キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【Other】鈴仙奮闘記23【World】
1 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/14(金) 00:07:15 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。
また、ストーリーやカードの展開次第で、いくつかのキャプテン森崎のキャラクターも、
それぞれの思惑を持ちながら、幻想郷の住人との交流を通じてサッカーを極めていくことになるでしょう。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。
☆前スレ☆
【光を】鈴仙奮闘記22【掴み取れ!】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1412866801/
☆攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html
(※このスレの目標や今後の予定、ゲーム進行の流れなどが分かります。
過去ログもありますので、初めて来て下さった方は、一読すればより楽しめると思います!)
☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。
「鈴仙、貴女は――『プロジェクト・カウンターハクレイ』が新たに創るチームの、キャプテン候補として選ばれました」
全幻想郷選抜大会初戦を勝利で迎えた鈴仙に、永琳はある日の夜こう告げる。
それはこれまでの鈴仙が描いていた将来――全幻想郷代表として、永琳と肩を並べること――とは全く別の道。
そんな中始まった全幻想郷代表選抜大会第2回戦は、地底の強豪・地霊殿サブタレイニアンローゼスが相手。
試合も残り20分を切ったクライマックスの中、ルナティックスは3−2でリードしているものの、
地霊殿チームはキャプテン・古明地さとりを中心に一致団結。 勝利という光を掴みにかかる!
しかし、矢車の殻を被った地獄の少年――松山光の心は未だ癒されぬまま。
幻想郷と現実世界。 二つの異なる世界を舞台に、少年達の、そして少女達の想いはサッカーを通じて繋がり合う!
……とか言いつつ、ブリッツボールとかやってるかもしれません(汗)
895 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/10(水) 23:47:21 ID:???
岬「(本間君に、『紅魔館の賢者は反則を意識させるポーズに弱い。
だから、反則にならない程度に肘を突き上げるなどポーズを取っておけば、君でもボールが取れるかもしれない』
……と、アドバイスをしておいて良かった。
下手なマリーシアをして失敗するのも、ああやって吹き飛ばされることも辛いからね。
――自分の手は汚さずに欲しい物を手に入れる事は、優秀な為政者の基本。 あの太子様と僕とは、やはり気が合うらしい)」
神子「(私は何もしていない。 狂気の妹君の破壊に対する欲望を聴き取り、岬君にその臨界点を教えただけ。
――全く違法な行為はしていない、全て秘書がやった事だからね)」
――実況や観客が言葉を失ってただただ混沌にどよめき、審判が血相を変えてフランドールに赤い札を突きつける姿を見て、
岬と神子は互いに偽善者染みた、悲しい笑みを浮かべていた。
フラン「……そうよね。 サッカーでも弾幕ごっこでも、ルール違反の実力行使は許されない。 ――別に良いもん」
悲しげに俯くフランドールには、審判の叱責や困惑の声はどこかぼやけて聞こえていた。
フラン「(お姉様が私をずっと閉じ込めていたのも、今のでなんだか分かった気がする。
――やっぱり、私は狂っているんだ。 さっきだってそう。
少しでも気に入らない事があると、それだけで全部をブチ壊そう……って事くらいしか思えなくなってた。
折角お姉様が私を期待して外に出してくれて。 それだけじゃなく、パスとか……合体ツインシュートとか教えてくれたのに……)」
――惨めな気持ちだった。何度も何度も禁じられていて、他の皆があたり前に出来ている事が、
……それが、自分にはどうしても出来ない。 努力が足りないと言われればそれまでだ。
しかし、では……何をどうすれば良いのだろうか。 それを考えるには、今の彼女は幼すぎた。
896 :
森崎名無しさん
:2014/12/10(水) 23:47:33 ID:???
ウサギ仮面とブロリコン、今すぐ交代だ
897 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/10(水) 23:48:32 ID:???
咲夜「……フランお嬢様。 せめて私めが、ロッカールーム――控室までご案内いたします。
何卒それで、貴女に対してどこまでも無力な私を……お赦し下さい」
美鈴「(ど、どうしよう。 妹様が辛そうだけど言葉が思いつかない!
……それにやっぱり、あの吹き飛ばされた本間君って子も気になるし……!)」
陸「全く、あれでも妹君はずいぶんと手加減していただろうに。 リーベンレン(日本人)は相変わらず大袈裟アルね」
小悪魔「そ、それよりパチュリー様! パチュリー様はご無事なんですかーー!?」
――従者にしてチームメイトの慰めや同情、あるいは全く無関係の声が聞こえてくる。
しかし、それでもフランドールの気持ちは晴れない。
今の彼女には、もっと自分の近くに寄り添ってくれる存在の声が必要だった。
レミリア「フラン。 ……さっきの行動は、淑女として決して誇らしい物では無い。
……淑女とはつまり、あらゆる状況においても法と礼節――サッカーで言えばルールを重んじなくてはいけないのだから」
フラン「……お姉様、ごめんなさい。 ……ごめんなさいっ!」
それを知っているレミリアは、何時の間にか審判を押しのけてフランドールに駆け寄り。
紅魔と当主として厳格な口調を保つ裏腹――愛しい妹の頭を優しく撫でていた。
レミリア「……そういった意味では、誇り高き紅魔を総べる当主として、貴様は恥ずべき存在だ。罰しなくてはならない。 でもね――」
フラン「でも……?」
――そして、自分とそう背丈も変わらぬ妹に対して目を合わせ向き合い、レミリアが再び口を開こうとしたその時。
霊夢(観客席)「その審判、ちょーっと待った〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
――空を飛んで、巫女が一人、神聖なフィールドに乗り込んで来た。
898 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/10(水) 23:54:54 ID:???
ビュウウン!!
神子「!? ……あれは、巫女!(――ま、まずいな。 これは想定外ね……)」
布都「なんと!? 博麗の巫女とは神子様だったのか!? ……ん、ではどっちが本当の太子様なのじゃ?」
屠自古「布都は黙ってて。 話がややこしくなりそうだから……」
実況「あ〜〜っと! なんと! ここで試合を観戦していた当代博麗の巫女・博麗霊夢が!
空を飛んで文字通りの飛び込み乱戦〜〜〜!! これは一体どうした事でしょう!」
レミリア「……どうしたのよ、霊夢。 今折角、私のカリスマが炸裂するシーンだったのに」
霊夢「どうもこうも無いって。 レミリアさ、あんた、今の判定で良いの?」
レミリア「……どういう、意味かしら」
紅魔スカーレットムーンズと聖徳ホウリューズの試合に乗り込んで来た霊夢は、
親しさと冷たさを併せ持った怒り表情で、レミリアにびしっと人差し指を指してきた。
パチュリー「……私が、巫女に依頼したのよ」
そんな霊夢に支えられ、辛うじて立っていたのはパチュリーだった。
そして、彼女の右手には……一つの水晶玉が握られていた。
霊夢「ん。 そうそう、パチュリーがね。
『聖徳ホウリューズが故意に反則をしている事を示すべく、周囲の魔力を集めて、
カメラみたく過去の映像が映る珠を作ったから、この珠に映る映像が偽りで無いかを確認して』……ってね」
899 :
森崎名無しさん
:2014/12/10(水) 23:56:41 ID:???
じゃあ肘入れてたミサキーヌ問答無用でレッドじゃんw
900 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/10(水) 23:57:48 ID:???
岬「(な……何だって……!? そんなご都合主義的な事があって堪るか……!?
確かに、僕の故意の反則について彼女は察しているようだったが、しかしそこまで準備していたなんて……!)」
パチュリー「(……あまり褒められたやり方では無いと思うけど。 ――けれど。
私は賢者である以前に魔法使い。 魔法使いは考えて、考えて……そして、汚くとも勝利を掴みたがる事が性分。
……レミィがどう考えるかは分からないけれど。 ――これが、今の私が勝利を目指す為に出来る、唯一の事だから)」
実況「――え、ええー。
つまりどうやら、博麗の巫女は、一連の聖徳ホウリューズのプレーに反則があった!
――と、いう事実を確認証明する為に呼ばれた。 そういう事だそうです!
確かに、幻想郷において博麗の巫女は中立。秩序の象徴です!
また、こと異変やもめ事の解決において、彼女の影響力は確かに大きい。
パチュリー選手はどうやら、事前に聖徳ホウリューズの目に見えない反則を予期して自前のカメラに映像を保存した上で、
更にはその信頼性を博麗の巫女に担保させる事で、ホウリューズメンバーの反則を告発しようとする意図のようです!」
観客「わ、ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?」「ど、どういう事だー?」「審判じゃなくて、巫女が判断するって事?」
「それってアリかよ!」「いや、でもそっちのが良いんじゃね? いつもそうして来たし」「何でもいいから早く決めろー!」
鈴仙「……ど、どうなのかしら、それって。
何だか、パチュリーさんがいつの間に都合良く風景を映像化していたのも不思議だけど、
それを巫女が見て、それで妥当性をジャッジするなんて……!」
パスカル「――まぁ、外界ではあり得ないな。
ワールドカップでの審判の判断に対して、たまたま試合を観戦していた米国大統領がケチを付けるような物だろう?
あまりに唐突なデウスエクスマキナの出現だ。 ……幻想郷では、今みたいな事が良くあるのか?」
901 :
森崎名無しさん
:2014/12/10(水) 23:59:51 ID:???
ああ、なるほど、これで全部鈴仙って奴の仕業になるのか
902 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 00:02:21 ID:???
>リアルキャプ森キャラみたいな人、この世に居るんですね…w
そして日本代表でラブマリーという現実
903 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 00:03:08 ID:???
ちなみに893の動画はニコニコよりYoutubeで探した方がいい
ニコニコにはほとんどない
904 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/11(木) 00:07:09 ID:???
てゐ「うんにゃ。 今日が初めてだよ、パスカル君。
……っていうか、あんな聖徳ホウリューズみたく、ルールスレスレなプレースタイルをするチーム自体、
今まで居なかったからね〜。
パッチェさんがあんな飛び道具使ったり、こんな混沌としちゃうのもある意味しゃあ無いと思うけど」
佳歩「たぶん、皆混乱しているんです。 さっきは確かに聖徳ホウリューズのやり方を褒める声が大きかったけど、
今はまた困惑に戻っている。 どっちが正しいか分からない。 だから……巫女が求められ受け入れられるのも、おかしくないと思います」
ウサギC「ひとをボール越しでりょ〜じょくするのは、ルールスレスレじゃないの〜……?
