キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【反撃の】ファイアーモリブレム40【狼煙】

1 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/08/30(木) 03:41:42 ID:???
キャプテン森崎のスピンアウト作品です。『ファイアーエムブレム紋章の謎』の世界に
送り込まれた森崎が、マルスたちと共にアカネイア大陸を冒険する物語となっています。
基本は本編と同様に、選択肢の中から第三者(ロムしている人)がどれかひとつを選ぶ事によって進んでいきます。
また必要に応じてトランプを引いてもらったりしてランダムに進行していくこともあります。

【注意】
このスレの物語やキャラの性格は、中の人の都合で原作並びにキャプテン森崎本編とは異なる場合があります。
設定などもストーリーの都合上若干オリジナル要素が含まれていますので、苦手な方はご注意ください。

〜これまでのお話〜

ブンデスリーガを3位の好成績で終えた森崎たちブレーメンはチームの強化のために世界各国へと遠征することに。
はじめに訪れたオランダにて、再びアカネイア大陸に聞きが迫っていることを知らされる。
中山に押された『破滅のツボ』の解決策の鍵もアカネイアにあると分かり、森崎は再び異世界へと旅立つ。

森崎が不在の間に、アカネイア大陸の情勢は大きく変化していた。
森崎が生み出した影であり、ガーネフを味方につけて暗躍する『ラムカーネ』が
アカネイアワールドカップにて優勝することでニーナ姫を娶り、神聖帝国の皇帝となっていたのである。
間接的ではあるが『森崎有三』という存在を完全に乗っ取られたことで森崎は狼狽えるが、
ガトー司祭の助言に従い、星のかけらを集めることでラムカーネへの対抗策を築きあげることを決意する。

グルニアでのロレンス将軍の悲しき反乱に心を痛めながらも、マケドニアにて捕らえられたミネルバの救出に向かう森崎たち。
果たして反乱軍の首謀者であるリュッケ将軍、ルーメル将軍を倒しミネルバを救い出すことは出来るのだろうか…?

☆前スレ
【運命が】ファイアーモリブレム39【迫る】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1342200894/l50
☆過去スレ
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/44.html

601 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/30(日) 19:10:03 ID:???
イスラス「結構危なかったな……。フォローサンキュー。あの踊りはどうかと思ったがな」

カイザー「ゴールパフォーマンスにダンスを取り入れようと思って練習してんだけどね。
     どっかにダンスの講師とかいたりしないかねぇ。独学じゃ限界だよ」

イスラス「ダンス、ね。そんな洒落た趣味を持ってる奴なんて稀じゃないか?
     いずれにせよ、俺達は勝ったんだ。お前の活躍で観客も喜んでる。応えてやれよ」

カイザー「おおう!みーんなー!応援サンキュー!明日の親善試合でも頼んだぜ〜!!」

ワアアアアァァァァァァッ!!

中里「ううう…足を引っ張ってしまいすまないでござる……」

森崎「いや、忍者の末裔のお前が叶わない相手ならきっと俺でも厳しかったさ。
   しかしアヤックスの選手たちはこんなハードなトレーニングをいつもこなしているのか」

中里「全員で攻め、守るために走り続ける『トータルフットボール』を完成させるのは
   こういった特訓による底なしのスタミナなのでござろうなぁ」

森崎「俺達も何か練習してみるか?ブレーメンというチームででしか出来ない特殊な戦術とか」

中里「確かに。全日本ユースでも松山殿の『雪崩攻撃』や三杉殿の『ファストブレイク』にはお世話になったでござる。
   監督やコーチ、他の選手に相談してみるでござるよ」

森崎「ああ、そうしてくれると助かるぜ」

こうして、森崎と中里はスタミナを養いつつフィジカルを鍛える厳しい特訓に身を投じていく…。

602 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/09/30(日) 19:12:54 ID:???
シャル「と、いうわけで一回戦は激しい攻防が繰り広げられた結果Bチームの勝利です!
    しかし、今のルールではちょっと予想以上に時間がかかり過ぎですね。
    お手軽なミニゲームイベントにするつもりでしたが、これではちょっと間延びしてしまいそうです…」



企画の見通しの甘さが露呈してしまいました。
重苦しい雰囲気が続いてしまい、少し気分転換にと
新しい判定やルールでミニゲームを考えてみたのですが、なかなか難しいです。
なるべくテンポよく進めていきたい私個人の都合で申し訳ありませんが、
この特訓イベントは簡略化して進めていきたいと思います。


★格闘大会の行方→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→なんやかんやで森崎たちAチームの総合優勝!ご褒美もゲットだ!
ハート→成績は上位。アヤックスの選手たちとも仲良くなれたぞ!
スペード→成績はまあまあ。フィジカルとスタミナは十分に鍛えられた!
クラブ→成績は最下位。でもいっぱい走ったしいい汗かいたよね!
JOKER→「ちょっと待ったァ!格闘大会といえば仮面選手だろ!」謎の挑戦者の乱入だー!?

603 :森崎名無しさん:2012/09/30(日) 19:14:19 ID:???
★格闘大会の行方→ スペードJ =★

604 :森崎名無しさん:2012/09/30(日) 20:19:33 ID:???
うーん残念だなー
やるなら最後までやりたかった・・・
テンポよくやりたいなら1判定1試合にすればよかった

605 :森崎名無しさん:2012/09/30(日) 21:00:16 ID:???
格闘大会なら普通にFE戦闘の変型で良かったのでは

606 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 07:00:37 ID:???
月初めのゴタゴタも片付き、ようやく更新再開です!
今月もゆったりマイペースなスレですが、どうかお付き合いくださいませ〜。
===========
>>604
そう言っていただけて嬉しい半面、しっかりルールを作りこんだものじゃないと
皆さんを退屈させてしまうでしょうし、何より私自身が納得しないところがあったと思います。
確かに思い返せばスレ初期の蛇の道のような簡単な判定でも良かったかもと後悔もあったりで…。
意見がコロコロ変わるのはGMとして頼りないとは思いますが、
簡単な数値勝負の判定のみで、このイベントを進めていきたいと思います。
>>605
第2回アリティアカップ後のフードバトルもそうなのですが、
普段とは違った形式の判定での勝負を目的としてました。
メインのお話が途切れてテンポが悪くなると判断し、今回はカットすることにしましたが、
いつか違う形式でリベンジしたいと思っています。
>>603
判定してくれた方には申し訳ないのですが、
簡単な判定のみになってしまいましたが、どうか最後までやらせてください。
===========
シャル「まずはBチームのイスラス・カイザーペアがAチーム森崎・中里ペアに勝利!
    続きまして、Cチームのマーガス・クリスマンペア対Dチーム、リブタ・クライフォートペアの対決です!」

マーガス「負けてしまった森崎と中里の分も頑張るぞ!」

クリスマン「頑張ってもらわないと困るね。相手は見るからに手強そうだから…」

ズ シ ン !

緊張した面持ちでリングに上がるマーガスとクリスマンを待ち受けているのは、
アヤックス一の重量級、リブタの迫力ある姿だった。
さらにその隣にはこの肉体を有効活用するに最適な知略を誇るクライフォートが立っている。
最大のパワー。そして最高のブレイン。二つの究極の戦力の融合が今ここに成されたのだ。

607 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 07:01:53 ID:???
リブタ「ホントだねクライフォート!この勝負に勝てたらお菓子食べていいって!」

クライフォート「ああ。だから後々摂取する分のカロリーを消費するように走りまくれよ」

リブタ「よぉ〜しっ!頑張っちゃうぞー!」

クライフォート「(単純な奴。だが、余計なことを考えずに実力を発揮できるその性格は、素直に羨ましいと思う)」

チームの中心、キャプテンであるが故の苦悩の日々に追われているクライフォート。
だが彼のように時には非情になりきれる精神があればこそ、この個性豊かなチームを引っ張っていけるというものなのだろう。

クライフォート「さァ、行こうか。クリスマンには悪いが、ドイツのお客様たちを盛大に歓迎してやらねばならないからね」

マーガス「へぇ、大層にゲスト扱いか。アンタが負けた時の言い訳には持って来いってやつだな。
     悪いが、俺もそう簡単にやられるほどヤワじゃないんでね!」

クライフォート「背の高いだけの木偶が…。御託はそこまでだ。すぐにこのマットに沈めてやろう!」

マーガス「男を押し倒すのは趣味じゃないんだがな。お望みとあらば仕方ないねぇ」

シャル「口撃合戦が白熱してきたところで、試合開始です!いってみようやってみようー!」

608 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 07:04:09 ID:???
先着『2名』様で判定をお願いします。

★核弾頭マーガス→! card=
月の副将クリスマン→! card=★

★遅れてきた天才クライフォート→! card=
超超重量級リブタ→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

【補足・補正】
マーガスのカードがダイヤで『ナパーム頭突き』でカードの数字が2倍
マーガスのカードがハートで『ブラスト頭突き』で+5
クリスマンのカードがダイヤで『ムーンライトシュート』で相手のカードの数値を半減
クリスマンのカードがハートで『クライフターンキック』で+4
クライフォートのカードがダイヤで『ブレイクオーバーキック』で+8
クライフォートのカードがハートで『クライフターンキック』+4
クライフォートのカードがスペードで『スピニングボレーキック』でカードの数値が2倍
リブタのカードがダイヤ・ハートで『ハイパワープレス』で+8
仲間とマークが一致でコンビ技発動。絶対勝利かつコンビに友情が芽生えます。
JOKERはオールマイティ扱い。必ずコンビ技が発動し、選手にボーナスも入ります。
両チームともコンビ技が発動した場合、この効果は無効です。
※一番数値の低い選手のいるチームの敗北※

609 :森崎名無しさん:2012/10/05(金) 07:39:00 ID:???
★核弾頭マーガス→ ハート7 =
月の副将クリスマン→ スペードJ =★

610 :TSUBASA DUNK ◆lZDB0C.cMg :2012/10/05(金) 08:42:29 ID:???
★遅れてきた天才クライフォート→ クラブ3 =
超超重量級リブタ→ ハートA =★

611 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 09:51:49 ID:???
★核弾頭マーガス→ ハート7+5(ブラスト頭突き) =12
月の副将クリスマン→ スペードJ =11★

★遅れてきた天才クライフォート→ クラブ3 =3
超超重量級リブタ→ ハートA+8(ハイパワープレス) =9★

※Bチームの勝利!
==========
カーン!

小気味良いゴングとともに行われるシャトルラン。
先頭に立つのは身軽なクリスマン、次いでバランスのとれた能力のクライフォートと
動きは遅いが歩幅で距離を稼ぐマーガスが追いかける。
そこから大きく遅れて、リブタがドスドスと足音を踏み鳴らし、地面を揺らし走っている。

クライフォート「ぐっ…なんという遅さだ。それに振動がこちらにまで来てうまく走れん…」

マーガス「どうやら先手はこちらのものだな。もらったァ!」

いち早く目標点に到達したマーガスは意気揚々とクライフォートに近づき大きく上体をのけぞらせる。
彼の長年の鍛錬に寄って鍛えあげられた背筋と、頭の硬さが組み合わさった匠の技『ブラストヘッド』がさくれつする。

ゴシャッ!!

クライフォート「ぐわあああああっ!?」

額に大きくたんこぶを腫らせて悲鳴を上げるクライフォート。
悶絶する彼を尻目に、クリスマンが追撃をしかける。

クリスマン「サッカーで大事なのはバランスだと、いつも言ってる割には墓穴をほったな。
      あんなお荷物抱えてちゃ、いくら君でも勝てる勝負も勝てないよ」

612 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 09:52:53 ID:???
ドガッ!ドガッ!ドガッ!

