キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】

1 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/20(土) 01:02:08 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで世界を救う為に努力する話です。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆
【契約書に名前】鈴仙奮闘記34【書いてみて】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1452408627/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html

☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠に並ぶ名選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。
彼女は永琳の庇護下で実力を大きく伸ばし、幻想郷中の勢力が集まった大会でMVPを勝ち取った!

しかしその夜鈴仙は、自身の成長は永琳の計画であった事、その計画の副作用で
月に眠る大いなる厄災――「純狐」が八雲紫の身体を乗っ取り目覚めつつある事を明かされる。
そして、鈴仙は永琳に懇願される。「純狐」の純粋なる狂気を止める者は、
これまでの経験で混沌たる狂気を溜め込み成長した鈴仙以外に居ない。
だからこそ、鈴仙は次に紫が計画した大会――『幻想スーパーJr.ユース大会』に優勝し、
その狂気をもって純狐を倒し、世界を救って欲しい……と。

鈴仙は最初は戸惑いつつも、中山により自身の成長と覚悟を悟り、最後には永琳の願いを受け入れる。
そして、幻想郷の秩序の変革を狙う『プロジェクト・カウンターハクレイ』にて
編成された新チーム・リトルウイングスの一員として、大会に優勝することを誓った。

そして、大会前の鈴仙に課せられた第一の使命は、サッカー王国・ブラジルでの修行。
しかし、リオカップの優勝を目標に意気揚々と新天地に乗り込んだ鈴仙を待ち受けていたのは、
凋落した名門チーム・コリンチャンスでの甚だ雑な扱いだった。
日々を生きる為のバイトに手一杯で、当初の情熱を失いかけている中、
鈴仙は自分よりも先にブラジルに渡り、華々しい活躍を遂げていた親友・妖夢と再開し……?

101 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/24(水) 00:45:07 ID:???
★鈴仙のシュート練習→ ダイヤ2 +(ボーナス補正+2)★
1〜6→効果が無かった。

鈴仙「どおっせええええいっ!」

グワァァァッ……バギイイッ!

鈴仙「痛ーーーい! ば、ばっかじゃないの! シュート練習で鉄のボールなんて使ったって、
    単に足首の骨が折れるだけに決まってるのにーーー!?」

現実と虚構の区別がつかない鈴仙は、見事に足首を痛めた。


*何も起こりませんでした。

102 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/24(水) 00:48:03 ID:???
…と、言ったところで短いですが、今日の更新はここまでにします。
>>100
これでもグレミオ相手には充分勝てると思いますが、
暫くの間は、今後加入する仲間達に頼るのも大事になるかもしれませんね。

それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

103 :森崎名無しさん:2016/02/24(水) 23:04:53 ID:???
乙なのです

?「幻想郷選抜大会まではトップクラスのストライカーでありながら没落した凡手……お前、俺の妹になれ」
?「あやや、私がなにかするまでもなかったですかね」
鈴仙「おいこらそこ」

ゲーム的にはカードの引きのせいだけど、境遇的には練習相手も設備も指導者もないせいで伸び悩んでいるように見えてしまう

104 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/24(水) 23:54:54 ID:???
>>103
乙ありがとうございます。
実は今でも狂気の瞳やら必殺シュートの性能のお蔭で、並以上のストライカーだったりします。>鈴仙
現状のコリンチャンスの設備は最悪ですが、一応それに対するフォロー及び、
そのフォローによる鈴仙の強化イベントも固定である予定です。

105 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/24(水) 23:57:01 ID:???
<<<12月1週・イベントフェイズ>>>
【鈴仙、海水浴場に行く】

鈴仙「暑いっ……! このままじゃあ干しウサギになっちゃうよお……」

サンパウロで12月を迎えた今もなお、鈴仙の生活は好転しなかった。
毎朝ボロボロのバーの脇にあるダンボールハウスで雨露をしのぎ、
昼は色々なバイトで生活費を稼ぎ、夜はクラブハウスという名前のバーで健気にバニーガール業をこなす。

鈴仙「リオカップまで後きっかし1カ月なのに。バイトばかりでロクに練習できてないし。」

そして、今日も大枠としては全く変わらない一日が始まろうとしていた。
うだるような暑さで目を覚ました鈴仙は、寝不足で瞼を擦りながらバーに入ると、
良く分からない雑誌を見ながらニヤニヤしているコーチが居る為声をかける。
すると彼の口からは、思いもがけない言葉が飛び出した。

コーチ「――鈴仙よ。今日が何の日か分かるか」

鈴仙「――えっ?」

深刻そうな表情でコーチはそう呼びかけた。
もしかして、何かのスイッチが入って、この変質者がいよいよ本気を見せるのではないか……。
そんな期待も込めて鈴仙は、

鈴仙「……はい! 今日はリオカップ開幕一カ月前です!」

――と、確かな熱意を見せつつオーバーリアクションで頷き、コーチにこう答えると。


コーチ「……んー? ……おお。……おーおー。リオカップ……って、何じゃったっけ?」

鈴仙「そこからですかっ!?」

106 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/24(水) 23:59:35 ID:???
……鈴仙の期待は、全くの的外れである事が分かった。
では一体どうして、彼はそんなに畏まった口調で鈴仙に今日が何の日であるかを聞いたのか。
それは勿論、あの変態老人の中では、今日は確固たる特別な日だったからだ。

コーチ「……グヒヒ。今日は、サンパウロ海水浴場の海開きの日じゃろうが。
     ワシは毎日海開きの日は海に行って、パイオツがカイデーのチャンネーをナンパするのが、
     人生の数少ない生きがいなんじゃよ。……グホ、グホホ、グヒフホホ」

鈴仙「――はぁ……(期待じゃなくて、予想通りだったかぁ……)」

想定には入っていたその答えに対し、鈴仙はがっくり項垂れる。
しかしコーチは鈴仙に対してゴキゲンだったようで、こうも提案してくれた。

コーチ「そんな訳で、今日はワシも海に行くから、お主もバイト、休んでいいゾイ。
     むしろ、ワシと一緒に海に行くか? お前さん用の良い水着があるゾイ……グヒヒ」

鈴仙「………溶ける水着とかだったら、マジで撃ち抜きますよ」

コーチ「グホ、グヒホホホ。ふ、普通のビキニゾイ!」

鈴仙「(あやしい……)」

その提案には多分に怪しい所もあり、最初鈴仙は当然の如く同行を断ろうとしたが――。

鈴仙「……いえ。やっぱり行きます。水着は着るか、分からないけどね」

コーチ「おお、行くかァ。楽しみじゃのう……グヒヒ」

鈴仙「(この人が何か犯罪を犯したら。私は責任を持ってこの人を裁くんだ……!)」

107 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/25(木) 00:09:31 ID:YwzlSRFY
暫く考えた結果、鈴仙はこの誘いに対して首を縦に振る。
そこには、大会を前にしてコリンチャンスの責任者(?)が、痴漢容疑で逮捕されるのを防ぐためが大きかったが。

鈴仙「(……コーチの考えてる事は相変わらず酷いけど。
    外は暑いし、たまにはバイトを休みたかったし――ついて行くのも、悪くはないかなぁ)

……実は鈴仙自身も、この暑さを紛らわせたいという気持ちが、全くない訳ではなかった。
そして――。


*****

〜サンパウロ・市民海水浴場〜

鈴仙「うわぁ……。水が水平線の果てまで続いてる!」

コーチ「むほぉ! ズギミのチャンネーが一杯じゃのう! ムホ、ムホホ!」

鈴仙「(ズギミ……? ――ああ、水着ね。しかし、知り合いながらヤバい表情してるわね、この爺さん……)」

――鈴仙達コリンチャンス一行(2名)は、スラム街から歩いて30分の所にある海水浴場へとやってきた。
観光客向けと言うよりは市民の為に開かれたそこは、海の色も若干澱んでいるし、
パラソルとかリクライニングチェアのような気の利いたアイテムは無い。
しかし、それでもサンパウロ市民と思われる多くの人間達が集まり、泳ぎや日焼け、そしてサーフィングを楽しんでいた。

コーチ「そんじゃ、ワシは今からナンパして来るからこれで。
     お前さんも夕方まで、自由に遊んでて良いゾイ。……グヒヒ」

鈴仙「遊ぶって。……私は、練習して上手くならなきゃいけないのに……」

108 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/25(木) 00:11:49 ID:YwzlSRFY
――そして目的地に着いた途端、鈴仙はコーチと別れて一人になった。
不要な付きあいの強要が無い点については、コリンチャンスの長所なのかもしれない。

鈴仙「(――って、言ってる場合じゃないわ。折角だから、海で出来る事を探しましょ。
    知り合いと会って交流を深められたら、特訓に誘われたり新技術を効率良く学べるかもしれないし。
    ひたすら特訓をしたら、最近遅れがちな基礎能力の向上に確実に繋がるだろうし。
    海の家や出店に行って、一発逆転のアイテムを狙ってみても良いかもしれない。
    他にも、……兎に角! 出来る事が限られてる今だからこそ、全力で取り組むのよ!)」

――全ての物には意味がある。いや、正確には。
全ての物に意味を見出せん奴は、何時まで経っても凡夫のままだよ。
……かつてそう鈴仙に語ったのは誰だったか。
そんな言葉を思い出しながら、鈴仙は海水浴場での行動を選択した。

A:知り合いに会えるかもしれない。海水浴場を練り歩く。
B:海と言えば特訓だ。脇目もふらず泳ぎまくる。
C:練習に役立つアイテムがあるかも。海の家に行く。
D:ファンを増やすチャンス! ここはサーフィンに挑戦だ!
E:その他 他に海でやりたい事があればどうぞ。

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。


109 :森崎名無しさん:2016/02/25(木) 00:12:42 ID:KqtQHVRU
A

110 :森崎名無しさん:2016/02/25(木) 00:19:09 ID:1xKkDEjo
A

111 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/25(木) 00:32:32 ID:YwzlSRFY
A:知り合いに会えるかもしれない。海水浴場を練り歩く。

鈴仙「(――私はまだ、ブラジルにおいてもコネが少ない。
    ここは海沿いを散歩しつつ、交流関係を深めておくのも良いかもしれないわね……」

交友関係の深まり、広まりを目指した鈴仙は、ひたすらに海水浴場を練り歩いた。


先着1名様で、

★知り合いとの遭遇?→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→妖夢「……え? 鈴仙?」
ダイヤ→新田「あ、あんたは……この間のビール売り!」
ハート→ネイ「ヘーイ、ウサギ耳が可愛い君。俺と一緒に遊ばないかい?」
スペード→金髪の少年「ほらっ、俺と一緒に海水を掛けあって遊ぼう、アーサー!」ボール「…………」
クラブ→アヤソフィア「ハワイユー、鈴仙さん。 逆ナン中ですかな?」
クラブA→ロベルト(全裸)「ヒャッホーーー! 人間皆生まれて来た時は全裸だァーーーッ!」

112 :森崎名無しさん:2016/02/25(木) 00:33:31 ID:???
★知り合いとの遭遇?→ ハートJ

113 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/25(木) 00:35:52 ID:???
鈴仙がネイ君にナンパされた所で今日の更新はここまでにします。
明日は6ターン目(12月2週)の練習フェイズまで行きたいと思っています。
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

