キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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レス数が950を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。
【伝説の】Another-CU_9【継承者】

1 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 12:47:04 ID:PG0gsAI6




この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、この物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語は キャプテン森崎のアナザーストーリーであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描くストーリーです。


恋愛は二の次に、サッカーに命を削って頑張る彼等を応援してあげて下さい。




483 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 18:10:38 ID:???
D
クラブチームとナショナルチームの選手の取り合いの結果出場枠が空きが出来るんじゃないかと思っていたりするが
何の裏付けもないことなのでここでは言えなかった。

484 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 19:03:42 ID:???
猫監督のチーム、現実だとWCの予選突破しそうだなぁ

485 :森崎名無しさん:2014/06/24(火) 21:53:48 ID:???
>史上最高のストライヵー

あ、なんかかわいい

486 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 00:36:39 ID:???
>>483 この疑問はゲームの時からずっと思ってたなぁ
実際日本が当たったチームは最後以外全部ナショナルだったし
やっぱりクラブチームの参加は非常に少なかったのと

487 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 00:54:52 ID:???
クラブとナショナルの全てがぶつかりあって真のNO.1チームを決めようなのに
ナショナルに戦力とられすぎてクラブの参加が予想以上に少なすぎたら大会の箔に傷がつく、困る。
だから大会を盛り上げるためなら4部のチームでも実力があるなら入れざるを得ない、とか?

もしくは、新設の大会だから最初はクラブもある程度は参加するのかもしれないが
それでもクラブがナショナルに戦力をとられすぎたらナショナルばかり勝ち進んでしまう。
その経験で次からはクラブが参加を見送るチームが更に多くなる。やっぱり困る。
だから実力があるなら4部でも呼んでクラブチームにも実績を上げて欲しい。
他のクラブ、しかも4部が勝ち進めたのなら自分達もできると対抗心ができて
次回からもクラブの参加が減少しない。クラブとナショナルの戦いが継続される。

素人考えだけど、クラブとナショナルで戦力とりあうのは結構問題だと思う

488 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 01:53:27 ID:???
E そんなことよりチームメイトのピピンのキャラは
  やっぱりジャンピエールポルナレフピピンで当たってるのか聞いてみる

489 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 05:13:16 ID:???
おはです。
夢の中では2-0で日本が優勢でした。
今のところ良い感じですが、一抹の危うさも感じます。

面白コメや考察ありがとうございます。
いつもやる気が出ます。


490 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 10:08:17 ID:???
クラブチームとナショナルチームの鞘当は実際ありそうではあるよね。
多分FIFA、大会の規定か何かでナショナルチームに強制招集権は無くて、選手の判断に任されているのだろうけど
今後の代表入りを考えている選手がナショナルチームからの誘いを断れるはずも無い。

結果目玉であるナショナル・クラブの最強チームを決めるというお題目が空疎化しかねない……というあたりがあるなら
ファンベルグも端から「不可能」ということも無さそうだけどさて

491 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 12:56:07 ID:???

> C 「ならば何故、味方になるなんて貴方は言ったのか?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 反論は出来ず、疑問を投げるしか言う事はなかった。

三杉「…なら、何故味方になるだなんて言って下さったんですか?」

 そもそもACミランでスタメンを張っている、ファンベルグほどの選手がたかが
フロレンティア・ヴィオラを味方する理由が分からなかった。
 Wトーナメントへ三杉達が出場したところで、彼に何かペイがある訳ではない。
 後進の育成であるならば、地元ミランか母国オランダの若者を選ぶだろう。

 そういう点を全て無視したとしても、目標(Wトーナメント出場)を果たせない
と分かっているチームに肩入れをするのは無駄な労力を費やすような物だ。

ファンベルグ「そうだな… キミのコーチとウマが合ってね。」

三杉「はい?」

ファンベルグ「ツェペリと言ったっけ。 彼がキミ達をコーチしているのと同じだよ。」

三杉「ええと… もしやシュワーボ・アンザーニ監督と関係が?」

ファンベルグ「そうじゃない。 彼も私もバカが好きでね。」

三杉「バカ、ですか… この間のドン・キホーテと同じ意味ですか?」

ファンベルグ「闘うバカにだけ運命を塗り替える資格があるという意味だよ。」

492 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 13:00:29 ID:???

三杉「(ああ…。)以前、コーチも同じような事を言っていました。」

ファンベルグ「フッ。 ま、かく言う私もバカの一人さ。」

三杉(ファンベルグさんがバカ…?)

ファンベルグ「………」

 未来を見知っているかのように的中するヨハン・クライフの予測。
 まるでファンベルグの人生が運命によって決まっているかのように言い当てて来た。
 彼は遂に、ファンベルグの怪我による引退までを予測として伝えてきた。
 それを防ぐためにバルサへ移籍して来いとも言った。

 確かにクライフの忠告には理を感じた。
 セリエAからリーガ・エスパニョーラに闘いの場を移せば、ゴール前の物理的プレッシャー
が格段に軽くなりそうだ… 負傷の可能性はそれに伴って下がるだろう。
 更にクライフはファンベルグへ指導者としてのノウハウも伝授すると約束した。
 先の見通しを含めてメリットは大きい。

 これまでファンベルグにとってクライフの言葉は運命その物だった。
 そのクライフが、フロレンティア・ヴィオラのWトーナメント出場は不可能だとも言った。
 つまりヴィオラがWトーナメントに出場できないのも運命なのかも知れない。

 ファンベルグはクライフの誘いに対して首を縦に振る事を拒んだ。
 あくまで1選手として、セリエAの舞台で闘う事を望んだ。
 もちろんクライフの予測に従い2年程度で引退するつもりもない。

 誰かの予測や運命の通りに事が全て進むのは腹立たしく思ったのだ。

493 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 13:02:10 ID:???

ファンベルグ(…だが、そこまでは私の感傷に過ぎない。) フッ

三杉(笑っている。 これは自嘲か?) 

ファンベルグ(実際のところ出場の可能性はある。 その根拠もある。
          勝ち続けさえすれば、追い風は意外なところからやってくる筈だ。 しかし) 

 表情の笑みが消え、ファンベルグは真顔を三杉へと向けた。
 三杉は何故か背中に緊張が走る。

ファンベルグ「今のままだとキミ達は遠からず負ける。」

三杉「……」

ファンベルグ「だが私が味方をする事で、勝つ可能性を数%は上げられるだろう。」

三杉(確信めいた口調… そしてそれでも数%か。 だが何となく理解した。)

 ファンベルグの語る『味方をしてくれる理由』は冗談なのか本気なのか分からなかった。
 しかし彼の様子から、味方をしてくれるという意思はどうやら冗談ではないと思えた。
 全てを話すつもりはないようだし、それで十分だった。

494 :一旦ここまでアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 13:06:30 ID:???

