キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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アク規中代理カキコ依頼スレその3

1 :2 ◆vD5srW.8hU :2013/07/17(水) 22:52:22 ID:Q6q7LdTg
困った事に、海外から書き込んでいる私はしばしばアクセス規制に
巻き込まれます。壷を使っているのにも関わらず、です。

その間本スレを停滞させるのもしのびないので、有志の方々に
ここに貼った内容を本スレにコピペして頂けると助かります。
尚コピペの際名前欄は「代理コピペ」にして下さい。

内容の重複を避ける為にコピペする前に一言このスレで
「自分がコピペするよ」と宣言するのが慣習となっております。

私側の不都合を皆さんにフォローしてもらうのは心苦しいですが、
更新を途絶えさせるよりはマシだと思いましたのでご協力、お願いします。

622 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/23(水) 22:01:12 ID:Ppkwvt+c
将来に望み得る栄光が物足りないと嘆く者も居れば、輝く未来への展望を喜ぶ者も居る。
とは言っても展望はあくまでも展望であり、未来が過去になるまでは安心など出来ないのだが。

葵「イヤッホー!やったぜ!」

赤井「…良いニュースだったっぽいな、その様子は」

葵「うん!インテルがトップに加えてくれるって!一軍!遂に一軍になれるんだ!」

山森「それは素直に凄いな…おめでとう」

新田「でも、試合に出場するまでが大変なんだろ?」

赤井「下手するとレンタル移籍要員だからなあ。浮かれてたら痛い目見るぞ」

葵「大丈夫大丈夫!なんとかしてやるって気持ちが大事なんだよ!」

ホテルの別所ではたった今インテルの首脳陣から電話で一軍昇格のニュースを伝えられた葵が
小躍りしながら戻ってきた。年下組の4人は自然と固まって行動する事が多く、今夜もそうしていたのだ。

赤井「はあ〜、楽観主義は努力の証とは言うが…お前のその気楽さは羨ましいぜ」

山森「赤井はサンプドリアからの知らせは特に来ていないのか?」

赤井「今大会あんまり活躍していないしな…後もうちょっとで上がれると思うんだけどな〜」

新田「お前は堅実に実績を積み上げるタイプだから大丈夫だろ。少なくとも既にクラブに居るんだから羨ましいぜ」

葵「あれっ、新田や山森も何回かスカウトっぽい人達と会ってたりしなかった?
賀茂のおっさんも毎日色んな名刺を色んな人達から貰ってきて配ってきているじゃん」

623 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/23(水) 22:07:05 ID:Ppkwvt+c
山森「ああ、一応沢山名刺は貰っているよ。でもなあ…」

新田「うん、でもなあがつくクラブが多いんだよな…」

既にある程度の格があるヨーロッパのクラブに所属している葵、赤井、若林の3人以外の全日本ユースの選手達は
連日連夜色んなクラブからスカウトを受けていた。しかし当然勧誘の数や質は選手によってまちまちであり、
今まで集めた名刺をテーブルの上に広げる山森と新田は苦笑を隠せない表情になっていた。
それらを眺めていくと葵と赤井の二人もとても微妙な顔になっていく。

葵「どれどれ?これはトルコ、これはスイス、これはポルトガル、これはロシア…うーん…」

山森「それらはまだマシな方だよ。他にもスコットランドとかベルギーとかギリシャとかあるぞ」

赤井「ん?これは…カタールだと!?これってまさか…」

新田「ああ、片桐さんも多分帰化選手狙いだろうからこれは止めておけ、だってさ…下手するとオイルマネーで
無理やりFIFA規則を捻じ曲げようとするスキャンダルの当事者になってしまうぞって言われたよ」

葵「うわっちゃあ…あ、でもリーグ・アンとかエールディビジのスカウトの名刺もあるじゃん!
よく見たらブンデスリーガもプレミアリーグのもちょっとだけある!…あ、でも…降格圏内の下位クラブだね…」

山森「ああ。当たり前の事だけど、リーグの格が上がるとその分リーグ内の地位が下がるチームになるんだ。
賀茂さんにも有名リーグのチームなら何処でもいいなんて考えるなよ、チームになじめるかどうかや
降格の危険性も考慮すれば日本に居た方がずっとマシだって事も十分有り得るんだ…って力説された」

新田「なんか…世知辛いな、プロの世界って。選択肢がある分まだマシなんだろうけど…」

赤井「ま、まあ大丈夫だろ。ワールドユース決勝戦まで来たんだ、大会後にまたドバッと来るって」

一寸先は闇。光が続く保証はない。年下組はそれぞれ不安な夜を過ごしていた。

624 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/23(水) 22:27:28 ID:Ppkwvt+c
上記2レスのコピペをお願いします。

625 :森崎名無しさん:2014/04/23(水) 22:30:11 ID:???
行ってきます

626 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/25(金) 21:33:38 ID:GmqirbB2
特に集まり易いグループが存在しない者達が結果的にグループを作る事もある。
政夫、和夫、次藤、早田、中里の5人はそんなグループだった。

