キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】

1 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/29(月) 22:01:33 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆
【レイセンガ】鈴仙奮闘記29【タダシイヨ】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1432654054/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html

☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。

全幻想郷代表選抜大会で活躍し、代表メンバーの一員となる事を夢見てきた鈴仙はある日、
自身が『プロジェクト・カウンターハクレイ』のキャプテン候補に選ばれている事を知る。
それは霊夢や紫達幻想郷に敵対し、以て幻想郷の価値観を覆すという壮大な計画。
更に鈴仙は、全幻想郷代表の下部組織、『リアル・幻想・セブン』の一員として、
乱心した八雲紫と幻想郷を救って欲しいと紫の式・八雲藍から懇願された。

幻想郷を変える為に戦うか、幻想郷を守るために戦うか。そう思い悩む鈴仙の心の隙を突く悪しき者もいた。
それは『プロジェクト・カウンターハクレイ』と『リアル・幻想・セブン』との争いに乗じ漁夫の利を狙う第三勢力。
聖徳ホウリューズの一員にして、『ハイパーカンピオーネ』計画の一翼を担う天性の詐欺師・岬太郎だった。

試合開始前、岬は鈴仙と同じFWの相棒・因幡佳歩の疑心を巧みに利用し、チーム内における不和を演出する。
それは鈴仙により破られ失敗に終わってしまうが、しかし、それでも尚聖徳ホウリューズは強かった。
観客扇動に一芸特化選手、特殊戦術の使用。あらゆる手に苦しめられるルナティックスだったが、
前半終了間際にパスカルが覚醒して1点をもぎ取り、試合は1−1の同点に。
そして迎える後半戦。影の役者がひしめく全幻想郷選抜大会を勝ち抜くのは一体――。

501 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/01(土) 00:07:55 ID:y66YlGf+

大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
12ゴール レミリア、鈴仙
9ゴール  フランドール、射命丸
8ゴール  魔理沙
7ゴール  勇儀
6ゴール  来生、屠自古
5ゴール  星、諏訪子
4ゴール  森崎、神子、反町、霊夢
3ゴール  早苗、謎の向日葵仮面
2ゴール  神奈子、ピエール、メルラン、天子、赤蛮奇、空、佳歩、岬
1ゴール  妹紅、咲夜、美鈴、サニー、リリーB、ぬえ、響子、永琳、てゐ
       影狼、藍、幽々子、幽香、針妙丸、パチュリー、小田、椛、パスカル


大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
6アシスト パチュリー、霊夢
5アシスト 小町
4アシスト てゐ、神子
3アシスト 早苗、ピエール、小悪魔、マミゾウ
2アシスト 森崎、反町、はたて、岬、空、お燐、ウサギB、レミリア、アリス
1アシスト 鈴仙、影狼、大妖精、橙、諏訪子、佳歩
       衣玖、針妙丸、リリーW、ルナサ、ぬえ、永琳、妹紅

502 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/01(土) 00:09:07 ID:y66YlGf+

実況「ゴ〜〜〜〜ッル! ここで……! ここで! とうとう永遠亭ルナティックスが逆転だ〜〜!!
3−2!! 波乱と混沌の全幻想郷選抜大会の準決勝戦第一試合は、後半28分でひときわ大きく動きました!
永遠亭ルナティックスの影の役者、因幡てゐ選手がここに来て1点をもぎ取る大活躍!

ルナティックスと言えば、八意永琳選手や中山政男選手。最近では鈴仙選手の存在感が大きいですが、
逆転に至るまでの2点をアシストし得点したのは、比較的無名な佳歩選手とてゐ選手でした!
まさしく、全選手がエースと言わんばかりの隙の無さ! 往時の博麗連合をも思わせるチーム力です!!」

観客「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「す、凄いぞルナティックス……!」「あの絶望的な状況を、ひっくり返しやがった……!」
「聖徳ホウリューズも良いけど、やっぱルナティックスだよな!」「皆がんばれーー!」

鈴仙「観客達の様子が元に戻ってる。こころが試合に出るようになったから、ってのが大きいと思うけれど。
今までのプレーが、お客さんの心を少しでも掴めたから……だったりして」

佳歩「てゐさまー! 凄い、凄いですっ!」

てゐ「ホメ過ぎだって、佳歩ちゃん。私がここまで来れたのも、鈴仙が守りに徹してくれて、
永琳様が弾いてくれて、佳歩が運んでくれて……。そいで、アホっぽい自称策士がミスってくれたお蔭なんだからさ」

布都「き、貴様等ァ! 陰湿な陰口は慎めい! 泣くぞ!」(←たまたま聞いてた)

鈴仙「えっと。最後のは置いといて。……謙虚じゃないの、てゐの癖に」

てゐ「鈴仙が最近といいさっきのシュートといい、調子に乗ってるからね。バランスを取ってるんだよ」

503 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/01(土) 00:10:29 ID:y66YlGf+
鈴仙「嫌なバランスの取り方ね……(――さて、調子に乗ってるって言われた傍だけど。
だけどここは士気の高揚やこれからの動きの為にも、何か簡単に号令でも上げた方が良いかしらね?
細かい作戦だったら、今の隙にでも決められそうだし……)」

A:「皆! これで逆転よ! このまま勝ち切りましょう!」無難に激励する。
B:「皆、気を付けて! 聖徳ホウリューズはここで終わるチームじゃないわ!」注意を喚起する。
C:「皆、今の点差を守る為にも、ここからは守備を重視していきましょう!」守備重視にするよう指示を出す。
D:「皆、更に点差を付ける為ににも、ここからは更にガンガン攻撃していきましょう!」攻撃重視にするよう指示を出す。
E:「ようし、とりかごだ!」ここから先はボールを取り次第とりかごにする。
F:「あーこの試合勝ったわ。もうここから私GK姫様FWで良いんじゃないですかー?」相手を舐める。
G:その他 自由選択枠

鈴仙のガッツ:410/970

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*攻撃・守備に寄らせたく無い場合はAかBを選択してください。

504 :森崎名無しさん:2015/08/01(土) 00:14:59 ID:leH2TmmM


505 :森崎名無しさん:2015/08/01(土) 00:16:23 ID:9icx4J5M


506 :森崎名無しさん:2015/08/01(土) 00:18:27 ID:6Lfg81Ao
B

507 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/01(土) 00:52:15 ID:y66YlGf+
B:「皆、気を付けて! 聖徳ホウリューズはここで終わるチームじゃないわ!」注意を喚起する。

鈴仙「――皆、気を付けて! 聖徳ホウリューズはここで終わるチームじゃないわ!」

鈴仙は最初、今の雰囲気に乗ってチームメイトを激励しようと思ったが、
この大一番で逆転された聖徳ホウリューズが狼狽えるどころか、
ほぼ何の反応も見せない素振りである事が気になり、そう注意を喚起することにした。

慧音「分かっているよ。ここで油断をして失点は、DFとしては死んでも避けたい場面だからな」

永琳「……それに。何だか、この試合は最初から今まで全てがおかしい。
試合の流れや作戦、不可解な行動、現れぬ腹心……。
――彼女達には、この試合に勝つこと以外に、何らかの陰謀を企てていてもおかしくないもの」

そして、鈴仙の発言は浮き足立ったルナティックスメンバーを落ち着かせる事に役立った。
それは劇的な逆転劇に湧いた観客席にとって、やや物足りない情景ではあったが、
今の鈴仙達には観客の人気取りよりも大事な事がある。

鈴仙「(……聖徳ホウリューズ。アンタ達がどんな事を考えているのかは分かんないけれど。
このまま勝ち切って、私達のチームがヒーロー頼りじゃないんだって、分からせてやるんだから……!)」

圧倒的な個とそれに従う専門家により構成された聖徳ホウリューズは、成程理に適って効率的に強いチームである。
自分達永遠亭ルナティックスは、聖徳ホウリューズよりも「割り切った」チームではない。神子から言わせれば甘いチームだろう。
しかし、そんな甘さこそが時には役者を輝かせる。現に、自分はこのチームの中で輝きを得る事ができたのだから、間違いない。
――鈴仙は、そう彼女達に言ってやりたいと思っていた。

*冷静な発言で、永琳印象値が少しだけ上がります。52→53

508 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/01(土) 00:58:06 ID:???
……と、言ったところで中途半端になりましたが今日の更新はここまでです。
>>499
今のでゲームオーバーの確率はほぼ無くなりましたね。
残りの試合時間も、比較的短期間で終わらせようと思っています。
ただでさえここまで分量的、期間的にも長引いてしまいましたし…(汗)

慧音先生は序盤〜中盤の成長・覚醒機会をうまく活用できない上、姫様強化に裂かれた時間の割りを食らったなど、
運的にも選択肢的にも不遇な感じですね…。今から引き上げるには、効率を度外視した「愛」が大事になってくるかもしれません。

それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。

509 :森崎名無しさん:2015/08/01(土) 15:47:41 ID:???
>今から引き上げるには、効率を度外視した「愛」が大事になってくるかもしれません

イラナイツ入団確定

510 :森崎名無しさん:2015/08/01(土) 18:22:50 ID:???
乙なのです

か、佳歩ちゃんも前そんなこと言われてたけど大化けしたし
それに基礎値は高いし
(あのときとは時期が違うと言ってはいけない)

優秀なDFであることはたしかなんだし
三章以降も仲間でいてくれるなら活躍する場面もでてくるんじゃないかな
下手に優秀すぎて幻想郷選抜に引き抜かれることもなさそうだし

511 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/02(日) 02:07:13 ID:RQjTyqTs
こんばんは、リアルで付き合いがあったので遅くなりましたが1判定だけ更新します。
>>509
ただ、今の状態でもDF不足の幻想郷では割と貴重な人材だったりします。
>>510
乙ありがとうございます。ブロックであと一回覚醒しただけでも、慧音先生の存在感はかなり変わると思います。
ただ、これは慧音だけに限った話じゃないですが、
第三章でもルナティックスメンバー全員が味方で居てくれるかについては、何とも言えませんね。

512 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/02(日) 02:09:14 ID:RQjTyqTs
神子「ここで終わるチームでは無い、か。鋭いのか、それとも適当に言っているだけなのか。判断に困るな」

屠自古「……ただ、そう思われて敗北した方が吉という事もあります。
ここでの敗北はともかく、大敗のイメージを植え付ける事は良くありません」

――そして、ルナティックスが勝って兜の緒を締める中、
退場した岬と、反省している布都を除き今や2人となった聖徳ホウリューズの幹部メンバー達は、
残された試合時間における身の振り方について協議していた。
試合時間はロスタイムを含めても10分を切っているが、点差は僅か1。
失点も恐れず全力で攻めに向かえば、決して追いつけぬ大差ではない。