114 :森崎名無しさん:2016/02/25(木) 01:22:10 ID:???
乙です
インビジの元ネタ持ちだから、上手く話を繋げて勝手に習得される前にこっちから唾付けとくか
代わりにディレイドスピンのフラグが欲しいけど、アレ森崎が発破かけないと覚えないしどうなるか

115 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/26(金) 00:47:56 ID:DUr+KBLQ
こんばんは、今日は帰りが遅かったのでほんの少しだけ更新になります(泣)
>>114
乙ありがとうございます。
ブースターシュートについては、また鈴仙の話とも絡めていきたいですね。

116 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/26(金) 00:50:22 ID:DUr+KBLQ
★知り合いとの遭遇?→ ハートJ ★
ハート→ネイ「ヘーイ、ウサギ耳が可愛い君。俺と一緒に遊ばないかい?」

鈴仙「いやー。幾らブラジルとは言っても、海の水は冷たくて助かるわー」

コーチがくれた水着は怪しいので着ず、その代わり靴を脱ぎ、素足で水の冷たさを感じる事にした。
最初はコネクション作りを目的をしつつも、眼前に広がる海の大きさを肌で感じる内に、
鈴仙は純粋に浜辺の散歩を楽しむようになっていた。

??「(……おっ。丁度ナンパしようと思った矢先に、可愛い女の子発見)」

ところで。
――非常に今更ではあるが、鈴仙はこれでも外見的には美少女の部類に入る。
いや、入るどころか、下手なアイドルやモデルでは到底勝負にならない程度には可愛らしい。
目はくりっとしていて大きいし、顔立ちも人形のように整っており、
綺麗な銀色がかった藤色の長髪は、本人が醸し出す幸薄いオーラも相まって、
儚げで守ってあげたくなるような印象を男たちに抱かせる。

鈴仙「はぁ〜。最近のバイトがキツ過ぎたから、丁度良い息抜きだわ。
     ナース服 着て 宿舎心配 しろ! ……とか言われても、意味わかんないし」

――とはいえ、これまで近くに居た男達は森崎だのディアスだの、
それぞれ既に別な想い人(女性とは言っていない)が居た事もあって、
驚く位鈴仙にはノータッチだったため、目立たないでいたが。
……とにかく、鈴仙は、不埒な目的で若い男に声を掛けられてもおかしくない容姿をしていた。

117 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/26(金) 00:52:11 ID:DUr+KBLQ
??「ヘーイ、ウサギ耳が可愛い君。俺と一緒に遊ばないかい?」

――例えば、こんな風に。

鈴仙「……え!? ウサギって。わ、私ですかっ!?」

鈴仙の背中をポンと叩いてそう誘って来た小柄な美少年は、
勿論鈴仙とは友達でもなんでもない。互いに初対面である。

??「当然だよ、ハニー。俺はどうやら君を追って、狂気のワンダーランドに飛び込んでしまったらしい。
    ああ、とんでも無い狂気さ。何故なら俺は、君の愛らしい瞳を見続けていないと、
    寂しさと切なさで、すぐに消えたくなってしまうんだからさ」

鈴仙「ぇ……ぁ……。そ、その……」

少年はペラペラと思いつく限りの愛の口上を囁きながら、鈴仙との距離を詰めていく。
根が人見知りで生真面目な鈴仙にとって、こうした手負いは非常に苦手だ。
思わず思考がフリーズし、口からは言葉が詰まって出せなくなる。
そしてそれを内気な少女特有の照れと勘違いした少年は、
一層その軽薄さを増して鈴仙に纏わりついて来て……。
その辺りで、鈴仙はこの状況を逃れるべく、必死に思考を再起動させていく。

鈴仙「(……どどど。どうしよう。こんな軽薄そうな奴なんて、私のタイプじゃないってのに!
     それに。――こいつ、見覚えがある……!)」

鈴仙はその足掛かりとして、少年の事をジロリと睨み返した。
この小柄で長髪の優男について、鈴仙は記憶の片隅で覚えていたからだ。
そう、少なくとも鈴仙にとっては、決して彼は初対面では無かったのである。

少年「おや。今度は君が、俺の狂気に当てられたのかな? そんなにこっちの事をジロジロ見てさ。
   (俺にマジに惚れちゃったか……それとももしや。彼女、俺の素性に気付いちゃったかな?
    ――だったら、折角だ。ちょっと驚かせてやろうっと)」

118 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/26(金) 00:53:20 ID:DUr+KBLQ
そして少年の方も鈴仙の睨みに別の意図を感じ、やみくもに愛の言葉を囁くのを止めて、
丁度足元に転がって来たビーチボールを足でトラップして、

少年「――ほら。俺と遊ぼうぜ? まずはサッカーだ。君は、このボールに触れられたら勝ちだ」

タッ……! シュパァッ!

少年「ほら。どうだ! 君にとっては、まるで魔法のようなドリブルだろう?
    取れたら俺が、君に何でもしてあげるぜ!」

――鮮やかな足技を見せながら、少年は鈴仙に対し、
タックルへと向かうよう挑発をしてみせた。
……この一連の動きで、鈴仙は漸く思い出した。

鈴仙「(……思い出した。彼の名は――ネイ! 妖夢達サンパウロに負けたチーム。
     パルメイラスの中核選手じゃない!)」

そして同時に、鈴仙を舐め切った様子の少年――ネイを見てこう思った。

鈴仙「(……突然声なんて掛けて私を驚かせた罰よ。
    人を勝手にかよわい女の子扱いして、粋がっているようだけど。
    ――それを逆手にとって、驚かせてやるんだから!)……じゃあ、取りに行きますね」

タッ……

ネイ「ほらほら、取れるモンなら取ってみな〜(――おや。素人にしてはフォームが良いな。
   ――いや、単に良いってレベルじゃない。これじゃまるで、素人じゃなくて……!?)」

鈴仙「――私だって一応、あんたと同じプロ候補生なのよ! 負けてたまるモンですか!」

ダダダッ、ズザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!

119 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/26(金) 00:54:57 ID:DUr+KBLQ
――今の自分でも、充分勝てる。
そう思って鈴仙は、自分をか弱い少女と勘違いをし、手加減をしているネイに対して。
……全力のタックルをぶつけてやった。


先着2名様で、

★ネイ→ドリブル 54 (! card)(! dice + ! dice)+(手加減-3)=★
★鈴仙→タックル 52 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ネイ、ボールキープ成功。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。
≦−2→鈴仙、ボールを奪う。
【補足・補正・備考】
ネイのマークがダイヤ・ハートで「消えるフェイント(+4)」が発動します。
鈴仙のマークがダイヤ・ハートで「アイドリングウェーブ(+2)」が発動します。
鈴仙のマークと敵スートが一致時、スキル・狂気の瞳により敵の数値が−2されます。
今回の勝負で鈴仙が優勢であればある程、ネイが鈴仙に対して一目置くようになります。
また、今回の判定については、鈴仙についてのみフラグ習得・回収を有効とします。

120 :森崎名無しさん:2016/02/26(金) 00:56:02 ID:???
★ネイ→ドリブル 54 ( ダイヤ10 )( 3 + 3 )+(手加減-3)=★

121 :森崎名無しさん:2016/02/26(金) 00:56:41 ID:???
★鈴仙→タックル 52 ( クラブ8 )( 6 + 1 )=★

122 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/26(金) 00:56:43 ID:DUr+KBLQ
…と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
明日は出張で深夜まで帰って来れないので、更新をお休みします。
皆さま、本日もお疲れ様でした。

123 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 01:19:32 ID:ASx8Dvhc
★ネイ→ドリブル 54 ( ダイヤ10 )( 3 + 3 )+(手加減-3)+(消えるフェイント+4)=61★
★鈴仙→タックル 52 ( クラブ8 )( 6 + 1 )=59★
≧2→ネイ、ボールキープ成功。

ネイ「……それっ!」

タタタタッ……バババッ、シュッ!

ネイは何となくの直観と単純な自己顕示から、
遊びの場において自身の最高傑作を自負する高速フェイント
――『消えるフェイント』を惜しげも無く披露した。

鈴仙「(……右に視線を寄せておいて、実際は左!
    ……では無くて、その実際はヒールリフ……と、見せかけたルーレットからの右!
    ――な、なんてメチャクチャなフェイントなのよ!)」

真っ直ぐにスライディングタックルに向かった鈴仙は、
瞬時にかつ巧妙に繰り出される高難度のドリブルテクニックの連打に面喰うも。
――こうして、ネイの動きがどこに向かっているかを、しっかりと捉えていた。
なぜなら。

鈴仙「(……でも。そのタネはとっくに割れてんのよ!
    私にとって、そのフェイントは。『消えるフェイント』は――中山さんの二番煎じにしか過ぎない!)」

鈴仙は、幻想郷で既にこのフェイントを何度も見て来た。
だからこそ、焦らずに鈴仙はネイが本来突破したい方向――右に一点集中してタックルを仕掛ける事ができた。

ズザアアアアアアアッ……!

ネイ「(迷いの無い動きだ……! こいつ、俺のドリブルを見切っている!)――くそっ!」

ダッ、ガシイッ! ……クルンッ!

124 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 01:20:46 ID:ASx8Dvhc
そのため、ここで鈴仙がボールを奪いきれなかったのは、
ひとえにネイの基礎的な実力の高さと土壇場での判断力の高さであると言える。
彼は鈴仙が自身の動きを読み切った事を見越して、
最後にボールを両脚で抱えてわざと左によろめき、鈴仙のスライディングタックルを後少しで躱してみせた。

ネイ「――ハハ。面白かったよ、ハニー」

鈴仙「……誰があんたのハニーですか」

ネイはおどけたように笑っていたが、その笑みの意味が先程とは異なっていた。
尻軽女を射止める時のような社交的な笑みでは無く、
鈴仙という人物に対し、個人として純粋な興味を持ったそれだった。

ネイ「……君だったんだな。あのトンデモ雑誌に書いあった、
   コリンチャンスのヒーローってのは」

ネイは軽薄そうな印象を薄めてそう鈴仙に尋ねた。

鈴仙「あのブン屋の書いた雑誌の事かしら。だとしたら、あまり覚えてて欲しく無かったけれど」

ネイ「とんでも無い。とても素敵なストーリーじゃないか!
   俺はこう見えて、ロマンチストだからな。ああいう話は柄にも無く、感動しちゃうのさ」

鈴仙「ホントかしら……」

ネイ「ホントさ。何だったら教えてくれないか。君がこれまでに歩んで来たストーリーをさ」

鈴仙「……それ、ナンパの続き?」

ネイ「悪かったよ。でも、話を聞きたいのは本当だ。……それに、落ち着いて考えてみろよ。
   こんな衆人環視のビーチで、人生賭けてサッカーしてる奴が、
   一見いたいけに見える少女をどうこうしたりすると思うかい?」

125 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 01:21:57 ID:ASx8Dvhc
鈴仙「まあ。それも……そうだけどさ」