ファンベルグ「私のゴールシーンの多くを記録した媒体を渡す。
         全部で120種程だが、この中で必要な物は30種だけだ。
         その30種を全て模倣して、頭と身体に覚えさせろ。
         シュートだけでなく、直前の動きも含めて全てな。」

三杉「はい。(次の課題というわけか、また難題だな。)
    一応窺いますが、その30種とは?」

ファンベルグ「当然自分で考えてもらう。」

三杉「そうだと思いました。」

ファンベルグ「次は1か月後だ。 チャンピオンズリーグの遠征が入っているから連絡は繋がらないぞ。」

三杉「了解です。(1日1本か… ファンベルグさんの模倣でなければ難しくはないのだがな。)」

 ハイパーオーバーヘッドのために、ファンベルグのオーバーヘッドの一つを模倣した苦労を思い出す。
 只のシュートならばともかく、彼のシュートをコピーするのは容易な作業ではない。

 だが、どれほど難しい課題を出されても、三杉は驚かなかった。
 それが何であれやり切ると決めたからで、無理だとする理由を考える事に意味はない。
 今はただ、どれだけ苛めても悲鳴をあげないだろう心臓に感謝した。

495 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 17:31:44 ID:???

〜 11月中旬 〜 <フィレンツェ/フロレンティア・ヴィオラ クラブハウス前>

 …これが三日前の事だった。
 あれから二日間、映像媒体を確認し、どのプレーを模倣するのか見通しを立てた。
 戦況や位置、シュート種、ラストパス、事前の動きなどを分類してみると…
 ファンベルグの言っていた30種のゴールが何を示すのかがおぼろげに見えてきた。

 その上で自分のポジションで求めるべきプレーと照らし合わせ、三杉は確信した。


☆それは…?

 A オーバーヘッドキックによって生み出されたゴール
 B グラウンダーでのランニングシュートで生み出されたゴール(要5票)
 C DFを背中に負った状況から決めたゴール(要5票)
 D DFの裏へ走りこんで決めたゴール(要5票)
 E GKとの1on1で決めたゴール(要5票)
 F 大舞台で決めたゴール(要5票)

2票決です、とゆか一応投票の場を設けたという程度の選択です

496 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 17:34:08 ID:SCKwe8GE
A

497 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 17:37:13 ID:D3cZDDY2
A

498 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 17:59:15 ID:???
G ドライブボレー

499 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 18:20:07 ID:???

> A オーバーヘッドキックによって生み出されたゴール
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 意外なほどに単純な話だった。
 オーバーヘッドキックによって生み出されたゴールが30種だったのだ。
 そのうちの一つはアヤックス時代のものであり、三杉がハイパーオーバーヘッドのモデルとした、
身体を捻った跳躍から、カーブで巻いてゴールにねじ込んだあの芸術的なゴールだった。
※参考URL(ttp://www.over-head.org/fanbasuten.html)

 当時は身体を捻る跳躍と、オーバーヘッドキックでカーブをかける難しさにばかり注目した。
 それはそれでGKやマーカーの読みを外したり、際どいコースを狙える利点があるが…
 いま改めて見れば、表面的な事でない違う部分に技術を感じ、あの頃以上の感嘆を漏らした。 

 後はそれまでの一週間をなぞる様、ビデオカメラを使ってひたすらに模倣へと努め始めた。
 するとここでも意外な事に、すんなりと撃つ事が出来るではないか。
 1日に1本コピーする事も困難だと思っていたが、三杉は初日と二日目だけでで5本ものオーバー
ヘッドキックをコピーする事に成功したのだった。
 油断して課題を後回しにするつもりは更々なかったが、時間的に余裕が生まれたのは事実だった。

 エムスカ評議員兼オーナーが出張から戻り、バルサ戦の報告を頼んできたのはそんな時だった。
 三杉は気分転換として自ら出向き、映像と共に試合を振り返った。
 そしてキャプテンの仕事として必要な伝達を受け、クラブハウスを後にしてきたところだ。

500 :今日はこれだけですアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/25(水) 18:22:12 ID:???

 今日までの10日間、とにかくファンベルグの課題に血眼となっていたが、落ち着いてみれば
色々と考えるべき事が怒涛と押し寄せてくるのが分かった。
 一つは今思い出していたミハエルの体調だ。
 検査で異常なく、退院後も特別問題ある様には聞いていないが、何か心に引っ掛かった。

三杉(他には新田のこと、オワイランへの指導、スペルマンとの話があったっけ…)

 今日これからまた課題へ取り組むつもりでいたが、その前に少し時間を取るべきかとも迷う。


☆ここで誰かを訪ねますか?

 A ミハエル
 B 新田
 C オワイラン
 D スペルマン(要5票)
 E その他(要人名)
 F 誰も訪ねず、すぐに課題へ取り組む
 G 誰も訪ねないが、街をぶらつく時間を取る

2票決です、メル欄は空白で

501 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:25:26 ID:ezoRZWR6


502 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:31:02 ID:???
課題終わった後になるけど
ブンナークや新田にもファンベルグのビデオ見せてみようか?

503 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:32:54 ID:???
オーバーヘッドの打点が高いうえにカーブまでかかってるすげえ

504 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:43:58 ID:D3cZDDY2
A

505 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 18:49:33 ID:kE6rFQcs
C

506 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 19:02:17 ID:???
495の投票、Fの結果が見てみたかったでござる。

507 :森崎名無しさん:2014/06/25(水) 19:17:23 ID:???
旅人の動画もかっこええわ〜

508 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 07:50:53 ID:???
>>502
それは多分一番やっちゃいけない選択肢じゃないかな…。
ファンベルグと三杉の共通点が語られているシーンを見ればわかるけど、ファンベルグの模倣をするのに求められるのは身体能力ではなく、
一つ一つのプレーを頭脳的に考察した上で行動に移すことじゃないかね。
そういう意味で、ヴィオラのFW二人とは正に対極の選手だし、少なくともビデオを見せることで得られるものは少ないと思う。
直接の指導があったりすればまた違うかもしれないけれどもね

509 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/26(木) 14:20:04 ID:???

> C オワイラン
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 少し考えて、三杉はオワイランを訪ねてみる事に決めた。

三杉(時期を明言してないとは言え、オワイランの特訓に手を貸す話は約束だからな。)

 器用さと優れた発想力から、オワイランにはDFだけでなくボランチ、バランサーへと手を広げ
させている。 複数のテーマにうまく対応しているし、『ここを突破されたら危険』となるシーンでは
勝負強さを発揮している。 これだけで三杉は十分な活躍をしていると評価しているのだが、当
のオワイラン自身は足を引っ張っていると、バルサ戦のハーフタイム中に肩を落としていた。
 そこで三杉はプレイの質を地道に上げてミスを減らすべき、その為には頭で考えるよりも先に
身体を動かした方が良いと推奨した。この時、特訓に手を貸すと約束したのだ。

三杉「オワイラン、今から少し練習の時間を取れるかい?」

オワイラン「え、どうしたんだい突然? ずっと忙しそうだったのに。」

三杉「はは、すまない。 ようやく少し時間に余裕が生まれたからね。
    この前のハーフタイムに練習を見るって約束したろ?」

オワイラン「ええ、それは嬉しいですけど… 本当に大丈夫なんですか?」

三杉「大丈夫じゃなければ言わないさ、僕は結構マイペースなんだ。」

オワイラン「(あんなに毎日ボロボロになるまで練習する人間のペースは分からないけれど…)
       そういう事ならぜひお願いします。 では準備して練習コートへ向かいます。」

 一旦別れ、三杉は一足先にコートへと向かった。
 歩きながら、オワイランをどう伸ばすのがチームにとって良いか検討した。

510 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/26(木) 14:24:18 ID:???

