キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【希望は】鈴仙奮闘記42【魔界より】
1 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/09(火) 22:13:46 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで世界を救う為に努力する話です。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。
☆前スレ☆
【道は】鈴仙奮闘記41【違えど】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1509881529/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html
☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠に並ぶ名選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。
彼女は永琳の庇護下で実力を大きく伸ばし、幻想郷中の勢力が集まった大会でMVPを勝ち取った!
しかしその夜鈴仙は、自身の成長は永琳の計画であった事、その計画の副作用で
月に眠る大いなる厄災――「純狐」が八雲紫の身体を乗っ取り目覚めつつある事を明かされる。
そして、鈴仙は永琳に懇願される。「純狐」の純粋なる狂気を止めるべく、
次に紫が計画した大会――『幻想スーパーJr.ユース大会』に優勝し、世界を救って欲しい……と。
鈴仙は戸惑いつつも、永琳の願いを受け入れ、
幻想郷の秩序の変革を狙う新チーム・リトルウイングズの一員として、大会に優勝することを誓った。
その後、修行のため鈴仙はブラジルに渡り、様々な困難や出会いを経験し、仲間と共に成長していくも、
ブラジルサッカーの登竜門・リオカップ。その決勝戦で大きな挫折を味わった。
名門サンパウロFCを牛耳るサッカーの怪物・大空翼。宇宙的な威力のシュートを誇るチェザーレ・ストラット。
そして、かつて道を違えた鈴仙の親友・魂魄妖夢。鈴仙と仲間達は、彼らを前に、為すすべなく敗北しただけでは足りず。
試合後。鈴仙は妖夢を庇い、凶弾に倒れて視力を失ってしまう。
どん底に堕ちた鈴仙を前に、新チーム・リトルウイングズの監督となる筈だった魅魔は冷酷に告げる。
鈴仙達は弱い。このままでは世界で戦えない。リトルウイングズは解散だ。
――しかし、彼女はそう切り捨てると同時に、鈴仙達に最後の希望を与えていた。
1か月後の『魔界カップ』で、我ら魔界ユースに勝利すれば、『幻想スーパーJr.ユース大会』の出場権を与える、と……。
35 :
森崎名無しさん
:2018/01/11(木) 23:26:20 ID:UQie8dRE
B
中央でしか力を発揮できない黒猫さんだけにサイドを任せるのは不安だし
36 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/12(金) 00:13:50 ID:wo1i8c9s
日付を跨ぎましたが、再投票なしでこのまま募集します。
0時30分までに投票がなければ、今日はここまでにします。
それと、星の能力ですが、スキル・フェアプレイ精神が抜けておりました(汗)
次回以降忘れずに表記します。
>>35
サイド際のお燐って世界トップクラスの基礎力(本スレ換算で517。翼以上シュナイダー相当)
を誇ってる筈なのですが…何故ダイス猫に…(泣)
37 :
森崎名無しさん
:2018/01/12(金) 10:35:49 ID:ASt+BZzI
B
38 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/12(金) 22:40:10 ID:+XlRHWJc
B:ワイルドタイガーコース
星「(――スウェーデンから輸入した、最新の科学技術を活かしたジムの器具を使わず。
私は敢えて、前時代的とも揶揄される特訓を繰り返しました)」
星は思い出す。練習後単身海に出かけて、波に目がけてシュートを蹴り放った日々を。
上層部でも比較的貧困層の少年達と紛れ、牛乳配達や新聞配達を行った日々を。
星「(お蔭で、虎の妖怪としてのハングリー精神やワイルドさを少し取り戻せた気がしました。
そしてそれが、これまでの成果に結びついていたのでしょう)」
――そう述懐する星。果たして、その成果とは……。
39 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/12(金) 22:41:11 ID:+XlRHWJc
先着3名様で、
★星のドリブル特訓→ ! dice + ! dice =★
★星のシュート特訓→! dice + ! dice=★
★星のタックル特訓→ ! dice + ! dice =★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
〜結果表〜
ドリブル特訓→10以上でドリブル+2、「マーベリックタイガー」習得
5以上でドリブル+1、フラグ習得
2以上でドリブル+1
シュート特訓→10以上でシュート+1、「隙間無い法の独鈷杵」習得
5以上でシュート+1、フラグ習得
2以上でシュート+1
タックル特訓→10以上でタックル+2、「ハングリータイガー」の発動率アップ
5以上でタックル+2、フラグ習得
2以上でタックル+1
*上記の結果と関係なく、星の全能力が+3され、最大ガッツが+50されます。
*Bを選んだ為、メキシコ編のラストで新地上シュートを習得するフラグが立ちました。
40 :
森崎名無しさん
:2018/01/12(金) 23:08:27 ID:???
★星のドリブル特訓→
1
+
3
=★
41 :
森崎名無しさん
:2018/01/12(金) 23:10:21 ID:???
★星のシュート特訓→
1
+
1
=★
42 :
森崎名無しさん
:2018/01/12(金) 23:12:02 ID:???
★星のタックル特訓→
3
+
2
=★
ブッダはサディスト
43 :
森崎名無しさん
:2018/01/12(金) 23:32:06 ID:???
三回振って最大が5とか
44 :
森崎名無しさん
:2018/01/12(金) 23:38:21 ID:???
最低保障無かったらYOUは何しにMEXIKOへ?状態だったな…
45 :
森崎名無しさん
:2018/01/12(金) 23:55:28 ID:???
やっぱりネコ科はだめだな
ところでストラット君、そろそろ4以上のダイスをこのスレに返してくれませんか?
46 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 01:54:15 ID:hwgZKHu+
★星のドリブル特訓→ 1 + 3 =4★
2以上でドリブル+1
★星のシュート特訓→ 1 + 1 =2★
2以上でシュート+1
★星のタックル特訓→ 3 + 2 =5★
5以上でタックル+2、フラグ習得
星「(とはいえ。基礎力は鍛えられたんですけど、肝心の必殺技とかはあんまりだったんですがね……)」
内心でそう自嘲する星。実際の所は以前から豊富なシュートと高いタックル力を兼ね備えていた彼女は、
メキシコのライバル相手にも十二分に渡りあえていたのだが、内心ではそんな焦燥感も抱いてはいた。
*星の全能力が+3され、更に最大ガッツが+50されました。
*更に、星のドリブルが+1されました。
*更に、星のシュートが+1されました。
*更に、星のタックルが+1され、タックルフラグを習得しました。
47 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 01:56:05 ID:hwgZKHu+
……そして、翌日。エスパーニャが話した”社長杯”の決勝戦がやって来た。
エスタディオ・ネオアステカスタジアムには無数の観客がごったがえしており、
誰もが今日の試合を待ちわびていると分かる。
エスパーニャ「へへっ。これで勝ったらボーナス弾むだろうなァ」
星「(この大会は、かつてのメヒコ・ユースリーグに代わって創設された、
国内の若手サッカー選手にとって大きな大会。鈴仙が挑んでいるリオカップと同じようなこの大会で勝てば。
何はともあれ、私の目標は達成できるでしょう。でも……本当に、これで良いのでしょうか)」
陽気に観客からの声援に手を振り返すエスパーニャとは裏腹に、星は未だ迷いを断ち切れないでいた。
自分は確かに強くなった。そして、今日の戦いでの勝利はその証明となるだろう。
しかし、今の状況に甘んじ続けることは。溢れる富を享受し、その裏の病める者、貧する者を救わずにいる事は。
自分が考える『正義』とは、あまりにかけ離れているのではないか。
星「(もしも、聖がここに居たならば。この輝ける空中都市の影にいち早く気付き、
その法力を以て、強引にでも全てを平らにしてしまっているでしょうね。
ですが、命蓮寺の皆と。ナズーリンやにとりさんと離れて気付きました。
私には……やはり、そこまでの勇気が無い。自分一人では、不安で声を出せない)」
白蓮にも負けぬ理想家でありながら、優柔不断さと不器用さを持ち合わせた星は結果として。
理想と現実との耐えがたい格差に気付きつつも、変える力が無いままに苦しみ続ける。
――力を得れば、何かが変わる。自分も白蓮のような、皆の希望となれる。
星はずっとそう思っていたし、実際に、過去には鈴仙との出会いやヒューガーとの戦いによって、
肝心な場面でシュートを撃てない弱さを克服する事が出来た。だが……まだまだ、自分は弱い。
星はメキシコで腕を磨きながらも、そうした自己嫌悪に駆られており。
彼女が自らの無力さにあえぐ事となる大きな原因は、この都市そのものにあった。
48 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 01:57:20 ID:hwgZKHu+
実況「さあ、社長杯の決勝戦が間もなく始まりますが……!
今回の決勝戦においては、なんとこの大会の主催者にて、我らがアル・メキシコシティの経済を支える大社長!
株式会社ヒューガーの、日向小次郎様がお見えになっております!
さあ皆さん! ご一緒に、日向社長を讃える歌を歌いましょう!!」
星「……!(――日向、小次郎……ッ!)」
彼女は早々に、メキシコシティの急速な発展は、外資の――とある日本企業の投資によるものと知った。
そしてそのとある日本企業が借金にあえぐ政府当局と財力で交渉し、都市の統治権ごと買い取った事も知っていた。
更に、そのとある企業の名前が――今や国際社会に名だたる派遣企業となった巨大企業・ヒューガーである事も、
星は知りつつ。それでも、牙を剥く事が出来ずに――彼の恩恵に与るしかなかったのだった。
星「(彼はきっと、かつての命蓮寺にしようとした事と同じ事を、多くのメキシコの人々に対してやって来た。
でも、私はそんな彼らを救えず。逆に、為すがままに、彼らが為した富で生活している。
……悔しい。でも、そうするしか、強くなれない。強くなれないと、皆を救えない……!)」
星の思考はいつも渦を巻き空回り、結果として徒労だけを生んでいる。
これなら、割り切って豪奢な生活を楽しむエスパーニャや、他のチームメイト達の方が、余程生産的だ。
観客達は、選手達は。平然とした顔で、自分達に富を齎す日向大社長を讃える歌を歌っている。
49 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 01:58:20 ID:hwgZKHu+
♪〜日向小次郎歓迎式典のテーマ
作詞:沢田 タケシ(徹夜
98
日目)
作曲:沢田 タケシ(現在
208
連勤中)
コーーージーロ〜〜 コーーーージーロ〜〜・ヒューガ〜
わーれらがー ヒューガーカンパニー〜
すーんばらしーいー 社長〜
おっ〜 おおっ〜 ヒューガ〜
おっ〜 おおっ〜 ヒューガーカンパニー
ニューエイジ〜 時代を築く〜
ヒューガ〜 コージロ〜〜社長〜〜〜
おっ〜 おおっ〜 ヒューガ〜
おっ〜 おおっ〜 ヒューガーカンパニー
ニューエイジ〜 時代をつくる〜
これからも〜 ヒューガーがいちばん〜
(参考:
https://www.youtube.com/watch?v=g6gBFLr7kL4
)
50 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 01:59:46 ID:hwgZKHu+
エスパーニャ「おっ〜 おおっ〜 ヒューガ〜♪ってか。いい歌だよな」
上機嫌で、不愉快なまでに明るいマーチを口ずさむエスパーニャ。
彼は。いや、他の貴族階級の少年達は、自分達の暮らしを支える日向正義と信じて疑っていないのだ。
フラン「……」
――もっとも、正確にはもうひとり、星と同じくこの空気に嫌悪感を示す者もいた。
『姉に見限られた』とだけ話し、詳しくを語ろうとせずに心を閉ざす少女・フランドール。
もっとも、彼女はヒューガーに限らず、全ての者を拒絶しているという点で違いはあったが。
星「(フランドールさん。幻想郷に居た頃から姉上であるレミリアさんに軟禁され続けていましたが、
全幻想郷選抜大会では仲の良さも見せていたと思ったのですが。一体何があったのでしょうか……)」
気弱な星は、フランの問題に深く立ち入る事も出来ないでいた。故に、同じヒューガーのふざけた歌を嫌う者同士でも、
打ち解けられない。ただ、歌っていない星は、彼女がこう呟いていた事には気付けた。
フラン「……みんな、ぶっ壊れちゃえば良いのに」
そして果たして、そんな彼女の言葉が通用したのか、それとも否か。
……ドゴオオオ……ンッ!
スタジアムに、爆音が響いた。フランドールの『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』の発露ではない。
だとしたら、もっと大規模な破壊がもたらされていた筈だからだ。
51 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 02:01:51 ID:hwgZKHu+
エスパーニャ「うわっ、な、なんだァ!? ポリスは仕事してるのか、税金泥棒め!」
ザッ、ザッ、ザッ……。
悪態を付く上流階級の子女達を尻目に、爆発の下から、小汚い服を纏う少年達が群れを成して現れた。
貧しい少年A「ヒャッハー! 死ね死ねェ! 汚い金に塗れた豚どもは、この俺達が退治してやる!」
貧しい少年B「こんな立派なスタジアムで試合なんてしやがって! 俺達は路地裏でしかサッカーが出来ねえんだぞ!」
貧しい少年C「さらば贅沢! さよならお金! さらば貧富の差! こんにちは平等!!」
その先頭では、不良のような髪型をしたやや小柄な少年が、周囲の富裕層達に怒鳴り散らしながら、
周囲の高級な備品を破壊して回っており。その後ろには同年代と思われる様々な背格好の少年達が続いている。
実況「こ、これは……空中都市アル・メキシコシティのプレート下のスラム街。
アンダーメキシコシティの住民を構成員とするテロリスト集団・『アステカ戦士』の襲撃です!