次藤「ふー…流石に緊張してきて飯も喉ば通らんとね」

早田「おいちょっと待てお前何時も通り人の三倍は食ってたじゃねーか」

中里「実に美味そうに食うでゴザルな。力士も吃驚するであろう」

政夫「こいつと飯食ってると食欲が失せるんだよなー」

和夫「ダイエットしたい女にはモテるかもな」

次藤「なんやなんや、皆してワシをだごにして」

食欲がないと言いながらも人の数倍食べた次藤を他の4人で呆れて冷やかす。
そんな間の抜けた時間を過ごしていたのは5人とも明日を見据えて緊張していたからかも知れない。

政夫「俺は本当に食欲減ってたぞ。いや、スタメンじゃないけどさ…」

和夫「多分、明日も出番はないんだろうなあ…くそっ」

早田「仕方ねーだろ。お前ら二人一緒じゃないと出す意味がないんだから」

中里「一人で出来る事は他のFWが出来るからのう。それでは日向が居る限りは日の目を見れまい」

次藤「ばってん、明日の試合はとにかく一点が必要な場合もあるかも知れんばい?」

政夫「確かにそういう展開になりゃ俺達の出番もあるかも知れないけどよ」

和夫「チームが追い込まれた状況になるのを望むのは流石にしたくないぜ」

627 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/25(金) 21:34:46 ID:GmqirbB2
早田「まあ望むもんじゃねえな。けど相手はブラジル。いくら覚悟してもし過ぎって事はないぜ」

中里「その言葉の割にはお主は落ち着いておるな?」

早田「そりゃあ、今更一夜漬けの猛特訓でどうにかなる訳じゃないからな。落ち着くしかないだろ」

次藤「そうタイ。負けた時の事ば考えるより、勝った時の想像の方が楽しかとね」

政夫「勝った時…ブラジルに、勝って、優勝して、世界一か…うーん、想像しにくいな」

和夫「多分日本中からヒーロー扱いされるんだろうけど、それからどうするかって話だよな」

中里「勝って兜の緒を締める、でゴザルよ。それからは狙われる立場になるのだからな」

早田「狙われる立場か。良い言葉だぜ…倒すべき奴らが自分から来てくれるんなら楽でいいや」

次藤「Jrユース大会で優勝しても世界的にはマグレばし思われていたとね」

政夫「思えば日本サッカーも随分変わったモンだなあ」

和夫「三年前はワールドカップアジア予選敗退のニュースでガッカリしてたのになあ」

次藤「ワシらが変えたとね。新時代と言う奴タイ」

早田「次の目標は、日本はワールドカップに出て当たり前って言われる様になる事かな」

中里「(スポーツ忍者の夢も現実となりつつある。さすれば世界中の美女達の裸体も…フヒヒ)」

ブラジルを恐れつつもその恐怖を乗り越え糧とする。
そんな作業に勤しむ彼らの雰囲気は意外な程に和やかだった。

628 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/25(金) 21:37:03 ID:GmqirbB2
上記2レスのコピペをお願いします。

629 :森崎名無しさん:2014/04/25(金) 21:41:53 ID:???
行ってきます

630 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/29(火) 23:58:16 ID:/yOKgAsY
チーム内の役割が近いスタメン組がグループを作る事もある。
中盤と中盤からやや後ろでプレイする事が多い岬、三杉、松山、中山の4人は今夜ロビーで集まっていた。
今夜の話題は日本に置けるプロサッカーの欠如と、それが変わりつつある手段だった。

松山「日本に…プロサッカーリーグ!?」

岬「うん、さっき片桐さんに聞いてみたんだ。そういった動きはありませんかって」

中山「そうしたら…どうだったんだ?」

岬「まだ何かハッキリ話せる段階じゃないけど、既に日本サッカー協会は色々準備しているそうだよ。
Jrユース大会優勝だけじゃ足りなかったけど、ワールドユースでここまで来たら効果抜群みたい」

三杉「日本には既にJSLがある。それを発展させる形で本格的なプロリーグ設立も可能だろう」

松山「マジかよ…何時かは出来るだろうと思っていたけど、こんなに早いとは思っていなかった…」

中山「有り難い話だよ。サッカーが強い国はプロサッカーリーグが必ずあるからな」

三杉「だが、あるだけではいけない。ちゃんとレベルの高いリーグとして運営される事が重要だ。そうだな…
ここは君の意見を聞きたいな、岬くん。日本がハイレベルなリーグを作り、維持するのは何が重要だと思う?」

岬「僕かい?うーん、難しいテーマだなあ…(三杉くんは頭が良いから迂闊な事言いたくないし)」

三杉「ゆっくりでいいよ。どうせ就寝時間まで長いし、欧州リーグを見る機会があった君の視点は
かなり参考になりそうなんだ(今、警戒したな。彼は自分の頭の良さをひけらかすリスクを良く知っている様だ)」

631 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/29(火) 23:59:46 ID:/yOKgAsY
松山「そうだな、俺も聞いてみたいよ!岬の話なら参考になりそうだ!」

中山「(岬は頭も人望もあるタイプだからなあ。引退したらサッカー協会でお偉いさんになるかも)」

岬「そうだね…(しょうがないな。三杉くん相手には下手に隠す方が怪しまれそうだ)
人口、経済力、交通網等はもう十分に整っていると思う。そして僕たちの活躍でサッカー人気が
急上昇しているのも間違いない。だから設立そのものは簡単だと思うんだ」