クライフォート「ぎえっ、やめっ……コラッ!!」

素早く後ろに回り込み、膝裏への強烈なストンピング、ストンピング、ストンピング!
上官の命令を忠実にこなす副官というイメージなど投げ捨てるような荒業である。

リブタ「ぶひぃ…ぶひぃ…や、やっと終わった。クライフォートをたすけないと」

ようやく規定の回数のシャトルランを終えたリブタが猛烈なチャージをクリスマンに浴びせる。
さすがの体重差もあり、あっけなく吹っ飛ぶクリスマン。だがこれすらも彼の目論見だった。

クライフォート「う、うわあ!ここ、こっちにくるなぁ〜〜!!」

リブタ「ひぶってぃ!?」

ズドムゥッ!!

勢い余ったリブタの丸太のような膝が、立ち上がろうとしていたクライフォートの鳩尾に突き刺さる。
これにはたまらず気を失い、泡を吹いてマットに沈んでしまうのだった。

マーガス「うわちゃあ……自爆か。みっともねぇ」

クリスマン「逆に恥を晒してしまったか。まぁ、これはあくまでもお遊び。
      本番のサッカーでは普段以上の実力を発揮してもらいますよ、キャプテン!
      (しかしマーガスといったか。こいつのヘッド…要注意だな)」

寸分狂いなく相手の頭の中心を打ち据える思い切りの良さ。
どんなに体を寄せられる厳しい競り合いでも、彼のフィジカルを崩すのは困難を極めそうだ。

613 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 09:54:13 ID:???
シャル「あ、あっけない幕切れだ〜!強大な力を持ってしても、それをうまく発揮できなければ勝てないのが勝負の世界。
    それはサッカーもこのシャトルラン格闘も同じ事!Bチームの見事な勝利に惜しみない拍手を〜!!」

森崎「…マーガスとクリスマンか。なかなか食えそうにないコンビだぜ」

今回勝利したBチームと次に戦うことになっている森崎と中里はリングに上がる準備をする。

中里「マーガス殿のパワーはもちろん、あのクリスマンという男の動き、以外に厄介でゴザルな」

森崎「下手な小細工を撃たれる前に、一気に叩き潰す!今度はぬかるなよ中里!」

中里「御意!」

シャル「それでは次行ってみよう!続きましてAチーム対Cチーム!
    森崎、中里ペア対マーガス、クリスマンペアの勝負です!」

マーガス「お前は一対一やミドルシュートには結構な反応を見せるが、
     空中での競り合いに関しちゃ、一歩劣るよな。そこを突かせてもらうぜ」

森崎「ほう?俺にはとっておきの『カウンターパンチ』があることを忘れてねぇか?」

クリスマン「どちらも小柄で平凡な体つき。いや、見た目が貧弱だろうと油断はできないな」

中里「よい心がけでござる。東洋の神秘…とくとご覧あれ、でゴザルよ」

614 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 09:59:28 ID:???
先着『2名』様で判定をお願いします。

★がんばり拳法森崎→! card=
シノビの末裔中里→! card=★

★核弾頭マーガス→! card=
月の副将クリスマン→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

【補足・補正】
森崎のカードがダイヤで『星撃ダイビング』でカードの数値が2倍
森崎のカードがハートで『カウンターパンチ』で自分のカードとそれ以外で一番数値が高いカードを入れ替える
中里のカードがダイヤで『分身殺法』でカードの数値が2倍
中里のカードがハートで『煙玉』で相手の高い方の数値を-3
マーガスのカードがダイヤで『ナパーム頭突き』でカードの数字が2倍
マーガスのカードがハートで『ブラスト頭突き』で+5
クリスマンのカードがダイヤで『ムーンライトシュート』で相手のカードの数値を半減
クリスマンのカードがハートで『クライフターンキック』で+4
仲間とマークが一致でコンビ技発動。絶対勝利かつコンビに友情が芽生えます。
JOKERはオールマイティ扱い。必ずコンビ技が発動し、選手にボーナスも入ります。
両チームともコンビ技が発動した場合、この効果は無効です。
※一番数値の低い選手のいるチームの敗北※

615 :森崎名無しさん:2012/10/05(金) 10:04:10 ID:???
★がんばり拳法森崎→ クラブA =
シノビの末裔中里→ クラブK =★

616 :森崎名無しさん:2012/10/05(金) 10:05:01 ID:???
★核弾頭マーガス→ クラブK =
月の副将クリスマン→ クラブ9 =★

617 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 11:55:35 ID:???
★がんばり拳法森崎→ クラブA =1
シノビの末裔中里→ クラブK =13★

★核弾頭マーガス→ クラブK =13
月の副将クリスマン→ クラブ9 =9★

※両チームともコンビ技発動で効果無効!Bチームの勝利!
==========
前試合で敗北を喫している森崎たちの勝利にかける想いは強かった。
ここは絶対に負けられない。森崎は中里に耳打ちし、必勝の策を相談する。

森崎「さっきの試合で使うはずだったもう一つの奇策、バナナの皮だ。
   こいつをアイツらのシャトルランのコースに投げ込むぞ。
   足を滑らせ無謀になったところを容赦なく叩き落すんだ」

中里「ぐふふ、それはナイスアイディアでござる。ただ、このバナナまだ中身入りでござるよ?」

森崎「げげっ、だがこれくらいすぐに胃の中に収めちまえばいい話だ!」

中里「ええー!?走りながら食べるとか器官イジメにも程があるでござるよ〜!」

カーン!!

シャル「さぁ、ゴングが鳴りました!まずはシャトルランをこなし攻撃の資格を……
    こ、これはいったいどうしたことか!
    Aチームの森崎・中里ペア、なんと突然バナナを食べ始めました!
    バナナはわたしも大好物!実に羨ましい限りですが、当然走る速度は遅くなる〜!」

リブタ「う、うまそうだなぁ。俺にも一本分けて欲しいよぉ」

イスラス「疲れたときには甘いモノがいいからな。だが、今は呑気に食ってる場合じゃねぇだろ」

618 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 11:56:37 ID:???
クリスマン「……君のところの彼、いつもあんなことやらかしてるのかい?」

マーガス「アイツはアイツなりに真面目なんだ。ほっといてやってくれ」

手早くシャトルランを終えたマーガスとクリスマンは、口いっぱいにバナナを頬張る森崎と中里を取り囲む。

森崎「モガ?モゴゴ、モガガーッ!」

中里「モギュギュ……モッゴモゴゴー!!」

マーガス「策士策に溺れるとはこのことか。哀れだな!」

クリスマン「大方その食べ終えた皮での妨害でも考えてたんだろうけどな。甘いぜ!」

ゴツンッ!!ドガッ!!

マーガスの頭突きとクリスマンの踏みつけを受け、森崎と中里は胃の中身と共にマットへと崩れ落ちた。

シャル「勝者Cチーム!残りのバナナは後からスタッフで美味しくいただくことにしますね…ははは…」

中里「(森崎殿、これで拙者たちは2連敗。このままではいい笑いものになるだけでござるよ…?)」

森崎「(ま、まだだ。残り3試合に勝てれば、まだ優勝の可能性は残ってる…うっぷ)」

次の試合はBチームのイスラス、カイザーペア対Eチームのドールマン・シェスターだ。

ドールマン「へっへっへ…。ようやく俺様たちの出番か」

シェスター「マーガスの奴、かなり張り切ってんじゃん。これは俺もイイトコ見せなきゃダメだね」

619 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/05(金) 11:58:28 ID:???
イスラス「速攻で片付ける」

カイザー「サクサク行っくぜー!」



先着『2名』様で判定をお願いします。

★高速黒狼イスラス→! card=
太陽の韋駄天カイザー→! card=★

★ドイツのシノビシェスター→! card=
巨人ドールマン→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

【補足・補正】
イスラスのカードがダイヤ・ハートで『高速ナブラ』でカードの数値1.5倍
カイザーのカードがダイヤで『サンシャインパンチ』で相手の多い方のカードの数値を4奪う
カイザーのカードがハートで『スライディングキック』で+4
シェスターのカードがダイヤで『ヒガンバナ』でカードの数値が2倍
シェスターのカードがハートで『ホウセンカ』で+4
ドールマンのカードがダイヤで『ビックハンド張り手』で+8
ドールマンのカードがハートで『ビックハンドビンタ』で+5
仲間とマークが一致でコンビ技発動。絶対勝利かつコンビに友情が芽生えます。
JOKERはオールマイティ扱い。必ずコンビ技が発動し、選手にボーナスも入ります。
両チームともコンビ技が発動した場合、この効果は無効です。
※一番数値の低い選手のいるチームの敗北※

620 :森崎名無しさん:2012/10/05(金) 12:15:16 ID:???
★高速黒狼イスラス→ スペードK =
太陽の韋駄天カイザー→ クラブJ =★

621 :森崎名無しさん:2012/10/05(金) 12:25:28 ID:???
★ドイツのシノビシェスター→ クラブ7 =
巨人ドールマン→ ハート5 =★

622 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/06(土) 17:32:54 ID:???
★高速黒狼イスラス→ スペードK =13
太陽の韋駄天カイザー→ クラブJ =11★

★ドイツのシノビシェスター→ クラブ7 =7
巨人ドールマン→ ハート5+5(ビッグハンドビンタ) =10★

※Bチームの勝利!
============
ズダダダダダダダッ!!

イスラス「今日はとことん調子がいいな。足が軽い」

カイザー「うう〜ん絶好調!いけるいけるいける!」

走力の高いBチームはシャトルランをテンポよくこなしていく。
対してEチームは、シェスターが思ったようにペースについていけていない。

シェスター「(くっそー、連中、なんて足の速さだ)」

マーガス「シェスターのやつ大丈夫か?走り負けしてるじゃないか」

森崎「守備は上手いしテクもある。万能に強いアイツの今の唯一の弱点が持久力だからな」

中里「それでも1試合ゲームをコントロールするのには十分でござるよ。
   ただ、シェスター殿一人に負担を掛けさせるのは考えものでござろうな」

先手を奪われ主導権を握られてしまったEチームの頑張りも虚しく、
イスラスとカイザーの俊足コンビがまたもや勝利を掴んだ。

カイザー「ふっふ〜ん。ドールマン、お前もう少し絞ったほうがいいんじゃないの?」

ドールマン「むぐぐ……攻撃の機会さえあればこんなことには……」

623 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/06(土) 17:34:06 ID:???
森崎たちAチームの次の相手はリブタ・クライフォートのいるDチームだ。
身体能力だけならばトップクラスの相手だけに、自ずと緊張も高まってくる。

マーガス「がんばれよ森崎!とにかく手数だ!シャトルランをこなしまくって相手に攻撃をさせるなよ!」

先ほどDチームに勝っているマーガスがアドバイスを飛ばしてくる。

中里「このまま負けっぱなしでは終われないでござるよ。なんとしてでも勝つでござる」

中里のいう通り、このままではろくな練習成果を残せないどころかブレーメンの威信にも関わる。
先ほどのパス練習でクライフォートにフォローされてしまった借りも返さなくてはいけない。

森崎「アカネイアで戦い抜いた俺の力が通用しないわけがないんだ。やってやるー!」

624 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/06(土) 17:36:08 ID:???
先着『2名』様で判定をお願いします。

★がんばり拳法森崎→! card=
シノビの末裔中里→! card=★

★遅れてきた天才クライフォート→! card=
超超重量級リブタ→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

【補足・補正】
森崎のカードがダイヤで『星撃ダイビング』でカードの数値が2倍
森崎のカードがハートで『カウンターパンチ』で自分のカードとそれ以外で一番数値が高いカードを入れ替える
中里のカードがダイヤで『分身殺法』でカードの数値が2倍
中里のカードがハートで『煙玉』で相手の高い方の数値を-3
クライフォートのカードがダイヤで『ブレイクオーバーキック』で+8
クライフォートのカードがハートで『クライフターンキック』+4
クライフォートのカードがスペードで『スピニングボレーキック』でカードの数値が2倍
リブタのカードがダイヤ・ハートで『ハイパワープレス』で+8
仲間とマークが一致でコンビ技発動。絶対勝利かつコンビに友情が芽生えます。
JOKERはオールマイティ扱い。必ずコンビ技が発動し、選手にボーナスも入ります。
両チームともコンビ技が発動した場合、この効果は無効です。
※一番数値の低い選手のいるチームの敗北※

625 :森崎名無しさん:2012/10/06(土) 17:36:30 ID:???
★がんばり拳法森崎→ JOKER =
シノビの末裔中里→ ハート2 =★

626 :森崎名無しさん:2012/10/06(土) 17:36:32 ID:???
★がんばり拳法森崎→ ダイヤ3 =
シノビの末裔中里→ スペード10 =★

627 :森崎名無しさん:2012/10/06(土) 17:37:42 ID:???
★遅れてきた天才クライフォート→ ハート7 =
超超重量級リブタ→ ハートK =★

628 :森崎名無しさん:2012/10/06(土) 17:40:52 ID:???
JOKERだけど負けた?

