キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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アク規中代理カキコ依頼スレその3

1 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/07/17(水) 22:52:22 ID:Q6q7LdTg
困った事に、海外から書き込んでいる私はしばしばアクセス規制に
巻き込まれます。壷を使っているのにも関わらず、です。

その間本スレを停滞させるのもしのびないので、有志の方々に
ここに貼った内容を本スレにコピペして頂けると助かります。
尚コピペの際名前欄は「代理コピペ」にして下さい。

内容の重複を避ける為にコピペする前に一言このスレで
「自分がコピペするよ」と宣言するのが慣習となっております。

私側の不都合を皆さんにフォローしてもらうのは心苦しいですが、
更新を途絶えさせるよりはマシだと思いましたのでご協力、お願いします。

200 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/09/10(火) 00:48:12 ID:oluqs3UA
上記3レスのコピペをお願いします。


>>196
私はまだまだ規制が解除されない様です。
せめてエンディングや後書きを書く頃になっていたら
解除されていて欲しいなあ…

201 :森崎名無しさん:2013/09/10(火) 02:40:01 ID:???
行ってきます

202 :森崎名無しさん:2013/09/10(火) 03:20:54 ID:???
すいません。197はいけたんですが198・199は無理でした。
残り2レス他の人お願いします。

203 :森崎名無しさん:2013/09/10(火) 03:22:48 ID:???
それではいってきます

204 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/12(土) 14:34:51 ID:gepBbMKo
ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!
ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

放送「待ちに待ったキックオーーーーーフ!前半のキックオフ権利はドイツユースから!
マーガスくんが蹴り、シュナイダーくんがしばらくキープしてから…ポブルセンくんに!ドリブル開始!」

シュナイダー「(まずはポブルセンの突進でジャブとしよう)」

サンタマリア「(ポブルセンか。それなら)ネイ、トニーニョ!」

ネイ・トニーニョ『OKだ!』

キックオフしたドイツはまずはポブルセンをけしかける事にした。
上手く突破できればチャンスが作れるし、そう上手くいかなくともブラジルの守りを試せると計算して。

ポブルセン「オラァ!かかってこいひ弱なブラジル人どもがァアア!!」

ダカダカダカッ!!

ネイ「ひ弱ときたか!」

トニーニョ「それは大間違いだ」

放送「サイドからネイくんとトニーニョくんが寄せてきた!ポブルセンくんを早めに止めたい!」

彼らの目論見はある意味当たる事になる。ブラジルの守りを試すと言う目的に置いては。

森崎「ん?早速ネイにトニーニョか」

中山「パルメイラス時代のチームメイトだよな?どうだ?」

森崎「二人共攻撃型のテクニシャンタイプだ。ポブルセンの突進は止められないだろうな」

205 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/12(土) 14:38:21 ID:gepBbMKo
スピードとテクニックで勝負するドリブラー、ネイ。
ドライブシュートと堅実性に定評のあるMF、トニーニョ。
攻撃力は目を見張る物があるが守備力はそれ程でもない。
世間的な評価はこの様な物であり、森崎もそう認識していた。

今日、誰もが思い知る事になる。この二人を含めたブラジルユースの選手達は既に彼らが知る者達ではないと。

ネイ「(トニーニョ!ツインタックルだ、行け!)」

トニーニョ「(当然そのつもりだ)」

ズザザーッ!

ポブルセン「その程度かァ!」

ガゴォッ!!

放送「トニーニョくんタックル!しかしポブルセンくんのパワーに押され…」

ズザザァアアーッ!
バシィン!ポーーーーーン!!

ポブルセン「な…なんだとォ!?」

森崎「!!?」

206 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/12(土) 14:40:02 ID:gepBbMKo
放送「ああーーーーっと!しかし間髪入れずネイくんがタックルし、ボールをこぼさせる事に成功!
こぼれ球はサンタマリアくんがフォロー!ドイツの出鼻を挫く事に成功しました!」

観客「よっしゃーーー!いいぞネイ!」「ナイスタイミングのタックルだ!」「見たかドイツ!」

トニーニョはポブルセンのパワーに押し負けたが、続くネイのタックルが運良く成功しこぼれ球になった。
観客の殆どは今のプレイをそう解釈したし、それは間違っていた訳ではなかった。

だが見る目を持つ者は分かっていた。今のディフェンスは運よくタイミングが絶妙だった訳ではない事を。
ネイとトニーニョが立花兄弟をも唸らせる連携で決めたタックルだったと言う事を。

政夫「おい!今の狙ってやっただろ!」

和夫「ああ!間違いない、コンビプレイだ!」

早田「先に行った奴を囮兼壁にして、計算された時間差で本命のタックルを強化したのか!」

三杉「森崎…確か彼らは、こんな技は使っていなかったよね?連携は得意だったが」

森崎「…ああ。俺がチームに居た頃はこんな事出来なかったぜ。全く、敵に回った途端新技なんか覚えやがって」

翼「まずはブラジルが主導権を握るかな?」



放送「ボールを奪い返したブラジル、パスワークを使い堅実にドイツ陣内に攻め入ります。
しかし序盤はガンガン行って良い時間帯、そろそろ仕掛ける頃でしょうか?」

フライハイト・カルツ・カルロス『………』

207 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/12(土) 14:41:21 ID:gepBbMKo
サンタマリア「(やはりカルロスは警戒されているな。だが当然過ぎる事だ)ザガロ!」

バコッ!

カルロスが敵チームの選手達と睨み合いを余儀なくされているのを見たサンタマリアは
躊躇無くザガロにパスをした。ブラジルのタレントはカルロスだけではない為
この程度で彼が困る事はない。ザガロの実力を知っていれば尚更の事である。

ザガロ「よし、行くぜェ!」

ダダダダッ!

放送「サンタマリアくんからザガロくんへ!ザガロくん、突進開始!」

シェスター「来たなウナギマン!クランケ、サポート頼むぞ!」

クランケ「おう(ウナギマンって何だ?)」

ダダダダッ!

ドイツはシェスターとクランケがザガロのパワーに対抗すべくダッシュで迎え撃った。
当然ザガロが強引なドリブルの使い手と知っての事である。

ザガロ「…バカめ!」

バババババッ!

シェスター「えっ!」

クランケ「なにィ!」

ヒュンッ!

208 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/12(土) 14:42:23 ID:gepBbMKo
故に、ザガロが強引なドリブルではなく華麗なドリブルを繰り出しテクニック勝負を
挑んできた時二人の反応は遅れ、大した事も出来ずに抜かれてしまった。

カルツ「(なんだと!?あいつ、ヒューガに似たタイプだった筈なのに!)」

フライハイト「(ブラジル代表としてのテクニックも持ち合わせていたか…)」

放送「ザガロくん抜いたーーーっ!力ではなく技でPA内に切り込みました!
チャンスだ!前半4分で早くも得点チャーーーーーーーーーンス!!」

観客「よっしゃーーー!流石ザガロだぜ!」「行け!先制点を奪っちまえ!」

こうしてブラジルユースはほぼ理想的な展開で最初のシュートチャンスを得た。

グワァアアアアアアアアッ!!

ザガロ「吹っ飛べデカブツ!ぬォオオオオオオ〜〜〜!!」

バッグワァアアアアアアアアアアアアアアン!!
ギュルギュルギュルギュル!

ミューラー「調子に乗るな…!」

209 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/12(土) 14:44:42 ID:gepBbMKo
バッ!
バキィイイイイイイン…!
パァーーーーーーン!

ザガロ「…ちっ!」

ミューラー「この程度のシュートで俺は破れん」

だがいきなりダブルイールでゴールを許す程ミューラーは甘くなく、
勢い良く放たれたボールはミューラーの巨大な拳と地面に挟まれて甲高く破裂した。

放送「撃ったーーーーーっ!!ザガロくんのダブルイールだァ!…ああっとしかし、
ミューラーくんいきなりミョルニルをみせつけた!ボールは哀れ、破裂させられてしまいました。
前半4分、まずはブラジルが1本目のシュートを撃ちましたがこれは見事に防がれました」

観客「あ、あああ〜…」「ちぇっ、そう簡単には行かないか」「なぁに、何度でも撃てばいいのさ!」

カルロス「(よし、行ける。このまま攻撃権を独占し、シュートを撃ちまくる!)」

シュナイダー「(まずは流石はブラジルと言った所か。だがこの程度で萎縮していられん)」

210 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/12(土) 14:46:33 ID:gepBbMKo
上記6レスのコピペをお願いします。

211 :森崎名無しさん:2013/10/12(土) 16:22:36 ID:???
行ってきます

212 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/13(日) 12:26:45 ID:SPjew9YE
ミューラー「ハァッ!」

ボッガァアアアアアアアアアアアアン!!

ミューラーは交換されたボールを勢い良く蹴り出した。当然前線のマーガス狙いである。

マーガス「(よし!コンドルとやらの実力、見せてもらうぞ!)」

サンタマリア「(予想通り、アマラウを意識し過ぎだ…ディウセウ!)」

ディウセウ「(おう!オラの出番だな!)」

放送「ミューラーくん大きくキック!早速ドイツの速攻パターン、マーガスくんの頭狙いです!
しかしブラジルにもコンドルの異名を持つ跳ね返し屋、アマラウくんが居る!
早速二人ともベストポジションを争って走りこみます!」

アマラウ「(本来は一対一で勝負したい所だがな…チームの為だぜ)」

マーガス「(ポジショニングが甘い…?これなら行ける!)」

マーガスはアマラウとの対決を試合前から意識していた。そして実力で打ち勝つつもりでも居た。
ブラジルユースの高いクリア役と言えばアマラウであり、それ以外のDFは自分の相手ではない…
特に大柄でパワーはあるがジャンプ力に欠けるディウセウは殆ど歯牙にもかけていなかった。

だがそれは大きな誤りだった。

バッ!
バッ!
バッ!

213 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/13(日) 12:28:20 ID:SPjew9YE
ディウセウ「キャ!ノ!ン!」

マーガス「!!?」

ガガガッガッ!!

ディウセウ「クリ!アーーーッ!!」

マーガス「ぐわああっ!?」

ドガアアッ!

ディウセウはジャンプ力でこそ及ばなかったものの、体の大きさを上手く行かして
ベストポジションを確保した上で競り合った。こうなるとパワー勝負では彼が圧倒的に有利で、
当然アマラウも居る状況ではマーガスは打ち勝つ事が出来ずに吹き飛ばされてしまう。

シュナイダー「(何!?アマラウだけでなく、ディウセウもあんなクリアが出来るのか!)」

アマラウ「(ジャンプ力がないんならパワーとポジショニングで補えばいい…
理屈は簡単だけど無茶しやがるなあコイツ。ザガロと気が合うのも納得だ)」

放送「ああっとしかし、頭一つ抜けたのはその二人ではなくディウセウくん!
豪快なクリアでマーガスくんごとボールを跳ね返した!これは幸先がいい!」

観客「よっしゃあ!ドイツの速攻パターンを防いだぞ!」「ディウセウ!ディウセウ!」

214 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/13(日) 12:30:16 ID:SPjew9YE
翼「おや?アマラウがマーガスの相手役かと思ったら…」

次藤「なんやアイツ、ワシと似た体格ばってんあんな事も出来っとね?」

若島津「ジャンプ力の無さを体格とポジショニングで補うクリアか。理には適っている」

葵「ドイツ、いきなりポストプレイ対策をされちゃいましたね?」

松山「毎回成功する訳じゃないだろうが、これであんまりマーガスには頼れなくなったな」

若林「…まずいぞ、ドイツ」

山森「そうですね、出鼻を上手く挫かれ続け…」

若林「それだけじゃない。ブラジルはドイツの攻撃パターンのほぼ全てに対策できているかも知れん」

赤井「えっ?マジっすか?」

三杉「…君もそう思ったか。どうやら、翼くんの予想通りの展開になるかもね」



ブラジルがシュートを積極的に撃っていくつもりなのは誰の目にも明らかだった。

放送「再びブラジルボール、しばらくパスを回します。下がり目に位置したサンタマリアくんが
司令塔となったオーソドックスなパスワーク、言わば嵐の前の静けさです」

215 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/13(日) 12:32:23 ID:SPjew9YE
ネイ「おいサンタマリア!そろそろくれよ!」

ダダダダッ!