松山「設立は、って事は…運営が難しいのか?」

岬「うん、そうだよ。サッカークラブ運営ってお金がかかるからね。スポンサーは必須だし、
チケットやグッズの売上も重要だ。欧州のクラブはこれらが上手く行かずに経営難に陥る事も珍しくないよ」

中山「そうなのか…あ、そういえば貧乏クラブで苦労した選手の自伝とかあったな」

三杉「南米では欧州以上にそれらの特徴が顕著らしいね。日本人の場合元から生活レベルが高いから
設備をおろそかにする訳にはいかない。初期投資に見合う健全な経営が求められていくだろう」

岬「だからちゃんとお金が儲かる体制が必要だろうね。それには大勢のサポーターがお金を出してくれるのが
一番なんだけど、それだと年に数回の代表戦で活躍しているだけじゃ駄目だと思う。
設立段階である程度以上のレベルのサッカーを見せ、そこから代表戦で活躍する選手がどんどん出てくる様に
ならないとお客さんに飽きられちゃうんだけど…元がJSLだから、いきなりレベルを上げるのは難しいかな…」

松山「ああ、JSLはなあ…高校サッカーや大学サッカーと大してレベルが変わらないんじゃ…」

中山「確か、お前と岬はアジア予選前にJSLのチームで練習していたんだっけ」

632 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/30(水) 00:01:17 ID:DWEY3JPI
三杉「確かに既存の選手達だけでは、サッカーだけに専念出来る環境を整えても劇的な成長は難しいだろうね。
僕は外国人選手を多く入れるべきだと思う。世界の基準を肌で知り、それらを上手く取り入れたクラブが
リーグ内で優位に立てると言う状況を作れば選手達もクラブも急速なレベルアップを強いられるだろう」

松山「なるほど、そんな手段もあるのか…ああでも、追いつけないクラブも出てくるよな?
そういうのはどうするんだ?二部リーグを作って、昇格と降格を争わせるのか?」

中山「そういえば有名なリーグは必ずいくつかのレベルに分けられているな…これもきっと重要なんだろうな」

三杉「そう、それがいいだろう。敗者の受け皿と屈辱を用意しつつ、新規の競争相手でリーグのマンネリ化を防ぐのに効果的だ」

中山「…気がついたら随分具体的な話になってきたな。俺達が決める側じゃないのに」

松山「あっ…でも俺達だってもう当事者だろ。俺達の活躍に日本サッカーの未来がかかっているんだから」

岬「日本サッカーか…フランスに住んでいた頃は、馬鹿にされるばっかりだったなあ」

三杉「もう時代は変わったのさ。僕たちは世界サッカーの秩序に革命を起こした。次は革命後にどうすべきか、だ」

中山「全国大会に出る為に必死になっていたのが遠い昔みたいだ…不思議な物だな
(そう…俺はとうとうここまで来た。森崎の背中が遠ざかるのを見るだけじゃなくなった…長かった…)」

松山「(よーし、故郷に特大の錦を飾るぞ!それで…きっと藤沢と…)」

彼らは歴史の当事者達である。
彼らの世界への挑戦は、自国を大きく変貌させようとしている。

633 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/04/30(水) 00:03:33 ID:DWEY3JPI
上記3レスのコピペをお願いします。

634 :森崎名無しさん:2014/04/30(水) 00:05:18 ID:???
行ってきます

635 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/01(木) 00:24:44 ID:EFIEpwVQ
それぞれの事情でチーム内から孤立している者達も居る。
日向と若島津は仲が良い者がおらず、彼ら自身も親交など求めていなかった為この時も二人きりだった。

日向「若島津、お前はこの大会の後はどうするつもりだ?」

若島津「はい、いくつかそれなりのクラブから接触されていますがあまり有望な候補はありません。
ある程度の妥協は必要となりますが、選手を育てて売るタイプのクラブに行こうと思っています」

日向「そうか…言うまでもないが、俺は最初からビッグクラブを狙うぞ。既に列が出来ているからな」

若島津「そうですか…そうでしょうね」

日向「若島津、今更俺から慰めだの激励だのつまらん物は期待していないだろう。
俺はお前を利用する。お前は俺を利用する。それが俺達の関係だったし、これからもそうだ。
周囲は仲良くしているんだと捉えるだろうが、価値観と人生観が似通っているだけの話だ」

若島津「はい。貴方も俺も自ら望んで戦いに明け暮れる修羅です。今俺達の力の差、
立場の差は歴然としていますが…いずれは貴方の首を貰い受けに行きますよ」

日向「それでいい。それが勝負の世界の鉄則だ。どんな屈辱にまみれようとも、
どんな強敵が表れようとも、最後に生き残った奴が勝ち…これだからサッカーは止められんぜ」

若島津「他者を屈服させる喜び…チームスポーツなのにそれがある。堪りませんね」

スポーツマンシップと言う言葉を鼻で笑いたがるこの二人は上機嫌だった。
望んで修羅道を歩む彼らの先にも栄光が見いだせない訳ではない。
勝負の世界に身を置く者達は誰しも多かれ少なかれこの様な覚悟を強いられるのだから。

