キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【希望は】鈴仙奮闘記42【魔界より】

135 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 00:09:37 ID:???
評価基準一覧
突破力:ドリブルとパスを用いた、ボールを前に運ぶ能力。両方上手ければ当然評価は良い。
得点力:地上空中を問わないシュート力。燃費は考慮外とした評価。
ボールカット:タックルとパスカットを使い中盤でボールを奪う能力。便宜上突破力の対義的評価。
ゴール前:ゴール前で何が出来るか、の評価。要はブロックとクリアの上手さ。
スタミナ:読んで字のごとく。技の燃費などは考慮していない。

S:世界屈指。これ以上を求めるのは非現実的。
A:世界トップクラス。ここまで行けば十分に長所と言えるだろう。
B:世界標準クラス。幻想郷ならトップクラスと言えるが、世界で勝つには厳しい。
C:世界下位クラス。幻想郷では標準上位クラスであっても、世界では一山幾ら。
D:世界最下位クラス。幻想郷でも物足りないレベルだろうが、世界では使い物にならない。
E:完全に使い物にならない。お話にならないレベル。

鈴仙「この評価基準は……お師匠様が、全幻想郷選抜大会の時にやってたのと同じだ!」

パチュリー「多分だけど、全く同じじゃないわ。……私は今回、幻想郷の水準じゃなくて、
       世界全体の水準を基礎としてデータを作ったからね。
       いい機会だからハッキリ言うけど、幻想郷のサッカーが外の世界のサッカーより優れてる……ってのは、思い違いも甚だしい。
       むしろ、魔法や妖術を使わず、純粋な技術のみを高めた選手達の方が、
       幻想郷の下手な選手よりも高いセンスを持つと私は考えるわ」

鈴仙「それは……分かります。実際リオカップでも、ブラジルのサッカーレベルの高さを実感しましたから」

パチュリー「多分魅魔達は、そうした思い込みを排除する為にも、私達を海外に派遣したのでしょうね……。
        で、本題に戻るけれど。この評価基準、あんたが昔見た基準よりも、低く評価が出てるかもしんないけれど。
        それはあくまで、基準の平均値が世界に合わせて高くなったからだって事を、最初に付け加えるわね」

そう先に述べてから、パチュリーはページを一枚捲る。1ページ目には、FWの選手の寸評が書かれているようだった。

136 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 00:35:34 ID:???
FW
鈴仙
突破力:B 得点力:S ボールカット:C ゴール前:C スタミナ:S
備考:インビジブルデューパー等の連携技を考慮しない場合、得点力はA相当。
   失明のハンデがあっても充分に強力なFWだが、欲を言えばシュート以外が物足りない?

反町
突破力:B 得点力:B ボールカット:C ゴール前:C スタミナ:A
備考:バランスの取れた優等生FW。パスセンスは並のMF以上だが、パスカット等守備はやや軽い。
   トップ下やSH等としても起用でき、FW陣の中では一番柔軟に使える。秋姉妹との連携にも注目したい。


突破力:C 得点力:A ボールカット:A ゴール前:B スタミナ:A
備考:タックルでボールを刈り取り、強烈なミドルやダイレクトを撃てる典型的CFW。
   突破力にやや不安が残るのが弱点。高いタックル力を生かしてリベロやサイドバックに配置するのも手か。

佳歩
突破力:A 得点力:A ボールカット:C ゴール前:E スタミナ:A
備考:守備がやや軽い反面、FW中随一のドリブル力を誇る他、一対一シュートや強力なダイレクトを持つ。
   鈴仙の最強シュート『真実の友情』のキーにもなっている事も大きい。SHとしての起用も可能。

137 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 00:36:49 ID:???
パチュリー「まずはFWだけど……正直、この面子はかなり贅沢ね。4人いるけれど、
       全員が全員。良い意味で個性があり、それぞれが独自の強みを持っている。
       