ネイ「良し! じゃあ決まりだな」

――鈴仙は何時の間にか、この少年のペースに巻き込まれていった。
そして、彼に対して悪くない感情を抱き始めている事を、鈴仙は認めざるを得なかった。
場所をビーチパラソルに移し、鈴仙はネイに対し暫くの間語り合った。
自分の出自のこと、幻想郷のこと、永遠亭のこと、中山やパスカルとの出会いのこと、
八雲紫を取り込んだ純狐や、漁夫の利を狙う豊聡耳神子の企みのことや、
それに対抗する、自分達プロジェクト・カウンターハクレイのこと。
最後に、ブラジルに来てから今までの、紆余曲折ばかりの日々のこと……。
その多くは突拍子も無い話だったが、ネイは疑う事なく話を聞いてくれた。

ネイ「――そうか。……いや、やっぱり君に会えて良かったよ、レイセン」

鈴仙「えっ? そ、そう?」

ネイは爽やかな笑顔をこちらに向けてきた。
思わず照れくさくなってしまい、若干声が上ずってしまったのを鈴仙は恥じる。

ネイ「本当にありがとう。……いや、俺も今、少し悩んでいる事があってね。
   だけど、今日の君の話で色々と、着想を得る所があった」

鈴仙「そ、そう……? そんな着想を得れるトコなんて、あったかしら」

ネイ「――あったさ。友達を信じる心が如何に大事か、とかね」

鈴仙「そんな当たり前の事。サッカーでどう役立てるって言うのよ」

ネイ「……うーん。それを『当たり前』と言ってのける君を褒めてあげたいんだけどな。」
   そうなると、またナンパと誤解されてしまうからな。――そうだ」

126 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 01:31:27 ID:???
ネイは思いついた、と言うように大袈裟にポンと拳を掌に当てて、

ネイ「だったら、交換ってことで。俺も君に何かしらの着想を与えてあげようかな。
   ――丁度、新技を誰かに見せたかったのもあるしさ」

思い立ったかのように、彼は先程使っていたビーチボールを引き寄せる。
そしてフワリとボールを少しだけ浮かせたと思うと――。

バァッ! ……ポンッ。
グルウンッ! ――バシュウウウウウウウウウウウウッ!!

ネイは右足でシュートを撃たずボールをポンと浮かせ、そのまま右足で地面を蹴り、
時計回りに回転しつつボールの左側に回り込み、左足でボレーシュートを放った。

鈴仙「………!(こ、この技は……。私の『マインドスターマイン』の発展形の技……!
   シュートを撃たずに一旦ボールを浮かせる、というまでは同じだけれど。
   そのまま単純にダイビングボレーをする私の技と、
   時計回りに回転する事で遠心力を加えて蹴り込む彼の技には、更にワンランクの差がある。
   もしも、この技を私も習得する事が出来れば――!?)」

そして偶然か必然か。鈴仙にはネイが放ったシュートを見て、強い着想を得ていた。

ネイ「……おっと、すまない! どうやら今ので、ファンの女の子達が気付き始めた。
   君もスキャンダルに巻き込みたくはないからね。俺は退散するよ!」

タタタタッ……。

鈴仙「あっ、行っちゃった……」

127 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 01:48:30 ID:ASx8Dvhc
――もしもここで、彼が鈴仙に対してより強い興味を持っていたならば、
彼は追っかけ達を制してでも、より具体的な方法論について教えてくれていたかもしれない。
しかし、それを悔やむ以上に、鈴仙は大きな物を得ていた。

鈴仙「(ファビオ・デルネイ・フロレンシオ……。一件軽薄そうに見えるけど、
    彼は彼で、強い信念を持つ強い少年だったわね。
    ――そんな彼が所属するパルメイラスは、前の試合ではサンパウロに完敗していたけれど。
    次のリオカップでも、そう簡単に上手く行くとは思わない方が良さそうかも)」

コーチ「おーい、何しとるんじゃ日も暮れて来たし、帰るゾイ。……グヒヒ」

鈴仙「――って、コーチ。いつの間に!」

コーチ「グヒヒ……ボーイフレンドとデートとは、お主も隅におけんのォ」

鈴仙「ち、違いますってば。ナンパされたんです」

コーチ「ほーん。その割には雰囲気良さげじゃったが」

鈴仙「む、むぐぐ……そんな事無いです。あくまで選手としての情報交換ですよ!
   (今さらだけど、この人も充分過ぎる程怪しい存在よね。
    ……今度時間がある時、どうにかしてこの人の素性についても調べてみる必要がありそう)」

また、同時に本日の出来事は、このコーチに対する興味を僅かに高めた。
軽薄に見えたネイが強い熱情を秘めていたように、この老人にもやはり、
語れるに語れぬ、深い物語があるのではないか……と。

コーチ「グヒヒ……ワシははよ帰って隠し撮りしたビデオを見たいんじゃ。筋のショップに売れば、チームの収入にもなるしの」

鈴仙「(いや、やっぱこの人に限っては無いかな……)」

*鈴仙に新必殺シュート(低浮き球)フラグのフラグが立ちました。(経験値:0/20ポイント)

128 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 01:52:15 ID:ASx8Dvhc
<<<12月2週・基礎練習フェイズ>>>

鈴仙「ネイ君からは新必殺シュートの丁度良い着想を得たけれど。実戦レベルにするには、まだまだ時間がかかりそうねぇ……。
    ――リオカップまでで、残されたまともな練習回数は……今日含めて3回程度。
    とりあえず今は基礎能力の向上か、他の技の研究に努めた方が良いのかしら」

今週重点的に鍛える能力を選んで下さい。カッコ内は現在の能力値です。

A:ドリブル(53)  上がりにくい
B:パス(53)    上がりにくい
C:シュート(54)  上がりにくい
D:タックル(52)  普通
E:パスカット(50) 普通
F:ブロック(47)  上がりやすい
G:せりあい(52)  上がりにくい
H:フラグの開発をする。(更に選択)

所持中のフラグ:スルー(15/20)、オフサイドトラップ(18/20)、パスカット(10/20)、
           浮き球シュート(0/20)

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。


129 :森崎名無しさん:2016/02/28(日) 01:55:58 ID:8uR+RXA2
H

130 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 01:56:05 ID:ASx8Dvhc
…と、言ったところで今日の更新はここまでにします。文章を書くのに時間がかかりました…(泣)
そしてすみません、また能力値の伸び方にミスがありました。正しくは、

A:ドリブル(53)  上がりにくい
B:パス(53)    上がりにくい
C:シュート(54)  上がりにくい
D:タックル(52)  上がりにくい
E:パスカット(50) 普通
F:ブロック(47)  上がりやすい
G:せりあい(52)  上がりにくい
H:フラグの開発をする。(更に選択)

です。
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

131 :森崎名無しさん:2016/02/28(日) 08:48:18 ID:EVMmk5+6
H

132 :森崎名無しさん:2016/02/28(日) 11:03:56 ID:???
ん?会話のなかに森崎の話題は出てこなかったのかな?

133 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 16:56:34 ID:ASx8Dvhc
>>132
書いてる時は失念してましたが、全く話題に上がらないのは不自然かもしれないですね…
ゲーム的には変更なしですが、描写として、>>125の一部をこう修正します。

***

――鈴仙は何時の間にか、この少年のペースに巻き込まれていった。
そして、彼に対して悪くない感情を抱き始めている事を、鈴仙は認めざるを得なかった。
場所をビーチパラソルに移し、鈴仙はネイに対し暫くの間語り合った。
自分の出自のこと、幻想郷のこと、永遠亭のこと、中山やパスカルとの出会いのこと、
全幻想郷選抜大会で出会った、森崎を含むライバルたちのこと――。

ネイ「なにっ、モリサキだと! アイツは今、生きているのか!」

鈴仙「……そっちでは、失踪扱いになっているのね。ええ、彼は生きてた。
   ――もっとも、最後の最後に、幻想郷でも失踪しちゃったんだけどね」

ネイ「! ……そ、そうか。しかし、本当に滅茶苦茶な奴だな」

ネイはそう素直な感想を漏らすと、以降は押し黙った。
もう少し森崎について話を深めようと思ったが、
ネイは「……いや、良い。普通に続けてくれ」と制止したため、鈴仙は話を次に進めた。
八雲紫を取り込んだ純狐や、漁夫の利を狙う豊聡耳神子の企みのことや、
それに対抗する、自分達プロジェクト・カウンターハクレイのこと。
最後に、ブラジルに来てから今までの、紆余曲折ばかりの日々のこと……。
その多くは突拍子も無い話だったが、ネイは疑う事なく話を聞いてくれた。

***

…と、言ったところで次レスから少しだけ更新再開します。

134 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 17:02:02 ID:ASx8Dvhc
H:フラグの開発をする。(更に選択)

鈴仙「――色々と構想はあるし。今日は基礎練習よりもその開発に集中しましょう!」

開発したいフラグを選択してください。括弧内は(現在の経験値/回収に必要な経験値)です。

A:スルーフラグを開発する。(15/20)
B:オフサイドトラップフラグを開発する。(18/20)
C:シュート(浮き球)フラグを開発する。(0/20)
D:その他の分野について、フラグを1から新たに開発したい。
  (選択肢の後に開発したい分野を選んでください。例:D シュート)

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*Dを選んだ場合、経験値0/20の状態の、フラグのフラグを習得します。
 (判定結果次第で、一発でフラグを習得あるいは習得&回収する事もあります)

135 :森崎名無しさん:2016/02/28(日) 17:09:11 ID:LPS0WOWU
B

136 :森崎名無しさん:2016/02/28(日) 17:21:15 ID:IoTKCMZw


137 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 17:29:40 ID:ASx8Dvhc
B:オフサイドトラップフラグを開発する。(18/20)

鈴仙「……リオカップでは、個人の実力だけでなく組織戦も大事になる。
    オフサイドトラップに関する知識を、もう少し深めてみる必要があるわね」

鈴仙は図書館に行き、オフサイドトラップに関する実践的知識を深める事にした。

先着1名様で、

★鈴仙のオフサイドトラップ練習→! dice★

と書き込んでください。数値の合計が経験点にプラスされます。(現在18ポイント)


138 :森崎名無しさん:2016/02/28(日) 17:33:20 ID:???
★鈴仙のオフサイドトラップ練習→ 4

139 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:12:37 ID:ASx8Dvhc
★鈴仙のオフサイドトラップ練習→ 4 ★
→4ポイント上昇、フラグ回収!