神子「我々には、ある程度のビジョンを提示する事が必要だ。
つまり、人間は結束すれば、妖怪に怯えて暮らさず、地上の王者となれるのだと言う希望を。
そしてその為には、あらゆる手段を用いてでも勝ち取るべきであるという思想を。
――観客の扇動はあくまできっかけづくりに過ぎない。
彼ら自身が、これまで『異端』とされて来た危険思想を受け入る為には、ある程度の下地が必要だからね」

しかし、神子が語るように聖徳ホウリューズの厳密な目標は勝利では無い。
如何にして、自身達のメッセージを幻想郷の多くの人間に見て貰うかである。
だからこそ神子は、勝利が怪しくなって来た今の局面に、こうした打算的な思考をも含めて計算し
……冷静で頼れる側近である屠自古に対し、こう発令した。

先着1名様で、

★聖徳チームのこの先→! card★

と書き込んでください。数値で分岐します。

JOKER→神子「えーい! もう色々考えるのメンドイからキックオフシュートでいいや!」屠自古「え」
ダイヤ・ハート→こころ(楽)「……」神子「(何時の間にか面が変わってる……。――ま、折角だし、もう少しこれで攻めてみるか)」
スペード→神子「仕方無い。もう一度だけ、攻めを構築してみるか。……新たな勅を使って」
クラブ→神子「……これ以上の消耗は良くない。ある程度抗った素振りだけ示して、流そう」

513 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/02(日) 02:14:09 ID:???
と、言ったところで今日の更新はこれだけです。
明日も昼から夜まで用事があるので、更新量は少なくなりそうです…。
皆様、本日もお疲れ様でした。

514 :森崎名無しさん:2015/08/02(日) 02:14:09 ID:8Ar1NiiU
★聖徳チームのこの先→ ハート8

515 :森崎名無しさん:2015/08/02(日) 02:14:16 ID:???
★聖徳チームのこの先→ ダイヤA


516 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/02(日) 22:39:58 ID:RQjTyqTs
★聖徳チームのこの先→ ハート8 ★
ダイヤ・ハート→こころ(楽)「……」神子「(何時の間にか面が変わってる……。――ま、折角だし、もう少しこれで攻めてみるか)」

神子「(とはいえ。当の屠自古も私の前では気丈に振る舞ってはいるが、もう『ガゴウジサイクロン』は使えまい。
私自身も、ゲームメイクをするか、点を取りに行くか。どちらも両立して行える程は無い。さて……)――ん?」

こころ(楽)「…………」ジーッ

神子「……あれっ。何をやっているの。勝手に面を変えてしまって」

苦し紛れであるとは分かっていながらも、神子が次の方策を軽く練っている時。
何時の間にかお面を変えて、こころは神子の事をじーっと見つめていた。
顔はいつも通りの無表情であるが、今度は何一つとして喋る気がないらしい。
……いや、『言いたい事も言えない』だけかもしれないが、彼女は兎に角静かになっていた。

こころ(楽)「…………」

神子「……えーっと。『折角だから、自分も少しは活躍したい』ですって?
でも、他の面と違って、この『楽しむ猛毒の面』は地味だからなぁ。
正直、今の状況を打開するには力不足と言うか」

こころ(楽)「…………」

神子「――まぁ、分かったよ。どうせ私はこの試合でこれ以上は望まない。
だったら、次のキックオフからのゲームメイクは任せるから。好きなようにやってみなさい」

こころ(楽)「…………」

トテトテトテ……

どうやらまだ試していなかった面の力を使ってみたかったらしい、彼女の言外の欲を聞き取った神子は、
半分呆れたように彼女の申し出を受け入れる事にした。

517 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/02(日) 22:41:15 ID:RQjTyqTs
そして――。


……ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!

実況「さあ、もしかしたらこの試合最後になるかもしれないキックオフです!
聖徳ホウリューズの攻撃から始まり、ボールはまず……中盤の神子選手では無く、
右サイドハーフの秦こころ選手に渡りました。
こころ選手、暫く先ほどまでの頭の悪すぎるプレーとは考えられぬ程丁寧なボールキープで、
数分間パスワークを主導しまして……そして後半31分!」

こころ(楽)「…………」

グワァァッ、バシュウウウッ!

実況「こころ選手、ルナティックスのFWの頭を通り越すような、神子選手へのパス!
先ほどのような、FWとMFの連携による攻撃失敗を教訓としたのか、
確実にルナティックスの守備を分断しようとしております!」

518 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/02(日) 22:42:26 ID:RQjTyqTs
鈴仙「……!(――何か、急に知的なプレースタイルになったわね……あの面霊気。
でも……このパスの威力は石田や神子には正直劣るけれど、地味に侮れない程度はある。
私一人だったら、素通ししちゃうかもしれない。
でもだからと言って無視してると、速攻で神子が更なるパスを出して来るでしょうし……。
実際、それで本間あたりにでも渡って、一対一を狙われるとかなりマズいのよね。
うーん、ここは……どうしようかな?)」

A:ここはパスカットに向かう!(鈴仙のパスカット:49)
B:佳歩と協力して、2人でパスカットに向かう!
C:佳歩にパスカットを任せて、自分はフォローに徹する!
D:この有利な状況で焦る必要は無い。パスは素通しさせる。
E:その他  自由選択枠

鈴仙のガッツ:430/970

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*こころの被る面が『楽しむ猛毒の面』に変わりました。以降、面が変わるまでこころの能力・必殺技は反町とほぼ等しくなります。
 (一部再現していない部分もあります)

519 :森崎名無しさん:2015/08/02(日) 22:47:32 ID:2NL4iVuw
E自分も下がって守備に参加し守りに徹して守りきる

520 :森崎名無しさん:2015/08/02(日) 22:48:31 ID:mKoj34TE
B

521 :森崎名無しさん:2015/08/02(日) 22:52:41 ID:DZ3o5QeU
B

522 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/02(日) 23:10:23 ID:RQjTyqTs
B:佳歩と協力して、2人でパスカットに向かう!

鈴仙「(パスの連続で来られたら、速攻でボールを前線まで通しちゃうわ!
ここは何としてでも、少しでも前で止めないと……!)――佳歩! 私と一緒にカットに動いて!」

佳歩「はい、わかりました!」

バッ! バッ!

実況「鈴仙選手と佳歩選手、こころ選手の放った正確なパスに対しカットへと向かいます!」

こころ(楽)「………………」

先着2名様で、

★こころ(楽)→モンキーポゼッション 52 (! card)(! dice + ! dice)=★
★鈴仙→パスカット 49 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 佳歩→パスカット 49 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→神子、パスキャッチ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(パスカルがフォロー)(小田がフォロー)(本間がフォロー)
≦−2→聖徳ボールに。
【補足・補正・備考】
鈴仙のマークと敵スートが一致時、スキル・狂気の瞳LV3により敵の数値が−2されます。
鈴仙のマークがダイヤの時、「アキュラースペクトル(+2)」が発動します。

523 :森崎名無しさん:2015/08/02(日) 23:11:04 ID:???
★こころ(楽)→モンキーポゼッション 52 ( スペード8 )( 1 + 3 )=★

524 :森崎名無しさん:2015/08/02(日) 23:14:09 ID:???
★鈴仙→パスカット 49 ( ダイヤ6 )( 2 + 6 )+(人数補正+1)=
 佳歩→パスカット 49 ( ダイヤK )( 3 + 4 )+(人数補正+1)=★


525 :森崎名無しさん:2015/08/02(日) 23:25:21 ID:???
聖徳ボール?まさかこうなることを見越してスピンをかけて必ず相手がカットできないよう・・・!

526 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/03(月) 00:10:30 ID:QkAZMNvg
>>525すみませんミスです(爆)普通にルナティックスボールですね。
★こころ(楽)→モンキーポゼッション 53 ( スペード8 )( 1 + 3 )=57★
★鈴仙→パスカット 49 ( ダイヤ6 )( 2 + 6 )+(人数補正+1)+(アキュラースペクトル+2)=60


鈴仙「(これは……妖怪の山FC戦で反町君が見せた『トリカブトパス』にソックリね。
でもそれなら、さっきみたいなレーザーパスとも違って、手の打ちようはある!)
……それっ、『アキュラースペクトル』ッ!」

タ ッ ! ――ブ ウ ウ ウ ウ ン……!
……パシッ!

こころ(楽)「……やっぱり、ダメだった………」

佳歩「しゃ、しゃべった!?」

実況「鈴仙選手、ここは守備でも存在感を見せつけました!
身軽さと器用さを活かした分身パスカットで、ボールを真正面からカット!
永遠亭ルナティックス、センターサークル付近でボールを奪い返しました!」

鈴仙「よ、よし! 想像以上に上手く行ったわね……!」

佳歩「鈴仙さま、ナイスです!」

パスカル「今は後半32分。ロスタイムも入れて残り5分強と言ったところだな……。
――ああ、それと負傷したケイネさんは戻って来ているから、今俺達はきちんと11人いるぞ」

527 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/03(月) 00:11:52 ID:QkAZMNvg

鈴仙「パスカル君、色々説明ありがと……(……でも、ここからどうしようかな。
試合時間は少ないし、聖徳チームはさっきのこころ以外はそこまで攻めッ気が感じられないから、
ここからボールキープを続けても勝てそうな気はするけれど。
このまま得点を狙って、試合終了間際に最後の特攻をかけたい気持ちもあるわね……得点王的に考えて。
ただ、それで万一途中でボールを取られてそのままカウンター。そして失点して同点、って事になれば、
試合の手間的にも、師匠や回りの評価的にも大変な事になっちゃうかもしれない。

ノーリスクで確実な勝利を得るか。僅かなリスクを背負い、大きなリターンになる得点を重ねに行くか。
――このチームの実質的キャプテン代理として、私はどうすべきかしら……)」

A:このままパスワークで試合を終わらせる。(確実に試合が終了します)
B:ここはチャンス! 更に攻めて追加点を狙う。(更に攻め方について分岐)
C:間をとって、試合終了間際にセンターサークル付近でシュート!
D:その他 自由選択枠

鈴仙のガッツ:390/970

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

―――――――――――――――――――――――――
……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
皆様、本日もお疲れ様でした。

528 :森崎名無しさん:2015/08/03(月) 00:20:12 ID:rh0I3wXo
C

529 :森崎名無しさん:2015/08/03(月) 04:38:56 ID:fC/kfUJI
B

530 :森崎名無しさん:2015/08/03(月) 17:15:49 ID:I5J51MVA
A

531 :森崎名無しさん:2015/08/03(月) 18:03:47 ID:75VNPJVM
A

532 :森崎名無しさん:2015/08/03(月) 20:17:25 ID:???
乙です

ドイツ戦はできそうにないかも

533 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 00:42:27 ID:mVCLQ89E
こんばんは、更新します。
>>532
乙ありがとうございます。
ドイツ戦は結構厳しい塩梅になってますし、浮き球アップなど他のメニューも良いかもですね。

A:このままパスワークで試合を終わらせる。(確実に試合が終了します)

鈴仙「(……私としたら、このままゴールも決めて試合終了と行きたいところだけど。
――でも、無理して攻めるリスクを皆に強いる訳にもいかない。だから、ここは――)
……パスカル君。ボールを回しましょう」

バシッ……ポムッ。

パスカル「……そうか。賢明だな、レイセン。――それっ、エイリンさん!」

バシッ……。

実況「――そして、ボールを奪ったルナティックスはこのままパスワークに。
これ以上の得点よりも、手堅く今の点差を堅守したい意図でしょうか!
そして聖徳ホウリューズもパスカットに向かいますが、今の立て続けの失点で士気が削がれたのか、
中々上手く攻め入る事ができません! そして時間が経過していき……!」


――ピッ、ピッ。……ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

神子「………………」


永遠亭ルナティックス 3 − 2 聖徳ホウリューズ  試合終了!