       まずは鈴仙、あんた自身だけど……。私が監督だとしたら。失明のハンデがあっても、
       私は貴女を第一のFWに推すわね。理由は勿論、強力な連携シュートよ。
       それだけじゃない。大技は無いけれど、あんたのパスやドリブルはそう悪くないもの。
       FWとして、必要最低限以上の能力は備わっていると思うわ。欲を言えば……
       ポストプレイとかボールカットとか。シュート以外にもう一つ、大きな武器を身に着けて欲しいけどね。

       まずは反町一樹。彼はFWでは鈴仙の次に総合力が高い。
       故に、FWで無くとも前衛であれば、どのポジションに置いても万遍無く輝ける……いや。
       最低限以上のタックル力を有し、パスセンスに優れた彼ならば、ボランチであっても活躍出来るかもしれない。
       シュートの爆発力では他の3人に遅れを取るけれど、この柔軟さは他の3人には無い特徴かしら。
       弱点は、ドリブルがあまり上手くない所と、全体的に中途半端な所かしら。高い水準での中途半端ではあるけど。

       次に寅丸星。彼女はお手本のような優秀なCFWよ。単独で撃てるミドルシュートの爆発力は、
       他の3人の誰よりも優れているし、タックル力の高さもDF顔負けで頼り甲斐があるレベル。
       それこそ、リベロに置いても活躍が見込める程にね。後はダイレクトも優れている。
       弱点は、ボールキープ力がFWにしては今一つなのと、基本的にCFW以外の居場所が無い事だけど。
       ……ドリブルをちょっと鍛えれば、サイドバックに置くのもありかもね。

       総合力では4番手の因幡佳歩だけど、彼女はドリブル力の高さで、他のFW達とは一線を画しているわ。
       永遠亭ルナティックスでも、チームの切り込み隊長として彼女が重宝されてたけれど。
       世界を舞台にしても、その役割は充分担えると思う。しかも、昔と違ってドリブル一芸でなく、
       爆発的な威力のダイレクトシュートも身に着けている。……それと、パスカットも案外上手いから、
       サイドハーフとしても運用できる。弱点はフィジカルの軽さ。そして、ミドルシュートが貧弱な所かしら」

鈴仙「成程……確かに、誰をどう使えば良いか、凄く迷いそうです」

パチュリー「まあ、嬉しい悲鳴ではあるのだけどね。……それはMFも同じよ」

ページを捲る音が聞こえる。意識を凝らしてみると、次のページにはMFの選手の寸評が書かれていた。

138 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 00:41:39 ID:???
MF
パチュリー
突破力:S 得点力:A ボールカット:A ゴール前:B スタミナ:A
備考:世界屈指のレジスタだが、必殺シュートやポストプレイを活かした、FWとしての起用も可。
   弱点のフィジカル不足の解消や、パス・ポストプレイにおける分野に伸びしろがある。

アリスさん
突破力:S 得点力:C ボールカット:A ゴール前:D スタミナ:B
備考:能力的には第二のゲームメイカーやボランチを任せたいが、紆余曲折の結果ドリブルに特化している。
   感性を磨けば、突破力や得点力が更に成長するかも…?

静葉
突破力:A 得点力:D ボールカット:B ゴール前:D スタミナ:B
備考:静謐でテクニカルなドリブルとパスに定評。また、タックルも強く、小粒ながらも
   トップ下・ボランチ・SH・SBに万遍なく適正を持つ。穣子や反町との連携も強い。

てゐ
突破力:A 得点力:C ボールカット:C ゴール前:E スタミナ:B
備考:他の追随を許さない必殺パスや、鈴仙との連携シュートで光る存在。守備面では基礎力不足が露呈しがち?
   ボランチやSHが適正だが、強力な一対一シュートを活かしたWGも可?

