね飛ばされる光景というものは見たくはないものだろう。
明らかに気落ちしている彼らを元気づけるために、森崎は交通事故に纏わる話題を出すことにした。

森崎「そうそう、交通事故といえば、俺の知り合いにも子供の頃に車に跳ねられた奴がいたんだよ」

イスラス「……なに?」

ブローリン「そ、そうなのか?」

三杉「……森崎。ひょっとするとそれって」

森崎「三杉も人づてでも一度は聞いたことあるだろ?
   翼がサッカーボールを追いかけて道路に出た所に車が飛び出してきて……」

まだ幼児と呼んでもいい年齢の子供である。哀れ短い生涯を終えてしまうと、側にいた母親や車の運転手が思ったその時。
その子供が追いかけ、拾い上げたボールがクッションになることで衝突の衝撃を和らげ、奇跡的に無傷で助かったというのだ。
大空翼という男が『サッカーの申し子』と呼ばれる理由は、彼がただ単純に素晴らしいプレイヤーというだけではなく、
このような生命に関わることにまでサッカーボールが関係していることも、起因になっているのだろう。

イスラス「……ボールがクッションに、だと。そんな馬鹿な……」

ブローリン「まるでマンガの世界だな。サッカーの神様が奴の命を守ったとでも言うのか?」

交通事故を目撃し、特に落ち込みが激しかった二人は森崎の話を聞き……

338 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/16(日) 20:13:40 ID:???
★イスラスの反応→! card
ブローリンの反応→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→事故にあった人物が無事だったことに本気で胸を撫で下ろしている
ハート→よく出来たつくり話だなと鼻で笑う
スペード→なんだかさらに落ち込んでいる…
クラブ→明らかに気分を害している…
JOKER→そのときトラックのクラクションが鳴り響く。なんと目の前に轢かれそうになっているご老人が!

339 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 20:14:03 ID:???
★イスラスの反応→ ダイヤ2
ブローリンの反応→ ダイヤJ

340 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 20:16:07 ID:???
悪い結果にならなくて良かった

341 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 20:20:39 ID:???
たしか本スレの翼はこの話を両親の創作だと思ってるって早苗に言ってたよな(ジャパンカップ終了後あたりで)

342 :森崎名無しさん:2012/09/16(日) 20:34:58 ID:???
選択しとしては地雷だった臭いけど、そこでダブルダイヤを出せたのはデカいな。

343 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/17(月) 06:37:38 ID:???
>>340
せっかくの楽しい休日がブルーになるところでしたからね。
>>341
お前は橋の下から拾ってきた子なのよ!とか、子供の頃の親の冗談話はよくありますよねw
>>342
森崎の印象が大きく左右されるだけでなく、
イスラスとブローリンの関係にも影響するところでした。グッジョブですよ!
===========
★イスラスの反応→ ダイヤ2→事故にあった人物が無事だったことに本気で胸を撫で下ろしている
ブローリンの反応→ ダイヤJ→事故にあった人物が無事だったことに本気で胸を撫で下ろしている ★
===========
イスラスとブローリンは食い入るようにして森崎の話に耳を傾けていた。
それはこの二人が共に『交通事故』によって大事なものを失った故のことだった。
片や自身の右足を。片や誇りに出来る親友の人間としての心を。

森崎「そんなわけでその子供は今トモダチのボールとイタリアで元気にサッカーしてるってわけさ」

そしてこの少年の無事を聞き届けた時、二人はまるで自分のことのように胸をなでおろした。

イスラス「なるほどな。あの日本の10番にそんな過去があったとは……」

ブローリン「……交通事故というものは本当に恐ろしく、残酷なものだ。
      事故にあった者も、そして残された者にとっても……
      一生拭い去れない傷跡が残ってしまうんだ」

イスラス「ああ、その通りだ。その少年が無事で……本当に良かった」

森崎「(あれ?なんだか本気で翼の話に同情してやがる。なんだかおもしろくないなぁ)」

精々馬鹿げた創作話として笑い飛ばしてくれるものかと思っていた森崎は拍子抜けしてしまう。

344 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/17(月) 06:44:45 ID:???
ブローリン「イスラスといったか。もしかしてお前のその右足は……」

ブローリンはイスラスの日に焼けた肌とは違う、
白人独特の赤みがかった白い右足を見て顔をしかめる。

イスラス「……昔、ちょっとな。だが、今こうして好き勝手走り回れるのはこの右足のおかげなんだ」

この足のお陰で、自分は夢を叶えられた。足が早くなりたいという幼い頃に願った夢を。
だが、その夢は他の夢を壊し、砕いたかけらによって作られたようなものでもある。
あまり思い出したくない過去の事故の情景が、イスラスの瞼の裏にじわりと蘇ってくる。

ブローリン「(事故で命を失うもの。夢を失うもの。その両方を守りきり幸運を掴んだもの。
      ……同じ事故でもこうも違うものなのか。なぁレヴィンよ、お前の……
      そして俺達の失ったものの大きさを改めて思い知ることになろうとはな……)」

※イスラスとブローリンの評価が上がりました。
※イスラスとブローリンの互いの評価が上がりました


ディック「それじゃあまた夜にでも寮で会おうぜ。安く仕入れられたらお前らにも分けてやるからよ」

ブローリン「家に帰るまでが自由時間だからな。道中気をつけるんだぞ」

森崎「心配性だなぁ。そっちこそ変な商人に引っかかったりするなよー」

デパートの前で巨漢コンビと別れた森崎たちは街の中心部と郊外を繋ぐ道へと入り、目的の美術館へとたどり着く。
『花』をテーマとした展示物の数々は、まるで自分たちが虫にでもなってしまったかのように引き込まれるようだった。

イスラス「生花だけじゃなく、造花、絵、彫像……色んなカタチでの『花』が飾られているようだな」

345 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/17(月) 06:47:29 ID:???
三杉「それじゃあ2時間後にこのロビーに集合ってことで。
   地下のホールではオークションもやっているみたいだから興味があれば寄ってみるのもいいんじゃないかな」

ビクトリーノ「グフフッ、花の似合う知的かつ素敵な美女とお知り合いになれるチャンスだぜ。
       行くぜ中里!俺達の楽園への入り口はきっとここにあーるっ!!」

中里「デュフフ…御意でござる!」

森崎「(折角だから誰かと一緒に回ろうかな?)」


☆誰を誘いますか?

