キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
キャプテン森崎まとめ掲示板TOP
■掲示板に戻る■
全部
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
最新50
レス数が1000を超えています。残念ながら全部は表示しません。
【貴公子達の】Another-CU_7【憂鬱】
1 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/02/20(水) 20:55:23 ID:/6in+qtw
この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、この物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。
そして……この物語は キャプテン森崎のアナザーストーリーであり…
とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描くストーリーです。
恋愛は二の次に、サッカーに命を削って頑張る彼等を応援してあげて下さい。
501 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/21(水) 15:36:48 ID:???
> E
>>495
> 自然と惹かれ合うであろう二人に余計な「気の回し」は不要。
> ただ「過去の出来事」として語っておく。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三杉(もしも2人が自然と惹かれ合うとしたら、僕は余計な気を回すべきではないか。
過去の事実を淡々と語り、ミハエルに心配の理由を伝えればそれで良いか・・・)
三杉は努めて頭を冷やすべく自分に言い聞かせ、そしてこのように自問自答への答えを出した。
しかし断片的な正論通りに自らを制御することは決して簡単ではなかった。
何故ならば三杉はモニカに対して罪悪感を抱いているからである。
モニカが自分に近づいてきたのは、異性として興味を持ってくれたからだと知っていた。
そして弥生の存在がありながらも、一時の愉悦に流されて、モニカに気を持たせる事をした。
結果、彼女をいたずらに傷つける形で振り、なおも弥生という真実の理由は隠したまま。
この罪悪感は簡単に消えるような物ではない。
そしてもう一つ、三杉には薄々気がついている事があった。
モニカが自分の影をいまだ振り払えていないだろうという事である。
もしも彼女に他の恋人が出来るなどで、自分の事を消化できていたら、
ミハエルの勧めに従って、ヴィオラの練習見学へとっくに顔を出している筈である。
彼女が本当に多忙な生活で姿を見せないというならば、それはそれで良かったが、
頭を冷やした三杉にとって、それは希望的観測のような仮定にしか思えなかった。
502 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/21(水) 15:38:31 ID:???
自分は弥生と一層関係を深め、充分な幸せが約束されている。
一方モニカはまだ次の幸せを探すに至っていない。
この線が濃厚であると知った上で過去は過去と第三者を演ずる・・・
本当の意味での第三者が聞けば随分と都合の良い話だと一刀両断するに違いない。
こういった深層的な本心に目をつむり、三杉は目前のミハエルが抱いた不安を解消すること
だけに注視しようとしていた。 それはそれで至極正しかった。
ただしそれをそのまま実行出来ればという仮定は引き離せない。
先着で
★Poker Face→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
《ダイヤ〜スペード》 平静に淡々と伝える事が出来た
《クラブ》 平静を装いきる事が出来なかった
《クラブA》 声がうわずり、かすれ、目線は泳ぐ始末だった
《JOKER》 非常に上手く伝えることが出来た
503 :
森崎名無しさん
:2013/08/21(水) 15:39:52 ID:???
★Poker Face→
スペードQ
★
504 :
森崎名無しさん
:2013/08/21(水) 16:07:18 ID:???
貴公子マインド!
505 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/21(水) 19:58:38 ID:???
人の心情を描写するのは良いものですね。
恋バナであることを含めて楽しく頭使ってます。
クラブが出なかったので、すんなり話をまとめます。
余裕があれば夜中に更新したいけどムリカナー
次の更新もヨロシクお願い致します⊂(゚ー゚*⊂⌒`つ≡≡≡
506 :
森崎名無しさん
:2013/08/21(水) 20:06:48 ID:???
暑中見舞い乙
507 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/22(木) 15:50:22 ID:???
>>506
暑中見舞いあざぁーーーす!
> 《スペードQ》 平静に淡々と伝える事が出来た
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
情のところで揺れる三杉の心は『ガラス』であったかも知れない。
しかしそれを押し殺し、在るべき事として平静に実行した三杉のそれは間違いなく『キャプテン』であった。
心臓病の恐怖と激痛、自分の未来を決定づけるガラスの綱を渡る日々…
そんな圧力に耐えてきた三杉にとって、本来の感情を抑えてポーカーフェイスを保つ事は難しくなかったのだ。
三杉「そうだなぁ、彼女が練習の見学に来ない理由は二つほど思い当たるよ。」
ミハエル「ほう、それは?」
三杉「一つはプライベートがまさしく多忙で、文字通り見学に来る時間が取れないというもの。
そしてもう一つは『僕と顔を合わせづらいのかも知れない』というものだ。」
ミハエル「む…… ええと、それはどういった意味でしょう。」
当然分かっていた事だが『自分が失礼を働いたわけではない、安心した』とはならなかった。
ゴシップを特別好むことのないミハエルが後者の理由に食いついてきたこと…
それは自分一人の解決ではなく、モニカへの心配へと変わりかけている証明でもあった。
508 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/22(木) 15:51:33 ID:???
三杉「彼女は僕のファンだったんだ、現在進行形かは分からないけどね。
C.I.Pでの僕のプレーを見て、いたく気に入って貰えたようだった。」
ミハエル「……」
三杉「あの通り人当たりも良いからね。 僕もすぐに彼女へ好感を抱いて食事へ誘ったんだ。
それで彼女もそれを受けてくれた。」
ミハエル「なるほど、男女のすれ違いがあったんですね。 もういいです、分かりました。」
この時点でミハエルはやや不快そうに話を終わらせようとしてきた。
本能的に聞きたくない話をシャットダウンさせたいと思っているのだろう。
それが『嫉妬』から来る行動と自答出来た時に、フォーリンラブは完了する筈だ。
…が、そんな事は今は重要な事ではない。
ミハエルがモヤモヤを残すことのないよう、あった事実を伝えきらなければならない。
それこそが優先すべき唯一の目的である。
三杉「まあ最後まで聞いてくれ。 僕のプライベートを聞いて良い気分はしないかもしれないけれど、
中途半端な情報から都合の良い補完で結論付けるのはナンセンスだ。」
ミハエル「ノン、ボクもそこまで野暮でないですよ。」
509 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/22(木) 15:53:57 ID:???
三杉「僕と彼女の間には何もないよ、その時も今も。 一度食事をした・・・ それだけで手も握っていない。」
ミハエル「では何故彼女はユーと顔を合わせづらい事などあるのです? 言っている事がおかしいですよ。」
三杉「その時僕は、彼女がいつか僕と恋人になる事を望んでいると察した、傲慢ではなくね。
だけど僕は彼女に良き友人や妹のような存在であって欲しかった。
彼女と食事をした後、彼女の友人…オジオの恋人にそういう意味の事を話した。
そしてオジオの恋人は、その旨をモニカへやんわりと告げてくれた… と、思う。」
ミハエル「…と、思う?」
三杉「オジオの恋人はナディアという名前なんだけど、僕とモニカとの事を応援してる節があって、
そのせいかナディアは僕の言葉に怒って怒ってどうしようもなかった…」
ミハエル「プッ… そうですか。」
三杉「ハハ… ま、そういう事だから、どういう伝わり方をしたかは正確には分からない。
でも以来モニカとは、すれ違いというかギクシャクした感覚があるよ。」
ミハエル「ふむ」
三杉(・・・・・・)
ひとまず三杉はここまで平静に言葉を紡ぎきる事に成功した。
それは事の真相を語っていないが、起きた事実としてはそのままである。
ゆえに矛盾も不自然さもない。
510 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/22(木) 15:55:49 ID:???