大会は中止! 皆さん、一刻も早くスタジアム外にある、絶対安全シェルターへ避難をお願いします!」
観客「キャーッ!」「くそっ、貧乏人どものやっかみも、ここまで来れば恐ろしいな!」「アンダーメキシコ民は根絶やしにしろ!」
アステカ戦士「破壊だ破壊だ!」「俺達が正義だ!」「金持ちは皆悪いヤツ。俺達が正しい!」
星「(彼らは……正義の為に、こんな事をしているのですか?)
エスパーニャ「おい、何ボサっとしてるんだトラマル。お前も避難するんだよ!」
ぐっと腕を掴まれて、星は爆発の続くスタジアムからシェルターを目指す。
道すがら、フランドールが呆けたように立ち尽くす姿を見かけて声を掛けようとしたが、
我先にと逃げ出す観客達の波に押され、すぐに見失ってしまう。そんな時だった。
52 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 02:03:05 ID:???
星「あ、あれ……? ほ、宝塔が!? 宝塔がありません! どうやらこの騒ぎで落としてしまったみたいです!」
エスパーニャ「あぁ? そんなモンほっとけ! 今は命のが大事だろ!」
星「そうはいかないのです! また、アレを無くしたとあっては……!」
星は常に手元に持っている法具――毘沙門天の宝塔を無くした事に気づき、慌てて戻ろうとする。
エスパーニャは当然に星を止めるも、彼女の力の象徴でもあるそれを無くしては堪らないと思い、
無理に引きはがして再び混乱極まるスタジアム内をうろついていると――。
ドスンッ。
星「あいたっ!」
???「ひゅいっ!?」
よそ見をしていた星は、透明な何かにぶつかった。その何かは聞き慣れた声を上げていたので、
訝しんで立ち止まると、違和感を覚える。思い立った星は、命蓮寺での修行で得た法力を使い、
周囲を調べようとすると――そこには、光学迷彩服を着た少女が居る事に気付いたのである。
星「に、にとりさん……!?」
にとり「……う、うえっ。って、星じゃんか! あんた、こんなところで何してんのさ!?」
――星とにとり。新チームで同じく肩を並べて戦うべき二人は、混乱のメキシコで、数奇な再開を果たしたのだった。
53 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 02:39:41 ID:???
*****
〜メキシコ・アンダーメキシコシティ〜
にとり「そうか……やっぱり、ヒューガーは悪のブラック企業だったんだね!!
いやぁ、やっぱり月収が
5
000円しかないってのは、ヘンだなーって思ってたんだよ!」
エスパダス「そうだ。アイツはお前みたいな扱いやすそうなバカを雇い入れて使い捨てて。
役立たずになったらこのスラム街……アンダーメキシコシティに放り込むのさ!」
ゴミ捨て場に置かれた無数の廃材に興味を示している内に、星やナズーリンとはぐれたにとりは、
エスパダスという奇妙な髪型の少年と意気投合していた。
最初は人見知りなにとりがエスパダスの粗暴さに気圧される形だったが、にとりが以前日向に脅され部下になっていた事を知ると、
彼は態度を大きく変えて、逆にその強い仲間意識で、友人とともににとりの慣れない海外暮らしを支えてくれていた。
にとり「しっかし、あんたらってサッカー上手いねぇ。上層都市のチームに拾って貰えないと、強くなれないと思ってたけど。
お蔭さんで随分と揉まれて成長出来た気がするよ」
そう朗らかに笑いながら――彼らの人情味に感化され、にとり自身も過去の日向等による恐怖を乗り越え、
大分快活な性格になっていた――、にとりはこれまでの日々を振り返る。
にとり「(今日まで、色々な事をやって来たけれど。特に打ち込んだのは……)」
54 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 02:40:42 ID:???
★★★星・ナズーリン・にとりの章において、練習コース選択の機会は各キャラ【1】回です★★★
〜現在の能力値〜
選手名 ド パ シ タ カ ブ せ 総 高/低 ガッツ
にとり 45 45 45 47 47 52 52 333 2 / 2 700
パンチング54、キャッチ52
ディバイディングエッジ(1/4でタックル+2)
河童のフラッシュフラッド(1/4でブロック+6)150消費
河童のポロロッカ(1/4でブロック+4)100消費
のびーるアーム・改(キャッチ+6)150消費
ウーズフラッディング(空とびだし/クリア+2)120消費
ウォーターカーペット(1対1+2)120消費
スキル・撃て!バブルドラゴン(1対1でマーク一致時敵能力−2)
スキル・一対一+2
スキル・とびだし+2
55 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 02:42:01 ID:???
☆にとりの成長方針を選んでください。
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
A:お値段以上のメカニックコース
コース概要:もう吹っ飛ばされるのは御免だ! だから自慢の『のびーるアーム』の改良に全てを捧げるよ!
それだけじゃない。セービングも集中的に鍛えて、一流のGKを目指してやる!
……競り合いや一対一は、さとり妖怪も居る事だし、そこそこでいいかな。
競り合いは身構えてセーブしてればいいし、一対一でGKを吹っ飛ばすヤツもそう居ないからね。
主な上昇能力:セーブ力、必殺キャッチ(威力大、消費大)
B:古色蒼然のSUMOUコース
コース概要:メカなんて軟弱だ。やっぱりここは昔ながらの河童らしく、SUMOUに目覚めるべきだね!
SUMOUは良いよー盟友。なんたって、SUMOUは単なる競り合い強さだけじゃない。
一対一での読み力や基礎体力も鍛えてくれるからね。
……さとり妖怪とカブってる? ま、まあ。鍛える分、基礎セーブ力では上回れるから問題ないよ…
主な上昇能力:セーブ力、必殺セーブ(確率発動系)、競り合い、最大ガッツ
C:器用万能のDFGK兼任コース
コース概要:私って元々CBの適性もあったんだよね。だから、磨けばそこそこの腕にはなると思うんだ。
永遠亭の根性ウサギと違って、競り合いにも強いってのはセールスポイントになるしね。
それに、勿論GKとしての能力だって疎かにはしないよ!
CBにしてもGKにしても、主力がダウンした後のサブ扱いになりそうだけど……
主な上昇能力:フィールダー能力全般、セーブ力
<参考:練習方針選択について>
・練習方針選択において、記載されている能力値は特に上昇しますが、
記載されていない能力値も自動・固定で上昇します。
また、その方針に応じた必殺技も、自動で習得出来ます。(一部は判定とします)
・能力値の基準は大体、53くらいが世界でそこそこ、55くらいが世界でもかなり強い、
57になると世界トップクラス(あるいはトップ)です。(能力値限界は57です)
※星たちに限らず、他の仲間キャラクターにも言えますが、第四章(魔界カップ編)においても、各キャラクターの成長イベントはあります。
ただ、劇的な能力アップ・選手としてのスタイル変更は難しくする予定なので、この時点で色々と考えて頂ければ嬉しいです。
56 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 03:15:06 ID:???
…と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
にとりの成長方針についても、色々考えて頂ければうれしいです。
当スレの指針として、鈴仙の仲間達については、多少の能力差こそあれ、全員が安定して試合で使えるようにしたいと思っています。
そのため、第三章における能力値の上昇については、あまりカード運に左右されないようにしています。(最低保証値を設ける等)
ただ、第四章では、贔屓のキャラやより伸ばしたい、より強くしたいキャラについては、選択次第でそれを反映できるように、
比較的自由度を上げたいとも考えています。
>>42
試練のような引きですね……
>>43-44
4以下の引きが続いてもお荷物にはならないようバランス調整はしていますが、
星の他にも鈴仙、佳歩、反町、パチュリー等がひしめくFW争いに支障が出るかもですね…
>>45
6回ダイス振ってるのに、全部3以下ですね…(白目)
57 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 10:12:21 ID:L0W5/oI6
B
Aと迷ったけどガッツはやはりネック
58 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 10:53:01 ID:p0QOWbyo
A
ガッツが切れたらさとりと交代させれば良いし
59 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 11:23:42 ID:LjlO49Us
A
60 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 13:39:48 ID:hwgZKHu+
A:お値段以上のメカニックコース
にとり「(まあ、サッカーよりかは、外の世界の機械を弄り倒してた時間の方が長かった気もするけど……)」
技術家肌の河童にとって、外の世界はあまりにも刺激的だった。
そのため、エスパダスや彼の友人達とストリートサッカーで日銭を稼ぐよりは、
一人で引き籠って、外界の技術を取り込み、自前の機械を改良したり、
新たな機械を発明している時間の方が長かったのが実情だ。
にとり「(……で、でも! そのお蔭で自慢のメカも超強化されたし!!
これが、金輪際吹っ飛ぶことはない……はず。たぶん)」
にとりは、自分の発明の成果を思い返していた。
先着2名様で、
★にとりのセービング特訓→ ! dice + ! dice =★
★にとりの必殺キャッチ特訓→! dice + ! dice=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
〜結果表〜
セービング特訓→10以上でセーブ力+4、「お化けキューカンバー」習得
5以上でセーブ力+3、フラグ習得
2以上でセーブ力+3
必殺キャッチ特訓→10以上で「三平ダイビング」習得
5以上でフラグ習得
*上記の結果と関係なく、にとりのセーブ力・競り合いが+3され、最大ガッツが+50されます。
また、競り合いを除くフィールダー能力も全て+1されます。
*Aを選んだため、にとりは自動的に「真・のびーるアーム(キャッチ+8)200消費」を習得します。
61 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 13:42:51 ID:???
★にとりのセービング特訓→
4
+
3
=★
62 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 13:46:29 ID:???
★にとりの必殺キャッチ特訓→
4
+
3
=★
63 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 13:47:51 ID:???
…と、言ったところで外出するのでここまでです。
続きは出来れば今日の夜までにしたいですが、また遅れるかもしれません(汗)
今回Aが選ばれたので、にとりは爆発的な必殺セーブ型のGKになりましたが、
元々フィジカル面がそこそこ優れていたため、競り合いや一対一もそう悪くはありません。メオン君以上です。
ただ、燃費が悪い上にガッツが低いという弱点もあるので、基礎体力を鍛えるか、上手くさとりと交換するか。
何らかの工夫が必要となります。にとりとさとり、どっちを使うか等を、試合のスタメン選択時で悩んで頂ければと思ってます。
64 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 13:50:07 ID:???
乙でした
さとりもサンパウロ戦の成長のおかげでかなり頼もしくなったしね
65 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 21:35:49 ID:???
文章はまだですが、先にナズーリンの成長方針の投票だけ行いたい為、更新再開します。
>>64
乙ありがとうございます。テレパシーキャッチ習得は大きかったですし、
想起セービングを進化出来れば、さとりの方が正GKに近いかもですね。
ただ、にとりもにとりで大分優秀なので、状況に応じて使い分けるような形になるかと思います。
66 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 21:36:52 ID:???
★にとりのセービング特訓→ 4 + 3 =7★
★にとりの必殺キャッチ特訓→ 4 + 3 =7★
にとり「(外の世界の家電やらなんやらに使われてた、ええっと……”れあめたる”だったっけ。
あれを色々集めてなんやらして、完成させたんだ。『真・のびーるアーム』を!!)」
にとりのセービングの特徴でもある、リュックサック内のメカを使ったキャッチングはこれまで、
高いセービング精度を誇るが、精密故に衝撃に弱く壊れやすい、初代『のびーるアーム』。
その後改良し、衝撃への抵抗力と燃費の良さを両立させた、『のびーるアーム・改』。
この二種類があり、最近のにとりはもっぱら、後者の『のびーるアーム・改』を使用していた。
しかし一方で、『のびーるアーム・改』は丈夫さを追求するあまり、セービング精度が初代に比べて劣るという欠点があった。
にとり「(でも。新しい『真・のびーるアーム』は、幻想郷には無い、外界の軽くて丈夫な金属を使う事で。
これまでの課題である精度と丈夫さの両立が可能になったんだ! この機械さえあれば、私は無敵だ!!)」
高いセービング精度を出す為には、にとり自身の妖力を多く消費する必要こそあったが、
実際、この『真・のびーるアーム』はストリートサッカーの実戦においてもほぼ無敵。
練習相手兼実験台になってくれたエスパダスの『リバーシブルボレー』や、
彼の友人達が編み出した合体シュート・『ビッグバンシュート』も7割以上の確率で防ぐ程であり、
それはつまり、メキシコのスラム街において敵なしである事を意味していた。
にとり「(生きる為に無茶な賭けサッカーもやったお蔭で、何だかんだで地力もついたしね!