A 三杉
B イスラス
C ビクトリーノ
D 中里
E やっぱり一人で回る

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

346 :森崎名無しさん:2012/09/17(月) 07:20:58 ID:SgVGVtGs
A

347 :森崎名無しさん:2012/09/17(月) 08:25:38 ID:Pnwl5YmY
A

348 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/18(火) 16:07:19 ID:???
>A 三杉


森崎「よし、ここは三杉と一緒に回るとするか」

お互いにプロのトップチームの選手という立場での久々の再会である。
国は違うとはいえ、共に激動のリーグ戦を1年間戦い抜いてきたのだ。
色々と積もる話しもあるかも知れないと、森崎は三杉の後をついていく。

森崎「ん?あいつ、何かの作品の前で止まったぞ。何を見てるんだ?」


★三杉の瞳に映るもの→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ・ハート→『月の揺り籠』という題名の鮮やかな絵画だ。
スペード・クラブ→『雑草魂』という題名の地味な生花だ。
JOKER→『虹』という題名の色のない彫像だ。

349 :森崎名無しさん:2012/09/18(火) 16:09:35 ID:???
★三杉の瞳に映るもの→ ダイヤ7

350 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/18(火) 17:06:37 ID:???
★三杉の瞳に映るもの→ ダイヤ7 ★
>ダイヤ・ハート→『月の揺り籠』という題名の鮮やかな絵画だ。


森崎「おーい三杉。熱心に眺めてるようだけどそんなにスゴイのか?それ」

三杉「ああ、森崎か。…見てくれよ。実に見事だとは思わないか」

夜空に凛と煌く月を称えるように、すすきの穂が揺れる広い草原。
その中に小さく芽吹く名前の無い花を優しく照らす光のカーテン。
神々しい生への賛美と、和やかなお月見のような和の雰囲気が感じられる作品のようだ。
二人で並んで暫く絵を見ていたが、三杉がポツリとつぶやき出す。

三杉「……正直今回の親善試合は不安でたまらなかった。
   君たちと対戦するに値しないほどに、チームはバラバラになってしまっていた」

森崎「へぇ、そうなのか。まぁ今回の遠征の趣旨を考えれば
   なるべく手強い相手として立ちふさがってもらわなきゃ困るからな」

三杉「悪いけれど、君たちを満足させるどころか
   ドイツに帰りたいと思わせるくらいの脅威になったよ。ボクたちアヤックスは」

三杉の顔は強く自身に満ち溢れていた。
この『月の揺り籠』という絵画に負けないほどの輝きを放って。

三杉「君は相変わらず『スタミナ不足』に苦しんでいるのかい?」

森崎「むっ…。以前よりは大分改善したさ。フルタイム戦える配分をこの1年学んできたんだからな」

三杉「うちのチームにはミドルシュートを狙える選手は山ほどいるよ?   
   そしてもちろん、このボクも例外ではない」

351 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/18(火) 17:07:56 ID:???
森崎「ぐっ…だ、だがアップキックボレー程度の単純なシュートじゃ俺には通用しないぜ」

三杉「フフッ、君が1年で学んだ分だけ、ボクも学ぶべきものがあったということさ。
   ……あのよみうりランド以来の勝負。今度はプロという世界での対戦だ。
   お互いに万全の体制で、良い試合にできればいいと思っている」

三杉の瞳がギラリと鈍い光を湛える。
限られた時間を精一杯サッカーに打ち込んできた当時の自分にとって、
謎の腹痛というアクシデントは全力の真剣勝負を望む自分だけでなく、
対戦相手の挑戦を裏切ってしまった、三杉が最も後悔している試合なのである。
そしてこの三杉の真剣な眼差しは、今の森崎の心にガラスの破片のように突き刺さるようだった。

森崎「(うっ……そうか。三杉はあの試合の続きができる事を本気で楽しみにしているんだ。
   あの頃俺が嬉々として使った下剤作戦は、今度はアカネイアワールドカップでマルス達を苦しめた。
   ……駄目だ。いくら過去を否定したくても否定しきれない自分がいる。
   俺は……俺はやはり『森崎雄三』の偽物なのか?
   ラムカーネこそが本物の『キャプテン森崎』のあり方だったというのか……?)」

自分は確かにあの頃から大分変わった。己の力の過信を止め、人との和を大切にし、
チーム一丸となって闘いぬく精神をアカネイア大陸での3年で学びものにしてきたのだ。
そうだ。やり直すと決めたのだ。心を入れ替え、今度こそ三杉の望む真剣勝負が出来るようにと森崎は決意したのだ。



?????「やり直す?テメェのしてることはただの『リセット』だろ。
      都合の良い展開が来るまで何度も何度も何度も何度も時を遡ってよぉ。
      テメェも『森崎』を名乗るなら腹を決めやがれよ。うけけっ。
      どうあがいたってテメェはテメェ以上のモノになんかなれねぇんだよぉ!!」

352 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/18(火) 17:09:54 ID:???
森崎「……!?……うっ……」

三杉「どうしたんだ森崎。顔色が優れないようだが…」

森崎「い、いや。大丈夫だ。油絵の臭いがちょっときつくてなぁ。ハッハッハ」

適当にごまかして気遣いさせまいと振る舞う森崎だったが、先ほどの声が耳からなかなか離れてくれない。
ラムカーネが近くにいるとでも言うのだろうか。
それともあれこそが『キャプテン森崎』であろうとする自分の本心の叫びなのだろうか。

森崎「と、とりあえず場所を移そうぜ。歩いているうちに気分は良くなるだろうから」

三杉「そうかい?君が言うのならボクは止めないけれど……。
   だけど、具合が悪くなったらすぐに言うんだよ。こう見えても『医者志望』なのだからね」

森崎「はは、頼りにしてるぜ」

森崎と三杉は穏やかなクラシックが流れるホールをゆったりと回っていく。
リーグ戦での思い出や、自慢話や記録などを存分に語り合いながら歩く二人の行き着く次の場所は……


★ミューズィアム探検→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→オークション会場だ。超有名な絵画の贋作がおろされているようだが…?
ハート→ビクトリーノと合流する。早速ナンパに挑戦している。
スペード→数字が高いほど美人だぞ。イスラスと合流する。何故かクライフォートも一緒だ。
クラブ→中里と合流する。が、なんだか慌てた様子だぞ?
JOKER→桜の花を見上げつつテンション高く騒ぐ黒人に話しかけられる。