636 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/01(木) 00:26:15 ID:EFIEpwVQ
翼と若林もこの夜二人きりだった。彼らは日向達とは異なりチームメイトとの親交が無かった訳ではなく、
むしろ現キャプテンの森崎よりも人望自体は多く集めていると言えるかも知れない。
しかし早くから海外に出てプロになっていた為か、その影響でアジア予選には参加しなかった為か、
なんとなく特別扱いされる事が多いこの二人は今夜は特に誘うまでもなく二人きりになっていた。

翼「…とうとうここまで来たね。ワールドカップの前哨戦のワールドユースの決勝…
そして相手はドイツを倒したブラジルだ。随分とよく出来たシチュエーションだよ」

若林「俺もお前も子供の頃からこういう日を夢見ていた。そして今、それが現実になろうとしているんだ。
思い返せばお前が南葛小に引っ越してきてからの付き合いか。俺達は夢を…叶えたんだよな」

翼「うん。俺も君も有名なリーグのプロ選手になって、日本代表として戦っている…筈なんだけど」

若林「分かる…分かるぞ。夢を叶えた筈なのに、こんな筈じゃなかった…そう思っているんだろう?」

翼「そう、俺は夢を叶えつつある。子供の頃誰に言っても理解されなかったり笑われたりした夢が
段々現実になりつつあるんだ。武者震いはする。喜びもある。だけど…何か、ね」

若林「お前はまだいいさ。俺はサブGKだ。世界一になる瞬間をベンチから見ているってのは笑いそうだぜ」

翼「何なんだろうね、本当に。俺は森崎さえ倒せば全てが解決すると思っていたけど、
実際に森崎に勝っても何も変わらなかったよ。これが大人になるって言う事なのかな?」

若林「これが人生だ。不満なら自力で何とかしろ…そう言える様になるのが大人になるって事だと思うぜ」

翼「ハハハ…明日も勝とうね、若林くん」

若林「精々頑張って点を取れよ。そうしなきゃ森崎がまた何か馬鹿をやらかすぞ」

二人の表情は19歳とは思えない程大人びていたが、それを目撃したのもこの二人だけだった。

637 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/01(木) 00:28:51 ID:EFIEpwVQ
上記2レスのコピペをお願いします。

638 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 00:43:57 ID:???
行ってきます

639 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/01(木) 22:27:23 ID:EFIEpwVQ
チームメイト達が思い思いの夜を過ごしている時、森崎はどうしていたのか。

森崎「ん〜、やっぱり世界一になる前夜ってのは独特の雰囲気があるな。
この俺でもほんの僅かばかり緊張せざるを得ないとは…なんちゃって」

森崎は独り言をつぶやきながらホテルの中を探索して暇つぶししていた。
彼がおどけた態度を取っているのはそれだけ余裕なのか、それともそういう心づもりを
作ろうとしているのかは彼自身にも良く分からない所だった。

森崎「…暇だな。まだ眠くないし、かと言って今チームメイトと話すのもダルいし…ん?」

陽子「………ふぅー」

そんなタイミングで彼がホテル備え付のバーの傍を通りがかり、
カクテルを飲みながらくつろいでいる陽子を発見したのは何かの運命だろうか?
陽子の表情からは軽くない疲労が伺え、森崎が通りがかったのにも気付いていない様だった。

森崎「(陽子さん…)」

A 決勝戦前なんだ。声をかけよう。
B 決勝戦前なんだ。黙って去ろう。

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1369149231/l50にて
            ☆2014/5/1 11:30:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

640 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/01(木) 22:29:43 ID:EFIEpwVQ
上記1レスのコピペをお願いします。


それと、投票開始は23:30からでした。申し訳ありませんが訂正の上でコピペをお願いします。

641 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 22:35:50 ID:???
行ってきます

642 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/02(金) 22:32:35 ID:gvF7ETNA
>A 決勝戦前なんだ。声をかけよう。

森崎「陽子さん」

陽子「っ!」

森崎が声をかけた途端陽子はビクッと肩をひくつかせ、それからゆっくりと振り向いた。
その顔には緊張感が隠せない程表れており、まるで隠し場所をみつけられた子供の様だった。

陽子「も、森崎くん…しまったなあ、こんな所で飲むんじゃなかった…」

森崎「なんだよ、俺と会いたくなかったのか?」

陽子「うん…だって、決勝戦前じゃない。こんな日に会うのはちょっと…」

A 「決勝戦前だからこそ、だろ。モヤモヤしたままじゃ嫌だぜ」
B 「俺はそんなの気にしないぜ。こんなプレッシャー、何時もの事だ」
C 「森崎くんに配慮しないと、って思いながら話すのが嫌なのか?」
D 「分かっているが、陽子さんを見たら話しかけられずには居られなかった」
E 「そうか。じゃあ今夜は止めておくよ。邪魔したな」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1369149231/l50にて
            ☆2014/5/2 23:30:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

643 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/02(金) 22:34:26 ID:gvF7ETNA
上記1レスのコピペをお願いします。