ヨハンセン「(ネイが来る…?いや!?)」

サンタマリア「ナイスデコイ」

シュッシュッ!
ダダッ!

ヨハンセン「しまった!」

放送「おっとここでサンタマリアくんネイくんとスイッチ…いや!そう見せかけて
右サイドに切り込みました!シュートチャンスだ!」

フライハイト「(焦る事はない。サンタマリアよりも脅威度が高いのは…)」

サンタマリア「任せたぞ!」

ボムッ!

放送「撃たない、バックパス!これは少し距離を取っていたカルロスくんへのパスだ!」

ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

観客「よっしゃー!カルロスに渡った!」「いけーっ!ミラージュシュートだァ!」「決めろカルロス!」

フライハイト「(そう、カルロスだ。撃たせて止める)」

216 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/13(日) 12:35:08 ID:SPjew9YE
前半8分、カルロスがミラージュシュートを放つ。

カルロス「(ブロッカーは…二人か。だが関係ない。撃つ!)行くぜミラージュシュート!」

グワァアアアアアアアアアアアッ!!
バッギュゥウウウウウウウウン!!

放送「出たァ!カルロスくんのミラージュシュート!」

フライハイト「っ!」
クランケ「うわあっ!」

チッ…
ドガアッ!

ミューラー「チィッ!」

バッ!
バコォオオオオン!

これをフライハイトが反転ブロックで威力を弱め、ミューラーはパンチングで
(ブラジル側から見て)左コーナーキックに逃れる事に成功した。

放送「防がれたァ!これはコーナーキック!ブラジルのチャンスは続きます」

観客「あ〜〜〜っ、惜しい!」「なあに、コーナーならまだまだ行ける!」

サンタマリア「(コーナーか。それなら、出し惜しみせずに行くか!)」

217 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/13(日) 12:37:32 ID:SPjew9YE
上記5レスのコピペをお願いします。

218 :森崎名無しさん:2013/10/13(日) 12:44:07 ID:???
行ってきます

219 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/14(月) 00:54:34 ID:oK4BXiDI
更にブラジルのチャンスは続く。

放送「コーナーキック!何かが起こりそうな予感がします!キッカーはサンタマリアくん。
一体どのシューターを使ってくるのか、我々以上にドイツが気にしているでしょう!」

フライハイト「(ディウセウは…駆け込もうと思えば駆け込める、程度の位置か…)」

ミューラー「(どいつもこいつも撃つ気満々…これ程までにシューターが多いチームと
戦った事はない。俺が予測などしたら薮蛇…ならばボールの動きだけを見るか)」

ピィイッ!

ディウセウ「おっしゃ!」

ダダッ!

岬「あっ!これはダイレクトだよ!」

翼「えっ?」

フライハイト「(ディウセウが走りだした…?いや、勢いがない。フェイクか。なら誰に…)」

サンタマリア「今だ!」

ダダッ!
グワアアアアッ!

フライハイト「なにィ!?」

バシュゥウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!
ギュルルルルルルル!

220 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/14(月) 00:57:06 ID:oK4BXiDI
放送「おお〜っ!?サンタマリアくんまさかの直接シュート!これは得意のバナナ…いや!
ブーメランシュートだ!バナナシュートより遥かに曲がるブーメランシュートです!」

カルツ「ちょっ、待て!」

シェスター「し、しまった!」

サンタマリアのブーメランシュートはドイツの誰も予測しておらず、
誰もブロックする事が出来なかった。ここまでは完全にサンタマリアの狙い通りだった。

ミューラー「騒ぐなグズども!」

バッ!
バコォオオオオオオオン!!

サンタマリア「なにィ!(ミューラーだけは読んでいたと言うのか?試合経験が少ない筈のアイツが!)」

ミューラー「この程度のシュート、何本撃っても無駄だ!」

シェスター「な、ナイスだミューラー!」

だがサンタマリアにとって誤算だったのはミューラーが最初から選手の動きなど見ておらず、
ボールだけ見ていた為惑わされなかった事だった。

放送「し、しかしミューラーくんこれも力強くパンチング!不意をついた筈のシュートでしたが
彼だけは勘で読んでいたのでしょうか?上手くシェスターくんの前方に弾きました!」

シュナイダー「よし、攻めるぞ!」

ドイツメンバー『おう!!』

221 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/14(月) 00:58:09 ID:oK4BXiDI
上記2レスのコピペをお願いします。

222 :森崎名無しさん:2013/10/14(月) 06:41:23 ID:???
やってみます

223 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/16(水) 00:55:27 ID:hW5I0rKs
シェスター「そろそろ反撃させて貰わなきゃな!」

マウリシオ「そうは行かないッスよ!」

放送「シェスターくんにマウリシオくんがつい…」

シェスター「それ位じゃ俺は止められないぞ坊や!」

ババババッ!

マウリシオ「うえっ!?」

放送「た…がすぐに抜かれてしまいました!そしてシェスターくんパス!このボールはカペロマンくんに!」

早くも3本もシュートを撃たれたドイツは早いうちにやり返したいと言う心理で反撃を狙い、
マーガスのポストプレイに次ぐ得意戦法であるカペロマンのサイドアタックを試みる。

若林「得意のサイドアタックか…だが、これも当然対処済みだろう」

三杉「だろうね。ああ、やっぱりジェトーリオだ」

ジェトーリオ「は〜い、ここは通行止め。諦めてボール頂戴」

カペロマン「フッ。お前が噂の外道野郎か」

放送「このサイドアタックを阻まんとハーフライン間際でジェトーリオくんがついた!」

224 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/16(水) 00:57:12 ID:hW5I0rKs
カペロマン「俺のサイドアタックを止められるか?」

スタッ。
シュシュッ!
ダダダッ!

ジェトーリオ「やるねえ。サイドラインをすっごく上手く使ってるよ。で・も♪」

グイッ!

カペロマン「なっ!?(このタイミングでも審判に見えていないのか?)」

ズサッ!

しかしジェトーリオの見え難い反則を混ぜたディフェンスを突破する事はカペロマンには難しかった。
ただしドイツもただ単純にカペロマンの単独突破に期待していた訳ではない。

ジェトーリオ「それだけじゃ僕は抜けないよ…〜ん!?」

放送「ジェトーリオくん奪いました!…ああっと、しかし!」

シュナイダー「上手いディフェンスだ。ではボールキープの方はどうだ?」

ジェトーリオ「や、ヤバッ…!」

225 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/16(水) 00:58:57 ID:hW5I0rKs
ドゴォオオッ!

ジェトーリオ「ぐべぁああああ〜っ!!」

シュナイダー「こっちは大した事はないな」

カペロマン「おお!良い気味だぜ!」

ゲルティス「…PA内に微速後退。敵に時間を消費させ、切り込みかシュートの二択を強制しろ」

ドトール・アマラウ・ディウセウ『おう!』

放送「すかさずシュナイダーくんに奪い返され、ジェトーリオくん吹っ飛ばされた!
ブラジル、遂に自陣にドイツの侵入を許してしまいました!ドイツの最初のシュートが生まれるか?」

ドイツ側もまたカペロマンが止められた時用にシュナイダーが寄せており、ボールの再奪還に成功した。

中山「おおっ!今のはドイツの読み勝ちか」

日向「だが…ここからどうするつもりなんだろうな?」

シュナイダー「(前には…ドトール、アマラウ、ディウセウの3人か…)」

こうしてとうとうエースストライカーを筆頭に攻め入る事に成功したドイツだったが、
そこから先をどうするかが問題だった。ジェトーリオを突破してもまだDFは3人も残っており、
どの様な攻め方をしても対応が出来る体勢。勿論グズグズしていたらブラジルのMFが戻ってくる。

226 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/16(水) 01:02:22 ID:hW5I0rKs
ポブルセン「何してやがるシュナイダー!撃たないんなら俺に寄越せ!」

シュナイダー「…いいだろう。撃て」

ポンッ。

放送「シュナイダーくんチャンスエリアに駆け込んでから…左にパス!ここにはポブルセンくんだーっ!!」

シュナイダーはドリブルしながら考えた後、ポブルセンに撃たせる事にした。
そのまま通じれば良し、弾かれるのなら自分が追撃すれば良しと判断して。

ポブルセン「ブラジル人どもよ!俺の力を思い知れ!そして…後悔しろーーーっ!!」

グワアアアアアアアアアッ!!

放送「ポブルセンくんのマーダーショット!かなり強力なシュートです!」

ディウセウ「よしっ!いっちょやってみっかァ!」

ゲルティス「(この状況でのマーダーショットがディウセウを突破する確率…55%)」

バギュォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

ディウセウ「うぅううううりゃーっ!!」

ボグォオオオオオオッ!
ズズズズズ…
ポトッ。

ポブルセン「な…なにィ!?」

227 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/16(水) 01:03:57 ID:hW5I0rKs
ドイツの目論見は叶わなかった。ポブルセンのマーダーショットはディウセウがブロックに完全成功した。
やっと撃てた一本目のシュートはキーパーまで届かなかったのだ。

放送「止めたーーーっ!!ディウセウくんガッチリブロック!巨体を活かして踏ん張り
シュートの勢いに打ち勝ち、弾く事すらせずトラップしました!これはファンプレイです!」

ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

観客「いいぞいいぞディウセウ!」「ちょっとヒヤッとしたが、これなら安心だな!」

森崎「あー、ディウセウはブロック力も上がってるな。当然っちゃ当然だが」

翼「一年間あったんだ。リオカップの時よりはパワーアップしているだろうさ」

松山「でも、ビデオから想像していた姿より更に強いんだが…」

三杉「この大会はこれまで楽勝続きだったからね。新技をいくつか隠していたんだろう」

ディウセウ「ヘッヘヘー…」

ポブルセン「野郎ッ…!」

シュナイダー「(これは…相当な我慢を強いられる試合になるかも知れん…)」

シュート数で圧倒されそうな上に、折角撃てたシュートも厚い壁に阻まれる。
苦戦を予感したシュナイダーの顔は普段より更に鋭く厳しい物になっていた。

228 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/16(水) 01:05:10 ID:hW5I0rKs
上記5レスのコピペをお願いします。

229 :森崎名無しさん:2013/10/16(水) 01:05:42 ID:???
行ってきます。

230 :森崎名無しさん:2013/10/16(水) 01:09:24 ID:???
完了です。

231 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/22(火) 00:15:38 ID:JziXiKPw
ブラジルは更に苛烈な攻撃を続けていく。

ディウセウ「そーりゃっと!」

ボッコォオオオオオオオン!

放送「ディウセウくん大きく蹴り上げた!これをトニーニョくんがジャンピングトラップ。
ここからネイくんとのコンビプレイで攻め上がるのでしょうか?」

トニーニョ「(いや…今回は俺だけで行く。上がれ、ネイ)」

ネイ「(オッケー)」

ダダダッ!