こんなに身体が軽いのは初めてだ。もう何も怖くない……!!)」
調子に乗りやすいにとりは、この発明に気を良くして増長してしまうのだが……。
この時の彼女はまだ知らない。世の中はそんなに甘くはないという事を――。
*にとりのセーブ力・せりあいが+3され、更に最大ガッツが+50されました。
*更に、にとりが新必殺キャッチ『真・のびーるアーム(キャッチ+8)200消費』を習得しました。
*更に、にとりのセーブ力が+3されました。
*更に、にとりが、セービングフラグ(確率発動)、セービングフラグ(必殺パンチ)を入手しました。
※次にセービングで11以上で勝利した際、どっちのフラグを先に回収するかは判定とします。
67 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 21:41:38 ID:???
更新の円滑化の為、先にナズーリンの成長方針の選択・判定を行います。
★★★星・ナズーリン・にとりの章において、練習コース選択の機会は各キャラ【1】回です★★★
〜現在の能力値〜
選手名 ド パ シ タ カ ブ せ 総 高/低 ガッツ
ナズーリン .49 .51 44 46 52 52 46 340 2 / 2 700
ナズーリンロッド(パス+2)60消費
ゴールドラッシュ(1/4でパスカット+2)
ナズーリンペンデュラム(1/2でパスカット+3)
超強力ペンデュラムガード(1/4でブロック+8)250消費
ペンデュラムガード(1/4でブロック+6)150消費
ダイビングブロック(1/4でブロック+4)100消費
スキル・フェアプレイ精神(ナズーリンは反則を犯さず、代わりにナズーリンが反則の条件を満たした場合−3のペナ)
68 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 21:43:40 ID:hwgZKHu+
☆ナズーリンの成長方針を選んでください。
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
A:テクニカルダウザーコース
コース概要:命蓮寺ロータスで磨かれたパスセンス及び、ボールカットに関する技巧の習熟に特化するコースだ。
サイドバックの位置でセンタリングを掠めとり、そのまま前線にボールを渡す。
地味ではあるが、この仕事に特化する選手は少ない。一定の需要はある筈だ。
主な上昇能力:パス、パスカット、(タックル※成長率低)
B:パワフルダウザーコース
コース概要:私の持ち味である、ペンデュラムの出力に磨きをかけて、より爆発力の高いブロック技を習得。
それに伴う妖力の浪費を補う為、基礎体力及びフィジカルを身に着ける事に特化するコースだ。
見据えるポジションは勿論センターバック。壁は一枚でも多いに越した事はない。
問題は、既にその仕事に特化する選手が何人も在籍しており、競争過多であるところか。
主な上昇能力:ブロック、せりあい、最大ガッツ
C:スピーディダウザーコース
コース概要:鼠妖怪としての身体的な長所――小柄さ故の機動力に特化するコースだ。
具体的にはドリブル力とタックル力に特化し、スピードに長けるサイドバック。
場合によってはサイドハーフを目指したい。私はそもそもタックルが得意でない為不安もあるが。
走り込む事で、マンマーカーとしても器用されうる体力も身に着くだろう。
主な上昇能力:ドリブル、タックル、最大ガッツ
D:ユーティリティダウザーコース
コース概要:……これまで、自分が活躍するには特化型の選手となるしかない、と考えていたが。
あるいは、全能力を万遍なく鍛える事で、最高のスーパーサブともなり得るだろう。
無論、器用貧乏との謗りは免れないだろうが、どのポジションに置いても最低限の仕事が出来る事は、
個性派揃いのチームにとって、案外良い事なのかもしれない。
主な上昇能力:最大ガッツ、(全能力※成長率低)
69 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 21:47:55 ID:c8iZFCPw
C
70 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 21:58:40 ID:LjlO49Us
C
71 :
キャプテン岬
◆ma4dP58NuI
:2018/01/13(土) 22:50:33 ID:xjSfz7Io
★ソビエツキ・スポルトのお値段 スペード8 ★早乙女「1冊80フランになるわ」岬「(2000円ぐらいか……)」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
早乙女「1冊80フランになるわ。翻訳や輸送費、少量しか持ってこれない分の価格の積み増し。
ごめんなさいねあんまり安くできなくて」
岬「(2000円ぐらいか……)いえ、そんな高いものをもらえて嬉しいです」
早乙女「そう、それは良かった。喜んでもらえたからついでにこれも。
運動の後にどうぞ、怪我でもしちゃったら、数少ないお客様がいなくなりますから」
そう言って早乙女さんはペットボトル飲料を棚から取り出し、僕の手に握らせてくれた。
岬「これは」
ラベルにはどこかの青光りした高山を中心に清冽とした放射線が放たれ、山裾には
清らかな湖が広がっている。この清澄な景色に光る
OYMPIA
の文字がひときわ目立って見えた。
早乙女「ソ連や東欧のトップアスリート御用達のスポーツ飲料水よ。ここを見て」
早乙女さんがラベルを指さす。読みなれないキリル文字がずらずらと並んでいる。
早乙女「これを飲めば選手のガッツを年齢性別問わず100回復させ、さらに最大ガッツを5上昇させるって書いてあるの。
ちなみに、このオリンピア(※1)の気になるお値段は……」
72 :
キャプテン岬
◆ma4dP58NuI
:2018/01/13(土) 22:51:48 ID:???
すみません、盛大に誤爆しました……
大変失礼しました。
73 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 23:19:26 ID:hwgZKHu+
C:スピーディダウザーコース
先着3名様で、
★ナズーリンのドリブル特訓→ ! dice + ! dice =★
★ナズーリンのタックル特訓→! dice + ! dice=★
★ナズーリンの最大ガッツ特訓→! dice + ! dice=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
〜結果表〜
ドリブル特訓→10以上でドリブル+6、「ビジーロッド」習得
5以上でドリブル+5、フラグ習得
2以上でドリブル+5
タックル特訓→10以上でタックル+9、「レアメタルディテクター」を発動率3/4で習得
5以上でタックル+8、フラグ習得
2以上でタックル+8
最大ガッツ特訓→10以上で最大ガッツ+150
5以上で最大ガッツ+100
2以上で最大ガッツ+50
*上記の結果と関係なく、ナズーリンの全能力は+1され、最大ガッツが+50されます。
(元々得意でないタックル分野の成長に特化した為、他分野の成長が緩やかになっています。)
*Cを選んだため、ナズーリンは、
必殺ドリブル「小賢しいドリブル(1/2でドリブル+3)」、必殺タックル「レアメタルディテクター(1/2でタックル+2)」
を習得します。 ※タックル特訓で10以上が出た場合、「レアメタルディテクター」の発動率は3/4で習得
74 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 23:20:29 ID:hwgZKHu+
>キャプテン岬さま
お気になさらずです! 私も良くやらかしてました…(遠い目)
75 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 23:21:46 ID:???
★ナズーリンのドリブル特訓→
3
+
6
=★
76 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 23:22:35 ID:???
★ナズーリンのタックル特訓→
2
+
4
=★
77 :
森崎名無しさん
:2018/01/13(土) 23:22:55 ID:???
★ナズーリンの最大ガッツ特訓→
4
+
4
=★
78 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 23:47:57 ID:???
★ナズーリンのドリブル特訓→ 3 + 6 =9★
5以上でドリブル+5、フラグ習得
★ナズーリンのタックル特訓→ 2 + 4 =6★
5以上でタックル+8、フラグ習得
★ナズーリンの最大ガッツ特訓→ 4 + 4 =8★
5以上で最大ガッツ+100
*ナズーリンの全能力が+1され、更に最大ガッツが+50されました。
加えて、必殺ドリブル「小賢しいドリブル(1/2でドリブル+3)」と、
必殺タックル「レアメタルディテクター(1/2でタックル+2)」を習得しました。
*更に、ナズーリンのドリブルが+5され、ドリブルフラグを習得しました。
*更に、ナズーリンのタックルが+8され、タックルフラグを習得しました。
*更に、ナズーリンの最大ガッツが+100されました。
79 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/13(土) 23:58:51 ID:???
…と、言ったところで今日はここまでにします。続き(文章パート)は、書きあがったら随時投下します。
長い文章パートが終わって第四章に入ったら、紅白戦などにより、
仲間達の能力や使い勝手の確認や、フラグ回収を出来る機会を設けたいと考えています。
なお、ナズーリンの現在の能力値はこうなってます。
(選手としてのタイプ含め大きく変わったので、再表記します)
選手名 ド パ シ タ カ ブ せ 総 高/低 ガッツ
ナズーリン .55 .52 45 55 53 53 47 360 2 / 2 850
小賢しいドリブル(1/2でドリブル+3)
ナズーリンロッド(パス+2)60消費
レアメタルディテクター(1/2でタックル+2)
ゴールドラッシュ(1/4でパスカット+2)
ナズーリンペンデュラム(1/2でパスカット+3)
超強力ペンデュラムガード(1/4でブロック+8)250消費
ペンデュラムガード(1/4でブロック+6)150消費
ダイビングブロック(1/4でブロック+4)100消費
スキル・フェアプレイ精神(ナズーリンは反則を犯さず、代わりにナズーリンが反則の条件を満たした場合−3のペナ)
特化と言う割には穏やか目な能力値ですが、ナズーリンの場合は元々パスカットやブロックの技が豊富のため、
DFとして、タックル(と競り合い)以外の仕事も最低限にはこなせるようになっています。
完全にブロックに特化しているつかさと比べたら、広く浅く使えるタイプと言えます。
こうした脇を固める選手についても、ケースバイケースで起用に悩むようになったら良いな、と思っています。
80 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 14:48:23 ID:???
そんなある日。スラム街のアウトローとして、時には悪い事もして食いつないで来たにとりと友人達だったが、
上層都市の住民からの偏見、締め付けに耐え兼ねてた彼らはついに、テロ行為を決意する。
良心の呵責よりも、失敗した場合の処罰を恐れて反対するにとりだったが、
これまで色々と生活を世話してくれた恩義もあるため、断り切れずに加担する事を約束してしまった。
エスパダス「良いかニトリ。作戦はこうだ。俺達はまず、クソ憎らしいヒューガーの社長がお成りになる、
社長杯の決勝戦を狙って爆弾を仕掛け、周囲を荒らしまわる。
その隙に、光学迷彩スーツを着込んだお前が、コッソリ社長を暗殺するんだ」
にとり「ひゅ、ひゅぃぃ!? む、無理無理! 暗殺とか普通に殺人罪で逮捕じゃん!?
せめて尻子玉を引っこ抜くとか、そんくらいならやるけどさぁ……」
エスパダス「抜かれたら、気力をすとんと失ってしまうとか言うアレか。……まあ、それでも良いが」
妖怪の癖にビビリ屋で、ある程度は常識人な彼女は正直抜けたかったし、
実際の所約束を反故にする事は幾らでも出来るのだが、妙に律儀な所がある故か、そんな発想は無かった。
――何はともあれ、かくして冒頭に星が経験した通り、華々しいヒューガー社長杯の最中、テロ行為及び、
それに乗じた社長・日向小次郎の尻子玉抜き計画が動き出した、のだが……。
*****
〜ネオアステカスタジアム・通路〜
星「に、にとりさん……一体何を……?」
にとり「ぅ……こ、ここは見逃してくれよう」
81 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 14:50:14 ID:???
彼女の尻子玉抜き計画は早くも頓挫しつつあった。にとりは社長がどこに居るのか知らなかった。
「昔配下だったんなら、場所くらい分かるだろ」というエスパダス達の雑な意見を碌に反芻せず、
にとりは土壇場になって困っており――そんな時、星と再会してしまったのである。
星「ダメですよ! それより、会えてよかった。私と一緒に避難しましょう!」
にとり「あ、いや。そのだね。そーいう事じゃあ無くってだな……」
生真面目な星は、宝塔を探しに来たという主目的すら忘れてにとりを連れ出そうとするが、
実行犯側の彼女は当然、ここで逃げ帰る訳にはいかない。
どうしたもんかと色々と言い訳を考えていたところ――。
エスパダス「金持ちの残党が居やがったな! 殺せー!」
アステカ戦士達「「「「「おうっ!!」」」」」
ダダダダッ……!
にとり「(うわーっ。面倒な事になりそうだ)」
更に間の悪い事に、残党狩りに出たにとりの仲間達も星の下へ駆け寄ってくる。
仲裁する程の甲斐性も無いにとりは、再度光学迷彩を張り直して状況を伺う事を決め込んだ。
82 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 14:51:38 ID:???
星「……あ、貴方達は。一体何故、こうした行為に出るのですか!
貴方達の主張は聞こえてきました。確かに、貴方達のおっしゃる事は分かる。
ですが……こんな暴力や恐怖では何も解決しない。穏便に話し合いをすべきです……!!」
にとりの判断は正解である。星も星で意固地な部分があるため、テロリスト達が武器を手に襲い掛かっても、
命乞いをする事も、逃げる事もなく、こうして食ってかかってしまうのだから。
そして当然、温和な彼女の意見は彼らの心に響かない。
エスパダス「ハン! 何が話し合いだ、何が穏便にだ! そんなモンは所詮、
金を背景にテメエらが自分の都合を押し付けてるだけじゃねえか!