っていうか、スレスレ以前に今のよりも、よゆ〜でルールアウトな気が……?」
ウサギB「Cちゃん、黙って。 これ以上いけない」
慧音「……だが、不正があるならば、公平に裁かれるべきと。 頭の固い私は、そう思ってしまうな。
――公平とは何か、不正とは何か。 それに対する答えを持ち合わせていない私がこう言う事自体、おこがましいかもしれないが」
妹紅「何だかんだで、巫女が来たらもう安心だ。 後は巫女に任せておけば良い……って思ってしまうのかなぁ、皆。
――そこまで期待されるのも、何だか疲れそうだけど」
――ルナティックスメンバーも、一連の展開に対しては困惑の方が強かった。
特に外界出身のパスカルにとっては、審判の判断よりも霊夢の判断が優先され得る事は信じられないと憤る。
他のメンバーも、思い思いに今の状況について口にしていたが、決然とした結論を出せる者は少ない。
果たして鈴仙達がフィールドの方に意識を戻すと、事態は更に動こうとしていた。
905 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/11(木) 00:08:35 ID:JltK0CqY
霊夢「……吹っ飛ばされた子は可哀想だけど、フランも信じらんないくらい狂気を克服しているし。
それに、元が相手チームの反則だとしたら、フランの反則も情状酌量の余地があるって事でイエロー位にして、
その代わりに……えっと、あの岬君ってのをレッドカードにした方が良いんじゃないかしらね?
――私、ぶっちゃけサッカーの反則の基準って良く分からないけど」
霊夢は何時の間にか、審判に対して進言までしていた。
普段の生活では霊夢の立場がここまで特別かと言えばそうでは無いが、
審判を含めた全ての人妖が、今までの幻想郷らしからぬ異変染みた展開に驚いていた。
そのためか、霊夢がサッカーのルール――審判の判断は絶対――を越権して、
こうして真面目な顔でフランへの処遇について指示を出していても、それを疑問に思う者はいない。
……恐らく、霊夢本人すら自身の行為の妥当性について疑っていない。
神子「(むむむ。 八雲紫はプロジェクト・カウンターハクレイ潰しにご執心と聞いていたから、
それを受けて博麗の巫女も我々では無く、ヒューガーの方に行っていると思っていたのに……)」
岬「(――どうやって責任を逃れる? 故意では無かった? ……駄目だ、僕たちは何度も彼女に執拗にタックルへ行っている。
――上司の命令で仕方なく? ……駄目だ、僕の上司は使えない人材は容赦なく切り捨てる。 逆に僕に全責任を負わせて来るだろう。
……くそっ。 僕としたことが、逆に騙される羽目になるとは――迂闊だった)」
――それは、今まさに自身に不利な判断を下されようとしているホウリューズにとっても同じだった。
傍目から見て如何に信じられない展開だろうと、納得をせざるを得ないと感じていた。
――故に。
レミリア「……いや、ちょっと待って霊夢。 それはあんたが決めて良い事じゃあない」
霊夢「……えっ?」
……そんな霊夢に対して口を挟む事が出来たのは、
強大な権力を持ちながらも高潔で、それに溺れる事を何よりも嫌い。
そして何よりも、あらゆる状況においても法と礼節……即ちルールを重んずる貴族の中の貴族。
――紅帝。レミリア・スカーレットただ一人だった。
906 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/11(木) 00:10:37 ID:???
……と、いったところで今日の更新はここまでです。
コメント等については、また明日まとめて返していければと思います。
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
907 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 00:27:45 ID:???
乙です
ここで判定だ!
★岬(ここはこういえば切り抜けられるんじゃなかな)→! card★
JOKER→これも全部鈴仙ってやつのしわざなんだ(必ずみんな信じます)
それ以外→いきなり赤い目をしたウサギが狂気の瞳を使ってきて・・・
908 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 00:36:09 ID:???
乙でした
909 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 00:37:27 ID:???
★岬(ここはこういえば切り抜けられるんじゃなかな)→
スペード8
★
乙でした。
裏はあれど、それなりにまともな集団かと思って妖夢の背中押したけど、これで良かったか不安になってきた。
けど、これ妖夢の耳にも入るか。
この裁決がどうあれ、神子と岬達の評判はがた落ちだよね、もうご破算……いや、奥の手の一つや二つあるのかな?
霊夢さん仕事した!
パスカル君は不満そうだが、個人的にはグッジョブ(古い)
レミリアさんのカリスマ回かな、次回は。
910 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 00:39:21 ID:???
妖夢のことは信じろ、信じるものは救われるのデース
ちなみに次の試合に応援に行くのかしら?
911 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 01:25:43 ID:???
乙でした
マリーシアは大嫌いだから、正直言って岬は退場になってほしい。
だけど、霊夢の乱入を許したら、審判の判定は絶対だという秩序が崩壊してしまう。
例えば、パチュリーが明らかに反則したにも関わらず、観客席にいた霊夢が乱入して取り消しが認められた。なんて事態が起こりかねない。
その先にあるのは、審判の判定に誰も耳を傾けない、買収の公然化といった、悪夢のような光景だ。
うーん、難しいところだなぁ…。
912 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 01:32:15 ID:???
現実でも思ってたけど審判の技術をもっとしっかりさせてくれ
大舞台で噛み付きや飛び膝蹴りかましてもレッド出さないのは論外以下だ
やはりマスターアンパイアを現実入りさせるしかないか…
913 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 06:55:13 ID:???
審判を欺く技術自体はいいんだけど当然超えてはいけないラインというものがある
914 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 09:23:41 ID:???
幻想郷の秩序を守ろうとしている霊夢が、サッカールールという秩序を破壊しようとする矛盾
レミリアは、さすが紅帝だね。妹のピンチに一番抗議したいのはこの人のはずなのに。心を鬼にして霊夢に待ったをかけるとは
915 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 11:40:29 ID:???
霊夢の行動は最善ではなくても、それに近いものかな。
見過ごすのは完全にNG。
紅魔が完全に悪者になる。
この後恐らくパチュさんも負傷させられ、観客は当然の報いと騒ぎ立てる。
マリーシアのレベルを完全に逸脱した神子や岬達が称賛され、人間と妖怪の仲が最悪になる。
幻想郷の秩序を守るものとして動かないわけにはいかない。
逆に霊夢が完全に判断を下して強硬すれば、サッカーにおける審判の絶対性が覆した前例を作ることになる。
が、あくまで進言に止めており、審判を尊重しているからね。
ベストなのはあくまで岬達の不正を暴くだけで、判断は審判に一任することかも知れないけど。
しかし、この試合見に行かなかったらどうなってたんだろう?
妖夢「私はハイパーカンピオーネを止めるぞ鈴仙ーっ! 詳しくは今日の朝刊で!」
みたいなことになってたのかな?
916 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 16:35:46 ID:???
なんというか相手チームにも滅多に敵を作らないプレイスタイルの本編岬は相当な策略家なんだなと変な所に感心してしまった。
917 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 21:03:27 ID:???
この状況を紫はどうみるんだろうね
918 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 21:04:00 ID:???
ここの岬君は、神子にはめられた結果、本来の矜持を捨てざるを得なかった岬君か。
本来なら、上手くことが運んでも、確実にレミリア達を敵に回すこんな真似は絶対しないだろうし。
919 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 21:04:21 ID:???
紫「これも全部鈴仙ってやつのしわざなんだ」
920 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 21:07:37 ID:???
もう全部神子の仕業でいいんじゃないかな
あれ、あながち間違っていない気がするぞ?
921 :
森崎名無しさん
:2014/12/11(木) 21:12:01 ID:???
現実の神の子が神の手シュートしていたから
この世界でも神子が手を使ってシュートしてきたりして
いや、岬犬と神子で神の手ツインシュートでくるか(迷推理)
922 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/11(木) 23:53:29 ID:JltK0CqY
こんばんは、書いていきます。
また、先日言っておりましたとおり、
>>830-831
さんの書き込みを参考に、
まとめwikiに【第1章までのストーリーの流れ】と【現在鈴仙を取り巻く勢力】欄を新規追加しました。
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html
これから新しく拙作を読んで下さる方。暫くスレを離れ、今の状況が掴めない方などにとっても、
参考になれば大変うれしく思います。
重ねてとなりますが、
>>830-831
さん。書き込みありがとうございました。(少しというか結構改変してるかもですが…)
>>907
さん、
>>908
さん、
>>909
さん、
>>911
さん。乙ありがとうございます。
>神子と岬について等
今のところ、反則の決定的瞬間は出ていない感じです。
霊夢も「まあパチュリーが正しいかな〜」程度なくらいですね。
この二人は特に、本来のキャラとはずれた行為をしているかもしれません。
分かり易いヒールポジションであって欲しいとは思っていますが、
それでも、そのキャラらしさを活かせるよう、もう少し上手く描写したいと思います。
それと、これはまた後日じっくり描写したいと思っていますが、
妖夢は神子が今日の試合のように、勝つために汚い手をも堂々と使いうる…
という事を知った上で計画に乗ると決意しています。
923 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/11(木) 23:54:56 ID:???
レミリア「多分、そのパチェが隠し撮りしてた映像を見ると、あいつらはきっとクロなんだろうね。
まぁ、それも汚い魔女の合成映像だ……とか言われると厳しいし、
パチェはそれを見越して、バベルの塔位高いプライドを折ってまで、霊夢に検証を依頼したんだろう。
――ん、バベルの塔は高さ90メートルで、現代からすると案外高く無かったんだっけか。 ま、いいか。
兎に角、パチェは体を張って、あいつ等――聖徳ホウリューズの反則プレイを告発しようとした……と」
霊夢「……あんたねぇ。 カリスマだか中二病だか知らないけど、もうちょっと分かり易く話しなさいよ。
しかも会話の内容も昨日の展開のおさらいみたいだし。 そういう配慮とか要らないから」
レミリアは勿体ぶった尊大な言い回しで、親しげに霊夢に向かって歩み寄って来た。
霊夢は審判の肩程の背丈しかないが、今近寄って来た吸血鬼の少女はその霊夢の肩程の背丈しかない。
それにも関わらず、一番身体の小さな彼女の態度が一番大きい。
レミリア「……霊夢。 あんたの言う事は何時だって正しいかもしれない。
今の局面だって、多分アイツ等が悪いし卑怯な手を使ったのかもしれない」
レミリアは腕を組んで悩む素振りを見せていたが、霊夢には分かった。
こいつはもう既に自分なりの結論を決めている。
敢えて勿体ぶって、霊夢にこうして語り掛けているのだ……と。
呆れた霊夢の表情の理由を知ってか知らずか、レミリアは訥々と語る。
レミリア「このまま私も黙っていたら、あのイヤミな笑顔の岬犬とやらを退場させる事ができて、
ついでにフランの反則もイエロー位で済むかもしれない。
――何だ、私達にとって良い事ずくめじゃないか。 さっすが霊夢、私が見込んだ女なだけはある」
924 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/11(木) 23:56:09 ID:???