鈴仙「……うん。元々の下地は幻想郷でも充分やって来たし。
    これだけ勉強出来れば、実際の試合でも使えそうね、『オフサイドトラップ』!」

集中して学習を深めた結果、鈴仙は実践におけるオフサイドトラップの方法論をマスターした。


*鈴仙がフラグを回収し、スキル・オフサイドトラップ(常時発動、縦パスを1/2でオフサイドに出来る)を習得しました。

140 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:14:07 ID:ASx8Dvhc
<<<12月2週・イベントフェイズ>>>
【黄昏の隠者】
〜コリンチャンス・クラブハウス(という名の場末のバー)〜

荒くれ「うおーい、お嬢ちゃん。もう一杯酒だぁー!」

鈴仙「はいはい、只今お持ちしますから、お待ちくださいねー!」

海水浴の日から数日、鈴仙は相変わらずバニーガールとしての業務に邁進していた。
スラム街のド真ん中にあるここは、意外にも客入りが良く、
土曜日曜の概念も無いその日暮らしの男たちの憩いの場となっていた。
(看板バニーガールへの密かな人気も集客要因となっていることに、鈴仙は気付いていない)

鈴仙「……あの。もし知ってれば教えて欲しいんですけど。
    ここのマスターやってるあの御爺さんって。マジで何者なんですか?」

――そして、そんな客の内常連の男に対して、鈴仙はこう聞いてみた。
ネイとの一件がきっかけ……という訳ではないが、
最初は不可解だらけのコリンチャンスでの生活に慣れて来るうちに、
コーチの過去に対する興味が改めて深まって来た事が大きかった。

鈴仙「いや、これまでも色々ヘンな武勇伝は聞いて来たんですけど、そう言う意味じゃなくて。
    過去に何をしていたとか、どうしてチーム諸共、こんなスラム街に追いやられたか、とか」

荒くれ「……知ってると言えば知ってる。だが、俺は言わんぜ」

……が、鉄製のマスクで素顔を隠した、この恐らく中年の荒くれは、
頑として首を縦に振らなかった。

141 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:15:48 ID:ASx8Dvhc
鈴仙「ど、どうしてですか」

荒くれ「それが、ここスラム街の掟だからさ。俺達はここに来た奴らの過去について、
     素性を探らない。その代わり、こっちも色々と他人から詮索されない」

鈴仙「そ、そんな。……お酒、コッソリサービスしちゃいますから。ね?」

可愛らしく手をもじもじさせて、鈴仙なりに頑張って男に媚びを売ってみたが、
それでもその荒くれの男は動じない。

荒くれ「……ここらに居る奴らはな。皆後ろめたい過去を持っているんだ。
     それを聞きだして咎める事は、この街じゃあスリや喧嘩、強盗以上の大罪。
     誰もが皆、お嬢ちゃんみたくキレイな訳じゃないのさ」

鈴仙「…………」

――そして、彼はそれ以上この問いかけに対して答える事は無かった。
また、他の客たちに聞いても回答は同じだった。「教えるのは流儀に反する」……と。

コーチ「おい、お嬢ちゃん! 支給紙と袋を持って来てくれ! ぶっ倒れちまった!」

鈴仙「あらら……。――はいはい、どのお客さんですか!?」

コーチ「おお、この客じゃぞ。ワシは打撲の跡が無いか探すから、お前さんは奥から生食でも取って来てくれい」

鈴仙「はいはい、生食ですね。まさか点滴は要らないですよね?」

コーチ「設備が無いしの。じゃがまぁ、アレストになった場合に備えて、ボスミンも用意するんじゃぞ……グヒヒ。
     こんなトコに救急車がすぐに来るとは思えんからな、念の為じゃ」

鈴仙「はーい(はぁーあ。永遠亭を思い出すなぁ……アレ?)」

142 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:17:25 ID:ASx8Dvhc
そんな中、客が倒れたとかで珍しく真面目な顔をしているコーチの命令を淡々と聞きこなし、
引き出しにある薬剤棚にドサリと積まれていたサッカー雑誌『リオサッカー』を放り投げ――。

鈴仙「(……いや。いやいや。今のおかしく無かった? なんでコーチみたいな人から、
    アレスト(心停止)だのボスミン(アドレナリン製剤)だのみたいな単語がポンポン飛び出すのよ!?)」

……今のさり気ない会話を経て、何となく芽生えた鈴仙の疑念はますます深まって。

鈴仙「(……もしもスラム街の人が教えてくれないなら。
    私が、自分から知って居そうな人を探して、聞き出すしかないのかしら。
    ――実際、私も『そうした筋』の人間(?)に対して、コネが無い訳じゃないし)」

そして――。


*****


〜サンパウロ・ケイニチ新聞社 雑誌部〜

鈴仙「……あの。すみません。主任記者のアヤソフィア・シェマリーさんとの面会の件ですが」

受付「ああ……はい。レイセンさんですね。承っております。応接室へお進みください」

翌日。鈴仙は夕べ抱いた思いを実行に移した。
探し物 のバイトに行くふりをして、以前貰った名刺を参考に大手新聞社の一セクションへと向かい、
そこで事前にアポイントメントを取っておいた人物との面会を果たした。

143 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:20:20 ID:ASx8Dvhc
アヤソフィア「……あやや。まさか貴女からこっちに来て下さるとはね。
        てっきり、私、嫌われているモンかと思ってましたから」

鈴仙「今だって嫌いよ。こないだは滅茶苦茶書いてくれたじゃない」

アヤソフィア「ああ……。あの少女Uの記事でしたっけ。まぁ、あれにはですね。
        私の方も社としての意向ですとか、読者ウケとか、色んな要素がありましてね……」

あの酒と煙草狂いの助平コーチの、凋落というレベルを超えて崩壊した名門チームの、
その正体を探るべく、鈴仙はアヤソフィア……と名乗る、幻想郷の某天狗に良く似た女性記者の下へと向かった。
過去の幻想郷での付き合いからして、鈴仙は彼女に好意は持っていなかったが、
それは彼女も同じだったらしく、

アヤソフィア「……で。どうしたんですかな。何か私から聞きだしたい情報があるとか?」

――と、互いを懐かしむ雑談も無く、営業的な軽薄な笑顔のみを残して、
単刀直入に鈴仙に対してこう聞いて来た。

鈴仙「……何故、コリンチャンスはあんなボロチームなの。過去に一体何があったの?
    そして、あんなボロチームのスタッフとして在籍するあの老人は、一体何者なの」

アヤソフィア「んー……。成程。鈴仙さん、あんた、あのチームに一月以上居ながら、
        そんな事も知らなかったんですねぇ。その程度でしたら、ある程度の概略は話せますよ」

鈴仙「――意外ね。何か取引でも持ち掛けて来るとでも思ったけれど」

アヤソフィア「失礼ですね。私だって、取引する相手と状況は判断しますよ。
        今は精々、恩を売っておけば充分だと判断しただけです」

アヤソフィアは鈴仙に対して事務的にそう言うと、「ちょっと待っててくださいね」と応接間を去った。
それから数分後、黒羽色のスーツを鮮やかに着こなした彼女は、
過去の新聞記事のコピーを手に持ち現れた。

144 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:22:28 ID:ASx8Dvhc
アヤソフィア「……これは今から……およそ1年前の記事ですかね。
        コリンチャンスの凋落と言えば、この記事が分かり易いかと」

鈴仙はアヤソフィアが差し出した一枚の記事を読む。
そこには、こう書いてあった。

鈴仙「『コリンチャンス、実質上の解散 政府命令により資産の9割を没収』……?」

アヤソフィア「――表向きには、チームの監督が不祥事を起こした事が原因となっています。
        当然、この時点でコリンチャンスは最盛期程でないにせよ名門チームだったので、
        反対運動は起きました。……が、これについて新聞社はウチ含めて誰も取り上げてません」

鈴仙「ど、どうしてよ!」

アヤソフィア「鈴仙さんもご存じのとおり、ブラジルは今、南米一の大都市へと成長しました。
        しかし、その為に彼らは、相当な無茶をしています。
        軍部を用いて議会を形骸化させ、自身に不都合な意見を握りつぶし。
        一部の官僚が、強力な政治を推し進めていく……。それが、今のブラジルという国なんですよ。
        ――ま、いわゆる『開発独裁』やら『官僚的権威主義』ってヤツですな」

鈴仙「た、確かにそういう文系的な話は、もっか医学系な私には音沙汰だけどさ。
    ――そんな話と、コリンチャンスの崩壊とが、どう関係するって言うのよ!」

アヤソフィア「はいはい。そう聞くのは分かっていましたよ。
        ブラジルの強権的な政治体制と、サッカーチーム・コリンチャンスの崩壊。
        この二つを結びつけるのが、……ズバリ、あのコーチさんの過去に潜んでいるとしたら、どうですか?」

アヤソフィアはそう言って、二枚目の新聞記事を取り出した。
それは先程の記事と比べると、少しだけ古い印象を受けた。
そこには、こう書いてあった。

145 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:24:41 ID:ASx8Dvhc
鈴仙「『SCコリンチャンス・パウリスタ ブラジル選手権連覇 ドトール監督の名采配が光る』……?」

それは一見無関係な記事であるように思えた。
数年前、コリンチャンスがブラジル全国選手権に優勝し、
その時の監督は過去のコリンチャンスの名選手で、黄金時代を築き上げた人物であり、
今はこうして連覇を遂げ、監督してもその人気を爆発させつつあると言う内容であったが――。

鈴仙「この記事が一体どうして――って、あれっ!?」

鈴仙は記事を見て驚いた。
……いや、正確には記事にある写真を見て驚いた。

鈴仙「こ、この人って。もしかして……!」

アヤソフィアは鈴仙の推測を裏付けるように頷いた。

アヤソフィア「そうです。あのおじいちゃん――いえ、そう見えるだけで、実はそこまで高齢ではないのですが
        ――は、正真正銘この人です。」

鈴仙「う、ウソ……でしょう!?」

その写真の人物は、髪は黒く老け込んだ印象こそ無かったものの。
確かに、鈴仙が良く知るあの老人と酷似していた。

アヤソフィア「本名はヒポクラテス・ソウザ・ヴィエイラ・ジ・オリヴェイラでしたが、相性はもっぱらドトールでした。
        あ、ドトールとはポルトガル語で、日本語にすると医者って意味です。
        実際、この監督さんは医師免許を持っていて、サンパウロの市民病院の院長先生と、
        コリンチャンスの監督兼コーチを両方務めていたらしいですな。
        いやぁ。日ごろは医師として弱き市民の力になりつつ、ハレの舞台では名選手、名監督として活躍するとは。
        最盛期の彼の人気は、さぞかし凄かった事でしょう。……それこそ、政府にすらマークされる位にね」

146 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:27:24 ID:ASx8Dvhc
鈴仙「どうして……!? どうして、そんな人が……!?」

アヤソフィア「気になりますか、気になりますよねぇ! ですが、ここからが中々面白い。
        三枚目の記事ですね。これが彼の失脚。引いてはコリンチャンスの崩壊に繋がったとされており
        ――って、あやや。鈴仙さーん?」

鈴仙はアヤソフィアの説明を聞く事すらまどろっこしくなり、思わず新聞社を飛び出していた。
残されたアヤソフィアは、そんな鈴仙の真っ直ぐな背中を見て、こう呟いた。

アヤソフィア「――本当に真っ直ぐで暢気な奴ね。
        ……どっかの橋姫じゃないけれど。腹立たしくなる位、妬ましいわ」


*****


〜コリンチャンス・クラブハウス(という名のバー)〜

鈴仙「こ、コーチ! コーチったら! どうして今まで、そんな凄い事隠してたんですか!」

コーチ「グヒヒ……グヒ? 何の事かな? というかお前さん、バイトはどうしたい」

鈴仙はアヤソフィアに礼を告げる事も無く、即刻にコーチが寝ているクラブハウスへと踏み込んだ。
コーチは相も変わらず昼から酒を呷っていたが、鈴仙の姿を見るやいなやそう言って顔を険しくした。