534 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 00:44:35 ID:mVCLQ89E

実況「試合終了〜〜〜〜〜!! 3−2で永遠亭ルナティックスが聖徳ホウリューズを下しました!
試合開始から後半の半ばまで、聖徳ホウリューズ優勢な展開が続きましたが、
鈴仙選手が佳歩選手、てゐ選手と協力した新必殺シュートを編みだし同点に追いついてからは、
試合の趨勢は大きくルナティックスに偏り……そして今、辛うじてではありましたが、勝利を掴みました!」

鈴仙「(……苦しい戦いだったわ。試合前の盤外戦術、特殊な戦略に一芸特化選手。
それを潜り抜けたと思ったら、勝負運に見放された上に強力な新選手。
――何というか、ここで勝てたのが奇跡みたい。……というか、今も何だか釈然としないわ。
あれだけ勝ちに拘っていた筈の聖徳ホウリューズが、いざ負ける段になっても……あんなに、静かなんて)」

神子「………………負けたか」

布都「申し訳ございません、太子様! 我が不甲斐ないばかりに!
こうなったら、我は 投扇興 しますぞ!!」

こころ(喜)「はぁーあ。やっぱり太子はダメだなぁ。やっぱり私みたいなエースが傍に居ないと」

鈴仙「(……いや、静か……でもないか。だとすると、流石に考えすぎかなぁ……)」

――今回の勝利は、鈴仙にとってもっとも大きく得難いもの……である筈だった。
眼前に聳える幾つもの困難を乗り越え、仲間と結束を固め合った末の勝利。
それは本来どうしようも無く劇的で、達成感を覚えざるを得ない。
にも関わらず、今の鈴仙はどうしても心から、この勝利を喜べない。
目の前の困難はあくまで目くらましで、どこか地中深くに真の試練が待ちわびているような。
そんな感触を拭いきれないでいた。

535 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 00:48:32 ID:mVCLQ89E
永琳「――ウドンゲ。あんたの考える事。多分正解よ」

鈴仙「えっ? 師匠? というかどうしてナチュラルに私の思考を読んでるんですか?」

永琳「それは貴女の脳内に埋め込んであるICチップでね……」

鈴仙「い、何時もの電極じゃないんですか!?」

永琳「……悪かったわね。同じネタを使い回して。
――兎に角、そうやって聖徳ホウリューズへの警戒を怠らないのは正解よ。
試合中にあんたが言った通り。……聖徳ホウリューズは、『ここで終わるチーム』じゃあないからね」

鈴仙「…………?」

そして、そんな鈴仙を諭してくれたのは永琳だった。
彼女は鈴仙を軽く労いつつ、可愛らしい冗談を飛ばしながらも、鈴仙に適当な警告を送る。
鈴仙はポカンとした表情で永琳の発言をかみ砕こうとしていたが。



          ―――ドガァァァァアアアアアアアアアアアアアアンッ!



――その思考は、妖怪の山モリヤスタジアムの外壁を大きく開けた爆音により遮られた。

536 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 00:50:54 ID:???
てゐ「な、なにィ!? いや、『なんだと〜!』的な意味じゃなくって、『これは何?』的な意味でね!?」

岬「……!(――な、何だ今の爆音は……? こんなの、僕が知ってる計画に無かったぞ……!)」

神子「(……始まったか。延長戦まで長引かなくて、結果的に良かったかな)」

中山「(これは……もしや。俺達は最初から、ハメられていたという事だったのか……!?)」

鈴仙「な、な、な……何が起きたってのよ!?」

佳歩「れ、鈴仙さま……ケホッ、コホッ。大丈夫ですかぁ……?」

――鈴仙が我に帰った時、フィールドは荒野と化していた。
瓦礫の山が地面を抉り、爆炎が天然芝を焼き焦がす。
佳歩の助けを借りて起き上がると、全身には擦り傷が出来ていた。

屠自古「な……何だ。何が起きている……?」

布都「……た、太子様ー!? お助けくだされー!」

こころ(楽)「………………あつい」

537 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 00:52:48 ID:???
パスカル「聖徳ホウリューズの選手も、今の状況を分かって無いみたいだな……。
――すまんレイセン、人間の俺の目には周囲は砂埃しか見えないんだが。
君の瞳だったら、遠くの視界がクッキリ見えたりはしないか?」

鈴仙「えーっ。そ、そんな事言われても……。狂気の瞳はメガネじゃないんだし。
私の視力なんて、精々が2、300メートル先の文字が読める程度よ」

パスカル「自分で聞いといて難だが……レイセンってそう言えば妖怪だったんだな。それも、かなり位の高い」

鈴仙「正確には玉兎だけどね。まぁ、位が高いのは間違いじゃないけど……。
――って、まぁ、要するに。私の見れる限りで周囲を視れば良いのよね?」

鈴仙はパスカルと会話を交わすと、一瞬で戦場と化したスタジアム。
先ほど壁に穴が開いた先を見ると――。


上級妖怪A「グルル……」

上級妖怪B「……コー、ホー……」

上級妖怪C「グオゴゴゴ……」

鈴仙「……妖怪が居るわ。それも、あからさまなヒト型じゃない。話が通じ無さそうな化け物が、うようよと」

538 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 00:54:20 ID:???
観客A「きゃ、きゃぁぁぁーーー!?」

観客B「こ、怖い妖怪がスタジアムにーー!?」

観客C「俺達下級妖怪じゃあ話になんねぇ、逃げよう!」

カグヤファンB「カグロットォォォオオオオーーー!?」

観客D「ああ! 腹筋が少し強いだけで心優しい少年の、カグヤファンBくんが恐怖のあまり泣いてしまった!」

実況「う、うわああーっ! これはどうした事でしょう!!
永遠亭ルナティックスと聖徳ホウリューズとの試合が終わってみたは良いものの、
突如、謎の妖怪軍団が妖怪の山モリヤスタジアムに乱入してきました!
彼らには理性が無く、手当り次第人間を襲っている模様!
只今、天狗警備隊が応戦しておりますが、数が多く戦況は劣勢!
こ、このままではこのスタジアムはおわ……うわぁぁぁっ!」


――ドゴオオオオオオオオオオオオオオンッ!


鈴仙「う、うっひゃぁぁぁあっ! また爆発したーーっ!」

ウサギB「……何て事でしょう。信じられません! こんなの、データに無かった……!!」

つかさ「……鈴仙さま。このままじゃあ、確実に死者か……そうで無いにしても、けが人が出ます!」

539 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 00:58:02 ID:???
輝夜「ぶっちゃけえーりんに任せたら、この程度の妖怪なんとかなりそうだけどね!」

永琳「――そうね。何とかするだけなら……ね」

妹紅「どうしたのさ。そんな渋った言い方をして」

慧音「……恐らく、薬師殿はこう言いたいのだろう。自分が妖怪を駆逐するのは簡単だ。
しかし、そうしたら今度は、自分達が新たな脅威となるのが恐ろしいのだろう」

てゐ「人間ってのは、自分より強いヤツが大嫌いだからねぇ。
この場を解決できても、次はお師匠様が畏怖の対象になっちゃう」

永琳「臆病な話だけど。……そうなった時、私は輝夜を無血で守り切れる自身は無いもの。
姫を守るために、姫が望まぬ殺しをしてしまうかもしれない。……それは、ハッキリ言って嫌だから」

パスカル「お、おいおい……! じゃあ、この場は我慢して、今みたいな『異変』を察知した、
博麗の巫女とやらに全権を委任するしかない、とか言うのか!? まだ来ていないのに!?」

永遠亭ルナティックスのメンバーも、この状況に少なからず混乱していた。
現状を解決するだけならば、永琳や輝夜など、強大過ぎる力を持つ者は多く居る。
しかし、彼女達はこれまで人間に害を為さぬ者として、ひっそりと竹林の奥で過ごして来た。
一度強力な魔力や武力を見せてもなお、人間達は同じ目で永遠亭へと来てくれるだろうか。
そうした理由から、彼女達は彼女達で動けないでいた。

中山「……もしかしたら。これが豊聡耳神子の真の狙いなのかもしれない」

鈴仙「……?」

中山「彼女達は本当は、試合の勝ち負けなんてどうでも良かったんだ。
彼女達に必要なのはひたすら、こっちの意識を試合に逸らし、時間を稼ぐ事一点だったんだ。
……天邪鬼あたりをけしかけて起こしたであろう、今回の『異変もどき』の解決。
それこそが、奴の目的だった……そうは考えられないか?」

540 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 01:06:31 ID:???
そんな時中山は、一つの仮説を立てた。
果たして彼の宣言通り、慌てふためく聖徳ホウリューズメンバーの中で、
豊聡耳神子だけは帯刀した七星剣の鞘を抜いて、強力な一つ目の妖怪を一閃で斬り伏せていた。

神子「――さあ、人間達よ! ここは我らに任せて逃げるんだ!」

鈴仙「……確かに、途端に生き生きしてるわね、アイツ」

中山「先ほど永琳さんが恐れた、力への恐怖が自分に向く事への不安。
彼女――豊聡耳神子には、そうした不安が一切無いのだろう。
だから、今の機会をむしろ自身の人里での株を上げるチャンスとまで思っている。
いや、俺が言いたいのはそうじゃない。
……彼女は、恐らく仲間にも秘密で、今回の騒ぎを別に仕込んでいたのではないか?
そして、博麗の巫女や八雲紫をも出し抜き、自身が秩序の一角を担うべき存在であると。
洗脳でも無く直接に、人心に刷り込ませようとしているのではないか?」