俺達から搾取した金でやるサッカーは楽しいか? アーン?」
星「……ッ!」
そして彼らは逆に、星が内心で負い目に感じつつ、しかし何も出来ていない部分を攻めてくる。
星は言い淀み……。しかし、諦めずに対話を続けようとする。
星「私だって、現状を良しとは思っていません。ですが人間は――いえ、人間でなかろうと
――互いに互いを分かり合える生物であると、私は信じています。私達は、必ず友になれると」
エスパダス「友だと? 金づるって意味ならトモダチになってやっても良いがな。脳味噌お花畑のお嬢様よ!」
星「……でしたら」
83 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 14:52:58 ID:???
彼らの挑発に惑わされず、星はおもむろに鞄を開いた。そこには、新品同然のサッカーボールがあった。
星はこれを彼らに差し出して。
星「――このサッカーボールは使い古しですが。これが、私と貴方達との友情の証になればと思います。
貧困に負けず、サッカーという素晴らしいスポーツを通じて、互いに分かり合える事が――」
エスパダス「……………ッ!」
にとり「(は、はあ??? こいつ、バカじゃないの……!?)」
……彼女は、彼らに対する最も最悪な対応を、完全なる善意で行った。
エスパダスは怒る事すら忘れて顔面を真っ赤にしており、
傍観しているにとりは、そんな彼の心情を良く理解しており、
その上で彼の逆鱗に触れた星の態度を前に、顔面蒼白になる。
エスパダス「……ああ、思い出した。前にも似たような事があったんでな」
スッ……グシャッ。
――ペッ!
彼は一瞬だけ冷静にそう呟くと、ポケットから使い古されて空気が抜けたボールを取り出し、それに唾を吐きかける。
そして激昂する。
エスパダス「このボールはてめえの国の金持ちが俺たちに恵んでいった物だ!
盗んででさえ用具が手に入らなかった俺たちに、新品同様だったボールを使い古しだと言って
恵んでいったんだ!ご丁寧に”貧しさに負けずに頑張って下さい”とほざきながらな!」
84 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 14:56:17 ID:???
星「……ッ! ご、ごめん、なさい……!」
星はその瞬間、自らの過ちを悟った。……とどのつまり、これが星の弱点。
彼女は常に財産に、仲間に、環境に恵まれていたが故に。
彼らのような恵まれぬ者達を憐みこそすれ、根本を理解する事が出来なかったのだ。
そして、気付いた頃にはもう遅すぎた。
エスパダス「……テメエは社長よりも先に血祭りに挙げてやる。おい、ガルシア」
ガルシア「さらば金持ち! さよなら現世!!」
ガルシアと呼ばれた、彼の仲間の一人は、その大柄な体躯で飛び出して、
細身で長身な星の身体に覆いかぶろうとする。
エスパダス「殺しはするな。その代わり、暫くサッカーを出来ない身体にしてやれ!」
にとり「(ひゅ、ひゅぃっ!? あいつら、幾らなんでもキレ過ぎだよっ!?
どどど、どーしよう!? これって私が止めるべき!?
でもでも、あいつ等は一応アレでも私の生活を助けてくれた盟友だし……!?)」
星「……ッ!」
虎の妖怪でもある星は体術に長けており、ルチャの技巧と体躯を活かしたパワーに溢れる
ガルシアの攻撃を受けたとしても、致命傷になる事はないだろう。
しかし、エスパダス達に自身の弱さを突かれた星は、立ちすくんで動く事が出来ないでいた。
にとりも、同郷の仲間を助けてやりたい気持ちはあったが、
肝心な所で気弱になる性格も相まって、盟友である彼らの暴走を止められない。
85 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 14:58:11 ID:???
エスパーニャ「おいトラマル、あまりに遅いから様子を見に来た……って、ええっ!?」
ドオオオオオオオンッ……!
――そんな折に駆けつけたエスパーニャは、思わず仰天し言葉を失ってしまった。
ただし。それは星がガルシアの攻撃に倒れたからでは無かった。
ブロロロロロ……
鼠耳の少女「……やれやれ。なんとか間に合ったみたいだね」
スタジアムの通路の壁を破壊し、巨大な怪物バイクが、彼の目の前に立ちふさがったからである。
バイクの乗り手はライダースーツを着込んだ妙齢の女性で、後ろに乗り合わせた鼠耳の少女はほっと溜息をついている。
妙齢の女性「寅丸よ。貴女の理想主義は誠に尊いものです。しかし貴女は、現実に対して臆病すぎる。
故に、貴方は理想と現実との間で揺れ動き――ついには、何も成す事が出来ない。
それは実に空虚であり、風旙之論(ふうはんのろん)であるッ!」
星「ナズーリン!? それに。そんな……!? 貴女は……………!!」
エスパダス「なんだァ……?」
運転手の女性は、エスパダス達すら思わず尻込みするまでの気迫で星を叱責し。しかしその瞬間。表情を和らげて、
妙齢の女性「……これまで一人で、よく頑張ったわね、星。
きっと私がメキシコに派遣されたのも、こうした因果を導く為だったのでしょう」
そう優しく、彼女を慰める。
星「――聖。幻想郷からかくも離れたこの地で、よもや貴女と再開できるとは……!!」
――聖白蓮は、薄く金色に輝く紫の長髪を掻き分けると。彼女に向かってもう一度微笑みかけた。
86 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 15:01:40 ID:???
…と、言ったところで一旦ここまでです。星をメキシコに派遣させたのは日向の絡みもありましたが、
それ以上に富裕層の日本人がサッカーボールをあげるシーンを、星で再現したかった事がありました(爆)
文章パートはもう少し圧縮して、目標として次の更新(目標今夜)でメキシコ編終了、魔界に出発だ!
……と、いう感じにしたいと思っています。
87 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 16:26:02 ID:???
*****
〜アンダーメキシコシティ・スラム街〜
ナズーリン「鼠妖怪の本性か、清潔な街ってのが嫌いでね。私にはこっちの方が合ってるのさ。
それに毎日毎日、ご主人の事を一々心配してやるのもバカバカしいし。
こうして一人で暮らしている時の方が、却ってせいせいするよ」
白蓮「無縁塚に居を構えている貴女らしいわね。……ですが、嘘はいけませんよ。
本当は、貴女は星の事を心配している。上層都市のチームメイトから虐めにあっていないか。
忘れ物をしていないか。宝塔を落としていないか。……違いますか?」
ナズーリン「……ハハッ。やはり貴女には敵わないか」
ナズーリンは、星ともにとりとも離れ。プレート下のスラム街でも更に治安の悪い地区に住んでいた。
この地区には上層部に繋がる通路があり、当初彼女は星を探しに上層部へと向かおうとしたが。
最近彗星の如く現れ、地区の治安を向上させている女主人が居ると聞き、
その正体が主人である星が師と仰ぐ超人・聖白蓮であると知ったため。彼女は白蓮の補佐をする事を決意していた。
白蓮「……ですが、ちょっと意外でした。命蓮寺からも距離を置く貴女が、私の手伝いを優先してくれるなんて」
ナズーリン「あまりに見てられなかったからさ。それに、このあたりは本当に性質の悪い連中が多い。
厳重な治安組織の居る上層都市住まいのご主人は勿論、
にとりが居る地区はまだマシな連中が多いから、心配していないけれど。
貴女はいつ、命を狙われてもおかしく無いのだから。
……もしも貴女に危害が加われば、それこそ、ご主人様は私を許してはくれまい」
白蓮「ありがとう。でもお蔭で、貴女の力には本当に助かっています」
88 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 16:27:03 ID:???
白蓮は屈託の無い笑みを浮かべそう話す。
彼女は本来、全幻想郷選抜代表として選任され、監督である紫の命令によって、
メキシコへとサッカー留学に来たのだったが……これは行動派の彼女のこと。
この町に渦巻くあまりに酷い格差に憤ると、内定していた上層都市の名門チームへの加入を拒み、
スラム街に居を構え、自ら行動を起こして一人一人の住民の救済を行っているという事だった。
白蓮「命蓮寺を代表する者として、来たる大会では全力を尽くしますし、サッカーの修行は怠りません。
ですが――それにかまけて行動を起こす事を躊躇っていては、それは誠に空虚なものです。
仮に困難な理想であったとしても。やる前から諦めていては、何事も始まりません」
そう強く語る彼女の法力により、住民の生活は確実に改善されている。
しかし当然、外部からやって来て街を変えようとする女を嫌う者は絶えない。
ナズーリンは情報を集め、白蓮の身を守る為にあらゆる手を尽くして来たのである。
ナズーリン「私こそ感謝したい。貴女から直々に、サッカーの訓練を付けて貰えた事は僥倖だった。
お蔭で、ドリブルとタックルについては、世界でも通用する腕前になった気がする」
白蓮「私が教えられるのは、貴女の小柄な体躯を活かすための身のこなし。
それと、相手からボールを奪う為の体術の基礎くらいですから。でもそれが、貴女の血肉となるのなら。
私こそ、貴女に感謝しなくてはなりません。なんでも感謝です」
ナズーリンは報酬を受け取らなかったが。
代わりに幻想郷――いや、世界でも有数のサッカー選手でもある白蓮から、訓練を受けていた。
そのため、彼女の実力はメキメキと上達し。一芸だけではあるが、世界でも通用し得る選手へと成長を遂げてもいた。
89 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 16:28:08 ID:???
ナズーリン「……む」
ナズーリンがそうやって、白蓮との談笑を愉しんでいた時。
彼女が斥候として命を与えた配下の鼠から、気になる報告を受けた。
ナズーリン「聖。どうやら、上層部の方で大規模なテロがあったそうだ。
社長杯――あの日向小次郎が主催する大会に、ここアンダーメキシコシティの住民が乱入したらしい」
白蓮「確かに、彼らの生活はまだまだ苦しい。ですがまさか、このような行動に出るなんて……!」
白蓮は嘆きつつ、口惜しさを隠せないでいた。彼女は確かに、力を用いて問題を解決する事もあった。
しかしそれは、他に手段が無い為であって、決して暴力による支配を肯定している訳ではない。
そしてそんな中、ナズーリンの斥候は更なる情報を彼女達に与える。
ナズーリン「む。こ、これは……! ご主人様の宝塔では無いか! ――お前達、これをどこで!?」
妖力で知能を与えた鼠達から事情を聴きとるナズーリン。鼠達によると、この宝塔はテロの起きたスタジアムで拾ったらしく。
今まさに、星自身もテロリスト達から避難をしている最中であるとのことだった。
白蓮「行くしか、ありませんね」
ナズーリン「ああ。しかし、どうしようか。ここには、上層都市に行く為の隠し通路はある。
しかし、歩いて行っては時間がかかる。かと言って飛ぶのも、外界に与える影響からして望ましくない」
白蓮「その心配はありませんよ、ナズーリン。何故なら私には、――この子が、居ますからね」
そして、決意した白蓮の行動は気持ちが良い位に早い。彼女は即座に立ち上がると、
決して広いとは言えない住居の奥に消え――。
90 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 16:29:26 ID:???
ブオン。ブロロロ……ッ!
白蓮「さあ、行きましょうナズーリン。星を助けてあげないと!」
ナズーリン「ば、バイク……!? それもこの大きさ……1200ccクラスの大型じゃないか!?」
白蓮「ええ。なんでも、その。”ぶいまっくす”とか言う名前らしくて。結構乗り心地が良いんですよ。コレ」
ナズーリン「(殆どレーシング用の、モンスターバイクじゃないか……!)」
白蓮「さあ、ナズーリンも後ろに乗ってください。しっかりと私の腰に腕を回してね」
ナズーリン「え、ええっと……ちょっと勇気がってどううひゃぁぁぁぁっ!?」
ガシッ! ブロロンッ! ドゴオオオオオオオオオッ!
――そのまま、ナズーリンを片手で掴んで後部座席に乗せると、フルスピードで住居の戸を轢き破ってしまう。
ナズーリン「(ああ、聖。貴女はまさしく超人だ。それこそあの、豊聡耳神子にも比肩する程の……!
私のような凡庸な妖怪には、貴女のそのペースにはついていけないよ……!?)」
同じく高い理想を掲げながらも、優柔不断に思い悩む星と即断即決で行動に移せる白蓮。
この二人の違いについて思いを馳せながら、時速200km超で突進するバイクの後部座席で、
ナズーリンは意識を失いつつあった――。
91 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 16:31:23 ID:???
ターボババアもといターボおねいさんが出て来たところで一旦ここまでです。
92 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:09:10 ID:???