☆オワイランの成長方向模索

 A リベロタイプだ! (攻撃能力や判断力、スタミナ)
 B CBタイプだ! (ゴール前の守備能力やフィジカル)
 C SBタイプだ! (スタミナ、ボールカットやクロス)
 D ボランチタイプだ! (ボールカットやパス、ボールキープ)
 E 赤井タイプだ! (マークや守備能力!奪った後の処理?知るか!)
 F DFラインの司令塔だ! (守備に関わる判断力)
 G 目指せオールラウンダー! (平均的に)

3票決です、メル欄空白、チームのバランスを考えての投票を推奨します

511 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 14:25:46 ID:5CQ66x1M
F

512 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 14:27:36 ID:+bb7TUeI
B リベロタイプで日向の名前が出てきた自分は病気w

513 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 14:41:28 ID:rdWUJwiU


514 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 14:46:22 ID:HcGsYEwg
B

515 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 15:03:22 ID:cRvwvw2Q

スペルマンいなくなる可能性もあるしね?

516 :511:2014/06/26(木) 15:07:06 ID:???
まぁFはロマンで選んだ。
元ネタ的にマグアナック隊(40機のMS)の指揮官というポジションあってのガンダムサンドロックだったからね

517 :本日は以上ですアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/26(木) 17:36:00 ID:???

> B CBタイプだ! (ゴール前の守備能力やフィジカル)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

<フィレンツェ/フロレンティア・ヴィオラ練習コート>

オワイラン「お待たせしました。」

三杉「ああ来たね。 それじゃあ早速始められるかい?」

オワイラン「ええ勿論、ビシバシとお願いします。」

三杉「うん。 それじゃあゴール前での守備を想定して、一つ一つ順に取り組んでいこう。」


先着2名で
 ★資金を使って→! card★
 ★サンドロックの装甲を改造→! card★
と書き込んで下さい。数字とマークで分岐します。

カードのマークが一致で数値合計に+2、数値の一致は合計に+3されます。(効果は重複)

 35→ ゼロを使いこなせるレベルに。LV2上昇、ブロ・競り+1、高/低+1、フラグ複数回収、クリア技ランクアップ、スキル取得。
 30→ LV2上昇、ブロ・競り+1、ブロックフラグ回収(完成)、低+1、クリア技ランクアップ。
 25〜29→ LV1上昇、競り+1、ブロックフラグ回収(完成)、クリア技ランクアップ。
 21〜24→ LV1上昇、競り+1、ブロックフラグ回収(STEP2)、クリア技ランクアップ。
 16〜20→ ブロックフラグ回収(STEP2)、LV1上昇。
 11〜15→ ブロックフラグ回収(STEP1)、LV1上昇。
 7〜10→ ブロックフラグ回収(STEP1)。
 2〜6→ 砂漠の王子とはなんだったのか。成果なし。

518 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 17:41:30 ID:???
★資金を使って→ ハートQ

519 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 17:45:37 ID:???
 ★サンドロックの装甲を改造→ ダイヤ8

520 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 17:48:09 ID:???
1足りなーい

521 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 21:01:01 ID:???
STEPがやたら多いな

522 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 21:13:57 ID:???
高笑いしながらオーバーラップして相手を吹き飛ばしまくる王子も見たかったwww

523 :森崎名無しさん:2014/06/26(木) 22:10:21 ID:???
赤井タイプ、わっかりやすい名前だなー

524 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/27(金) 17:07:33 ID:???

> 20 → ブロックフラグ回収(STEP2)、LV1上昇。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ダダダダッ! ガガッ!!

三杉(いい調子だ。)

オワイラン「もう一本っ!」

 練習が始まってから数刻、オワイランはゴール前でのシュートブロックに力を入れていた。
 単純に撃たれたボールを追うのではなく、ある程度見極めや予測を鍛える方向での練習となった。
 上手く見極めや予測が出来るならば、オワイラン自身が適切なポジションや重心移動を取る事が
出来るため、ボレー状の跳躍で無理に追ったり、ダイビングで身体を投げ出す必要がない。
 ブロックのために体勢を崩さなければ精度も高まるだろうという理解だ。

 経験の少ないオワイランにとって予測という分野はに難しく、まずは見極めに専念した。
 三杉は今日までに左右どちらの足からもシュートを可能とし、シュートレンジを広げたため、複数の
シュートをオワイランに披露し、それぞれに対応を強いた。
 ポジションやフォームの差、重心、視線、軸足の角度など、あらゆるシュートに微妙な差がある事を
見せつけ、オワイランの記憶の引き出しへと詰め込んだ。

 目が良いのか、オワイランは短い時間で一定の成果を挙げた。
 弾道の高低や角度を撃たれる直前にはある程度見極めがつき、適切なポジション移動、重心移動
が取れるようになったが…
 ただしギリギリまで凝視を続けなければ精度が出ない為、最終的にボールを捉えるのはどうしても
顔面となってしまい、体力的な懸念が生まれてしまった。

525 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/27(金) 17:08:49 ID:???

 その後三杉がフェイントを交えるようになると、一転してオライランは苦慮する事となった。
 実戦で正直なシュートばかりを相手にする事はないので、これは必要なSTEPだった。

 コースや球種を見極めるためにシューターのフォーム等を凝視出来る時間は極めて短く、それゆえ
に困難である。
 更にフェイントを交えられると、その判断にも時間を要すため、難易度の桁が上がるのも当然。
 そこで三杉はコーンなどを設置し、GKや他のDFのポジションのシミュレートする事で、より実戦の
状況へ近づける事を試みる。

 シュートコース一つとっても数多の可能性がある訳だが、試合の状況下で実際に選べる選択肢は
そう多くない。
 GKやDFを設定する事で、シューター視点の狙いづらいコースや球種、タイミングがある事を示し、
シュートを撃たれるまでに可能性をある程度絞れる事を分からせた。
 理屈としてオワイランは理解したが、それを自分の物とするには経験の蓄積が不可欠だった。

オワイラン(ふう…。 掴む事は多かったけれど、その事が更に自分の未熟さを浮き彫りにするな。)

三杉(まあこんなところだろう。 見極めや予測はシュートブロックに限った技術ではない、
    オワイランならばきっと他のプレーにも活かすことが出来るに違いない。)

 こうして成果の区切りで特訓は切り上げた。
 更なる成長と完成は本人次第というだが、現状でも優秀なCBとしてオワイランは完成してきていた。

※オワイランのLVが1上昇、全能力がUPしました。
※オワイランがブロックフラグ(発展系)をSTEP2まで回収し、顔面ブロック(+6)消費200を取得しました。

526 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 18:04:53 ID:???
王子様が顔面ブロック!?w

527 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 18:11:59 ID:???
王子に顔面ブロックはちょっと合わないよなー

528 :キャプ森本編の王子も顔面持ちだったりしますアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/27(金) 18:24:28 ID:???

<静岡県/南葛高校>

 11月の下旬… 文字通り霜が降りる頃である霜月である。
 立冬をとうに過ぎ、四季の変化が顕著な日本では寒さが肌に厳しくなってきていた。
 だがここ南葛高校のグラウンドは気温の数値に見られるより高い熱がこもっている。

 ワー! ワー! こっちだ! 逆サイあいてる!