ミハエル「・・・と、すると彼女はまだユーを諦めきれていないのでしょうね。」
三杉「そうかも知れない。」
ミハエル「まったく、罪作りな。 …心変わりをするつもりは?」
三杉「ないよ。」
よほど枕詞を色々付け加えようかと思ったが、どのようなニュアンスでも必ず嘘が混じってしまう。
その嘘は今度こそ弥生に対する裏切りとなるため、三杉はそれをやめた。
ただ無感情に3文字だけを発するよう心掛けたのだ。
ミハエル「そうですか。 …分かりましたよ、今度こそね。」
その結果、ミハエルから肩の力が目に見えて抜けるのが判った。
いま彼がどのような感情に身を置いているのか、今後どうしたいのかは知れない。
しかし少なくとも今夜心配を残してメモリーを無為に消費する事は避けられた。
三杉(これで良かったんだ。 罪悪感や未練からミハエルをあてがう様な真似をするよりも。
ミハエルはきっとモニカに魅かれるだろうが、逆が成り立つかはまだ分からない。
いずれ成り立つとしても、モニカの気持ちが育つ前にミハエルの気持ちが育ち過ぎ
てしまうのは男女の関係として歪になってしまうから。)
511 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/22(木) 15:57:09 ID:???
言葉で両想いと書くのは簡単だ。
しかし一方の想いがもう一方よりも過剰に重くなると恋愛は上手くいかない。
大抵は女性の方が最初に演技して、男性の想いに合わせる事で恋愛関係は正しくスタートする。
時間が経つにつれ、段々と想いの重さは入れ替わり、男性が演技しつつもイコールに近い所へ落ち着く。
これが長続きする恋愛の自然な姿である。
ゆえに2人にはなるべく自然に距離を縮め、そしてモニカには緩やかに自分の影を忘れて欲しかった。
もっとも、心を急速に近づけるドラマティックな出来事があれば話は別だが。
三杉「(って・・・ なんだ、結局僕は2人のことを応援したいんじゃないか。)
まあ忙しさにせよ、僕へのわだかまりにせよ、モニカはいずれ顔を出すさ。
いずれにせよ君に落ち度があったわけではない筈だよ、心配ない。」
ミハエル「おや、断言しますね。」
三杉「君が人に対して配慮なく失礼を言うとは思えないからね。」
ミハエル「そうですか? 自分では結構ボロクソに言っているつもりですよ。
主にあの類人猿にね。」
三杉「ブンナークはいいんだ。 それが結構なガソリンになっているし、フフ。」
ミハエル「違いありませんね、ハハ。」
こうして三杉はミハエルに言い難い話を伝え終えた。
この先どうなるかは文字通りGod knowsであろう。
512 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/22(木) 15:58:23 ID:???
☆その他の話題(選択は一回こっきり)
A バルサBに対しての議論
B カンピオーネについての話題
C 特定の人物(要記述)についての話題
D ミハエルのプレイについての議論
E その他(自由に)
F 特に無し、翌日の描写へ
[3]票選ばれた選択肢で続行、投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。
513 :
森崎名無しさん
:2013/08/22(木) 16:07:55 ID:TRvGXIp2
D
514 :
森崎名無しさん
:2013/08/22(木) 16:15:02 ID:TzqmfAPs
D
サンパウロ戦で表面化したトラウマはどうなったのかな
515 :
森崎名無しさん
:2013/08/22(木) 16:32:01 ID:z3zgzXUc
D
516 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/22(木) 19:30:30 ID:???
> D ミハエルのプレイについての議論
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三杉(そうだ、折角だからあの事を聞いておこう。)
三杉の立場で確認しておきたい話としては、ミハエルのプレイについてが挙げられた。
サンパウロ戦の後半から突然としてパフォーマンスが落ちた件である。
練習においてもミハエルの様子を窺ったものだが、体力の消耗した練習終盤であっても、
あの日のように著しく動きが悪くなる様子が見られることはなかった。
サンパウロ戦時にたまたま不調だったのかと思い、今日まで特にミハエルに確認する事は
しなかったのだが、これも折角の機会である。
三杉「そう言えば最近の調子はどうだい?」
ミハエル「コンディションですか? 悪くありませんよ。」
三杉「そうか、どこか痛めている… という事は?」
ミハエル「…なんです? 意味深に聞こえますが。」
三杉「サンパウロ戦の後半から、君の足が急に止まったのを思い出してね。」
ミハエル「あっ……。 気付いていましたか…いや、気付かない筈がない。」
517 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/22(木) 19:31:35 ID:???
三杉「うん。 どうやら体力が尽きたわけでもないよね。
ここ最近のハードな練習でも、君があの時ほどパフォーマンスを落とす事はない。
何か原因があるなら聞いておきたいし、出来るのであればフォローもしたいと思っている。」
ミハエル「なるほど。 まあ結論から言えば、ユーがボクに出来ることはありません。
これはボク自身が乗り越えなければならない、そうするしかない問題ですからね。」
三杉「ミハエル…」
相変わらずストイックに整然とミハエルは言い放つ。
この反応が拒絶の感情からくるものでないと理解しているのが救いに思えた。
しかし続いてミハエルは辛そうな微笑を浮かべ、こう続けた。
ミハエル「…しかし、キャプテンが懸念に思っているとあらば、理由だけは伝えておくべきなのでしょう。」
三杉「ミハエル… うん、助かる。」
キザという意味でなく、本質的な体面として恰好つけるのは変わらない。
しかし以前に比べて柔軟に接してくれているようであり、それが三杉には有り難かった。
ミハエル「サンパウロ戦で動きが鈍ったのは、怪我をするのが怖いと感じたからです。
接触プレイの時に身体が強張(こわば)り、足も止まりがちになりました。」
三杉「怪我への恐怖…。 あの日前触れもなくそれに襲われたと?」
518 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/22(木) 19:34:24 ID:???
ミハエル「発露したのはサンパウロの5番(ドトール)とのマッチアップが原因ですかね。
彼は相手に怪我をさせてでも止める意志がありましたから。
…少なくともボクはそう感じました。」
三杉「なるほど。」
確かにサンパウロのドトールは危険を厭わない領域でタックルを繰り出していた気がする。
そしてミハエルがC.I.Pにおいて選手生命も絶望的と言える負傷退場を経験したのも知っている。
状況だけ言ってしまえば、ミハエルはビビッて動けなかったとなるが、
事情を知る三杉はそう冷たく断ずることなど出来やしない。
三杉「それで…。 その後はどうなんだい? 当然怪我は恐ろしい物だと思うけれど…」
ミハエル「そうですね…」
先着で
★その後のトラウマ→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
《ダイヤ、ハート》 ミハ「相手のプレイに、いわゆる反則の危険さえなければ…。」
《スペード》 ミハ「相手のプレイが野蛮でなければ大丈夫だと思うのですけどね。」
《クラブ》 ミハ「実戦レベルになれば、サンパウロ戦と同じ状態に陥るかも知れません。」
《JOKER》 ミハ「なんとなく次の試合は大丈夫だと思います。」 三杉「わけがわからないよ」
519 :
森崎名無しさん
:2013/08/22(木) 19:36:33 ID:???