鈴仙「そ、そんな事……あり得るの? 今現に、彼女の腹心の部下だってケガしてるのに……?」

中山「――彼女なら、やりかねないさ……。
真の目的の為ならば、親友や恋人すら道具として切り捨てかねない彼女なら」

鈴仙「…………」

中山が推測する、神子の恐るべき意図に鈴仙は黙り込む。
そして中山は……そんな鈴仙の気持ちを汲んでか、あるいは始めからこう提案しようと思っていたからか。
彼女の肩を優しくつかみ、こう切り出した。

中山「――永琳さん一人、鈴仙さん一人、あるいは俺一人では、
豊聡耳神子の思惑――試合結果を度外視して、自身の主張をアピールする――がまかり通ってしまうだろう。
そして、八雲紫だとか博麗の巫女だとか、こうした秩序は今現れない。現れるまでの間に、犠牲者が増える可能性がある。

……だから。俺達は――互いに結束して、この『異変』を解決しなくてはいけない。……違うか?」

541 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 01:10:30 ID:???
…と、言ったところで今日の更新はここまでです。
この唐突なNPCシーンを明日くらいまで挟んで、
明後日くらいにはウサギBの命名イベントをしたいと思っていますので、
名前案を考えて下されば幸いです。

<現在出ている名前案>(>>421さんより)
・因幡 霞(かすみ)
・因幡 椿(つばき)
・因幡 風音(かざね)
・因幡 鈴音(すずね)

それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。

542 :森崎名無しさん:2015/08/04(火) 01:15:03 ID:???
>神子「――さあ、人間達よ! ここは我らに任せて逃げるんだ!」
なんという死亡フラグ・・・
これぶっちゃけここで死ぬなり退場してくれた方が人にあがめられる英雄とかになれるんじゃね?

身を挺して人を守って死んだ英雄・・・うん!生き残って悪事ばれるよりもはるかにマシなラストじゃないか!(外道)

543 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 00:35:35 ID:???
こんばんは、今日も無判定ですが更新していきます。
>>542
割と現金な感じになってしまいましたねw
ただ、これも多分考えあっての行動……だと思います。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
鈴仙「私達の……結束……?」

中山「そうだ」

中山は力強く頷いた。

中山「一人の力には限界がある。それが、例えどんなに凄い人物であってもだ。
一方、仲間達が結束すると、それぞれの力は……まさしく無限大になる。
鈴仙さん達が後半に放ったシュート――『真実の友情』――を見て、俺は改めてそう思った。
だから――こういう局面ってのは、皆が力を合わせて、困難を乗り越えていくべきなんだと思う」

鈴仙「皆が力を合わせて……って。――なんか、ヘンな感じねぇ。
幻想郷の異変解決って、色んな奴がやったりするけれど、大体皆が単独行動だから。
……私らのトコには二人組で来られたけど」

中山「え、そうなのか? ……それは失礼。まぁ、サッカーと同じで、やればなんとかなるさ。
良いじゃないか、自機が5人も6人も同時に出て来るシューティングゲームも、お祭り感覚で楽しそうだ」

結束して、スタジアムを襲撃した妖怪軍団を退治しよう。
中山の提案は、鈴仙にとって何故か突拍子も無い提案のように思えたが。
そんな不安は、彼の快活な笑顔を見ている内に忘れてしまいそうだった。

鈴仙「……うん。分かった、中山さん。私も……やってみる」

――だから、鈴仙は素直に中山の提案に頷く事ができた。
自分は何時までたっても、中山さんには敵わないなぁ……。
交戦中ながら、鈴仙は暢気にもそんな事を考えていた。

544 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 00:37:36 ID:???
……そして。

鈴仙「――撃ち抜け夢幻の弾丸、『マインドエクスプロージョン』!」

バギュウンッ!

上級妖怪A「グワーーーーッ!」

布都「はーっはっは! 括目するが良い、我の風水の力! 炎符・『太乙真火』ッ!」

ゴオオオッ……!

上級妖怪B「……ググ……!」

カグヤファンB「お前が戦う意志を魅せなければ、俺はこのスタジアムを破壊し尽すだけだぁ!」

ギュピピッ! デデーンッ!

上級妖怪C「もうだめだぁ……おしまいだぁ……!」

中山「いいぞ皆! 後少しで敵の本陣だ!!」

――中山の号令の下、奇妙な連合軍はスタジアムの荒くれ妖怪達を蹴散らしていく。
最初こそ鈴仙や妹紅、慧音などルナティックスメンバーを中心とした部隊は、
いつの間にか聖徳ホウリューズの神子以外の幹部選手や、
観戦に来ていた腕に自信がある人妖をも巻き込んで、さながら一個小隊のように成長していた。

545 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 00:40:37 ID:t0A8o8nc
鈴仙が狂気の瞳で周囲をかく乱しつつ、空を飛ぶ妖怪を銃撃で迎え撃ち、
布都が自慢の風水で数多の雑魚妖怪を焼き払う。
その中、有志で現れた腹筋の強い少年が腹筋パワーで敵にトドメを刺していくなど、
彼らの連携は急造とは思えない程に発達していた。

鈴仙「……うーん。やっぱり中山さんが居ると安心しちゃうなぁ。
パスカル君と比べると話しづらいイメージだけど。何というか、頼れるリーダーっぽいっていうか……」

輝夜「頼れるリーダーって私の事!? 良かったら私の靴を舐めても良いわよ!!」

屠自古「部外者だが。お前では無い事だけは分かったぞ……」

輝夜「ムギーッ! 貴様、私とイナバとの熱い絆を否定するか!?」

こころ(楽)「あのー。……みなさん、ケンカはやめ……」

観客A「おいお前等! じゃれあってるヒマがあるなら戦えーっ!」

こころ(哀)「……モブキャラにすら台詞を奪われる。どぉせ私達なんか……。
――おい貴様、今私達を笑ったな? ……笑うなぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

バギュンッ! バギュンバギュンッ!

上級妖怪D「ギエエエエッ!? ワ、ワラッテナーイ!?」

546 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 00:41:56 ID:t0A8o8nc

永琳「……これだけ居れば、私も有志として混ざれるかしら」

神子「――おや。私を気遣って来ていただけるとは有り難い。
だが残念な事に前線は私一人で間に合っている。貴殿は是非、目立たない裏方で後方支援を――」

永琳「――良く言うわ。貴女が仕掛けたんでしょうが、この騒ぎ」

神子「……さて。どうかな」



大丸「う、うおおおっ! 神子様ばんざー……うわっ、何をする、離せい!!」

慧音「――生憎と私は、生徒一人一人の命に向き合って、教育させて貰っているんだ!
神風特攻とは感心しないぞ!」

カグヤファンR「とるっ!」

バッ! グシャッ!

慧音「! そうこう言ってる間に、カグヤファンR君の頭が首にめり込んでしまった!
くそっ、仇は取らせて貰うぞ!」

547 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 00:42:58 ID:t0A8o8nc
ウサギB「次、右側頭部に攻撃が来る可能性78%! 左に避け……」

来生「やだぷーっ♪」

タッ! ……スカッ。

ウサギB「ま、またデータから外れちゃったぁ! 一体何なの、この人!?」

来生「シュレッダーの三毛猫ってあるだろ。つまり俺がルールって事さ!」

ウサギB「三種類も毛を生やさなくっても良いし、それ以前に色々違ってるってば!
……もーう。世の中にはCちゃん以上におかしい子が居るものなのね……」



高杉「こ、こいつらの命はやるから、俺だけは助けーーひえっ!」

妹紅「何を言ってるんだ。他人の命だって大事にしなさい!
無駄に捨てて良い命ってのは――輝夜と、この私だけさ!
そらっ、永遠に尽きぬ閃光、須臾の狭間で弾け飛べ。『インペリシャブルシューティング』!」

バギュンッ! バチバチバチッ……ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオッ!

観客B「す、すげぇ……。妖怪達が一網打尽だ。よし、俺も頑張るぞ!」

548 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 00:44:58 ID:???
――鈴仙だけが、理想的な部隊を形成出来ている訳では無かった。
全ての人妖(神子本人は微妙だが)が、種族、立場、感情などの垣根が無いかの如く理想的に動いていた。
つまり、中山指揮下の軍隊は、圧倒的劣勢ながらも、非常に高い士気を持続させていたのだ。

鈴仙「――さあ。追い詰めたわよ鬼人正邪! 嘘を吐き人妖を騙し、
そうやって今のようなクーデターまがいのテロを成し遂げた!」

正邪「ケッ、そうだよ! 全ては下剋上の為に仕込んだのさ!!」

神子「だが、貴様の覇道ももはやここまで。我が千年王国の礎となるが良い!」

カグヤファンB「カグロットォォーーーーーーーーッ!!」

バギッ! ズシャッ! バシュウッ! ドゴオオオッ!

正邪「や、やられた〜〜〜! くそっ、これで勝ったと思うなよーーーー!」

……そんな中、この襲撃の黒幕だった小物っぽい天邪鬼が一瞬にしてボコボコにされるのは、もはや必然。
切れ目無く回避不可能な銃弾、剣戟、殴打の弾幕に、反則アイテム無しの下級妖怪が叶う筈もなく。
果たして鬼人正邪と名乗った人騒がせ妖怪は、あっけなくしょっ引かれたのだった。

***

佳歩「み、みなさん凄いです!」

ウサギC「わたしが出てればぶっちゃけしゅんころだったけど、ひざにやをうけてしまってな……」

ウサギD「ほ、ホント!? 大丈夫Cちゃんっ!? そういえば膝小僧にばんそうこうがあるよっ!」

ウサギB「それは昨日かけっこして転んだ時の傷でしょ……」

つかさ「何はともあれ、けが人は無かったようでして。スタジアムは倒壊してしましたが……皆さん無事で何よりです」

549 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 00:55:29 ID:???
戦闘を終えた鈴仙達を出迎えてくれたのは、
戦闘に参加できないウサギ達や聖徳ホウリューズの人間メンバー。
そして非力な観客達で作られた、応援団の人妖たちだった。
彼女達は戦いで軽傷を負った鈴仙達に応急手当を施すばかりか、
中にはスタジアム近くの住処へ戻り、食糧や薬を提供してくれる妖怪もいた。

パスカル「しかし、ナカヤマは凄いよな。前線で指揮を出すにとどまらず、
下級妖怪相手には札と剣術で応戦してたじゃないか。俺と同じ人間とは思えないぜ」

中山「はは。あの程度の護身術、人里の人間では出来る方がごまんといるよ」

慧音「ここには生憎居ないが。聖殿がここに来ていたら感動していただろうな……。
これこそが、真の人妖の平等である、と」

布都「なーにを言っておる。悪しき妖怪は皆滅ぼすべしじゃ!
……ま。今日我を助けてくれた奴は見逃してやらん事もないが、な」

観客B「よし! 後は皆で呑みにでも行くかー!」

一同「「「「おーう!!」」」」

鈴仙「(これで……終わりよね。私の感じてた違和感ってのはこれで。
中山さんのリーダーシップのお蔭で観客が怪我する事もなく、
神子がでしゃばって、発言力を伸ばす事もなく終わったし……今度こそ、ハッピーエンド、よね?)」