放送「いや、二人の距離は開き気味です。どうやらトニーニョくん、しばらくは自力で攻め上がる模様!」

メッツァ「(あいつもドリブル上手いんだよなー。上手くカルツと連携しないと…)」

トニーニョ「そんな時間をやると思うか?」

ダダダダーッ!
ヒュッ!

メッツァ「えっ!?」

放送「ここでトニーニョくん加速!メッツァくんは驚いたのかノーチェックで行かせてしまいました!」

232 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/22(火) 00:17:25 ID:JziXiKPw
トニーニョは単独で勝負したがらないメッツァの心理を読み、猛ダッシュで彼を置き去りにした。

カルツ「何やってやがるメッツァ!ええいシェスター、援護を!」

シェスター「分かっているさ!」

トニーニョ「(よし、ここで使うべきだ)」

グワアアッ!

放送「ああっとトニーニョくん振りかぶった!?これはロングシュートか?」

カルツ「(こんな距離でシュート?そんな馬鹿な事をしてくれるんだったらむしろラッキーだ)」

シェスター「(これはパスだ!つまり、俺のホウセンカが物を言う!)」

バッコォオオオオン!
ギュワーーーン!

更に逆サイドに流す大きなパスを出す。その軌道にはカルツとシェスターの二人が居た為
このパスの成功率は高くないだろうと思われた。

カルツ「(なんだこりゃ!?やたら速くて高いぞ!)」

シェスター「(届かない…けど、サイドラインを超えるだろうこれは…)な、なにィ!?」

放送「いや、パスです!速くて高い…高すぎるか!?いや、こ、これは!」

233 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/22(火) 00:18:55 ID:JziXiKPw
翼「あれは…!ドライブパスじゃないか!」

ギュルルルルン!

しかしシェスターの予想と頭上を越えていったパスは強烈なドライブ回転により
狙い通り逆サイドにちょうどいい高さに落ちる様になっていた。

トニーニョ「甘いぞドイツ。俺にもこれ位は出来る」

森崎「あの野郎…これも昔に使ってりゃいい物を…」

ダダダダッ!

マウリシオ「ナイスパス!こいつは貰ったぜ!」

バッ!グルンッ!
グワァアアアアアアアアアアアアアアッ!!!

放送「この高いボールに駆け込むのはマウリシオくんだ!高くジャンプして
オーバーヘッドキックに行きます!クランケくん追いすがるが、間に合いそうにない!」

翼「!!?」

若林「あ、あのフォームは…!」

ミューラー「(フン。あんなキック力の無さそうな奴のオーバーヘッドなど…!?)」

バッ!

234 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/22(火) 00:20:10 ID:JziXiKPw
マウリシオ「いっけぇええええええええ!!」

ブワッギュルァアアアアアアアアアアアアアアッ!!!

放送「マウリシオくんのオーバーヘッドキック…!違う!」

トニーニョのセンタリングからマウリシオが放ったシュートはただのオーバーヘッドキックに見えた。

ギュゥウーーーーーーン!!
グ、グ、グッ!

下に向かって打ち下ろされた筈のそのボールが非常識にも上に曲がり始めるまでは。

岬「翼くんのドライブオーバーヘッド…!?」

松山「マジかよ!」

翼「(マウリシオが…これが出来るなんて…!)」

マウリシオ「(俺は年下ってハンデに負ける気はサラサラないんですよ、ツバサ!)」

ミューラー「クッ…こんな…小細工になどォ!」

ブンッ!
バチィイイン!

放送「ドライブオーバーヘッドだーーーっ!!しかしミューラーくんかろうじて弾く!」

235 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/22(火) 00:21:15 ID:JziXiKPw
マウリシオ「(げっ、これでもダメなのか?…まあいいや)」

予想外の大技に間一髪で気付いたミューラーだったがそれでも対応の遅れは拒めず、
咄嗟に腕を振り上げて不恰好に弾き上げるのが精一杯だった。

ネイ「チャ〜ンス♪」

ダダダダッ!
グワアアアッ!

それはつまり、ブラジルのチャンスが継続すると言う事である。

ミューラー「…おのれェ!」

放送「ボールは逆サイド!ネイくんだ!ネイくんが合わせに行っているーーっ!!」

観客「よっしゃーーーっ!!叩き込め!」「キャーーーー!決めてネイーーーーッ!!」

フライハイト「拙い…!」

ヨハンセン「やらせるかーっ!」

ダダダッ!

ネイ「よっと!」

ポコン。
ギュルンッ!
グワアアアアアアッ!

236 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/22(火) 00:22:28 ID:JziXiKPw
フライハイト「(かわされた…が、これなら!)」

ねじ込みを狙うネイは得意のディレイドスピンボレーでDFを振りきり、シュートに行った。

ネイ「決めるぜ!…えっ!?」

シュウウンッ!

ミューラー「うぉーーーーーっ!!」

バギィイイイイイイン!

だがDFをかわした僅かな時間を利用したミューラーが、体勢の悪いまま飛び出しもう一度ボールを跳ね上げる。

放送「おおおおお〜〜っとォ!?しかしミューラーくんが物凄い勢いで飛びついたァ!
シュートが阻止され、ボールは更に弾かれて行く!」

観客「ウッソー!?何でそこに居るのよ!」「折角のネイのシュートだったのに!」

ネイ「(冗談だろ…なんであそこから間に合うんだよ…)」

ミューラー「…くうっ!?」

トニーニョ「まだだ、今度こそ!」

バッ!

237 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/22(火) 00:23:30 ID:JziXiKPw
ここで更にシュートを撃たれていたらドイツは今度こそ失点していたかも知れない。
ブラジルもそれを狙ってトニーニョがこぼれ球に向かって飛んでいた。

マーガス「フザけるな!いい加減にしとけよ!」

バッ!

トニーニョ「うっ!?」

バコォオオオン!

だがドイツもマーガスが戻ってきて競り勝った事でやっとクリアに成功し、
3連続でシュートを浴びる事はかろうじて阻止した。

放送「これをトニーニョくんとマーガスくんが競り合い…マーガスくんクリア!
ブラジル、惜しくも畳みかけきれませんでした。前半18分、ここまで優勢に攻めていますが
ミューラーくんを中心とした粘り強い守りに後一歩の所で持ち堪えられています」

観客「くっそぉ、惜しい〜!」「まあまあ、ここは素直にドイツを褒めてやろうじゃないか」

森崎「ったく、一体いくつ新技用意してきやがったんだブラジルユースは」

シュナイダー「(これは…危険だ。危険な試合だ…!)」

こうしてピンチをまた切り抜けたドイツだったが、キャプテンのシュナイダーは冷や汗を禁じ得なかった。
ここまでのシュートはブラジルが5本に対しドイツはわずか1本。しかもドイツのシュートは
GKまで届いていないのに対し、ブラジルのシュートは全てミューラーの奮闘によって防がれている有様。

試合展開がブラジルの一方的優勢になっているのは火を見るよりも明らかだった。

238 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/22(火) 00:24:38 ID:JziXiKPw
上記7レスのコピペをお願いします。

239 :森崎名無しさん:2013/10/22(火) 00:25:30 ID:???
行ってきます。

240 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/24(木) 00:49:49 ID:sK4QhCMg
ドイツは2度目の反撃のチャンスの先陣をメッツァに切らせた。

放送「このこぼれ球はメッツァくんがフォロー!ドイツにとっては久々の攻撃チャンスです!」

シュナイダー「上がれメッツァ!ネイとトニーニョが戻っていない今がチャンスだ!」

メッツァ「分かってるよ!(でも…)」

ダダダダッ!

放送「パサーとして知られるメッツァくんですが、ここはドリブルで攻め上がります。
あっと、ブラジル誰もチェックに行かない?ネイくんとトニーニョくんが戻りに
走っていますが、このままではブラジルサイド奥深くまで攻め入られてしまうでしょう」

サンタマリア「(メッツァにチェックに行っても、パスカットは難しい。
それよりも他の奴らのマークを固め、パスを出しても意味がないと言う状況を作る)」

メッツァ「(やっぱりこうされちゃうよね〜…さて、どうしたものやら)」

幸運にも、メッツァは軽視された為にマークが緩く今度はボールをブラジル陣内に運ぶのは容易だった。
不幸にも、メッツァがボールを運んだだけでは決定的なチャンスを作るのは容易ではなかった。

山森「パスの出し所に困っていますね…」

若林「メッツァは自分で決定的な仕事は出来ない。故に放置されやすく、
ボールを前に運びやすくなると言うメリットはあるが、そこからどうするかが問題だ」

241 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/24(木) 00:51:01 ID:sK4QhCMg
メッツァ「(…相手の予想通りだろうけど、シュナイダーの体力を余らせないのが一番か)」

バコッ!

放送「ここでシュナイダーくんにパスが通った!ドトールくんとアマラウくんが詰めに行く!
ここで抜かせてしまってはドイツのシュートチャンスになってしまう!」

メッツァは悩んだ末にシュナイダーを頼る事にした。マーガスとカペロマンがしっかりマークされており、
ポブルセンが先程防がれていてはもうシュナイダーの個人技に頼る事しか思いつかなかった。

シュナイダー「(不利だと分かっていてもやるしかないか…!)」

バババッ!

ドトール「無駄だ。通しはしない」

アマラウ「ちょっとムシが良すぎないか、ってな?」

ズザザァッ!
バチィーーーン!

シュナイダー「くっ…!」

放送「通さない!ドトールくん上手くこぼしました!あっとしかし!」

ダダダッ!

カペロマン「まだだ!俺が居るぜ!」

放送「カペロマンくんが中央に寄ってきていた!これをフォロー!」

242 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/24(木) 00:52:43 ID:sK4QhCMg
しかしシュナイダーはアマラウのサポートを受けるドトールにしっかりマークされており、
ドリブルで抜き去る事が出来ずボールをこぼされてしまう。これをカペロマンがフォローしたが、
すぐにでもジェトーリオに追いつかれそうになったカペロマンはすぐ撃つしかない。

ジェトーリオ「あれっ?いいのかなー、君サイドじゃないと役立たずじゃん」

カペロマン「余計なお世話だ!くらえっ!」

グワアアアアアアアアアッ!!

放送「すかさず振りかぶる!カペロマンくんのサイドワインダーだーーーっ!!」

ゲルティス「俺に任せろディウセウ(この位置からのサイドワインダーの得点確率…5%)」

ディウセウ「いいのか?んじゃオラはフォローに備えるぞ」

カルツ「(くそっ…あの位置からじゃ多分…)」

バッコォオオオオオオオオオオオオオオオン!!

ギュインギュインギュインギュイン…!

ゲルティス「(キャッチ成功確率76%…)」

バッ!
シュィイイイイイイイイイイイイン…!

森崎「!!」

ガシイッ!

