キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
キャプテン森崎まとめ掲示板TOP

■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 最新50
【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】

1 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/12(日) 22:35:12 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。

他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆
【復活の】鈴仙奮闘記27【N】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1425474393/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html

☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。

全幻想郷代表選抜大会で活躍し、代表メンバーの一員となる事を夢見てきた鈴仙はある日、
自身が『プロジェクト・カウンターハクレイ』のキャプテン候補に選ばれている事を知る。
それは霊夢や紫達幻想郷に敵対し、以て幻想郷の価値観を覆すという壮大な計画だった。

永琳から告げられた計画の壮大さに戸惑う鈴仙。しかしさらに追い打ちを掛けるように、第二の道が示される。
――八雲紫の掲げる狂った計画・『リアル・幻想・セブン』を内部から改革するという道だった。
ヒューガーの科学技術により精神を蝕まれた、幻想郷の管理者・八雲紫を救いつつ、これまで通りの幻想郷をより良くしていきたい。
紫の忠実な式・八雲藍は自らの身の危険をも辞さず、鈴仙にそう理想を語った。

幻想郷を変える為に戦うか、幻想郷を守るために戦うか。そもそも、自分は何の為に戦うのか。
そう思い悩む鈴仙の前に、かつて姿をくらました中山政男が圧倒的な力を手に、再び戻って来た。
新しいヒーローの出現に幻想郷中が湧く中、鈴仙は中山の姿に何を想うのか。

現在は決勝トーナメント第1回戦、守矢みらくるずとの対戦中。
試合はルナティックスが後半22分に3−1と優勢だが――早苗、サッカー好きか?

287 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 01:24:35 ID:???
★輝夜→たすけてえーりん! 60 ( ダイヤ3 )( 4 + 3 )+(バランス崩しペナ-2)=★

一応

288 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/29(水) 01:24:40 ID:???
パスカルがブロックフラグを習得し、妹紅がボールをフォロー!
……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
現在は後半30分と言ったところですが、既に3点差という現状も鑑みて、早々に試合終了としていこうと思います。
>>284
地味にルナティックスでも基礎ブロック力が二位だったりします。(一位は中山、永琳の51)

それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

289 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 01:24:50 ID:???
松山は試合での逃げ切りには強いみたいだけど藤沢妖精からは逃げ切れるのだろうか…

290 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 01:30:05 ID:???
乙なのです!

慧音「ああ、今回も(フラグ回収は)ダメだったよ」
ウサギC「先生はダイス運を姫様と妹紅さんに吸われているからな」
ウサギB「解せぬ……はっ!? 一瞬キャラが変わっていた!?」

291 :DOG:2015/04/29(水) 02:01:57 ID:8+5MOdqs
>>289
藤沢妖星→ 231
松山の逃走→ 1

松山>藤沢で逃走成功


292 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 02:06:09 ID:???
1www乙ロット!

293 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 10:10:35 ID:???
結局いつもの松山か

294 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/29(水) 21:16:10 ID:7mC7uv9c
こんばんは、今日は更新していきます。
>>285
そういえば得意な能力もドリブル・パス・タックルと、逃げ切りに向いているのが多いですね。
>>289,>>291-293
なんという出来レースw
>>292さん、乙ロットありがとうございます。

295 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/29(水) 21:17:15 ID:7mC7uv9c
★諏訪子→神奈子とのコンビプレイ 56 ( クラブK )+( 4 + 2 )=62★
★パスカル→ブロック 50 ( スペードQ )( 6 + 5 )+(人数補正+2)=63*フラグ取得!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして妹紅がフォロー

パスカル「(このシュート……ことだまし討ちに掛けては練られているが、
そもそもの威力が心許ない。それならば、少し試してみるか)――それっ!」

ダッ。 ―――バァァッ! ……バチィイッ!

諏訪子「……ちぇっ! 確かに不意打ち用の技だけど。まさかFWにすら弾かれるなんて!」

実況「パスカル選手、ファインプレー!
諏訪子選手によるシュート軌道のずらし技を、丁寧なダイビングブロックの形ではじいた!
本来のポジションはFWであるパスカル選手ですが、SBとしても十二分に機能している!
まさしく彼は、ユーティリティプレーヤーです! そして弾かれたボールは……」

ポーンッ、パシッ!

妹紅「よし! ここからホントに最後の攻撃だね!」

偽レンセンブリンク「やらせん」

実況「ボールは、右のサイドバック・藤原妹紅選手がフォローしました!
そこには空中戦に定評のある、偽レンセンブリンク選手がタックルに向かっていますが、
妹紅選手のボールキープ力は意外と低くない!
守矢みらくるずにとって、これは更なる苦境! 果たしてどうなるでしょうか〜〜〜!!」

296 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/29(水) 21:18:28 ID:7mC7uv9c
先着2名様で、

★妹紅→ドリブル 50 (! card)(! dice + ! dice)=★
★偽レンセンブリンク→タックル 47 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ 妹紅、ボールキープ成功! そしてボールは再び前線へ!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(永琳がフォロー)(てゐがフォロー)(偽ザガロがフォロー)
≦−2→守矢ボールに。
【補足・補正・備考】
妹紅のマークがダイヤの時、「フジヤマエクスプロード(+2)」が発動します。

297 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 21:22:26 ID:???
★妹紅→ドリブル 50 ( ハートJ )( 5 + 3 )=★

298 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 21:24:02 ID:???
★偽レンセンブリンク→タックル 47 ( スペードJ )( 3 + 1 )=★

299 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/29(水) 21:50:05 ID:7mC7uv9c
★妹紅→ドリブル 50 ( ハートJ )( 5 + 3 )=58★
★偽レンセンブリンク→タックル 47 ( スペードJ )( 3 + 1 )=51★
≧2→ 妹紅、ボールキープ成功! そしてボールは再び前線へ!

タッ……グッ。 スススッ――シュパァァッ!

偽レンセンブリンク「巧い……!」

妹紅「年季が違うのよ、アンタとはね!」

実況「妹紅選手、ここ一番でも焦りを見せず堅牢なボールキープ!
偽レンセンブリンク選手の妹紅を掻い潜ります! そしてそのまま上がり目の位置に向かい〜!」

妹紅「本当は私も一点決めたい所だけど……いけっ、鈴仙!」

グワァァッ、バゴオオンッ!

鈴仙「ありがとう、妹紅!」

実況「そして妹紅選手、前線へと大きくフィードを上げる!
偽レナート選手が負傷し、若島津選手が体力切れの中、
守矢みらくるずの中盤はこれ以上の失点を避ける為、PA付近に籠っているため……!
ボールは結果として、最前線の鈴仙選手へと無理なく渡ります!」

神奈子「……来たね」

早苗「……神奈子様。私も守ります!(――これ以上。これ以上失点させちゃいけない!
でないと、私は一体何の為にここまで……!)」

300 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/29(水) 21:52:12 ID:7mC7uv9c
鈴仙「(最終ラインには、神奈子さんと早苗。
そしてピエール君やら偽フライハイト君やらが集まってて、中々に堅そうね……!
だけどその分、最後の壁であるGK――若島津はほぼ完全に無力化されてる。
だから、このまま『マインドエクスプロージョン』を撃っても決まりそうではある。
このまま前線でボールキープしててゐを待ち、『インビジブルデューパー』を狙うのも手ではあるけど。
この最後の攻撃チャンス、どうしようかな………!?)」

A:今すぐ引導を渡す。『マインドエクスプロージョン』だ!(威力:62+1/4で敵GKに転倒崩しペナ(−4))250消費
B:ボールキープしててゐを待ち、より高威力の『インビジブルデューパー』に賭ける!(鈴仙のドリブル:51)
C:その他 普通のシュートを撃ちたい場合、ボールキープして佳歩や妹紅に撃たせたい場合はこちらで

鈴仙のガッツ:385/960

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*パスカルがブロックフラグを習得しました。次に11以上で勝利した場合フラグを回収します。(さっき書くのを忘れていました)

301 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 21:54:16 ID:/vf2Y4AE
A

302 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 21:54:31 ID:jFrqm/KA
B

303 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 21:59:02 ID:knmSWQr6
A

304 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/29(水) 22:39:33 ID:7mC7uv9c
A:今すぐ引導を渡す。『マインドエクスプロージョン』だ!(威力:62+1/4で敵GKに転倒崩しペナ(−4))250消費

鈴仙「――今まで、審判買収やら助っ人増員やらで手を焼かせられたけど……!」

グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!