試合前のアウェー感や敵意はどこへやら、
結集して妖怪を退治した一同は、完全に和やかなムードを形成していた。
雨降って地固まるとは良く言うが、今回の事件も結局はそうした話だったのだろうか。
聖徳ホウリューズの野望は、この敗北と最後の計画の失敗により、完全に打ち砕かれたのだろうか。

――結論から言えば、その答えはノーであった。

550 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 00:59:08 ID:???
……と、言ったところで中途半端になりましたが、力尽きたので、今日の更新はここまでにさせてください(汗)
明日の更新で、一旦弛緩しかけていたムードを再び引き締め、
準決勝第二試合、そして決勝へのモチベーションにしていければ……と考えています。
ウサギBの名前案については、近日投票しますので、また色々と考えてくだされば幸いです。

それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。

551 :森崎名無しさん:2015/08/05(水) 01:09:10 ID:???
乙でした
腹筋とはいったい……うごごご!!
そう言えばブ○リーは腹パンでやれてたし弱点の克服の為に鍛えてる可能性が微レ存

552 :森崎名無しさん:2015/08/05(水) 18:35:25 ID:???
乙なのです

色々ツッコミ所満載ですが、あえて一つだけ
なんで来生敵に回っているんだオイ(汗)

553 :森崎名無しさん:2015/08/05(水) 18:53:43 ID:???
え?

554 :森崎名無しさん:2015/08/05(水) 19:50:59 ID:???
敵に回ってる描写どこ?ど俺の読解力が低いのかそんな描写なかったぞ

555 :森崎名無しさん:2015/08/05(水) 20:06:28 ID:???
ウサギBの所かな?来生が言う事を聞かないのを勘違いしたんじゃないかな。

556 :森崎名無しさん:2015/08/05(水) 20:18:16 ID:???
あ、ウサギBちゃんが来生に指示出してたんですね
ウサギBちゃんと来生が戦っていると勘違いしてました

557 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 22:59:26 ID:???
すみません、今日は職場の付き合いがあり、かなり酔ってしまったので、
更新をお休みさせていただきます。
コメント等につきましても、明日まとめて返信したいです。

558 : :2015/08/07(金) 01:39:04 ID:???
こんばんは、今日も判定なしですが更新していきたいです。
>>551
乙ありがとうございます。
腹筋をプルプルさせる→空気が振動する→衝撃波になる
という、普通の高校生でも頑張れば出来そうな技ですね。
>>552
乙ありがとうございます。
>>553-555で指摘しただいたとおり、これは観客席にいた来生君が
ニュータイプの力を活かして妖怪を退治している感じでした。

559 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/07(金) 01:40:22 ID:???

スッ……。

紫「……皆様、今の一部始終は全て観させて頂きましたわ」

すっかり一件落着の空気が定着して来たスタジアムの上空に裂け目が生まれ、
そこから美しい金色の少女が現れた。

来生「お、お前は………!」

ウサギB「……ゴクリ」

来生「誰だ!!??」

ウサギB「知らないのに勿体ぶらないでくださいっ! あの方は八雲紫さんですよ。
この幻想郷を作った、とてもとても凄い妖怪です!」

ウサギC「ほへー。はじめてきいた。がいじん? うた?」

ウサギB「Cちゃんは知ってようね!?」

紫「………フフ。仲がお宜しいようで」

幻想郷の管理者にして賢者でもある少女は、
地上での間の抜けたやりとりにも気を咎める事なく、儚げな笑みを浮かべている。
しかし、今大会の主催者でありながら、最近姿を見せていなかった彼女の唐突な出現に、
集まった一同は少なからず驚きを隠せないでいた。(ウサギCとかは例外)

560 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/07(金) 01:42:15 ID:???
輝夜「どうしてアンタがここに居るのよ。今は秋だし、そろそろ冬眠の時期でしょ。
越冬に向けて、エサを巣穴に溜め込んでなくても良いの?」

皮肉たっぷりな笑顔を浮かべながら、輝夜が紫を嘲る。
しかしそれすらにも紫は、他と同じような有象無象と相対するかのように応じない。

神子「――まぁ、そう喧嘩腰になる事もあるまい。
幻想郷を統べる大妖怪殿が手ずからスタジアムに顔を出したという事は、
きっと何か意図があっての事では無いかな? ここは穏健に、話を聞いては如何かな」

輝夜「あん? ここに来て急にイキイキして来たわね。さっき負けたクセに」

永琳「……ですが姫様。豊聡耳神子もそうですが――何より、八雲紫の余裕が気になります。
ここはまず、話を聞きましょう」

輝夜「ち。永琳がそう言うならしょうがないわね」

鈴仙「(何だか、嫌な予感がする。それも、試合後に感じたものとは桁外れな……)」

どよめき落ち着かない空気を一旦鎮めたのは神子だった。
彼女は輝夜を筆頭にざわつく観衆を制し、妖しげに空に溶け込んだ紫を促す。
紫はそれに満足した様子で頷き、重々しくその口を開いた。


紫「……私は今、大変驚いています」

561 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/07(金) 01:53:10 ID:???
その静かな様子は、まさしく賢者と称するに相応しいと言えた。少なくとも、傍で聞いている鈴仙の実感としては、
前々から聞いていた彼女の力が減退しているという話は、全くの嘘であるようにも見える。

紫「……貴方がたは、只今結集して、凶悪な妖怪の群れを退治しました。
一部は例外としても。多くの力なき人間や妖怪が結束し、自分達よりも強い妖怪に立ち向かい、そして勝利しました」

彼女は更に続ける。
観衆はその妖しさに、何時しか神子が制するまでも無く静まっていた。

紫「これは、今までの幻想郷では考えられなかった事です。
強い力を持った一人の巫女……あるいはそれに準じた力を持った人間や妖怪達。
いわば『特別な』力を持った者のみに許されていた、異変の解決。
――それが今や、こうして萃められた、名もなき人々でも可能である事が明らかになってしまった。
人間や弱い妖怪達は、こうして、『希望』を持ってしまった。
……その希望が、いずれ自らの破滅を齎す事とも知らずに」

鈴仙「……(――希望を持って……「しまった」。嫌な言い方ね)」

中山「……!(もしや彼女の真意とは……、そういう事だったのか!)」

そして紫の発言が本旨に近づくにつれ、鈴仙の嫌な予感は増していき、紫の意図を読み取った中山は冷や汗を垂らす。
そんな二人の様子を汲み取ったかのように、彼女は饒舌に語り出し。

紫「――幻想郷は、非常に脆いバランスの元に成り立っています。
全てを受け入れるとは言っても、危険な要素は排除しなくてはなりません。
それは『異変』解決と同じように権威的で。しかし、排除については徹底的に。

――そして、多くの人妖が見守る中で、彼女はとうとう『彼』へと、宣戦を布告した。

紫「……ですから。今の一件を根拠に、私は異変解決を依頼するわ。
幻想郷の弱き人妖に『希望』という病毒を与え、その理を破綻させんとする一人の人間。
――すなわち、中山政男の退治を……ね」

562 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/07(金) 01:56:49 ID:???
『中山さんは危険である』というこれまでの紫の主張が、
『今回の下剋上騒ぎは、中山の指揮で解決した』という事実により都合よく実証された!
……と、言ったところで今日の更新はここまでにしようと思います。
皆様、本日もお疲れ様でした。

563 :森崎名無しさん:2015/08/07(金) 08:29:37 ID:???
うどんげのせいじゃな

564 :森崎名無しさん:2015/08/07(金) 08:46:23 ID:???
なんもかんもうどんげがわるい!
よってここはしゅじんこーをこうたいするべきね!(氷精並感)

565 :森崎名無しさん:2015/08/07(金) 17:03:34 ID:???
真の黒幕はれーせんに違いないゾ

566 :森崎名無しさん:2015/08/07(金) 17:47:17 ID:???
>妖に『希望』という病毒を与え、その理を破綻させんとする一人の人間。

紫「幻想郷は私が守る!」

ヨモツヘグリアームズ!
冥界!ヨミ!ヨミ!



真面目な話中山(だいたいうどんのせい)は過程は違えど(無意識的に)結果的にやろうとしていることは
天邪鬼と同じようなことだから仕方ない

いや、下剋上だらけで戦いだらけの生活とかめっちゃうらやましいやなんでもありません
戦いはよくないよね!

567 :森崎名無しさん:2015/08/07(金) 17:56:39 ID:???
中山「妖怪がいきなり襲ってきたから正当防衛したら、終わった後にやってきた奴に退治すると言われた」

言っていることは真っ当だが、当事者にとってはたまったものではないですねこれ

568 :森崎名無しさん:2015/08/07(金) 18:33:41 ID:???
中山でこれだともしこの世界に妖怪凹れる他の外伝の人間連中が紛れ込んだらゆかりん発狂死しそうだな。
具体的には岩見軍団

569 :森崎名無しさん:2015/08/07(金) 18:46:06 ID:???
ドーモ、妖怪サン
妖怪スレイヤーです

570 :森崎名無しさん:2015/08/07(金) 19:24:18 ID:???
ヨウカイスレイヤーさんの正体はハクレイの巫女ではないのか?