353 :森崎名無しさん:2012/09/18(火) 17:11:26 ID:???
★ミューズィアム探検→ ダイヤ8

354 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/19(水) 07:39:47 ID:???
★ミューズィアム探検→ ダイヤ8 ★



森崎と三杉は地下の特設ホールへと向かった。
今回の美術展で気に入った作品を購入できる場所であり、
どれだけ自己の財産を誇示することに生きがいを感じている
富豪のコレクターたちの集会場でもあった。

森崎「なんというか場違い感が半端無いんですが」

三杉「見学するだけならタダさ。それになにも高い作品だけを取引しているわけじゃない」

確かにホールの中央の綺羅びやかなステージでは
テレビ番組でよく見受けられる巨大な電光掲示板に
目玉が飛び出すくらいの金額が何度も何度も表示されてはいるが、
端の方ではプロ選手としてはヒヨッコルーキーの森崎の給料でも十分買えそうなものが取引されている。

三杉「記念に何か買っていくかい?実家の両親にでも送るのもいいんじゃないかな」

そういうと三杉はある彫像のオークションの場へと向かっていく。
それは男の森崎でも思わず赤面しそうなくらいの、
男性の肉体美を惜しげもなく晒した裸の青年の像だった。
その姿はどことなく三杉に似ているような気がしなくもない。

三杉「(まったく弥生にも困ったものだ。ボクを感じられるような小物を送って欲しいだなんて。
   まぁ、確かにあまりにも寂しく待たせてしまうのも考えものだからね。
   ボクの代わりになるかどうかはわからないけれど、弥生の寂しさを少しでも紛らわせておくれよ)」

三杉は順当に裸の彫像を競り落とし、交換券を手に入れて森崎の方へと戻ってくる。

355 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/19(水) 07:45:22 ID:???
三杉「君はどうするんだい?せっかく来たんだし、何かひとつくらいは買ってもいいんじゃないかな」

三杉の指し示す場所には、一般の者たちの作品が並べられている。
あくまでも趣味や副収入目当てでこういったものを制作したものが鎮座されていた。
素人作品といえば聞こえは悪いが、中には確かに目を引くような作品もいくつか見受けられる。

森崎「あれくらいの値段なら家族の土産になりそうだが……どうしたものか」

☆どうしますか?

A 華麗に咲き乱れるバラが描かれた絵画を…(難易度:易)
B サッカーボールを模した造花の花束を…(難易度:普)
C 心が熱く燃えてくるような不死鳥の彫像を…(難易度:難)
D 俺に芸術はよく分からないし。何も買わない。

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

356 :森崎名無しさん:2012/09/19(水) 07:52:19 ID:kGBE1WfY
B

357 :森崎名無しさん:2012/09/19(水) 08:40:48 ID:+MB45eBA


358 :森崎名無しさん:2012/09/19(水) 09:30:08 ID:w48zAkjo
B

359 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/19(水) 11:15:14 ID:???
>B サッカーボールを模した造花の花束を…(難易度:普)

森崎「そうだな。あのサッカーボール型の花束なんか良さそうだな」

森崎が目をつけたのは丁度サッカーボールほどの大きさの白色の花輪である。
実家のおみやげにするにも、部屋に飾る分にも問題無さそうだ。

三杉「オークションは単純な意地の張り合いだけじゃない。
   いかにして相手の購買欲をそぎ落とすかにかかっている。
   できるだけ無駄金を使わないように、うまくやるんだよ」

森崎「へいへい分かってますって。駆け引きや勝負事は昔から得意だったんだ。任せとけ!」

森崎は購入者用の椅子に腰掛け、購買札を係員から受け取る。
この札を掲げて、いくらで買うかを宣言して商品の値段を釣り上げていくのだ。
オークションの終了時に最高額を提示できていれば無事に購入権を得ることが出来る。

森崎「むむむ、この花束は結構人気があるみたいだな。
   いかにも金持ちそうなご婦人方だけじゃなく貴族みたいな男の人も結構参加しているぞ」

ふと周囲を見渡すと、自分と同じくこの花束に心を奪われた人たちが
蜜を求める蝶々のように群がっているではないか。
するとその中の一人と、森崎は偶然に目があった。

360 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/19(水) 11:16:40 ID:???
★セリのライバルたち→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→金髪の貴族風の青年だ。あれ?なんだか何処かで見た覚えが…?
ハート→うら若きご令嬢だ。数字が多いほど美人だぞ!
スペード→なんとビクトリーノだ。女性へのプレゼント用にするつもりだろうか?
クラブ→非常に貫禄のある富豪風の男だ。こいつは手強そうだぞ…!
JOKER→ダイヤ+もう一人のこれまた金髪の貴族風の男が優しく微笑みかけてくる。

361 :森崎名無しさん:2012/09/19(水) 11:25:12 ID:???
★セリのライバルたち→ スペード9

362 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/19(水) 13:25:59 ID:???
★セリのライバルたち→ スペード9 ★
>スペード→なんとビクトリーノだ。女性へのプレゼント用にするつもりだろうか?


ビクトリーノ「おう、森崎じゃねーか。奇遇だな」

森崎「どうしてビクトリーノがここにいる。
   美的で知的なオランダ女性のナンパに勤しんでたんじゃねーのか」

ビクトリーノ「フッフッフ。既に囲いは済ませている。
       後は如何にしてハートをキャッチできるかにかかっている。
       そのためにもここはやはりプレゼント大作戦だろうということさ」

森崎「……つまりその女の子の気を引くためにあの花を贈り物にしようってことか」

ビクトリーノ「そそ。つーわけで悪いがあの花束は俺のものだぜ!」

森崎「俺だってせっかく目をつけた商品をやすやすと奪われたくはないぞ。勝負だ!」

三杉「(下手にヒートアップして破産するようなことはしないようにしておくれよ)」

三杉が憐れむような瞳で二人を見つめる中、係員が金色のベルを掲げて競売の合図を出す。
果たしてこのボール型の花束を競り落とすのは誰なのか。

森崎「俺のもち金の中で自由に使えそうな金額は大体 5 00ユーロだ。
   この範囲内で勝負を仕掛けに行くぞ!」

係員「はい、それでは始めたいとます。まずは50ユーロからのお値段で……」

363 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/19(水) 13:28:44 ID:???
☆どうしますか?