★その後のトラウマ→
クラブJ
★
520 :
森崎名無しさん
:2013/08/22(木) 19:42:53 ID:???
ヤバス
521 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/23(金) 14:11:21 ID:???
> 《クラブ》 ミハ「実戦レベルになれば、サンパウロ戦と同じ状態に陥るかも知れません。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ミハエル「正直に言って実戦だとどうなるか分かりません。
大丈夫かも知れないけれど、サンパウロ戦と同じような状態に陥るかも知れない…」
三杉「そうか。」
この答えで三杉はミハエルのそれが相当根に深い案件となっていると理解した。
三杉(恐れがないのは単なる愚者に過ぎず、恐れを知り、尚も立ち向かう者こそが高い峰を登る事が出来る。
そして不安や恐れを克服するためには、それを具体的に形としてイメージ掴む必要がある。
だが今のミハエルはまだ不安を感じる要因を分解・分析していない。
それすらも本能が避けてしまっているとしたら、解消させるのは非常に難しいぞ。)
ラフプレイに怖気づいてしまうのか、ファウル気味のプレイに対して硬直してしまうのか…
その棲み分けが出来ているか否かは非常に重要であった。
今のままではミハエルは恐怖の正体を知ることなく、負傷の可能性のある接触プレイ全てに難を抱えてしまう。
これは明日の試合はもう仕方ないとしても、これは早急に解決へ進めなければならない問題だった。
三杉「(まあしかし…)あれ程の負傷から立ち直り、たった3ヶ月で皆をプレイで引っ張れるようになった。
普通じゃ考えられない事だし、そこに無理がなかったなんて筈がないんだ。
時間が経てば何か歪みが生まれてくるのは当然と思うべきかも知れないが…」
522 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/23(金) 14:13:52 ID:???
ミハエル「ええ、チームが置かれている現状として、ヴィオラは勝ち続けなければなりません。
ボクの中の歪みが解消されるのは誰も待ってはくれない。」
三杉「ああそうだ。 時間が解決してくれるとは、キャプテンとしても言ってやれない。」
ミハエル「当然ですね。」
やり取りの中からミハエル自身がどうすべきと思っているかは判った。
少なくとも顔を上げようとしてくれてはいる。
その為にもう一歩の切っ掛けが欲しかったが、残念ながらそれはこの日見つからなかった。
明日の試合でミハエルがサンパウロ戦のように、どこかでパフォーマンスを落とすのは避けられないだろう。
いつどのタイミングでそうなるか。 三杉にとっては大きな悩みの種が残ってしまった事になる。
テーブルのメインディッシュは既に2人の胃の中へ消えていた。
フィレンツェの時間は既に夕刻を過ぎ、夜へと移っていた。
523 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/23(金) 14:14:58 ID:???
<フィレンツェ中心部/ホテルアルバ>
フィレンツェの中心部であるサンタマリア・ノヴェッラ駅から僅か200mの好立地。
最高級にまでは遠く及ばないが、それでも一般の観光客が愛用するミドルクラスホテル。
それがバルサBのフィレンツェでの宿泊地であった。
ディエゴ・ブランドーはホテルアルバ敷地内の、よく整備された中庭でエスプレッソを飲んでいた。
ディエゴ「………」
グランディオス「ここに居たのかディオ。」
ディエゴ「む… ペップか。」
グランディオス「どうやらイタリアはスペインよりも昼夜の寒暖差が大きい。
こんな所で長居をしていたら、試合を前に体調を崩すぞ。」
ディエゴ「分かっている。」
そう応えはしたが、ディエゴはその場から動く素振りは見せない。
ベンチに座ったまま、まだ熱々に湯気を放つカップを口に注いでいる。
どうやらカップの中のエスプレッソはたっぷりとダブルで淹れたらしい。
グランディオスは小さく溜め息をつくと、ディエゴの隣に腰をかけた。
524 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/23(金) 14:16:09 ID:???
グランディオス「ユースとはいえ、頂点に立っておきながらチームの破産で4部落ちか。」
ディエゴ「フロレンティア・ヴィオラのことか。」
グランディオス「うむ。 そんな状況でチームに残り、あまつさえWトーナメント出場を狙っているらしいじゃないか。
尊敬すべきハングリー精神だ。 中央政府から弾圧を受けつつ、それを跳ね返してきたカタルー
ニャ民族の反骨精神に通ずるものがあると思うぞ。」
ディエゴ「そうか、それは気の毒なことだ。」
グランディオス「相変わらずドライな奴だな。 …ともかく明日はきっとタフな試合になるだろう。
だがオレ達にはクライフ師から受け継いだサッカー・プラックティスがある。
それはオレ達の自負でもあり、心強い武器でもある。 必ず勝たねばならない。」
ディエゴ「そうだな、相手が何者であろうと勝たなければ意味がない。 明日は頼むぜ。」
グランディオス「おう! ではオレは部屋へ戻る、ディオも風邪をひかぬうちに戻って来いよ。」
そう言うとグランディオスはディエゴの返事を待たずに立ち上がり、中庭から去って行った。
ディオは残りのエスプレッソを全て口に含み、苦みを噛み締めた表情をした。
…が、それを飲み込むと、それを待っていたかのように笑い出した。
525 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/23(金) 14:17:13 ID:???
ディエゴ(相変わらず滑稽な奴だ。 サッカー選手なんかよりコメディアンの方が余程向いてるぜ。)
笑いを噛み殺し、ディエゴは少しだけ瞼を閉じた。
血液が沸騰するかのような彼自身の熱量の中に黒い液体による熱が注ぎ込まれた。
10月後半における夜風は既に肌寒いが、ディエゴには丁度良いくらいに心地良かった。
ディエゴ(グランディオス… お前はクライフという男をまるで分かってない。 ま、神格化するのは勝手だがな。
それと…何を口にしたか? ハングリー? 反骨精神? 嘲笑を堪えるのに必死だったぞ。)
そんな思考とは裏腹に、ディエゴの表情からはいつの間にか笑みが消失していた
替わって映し出されているのは憎悪のような感情。
冷たく焼き付いたような悲哀と憎しみの顔だった。。
ディエゴ(まあいい、お前のことはいつまでも指先のように扱ってやるよ、グランディオス。
しょせん人間はハトの群れと同じ。 一羽が右へ飛べば全部が右へ行く。
どいつもこいつも自分の利益とうぬぼれしか見ようとしない気取り屋どもの集まりだ。
悪いがオレはもっと気取らせて貰って、そういう『ハトの群れ』をとことん上から『支配』してやるぜ。)
ディエゴはスックと立ち上がり、ようやく中庭を後にした。
フィレンツェの夜闇と静けさだけが残った。
526 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 15:44:26 ID:???
〜 翌朝 AM10:00 〜 <フィレンツェ/フィレンツェ・ペレトラ空港>
一夜が明け、日も大分のぼった午前10時の頃。
ある人物がフィレンツェの玄関口であるペレトラ空港に降り立った。
, ,
、 ! /
l ! .l
,ゝ-!‐'‐- 、._
/ ヽ、
. / ,r ヽヽ
,! / !. ! l /r.i
l. ヽY ヽ /Y´ ,!