629 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/06(土) 18:16:25 ID:???
>>628
一番数値の低い選手がいるほうが負けてしまうので、これはJOKERで負けるという珍しいケースですね。
===========
★がんばり拳法森崎→ JOKER+(星撃ダイビング) =30
シノビの末裔中里→ ハート2 =2★

★遅れてきた天才クライフォート→ ハート7+4(クライフターンキック) =11
超超重量級リブタ→ ハートK+8(ハイパワープレス) -3(煙玉)=18★

両チームともコンビ技発動で効果無効!Dチームの勝利!
===========
ゴングと同時に森崎は全力で走り出す。荒地や深い森など、不安定な場所の行軍を続けてきた脚力がなせる技だ。

森崎「ワハハハッ!どうだ見たか!俺が本気を出せばこれくらいわけないぜッ!」

いち早くシャトルランを終えた森崎の強烈なダイビングアタックがリブタを大きく吹き飛ばす。

ドッゴォッ!!

リブタ「ぶ、ぶひぃ〜〜っ!!」

森崎「ちっ、流石にデカイだけあってタフな奴!だったらもう一度だ!」

リブタ「(す、すごいや。あんなに小さな体なのに、俺なんかより全然デッカク見える…)」

再び攻撃機会を得るために凄まじい速さで引き返していく森崎の姿に、リブタは大きな体を震わせる。

クライフォート「(確かにとてつもないスピード、そしてそれを維持できるパワーだ。
        だがこの練習はあくまでもタッグマッチ。一人が優れているだけでは勝てないんだよ)」

クライフォートは森崎の脅威を素直に認めるものの、この練習の意図を思いだす。

630 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/06(土) 18:18:24 ID:???
クライフォート「(俺たちアヤックスは組織プレイを得意としている。
        組織プレイとはその名の通り足並みを揃え、呼吸を合わせることで
        ボールの行き渡しを容易にし、繋ぎのプレイを仕掛けやすくすることでもある)」

味方がこぼれ球にしたボールをすぐにフォローできる環境を維持し続けることは並大抵の苦労では成し得ない。
それこそ全ての味方の感覚を自分の中で記憶し、いつでも引き出せる反応の良さが必要なのだ。

クライフォート「(彼単体の力は確かに素晴らしいものがある。だが、あまりにも突出しすぎだ。
        コンビの片割れの彼…中里の動きとは完全に剥離されたもの。狙うのはそこだ)」

ササッ。

クライフォートはリブタにサインを送る。徹底的な『中里狙い』の指示を出すためだ。

リブタ「う、うん。分かった…。(ごめんね中里くん。うう、これでもっと嫌われちゃうんだろうなぁ)」

中里「ひ、ひぃぃっ!来るなでござる!寄るなでござるぅ〜〜っ!!」

ドスンッ!ふにゅうっ。むにむにぃ。

リブタの豊満な肉体とマットにサンドイッチされ、中里の精神は虚無の世界へと飛ばされる。

中里「(あ、ああ……この包み込まれるような感触はまさにうら若き乙女の柔肌そのもの。
   しかし……しかし、今拙者の眼の前にいるのはまごうことなき男体……)」

自他共に認める『女人好き』であるはずの自分が、このような自体に陥ってしまうとは。
中里の意識は巨大な低反発クッションにずぶずぶと体ごと沈み込んでゆくのだった。

リブタ「あっ…気絶しちゃってる。でも心なしか安らかな顔をしてるみたいだ」

森崎「中里の奴、幸せそうな顔をしやがって。くそっ、こっちはこれで3連敗なんだぞー!」

631 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/06(土) 18:19:53 ID:???
折角の頑張りが無駄となり地団駄を踏むしか無い森崎を尻目に、BチームとCチームの対戦が行われる。


先着『2名』様で判定をお願いします。

★高速黒狼イスラス→! card=
太陽の韋駄天カイザー→! card=★

★核弾頭マーガス→! card=
月の副将クリスマン→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

【補足・補正】
イスラスのカードがダイヤ・ハートで『高速ナブラ』でカードの数値1.5倍
カイザーのカードがダイヤで『サンシャインパンチ』で相手の多い方のカードの数値を4奪う
カイザーのカードがハートで『スライディングキック』で+4
マーガスのカードがダイヤで『ナパーム頭突き』でカードの数字が2倍
マーガスのカードがハートで『ブラスト頭突き』で+5
クリスマンのカードがダイヤで『ムーンライトシュート』で相手のカードの数値を半減
クリスマンのカードがハートで『クライフターンキック』で+4
仲間とマークが一致でコンビ技発動。絶対勝利かつコンビに友情が芽生えます。
JOKERはオールマイティ扱い。必ずコンビ技が発動し、選手にボーナスも入ります。
両チームともコンビ技が発動した場合、この効果は無効です。
※一番数値の低い選手のいるチームの敗北※

632 :森崎名無しさん:2012/10/06(土) 18:20:23 ID:???
★高速黒狼イスラス→ スペード3 =
太陽の韋駄天カイザー→ スペードJ =★

633 :森崎名無しさん:2012/10/06(土) 18:22:26 ID:???
★核弾頭マーガス→ ダイヤ7 =
月の副将クリスマン→ クラブA =★

634 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 02:24:15 ID:???
★高速黒狼イスラス→ スペード3 =3
太陽の韋駄天カイザー→ スペードJ =11★

★核弾頭マーガス→ ダイヤ7+(ナパーム頭突き) =14
月の副将クリスマン→ クラブA =1★

Bチームのコンビ技発動!Bチームの勝利!
===========
マーガス「(奴らに速さじゃ敵わない。まずはしっかりと防御を固めて攻撃を受け止める)」

先手を取ることをあえて捨てて、待ちの戦術を取るマーガス。
相手の攻撃を先読みすることでダメージを最小限に抑えるこの作戦は功を奏した。

イスラス「ちいっ……隙が見当たらねぇ」

カイザー「けど、手数の多さじゃこっちが圧倒的なんだ。いつまで持つかな?」

マーガス「(俺がこうして抑えている間に、なんとかクリスマンに打開策を考えてもらわなければ…)」

しかし連戦の疲れもたまってきたのか、ここでクリスマンの動きにブレーキが掛かる。
しばらくは十八番の頭突きでイスラスたちをなぎ払っていたが、孤立無援の状態になってしまう。

カイザー「へへへ、ヤッコさん大分参ってきたみたいだし、そろそろ決めちゃいますか!」

イスラス「ああ。もう奴の動きは見切った。ワンパターンの戦術は俺たちアヤックスには通用しない」

シュババッ!

マーガス「俺に空中戦を挑むつもりか!甘いぜ!」

オーバーヘッドキックを狙うイスラスを撃墜するべくマーガスは飛び跳ねる。
それを待ってましたとばかりに、カイザーが素早く滑りこみマーガスの足元へと入り込む。

635 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 02:25:21 ID:???
カイザー「足元がお留守だぜ!」

マーガス「なにィ!」

跳躍の途中で邪魔をされ、空中でバランスを崩すマーガス。
完全に彼の上を取ったイスラスのオーバーヘッドがこめかみを的確に捉えた。

クライフォート「カイザーのやつ、相手を活かす技術に更に磨きをかけているな」

リブタ「イスラスはあまり新体制の選手たちとは交流していなかったけれど、
    もうすっかり息もあってるね。明日の親善試合が楽しみだよ〜」

俊足コンビの予想以上のチームワークに、アヤックスの同僚たちは舌を巻く。

中里「うう…アヤックスの戦力が次々に強化されているでござる。
   森崎殿、拙者たちもここでトレーニングを成功させないと明日の試合が大変でござるよ!」

森崎「んなこた分かってるっての!とにかく全敗だけは避けるぞ。
   俺たちの最終戦、Eチームとの戦いを勝利で終わらせるんだ」

636 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 02:27:18 ID:???
先着『2名』様で判定をお願いします。

★がんばり拳法森崎→! card=
シノビの末裔中里→! card=★

★ドイツのシノビシェスター→! card=
巨人ドールマン→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

【補足・補正】
森崎のカードがダイヤで『星撃ダイビング』でカードの数値が2倍
森崎のカードがハートで『カウンターパンチ』で自分のカードとそれ以外で一番数値が高いカードを入れ替える
中里のカードがダイヤで『分身殺法』でカードの数値が2倍
中里のカードがハートで『煙玉』で相手の高い方の数値を-3
シェスターのカードがダイヤで『ヒガンバナ』でカードの数値が2倍
シェスターのカードがハートで『ホウセンカ』で+4
ドールマンのカードがダイヤで『ビックハンド張り手』で+8
ドールマンのカードがハートで『ビックハンドビンタ』で+5
仲間とマークが一致でコンビ技発動。絶対勝利かつコンビに友情が芽生えます。
JOKERはオールマイティ扱い。必ずコンビ技が発動し、選手にボーナスも入ります。
両チームともコンビ技が発動した場合、この効果は無効です。
※一番数値の低い選手のいるチームの敗北※

637 :森崎名無しさん:2012/10/07(日) 02:27:46 ID:???
★がんばり拳法森崎→ スペード7 =
シノビの末裔中里→ ハート9 =★

638 :森崎名無しさん:2012/10/07(日) 02:31:20 ID:???
★ドイツのシノビシェスター→ ダイヤ2 =
巨人ドールマン→ ハート9 =★

639 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 03:45:50 ID:???
★がんばり拳法森崎→ スペード7 =7
シノビの末裔中里→ ハート9 =9★

★ドイツのシノビシェスター→ ダイヤ2(ヒガンバナ) =4
巨人ドールマン→ ハート9+5(ビッグハンドビンタ)-3(煙玉) =11★

Aチームの勝利!
===========
シェスター「(空中では動きが制限される。さっきのマーガスのように
      無防備にされてしまったら狙い撃ちだ。だけど、俺のこの技だったら…!)」

シェスターは多くの技に『回転』を取り入れている。カットの飛距離の促進、接触プレイでの当たりの強化。
そしてこの空中での競り合いにも、その得意分野を組み込んで勝負に挑む。

中里「(シェスター殿の身体能力は忍者として確実に適応しつつある。
   ただの憧れという言葉だけでは片付けられない、忍道という存在に強い思いを抱いているのだろうな)」

シノビの末裔の一人として、シェスターの思いの強さに中里は心を震わせる。
だが、ただ身軽で俊敏であればシノビと呼べる者になるというわけではないのだ。

中里「(影の存在として主君に仕えるべく、その身を闇に落とし任務を遂行する。
   そういった『裏』の存在であるがゆえに、シェスター殿。今のお主の輝きはあまりにも眩すぎる)」

中里家が代々大切に守ってきた忍道と、シェスターが思い焦がれるシノビは根本的に異なる部分がある。
強大な力への対抗策として、時には非道と呼ばれる手段も厭わない。
弱者が強者を陥れる様々な小細工を『忍術』として形作っている他ならない。
コミックやテレビの世界のような、ヒーローのように華々しく悪を成敗することなど稀なのだ。

中里「(それでもシェスター殿は言った。自分目指すべきシノビになってみせると。
   ならば拙者も拙者なりの『忍道』をお主に披露せねばならない)」

640 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 03:47:08 ID:???
それはシェスターが憧れる『ヒーロー』としてのシノビとは呼べない戦い方かもしれない。
それでも中里が知る『忍道』はこれしかない。力なき者が力を持つものを超えるために
古来より磨かれてきた伝統の秘技。中の里の忍道の奥義が一つ。

中里「煙玉でござるーーーっ!!」

バフッ!ボフゥン!!