鈴仙「そんな事どうでも良いです。私はコーチから直接話を聞きたいんです。
    コーチ。私は貴方が名選手であり名監督であり、しかも名医だった事を知りました!
    ですが今まで貴方はずっと、それを隠して、ここで浮浪者の如く生活していた!
    一体どうしてなんですか!?」

147 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:28:53 ID:ASx8Dvhc
コーチ「グフ。グヒ。グヒヒ……ヒィ」

コーチは気持ち悪く笑いながら、再び酒を喇叭飲みした。

コーチ「……それがどうしたい。お前さんは、ワシの過去を知って、何をしたい」

鈴仙「何をって。そりゃあ、コーチングとかをお願いしたいですよ!
    往年の名選手のサッカーを吸収して、リオカップに優勝して……!」

熱っぽく言う鈴仙に対し、コーチの瞳は濁っていく。

コーチ「……リオカップに優勝して、何をしたい」

鈴仙「え? ……そ、そうしたら、もっと強くなって……!
    新チームを。リトルウイングズを率いて、幻想スーパーJr.ユース大会に優勝するんですよ!」

コーチ「優勝して、どうする。最強になりたいのか」

鈴仙「え、ぇっと……?」

コーチはひたすら、鈴仙の話を聞いてその内容について訊き返す事しかしなかった。
鈴仙は哲学的なその問いかけに悩み……。

鈴仙「……。サッカーで、世界を平和にするためです!」

そして、その最適解として、鈴仙はこう言った。
実際に鈴仙は永琳にそう懇願されていたため、間違いでないと思った。
しかし、この答えに対して、これまで濁った眼でグヒグヒ頷くしかしなかったコーチが豹変した。

148 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:31:52 ID:ASx8Dvhc


             コーチ「……ふざけるな! サッカーで世界が平和になる訳がないッ!」

                           鈴仙「!?」


その瞬間、コーチは若返ったかのように大きくなり、それから鋭い怒声を上げた。
しかし、ビクリとその身を震わせていると彼の背丈はみるみる縮み、
再び鈴仙がコーチを見ると、普段の無気力な老人へと戻っていた。

コーチ「……ゴホ、ゴホッゴホッ! ……すまんの。急に怒鳴ったりして。
     ――謝金の件もあるし、魅魔さんからの強い要望があるから、お前さんを追い出したりはせんよ。
     じゃがの。……『サッカーで世界平和』という単語を聞いて、昔を思い出してイライラしちまった。
     昔、そんなサッカーギャグ漫画の登場人物みたいな事を言っとる、糞馬鹿モンがおっての。
     ほんに、ほんに悪かった。……グヒ。グヒヒ」

モミモミ……

鈴仙「……悪かったと思っているなら、早速お尻を触るのは止めて下さい」

――果たして鈴仙は、コリンチャンスとこのコーチに対する謎の多くを解き明かした。
コリンチャンスは間違い無く過去の名門チームであり、
このコーチは間違い無く名門チームの名選手であり名監督だった。
……そして、恐らく、彼の存在が仇となってコリンチャンスは崩壊した。
しかし一方で、鈴仙は未だこの老人の内心について分かっていない。
彼が一体、過去にどのような過ちを犯したのか。

鈴仙「(――まさか。あのヒトも昔は熱血で、サッカーで世界平和を目指していたとか……は、無いわよねぇ)」

149 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:34:48 ID:ASx8Dvhc
コーチはますます老け込んだように小さく縮まっている。

「……ここらに居る奴らはな。皆後ろめたい過去を持っているんだ。
 それを聞きだして咎める事は、この街じゃあスリや喧嘩、強盗以上の大罪。
 誰もが皆、お嬢ちゃんみたくキレイな訳じゃないのさ」

昨夜、客の一人である荒くれが鈴仙にこう言った事を思い出し、鈴仙は少し後悔する。
しかし同時に、鈴仙はコーチの過去をどうしてももっと知りたいと思った。
それは、これからのリオカップを勝ち抜くためには、
あのコーチの全面的な協力が必要不可欠だと感じていた事もあったし。

鈴仙「(……私だって。過去に苦しんでいたけれど、それを中山さんとか皆に助けて貰ったんだから。
    勿論、私なんかの悩みとあの人の悩みは、比べものにはならないかもしれないけれど……。
    ――だけど、ここで何とかするのがキャプテンの役目……よね!)」

――同時に、鈴仙は純粋に助けてあげたいと思っていた。
かつて、自分があの老人の如く過去に押し悩み、しかし仲間に助けられたように。
烏滸がましい事であったとしても、それこそが自分の義務であると、鈴仙は信じて疑わなかった。


*コーチの素性がある程度明らかになりました。

150 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:37:55 ID:ASx8Dvhc
<<<12月3週・基礎練習フェイズ>>>

鈴仙「……コーチの過去も気になるけれど。私自身の練習もきちんとしないとね!
    リオカップは1月1週から開催だし、もう時間も無い。
    勿論、大会が始まってからも練習のチャンスはあるでしょうけど、 
    ここで少しでも底上げをしておいて、損は無い筈よ!」

今週重点的に鍛える能力を選んで下さい。カッコ内は現在の能力値です。

A:ドリブル(53)  上がりにくい
B:パス(53)    上がりにくい
C:シュート(54)  上がりにくい
D:タックル(52)  上がりにくい
E:パスカット(50) 普通
F:ブロック(47)  上がりやすい
G:せりあい(52)  上がりにくい
H:フラグの開発をする。(更に選択)

所持中のフラグ:スルー(15/20)、パスカット(10/20)、浮き球シュート(0/20)


先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

151 :森崎名無しさん:2016/02/28(日) 23:39:16 ID:EVMmk5+6
E

152 :森崎名無しさん:2016/02/28(日) 23:41:41 ID:TgpqLM6U


153 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/28(日) 23:44:56 ID:ASx8Dvhc
E:パスカット(50) 普通

鈴仙「……少なくとも第1回戦は、私が攻守両面で活躍しないといけないし。
    ここはまだ低い守備能力も鍛えていきましょう!」

鈴仙はスラム街の荒くれの力を借りて、パスカットの練習を行った。

先着1名様で、

★鈴仙のパスカット練習→! card★

と書き込んでください。数値・マークで分岐します。

JOKER→+2&必殺フラグ習得!(フラグがある場合は回収)
13→+2!
2〜12→+1!
1→効果が無かった。

154 :森崎名無しさん:2016/02/28(日) 23:51:29 ID:???
★鈴仙のパスカット練習→ スペードA

155 :森崎名無しさん:2016/02/29(月) 00:05:52 ID:???
うーむ、ここ最近の引きが悪いなぁ。なんだか嫌な流れだ

156 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/29(月) 00:11:22 ID:???
★鈴仙のパスカット練習→ スペードA ★
1→効果が無かった。

ポーン、ポーン……スカッ!

鈴仙「あ、あれっ」

荒くれ「おーい、お嬢ちゃん。ちょっと集中が足りんのじゃないかい?」

やる気はあっても空回りした鈴仙のパスカット練習は、残念ながら失敗に終わった。


*特に何も起きませんでした。

157 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/29(月) 00:26:33 ID:???
…と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
明日は7ターン目のイベントをやっていきます。
恐らく、今週中にはリオカップ第一回戦(グレミオ戦の予定)に入れると思います。
>>155
ここ最近呪われたかのような引きですね…
試合では挽回してくれると信じてます。

それでは、本日もお疲れ様でした。

158 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/01(火) 00:49:12 ID:???
こんばんは。帰りが遅くなりましたが更新します。
――――――――――――――――――――――
<<<12月3週・イベントフェイズ>>>
【コリンチャンスの過去】

鈴仙「……」

鈴仙は先日の事をまだ考えていた。

鈴仙「(――あのエロスケベコーチは、実は過去はコリンチャンスの名監督だったこと。
     だけどその時、何らかの事件が原因で、コリンチャンスは失脚し、
     今のボロボロなチームになった……。ここまでは、分かったけれど)」

その内容は当然、コリンチャンスに関する過去について。
スラム街の荒くれ達は他人の過去を語ろうとしないし、
当事者であるコーチは押し黙り、ただフゴフゴと鈴仙の尻を揉むしかしない為、
鈴仙は今、 緊張 のバイトを体よく切り上げて、独力で過去を調べ上げようとしていた、が……。

鈴仙「なーんにも、分かりませんっ!」

お金が無いため雑誌が買えず、市内で人に聞き込むにも、
兎耳を垂らした少女に関わりたがるのは、職質の警察とナンパ目当ての男のみ。
最終的には市立図書館で過去の新聞を読み漁る事にしたものの……。
外界のあまりの情報量に辟易として、新聞の山でとうとうリタイア宣言をしてしまった。

鈴仙「……やっぱり、誰かに聞き込みをした方が良いのかしら。
    私にだって、知り合いが居ない訳じゃないんだし」

うーんと背伸びをしながら、鈴仙は再びに聞き込みに回る事を考えた。
ただし、さっきのようにただ虱潰しに聞くのではない。
知り合いを当たってみよう……と思って。鈴仙はぼうっと考え始めた。

159 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/01(火) 00:51:26 ID:e1tLOJ9+
鈴仙「(一番情報を持ってそうなのは、射命丸……じゃなくて、アヤソフィアでしょうね。
     そもそも、一番最初に私に情報を教えてくれたのは、あいつなんだから。

     ……でも、こないだも慌てて駆け出しちゃったから、何となく会い辛いわね……。
     次に情報がありそうなのは、ブラジルでずっとサッカーをやってるあのナンパ男――ネイ君ね。
     いけすかない所はあるけれど、彼なら、力になってくれる……かもしんないわ。

     他に聞けそうなのは、あのサンパウロの試合で会った、妖夢の事を慕っていそうな新田君かしら。
     ただ、彼も正直私とどっこいどっこいな感じだから、正直、あまり頼りにはならなさそう……)」

――こう考えてみると、鈴仙の交友関係は広いようで広くなかった気もするが。
……兎に角、このままでは埒が明かないと、鈴仙は次に取るべき行動を検討した。
そして、その結果――。

A:新田に聞き込みをしてみる。(成功率:小)
B:ネイに聞き込みをしてみる。(成功率:中)
C:アヤソフィアに聞き込みをしてみる。(成功率:大)
D:このまま図書館で調べる。(判定により上下。失敗する事もあり)
E:他にあてを考える。(自由に聞きたい相手を選んでください 例:E ロベルト)

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*情報収集が成功した場合、この直後のイベントでの鈴仙の成長量が増えます。
 (失敗してもイベント自体は発生します)
*成功率が低いキャラに接触した場合でも、そのキャラとの交友を深める事ができ、
 場合によっては今後有用なイベントも発生するため、全くの損ではありません。

160 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/01(火) 00:53:16 ID:???
…と、言ったところで短いですが今日の更新はここまでにします。
本日もお疲れ様でした。