. ! .!,-、.i l.、 ! /
ヽ Vヽ!l l'i !!/
ヽ、 ゝi.!l l-' l、
l rく三ヲ .ノ <はじめまちて♪
`ー 、....__ r '´
,r`‐ ヽ、._
_ /_,..r ヽ_ ヽ
ヽ`ヽ,ヽ/ //
`‐!-' /ー"
ト__....._!
/ ,! .「l
. ,r‐'''" ` ー-- ' ! ! L ---‐ ''""" ヽ
l ,r'´ / ヽ、 `ヽノ
ヽ .___,.. -‐'´ ` ー- ........ -'´
彼の名はトゥイティー、見ての通りのヒヨコの姿。
しかし只のヒヨコと侮るなかれ、彼はFIFAユース大会委員会の末席…
現FIFA副会長にしてユース大会委員長でもあるシャック・ワーナー氏の遣いの者なのだ。
527 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 15:45:35 ID:???
トゥイティー「今日はいいんちょのお願いで視察にきまちた。
出来るだけ秘密裏にって聞いてまつけどよくわかんないでち。
だってボクまだひよっこなんでち、ヒヨコだけに。」
トゥイティーの言う視察とは無論ヴィオラとバルサBのテストマッチの観戦である。
『試合の結果および経過詳細を報告せよ』という氏の命により、彼は遠路はるばるやって来たのだが…
このトゥイティー、可愛い外見と裏腹にかなり腹黒い性質だった。
トゥイティー「ここだけの話… 更に秘密裏に、FIFA名誉会長ポール・ノ・ラーソン氏からもお願い受けてまちゅ。
今回の視察にとある人達を同行させて欲ちいって内容でち。 ホントはいけないんだけど、ボクちゃん
名誉会長とのパイプは喉から手が出るほど欲しいでち。 それに同行させる人達もかなりの大物、
ここで知遇を持っておけば絶対に損しないと思ってるでち。」
勝手に独白を終えると、トゥイティーはキョロキョロと周囲に目を配った。
同行者の一人はこの空港で合流する手筈になっていた。
世界的に高名な人物であり、どうな服装であっても一目見れば判る自信があった。
トゥイティー「えっとぉー…… うんとぉー…… 居たでち居たでち! 性悪大監督見つけたでち!」
彼は予定通りにその人物を目に留め、よちよちと走り寄った。
528 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 15:46:39 ID:???
トゥイティー「大監督! お初にお目にかかりまちゅ、FIFAのトゥイティーでち!」
クライフ「おや、キミがそうか。」
トゥイティー「はいでち!」
ヘンドリック・ヨハネス・クライフ… つまりはヨハン・クライフその人である。
機械仕掛のオレンジを率い、机上の論理であったトータルフットボールを現実の物とした史上最高峰の選手。
それだけでなく現在はFCバルセロナのトップチーム… いわゆるエル・ドリーム・チームをて率い、前年度は見事
リーグ優勝を成し、今年度は更にリーグ優勝とチャンピオンズカップの2冠をほぼ手中に収めている大監督だ。
クライフ「ヒヨコが来るとは思いもしなかったが… まあこういう事もあるだろう。」
トゥイティー「柔軟なお言葉ありがたいでち。 ところでもうひとかたは何処に居るでちか?
大監督の希望で視察に同行してもらうって聞いてまちゅが…」
クライフ「ああ、あヤツは列車だ。 サンタマリア・ノヴェッラ駅で拾って行けば良い。
今からタクシーで向かえば丁度良い頃合だろう。」
トゥイティー「ラジャーでち! タクシーならあっちでち」
529 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 15:47:45 ID:???
保護意欲を掻き立てそうな満面の笑顔で了解の意を示し、トゥイティーはタクシー乗り場へ誘導を始めた。
そして彼は歩きながらもクライフという大人物を持ち上げるべく口を動かし続けた。
トゥイティー「しかし流石は大監督でち。」
クライフ「何がだね?」
トゥイティー「あの人を遠路はるばる呼びつけるなんて、大監督以外の人には出来ない相談でち。」
クライフ「そんな事か。 過去の私との因縁と、現在のヤツ自身の状態。
この2項目で挟んでしまえばなんて事もない。 どジャアァァァンという感じでな。」
トゥイティー「なるほど、わからんでち。」
そうこう話しながら、2人はタクシーへと乗り込んだ。
行く先はフロレンティア・ヴィオラのクラブハウス、その前にサンタマリア・ノヴェッラであった。
530 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 15:48:50 ID:???
〜 翌朝 同AM10:00 〜 <フィレンツェ/フロレンティア・ヴィオラ練習グラウンド前>
同時刻、テストマッチが行われる予定の練習用グラウンド。
モニカ「今日は非公開だったのね・・・ 全然知らなかった・・・」
モニカ・センペルテ・ディマーレは自身の間の悪さに落胆していた。
いや、落胆というよりもはや絶望と言ってしまって構わない。
色々と顔を出し辛い気持ちのなか、それでも声をかけて貰った義理を無視するのは忍びないと、
何とか気持ちの折り合いをつけて今日ようやくここまで足を運んで来たのだ。
・・・にもかかわらず、今日は非公開ということで今ほど警備員に入場を拒否されてしまった。
この間の悪さは天運ではないか、自分の人生は一生こうなのではないかと思ってしまうほど、
彼女はネガティブに覆われてしまっていた。
しかしネガティブも極まればポジティブに転ずるものである。
モニカ(もうこのままじゃ帰れない。 誰でもいいから、今日来たことだけ伝えて行こう。)
531 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 15:49:52 ID:???
入場拒否を受けながらもウロツキ廻ってれば、不審の目を浴びたり注意されたりするかも知れない。
しかし今の彼女の精神は捨て身というかヤケクソである。
せめて顔を出した事を選手に伝え、見学に誘ってくれたミハエルの面目が保たれるようにしたかった。
あれからもう随分時間が経ってしまった手前、手遅れかも知れなかったが。
そうこうするうち、彼女は裏口駐車場の前にやって来た。
当然のごとく見知った選手の姿はなく、代わりに警備員が3人立っているのが確認された。
モニカ(そう甘くはないわよね・・・・・・。
それにしても裏口には随分と大人数が駐在しているのね。)
表口の警備員は詰め所にたった1人座っていただけだったのに、裏口には3人も立っている。
失礼ながら、破産によってプロ4部まで落ちた再建チームのする事ではないと彼女は思った。
その時、モニカの真後ろでバスが停車した。
ブロロロロロロ・・・ プー!
モニカ「わわっ・・・」
定員10数人程度の小さなレンタバスであったが、クラクションを鳴らされ、モニカは慌てて飛び退いた。
532 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 15:52:31 ID:???
プシュー ザッ
バスの扉が開き、人が順次降りてきた。
モニカに視線を向ける者は少なかったが、中には『ヒュー♪』と愛想を示す者も居た。
モニカは三杉のチーム(プリマヴェーラ)以外は知らないが、それにしても初めて見る顔ばかりだった。
モニカ(・・・・・・!)