A 様子見で60ユーロ
B やや牽制気味に100ユーロ
C 少し強気に200ユーロ
D 主導権を握る300ユーロ
E 一気にけりをつける!400ユーロ
F 一瞬で方をつけてやる!500ユーロ
G うごかない
H あきらめる

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

364 :森崎名無しさん:2012/09/19(水) 13:40:06 ID:kGBE1WfY
A

365 :森崎名無しさん:2012/09/19(水) 13:44:34 ID:FKcLqrrY
B

366 :364:2012/09/19(水) 13:45:12 ID:kGBE1WfY
Bに変更でお願いします。

367 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/19(水) 14:16:04 ID:???
>B やや牽制気味に100ユーロ


森崎「(まずはキリの良いところで100くらいで…)」

ビクトリーノ「80ユーロ!」

誰よりも素早く値段を釣り上げたのは南米の黒豹ことビクトリーノだった。
脚が速いだけでなくこういう場面での決断力のスピードも優れているのだろう。

三杉「実際何も考えずにとりあえず値段を叫んでいるだけだと思うのは素人考えだろうか」

森崎「(俺の提示額より少なかったのが幸いだな。奴には気をつけておかないとまた先を越されてしまうかも)」

森崎は1提示札を掲げ、花束の値段を100ユーロへと吊り上げる。

ビクトリーノ「むっ…だ、だがまだまだこれからだ!」

もちろんこのオークションに参加しているのは彼ら二人だけではない。
花が大好きな令嬢や、資産家のボンボンなどは親が本命のオークションの真っ最中をいいことに
これみよがしにと余裕綽々の表情で値段を吊り上げてこようとする。

110…120…130。次々上げられる提示札。目の前の商品価値を判断する自らの思考能力との勝負が再び迫ってくる。

森崎「(一体何処まで上がるんだ?もっと周囲の動きを止めるくらい強気で攻めなきゃいかんのか?)」

森崎の心配を余所に、一定の額でパタリと吊り上げの声が止む。

368 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/19(水) 14:17:07 ID:???
★オイクラデスカー→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→150で止まっている。他の競売者はあまり乗り気じゃないようだ。
ハート→200で止まっている。ビクトリーノや一部の競売者はまだまだ乗り気だぞ
スペード→250で止まっている。ビクトリーノは既に諦めムードだが…?
クラブ→300で止まっている。森崎にとってはそろそろ苦しい値段帯だが…?
JOKER→『10000ユーロ』鶴の一声で会場がしぃんと静まり返る。一体何者だ!?

369 :森崎名無しさん:2012/09/19(水) 14:20:31 ID:???
★オイクラデスカー→ ハート4

370 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/19(水) 14:27:56 ID:???
★オイクラデスカー→ ハート4 ★
>ハート→200で止まっている。ビクトリーノや一部の競売者はまだまだ乗り気だぞ


係員「ただいまこのサッカーボール型の花束のお値段は200ユーロとなっております。
   これより上のお値段でご購入されたい方はございませんか?ございませんか〜?」

三杉「(特に名の売れた花細工職人の作品ではないにもかかわらず、なかなかの盛況だ。
   確かにボクの目から見ても見事な配色だ。それに何より丁寧に編みこまれた模様は
   この職人が花細工だけでなくサッカーにも多大な愛情を注いでいるということが見て取れる)」

ビクトリーノ「俺は何としてでもあの花束をゲットしてあの娘にアタックしてやる!ヒャッホー!」

森崎「(200ユーロ…。俺のもち金は500ユーロだから、まだ余裕はいくらかある。
   どうする?ここは強気に攻めるか堅実に固めていくか…?)」

ビクトリーノもまだまだ吊り上げる気でいるらしい。
場の空気と商品の値段を頭の中の天秤で計りつつ、森崎は札を出す。


☆どうしますか?(現在の値段:200ユーロ)

A 様子見で210ユーロ
B やや牽制気味に250ユーロ
C 少し強気に300ユーロ
D 主導権を握る400ユーロ
E 一気にけりをつける!500ユーロ
F うごかない
G あきらめる

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

371 :森崎名無しさん:2012/09/19(水) 14:35:58 ID:5hOOy/CQ


372 :森崎名無しさん:2012/09/19(水) 14:42:51 ID:etnEN/aA
C

373 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 13:29:10 ID:???
>C 少し強気に300ユーロ


森崎「(よし、ここが狙い目だ)すぅーー……300!!」

ここで森崎は勝負に出る。300ユーロ。日本円にしておよそ3万円である。
一度大きく行きを吸い込んでからの、堂々とした発音での値段の吊り上げ。
特殊な造形とはいえ、花束一つに出せる金額としてはかなりのものだ。
だが、この強烈な牽制はこれまで積極的だった他の競売客の動きを確かに鈍らせた。

ビクトリーノ「うぐぐ…!さ、300ユーロ……だと……?
       (どうする俺?これ以上の値段だとたとえ花束を買えたとしても
       それをプレゼントした後のデートプランをもう一度練り直さなくちゃいけねぇ。
       ちゃちなレストランやホテルに誘うなんざ俺の流儀に反するし……くっそー!)」

森崎「(この雰囲気……来てる、来てるぞ。流れは俺の方に来ている!この勝負……もらった!)」


★ハマチハウマッチ→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ・ハート→制限時間いっぱいに。見事花束は森崎が『300』ユーロで競り落とした!
スペード→ビクトリーノが絞り上げるようなうめき声で『310』と答える!
クラブ→『350!』髪の毛と口を尖らせたキツネ顔の少年が対抗してくる。
JOKER→『10000!』破格のつり上げに会場騒然!いったい誰が…?

374 :森崎名無しさん:2012/09/20(木) 13:30:05 ID:???
★ハマチハウマッチ→ ダイヤQ

375 :森崎名無しさん:2012/09/20(木) 13:30:17 ID:???
★ハマチハウマッチ→ JOKER

376 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 13:42:47 ID:???
★ハマチハウマッチ→ ダイヤQ ★
>ダイヤ・ハート→制限時間いっぱいに。見事花束は森崎が『300』ユーロで競り落とした!


時間にしてはほんの僅かな、だが森崎にとっては
生きた心地がしない長い間が競売ホールをゆっくりと駆け巡っていく。

ジリリリーーーン!!