そうして、白蓮とナズーリンが危機に瀕する星(と傍観するにとり)に合流してからの展開は早かった。
彼女は法力で呆然とするエスパダス達を取り押さえると、ものの僅かな時間で折伏し。
エスパダス「聞いた事がある。ビャクレンって僧侶が、メチャクチャに荒れてた地区を
短時間で纏め上げたって。まさか、こんな女だったなんてな……」
ロペス「スラム街の一部の奴らも、彼女を崇拝しているらしい。
真の平等とは、彼女こそが創り上げるべきだ。ビャクレンを次期大統領にすべきだ、ってな」
スアレス「ってなると、俺らが無為に楯突くのも筋違いって事になるのか……?」
アルベス「むしろ、ビャクレンさんと協力して、スタジアムをもっとむちゃくちゃにしちまえば……」
白蓮「……貴女達の行動の全てを否定するつもりは私にはありません。
ですが、もしも私ならば、よりよい手段を取る事が出来るでしょう」
星「手段……。とは、何でしょうか、聖」
白蓮「実力で抗うのです。ただし、それは暴力では無い。サッカーで。そして……」
この場は一旦落ち着いたが、白蓮は遠巻きに見ているエスパーニャ。
そして、にとりの迷彩を看破した上で、彼らを指さし、こう宣言する。
白蓮「上層都市の方。そして下層都市の方。この両者が協力して打ち倒すのです。
そもそもの悲劇を招いている元凶――日向小次郎を!」
白蓮は語った。そもそも、なぜこの都市は上層と下層に分かれているのか。
それは恐らく、不満の矛先をヒューガーから逸らす為にあるのだと。
下層の民は上層の民に憧れ、あるいは敵視し。上層の民は下層の民を見下し、あるいは畏怖する。
プレートの上と下という、あまりに明白な格差を作り出し、その間の対立を煽る事で、
ヒューガーは上層民への重税や下層民の搾取に関する不満を避け続けて来たのではないか――と。
93 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:10:32 ID:???
ナズーリン「カーストを作り出しつつ、自分自身は最上位層として批判を免れる……か。
発想こそあれども、実際に街の構造を『そう』作る事で実行するだなんて事、普通は思いつかないよ」
エスパーニャ「まあ、俺としちゃあ普段の生活が続けばいいんだけどさ。腹が立たないって言えば、ウソになるな」
最初は消極的な立場だったエスパーニャやにとりも、白蓮の筋の通った説明を聞き、
敵は下層(上層)都市民ではなく、ヒューガー自身であると考えるようになり。
――かくして、貧富の差を乗り越えた連合軍は瞬く間に造られたのだった。
星「(やっぱり、聖は凄い。私が思っていながらも出来なかった事を、いとも容易くやってのけた。
……私はまだまだ、弟子として修行が足りません。早く私も、聖のようになりたい。
聖のように、悩まず、迷わず。そして最善の手を取れるようになりたい……!)」
*****
日向「ククク……まさかお前らの方から賭けサッカーを望んで来るとはな。
良いだろう。再びサッカーが出来ぬよう、貴様等のハラワタを喰らい尽くしてくれるわッ!」
――そして、彼らはいよいよ決戦の日を迎えた。
もはや無視できない程の支持者と影響力を持った白蓮が、
日向に対してメキシコシティの自治権を賭けたサッカーの試合を持ちかけて来たのである。
聖白蓮を中心に、星、エスパーニャ、にとり、エスパダス、彼の友人のアステカ戦士達の連合軍と、
日向小次郎を中心に、エリート社畜(ソルジャー)・沢田、力を求める修羅・若島津。
そして成り行きで同行する若島津の師・茨木華扇他優秀なる社畜(ソルジャー)達に加えて――。
94 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:11:33 ID:???
フラン「アハハハハッ! お姉様の選んでくれたレールに沿って生きるのはもうウンザリ!
これからの私は、自由に生きてやるんだから!」
――かねてより姉に対して不満を抱いていたフランドールが加入するヒューガー軍。
この両者は激しくぶつかり合った。
日向「ククク……死ねい!『ワイルド・ネオタイガーショット』ォーーー!!」
ドゴオオオオオオオオオオオオオッ!
にとり「ひゅ、ひゅーひゅー……こ、怖くないぞ! 『真・のびーるアーム』……!」
バゴオッ! バチイッ!
エスパダス「(すげえ。あのシュートを弾きやがった……。俺がGKだったら、まず無理だったろうに……!)」
にとりは自慢の機械で失点を抑えるも、日向やフランドールの恐ろしいシュートですっかり自信を失っていたが。
それでも、試合中通して失点を最小限に抑え、最低限の仕事はこなした。
タケシ「これで止められると、反省レポート(5000字以上)を書かされるんです! 許してください!」
ナズーリン「非常に罪悪感はあるが。……抜かせて貰う!」
ススッ!
華扇「(あ、アレ? 一体どうして私はこんな事を? そもそも私は若島津の修行に付き合っていただけでは……?)」
ナズーリン「隙ありだ、仙人!」
ズザアアアアアッ、バシイッ!
95 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:14:19 ID:???
ナズーリンも、白蓮から教わったドリブル技術とタックル技術を活かし、随所随所で光る働きを見せた。
この二人が健闘する中、星の当初の活躍は今一つだった。
星「喰らいなさい、『アブソリュートジャスティス』!」
バゴオオオッ……! ガシイッ!
若島津「どうした、その程度か。ならば殺す!!」
ズンッ! バギイイッ!
星「ああぁぁぁ……ッ!!」
ナズーリン「ご、ご主人!? しっかりしろーーっ!」
星「はぁ、はぁ。この程度は掠り傷です。まだ、やれます……!」
未だ自分への弱さと、皆を導き続ける白蓮への劣等感から試合に集中できない星は、
何度もシュートを放つも、その全てが失敗。逆に競り負けて負傷を負っていまう。
日向「ククク……それでは、そろそろ全力を出させて貰うかな――タケシ!」
タケシ「は、ははははははいっ!」
その中で、日向は更に一同を絶望させる。ハーフタイム中、日向はタケシに命じて、自分の体を巻く鎖を
――「オレのバランス矯正ギプス」を外させると、その動きは一段と向上したのである。
そして――。
96 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:15:37 ID:???
日向「括目せよ。これが俺様の新奥義!!」
グワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!
バリバリバリバリバリッ!!!
日向「――ライトニング……タイガァァァァァアアアアアアアアアアアアアッ!!」
バゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!
にとり「……ひゅい? こ、これって……!!」
タケシ「ああーー! もう終わりです! 日向さんが沖縄での個人修行で身に着けた新技、
『ライトニングタイガー』は、地上にある電イオンを摩擦により600万℃までに上昇させ、
疑似的なプラズマを作り、それをレールガンの要領で打ち出してる、真の殺人シュート!!
このシュートを食らったゴールキーパーは、どてっぱらに風穴が空いて死ぬんです!!!」
彼は最強の技をもって、反乱軍を鎮圧しようとする。キックオフの位置から放たれたシュートだが、
フランドールの猛攻も相まって疲弊したにとりに、このシュートを止める術はない。
万事休す。ぼんやりと走馬燈を眺めていたにとりは――。
ズ ン !!
白蓮「はぁ……はぁ……と、止めまし……た」
腹に最大の風穴を開けながら仁王立ちした白蓮が、自分を庇われていた事に気付いた。
にとり「な……なんでだよ。幾ら何でも、やりすぎだろ……!私、あんたの弟子でも何でもないのに……!?」
白蓮「仏教において慈悲とは……苦を抜き、楽を与える事です。
そして、人間や妖怪にとっての最上の苦は、即ち死。ですから、私は……貴女を、楽にしたかった、だけです……」
殺人シュートを急所に受けた白蓮は倒れ伏せる。もう永くないように思えた。
97 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:16:41 ID:???
星「聖、……ひじりぃ! しっかりしてください……!!」
試合を投げ出し、星は倒れた師に対して駆け寄った。彼女は虚ろな目で星に対して微笑んで。
白蓮「……星。貴女は、あなたのままで……強く、なりなさい」
星「無理です……! 私は弱いです。私は、メキシコに来ても、何も出来なかった!!
一人では日向も倒そうとすら思えず。こうして戦う事も出来なかった!!
私には無理なんですよ。聖……! 私は、臆病で優柔不断で……!」
白蓮「星。貴女は自信を持ちなさい。貴女の臆病は、私には理知的で賢明に見えますし。
優柔不断だって、悪い事じゃあない。優しくて、柔らかくて、断つ事が出来ないだけなんですから。
――貴女は、私にならなくても良い。貴女は、あなたらしく……ゴホッ!」
ナズーリン「もう無理だ! 早くスウェーデン産のメディカルマシーンに! でないと危ない!」
日向「ククク……自由に使え。流石の俺も、人が死なれちゃ寝ざめが悪いんでな」
星「(私は、私らしく……決して、聖にならなくても、良い。聖白蓮の代理では無く。
寅丸星という妖怪として。私は――皆を導く!)――日向、小次郎……!!」
重傷を負いながら退場する白蓮を前に、星はこれまでの悩みを漸く捨て去る。
そして――。
星「……私は、貴様と比べても無力だ。周囲の助けがないと何も出来ないダメ虎だ。
――で? それがどうした。私はそれでも戦う。……それが私の決めた意思だから!
見ていろ! これが私らしく磨き上げた、完全なる浄化……!」
グワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ……!
98 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:17:50 ID:???
星「これより正義を執行する! ――『コンプリート……クラリフィケイション』ッ!」
99 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:20:49 ID:???
カッ! ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!
バギドゴグシャァァァアァッ!
日向「成程、な。甘ちゃんは甘ちゃんのままだったが。吐き気がする位、
甘ちゃんを突き抜けて来たってワケか。こりゃあ……面白い!」
星は覚醒し。新たに得た自身最強の地上シュート――『コンプリートクラリフィケイション』により、
ヒューガー軍から合計3点をもぎ取り、試合に勝利した。
――もっとも、試合終了間際の日向はほくそ笑んでおり。
果たしてこれが本当に彼の真の本気であったか否かは未だに謎めいてはいたが。
100 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:22:48 ID:???
*****
白蓮「私が出来る事はやりました。後は、このメキシコシティの街をどうしていくかは、皆さん次第です」
エスパダス「フン……まあ、少しは認めてやるよ。お前のお蔭で、少しは生活がマシになったってな」
エスパーニャ「俺らの生活は酷くなったけどなァ。ま、ムダ使いも省けて、貧乏人からのヘイトも減ったから良しとするかね」
壮絶なヒューガーとの試合を終えてから数日後。すっかり完治した白蓮は、愛車に跨って支持者達に別れを告げていた。
ヒューガーはあれから約束どおりメキシコシティでの自治権を放棄。
白蓮は差別の温床となるプレートを力づくで叩き割って、街は混然としつつも、元の活気を取り戻しつつあった。
星「聖……。ありがとうございます。貴女のお蔭で、私は自分自身を見失わずに済みました」
白蓮「いいえ。貴女が成長したのは、貴女自身がそれを望んだからです。
他人は、あくまでその人の成長を後押しする事しか出来ません。
そして、人間の――妖怪の成長とは即ち、意思の力の成長。
貴女が、よりよい自分を望み、そうなりたいと思い続けたからこそ、今のあなたがあるのですよ」
白蓮は約束の期日が来た為に、幻想郷へと戻り、全幻想郷選抜と合流する事となる。
事情は知っているものの、別れを惜しむ星は、ふとこう聞いてしまう。
星「……私達と共にブラジルに渡り、鈴仙と戦うのは如何ですか」
白蓮「それは出来ません。私は、幻想郷に戻る必要があります。
豊聡耳神子。我が命蓮寺の地下に廟を構え、幻想郷の支配を虎視眈々と狙う者。
――彼女が、本格的に動き出しています」
101 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:24:14 ID:???
ナズーリン「……ムラサや一輪は、大丈夫なんだろうね」
白蓮「彼女達は間違いなく、豊聡耳神子の政策――人間中心主義に反する存在。
何等かの迫害を受けている可能性は多いにあります。そうした事情があるからこそ、
私はこれ以上、幻想郷を離れていられません」
にとり「え、ええっと。……その。試合の時は、助けてくれて……ありがとう。
なんていうか、私って自分で言うのもヘンだけど、縁日でお金巻き上げたりしてるし。
悪いヤツだから助けてやんない、ってなるかと思ってたんだ」
白蓮「『善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや』……宗派はやや違いますが。
仏教ではこんな言葉があります。阿弥陀仏は、善人でさえ救うのですから。悪人は尚更救われるのだ、……と。
自分の悪を認識し、その上で救われたいと願う者を救うこと。それが、仏教の教えの一つでもあります」
にとり「なんか、イマイチ何言っているか分かんないけど。……でも。何となく、宗教も悪くないかも、って思えたや。エヘヘ」
星「にとりさんが我々の弟子になるというなら、是非歓迎しますよ!」
にとり「……ま、老後のヒマ潰しの一つにでも考えとくよ」
共に戦った星とにとりは互いにその絆を深めた。また、それは口数の少ないナズーリンにおいても同様だった。
――三人は、このメキシコで掛けがえの無い財宝を得たのである。また、星の成長はそれだけではない。
フラン「あの……僧侶さん。ありがと」
星「フランさん……ああ。もしかして、お姉様との事ですか。あれでしたら、私は意見を述べたまでですから」
フラン「もう遅いかもしれないけど。私、もうちょっと頑張ってみる。――立派な、『サイドアタッカー』になれるように」
102 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:25:21 ID:???