その中でモニカの目は一人の青年の姿に釘付けられた。
外見的な魅力によってそうなったのではなく、目が合った瞬間、言葉に出来ない圧力に怯んだのである。
ディエゴ「フン・・・」
その青年は興味なさそうにモニカへの一瞥を外した。
心臓を鷲掴みされたような感覚が緩まり、モニカは深く息を吐いた。
フェルディナンド「む・・・ なんだ小娘、今日の練習は非公開の筈だぞ。」
その内の一人・・・ おそらく監督役と思われる人物がモニカを見て口を開いた。
こちらは普通の人の感覚であり、口調がキツイものの、モニカは慌てる事はなかった。
モニカ「あっ、ごめんなさい。 すぐ立ち去りますので・・・・・・」
チッという擬音が飛び出す前に、モニカは身を翻(ひるがえ)そうとして・・・ 思いとどまった。
533 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 15:54:04 ID:???
フェルディナンド「チッ、なんだ? さっさと行け。 でないと警備員に摘み出させるぞ。」
苛立ちの一切を隠す事無く、相手は高圧的な物言いをしてきた。
しかしそれは言葉だけの圧力であり、モニカが怖さを感じる程ではなかった。
モニカ「あの・・・。 ヴィオラの選手に伝言をお願い出来ませんでしょうか? 誰でも構いません。
モニカという人間が見学に来たけれど、非公開と聞いて帰ったって・・・ それだけお願いします。」
自分ながら図々しいと思いつつ、モニカは自分の求めるところを相手に伝えてみた。
先着で
★モニカのお願い→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
《ダイヤ》 フェルディナンド「そんな事は知るものか図々しい!」
《ハート》 ラーソン「まあまあ待って下さいよ監督、それくらいセーフっしょぉ?」
《スペード、クラブ、Joker》 ミハエル「おや、あれは・・・」 三杉「モニカじゃないか」
534 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 15:54:40 ID:???
★モニカのお願い→
クラブA
★
535 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 16:53:04 ID:???
ヒヨコw
536 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 17:20:54 ID:???
ヒヨコと同行する大物
シャック・ワーナーも創設者が元ネタになってんのね
537 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 18:11:49 ID:???
クラブでこの展開ということは……
538 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 19:04:30 ID:???
ディオにズキュウウゥンされて、さすがディオ!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ
そこにシビれる!あこがれるゥ!の展開かな
539 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 19:25:40 ID:???
> 《クラブ》 ミハエル「おや、あれは・・・」 三杉「モニカじゃないか」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その数分前―――――
ヴィオラのクラブハウスでは選手たちが既に揃い踏みとなっていた。
朝食は3時間前に揃ってビュッフェを食べ終えており、約80分後の試合に臨む準備は出来ていた。
三杉(……)チラ
時計の針はあと数分で10時の位置を指そうとしている。
何のトラブルもなくスケジュール通りであれば、バルサBが間もなく到着する時刻である。
名目上は遠征におけるバルサBの調整練習であり、ヴィオラは合同練習の相手に選ばれた立場である。
選手の拘束にグラウンドの使用があるため、相手からは相応の謝礼金が支払われている。
つまり今日のバルサBは顧客… 試合はガチだが、形の上は重要ゲストを出迎えなければならない。
三杉「マネージャー、オーナー達は今日も不在なんだったっけ?」
メリー「はい、欧州サッカー連盟から招かれて昨日から出払っております。 詳細については聞いておりません。」
三杉「そうか…。 …で、君はもう一組のゲストを出迎えなければならないんだね。」
メリー「ええ、FIFAから視察と称した来訪が予定されています。」
人の状況を確認し、三杉は溜め息をついた。
人手不足の状況が何処となく作為的であり、スッキリといかないのだ。
しかしここに居る人間でやる事をやらねばならない、最低限の恰好をつけねばならないのだ。
540 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 19:26:51 ID:???
差し当たって顧客の出迎えをしなければならないが、キャプテンである自分一人だけと言うのも貧相である。
マネージャーを連れていければ問題ないが、彼女は彼女で超VIPを迎える準備に奔走中だ。
仕方なく三杉は彼女の替わりをすみやかに人選し、裏口へと急ぐことにした。
三杉「ミハエル、バルサBの出迎えにいかなければならないが付き合って貰えるかい?」
ミハエル「シュア(もちろん)」
三杉(もう一人くらい連れて行くべきか…)
☆バルサBお出迎えスルヨー。誰にする?
A ブンナーク
B 新田
C オジオ
D レントゥルス
E ダラピッコラ
F ミュラー
G スペルマン
H オワイラン
I ラムカーネ
J モブα
K 自分とミハエルの2人でいい
[3]票選ばれた選択肢で続行、投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。
541 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/26(月) 19:28:19 ID:???
>>536
元ネタのジャック・ワーナー氏は本来この時代ではFIFAの1理事に過ぎないのですけれどね。
しかしながら因習・格式よりも公平・実力に重きを置くアメリカ人にWトーナメントの仕切りをさせたい…
という考えでワーナー氏の副会長就任がかなり前倒しとなってます。
あくまで個人的に設定の無茶を和らげたいという気持ちの裏設定ですので、皆さんが気にする必要はありませんが。
>>537-538
まあ簡単に予想つきますよね
ではまた明日宜しくお願い致します。
542 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 19:29:33 ID:clwE7drY
F
543 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 19:32:00 ID:vmYG5mV2
F
貴公子トリオで行ってみるか。
544 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 19:32:41 ID:7y8JyUZI
E
545 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 20:54:15 ID:jqfX1Mj6
C
546 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 20:59:13 ID:uJEVXCiM
C
547 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 21:07:17 ID:7JS/qNeQ
G
そろそろスポット当ててやりたい
548 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 21:09:05 ID:9l2D0aKM
F
549 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 22:10:49 ID:???
L せっかくだから監督を連れて行くw
550 :
森崎名無しさん
:2013/08/26(月) 22:38:01 ID:???
L シーザー 鉄球でディオを倒せ
551 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 00:47:37 ID:???
> F ミュラー
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
代表者3名… この程度は形式的に必要と思い、三杉は人物を選定する。
人数が一定数揃えば誰でも良いというものではない。
ゲストを迎えるに当たり、クラブの品格を落としそうな選手は連れて行けないのだ。
三杉「(本音を抑えて建前で話す事を苦にしない人物が望ましい。 となると…)
済まないミュラー、君も一緒に来てくれないか?」
ミュラー「ボクかい? もちろんお供するよ。」
三杉「ではヨロシク頼むよ。(よし、これである程度恰好が付く。」
特にまごつく事なく話は回り、三杉はミハエル、ミュラーを引き連れてハウスを出た。
裏口駐車場からやってくる手筈なのは事前に打ち合せた通り。
警備員から到着の連絡を待っても良いところだが、何となく呼び出される前に着いておきたい。
三杉はやや早足になって裏口へと向かっていた。
グラウンドを通り抜け、敷地を覆う木々のエリアが見えてくる。
木々の更に外側は金網による覆いがあり、一角だけスタッフの第二駐車場へと繋がる通用口がある。
今日は念のためにと警備員が3名配備されている筈だった。
552 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 00:48:55 ID:???