243 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/24(木) 00:53:50 ID:sK4QhCMg
ゲルティス「キャッチ成功」

カペロマン「…くそっ!」

放送「しかし止めたーーーっ!!ゲルティスくん物凄い反応速度でガッチリキャッチ!
左右にあれ程ぶれるシュートを迷いなく正確に掴み、トレードマークのダークイリュージョンの
凄さを見せつけました!流石はACミラン所属のキーパーマシンです!」

観客「よっしゃー!流石ゲルティス!」「どーしたドイツ!全然ダメじゃないか!」

赤井「出たっス!あれがゲルティスのセービングです!」

三杉「森崎に近いタイプだな。凄い瞬発力を伴ったセービングだ」

森崎「チッ。生意気な…正面からのサイドワインダーなんかキャッチ出来て当たり前だっての。
ありゃサイドから独特の軌道で惑わすから効果的なんだよ。正面からじゃただのツインシュートみたいなモンだ」

岬「うん。カペロマンがわざわざ中央で撃たされた時点でドイツの負けだね」

日向「このままじゃドイツは無様に負けるだけだ。どうするつもりなんだか」

止むを得ず即撃ったカペロマンのサイドワインダーは類まれなる瞬発力を見せた
ゲルティスのセービングに完全に阻まれた。ドイツはこれでやっとシュートを敵GKに
届かせたが、その結果は全く勇気づけられない物だった。

ルディ「(いかん…こうまで攻防両方で圧倒されるとは!このままでは先制点を奪われた時点で負けかねない!)」

シュナイダー「………くそっ」

244 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/24(木) 00:55:35 ID:sK4QhCMg
上記4レスのコピペをお願いします。

245 :森崎名無しさん:2013/10/24(木) 02:52:00 ID:???
いってきます

246 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/29(火) 00:58:24 ID:vl96oUyI
ゲルティスがあっさりサイドワインダーをキャッチした事で、当然またブラジルの攻撃が始まる。
ここでシュナイダーは決断を迫られた。

シュナイダー「(…戻るべきか、戻らぬべきか…)」

この試合彼はここまでカウンターに備え前線で張っていた。
基本的に彼は典型的なストライカータイプで、守備は前線では行うが自陣奥深くまで戻る事は殆どない。

こう表現すると人によっては守備貢献をしない我儘なFWと評するかも知れないが、
速攻に備える事で己の攻撃力で敵チームを威圧するのもFWの仕事の一つである。
FWが攻撃よりも守備を重視し自陣に戻れば当然チームの攻撃力は落ちるし
敵チームのDFが攻撃参加を得意とするタイプであれば積極的にそれを狙ってくるであろう。

だがそれらを承知した上でシュナイダーは今は自陣に戻り守備とボールキープに貢献すべきか真剣に悩んだ。
このまま攻撃され続ければ遠からず失点する確率はかなり高い。
少なくとも試合終了まで無失点のまま切り抜けられる事を期待するのは楽観的に過ぎるだろう。
ならば彼も自陣内でボール争いに関わり、試合の流れを変えるべきではないのか?



ルディ「(くそっ…私の見通しが甘かったと言うのか?だが、これでは修正する箇所など…)」

同じタイミングで彼の父親であるルディ監督も悩んでいた。昨晩与えた指示が殆ど役に立っていないのはまだいい。
作戦にミスがあったのならそれを修正すれば試合の流れを変えられる可能性があるからだ。

だが相手は攻撃力も守備力も想定していた範囲を優に超えており、しかも何か奇抜な事をしている訳でもない。
両チームが自分たちの得意な戦い方で真正面からぶつかりあった結果ブラジルが優勢になっているだけなのだ。
つまりそもそもミスなどしていないのだから、都合よく流れを変えられる修正箇所などない。
正攻法の修正ではなく奇策ならば話は変わるが、勿論それは多大なリスクを伴う。

247 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/29(火) 00:59:40 ID:vl96oUyI
ルディ「(ダメだ…!いっそ私が無能ならまだ良かった!それなら打てる手が何かしらあった筈なのに!
今のままでは選手達が耐え抜き、反撃の機会をみつけるまで待つしかない!…なんと無力な監督だ)」

結果、ルディ監督は動きたくても動けなかった。
最初からベストメンバーを出しているのだから流れを変えられるスーパーサブなど居ない。
またドイツユースにはユーテリティプレイヤーが少なく、特に大胆にポジションチェンジ出来るのは
フライハイト位の物である。フォーメーションを弄って光明を見出すのも難しい。

ルディ「(いや…今、私が監督としてすべき事は選手達を…特に守備陣を信じる事だ。
ブラジルの攻撃は変幻自在の剣林弾雨。しかし問答無用で装甲を貫ける大砲は持っていない。
もし持っていたらとっくに使っていただろう。先制点が喉から手が出る程欲しいのは向こうも同じ。
故に…勝機はカウンターに有りだ!待っていればチャンスは必ず来る!その為には…)」

焦りに耐え抜いた熟慮の末、ルディ監督は動きたくても動けないのではなく、動きたくても動かない事を決めた。
藪蛇をつつく誘惑に耐え自分の作ったチームとそれを構成する選手達を信じる無策の策。
それこそがこの試合の勝利への道だと信じて彼は何も動かずじっと見守り続けた。
彼の息子であるシュナイダーが万が一誘惑に負けてしまった場合はすぐさま止めるつもりで。

ルディ「(お前だけは守備に下がってはいけないぞ、カール)」



カルロス「(相変わらずシュナイダーは前線に残っているのか?)」

サンタマリア「(ダメだな。ジェトーリオのサインは相変わらずだ)」

ブラジルユースもまた、シュナイダーの動きに注目していた。
それもサンタマリアが直接見るのではなくゲルティスからジェトーリオを経由したサインで。
彼らはシュナイダーに自分が観察されている事を視線で気付かれたくなかった。

248 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/29(火) 01:01:20 ID:vl96oUyI
つまり、彼らはシュナイダーに守備に戻って欲しかったのである。

カルロス「(作戦は7割がた成功している。2トップ対策、攻撃権の独占、シュートラッシュ…
全て実現出来ているが、ミューラーが予想以上に固い事とシュナイダーが守勢に
回ってくれていないのが問題だ。奴を自陣に閉じ込めれば9割がた勝利が決まるんだが…)」



シュナイダー「(…戻らない。俺は戻ってはいけない!)」

ブラジルユースの目論見は外れた。わざわざサインを使い気付かれない様配慮したのは無駄になった。

シュナイダー「(ここで戻ってもジリ貧になってブラジルを喜ばせるだけだ。
俺が守備に戻ればキープ率は上がるだろう。だがそれは自陣内のキープ率であり
敵陣に攻め込める時間はむしろ減る。そしてそれはシュートチャンスの減少に繋がるんだ。
ブラジルも見た目程余裕がある訳じゃない。あれだけ撃ちまくっていてもミューラーを
崩せない事は必ず近い内に苛立ちと油断に繋がる!その一瞬のスキこそが反撃のチャンスだ!)」

シュナイダーは熟慮の末にあくまで前線で待ち続ける事を決断した。
この決断が前半と先制点の行方を左右する事になる。

放送「さあここでザガロくんがボールを持ちました!丁度いいシュートレンジです!」

249 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/29(火) 01:02:49 ID:vl96oUyI
上記3レスのコピペをお願いします。

250 :森崎名無しさん:2013/10/29(火) 01:13:57 ID:???
行ってきます。

251 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/30(水) 23:38:22 ID:15HCzSnI
後半23分、またしてもドイツ守備陣を引っ掻き回して作ったチャンスで
シュートを撃ったのはザガロだった。

グワァアアアアアアアッ!!

ザガロ「そろそろ諦めやがれ!ぬぉおおおおおお〜っ!!」

バッグワァアアアアアアアアアアアアアアン!!
ギュルギュルギュルギュル!

放送「ザガロくんのダブルイール!今度こそ決まるか?」

ミューラー「諦めるのは貴様らだ。その程度のシュート、何本撃とうと…」

バッ!
バゴォオオオオオオオン!

ミューラー「俺には通用せん!」

ザガロ「な、なにィ!この野郎…!」

それは適切なシュートレンジからブロッカーの穴を上手く突いた良いシュートだったが、
ミューラーは衰えぬキレを見せ、これも上手く弾いた。

フライハイト「(ミューラーは良く持ち堪えている…だがこれ以上それに依存する訳にはいかない。
ブラジルも試合開始直後からずっと優勢だった事で緩み始める…流れを変えるならこのタイミングだ)」

ダダダダッ!

そしてフォローしたフライハイトがドリブルで上がり始めたのがドイツの反撃の始まりだった。

252 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/30(水) 23:39:33 ID:15HCzSnI
放送「しかしこれも防がれました!まだ得点は…あっと、これをフォローしたフライハイトくん
ドリブルで上がり始めた!攻められっぱなしに堪らずオーバーラップで打開を図ったか?」

サンタマリア「(唯一のブロッカーであるフライハイトが上がってきたか…奪えばチャンスだ!)」

フライハイト「(…ドリブル勝負は危険だ。パスがベターだが、ベストな選択は…)」

この時フライハイトは自分がブラジル陣内まで攻め込むつもりはなかった。
パスで味方に託すか、それ以上の事が出来る様味方がフォローしてくれる事を期待していた。

カルツ「フライハイト!俺にやらせろ!」

フライハイト「…ナイスフォロー」

クルッ!
ダダッ!

サンタマリア「なっ…カルツが!?」

カルツ「(ブラジルユースめ…認めるぜ。お前らは上手い。嫉妬が堪え切れない位にな。
基本も技術も両方とも俺より上だ…だが上手いイコール強いイコール勝てるじゃないんだぜ)」

彼の期待にはカルツが答えた。小柄さを利用してフライハイトを遮蔽に使い、
サンタマリアの視線から隠れてフライハイトの後を追っていた。
それを察したフライハイトはボールを置き去りにしながら反転し、
カルツに攻撃を託して自分は守備に戻って行った。

253 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/30(水) 23:40:39 ID:15HCzSnI
カルツ「(強い奴が勝つんじゃない、勝った奴が強いんだ!ってのはウチのキャプテンの座右の銘でな。
俺はその心がけで何もかも俺より上を行く天才に勝った事がある。今回もそうさせてもらうぜ!)」

サンタマリア「くっ、マウリシオ!フォローを…」

カルツ「遅いぜよ!」

ガガガガッ!
ドゴオッ!

サンタマリア「ぐはぁ!」

不意をつかれたサンタマリアはカルツを止める事が出来ず、自陣内への突入を許してしまった。
ブラジルユースの守りにほころびが出来た瞬間だった。

放送「いや、カルツくんだ!サンタマリアくん吹っ飛ばされた!ドイツ、業を煮やしたか強引な攻めだ!」

翼「カルツが上がってきた…!」

若林「開き直ったか…だが、さっきからカルツは守備であまり貢献出来ていなかった。
ならいっそ攻撃に転じた方が良いかも知れん。なによりカルツはノーマークには出来ない選手だ」

日向「…おい赤井。ブラジルのGKの一対一能力はどんなモンだ?」

赤井「えっ?えーと、ゲルティスは…そうですね、ヘルナンデスに一段劣る位ッスよ。
もしカルツに一対一に持ち込まれちゃったら割とあっさり失点するかも…」

ウワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

観客「おいおい、攻められているじゃないか!」「早く止めろよ!失点するんじゃない!」

254 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/30(水) 23:46:09 ID:15HCzSnI
ジェトーリオ「もう、何やってるのさ!マウリシオ、マーク代わって!フリーにしなきゃいいから!」

マウリシオ「お、おう!」

ゲルティス「シュナイダーとマーガスのマークを外すな。カルツの突破にも備えろ。
カペロマンとポブルセンは撃たせてもいい、俺が止める」

ドトール・アマラウ・ディウセウ『おう!!』

シュナイダー「(対応はしているが、焦り出したな…完璧な守りなどない。
相手がリスクを覚悟すれば尚更の事だ…いける!)」

ここでブラジルは堪らずジェトーリオがカバーに入り、カルツを止めに行こうとした。
このままカルツにみすみす一対一の機会を与える訳にはいかないと言う判断による行動である。
だがカルツが狙っていたのは自力の得点ではなかった。

カルツ「(よし…いい感じに乱戦になってきたぜ。マーガスの位置を確認して…今だ!)」

ボコォン!