139 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 00:46:57 ID:???
パチュリー「まずは私自身だけど……。まだまだ、世界を前にやれる事があると考えているわ。
        ドリブルはあまり伸びしろが無いかもしれないけれど、パスについてはまだまだ発展途上と思ってるし。
        それと……フィジカル不足――喘息を止める魔法・フォトシンセシスの影響なんだけど。
        それの克服も必要ね。それが出来れば、FWとして、ポストプレイヤーにもなれると思ってるわ。
        ……もっとも、豊富なFW陣を前に、私がわざわざFWになる理由は無いかもしれないけどね。

        次はアリスさんね。同じ魔女として認めるわ、彼女は優秀なゲームメイカー……で、あったと。
        一体何が起きたのか知れないけれど、どこかの天パ宜しくドリブルに特化しちゃって……
        ただ、その技術が世界屈指レベルに限りなく近いってのは、本気を出した彼女らしいけどね。
        アリスさんには二つの道があると思うわ。即ち、幻想郷時代の冷静なゲームメイカーと戻るか。
        それとも、独特の感性を磨ききり、爆発的な突破力と得点力を誇るトリックスターに目覚めるか。

        秋静葉。私とアリスさんの影で目立たないけれど。彼女もまた優秀なMFよ。
        ドリブルもパスも上手いし、タックルの腕もチームでは有数クラスで、単体でも中々の物。
        これに加えて妹の穣子や恋人?の反町との連携プレーで強化されるのだからね。
        弱点は得点力が低く、トップ下は任せられないところだけど。お得意の連携を鍛えれば変わるかも。
        『オータムスカイラブ』を攻撃でも活かせれば、彼女達の使い方はガラリと変わると思うわ。

        因幡てゐは総合力ではこの中で劣るけれど……でも、彼女を要らないという奴は居ないでしょうね。
        なんせこいつは、鈴仙の最強シュートの鍵を担っている最重要人物なんだから。
        それを差し引いても、『エンシェントデューパー』の威力は反則的だし、『ロビングシュート』で点も取れる。
        それに、ボールキープにタックルやパスカットも、ある程度はこなせる。概ね理想的なMFと言えるわ。
        ただ……、基礎力の不足は立派な弱点よ。今のままでは、強敵に力負けする機会が増えるわね」

鈴仙「(こうして見ると、パチュリーさんとアリスさんがOMF寄りで、静葉さんとてゐがDMF寄りなのかな。
    ただ、パチュリーさんやアリスさんはFWにもなれるし、てゐがWGになるのも悪くない。
    前のリオカップでも、静葉さんはサイドバックとして、ボールキープに穣子との連携に活躍してたから、
    FWのポジションは流動的になりそうね……)」

パチュリー「……次はDF。ここのポジションが一番数が多くて、五人居るのよね。
       ただこっちは、CB向きが3人にSB向きが2人と、あまりポジションの流動性が無いのが特徴かしら。
       ……じゃ、ページ捲るわね」

140 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 00:48:11 ID:???
DF
慧音
突破力:B 得点力:E ボールカット:S ゴール前:A スタミナ:A
備考:世界屈指に限りなく近いCBとして成長したが、ブロックの大技が無いという大きな欠点がある。
   DFリーダーとしての指揮力も磨きたいと思っているようだが…?

お燐
突破力:B 得点力:D ボールカット:B ゴール前:C スタミナ:C
備考:サイド際に居る場合は、全評価を1ランク上として考える。
   サイド際ならWG、SH、SBどこでも出来る万能選手だが、中央に居ると全てが中途半端。

穣子
突破力:E 得点力:E ボールカット:B ゴール前:A スタミナ:A
備考:中々高水準のCB。静葉や反町との連携があればもっと強くなるが、攻撃力は皆無。
   オータムスカイラブを発展させれば、CB以外の活用法が出て来るかも?