三杉「おや。」
ミュラー「あのバスはバルサBでしょうか?」
三杉「うん、多分。」
通用口の範囲以外は外の様子が見えないため、ハッキリとは判らないが、恐らくそうだろう。
三杉は更に早足になるよう二人を促し、自身も小走り気味に急いだ。
近づくにつれ、遠目に人の集団が視認されてきた。
ちょっと遅かったかと内心舌を打つ三杉。
同時に噂のディエゴ・ブランドーの姿を探してみると…
ミハエル「おや、あれは…」
ミハエルがそう発するのと、三杉がそれを目に留めたのは同時であった。
集団の中に女性の姿が認められたのだ。
服装からしてマネージャーのそれではなく、何より女性は集団と相対する位置関係で立っている。
外部の人間と思しき女性が誰であるか… 確認出来るまでに5秒と必要しなかった。
三杉「モニカじゃないか。」
ミハエル「…ですよね?」
ミハエルにも彼女がモニカ・ディマーレであると見えている。
どうやら間違いない。
553 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 00:49:57 ID:???
ミュラー「なんでしょう、まさかトラブル?」
『何にせよ早く間に立つべきだ』と三杉が手を挙げてアピールをしようとした時だ。
もうあと20mという距離の先で信じられない光景が広がった。
ズ キ ュ ウ ウ ゥ ン
三杉「えっ!?」
ミュラー「な………」
ミハエル「…」
集団の中の一人がモニカにスゥ…と近づき。(そう、まるで水が上流から下流に流れるかのように。)
そして彼女の唇を奪っていた。(三杉達は当然目を疑いまばたきを繰り返した。)
それは目の錯覚などではなく、間違いな現実の光景。
三杉だけでなく他の二人も驚きで声を失う。
そして直後の三杉の行動は…
554 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 00:52:17 ID:???
☆何をどうしますか?
A 「何をやっている!」と怒号を放つ
B 「離れて!」と注意的な指示を投げる
C 「モニカ!」と思わず名をさけんでしまう
D 言葉は不要だ、ディエゴに殴りかかる
E 目の前の光景について自ら特別なアクションをせず、平静に応対する
F その他(自由に記述して下さい)
[3]票選ばれた選択肢で続行、投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。
※今後色々な事に後を引く選択肢かも知れません。熟考でひとつ。
またこういう特殊で(人によっては)衝撃のある展開ですので、後から何をどうすれば良かったかなどの疑問にはなるべく回答致します。
555 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 00:56:06 ID:oMQCiwqE
A
556 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 00:58:51 ID:vhcX8rx+
B
557 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 01:01:18 ID:jgUvnKnU
F
ミハエルが早まったことをしそうだったら止める。
558 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 01:03:55 ID:AgBcmhlM
E
559 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 01:14:09 ID:jd1tcsqE
F 「ただの挨拶程度……もしかしたら好意ゆえ…という可能性は少ないけど……
その接吻……フロレンティア・ヴィオラへの挑戦と僕は受け取ったよ」ゴゴゴゴゴゴ
お前らが挑戦者と遠まわしにケンカを売る意味でも
560 :
559
:2013/08/28(水) 01:21:44 ID:???
「婦女子の扱いがなってないよ君」といいながら割り込む、程度がいいかもしれないけど
雰囲気的にジョジョ的な効果音を使いたかった
561 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 01:35:47 ID:???
F
「なっ! 何をするだァーーーーッ ゆるさんッ!」
貴公子もとり乱すこの衝撃!
562 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 04:57:52 ID:wTKjQXIE
B
563 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 05:52:18 ID:???
F
「え?これって強制わいせつ罪だよね?」
とりあえずディエゴさんを社会的に抹殺しにかかる
564 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 06:00:25 ID:zu4iuGrY
E
565 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 06:23:46 ID:???
F
「え?これって強制わいせつ罪だよね?」
とりあえずディエゴさんを社会的に抹殺しにかかる
566 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 10:55:30 ID:flvIkuCU
E
567 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 15:02:16 ID:???
F
「くっ 落ち着け あんな安っぽい挑発に乗るな うおおおおおっ」
568 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 15:06:16 ID:???
>>563
それは考えたけど、その種の現実的に有利すぎる自由選択ってうまく行った試しが無いんで辞めたんだよなあ。
そしてEは冷静扱いとチキン扱いのどっちか・・うまくいくといいんだが。
569 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 16:34:48 ID:???
D ディオォォオオーッ!君がッ!泣くまで!殴るのをやめないッ!
570 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 16:48:49 ID:???
> E 目の前の光景について自ら特別なアクションをせず、平静に応対する
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
衝撃的な光景に、3人は思わず立ち止まった。
胃に熱いものを感じるほど、三杉の感情は驚きに満ちたが、一方で頭は極めて冷えていた。
目の前の状況が何も判らない中で、自分の役割がそもそも何であるかを自答出来たのだ。
三杉(僕の仕事はなんだ? その時々の感情に身を任せるだけか?
そうじゃない。 今日このバルサBとの試合を滞りなく実現させ、勝利するよう尽くすことだ。)
もしもディエゴが無理やりに唇を奪ったのだとして、それでも三杉は感情的で在って良い立ち位置にない。
モニカに敬意を持つミハエルは勿論、貴公子たるミュラーすら激昂の可能性があるからだ。
ゆえにこの場のリーダーたる三杉はそれを抑える側に回る必要すらあった。
それから感情に任せて声を上げていけない理由はもう一つあった。
三杉(いま大声を上げ、『僕』や『ミハエル』に行為を見られたとモニカが察知したら、
彼女は考える前にまず走り去って行ってしまうだろう。 そうしたら最後、何も分からなくなる。)
571 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 16:49:52 ID:???
これはモニカという女性の性質に起因する物であり、
以前藪を突いて痛い目を見た自身の経験から、三杉が理解していた事だった。
もしモニカが何も言わずにこの場を離れたら、事の真相を正しく伝える者は誰も居ない。
ディエゴがどのような説明しても、それが嘘であると反証する材料がなくなってしまうのだ。
これを見た三杉やミハエル、ミュラーにはモヤモヤと衝撃が残り、試合へ悪影響を及ぼすかも知れない。
…と、ここまで数秒で考えが達し、三杉はディエゴの目的に見当が着いた。
三杉(ミハエル、ミュラー。)
2人の方へ振り向き、指で口に蓋をするジェスチャーを向け、加えて目で強く訴えた。
そして2人の反応を確認し、何も言わぬまま一気に現場まで駆けた。
572 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 16:50:54 ID:???
モニカ「え… あ、あの……」
呆けたような顔でモニカはヘタヘタと座り込む。
そんな彼女の眼前に手が差し出された。
ディエゴ「どうしましたお嬢さん? さあお手をどうぞ。」
甘いマスクと猫をなでるような優しい声のディエゴが差し出した手だ。
モニカ「な、なんのつもりですか…? それ以上近づかないで下さい。」
ディエゴ「おや、気分を害してしまいましたか。
失礼、貴女がそう仰るならば、これ以上は一歩も近づきませんとも。」
平然と笑顔を向けてくる彼をモニカは全く理解できなかった。
先ほどヒステリックに怒鳴っていた男(フェルディナンド)を抑えるように間に立ったのが彼だった。
怒る男をなだめつつ、頼みを聞いてやると口にしながら彼はモニカに近づいた。
伝言を伝えて貰えるとモニカがホッとしたその瞬間… 彼は唇を奪っていた。
あまりの早業にモニカは何が起きたのか咄嗟に理解が出来ず、数秒固まってしまうほどであった。
573 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 16:51:58 ID:???