実況「ああ〜! 鈴仙選手がまたその右脚を大きく振り抜いた〜!!
やはりこのまま、守矢みらくるずとの決着を付けにいく模様です!
必殺の『マインドエクスプロージョン』が、またまた火を吹くぞ〜〜〜〜〜〜〜!!」

若島津「ヒュー、ヒュー、ヒュー……!(自己修復プログラムの進捗状況……復旧率30%!
これだけあれば充分だ。少なくとも、俺はまだ戦える……!)」

神奈子「(私達にとって、この試合は失敗だ。内容的にも、興行的にもね。
……でも、だからと言って手を抜かせてはくれない所が、オーディエンスの難しさよねぇ)」

早苗「(――奇跡です。私はこれだけ神を信仰している。だったら、この状況を覆す奇跡だって……出来る筈!
私の奇跡の、『カウンターシュート』だったら……!!)」

ピエール「(神が本当にこの世に居るとしたら。一体彼の者は何を救うのだろうか)」

偽フライハイト「雨は降らなかったか……」

実況「そしてブロックに出るのは守矢みらくるずのMF・DFを合わせた4人!
中にはOMFの早苗選手までもが、僅かな奇跡を祈りつつブロックへ向かいます!」

鈴仙「……だけど。それももう終わりよ!
人妖に信仰という枷を嵌めた神々は、同じ人妖の自由な感情により……その存在を否定される!
弾けよ感情の魔弾! ――『マインドエクスプロージョン』ッ!!」

バッ……ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!
ギュン……ギュン……ギュンギュンギュンギュンッ!!

305 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/29(水) 22:41:18 ID:7mC7uv9c
先着4名様で、

★鈴仙→マインドエクスプロージョン 62 ( ! card )+( ! dice + ! dice )=★
★早苗→ブロック 47 (! card)+(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=
 ピエール→ブロック 50 (! card)+(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=★
★偽フライハイト→ブロック 48 (! card)+(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=
 神奈子→ブロック 53 (! card)+(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=★
★若島津→キャッチ 51 (! card)+(! dice + ! dice)+(ガッツ100未満ペナ-3)=★

と書き込んでください。カードやダイスの結果で分岐します。

【シューター】−MAX【ブロッカー】
≧5→シュートは邪魔される事無く放たれた!GKとの勝負へ。
=4〜2→シュートは放たれた。しかしこの数値差の人数分威力が落ちてGKとの勝負へ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球になり、そのまま時間が経過し試合終了!
≦−2→守矢ボールになるも、シュートまで持ってこれずに試合終了!
【シューター】−【キーパー】
≧2→鈴仙のマインドエクスプロージョンが守矢ゴールに爆発する! そしてそのまま試合終了!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球になり、そのまま時間が経過し試合終了!
≦−2→守矢ボールになるも、シュートまで持ってこれずに試合終了!

※次レスに補正等を記載します。このレスと次のレスにある判定は有効とみなします。

306 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:41:56 ID:???
★鈴仙→マインドエクスプロージョン 62 ( クラブQ )+( 3 + 6 )=★

307 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:42:16 ID:???
★早苗→ブロック 47 ( クラブA )+(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=
 ピエール→ブロック 50 ( スペード7 )+(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=★

308 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/29(水) 22:42:56 ID:7mC7uv9c
【補足・補正・備考】
鈴仙のマークと敵スートが一致時、スキル・狂気の瞳LV3により敵の数値が−2されます。
鈴仙の『マインドエクスプロージョン』には吹飛係数2があります。
鈴仙のマークがダイヤで、敵GKに転倒ペナ(−4)が発生します。

早苗のマークがダイヤで「カウンターシュート(+10、250消費、成功時敵シュートを撃ち返し)」が発動します。
早苗はスキル・奇跡を起こす程度の能力により、カードで7が出た場合数値を15にします。

ピエールのマークがダイヤ・ハートで「反転ブロック」(+6、150消費)が発動します。

偽フライハイトのマークがダイヤで「反転ブロック」(+6、150消費)が発動します。

神奈子のマークがダイヤで「風神様の神徳」(+8、250消費)が発動します。
神奈子のマークがハートで「マウンテン・オブ・フェイス」(+6、150消費)が発動します。
神奈子のマークがスペードで「エイリアンフェイス」(+4、100消費)が発動します。
神奈子はスキル・軍神により鈴仙のスキル・狂気の瞳を無効化します。

若島津はスキル・修羅により鈴仙のスキル・狂気の瞳を無効化します。
若島津はスキル・メカボディにより絶対に負傷しません。

309 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:44:14 ID:???
★早苗→ブロック 47 ( クラブ6 )+( 1 + 3 )+(人数補正+2)=
 ピエール→ブロック 50 ( クラブ2 )+( 2 + 1 )+(人数補正+2)=★

310 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:47:44 ID:???
★偽フライハイト→ブロック 48 ( ハート5 )+( 4 + 2 )+(人数補正+2)=
 神奈子→ブロック 53 ( スペードA )+( 4 + 2 )+(人数補正+2)=★

311 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:48:29 ID:???
★若島津→キャッチ 51 ( スペード3 )+( 6 + 3 )+(ガッツ100未満ペナ-3)=★

312 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:49:31 ID:???
早苗さん完全敗北

313 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:51:38 ID:???
若島津Zガンダム、ふっとばされて大爆発でバラバラに!

314 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:55:51 ID:???
鈴仙ちゃんハットおめでとう!
ハーフタイムで三杉やらフライハイトやら出てきたときはこんな点差になるとはまったく予想できなかった。
早苗さんは頑張ったよ、うん

315 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:57:37 ID:???
ぶっちゃけ地霊のほうが手ごわかった
守矢って案外大したことなくね?
正直もっと点取られると思ってたわ、中山いなくてもこれ勝てたな

316 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 22:59:52 ID:???
中山が加入したから相手が1対1狙いなくなったのが大きかった
あんなのに飛び込むなんて無謀すぎる

317 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 23:02:23 ID:???
若島津のセーブ力低い、強力な技におぼれた

318 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 23:07:36 ID:???
早苗の立場だったらサッカー辞めたくなる程のフルボッコだな

319 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 23:11:02 ID:???
早苗、地獄サッカー好きか?

320 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 23:20:51 ID:???
>>315
地霊は、選手のレベルは紅魔館や博霊や永遠邸に劣るけど、目立った弱点が無いからね。加えて、さとりさんを中心によくまとまっている。
現実でもこういうチームは手ごわいんだよね。

321 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 23:26:13 ID:???
所詮は寄せ集め、中山を加えて1対1の弱点を塞いで完成度が高くなったチームには歯が立たなかった

322 :森崎名無しさん:2015/04/29(水) 23:27:00 ID:???
無茶を承知だけど、早苗は外界のサッカーチームに修行にいった方がいいんじゃないか?

323 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 00:09:18 ID:/cLKGFas
★鈴仙→マインドエクスプロージョン 62 ( クラブQ )+( 3 + 6 )=71★
★早苗→ブロック 47 ( クラブ6 )+( 1 + 3 )+(人数補正+2)=53*吹き飛び!
 ピエール→ブロック 50 ( クラブ2 )+( 2 + 1 )+(人数補正+2)=55★*吹き飛び!
★偽フライハイト→ブロック 48 ( ハート5 )+( 4 + 2 )+(人数補正+2)=56*吹き飛び!
 神奈子→ブロック 53 ( スペードA )+( 4 + 2 )+(人数補正+2)+(エイリアンフェイス+4)=65★*吹き飛び!
★若島津→キャッチ 51 ( スペード3 )+( 6 + 3 )+(ガッツ100未満ペナ-3)=57★*吹き飛び!
≧2→鈴仙のマインドエクスプロージョンが守矢ゴールに爆発する! そしてそのまま試合終了!

ギュンッ! ゴォォォォォォッ!

早苗「(来る……!)」

赤い彗星のごとく煌々と輝き速度を増す鈴仙のシュートは、早苗にとって明らかに異質なものに見えた。
それには他者への信仰は無く、ただひたすら、自身の感情の投影しか無かったからだ。

鈴仙「(決める、決める……! 絶対に、ぜーったいに、決めてやるんだからっ!)」

無論、サッカー選手として成長したい。何としてもゴールを決めたいと願う鈴仙の感情は、
永琳や中山などの他者に依拠している面も大きい。
しかし、永琳や中山が鈴仙に与えたものはあくまでもそう願う為のきっかけに過ぎない。
今、ここに立つ鈴仙の感情は、明らかに鈴仙自身がこれまでの努力で自覚し、身に付けて来たものだった。

早苗「(神奈子様の為にも、諏訪子様の為にも。信仰の為にも、私は負ける訳には……!)」

その一方で、早苗の内心は信仰に満ち溢れているようでいて、その実空虚だった。
二柱の愛情に応えたい、守矢神社の信仰を守りたいという早苗の望みは、プライドは、
全て他人から――神奈子と諏訪子からの借り物に過ぎず、そして早苗はそれを自覚していない。
故に、早苗はこれまでの人としての生において、如何に才能と容姿に恵まれようとも、傷つきやすく、そして脆かった。
信仰は早苗に生きる目的と力を与える代償に、彼女個人の人格と感情の自由をある程度からっぽにしていた。

324 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 00:11:16 ID:/cLKGFas
早苗「あっ!」

グッ……

考えている間にも、早苗は奇跡の『カウンターシュート』のタイミングを逸してしまった。
慌てて利き足では無い左脚を振り上げ、シュートの軌道に入り込もうとするが――。

バギイイイイイイイイイイッ! ドゴオオオオオッ!!