つかさ
突破力:D 得点力:E ボールカット:D ゴール前:S スタミナ:S
備考:シュートをブロックで受け止める事のみに特化した選手。疲労を感じさせないド根性を持つ。
   総合力は低いがブロック力はDF陣トップのため、彼女の存在感は大きい。

ナズーリン
突破力:B 得点力:E ボールカット:B ゴール前:C スタミナ:A
備考:メキシコでドリブルとタックルを大きく鍛えたが、パスカットやブロックもある程度出来るため、
   DFに置いていても決して腐らない。運び屋やタックラーが欲しい時には重宝する。

141 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 00:55:29 ID:???
……と、言ったところで超中途半端ですが、明日があるので今日はここまでにします(汗)
キャプ森本編でも、こうした能力評価があるのってワクワクしませんでしたでしょうか?私はしました。
そんな訳で、すみませんがもう少しだけお付き合い頂ければ幸いです。

今後の予定ですが、

@パチュリーによる現時点での選手の紹介 ←今ココ
 ↓
A魔界着、ちょっとイベントと第四章のスケジュール紹介
 ↓
B紅白戦(モブ選手等を交え、9vs9くらいでやる事を検討中。鈴仙の失明状態の仕様もここで明確化)
 ↓
C練習・自由行動選択開始

……と、言った風に進行したいと思っています。
質問があれば、ネタバレにならない範囲でお答えしたいと思います。
本日もお疲れ様でした。

142 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 23:38:37 ID:???
更新再開します。

今見てみると、能力評価ですがパチュリーとアリスさん(と静葉)の突破力がちょっと過大だったかもです。
パチュリー・アリスさんは突破力A。その二人に一歩劣る静葉は、突破力Bが妥当かと思いました。
パチュリーはパス技を覚える、アリスさんはファンタジスタに覚醒orドリブル技4/4発動orパスもっと強化
くらいが、突破力S相当だと思います。

143 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 23:39:57 ID:???
パチュリー「まあ、選手一人一人の細かい特徴は備考欄を見て貰うとして、なんだけど……。
        さっきも言った通り、DFは各選手の特性がハッキリと分かれているから分かりやすい。
        そして何より、慧音という明確なディフェンスリーダーが存在する事が大きいわね。
        彼女はCBしか出来ないしさせるべきで無いけれど。タックル、パスカット、ブロック、クリア。
        DFとして必要な能力が全て高水準で纏まっているわ」

鈴仙「随分と推しますね……」

パチュリー「まあ、私もイタリアで彼女の成長は見届けているしね。身内びいきがあるのかもしれないけど。
       ただ、ブロックに大技を持たないという点だけは気がかりね。
       少し時間を取って練習すれば、問題なく解決するとは思うけれど……」

パチュリーは一拍置いて、他の選手の特長を雑駁に話し出す。

パチュリー「逆に、慧音以外の4人は小粒揃いになるかしら。
       お燐はちょっと特別な選手ね。サイド限定では頼もしいけれど、中央では並の選手になってしまう。
       彼女だけは唯一、DF以外にもSHやWGとしての起用が可能よ。
       必殺シュートも持っているから、少し鍛えれば、コーナーキックの奇襲とかも出来るようになるかも」

鈴仙「(なんかリオカップだけ見てると、サイドよりも中央の方が頼れそうな気がしたんだけどなぁ……)」

パチュリー「穣子は、慧音を一回り小さくしたようなスイーパーね。ただ、ブロックは現状では慧音を上回って、
       チームNo.2の実力者でもある。ボールキープの弱さで不安は残るけれど、
       静葉や反町を近くに置けば、弱点をフォローしつつ、強力な連携技で守備力を更に高める事が出来る。
       単独でも起用に足り得るけれど、やはり彼女の持ち味は、連携による爆発力でしょうね」