161 :森崎名無しさん:2016/03/01(火) 05:13:24 ID:qfQAiiDM
B

162 :森崎名無しさん:2016/03/01(火) 06:49:24 ID:rqqhKY1U
D

163 :森崎名無しさん:2016/03/01(火) 09:34:12 ID:Ls2HXYJQ
B

164 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/02(水) 00:28:26 ID:9AohjI4s
B:ネイに聞き込みをしてみる。(成功率:中)

鈴仙「――こっちも、あんまり聞きたくない気もするけど……」

コリンチャンスの過去について、ある人物に対する聞き込みを行うべく、
鈴仙は図書館を出て、パルメイラスの練習場へと向かった。

〜パルメイラス・クラブ練習場〜

女性A「キャー! ネイくーん!」

女性B「キャー、キャー! 今私の方見たー!」

女性C「あ! 今こっち来るみたいよ! ねえ、ネイ君がこっちに来る!」

鈴仙「(――っち。やかましい女の子達ね。でも、お蔭で所在が丸わかりだわ……)」

その人物――ネイは、すぐに見つかった。
当初からの評判通り、女好きで女性ファンも多い彼は練習を早々に切り上げ、
取り巻きの女の子達との『ファンサービス』を楽しんでいた。

ネイ「ヘーイ、皆。今日も応援に来てくれてありがとう! 愛してるよ!」

女性A「キャーッ! 私も愛してるー!」

女性B「抱いてー! むしろ抱かせてー!」

女性C「ちょっとアンタ! ネイは私だけのものよ!」

ネイ「アハハ……。俺は誰のものでも無いよ。
   だって、俺が誰かのものになったら、皆のうちの誰かを泣かせちゃうからね?
   俺は、皆を等しく、平等に愛したいのさ!」

165 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/02(水) 00:29:27 ID:9AohjI4s
女性「「「キャーーーッ! ネイくん優しーい!」」」

鈴仙「(皆を等しく平等に愛したいなら、ナンパなんてするなってーのよ。
    しかし、こりゃあちょっと……何と言うか、話辛いわね。心理的にも、物理的にも)」

練習場にある選手との交流スペースにネイは立っていた。
そしてそれを囲むのは、若くて最近風のオシャレな少女が、ひとり、ふたり、さんにん……。
十を超えたあたりで、数えるのが馬鹿らしくなった。
一体どうしたものか、ファンのフリでもして無理やり突っ込もうかなどと鈴仙は考えていると。

ネイ「………!」

カリ、カリカリ……ポーンッ!

鈴仙「……え!?」

ネイは女性ファンに絡まれながら、器用にも何か紙に文字を描き、鈴仙の方へと投げつけて来た。
そこには、「1時間後、選手寮のロビーで」と走り書きで書いてある。
どういう思惑かは置いといて、ネイは自分から鈴仙に対して接触を持ちかけた格好となる。

鈴仙「(……でも、ここはノるしかないんだけどさ)」

鈴仙は練習場の傍にあるパルメイラスの若手選手寮のロビーへと向かった。
そして小一時間後……。

166 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/02(水) 00:32:20 ID:9AohjI4s
〜パルメイラス・選手寮ロビー〜

ネイ「――やあ。まさか君の方から会いに来てくれるなんて嬉しいよ」

鈴仙「勘違いしないで。そんなんじゃないわ。私はただ、情報収集に来ただけよ」

嫌らしいまでに優しげな笑みを浮かべるネイ。
恐らくこれで数多の頭が弱い女を落として来たのだろうが、
自分は違うぞと言わんばかりに、鈴仙はつっけんどんと答えた。

ネイ「くーっ。その『自分は他の頭が弱い女とは違うのよ』って思ってそうな顔も可愛いね。
   そうだ、今からパルメイラスに来ないかい? 大丈夫、君ならオルヘスよりは強いのは確かだからさ」

鈴仙「ど、どうしてわかっ……(――とか、言ってる場合じゃないわ。
    このままだと、本当に彼のペースに流されちゃう! 早い所、私の本題を伝えないと……)」

図星を突かれて驚く仕草を無理やり抑え、
鈴仙は今自分が探っている内容についてネイに伝えた。

鈴仙「あのね、今日私が来た理由はさっきも言ったとおり、貴方から情報を得るためなの。
    具体的には……」

つまり、コリンチャンスの過去の栄光と凋落。そしてそれに大きく関わっていると言う、
あの今や老いぼれたコーチ兼監督を包む謎の真相。
果たして一般市民でしかないネイに、こんな事を聞いても分かるのかという不安が
今更になって湧いて来たが、しかし少なくとも、彼は鈴仙以上にブラジルに詳しい筈だ。

167 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/02(水) 00:33:34 ID:9AohjI4s
ネイ「ふーん。そうだな……」

多少の期待と多くの不安の中、ネイはこう語りだした。

先着1名様で、

★ネイの回答→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→エベルトン「おい貴様ァ! 練習サボってナンパとは良い度胸だな!」ネイ「か、監督!」
ダイヤ・ハート・スペード→ネイ「そうだな。……コネが無い訳でもないし、調べてみようかな」
クラブ→ネイ「悪いね。政治ニュースには詳しくないんだ」
クラブA→女性「あんた何ネイ君と喋ってるの!? 死ね!」チャキッ! 鈴仙、良い船になる。

168 :森崎名無しさん:2016/03/02(水) 00:35:55 ID:???
★ネイの回答→ JOKER

169 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/02(水) 00:39:47 ID:???
JOKERが出た!…と、言った所で今日は短いですがここまでです。
今回のJOKERは鈴仙の成長的な意味で大きいかもしれません。
それでは、本日もお疲れ様でした。

170 :森崎名無しさん:2016/03/02(水) 00:51:39 ID:???
練習の帳尻合わせが来たな

171 :森崎名無しさん:2016/03/02(水) 01:40:46 ID:???
乙です
カワイコちゃんに甘いとはいえ、結構ネイは協力的で良かった
リオカップ前に会えたのは中々の幸運ですね、逆に運が人脈に片寄り過ぎてますけど

172 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 00:53:42 ID:???
すみません、時間が足りず文章だけですが、更新再開します。
>>170
これで多分、リオカップは充分に戦えるようになったと思います。
>>171
乙ありがとうございます。
人脈については今後のストーリー面は勿論、ゲーム面でも活かせるようにしたいですね。

173 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 00:54:45 ID:???
★ネイの回答→ JOKER ★
JOKER→エベルトン「おい貴様ァ! 練習サボってナンパとは良い度胸だな!」ネイ「か、監督!」

ネイ「――ねぇ、君。最近サンパウロに出来た美味いコーヒー屋の事、知ってるかい?」

鈴仙「……はぁ?」

そして鈴仙の期待に反し、ネイは暫く何も語らなかった。
いや、正確には彼はロビーに並んだソファに座り、
延々と鈴仙にサンパウロ市内のお洒落な喫茶店や雑貨店、洋服屋などの案内をしていた。
それは多くの女子ならば垂涎ものだったのかもしれないが、少なくとも鈴仙には良く分からなかった。

鈴仙「――私は、そんな事を聞きに来たんじゃないって。さっきも言ったでしょう!」

いかにも女性をナンパする事しか考えていない彼の発言に、
鈴仙はいよいよ我慢の限界と机をバンと叩いて立ち上がる。
それには流石のネイも慌てたらしく、優男然とした表情を崩して、

ネイ「ああ……いや、すまない。君があんまりにも可愛いから。ついつい何時もの癖が出ちゃって」

鈴仙「か、可愛いですって」

そんな単語、中山さんやパスカル君は一言たりとも言ってくれなかったなぁ…
とか思って、内心満更でも無くないのを隠しつつ、鈴仙はもう一度繰り返した。

鈴仙「私はね。真実を知りたいのよ。謎の凋落を遂げた名門チーム・コリンチャンス。
   その全盛期を支えたヒーロー・ドトール監督に隠された過去!
   私は決して、あんたの女になるために態々高い電車賃払ってここまで来てないの!」

174 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 00:56:40 ID:???
ネイ「……………」

鈴仙の真摯な言葉に、ネイは言葉を詰まらせた。
てっきり別のナンパ文句なり弁解なりがひょいと出てくると思ったのに、
まるで年相応の少年らしく、彼は鈴仙の目をじっと見つめて呆けている。

鈴仙「ど、どうしたのよ。なんかそんな風になったら、私が悪い奴みたいじゃん」

今度は罪悪感を覚えた鈴仙が慌てる番だった。

ネイ「……素敵だ」

しかしそんな鈴仙を尻目に、ネイはますます症状を悪化させていた。
そしてそれは、鈴仙をますます慌てさせる羽目になった。

ネイ「――正直、この前のビーチで会った時から、君は何か違う。
   ……そう思っていたし。それで今日もこうして話す機会を設けたかったのだけれど。
   俺はどうも、君に本気で惚れちまったみたいだ」

鈴仙「……ど、どうせそれも含めてナンパの定番フレーズなんでしょ。
   遊びっぽいポーズから、急に真面目ぶっても遅いんだからね」

ネイ「そんな事ない。俺はマジだ。……故郷に彼氏とかは居るのかい?」

鈴仙「ど、どーせいないわよ。私、男の人とそういうのって何かイヤだし」

ネイ「それなら、俺が教えてあげるよ。ああ、絶対に君を楽しませてあげるさ」

ネイは鈴仙の手を取った。鈴仙は背筋がぞわっとした。
ネイに対して嫌悪感を覚えているというよりは、自分が異性とこうなる事について、慣れていないし嫌だった。

175 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 00:57:56 ID:???
鈴仙「(ど、どどど……どうすればいいの、私!?)」

少女マンガのヒロインみたいに目をチカチカさせながら、
生理的嫌悪感の中に入り混じる、そこはかとないロマンチックに混乱していると――。

??「おいコラァ! 練習の時間はまだ終わっていねぇぞ、そこのエロ猿ゥ!」

ネイ「――ヤベっ」

……助け船は、ロビーの玄関から怒声と共にやって来た。

??「ネイ、テメー。そんなに交尾の練習がしたけりゃ、俺がサンパウロ一の発展場を教えてやるよ。
   病気になるまでやり放題だぜ。どうだ、良いだろう」

下品な声、下品な台詞、いかつい顔立ちにゴツゴツとした身体。
およそ地上の穢れを体現したような男が、そう大声でがなり立てると、
流石のネイも鈴仙へのアプローチを諦め、軍人の如くびしっと男の前に立ち、

ネイ「……申し訳ないです、サー」

しょんぼりとそう溜息を吐きながら言った。
しかし、その男は依然その語気を弱めない。

??「家畜風情が、今更謝っても遅い事を学習しやがれェッ! 人間モドキが粋がるんじゃねぇぞ!
    どうしても申し訳ないと思うなら、今からでも練習に戻れ!」

ネイ「――イエス、サー」

ネイはやれやれと肩を竦めながら、鈴仙の方を未練ありげに一瞥して退場していった。

??「……チッ。アイツらの根性はこんなモンか。たったクソ猿一匹が消えたくらいで、
    いつまで経ってもくすぶり続けやがってよォ……」

176 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 00:59:15 ID:???
ネイが去った後、下品な男は鈴仙の事も無視して、恨みがましくブツブツと呟いている。
突然の急接近から鈴仙を救ったという意味では、確かにこの下品な男は救世主だったが、
よくよく考えると、ネイ以上にヤバい人物が現れたような気もして来た。