彼女の身体は、鈴仙のあてどない悩みや喜び、哀しみや苦しみが詰まったシュートを前に軽々と吹き飛ばされる。
そして、そこから先は守矢みらくるずにとって地獄のような出来事だった。

ピエール「ぐっ!」

偽フライハイト「……無念」

神奈子「――集え信仰よ! ……だ、駄目だ。信仰の力が足りない。明らかに、我々は……薄く……!」

バギドゴグシャァァァァァッ!!

――まず、ブロックに飛んだピエールと偽フライハイトが、紙屑のように空高く吹き飛ばされる。
彼らの存在は、この場において何の意味を為さなかった。
そして……それは悲しい事に、今大会最強のDFとも評された八坂神奈子にとっても同様だった。
神への天罰を与えたもう存在が何かは不明だが、兎に角彼女は天罰を受けた罪人の如く、
自らの力の弱まりを実感しつつ、苦しみの内に天高く吹き飛ばされてしまう。

若島津「コー……ホー……コー……ホー……」

最後に、自動修復装置により辛うじて立った状態の若島津の眼前に鈴仙のシュートが飛ぶ。
しかし一時の力に溺れた代償として、今の若島津にはそのシュートを防ぐどころか、弾いてみせる機能すら喪失していた。
ぎょろりとその切れ長の獰猛な瞳を大きく見開いて。
それで、自分の胸元にシュートが飛んで来たと認知する事が、今の彼に出来るセービングの限界だった。

325 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 00:12:24 ID:/cLKGFas

ドゴオオオオオンッ!! ――チュドーーーーーーーンッ!!
                ……ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

若島津「カ、ハァー……(俺は……死ぬのか。フン、まぁ、それも構わんか。
どうせ力すらも大して積み上げられなかった人生だ)」

若島津が垂直に吹き飛ばされ、その衝撃により彼の心臓部に付属する核融合炉が爆発したのと、
審判が鈴仙のゴールを認めたホイッスルが鳴ったのはほぼ同じ時間だった。
だから、妖怪の山モリヤスタジアムの上空で轟音とともに赤い花が咲き、
スタジアム中に拵えていた蛇と蛙の石像がその衝撃で粉々に砕け散った様子は、
試合に決着が着いた事を祝福する、特大の打ち上げ花火のように見えた。

早苗「――あはは。私って、やっぱりみじめだなぁ……」

地面に墜落し、そのままフィールドで大の字になった早苗は、
守矢の権威を示すために建造されたらしいスタジアムが、若島津の爆発によりボロボロになって行く様を見届ける。
それは早苗にとって充分過ぎる程ショッキングな映像だったが、同時に、なんだかおかしさを覚えているのも事実だった。

早苗「真っ赤に燃えた炎のベールが、神奈子様と諏訪子様の御技を燃やして、吹き飛ばして、溶かしちゃってます。
諏訪子様、アレを一個作るのに凄い頑張られていたのに。あーあ、やっぱり、私のせいだよなぁ……」

何故なら。諏訪子が苦心して作った石像も、若島津が燃えた炎が石像を焼き尽くす様子も。
早苗が目指した『カウンターシュート』も、鈴仙が放った『マインドエクスプロージョン』も。
神に対する肯定も否定も。――どちらも等しく、美しかったからである。

早苗は、人間の信仰というものがあまりに儚いものだという事を、何となく悟ったような気がした。

326 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 00:18:26 ID:/cLKGFas

――そして。鈴仙がハットトリックを決め、試合が5−1となった以降の展開はあまりに退屈だった。
守矢みらくるずのキックオフで試合は始まるものの、早苗や偽三杉などを始めとする中盤は、
ルナティックスの最終ラインを切り崩す事が出来ない。
中山や永琳の存在は勿論だったが、てゐや佳歩、パスカルや妹紅、慧音やつかさと言った脇を固める選手も手強く、
肝心のシュートにまでこぎつける事すらままならず、運よく撃てても輝夜以前で止まってしまう。
そして、これ以上点を入れる必要性の無いルナティックスがボールを持てば、
たちどころに数分単位で時間が消耗されていく。それは残り時間が10分を切った状況下では致命的だった。

偽三杉「(やぶれかぶれだ! こうなったら、強引に突破して――!)」

中山「……そうはさせないさ!」

タタタッ、グワァァァァァァァァーーーッ、バゴオオオオッ!!

偽三杉「――くっ!」

中山「……もしも君が本物ならば、俺は負けていたかもしれない。いつか、本当に対戦をお願いしたいよ、三杉淳」

やがて後半ロスタイム4分、偽三杉のドリブル突破が中山の『フレアタックル』により阻まれる。
そしてそこから、中山はパスカルとも協力しつつ残り僅かの時間をパスワークで乗り切って――。

――ピッ、ピッ、ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

鈴仙「終わった……! 私達の――勝ちよ!!」

早苗「あは、あはは……。負けちゃった、私達。神奈子様、諏訪子様……ごめんなさい」

――決勝トーナメント第永遠亭ルナティックスと、守矢みらくるずとの長い長い試合が終わった。
試合結果は5−1。間違い無く、ルナティックスの圧勝だった。

327 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 00:20:16 ID:???

永遠亭ルナティックス 5 − 1 守矢みらくるず  試合終了!


大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
11ゴール 鈴仙
9ゴール  レミリア
7ゴール  勇儀
6ゴール  フランドール、来生、射命丸
5ゴール  魔理沙、屠自古、星、諏訪子
4ゴール  森崎、神子
3ゴール  早苗、霊夢、反町、謎の向日葵仮面
2ゴール  神奈子、ピエール、メルラン、天子、赤蛮奇、空、佳歩
1ゴール  妹紅、咲夜、美鈴、サニー、リリーB、ぬえ、響子、永琳
       影狼、藍、幽々子、幽香、針妙丸、パチュリー、小田、椛、岬

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
5アシスト 霊夢
4アシスト てゐ、パチュリー、神子
3アシスト 早苗、ピエール、小町、小悪魔、マミゾウ
2アシスト 森崎、反町、はたて、岬、空、お燐
1アシスト 鈴仙、影狼、大妖精、橙、諏訪子、アリス、レミリア
       衣玖、針妙丸、リリーW、ルナサ、ぬえ、ウサギB、永琳、妹紅

328 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 00:30:35 ID:???
……と、言ったところで、今日の更新はここまでにします。
人気度や永琳印象値等の変動は次回更新時に行います。

一点、書き掛けで送っているところがありました。
>>326の最後の段で、
誤:――決勝トーナメント第永遠亭ルナティックスと、守矢みらくるずとの長い長い試合が終わった。

正:――決勝トーナメント第1回戦。永遠亭ルナティックスと、守矢みらくるずとの長い長い試合が終わった。
と、脳内変換して頂ければ幸いです。

>守矢戦の感触について
鈴仙がハチマキイベントを攻略したり、佳歩が大きく成長したり、姫様が割と強かったりしたので、
中山さんの加入もあって、意外と苦戦しないかな? ……とは思っていましたが、5−1になるとは思わなかったですね。
3−1とか4−2とかかな? ……と考えていました。
地底チーム戦の時と比べて、それだけ鈴仙やチームメイトも強くなったと思います。

それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

329 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 00:33:00 ID:???
本当に若島津爆発しちゃった 乙ロット!

330 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 00:34:38 ID:???
あと、すみません。一点お聞きしたい事があります。
『コーナーキックでのセンタリングからのゴール』の場合、コーナーキッカーの人のアシストは付くものなのでしょうか。
もし付くとしたら、今回の試合にて、ウサギBはコーナーキックでセンタリングを出し、
そのセンタリングを永琳が爆宙アポロで決めているので、ウサギBは2アシストになります。
サッカーに詳しい方が居りましたら、アシストの条件等について教えて頂ければ幸いです。

331 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 00:37:07 ID:???
アシストになりますね。

332 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 00:38:34 ID:???
乙なのです!

わ、若島津が大爆発したーっ!?
フェニックス、フェニックスの○はどこだー!?
これ試合続けている場合じゃないぜ!?
あれか、えーりんがなんとかしてくれたのか!?