571 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:00:43 ID:???
こんばんは、今日もあまり時間が取れず、無判定パートが続きますが更新していきます。
>>563-565
なんもかんも中山のせいだ!あと主人公は霊夢だろ!…ってのが紫の主張ですね。
>>566-567
中山さんは紫達によって仕組まれた罠に掛かった感じです。
>>568
岩見軍団だったら逆に幻想郷の統治者になれそうですね…。

572 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:01:53 ID:???
霊夢「……なるほど。こうなる事まで、全てはアンタの仕組んだストーリーだった訳ね、紫」

紫が中山への断罪を宣言した直後。そんな紫に追いついたかのように、今度は霊夢が空から現れた。
殆ど訳が分からぬまま現状を傍観していた鈴仙は、藁にも縋るような想いで霊夢に助けを求めるも。

鈴仙「あっ、れ、霊夢! 何とかしてよ。なんか、八雲紫が中山さんを退治するとか言ってるんだけど……!」

霊夢「――無理よ。『アレ』を見ちゃった以上、私だって、紫と同じような結論になっちゃうもの。
打ち出の小槌も反則アイテムも無しに、単に人望だけで、あれだけの人妖を動かすなんて。
神子や正邪が途轍も無く可愛らしく見える程の力だわ」

紫「そうでしょう、霊夢? 分かってくれて嬉しいわ」

鈴仙「そ、そんな……!」

鈴仙の期待に反して、霊夢は博麗の巫女としての職務を全うする気でいた。
つまり、彼女もまた、中山政男は確かに幻想郷の秩序に大きな風穴を空ける存在であると認識していた。

霊夢「……まぁ。建前づくりとしては、随分と大袈裟だとは思うけどね」

紫「建前? 何のことかしら。私には表も裏も無い、清らかな乙女なのだけれど」

とはいえ、鈴仙から見ても霊夢と紫とは完全に一枚岩であるようには見えなかった。
少なくとも、霊夢は何らかの事情を知っているように思える。
霊夢はひとり言のようにこう呟いた。

霊夢「アンタは前々から、この大会を通じてサッカーで幻想郷に悪影響を与える中山政男。
あと、その影響を色濃く受けた鈴仙とかを退治しなさいと再三再四私に指示して来た。
だけど、私は何となく乗り気で無かった。
……だから、今みたいな状況を上手くでっち上げて、体よく中山政男の危険性を私に実証したいと。
そう思っていたんじゃないのかしら?」

573 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:03:32 ID:???
紫「………フフ」

霊夢の独白に紫は嗤う。それは肯定も否定もしていないように思えた。

霊夢「――そうか。だからアンタは神子達を。聖徳ホウリューズへの締め付けを敢えて行わなかったのね。
無論そこには、一回退治された神子達の危険度は中山政男よりも低いから……という安心もあったのでしょうけど。
真の狙いはそこじゃない。適度に連中へ恩を売っておいて、ここぞの場面で自分の手駒にする為……とかだったんじゃないの?」

神子「おいおい、それは酷い言い草だな博麗の巫女よ。
それじゃあまるで私達が、プライドも無く強者の間を飛び回り寄生する、コウモリ野郎みたいじゃないか」

輝夜「いや、それはその通りでしょ」

永琳「……貴女達は元から、今日の試合の勝敗には大して興味が無かったのね。
勝利に徹するようでいて、時に隙のある作戦を選択したのは――今回の計画にかこつけて、
裏切りの可能性がある者を平和裏にお払い箱にする意図もあったのかしら?」

岬「……!(……もしそうだとしたら、僕をすぐに消耗させた挙句に反則プレーを要求した事にも、
反則後の僕の印象操作について冷淡だった事にも、説明が付く。
――豊聡耳神子にとって、八雲紫というバックアップを得ている以上。
試合中のああした行動は、彼女にとって単なる厄介払いの為の茶番に過ぎなかった、という事か……。
だとしたら、詐欺師としても完敗だ。僕は、小手先の技術に囚われて、大局を見切れていなかった……)」

更に霊夢が指摘した可能性――豊聡耳神子と八雲紫は裏である程度手を結んでいた――についても、
紫は霊夢の疑問に答える代わりに、曖昧な笑みを浮かべたままこう話しだす。

紫「……豊聡耳神子の企てる【ハイパー・カンピオーネ】計画については知っていたわ。
しかし、彼女の計画には時間が掛かる。ならば、時間も資源も限られた中、優先順位は自ずと低くなってしまいます。
現在は目下の、かつ大きな危機に対して動かねばなりませんわ」

霊夢「……その答え方。殆ど肯定してるようなもんじゃない」

574 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:04:50 ID:???
霊夢は皮肉るが、仮に紫の意図が彼女の予期した通りであるならば、今回の事態を説明するのは容易である。
中山を吊し上げる為の一連の騒ぎを神子が主導したとすれば、それは紫に恩を売る結果となるからだ。
更に紫としても、自ら手を汚さず危険因子を排除する為の錦の御旗を作れる上、
将来の危険因子たる可能性がある神子達の情報を得られるのだから、決して損な話ではなく。
紫と神子とが、彼女らの部下すらもあずかり知らぬ場所でこうした交渉を進めていても、何らおかしくはない。

紫「さて。話が逸れてしまったけれど……中山政男君?」

中山「……僕は、貴女に殺されるのでしょうか」

周囲の疑念が高まる中、紫は本題とばかりに中山に向き合った。
人形のような美しさ、愛らしさの中に禍々しさと狂気を孕んだ瞳に心が吸い込まれそうになる。
しかしそれでも、中山は弱弱しくもハッキリと言葉を紡いだ。

紫「殺しはしませんわ。力に訴えて君の首をこの場で捻る事は簡単ですけど、
それは即ち、私が貴方の持つ力に屈した事の証左となってしまう。
だから、この幻想郷の理に則って、貴方が正しく『退治』される事。……それがまず第一に必要となります」

中山「そうですか。では、もし僕が幻想郷の理どおり『退治』されれば、問題は無いと」

紫「――いいえ。私はそれだけを望んでいる訳では無くってよ。
具体的には、退治の後、速やかに幻想郷から外界へと帰還される事。そして……」

スッ……。

そこで初めて、紫は霊夢と中山以外の人物に視線を向けた。
彼女の目線は中山を通り過ぎ、しかし輝夜や永琳、神子程奥には行かず。
……その中間に居た、長い兎耳を付けた少女の場所で止まった。

575 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:07:11 ID:???
鈴仙「…………!」

最初は取り乱していた鈴仙も、この期に及んでは少しだけ順応できていた。
事前に藍や永琳から、紫の計画や悪意などについて聞き及んでいたから、覚悟があったのかもしれない。
ともかく、鈴仙を見据えて、彼女は虚ろにこう言い放った。

紫「私が退治を望むのは、正確には中山政男だけでは無い。
鈴仙・優曇華院・イナバ。貴女もまた、幻想郷の理に従って、博麗の巫女により退治されるべきと考えます。
何故なら貴女もまた、中山政男の共犯。
なにせ貴女は、彼の持つ『希望』による影響を一心に受け、それを幻想郷中へとバラ撒いた張本人だからね」

鈴仙「……そう、ですか」

紫「あら。思ったより反応が薄いわね。誰から事前に話を聞いていたのかしら」

この言葉を聞いて、紫は藍と自分の密会――力が減退した紫を救うための計画――が
発覚してしまったのではないかと強い畏れを抱いた。
アレは紫に決して聞かれてはならない、と藍も強く念を押していたのだから。
しかしそれは杞憂だったようで、紫はなんてね、と悪戯っぽく呟くと、これ以上の追及は行わない。
ただし、彼女は代わりに鈴仙の耳元へと近寄り、こう甘い言葉を吐いた。

紫「……貴女はここで諦めて、『退治』されれば良いの。そうしたら、誰も何も傷つく事は無い。
中山政男は帰り、貴女は元の生活に戻るだけ。……何も、辛い事は無いのよ」

鈴仙「…………」

576 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:10:02 ID:???
霊夢「退治と言っても、弾幕ごっこでも弾幕アクションでも無いわ。これは形式的な……いわば儀式。
『幻想郷を破壊し得る力を持った中山政男は、その部下共々博麗の巫女にやられました。
その後、皆で宴会をやりました。結局、中山政男も案外大した事なく、幻想郷はいつもの幻想郷のままでした。』
……そんな、いつものストーリーを。いつもの世界を繰り返す為にも必要な茶番を。
――鈴仙。アンタと中山君は演じてくれれば、それで良いのよ。
紫にハメられて悔しい気持ちは分かるけど、……私だって、これ以上良い方法は無いと思うし」

霊夢もまた、普段のさばさばとした口調は鳴りを潜め、
紫の提案する儀式への参加こそが最善ではないかと提案してくれた。
恐らくそれは紫の策略をも度外視して、
どうすれば鈴仙が一番傷つかずに済むかを、霊夢なりに考えてくれた上での結論ではないかと思った。

鈴仙「(八雲紫は言った。この場で霊夢により『退治』される事を決めれば良いと。
そうすれば、辛い事はなにも無くなると)」

鈴仙もまた、考えていた。どうする事が、自分にとっての最善なのか。
これまで、【プロジェクト・カウンターハクレイ】や【リアル・幻想・セブン】への参加などの話こそあったが、
それらは全て、中山や鈴仙を排斥しようとする紫と戦う為の選択だった。

鈴仙「(……だけど。私は本当に戦わなくちゃいけないの?
私は本当に信じられる仲間を得て。師匠にも並び立ち得る選手になりつつあって。
その上で――私は一体、何を望もうというの?)」

今ここで、現実に紫と相対して。
あらゆる手段で――そこに姑息が紛れていても――幻想郷全体の為に尽くそうとする紫に、本当に対立すべきなのか。
鈴仙は強い疑問を覚えるようになった。

中山「鈴仙さん。言わなくても分かってると思うが……自分自身が、一番良いと思う選択をするんだぞ。
俺や永琳さん。あるいは輝夜さんなんかに囚われなくても良い。自分の意志がどうあるかに従って……!」

577 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:24:17 ID:HvKIT762
紫「――静かに。これ以上貴女の思想が。……希望の力が感染しては堪らないわ」

中山「ぐっ……!」

鈴仙「(希望……それだけ取り出すと良い言葉だけど。
希望を得る為には多くの困難に立ち向かわないといけないし、
強い希望を持っていると、その分感じる絶望だって大きくなってしまう。
だから、八雲紫が病毒のように扱うのも、あながち間違いじゃないのかも)」

不意に鈴仙の眼前に現れた、新たなる選択肢……紫とは戦わないこと。
その魅力的な内容に、鈴仙は思わずこれまでの記憶すら忘れてのめり込みそうになる。
しかし同時に鈴仙は、中山が最後に放った言葉も思い出していた。

『自分の意志がどうあるかに従って』。――鈴仙は、紫にこう返答した。

鈴仙「私は……」

A:それでも希望を諦めない。異変の主犯として、自分は霊夢に立ち向かう!
B:もう辛い想いはしたくない。このまま退治され、穏やかな生活を取り戻す。

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票し……



鈴仙「……投票なんて、しなくたっていいわよ。こんなの、決まり切ってるんだからさ」


――投票なんかあっても無くても関係ない。
他者の意志なんかに左右されずとも、左右されたとしても。
鈴仙がこの場で出すべき答えは決まっていた。

578 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:30:16 ID:???