三杉「大丈夫ですか、お嬢さん?」
モニカ「えっ!?」
後方から聞こえた声にモニカは不意打ちを食らった気分だった。
しかもそれは聞き間違える筈のない声だった。
三杉「大丈夫、何も心配しなくていいから。
ミハエル、彼女を頼むよ。 手を貸してあげてくれ。」
ミハエル「オーケー。」
安堵を促す言葉と共に、今度はミハエルからの手がモニカの眼前に差し伸べられていた。
それは『ジュン・ミスギに見られてしまった!』という、更に大きな衝撃が神経を駆け巡るよりも早かった。
手を借りながらモニカは立ち上がり、そして三杉達の後ろへと誘導された。
三杉「ミュラー、二人を連れてハウスに戻っていてくれ。 応接室でなにか温かい物でも飲んでいると良い。」
ミュラー「それは構わないが...」
三杉「悪いが任せてくれ。」
ミュラー「...了解だ。」
574 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 16:53:44 ID:???
想定通りに事態は(あくまでひとまず)収拾へと向かい、三杉は安堵する事が出来た。
モニカを落ち着かせて慰める役目はミハエルが担い、ミュラーも甲斐甲斐しくフォローしてくれる筈である。
そしてバルサBとの試合も滞りなく行うことが出来る… 彼らを踏み台にする事が出来るのだ。
三杉は改めて集団へと向き直った。
三杉「挨拶が遅れて申し訳ありません。 お初にお目にかかります、バルセロナBの皆さん。
私は本日お相手をさせて頂く、フロレンティア・ヴィオラでキャプテンを務めている者です。」
努めて丁寧な口調で告げると、バルサB側は満場騒然な様子を見せた。
この反応で三杉の目は決定的に座った。
フェルディナンド「監督のフェルディナンドだ。 今日は我がチーム調整のために全霊を尽くしてもらうぞ。」
三杉「ええ。 では控室まで案内します。 どうぞ足元に気を付けてついてきて下さい。」
クルッと身をひるがえし、相手を確認する事もなくスタスタと歩き始めた。
バルサBの選手たちはそれにつき従うのだった。
ディエゴ(見事な手並みじゃないか。 オレの思惑が全く外れるとは考えなかったぞ、フフ。)
三杉(僕はこの無頼漢が一番困る事をやってやらなければならない。
それは感情的になっていては決して出来ない事だ。 今はこれで良い。)
ヴィオラとバルサBの間からは熱さや敬意といった物の一切が失われた。
これから1時間後に始まる試合には、冬の季節を先取りするような冷たさが漂う事が確実と思われた。
575 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 16:54:53 ID:???
一旦ここまでで区切ります
576 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 16:56:07 ID:???
ラ・オツデシター
577 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 17:32:32 ID:???
あー、冷静が正解だったかー。
予想外れたわ。そしてEに投票した人たち、お見事。
578 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 17:44:49 ID:???
Eでイーんです
579 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 18:02:49 ID:???
なんて貴公子な対応、それに比べて自分はなんと汚れてることか
580 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 18:38:27 ID:???
熱くなってたら、試合中に挑発して冷静さをなくそうとしたのかもな
この対応をした以上は、まず挑発はしてこないだろう
ただ、ミハエルの場合は怒りで恐怖を忘れた方がいいかも知れないけど
581 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/28(水) 19:57:06 ID:???
今回はかなりシビアでピンチなイベントになるとこでした。
三杉とミハエルともう一人に試合中ペナがかかる可能性とガメオベラ(ペナ有り進行)の可能性がありました。
(ミュラー以外の誰かの中に自動でセーフになるキャラもいましたが)
ぶん殴ってたら試合中止、Wトーナメント出場不可でした。
大声をあげたら、モニカはキスされたの見られたショックで走り去りました。
気持ちに折り合いをつけられず、解決のないまま試合開始で不利になるとこでした。
ディエゴは三杉とミハエルの名をモニカが口にしたところで、自分が有利に立てる可能性を考えて実行。
この時代のイタリアでは相手が嫌がって、尚も迫った場合でなければ強制わいせつとはならないと思います。
また万が一それが適応となりそうであっても、庇われて不問になるだけの後ろ盾をもっているのです。
またそんなやり取りをこの場でしてしまったら、モニカが負った心の傷がどんどん抉られる事になると思います。
個人的に
>>559
とか大好物ですが、この場でうまくいったかどうかは考えるところです。
>>557
は満点なところと思います。
今回はかなり薄いところで行動を成功させたので貴公子Pはだだ上がりになります。
すみませんが本日はこれ以上更新出来ません。
参加して下さった皆様ありがとうございました。
582 :
森崎名無しさん
:2013/08/28(水) 20:47:53 ID:???
ディオがぬこ監督を蹴り上げて
ダラピが「何をするだァーッ!」って言う展開は無かったか(動物虐待はよくない)
583 :
森崎名無しさん
:2013/08/29(木) 07:07:39 ID:???
>三杉(僕はこの無頼漢が一番困る事をやってやらなければならない。
それは感情的になっていては決して出来ない事だ。 今はこれで良い。)
つまりE+控室でアバ茶が最適解だったのか!
584 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/29(木) 20:20:18 ID:???
<ヴィオラクラブハウス/応接室>
ミハエルはモニカの手を引き、クラブハウスの小さな応接室までやって来ていた。
ミュラーは得意のココアを淹れてくると言って、ひとまずこの場を離れている。
本心ではあの場で激昂したかった彼だが、三杉の言動に示された意を理解して引き下がった。
そしてそれは正解だったと改めて感じていた。
モニカ「………」
モニカは時折口を手の甲で拭うような仕草を見せているが、それほど激しく…
言うなれば、唇が擦り切れて血が滲むほど強い力で行っているわけではない。
嫌悪感は働いているが、感情が暴走していない証拠である。
ミハエル(彼女の心のケアと保全が第一に考えるべきこと… それが出来て本当に良かった。)
周囲に居た自分達が我を失って騒乱していれば、思考が届いていなかったモニカの心には
『周囲がこれほど怒る、重大な辱しめを自分は受けた』という思いが焼き付いていた事だろう。
そしてそれは彼女の未来に影を差し続ける重大なトラウマとなっていた筈だ。
ミハエル(それでも彼女が辱しめを受けた事実には変わりません。
私は彼… いや、奴に然るべき報いを与えてやらなければ…)
一段落がついたところで、また沸々と怒りの感情が広がってくるが…
585 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/29(木) 20:22:10 ID:???
モニカ「あの……」
ミハエル「む… なんでしょうか?」
モニカの声は再びミハエルの意識を彼女へと引き戻した。
モニカ「ごめんなさい… 迷惑かかりましたよね? 今も…」
ミハエル「何を言っているんですか、そんな心配をキミがする事はないんです。」
この場に及んで自責を口にしたモニカに、ミハエルの憐憫に似た感情は振り切れる程になった。
だがそれをそのまま出す訳にはいかず、ある程度の自制が必要だった。
ミハエル「野良犬に噛まれてしまったと思えばいい。」
モニカ「えっ……」
ミハエル「ショックだったと思いますが、それでもユーの思いやりや気高さは全く失われていない。」
モニカ「そんな… 私はただ………」
ミハエル「ユーは汚されてなどいませんよ。 ボクはそう思います。 そしてミスギもね。」
モニカ「……」グス
懸命に慰めようとするミハエルの様子に感極まったのだろうか?