前半が前半だったからねえ……早苗さんと前半の神様ズは仕事してたけど、人形達が本当に影薄かった。

個人的にはこの後、早苗さんに声かけて立ち直りを促してみたい

333 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 02:14:16 ID:???
具体的な定義は無いのですが、
「基本的にラストパスを出した人、かつ受けた人がドリブルなどのプレイを挟まない」
「得点するためにもっとも貢献した人(ゴールする直前)」
みたいな感じの扱い方が多いです。(公式な記録も無いので実は分かりません)
カットされない限り必ず成功するゲームのパスはどっちになるんでしょうねえ。

鈴仙さんの裁量で決めていいと思います。
コーナーキックのパスって絶対成功なんだからアシストって言えなくね? とか
ラストパス=アシスト、メンドイからこれでよし! とか
(そもそも吹っ飛ばされてもブロックに入っている時点で自殺点じゃねーかと思ったのは秘密です)

334 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 02:43:18 ID:???
実はアシストって
すごい扱いが軽い

335 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 03:09:10 ID:???
校長「ガタッ」

336 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 07:54:57 ID:???
私もあまり詳しくはないのですが、アシストはJリーグでは公式記録ではなく、
アシストランキングでも微妙にアシスト数が異なるみたいです。

・得点につながるラストパスを出した
・パスの後にドリブルなど個人プレーを挟まない

がアシストの条件みたいです
コーナーキックから、直接シュートを決めた場合は大体アシストに数えられるみたいです。
ウサギBちゃんが師匠のシュートに最適なクロスを(大気圏に)送ったという認識になるでしょう

また、Aがクロスを上げる
Bがヘディングでボールを落とす
Cが直接シュートを決める
などの場合、AとB両方にアシストがついたケースもあるようです

またまた、Aがシュート
キーパーがシュートを弾く
Bがシュートしてゴールを決める

この場合もAにアシストがついたり、つかなかったりとマチマチみたいです

上の方もおっしゃるように、鈴仙さんの定義で構わないと思います。

337 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 18:52:09 ID:???
ブロック入って自殺点の話ですが
球速や方向から見て「当たってなくても入ってた」とみなせる場合は
ブロックが触っていてもシューターの得点と記録されることが多いですよ
キーパーの手をはじいて決まったシュートが全部キーパーのオウンゴールではないですし

338 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 19:21:32 ID:???
ザガロ人形「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
      GKを吹っ飛ばしてキーパーごろしを名乗っていたら、本当にGKを殺すFWが出てきた…
      催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
      もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」

339 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 21:29:30 ID:???
若島津は原作森崎のボールが怖い状態になってもおかしくないよね
…いや、やっぱり生きてるだけでおかしいのかも

340 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 21:35:10 ID:???
というか若島津があんなことになっていても何事もなかったように普通に試合続けてるみんなが怖いw

341 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 21:49:21 ID:???
どMにはご褒美

342 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 22:59:29 ID:???
こんばんは、今日も更新します。
>>329
乙ロットありがとうございます。
爆発というよりは蒸発に近いですね。
>>332
乙ロットありがとうございます。
偽選手達が目立ちすぎるのもどうかと思いましたが、ちょっと弱体化させすぎたかもですね。
早苗さんはある意味既に吹っ切れているので割と元気です。

>アシストについて
>>331さん、>>333さん、>>334さん、>>336さん、>>337さん。情報&コメントありがとうございます!
これまでは他スレ等を参考にして、ラストパスを出した人=アシストと考えていたのですが、
ねじ込みをゴールしたり、ポストプレイの前にクロスを上げた人にもアシストが付く場合があるんですね。
今回は何となく、コーナーキック時の取り扱いが気になったのですが、皆さんの話を聞く限りだと、アシストに入りそうです。
なので、ウサギBは2アシストという事にしようと思います。得点ランキングは次に出て来た時に直します。

今後のアシストの定義ですが、やはり基本的に『ラストパスを出した人』として、
パスの後に個人プレー(判定)が入った場合等はアシストとならない、という風にしようと思います。
本当にありがとうございました。

>若島津の爆発について
普通の人間がこうなったら流石に皆もびっくりすると思いますが、
若島津は割と人外に近かったので、皆もそこまで心配してない感じ……だと思いますw
東方サッカーのムービー的に考えても、爆発やら火事やらは日常茶飯事なのでしょう。

343 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 23:00:58 ID:???
実況「試合終了〜〜〜〜!! 決勝トーナメント第1回戦第2試合は永遠亭ルナティックスの勝ち!
それも5−1! 5−1の圧勝です!! 鈴仙選手3ゴール、佳歩選手1ゴール、永琳選手1ゴールと、
決して柔くは無い守矢の守備陣をルナティックスの攻撃陣は鎧袖一触!
更には圧倒的な攻撃陣をも僅か1ゴールに留めるなど、守備力も圧倒的!
元々永遠亭ルナティックスは優勝候補として囁かれておりましたが、今日の試合での強さは、元々高かった前評判以上!!
これはますます、聖徳ホウリューズとの準決勝戦が。そしてその先の決勝戦が楽しみになってまいりました〜〜!!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「凄いぞー! 永遠亭ルナティックス!」「中山さんってカッコ良いかもー!」「うどんちゃんってあんなすごかったっけ?」
「守矢って案外大した事なくね?」「いや、今の試合はルナティックスのが凄すぎた」「勝てるのか……博麗連合は」

鈴仙「――勝った……!」

中山が試合終了間際に大きく前へと蹴飛ばしたボールの行先を眺めながら、鈴仙は小さく、しかしはっきりと呟いた。
自分達はまた勝ったのだ。ヒーローを称える観客達の大歓声。鈴仙は今、間違い無くヒーローだった。
今なら、中山や永琳にも並びたてるような。そんな心強い自信が湧いて来る。

早苗「……ふふ。完敗でした」

鈴仙「早苗……」

そんな鈴仙に穏やかな声を投げかけた人物は早苗だった。
審判買収に強力な選手の助っ人と、あらゆる手段を講じながらも結局は大敗した守矢みらくるず。
これまでの経緯を考えると、トップ下としての、そして神奈子や諏訪子の従者としての重責を担ってきた彼女は、
今にも壊れてしまいそうな気がしたが――。不思議な事に、彼女の顔は試合開始前よりも穏やかだった。

早苗「あれ、すごかったですよ。あの……『マインドエクスプロージョン』ってシュート。
あまりに凄くって、早くって、綺麗で……。私、感動しちゃいました」

344 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 23:02:22 ID:???
憑き物が落ちたかのように、早苗は恐らく彼女本来の無邪気で人懐っこい笑顔で鈴仙に語り掛ける。
そこに信仰を奪われた事への恨みや、惨めな自身へのコンプレックスは不思議と感じられなかった。
鈴仙の瞳は、転じて鈴仙が瞳の波長を篭めて放ったシュートは、強烈な狂気を他者へともたらす。
鈴仙はもしかして、自分が早苗をおかしくしてしまったのではないかとドキリとしたが――。

早苗「あっ、ごめんなさい。私ったらつい一人で話し過ぎちゃって。中学の時からずっとそうなのよね。
マイペースだとか、皆とズレているとか言われてて。幻想郷に来てからは、お蔭さまでしんどい事は無くなりましたけど」

鈴仙「……そ、そう(――不思議ね。元の波長から狂ってしまったというよりは、
狂っていた歯車が今ピタリと元の位置に収まったような。そんな感じの、穏やかで楽しげな波長。
もしかしたらこれが、早苗のホントのホントの素の性格なのかしら……)」

鈴仙が落ち着いて観察する限り、むしろ今の早苗の方が正常なようにも見える。
鈴仙は先程早苗の中身が空虚だと思ったが、今は虚ろというよりは、心の中に穏やかな風が吹いて爽やかな印象。
そういえば、いつか旅館内のバーで話した時の早苗もこんな感じだったのを鈴仙はふと思い出す。

鈴仙「(――もしかして、今までずっと、あのうさん臭い神様達にマインドコントロールでもされてたとか?
だとしたら、つくづく人間の考えた宗教って怖いわね……)」

早苗「? どうかしましたか、鈴仙さん? 私の顔になんかついてます?」

スッ……

鈴仙「ち、近いっ!? 近い近い近いっ!」

早苗「あれ? そうですか?」

何となく調子が狂うあたりは前と変わらないな……と思いつつ、鈴仙は異様に顔を近づけまくる早苗を振り払う。
その瞳の奥には、本当に不思議な位に、先程までに感じられた負の感情は消え失せていた。

345 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 23:06:14 ID:/cLKGFas
鈴仙「(――でも、友好的だったらそれに越した事はないし……。ちょっと、早苗とお喋りしてみようかしら)」

何となく、今の早苗だったら話が通じそうな気もする。鈴仙は早苗の丸い瞳を見つめながら、こう言った。

A:「……試合、お疲れ様。今日は私の圧勝だけどね」友情っぽく
B:「あんた……キャラ変わったわね」率直に言ってみる
C:「やっぱり神奈子さん達は危険よ! だって今までのあんた、おかしかったもん!」神奈子達の危険性を主張する
D:「――霊夢には、私が勝って見せるわ」霊夢について言ってみる。
E:「とりあえずユニフォーム交換しましょ!」青春っぽく、ユニフォーム交換する
F:「これで分かったわよね? GOこそが唯一の神なの。レッツアセンション!」豪教にジョイナス!
G:その他 自由選択枠

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

346 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 23:08:13 ID:fMWiewFA
D

347 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 23:08:31 ID:Xxq1TE+U
A 女の子がEはあかんw

348 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 23:08:51 ID:Xb1ap5ko
A

349 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 23:08:58 ID:ZorbG2vU
A

350 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 23:19:31 ID:???
距離なしと天然とツンデレはフィクションに限る。
至言です

351 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 23:22:54 ID:???
この前ハットトリックを決めた時は狂気度が加算されたけど今回は増えないのかな?