中山「中里、もっと高いポジショニングを取れ! それじゃあ攻撃側はパス出し放題だ!
     山森ももっと周りを見ろ、スペースは連携して埋めなきゃ意味がない!」

山森「はいっ!」
中里「ニン!」

井沢「クソッ、中山のやつ余計なコーチングしやがって!」 スパァァンッ!

滝「おっと、ナイス井沢!」 トッ

中山(いや、ナイスなもんか…。)

 井沢のパスはスルーパス気味に滝へ通った。
 しかし滝の走り出しのタイミングが甘く、井沢のパス出しも呼吸が合っていない。
 互いのアイコンタクトが不十分であるため、肝心な滝のトラップがマゴ付くのだ。

529 :アナカンでのモデルのキャラも被弾上等な方ですしwアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/27(金) 18:25:56 ID:???

 日本では最近になってようやくスルーパスの真似事が取り入れられ始め、トップ下に
執着する井沢などは積極的にチャレンジを試みている。
 ハッキリ言ってプレーの精度はお粗末その物だが、それでも時々は通ってしまう。
 高校サッカーで夏の頂点を獲った南葛でさえ、攻撃も守備もこのレベルなのだ。 

中山(コーチを願い出てからもう3ヶ月か… 良くはなっているけど。)

 公式戦には当然出られない中山は、現在南葛高校サッカー部のコーチ役を担っていた。
 彼の目的は南葛高校を冬の選手権で優勝させる事などではない。
 海外を相手取るJカップ、その先のWトーナメントを見据え、南葛を少しでもレベルアップ
させ… ひいては他の強豪達に強い刺激を与え、全体のレベルを上げたいと考えていた。

 だがイタリア・プリマヴェーラでの激戦やジョアンの指導を経験してきた中山にとって、
日本の高校サッカーは想像以上に低レベル…
 中山の指導は一定の効果を上げているが、道は険しいと言わざるを得なかった。

中山「そこで考えたのはこちら」


先着で
 ★中山くん考えた→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》  「1人で全国高校破り巡業、ダーツの旅!」
《ハート〜スペード》 「オレ個人の力で、自分たちが雑魚である事を気付かせる!」
《クラブ》 「我慢強く意識改革させるしかない!」
《JOKER》 「フィオで貰った報奨金をFXに投入、元金の50倍、これで全国練習試合しまくりだ!」
《クラブA》 「フィオで貰った報奨金をFXに投入、見事に溶かして更に借金も!」

530 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 18:26:33 ID:???
 ★中山くん考えた→ ハート10

531 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/27(金) 18:27:27 ID:???
あ、本日の更新は以上でおしまいだと思います多分

532 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 18:28:16 ID:???
クラブAはよせえw

533 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 18:30:44 ID:???
クラブAはお金のためにカンピオーネ入りルートかなw

534 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 18:33:06 ID:???
しかし色んなスレ見てて思うけど中山は使い勝手のいい設定のキャラだなあ
乙でしたー

535 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 18:37:45 ID:???
中山無双はっじまっるよー!多少は過激な方法とらないとな
ダーツの旅見たかったな

536 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 19:55:59 ID:???
派手に雑魚散らしして現実を教えてやるのもいいけど
翼と森崎頼りから翼と森崎と中山頼りにならないか、わずかに心配

537 :森崎名無しさん:2014/06/27(金) 23:04:16 ID:???
中山は主人公っぽい性格してるからね。

538 :森崎名無しさん:2014/06/28(土) 03:10:29 ID:???
このころの日本ってプレスって何?おいしいの?それ?
ってレベルだからな。
プロの舞台へのし上がるために日々戦い続ける最前線の奴らと
国立という学生のアマチュア選手権がゴールだった当時の日本とではそこら辺の練度が段違いなんだよな
戦術ってのは戦わなきゃ見えないものもあるしな

やっぱり中山も焦っているんだろうね
日本の現状もさることながら自身もぬるま湯に浸かって錆びつき
また森崎や三杉達においていかれるんじゃないかって
まあ幻想郷との接触もあったのでしばらくは大丈夫だと思うが

539 :森崎名無しさん:2014/06/28(土) 17:52:11 ID:???
ダーツの旅で北海道に向かった中山が見たものは…
地獄兄弟の巣窟となったふらのの姿だった…

540 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 06:07:07 ID:???
フィオ時代の面子は最高のコーチと監督に指導されたから
そりゃサッカーエリート集団ですわ

541 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/30(月) 17:10:27 ID:???

> 《ハート》 「オレ個人の力で、自分たちが雑魚である事を気付かせる!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

〜翌日の放課後〜

 杉本久美にとって、今日は何でもない平日のつもりだった。
 学業に励み、マネージャー業に精を出し、少しだけ先の事(大会予選)を考える…
 そんな毎日の中の1日でしかないと思っていた。

 昼休みに先輩兼自称サッカー部コーチの中山が『練習前にミーティングをしたい』と神妙な
顔つきで連絡してきた時も、特別何も思わなかった。
 精々、マネージャーである自分達に連絡くらい任せれば良いのにと思った程度だ。
 だけどいつもと違う可能性に気が付くべきかも知れなかった。
 彼がマネージャーを使わずに、わざわざ自らの足で連絡して回ったのは、何か腹を据える
事があった故なのだと。


中山「ええと… 皆が俺をコーチ役として認めてくれたのは、療養する前の俺の実力を覚えてるのと、
    詳細は言ってないがイタリアでサッカー指導を受けていた経歴を考えての事だと思う。
    つまり俺の実力が云々ではなく、海外でサッカー指導を受けた点を評価しているんだ。」

 部室に部員を集め、中山はホワイトボードの前に立ってそう切り出した。
 井沢も滝も山森も、他のレギュラー陣も首を傾げており、話の想像がついている様子はなかった。
 もちろん杉本久美も例外でなく、中山の意図は汲み取れずにいた。

542 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/30(月) 17:12:54 ID:???

中山「だから俺が今現在どれくらいの実力なのか、ここに居る誰も正確には知らない。」

井沢「おい中山、何が言いたいんだよ?」

 少し声が上ずっている中山に対し、井沢が苛立ち気に口を挟んだ。
 貴重な練習時間を取られた事が気に入らないのだ。
 しかしその反発的な口調が逆に中山を落ち着かせた。

中山「そうだな… 例えば井沢は、俺の実力をどれだけ高く見積もるとしても、
    OMF(攻撃的MF)としては自分よりも上の筈がないと思ってるんじゃないか?」

井沢「は? いや、そんなの当然だろ。 どれだけ実力があるとしてもお前はDFだし。」

中山「そうだろ? で、DF陣はもしかしたら自分達の方が下だと思ってるかも知れない。
    だけど例えば俺がFW役の1対4でゴールを奪われるなんて事は思いもしないだろう。
    GKの剛田と一条もそうだな?」

 人を見下したり傷つけるような物言いに馴れていない中山にとって、事実を突きつける事も
ある意味苦痛であった。
 しかし甘い認識、身の程を知らぬ言葉をハッキリと聞くことで、抵抗感も徐々に薄まった。

高杉「なんだそりゃ。」
西尾「おい中山、何言ってんだお前?」
剛田「そりゃあ先輩… 舐めてるんすか?」

 少しずつ部室に騒然となる空気が満ち始める。
 そういう色々な…好意的な感情は皆無で、反発と疑問の感情ばかりの空気だ。

543 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/30(月) 17:15:08 ID:???