ディウセウ「おっ、ロブか!アマラウ、オラと来てくれ!」

アマラウ「分かっていらァ!…えっ!?」

カルツ「おっと、ごめんよっと」

アマラウ「て、てめェ!」

ゲルティス「(…計算外!)」

255 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/30(水) 23:47:17 ID:15HCzSnI
カルツの狙い。それは自分のドリブルでブラジルの守備をかき回してからマーガスを使う事だった。
無論ただ単にマーガスに上げるだけではアマラウとディウセウの二人がかりにやられる確率が高い。

放送「カルツくんボールを横に浮かせた!これにマーガスくんが合わせに…
あっと、クリアに行っているのはディウセウくんだけだ!?アマラウくんダッシュが遅れている〜っ!!」

ディウセウ「いっ!?オラだけかよ!」

マーガス「(すまんカルツ!これだけお膳立てされたんだからやってみせる!)」

よってカルツは狭いチャンスエリアに駆け込み、タイミングと位置関係を吟味してからボールを浮かせた。
彼自身の体が障害物となり、アマラウが一瞬だけダッシュが遅れてしまう様にして。

バッ!
バッ!

ディウセウ「やべっ!キャ!ノ…」

マーガス「無駄だッ!俺は世界一のポストプレイヤーだ!」

ガゴゴゴォオッ!!
ドガアアッ!

ディウセウ「んぐぁああああ〜っ!!?」

マーガス「後は頼むシュナイダー!」

全てはシュナイダーに絶好のチャンスでシュートを撃たせる為である。

放送「ディウセウくん吹っ飛ばされた!ドイツのポストプレイが…成功してしまったーーーっ!!」

256 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/30(水) 23:48:22 ID:15HCzSnI
シュナイダー「(よくやってくれた、皆)」

グワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!

ドトール「いかん…間に合わない!」

アマラウ「くそっ、やってやるよ!やりゃあいいんだろ!」

ゲルティス「(ネオファイヤーショットによってゴールを奪われる確率…51%!)」

放送「シュナイダーくん振りかぶる!ネオファイヤーだ、ネオファイヤーが来ます!」

観客「ギャーーー!!」「守れゲルティス!」「何とかしろォ!」「何やってんだ!」

シュナイダー「ここで決める!ドイツユースのキャプテンとして先制点を奪う!」

森崎「………」ゴクリ



             シュナイダー「 N E O   F I R E ! ! ! 」

          ズワッグォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンン!!!!




257 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/30(水) 23:49:51 ID:15HCzSnI
ギュグォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!
ドガアアアアアッ!

アマラウ「ぐべがーーーっ!!」

ゲルティス「…ハァアアアア!」

バッ!
シュィイイイイイイイン…!
ガシィイイッ!!

シュナイダー「!!」

ギュルギュルギュルギュルギュル…!

ゲルティス「(威力…想定以上!推進力…不足!握力で補填…不可!!)ガ、ァッ!」

バチィイイッ!
ギュパァーーーーーーン!
ドゴォオオオオッ!
ポン、コロコロコロ…

シュナイダー「…ふぅ」

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

前半27分、シュナイダーのネオファイヤーショットがアマラウを吹き飛ばした後に
一度はキャッチに成功しかけたゲルティスの両手を弾き開かせてブラジルゴールを突き破った。

258 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/30(水) 23:51:50 ID:15HCzSnI



ブラジル 0−1 ドイツ



大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
10ゴール ストラット
9ゴール シュナイダー、日向
8ゴール カルロス、ディアス
6ゴール ザガロ
5ゴール 火野、ビクトリーノ
4ゴール 翼、カペロマン、森崎、ランピオン、カマーチョ
3ゴール ポブルセン、ナポレオン、ピエール、チャンドラー、ロリマー、ミハエル、サトルステギ
2ゴール トニーニョ、マーガス、李邦内、李邦坤、アルシオン、イスラス、レンセンブリンク、三杉
1ゴール ルーク、肖、岬、山森、フライハイト、ネイ、ロペス、ガルシア、クライフォート、
     カイザー、マッハー、クリスマン、政夫、ディウセウ、マウリシオ

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
6アシスト アルシオン
5アシスト サンタマリア
4アシスト 岬
3アシスト マーガス、翼、ダ・シルバ、ネイ、チャンドラー、火野、パスカル、ランピオン、
2アシスト カペロマン、カルロス、バンビーノ、カルツ、ピエール、王、森崎、トニーニョ
1アシスト カルツ、メッツァ、テイラー、飛、山森、早田、ビクトリーノ、エスパダス、クリスマン、イスラス、シェスター、
      バビントン、クライフォート、カイザー、和夫、ジェトーリオ




259 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/10/30(水) 23:53:02 ID:15HCzSnI
上記8レスのコピペをお願いします。

260 :森崎名無しさん:2013/10/30(水) 23:54:04 ID:???
行ってきます

261 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 10:53:50 ID:cg/e3gAY
ドイツが先制ゴールを決めた瞬間、ほんの僅かな間だけ競技場の時間が止まった。

放送「ゴ…ゴ〜〜〜ルゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!
前半27分、シュナイダーくんのネオファイヤーショットがブラジルゴールを突き破りました!
攻めに攻めまくっていた筈の矢先のまさかの失点!ブラジル、カウンターで先制されてしまいました〜!」

ギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

観客「なっ…何やってんだーーーっ!」「バカヤロー!あっさりカウンターさせやがって!」
「あれだけ押していたのに何で先制されているんだよ!」「油断しているからこうなるんだ!」

無論それが長く続く訳もなく、動揺しながらの実況が放送されると共に観客が悲鳴混じりに
怒号を上げ、彼らの期待を裏切ったブラジルユースを糾弾する。
ブラジルの先制点は時間の問題だと思われた所に逆に先制されてしまっては彼らの怒りも
無理のない事であり、中立の立場の全日本ユースの選手達も大きな驚きに満たされていた。

日向「…ドイツが先制しやがったか。それも良い時間帯だ」

三杉「ブラジルに隙があった…と言うよりは、ドイツがじっとカウンターチャンスを
伺っていたんだろうね。フライハイトとカルツの働きが絶妙だった」

松山「マーガスも2人がかりじゃなければ抑えられなかったのが大きいんじゃないか?」

若林「マーガスはそれ位はやってくる。一番大きいのはシュナイダーのここぞと言う時の
勝負強さだ。ここで決められなかったらこれ以降の試合展開の天と地程の差が出ていただろうよ」

中山「キープ率やシュート数の比較で思える程ブラジルが圧倒していた訳でもなかったんだな…」

森崎「へっ、どうだ翼。見事に俺の言った通りになってきたぞ」

翼「何を勝ち誇っているのさ。ブラジルがこの程度で参る訳がないだろう?本当の勝負はここからだ」

262 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 10:56:31 ID:cg/e3gAY
ルディ「(よしっ…よし!我慢勝ちだ!良い精神力だ、皆!これでぐっと戦いやすくなる!)」

ロベルト「(えっ?あれ?何でいきなりゴールされているんだ〜〜〜!?
い、いや落ち着けロベルト。たった1点、たった1点だ。すぐに取り返せる…よな?)」

無論両チームの監督も心を動かされない訳がなく、ルディは劣勢に晒されながらも
耐え忍んでから掴んだチャンスをモノにした選手達を誇りに思い、
逆にロベルトは混乱しながらも必死に冷静さを装い口を閉ざしていた。
そしてもう一人、このゴールで心を乱された者が居た。

コインブラ「(…それ見た事か)」

ブラジルユースベンチで腕組みをしていたコインブラである。

コインブラ「(ドイツのミューラー相手にあの程度のシュートを連発してもゴール出来る確率は高くない。
ねじ込みを狙うにしても、ミューラーは飛び出しが強いしクリアの得意なフライハイトも居る。
下手な鉄砲数撃ちゃ当たると言っても、その間に大砲を当てられては何の意味も無いだろうに…)」

昨夜、自分の力なしではドイツが勝つだろうと予想していたコインブラは今
腕組みをしながら苛立ちに顔を歪めていた。双方の戦力を比べた上でブラジルユースの戦術を
考慮した結果、自分が懸念していた通りにブラジルがやられていく。
実に不愉快な光景だった。

コインブラ「(このままでは前半中にドイツがもう1点取るかも知れん。
カルロス達が焦って前がかりになれば、ドイツは確実にそれを突いてくるだろう…
なによりシュナイダーはまだ何か見せていない切り札を隠している気がしてならん)」

彼の視線の先ではちょうどシュナイダーがブラジルゴール前から引き上げる所だった。

263 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 10:58:14 ID:cg/e3gAY
ゲルティス「……………」

シュナイダー「(なんだコイツの目は…俺を観察しているのか?)」

見事先制点を上げたシュナイダーだったが、クールな彼は派手な
ゴールパフォーマンスをせず短くガッツポーズをして息を整えるだけだった。
それが幸いし彼はゲルティスが自分を無表情に見つめている事に気付けた。

ゲルティス「(データは取れた…もう0.2秒早く反応すればいい)」

シュナイダー「(この目…ゴールを奪われた悔しさが何処にもない。だが怯えも全くない。
次こそ止めてみせると言う闘志すらない。まるで機械が別の機械をチェックしている様だ…
となると、長時間こいつに観察する時間を与えるのは良くないな)」

ゲルティスは異様な程に冷静にシュナイダーを見つめていた。
それに不気味な脅威を感じたシュナイダーはさっさと自陣に戻り、仲間達と合流する。

マーガス「ナイスゴール、シュナイダー!流石だぜ!」

カルツ「ちゃ〜んと期待に応えてくれたのう。バクチに出た甲斐があったぜ」

カペロマン「全く、何時も何時も美味しい所持っていきやがって」

シュナイダー「…喜びすぎるな。これでやっと互角になった位だ」

メッツァ「えっ?これで互角?」

当然チームメイト達は先制点を大喜びしていたが、シュナイダーはそれを一喝して冷ました。

264 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 10:59:39 ID:cg/e3gAY
シュナイダー「リードは出来たが、カウンターを成功させただけでは戦況は変わらない。
シュート数もキープ率も向こうが圧倒していると言う現実は変わらないんだ」

シェスター「そうだけど、リードされたらあいつ等も萎縮するんじゃないか?
もしくはそれを乗り越えようとして、逆に前がかりになるんじゃないか?」

シュナイダー「後者はまだしも、前者は期待できない。こっちに戻ってくる間に
見てきたが、奴らは殆ど動揺していない。元々点を取って勝つつもりだったんだ、
先に一点取られても大した問題じゃない…その思いが奴らを支えている。それともう一つ」

カルツ「なんだ?…あ、さっきゲルティスと睨み合っていた時の事か?」

シュナイダー「そうだ…いや、違うな。あいつは睨んできてなどいなかった。
俺の全てをまるでコンピュータの様に分析していた。恐らく、次にネオファイヤーを
撃たれた時にどうやって止めるかをシミュレートしていたのだろう」

ポブルセン「グダグダ長いんだよ。だったらどうするってんだよ」

シュナイダー「策はある。フライハイト、チャンスだと思ったら上がってきてくれ」

フライハイト「…アレを使うのか?」

シュナイダー「そうだ。ネオファイヤーを止められる自信があるのなら…
わざわざそれに付き合う必要もない。最適な手段を使って2点目を取り、奴らの心を折る」

フライハイト「…分かった。だが何時チャンスが来るかは運が絡む。辛抱強くあってくれ」

シュナイダー「そのつもりだ。皆、これまで以上に強い精神力で戦うぞ!」

ドイツメンバー『おう!!!』

265 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 11:00:48 ID:cg/e3gAY
一方フィールドの向こう側ではジェトーリオが首を振っていた。