352 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 23:27:18 ID:???
中山さんや師匠によって引っ張りあげられた鈴仙さんのサッカーが、早苗さんを正しい方向に戻したのか
正に藍しゃまの予想通りである

353 :森崎名無しさん:2015/04/30(木) 23:29:24 ID:???
いや、諦めと無力を悟ったんだろ

354 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 23:43:17 ID:/cLKGFas
A:「……試合、お疲れ様。今日は私の圧勝だけどね」友情っぽく

鈴仙「試合、お疲れ様。今日は私の圧勝だけどね」

ちょっとだけ調子に乗って、鈴仙は鼻をこすりながら得意げに言って見せた。
早苗は一瞬だけ驚いて元々丸い目を更に丸くしてみせたが、

早苗「ホント、そうですよ。私だって、もっと目立ちたかったのに」

と、さっきまでの笑顔を急に止めて、つんっと口を尖らせてむくれて見せる。
本当に表情が豊かだなと鈴仙は思った。

早苗「……でも。ありがとうございます、鈴仙さん。お蔭で、なんか思い出しました」

鈴仙「私は何もしてないってば……」

早苗は既にむくれるのを止めていて、少しだけ真面目な笑顔で鈴仙に向き直っていた。
相変わらずペースを乱されっぱなしの鈴仙だったが、いつかの信仰の押し売りの時と比べて、嫌な感じはしない。
早苗は鈴仙の事などお構いなしに続けた。

早苗「信仰は何の為にあって、そして人はどう神と向き合っていくべきか。
私は色々あって浮かれちゃって、それをいつしか忘れちゃってたんですね」

鈴仙「いや、何の事かさっぱりなんだけど……」

早苗「あっ、ごめんなさい。……でも、なんか不思議な感じ。最近の鈴仙さんと喋ってると」

鈴仙「最近の私? ……最近以前に、私達って昔、そこまで仲良かったっけ」

早苗「まあ、そこまででもないですね」

355 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 23:46:09 ID:???
あはは、と笑いながら早苗はやはり一方的に、自己完結的に言葉を鈴仙にぶつけるのみである。
しかし、言葉の意味が取れなくても、彼女が元来持つ前向きなエネルギーは何となく感じ取れる。
その中で、去り際に早苗が最後に鈴仙にぶつけた言葉は、しかし鈴仙の中に印象的に残った。

早苗「……そろそろ行かなくっちゃ。あっ、そうそう。私が思ったのはですね。
最近の鈴仙さんと喋っていると――何だか、霊夢さんと喋っているみたいだなぁ……って、思ったんです」

鈴仙「……えっ? 私が……霊夢みたい?」

早苗「ううん。ごめんなさい、テキトーですっ。それじゃあ鈴仙さん、またお会いしましょうね! 次の異変解決の時にでも!!」

タタタッ……

鈴仙「あっ、早苗! 私が異変解決なんてするわけが無い……って、そうじゃなくって!」

早苗は結局、最初から最後まで鈴仙の言葉に耳を傾けなかった。
そんな中でもしかし、鈴仙は早苗の言葉が非常に気がかりだった。

鈴仙「(霊夢と……私が似ている? まぁ、前々から割とのんきな所とかは似てると思ってたけど……)」

――鈴仙は変わりつつある最近の自分を認めている。しかし、そのモデルとは、本当に霊夢なのだろうか?
それも違う気がすると鈴仙は思った。
霊夢は自分と違って天才肌で、他者に依存したりせず、精神的にも強い。
鈴仙は成長してもなお秀才肌で、他者に依存して、精神的にも脆い。
その全てが、自分とは大きくかけ離れている。
例えば、シューティングゲームの自機キャラクターと、そうでない敵キャラクターとの差ほどに。

鈴仙「(私が主人公としての器の大きさに、目覚めつつあるって事かしら……?)」

このセリフを声に出していたら、自惚れも甚だしいと永琳に諭されていただろう。
しかし、何となくの勘ではあるが――あながち間違っていない仮説であるようにも思える。

356 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 23:48:02 ID:???

鈴仙「(――まぁ、早苗の戯言よね。きっと……)」

とはいえ、これ以上を考えるだけの体力は、もはや鈴仙には残されていなかった。
鈴仙は思考を早々に省電力モードへと切り替えて、既に無人となりつつあったフィールドを去る事にした。
――去りゆく観客の中に、丁度針妙丸を肩に乗っけながら、鉄製のガラクタを両手に抱えて奔走する華扇を指差す、霊夢の後ろ姿が見えた。
鈴仙はその光景を敢えて意識しないよう心掛けた。


*ハットトリックを決め、試合に勝利したため人気が大きく上がります。82→86
*永琳印象値が少し上がります。50→51
*幻想的なハットトリックを決めたため、狂気度が少し上がります。27→28
*早苗の評価値が大きく上がりました。

357 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 23:51:21 ID:???
――と、言った所で今日の更新はここまでです。
明日は守矢の残りイベントをこなした後、出来れば次のイベントに入っていきたいです。
ここから暫く、NPCパートが増える事になると思いますが、ご容赦ください。

それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

358 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 23:55:44 ID:???
すみません、コメント頂いていたので返信します(汗)
>>350
ノンフィクションだったらちょっときついですね(笑)
>>352-353
どちらも言えますが、どちらかと言えば、鈴仙が変えたというよりは早苗さんが自分で気づいた感じの方が強いかもですね。

それでは、今度こそお疲れ様でした。

359 :森崎名無しさん:2015/05/01(金) 00:29:40 ID:???
>鉄製のガラクタを両手に抱えて奔走する華扇
華扇クス「弟子があああ!私の弟子そのものがあああ!!」乙ロット!

360 :森崎名無しさん:2015/05/01(金) 01:11:43 ID:???
華扇さんやっぱり弟子には優しい、若島津君もいい師匠に巡り会えたものだ

今回早苗さんと仲よくなれて
鈴仙ちゃんがウキウキ気分でマスター、アリスさん、早苗さん、秋姉妹、星、妖夢さん、さとりさん、
お燐、もこけーねさんとかを
お茶会に招いて、ドジ踏んでドタバタして、やっぱり相変わらずだなあと笑われ
その横で佳歩ちゃんやウサギC、Dちゃんが混ぜてほしそうにして
少女達の集まりにも関わらず、矢車さんが「誘われなかった……どうせ俺なんて」とか言ってさとりさんか呆れる
そんな光景を想像してしまった

乙なのです!

361 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/02(土) 00:52:41 ID:???
こんばんは、今日は帰りが遅くなってしまいまして、
次のイベントも長くなりそうな事から、更新は明日にしたいと思います。
コメントだけ返信させて頂きます。
>>359
乙ロットありがとうございます。若島津はまだ生きています。
>>360
乙ありがとうございます。
中々そんな展開にはならなさそうですが、最後には上手くいくと思います。

皆さま、また明日よろしくお願いいたします。

362 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/03(日) 02:30:26 ID:???
――そして、ここから先は鈴仙もあずかり知らぬ話ではあるが。
早苗のこうした心変わりにより、守矢みらくるず陣営も僅かながらに戸惑いを見せていた。

〜守矢みらくるず・控室〜

早苗「すみませんっ、遅くなりまして」

神奈子「(…………)――何、私達に気兼ねする必要は無いさ」

笑顔でロッカールームに戻って来た早苗を、
既に帰り支度を済ませていた神奈子は複雑な表情で向かえる。
その表情の理由を正確に知っているのは、今回の大会に向けての計画を共に練っていた諏訪子だけだった。

諏訪子「(なんか……話と違うような気がするんだけど)」

本来の計画通りでは、早苗はこの時地獄に落ちた罪人の如く、絶望にまみれた表情である筈だった。
しかし、今眼前に居る早苗は確かに残念そうな様子は見せているものの、彼女本来の素朴な爽やかさが残っている。