激しく打ち鳴らされるベルの音で森崎の視界は一気に晴れ渡った。
守りきった。見事300ユーロでサッカーボール型の花束を競り落とせたのである。

森崎「いよっしゃー!この独特の緊張感と購買感、オークションでなきゃ絶対に味わえないぜー」

ビクトリーノ「へ、へーんだ!そんな花なんかに300ユーロも払っちゃったりなんかして!無駄遣い乙!」

三杉「競売で負けた人は誰もがそう言うんだよ。みっともないからやめるんだ」

ビクトリーノ「ぐぎぎぎ……チッキショー!これで俺のナンパが失敗したらテメェの所為だからなー!覚えてろー!」

シュタタタタタタタタッ……

森崎と三杉はある意味この会場のどの作品よりも芸術的な俊足で競売ホールを涙目で走り去るビクトリーノを見送る。

三杉「さて、そろそろ集合時間だね。玄関ホールへと戻ろうか。
   ちなみに……その花束だけど、誰かへの贈り物にでもするのかい?」

なにか言いたげなニヤニヤとした憎らしい笑顔で、三杉はこの花の行く先を尋ねてくる。

377 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 13:46:14 ID:???
☆どうしますか?

A 自室の観賞用にするつもりだったけど?
B 実家の両親へのおみやげだよ?
C もちろん意中の女の子へのプレゼントさ!
D もちろん大切な友人へのプレゼントさ!
E 実は……お前に送りたいと思っていたんだ!
F ビクトリーノの恋路を寛大に応援してやろうじゃないか!
G 特に考えていない。とりあえず買ってみただけ。

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

378 :森崎名無しさん:2012/09/20(木) 14:13:02 ID:Ets+StFs
C

379 :森崎名無しさん:2012/09/20(木) 14:35:39 ID:dAxmd36c


380 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 22:49:56 ID:???
>C もちろん意中の女の子へのプレゼントさ!


森崎「三杉も野暮だなぁ。男が花を買う理由は冠婚葬祭を除けば一つしかないだろうさ」

三杉「……これは済まなかったね。ボクとしたことが配慮に欠けた発言だったよ」

と言いつつも、森崎のこの回答を期待していた三杉はしたり顔で謝罪する。

三杉「こうして異国の土地でプロとしてやっていくにはそれこそ多くの人の助けが必要だ。
   チームのオーナー然り、監督然り、チームメイト然りマネージャー然り。
   地元のサポーターの応援や、僕達に研修という機会を与えてくれた
   サッカー協会の方たちにも感謝しなければならない」

一呼吸置き、先ほど競り落とした自分の姿にソックリの彫像を見つめ三杉は続ける。

三杉「その中でも、自分の心の支えとなってくれるパートナーが側にいてくれる。
   これほど心強いものはないだろうし、勇気を与えてくれる存在はいないだろう」

弥生の献身的な想いは、三杉の身体の世話だけでなく精神的なものも癒してくれていた。
決して自己主張すること無く、一歩引いたところから冷静に助言を与えてくれる。

『夢を追いかけている人を止めることなんて私には出来ない。
 だから私は見守っているだけ。そのかわり、誰よりも一番近いところで』

自分の目指す夢をそっと見守ってくれている彼女という存在がいるからこそ、
ガラスのエース・三杉淳は節度を守り、決して無茶をし過ぎないよう心がけることが出来るのだ。
いわば彼女は三杉にとっての『ブレーキ』なのだ。
暴走し、この身体が使いものにならなくなってしまわぬようにしてくれる大切な心の拠り所なのである。

381 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 22:51:37 ID:???
三杉「君も一生を共にする覚悟が出来る素敵なパートナーに巡り会えればいいね。
   それとも既に見つけていたりするのかい?……おっと、また野暮な質問をしてしまったね」

森崎「(……実際の所どうなんだろうな。俺はまだミネルバ王女のことを好きなままでいるのか?)」

今思い出しても顔から火が出るほど恥ずかしい記憶が呼び起こされる。
WY大会イングランド戦の直前。森崎はチームメイト全員の前で好きな人の名前を盛大に叫ばされる醜態を晒した。
そのことを三杉が忘れているはずもない。きっとあの恋の続きの展開を期待しているに違いない。

森崎「(頼むからどうか無事でいてくれよ。もうロレンスさんやクリスのように
   誰かが目の前で消えて行くところなんて……絶対に見たくないんだから)」

この世界にいるうちはなるべくアカネイア大陸の事情は持ち込むまいとしていたが、
森崎は改めてマケドニア王女ミネルバの救出を強く誓うのだった。

※三杉の評価が上がりました。
※ビクトリーノの評価が下がりました。
※森崎が『花束』を手に入れました。プレゼントすると相手により好感度が上下します。



地下のホールからロビーへと戻ってきた森崎と三杉は、椅子に腰掛け他の同行者たちを静かに待つ。
今日の美術館の感想や、異国の地で身につけた新たな技について語っているうちに一人、二人と戻ってくる。

中里「待たせたでござるな森崎殿、三杉殿」

イスラス「悪いな。ちょっと話し込んじまっていて遅れた」

ところがビクトリーノだけが集合時間を過ぎても戻ってこない。
花束を買えず、ナンパをしくじり落ち込んでいる姿を見られたくないのだろうか?
少し罪悪感を覚えた森崎がちょっと探しに行ってくると言おうとしたその時。

382 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 22:53:10 ID:???
『ド、ドロボー!ドロボーだ〜!!』

甲高い叫び声がロビー中に響き渡る。次の瞬間、この美術館のオーナーらしき男を突き飛ばし、
一人の男が森崎たちの目の前を尋常じゃない速度で通りすぎていく。
あまりのスピードと、いきなりのことで、逃げる人間の顔すらはっきり認識することが出来なかった。

中里「なにィ!盗人でござるか?」

三杉「美術館なんてそれこそ泥棒にとっては宝の宝庫だからね。
   値段なんて恐れ多くもつけられない作品もあるみたいだし」

そして、逃げた泥棒を追いかけるようにビクトリーノが黒い疾風となってロビーへと駆け込んでくる。

ビクトリーノ「お、ちょうどいい所に。お前らもちょっと手を貸してくれ!
       あの野郎、俺の鞄まで一緒にパクッていきやがったんだ!」

イスラス「何やってんだよまったく…。まぁ、いい運動になりそうだからな!」

ダダッ!