鈴仙「あ、あのー。貴方は……?」

しかし、そのまま黙って帰るのも気が引けたので、鈴仙はおずおずと男に対してそう声を掛けるが。

??「――あぁん!? ここは神聖なクラブハウスだ。
    テメェみたいな売女は、存在する事自体烏滸がましいんだよ!
    スラム街のド真ん中で服でも脱いで、ブヒブヒ喘いでろ! メス豚が!」

――男は鈴仙に対して何の配慮も無い罵声を投げつけるのみである。
これならグヒグヒ尻を揉んでくるだけのコーチの方が断然紳士だ。

鈴仙「――私は売女じゃありません。サッカー選手です」

あまりに無配慮な言い方に少しだけカチンと来た鈴仙は、彼に対してこう言い返してやった。

??「あーーん? 誰もテメェの男のタマ転がしの腕なんて聞いちゃいねぇよ。
    貴様みたいな不潔な女は、金輪際二度と『サッカー』の単語を口にするな。豚臭が移る」

下品な男の口は減らないが、鈴仙も毅然とこう返す。

鈴仙「――そっちこそ。女だからと決めつけて、勝手に娼婦扱いするのは、
    紳士としてのマナーに反するんじゃ無いですか?
    私はれっきとした、サッカー選手です。コリンチャンスに所属してます。
    嘘だと思うなら、ブラジルサッカー協会にでも確認してみたらどうですか!」

ここまで言って、男の反撃が不意に怖くなって鈴仙は一旦言葉を止める。
しかし、鈴仙の予想に反して男は、

177 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 01:00:32 ID:???
??「……コリンチャンス、だと……!?」

これまでの横柄な態度を金繰りしてて、突然明らかな動揺を見せた。

??「――おい、女! 貴様、本当にあのチームから来たのか!」

鈴仙「そ、そうですよ!」

鈴仙の肩に掴みかからん勢いで、男は大声でそう訊き返す。
鈴仙もつられて大声で応えるが、そこから先、男は暫く押し黙った。
そして、重苦しく、鈴仙に対してこんな依頼を持ちかけて来た。

??「……頼む。お前が本当にコリンチャンスから来たというのなら。
   ――俺を、そのクラブハウスがある場所へと案内してくれ。いますぐだ!」

鈴仙「……え。えぇ……は、はいっ!」

態度を急変させた男に対し、鈴仙は頷かざるを得なかった。



*****


〜サンパウロ・スラム街〜

――そこから、男は鈴仙に自身の身分とその周辺の事を洗いざらい話してくれた。
男の名はエベルトンと言い、パルメイラスのユース部門の監督をしていること、
現在チームが低迷し、自身の進退もかかっており、機嫌が悪いということ、
そして、ネイやトニーニョ、サトルステギのような中核選手に加え、今は居ない「モリサキ」という男について……。

178 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 01:02:16 ID:???
ベルトン「……俺達のチームにはキャプテンが居た。
       日本人で、クソ生意気な野郎だったが、強い力を持っていた。
       ――力と言っても、腕っぷしじゃねぇ。影響力だ。ヤツはあの小せえ身体で、
       ふぬけたパルメイラスの連中を無理矢理変えやがった。
       ……そして、ある日突然、消えた」

鈴仙「……(森崎はブラジルでも猛威を振るっていたと中山さんから聞いたけど。
    この監督にそこまで言わせるなんて、本当に凄い奴だったのね。……今、どうしてるんだろ)」

……それから、暫くもしない内に、鈴仙とエベルトンはスラム街のド真ん中にある、
ボロボロに古びたバーの玄関へとやって来た。
エベルトンはスラム街のどの荒くれよりも乱暴にドアを開け、乱暴に周囲を見渡して。

エベルトン「……消えたと思ったら、そんな所にいやがったか」

コーチ「……グヒ?」

虫食いだらけのソファに座って煙草をふかしている老人に対し、そう忌々しげに声を掛けた。


エベルトン「……説明してやるよ。コイツは確かに、若き日は選手として、後年は監督として、
       コリンチャンスの栄光時代を築き上げた」

コーチ「……………」

エベルトンは勝手に店の奥から上等そうなピンガを持って来て呷り始めた。
鈴仙は突っ立ったまま、彼の独白を聞き始める。

エベルトン「俺もまた、コリンチャンスの選手で、かつては同年代のFWとして何度もゴールを競い合った。
       もっとも、俺は純粋な点取り屋で、奴は前線でゲームメイクもこなすタイプだったから、
       単純な比較はできなかったが――兎に角、奴は俺の最大の友にして、最大のライバルだったのさ」

179 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 01:03:22 ID:???

コーチ「誰じゃ? お前さんは……ワシはそんないかつい顔なんて、覚えとらんゾイ」

それに対するコーチの反論はあまりに弱弱しい。エベルトンは無視して続けた。

エベルトン「そして、俺の奴に対する羨望は、選手引退後にいよいよ大きくなった。
       サッカー以外は艦船いじり位しか取り得の無かった俺と違い、
       アイツは医師免許を持っていた。その上、高い技術と高潔な精神を持っていた。
       ――俺が落ちぶれて、奴が医師兼監督として輝いたのは、ごく当然の帰結だったな」

エベルトンは既に二本目のピンガに手を着けていた。

エベルトン「しかし、奴には巨大すぎる欠点があったのさ。……そう、欠点だ。
       ――要するにアイツは、あまりに高潔すぎて、理想が高すぎたから。
       コリンチャンスとサンパウロの患者を救うだけじゃ、足りなかったんだ。
       奴が医師とサッカー監督に加え、政治活動にのめり込むのは時間の問題だった」

コーチ「グヒ、グヒヒ……。ぱ、ぱぱぱ、パイオツのカイデーのチャンネーじゃゾイ……グヒヒ……」

エベルトンを尻目に、コーチはお気に入りの雑誌を逆さに開いていた。

エベルトン「『サッカーで世界を変える、私はサッカーで世界を平和にするんだ』
       ……それは、奴の口癖だった。俺は、そんな事をのたまうアイツを笑って見ていた。
       しかし、コリンチャンスが勝ち続け、サンパウロ市の平均寿命が有意に伸び、
       政治活動への賛同者が次第に集まり出してから、多くの者は奴の言葉を信じた。
       『ドトール監督を次の大統領に!』……真顔でそう言うサンパウロ市民は、当時はとても多かった」

180 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 01:04:37 ID:???
コーチ「……おーい、鈴仙。そろそろ晩御飯を作ってくれい。この男を摘みだしての」

鈴仙「…………ごめんなさい。私は、真実を知りたいんです……」

鈴仙は悲痛な声を上げる老人の頼みを黙殺した。

エベルトン「……そして、それを良く思わない者も多く居た。開発独裁、軍事拡張政策をとる現政権だった。
       彼らは、平等論者、軍縮論者のクソ医師を潰す為に、あらゆる手段を執った。
       ――例えば、病院でのどうしようも無い死亡事例を『医療事故』と仕立て上げ、
       警察権力にそれを取り締まらせる方法とかな」

コーチ「………ゴホッ、ゴホッ!」

そして、とうとうコーチは立ち上がった。咳をしながら彼は立ち上がる。
エベルトンは軽蔑した目線で老人を見る。彼は先程自分をこの老人と同年代と言ったが、
やや不摂生ではあるが健康的な中年であるエベルトンと、生きる気力を失った抜け殻のような老人であるコーチが
並んで立つと、鈴仙はそれを到底信じられなかった。

コーチ「……急患での前置胎盤と癒着胎盤の混合ケース。起きる確率と助かる確率は、コンマ1%以下。
     私は手を尽くした。……だが、母子ともに……救えなかった。それは事実だ……」

そして更に信じられない事に、コーチの瞳に理性の光が灯った。
彼はゼイゼイとした声で。しかし、普段のような呆けた印象は全く無い整然とした風にこう言った。
鈴仙が驚き目を見開いていると、彼の口からは更に驚くべき言葉が飛び出した。

181 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 01:06:52 ID:???
コーチ「……君の妻だ。そして……娘だ。……許してくれ、エンリケ」

エベルトンは何も言わなかった。代わりにもう何本目か分からないピンガを飲み干した。

エベルトン「そんな話じゃねぇよ。馬鹿が。……兎に角政府は、不幸な一家の不幸な事故を、
       何とかボンクラ医師のボンクラ医療ミスに仕立てあげ、そして信頼を地の底に叩き落とした。
       ――この辺りが政府の賢い所だ。単に国家反逆罪とかで捕まえても、世間や国際社会の反発を買うからな。
       素人が分かりにくい医療分野の事件にする事で、
       ……兎に角。これでコリンチャンスの栄光は途絶え、政府にとって目障りなコブは消えた。……筈だった」

鈴仙「筈……と、言いますと?」

エベルトン「――コイツの医師としての評判があまりに高すぎた。
       市民は医療ミスを犯したやぶ医者であっても、コイツの診療を受けたいと願ったのさ。
       だから、市民運動に負けた政権は、殺人罪で収監したコイツを死刑や終身刑に出来なかった。
       やがて、コイツは釈放されて戻って来る。……だから、政府は第二の矢を放った。

       つまり、コイツの帰り場所を――コリンチャンスを無理やり潰した。
       資産の九割を没収し、国内大企業にプレゼントした。
       ついでに、根強い支持者・支援者達の多くを、コイツの釈放に合わせて収監するという念の入れっぷりだ。

       そのせいで、サトルステギとかリベ……何とかのような主力選手はチームを離れ、役員もチームを手放し。
       ……最後に残ったのは、この全てを失われた元医師のジジイと、残り資産で建てた場末のバーと、
       そして、僅かなサッカー好きの荒くれだけになった」

コーチ「……ゴホッ。ゴホッ!」

エベルトンは黙り、コーチの咳払いだけが場末のバーに響いた。
鈴仙は立ち尽くすしかできなかった。

182 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 01:10:46 ID:???
――と、言ったところで今日はここまでです。
コーチはオリキャラですが、前でスレに紹介のあったソクラテス選手の逸話を元に、
ロベルトやエベルトンと同年代のキャラクターとして書かせて頂きました。
あと、ネイに聞くと言いつつエベルトンが活躍してますが、
JOKERの副作用でネイの鈴仙への親密度がかなり上がっています。
それでは、本日もお疲れ様でした。

183 :森崎名無しさん:2016/03/03(木) 01:27:56 ID:???
乙でした。

そう言えばコーチもエベルトンもロベルトも激動の時代を生きてきた選手
いや人間だという事に今更ながら気づかされました。
ペレ、カカ、ババ、ガリンシャなど実在のカナリアスターズ達が伝説になったのも
こうした背景による人格的・社会的影響が背景にあるのだろうと、
人物描写について大いに参考となる話と思えました。

184 :森崎名無しさん:2016/03/03(木) 01:34:23 ID:???
そう言えば、コリンチャンスからサトルステギとリベリオが抜けている
という事は、鈴仙が加わってもスタメンは後1人足りない……
という訳で新選手はこの人でしょうか?