諏訪子「(……今回の大会。私達守矢神社は信仰を勝ち得るために様々な手段を取って来た。
借金してまでこの大スタジアムを建設したり、必要に応じて審判を買収したり、
ヒューガーと裏で手を結んで、コピーロボットの技術を手に入れたり)」

三杉やフライハイト、ザガロやレンセンブリンクや沢木の気質をコピーした人形は、
試合終了のホイッスルと同時にその動きを完全に止めていた。
一体だけ所在が掴めない人形があったが……恐らく、鈴仙のシュートを前に文字通り蒸発してしまったのだろう。
兎も角、大会の決勝トーナメント第1回戦で彼女達が敗北した結果は覆せない。
そして、その結果はこれまでに掛けて来たコストと比べると、明らかに赤字商売――大失敗であると言わざるを得ないだろう。

363 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/03(日) 02:31:39 ID:???
ピエール「(――しかし。これで彼女達の計画は終わりじゃない。守矢の神々は敗北に備えて、様々な保険を講じている)」

しかし。人形が動きを停止し、若島津の全身が粉々の金属片となってしまった事により、
唯一の部外者となったピエールは知っていた。彼女達の計画の一端を。

ピエール「(……彼女達は生き残りを掛けて、様々な勢力に恩を売っている。
八雲紫を中心とする、幻想郷の秩序を守りたい保守勢力には、献金と全幻想郷代表へのバックアップを。
豊聡耳神子を中心とする、漁夫の利を得たいハイエナ共には、山での工作活動の便宜を。そして――)」

早苗「あの」

ピエールがかつて漏れ聞いた、守矢の計画の全容を思い出し切るよりも早く、
早苗がしずしずと手を挙げて神奈子を呼び掛けた。神奈子は静かに頷いて早苗の言葉を促す。

早苗「……今回の試合。いえ、今回の大会。私はやっぱり、自分の力不足を本当に実感しました!」

元気にペコリと90度のお辞儀をしてみせる早苗だったが、
試合当初から抱き続けて来た、そして実際に永琳や中山、鈴仙達と相対して感じた、
自身の至らなさについて、完全に忘れて振り切った訳では無かった。
沈黙の中、早苗は続ける。

早苗「神奈子様や諏訪子様は大丈夫、って仰って下さるのかもしれません。
ですが……やっぱり私は、私自身がどーしても許せません!」

諏訪子「(……あれ?)」

神奈子「(…………)――そうか。ならば早苗は、どうしたい?」

早苗「は、はい。実は……ちょっと思っていたのがあって。
昔の鈴仙さんやら妖夢さんやらがやってたみたいな、武者修行をしてみたいなぁ……って」

神奈子「――ふむふむ。武者修行、ねぇ……」

364 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/03(日) 02:34:27 ID:???
早苗の話を主に聞く神奈子は、早苗の申し出に驚いた風を装って、真剣に考え込む振りをしている。
そして、こっそりと諏訪子の方向を向いて彼女は口の動きだけで「計画通り」と告げる。
そんな気取った神奈子の得意げな表情を見た諏訪子は、「ホントかなぁ……」と思いながらも。

諏訪子「(――でも、確かに。早苗は私らが思ったよりは前向きだけど。話的には当初の計画通りに行ってる……?)」

神奈子と諏訪子が考えた計画とは、要するにこうだった。
今大会における守矢神社の至上の目標は、少しでも多くの信仰――神々にとっての糧である――を獲得する事。
しかし、博麗連合を始め、様々な強豪チームの前では、手を尽くしても目標を果たせない可能性が出て来る。

そこで、神奈子達が考えたのは先にピエールが述べた通り。
すなわち、自分達が負けた時でも、幻想郷を取り巻く強大な勢力に恩を売っておくという方法だった。
そしてその中で、日向小次郎が中心に立つ『プロジェクト・カウンターハクレイ』への恩売りの内容と言うのが、
守矢が誇る努力家かつ才能あるトップ下・東風谷早苗のメンバーへの推薦だった。

信仰の為には、必ずしも、自分達が一番である必要は無い。
歴史を見ても宗教勢力は、その時代時代の君主に従い庇護される事で、一定の地位を保ち続けていた例が多い。
自身の勝利では無く、生き残りを優先的に考えていた点は守矢が他の勢力と異なる部分だった。
(その割には、スタジアム建設や審判買収など強気に攻めた所もあるが、これは神奈子の趣味だった)

神奈子「(……とは言え、私から堂々と早苗を差し出す旨を発言しちゃあいけない。
守矢神社は体面上、同居人の天狗達と同じく、根強い幻想郷保守勢力の一員なんだからね。
だから、公然と恩を売る為には、【早苗が自分の意志で、勝手に『プロジェクト・カウンターハクレイ』に入った】
……という建前がどうしても欲しかった。
――何だかちょっと紆余曲折があったみたいだけど。
こうして、自分から放逐を望むという事は。結果的には、上手く行ったみたいね)」

諏訪子「(ホントは絶望に打ち震えた早苗が、どっかの半人前みたく試合後に逃げ出して、
そこを『運良く』通りかかった謎のスカウトウーマンが勧誘を……って筋書きだったけどね)」

365 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/03(日) 02:35:45 ID:???
早苗と同じかつ早苗以上に優秀なトップ下を呼び出したのも、わざと早苗に聞かせる風に藍に賄賂を持ちかけたのも、
落ち込む早苗に見て見ぬ振りを決め込んで、彼女の劣等感を強めたのも。
全てが策略の上での行動だった。全ては、早苗が自らの意志でチームを離れさせる為。
神奈子は勿体ぶった風に、武者修行をしたいと言い出した早苗にこう告げる。

神奈子「武者修行も、いつかはさせてあげたいよ。
でもね、早苗にはまだ全幻想郷選抜のメンバーとして選ばれる可能性があるでしょう?
だったら、私としてはそう簡単に可愛い子を外に出す訳にはいかないね。もっとも……」

諏訪子「(『――諏訪子だったら、良いチームを知ってるかもしれないよ……』――って顔だね。
ホントに神奈子ったら、メンドイ事とか裏的な事とか、ぜーんぶ私に振って来るんだから……)」

神奈子は立場として、早苗を(紫たちにとっての)敵に手渡す事を了承してはいけない。
そのため、一見しては彼女を宥めるような発言をする。
しかし、最後に言葉を濁しながら諏訪子を一瞥する事で、早苗に『自分の意志で』行動する機会を与えてもいた。
早苗はこの時、神々の厳しさと――その裏に少しだけ見せた寛大さに純粋に感謝しており、

早苗「はい! ありがとうございます! ……じゃなかった、すみません!」

と、社交的な建前に疎い彼女らしい、軽率ながら気持ちの良く伝わる明るいトーンで、
神奈子に再び90度の――もしかしたらそれ以上の――お辞儀をした。
全てが、和やかに解決するような気がしていた。

ピエール「(…………良いのか。本当に。確かに表面上はこれで平和裏に終わりそうでもある。
サナエは自分の意志通りに動く権利を得、カナコさん達は自分の手駒が予想通りの動きをしてくれる事となった。
だがしかし、それは嘘と建前で塗り固められた土台に築かれた平和だ。本当に、それで良いのか……)」

――最終的に唯一残った部外者であるピエール。この彼の葛藤を別にすれば。

366 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/03(日) 02:38:36 ID:???
――と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
明日は書ききれなかったピエールと早苗のイベントを挟みつつ、
妖怪の山VS紅魔にかかるイベントを書いて行こうと思います。

それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

367 :森崎名無しさん:2015/05/03(日) 10:44:00 ID:???
>一体だけ所在が掴めない人形があったが……
新入りサポーターキター!乙ロット

368 :森崎名無しさん:2015/05/03(日) 14:32:54 ID:???
アモロ……おまえ消えたのか? まだ姫様にサンパウロ案内してないじゃないか……

記事『守矢の風祝も武者修業に! サッカーの武者修業が密かにブーム!?』

中山「武者修業に来ました」
妖夢「斬れば分かる!」
早苗「たのもー!」

人里FC「おまえらいいかげんにしろー!?」

乙なのです!