 中山は表情に何の変化も示す事無く、この微妙な空気にトドメを刺した。

中山「いま言った事は、全て俺が簡単に現実の物と出来る内容ばかりだ!
    お前たちは下手だ、見てられない、ハッキリ言って弱すぎる!」

 パンパンに膨らんだ風船に針を刺したみたいに、その瞬間ワッ!≠チと空気が弾けた。
 南葛の選手達は何だかんだでプライドが高い。
 全国大会上位常連、人によっては中学時代に全国3連覇を経験し、国際Jr大会でも
優勝という輝かしい経歴がある。
 そんな彼達が『下手』だの『弱い』だのと言われ、反発しない理由はなかった。
 『はあ!?』『何言ってんだ!?』『上等だ!』『ふざけるな!』『なめてるのか!』など…
中山の侮辱に対して彼らは悲憤慷慨を返した。

 この時、杉本久美も当然驚愕の渦中だった。
 しかし彼女には選手達のような憤慨はなく、そこには期待感が混じっていた。
 南葛が本当の意味で日本一になる切っ掛けになるかも知れないという期待だった。

中里「岬殿、先ほどから黙っておられるが、貴公はどう思っておられるのか?」
長野「そうだ岬、お前もキャプテンならこいつに何か言ってやれよ!」

岬「……」

 周囲がヒートアップする中で、岬を中心とした一角は静かだった。
 どういう意図か分からなくとも、選手達にとってキャプテンの無言は非難の的に成り得た。
 そして…

544 :今日はここまでかもアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/30(月) 17:16:41 ID:???

先着で
 ★たいした事ある岬太郎は騒がない→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

 《ダイヤ》 「あながち間違ってないかも知れない… そう思ってるのは僕だけじゃ無い筈だよ。」
 《ハート〜スペード》 「論より証拠だ。 今から実際に試してみようよ。」
 《クラブ》 案外たいした事ない岬は内心すっごくファビョッていた
 《クラブA》 (さて、弁当の時に盛った下剤がそろそろ効いてくると思うんだが…)
 《JOKER》 「三杉くんや新田と一緒にイタリアのユースでNo.1になったそうだね?」

545 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 17:18:19 ID:???
★たいした事ある岬太郎は騒がない→ ダイヤ10

546 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 17:31:36 ID:???
三杉にボッコされたからな

547 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 17:35:10 ID:???
岬って実は大したことあるんじゃね?

548 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 17:39:22 ID:???
同調しそうなのは岩見と山森だっけ?
色んな意味で女の寄り付かない全日本になりそうですね。

549 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 17:56:27 ID:???
??「女が寄り付かぬならこちらから覗きに行けばよいでゴザル」

550 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 17:58:39 ID:???
山森に加え圧倒的な力を見せれば中里あたりもついてきそう

551 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 18:49:57 ID:???
岩見の家くらいかな、海外の情報得られそうな金持ちは

552 :今日はここまでかもアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/30(月) 19:30:57 ID:???

>  《ダイヤ》 「あながち間違ってないかも知れない… そう思ってるのは僕だけじゃ無い筈だよ。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 岬は既に経験していた。
 ここ数年間に表舞台へ出て来なかった選手が、自分よりも圧倒的な実力を備えていた事を。
 心臓病と大怪我… 内実は異なるが、それぞれハンディキャップがあったのも共通している。

 ゆえに中山の言葉を反射的に否定するような事は岬には出来なかった。

岬(…と言うより、半ば想像がついている。 中山はきっと三杉と同じ環境下に居た。)

 三杉淳との差は夏の大会直前、屈辱的なほどに見せつけられた。
 あれから密かに牙を磨いてきたが、それでも差を埋められているかは疑問であった。
 中山があの時の三杉クラスであるならば、彼の言葉が大言壮語でない事は分かる。

岬「あながち間違ってないかも知れない… そう思ってるのは僕だけじゃ無い筈だよ。」

 ゆえに岬は思考を巡らせた妙手を放った。
 こう言えば、あの二人にもきっとピントが合うだろうと考えて。
 結果、彼の予想通りとなった。

553 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/30(月) 19:35:46 ID:???

 『なにぃっ!?』『キャプテンのお前まで何言ってんだ!』『そんな奴いるかよ!』

岩見「いや待て、俺も岬と同意見だ。」
山森「俺もです。」

 当然反発の目は岬にも向いたが、岩見と山森の二人が岬を援護した。
 彼等2人は三杉の実力を目にした者達だ、薄っすらと感じる所があったに違いない。
 岬はそれを見込んでいたのだ。

中山「岬、岩見、山森…」

岬(計算通り。)

 内心ほくそ笑む岬をよそにして、部室の中はさらに混沌へと走る。

滝「岩見、山森… お前ら見損なったぜ!」
剛田「全くだぜ先輩方! そんな弱気じゃ勝てるもんも勝てねえっすよ!」

山森「興奮せずに話をしましょうよ!」

井沢「偉そうに仕切ってんじゃねえ! 何が興奮せずに、だ!」

来生「何を騒いでるかわかんねーけど、喧嘩なんてやめよーぜ。
    どーせ俺がいれば南葛はぶっちぎりなんだからさ。」

 チームが二分(三分)しそうなまでに状況は混沌へと陥った。
 しかしそれを岬が一喝して黙らせる。

554 :kokomadeアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/06/30(月) 19:37:13 ID:???

岬「とにかくっ!!! どちらにせよこのままでは収集が着かない!
   中山、プレーで僕達全員を納得させてみせろ。 当然僕も本気で挑むよ。 」

中山「ああ、もちろん。 望むところだ。」

岬「岩見と山森は必要によって、パス出し程度のサポートをしてやってくれ。」

山森「はいっ!」
岩見「了解だ!」

岬「井沢、サッカーは実力が全てだ。 君が中山をコテンパンに出来るなら、それでいい。
   だけどもし中山が君以上にトップ下≠上手くやれると判ったら、それは素直に受け入れるんだ。」

井沢「いいぜ、やってやんよ!( 俺が世界でだってやれた事を分からせてやる!)」

 こうして岬は場を取り仕切り、選手達をグラウンドへ誘導した。
 中山の実力がどうであれ、上手く調整したことで岬は一定の評価を得るだろう。
 たとえ岬の実力が中山に劣っていたとしても、人格的な部分で彼の尊敬は保たれるのだ。
 しかし岬が何より望むのは、自分を含む南葛選手全員のレベルアップであった。
 南葛全体がレベルアップすれば、彼が無理に活躍せずとも冬の選手権で優秀が狙えるからだ。

岬(日向率いる東邦を一度でも倒し、且つ自分は出る杭にならない。
  そういう形こそ僕の望む高校サッカーの成果だからね。
  そして中山にも今回の事で貸しが出来た、求めれば優先的な指導も得られる筈だ)。

 反感の芽を持たせず牙を研ぐ事に関して、岬の意思は鉄のようだった。
 全ては日本サッカービジネスに向けた視界から、三杉淳を閉め出すためである。

555 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 21:24:31 ID:???
獅子身中の虫がこんなところに…………

556 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 21:31:14 ID:???
さすが薄汚れた男ですな。

557 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 21:40:03 ID:???
さて、このスレの全日本がどうなっていくのかな
岸田が加わって山森が多少パワーアップしてるなら守備の方はそれなりだろうけど前線の火力がイマイチな予感
葵が強化されてるならまだ分からんが

558 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 22:25:48 ID:???
やっぱり、この世界の日本はワントップなのかー?