霊夢「……そりゃどうも。 で、他に言う事も無ければ、早速パチュリーが作った映像珠でも再生してみようと思うけど。
――検証と。 曝し上げも兼ねてね」
――そして、全てを察しつつも霊夢は、観客達にも広く神子や岬達の悪事を周知する意図で、
岬の反則映像が映るらしい魔法の珠を高く掲げようとするが……。
レミリア「……スカーレットシュート!」
バシュッ!―――――――ガ シ ャ ァ ァ ァ ァ ン !!
霊夢「……(ま、予想はしていたけど)」
パチュリー「――はぁ。 馬鹿を友人に持つと、ほんっとに疲れるわ……」
――その珠は、したり顔のレミリアが放った真紅の弾丸により撃ち抜かれて破壊される。
実況「……ん!? これはどうした事でしょう! どうやら……レミリア選手が、
自身の魔力を練って作った弾丸で、パチュリー選手の作った映像を破壊してしまった!?
これで……これでは映像の真贋以前に、聖徳ホウリューズの不正の証拠すらなくなってしまいました〜!」
霊夢「……一応聞いてあげるけど。 どうして、こんな事したの?
黙っていれば、あんた達にとって困る事は全く無かったのにさ」
そう言う霊夢は、心底レミリアにあきれ返っている様子だった。
そろそろレミリアとも永年の付き合いになろうかと思われる霊夢だったが、
それでもこの少女がしばしば行う、突拍子も無い行動だけは理解できなかった。
レミリア「――確かにあいつらは反則をしていたかもしれない。
だが、紅魔の当主たる私は、それに対して一ミリたりとも怒っていない。
……むしろあいつらのプレーに関心していたのよ」
925 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/12(金) 00:02:55 ID:???
パチュリー「(……ぁあ。 この馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿吸血鬼……!
試合途中で、チルノとすり替わったんじゃないかしら――いや、それは無い!
チルノでも、わざわざ自分に有力な証拠を、自分からぶっ壊しはしないんだから……!)」
神子「(……本当は、ここで私が演説をして場を取り戻したかったが――吸血鬼に取られてしまったか。
そうなると、どうしようか……。 こころをこっちに呼び戻すか、それとも……?)」
そんなレミリアの態度に、紅魔スカーレットムーンズのメンバーも、聖徳ホウリューズのメンバーも、
呆気に取られて(一部は更なる謀略に頭を巡らせていたが)、
鎮まり返った場にレミリアは満足して、政治家のお株を奪うかのような、幼くも凛々しい声で演説を始めた。
レミリア「――かつて。 ああ、私がここに居を構える前だ。
……数世紀前、私は人間に恐怖を抱かせる邪悪なる魔物としてその名を馳せた物だったが。
その時の人間も、本当にありとあらゆる手を尽くして、私を殺しに掛かった。
ある人間は、大量の大蒜が入った袋を盾に取り。 ……あの時は臭いが取れなくて大変だった。
ある人間は、酒で眠らせ寝入りに銀の釘を心臓に打ち付け。 ……そこまでするなら、もっと色々やっても良かったのに。
ある人間は、そう。 ……まだ幼いフランを人質に取ろうともした。 ……まぁ、その人間の末路はお察しだけどね。
――ここじゃあ言えない。 もっと卑怯かつ残酷な手で、弱い人間は私を――私達を殺そうとしていた。
しかし、私はそれを理由に人間を恨み憎んだだろうか? ――答えは勿論ノー。
何故なら、人間はそうでもしないと吸血鬼に勝てない。 汚くならなければ殺されるからね。
そして、そんな人間を見下す為に――私は常に高潔な淑女たらんとした。
人間の条理が通じぬ、恐怖の権化であり続ける事こそが、我々悪魔の存在意義だから」
フラン「お姉様……。 勿体ぶってて偉そうだって思ってたけど。 ……そんな事考えてたんだ」
陸「(そう考えると、朕が今まで生きて来れたのって軽く奇跡な気がして来たアル)」
926 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/12(金) 00:04:53 ID:???
観客席の全てが、レミリアが醸し出す生まれついての高貴さに魅了されつつある中。
――レミリアはここで一旦息を吸って続ける。
レミリア「……そして、そう考えれば。
パチェやフランには悪いが、彼らの行為だって立派な吸血鬼対策。 『銀の弾丸』だ。
なんせ、これまで審判は一度も笛を吹いていない――即ち、ルールを破っていない。
私も昔少し齧ったけど、反則プレイをバレないようにするってのは案外難しい。
例え道徳的に一線を越えた行為であっても、それを一つの技にまで昇華出来ている証拠だ。
……だから、巫女が出る幕は無い。 サッカーは審判の判断が絶対。
パチェや巫女の言い分が正しかったとしても、審判が笛を鳴らさなかった以上、それは通らない。
紅魔の当主の矜持に賭けて、ルールに反した裁定をされるのは、許せない。
仮に敵が、ルールに「反しそうな」プレーを行っていた可能性が高いとしても、
紅魔の当主たる私は、称賛こそすれど抗議する言われは無いのだから」
霊夢「……相変わらず、良く分かんない考え方ね」
レミリア「私は単にルールに従ってサッカーがやりたいだけよ。
それに、あいつ等が単なる汚い小物集団だったら、霊夢の出る幕無しにすぐに馬脚を露すでしょうしね」
霊夢は呆れを通り越して笑っていた。
恐らく、他のスカーレットムーンズのメンバー……もしかしたら、渦中の聖徳ホウリューズのメンバーすら、
紅帝のあまりに奔放過ぎる物言いに、苦笑を隠せなかったかもしれない。
岬「(……黙っておけば圧倒的に有利になる局面で、敢えて敵に塩を送る行動。
それが吸血鬼なりのノブリス・オブリージュならば、傲慢過ぎると言わざるを得ないが。
――まぁ。 もう楽観的に思考するのは止めよう、つまり、彼女には自信があるからなんだろうね)」
岬は引き攣った笑みを隠しながら、この次に紅帝が告げるであろう言葉を予測していた。
レミリア・スカーレットは何もお人好しが高じて岬達のプレーを黙認した訳では無い。 そうに決まっている。
927 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/12(金) 00:08:43 ID:???
レミリア「そんな訳で、霊夢はもうお呼びじゃないわ。 帰っていいわよ」
霊夢「……別に、アンタに呼ばれた訳じゃないけどさ。 ……まぁ、またノンビリ試合見てるわ」
ビュウウッ……!
……レミリアは巫女をシッシッと猫のように追い払うと、
未だ状況を呑みこめていないフランと、負傷と疲労により立ち上がれないパチュリー。
そしてそれを取り囲うスカーレットムーンズの従者達を穏やかに見つめると、
レミリアは再び先程の――いや、先程を大きく超える怒気を孕んだ瞳で神子と岬を交互に睨み。
レミリア「……私は『紅魔の当主』として、お前たちのプレーを褒め称えた。
――だが。『フランドール・スカーレットの姉』及び『パチュリー・ノーレッジの友人』としての私は。
……簡単には、貴様等を赦しはせんぞ?」
ズッ……!
……研ぎ澄まされた刃のような。
フランドールのようにただただ膨大では無いが、洗練された鋭利な殺意を向けた。
928 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/12(金) 00:10:07 ID:???
――と、いったところで今日の更新はここまでです。
最近無駄に文章が嵩んですみません……。 明後日には試合描写が終わると思います(汗)
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
929 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/12(金) 00:14:29 ID:???
無駄に、というのは読んで頂く側にとっても失礼な言い方だったかもしれませんね。
ですが、もう少し描写や展開を良い意味で短く、洗練出来ればいいな…とは考えております。
930 :
森崎名無しさん
:2014/12/12(金) 00:15:58 ID:???
ごく普通に岬犬という単語が使われてるw
893乙
931 :
森崎名無しさん
:2014/12/12(金) 00:22:04 ID:???
乙です。
お嬢様かっこいい!
これは利は捨てても名は大きく売っただろう。
「博麗の巫女」が審判を覆したということも防いだし、長期的に観れば一番いい結果なんじゃないか?
それにしても、レミリアと霊夢のやりとりが、いかにも二人っぽい。
霊夢もレミリアに食い下がったりせずあっさりと立ち去るのも素敵だね。
「中立」として信頼できそうだ、紫の言葉を鵜呑みにしたりはしなさそう。
932 :
森崎名無しさん
:2014/12/12(金) 00:34:03 ID:???
乙です
2チームとも逃げる姿勢を全くもっと見せないね
どちらも負けたら恥を大きくさらす行動に出てる
でもその姿勢、嫌いじゃないわ!
さて、これで審判も霊夢も聖徳も紅魔も損せず得せずな結果となったね
これで人間&妖怪VS鈴仙という悲劇は避けられた
審判が咎められた場合→紫「鈴仙が狂気の瞳使ったんじゃね」?→これは鈴仙の仕業に違いない!
紅魔が咎められた場合→紫「自分の力が及ばないばっかりにこんなことに」→鈴仙がいなきゃ起こらなかったに違いない
聖徳が咎められた場合→試合が荒れた→紫「鈴仙にかまってる間に・・・これは裏でつながってるに違いない」→全部鈴仙のせいだ
933 :
森崎名無しさん
:2014/12/12(金) 00:34:59 ID:???
人間&妖怪VS鈴仙www
934 :
森崎名無しさん
:2014/12/12(金) 17:50:11 ID:???
鈴仙「楽しくサッカーしてただけなのに、いつのまにか敵にされてた」
935 :
森崎名無しさん
:2014/12/12(金) 18:19:04 ID:???