369 :森崎名無しさん:2015/05/03(日) 14:38:40 ID:???
アモロ、サンパウロに移籍

370 :森崎名無しさん:2015/05/03(日) 14:42:21 ID:???
アモロじゃないやレナートだ恥ずかしい

371 :森崎名無しさん:2015/05/03(日) 17:11:36 ID:???
>>55でポストと姫様の会話で狂気度が28だから>>556で狂気度は29じゃないですか?
いや、ポストと会話なんてできるわけないから>>55での狂気度UPはやっぱり幻だったかも…w

372 :森崎名無しさん:2015/05/03(日) 19:06:49 ID:???
>そこを『運悪く』通りかかったコートの袖が片方無い謎のスカウトマンが勧誘を……

373 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/04(月) 02:02:49 ID:???
こんばんは、色々付き合いやらしてたらまたこんな時間になりました(汗)
申し訳ございませんが、今日の更新はお休みさせて頂きます。コメントだけ一部返信します。
>>367
乙ロットありがとうございます。彼の行方については皆さんのご想像にお任せですね(笑)
>>368
乙ありがとうございます。確かに武者修行が多いような気もしますね…。
まあその辺りは、原作キャプ翼で交通事故が良く起きるようなものだと考えて頂ければ幸いです。
>>371
ご指摘ありがとうございます。ご指摘の通りですので、次回より狂気度を正しく反映(28→29)しようと思います。

皆さま、また明日こそ宜しくお願いいたします。

374 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/04(月) 19:54:30 ID:???
***

ピエール「……本当に良いのか、それで」

早苗「えっ? ……これはまた、おかしな事を仰りますね、ピエールさん」

ミーティング終了後、守矢みらくるずの面々は一旦解散する事となった。
そして、神奈子と諏訪子がスタジアムの修理業者と打ち合わせに行った隙を見計らい、
ピエールは早苗と二人きりで会話をする機会を得、そう口火を切った。

ピエール「俺は考えていた。……世の中に蔓延る矛盾や建前、あらゆる欺瞞について」

早苗「政治経済の話ですか? 良く分かんないけど、アメリカが悪いんですよ」

ピエール「いや。そういう話で無くてだな……」

きょとんとした早苗の表情を見ると、ピエールは何となく躊躇ってしまう。
しかし、彼は葛藤の中、結論を――自らがすべき事を既に見出していた。

ピエール「……俺の母国で、とあるサッカー大会があった。
その大会は本当に大規模で、世界中から様々な国の選りすぐりが集まっていた」

早苗「世界中の! うわあ、すっごいなぁ。私なんて、国内大会でもヒイヒイ言ってたのに」

ピエール「……少なくとも今の君は、充分世界に通用する水準に達していると思うよ。
――まあ、論点はそこでは無くて。俺はその時、大人には大人の理屈があるとハッキリと知った。
美辞麗句で理想郷の如く世界を賛美していた俺の回りの大人達は、
その実、自身の利得にがめつく強欲で、その為には他者を利用する事こそ厭わないと」

375 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/04(月) 19:55:53 ID:???
先のフランス国際Jr.ユース大会の時、ピエールは今の早苗と同じような立場に立たされていた。
自分自身は、フランスが誇るフィールドのアーティストとしての過大な期待を受け、
周囲の大人は、その期待(による利益)を守る為、審判の買収行為を平然と行う。
それはまさに、この大会で神奈子達が早苗に押し付け、また信仰の名の元にやって来た行為と一緒では無いのか。
ピエールはそう感じ、そして先程の神奈子と早苗とのやりとりを見て確信した。

早苗「ピエールさん。……結局何を言いたいんですか?
今の世の中、結論を先に言ってのけるプレゼン能力が無いと、社会でやってけませんよ?」

対する早苗はピエールの言外の意図に何も気づいていないのか、訝しげにピエールの結論を促している。

ピエール「(ええい、神への恩義など知った事か!)……すまない。つまり。俺が言いたいのは――」

――そして、応じるがままに、ピエールは自身の知る全てを話した。
つまり、早苗が今まで劣等感を覚え落ち込み、そしてチームから……ヘタをすれば幻想郷の秩序からも
追い出そうとしたのは、全て神奈子と諏訪子が仕組んだ、大がかりな誘導作戦であった事を。
早苗は自らの意志で行動しているように見えて、その実全ては神奈子達に管理されていたのである事を。
神は早苗の苦悩について何も考えておらず、ただただ自分への信仰が尽きぬよう、狡猾に立ち回っているだけである事を。

ピエール「……神は君の事を愛していない。ただ自分の都合で利用しているだけだ。
――神だって、俺の周囲にも居たような程度の低い大人と一緒、いや、それ以下だ!
……だから。本当に良いのか、サナエ。彼女達の意図したとおりに動く事になっても。
今回はまだ良いにしろ、これからもこうして、神の意図に翻弄されて生きるのか?
それは自分自身をカラッポにしてまで、する価値のある事なのか?」

早苗「……………」

376 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/04(月) 19:57:00 ID:???
ピエールは心底、この眼前の神に翻弄され続ける哀れな少女を想って、最後にそう言い切った。
それは金持ちの家の息子として、フランス一のサッカー選手として、
周囲の遠大な損得感情に翻弄される自分自身への問いかけにも近かった。
早苗はポカンとして、ピエールが暴露した内容を全て聞いていて、暫く黙っていた。

ピエール「……この事を君に話したのは、完全に俺のエゴだ。
君はこの事を知らなかった方が、きっと幸せだったに違いない。
でも、……俺は見てみたかった。純真な君が、神の残酷さを知ってどう感じ、どう行動するのかを」

早苗はどうするだろうか。これまで信じていた神に裏切られたと知り、復讐を決意するだろうか。
そうで無くとも、これまでの自身の行為の無価値さを知り、改めて自立に向かうだろうか。
結果から言うと、早苗の反応はピエールが考えていたどの反応とも違っていた。
彼女はあっけらかんとした口調と表情で、少年に対してこう言ってのけた。

早苗「……実は。何となくそうなんじゃないかって、思ってました。その時は余裕が無かったですけど。
でも、関係無いです。私は神奈子様がたの意志がそんな残酷だったとしても。
――私は、やっぱりあの方々に、信仰を注ぎ続けます」

ピエール「えっ……?」

次に驚いた表情を魅せるのはピエールだった。
彼にとって早苗の言ってのけた言葉――神奈子達の黒い意図を知っても尚、自分は神を信じ続ける――が、俄かに信じがたかった。

ピエール「な、何故だ! あの女性たちは、君に対して間接的にとはいえ、むごい仕打ちをしたじゃないか!
家族としての情愛を大事にしたいという、君の気持ちも分かる。
だが、それは良く無い事だ! 君には君としての人生がある筈なんだ! 君は、自分自身を大事にすべきだ!」

早苗「……ねぇ、ピエールさん。こんな話、知ってますか」

自分自身を疎んずるような早苗の言葉に、ピエールは思わず感情的になってしまう。
しかしそんなピエールを遮るように、早苗は人差し指をピンと上に突き出して話を始める。

377 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/04(月) 19:59:04 ID:???

早苗「昔々、あるところに一人の男が居ました。
彼は神を信望し愛していましたが、それなのに神は彼に試練を与えたので、とても可哀想な目に遭っていました。
彼の友人は、『神が正しき者を罰する筈が無い、君は本当は何か罪を犯したのではないか』と言って彼を詰りました。
彼は始めそんな友人ばかりでなく、何も語らぬ神にさえ反発していました。
しかし色々あって最後には、彼は神のもたらす理不尽な不幸を受け入れ、愛する決意をしました。
するとどうでしょう、神は彼の真なる信仰を称え、彼の不幸を埋め合わせしたばかりか、長寿を与えましたとさ。
めでたしめでたし」

ピエール「――その話は……旧約聖書のヨブ記の事か?
信仰に殉ずる者は、最後には必ず救われると。君はそう言いたいのか?」

早苗「えっ? これって神奈子様が起源じゃなかったんですか? ……まあいいや。
――ううん。私は逆です。私はこの話のラストがどーしようも無く気に食わないんですよ!」

早苗は自然と熱の入った口調となる。普段信仰を押し売りしている時のムードに近くなった。

早苗「私は小さい時、神奈子様からこのお話を聞いたんですが。当時から気に入らなかったんですよ!
なんか、ずっこいなぁ……って。思いません!?」

ピエール「いや。俺は別に思わなかったが……。精々が、宗教話らしい因果応報だなぁ、という位だった」

早苗「それ! まさにそれですよ! 私はこの因果応報が気に入らないんです!
だってこの話の男の人、途中まで報酬が無くても不幸でも神を信じるって言ってたのに、
結局最後には不幸を埋め合わせられちゃうじゃないですか!
それって結局信仰で幸せになりたいだけかよ、って興ざめしちゃって……。
――あ、いや。割と最近の私もそんな感じになっちゃってましたが」

早苗は生き生きと目を輝かせて、旧約聖書に対する苦情を申し立てている。
それは信仰による奇跡に頼り切っていた、最近の自分への自戒かもしれなかった。

378 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/04(月) 20:01:44 ID:???
早苗「でも、私はやっぱり思ったんです。
たとえ神が私を愛しておらずとも、神が神であるというだけで、それは奇跡なんです。愛すべき対象なのです。
人間は、見返りの為に信仰を行うものでは無いと思います。
ただ神が、神としてこの世界に目に見えず横たわっている。ただそれだけで、信仰を行う充分な理由になりませんか。
私が信仰に囚われて頭がカラッポとか、神奈子様達が暗躍しているとか。
そういった事は関係ない事です。
それは、私自身が解決すべき問題であり、信仰には何一つ関係の無い事です。 ……違いますか?」