鈴仙「――私は。……傷ついたって良い! それでも、中山さんが私に教えてくれた希望を諦めたくない!
茶番以下の口裏合わせなんてまっぴら御免よ。 ――私は、幻想郷を破壊する異変の主犯として、最後まで戦う!
その先待ち受けているのが悪夢だったとしても、それでも……それでも! 私は行くしかないんだから……!!」

579 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:36:21 ID:???
――と、言ったところで今日の更新はここまでです。
長引いた試合後イベントですが、明日には終わらせてからウサギBの命名イベント。
明後日以降は紅魔スカーレットムーンズVS博麗連合戦へと繋いで行こうと思います。
……つまり、命名イベント以降は暫くNPCシーンが続く事になります(汗)

<現在出ている名前案>(>>421さんより)
・因幡 霞(かすみ)
・因幡 椿(つばき)
・因幡 風音(かざね)
・因幡 鈴音(すずね)

それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。

580 :森崎名無しさん:2015/08/08(土) 07:55:37 ID:???
乙ロット!

とうとう鈴仙も言いたいこと言ったな!
これからが本当の異変だ・・・!覚悟しろ!

581 :森崎名無しさん:2015/08/08(土) 10:20:19 ID:???
どっかで見たことあると思ったらこれ今やってるキン肉マンだ
希望が友情パワーで紫があやつそのまんまだ

582 :森崎名無しさん:2015/08/08(土) 11:02:29 ID:???
惑わされるなーッ
惑わされるなと言っておるーっ

583 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:27:10 ID:???
こんばんは、遅くなりましたが今日も更新します。
>>580
乙ロットありがとうございます。
ここから決勝戦までは、この勢いのままハイテンションで進めていきたいですね。
>>581-582
今やってるキン肉マンは分かりませんが、
希望がどうこうってあたりは、最近クリアしたダンガンロンパの影響を受けてるかもです(汗)

584 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:28:14 ID:???
紫「何を言ってるのか、ちょっと良く分からなかったわね」

紫はおどけたように、しかしその視線は先程の数倍も冷たく、鈴仙を睨みつける。
中山すらも怯んでしまいそうな程おぞましいその眼は、
怖がりの鈴仙にとって卒倒失禁レベルの怖さがあったが……それでも、もう退けなかった。
いや、退きたくないという強い気持ちがあった。

鈴仙「――私は、戦うって言ったのよ!
中山さんに導いて貰った道を、これからも自分の力で切り開くために……!」

霊夢「いや……。無理しなくて良いってば。足ガクガクに震えてるし」

鈴仙「む、武者震いだってば!」

本当は、自分の足が無意識に震えている事にすら気づいていなかった。
霊夢にすら心配される異常事態にも堪えず、鈴仙はびしっと人差し指を立てて、紫にこう宣言する。

鈴仙「……中山さんは勿論、私だって、今みたいな言いくるめで納得するもんですか。
もしも私や中山さんが間違ってるって言うんなら、正々堂々とサッカーで勝ってから言ってよね!」

紫「…………」

紫は黙っていた。笑顔はもはや顔だけだった。

霊夢「……でもさ、紫。それも一理あるんじゃないの。
というか、こんな騒ぎが出るまでは、『サッカーでの私達の勝利をもって異変の解決とする』
みたいな話だった気がするし。……だから、今日は一旦退い―――」

585 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:33:29 ID:???
紫「だったら、中山政男の代わりに、貴女を排除しようかしら」

鈴仙「は、話を最後まで……!」

スッ……ブウン。
――バババババババババババババババババババババッ!

鈴仙「……え?」

気付くと、紫は霊夢の諫言をも制して、鈴仙の周囲に多重の弾幕を巡らせていた。

紫「――中山政男は確かに貴女の言う通り。
私達はより正式な手順を踏み、退治するべきかもしれないわね。
その方がより良い『見せしめ』となるのだから。

けれど……考えてみれば貴女の場合は別。
サッカーでしか戦う術を知らない彼と違って、弾幕ごっこでも格闘技一般でも、
貴女の力を正当に較べ合う手段は沢山あるんだもの。
だったら――今この場で、貴女を排除しておいても、決して悪くは無い筈よね?」

一秒間に3353発。
粒弾小弾中弾大弾特大弾。くない弾ナイフ弾楔弾札弾星弾月弾銃弾ウイルス弾。
幻想郷の内外から揃えられた弾丸が鈴仙の周囲に壁を作っている。
普段の弾幕ごっことは違う点は二つあって、そこには一切の抜け道が無い点と、
一発一発が鈴仙の肉体を焼き切る程の威力が籠められていた点だった。

紫は長くて白い指を打ち鳴らそうとしていた。彼女は今そこで鈴仙を亡き者にしようと考えている。

鈴仙「(……私はあくまでも、中山さんのオマケにすぎない。
だから、中山さんを退治するタイミングは善処こそすれ、私なんかは、ある程度はどうなっても良いと。
そういう事かしら。……だとしたら、舐められたものね)」

586 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:38:41 ID:???
紫「大丈夫よ。1フレーム単位で正確な動きさえ出来れば抜けられる穴があるから、
この弾幕は完全なる不可能弾幕じゃない。……命名決闘法違反じゃありませんわ」

紫はこの時、少なからず逆上していたのかもしれない。
霊夢の制止すら聞かずに、彼女は残酷な笑みを浮かべて弾を放つタイミングを見計らっていたが。
……結果的は間の抜けた事に、彼女は『第三者』による襲撃を見逃してしまう事となった。



???「……スピア・ザ・グングニルッ!」


バギュルルルルルルルルルルルルッ……ズバァァッ!!

バンッ! バリバリバリバリ……バシュウウウウウッ!!!



紫「!?」


鈴仙と紫とを隔てるように、天空から一陣の紅光が刺した。
その一撃は少なくとも紫にとっては然したる威力では無かったらしいが、
しかし弾幕の壁を打ち破るには充分な制度と破壊力があった。

587 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:39:46 ID:???
鈴仙「(や、やっぱり怖い……! ――って、あれ?)」

意識を失いそうな緊迫感の中、鈴仙はその隙に気付く。
眼前には弾幕は無く、代わりに紅い槍が地面に突き刺さっていたのだから、気付かない方がおかしいとも言える。

紫「――貴女も私を裏切る気かしら。
私は、貴女方のような妖怪の為に、こうして危険因子を取り除こうと奮闘しているというのに……」

紫は心底哀しむように空を仰いで呟く。
果たして、その先には槍を投げ放った張本人が不敵な笑みを湛えていた。
彼女は腕を組みながら、尊大な態度でこうも言い放った。

レミリア「何を言うか八雲の大妖。私は貴殿に協力してやろうと思っていたのに。
折角の準決勝戦の会場が、バラバラになってた事への腹いせに、ね」

鈴仙「あ。……れ、レミリアさん!?」

そこに居たのは、幻想郷では間違い無く高名な妖怪の一つである吸血鬼。
紅魔館の当主であるレミリア・スカーレット本人で間違いが無かった。
彼女は外見相応の好奇心旺盛な瞳を輝かせながら地上へと降りて行き、紫に対してこう話す。

レミリア「大体の話は聞かせて貰った。そして、その上で私は貴殿に宣言しようじゃないか」

紫「……私の行為が姑息である、とでも? もしくは、鈴仙を排斥しない為の陳情かしら?」

レミリア「どっちでも無いわね。私は姑息であっても全力を尽くしての行為ならば否定はしないし、
どっかの自称賢者ならともかく、この私までもがあんな頭の緩い兎風情を助け出す義理も無い」

鈴仙「(頭の緩い兎……どーせ私なんか……)」

588 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:41:05 ID:???
紫「だったら何か。その中身をお聞かせ頂きたいわね。
協力と言っていたけれど。もしや貴女が私に代わって、この鈴仙を排除してくれるとでも?」

紫は嘲るように招かれる第三者へと尋ねた。レミリアはハハハと笑って、紫にこう答えた。

レミリア「さすがは妖怪の賢者ね! その通り。私が代わりに鈴仙を。アイツらを退治してやるって言ってんのよ」

霊夢「………………は?」

突拍子も無い発言に、いよいよ場は凍り付く。
それも、これまでの緊張感を引き継いだものでは無い、単純な混乱によって。
ただし幸いな事に、今のレミリアの発言を解説してくれる人物も追いついた。

パチュリー「……はぁ。要するにレミィは拗ねてるだけなのよ。
準決勝戦第二試合そっちのけで、あんた達が鈴仙やら中山政男を吊し上げてるから。
当の鈴仙達にしろ、私達そっちのけで、異変を解決するだの霊夢に挑むだの言ってるしねぇ」

咲夜「ただでさえ人一倍プライドの高いお嬢様ですし……」

美鈴「あはは、困ったものですねぇ」

陸「ハヒーッ! 貴様らか弱い人間である朕に荷物持ちさせんなアルー!」

フラン「zzz……」(←昼なので陸におぶさって寝ている)

佳歩「あ! 紅魔スカーレットムーンズの人達です!」

小悪魔「あらどうも。ご無沙汰してます」

……とはいえ、彼女達にはあくまで解説役であり、今目下で繰り広げられている
レミリアと紫との静かな対立を止めるまでには至らない。
鈴仙がビビり、霊夢が辟易としている中、二人は未だ話し続けていた。

589 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:42:16 ID:???
レミリア「……大体、気にくわないのよ。自分こそが幻想郷の秩序を守る存在だ。
だから自分がか弱い妖怪達を調子に乗った人間から守ってやろう、的な考えがさ。
だってさ。人間の創り上げた希望に対する敵ってのは、希望を台無しにする、絶望的な理不尽や恐怖。
――すなわち、私達妖怪そのものじゃない。だから、私達にも鈴仙を退治する権利があるって訳よ」

紫「……霊夢や私に代わって、貴女が『希望』を退治してくれると。だとしたら、それは随分な思い上がりね。
暴力を振るうしか能が無い吸血鬼風情に、中山政男の希望を打ち砕けるとは、私には思えないわ」

レミリア「私だけだったらそうかもね。
でも、私には優秀な妹やら自称賢者やらメイドやら門番やら中国人やらが居るのよ。
相手が希望の力で結束しているとしたら、私達はいわば、絶望の力で結束した軍団。
条件は敵と大体一緒だと思うし、むしろ我らの方が敵役に相応しい気すらするけれど?」

霊夢「……はぁ。長々と喋っちゃって。でも、大体言いたい事は分かったわ」

永遠に終わりそうに無い紫とレミリアの口論に割って入ったのは霊夢だった。

霊夢「要するにレミリア。アンタは私や紫に対して、『鈴仙の敵役ぶるなら、まずは自分達を倒してからにしろ!』
……って、言いたい訳でしょ。それには私も同意だから、心配しなくて良いわよ。
今回の件だって、紫が勝手に突っ走ったのもあるしね」

紫「あら。その点については私だって反対はしていませんわ。
ただ単に、『紅魔スカーレットムーンズは、永遠亭ルナティックスに対立する器ではない』と主張していただけですし」

レミリア「あんですってぇー!? やる前から決めつけないでよね、バーカ!」

咲夜「お嬢様、口調がブレイクしております」

レミリア「おっと……コホン。――ならば、準決勝戦はきちんと執り行われると。
そして我々が勝った場合は、先ほどの異変解決がどうとかも含めて、
全て我々の思い通りにしても良いと。そういう認識で良かったかしら?」

590 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:44:08 ID:???
紫「更なる絶望で、中山政男の希望に蓋をすると言うのなら、それは止めませんわ。……出来るならば、だけど」

パチュリー「――試合が恙なく行われるのは、嬉しい知らせだけど。
……こんなボロボロのスタジアムじゃあ、もう試合なんてできないわね。
フィールド中に穴は開いてるし、観客席は瓦礫の山だし……。
今からでも、人里のサッカーコートにでも移動すれば良かった?」

紫「いいえ。それには及びませんわ。……この程度の事なら、それっ」

ブウウン。パァァァァァァァァァアアアアアアアッ……!