リング内が煙幕に包まれ、視界が遮断される一瞬の隙をつき、中里はシェスターの鳩尾に肘鉄砲を食らわす。

シェスター「がっ……ふっ……」

中里「(許せ盟友。しかし、これが本来の『忍道』なのだ。
   お主の今いる場所はまさしく光。華々しいまでの歓声に包まれる正の位置。
   闇に、そして影に呑まれる覚悟を持つことが出来ぬのならば
   お主の目指す『シノビ』はいつまでも偽りの、作り物の存在に過ぎぬ)」

などとシリアスに決めてみたものの、実際の所は女の子にモテモテであり、
自分に無いサッカーの才能に恵まれているシェスターのことを羨んでいるだけだったりする。

中里「(父上、母上。拙者、どうして忍道が現代に馴染めず衰退していく理由が分かってきたでござる。
   新たな水や風が必要となっているのやも知れぬ。彼のように、新たな『シノビ』を目指す者たちが…)」

森崎「よ、よっしゃー!よく決めてくれたぜ中里!なんとか最後に1勝をもぎ取ったな。
   これで無駄骨な特訓にならなそうでなによりだ」

中里「そうでござるな。足を引っ張ってばかりだったし、挽回できてなによりでござるよ」

胸を撫で下ろすAチームと入れ替わり、全勝に王手をかけたBチームと
アヤックス真のキャプテンのプライドを賭けるDチームの対戦が行われる。

641 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 03:48:09 ID:???
先着『2名』様で判定をお願いします。

★高速黒狼イスラス→! card=
太陽の韋駄天カイザー→! card=★

★遅れてきた天才クライフォート→! card=
超超重量級リブタ→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

【補足・補正】
イスラスのカードがダイヤ・ハートで『高速ナブラ』でカードの数値1.5倍
カイザーのカードがダイヤで『サンシャインパンチ』で相手の多い方のカードの数値を4奪う
カイザーのカードがハートで『スライディングキック』で+4
クライフォートのカードがダイヤで『ブレイクオーバーキック』で+8
クライフォートのカードがハートで『クライフターンキック』+4
クライフォートのカードがスペードで『スピニングボレーキック』でカードの数値が2倍
リブタのカードがダイヤ・ハートで『ハイパワープレス』で+8
仲間とマークが一致でコンビ技発動。絶対勝利かつコンビに友情が芽生えます。
JOKERはオールマイティ扱い。必ずコンビ技が発動し、選手にボーナスも入ります。
両チームともコンビ技が発動した場合、この効果は無効です。
※一番数値の低い選手のいるチームの敗北※

642 :Q513 ◆RZdXGG2sGw :2012/10/07(日) 04:46:10 ID:???
★高速黒狼イスラス→ ハートQ =
太陽の韋駄天カイザー→ クラブK =★

643 :森崎名無しさん:2012/10/07(日) 05:01:34 ID:???
★遅れてきた天才クライフォート→ ダイヤ7 =
超超重量級リブタ→ ハート2 =★

644 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 17:24:38 ID:???
★高速黒狼イスラス→ ハートQ +6(高速ナブラ)=18
太陽の韋駄天カイザー→ クラブK =13★

★遅れてきた天才クライフォート→ ダイヤ7 +8(ブレイクオーバーキック)=15
超超重量級リブタ→ ハート2 +8(ハイパワープレス)=10★

Bチームの勝利!
===========
イスラス、そしてクライフォート。海外研修からのプロ昇格を果たした三杉を除けば、
アヤックスアカデミーの生え抜き選手のエースといえばこの二人が上げられる。
ジュニア時代からその俊足で大人顔負けのプレーを繰り出す天才肌のイスラスに対し、
クライフォートの台頭はここ最近の話であり、ようやく才能の芽が開いた遅れてきた天才と人は呼ぶ。

イスラス「(遅れてきたなんてとんでもない。奴の才能はオランダでも随一だった。
     ただそれを発揮する場所を得られなかった。それだけなんだ)」

クライフォート「(…イスラス。俺はようやく自分の足で前に進む決心がついた。
        いつか必ずお前に追いつき、そして追い越してみせるぞ)」

常に周囲の空気を感じ取るあまり、自己を誇示することができなかったクライフォートは出場機会に恵まれなかった。
それでも決して腐らずに、その確かな才能を磨き続けた努力の結果が今の彼の実力の高さを際立たせている。

リブタ「(あの二人がもっと昔から肩を並べて戦えていたらどんなチームになっていたんだろう)」

カイザー「(これからはそのifを間近で見ることができるんだよな。
     へへっ、こりゃあクラブワールドカップの優勝も夢じゃないかもな!)」

二人のエースが交差する今回の勝負は熾烈を極めた。
手数こそBチームのほうが多いものの、Dチームのパワーはその差を軽く埋めていく。

645 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 17:26:03 ID:???
イスラス「だあっ!!」

クライフォート「はあっ!!」

三角蹴りで高度と速度をさらに上昇させたオーバーヘッドと、
真芯を捉えることでパワーを100%伝達させるオーバーヘッドが空中で激しくぶつかる。

イスラス「うおぉ!」

クライフォート「ぐあっ…!」

カイザー「威力はほぼ互角か。だったら俺が後押ししてやんよ!アチャーッ!」

ここで援護に長けたカイザーがいち早く動く。
イスラスの攻撃に合わせるように、追撃のジャンピングボレーを放つ。

カイザー「このまま一気に振りぬけぇ!」

イスラス「でいやぁぁっ!!」

ドゴォッ!!

クライフォート「(仲間の成長をこの身で実感できるのは幸せだ。だけどやっぱり少し悔しいな……)」

リブタ「(俺がもう少し早く動けていたらまだ勝負は分からなかった。
    ……ダメだなぁ。こんなんじゃずっとイスラスたちのお荷物になっちゃう)」

レベルの高いアヤックスのダブルエースの戦いを見ていたシェスターとマーガスは旋律を覚えていた。
一人いるだけでも戦局を変えうる力を持つ選手が二人、それを支える選手たちの呼吸も見事に揃っているのだ。

646 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 17:27:45 ID:???
シェスター「(アヤックスの強さ。それは選手の個々の能力だけじゃない。
      仲間との連携の厚さ。これをどうにかしない限り俺達ブレーメンが勝つのは難しいか)」

森崎を始め、主力の殆どを海外選手に頼った今のブレーメンの構成ではアヤックスのチーム力に対抗するのは厳しい。
新たな戦力を招集するにしても、急な移籍を受け入れてくれる奇特な選手はいるはずもなく、下部組織は不作が続いていると聞く。

マーガス「(足りないチーム力を補うのはやはり個の実力しか無いんだ。
     そのためには、この練習を成功させもっと実力をつけるしか無い!)」

残るは2試合。チームの強化のためにも負ける訳にはいかないと、
ブレーメンの若きエースたちは互いに気合を入れなおす。

647 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 17:28:58 ID:???
先着『2名』様で判定をお願いします。

★核弾頭マーガス→! card=
月の副将クリスマン→! card=★

★ドイツのシノビシェスター→! card=
巨人ドールマン→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

【補足・補正】
マーガスのカードがダイヤで『ナパーム頭突き』でカードの数字が2倍
マーガスのカードがハートで『ブラスト頭突き』で+5
クリスマンのカードがダイヤで『ムーンライトシュート』で相手のカードの数値を半減
クリスマンのカードがハートで『クライフターンキック』で+4
シェスターのカードがダイヤで『ヒガンバナ』でカードの数値が2倍
シェスターのカードがハートで『ホウセンカ』で+4
ドールマンのカードがダイヤで『ビックハンド張り手』で+8
ドールマンのカードがハートで『ビックハンドビンタ』で+5
仲間とマークが一致でコンビ技発動。絶対勝利かつコンビに友情が芽生えます。
JOKERはオールマイティ扱い。必ずコンビ技が発動し、選手にボーナスも入ります。
両チームともコンビ技が発動した場合、この効果は無効です。
※一番数値の低い選手のいるチームの敗北※

648 :森崎名無しさん:2012/10/07(日) 17:30:03 ID:???
★核弾頭マーガス→ クラブ2 =
月の副将クリスマン→ スペード3 =★


649 :森崎名無しさん:2012/10/07(日) 17:30:07 ID:???
★核弾頭マーガス→ ハート4 =
月の副将クリスマン→ クラブA =★

650 :森崎名無しさん:2012/10/07(日) 17:30:38 ID:???
★ドイツのシノビシェスター→ ハート10 =
巨人ドールマン→ スペードJ =★

651 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 19:23:07 ID:???
★核弾頭マーガス→ クラブ2 =2
月の副将クリスマン→ スペード3 =3★

★ドイツのシノビシェスター→ ハート10+4(ホウセンカ) =14
巨人ドールマン→ スペードJ =11★

Eチームの勝利!
===========
アヤックスの生え抜きエースがイスラスとクライフォートならば、
ブレーメンの生え抜きエースはシェスターとマーガスと言えるだろう。
チームの顔と呼ばれる人気選手。それ故、チームの期待を一心に背負う存在でもある。

シェスター「(オランダまで応援に駆けつけてくれた地元のサポーターのみんなのためにも、
      明日の試合ではカッコ悪いところは見せられないってね)」

ジュニア時代から長らく地元クラブで活躍し続けてきただけに、
シェスターにとって顔見知りも数多いサポーターの応援は嬉しい限りだった。
大勢の女性ファンたちの黄色い声援の数々は、彼がただ美形の選手というだけだからではない。
ファンとの交流も盛んにこなす地域愛溢れる選手である彼は、
サポーターの期待に応え続けることこそがプロの証であると考えている。

シェスター「マーガス!悪いけど、この勝負もらったよ!」

マーガス「くっ…相変わらず敵には回したくないなお前は!」

鋭い回転の体当たりで体格差の不利を打ち消し、優勢に出るシェスター。
あれだけ激しい回転をしているのにもかかわらず、まったく目を回すこと無く
体のバランスも崩さない彼の中枢神経の頑丈さにドールマンは驚いていた。