イスラスは椅子から飛び上がると、ビクトリーノと一緒に煙を巻きあげるがごとく外に向かって駆け抜けていく。
共に世界トップクラスの俊足だ。いくら泥棒といえども彼らの追跡から逃れられることは簡単ではないはずだ。

三杉「彼らに任せておけばとりあえずは安心かな?…………ん?これは…………」

先ほどの泥棒が慌てて落としていったものだろうか。
地味な包装がされてある小さな箱を三杉は拾い上げ、そして絶句する。

三杉「……関わりたくないものに関わってしまったな。これは……」

383 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/20(木) 22:54:47 ID:???
アムステルダムの街にとってはそれほど珍しいものではない。
だが、そうだとしても健全な肉体と精神を常に求められる自分たちにとっては禁忌に近い代物だ。

三杉「これは……麻薬だ。それもかなりの劇薬と言ってもいい」

中里「なっ……なんと!?」

森崎「お、おいおい。冗談だろ?」

医者との二足の草鞋を目指している三杉もこの禁断の薬の知識は持っていた。
そしてこんな白昼堂々とドラッグを持ち出す人間が危険かどうかなど
たとえ裏の世界の人間でなくとも分かりうることだった。

中里「このままでは二人が危ないでござる。追いかけて止めさせなくては」

忍の世界ではよくあることなのだろうか。中里は冷静な態度で状況を判断している。

三杉「森崎、君はどうする?一人はここに残って他のみんなの荷物を見ていてもらいたいんだが」


☆どうしますか?

A 自分が残り、追跡は三杉と中里に任せる
B 三杉を残し、中里と一緒に追跡する
C 中里を残し、三杉と一緒に追跡する

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384 :森崎名無しさん:2012/09/20(木) 22:55:26 ID:Ets+StFs
B

385 :森崎名無しさん:2012/09/20(木) 22:56:54 ID:S192Lxao
A

386 :森崎名無しさん:2012/09/20(木) 23:05:17 ID:xd8YYprY
B

387 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 08:45:17 ID:???
>B 三杉を残し、中里と一緒に追跡する


森崎「いや、ここは俺と中里が追いかける。
   心臓の弱いお前じゃアイツらを追いかけるなんて無茶すぎる」

三杉「言ってくれるね。……だけど、確かに今回は君たち二人のほうが適任そうだ。
   二人のことを頼んだよ。中里、君も気をつけてくれたまえ」

中里「任せるでござる。(やはりどこの国にもいるものだ。『裏の世界』に生きる者というものは…)」

午前中にイスラスからこの町に纏わる麻薬の話を聞いているだけに、
森崎の胸中は嵐前の波のようにざわついていた。
いざとなれば戦う力を持っている自分が皆を守らなくてはいけない。
森崎は三杉に自分の荷物を預けると、中里と一緒にビクトリーノたちの後を追いかける。

三杉「(まったく……昔から彼はあらゆるトラブルを持ち込んできたものだ。
   だが、どんな形にせよ解決の糸口を見つけてきたのも彼だ。
   きっと森崎ならば何とかしてくれるのではないだろうか。
   ……信頼と期待は別物だ。けれども、確かに森崎には人を惹きつける何かがある)」

仲間たちの無事を信じ、荷物番をしている三杉のもとに見知った顔が駆け込んでくる。

三杉「クライフォートじゃないか。君もここに来ていたのか」

クライフォート「ああ、少し野暮用でな。それよりイスラスを見なかったか?」

三杉「彼なら今さっき泥棒を追いかけるために外へと飛び出していったよ」

三杉の返答を聞き、クライフォートは少し顔を歪ませる。
何やら彼に一刻も早く伝えたい情報があったらしい。

388 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 08:46:19 ID:???
クライフォート「この間の仮面の男のことを覚えているか」

三杉「! ああ。あのとんでもない足の速さの謎の男のことだね」

クライフォート「奴がまた現れてな。こいつをイスラスに渡して欲しいと言い残して消えてしまった」

三杉「これは……」

クライフォートは鞄の中から分厚いスポーツタオルに包まれたあるモノをゆっくりと取り出した。
それは三杉がモロドフから受け取った荷物の中に入っていた蒼色の宝石と非常によく似た形状をしていた。
ただひとつ違うのは、全ての光を飲み込んでしまうかのようなドス黒い濁った色をしていることだ。

クライフォート「あの日の夜。イスラスが俺たちに話してくれたことが全て真実なのだとしたら…」

三杉はクライフォートの言葉を聞きはっと息を呑む。
行方不明だったイスラスがアヤックスの寮に戻ってきたあの日。
クライフォートと和解した後、彼は自分が今までどこにいてどうしていたのか語ったことを思い出す。

クライフォート「うかつに触るなよ。布越しに触れている今の俺でも、正気を保つのに苦労しているんだ」

三杉「まさかこれが彼の言っていた『闇のオーブ』のかけらだと言うのかい?
   所持者に強い精神力が備わる代わりに精神に異常をきたすというあの……」

身動きすることができなくなるほどの悍ましい力が、黒色のかけらから伝わってくる。
確かに人格が大きく歪んでしまうほどの禍々しい正気が指先から染み込んでくるようだ。

三杉「確かイスラスは黒いローブの老人に謎の組織に拉致されたと言っていたな」

ここ最近次々と将来有望な若手選手が疾走している事件の被害者たちが、
この黒いかけらの虜にされ、集められているとイスラスは言っていた。

389 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 08:48:47 ID:???
三杉「この世界では絶対に裁かれない合法……いや、魔法ドラッグとは言い得て妙だな。
   だが、なぜその仮面の男はこれをイスラスに渡そうとしているんだ?」

クライフォート「それは分からん。だが、あの男は言っていた。
        一度闇に取り込まれた者は二度と闇から抜け出せない。
        取り返しがつかなくなる前に俺たちのところに戻って来い……とな」

三杉「……ふぅ。おとなしく荷物番なんてしていられる状況じゃなくなったな。
   近くの施設にコインロッカーがあったはずだ。そこに全部押し込んでおこうかな」

クライフォート「とにかく俺はイスラスを追いかける。
        あの仮面の男もイスラスを追っているはずだ。
        お前も荷物を片付けたらアイツの捜索を手伝ってくれ」

三杉「了解。
   (いったい何が起ころうとしているのだろう。こんな一見ただの宝石にしか見えない異質の存在。
   森崎、君ならばなにか知っているとでも言うのかい?
   魔法という特異な力がごく当たり前に存在する世界に滞在していた君ならば……!)」