早苗が語った理屈は、ピエールにとってはすぐには理解しがたいものだった。
しかし同時に、彼女の信仰に対する持論は、何か人間の精神活動全ての核心を突いていると感じた。

ピエール「いや、違わない。……確かに、それこそが本来あるべき信仰なのかもしれない。
原始の人間が抱いた、世界への憧憬。――まさしく原初の信仰《ネイティブ・フェイス》。
サナエ。君はあくまで、それを目指そうとするのか」

早苗「はい。確かに神奈子様達の行為や私のこれまでの生き方は、良き物では無いのかもしれません。
でも、それと私が信仰を捨てるかどうかとは、全く別ですから」

ニコリと満面の笑みで、気丈にそう頷いてみせる早苗。
ピエールはこの時になって漸く、彼女が自分の想像していたような弱い女性でない事を知った。

早苗「――てなワケで。武者修行の計画を練るので私はこれでっ!!
いやー、でも武者修行って何をするのかな?
やっぱりここは常識に囚われず、沖縄に行って波に向かってボールを蹴りまくるとか。
あるいは山奥に行って、大木を縦に真っ二つにするようなシュートの練習をするとか……どうですかね!」

ピエール「ハハ……(――周囲が何であろうと、自分の信ずる神を愛する……か。
言ってみるのは簡単だが、それはある意味で非常に勇気ある行為だ。……凄いな、彼女は)」

常識に囚われないようで、割ともうすでに誰かが考えているような発想の早苗を、
ピエールはどこかホッとしたような、尊敬するようなまなざしで見つめる。

379 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/04(月) 20:03:36 ID:???
早苗「あっ、そうだ! アフリカです! 部族の少年達と仲良くなって、
ブーメランのような軌道を描く、常識に囚われないシュートを撃てるようにするってのは……って、きゃっ!?」

ズルッ!

そんな中、早苗は立ち話をしていたスタジアムの廊下にて僅かに転び掛ける。
山肌を整地して突貫工事で作った為、スタジアムの内部には段差がある場所が多い。

――スッ、ガシッ。

ピエール「……大丈夫かい」

ピエールはそんな早苗の細い上半身をゆっくりと抱き留める。
早苗は驚いたような表情を一瞬見せていたが――。

早苗「ピエールさん。そういや私、試合前もこうして倒れかけて、助けて貰っちゃってましたね。
なんか、その時は私もカリカリしてて、ピエールさんに辛く当たっちゃった気がします」

抱き留めた格好のまま、早苗はくしゃっと表情を崩して、上目づかいにピエールを見る。
ピエールはそんな早苗の瞳に僅かにどぎまぎしながらも、

ピエール「……俺こそ済まない。偉そうな物言いだった」

――無理はするな。貴女には貴女の生き方がある。
ピエールはそんな過去の自身の発言を恥じた。
早苗がその時辛辣に返した通り、彼女は彼女なりの生き方と信念を持っていたし。

早苗「ま、今回は大目に見てあげます。私は信者には寛容な現人神ですからね!」

そして、今の早苗を支えられる者は――確かに、そこに居たのだから。
ピエールはゆっくりと早苗の上体を元に戻して、そのまま、並んで帰路に就く事にした。

380 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/04(月) 20:06:38 ID:???
――と、言ったところで一旦ここまでです。
これから深夜に掛けて、妖怪の山FC対紅魔スカーレットムーンズ戦の描写をしたいと思います。
この試合では、最近案外大した出番の無かったあの天狗について中心に書いていこうと思っています。
それでは、一旦失礼いたします。

381 :森崎名無しさん:2015/05/04(月) 20:50:47 ID:???
背番号11 射命丸 文!!乙です

382 :森崎名無しさん:2015/05/05(火) 00:40:48 ID:???
鉄製のガラクタ(若島津)「………」
にとり「良質のジャンクパーツGET!」
華扇「なっ! 何をするだァーッ ゆるさんッ!」

にとり、マジで炎上する試合前

383 :森崎名無しさん:2015/05/05(火) 00:57:22 ID:???
物語上の都合とはいえ出てくるたび炎上してるしなあ>にとり

能力は決して低いわけじゃないんだけど(高いとも言っていない)

384 :森崎名無しさん:2015/05/05(火) 00:59:55 ID:???
出てくるたびに炎上。よし、にとりも姫様応援団に入れちゃおう(提案)

385 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/05(火) 01:31:42 ID:???
こんばんは、思ったより筆が進まず導入部だけになりましたが、少しだけ更新再開します。
>>381
乙ありがとうございます。
射命丸については前々から色々考えていたのですが、漸く出番となりました。
>>382
若島津って本当に生きてるんですかね…?(無責任)
可哀想ですが、にとりは結構炎上するかもですね。
>>383
キャプ翼の若島津を見る限り、中途半端に実力がある方が噛ませになるんだと思います。
>>384
やはりにとブロ…

386 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/05(火) 01:33:23 ID:???
〜大会13日目・午前・固定イベント〜
【決勝トーナメント・一回戦第三試合】
−永遠亭・居間−

鈴仙達永遠亭ルナティックスが、様々な意味で厄介な敵だった守矢みらくるずを5−1で下した次の日の朝。
朝食の タコス を食べながら、日課である新聞――花果子念報を読んでいた鈴仙。

鈴仙「(私達の準決勝の対戦相手は、……聖徳ホウリューズ。
近年幻想郷に現れた聖人・豊聡耳神子を中心とする統制のとれたチーム。
だけどその実は反則や危険行為も厭わず、勝利に対して異様な執念を燃やす集団でもある。
――ある意味では、博麗連合や紅魔スカーレットムーンズよりも厄介かもしんないわね)」

下記の大会スケジュールを確認しつつ、鈴仙は次に当たる聖徳ホウリューズに関する情報を集めていた。
しかし、相手はこれまでずっと自身の領域である仙界にて修練を積んでおり。
更に、多くの選手がこれまでの幻想郷の住民では無く、外来人のサッカー少年。
それも無名な選手ばかりであったため、めぼしい情報は中々得られなかった。

********************************
<決勝トーナメント スケジュール>※大会一回戦終了〜準決勝終了まで
        午   前        午   後
13日目   紅魔×妖怪←今ココ 地霊×博麗
14日目   休   み       休   み
15日目   永遠×聖徳     .紅魔×(地霊×博麗の勝者)
17日目   休   み       三位決定戦
18日目   休   み       決 勝 戦
********************************

387 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/05(火) 01:37:14 ID:???
鈴仙「(まあ……不確かな事を新聞に書く訳にもいかないしねぇ)」

鈴仙はそこまで思って、いつか永遠亭にも来ていた、もう一人の天狗の事がふと脳裏によぎった。
真面目で礼儀正しそうな物腰、清楚さを感じさせる長めな黒のボブカット。
しかしその実はかなり俗悪的かつ慇懃無礼、プライドが高く配慮の無い山師。
好感を覚えるタイプではまずない。鈴仙の中において、射命丸文とはそんな人物だった。

鈴仙「(はたてじゃなくてあのブン屋だったら、喜びいさんで何でも書いてそうだけどね。
……まあ、ある意味あのずうずうしさとかは羨ましくはあるけどね。
私だったら体面やら何やらが怖いから、記者なんて絶対できないなぁ……。
何か仕事をやるなら、内勤の事務職員が良いかしらね。 ……いや、それも向いてないか)」

偉くさった上司にお茶を淹れようとして中身をブチかます自分の姿を想像しながら、鈴仙は新聞記事を読み返す。
聖徳ホウリューズに関する情報は無かったが、それでも一応記事はこまめにチェックしている。

鈴仙「(――あれ。噂をしたら影、って言うけれど)」

どうでも良い天狗内の勢力争いしかない政治欄に、たまたま鈴仙の脳裏に思い浮かんだ人物に関する記載があった。
その記事は小さな枠に囲った数行の短い物だったが、他のどんな記事よりも鈴仙の興味を引いた。
記事のタイトルには、こう書かれていた。

−妖怪の山FCキャプテン、追放か 〜苦境に立たされるサッカー政策〜−

鈴仙「(妖怪の山FCキャプテン……って、射命丸の事よね。それが……追放?
追放ってどんだけヤバイのか良く分からないけど、やっぱり天狗社会も大変なのね……)」

――この記事を見た鈴仙は、ほんの少しだけ射命丸に同情したが。
彼女を詳しく知らない部外者である上、天狗社会にも疎い鈴仙には到底全てを理解出来なかった。
即ち。射命丸文がこの数行の中で、如何に追い詰められ苦しんでいたかについてを。

512KB
続きを読む

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
名前: E-mail(省略可)

0ch BBS 2007-01-24