自業自得って言葉、知ってるかい?
936 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:10:06 ID:???
こんばんは、遅くなりましたが、更新を始めていきます。
>>930
乙ありがとうございます。お嬢様はノリが良いですし多分岬犬位は使いますね。
>>931
乙ありがとうございます。二人っぽいと言ってただけて嬉しいです。
霊夢達との対決は、第一部の総決算として盛り上げていきたいので、
ラスボスの霊夢もそれに相応しい大物感が出せればと思います。
>>932
乙ありがとうございます。
かつて争っていた人間と妖怪が手を組んで鈴仙を倒す。感動的な良い話ですね…。(鈴仙以外にとっては)
937 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:11:56 ID:???
神子「……素晴らしい欲だ。 私の心臓をボール越しに射止めて殺したい。
そんな欲が、貴女の内から暴風のように吹きすさんで来る」
レミリアの殺意に対して、豊聡耳神子は涼しげに笑った。
一連の後ろめたいプレーの証拠が闇に葬られたからか、新たな謀略を思いついたからか。
もしくは更なる奥の手を隠しているのか――。
その真意は不明だが、兎に角彼女は既に、何時もの落ち着きを取り戻していた。
レミリア「随分と余裕だな。 民意が無くてはただの人たる政治屋風情が、私に勝てるとでも?」
神子「………ただの人か、大いに結構。 いつの時代の物語でも、尊大で傲慢な悪魔を倒すのは、平凡な人間だった。
――まぁ、私は人じゃなくって聖人だけどね(さて……こうもなった以上仕方あるまい。 プランBで行こう)」
咲夜に連れられて「ルール通り」に退場するフランドール。
そして、既に疲労と負傷でこれ以上の試合続行は見込まれない様子のパチュリーを一瞥した上で、神子は語った。
……自身の安全を確保した上で、万全を期し策に出る抜け目なさは、レミリアには無い神子の人間臭さだった。
そして、伝承上の悪魔にとって、こうした人間の機転と知恵が天敵だった。
神子「(巫女の邪魔は恐らくもう入らない。 八雲紫は私達の茶番に付き合っている暇も余力もない!
それならば――今はむしろ好機だ! 私達も一矢報いて見せようじゃないか!)
……かくあらば、私の方からも吸血鬼殿の為に、最高の舞台を用意させて頂こう!
即ち――多くの有象無象による、吸血鬼への恐怖と憎悪。 それを撃ち滅ぼす人間の為の、希望の舞台だ!」
パチッ!
……―――ワァァァァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!
神子は大きく腕を上げ、マントをはためかせて指をパチリと鳴らす。
刹那、観客席の雰囲気が再び急変した。
938 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:19:15 ID:???
観客「う……う、ウォオオオオオオ!」「殺せー!! 悪魔は殺せーーー!!」
「神子様は人間の希望だ!」「そうだ! 人間たちを解き放て!」「みーこ!」「みーこ!」
鈴仙「(この不自然な波長の揺らぎ……まただわ! でも、これは今までのよりも――大きいッ!)」
佳歩「う、うあああああっ! み、みこさまーーーっ!!」
ウサギD「ば、ばんざーいっ! ばんざーいっ!」
ウサギC「げ、げんそうきょ〜をすくうのはぶるのさましかいな〜〜〜いっ!」
つかさ「……ど、どうしたの、皆……!?」
ウサギB「みんな、頭がおかしくなっちゃってる……!? でもCちゃんだけ若干ちがう気がする……」
観客達は――佳歩やつかさなどルナティックスのメンバーをも含め――、
多くが一斉に、唐突に、何の前触れも無く。 神子達聖徳ホウリューズへのサポーターとなった。
神子「――政治家は、群衆の支持が無くては正当性が保てない。
神権、武力、血統……。 それが無くては、確かに私はただの聖人だ。
――だけど、この劇場には今! 私への支持で満ち満ちている!!」
――――――――ワァァァァァァァァァァァァァァッ……!!
神子が言う通り、今この場において、間違いなく神子に対する希望が観客席を取り巻いていた。
その感情は、普段からの神子の支持者の間だけでは無く、神子と接点の無い人妖においても、気持ち悪い位に同じだった。
輝夜「……支持率99パーセント、ってとこかしらね。 凄い一体感を感じるわー。
……私は絶対、こんな息苦しい国にゃぁ住みたくないけど」
鈴仙「――さすがに、私も姫様に同感です……!(……凄い波長の揺らぎ!
私も中山さんとの出会いが無く、ズルズル来ていたら。 絶対に一瞬で神子派になってたわね……)」
939 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:22:51 ID:???
こころ(観客席)「これがー、『いけー! がんばれー! 聖徳ホウリューズ!!』……って表情ー」
……無論、裏はあった。
先程まではレミリアの演説に強く靡いていた観客達は、感情を操る面霊気により感情を操られていた。
下地には地道に人里の人間を中心に支持を挙げて来たという実績があり、
また、神子自身の為政者としてのセンス、カリスマに依る処も多分にあったが。
しかし、力の大半を解き放ち感情を操る面霊気の少女――秦こころの力はそれ以上に莫大。
ルナティックスの幼いウサギ妖怪が、赤の他人である神子に声援を贈る程度に、それは呪縛染みていた。
岬「(秦こころ。 聖徳太子が秦義勝に分け与えた面の付喪神。
しかしオーパーツ級の宝具を依代に発現した彼女の力は尋常で無く、
精神の弱い人間を、問答無用で望み無き仮面舞踏会〈マスカレイド〉へと導く力を持つ。
そんな彼女を観客席に配置したのは、最初からこうなる事を見越していたから……。
――というのは、流石に太子様を買いかぶり過ぎたかな?)」
霊夢(観客席)「(――面霊気がどこに行ったかと思えば、神子に懐柔されていたなんてね。
……ま、でも。 これも含めて真正面から突き破るのがアンタのやり方でしょ?
だから……個人的には、応援させて貰うわね。 ――レミリア)」
――この時、異変染みた熱狂にも……博麗の巫女は動かなかった。
中立を標榜している彼女だったが、もしも今ここで自分がその原因を叩き潰したとしたら。
その行為は自身の友人である、誇り高き吸血鬼の誓い――(ルール違反とされない範囲で)弱き者のあらゆる手段を許容する――を、
穢す事になると思ったからだ。
940 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:24:16 ID:???
―――ピィィィイイイッ!!
長い時を経て、やがて試合再開のホイッスルが鳴る。
紅魔は結局、フランドールが退場しパチュリーは途中交代。
フランドールに代わるFWとしてCBの美鈴を登用し、美鈴が空いた穴は咲夜が入る。
パチュリーの穴埋めとして、控えのメイド妖精を入れて小悪魔をトップ下に置いたが……やはり不安は隠せない陣形だ。
その一方で、本間は奇跡的に――いや、フランドールが手心を加えていたからか――、負傷を逃れていたため、
聖徳ホウリューズの陣形は未だ盤石のまま。
レミリアが怒りに震えていたと言えども、紅魔の不利は否めない。
−−@−− @川上
C−A−B C高杉 A布都 B大丸
−−−−−
−−D−− D岸田
E−−−G E石田 G岬
−−I−− I神子
−−−−−
J−H−F J小田 H屠自古 F本間
聖徳ホウリューズ:3−4−3
紅魔スカーレットムーンズ:4−3−2
−H−J− H美鈴 Jレミリア
−−−−−
−−I−− I小悪魔
G−−−F
−−−−−
−DEA− E咲夜
−−B−−
−−@−− @陸
941 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:25:24 ID:???
実況「……えー。 えー! すみません、観客席からの罵声や歓声が凄く、音声が聞き取りづらいかもしれませんが…!
試合が、今再開されました!
後半10分! フランドール選手の反則により、聖徳ホウリューズがフリーキックの権利を得たシーンから再開です!
本間選手が吹き飛ばされたのは、スカーレットムーンズから見て中盤深め――30メートルの位置のため、
聖徳ホウリューズは、あわよくば直接ゴールを狙って行ける距離! ここはどう攻めるか〜〜〜!?」
神子「――では、私がフリーキックを(うん。 急造とは言えこの程度の人気ならば――「アレ」で行ける!)」
実況「どうやらキッカーは神子選手だ! 神子選手はこれまで素晴らしいパスだけでなく、
『ドライブシュート』を見せておりますが、しかし現状、シュートの全てはGKの陸選手の脚により悉く止められている!
ここは堅実にパスで行くのでしょうか、神子選手!」
観客「ワァァァァァァァァァァァァァァッ!!」「みーこ!」「みーこ!」「えーい、決めちまえ〜!」「吸血鬼に負けるなー!」
屠自古「この観客の盛り上がり。 そして決めれば同点の局面。 ――「アレ」で、決めるのですね」
神子「……その通り。 とりあえず今はこころの能力で場を盛り上げる事に成功したけれど。
正直、この手はかなり無理やりだ。 このままでは一時凌ぎにしか過ぎない。
となると、このチャンスを有効に使うしかない。 ……そう言う事さ」
レミリア「……お喋りは済んだかい?」
神子「――いや、最後に一つだけあるかな。 どうしても言いたい事が」
レミリア「そうか。 なら、さっさと言ってしまう事ね」
神子「ああ、そうする―――!」
タッ!
942 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:27:27 ID:???
直接フリーキックの場面。 10人となってしまった紅魔スカーレットムーンズは美鈴と数名の妖精メイドを残し、
咲夜や小悪魔。 そしてレミリアまでもが壁を作り、聖徳ホウリューズのプレーに意識を集中していた。
笛が鳴ってから時間は経っている。 神子は、気障っぽい笑顔を一旦仕舞い、ボールへと駆けて行き。
神子「―――三に曰く!」
――グワァァァァァァァァァァァァアァアアアアアアアアアア………ッ!!
レミリア「……ふん。 何を言うかと思えば詔(みことのり)か。
――少なくとも貴様は、他の小物とは少し違うようね。 そうこないと、殺し甲斐がなくてつまらん」
神子「――政治家とは即ち、人々の希望を一身に纏い悪を滅ぼす勇者なり!!