644 :森崎名無しさん:2014/05/02(金) 22:52:00 ID:???
行ってきます

645 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/05(月) 21:02:45 ID:IBd1v2mM
>B 「俺はそんなの気にしないぜ。こんなプレッシャー、何時もの事だ」

森崎「俺はそんなの気にしないぜ。こんなプレッシャー、何時もの事だ」

森崎は何時もの彼らしく大胆不敵な笑みを浮かべながら陽子の隣に座った。
だがその返答は陽子の眉をひくつかせる物だった。

陽子「森崎くんが気にしなくても、私が気にするのっ」

森崎「えっ?」

陽子「私は森崎くん程プレッシャーに強い訳じゃないんだから!」

森崎「(なんだなんだ、藪蛇だったのか?)」

A 「落ち着いてくれよ。こんな所で騒ぎを起こしちゃマズいだろ」
B 「悪い、デリカシーがなかった。チームメイトに接するみたいにやっちまった」
C 「酔ってるのか、陽子さん?何時もはここまで感情的じゃないぜ」
D 「だったらそのプレッシャーを俺に肩代わりさせてくれよ」
E 「だったら慣れてくれ。これからこの先、定期的にこういうプレッシャーを味わうぜ」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1369149231/l50にて
            ☆2014/5/5 22:00:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  10  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

646 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/05(月) 21:16:05 ID:IBd1v2mM
上記1レスのコピペをお願いします。

647 :森崎名無しさん:2014/05/05(月) 21:16:45 ID:???
行ってきます

648 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/06(火) 21:14:32 ID:T3dZy1Hg
>D 「だったらそのプレッシャーを俺に肩代わりさせてくれよ」

森崎「だったらそのプレッシャーを俺に肩代わりさせてくれよ」

陽子「…それって、どうやって?言う程簡単な事じゃないと思うんだけど」

森崎はあくまで強気で押し、自分の精神力を誇示した。
それが陽子にとって望ましい事なのかは彼女のふくれっ面からは何とも判断し辛かった。
照れている様にも見えるし、不機嫌の様にも見えるのだ。

森崎「どうやってって、そりゃあ…」

A 「俺はどんな奴が相手でも負けない。勝ち続けるのが当たり前になってみせる」
B 「俺を傷つけちゃいけないとか思わないでくれ。俺は陽子さんの本音が見たい」
C 「俺はどんなに苦境に追い込まれても諦めない。だから陽子さんも諦めないでくれ」
D 「俺を陽子さんと一緒に戦わせてくれ。フィールドの内外は関係ないぜ」
E 「俺は負けたらどうしようなんて考えない。勝ったらどれ程嬉しいか考える」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1369149231/l50にて
            ☆2014/5/6 22:30:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  10  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

649 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/06(火) 21:17:16 ID:T3dZy1Hg
上記1レスのコピペをお願いします。

650 :森崎名無しさん:2014/05/06(火) 22:21:55 ID:???
行ってきます

651 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/07(水) 00:41:57 ID:9B+6AMzU
>B 「俺を傷つけちゃいけないとか思わないでくれ。俺は陽子さんの本音が見たい」

森崎「俺を傷つけちゃいけないとか思わないでくれ。俺は陽子さんの本音が見たい」

陽子「っ…!」

森崎がこう発言すると、陽子は目で見える程ビクッと震えて森崎をにらみつけた。
その目は浮き上がる涙で潤んでいて今にも水滴を零しそうだった。

陽子「…無理よっ、そんなのっ」

そのまま陽子は涙を拭い、グラスに残っていた酒を一気に飲み干してから
手の仕草だけでバーテンに次の酒を要求した。
顔の火照りが一気に激しくなったのは酒のせいだけではないだろう。

陽子「世界大会の決勝戦前なのよ!?そんなタイミングで対等に物が言える訳ないじゃない!
私が言った事が原因で森崎くんのメンタルコンディションが崩れたらどう責任取ればいいのよ!
ああっもう結局こんなに叫んでる!これでもう明日日本が負けたら私ずっと後悔し続けちゃうのよ?
どんな対応したってそれが原因で、なんて思わずには居られないんだから!」

森崎「………」

A 「有難う、本音を言ってくれて。それが聞きたかった」
B 「俺と一緒になってくれるんだったら、その悩みはずっと付き纏うんだぜ」
C 「もういいんだ陽子さん…いや、陽子。もう俺に憧れる必要はない」
D 「こんな風に距離を取られる方がよっぽど傷つくって分かってくれよ」
E 「飲み過ぎだぜ。マスター、さっきのオーダーはキャンセルで水をくれ」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1369149231/l50にて
            ☆2014/5/7 20:00:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

652 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/07(水) 00:44:13 ID:9B+6AMzU
上記1レスのコピペをお願いします。

653 :森崎名無しさん:2014/05/07(水) 05:54:58 ID:???
いってきます

654 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/13(火) 09:46:31 ID:b7d0zvQo
>C 「もういいんだ陽子さん…いや、陽子。もう俺に憧れる必要はない」

森崎「もういいんだ陽子さん…いや、陽子。もう俺に憧れる必要はない」

陽子「………な、なによそれ。このタイミングで呼び捨てって、卑怯よ」

それでも尚森崎は一歩踏み出し、初めて陽子に敬称をつけず呼びかけた。
それを聞いた陽子はビクッと肩を震わせ、しばし黙ってから森崎を非難した。
しかし非難の言葉とは裏腹に彼女の顔は泣き笑いに変わっていた。