ドールマン「(なるほどなぁ。回転することで推進力を数倍に高めているってのか。
      ……だが、あれだけ回りまくって体に負担はかからないものなのかね)」

652 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 19:24:09 ID:???
以前にアカデミーの書庫の資料で読んだことがある。
数年前のこと。ボールの回転と逆方向に体を回転させることで
どんなシュートの威力も抑えこむというキーパーが存在していたらしい。

ドールマン「(結局そのキーパーは体に負担をかけすぎて選手生命を失ったと聞いている。
      シェスターよ、回るのはいいが自分のサッカー人生まで早回しするような無茶はすんなよな)」

結局この試合はシェスターの活躍もありEチームが勝利をおさめる。
この勢いそのままに最終戦も勝ってみせるとシェスターは息巻いていた。

シェスター「(アヤックスキャプテン、ブライアン・クライフォートか。
      明日の試合前に、アンタの素質ってやつを少しばかり覗かせてもらうよ)」

クライフォート「(フランツ・シェスター。彼のカット能力はドイツでもトップクラスと聞いている。
        君のさながら『シノビ』と呼ばれるほどの身体能力を試させてもらうよ)」

653 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/07(日) 19:25:29 ID:???
先着『2名』様で判定をお願いします。

★遅れてきた天才クライフォート→! card=
超超重量級リブタ→! card=★

★ドイツのシノビシェスター→! card=
巨人ドールマン→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

【補足・補正】
クライフォートのカードがダイヤで『ブレイクオーバーキック』で+8
クライフォートのカードがハートで『クライフターンキック』+4
クライフォートのカードがスペードで『スピニングボレーキック』でカードの数値が2倍
リブタのカードがダイヤ・ハートで『ハイパワープレス』で+8
シェスターのカードがダイヤで『ヒガンバナ』でカードの数値が2倍
シェスターのカードがハートで『ホウセンカ』で+4
ドールマンのカードがダイヤで『ビックハンド張り手』で+8
ドールマンのカードがハートで『ビックハンドビンタ』で+5
仲間とマークが一致でコンビ技発動。絶対勝利かつコンビに友情が芽生えます。
JOKERはオールマイティ扱い。必ずコンビ技が発動し、選手にボーナスも入ります。
両チームともコンビ技が発動した場合、この効果は無効です。
※一番数値の低い選手のいるチームの敗北※

654 :森崎名無しさん:2012/10/07(日) 19:26:10 ID:???
★遅れてきた天才クライフォート→ クラブ2 =
超超重量級リブタ→ ダイヤ4 =★

655 :森崎名無しさん:2012/10/07(日) 19:27:01 ID:???
★ドイツのシノビシェスター→ クラブ2 =
巨人ドールマン→ クラブ5 =★


656 :森崎名無しさん:2012/10/08(月) 23:07:35 ID:???
シェスターギアナ高地で修行が必要だな

657 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 15:21:30 ID:???
>>656
シェスター「失敬な!ちゃんとパートナーとのコンビ技を成功させたじゃないかー!」
ドールマン「いや、それでもクラブ2はあんまりほめられた数字じゃないぜ」
クライフォート「なんだ貴様。俺に対するあてつけか何かか?」
リブタ「みんなで仲良くダイスだね〜」
===========
★遅れてきた天才クライフォート→ クラブ2 =2
超超重量級リブタ→ ダイヤ4+8(ハイパワープレス) =12★

★ドイツのシノビシェスター→ クラブ2 =2
巨人ドールマン→ クラブ5 =5★

Eチームがコンビ技発動!Eチームの勝利!
==========
クライフォート「いけっ、リブタ!俺の計算が正しければお前の圧力なら奴らをまとめて粉砕できる」

リブタ「ぶひぃ!まっかせて〜!!」

巨体をドスドス揺らしながら、圧倒的な迫力で飛び上がり、リブタはのしかかろうとしてくる。

ドールマン「今だシェスター!あの常夏の浜辺で身につけた俺たちのコンビネーションを見せてやろうぜ」

シェスター「フッ!」

シェスターは膝を立てて体勢を下に構えるドールマンを踏み台に高く跳躍する。
そしてひねりを加えながらの芸術的なスピンジャンプはリブタの高さを越えていく。

ブミュッ!

リブタ「ぶひょっ!?」

シェスター「軟弱の足場もなんのその!秘技・八艘飛び!って感じ?」

658 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 15:22:42 ID:???
クライフォート「(線の細い体格ながら、相当な跳躍力だ。そして空中制御にも優れているときたものだから驚きだ)」

シェスター「SHU!」

シェスターはまるで空の上を蹴って進んでるかのような不思議な動きで進むと、クライフォートに改心の飛び蹴りを決めた。


シャル「皆さんお疲れ様でした!今回の特別練習の結果は以下のようになりました〜」

Aチーム(森崎・中里)       1勝3敗
Bチーム(イスラス・カイザー)   4勝0敗
Cチーム(マーガス・クリスマン)  2勝2敗
Dチーム(リブタ・クライフォート) 1勝3敗
Eチーム(ドールマン・シェスター) 2勝2敗

※成績に応じてガッツと競り合いが上昇します。
※森崎と中里のガッツが+10 競り合いが+0.5されました!

シャル「そんでもって成績優秀なBチームには『ご褒美』を用意しているよ!」

イスラス「フッ、当然の結果だな」

カイザー「やーりぃ!なっにかな〜なっにかな〜?」

シャル「それじゃあまずはイスラスから。この4つの箱のなかから選んでね」

659 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 15:23:59 ID:???
★おめでとうイスラス→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→審美眼の書・動(ドリブルが強化)
ハート→審美眼の書・蹴(シュートが強化)
スペード→シャル特製スイートドリンク(ハーフタイムでガッツ全回復)
クラブ→シャル特製お守り(一度だけ怪我を無効化)
JOKER→プレゼントは……わ・た・し♪(爆)

660 :僕フィー ◆lZDB0C.cMg :2012/10/09(火) 15:26:18 ID:???
★おめでとうイスラス→ ダイヤ3 =★

661 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 15:45:36 ID:???
★おめでとうイスラス→ ダイヤ3 =★
>ダイヤ→審美眼の書・動(ドリブルが強化)

イスラス「ん?これは……」

ダイヤ型の箱から出てきたのは一冊のノートである。
パラパラと流し読むと、その内容にイスラスの目が留まる。

シャル「ここ最近のイスラスのドリブル練習のデータを事細かにチェックしたものだよ。
    最近足の調子がまた悪くなってるでしょ。私なりにだけど、フォームの矯正とかこれを見て参考にしてみてね」

イスラス「……こいつは驚いた。お前、よく見ていてくれてるんだな」

ネックとなっている右足に負担を掛けすぎない歩行練習から、
得意としている高速ドリブルの発展型のフェイントなども事細かに書かれている。

シャル「い、いえいえ。マネージャーとして当然の仕事ですから」

イスラス「そうだな。仕事ならこれくらいのことは当然か」

シャル「そこはもうちょっとくらい褒めたってバチは当たらないんじゃないのー?」

カイザー「へいへいご両人。もう一人のMVPが首を長くして待ってるの忘れないで欲しいんですけど」

顎の下を掴んで上に引っ張るジェスチャーをしながらイスラスとシャルの間に割り込むカイザー。

シャル「わひゃっ!?ご、ごめんごめん。それじゃあカイザーもこの4つの箱から好きなの選んでね〜」

カイザー「くんくんくん……んん!この箱から大物の匂いがするぜ!」

イスラス「犬かよお前は」

662 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 15:47:30 ID:???
★おめでとうカイザー→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→審美眼の書・動(ドリブルが強化)
ハート→審美眼の書・繋(パスが強化)
スペード→審美眼の書・蹴(シュートが強化)
クラブ→シャル特製スイートドリンク(ハーフタイムでガッツ全回復)
JOKER→洗美顔の書・麗(カイザーが超イケメンキャラにクラスチェンジ)

663 :Q513 ◆RZdXGG2sGw :2012/10/09(火) 15:53:16 ID:???
★おめでとうカイザー→ ハート6 =★

664 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 16:18:41 ID:???
★おめでとうカイザー→ ハート6 =★
>ハート→審美眼の書・繋(パスが強化)
===========
カイザーが受け取ったのは、イスラスと同じようなノートだった。

カイザー「うおォン!こ、これは……丸文字すぎて非常に見づらい!」

シャル「悪かったね字が汚くて!だったら返してもらうから!」

カイザー「やや、嘘嘘!ごめんごめん!そんで、このノートの中身だけど……」

シャル「うん。カイザーにはパスの、特にフィニッシュに繋ぐための
    センタリングのセンスが優れてるとわたしは思うの。
    だからカイザーの得意なサイドアタックからパスを出すための足の運び方とか、
    ダイレクトからのポストプレイとかのアドバイスを書いておいたよ」

カイザー「へぇ……クリスマンとレンセンとの連携にも組み込めそうだなこいつぁ。
     サンキューマネージャー。イスラスだけじゃなく俺のこともちゃんと見ていてくれてるんだねぇ!」

シャル「そりゃあマネージャーとして当然の仕事ですからね〜」

イスラス「しかし、よくここまで的確に纏められたな。昔から思ってたがお前のオフェンスへの意識には正直頭がさがる」

得意げに胸を張る小柄な少女の頭に手を乗せながら、イスラスが続ける。

シャル「オフェンスに関しては、だけどね。その分守備の指示は苦手だから
    リブタやディック、ドールマンには負担を掛けちゃって忍びないよ……」

カイザー「なぁに、その分俺達が点をバカバカとってやるだけさ。
     というわけでブレーメンの音楽団さんたち、明日の試合はヨロシクな〜!」

森崎「(くっ…完全に舐められてやがるな。確かに今回の特訓はあまりいい所は見せられなかったが……)」

665 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 16:21:31 ID:???
あくまで本番は明日の試合のサッカーだ。そこで本領を発揮し、彼らの高々な鼻をへし折ってやればいいだけのこと。

マーガス「森崎、気をつけろよ。今の特訓であの二人は間違いなく明日の試合のキーパーソンとして前に出てくる」

中里「スタミナとフィジカルも充実し、より強敵となって拙者たちの前に立ちふさがってくるでござろうな」

シェスター「試合は明日の夕方からだから、まだ時間はあるさ。
      奴らのチーム力に負けない何かを身に着けて、しっかりと試合に臨もうぜ」

森崎「ああ。遠征早々の親善試合に負けてちゃ縁起が悪いもんな」

こうして午前中の時間を特別特訓で汗を流した森崎たちは、アリーナを後にして宿舎へと戻っていく。

※イスラスのドリブルが明日の試合で強化されます
※カイザーのパスが明日の試合で強化されます
※中里の『星のかけら』が回復しました


一方その頃。別の用事で練習に来れなかった者たちが一体何をしていたかというと…

★サボってたわけじゃないっす→! card=★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→ブローリンとディックが昨日買ったプロティンを早速試していた
ハート・スペード→ビクトリーノが先日盗られた鞄の中身をチェックしていた
クラブ→三杉とレンセンブリンクが寮の書庫で調べ物をしていた
JOKER→アヤックスアカデミーOBのあの3人組がやってきていた!