群衆からノーを突きつけられている吸血鬼は、もはや幻想郷の無駄! 事業仕分けの対象だ!」
咲夜「(観客席からの支持が。 豊聡耳神子への「人気」が! 実体化して一つに萃まっている――!?)」
――神子は、これまでに無い勢いで右脚を大きく振りだした。
神子への期待の歓声が、レミリアへの怨嗟の罵声が、全ての観客の意思が神子の右脚に集約するような。
そんな錯覚を、ブロックに向かった咲夜は覚えていた。
神子「君をば則(すなわ)ち天とし、臣(しん)をば則ち地とす!
天覆(おお)い地載せて四時(しじ)順行し、万気(ばんき)通うことを得(う)!
地、天を覆わんと欲するときは、則ち壊(やぶ)るることを致さむのみ!
是を以て、君言(のたま)えば臣承(うけたまわ)り、上行なえば下靡(なび)く!!」
グウウウッ―――! …………ド! ドドドドドドドドッ……!!
パチュリー(ベンチ)「(――古代の国々は、辺て牛を神の遣い。 神聖なる生き物として珍重して来た。
そうなれば、彼女が今放たんとするシュートはまさしく牛殺しの〈アキュート〉シュート。
……神魔霊獣による支配からの解放を暗示する、聖なる人間による啓示!
相性だけで言えば、レミィの天敵とも言えるシュートだけど……!?)」
943 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:30:42 ID:Biv0COhE
陸「ちょ、ちょと僅かに凄い気を感じるアルね……! だが――朕の気とて負けておられんッ!」
実況「神子選手の右脚が物凄い音を立てながらボールに向かう! これは……このシュートは……!!」
神子「このシュートで貴女を貫く! ――『詔を承けては必ず慎め』………ッ!」
バッギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!
レミリア「クク、ハハハッ……! その程度で紅帝を支配できると踏んだか、聖人よ!
ならば――我が憤怒の紅き炎が貴様の牛刀、焼き返して見せるわ……!」
―――バァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ…!!
944 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:35:04 ID:Biv0COhE
先着4名様で、
★神子→詔を承けては必ず慎め 61 ( ! card )+( ! dice + ! dice )+(フリー補正+2)=★
★レミリア→ブロック 49 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+2)+(紅帝の怒り+1)=
咲夜→ブロック 50 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=★
★小悪魔→ブロック 48 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=
メイドB→ブロック 50 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=★
★陸→雷斬脚 58 (! card)(! dice + ! dice)+(30m補正+2)=★
と書き込んでください。カードやダイスの結果で分岐します。
【シューター】−MAX【ブロッカー】
≧5→シュートは邪魔される事無く放たれた!GKとの勝負へ。
=4〜2→シュートは放たれた。しかしこの数値差の人数分威力が落ちてGKとの勝負へ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(屠自古がフォロー)(メイドDがフォロー)(メイドAがフォロー)
≦−2→スカーレットムーンズボールに。
【シューター】−【キーパー】
≧2→神子の「詔を承けては必ず慎め」がスカーレットムーンズゴールに託される!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(屠自古がねじ込み)(聖徳のコーナーキック)(メイドAがフォロー)
≦−2→スカーレットムーンズボールに。
【補足・補正・備考】
神子の「詔を承けては必ず慎め」には吹飛係数2があります。
レミリアのマークがダイヤで、「カウンターシュート(+10、300消費、成功時敵シュート撃ち返し)」が発動します。
咲夜のマークがダイヤで、「プライベートスクウェア(+6、150消費)」が発動します。
945 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 02:44:08 ID:???
――と、言った所で今日の更新はここまでです。
それと、そろそろスレも950に近くなり、また容量も467kbまで行きましたので、
少し早いですが次スレのスレタイを募集したいと思います。
【】鈴仙奮闘記24【】
の形で考えて頂ければ嬉しく思います。
恐らく次スレは、大会6日目午後〜8日目位。
具体的には日常フェイズと、今度こそブリッツボールがメインになる予定です。
9日目午前の永遠VS西行は、ひょっとしたら試合開始前位までなら描写できるかな?
…と、考えています。(予定ですので未定です(汗))
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
946 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 02:46:39 ID:???
その欲望、解放しろ
★神子→詔を承けては必ず慎め 61 (
スペード4
)+(
5
+ ! dice )+(フリー補正+2)=★
947 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 02:48:40 ID:???
うわ、ミスった
★神子→詔を承けては必ず慎め 61 (
JOKER
)+(
3
+
5
)+(フリー補正+2)=★
948 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 02:50:11 ID:???
案外たいしたことあるわ…
949 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 02:51:55 ID:???
★レミリア→ブロック 49 (
クラブJ
)(
4
+
6
)+(人数補正+2)+(紅帝の怒り+1)=
咲夜→ブロック 50 (
クラブ2
)(
2
+
4
)+(人数補正+2)=★
レミリアが引くはずのJOKERが見事にずれおった…w
950 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 02:56:38 ID:???
ウサギC「ご、ご〜る〜をすくうのはぶるのさましかいな〜〜〜いっ!」
【ブリッツボール】鈴仙奮闘記24【おしえて!】
今度こそブリッツで乙
951 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 03:20:52 ID:???
見たか!化け物ども!これがわれわれ人間の力だ!我々人間は決して貴様らのような悪に屈指はしない!
いつの時代だって我々はそうやって貴様らに勝利してきた!それは人間の知恵と努力と正義の心のたまものである!
ゆえに我々が貴様らに負けるはずがないのだ!正義は必ず勝つ!この、化け物がァ!
(やべぇもん引いちまったアァァァァ!!これは間違いなく聖徳サイド指示増えてまう!
鈴仙のせいだ!これも全部鈴仙のせいだ!あいつさえいなければ・・・!
・・・あれ、つかさに見た感じ影響がないぞやっぱりつかさはディケイドなのか!?)
【信じる者が】鈴仙奮闘記24【ジャスティス!】
【秩序の破壊者】鈴仙奮闘記24【おのれ鈴仙】
【崩壊する】鈴仙奮闘記24【日常】
【これも全部】鈴仙奮闘記24【鈴仙ってやつの(ry】
【運命なんて】鈴仙奮闘記24【弱者のexcuse】
952 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 04:04:55 ID:???
おおおおお落ち着けハマーD!!ライダーネタをオンパレードしすぎDA!
【案外】鈴仙奮闘記24【太子たことあるね】
953 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 04:14:37 ID:???
紘汰さん「勝つためには手段を選ばない上皆を洗脳して感情を操るだなんて絶対に許さねぇ!
聖徳ホウリューズ、テメエらはここで俺がぶっ潰す!」
\フルーツバスケット!/
954 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 05:29:53 ID:???
マンUの負傷離脱者は延べ47人… “野戦病院化”
ブローリン(負傷)「ば、ばかなぁああああああああああああああああああああああああああ!!(断末魔)」
ガレリ「現実は小説より奇なり」カグロット「最近のマンUの話題が暗黒期すぎるわ…」
955 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 07:03:57 ID:???
【ヴァンパイア】鈴仙奮闘記24【セレナーデ】
【戦場】鈴仙奮闘記24【朱色の雨】
【紅魔は】鈴仙奮闘記24【二度死ぬ】
タコ科学者「コンピューターの計測によりますとマンUは壊れておりますじゃ、うわへへwww」
956 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 08:33:35 ID:???
マンU「ドン・サウザント絶対ゆるさねぇ!」
957 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 08:35:29 ID:???
★陸→雷斬脚 58 (
クラブ3
)(
2
+
3
)+(30m補正+2)=★
958 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 10:54:08 ID:???
★小悪魔→ブロック 48 (
クラブA
)(
6
+
4
)+(人数補正+2)=
メイドB→ブロック 50 (
ダイヤA
)(
3
+
1
)+(人数補正+2)=★
959 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 11:15:07 ID:???
私たちは今非常に感動的な場面に直面している!
なぜなら運命を操るという力を持つ邪悪なる吸血鬼を人々の希望の力で粉砕する瞬間を目にしているのだから!
我々人類は勝てる!みんなが力を合わせればどんな強大な力を持つ敵にも勝てるのだ!
人間万歳!人類万歳!それに気づかせてくれた神子様万歳!本当にありがとう!
さて、ここで紅魔が失点したもう一つの理由を説明しよう
>>946
で俺が狂気の瞳にかかったからだ、これは鈴仙がこの世界を混乱させようとして使ったからに違いない
妖怪の仲間のふりをしてそれをばれないように瞬時に裏切ろうとするなど極悪非道の極みだ
しかもゴールしたことで支持が高まる可能性が高い、ということは明らかにのちのパワーアップフラグの可能性が高い
自分の手を汚さず人に強力な妖怪を始末させようとするなどなんて最低なやつだ!
★陸→雷斬脚 58 (
ダイヤ6
)(! dice +
4
)+(30m補正+2)=★
960 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 11:20:03 ID:???
★陸→雷斬脚 58 (
ダイヤ6
)(
2
+
2
)+(30m補正+2)=★
961 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 16:51:47 ID:???
面白い展開だし結果は気にしないんだけど
判定でコメントつけるんだったら判定ミスしないようにして欲しい
>>946
と
>>959
が同一人物っぽいし
962 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 17:01:13 ID:???
乙でした。
これ見ると明らかに鈴仙よりもヤバい気がする。
紫さん対応順序間違えてません?
【誇り高き】鈴仙奮闘記24【紅の姫】
【そんなことより】鈴仙奮闘記【サッカーしようぜ】
【幻の】鈴仙奮闘記24【カウンターシュート】
【佳歩】鈴仙奮闘記24【鈴仙から改宗しました】
【深遠なる】鈴仙奮闘記24【蒼きフィールド】
【開演】鈴仙奮闘記24【ブリッツボール】
963 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 17:11:43 ID:???
紫さん対応順序間違えてるって?
妖精チームにやったことを考えると元から色んなところの対応方法間違えてるっぽいから…w
964 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 17:24:42 ID:???
鈴仙よりも1人で妖精達を強くし続けている来生の方が影響力としては強いんじゃ……
あかん。外伝、来生奮闘記が始まってしまう。
965 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 17:26:14 ID:???
レミリアとパチュリーがいなくなってから即同点、絶体絶命
この状況でスタンドの鈴仙はどうする?
966 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 19:10:16 ID:???
【全世界】鈴仙奮闘記24【ナイトメア】
【黄昏の紅魔】鈴仙奮闘記24【飛翔の聖徳】
【目指せ!】鈴仙奮闘記24【ブリッツの頂点】
【吸血鬼】鈴仙奮闘記24【レクイエム】
967 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 19:27:53 ID:???