森崎「この前言っていたよな。自力で運命を切り開く俺に憧れて、
箱入りのお嬢様を止めたくなって、日本サッカー協会に駆け込んだって」

陽子「…うん…」

森崎「もうその夢は叶いつつあるじゃないか。俺…と翼をブラジルでサポートしてくれたのは
決して無駄じゃなかった筈だぜ?勿論その他諸々の働きもだ。
面倒な事をぜーんぶやってくれたから、俺達はサッカーに集中出来るんだ」

陽子「でも、それは私じゃなくても誰でも出来た事で…」

森崎「何言ってんだ。陽子は13歳で大学卒業してたんだろ?中学の勉強でヒーコラ言ってた
俺には想像もつかない世界だぜ。そのままいわゆるエリートコースの人生が待っていたんだろ?
でもその人生を投げ出して、未知の世界に飛び込み、こうして成功しているんだ。
こんなの、誰でも出来る事じゃない筈だぜ…俺には分かる。俺は世界を変えている真っ最中なんだからな」

陽子「………そこまで、私の事見て、考えてくれてるんだね」

森崎「そうだぜ。陽子は俺を見上げる側だと思っていたんだろ?でもこうして俺も陽子を見ている。
俺は興味の無い奴はあっさり切り捨てる。欲しいと思ったら素直に欲しがる。知ってるだろう?」

655 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/13(火) 09:49:51 ID:b7d0zvQo
陽子「ふぅ〜………あ、すみません。ミネラルウォーター、レモン付でください」

森崎「(お、酔いを醒ます気になったのか?)」

森崎の熱弁に陽子は段々ホッとした表情になっていき、先程注文した酒に手をつけず
水を注文したっぷりとレモン汁を絞り入れてからそれをゆっくりと飲み干した。
ここは間を置いて彼女の返答を待つべきだと判断した森崎も口を閉ざし彼女の顔の赤みが
薄らいで行くのを見守る。ややあって期待通りに陽子は口を開いた。

陽子「…私と本気で交際する様になったら大変だよ?」

森崎「片桐財閥の事か?」

陽子「うん。お父さん、サッカー大嫌いで仕事一筋の人だから…今の所は何もしてきてないけど、
その内色々嫌がらせしてくるかも知れない。森崎くんを呼び出したりするかも知れない。
あるいはマスコミにスキャンダルを書かせたりするかも…でも…」

陽子は今一度確認する様に自分の家庭事情とそれに森崎を巻き込んでしまう事を説明した。
それに対する森崎の返答は。

森崎「………」

ニヤリ。

陽子がため息をつきたくなる程の悪人めいた笑みだった。

陽子「はぁ〜…そうよね。あなたがそんな事、怖がる訳ないものね。
全く、なんでこんな唯我独尊どころか傲岸不遜な…」

だがその笑みは陽子の次の言葉と行動で消え去った。

656 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/13(火) 09:54:03 ID:b7d0zvQo



陽子「…こんな人、好きになっちゃったんだろ…」

森崎「えっ!?んむっ!」



陽子は突然好意を打ち明け、森崎がその驚きから回復する前に顔を寄せて唇を重ねてきた。
それはほんの一瞬の事で、すぐに彼女は離れたが、その瞳は潤みながらもまっすぐ森崎を見据えていた。



陽子「有難う…ゆ、有三。私、もう貴方には憧れない。何時までもそれだけじゃ嫌だから…頑張る。
後ろから憧れるんじゃなくて、ちゃんと胸を張って、大好きな貴方の隣に居られる様に…ね」

森崎「よ、陽子…」

陽子「…も、もう寝るわね。明日に備えてちゃんと寝なさいよ!これで睡眠不足だったりしたら承知しないんだから!」

スタタタ…

勇気を全部出しつくしたのか、陽子は酔いを物ともしない駆け足でバーから立ち去っていった。
後に残された森崎はポツンとしてから、自分の唇に指で触れてみた。



森崎「ファーストキスはレモンとカシャッサの味、か…」




657 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/13(火) 09:55:32 ID:b7d0zvQo
バーテン「祝福を申し上げます。ですが、あの女性はお勘定を忘れてしまいまして…」

森崎「ん?あー、いーよ、俺が払っておくよ。俺が割り込んだ形だったしな」

バーテン「有難うございます。さて、カップルの誕生にはバーテンとして祝福致しますが、
ブラジル人としては明日の試合のご武運は祈れません。それはご了承ください」

森崎「要らねえよ。どうせ俺は明後日からはブラジル中から恨まれている立場になるんだ。
あの夜下剤でも仕込んでおけばよかった!って思う事になるぜ」

バーテン「ハッハッハ、聞きしに勝る大胆不敵ぶりですね。ですがそういった男性に人間的魅力があるのも事実。
野心に燃え、それを叶えられるかも知れない力を持つ男性に憧れる女性も少なくない。
そんな特別な存在に特別扱いされるのもまた愛情ですからな。ツメを誤りさえしなければ
彼女のハートはいずれ貴方の物となります…とお節介を焼いておきましょうか」