666 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 16:22:11 ID:???
★サボってたわけじゃないっす→ クラブ10 =★


667 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 17:51:58 ID:???
★サボってたわけじゃないっす→ クラブ10 =★
>クラブ→三杉とレンセンブリンクが寮の書庫で調べ物をしていた


三杉「レンセン、君も調べ物かい?」

レンセンブリンク「奇遇ですね。少し、気になることがありましてね」

オランダトリオのブレイン担当、クールなストライカーことレンセンブリンクは
練習のない日などはよくこの書庫で資料を読みふけっていることが多い。

三杉「気になること?興味が有るね。聞かせてもらっても構わないかい?」

レンセンブリンク「君の性格なのかな?そのお節介や世話焼きにも似た他人への積極的な干渉は」

三杉「君にも前に話しただろ。ボクはjrチーム時代、選手兼コーチとして代表チームに選出されていたと。
   人を知るには人と接する以上のことはないからね。隣、いいかい?」

レンセンブリンク「クスッ。かまわないですよ」

すっと椅子を引き、隣の席を用意するレンセンブリンク。
三杉は軽く会釈した後優雅に腰を掛けると、机の上に開いている本の内容に目を凝らす。

三杉「アカデミーの歴史……?このアヤックスアカデミーのことかい?」

レンセンブリンク「ええ。長年お世話になっているこの養成機関ですが、
         未だに僕達自身で分かっていないことが多々あるんですよ」

三杉「分かっていないこと?」

668 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 17:53:38 ID:???
レンセンブリンク「今でこそアヤックスというチームとして、こうして
         オランダリーグの上位チームの常連として名を馳せてはいますが、
         数年前までは他国のリーグへステップアップの場とでも言うのでしょうか…。
         イタリアやスペイン、ドイツへと高額での移籍を受けるためだけの
         繋ぎという印象を植え付けられていました」

実際に、多くのOBたちが他国の一流リーグで成功を収めており、優秀な選手として名を馳せている。
彼らの栄誉があって、このアカデミーはまさに一流選手への登竜門として知名度を上げてきたのだ。

レンセンブリンク「三杉。君は不思議に思っているのではないのですか?
         僕達オランダの『黄金世代』が軒並みこのクラブに在籍していることに」

三杉「疑問ではあったね。でも、それは偶然の一致という可能性もある」

なにもオランダの有名クラブはアヤックスだけではない。
フェイエノールト、アイントホーフェンなどの強豪チームは確かに存在する。
しかし、自分と同年代の選手に限りこうしてアヤックスへと集められていることに
三杉は意図的な意思があるのではないかと推測していたこともある。

レンセンブリンク「もしも意図的にここへと集められているとすれば?
         君も知っている通り、競い合う相手と切磋琢磨してこそ選手も、コーチも、監督も成長する。
         しかし、期待株の多い僕達の世代の選手は何故か全員ここへと集められた。
         別のチームで戦い、競い合うことをさせずに同じチームとして」

三杉「……それで、君はどんな結論へと辿り着きたいんだい?
   エース格を集めるだけ集め、活躍の場を奪い合い、
   芽が出ることなく消えていく選手のことを憂いているとでも?」

レンセンブリンク「まさか。どこのクラブだろうと上手い選手は目立つし下手な選手は埋もれていく。
         クライフォートの場合は珍しいケースなだけですよ。
         星のめぐり合わせとでもいうべきか……まぁ、昔から運が悪い所がありましたし」

669 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 17:55:01 ID:???
写真撮影などで自分だけ見切れていたり、放送インタビューで自分だけカットされたりと
せっかくの実力を大きく報道してもらう機会が殆ど無かった彼の過去を思い出し、
レンセンブリンクはクスリと笑みをこぼす。

レンセンブリンク「話を戻しますよ。こうして一つのクラブに集めることでのメリットがあると僕は睨んでいます。
         他クラブの戦力の吸収だけではない、もっと大きな何か……」

三杉「大きな……。例えば、将来的なA代表チームを予期していてのこと、とか」

レンセンブリンク「確かに長らくチームメイトとして組んでいればチームワークに不安はなくなりますね。
         誰かを憎むことも、憎まれることもない、争いのないチーム……と聞こえだけはいいですね」

三杉「チーム内の派閥争いは確かに連携を乱す原因にもなりうるだろう。
   だが、間近な目標を見失った時、人は成長することを忘れてしまう。
   どれだけ踏まれようとも這い上がれる精神的な強さがあってこそ、
   土壇場での実力の鬩ぎ合いに競り勝てるというものだからね。
   ……医者を目指す僕がこんな精神論を振り回すのはいささかおかしい気もするが」

レンセンブリンク「いや、その認識は間違ってはいないと思いますよ。
         お互いに高いレベルなほどに、その雌雄を決するのは実力とは別の要素。
         君の言う精神力でもあり、先ほど僕の言った運の要素でもあったりしますし」

三杉「それで、過去にも似たような経歴が無いか調べているというわけだ」

レンセンブリンク「ええ。それでですね、先ほど面白いものを見つけたんですよ。
         ちょうど今の僕達と同じように……とある年代の競合選手を
         一纏めにしていたケースが一つだけ見つかったんです」

レンセンブリンクが付箋を挟んでいたページを開き、指でなぞっていく。

三杉「! ま、まさか……これは……!」

670 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 17:56:03 ID:???
レンセンブリンク「気にはなっていたんです。何故あの方があそこまで世界に誇れる選手となったか。
         才能があったから?このアカデミーで育成されていたから?
         優秀なチームメイトに囲まれていたから?それとももっと何か別の要素が?」

三杉「イタリアセリエA得点王……世界一のストライカー、ファンベルグ。
   そして彼と共に名を馳せる不動のトップ下、フーリア。名ボランチニスケンス……」

レンセンブリンク「彼ら偉大な先人の台頭があってから、このアカデミーの権力はさらに大きなものになりました。
         そして今……その力をさらに大きくするべくしようとしているのかもしれませんね」

三杉「……伝説の体現。まさか君たちの中から新たな『ファンベルグ』を生み出そうとでも?」

レンセンブリンク「ククク……面白いじゃないですか。このような前例を見せられてしまえばそれは興奮しますよ。
         他チームで鎬を削りあう以上に実に効果的だ。あの伝説の選手たちの軌跡をなぞらせようとしているのですからね」

三杉「レンセンブリンク……君は……」

冷たい笑みの裏に、なにかおぞましいものを感じ取った三杉は
続けて言おうとした言葉を無理やり喉の奥にしまい込む。
君はもしかして『第二のファンベルグ』になろうとしているのか、という言葉を。

レンセンブリンク「そういえば三杉。君も調べ物をしていたのだろう?
         僕がここまで話したんだ。君のことも僕に話してくれるかい?」

三杉「(彼の背後に感じたこの舌がざらつくような感覚はいったいなんだ?)」

人のことを知るには人と接する以上のことはない。三杉は危険を感じつつも、
自分が持ち込んだ資料をレンセンブリンクの前に出す。

三杉「僕も同じさ。アヤックスの歴史。ただ、僕の場合はごく最近、数年前のものだけどね」

レンセンブリンク「ふふ…懐かしいですね。まだ僕たちがジュニアセレクションの頃の資料ですか」

671 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 17:57:15 ID:???
三杉「オランダ国内で家族と一緒に居住するものならば国籍も性別も問わない。
   まったく、日本サッカーの現状とは比べ物にならない幅広い募集だよ」

レンセンブリンク「君も苦労を重ねているみたいだね。だが、それなら君が先駆者になればいいだけですよ」

三杉「簡単に言うね。長年サッカー後進国として引きずられてきた僕達の協会は
   本当に苦労に苦労を重ねてようやく自国リーグの開催にこぎつけたというのに」

レンセンブリンク「失礼を詫びるよ。それで、僕達の青春時代のどこに興味があったりするのかい?」

艶っぽい声で問いただしてくるのは彼なりの冗談なのだろうが、三杉は自分のペースを崩さず続ける。

三杉「イスラスの事故のことが気になっていてね。彼のスピードはアヤックスの攻撃の要と言っていい。
   だが、あの足の惨状を見る限りただの事故とは思えなくてね。
   昨日の今日だ。彼の最近の足の不調のことも気になるし、
   当時の彼の周りのことを調べれば、なにか良い治療法が見つかるんじゃないかと思ってさ」

レンセンブリンク「仲間思いなことですね。君自身の体の方は大丈夫なのですか?」

三杉「……確かに完治はしちゃいないさ。健常者と遜色ないとは言ってもやはり体力の限界に差はある。
   それでも、ボクは誰かにお節介を焼かないと済まない性格をしてるんでね」

レンセンブリンク「生粋のコーチング性分ですか。まぁ、僕としては試合中に
         無様に倒れられでもすれば困りますから。適度にご自愛下さいね」

三杉「それはどうも。……それで、君にも聞いておきたいことがあるんだ。
   この選手。ポーランド出身の二人の選手について」

レンセンブリンク「……ああ、その二人のことですか。でも、その事なら僕よりも彼に聞いたほうが確実ですよ。
         人のことを知るには人と接する他無いと言ったのは君自身では?」

三杉「……聞きづらい内容ということもある。特にこの『マッハー』という選手に関してのことはね」

672 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 17:58:38 ID:???
イスラスとともにジュニアチームのオフェンスの要として活躍していたマッハーという選手。
この選手の成績表の右隅の去就欄のところには小さく退団処分と書かれていた。

三杉「僕も彼の名前くらいは聞いたことがある。名は体を表すとでも言うべきか、
   光の早さで走っているかのようなドリブルが武器の選手だと。
   だが、その活躍期間はあまりにも短く、早熟と呼ぶにも足りないほどの
   ごく僅かな間しかフィールドに現れなかった選手だとも聞いている」

超一流のスピードスターのツートップという夢のタッグ。
イスラスはこのマッハーという選手と共に数多のゴールを奪い、その名をオランダに轟かせてきた。
彼の右足の不調の原因と、リブタ以外の選手とあまり交流しなくなった理由が
このマッハーという選手にあるのではないかと三杉は考えていた。

レンセンブリンク「……まぁ、一緒に聞きに行くくらいの手助けならしてあげても構わないですよ」

三杉「察しが良くて助かるよ。クリスマンやカイザーじゃこうはいかない」

レンセンブリンク「クスッ。お礼は弾んでもらいますよ」

三杉「分かった。明日の試合で特級のアシストを君に捧げると約束しよう」

レンセンブリンク「それはまた実に素敵なプレゼントですね」

三杉「もっとも、君が森崎相手にゴールを決めることができるかどうかは保証しないけどね」

レンセンブリンク「……フフッ。元チームメイトとはいえ、容赦はしてあげませんよ?」

三杉「そうしてもらえると助かる。ボクも彼と全力で戦うことをずっと夢見ていたのだから」

三杉とレンセンブリンクは連れ立って書庫から出ると、
丁度練習を終えて集まっているであろうお昼時の食堂へと向かった。

673 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 18:00:37 ID:???
所変わってアヤックス寮の食堂。アリーナでの特別特訓を終えた森崎たちは
お腹をグーグー鳴らしながら植えた獣のごとく食券販売機の前に群がる。

森崎「うひー腹減った腹減ったー」

シェスター「沢山走ってさらにむさ苦しくくんずほぐれつしたからね。
      うへぇ、美麗な俺のフレグランスな香りが汗くっさ!」

マーガス「午後も練習参加したいなら気軽に外に誘ってくれよ。
     もっとも夕立の予報もあったらしく、室内練習が主になるかもしれないが」

イスラス「…………」←(さっきもらったノートに真剣に目を通している)

ふと周囲を見渡すと、一緒に練習に参加したメンバーだけでなく
姿が見えなかったブローリンやビクトリーノたちの姿も見える。

森崎「お、ちょうど他のメンバーたちも集まってきているみたいだな。
   なにか話をするなら今が席を移動するチャンスかな?」


☆どうしますか?