もちろんウサギ仮面として紅魔に参戦だ!
なに、淑女たる幽香さんと、正体不明、所属チーム不明の向日葵仮面が交代したケースもあるし大丈夫だ!
お嬢様が許さない? なに、尊敬するマスターの借りを返すという名目で行けばいい。
968 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 19:38:22 ID:???
シュナイダー応援位にしとこう…w
969 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:30:55 ID:???
こんばんは、更新していきます。
>>948
一応神子有利の勝負ではあったのですが、なんとなくヘタれるイメージがあったので予想外でした…w
>>949
レミリアがJOKERでも、それはそれで凄い展開でしたね…。
>>950
ブルノさんはゴールを全然救えていないのですが、それは…
ブリッツ乙ありがとうございます。
>>951
スレタイ提案ありがとうございます!
このおかげで(?)神子の方も完全な小物で終わらず、悪役としての存在感と魅力を増す事ができたかもです。
つかさとか鈴仙とか姫様に影響がないのは、それだけ精神が強いからですね。
>>952
スレタイ提案ありがとうございます! 案外大したことあって、私もびっくりしています。
>>955
スレタイ提案ありがとうございます!
>マンUについて
私はあまりというか全然詳しくは無いのですが、なんだか地獄行きしそうな話題ですね…w
>>959
狂気の瞳の後遺症が抜けきっていませんね…w(判定的な意味で)
>>962
乙とスレタイ提案ありがとうございます!
>紫の対応順序とかについて
神子はこれまで隠れて活動をしていたのもありますが、
一回霊夢に倒されている事もあって、未知の外敵である中山(≒鈴仙)やヒューガーよりも、
御しやすい存在であると判断したのかもしれません。
純粋に何らかの理由で判断力が衰えているのもあるかもしれません。
>>964
外伝が始まったら私としては大変嬉しいですが、鈴仙の影響力についても、これから描写していきたいと思っています(汗)
>>966
スレタイ提案ありがとうございます!
970 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:32:19 ID:Biv0COhE
★神子→詔を承けては必ず慎め 61 ( JOKER )+( 3 + 5 )+(フリー補正+2)(*JOKERよりダイヤ15)=76★
★レミリア→ブロック 49 ( クラブJ )( 4 + 6 )+(人数補正+2)+(紅帝の怒り+1)=62*吹き飛び!
咲夜→ブロック 50 ( クラブ2 )( 2 + 4 )+(人数補正+2)=58★*吹き飛び!
★小悪魔→ブロック 45 ( クラブA )( 6 + 4 )+(人数補正+2)=57*吹き飛び!
メイドB→ブロック 42 ( ダイヤA )( 3 + 1 )+(人数補正+2)=48★*吹き飛び!
★陸→雷斬脚 58 ( ダイヤ6 )( 2 + 2 )+(30m補正+2)=64★*吹き飛び!
≧2→神子の「詔を承けては必ず慎め」がスカーレットムーンズゴールに託される!
バギュウウウウウ……………ッ!
神子の右脚から放たれたのは、まさに一陣の光の矢。
紅魔スカーレットムーンズのゴール、そのど真ん中に狙いを定めて光を撒き散らしながらシュートは走る。
レミリア「……偽りの人気により練られた、偽りの正義を振りかざして何になる?
勝利に執着するのは分かるし、私もそれは否定はしないが――どうにも解せないね。
勝利が尊いのは、それに至るまでの過程が厳しく、そして楽しいからだろうに」
そのシュートコースに真っ先に割り込んだのはレミリアだった。怒りというよりは、純粋な興味から彼女はそう独り言ちる。
そんなレミリアの疑問に対して、神子はシニカルな笑みを浮かべて応える。
神子「如何なる汚い手段を取ろうとも、最善の結果を得る事こそが重要にして、為政者が果たすべき義務でもある。
必死に頑張ったから、努力したから……。 そんな過程は結果の前に全て霞んでしまう事など、歴史を見れば明らかだ。
――だから、私は勝利する。 そして勝利を積み上げて――私は再び、生ける伝説となる!」
カ ッ !
……そして、白い光と紅い光がフィールドで衝突した。
神子が放った白きシュートに、レミリアの紅く小さな身体が触れ、サッカーコート中に光が炸裂する。
両者の力は互角であるように思えた。
971 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:33:19 ID:???
レミリア「―――H A!」
ブウンッ、ドガガガガガァァァァッ!!
その均衡を最初に破ったのは、レミリアだった。
吸血鬼にとって弱点でもある聖なる光を至近距離で浴び、その身体は現在進行形で酷く焼け爛れていた。
しかし、その痛みをもろともせず、レミリアは左脚で一気に踏み込み、右脚で神子のシュートを中心から正確に捉える。
一連の動きは淀みなく、ごく一部の観客は、かの紅帝が何を狙っているかを明確に理解する事が出来た。
パスカル(観客席)「あの動き、もしや……!?」
霊夢(観客席)「(『カウンターシュート』……か。
――そういや、何時かの大会で私がやってみせた時、あいつったら悔しさと対抗心で顔真っ赤にしてたからねぇ。
これだけ期間もあれば、レミリアも習得していてもおかしくはないか)」
レミリア「(……私もまた、貴様には負ける訳にはいかん!
その動機が貴様の言う下らない過程であったとしても、私はそれを切り捨てたりはしない!
だって。 ―――その方が、楽しいからね……!)―――ァァァァァァァアアアッ!!」
ググッ……グググッ…………!!
レミリアの怒気に合わせて、空中に制止したボールが少しずつ前に押し返されて行く。
このままでは、レミリアが本当に劇的にボールを弾き返してしまうのではないか?
そんな思いが、少しずつ観客達の中にも広がって来ていた。
神子の人気は、元々こころの能力を使って得た一時的な熱狂。 一種の集団ヒステリーに過ぎない。
それ故に、人々の人気を力に放たれた神子の『詔を承けては必ず慎め』は、少しずつその威力を減じていく。
……かのように思われたが。
972 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:37:10 ID:???
神子「……先程も言った筈だ。 私はただの人間では無く――聖人だ!
僅か程度、このシュートを防いだ程度で……!!」
―――ゴオォオオオッ……!!
レミリア「……!(威力が、再び上がって行く……!
このシュートは、観客達の人気を拠り所とするシュートでは無かったのか!?)」
パチュリー(ベンチ)「(……集団スキルである『トータルフットボール』もどきに、
弱小選手の一芸特化による戦力化。 そして反則をも辞さないダーティプレイ。
……これら一連の聖徳ホウリューズの周到な戦略作戦が、私達に一つの誤解を無意識に与えていた!
即ち――『聖徳ホウリューズの集団戦術は高いが、それを統べる豊聡耳神子の能力は、
レミリア・スカーレットや八意永琳。 風見幽香と比べても一段落ちるのではないか?』……という誤解!
……そんな都合の良い事、ある訳が無いのに!
間違いなく、彼女もまた日本史上に残る最高の為政者にして英雄。
――文句なしに、彼女は幻想郷はおろか世界でもトップクラスの選手! だとすると……)
―――レミィッ!! 危ない、避けてーーーーー!!」
パチュリーは、無駄と分かっていてもそう叫ばざるを得なかった。
吸血鬼の癖に、妖精並みに無鉄砲な彼女が避ける筈無いと、頭では分かっているのに。
そして……そう叫んでいる間にも、神子『自身』から発せられる霊力が凄まじい勢いで膨張しているというのに。
神子「――レミリア・スカーレット! そなたは我の聖徳伝説の礎となるが良い!」
ゴオオォオオオオッ……!!
ズッ……!
レミリア「(――ちいいっ。 これは悔しいが……私の負けだ。 心の底で奴を侮蔑し油断していた報いかな。
……でも、何が一番悔しいって。 それは―――)」
973 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:38:34 ID:???
レミリアの全身は、神子から放たれた燐光により既に灰と化していた。
それでも尚、右の脚でボールを押えていた事はまさに彼女の執念染みた、恐るべき精神力の賜物だった。
だが――運命の悪戯か、それとも必然か。 その抵抗も、あと僅かで無に帰ろうとしていた。
神子「(……もしも彼女の位置取りが少しズレていて、もう一歩早く踏み込まれていたら。
――そうしたらきっと、私の全力を以てしても、このシュートは撃ち返されていたかもしれない!
……全く、死ぬ直前まで末恐ろしい少女だった……!)」
ガシャッ。 バギィイイイイイイイィィイッ!!
レミリア「……フラン、パチェ。 ……ごめん」
咲夜「お……お嬢様ァァァァーーーーー!!」
バギィイイイイッ……!!
小悪魔「さ、咲夜さ〜〜んッ!」
バギイイッ……!!
メイドB「きゃ、キャー!?」
ドゴオオオオオオオオオオオオオオッ!!
974 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:39:50 ID:???
陸「……(あんぐり)――い、いかんいかん! ビビって無いアル! ビビッて無いアル!
――チェストーーーーーーーーーッ!!」
ブウン、ガキイッ、 ……ドゴオオオオオオオオオオオッ!!
陸「あ、アイヤーーーーーー!? ば、化け物……!!」
バシュン! ―――ドゴオオオオオオオオオオオオオッ!
………ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
紅魔スカーレットムーンズ 1 − 1 聖徳ホウリューズ
大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
6ゴール 鈴仙
4ゴール 勇儀、諏訪子、レミリア
3ゴール フランドール、来生、早苗
2ゴール 射命丸、神奈子、ピエール、星、神子
1ゴール 妹紅、佳歩、咲夜、美鈴、謎の向日葵仮面、赤蛮奇、サニー、リリーB
影狼、反町、藍、メルラン、空、屠自古、霊夢、魔理沙、森崎、天子
大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
3アシスト 早苗、ピエール
2アシスト 小悪魔、てゐ
1アシスト 鈴仙、パチュリー、影狼、大妖精、橙、お燐、諏訪子、神子
衣玖、針妙丸、小町、空、リリーW、マミゾウ
975 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:40:51 ID:???
……■■■■ーーー!! ■■■■■■ー!!
■■■■■■ー!!■■ーー!! ■■■■■■ー!!