ジェトーリオ「向こうさんの雰囲気からして、油断はしてくれないみたいだね〜」

ネイ「当たり前だバーカ。そんな甘いチームじゃないのは最初から分かっていただろ」

ドトール「…反省の残るカウンターの食らい方だった」

アマラウ「くそっ、小癪な連携使いやがって!…やられたぜ」

ザガロ「何やってんだサンタマリア!あっさり吹っ飛ばされておねんねしやがって!」

サンタマリア「…ああ、俺の失態だ。そろそろ賭けに出てくるかと思っていたが、手段の読みが甘かった」

ディウセウ「そんな事言うなよザガロ〜。オラだってマーガスにやられちまったんだから」

トニーニョ「誰のせいと言う訳じゃない。大きなミスがあった訳でもない。それより気を取り直そう」

マウリシオ「どうするッスか?カルロス」

シュナイダーが観察した通り、ブラジルユースの面々は先制点を奪われた事を悔やみながらも
殆ど取り乱していなかった。彼らの自信はこの程度では全く揺らがない。
いち早く気持ちを切り換えようと言う空気が形成され、チームの闘志は順調に再構築された。

カルロス「どうと言う事もない。カウンターをゼロにしながら攻め続けられる等と言う
都合の良い手段等無いんだ。相手の強さは素直に認めるんだ、だが萎縮するな。
今まで通り積極的に攻めていけば必ず逆転出来る…俺達にはそれだけの力がある」

266 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 11:02:17 ID:cg/e3gAY
トニーニョ「…まあ、何かを変える必要はないな」

ネイ「追う立場になったんだ。より激しく攻撃して当たり前だな」

ドトール「頼んだぞ。守備の微調整はこちらでやっておく」

アマラウ「おう、もうあんな手に引っかかりゃしないぜ」

カルロス「よし、では皆…」

ゲルティス「待ってくれ」

ブラジルメンバー『えっ!?』

ゲルティス「さっきの失点とは無関係に、一つ気付いた事がある。丁度良いタイミングだから
全員に知らせておきたい。ドイツに聞かれない様に俺の側に集まってくれ」

サンタマリア「なんだ?一体何に気付いたんだ?」

ゲルティス「…ドイツの弱点を新たに一つみつけた」

カルロス「!…それは何だ?」

更にゲルティスがドイツに新しい弱点を発見したと言い、その内容を小声で伝えた事で
彼らの士気は更に高まっていく。この士気の高まりが試合のこの後を左右するのは言うまでもない。

267 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 11:03:49 ID:cg/e3gAY
ジェトーリオ「え〜?マジ、それ?」

ザガロ「胡散臭えな…そんな都合の良い事があるのかよ?」

ゲルティス「この試合で実際に戦い、観察して確信した。
恐らくは向こうも気付いていない弱点だろうが…俺には分かる」

ディウセウ「う〜ん。ゲルティスが言うんならそうなんかな〜」

サンタマリア「俺も半信半疑だと言わざるを得ないが…幸いその弱点を突く為に
作戦を変更する必要はない。外れていてもノーリスクならば期待してみてもいいだろう」

カルロス「そうだな。もしゲルティスの洞察が当たっていたら試合終盤に活かせるかも
知れないと思っていたチャンスが予定より早く来る。それなら俺達の勝利は確実になる…が、
それに頼るまでもなく得点するつもりで戦うぞ、皆。気合を入れろ!」

ブラジルメンバー『おう!!』

先制点が生まれても、ドイツもブラジルも戦い方を大筋で変えるつもりはなかった。
両陣営のこの決断が、試合を更にヒートアップさせ次のゴールを、その次のゴールを呼ぶ事となる。

268 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 11:04:51 ID:cg/e3gAY
上記7レスのコピペをお願いします。

269 :森崎名無しさん:2013/11/07(木) 12:13:39 ID:???
行ってきます

270 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:45:20 ID:/BJYohSg
ピィイイイイイイッ!

放送「気を取り直す様にブラジルのキックオフからリスタート!ザガロくん、カルロスくんと
渡ってボールはネイくんに。ここは一つ、トレードマークの美技で士気を盛り立てて欲しい物です」

観客「キャーーー、ネイーーーーッ!!」「ネイー!ドイツなんかやっつけてー!」

ブラジルユースのキックオフ後の仕切り直しを任されたのはネイだった。
甘いマスクと話術と派手な個人技で女性ファンが沢山居る彼の活躍を感じ取り、黄色い悲鳴を上げた。

ネイ「(フフッ、女性ファンの声援には応えなくちゃな)」

ネイはそれに誰も予想しなかった方法で応えた。

ダッダッダッ…
ブンブン。

キャーーーーーーーーーーー!!

滝「あれ…あいつ、手を振ってないか?」

井沢「…女に向けてサービスしてやがる」

来生「ギャハハハ!ドリブル中に何バカやってんだ!」

森崎「(ネイ…お前よりにもよって来生に正論言われてるぞ…)」

翼「………!?」

271 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:46:45 ID:/BJYohSg
放送「お、おおおっ!?なんとネイくん、ドリブルしながら余所見をして観客席に手を振っています…
こ、これはパフォーマンスでしょうか、それともファンサービスでしょうか?」

なんと彼はややゆっくりとドリブルしながら観客席の方を向いて笑顔で手を振り始めたのである。
まるでゴールパフォーマンスの様な余所見行為は誰がどう見てもとんでもない愚行に見えたが、
この時点で一部の者だけは勘付いていた。彼が何をしようとしていたかを。

ポブルセン「テメェ、フザけんなァアアア!!」

ダダダダッ!!

ポブルセンは愚行としか見なさなかった大半の内の一人だった。
元々ネイの様なタイプが特に嫌いな彼は殺意露わに突撃しに行った。

ポブルセン「雌共に媚びるんだったらボールを俺に寄越してからいくらでもしやがれ!」

ネイ「…このボール、欲しいのか?」

ブンッ…
ポーーーン…

それを見たネイはにやりと笑い、ポブルセンを嘲る様な中途半端な勢いで
ボールを浮かせ、ポブルセンの頭上を越えさせた。

ネイ「ならやるよ。取ってこいよ」

ポブルセン「っの野郎ぅゥウウウ〜〜〜!!」

当然ポブルセンは急ブレーキしてUターンし、ダッシュした。
こうすればネイよりも先にボールを抑えられるのは当たり前である。

272 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:48:03 ID:/BJYohSg
メッツァ「えっ!?ちょっ、ポブルセン!」

ポブルセン「ぬわっ!がっ!てめえ、邪魔だ!」

ドタドタッ!
ドサッ!

同じくボールを確保しようとしていたメッツァと揉み合わなければの話だが。

ネイ「なんだよ、やっぱり要らないのか?じゃあお先に〜っ♪」

ポブルセン「キサマァアアアアアア!!」

放送「おおっとネイくんボールを浮かせ…それを取りに行ったポブルセンくんとメッツァくんが
ぶつかった隙に悠々突破!これは周りを良く見た上でのトリックプレイだ!」

若林「!翼、これは!」

翼「ああ…」

三杉「(ん?この二人のこの反応…まさか!)」

森崎「(ネイの奴、ひょっとして…)」

この時点でネイの新たな力に気付いたのはまだ少数だった。

カルツ「上手くやりやがったな。だが俺はそうは簡単に行かんぜよ!」

放送「だがカルツくんが寄せてきた!ネイくん、サイドライン際に追い込まれる!」

273 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:49:53 ID:/BJYohSg
カルツ「(さあて、すぐ傍にラインがあるぜ。右か、それとも俺の股下か頭上か…どっちだ?)」

続くカルツはポブルセンの二の舞を踏むまいと慎重にネイをライン際に追い詰め、
ネイの選択肢を減らそうとした。ライン際に追い込んだ以上それ以上サイドアタックは出来ず、
狭い範囲で彼と勝負せざるを得ないだろうと判断した結果である。

だがネイの次のプレイは彼の予想を裏切る物だった。

ネイ「残念…こっちだぜ!」

ダダッ!

カルツ「なっ!?」

ネイは自分だけサイドラインを跨り、ボールをライン上に保ったままドリブル突破を図ったのだった。
それは本当にラインの上ぎりぎりで、近くに居た副審は思わず笛を吹きそうになった程である。

カルツ「くっ…このォ!」

ズザザーッ!

ネイ「遅いぜ!出直してきな!」

バッ!

意表を突かれたカルツが慌ててタックルを仕掛けても間に合う筈がなく、
ネイは余裕を持ってジャンプでかわし3人抜きを達成した。

この奇想天外な発想とそれを為し得るテクニックを併せ持った人種を何と呼ぶか、
知らぬ者はここには居ない。そしてネイがその人種に加入した事もこのプレイで理解された。

274 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:50:58 ID:/BJYohSg
翼「間違いない。彼もファンタジスタだ!」

ファビオ・デルネイ・フロレンシオ。通称ネイ。彼もまたファンタジスタと呼ばれる人種だった。

放送「おお〜〜〜っ!更にネイくんライン際ではなくライン上のドリブルと言う神業!
これは素晴らしい!予想外のテクニカルなトリックプレイ!これは…これは正に
ファンタジスタ!ファンタジスタと言って良い、予想以上の華麗な美技でした!」

キャーーーーーーーーーーーーーー!!!

観客「ネイーーー!抱いてーーーー!」「すごーーーーい!!」「3人抜きよ!3人抜き!」
「そのままドイツなんかやっつけちゃえー!」「女どもウルセーぞ!」

若林「翼、ディアス、アルシオン、そしてネイ。これでこの大会にはファンタジスタが4人居る訳か」

三杉「なるほどね。君と翼くんがいち早く反応していたのはやっぱりこれか」

日向「ケッ、どいつもこいつも。まるでファンタジスタのバーゲンセールじゃねえか」

松山「でも、あいつただでさえ凄いドリブラーだったのに…あんな事まで…!」

中山「放っておくと何をされるか分からないが、かと言って対処しにくい。やり辛いな…」

森崎「…随分パワーアップしたな。ま、ブラジルならこれ位やってくるって事か」

275 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:52:00 ID:/BJYohSg
上記5レスのコピペをお願いします。

276 :森崎名無しさん:2013/11/20(水) 07:38:56 ID:???
行ってきます

277 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 20:04:26 ID:ef7QqGDs
ファンタジスタと言う世界でも極稀にしか見られない才能をネイが見せた事で
ブラジルユースの面々以外全てが驚愕を味わう。
だがそこからの展開はブラジルもドイツも観客も、誰も予想していなかった物になった。

放送「さあネイくん右サイドを深く抉る!ここからどうするのか?」

ネイ「(勿論こうするのさ!トニーニョ!)」

グワアアアアアアッ!

トニーニョ「(来い、ネイ)」

バッコォオオーーーーーン!

ミューラー「(アーリークロス?…いや、これは!)」

放送「ネイくんここで振りかぶって蹴った!弾丸性のアーリークロス…いや!?」

トニーニョ「(3、2、1…今だ!)」

グワアアアアアアッ!
バッシュゥウウウウウウウウウウウウウウウウッ!!

放送「これはブースターシュートだァ!トニーニョくんがボレーで蹴り
速度を格段に増したボールがドイツゴールを襲う!」

ミューラー「…このっ!」

バッ!
バゴォオオオオッ!