390 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 08:50:41 ID:???
一方、森崎と中里はビクトリーノとイスラスを追いかけ街の郊外へと入り込んでいた。
しかしここで重大なミスに気がついてしまう。
この街に不慣れな二人はすっかり道の感覚が掴めず迷子になってしまっていたのだ。

森崎「うぎぎ……こんなことなら三杉を連れてくるんだったぜ……」

中里「そんなこと今更拙者に言われても困るでござる。
   しかし、こんな事もあろうかとこんなものを用意しておいたでござる」

森崎「なんじゃそれは」

中里が取り出した巻物を訝しげに睨む森崎。どこか見覚えのあるそれは、
昔森崎も愛用していた名前を書いた人物の能力が分かるという秘伝の巻物に似ていなくもない。

中里「これに名前を書けばあら不思議!その者が持つ霊気を通じて居場所を探り、
   現在所在地がはっきりくっきり浮かんでくるのでござる。名付けて『幽幻目』の巻でござる!」

森崎「おおう、なんだかよく分からんが早速やってみてくれよ」

中里「(実はただのGPS機能付きの地図であることは秘密でござる)」

中里は素早く印を刻み……もといデータを入力し二人の居場所を探りだす。

391 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 08:52:44 ID:???
★Ghost・Phantom・sight→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→ビーチに向かったみたいだ。追いかけよう!
ハート→デパートに向かったみたいだ。追いかけよう!
スペード→公園に向かったみたいだ。追いかけよう!
クラブ→ドゥン!エラーが発生しました。巻物から聞こえる機械的な声に中里は狼狽えている…
JOKER→アヤックスのスタジアムに向かったみたいだ。追いかけよう!

392 :森崎名無しさん:2012/09/21(金) 08:53:15 ID:???
★Ghost・Phantom・sight→ JOKER

393 :森崎名無しさん:2012/09/21(金) 09:09:03 ID:???
オランダはJOKERに縁が深いなー

394 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 12:36:53 ID:???
>>393
順当にとあるフラグを重ねております。
今の私にあの方々を立派な貫禄を持たせて書けるかどうか…ううっ。
===========
★Ghost・Phantom・sight→ JOKER ★
>JOKER→アヤックスのスタジアムに向かったみたいだ。追いかけよう!


ピープーピー 検索完了しました

森崎「ん?何ひとりごと呟いてんだ中里」

中里「やや、なんでもござらんよ。どうやら二人は
   アヤックススタジアムのグラウンドへと向かっているようでござる」

森崎「下手に人が混み合いそうなトコよりはマシだな。よし、追いかけるぞ中里!」

中里「御意!」

395 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 12:38:20 ID:???
ここで少し時間は遡る。デパートで備品の買い物を終えたリブタとマネージャーのシャル。
そして特性のプロティンを大量に抱えたディックとブローリンがはちあわせていた。

シャル「ディック!それと…ブレーメンのブローリンさんでしたよね。こんにちは」

ブローリン「こんにちは。君たちも買い物かい?」

ディック「なんだよマネージャー。ブタちゃんとデートかい?」

リブタ「お、おお、俺はぶ、ぶぶ、ブタじゃないやーい!ぶっひぃぃぃい!!」

ブローリン「(名は体を表すとはこのことか。だが、この体格の大きさは競り合い時には脅威だな)」

ディックの煽りに顔を真赤にして鼻穴をふくらませるリブタを、シャルはどうどうと抑える。

シャル「もう、ディックも子供じゃないんだからいつまでもからかうのは止めなよ。
    これでも昔に比べたら大分引き締まってる……と、思うかな。う〜ん、どうだろ」

自信無さ気なコメントを残すシャルに対し、リブタは頬をタプタプ揺らしながら悲観にくれる。

リブタ「そんなァ〜!ここ最近ずっとお菓子食べるの我慢してるのに〜!」

ディック「もちっとスマートに走り回れる身体をしっかり作りやがらねぇと。
     俺の秘蔵のプロティンを分けてやる。こいつを摂取すればすぐにマッスルボデーに…」

リブタ「い、いいよ…。俺、そういうの取ると昔から太っちゃう体質なんだよ」

ブローリン「ならば腹筋だ。腹筋一つにも色々と種類があってだな。
      腹回りの肉をそぎ落としたい場合、こう、身体をVの字のようにだね…」

396 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 12:39:43 ID:???
シャル「あ、その話わたしも気になります。詳しく教えて下さい!
    最近脇腹あたりのお肉がちょっーっと、ほんのちょーっと摘めちゃって…」

リブタ「俺が食べるの我慢して取っておいたお菓子こっそり食べてるからでしょ。この間見ちゃったんだよね…」

シャル「ドキーン!い、いやぁあれはその…ほら、仕事を早く済ませるのがわたしのモットーでしょ?
    だからあれは頭の回転を速くするためにしかたなく……」

ディック「あんまり早すぎて雑になるのも考えものだけどなー」

シャル「はい……精進します」

そんな雑談を交わしつつ、ディックたち4人は和やかな雰囲気でアヤックスの寮への帰路を歩く。

ブローリン「しかし、女子のマネージャーといえば俺が元いたチームのことを思い出すよ」

ディック「なになに?その子どんな子?可愛い子?
     うちのサルみたいなのとは違って有能な子なんだろうな〜」

シャル「サルじゃないシャルだー!ムッキー!!……って、あらヤダ。オホホ」

リブタ「(また人の名前をもじって馬鹿にするー。
    うん、いつかディックに名前ネタでギャフンと言わせてみせるぞ)」

後日、リブタはディックという名に隠された意味を偶然知ることになり
さすがにこれは可哀想だと復讐を思いとどまるのだがそれはまた別のお話である。

ブローリン「可愛いかどうかは俺の口からは言えんが、有能なマネージャーだったと誇れるな。
      彼女の名前はシェリー。科学者である兄と一緒に俺たちのチームのサポートに無くてはならない存在だった」

397 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 12:40:52 ID:???
科学的トレーニングを導入することになったスウェーデンユースは、
これまでとは大きく違う練習項目に戸惑うものは少なくなかった。
腹筋一筋であったブローリンも例外ではなく、練習内容を理解していく
他の者たちの驚くほどの成長に取り残され、思い悩んだものである。
そんなとき、彼女の献身的な補助によりブローリンはようやく練習のコツを掴み、
チームメイトと同様に飛躍的に実力を伸ばすことに成功したのである。