鈴仙「ひ、ひぎゃっ! み、耳が痛い……!!」
てゐ「しゅごい歓声。 大歓声だ……! ぜーんぶ、あの神子に向けた絶賛コールだ!」
佳歩「で……でも、私。 治りましたよ……?」
ウサギB「――もう、小細工を打つまでも無いって事じゃないかな……。
だって何もしなくたって、あの神子さんって人がやったプレーは凄いに決まっているもん」
パスカル「……まさしく、器用万能と言ったところか。
戦術面においても、個人の実力においても、サッカー外の謀略においても。 ……あのミコという女性は一流だ」
――もはや鈴仙達には、実況の音声も、観客の歓声も、何を言っているのか分からなかった。
分かる事は、豊聡耳神子が先程放ったシュートが、
レミリアを含む紅魔スカーレットムーンズの精鋭を一網打尽に吹き飛ばし、ゴールネットを突き破ったこと。
そして、その純粋に美しい素晴らしいプレーに対し、多くの人妖が心酔していたことの二つだけだった。
976 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 22:41:21 ID:???
弱点がわかった、神子には森崎が相性がいい
神子は耳がいいから森崎とてつをの俺の青春をモロにくらいすぎて
案外太子たことなく簡単にご臨終するからw
977 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:46:47 ID:???
咲夜「お嬢様! 大丈夫ですか、お嬢様ァッ!」
レミリア「何。 体のあちこちが少し炭化しただけよ。 ツバつけときゃ治るわ」
咲夜「そ、そんな……! 唾は雑菌が混じっているから、却って傷の化膿を進めると聞いています!
きちんと消毒液を使ってください!」
レミリア「……えっ。 突っ込む所、そっち?」
咲夜「あら。 失礼しました(お嬢様がこうも弱る姿を、私は始めて見た……! 私が、不甲斐ないばかりに……!)」
レミリアは咲夜の簡易的な介抱を受けながら、すっかり毒気の抜けた顔で朗らかに笑っていた。
……咲夜はその表情の裏で、主人が多くの無念さと自身への怒りに震えている事を知り、敢えて気付かない振りをした。
神子「――みなさん! これが人間の力です! 私がゴールを決める事が出来たのも、
チームの皆と協力しあい、そして観客の皆さんが私を応援してくれたからであり、
これこそが人間の結集! そして解放に繋がるのです!! そして共に、今度は我々が妖怪を……」
遠くでは、神子が汗を滲ませながらもマントを気分良くはためかせ何やら演説をしていた。
しかし、今の咲夜にとって人間の解放も妖怪の支配もどうでも良かった。
主人の身の安否こそが、メイド長にとっての最大関心事だからだ。
レミリア「……私は試合に出る。
このまま私が負傷退場なんてしたら、それこそ憤死してしまうからね。
だから、咲夜……悪いけど。 ――試合終わったら、たぶん、おぶって貰う事になると思う」
咲夜「ええ……その位! 喜んで引き受けます……!(悔しいけれど……私は、彼女達のやり方に怒る訳にはいかない。
私が怒ればそれは、『大差で負けると恰好悪いから、接戦で負けられるよう手加減しろ』…と敵に命乞いをしているも同義。
今の私は、それを好むと好まざると関わらず。 ……彼女達のプレーを、お嬢様の如く寛容に、受け入れなくてはならない)」
978 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:47:47 ID:???
――美しい集団プレーも、芸術的な個人技も出来るにも関わらず、
反則まがいのダーティプレイをも辞さない聖徳ホウリューズの、勝利に賭けるおぞましいまでの執念。
それを、レミリア達は、鈴仙達は、……他の多くの幻想郷の住人達は。
……称賛とは言わずとも、少なくとも認めざるを得なかった。
――ピィィィィィィッ……!
それから後のスカーレットムーンズのプレーは、はっきり言って精彩を欠いていると言わざるを得なかった。
レミリア「……!!(ノン・レッドサン)」
ギュウウウウウウウウウウウウウウッ、ズバァァァアッ!
―――ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ……!
川上「(ちいいっ! フェイントシュートなぞ使いやがって……!
馬鹿正直に真正面から行ってくれれば、充分止められたものを……!)」
――後半14分。
神子のシュートにより負傷を負ったレミリアが執念の『ノン・レッドサン』を決め、紅魔は再び2−1とリードを得たものの――。
それが、フランドールとパチュリー不在の彼女達が出せた、最後の力だった。
979 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:49:21 ID:???
神子「――小田君! 君が磨ききった「アレ」を使ってください!」
バコッ!
小田「…………」
バァァァァァッ!
実況「あっと神子選手、小悪魔選手と『メイド特攻スライディング部隊』を切り抜けて自らセンタリング!
小田選手に高いボールが渡りますが……!?」
小田「…………」
ビュンッ!
陸「す、スルーッ!? ギリギリまでボールを引きついておいてスルーアルか!?
この磨かれた一級のスルー。 まさに……『ラブストーリーは突然に』アルね。
――って、言ってる場合じゃないアルッ!? しゅ、襲爪雷斬きゃ………」
屠自古「遅いっ! 『ガゴウジサイクロン』ッ!」
グワァァァァアッ! バギュウウウウウウウウウッ! バリバリバリッ!
――ズバァァァァァァァァァアッ、ピピィイイイイイイイイイイッ!!
紅魔スカーレットムーンズ 2 − 2 聖徳ホウリューズ
980 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:50:41 ID:???
大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
6ゴール 鈴仙
5ゴール レミリア
4ゴール 勇儀、諏訪子
3ゴール フランドール、来生、早苗
2ゴール 射命丸、神奈子、ピエール、星、神子、屠自古
1ゴール 妹紅、佳歩、咲夜、美鈴、謎の向日葵仮面、赤蛮奇、サニー、リリーB
影狼、反町、藍、メルラン、空、霊夢、魔理沙、森崎、天子
大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
3アシスト 早苗、ピエール
2アシスト 小悪魔、てゐ、神子
1アシスト 鈴仙、パチュリー、影狼、大妖精、橙、お燐、諏訪子
衣玖、針妙丸、小町、空、リリーW、マミゾウ
981 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 22:52:51 ID:???
咲夜「(試合時間はもう少ない! お嬢様の体力も残り少ない! ならば奇襲で――)……時符。 ――『ザ・ワールド』ッ!」
バァァァァァァァァァン!
布都「な、なんじゃ?! なん――」
大丸「しまった。 ここまで切り込まれては、クリ――」
咲夜「(これまでのプレーを見るに。
物部布都はタックル・パスカット・ブロック・クリア全てに優れた、守備のスペシャリスト!
それぞれがD番(岸田)、G番(岬)、C番(高杉)、B番(大丸)には及ばないとは言え、高い水準を保っている。
だったら、私が出来る奇襲は彼女を抜ききって――)そして、時は動き出す! 美鈴ッ!」
布都「そ、そこにいたのにいなかったー!?」
バシュウウッ!
実況「あ〜っと、十六夜咲夜選手! 時を止めたと思えば大オーバーラップでPA内に切り込んでいた!
そして美鈴選手に一旦渡し、低いセンタリングを供給して貰う。 これは――!
咲夜「(お嬢様や妹様。 パチュリー様のシュートと比べても威力は劣るけれど、不意打ちの状況ならば……)
―――喰らいなさい! 速符・『ルミナスリコシェ』!」
グワァァァァッ、バチイィイイッ! ギュウウウウウウウ……ン!!
実況「出ました! 咲夜選手の新必殺ダイレクトシュート・『ルミナスリコシェ』だ〜!
ボールを地面に叩き付けて、その跳ね返りをゴールに目がけるという、咲夜選手らしい技巧的プレー!
これには慢心して油断していた高杉選手、必殺のブロックを発揮する事が出来ません! ですが……!」
982 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 23:05:30 ID:???
川上「この程度のシュートならば……止めて見せるッ!」
バチイイッ!
実況「川上選手パンチング! 見事にボールを前方に弾き返します!」
咲夜「……ッ!(――しまった。 一芸特化を揃えた選手が多い以上、
この川上はセーブ力を鍛え、一対一は疎かにしている可能性が高かったのに!)」
後半19分。 陸が小田をも絡めた屠自古の奇襲に辛うじて届かずに再び同点。
そして後半28分。 咲夜が最後のチャンスと猛攻するも、川上の堅守を前に攻撃失敗。
またこの時、岬による『高速スライダーシュート』を中心とした削りが功を奏し、
陸の体力にも限界点が見えていた。
神子「…………ハッ!」
クルンッ! シュパァァァァァァアッ……!
レミリア「……くッ!(先程のシュートで受けた傷と疲労がなければ、この程度のドリブル……!)」
そして後半ロスタイム。 ここで聖徳ホウリューズは欲深くも最後の仕上げに出る。
神子が既に満身創痍のレミリアを鮮やかな『華麗なドリブル』で抜き去ると、岬に向かってパスを送る。
岬「(驚いた。 まさか――本当に、勝ってしまうなんて……!
一時は観客から大ブーイングの末、僕の首が切られる事すら覚悟していたのに。
――これが、聖徳太子。 僕ですら足元に及ばぬ……いや、そもそも比較する事自体がおこがましい。
人智を超えた、人ならざる人の力だと言うのか……!?)」
妖精メイドの熟練されたタックルを『頭脳的なドリブル』を使用してボールをキープした岬は、
陸よりは余裕があるものの、それでも余裕を失いつつある屠自古へと高いセンタリングを出し。
983 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 23:06:49 ID:???
屠自古「(私は布都のように、多芸な才能がある訳では無かった。
私が太子様の為に出来る事。 それはただひたすら、ダイレクトシュートを1本でも多く、
敵のゴールに入れる事のみ! ならば――)やってやんよーーーーーッ!」
グワァァァアッ!バギュウウウウウウウウウッ! バリバリバリッ!
実況「屠自古選手、後半ロスタイム試合終了直前! 最後の『ガゴウジサイクロン』」だ〜〜!!」
陸「ハァ、ハァ……! ち、ちっくしょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
――ガキイッ、ドガァァァァァァァァァァァアアア……ン!!
………ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!
ピッ、ピッ。 ピィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ……!!
紅魔スカーレットムーンズ 2 − 3 聖徳ホウリューズ 試合終了!