A このままシェスターたちと昼食を共にする。
B ブローリン・ディックの席に移動する
C ビクトリーノの席に移動する
D 三杉・レンセンブリンクの席に移動する
E カイザー・クリスマンの席に移動する
F リブタ・中里の席に移動する
G ドールマン・クライフォートの席に移動する
H マネージャーのシャルの姿が見えないな。探してみるか

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

674 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 18:13:08 ID:PY+/eqfk


675 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 18:13:37 ID:7pHaocck
A

676 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 18:42:17 ID:rPtu0Xtc
D

677 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 19:10:53 ID:aMr0R36U
C

678 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 20:48:08 ID:???
>C ビクトリーノの席に移動する


森崎「(あれ?ビクトリーノの奴、なんで寂しく一人飯なんかしてるんだ?)」

南米特有の乗りの良さをこれでもかと持ち込んでいるはずのビクトリーノ。
だが、今の彼はどこかそわそわした落ち着かない雰囲気で、一人でもそもそとパンを頬張っている。
森崎はシェスターたちと一旦別れ、ビクトリーノが座る端の席へと移動する。

森崎「よっ。こんな隅っこで飯を食うなんてお前らしくないな」

ビクトリーノ「! な、なんだ森崎か。脅かすなよ」

森崎「おいおい、俺が人を驚かすような物騒な顔に見えるか?」

ビクトリーノ「お前の奇策の数々にゃ何度も驚かされてはきたけどな。ヒヒッ」

森崎「そんな軽口が出るってことは何かショックを受けてる訳じゃなさそうだな。心配して損した」

シェスターたちのところへ引き返そうとする森崎だったが、その腕をハッシとビクトリーノがつかむ。

ビクトリーノ「……まぁ座れよ。せっかく来たんだしさ」

森崎「(やっぱり何かあったのか?)」

森崎はシリアルの乗ったトレイを降ろし、改めてビクトリーノの方へと体を向き直す。
しばらく辺りをキョロキョロ見渡す怪しい動作を繰り返した後、ビクトリーノが声のトーンを落としつつ話す。

ビクトリーノ「昨日、俺の鞄が盗られた騒ぎがあったじゃん。そのことなんだけどよ」

森崎「ああ。仮面の男には逃げられたけど鞄は置いていってくれたんだよな」

679 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 20:49:56 ID:???
ビクトリーノ「……それがさ。鞄は確かに俺のものだったんだ。豹のワッペンが付いた」

森崎「ああ、○ーマの奴ね。(アベルの店の看板のマークって絶対これのパク…オマージュだよなァ)」

ビクトリーノ「さっき鞄の中身を調べてたんだけどさ。その中に俺のものじゃない見慣れないものが入っていたんだよ。
       多分、例の泥棒か仮面野郎のモノだとは思うんだが」

森崎「見慣れないもの?いったいなんだよそりゃ」

ビクトリーノ「それがさ……」


★持ち物検査→! card★

!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します

ダイヤ→ハート+青白く輝く小さな宝石。これはもしかして『星のかけら』?
ハート→スペード+大量の現金。偽札ではないようだが…
スペード→クラブ+大量の白い小麦粉のような何かだ…
クラブ→『イリュージョンストライク』という名前のお菓子
JOKER→黒く濁った光を放つ小さな宝石。『星のかけら』に似ているようだが…?

680 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 20:51:28 ID:???
★持ち物検査→ クラブ4
闇の欠片でもあるのか?

681 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 21:12:29 ID:???
★持ち物検査→ クラブ4 ★
>クラブ→『イリュージョンストライク』という名前のお菓子
===========
ビクトリーノ「こいつさ」

ビクトリーノが鞄の中から取り出したのは、目が痛くなるような派手な配色の箱のお菓子だった。
グミ状のものを食べて目玉が飛び出す奇抜な動物の絵が描かれているのがこれまた不気味さを増長させている。

森崎「うわぁ……なんで外国のお菓子ってこうも食欲がなくなるデザインしてるのかね」

ビクトリーノ「そんなのお国柄の勝手な印象だろう。きっとオランダではこれが
       とびっきり美味しそうに思えるんだよ。で、こいつがまた怪しい名前でな」

森崎「『イリュージョンストライク』か。幻影打撃?よく分からんが確かに怪しいな」

ビクトリーノ「なんだか気味も悪いし、捨てちまおうと思うんだが、
       もしかすれば仮面野郎の手がかりになるかもしれねぇし……。
       なぁ、俺はこいつをどうしたら良いと思う?」


☆どうしますか?

A 奴らの手がかりになるかもしれないし、取っておけよ
B なんだか気味が悪いから捨てちゃえよ
C 折角だから食べてみようぜ。案外美味しいかもしれないし
D そういえばイスラスが最近の麻薬はお菓子に偽装してると言っていたが…
E そんなの知るか!お前が自分で考えろよ
F 不審物は警察に届けるのが常識だろ

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

682 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 21:15:04 ID:rPtu0Xtc
D
近くのオランダ人に聞きたいんだけどなあ・・。

683 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 21:16:27 ID:aMr0R36U
D

684 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 21:44:37 ID:???
>>682
はい。そんな展開をご用意いたしました。
============
>D そういえばイスラスが最近の麻薬はお菓子に偽装してると言っていたが…


森崎「そういえば聞いたことがある」

ビクトリーノ「知っているのか森崎!?」

森崎は昨日イスラスとした会話の内容をビクトリーノにも話す。
このアムステルダムでは麻薬の市場が政府容認で敷かれている。
だが、より儲けるためにと非合法や規格外のものを扱う裏世界の人間が
ここ最近お菓子や香水など、子どもや若者が興味を引くものに偽装して売りさばいているという。

ビクトリーノ「するってーと……この怪しさ満点のこのお菓子も麻薬って言いたいのか?」

森崎「多分。そうじゃなくてもこんな怪しいもの口になんか入れたくないし」

ビクトリーノ「くそっ、そんな話を聞いちゃ余計に手元に置く気にならないぜ。
       だが、安易に捨てられるようなシロモノじゃないよな……」

森崎「地元の連中ならこういう事態でも冷静に対処できる知識を持ってるんじゃないのか?」

ビクトリーノ「そ、そうだな。誰かに相談してみよう。知識のない俺達だけで
       下手な行動を起こすと取り返しのつかないことになるかもしれないし」

話もまとまり、アヤックスの誰かにこの謎のお菓子の事を相談することに決めた二人。問題は誰に相談するかなのだが……

685 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/09(火) 21:46:00 ID:???
☆誰に相談しよう?

A それでも医者志望の三杉ならきっとなんとかしてくれる…
B 真のキャプテンのクライフォートなら安心して任せられる
C 麻薬の話をしてくれたイスラスなら慣れているだろう
D いかにもお菓子が好きそうなリブタに……食べられてしまうだろうか?
E クリスマン→クスリマン→薬男! クリスマンに相談だ!
F 警察犬は匂いで麻薬を嗅ぎ分けると聞く。鼻が利くというカイザーに託そう
G 何だかインテリ系の雰囲気のレンセンブリンクに預けてみるかな
H プロティンマニアのディックなら良い知恵を貸してくれるはず!
I 根拠はないがドールマンのふてぶてしさに期待したい
J こういう雑務はマネージャーの仕事でしょ。シャルに突きつけよう

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

686 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 21:47:02 ID:aMr0R36U
C

687 :森崎名無しさん:2012/10/09(火) 22:19:50 ID:WDvj8pdw


688 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/11(木) 18:48:57 ID:???
>C 麻薬の話をしてくれたイスラスなら慣れているだろう


森崎「お菓子偽装の話もアイツから聞いたし、多分一番安全なんじゃないかな」

ビクトリーノ「そうだなー」

森崎はビクトリーノのを引き連れ、イスラスたちがいる席へと戻ることにする。

森崎「ん?あそこにいるのは三杉と…レンセンブリンク、だっけ?」

シェスターとマーガス、そしてイスラスと席を挟んで座っていたのは三杉とレンセンブリンクだった。
どうやら森崎がビクトリーノの所に行っている間に、こちらに移動してきたらしい。

三杉「――という訳なんだ。良ければ君の話を聞いておきたいんだが」

レンセンブリンク「話してあげてくださいよ。クライフォートとも和解し、
         いよいよアヤックスが一枚岩となる時が来てるんですから」

イスラス「…………」

何やら深刻な顔で話をしている様子である。

ビクトリーノ「おっと、まさかの先客様だぜ。どうする森崎?」

☆どうしますか?

A こっちの用事の方が大事だ。横から割って入ってイスラスに麻薬のことを相談する。
B 三杉たちの用事が済むまで、自分たちも話の輪に混ざろう。
C 何やら立て込んでるようだし、やっぱり別の人に相談してみるか。

2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。

689 :森崎名無しさん:2012/10/11(木) 18:54:21 ID:59A5dkpA


690 :森崎名無しさん:2012/10/11(木) 19:13:15 ID:MPXojtgY
B

691 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:27:13 ID:???
>B 三杉たちの用事が済むまで、自分たちも話の輪に混ざろう。


森崎は三杉たちの話に興味がわき、話の輪に混ざることを決める。

森崎「よぉ。一体何の話をしてるんだ?」

シェスター「あれ?ビクトリーノの所に行ってたと思ったけど戻ってきたの?」

ビクトリーノ「ああ、ちょっとイスラスに用があってな」

三杉「君たちもか。悪いけどボク達の用事を先に済ませても構わないかな?」

森崎「別にいいぜ。俺もお前たちの話が気になってたし」

レンセンブリンク「フフッ。彼らもこう言っていることですし、話してあげてくださいよ。
         今から10年ほど前。僕たちがまだアヤックスのジュニアセレクション時代のことを」

イスラス「……分かった。だが、他愛もないただの昔話だぞ。そんな大層な話じゃないさ」

しばしの思案の後、イスラスは軽く息を吐き言葉を紡ぐ。

692 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:28:39 ID:???
イスラス「俺の父親は外交の仕事をしていて、短期間のホームステイを迎え入れることがあったんだ」

北欧でも有数の資産家のとある要人が招かれることになったとある日のこと。
イスラスは幼馴染のリブタと一緒に、歓迎会の手伝いをしていた。
つまみ食いしようとするリブタの尻を蹴飛ばしつつ、雑談しながら次々と料理を並べていく。

リブタ「へぇ〜。それじゃあその人って身寄りのない子供たちを沢山引き取ってくれているんだ。いい話じゃない」

イスラス「表向きはそうさ。けど、その中には貧しい家から間引きされた子供もいるらしいって話だ」

リブタ「ひぃ!そ、それってもしかして人買いって奴?その人、すっごく悪い人なんじゃないの?」

イスラス「もしかしなくてもそうだろうさ。でも、そんなこといちいち気にしちゃいられない。
     この街にはそんなゴロツキがゴロゴロいることくらい、リブタも知ってるだろ」

リブタ「う…うん。でも、中にはいい人もいるんだよ。
    この間ね、街角で黒服の男の人とぶつかっちゃってふっ飛ばしちゃったの」

イスラス「大人顔負けのお前の体格だ。並の大人じゃ当たり負けするだろうな」

リブタ「僕は怖くて怖くてとにかく謝ることしか出来なかったけど、その男の人、笑ってこう言ったんだ。
   『俺様を吹っ飛ばすとは恐れいった。坊主、こいつは謝礼だ』って」

自慢げに懐から取り出したのは、カラフルな包み紙のグミキャンディーだった。
ソーセージのような太い指で一粒つまみ、満面の笑みを浮かべながらイスラスに差し出してくる。

リブタ「いっぱいもらっちゃったからイスラスにもあげるね。一緒に食べよ〜」

イスラス「サンキュー。やっぱり疲れた時には甘いモノだよな〜」

だが、イスラスの手のひらにはグミが乗せられることはなかった。
横から吹き抜ける突風にあおられ、思わず目を閉じてしまう。

693 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:29:41 ID:???
イスラス「なっ…?」

イスラスの横を通り抜けていったものは突風ではなかった。
丁度自分と同い年ぐらいの背格好の少年だ。帽子を深くかぶったその姿から表情は読み取れないが、
自分がもらうはずだったグミを手のひらの上でひょうきんに弄ぶ姿に、イスラスの頭にカチンと音が響く。

イスラス「この野郎!待ちやがれ!」

????「待てと言われて待つ奴がいたら警察はいらないんだぜ〜」

バヒュウッ!ズダダダダダダッ!!