ブローリン「(そうだ。カレンを事故で失い悲しみにくれたのはレヴィンや俺たちだけじゃない。
      カレンの親友であった彼女も、あの日から暗い影を背負うようになってしまった……)」

もしもやり直せるものならばやり直したい。レヴィンの切なる願いを成就するためにも。
星のかけらを出来るだけ集め、カレンを生き返らせなくては。
そうすればきっとあの頃のように。皆が笑顔を取り戻せるはずだとブローリンは固く拳を握る。

リブタ「ぶひぃ…ぶひぃ…ちょ、ちょっと公園で休んでいこうよ。ノドが乾いた……」

ディック「ああん?甘ったれたこと言ってんじゃねぇよ!だからテメェは何時まで経っても……!」

シャル「ま、まぁまぁ。わたしも午前中ずっと歩きづめでちょっと疲れちゃったし」

ブローリン「俺もこの街の風景を色々と見て回りたい。構わないだろうか?」

ディック「……けっ、わーったよ。わっかりました〜」

ディックたち4人は近くの公園のベンチへと向かう。
一方その頃、その公園ではクリスマン、カイザー、レンセンブリンクの三人が
『とある人物』からの依頼を受けて『とある探し物』をしていた。

398 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 12:42:14 ID:???
クリスマン「どうだ?見つかったか?」

カイザー「うんにゃ。こっちには何にも手がかりなし」

レンセンブリンク「……同じく。本当にこんな場所にあるのか?」

クリスマン「あると思う。いや、絶対にあるはずだ!そして何が何でも見つけなくちゃいけない。
      アヤックスアカデミーに伝わる『伝説の三人組』が残した『お宝』を!」

レンセンブリンク「本当にそんなもの存在するのか?よくあるつくり話とかじゃないのか?」

カイザー「俺はこういう宝探しって結構好きだけどな。ウッシッシ」

レンセンブリンク「クリスマン、少し冷静になれよ。こんなお遊びみたいな無駄な努力するより
         ブレーメンの戦力を分析するとか弱点を探すとかしたほうがよほど有意義じゃ…」

クリスマン「それだけじゃダメなんだよ。今の俺達じゃ……ダメなんだ。
      そうじゃなきゃ、俺達は何時まで経っても『前座』扱いだ。
      イスラスも復帰し、クライフォート、三杉との三本柱になったアヤックスは確かに強い。
      でも……このままアイツらにおんぶに抱っこするだけの存在でお前たちは満足なのか?」

レンセンブリンク「……そんなわけないさ。俺にだって点取り屋の意地はある」

カイザー「うーん…俺達が強くなればさらにアヤックスはさらに盤石になるってことは分かるぜ」

クリスマン「フェイエノールトにレンタル移籍していた頃の事を思い出そうぜ。
      あの時の俺達はドイツの守護神と呼ばれていたデューター・ミューラーさえも翻弄できた。
      俺たち三人の力を合わせれば誰が相手だろうと渡り合える。
      だから探すんだよ。俺達じゃなきゃ出来ないとっておきってのを」

399 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 12:43:36 ID:???
レンセンブリンク「それがアヤックスアカデミーに伝わる『伝説の三人組』が残した『お宝』とでも?
         ……ところでそのお宝の情報ってどこから手に入れたんだ?」

クリスマン「実はその『伝説の三人組』のメンバーの一人から電話が入ったんだよ。
     『君たちに探してもらいたいものがある。僕達の歴史を受け継ぐに値する後継者たちに』って」

カイザー「へえぇ!そいつはすげぇや!で、その伝説の男ってのは何者なんだ?」

クリスマン「……探し物を見つけてくれたら名前を明かすとしか。
      けど、大体見当はついてるんだ。アヤックスアカデミー出身で、
      伝説の名を関するに相応しい『三人組』といえばあの人達しかいないって」

レンセンブリンク「! そ、それはまさか……まさかあの三人のことだというのか!?」

クリスマン「多分だけどな。どうだ、俄然やる気になっただろう。
      あの三人の後継者になれるかどうかの特大のチャンスなんだぜこれは!」

カイザー「ウッヒョー!そうと決まれば何としてでも探してやろうじゃないの!」

レンセンブリンク「やれやれ。こうなったら最後まで付き合うとしますか」

クリスマン「ああ、必ず見つけてやろうぜ。『星のかけら』という名の青い宝石…俺たちの夢を!」

こうしてクリスマンたちオランダトリオは『宝探し』を再開する
アヤックスアカデミー出身の伝説の三人組。
そう、今やサッカーファンにおいて世界でその名を知らぬものはいないほどの有名選手。
ファンベルグ。フーリア。ニスケンス。セリエAのトップで活躍する彼らの偉業はまさに伝説の名に相応しい。
彼らの力にあやかれるものならばと地面を這い、ゴミ箱をあさり、
道行くカップルの非難を受けつつ、三人は公園中の怪しいところを徹底的に探しまわるのだった。

400 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/21(金) 12:44:58 ID:???
ビクトリーノ「こんにゃろー!待ーちやがれー!!」

イスラス「あいつ……相当逃げ慣れているな。このままじゃ振り切られるぞ」

美術館から飛び出してきた男を追いかけ、公園までやってきた俊足コンビ。
しかし男は身軽な動きで道行く人を避け、花壇の間を器用に走り抜けていく。
どうやって追い込むべきかと考える矢先、聞き覚えのある声が聞こえてくる。

シャル「イスラスー!そんなに慌てていったいどうしたの〜?」

リブタ「こっちにおいでよー。ここのジェラートの美味しさったらもう絶品で絶品で」

ディック「っておい!どさくさに紛れて俺の分を食おうとしてんじゃねぇよブタが!」

イスラス「シャル?それにリブタ……ディックも一緒か」

ビクトリーノ「おい、呑気に手を振ってる場合じゃねーぞ。このままじゃ見失うって!」

イスラス「! くっ…しまった!」

男は茂みをかき分け、公園の中央にある巨大な噴水の方へと向かっていく。
慌てて二人も後を追うようにして体を屈めて草の間をかき分けていく。

ブローリン「いったい何をやっているんだあの二人は…?何かを追いかけているように見えたが」

シャル「なんだか気になるね。わたし、ちょっと追いかけてみようかな〜」

リブタ「ええ〜?走るのはちょっとご勘弁願いたいところなんだけど…」

ディック「食ったら走れ!それが太らない第一歩だっつーの!」

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