大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
6ゴール 鈴仙
5ゴール レミリア
4ゴール 勇儀、諏訪子
3ゴール フランドール、来生、早苗、屠自古
2ゴール 射命丸、神奈子、ピエール、星、神子
1ゴール 妹紅、佳歩、咲夜、美鈴、謎の向日葵仮面、赤蛮奇、サニー、リリーB
影狼、反町、藍、メルラン、空、霊夢、魔理沙、森崎、天子
大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
3アシスト 早苗、ピエール
2アシスト 小悪魔、てゐ、神子
1アシスト 鈴仙、パチュリー、影狼、大妖精、橙、お燐、諏訪子
衣玖、針妙丸、小町、空、リリーW、マミゾウ、岬
984 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 23:07:54 ID:???
実況「試合終了。 しあい、しゅうりょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!
今ここに、幻想郷サッカー史に新たな名前が書き加えられる事となりました……!
そのチームの名は、聖徳ホウリューズ! 宇宙を司る全能道士・豊聡耳神子の元に集いし選手達が、
集団戦術と前衛的戦略! そして人々の人気を背に、
優勝候補筆頭の紅魔スカーレットムーンズ!その圧倒的個人技をねじ伏せてしまったのです!!
試合結果は2−3で、聖徳ホウリューズの勝利! ああ……未だに信じられません!!」
観客「ウワァァァァァァァァァァァァァァァッ……!」「みーこ!」「みーこ!」「す、すげぇぇぇっ!」
「これが新しいサッカーか!?」「神子さまの言う通りだー! 手段は何でも良い、勝てば良いんだー!」
「紅魔のヤツ、ざまぁねぇな!」「で、でもちょっと可哀想な気も…」「あん!? お前妖怪の肩持つのか!?」
鈴仙「う、ウソでしょ……! レミリアさんが、あんなにアッサリ負けるなんて……!?」
永琳「――聖徳ホウリューズがここまで力を蓄えていたとはね……。
(これは、八雲紫だけじゃない。 私達にとってですら、予想外の出来事だったわ)」
他の多くの人妖たちにとってそうであったように、鈴仙にとってもこの試合は衝撃的だった。
レミリアやパチュリーを率い、まさに博麗連合に次ぐ最強チームと信じていた紅魔スカーレットムーンズが、
特出した集団戦術、反則的なラフプレー。 そして……豊聡耳神子の圧倒的な実力により、勝利を掴んでしまったのだから。
鈴仙「(今まで、こんなに色んな意味で凄いチームと当たった事なんて無かった!
そりゃあ、総合力や個々の実力で言えば、このチームよりも強いチームは沢山居ると思うけど……。
――それでも、このチームはやっぱり異質よ……!
――そして……)パチュリーさん!? あの人は大丈夫なの!?」
佳歩「やっぱり気になるんですね、鈴仙さま……!」
鈴仙「うん。 ちょっと色々あって、あの人は私の第二の師――マスター的な所もあるから……」
985 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 23:10:02 ID:???
鈴仙が次に気がかりだったのは、パチュリーの負傷だった。
魔法によって、確かにフルタイムで出場できる身体を手に入れたのかもしれないが、
しかし、今日の彼女はその副作用――フィジカル面の減退――を突かれ続けていた。
鈴仙「(負傷も辛いでしょうけど……プライドが高く完璧主義なあの人にとって。
自分の弱点を突かれたせいで、賢者たる自分が導くべきチームが負けたって事は大変な屈辱でしょうしね……。
あと、レミリアさんとかフランドールの様子も気になるっちゃあ、気になるし……)」
鈴仙は周囲の様子を見ながら、パチュリーの居るであろうスカーレットムーンズの控室へと向かおうとする。
しかしその時。 鈴仙は遠くの観客席から――二つの、見覚えのあるシルエットを見つけてしまった。
鈴仙「(……って、あれ。 さっき私を突き飛ばして来たお面の子――こころじゃない……。
――なんかキョロキョロしながら、こっそり(?)聖徳ホウリューズの控室の方面へと向かっているけれど。
何か、様子が怪しい感じね……?)」
その一つは、つい先ほど見かけたばかりの影。
謎のお面を所持していた面霊気・秦こころのふわふわとしたスカートと長髪。
そして周囲に浮かぶ無数の面が、遠巻きに見ても非常に目立っていた。
そして、もう一つは――。
鈴仙「あれは……妖夢……!? 神子の企てる、『ハイパーカンピオーネ』計画に入るって言ってただけあって。
やっぱり、試合を見に来てたんだ……!」
妖夢「…………!」
スッ。 タッ、タッ、タッ――。
妖夢は、決然とした表情で観客席を出ようとしていた。
彼女のシルエット自体は目立ちづらいが、しかしそれでも鈴仙は妖夢の友人だし、
何より周囲に浮かぶ半霊がある為に、これもまた視認しやすかった。
986 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 23:11:23 ID:Biv0COhE
鈴仙「(――ど、どうしよう。 三択って感じになったわね……!
つまり、@パチュリーさんの様子を見に行くか、Aこころの後を付けてみるか、B妖夢に声を掛けに行く
……の三者択一。
@だったら、パチュリーさんの容体次第では、聖徳ホウリューズと実際に戦った情報が得られそうだし。
Aだったら、私にとっては目的も所属も良く分からないこころの、更なる秘密とかが分かるかも。
Bだったら…どうなるのかちょっと分からないけれど。
妖夢が今の試合を見てどう思ったのかも気になるし、何より私が少しでも話をしたいってのがある。
――どちらにしても、私にとって極端に不利な事は、そう起きないと思うけど……ど、どうしようかな?)」
A:パチュリーの様子を見に、紅魔スカーレットムーンズの控室に行ってみる。
B:こころの様子が気になるので、後を付けてみる。
C:妖夢がどう思っているのかが気になるので、妖夢に声を掛けに行く。
D:……いや、ここは仲間達と一緒に帰る事にする。
E:その他 自由選択枠 A+Bなど複合選択はできません。
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
987 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 23:12:08 ID:srnOiz2c
A
988 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 23:12:27 ID:U1hc8yTQ
A
989 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 23:12:35 ID:YHrikwcY
A
990 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 23:39:08 ID:Biv0COhE
A:パチュリーの様子を見に、紅魔スカーレットムーンズの控室に行ってみる。
鈴仙「ええいっ! 情報収集は後でも出来る。 今はとりあえず、お見舞いに行くのよ……!」
鈴仙は脱兎のごとく駆け出して、一目散に紅魔スカーレットムーンズの控室へと向かった。
コンコンコン。
咲夜(ドア越し)「……どちら様でしょうか。
只今負傷者が居るため、あまりファンの方でも面会はさせたく無いのですが」
鈴仙「わ、私よ! えーっと……鈴仙! ちょっとパチュリーさん達の様態が気になって…!」
咲夜(ドア越し)「パチュリー様の……?
――ああ、そういえば最近、パチュリー様と懇意だったものね。 分かったわ、入って良いわよ」
ドア越しに応対された咲夜も、最初は試合結果や観客席の雰囲気を受けて当初は冷たい態度だった。
しかし、鈴仙の必死げな説明を聞いて、彼女が特段スカーレットムーンズに悪意を振りまく人物では無いと認識したのか、
入室をすんなり許可してくれた。
ガチャッ。
鈴仙「お、お邪魔します」
ドアを開けてくれた咲夜――自分よりも少しだけ背が高く、何となく圧迫されているような気がする――
に軽く会釈をした鈴仙は、恐る恐るスカーレットムーンズの控室に入ると。
レミリア「……あら。 これはまた殊勝なウサギが流れ込んで来た」
フラン「……あっ。 ウサギさんだ……」
パチュリー「…………」(←鈴仙をチラチラ見ながら、これ見よがしに読書中)
991 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 23:40:21 ID:Biv0COhE
鈴仙「――なんか、思ったよりも皆。 ケガとか無さそうですね……」
――鈴仙が恐れるよりも、どうやら事態は深刻では無かったようだった。
途中退場となってしまったフランドールは、やはりどうしても浮かない表情をしていたが、
試合中酷い負傷を負っていたレミリアとパチュリーは、再生力の賜物か、それとも魔法の効果か、
既にその傷は大体完治しており、二人ともに普段とそう変わらない様子だった。
咲夜「――そんな事ありません。 特にお嬢様は、あの燐光を真正面から浴びたのですから。
……少なくとも、暫くは安静にして然るべきですっ」
レミリア「全く。 咲夜ったら心配性なんだから」
鈴仙「(……なんだか、いつもとメイド長の雰囲気が違うわね。 瀟洒じゃなくって、ちょっとオロオロしているというか。
それだけに、やっぱり今日の試合は従者として思う所があった……と、言う事かしら?)」
美鈴「陸君、今日は散々だったねぇ……」
陸「……アイツら、少なくとも1発の攻撃力ではウチより一回り以上は下だった。 手数もそうでもない。
――純粋な、支配力の問題だったアルね。 つまり、朕は悪くないアル!」
小悪魔「(中国さんのメンタルも、結構図太いよなぁ……。 ――妹様とかに鍛えられたから?)」
鈴仙「(そして、門番コンビと小悪魔は比較的暢気な感じかしら。
……小悪魔は、やっぱりパチュリーさんの事が心配なのか、少し所在無げな感じだけど)」
……パチュリーの容体が心配だと入室した鈴仙だったが、
こうして入ってみると、レミリアやフランドール。 咲夜や美鈴達とも話をしてみたいような気もする。
勿論、これからパチュリーにも真っ先に声は掛けるつもりではいるが、無理に彼女と腰を据えて雑談する必要はないのだ。
992 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/12/13(土) 23:41:36 ID:Biv0COhE
鈴仙「(……どうしよう。 具合も良さそうだし、パチュリーさんと暫く話し込んでいようかしら。
それとも、パチュリーさんは軽い挨拶で済ませて、折角だから他のスカーレットムーンズのメンバーとも、
何かしら交流してみようかしら? ……たぶん、邪険にされる事は無いと思ってる――けど)」
A:パチュリーと暫く話し込む。
B:レミリアとも少し喋ってみる。
C:フランドールとも少し喋ってみる。
D:咲夜とも少し喋ってみる。
E:美鈴、陸、小悪魔の三人の会話に混じってみる。
F:その他 自由選択枠
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
993 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 23:42:47 ID:xKpGKfU+
B
994 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 23:44:52 ID:qu0nlQwM
D
995 :
森崎名無しさん
:2014/12/13(土) 23:44:58 ID:YHrikwcY
A
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