森崎「…バーテンって人種はそういうアドバイスをしたがるもんなのか?」

バーテン「然様です。人間観察が好きでなければこういう仕事は辛いですからね」

森崎「全く…もう帰る。勘定頼むぜ」

バーテン「はい、ただいま」



*陽子→森崎の関係が「????」から「大好き」になりました。

658 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/13(火) 10:03:15 ID:b7d0zvQo
森崎「(そうか…陽子には俺の足手纏いになるんじゃないかって後ろめたさがあったんだな。
だったら安心させなくちゃな。俺は女を欲しがっただけでダメになる様な奴じゃない。
女だろうと世界一だろうと、欲しい物全てを全力で手に入れてみせる男だって言う所を見せる。

そうだ、俺は森崎有三だ。欲しい物は何でも手に入れる。今欲しいのは世界一だ!
世の中には二種類の人種が居る。ナンバー1と、ナンバー2以下だ。
俺はナンバー2以下になるのは嫌だからここまで来た。そして今度もナンバー1になる!
ここも通過点に過ぎない。ワールドカップにヨーロピアンカップ。
バロンドールに…今年から設立されるFIFA最優秀選手賞ってのもあったな。それも頂きだ。

俺は森崎雄三だ!相手がブラジルだろうと何だろうと、必ず勝って、全てを手に入れる!)」



バーテン「こちらがお勘定になります」

森崎「おう…ん!?な、なんだこの値段!?ってそういやブラジルはインフレが激しいんだった…」

カサカサカサ…
チャリンチャリンチャリン…

バーテン「…大変失礼ながら、これでは足りません」

森崎「…チ、チームメイトから借りてくる…(ブラジルの金を持っていそうな奴…ゲッ、あいつしかいねえ!)」



翼「ふーん、いきなり来て何を言うのかと思えば…いいよ、ちゃんとインフレを考慮して返してね」ニヤニヤ

若林「プッククク…」ニヤニヤ

森崎「ぐ、ぐぐぐ…さ、サンキュー…(くっそぉおおおお!決勝戦前夜にこんなムカつく思いを〜〜〜っ!!)」

659 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/13(火) 10:05:30 ID:b7d0zvQo
上記5レスのコピペをお願いします。

660 :森崎名無しさん:2014/05/13(火) 10:23:17 ID:???
行ってきます

661 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/14(水) 00:08:37 ID:DMJOwuf+
〜大会25回目〜

何らかの玉を蹴る遊びは紀元前から世界の様々な場所で存在していたと言われるが、
現在サッカーと呼ばれる競技が正式に生まれたのは19世紀中期のイギリスとされている。

この競技はブラジルと日本には1870年代と言うほぼ同じタイミングで伝わったとされるが、
その後の発展の仕方は全く異なる物であった。



最初にブラジルにサッカーを広めようとしたのはイングランド留学帰りの一人のスコットランド人だったと言う。
まず上流階級にサッカーが広まり、1930年代から国技と呼ばれる程人気が高まっていき、
当時から世界屈指の強豪国と見なされていたもののワールドカップで初優勝を達成したのは
1958年のスウェーデン大会だった。その後1962年のチリ大会、1970年のメキシコ大会でも
優勝し通算三回の優勝で1991年の時点では旧西ドイツと並び最多優勝回数を誇る。

しかし1982〜1990年のワールドカップでは3回とも優勝はおろかベスト4にすら入れず、
“歴史と実績があり間違いなく強豪国だが、最近は低迷しつつある”といまいちな評価が
定着しかけているのが今のブラジルである。この現状をブラジルが良しとする訳もなく、
今回自国開催となったワールドユースで華々しく優勝し1994年ワールドカップでの復活に
繋げたいのは言うまでもない。ましてや突如現れた新興国にそれを阻まれるなどあってはならないのである。

662 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/14(水) 00:10:31 ID:DMJOwuf+
一方日本においては最初はイギリス人が日本にサッカーを持ち込み、体育の一環として全国に広がった。
しかしあくまで学生の教育の一環とされた日本サッカーは1917年に行った初の国際試合で
当時の中国とフィリピンに大敗する程脆弱だった。その後も基本的にサッカー弱小国とされたまま
第二次世界大戦の影響でサッカー文化が中断されてしまい、1968年のメキシコオリンピックで
銅メダルを獲得した事以外はまるで良い所がなく、1991年の時点で未だワールドカップには未出場である。

この取るに足らないアジアの弱小国と言う評価は今、驚天動地の勢いで全く別物に塗り変えられつつある。
1986年フランスで行われた第一回国際Jrユース大会でお客さんとして招待された筈の
日本がまさかの優勝を遂げたのだ。この時のチームのメンバーが主となって今回のワールドユースでも
アジア予選初突破、本大会初出場に飽き足らず決勝戦まで勝ち進んだ事によって
日本のサッカー文化も世界のサッカー勢力図も劇的に作り変えられつつある。