パスカル「うわっ、凄い! スタジアムがまるで、巻き戻し映像のように元の姿に戻って行くぞ!」

ウサギD「ど、どんな仕組みなんですか!?」

慧音「……八雲紫の得意とする、『境界操作能力』の応用かな。
例えば、『過去』と『現在』の境界を曖昧にし、過去に健在だったスタジアムの光景を復元させたとか」

妹紅「永琳とか輝夜とかと付き合っていると忘れがちだけど。あれも中々におかしい能力だよなぁ……」

鈴仙「(……本当に。ほんっと〜〜〜〜に。八雲紫って力を失いつつあるのよね。
これで本気じゃないとしたら、一体どれだけチート級な妖怪なのよぉ……!)」

紫「……疲れたから、私は別の場所で状況を静観させて頂く事にするわ。
――霊夢。後は頼んだわよ。全ては、私達が愛する幻想郷の為に……」

ブウウン……スッ。

霊夢「あっ、行っちゃった。――全く、紫にも困ったものねぇ。
……しょうがない。私もめんどいけど、試合準備にでも行きますか」

タッ、タッ……。

591 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:45:48 ID:???
――紫が去り、少しずつではあったが、事態はとりあえずの収束を迎えようとしていた。
試合後の下剋上騒ぎは中山によって解決され、
その後の紫による中山糾弾は鈴仙の主張によって退けられ、
鈴仙への報復は、午後からの準決勝第二試合を控えたレミリアによって防がれた。
――そして、今、紆余曲折を経て準決勝第二試合は始まろうとしている。

レミリア「おい、頭の緩い兎妖怪さん」

鈴仙「……私、ですよねぇ」

レミリア「別に、バカにして言った訳じゃないけどね。頭が緩い方が、柔軟に物事を考えられる訳だしさ」

最後に、鈴仙の命を結果的に救ってくれたレミリアは鈴仙に声を掛ける。
先ほど自分達を退治する、と言った割にその口調は非常に親しげだった。

鈴仙「あの、さっきはありがとうございます。もしも、あの槍が無かったら……」

レミリア「あの槍が無かったところで、きっと誰かが助けに来てたよ。私は関係ない。
ただ単純に、面白くないから喧嘩を売っただけよ」

鈴仙「それって、自分が無視されてた事……だったり?」

レミリア「ま、それが9割ね」

鈴仙「思ったより多い!?」

レミリア「当たり前じゃない。私を誰だと思ってる、って話よ。……っと、着いちゃったわね。私のチームの控室」

鈴仙「ええ。その……観客席で応援してます。紅魔スカーレットムーンズ」

レミリア「ええ、ありがとう」

592 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:48:13 ID:???

鈴仙はスタジアムのフィールドから控室までレミリアを見送った。
途中の彼女は上機嫌な様子で、鈴仙もそこまで会話に困らなかった。
そして結局、鈴仙は思い至る事が出来なかった。

中山「(……俺のせいで、鈴仙さんは命を失いかけた。
鈴仙さんは、それでも俺の教えてくれた希望を諦めないと言ってくれたけれど。
俺だけが傷つくならそれで良い。
だが、俺は。他者をそんな目に遭わせてまで、この場所に居ても良いのだろうか……?)」


――今回の一件は、あの中山の強靭な精神にすら、僅かならぬ罅を入れていたという事実に。

593 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 02:59:05 ID:fbshiDjU
……と、言ったところで今日の更新はここまでです。
明日はウサギBの命名イベントから開始します。
流れとしては、現在出ている名前(下記)+次の更新時(明日夕方ごろ)までに出ている名前+自由選択枠(要4票)
で3票決の投票をし、必要に応じて決戦投票をする……と言う流れを考えています。
なので、皆様につきましては、積極的に名前案を考えて頂ければ幸いです。

(現在出ている名前案)
・因幡 霞(かすみ)
・因幡 椿(つばき)
・因幡 風音(かざね)
・因幡 鈴音(すずね)

(参考:ウサギBの特徴)※私がパッと思いついたもの、考えているものを抜粋
・基本的には真面目な性格(外見的にも真面目なイメージ(?))
・主にウサギCへツッコミを行う
・ややデータマン気質
・新聞記者(射命丸)に憧れている
・データマンをこじらせた結果(?)、スパイとしての能力が高い
・サッカー能力はオールラウンド型だが、パスが上手い


それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。

594 :森崎名無しさん:2015/08/09(日) 03:15:56 ID:???
乙です
紫がどうみてもいろんな意味でハードウェア

595 :森崎名無しさん:2015/08/09(日) 19:35:57 ID:???
乙なのです

紫さん、こうみえて鈴仙さんチートクラスの強さですよ!
ただ周りがそれ以上に規格外すぎるだけです!

596 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 19:39:58 ID:fbshiDjU
こんばんは、今日はウサギBの命名イベントをしようと思います。
>>594
乙ありがとうございます。
ハードウェアは良く分かりませんが、多分似たキャラは居るかと思いますw

597 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 19:45:19 ID:fbshiDjU
>>595
乙ありがとうございます。
原作的に鈴仙は地味に強キャラだと思いますが、『地味に強キャラ』の域からは抜けられないイメージですね…。

【命名イベント・ウサギB】

ウサギB「……あっ、鈴仙さま、お疲れ様です」

鈴仙「ありがと。……何だか大変な事になっちゃったわね」

レミリアとの会話を終えた鈴仙は、続く準決勝第二試合。
紅魔スカーレットムーンズ対博麗連合2015の観客席で仲間達と合流した。
一番通路側に座っていたウサギBは、そんな鈴仙にタオルとスポーツドリンクを用意してくれていた。

ウサギB「あと、これが今大会における紅魔スカーレットムーンズの分析データです。
やっぱり、私達と練習試合をした時と比べて、チーム力が格段に成長しているみたいでした」

しかもそれに加えて、ウサギBは独自の分析データに基づき作られたレジュメを鈴仙に手渡してくれる。
新聞記者に憧れていて、情報収集を得意とするウサギBだったが、
こうして思えば、職業人的な気配りや手回しにも長けているのも彼女である。
守矢みらくるずへのスパイ工作で大きな成果を挙げてくれた事もあり、
鈴仙はウサギBに参謀として全幅の信頼を寄せていた。

鈴仙「……でも、凄い分析量ね、ホントに。どうやって、ここまで調べているの?」

ウサギB「えっと。それはまあ、色々とコネやらツテを使いまして」

鈴仙「(どんなツテなんだろ……)」

――ただ、その周到過ぎる仕事には恐ろしい裏がありそうではあるが。

598 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 19:47:19 ID:fbshiDjU
ウサギB「……ところで、鈴仙さま。一つお願いがあるんです」

鈴仙「え、お願い?」

だから、そんな一人でも何とかしてくれそうなウサギBにお願い事があると聞いた時、
鈴仙は少し驚いた。

ウサギB「はい。……とは言っても、大した事では無いんですけど。
仕事をするにあたって、私にも個としての名前が欲しいんです。
これまでは何とかなったけど、やっぱり、手を広げる際には、名前という信頼が必要って事もあって」

鈴仙「い、いや……別に良いけど。凄い理由ね」

ウサギB「私は今でこそ、探偵やスパイみたいな事しかやってないですけど。
将来は、自分の名前の新聞を世に出したいって思ってるんです。
天狗や人間のためだけじゃない。もっと色んな人や妖怪の為になる新聞を、作ってみたいんです。
そして。そのためにはやっぱり、私の、私としての『名前』が必要になるんです」

ウサギBは切実な瞳で鈴仙にそう訴えかける。その言葉に嘘は無いように思えた。

鈴仙「なるほど。あんたの新聞やデータに懸ける気持ちは分かったわ。
――でも、私なんかで良いの? 貴女の名付け親になるなんて……」

ウサギB「はい。鈴仙さまのお蔭で私は自分に自信を持てるようになりましたし。
それに、データだけでは測れない事象が世の中には沢山あるって事を、教えてくださいました」

額まで綺麗に切りそろえられた真っ直ぐな短髪を揺らして、
純朴そうながらも知性の煌めきを秘めた瞳を鈴仙へと向けるウサギB。
元気そうなイメージの佳歩と外見的な年齢はさして変わらないが、
ウサギBからは、どちらかと言えばインドアな雰囲気を感じる。

599 :鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/09(日) 19:49:59 ID:fbshiDjU
ウサギB「てゐ様や佳歩ちゃん。それとお師匠様にも相談したんですけど、三人とも、
やっぱり鈴仙さまに決めて貰ったら良いんじゃないかって。ですから……お願いできますか?」

鈴仙「(師匠まで、そんな事仰ってたのね……。そうなると、ますます責任重大ね)」

輝夜「(アレ? 私は……?)」

――名前を付ける理由こそ、これまでの佳歩やつかさの時とは異なり特殊だが、
しかし彼女が名前に懸ける想いの強さは一緒である。
だからこそ、鈴仙は安易に名付けられないと思って真剣にウサギBに相応しい名前を考える。
そして、その結果考え付いたのは――。



***ウサギBの名前を選択してください***

A:因幡 霞(かすみ)
B:因幡 椿(つばき)
C:因幡 風音(かざね)
D:因幡 鈴音(すずね)
E:レミリア「私の解釈では、ウサギBは『可能性の獣』なのよね。きゅうけつ獣ごっこ」
  鈴仙「『仮現獣性』〈ヴァリアブラ・ベスティア〉、ね」
F:ここは敢えて『ウサギB』という名前にしてはどうか。
G:その他 *4票決

先に【3】票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
本日21時30分時点で未決でしたら、2票以上入ったもので決戦投票を行います。

600 :森崎名無しさん:2015/08/09(日) 19:56:22 ID:llsy47lI
A
全然関係ないですが忍びなれども忍ばない忍者の桃色(知性派の裏番)が同じ名前だったりします

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