559 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 22:57:27 ID:???
クラブを引くべきなのに空気を読めない男、岬

560 :森崎名無しさん:2014/06/30(月) 23:36:37 ID:???
そういえば三杉に対して同族嫌悪的な感情あるんだったか

561 :森崎名無しさん:2014/07/01(火) 00:07:20 ID:???
攻撃陣で現在戦力として計算出来るの葵と翼だけだからな
日向も岬の現状から察するに二流半ってレベルだろうし

562 :森崎名無しさん:2014/07/01(火) 00:10:35 ID:???
反町がパワーアップしてるしポストプレイヤー(大前?)が入ってる可能性もある
若島津がFWにも使えるようになってる可能性もなきにあらずって感じ
でも日向がぶっちぎってるのは変わりない事実

563 :森崎名無しさん:2014/07/01(火) 00:14:16 ID:???
日向の競り合いが強いし原作と同じで日向がポストプレイヤーも兼ねるんじゃ
ワントップなら余計に

564 :森崎名無しさん:2014/07/01(火) 00:16:34 ID:???
キック力の高い次藤のロングフィードを鍛えて
日向のポストプレイと組み合わせると面白いかも

565 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 13:44:41 ID:???

〜数十分後〜

 『こ、こんな…』『くそっ、くそっ!』『以前の儘…いや、あの時よりずっと…?』

中山「ふうっ……」

 呆然と四つん這いになった南葛選手達を置いて、中山は久々に良い汗を掻いたと満足していた。
 1対多の勝負が必然的に多くなったため、中山もそれなりにやり応えがあった。
 逆に自分のポジションで、しかも複数で挑みながら、全方面で一度も勝てなかった南葛サッカー部。
 屈辱と絶望の混合色は誰の目にも明らかで、それを外から目にする一般生徒も好奇に騒いでいる。

井沢「何だよっ、何だよこれはっ!? こんなのいい晒し者じゃねえか!」

長野「ポジショニングで負けてた… どんなに高く跳んでも、届く気がしない。」

高杉「DFとして負けるなら分かる… けど何で、MFもFWもあれだけやれる!?」

西尾「流石は中山… って、言うしかないのか?」

浦辺(デコーの力を借りても勝てる気がしなかったんだが… やっぱ潮時かなぁ…)

滝「凄ぇ… 何て言うかもう、ここまでやられたら凄えとしか言えないぜ…。」

中里「確かに… 拙者、自らの未熟を痛感したでござる。」

一条「手も足も出ない… あの頃の最強だった中山さんを思い出したわ。」

剛田「何てこった、ギッタギタのメッタメタに負けちまったぜ…
   …よし、俺も男だ! 素直に認めてついて行くぜ、中山さんよぉっ!」

566 :一旦区切りますアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 13:47:46 ID:???

 反発心よりも興味が先に立ち、中山に対してフォローを入れていた者達も彼に挑んだ。
 その結果は言わずもがなである。

山森「はは… 予想してたより遥かにとんでもない物を見せられた…」

岩見(ある程度予想していた分、俺はあいつらよりショックが少ない。
   そう、ショックよりも期待が勝るぜ、中山の指導を受けて俺はもっと上へ行きたい!)

岬(パスとインターセプトだけは誰にも負けないつもりで磨いてきた筈だった。
   これが今の僕と世界、そして三杉淳との距離と言うわけか。)

 ポストプレイヤー、ストライカー、サイドアタッカー、チャンスメーカー、ドリブラー、
ロングパサー、ストッパー、スイーパー、ブロッカー、ボランチなど… 全国優勝を誇る
南葛イレブン、彼らの得意とするおおよそ全てのサッカープレーにおいて、中山は圧倒的
な差を見せつけた。
 プライドを傷付けられ食って掛かった選手達も、高い実力を想定した選手達も驚愕した。
 だがそこには明確な差があり、等しくショックを分け合ったのではなかった。

 プライド、いや過剰な自尊心や嫉妬心に凝り固まる者は、成長の可能性を自ら阻害し…
 敗北を受け入れ、自らの未熟を知った者は新たな成長の芽を生やし…
 進んで教えを乞うつもりの者は飛躍(ブレイクスルー)へと近づいた。

来生「なかなかやるじゃん中山。 しばらく見ないうちに、この天才に少し近づいたかな。」

中山「え? あ、ああ。 そりゃあどうも…」

 だが来生だけは相変わらず例外だった。
 まあ彼の絶対的なメンタル(馬鹿さ加減)も、歯車さ噛み合えば大化けする可能性が
なくもなかったりする。

567 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 15:18:53 ID:???

ゆかり「す、スゴイ…」
早苗「まるで翼くんを見ているようだったわね。」

 マネージャー達も選手ほどではないがショックを受けていた。
 彼女らは何年も近くで選手達を観てきた分、彼らの上手さは分かっているつもりだった。
 だがマネージャーとしての目は中山と彼らの間にかけ離れた実力差がある事を理解させた。
 つまりは彼らにかける言葉が何一つ見つからなかった。

久美「海外での経験ってこんなに凄いものなんですかね…」

 杉本久美も中山のプレーに感嘆を隠せなかった一人だ。
 彼女は早苗同様、中山のプレーを大空翼に重ねて見ていた。
 だがあの頃の様にように胸がトキメクことはない。
 山森の件で体験した恐怖が恋愛感情に蓋をし、心に響くことをさせなかったのだ。

中山「とにかくこれで俺、というより世界の実力を少しは分かってくれたと思う。」

 馴れ馴れしく肩を組んでくる来生に苦笑いしながら、中山が選手達に言葉をかけている。

久美(世界…か。)

 南葛を日本一にしたいと考え、チームの勝利だけを喜びと考えてきた彼女にとって、世界
という言葉は実感に欠け… しかし確かな空虚さをもたらした。

568 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 15:20:22 ID:???

久美(まともな恋愛を一生出来そうにもない私が、唯一打ち込んできたマネージャー…
    みんなと一緒に喜び、一緒に悲しみ、選手達の背中を押して日本一を夢見てきたけど。)

 それが狭い世界で一喜一憂していただけなんだと彼女は理解した。
 夢から覚めてしまった感覚だった。
 夢から覚めて、いま自分に何があるのだろう?
 冷静に考えるのはとてもとても怖かった。
 考えたくなくて、中山と選手達の会話だけに全神経を集中させた。

中里「中山殿、お主は伊太利亜で指導を受けていたと言っておられたな?」

中山「ああ、そうだ。」

中里「同年代のプレーヤーと比較して、お主の実力はどの程度に位置しているのか窺いたい。」

滝「ああ、それは俺も聞きたい。」
山森「3年前、世界と俺達の間にここまで開きがあったとは思えません。
    それどころか俺は世界を経験して、成長したつもりでした。」
高杉「海外のDFは中山みたいに何でも出来るのか?」

中山「ちょ、ちょ、いっぺんに言わないでくれ。」

 中里の問いかけが切っ掛けとなり、質問攻めの口火が切られた。
 聖徳太子ではない中山はこれに慌て、一人一人順に答えるからとなだめる。

中山「うーん… 俺は一応、DFとしてはトップクラスを争っていたと自負してるかな。」

西尾「イタリアでトップクラスかぁ…」ホッ

569 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 15:21:30 ID:???