星はその後、心を閉ざしていたフランドールと接触し――そして、彼女に姉の真意を悟らせ、
再び元の明るい少女へと戻してみせたのだ。
星「(もっとも、私は聖のように上手くは出来なかったから。真正面からケンカでぶつかり合って。
それで打ち解けた時に話を聞いただけ、なんですけど。そっちの方が……私らしい、ですかね)」
蓋を開けば、練習方針に関する些細なすれ違いがあったのみの簡単な話だったが。
それでも、星は自分なりに思い悩み、自分なりの方法で解決に導いてみせた。
――聖白蓮の代理でもなく、寅丸星として、彼女は誰かの希望となれたのだ。
白蓮「……ああ、そうだ」
白蓮は、そんな星たちの出立の餞として、大きな贈り物を残してくれていた。
白蓮「私は、このメキシコで素晴らしいバイクを見つけました。
ですから、私が豊聡耳神子の一派から逃れる為に持ち込んだ……”聖輦船”を。
貴女へと、渡しておきたいと思います」
星「え、ええっ……!?」
ナズーリン「ハハッ……本当に貴女はスケールの大きい御仁だ。
貴女は、命蓮寺を焼かれる前に、船にして持ち込んで来たというのか……!」
にとり「そ、そそそ……そりゃ凄い! エンジニアとしての血が騒ぐよ!
あの船、一遍動かしてみたかったんだよね……!」
ナズーリン「それにしても、聖。何から何まで。本当に貴女に頼り切りとなってしまった。
……何だか、申し訳なく思えてくるよ」
白蓮「私に出来る事は、この位ですから。私は神子のように、現状の支配体制を覆す事も出来ず。
ただ、傍観し続け、やがて変わりゆく状況に飲まれつつあるだけ、なのですから……」
103 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:28:08 ID:???
星たちの――あるいは他の仲間達の希望ともなり得るこの申し出をもってしても、白蓮は謙虚にそう話す。
……もしかしたら、と星は思う。
星「(もしかしたら、聖もまた。私のように悩んでいたのかもしれない。
ライバルである神子さんの攻勢に手も足も出ないまま、
私やムラサ、そして一輪達を辛い境遇に立たせてしまった、と……。
だからこそ、聖は出来る限りの事を、私達にしたかったのかもしれない……)」
ブロロロロロ……。
白蓮「――それじゃあ、また幻想郷で会いましょう」
白蓮は最後にそう言って――かつてスラム街でナズーリンを載せた時のように、
目にもとまらぬ速さで、地平線の彼方へと消えていった。
ナズーリン「……聖輦船が隠れている場所は聞いてある。それじゃ……行こうか。私達も」
星「ええ! 行きましょう!」
にとり「ようし、早速構造をチェックだー! 腕が鳴るねぇ!」
そして、三人も街を去り――そして、向かう。鈴仙や他の仲間達が待つブラジルへ。
次なる彼女達の戦いの場へ――。
104 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:30:03 ID:???
今、正義を信じる者は光を受け継いだ。
彼女達を取り巻く運命は空を飛び、はるか彼方の希望を目指す。
――しかし、その瞳に不安はない。
彼女達は節制を愛し、献身を知り、調和を学んだ。
その教えは、如何なる地においても同じく通ずる。
物語を先に進め、一つにまとめるための糸は紡がれた。
〜星・ナズーリン・にとりの章 完〜
105 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 20:32:38 ID:???
メキシコ編(ダイジェスト)(約70レス)(文章約50kb)が終了したところで一旦ここまでです。
時間のある時に文章パートは更新したいので、出来ればもうちょっと更新して、
予告していた紅白戦(9vs9のミニゲーム)が始まる所まで行けたらいいなと思っています。
106 :
森崎名無しさん
:2018/01/14(日) 20:59:12 ID:???
乙なのです
俺のバランス矯正ギブスは卑怯(笑)。こんなの笑うに決まってる
107 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 22:13:11 ID:???
〜第三章・エンディング〜
【さらばブラジル、戦いは新天地で−】
〜サンパウロ・サントス港〜
にとり「――ってな、感動ストーリーがあったワケなんだよ〜」
鈴仙がナズーリンから、彼女達の物語を聞いてから数日後。
晴れて退院した鈴仙はコリンチャンスのコーチやメンバーと、リトルウイングズの仲間達と共に、
サンパウロの港湾都市・サントスへと来ていた。
その道すがら、得意な表情でメキシコでの武勇伝を語るにとりだったが……。
にとり「その時! 日向小次郎の『ライトニングタイガー』をこの私の『真・のびーるアーム』で、
見事にワンハンドキャッチしちゃったってワケさ〜!」
鈴仙「(ナズーリンから聞いた話だと、泣きながら走馬燈を見てたとか言う話だった気がしたけど……。
まあ、突っ込んでも可哀想だから良いか……)」
そのストーリーは鈴仙が知る者と若干違っている気がした。
にとり「さてと……。お、あったあった」
やがてにとりは船着き場にある、一隻の木造船を指さした。
時代錯誤な木造の帆船はぷかぷかと穏やかな内海に浮かんでいるが、間違いない。
108 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 22:14:11 ID:???
慧音「これは……確かに。あの時の宝船だ! しかし、何故海に浮かべている。これでは、普通の帆船のようだが」
星「……私達三人は、この船に乗ってブラジルを目指しました。しかし――」
ナズーリン「――私達の船は、狙われていたんだ。国籍不明の戦闘機が現れ、何とかやり過ごしたものの。
浮遊機能を攻撃されて、不時着してしまったんだ」
佳歩「な、なんですか、それ……!?」
てゐ「妖夢を狙った狙撃と言い、その話と言い。実力的な手段に訴えてるヤツらが居るって事だねぇ」
パチュリー「八雲紫……では、無いでしょうね。彼女の目的はあくまで、私達を真正面から打ち破る事でしょうから。
だとすると消去法で、『ハイパーカンピオーネ』側の仕業って事になるけど」
にとり「誰が原因なのかは分からないけれど……。鈴仙が入院してる間。そういう事への対策も練ったんだ。
ま。その辺りも含めて紹介するからさ、皆入ってよ。一見ボロい船だけどさ」
ナズーリン「悪かったな、ボロい船で……」
まるで聖輦船が実家か何かのように話すにとりにナズーリンがボソリと悪態を付くが、本人は気付かない。
鈴仙はつかさに介助されながら(大体どこに何があるかは、リハビリの結果掴みつつあったが)、船の中へと入ると。
アリスさん「あ! 皆!! 本当に来てくれたのね!」
そこにはいち早く、アリスさんが待ち構えていた。
ナズーリン「ご苦労だったね、アリスさん。……魔法機器の調子は大丈夫そうかい?」
アリスさん「ええ。一晩泊まり込んで調節してたお蔭でバッチリ! これなら、空間転移だって可能な筈よ」
109 :
森崎名無しさん
:2018/01/14(日) 22:15:01 ID:???
なんというか、想像してたのの10倍ぐらい酷い状況だったぜ
怖い街だぜメキシコシティ
スウェーデン産のメディカルマシーンってブローリンとかサイヤ人が使ってそうなアレですよね
日向のセリフといい、どこから突っ込んで良いのやらなのに良い話で終わってて余計笑いますわ
110 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 22:15:31 ID:???
どうやら彼女は率先して面倒な作業を引き受けていたらしい。
トモダチが欲しいがためのいじらしい行動に、鈴仙は何とも言えない感情を抱きつつも、周囲を眺める。
――視力は無いが。妖力を凝らして空間の広さを察知しようとする。
鈴仙「(……結構広いのね。でも、元はお寺だったから当たり前か)」
そんな鈴仙の察知能力は正確だったようで。
穣子「この位広かったら、みんなで暮らす事も出来るねぇ〜」
星「ええ。元々命蓮寺でした訳ですし。最悪何かあれば、ここで雨風を凌ぐ事は出来ますよ」
丁度同じ事を、穣子と星が話しているのが聞こえた。
コーチ「フォフォ……。となると。早速行ってしまうのかな、魔界に……寂しくなるのう」
鈴仙「コーチ……」
鈴仙の傍で老コーチが呟く。ブラジルに降り立って以来、迷惑もかけられたが、
この老コーチのお蔭で鈴仙もまた一回り強くなれたのは確かだ。
さとり「にとりさん達の話を聞くに、私達はよからぬ勢力に狙われているようですから。
あまり長くブラジルにとどまって、ご迷惑をおかけする訳にはいきません」
お燐「……ま、死んだ時はいつでも言ってよ。死体なら、あたいが持ち去ってあげるしさ」
さとり「あんたはやめなさい、お燐」
近くでさとりが補足をしながら、お燐がいつも通りの冗談(と信じたい)をかましている。
コーチは少しだけ、何かを逡巡するような表情を見せ(髭だらけで分かりづらいが)――。
鈴仙にとって、意外に思える事を提案した。
111 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 22:27:32 ID:???
コーチ「鈴仙よ。もし良ければ、このワシを……魔界に、連れていってはくれまいか」
鈴仙「ぇ……?」
コーチ「心境の変化……ってヤツでのう。ワシも見たくなったのよ。鈴仙……お主らの行く末をな。
何。決してジャマはせん。セクハラはするかもしれんがの……グヒヒ」
鈴仙「(それってジャマする、って事じゃん……)」
コーチ「……と、言うのは冗談として。どうかの。話を聞くに、今のお主らは本来の監督にも
見捨てられ、特段の監督役やコーチ役も居ない様子じゃ。ワシでも、役に立てる事はあるやもしれん」
鈴仙「でも……コリンチャンスは大丈夫なんですか? リオカップに準優勝して、
少しは評判も上向いたそうですけど、未だにクラブハウスは場末のバーですし」
コーチ「どーせワシには元々発言権も何も無かった。話題性があるのは確かじゃから、
事務局とやらが何とかするじゃて。フォフォフォ……」
コーチの提案は有り難く思えるが……実際の所は鈴仙がこれまでチームを仕切っていたし、コーチにはパチュリーが居る。
チームドクターにしても、メンバーの大多数が丈夫な妖怪である上、鈴仙も医者の卵だから、彼が居なくてもなんら問題は生じない。
鈴仙「(でもそれは、実は頭の良いコーチも知ってる筈。だから、これは単純に聞いているのよね。
――自分という、私達の物語からしたら見ず知らずの部外者が。これ以上入り込んで来ても良いか? ……って)」
コーチ「勿論、嫌なら正直に言っておくれ。嫌々で同行するのも、させられるのも互いに得じゃないしのう。
ここに居たら居たらで、コリンチャンスの立て直しの為に何かできる事もあるかもしれんしな」
112 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 22:29:49 ID:aPm3BzOY
フォフォフォと、まるで老人のように笑って――実際の彼はそこまで老人では無いのだ――、
鈴仙がどちらにも答えやすい風にフォローをしてくれる。
鈴仙「…………」
そんなコーチに対して、鈴仙は……。
A:「……ええ。良いですよ。監督兼コーチ兼チームドクターが居るのは心強いですし」快諾する。
B:「……いえ。これは私達の問題です。コーチを巻き込む訳には行きません」断る。
C:A+「良ければ、コリンチャンスの選手達も、何人か一緒に連れていきませんか?」選手も連れていく。
D:「コーチを巻き込む訳には行きません。ただ……コリンチャンスの選手を何人か貸してくれませんか?」選手だけ連れていく。
E:その他 自由選択枠
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
*コーチ及びコリンチャンスの選手を、今後のストーリーにどこまで関わらせていくかを投票で決めます。
あくまでストーリー上の希望を聞くだけなので、ゲームバランス的にコーチが居ないと(居ると)ダメという事はありません。
*コーチの存在は、戦術決定の内容や負傷選手の治療速度に影響しません。(Aを見ると、影響しそうに見えますが)
<選択肢の詳細>
・Aを選んだ場合、コーチのみが魔界について行き、今後のストーリー等に関与します。
・Bを選んだ場合、コーチは魔界について行かず、ストーリー等への関与度も落ちます。
・C・Dを選んだ場合、コリンチャンスで技持ちのモブ選手、ライア(パス技持ち・MF)、
ミャージ(タックル技持ち・DF)、ニータ(ブロック技持ち・DF)が加入します。
(三人共に補欠扱いとなり、大きな成長は見込めません。)
・A・Bを選んだ場合は選手の加入はありませんが、代替措置として今後選手が加入する可能性があります。
(加入しても補欠扱いとなり、大きな成長は見込めません。)
113 :
森崎名無しさん
:2018/01/14(日) 22:37:06 ID:pKGgM2pw
A
114 :
森崎名無しさん
:2018/01/14(日) 22:38:44 ID:3ECh5DbQ
A
115 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 23:05:18 ID:???