イスラス「は、速い…!?」

光の如き速さで駆け抜けるその姿はまさに『風』だった。幼い頃より足の速さに自信のあった
イスラスの常識をひっくり返し度肝を抜くには十分すぎる存在だった。

イスラス「(こんな事初めてだ。セレクションじゃ俺が追いつけない奴なんて一人もいなかったのに)」

それこそ自分よりも倍速で走り抜けていく少年に、イスラスは息を切らせながら追いすがる。
公園を抜け、路地を飛び越え、倉庫の方へと少年を追い込んでいく。あそこは行き止まりだ。もう逃げられまい。

イスラス「ぜぇっ…ぜぇっ…そ、そこまでだドロボー!俺のグミキャンディーかえ……」

そこまで出てきた言葉をイスラスは空気と一緒に飲み込んだ。
倉庫の中にいたのはたくさんの子供達。肌の色や瞳の色、髪の色もマチマチである。
少年はその中の一人の子供に先ほどイスラスから奪ったグミを渡していた。
どことなく少年と似た――弟か妹なのだろうか。
その子供は嬉しそうに頬張り、モゴモゴと小さな口を動かしている。

694 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:31:16 ID:???
????「オタクもしつっこいね。まさかこの俺が追いつかれちまうなんて。
     こうなっちまえば俺も腹は決めた。どこへでも突き出してくれよ。
     だが、このチビ達のことは見逃してくれよ。たのむ……」

イスラス「……いいよ、別に。でも、俺の言うことを一つだけで聞いてもらうぜ」

????「な、なんだよ……」

イスラス「お前、足速いよな。俺より足の速いやつに会ったのは初めてだから驚いた。
     ……どうやったらあんなに速く走れるのか、俺に教えろよ」

????「へ?……そ、そんなんでいいのか?」

イスラス「ああ。もっとグミが必要ならありったけの数を(リブタが)持っている。
     俺の名前はイスラスだ。お前の名前は?」

????「……マッハー。俺の名前はマッハーだ」

イスラス「マッハーか。ハッ、名前の通りか。どおりで速いわけだぜ」

その子供たちが、例の資産家が引き取った子供たちだと知らされたのは後になってのことだった。
イスラスはマッハーや他の子供達と仲良くなり、彼らと一緒にボールを蹴ってはしゃいで走り回っていた。

695 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:32:44 ID:???
イスラス「資産家がオランダに来た理由は、孤児の引き取り手を探してのことだった。
     沢山いた子供たちも一人、また一人と新しい家族を見つけて幸せそうに去っていった」

レンセンブリンク「その話なら僕も聞いたことがあります。確か僕の遠縁も一人引き取っていたはずです」

三杉「確かレンセンブリンクはあの『ヨハン』の流れを汲む家系だったね」

アヤックスアカデミーの伝説であるファンベルグを遡ること更に数十年前に存在した選手。
トータルフットボールの創立者とも呼ばれ、医者との二足の草鞋をこなしたことから
三杉も深く心酔している伝説の中の伝説の選手と呼んでもいいだろう。

レンセンブリンク「ええ。無駄に金を貯めこむおかしな人と周囲に言われ続けていましたが、
         あの人もかなりの高齢でしたし、自分の資産を継承する人を探していたのでしょうね」

イスラス「けれども、そのマッハーと……そいつの妹だけはいつまでも俺の家にいたんだ。
     いや、正しくは俺が両親にごねまくって居残させていたんだけどな」

三杉「貰い手が見つからなかったのか?それともまさか、君の家で引き取ったとでも?」

イスラス「ああ。そして……マッハーは俺の家族になり、アヤックスアカデミー入団の資格を得て
     俺と一緒にこのチームで活躍することになったんだ」

696 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:34:21 ID:???
マッハー「もっと腕を振って、足をあげて!そんなんじゃ何時まで経っても俺様には追いつけないぞ―!」

イスラス「…う、うるさい!いつか、いつかぜったいに追いついてやる…!」

彼の指導は時折頭にくることもあり、取っ組み合いの喧嘩に発展することもあったのだが
イスラスの足の速さは日を追うごとにさらに洗練された物へと成長していった。

実況「さぁ、こぼれ球を拾ったマッハーくん、右サイドを一気に駆け上がる!
   そのあまりの速さに誰も追いつけない!そしてここで中央に折り返したァ!」

マッハー「オラッ、こいつで決めやがれ!」

イスラス「これだ!」

バシィッ!ズシャアッ!

実況「決まった〜!これで5試合連続ハットトリック達成〜!
   欧州jrチームの得点王であるシュナイダーくんに勝るとも劣らないこの得点力は見事です!」

マッハー「ナイスシュート、イスラス!」

イスラス「ナイスアシスト、マッハー!」

常人の倍速で走るドリブラーがいる。それだけでアヤックスjrチームの攻撃力は飛躍的に高まった。
ツートップの片割れであったイスラスも、彼のアシストのお陰で一躍名ストライカーの仲間入りを果たす。
だが、この夢の様な時間はそう長くは続かなかった。楽しい時間がすぎるのがあっという間なように、
まるで彼の光の早さのようなスピードであの運命の日はイスラスの前に訪れる。

イスラス「……ぷはっ!よーし、タイム0.3秒も縮まった!」

マッハー「うげげ、また随分速くなりやがって〜」

697 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:35:31 ID:???
イスラス「お前に追いつき追い越すのが俺の目標だからな」

マッハー「言ってくれちゃって。お前が進んでいる間、俺だって前に進んでることを忘れるなよ〜」

白い歯をむき出しにしたサルのような小憎らしい笑顔で突き出してくる時計の数値を見てイスラスは肩を落とす。

イスラス「お前も0.3秒縮めてんのかよ。まだ速くなるってのか…?」

マッハー「世の中は広いぜ。中には100mを5秒で走るって噂のあるやつだっているらしいんだ。
     俺の目標はとりあえずソイツさ。お前も目標はもっと高く持つべきだぜ」

イスラス「漫画の世界じゃあるまいし。そうじゃなかったらきっとソイツはサイボーグかピーターパンってところだろ」

練習場の帰り道。午前中で練習が終わった今日は、寮ではなく実家に帰る予定だった。
マッハーの妹がスクールの運動会で一番になり、そのお祝いでホームパーティーを開くという。
我が両親ながら実に親ばかであり、けれども血のつながりなど無くとも
別け隔てなく愛を注いでくれることが分かる嬉しいことでもあった。

マッハー「よーし、そんじゃあ家まで競争だぜ!ヨーイドン!」

イスラス「ま、待てよ!いっつもお前は勝手に走り出しやがる。少しは周りに合わせろよ」

マッハー「お前がその口を言うか!ウシャシャシャ」

イスラス「(相変わらずムカツク笑い方しやがって。今回こそぜってぇ負けねぇ)」

この競争も、結局イスラスは一度もマッハーに勝つことは出来なかった。
それでも、彼との僅かな時間の息を呑むデッドヒートは常日頃の楽しみの一つだった。

698 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:36:34 ID:???
公園を抜け、路地を飛び越え、倉庫を通り過ぎる。
驚き後ずさる通行人をすり抜けつつ、二人は風のように走り抜ける。
そろそろ家が見えてくる。見通しもよく、車通りも少ない、
子供の落書き帳のようなアスファルトの地面の斜向かいがゴール地点だ。

???「にーちゃーん!イーくーん!早く早く!」

マッハー「おおー我が可愛い妹よ。兄ちゃんが今抱きしめて頬ずりして……あ、危ない!」

マッハーの妹が二人を迎えにと飛び出した道路の先に、
トラックのせり出したフロント部分がマッハーの視界に写った。

マッハー「あの馬鹿!俺達の事ばかり見てて横の車に気づいちゃいない!このままじゃ…いや、まだ間に合う!」

イスラス「マッハー!」

彼の蹴った足から巻き上がる風に引っ張られるようにイスラスも後を追う。
腕を振り、足を上げ、そうして初めてマッハーの隣に並んだ。

マッハー「シャルーーーーーッ!」

シャル「きゃあーーっ!?」

イスラス「あああああああああーーーーーっ!!!」

ズダダダダダダダダッ!キキーーーッ!!ドガシャーーーーーン!

699 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:37:40 ID:???
三杉「……じゃあ、その足の事故っていうのは今の話のことだったのか」

イスラス「俺が目を覚ましたのは病院だった。程度の差はあれ、3人とも事故からは逃れられなかった。
     それでもマッハーの妹……シャルは頭を軽く打っただけで済んだし、
     マッハー自身も打ち身と左足の骨折と、命にかかわる程の怪我じゃなかった。
     だが、俺の右足は車に乗られてひしゃげ、皮膚の組織は完全に壊れちまっていたらしい」

ジャージの裾をめくると、今でも痛々しい手術の後と、皮膚の色が全く違う脚部が顕になる。

イスラス「この皮膚を提供してくれたのはマッハーだ。馬鹿だよな。勝手に追いかけて
     車に自分から突っ込んで大怪我した俺のためによ」

森崎「(イスラスの『星のかけら』を握った時の情景……。間違いない。この事だったのか)」

シェスター「事故のことも驚いたが、あのマネージャーの子がお前の義理の妹だったとはね」

マーガス「でも、今お前がここにいるってことは無事に回復したってことだよな」

イスラス「ああ。驚くほどの回復の速さだと医者も驚いていた。
     ……だが、それとは逆に、マッハーの治りは異常なほどに遅かった。
     俺が松葉杖を手放した次の日、その松葉杖をアイツが使い出したのには不思議に思った」

レンセンブリンク「……おかしいですね。君がチームに復帰した時期とほぼ同時に
         マッハー君も復帰していると過去の資料には書かれていたのですが」

イスラス「ああ、そのことか。この話には続きがあってな――」

700 :モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/12(金) 07:38:57 ID:???
二人のスピードスターの帰還に、コーチもチームメイトも喜んでくれた。
だが、イスラスは痛々しい姿でリハビリを続けているマッハーの姿を間近で見ていた。
本来、彼がここにいるはずがない。それなのに何故――。



シャル「ぶえっくしょん!ううー、誰かが噂でもしてるのかなぁ。
    ……えーっと、アルバムアルバム。どこにしまったっけ」

中里から没収したイスラスの写真をしまうために、シャルは自室の荷物入れを片っ端からひっくり返していた。

シャル「あ!あったあった。うう〜ん、いつ見てもこの頃の自分は無茶しすぎてたよね」

今自分が着ているマネージャー用のジャージではなく、選手用のユニフォームに身を包む自分の姿がそこにはあった。
お団子状にして頭上にまとめられるくらいの長さの鮮やかな金髪は、この頃には跡形も無い。
綺麗に丸刈りにし、兄の生き写しのようなサルのように歯をむき出しにしながら笑う子供の頃の自分を見て、思わず吹き出してしまう。

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