中山「でもゴールを守りきれなかった時だってあるし、サンドバッグになった事だってある。」

中里「中山殿ほどの実力者でも、でござるか。」

中山「そりゃそうさ、サッカーはチームワークだからな。
    俺個人が多少上手くても、チームで崩されればゴールは守れない。
    あ、いや、個人技でやられた事もあるか。 でも組織プレイの方が怖いな、うん。」

岩見(聞けば聞くほど山が高くなっていくのが分かるな…)

中山「それに、当たり前だけどMFやFWとしては本職には敵わないよ。
    まあいざって時に攻撃に参加できるDFは間違いなく評価されるし、俺以外にもそう
    いうDFは何人かいた。 本当、どいつもこいつも手強かったよ。」

 積極的に質問を投げかけていた選手達も徐々に消沈へと戻っていく。
 彼らは中山がイタリアで敵無しレベルである事を期待したが、そうではなかった。
 中山はDFとしてトップクラスで頼れる存在だったが、決して無敵ではなかったと言った。
 そして彼が手強いと口にするような… 同じように南葛イレブンを手玉に取るレベルの選手達が
どうやら他にもゴロゴロといるらしい。

山森「あーあ、3年前につけた自信はなんだったんだろ!」

 自ら視野を広げ、鍛錬に努めてきたつもりだった山森が頭を抱えて唸った。
 これは一つ間違えれば彼を自暴自棄へ一直線に走らせるかも知れなかった。

570 :日本の描写終わり。ここでまた区切りますアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 15:22:55 ID:???

中山「山森… いや、俺は3年前のフランス国際は出場していないから何とも言えないが…
    み…いや、あいつだ、新田も俺と同じ環境でスゴいFWになったんだぞ?」

(久美「!」ハッ)

山森「えっ… 新田ってあの新田ですか!?」

中山「ああ、新田瞬だよ。 だからお前だってまだこれかr 「詳しく!「新田!?「あいつ今・・・

 中山が新田の名前を出した所で、消沈していた選手達に再び活気が戻った。
 再び中山は質問攻めとなり大変困った様子になった。 
 全員が好き勝手に質問を投げるため、会話が成り立つ状態ではなくなった。

久美(新田瞬……)

 その名前を耳に捉えた時、杉本久美は脱力した心をしばし忘れた。

 憎たらしい、嫌いな奴の名前だった。
 そいつの顔と、南葛中4連覇の悲願を奪った隼ボレーが鮮明に頭の中で再生された。
 そして映像だけでなく感情までも刻銘に再生され始めた。
 どうやらまだ自分はあのチビの事がいけ好かないみたい。
 そう考えて久美は久しぶりに『アハッ』と破顔した。

571 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 18:45:22 ID:???

<UAE 某都市/私有地>

 ズバシュゥッ!!!  ピイィィィィィィィィィィィィィ!!!!

 アルシオンのミドルシュートが敵チームのゴールをまたも貫いた。
 試合終了までもう間もなくだが、彼は今日これで5得点目だった。

シニョール「ヒュー♪ ったく格が違うよなあ。」

ナムリス「まあ奴ならこれくらいは当然だ。」

フィッツウォルタ「突破力SS、得点力SS… 相変わらずの桁外れだ。 しかし…」

 アルシオンのゴール数は数ヶ月前よりも増加傾向にあった。
 反面、アシスト数は激減の一途を辿っている。

 サッカーが得点を競うスポーツである以上、そこに懸念が生じる余地は無い筈である。
 しかしそうもいかないのは、選手達が人間だからであろう。


蓮子「ゴールしても誰も駆け寄らなくなっちゃった。」

 宇佐美蓮子は只の事実を口にして、薄い溜め息を吐いた。
 カンピオーネの選手達は別に薄情なのではない、アルシオンを嫌っているわけでもない。
 これはゴールした後のチームメイトの祝福を、彼自身が嫌がった結果による光景なのだ。

572 :本日はこれで終わりです、選択までいかないなあアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 18:47:39 ID:???

蓮子「あれから、なのかな…」

 10月にブラジル・サンパウロの郊外でのちょっとした騒動。
 アルシオンはコインブラと名乗った少年に1on1を挑まれ、それを見事に退けた。
 しかしそれ以来、アルシオンは酷い苛立ちを示すようになったのだ。
 ブラジルの後には共に日本へ向かい、蓮子の個人的な用事(大学への休学届提出)を
済ませた後にご当地案内をするという予定であった。
 しかし蓮子はアルシオンの様子を案じ、一足先に帰国させた。

 11月になって蓮子も再びUAE入りし、アルシオンと再開を果たしたが…
 彼は初めて顔を合わせた頃に戻ったみたいに無口だった。

アルシオン「砕け散れぇっ!!」

 ビリビリッ

蓮子「っつ…!」

 アルシオンの絶叫と共に、空気が鋭く震えた。
 鼓膜に響いて痛むのとは違う、別の種類の痛みを蓮子の痛覚はこの時に認識していた。

 『ああ、ピクシーがまた境界を越えるんだ。』と、結果を見ることなく蓮子は確信し、耳を塞いだ。
 直後には怒号に似た衝撃音が襲ってくるのが、彼女にも判りきっていたからだ。

573 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 15:41:34 ID:???

 ドサッ

 自室に戻ると、蓮子はベッドに身体を委ねた。
 天蓋付きの大仰な装飾、常に柔らかな羽毛。
 自分には不釣合いなベッドだが、いい加減これも馴染んだ。

蓮子「でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。 重要なことじゃない。」

 そう、そんな事より彼女が気になるのはアルシオンの現状だ。
 以前より身体能力が向上しているようだが、反面精神状態はとても優良には見えない。
 一触即発と喩えるべきか… 何か一つの切っ掛けで、廃人になってしまそうな危うさを感じる。

 だがそう感じるというだけの話でもある。
 毎週行われているドクターチェックの結果は毎回異常なしと聞いている。
 何とかしたいと考えてみても、彼の身に何か異常である事を示す根拠があるでもなし。
 あったところで異常を緩和、解消させる提案が出来るとも思えない。
 彼女の専行は超統一物理学… エンジニアの卵でありセラピストではないのだ。

蓮子「知るか!」 ガバッ

 ウーン、ウーンと思い悩んでいたが、彼女はとうとう考えるのを止めた。
 理屈で考えたところで行動の否定しか出てこない。
 しかし彼女はアルシオンが心配で、どうにかしたいと思っているのだ。

蓮子(だったら感情のままに行動してやんべというのが女という種独自の超理論だ。
    それなら私だって女だ、理屈に反して行動してみたって誰も文句はない筈だ。)

 誰に言い訳するでなく、自分自身のポリシーにそう言い聞かせ、蓮子は部屋を飛び出した。

574 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 15:42:44 ID:???