ネイ・トニーニョ『なにィ!』

278 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 20:06:36 ID:ef7QqGDs
それはミューラーがネイとトニーニョのブースターシュートを弾いた所から始まった。
二人分のキック力が足された事で凄まじいスピードで飛ぶこのシュートにはさしものミューラーも
対応に苦慮したが、それでもパンチングで跳ね上げる形で防ぐ事には成功した。

放送「かろうじて弾いた!ボールは高く浮いた!」

カルロス「(チャンス!)」

ダダダッ!
バッ!
グルルルルッ!

フライハイト「シェスター、コースを制限してくれ」

シェスター「任せろ!」

ダダダッ!
バッ!

放送「これにカルロスくんがローリングオーバーヘッドに!しかしフライハイトくんも飛びつき…!」

ガシィイイイイイッ!

カルロス「くっ!(遠かったか…?)」

フライハイト「(押し返せない…!)」

ポーーーーン!

放送「こぼれ球ーっ!ボールはペナルティエリア外の外へ!これをフォローしたのは…」

279 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 20:08:23 ID:ef7QqGDs
続くカルロスのローリングオーバーヘッドはフライハイトが味方のサポートを得てこぼれさせた。
そしてザガロがこのボールをフォローし、それにポブルセンが追いすがった事でアクシデントは発生した。

ザガロ「邪魔すんな、どけっ!」

ポブルセン「てめえが消えろ!」

ガガッガッガガッ!!

放送「ザガロくん!しかしポブルセンくんが執拗にアタックしてくる!これは撃てないか?」

ザガロ「この野郎ーーーっ!!」

ガシュッ!
ブシャアアアッ!

ポブルセン「があああああっ!!?」

ドタッ。

ザガロ「あ…」

両チームの最も気性の荒い選手同士がぶつかりあった結果、どちらかが反則を犯すのは自明の理だったかも知れない。
今回先に手ではなく足を出したのはザガロであり、削られたポブルセンは足から流血しながら倒れた。

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

ポブルセン「………フシュルルルルルル…!」

ここからポブルセンの暴走が始まった。

280 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 20:10:05 ID:ef7QqGDs
上記3レスのコピペをお願いします。

281 :森崎名無しさん:2013/11/20(水) 20:17:02 ID:???
行ってきます

282 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/22(金) 01:03:32 ID:PflVBqDQ
放送「あーーっとこれは反則!ザガロくんがポブルセンくんの足を削ってしまった!
審判が今ザガロくんに近寄って…ああーーーっ!!」

ビッ!

放送「イエローカード!イエローカードが出ました!この試合初の反則ですが
ゴールチャンスに焦って相手を怪我させてしまった事が厳しく判定されました!」

観客「あちゃー、やっちまったか」「ザガロめ。大会中はカードコレクター止めてくれよ」

ザガロ「ぐっ…!」

カルロス「何をやっているんだ。頭を冷やせ」

ディウセウ「まーたやってやがる。ホントにしょーがねーなーアイツは」

シュナイダー「(向こうの攻撃を止めたのはいいが、ポブルセンが負傷か…
ザガロにイエローカードが出た事を合わせてもあまり得とは言い難いな)」

ポブルセンが負傷した事で当然試合は一旦ストップし、ザガロはイエローを食らってしまう。
やや厳しめの判定かも知れないがそれに異を唱える者はおらず、
それよりもポブルセンの負傷の深さとこのアクシデントの影響がどう出るかにすぐさま意識を移す。

審判「大丈夫かね、君」

ポブルセン「………ルゥ………」

カルツ「あーこりゃ完全に出血してるな。タンカ持ってきてくれー!」

だが本当のアクシデントはこれからだった。

283 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/22(金) 01:05:23 ID:PflVBqDQ
クリストフ・ポブルセン。暴力的で自己中心的な性格とプレイスタイルで悪名高い旧東ドイツ出身のMFである。

彼の過去についてはあまり知られていない。
東ドイツの少年サッカーリーグでは記録上かなりの好成績を残していたのだが、その当時から既に
激しい気性を隠さなかったとも証言されている。だが貧しく不安定な東ドイツに見切りをつけ
命がけで西ドイツに亡命したのにも関わらず引き取ってくれるクラブが無かった事、
更に南米に渡っても何処にも買われなかった事が彼の性格を決定的に歪めた原因だと推測されている。
また本人はサッカー等好きではないと何回か公言しており、それもまた彼の歪みの一部だろう。

不幸な生い立ちだが同時に自業自得な人物。彼を知る者は大抵この様な評価を下すだろう。
そして似た様な境遇に負けず前向きに生きる者、例えば同じく東ドイツ出身のフライハイトなどが
居るのだから比較対象として見下し、ごく自然に嫌悪感を抱くだろう。
あるいは下を見たらキリがない、過去よりも未来を重視しろ等と正論を説くかも知れない。

ポブルセンはそう言った良識や正論と言った物が大嫌いだった。
彼にとって何よりも大事なのは自分の恨みと怒り、そしてそれらを堪能する為の暴力だった。
八つ当たりこそが自分の生き甲斐であり存在意義だと開き直っていた。
故に憎い日本やブラジルに翻弄されたり上手く復讐出来ていない
今大会のパフォーマンスに彼は満足していない。満足している訳がない。



ポブルセン「…ゥルルルゥァアアアアアアアアアア!!!」



よりにもよってブラジルユースの選手に怪我をさせられた今、彼は爆発した。

284 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/22(金) 01:07:08 ID:PflVBqDQ
シィーーーーーーーーーーン…

獣ですら発するとは思えない不気味な怒声をポブルセンが出した時、誰も何も言えなかった。
彼の容態を案じていた審判も、治療の準備をしていたドイツユースも、仕切り直しを考えていたブラジルユースも、
ブラジルを応援していた観客も、成り行きを見守っていた全日本ユースも、そして実況放送も。

スッ。
トサッ…

ポブルセン「シェスター、すぐに俺に渡せ」

シェスター「えっ!?」

審判「お、おい、君、血が出てい」

ギラッ!

審判「る…ん…」

そのままポブルセンは自らボールを地面にセットしシェスターにフリーキックを行い
自分にボールを寄越せと要求した。自分が流血しているのにも関わらずである。
審判はポブルセンの怪我を案じて彼を止めようとしたが、
その気遣いで得られたのは殺気に満ち溢れ血走った眼と見難く歪んだ凶悪な表情だけだった。

ポブルセン「笛を吹け」

審判「!!!」

ピ、ピィイイッ!

哀れな審判は本能的な恐怖に逆らえず要求された通りに試合再開の笛を吹いてしまった。

285 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/22(金) 01:08:57 ID:PflVBqDQ
シェスター「(ゲッ、マジかよ!?…いや、ここでやらせなきゃコイツ確実に乱闘する!
ええい、どうせ暴れさせるんだったらインプレー中の方がまだマシだ!)」

バコッ!

シェスターはポブルセンを良く知っていた分、ここで試合再開しなかったらポブルセンが
試合を滅茶苦茶にしてしまうだろうと瞬時に判断し要求通りフリーキックを蹴った。

ポブルセン「…シャァアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

ダカダカダカダカッ!

ザガロ「なっ!?」

ドゴォオオオッ!

ザガロ「グワァアアアアアッ!!?」

ブラジルメンバー『ザ、ザガロ〜〜〜ッ!!?』

そしてボールが受け取ったポブルセンが最初に行った事はブラジル陣内への突撃…ではなく
自分を負傷させたザガロをフレームドリブルで撥ね飛ばす事だった。

放送「…ハッ!?な、なんとポブルセンくん治療を拒否!試合がフリーキックで再開し…
ザ、ザガロくんをドリブルで吹っ飛ばしたァ!?何が起きているのでしょうかこれは!」

286 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/22(金) 01:10:10 ID:PflVBqDQ
上記4レスのコピペをお願いします。

287 :森崎名無しさん:2013/11/22(金) 07:47:58 ID:???
行ってきます

288 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/22(金) 23:27:16 ID:PflVBqDQ
観客「あああ〜っ!?」「おい、プレイ止めるんじゃなかったのよ!」「治療拒否か?」
「つーか今わざとザガロに当たりに行ってたぞ!」「何しやがるこの放火魔野郎!」

翼「あっ…」

若林「あの馬鹿らしいな…」

日向「フッ、良い根性じゃねえか。馬鹿だがな」

カルツ「無茶するなポブルセン!怪我を悪化させる前にワシに…」

ポブルセン「ガァアアアアアアアアアアアアアア!!」

ダダダダダッ!

カルツ「だぁ〜っ、聞きゃしねえ!」

ザガロを吹っ飛ばしたポブルセンは更なる奇声と共にブラジル陣内に向かって中央突破を図った。
観客がどよめこうと味方が宥めようと耳を貸す事なく一目散に走るその姿は
誰の目にも彼らしい怒り任せの愚行にしか見えなかった。
怪我をしたのに治療もしないまま単独でドリブル突破を仕掛けるなど、
例えドリブル能力に自信があっても常識的には無謀かつ危険である。

サンタマリア「(馬鹿め、頭に血を上らせて痛みを無視しても怪我の影響は確実に出る。
しかも負傷悪化のリスクを背負ってまでやる事がただの単独中央突破だと?下策の極みだ!)
マウリシオ、時間差で左右から挟むぞ!念の為ジェトーリオとドトールも中央に詰めておけ!」

マウリシオ「アイサー!」
ジェトーリオ「了解―っと」
ドトール「任せろ」

289 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/22(金) 23:29:28 ID:PflVBqDQ
当然ブラジルはすぐに対処し、サンタマリアとマウリシオが中盤でボールを奪いに行く。
万全状態ならまだしも負傷したポブルセンならボールを奪える確率は高い筈だった。

しかし彼らは即座に思い知る事になる。狂人は時として人の常識を覆し限界を超えてしまう事を。

ポブルセン「死ね!」

ギュウンッ!
ドガガガガッ!!

マウリシオ「えっ!?ぎゃああああああああああっ!!」

サンタマリア「な…何だと!?」

ポブルセンの動きは怪我をしていなかった数分前より鋭くなっていた。
彼のドリブルはパワーとスピードの両方が増しており、マウリシオは哀れにも盛大に吹き飛ばされた。

サンタマリア「(馬鹿な!そんな事は有り得ない!何かの間違いだ!)」

サンタマリアはワンプレイでそれが分かった。だが今まで培ってきた彼の常識と理性がそれを受け入れられなかった。
どんな名選手でも怪我をしたらハンデを負うのは当然。精神力や小細工でそれを補う事や乗り越える事なら出来るだろう。

ポブルセン「殺してやる!」

ズガガガガッ!