瞳から涙が少しずつにじむようにして、モニカは小さく鼻をすすった。
586 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/29(木) 20:23:46 ID:???
おそらく彼女の本能はこんな事すら我慢していたのだろう。
だが後になって一人で泣くよりも、今の状況は余程マシだ。
ミハエルは彼女の頭に手を乗せ、ヨシヨシと撫でるようにした。
ミハエル「何も心配しなくていいです、ユーは何も変わっていない。」
モニカ「ごめ……うう…… ありがt……」
モニカは涙を拭って『ごめんなさい』と『ありがとう』を伝えてくる。
ミハエルはそんな彼女のいじらしさに愛おしさすら感じた。
同時に、そんな彼女を泣かせた奴への怒りは止められそうにないとも思った。
モニカ「ありがと…ございました。 も…大丈夫」ヒック
一頻り泣いて彼女はようやく笑顔を見せ、ミハエルを安心させた。
ガチャ
ドアが開き、マグカップを持ったミュラーが入ってきた。
ミュラー「ココアが入ったよモニカさん、飲むと良い。」
モニカ「はい、ありがとうございます。」
ミハエル「ミュラーの淹れたココアは絶品ですよ。」
そう言いながら、ミハエルは液面に膜が張ってしまっている事に気がついた。
普段であれば、およそミュラーらしからぬミスと思ったであろう。
だがおそらくミュラーは彼女が泣き止むのを待っていたのだろう。
ミハエルはミュラーの空気を読む能力に舌を巻き、感服の念で思わず笑みを浮かべた。
587 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/29(木) 20:24:48 ID:???
三杉「…様子はどうだい? って、心配なかったようだね。」
最後に入ってきた三杉は『流石はミハエルとミュラー』と言わんばかりの表情だった。
三杉と顔を合わせた事で僅かにモニカは笑顔を翳らせたが、それもほんの一瞬だった。
三杉「モニカ、野良犬に噛まれたような物だよ。」
そう三杉が口にした事でギョッとした顔になり、直に笑い出した。
それはミハエルも同じだった。
モニカ「ミスギさん… ミハエルさんと同じ事言ってる。」
三杉「えっ、ミハエルも同じ事言ったのかい?」
ミハエル「フフ、その通りです。 驚きました。」
モニカ「なんだか似てるんですね、お二人は。」
ミュラー「なるほど、言われてみればそうかも知れない。」
ミハエル「ハハ、ミュラーまでそんな事を。」
応接室には和やかさと笑顔が取り戻されていた。
それはとても大切な気持ちを彼(女)に思い出させていた。
588 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/29(木) 20:30:36 ID:???
ミハエル「ところでミスギ、一つ提案があるのですが。」
三杉「なんだい?」
ミハエル「今日の試合、モニカを臨時のマネージャーとしてベンチ入りさせたいのです。」
三杉「え?」
モニカ「ええっ!?」
ミュラー(ほう)
ミハエル「試合で血祭りにあげ、奴らが項垂れてる姿を彼女に御覧に入れたいんですよ。」
三杉「ふむ…。」
ミュラー「丁度今日は本来のマネージャーがご多忙だし、丁度良いのでは?」
モニカ(え、ええー)ドキドキ
三杉(それをするには、残りのメンバーに顛末を伝えなければいけないだろうな。
僕らのように目の前で見せられた訳じゃないから、怒りで我を忘れる者はいないだろうが…)
589 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/29(木) 20:31:51 ID:???
☆ この提案にどう答えますか?
A 顛末を聞いた選手達が冷静さを失うデメリットが大きいとして、頑と拒否する。
B 事実上デメリットは問題なさそうで許可出来るが、敢えて「上記の理由で難しい」と悩むフリをする。
C 積極的な賛成の意を示す。
D その他(自由記述でどうぞ)
[3]票選ばれた選択肢で続行、投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。
※ここまでの展開で三杉の貴公子Pが大増(115P→135P)
※貴公子Pが120Pを超え、これにより覚醒Pが1増(9→10)
※ミハエルのミュラーへの感情が『信頼と気遣いの男』になり、相互感情が3上昇。
590 :
森崎名無しさん
:2013/08/29(木) 20:37:25 ID:sVuiO/Bk
C
591 :
森崎名無しさん
:2013/08/29(木) 20:40:57 ID:D0zmYjRQ
C
592 :
森崎名無しさん
:2013/08/29(木) 20:41:07 ID:EGINBbb2
A
593 :
森崎名無しさん
:2013/08/29(木) 20:42:16 ID:SQtRvLRU
C
Bはちょっと卑怯よね
594 :
森崎名無しさん
:2013/08/29(木) 20:47:40 ID:???
うーんCか・・・
ディエゴの挑発をもっかい回避しないといけなさそうだ
595 :
森崎名無しさん
:2013/08/29(木) 21:11:40 ID:???
言いだしっぺのミハエルがびびってましたじゃ話にならんぜ?
というわけでミハエルの奮起を期待する
596 :
森崎名無しさん
:2013/08/29(木) 21:17:33 ID:???
ぬこ監督だから、ぬっこぬこにしてやんよ
597 :
森崎名無しさん
:2013/08/29(木) 21:36:16 ID:???
D C+じゃあ監督の世話係もよろしくね
598 :
森崎名無しさん
:2013/08/30(金) 04:24:57 ID:???
D 三杉「皆を冷静にさせる、彼女の名誉を守る、
両方やらなければならないのがキャプテンの辛いところだな。
覚悟はいいか? 僕はできてる」
599 :
森崎名無しさん
:2013/08/30(金) 10:28:39 ID:YE31GeP6
ミュラーの気遣いが有難いな
ブンブンだったらどうなっていたのか
600 :
森崎名無しさん
:2013/08/30(金) 10:37:02 ID:???
ラムカーネだったらどうなってたんだろ?
601 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2013/08/30(金) 20:19:58 ID:???
> C 積極的な賛成の意を示す
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三杉はこの騒動を他の選手たちに伝える事のデメリットは小さいと踏んでいた。
人によって多少熱くなる者も居るかもしれないが、少なくとも我を忘れたりはしないだろう、と。
それでも彼が一瞬でも迷ったのは、全く異なる次元の話による物だった。
三杉(モニカのさっきの表情…)
部屋に入った三杉の顔を見るなり、その表情を曇らせたモニカ。
三杉にだけはあんな所を見られたくなかったという感情が、ありありと浮かんでいた。
これにより三杉は予想していた事の確証を得てしまっていた。
モニカは三杉の事を未だ引き摺っていて、それどころか諦め切れてもいないという事を。
だからこそ迷った。
三杉(もしここで僕がチームの損得に迷う男を演じたら、モニカは僕に少なからず失望するだろう。
それはモニカを縛っている物をほどく事になるんじゃないか。 …そう思うけれど。)
しかし三杉はそれを実行する事は出来なかった。
何故ならば、三杉は冷静に見えているようで、その実は大きな怒りを溜めていたからである。
497KB
掲示板に戻る
全部
前100
次100
最新50
0ch BBS 2007-01-24