先着で
 ★蓮子の向かった先→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 とある少年A
《ハート〜クラブ》 ナムリス
《JOKER》 とある少年Bを尾行
《クラブA》 アルシオン

575 :森崎名無しさん:2014/07/02(水) 15:50:02 ID:???
 ★蓮子の向かった先→ ハート7


576 :森崎名無しさん:2014/07/02(水) 18:25:27 ID:???
今回のワールドカップでフォーメーションの新しい歴史出てきたっぽいですよねー

577 :3バックの復権ですねアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:03:45 ID:???

> 《ハート》 ナムリス
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

蓮子「アルシオンの事なんだけどっ!」

ナムリス「え… ええ、はい…?」

 感情のままに行動すると決めたならば一直線、蓮子はナムリス・ユブンタイの執務室へと押しかけた。
 彼の他にアルシオンと交流のありそうな人間を知らない為、自動的にターゲットはナムリスになった。

蓮子「(試合が終わった後にも仕事をしているナムは見上げた物だけど、それはそれ。)
    アイツの精神状態が心配、ちょっと孤立が行き過ぎだし、最近全然喋らないし。」

ナムリス「ああ… なるほど、そういう事ですか。 しかしそれは先輩の杞憂ですよ。」

蓮子「杞憂ですって?」

ナムリス「元々ボクのチームの選手達は個々の我が強いのですよ、実力に応じてね。
      その中でもアルシオンは飛び抜けた存在です、孤高になって当然です。」

蓮子「ほう…」

ナムリス「試合以外でのプライベートな親交も個々に任せており、制限は設けていません。
      アルシオンが他のメンバーと個人的な親交を持たないのは、それが煩わしいからですよ。
      蓮子先輩も経験がないわけではないでしょう、あまりに学力レベルの違う相手と話すのは
      ストレスがかかる物です。 とりわけレベルの高い方にとってはね。」

蓮子「そんな事ないよ、言葉を交わすのに学力レベルなんて障害にならない。
     それは自分の話したい話題に相手がついて来れないって見下してるだけ。
     会話を楽しむには、共通の話題とそれを楽しみたいって気持ちがあればいい。」

578 :3バックの復権ですねアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:05:04 ID:???

ナムリス「お……?」

蓮子「サッカーでは確かにアルシオンは他の皆よりもずば抜けてるかも知れないけど、
    それ以外の場でサッカーの実力を持ち出すのは間違ってると思う。」

ナムリス「ふむ、どうやらここについては見解の相違があるみたいですね。」

蓮子「そう、確かに見解の相違かも知れない。
    でもサッカーだけがアルシオンの人生じゃないでしょ?」

ナムリス「それは違う。」

蓮子「何が違うの!?」

ナムリス「アルシオンにとって、サッカーは彼の人生の全てです。
      その為に生きてきた、これからもその為に生きていく。
      蓮子先輩は彼の事を何も知らないから言えるのです。」

蓮子「そうだよ! 知らないよ! だから言うんだよ!
    その為に生きてきたからって、これからもそうしなければいけない理由はないから!」

ナムリス「………」

 蓮子は驚いていた。
 自分でもこんな感情的に話す事があるのかと… 今日は一つ大発見をした。
 これだけ大声を出して、彼女は急激に冷静になった。

579 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:06:04 ID:???

蓮子「ごめん、なんか今すごい感情的になった。」

ナムリス「ええ、驚きました。 先輩がそういうタイプだとは思っていなかったので。」

蓮子「うん、私も。」

ナムリス「アルシオンの事を好きになったのですか?」

蓮子「え?」

 問われて蓮子は呆けた。
 アルシオン… ピクシーの事を好きなのか?
 とても直線的な感情の話である。
 自分の気持ちに問いかけてみると、その答えはすぐに出た。

蓮子「いや全然。」

ナムリス「え? いや、そうは思えませんが…」

蓮子「ん〜… なんか弟みたいな感じ? そう、放っておけない弟。 危なっかしいの。」

ナムリス「ふむ… まあ追及するつもりもないので、そういう事にしておきましょう。
      しかし蓮子先輩、アルシオンに近づくのはもうよして下さい。」

蓮子「え? 何で?」

580 :森崎名無しさん:2014/07/02(水) 19:07:02 ID:???
あのフォーメーションってオランダはずっと続けるんでしょうか?

581 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:07:38 ID:???

ナムリス「彼には常人には量れない身体能力があります。
      もし暴走するような事があれば、傍にいる人間に危険が及ぶほどに。」

蓮子「あ………」

 知っていた。
 彼の身体能力が高い事は周知の事実だが、それ以上に現実味のない… ファンタジーのような
所がある事を蓮子はよく分かっていた。
 伊達に映像から解析を実施してはいない。

ナムリス「先輩とアルシオンの交流は認知していましたが、これまで見て見ぬフリをしてきました。
      それがアルシオンの為になる可能性をボクとしても考えていましたから。
      しかし現在そうなっていない以上、彼との交流は先輩にとってリスクでしかない。」

蓮子「………」

ナムリス「彼はサッカーに打ち込み、溜め込んでいる物をグラウンドで吐き出しているようです。
       ボクもそれが彼にとって最良なんだと考えるようになりました。」

蓮子「…………」

ナムリス「自分にとって計り知れない天才の事は、その有りのままに任せるべきなんです。
       その為にチームとしても、彼の邪魔をしない、彼の意思を全てに優先させたいと
       思っています。 それがボクと彼のwin-winですからね。」

582 :どうでしょう?強者のカウンターと言いますか… ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:11:25 ID:???

蓮子「アンタさ… それ本心?」

ナムリス「え?」

 違和感があった。
 何処に違和感を感じたかは判らない。
 そもそも本当にこれが違和感なのかも分からない。
 しかし何かを感じ、蓮子は思わず口に出した。
 そして『しまった』と思った。

蓮子「いや… いいわ。 分かった、ナムの言いたい事は理解した。」

ナムリス「そう… ですか。」

蓮子「ナムがアルシオンの事をちゃんと考えてるのは分かったよ。
    もうアルシオンと特別交流する事はしない… まあ今だと普通に無視されそうだしね。」

ナムリス「良かった… とは言い辛いですね、それを聞くと。」

蓮子「はは、別にいいよ。 一方的に心配してただけだし。
    話はそれだけよ、それじゃ仕事の邪魔してごめんね。」

 蓮子はナムリスの返事を待たずに身をひるがえした。
 少し白々しすぎだろうか。

583 :スペクタクルでない守備サッカーは識者に嫌われますからねアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:13:21 ID:???

 バタン

ナウリス「ふう…」

 蓮子が執務室の扉を締めたのを確認し、ナムリスは溜め息をついた。

ナムリス「おっと、ファーバーカステルが。」

 手の中で粉々になった、愛用の万年筆の残骸に気が付いた。
 飛び散ったインクで絨毯も汚れている。

ナムリス「いい加減… 疎ましくなってくるな。 使い道を持て余した道具というのは。」

 独り言を言い終えて、ナムリスは受話器を取った。
 絨毯と万年筆の新調を秘書官にさせる為であった。
 万年筆のブランドはペリカンかパイロットに変えてみようと考えていた。

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