鈴仙「ナズーリンはどうでしょうか。話を聞くに、メキシコでドリブルとタックルを磨いたようですが……」

パチュリー「ナズーリンね。私もあんたが入院してる時、データ測定の為にも一緒に練習したけれど。
        一芸特化という印象はあまり無かったわね。ドリブルとタックルは元々苦手だったんでしょう、
        充分上手いし世界でも上位だとは思うけれど、それぞれ屈指レベルの選手には敵わないでしょうね。
        でも、彼女は元々パスカットやブロックで多彩な技を持っているから、他の分野も広くこなせるわ」

144 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 23:41:14 ID:???
パチュリー「そんな彼女とは逆とも言えるのが、因幡つかさね。彼女の総合力はチームで最下位。
       一応ボールキープやタックルも出来ない事は無いけれど、世界ではほぼ使い物にならない。
       だけど……彼女はことブロックとスタミナにおいて、他の選手の追随を許さない。
       現時点でも決して侮れない選手だし。もしも他の分野も鍛えれば、
       慧音に次ぐ、第二のディフェンスリーダーともなり得るわね」

鈴仙「慧音さんが守備の中心になるとして。CBには連携の穣子と、ブロック特化のつかさ。
    SBには変幻自在のお燐に、広く仕事をこなせるナズーリンが居るって事ですね」

パチュリー「そういう事。選手の格としては慧音が抜きん出ていて、穣子とお燐が続く。
       そして、つかさとナズーリンはその後を追うって感じだけど。
       格の低い選手にもそれぞれの強みがある。決して、足手纏いにはならない筈だわ。
       さて、最後にGKの二人だけど……これも、中々悩ましい二人ね」

パチュリーは次のページを捲る。最後はGKの二人、さとりとにとりの二人の評価が載っていた。

145 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 23:43:18 ID:???
GK
さとり
セーブ力:B 一対一:S 飛び出し:S
備考:シューターがPA内に居る場合は、セーブ力を2ランク上として考える。
   PA内では天下無敵のGKだが、ミドルシュートに滅法弱い。試合に応じて、にとりと使い分ける必要がある。

にとり
セーブ力:A 一対一:A 飛び出し:B
備考:機械の力で高水準なセービングを繰り出せるし、一対一もさとり程ではないが上手い。
   燃費の悪さが最大の弱点のため、前半に使うだけ使いきって、後半はさとりに交代させるという手もある。

パチュリー「PA内での安定感だけを言えば、古明地さとりを選ばない理由は無い。
       PA内で彼女の守るゴールを破れるのは、それこそ、同じく世界屈指の選手しか居ないのだからね。
       ……だからこそ。リオカップ決勝でチェザーレ・ストラットがPA内で彼女からゴールを奪ったのは心底驚いたわ」

鈴仙「(逆にパルメイラスのサトルステギ君あたりは、大分攻めあぐねいていたものねぇ……)」

パチュリー「ただし……。彼女にはミドルシュートに弱いという大きな欠点がある。PA内ギリギリの場所。
       バイタルエリアで放たれたシュートに対しては、彼女の実力は一流半と言ったところ。
       まあ、それでも並のGK以上に強いんだけど。ああ、それと……。不安定な想起技を除けば、燃費が良いのは長所ね」

鈴仙「で。さとりさんとは逆にミドルシュートに強いのが、にとりになるって事でしょうか」

パチュリー「その通り。彼女は古明地さとりに無い大きな武器――いつでも発動できる、爆発的なセービング技を持っている。
        しかも、元々の素養があったからか、一対一もさとり程で無いにせよ優秀だし、飛び出しも出来る。
        ――セービング、一対一、飛び出し。その全てが大技だから、すぐにガス欠になるという明確な欠点があるけれど」

鈴仙「さとりさんはPA内に強いしスタミナはあるけれど、PA外からのミドルシュートに弱い。
    にとりはPA外からのミドルシュートには強いし、PA内も決して弱くは無いけれど、スタミナが無い。
    ……それぞれの長所と短所が、見事に食い違ってますね」

パチュリー「……このチームに、絶対的な正GKは存在しない。この二人のどちらをどう使うかは、悩み所になり続けると思うわ」

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