>>106
乙ありがとうございます。
本当は全裸でギブスを巻いてるシーンとか挿入しようと思いましたが、尺の都合でカットしました。
>>109
私自身メキシコは詳しくないのですが、キャプ翼やキャプ森を見る限り貧富の差が激しいのかなーって思って、
描写を盛った結果、F●7に出て来るような都市になりました。
スウェーデンは原作キャプ翼でも未来的な科学サッカーを取り入れてるので、
メディカルマシーンや重力100倍の修行室とかあっても自然だと思います。
原作キャプ翼のさらばサッカー(ryみたく、やってる事は無茶苦茶だけど、
何故かいい話っぽい感じを狙ったので、そう言って頂けると嬉しいです。
116 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 23:06:19 ID:???
A:「……ええ。良いですよ。監督兼コーチ兼チームドクターが居るのは心強いですし」快諾する。
コーチ「……そうか。それは良かったよ」
鈴仙の答えを聞き、コーチは嬉しそうに頷く。
実際、その提案は新天地で心細い鈴仙達にとっても悪い者では無かったし、
これまでのブラジルでの思い出を振り返ると、コーチには助けられた事も多い。
(セクハラを受けた回数の方がもっと多かったが)
鈴仙「他の皆にも言っておきますね。コーチが引き続き、チームの監督もしてくれるって」
コーチ「うむ。よろしく頼むゾイ」
鈴仙は念のため、他のメンバーに異論がないかを確認するも、
てゐ「ま、ヘンなオッサンだけど悪いヤツじゃないしねぇ〜」
反町「(チームの男性率が高くなって、少し気楽になるな……。
本当は、コリンチャンスの選手も何人か入って欲しかったけれど)」
パチュリー「彼の戦術眼の深さは知ってるし。反対しないわ」
アリスさん「トモダチは一人でも多い方が良いものね、うんうん!」
仲間達は鈴仙が信頼するコーチであるなら大丈夫、と言った風に賛成ムードであり。
117 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 23:07:21 ID:???
お燐「(ふーん……)」
さとり「(……私とお燐は、彼に纏わる真実を知っている。けれど今は、明かすべき時ではありませんね)」
一部では訝し気な視線を向けている者もいたが……彼女達も反対はしない。
コーチ「私がここに”残っている”理由……。何となく、分かったような気がしたよ」
一方で、そんな周囲の雰囲気と――こうなった事実を認識した上で、彼は小さく独り言ちる。
それの意味するところは、今の鈴仙には全く見当もつかなかった。
*コーチが新チーム・リトルウイングズの監督兼コーチ兼チームドクターに就任しました。
(ゲーム上のメリットは特にありません、フレーバーです)
118 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 23:18:04 ID:???
鈴仙「……さあ。それじゃあ」
佳歩「いよいよ出発……ですね」
星「機械的な修復はにとりさんが。魔法的な回路の修正はアリスさんとパチュリーさんがしてくれました。
後は座標を固定して――魔界へと飛び立つだけです!」
――そして。いよいよ鈴仙がブラジルの地を離れる時が近づいて来た。
コーチともども、コリンチャンスの仲間達に別れを告げた鈴仙達は、
各々の日用品を聖輦船に詰め込んで、機器類の最終チェックを分担して行い。
後は、テイクオフを待つだけとなった。のだが……。
てゐ「……ん? ちょっと待ってよ」
ナズーリン「どうしたんだい、忘れ物か?」
てゐ「いやいや。違うけどさ。ただ――魔界に行くんだよね、私達」
にとり「しつっこいなー。そうだって言ってるじゃないか。
魔界カップが来月にあって、『ハイパーカンピオーネ』か何かの追手が居るから、
ブラジルには長居できないし、今の内にお引越しするんだって話でしょー?」
てゐ「それは知ってる。私の言いたい事はだね? つまり……。
『魔界に行くとして。具体的にどこが拠点になるの? 魔界のどこに行くの?』って事さ」
にとり「あー。成程ね。そういう事ね。…………ねー、星ー」
つかさ「(分かって無かったのね……自分達が魔界のどこに行く予定なのか……)」
自分達が向かう先がどこなのかも分かっていないまま、様々な指示を出していたにとりに不安を覚えつつも、
一同は甲板に勢ぞろいして、詳しそうな星も交えて、向かうべき場所について確認をする事にした。
そして、発言した者は――。
119 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 23:19:16 ID:aPm3BzOY
先着1名様で、
★問われる魔界知識→! card★
と書き込んでください。マークで分岐します。
JOKER→反町「俺知ってるぞ。二週クリアしないとエンディングが見れないって言う…」魔界は魔界でも魔界村だ!
ダイヤ・ハート→アリスさん「魔界最大の都市・パンデモニウム。……ここに、小さい頃私が住んでた家があるんだけど」
スペード・クラブ→星「魔界地方都市・エソテリア。……ここに、かつて聖が拠点としていた住居がある筈です」
クラブA→一同「シ〜ン……」しまった! 誰も魔界について詳しくない!
120 :
森崎名無しさん
:2018/01/14(日) 23:22:08 ID:???
★問われる魔界知識→
スペードQ
★
121 :
森崎名無しさん
:2018/01/14(日) 23:28:53 ID:???
JOKERなら有馬とか阿佐とかが加入しそう(CAPCOM感)
122 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/14(日) 23:33:17 ID:???
…と、言ったところで今日の更新はここまでです。
ちなみに原作東方星蓮船で星たちが向かっていたのは法界(魔界の中の一区画)であり、
作中でも魔界(法界上空)としか書かれてないので、
魔界にエソテリアという地方都市があるってのは創作です。(曲名から引っ張って来ただけ)
パチュリーの居る紅魔館の図書館の名前をブワル魔法図書館にしてるのと同じです。
ところで、今東方の人気投票が開かれています。
http://toho-vote.info/
もし当スレを見て興味を持って頂ければ、鈴仙等に投票して頂ければ嬉しいです。
>>121
JOKERなら鈴仙の服がはじけとんでましたね。
123 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:27:05 ID:???
★問われる魔界知識→ スペードQ ★
スペード・クラブ→星「魔界地方都市・エソテリア。……ここに、かつて聖が拠点としていた住居がある筈です」
静まる一同の中で手を挙げたのは、やはり星だった。
星「前にも少し話しましたが、私とナズーリンはかつて、聖を探し、その封印を解く為に仲間達と共に魔界を旅していました。
――その途中で、霊夢さんや魔理沙達にとっちめられたのですがね」
鈴仙「(私の時は、まあ。姫様を屋敷に隠すって目的があったけど。
星ってば、ただ白蓮さんを探してるだけで因縁付けられたんだ……可哀想)」
星「とにかく。……その時に魔界の一部を見ているので、ある程度の土地勘があります。
今回はまず、そこを目指そうと思っています。具体的には――」
そう言いながら、彼女は甲板の地面に大きな地図を広げた。
世界地図と似ているようで似ていない、様々な大陸が混在している、
輝夜が良くやっていたロールプレイングゲームの地図は――恐らく、魔界の全図なのだろう。
星は手に持つ錫杖で、その広い地図の中の隅の方にある、小さな大陸。その中心部にある盆地を指した。
星「エソテリア。付近に法界……悪しき魔力が入り込まぬ聖域を擁する、小さな地方都市です。
人口はおよそ50万。魔界最大の都市にして、魔界神のおわしますパンデモニウムから、
海を挟んで、距離にして5,000ラール――私達の単位で言うと、およそ25,000キロ。
中央の政争も聞こえぬ、自然と文明が調和した長閑な地ですよ」
124 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:28:31 ID:???
穣子「へぇ〜。何かワクワクして来たね、一樹君! 私達、これからファンタジーの世界に行っちゃうんだよ!」
反町「(俺からすると、幻想郷の時点で大分ファンタジーの世界なんだけど……)」
パチュリー「質問だけど。そこにはきちんとした、サッカー設備があるのでしょうね。
書物の知識では、魔界は全体的にサッカーが浸透していないとあるけれど」
ナズーリン「問題は無いと思う。確かに、中央都市であるパンデモニウムよりも、エソテリアは後進的だ。
けれど魔界は全体的に、我々の世界よりも魔術を活かした科学が進歩しているし、生活水準も豊かなんだ」
コーチ「ま。ここにおっても、ストリートサッカーとバーのアルバイト位しかできんがのぉ……ホッホッ」
鈴仙「(コリンチャンスは圧倒的に貧乏だものねぇ……どうなのよ、サッカーコートも無いクラブチームって。
アヤソフィアが加入時のお礼で遺してくれた、大会期間中の生活費も底をつきそうだし)」
さとり「住居に当てはあるのですか? 最悪、この聖輦船で暮らす事が出来るとは言え。
やはり、これから魔界カップまでの時間を過ごすならば、相応の拠点は必要です」
さとりの的確な質問に対し、星は少し間を置いて答える。
星「かつて聖は、妖怪との共存を望んでいました。しかし、彼女と同じ人間によって、
その思想は邪悪だと断罪され。先程述べた魔界の聖域――法界に封印されていました。
しかし、その境遇を憐れんだ魔界神様が、時たまに恩赦として封印を緩め。
暫くの間は、法界近郊の都市・エソテリアにて居を構え暮らす事をお許し下さったのです。
……今は人が居ない、その邸宅を借りれればと考えています」
125 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:29:32 ID:???
さとり「成程。サッカー設備も、住居の当てもあるという事ですか。
貴女達、メキシコ派遣組が魔界カップが始まるに先んじて、魔界への移動を提案した理由が分かりました」
にとり「ま、私は一刻も早く、自分で直した聖輦船に乗ってみたいだけだけどね!」
アリスさん「……………」
静葉「どうしたの、アリスさん。何だか神妙な顔をしているけれど……」
アリスさん「!? べ、べべベ別に! 何も無いわ! 私と魔界には、なーんの繋がりも無いのよ! オホホ!!」
静葉「そう……なら良いけれど……」
アリスさん「オホ、ホ……(なら良いけど、じゃないでしょぉ……? ここは誰がどーみても、
私と魔界との、のっぴきならない因縁を疑ってしかるべきでしょぉ……?)」
冷静な静葉はアリスさんのワケあり感を見事にスルーしたところで、一同に更なる質問は無くなった。
にとり「さあ、さあ! 座標はこれで確定したし、もう質問タイムはこれで良いだろー!
ほらほら行こうよ〜! 私ゃ早くこの船を飛ばしたくてウズウズしてるんだよ〜!」
ナズーリン「全くもう、こいつと来たら……子どもじゃないんだからさ、しっかりしなよ」
佳歩「でも、私もワクワクしてきました。魔界って、どんなところなんでしょう……!」
つかさ「昔に八意様から聞いた話では、魔法使いのメッカであり、
幻想郷よりも遥かに高濃度のエーテルが漂っていると聞くわ。
弱い人間や妖怪では、息をするだけでも体調を崩すと言うけれど……」
てゐ「――ま。あんたらもそこは、アルゼンチンの修行やらなんやらで鍛えこまれたしね。心配ないと思うよ〜」
126 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:30:52 ID:???
反町「お、俺、大丈夫なのか……? そんな所行っても」
パチュリー「それが不思議なのよね。あんたは普通の人間だと思っていたけれど。
調べてみると、強い毒の魔力を感じるのよ。まるで魔術師か何かみたいに……」
穣子「それがなくても、私達の信仰ラブパワーがあるから大丈夫だよっ!! ……たぶん」
――そして、いよいよ一行は出発の時を迎える。
コーチ「鈴仙。……思い残した事は無いかの。タルの中は調べたか?」
鈴仙「はい。……でも、タルの中を調べるのは、どっちかって言うと船から降りる時のような気が」
鈴仙はコーチと並んで、甲板の柵に立ち。サントス港の波止場で手を振ってくれる、
元々のコリンチャンスメンバーとの別れを惜しんでいた。
ライア「レイセン! 俺達はお前の事を忘れないぞー!」
ミャージ「コーチ! レイセン! 後は任せろー!!」
ニータ「コリンチャンスはこれからが再出発だ! 今度は俺達の手でリオカップに優勝してやる!」
鈴仙「ライア君……ミャージ君にニータ君まで……」
特に別れを惜しんでくれたのは、リオカップ前に急成長し、リザーバーとしての出番の多い三人だった。
彼らは戦友との別れに涙を浮かべながら、しかし前向きに戦う事を決意してくれる。
……鈴仙が驚いたのは、コリンチャンスのメンバー以外にも、この場で手を振ってくれる者が居た事だった。
127 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:32:38 ID:???
メオン「次は負けん……! 『マインドスパークルマイン』で来い! レイセン!」
鈴仙「(メオン君……グレミオ戦では負けてボロボロに叩かれた彼も、前を向いているんだ)」
ザガロ「くそったれーーーー! この俺達サントスを無視して魔界に行くなど許さんぞーーーー!!」
ディウセウ「オラ達もこれから、カイオー様って人の所に行って修行するんだぞーー!