かたや復活を目指す誰もが認める伝統的な強豪国。

かたや世界で類を見ない程急速に成長した新興国。

これから数年のワールドサッカーの行方を左右するであろう決戦の日がついに来た。

663 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/14(水) 00:13:30 ID:DMJOwuf+
日本人記者達「ぐわーっ、なんて人ごみだ!?」「ホントにこの道でいいのかよ?」「人の流れに沿ってりゃ辿り着くだろ!」

日本サッカー協会関係者「ここも渋滞か…」「おいおい、三時間は余裕を見た筈なのに…」「これで間に合うのか?」

南葛関係者達「に、肉まんの波に押しつぶされるぅ〜…」「痛い痛い痛い!押されて体が痛い!」
「もう駄目、暑くて暑すぎて倒れる…」「やだ、折角持ってきた応援グッズが汗だらけ!」

この日のリオデジャネイオロは当事者の2国は勿論、世界各国から報道陣とサッカー関係者が押し寄せていた。
地球の反対側まで応援にかけつけた日本人達は筆舌に尽くし難い苦労をしながらマラカナンスタジアムに進んだと言う。

骨皮「よ、陽子しゃん、ただいま到着しました〜…」

陽子「ご、ご苦労様…大丈夫?もうすぐ選手達のバスが来るけど…」

骨皮「えっ、もうですか!?皆、急いで旗とか横断幕とか用意して!」

南葛関係者『お、おう!!』

賀茂「日本から来てくれたのは良いが、ちと危ない目に会わせちまったな」

片桐「サポーターが快適に応援できる環境作りも今後の重要な課題となりますね」

長野「旗よーし!」

岩見「幕よーし!」

小田「メガホンよーし!」

早苗「…うん、これで準備OKね」

664 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/14(水) 00:16:05 ID:DMJOwuf+
上記3レスのコピペをお願いします。

665 :森崎名無しさん:2014/05/14(水) 00:18:32 ID:???
行ってきます

666 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/15(木) 21:05:29 ID:Tp/GLA8M
ブロロロロロ…
プシュゥウウン。

森崎「よーし、着いた着いた…うおっ!?」

翼「!!!?!」

ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

一番先にバスのドアから降りた森崎を皮切りに、全日本ユースの選手達全員が応援団の盛大な歓迎を受けた。

長野「来た!森崎だ!うぉーい、久しぶりー!」
岩見「サプライズ計画は成功だな」
小田「うわー、凄いオーラを放ってるなー…」
大川「全日本ユース決勝進出おめでとう!」
小暮「森崎先輩!お久しぶりです!」
山田「もう一度世界一の日本を見せて下さい!」
剛田「アンタならやれる!やっちまえ!」
森崎父「す、すごい立場になっちゃったな有三…」
森崎母「我が息子とは思えない出世ぶりだわ…」

特に数が多く目立つのは南葛の関係者達で、彼らの多くが森崎に群がりながら
“世界を手にする日本の風雲児! 森崎有三”と書かれた横断幕をデカデカと見せつけてきた。

森崎「なんだこりゃ…あ、骨皮!お前の仕業か!」

骨皮「そうですよ!決勝戦になったら皆で駆けつけようって企画していたんです!」

667 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/15(木) 21:07:33 ID:Tp/GLA8M
A 「粋な事するじゃないか。皆、わざわざブラジルまで来てくれて有難うな」
B 「チェッ、照れるだろうが。こんな事されなくても俺は勝つぜ」
C 「皆、帰りは気をつけろよ。日本人はしばらく恨まれる事になるからな!」
D 「よう皆。南葛は今どうなってる?まだ日本一の座を保っているか?」
E 「親父…お袋…そんなにキョロキョロしないでくれよ、恥ずかしい…」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1369149231/l50にて
            ☆2014/5/15 22:00:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  10  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

668 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/15(木) 21:14:17 ID:Tp/GLA8M
上記2レスのコピペをお願いします。

669 :森崎名無しさん:2014/05/15(木) 21:14:47 ID:???
行ってきます

670 :2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/16(金) 23:36:25 ID:9d5PSlbg
>C 「皆、帰りは気をつけろよ。日本人はしばらく恨まれる事になるからな!」

グッ。

予期していなかった応援団の登場に、森崎がサムズアップと共に返した答えは実に彼らしいものだった。

森崎「皆、帰りは気をつけろよ。日本人はしばらく恨まれる事になるからな!」

彼は日本が優勝しブラジル人の恨みを買う事になる、と豪語したのだった。

長野「お〜っ、優勝するから恨みをぶつけられない様にしろって意味か!」

岩見「確かに気性の激しいファンが暴動を起こす可能性もあるな」

小田「ハハハ、森崎らしいや…負けたらどうしようなんて考えないんだな…」

南葛市民「うぉー!」「カッコいいぞ森崎ー!」「きゃー!素敵ー!」

その強気の態度は好意的に受け止められた。
以前森崎とチームメイトだった者達はこの精神力の強さを良く知っており、
それに伴う横暴さももう直接被害を受ける事はない立場になると良い思い出に美化されたのだ。
勿論その横暴さを味わう機会が無いただのファンは単純に頼もしいとしか感じない。

ただ、この気の強さは決して遺伝による物ではないのだろう。

森崎父「お、おいおい、いいのかそんな事言ってしまって…」

森崎母「母さん、暴徒に乱暴されるなんていやよ!?」

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