サンタマリア「ぐわああああああああ!!」

だが何処に怪我をしたら逆上のあまり普段より明らかに強くなる選手など居るだろうか?
そこまでの怒りと恨みを燃やせる選手などサンタマリアも見た事がなかった。
故に本当にそんな選手が目の前に現れてしまった時、彼にそれを止められる筈がなかった。

290 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/22(金) 23:30:31 ID:PflVBqDQ
放送「あああああ〜っ!?更にポブルセンくん中央突破でマウリシオくんとサンタマリアくんを
暴走列車の如く撥ね飛ばしたァ!何故怪我を治療しない状態であんな事が出来るのか!?
彼は痛みを感じないのでしょうか?目の前の光景が信じられません!」

観客「な、なんだそりゃああああ!?」「血を見てキレたのか?それでパワーアップか?」
「バカ野郎、脚の怪我ってサッカーだと致命的なんだぞ!それでパワーアップ出来て堪るか!」
「でも明らかに勢いがさっきより強くなってるぞ!」「ヤバいぞ、守れーーーーっ!!」

ポブルセンがそんな特殊な選手だとは誰も知らなかった。

翼「な…なんなんだアレは若林くん!明らかに動きが悪くなるどころか良くなったよ!?」

若林「知らん!俺もこんな状態の奴は見た事がない!」

日向「…なんだあのキチガイは。どうなっていやがるんだ」

三杉「彼の狂気の為せる技か…?だとしても、こんな事が人間に可能だなんて…」

松山「ブラジルは完全にパニックに陥っているぞ!」

森崎「おいおい、まさか本当にこのまま一人でゴールしたりしねえだろうな…?」

観客と全日本ユースは勿論、味方のドイツユースの選手達でさえ知らなかった。
ただ彼らはポブルセンと日常的に接していた為、誰よりも早く“ポブルセンなら有り得る”と
割り切る事が出来、その割り切りが彼らに先手を打たせてくれた。

シュナイダー「(なんて事だ!まさか奴がこれ程まで狂っていたとは!如何にポブルセンでも
信じ難い…だが、目の前にあるのは現実だ。そう、俺達にとって有利な現実。
ならばその現実から逃げる理由も、この奇貨を逃す理由もない!フライハイト!)」

フライハイト「(ああ、またとないチャンスだ。アレを使う)」

291 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/22(金) 23:31:57 ID:PflVBqDQ
上記3レスのコピペをお願いします。

292 :森崎名無しさん:2013/11/22(金) 23:39:11 ID:???
行ってきます

293 :森崎名無しさん:2013/11/22(金) 23:40:44 ID:???
完了しました

294 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/23(土) 14:54:54 ID:jBrO0HR2
放送「ポブルセンくんが上がる上がる!相変わらず彼はパスなどしそうにありません!
しかし今は彼の中央突破が得体の知れない脅威となっているのです!早く止めないと危険だ!」

観客「わ〜〜〜っ、何やってやがる!」「早く止めろ!止めろってば!」「そいつに撃たせるなーっ!!」

ディウセウ「落ち着け皆ァ!ジェトーリオとドトールはサンタマリアの指示通りに守るんだ!
アマラウ、もしもの時はオラ達で意地でも止めっぞ!」

アマラウ「分かってる!あんな奴に好き勝手にさせて堪るか!」

ドトール「行くぞジェトーリオ。パターンDで頼む」

ジェトーリオ「Dかよ〜。全くもう、僕に厄介ごと押し付けて…」

同点ゴールを狙おうとしていた矢先のハプニングにさしものブラジルユースの面々も
動揺を隠せなかったが、それでも状況を制御下に置こうと適切な対処はした。
まずはジェトーリオがカペロマンのマークを離れてドトールより一足先にポブルセンに近づく。

クイッ、クイッ。

ジェトーリオ「(ほら、ほら、掴んじゃうよ〜)」

ドトール「(よし、気がそらされている内に回り込めば…)」

ジェトーリオはつかず離れずの距離を取ってからこれ見よがしに手で何かを摘む仕草をしてみせた。
彼の得意とする審判に見えない様にユニフォームを引っ張りその鋤にボールを奪う
通称ダーティディフェンスを仕掛ける事を暗示しているのである。
そしてそれは実際には囮であり、ポブルセンがジェトーリオに気を取られた所に
ドトールが横からスライディングタックルで奪うのが彼らの狙いだった。

だがポブルセンはそんな物に惑わされずに済む方法を思いついていた。

295 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/23(土) 14:56:08 ID:jBrO0HR2
ポブルセン「くたばれ!」

バゴオッ!

ジェトーリオ「ぶぼぉおおおお!?」

ドサッ…

ドトール「なっ!?」

放送「ジェトーリオくんがここでマークについ…あああっ!?こ、これはシュートだったのか、
それともマーガスくんへのフィードだったのでしょうか?ポブルセンくんが蹴り出したボールが
ジェトーリオくんの顔面に直撃!ジェトーリオくん堪らず崩れ落ちてしまったァ!」

観客「なんだとォ!?」「絶対わざとだろ、アレ!」「ジェトーリオより外道な奴が居た!」

ポブルセンはジェトーリオの顔面目掛けてボールを蹴り、その衝撃で彼を倒してしまった。
凶悪ではあるがルール上はファウルにならない行為を食らってしまいジェトーリオは
ユニフォームを掴むチャンスすら与えられずに突破され、ドトールは一対一の勝負を強いられる。

ドトール「くそっ!」

ズザザァアアアアーッ!

ポブルセン「消えろ!」

ドガアアアッ!

ドトール「がはああああああ!」

そしてドトールもポブルセンの突破を許してしまい、いよいよポブルセンがヴァイタルエリアに侵入した。

296 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/23(土) 14:57:26 ID:jBrO0HR2
放送「ドトールくんもダメだぁあああ!!ポブルセンくん、まさかの5人抜き!
まさかまさか本当にこのまま一人でゴールしてしまうのか!?そんな惨劇が起きていいのでしょうか!」

観客「ぎゃあああああああああ!!」「止めろ!止めてくれー!」「何やってるんだ皆!」
「もう頼りになるのはディウセウとゲルティスだけだ!」「2点目なんか入れさせるなーーーっ!!」

ルディ「(ラ、ラッキーな出来事と言えるのかコレは…?)」

ロベルト「(ぎえ〜〜〜!何でこんな事になっているんだ〜!?)」

グワアアアアアアッ!!

ディウセウ「(来るっ!…ポブルセンはオラがなんとかする。ゲルティスおめえはシュナイダーを頼む!)」

ゲルティス「(シュナイダーがフォローに走りこんでいる事を確認。要警戒)」

そしていよいよポブルセンがシュートの為に足を振り上げた時、
ブラジルに残された守備陣はそれでもある程度の冷静さを保っていた。
ポブルセンを止めてももっと恐ろしいシュナイダーにねじこまれては何の意味もないのを
彼らはきちんと意識しており、シュナイダーがポブルセンをフォローする形で
走ってきているのを見逃さなかった。無論マーガスとカペロマンの位置確認も忘れていない。

ポブルセン「てめえら全員!死にやがれぇえええええええええええ!!!」

ブワッギュォオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

そして遂にポブルセンのマーダーショットが放たれた。
フレームドリブルと同様、何時もより一段上の威力が乗せられたマーダーショットだった。

放送「撃ったーーーーー!!ポブルセンくんのマーダーショット!」

297 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/23(土) 14:58:53 ID:jBrO0HR2
ボグォオオオオオオ!!

ディウセウ「ぐぅ…ぁあああああ…!!」

約20分前に一本目のマーダーショットを見事トラップしたディウセウも今度は押し負けるかに見えた。

アマラウ「うぉーーーーっ!!」

バッ!
ガシイイッ!

ディウセウ「アマ、ラウ…すまねえ、なっ!」

ポーーーーン!
ドタドタッ!

アマラウ「ぐえっ!」

ディウセウ「ゲホッ…」

ポブルセン「ナ…ナニィイイッ!!」

それを救ったのがアマラウだった。彼はディウセウの背中に飛びつき支える事でかろうじて
ディウセウにシュートを弾かせる事に成功した。無論その代償は安くなく、ディウセウの下敷きに
なる形で倒されてしまうが息を切らしたポブルセンが追撃を加える事は出来なかった。

ダダダダッ!

シュナイダー「(よし。ここからなら蹴り込める)」

ただし、追撃はシュナイダーが加える気満々だった。

298 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/23(土) 15:00:14 ID:jBrO0HR2
放送「ディウセウくんとアマラウくん吹っ飛ばされ…ない!なんとか跳ね返しました!
二人の協力プレイです!ああ〜っとしかし、よりにもよってシュナイダーくんがねじこみにィ!」

観客「危ね〜〜〜っ!」「いや、まだだ!まだ危ない!」「ゲーッ!シュナイダーかよ!」
「止めろゲルティス、止めるんだ!」「もう頼りになるのはお前だけだァ!何とかしてくれ!」

ゲルティス「(ネオファイヤーショット…さっきの軌道をリプレイし、シミュレートするんだ…)」

この場面でシュナイダーのネオファイヤーショットを予期しない者など居なかった。
誰もがあれこそがドイツの最強の主砲だと知っており、この試合でも先制点を上げているそれを
意識しない訳がない。それに匹敵する主砲がもう一つあるなどと誰も予想出来ない。

ピタッ。

ゲルティス「!?」

だが事実、ドイツはネオファイヤーショットに匹敵する切り札をもう一枚隠し持っていた。
それを使う為にシュナイダーは一瞬だけ立ち止まり、何かを待つ。

ダダダダッ!

彼が待っていた物。それはアイコンタクトで呼び寄せていたフライハイトの存在だった。

ゲルティス「(フライハイト!?まさか、ウォッシャードライブ?だが今は晴天…これは!)」

コインブラ「(来た!これが奴の隠していた切り札か!)」

放送「おや?シュナイダーくん立ち止まった…と思ったら誰かが後方から走ってきた!こ、これは!」

299 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/23(土) 15:01:55 ID:jBrO0HR2
        グワアアアアアッ!                      グワアアアアアッ!

       ブラジルメンバー「なにィ!」「ツインシュートだとォ!?」「あの二人が!」

  ゲルティス「(既存データ無し!参考データ…日本のドライブタイガーで代用!演算…時間不足!!)」

                  森崎「あいつら…まだこんな物を…!!」

シュナイダー「 F I R E ! ! 」         フライハイト「 D R I V E ! 」

                バギュゥゥルゥウウウウウウウウウウウッ!!!!

                   ゲルティス「ハァアアア!!」

        そのシュートは翼と日向が使えるドライブタイガーツインシュートと良く似ていた。
         物凄い速度と威力を持ったボールが幾重にもぶれながら急上昇から急降下と言う
               厄介極まりない軌道を描く点ではそっくりだった。

             ゲルティス「(…防御、不能!!)アガアアアアアッ!!」

                       ドガアアアッ!

                 しかし威力と精度はこちらの方が上だった。
             そしてそれ以上にネオファイヤーショットを警戒していた所に
                全くの新技を出されたのが大きかった。大きすぎた。

                        バリィイッ!
                       ブスブスブス…
                       ブギュルルルル…

               ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

300 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/23(土) 15:03:07 ID:jBrO0HR2



ブラジル 0−2 ドイツ



大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
10ゴール シュナイダー、ストラット
9ゴール 日向
8ゴール カルロス、ディアス
6ゴール ザガロ
5ゴール 火野、ビクトリーノ
4ゴール 翼、カペロマン、森崎、ランピオン、カマーチョ
3ゴール ポブルセン、ナポレオン、ピエール、チャンドラー、ロリマー、ミハエル、サトルステギ
2ゴール トニーニョ、マーガス、李邦内、李邦坤、アルシオン、イスラス、レンセンブリンク、三杉
1ゴール ルーク、肖、岬、山森、フライハイト、ネイ、ロペス、ガルシア、クライフォート、
     カイザー、マッハー、クリスマン、政夫、ディウセウ、マウリシオ

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
6アシスト アルシオン
5アシスト サンタマリア
4アシスト 岬
3アシスト マーガス、翼、ダ・シルバ、ネイ、チャンドラー、火野、パスカル、ランピオン、
2アシスト カペロマン、カルロス、バンビーノ、カルツ、ピエール、王、森崎、トニーニョ
1アシスト フライハイト、カルツ、メッツァ、テイラー、飛、山森、早田、ビクトリーノ、エスパダス、クリスマン、イスラス、
      シェスター、バビントン、クライフォート、カイザー、和夫、ジェトーリオ

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