次はぜってー、負けねぇからなーーーーー!」
ブローリン「カグロットォォォオオオオオオオオオオオオオーーーーーッ!!」
鈴仙「(ザガロ君、ディウセウ君。それからスウェーデンのブローリン君。サントス戦は本当酷かったわよね……
……でも。まあ、あれも良い思い出……ではないわね。ガレリ君とか、しれっと殺されてるし)」
カルロス「噂を聞いたんで駆け付けて来たぞ、レイセン! 君は俺のトモダチだ。またサッカーをしよう。
今度は俺と、君と、アルツールと。そして……アーサーお姉ちゃんとの四人でだ!」
鈴仙「(カルロス君……。フラメンゴ戦ではライバルだったけれど。
その後、アーサーお姉ちゃん――アヤソフィアとの因縁を通じて、私達は交流を深めたんだっけ。
あのブン屋。今頃何やってるんだろう……)」
エベルトン「ケッ! なーにが魔界だ、あのクソガキめ! この俺様に土下座してれば今頃、
パルメイラスで有り難く扱いてやったのによ、勿体ねえ事しやがって!
しかもあんの老いぼれまで、何考えてやがるんだ! ……二人で仲良く勝ち逃げしてんじゃねえよ。
もう一遍、コリンチャンスを率いて、俺達と戦うべきだろうがよォ!」
コーチ「(エベルトン……我が友よ。君はレイセンと共に、腐っていた私に檄を入れてくれたな。
過去の手術ミスで、君の妻と娘を奪った罪は忘れないが。
……せめてもの罪滅ぼしを、この少女に対して行いたいんだ。許してくれ)」
128 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:35:44 ID:???
ネイ「れ、レイセーーーーンッ!? なんで行っちゃうんだよ。俺とのデートの約束はーーーッ!?」
鈴仙「そんなモン、約束してないっつーーの! もうっ……!」
トニーニョ「まあ、気を落とすなよネイ。お前だって解ってるだろ? 彼女が喜ぶのは、甘い囁きじゃないって」
ネイ「ああ。分かってるよ……レイセーーン! 俺達ブラジル代表も、4月の『幻想スーパーJr.ユース大会』に出るんだ。
その時こそ! 君が惚れてしまうようなプレーを連発するからなーーーっ!」
鈴仙「はいはい……(でも。ネイ君との交流は私にとっても貴重な経験だったのは確かだし。ま、期待してるわよ……!)」
新田「鈴仙さーーーーん! 見ていて下さい! 俺、絶対強くなります!
そして、鈴仙さんの代わりに姉御を……妖夢さんを、見つけ出してやりまーーーす!!」
鈴仙「(新田君……ありがとう。サンパウロとの決勝戦前。貴方とやった練習は、掛けがえの無いものだったわ!)」
――鈴仙達の出立は、いつの間かにか彼女のライバル達にも情報が洩れていた。
コリンチャンスメンバーと勢ぞろいでサントス港へと向かう鈴仙達を見て、
彼らはこっそりとその後を付けていたのである。全ては、良き好敵手を見送るため。
129 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:36:45 ID:???
星「さあ乗員の皆さん! 我らが聖輦船は……魔界に向けて間もなく出発します!
5! 4! 3! 2! ……テイク・オフでーーーーーーーーーーーす!」
惜別の時は長くは続かない。
ハイテンションに機器類を制御する星の声を背景に。
フワリ……!
鈴仙達一行を載せた船は、魔法と科学の力で海から僅かに浮き上がり。
ゴ……ゴオオオオオオオオオオオオオオオッ!!
鈴仙「みんな、さよなら……! またね……!!」
そしてそのまま……青空高くへと飛び上がる。ブラジルでは1月末は真夏。
しかし、風は涼しく、何より空が美しい。気付けば、あれだけ別れを惜しんでいたライバル達は、
もう豆粒のように小さくなってしまっていた。
にとり「軌道が安定するまで、このまま高空を300キロ程飛んでようか。
それで、高度が10000メートルまで行ったら……!」
パチュリー「魔界へのワープ魔法の回路を起動させる。それで良かったのよね」
にとり「イクザクトリー! うっひゃ〜! こんな凄いマシンを操縦できるなんて夢みたいだー!」
さとり「どちらか言えば、高度なマジックアイテムに近い気がするけれど。これは果たしてマシンと言えるのでしょうか……」
お燐「まあまあ、さとり様。空飛ぶ乗り物はホラ。やっぱり、男の子のロマンじゃないですか。分かって下さいよ〜」
さとり「あんたもそこの河童も、女の子でしょうが……」
130 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:38:03 ID:???
反町「ひ、ひいいっ……!? た、高いー!? 酸素が薄いー!」
静葉「(肝心の男の子は震えあがってるわね……無理もないけれど)――反町君、私の手を取って。そうすれば怖くないわ」
穣子「って、ちょーーい! 何お姉ちゃん、一樹君に猛接近してるのー!?」
アリスさん「魔界……。まさか、帰って来る事になるとはね……」
つかさ「(――石崎了。先のサンパウロ戦で見せた彼のプレーは私に似通っていた。
しかし、全てにおいて、彼は私を上回っていた。……私は、もっと上を目指さなくてはならない!)」
てゐ「大丈夫かい、佳歩ちゃん。怖くない?」
佳歩「……正直、足が震えます。でも、怖いとは感じません。だって、夢だったんですもの。
こうして私も、鈴仙さまやてゐ様と肩を並べて。つかさちゃんも傍にいて。
それで、一緒に大きな敵と戦うって事が……!
――本当は、霞ちゃん。Cちゃん。Dちゃん。Kちゃんとも一緒に戦いたかったんですけど」
てゐ「なーに。別に今から死にに行く訳じゃないんだ。帰ってから、良い土産話にしちゃおうじゃないか。
……もっとも、あいつらも黙ってお家で留守番してる訳じゃないだろうけど。
CちゃんやらDちゃんは、アルゼンチンでも戦ったワケだしね」
星「ナズーリン。……私は実は、まだ怖いんですよ。自分の実力が、果たして本当に世界に通用するのか。
私は本当に、寅丸星として、命蓮寺の希望になれるのかどうか」
ナズーリン「……知ってる。ご主人様は隠し事がヘタだからね」
星「むう。そんな言い方しなくても良いじゃないですか。それに、ナズーリンだって。
出発の前夜は緊張して眠れないって私の部屋に押しかけて――」
ナズーリン「はいちょっとストップ。――これ以上語ったら、死ぬよ?」
131 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:39:10 ID:???
仲間達も船室から飛び出して、鈴仙と一緒に空の青さに溶け込んで。
強い風に髪の毛を思いっきりなびかせながら、思い思いに仲の良い友人たちと
これからの戦いに想いを馳せたり、純粋に今を楽しんでいたり、いつも通り雑談をしたりしている。
コーチ「鈴仙よ。ワシはお主のかつての師匠のように、お主を導いてやる事は出来ん。
じゃが……年長者として、見守る事は出来る。……具体的には、そうじゃの。
トイレのゴミ箱にピンホールカメラを仕掛けたり、シャワーの、給水口に……こう、セットしたりとか」
鈴仙「それは見守りじゃなくて盗撮だー!? 流石に通報しますよ!?」
コーチ「……と、言うのは冗談としても。これからの戦いが厳しくなる事は確かじゃ。そんな時、ワシは頼りにならん。
じゃから。その時は仲間を頼るのじゃよ。……これはワシの勘じゃが。
鈴仙達の勝利は、ここに居る、14人の仲間達との絆にかかっている。そんな気がするのじゃて」
鈴仙「絆……ですか」
コーチ「左様。絆じゃ。それは功利主義により、往々にして一笑に付されるが、決して侮るべきものではないぞ」
鈴仙「はい……(絆。……絆、か。確かに、先のサンパウロ戦。私達は最低限の信頼こそあれども、
基本的には各国から合流して来たばかりの急造チームだったのかもしれない。だから、勝てなかった。
……そう、考える事も出来るのかもしれないわね)」
魔界へのワープを間近に控え、大空高く飛んだ鈴仙に対し、コーチはそう諭す。
絆。鈴仙はそのある意味では夢想的で理想主義的な都合の良い言葉を。何度も心の中で繰り返した。
鈴仙「(今はまだ、結束したての15人の新チームだけど。……でも、私はこのチームを大事にしていきたい。それは確かだ)」
ここに居る鈴仙の仲間達は、リオカップの敗北や、プロジェクト・カウンターハクレイからの離脱という困難を受けても尚。
鈴仙の為に涙を流し、鈴仙の為に立ち上がってくれた、掛けがえの無い友人達である。
ならば――と。鈴仙は青空を肌に触れて感じながら、思う。リオカップは終わりではない。
132 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:40:28 ID:???
鈴仙「(次の魔界カップ、必ず勝つ。そして……皆でもっともっと試合をして、強くなって……笑い合うのよ!)」
新チーム・リトルウイングズの戦いは。今ここに始まったばかりなのだと。
133 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/15(月) 23:50:20 ID:???
――光を失って、視えたものがある。
――光を失っても、失わなかったものがある。
希望の光は暴風によって打ち砕かれても、しかし決して消えなかった。
少女は、暗い絶望を歩ききり、その結果、天の果てにある希望を見出したのだ。
それは決して容易な事ではない。それは誰にでも出来る事ではない。
しかし、そんな少女を称える者は居らず。更なる試練を以て迎えられる。
しかし、もはや誰も、彼女を絶望させる事は出来ない。
彼女は全てを失い。にも拘わらず不変なる絆の欠片を、既にその手に握っているのだから――。
鈴仙奮闘記 第二部 第三章
リオカップ&海外修行編
完
134 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/16(火) 00:02:18 ID:???
〜聖輦船・船室〜
ゴオオオッ……。
パチュリー「さて鈴仙。貴女にこのノートを渡して……と。御免なさいね。今の貴女は目が――」
鈴仙「いえ、大丈夫です、パチュリーさん。集中して手で触れれば感覚で、何が書いてあるか分かりますから」
パチュリー「……そりゃあ、私だって魔力を手繰り寄せれば似たような事は出来るけれど。
しょっちゅうそんな事をしているんじゃ、妖力のコントロールが大変でしょうに。
良ければ、私が読んであげるけど」
鈴仙「本当に大丈夫ですって。それに、これも修行だと思えば! え〜っと、何々……」
パチュリー「やれやれ……。とんだ修行バカね」
外では空間を突き破る際に生じる轟音が生じているのを聞きながら、鈴仙はパチュリーに呼ばれ、
各々のメンバーに割り当てられた船室に来訪していた。
パチュリー「魔界への空間移動は数時間はかかる。だから今の内に、選手兼コーチとして、
現時点での戦力状況を、貴女に説明しておこうと思っただけなのだけどね……」
パチュリーの目的は現状分析にあった。リトルウイングズの面々は各国で修行を積んだため、
幻想郷に居た時とは比べ物にならない程に強くなっている。
しかし、彼女達の個人技は未だ拙く、世界を相手取るには物足りない――パチュリー自身も、自身をそう評している
――と考察している為、パチュリーは鈴仙の療養中の時間を使ってデータを分析。
現時点でのメンバーの寸評をノートに記していたのだった。そのノートには、こう書かれている。
135 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2018/01/16(火) 00:09:37 ID:???
評価基準一覧
突破力:ドリブルとパスを用いた、ボールを前に運ぶ能力。両方上手ければ当然評価は良い。
得点力:地上空中を問わないシュート力。燃費は考慮外とした評価。
ボールカット:タックルとパスカットを使い中盤でボールを奪う能力。便宜上突破力の対義的評価。
ゴール前:ゴール前で何が出来るか、の評価。要はブロックとクリアの上手さ。
スタミナ:読んで字のごとく。技の燃費などは考慮していない。
S:世界屈指。これ以上を求めるのは非現実的。
A:世界トップクラス。ここまで行けば十分に長所と言えるだろう。
B:世界標準クラス。幻想郷ならトップクラスと言えるが、世界で勝つには厳しい。
C:世界下位クラス。幻想郷では標準上位クラスであっても、世界では一山幾ら。
D:世界最下位クラス。幻想郷でも物足りないレベルだろうが、世界では使い物にならない。
E:完全に使い物にならない。お話にならないレベル。
鈴仙「この評価基準は……お師匠様が、全幻想郷選抜大会の時にやってたのと同じだ!」
パチュリー「多分だけど、全く同じじゃないわ。……私は今回、幻想郷の水準じゃなくて、
世界全体の水準を基礎としてデータを作ったからね。
いい機会だからハッキリ言うけど、幻想郷のサッカーが外の世界のサッカーより優れてる……ってのは、思い違いも甚だしい。
むしろ、魔法や妖術を使わず、純粋な技術のみを高めた選手達の方が、
幻想郷の下手な選手よりも高いセンスを持つと私は考えるわ」
鈴仙「それは……分かります。実際リオカップでも、ブラジルのサッカーレベルの高さを実感しましたから」
パチュリー「多分魅魔達は、そうした思い込みを排除する為にも、私達を海外に派遣したのでしょうね……。
で、本題に戻るけれど。この評価基準、あんたが昔見た基準よりも、低く評価が出てるかもしんないけれど。
それはあくまで、基準の平均値が世界に合わせて高くなったからだって事を、最初に付け加えるわね」
そう先に述べてから、パチュリーはページを一枚捲る。1ページ目には、FWの選手の寸評が書かれているようだった。
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