★最後のメンバー→! card★

と!後のスペースを埋めて書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→???「君とはどこかで会ったような気がする……」
      鈴仙「(なんだろう、この懐かしくて温かくて愛おしい感じ……)」
ダイヤ→ マーガス 「よろしく」
ハート→ 一条 「よろしく」
スペード→ ドールマン 「よろしく」
クラブ→アリス「や、やっぱりサッカーはフランスよりもブラジルね!」鈴仙「(あっ、ハブられたんだな……)」
クラブA→謎の向日葵仮面「良かれと思って出てきたわ!少し忘れていたかしら?」鈴仙「」

185 :森崎名無しさん:2016/03/03(木) 01:53:37 ID:???
★最後のメンバー→ ダイヤA

乙なのです

186 :森崎名無しさん:2016/03/03(木) 22:12:40 ID:???
>かつては同年代のFWとして何度もゴールを競い合った。
確か元ネタはパルメイラスのGKだったはず……つまりエベルトンも森崎みたいなキチガイGKだった…?

187 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/04(金) 00:30:56 ID:???
>>183
乙ありがとうございます。
実はそこまで考えずノリと妄想で作ってました(爆)
>>184-185
マーガス君は結構心強いですね…
>>185さんは乙ありがとうございます。
>>186
南米版吉良監督というイメージでFWと思いこんでましたが、
元ネタってGKだったんですね…>エベルトン

188 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/04(金) 00:32:16 ID:???
鈴仙「(――コーチはかつて、世界平和という大きな夢を見ていた。
    しかし、その夢は実現を目前として、当時の政治に潰された。
    それどころか、政治は彼の居場所を悉く奪った。
    ……そして、今この人は、呆けた浮浪者を装って、このスラム街でひとりぼっちだ)」

コーチ「……私は、思い上がっていた。自惚れていた。自分なら世界を変える事が出来ると。
     ――だが、その結果が、このクラブチームだ。
     私の理想は叶わぬどころか、逆に私を応援してくれた人達を滅ぼしたのだ。
     ……じゃから。私は――ワシは、もう嫌じゃ。何も考えず、女の子のケツを揉んで生きるんじゃぁ……」

コーチはその言葉を最後に崩れ落ちた。残った右手で鈴仙の尻を揉み続けていなければ、
それはあまりに哀れで悲しい結末だった。
だがしかし、残されたエベルトンはそれを良しとしなかった。

エベルトン「……テメー、まさか諦めてこんな所に居たのか?
       俺はてっきり、今後の復活を狙って潜伏してると信じてたんだがな」

彼はユラリとコーチに近づき、そして、

ガシッ、グッ……!

エベルトン「ふざけるな! そうして逃げられちゃあ、テメエをピッチ上でボコボコにするという、
       この俺様の夢が叶わなくなるじゃねぇか!」

襟を掴んで顔を赤らめ、唾を目いっぱい吐きかけながら、コーチに対してそう激昂してみせた。

エベルトン「俺はあの時、親友のテメエと死んだ妻子を政府に売った!
       その時の金で、俺はスポーツ政界とのコネを作って、お前と同じ監督になった!
       俺はそんな悪魔だから、テメエはそんな俺に倒されるべき聖人であるべきなんだ!」

コーチ「……」

189 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/04(金) 00:33:21 ID:???
支離滅裂な感情の爆発に対しても、コーチはとろんと夢見たような顔立ちで、何も答えない。

コーチ「……無駄だよ。私の物語は、もう終わった。世界を救おうとして、愛すべき人を滅ぼした。
     そんな哀れで滑稽な道化の喜劇の結末は、例え機械じかけの神が出て来ても変わりはしないさ」

エベルトン「て、テメェッ。言わせておけば訳の分からん事をベラベラと……!」

鈴仙「……………」

ひたすらに怒り狂うエベルトン。夢見がちにまどろむコーチ。
その間に立つ鈴仙は、本当に何も出来ないのだろうか。

鈴仙「……だったら」

そう考えるよりも先に、唇が動いていた。それは打算とかを超越した、まさしく感情の爆発に近かった。

鈴仙「だったら。私がコーチの夢を引き継ぎます。
    前に言いましたよね。『私はサッカーで世界を平和にするんだ』……って。
    コーチがもう動かないなら、私が、貴方の代わりに夢を叶えます」

エベルトンからコーチの過去を聞き、それに共感している自分が居た。
鈴仙もまた、幻想郷で傷つく人を見て来たからこそ、自分の力を高めたいと思ったからこそ、
今こうして故郷を離れ、文字通りサッカーで世界を守る為に動いているのだから。

エベルトン「……あん?」

コーチ「――鈴仙……」

エベルトンは疑り深く、コーチは夢から覚めた子どものように、それぞれ鈴仙の方を見つめた。
鈴仙は物怖じせずに続けた。

190 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/04(金) 00:36:10 ID:???
鈴仙「……私は、まだまだ未熟です。多分、昔のコーチ程サッカーは上手くないし、
    医術にしたって、漸く研修医に毛が生えた程度のクラスです。
    だけど。……これまでで磨いて来た、サッカーへの想いは。
    コーチにも、エベルトンさんにも、決して負けないと思います」

その言葉には、絶対の自信があった。
鈴仙には成し遂げたい目標があった。辿りたい栄光があった。
守りたい仲間があった。誇りたい矜持があった。
収めたい戦いがあった。聞かせたい思い出があった。
そして――再び出会いたい、かつて道を違えた友が居た。

コーチ「……私の気持ちは、前と変わらん。サッカーで世界を平和になぞ、できっこない。
     そんな下らん思いでサッカーするなら、金だの栄光だのの為にサッカーする方が、余程健全だ」

コーチはぶっきらぼうに反論した。しかし鈴仙も負けてはいなかった。

鈴仙「――します。勿論、その目的が狂気的《ルナティック》だという事は百も承知です。
    だけど、それでも。それこそが私のやりたい事なんです。
    幻想的な狂気で憎しみを断ち切り、夢のような理想を現実に上書きしてみせる。
    そのためには、私――何があっても挫けない!」

鈴仙の瞳がほのかに赤く煌めいた。それはまさしく狂気の波長だった。
しかし、その狂気に当てられたかのように、瞳を見たコーチは動いた。

コーチ「……ついて来なさい。エベルトン、出来れば君も」

エベルトン「……チッ」

コーチは鈴仙とエベルトンの二人を、市内の広場へと案内した。
そこは正式なサッカーコートでは無いが、通り一遍の運動は出来るようになっていた。

191 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/04(金) 00:48:30 ID:???
コーチ「……鈴仙。私は君に最終調整を行う」

鈴仙「さ、最終調整? まだ何もやってないのにですか?」

コーチ「――そんな事は無い……と、思うよ」

鈴仙「……そうでしょうか。今まで、バイトばっかりで碌な練習すら出来ていなかったのに」

コーチはその中で、初めて鈴仙に対して実践的なコーチングを始めた。
しかしその内容は依然風変りだったため、鈴仙は思わず彼に問いかけると、

コーチ「……私はこれまで、君のお尻を触れる事で、その筋肉の発達具合をチェックして来た。
     そして体幹――君の身体の一番基礎的な部分だ――の状態を見越して、
     色々なアルバイトを行わせた。そして調整した。
     ……だから、今日の一回だけで良い。それで、大きく伸ばせる筈だ」

――コーチは全てを見透かすような目でこう言った。
その超然ぶりは、鈴仙の師・八意永琳に通ずるものがあった。
絶対的な説得を感じた以上、鈴仙は頷くしかなかった。
……何故お尻なのかについては、敢えて突っ込まないでおいた。

コーチ「……もっとも、どこまで開花するかには誤差がある。
     だが、やらずには結果は分かりようが無い。……悪いが、エベルトン。手伝ってはくれないか」

エベルトン「……分かったよ。ここまで来たら最後まで面倒見てやる」

ここで傲慢と傍若無人が服を着ているようなエベルトンが、
鈴仙の調整について協力を呑んだのは、鈴仙にとって意外だった。
そんな表情を察したのかエベルトンは、鈴仙に向かって寂し気にこう呟いた。

エベルトン「……娘が。もし無事に生まれて成長していたら、お前と同じ位だった」

192 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/04(金) 00:51:36 ID:bsK5Zf2s
鈴仙「――えっ?」

エベルトン「――あん? 何寝ぼけてやがるんだ! さっさと練習を始めるぞ、クソガキ!
       わざわざ敵に塩を贈る真似してまで、貴様らに手を貸してやってるんだ。
       手抜きしたらリオカップが始まる前に、テメエをぶっ殺すぞ!」

彼はすぐに前言を無かった事にして、最初に出会った時のような粗暴さを取り戻し。
そして――調整と称した、これまでのブラジル生活を総決算するが如くの大成長が始まった。


先着3名様で、

★コーチの理想→! card★
★鈴仙に引き継がれる思い→! card★
★エベルトンの支援→! dice★

と書き込んでください。数値の合計で分岐します。

31〜→鈴仙に一体何が…? 全能力+3、更に更に…?
26〜30→超進化!!     全能力+2、更に…?
16〜25→進化!        全能力+1、攻撃系or防御系各+1
10〜15→特訓は成功だ!  全能力+1
2〜9→そこそこの成果だった。攻撃系各+1

*攻撃系=ドリブル・パス・シュート・せりあい で、防御系=タックル・パスカット・ブロック・せりあい です。
*マークか数値が一致した場合、判定に+5されます。これらの効果は重複しません。
*合計値が21以上の時、フラグ習得!(分野は選択で決定)
*合計値が26以上の時、必殺技習得!(分野は選択で決定)
*JOKERが出た場合は『ダイヤの15』として扱います。オールマイティにはなりません。
*今回については、特訓時の上昇制限は才レベル限界の57とします。
*イベントに成功しているため、鈴仙の能力値の上昇量(判定テーブル)が良くなっています。

193 :森崎名無しさん:2016/03/04(金) 00:53:02 ID:???
★コーチの理想→ スペード2

194 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/04(金) 00:55:22 ID:???
…と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
本日もお疲れ様でした。

195 :森崎名無しさん:2016/03/04(金) 00:56:06 ID:???
★鈴仙に引き継がれる思い→ ハート3

196 :森崎名無しさん:2016/03/04(金) 00:56:35 ID:???
★鈴仙に引き継がれる思い→ スペードK

197 :森崎名無しさん:2016/03/04(金) 01:00:10 ID:???
★エベルトンの支援→ 3

198 :森崎名無しさん:2016/03/04(金) 01:30:40 ID:???
折角のイベント付き特訓でこの結果とは…上がっただけマシか
まあ監督もこれで立ち直って環境も整ったし、後は試合で覚醒できる事を祈る

199 :森崎名無しさん:2016/03/04(金) 02:19:43 ID:???
どこかのスレでは合計値4をにたような状況で出したやつがいたな

200 :森崎名無しさん:2016/03/04(金) 08:45:34 ID:???
マジにマーガス来てくれないかなぁ
鈴仙がこの様じゃ、得点源もう一人は欲しい

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