キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【サッカーも】キャプテン岬3【ゲームも好き】

1 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/09/01(日) 15:08:09 ID:rBXP2cuk
『はじめに』
この物語はフィクションです。
現実世界で実在する人物も登場いたします。また1983年から91年までの史実を踏まえてはいます。
ただ物語の展開上脚色や私的設定付与も多々あり、純然たる歴史的事実からは離れてしまっております。

またキャプテン翼のキャラクターのみならず、非サッカー漫画以外のキャラクターも多く
登場しておりますが、実在人物同様、物語に沿う形での脚色や設定付与が多く、どうかご寛恕を願います。

最後に、この物語の主人公は岬太郎です。
ここの岬君は原作を参考にしたり、本編をチェックしてみたり、自身の願望を当てはめてみたりと、
どれにもピタリとは当てはまらない、大変面妖な様相をとっております。
それでも彼の物語として、読み進め楽しめてもらえれば幸いです。

【前スレまでの簡単なあらすじ】
1983年8月、岬太郎はパリに来仏。
知人の男の子が近い将来襲われるであろう危険に対し、岬自身が立ち向かわなくてはならないと
予言されるなど、後日の波乱を予感されるお告げを、叔母の体を借りた祖先の霊から告げられる。
その覚悟がはっきりと固まらないうちに、パリ日本人学校へと入学しサッカー部に入部するも、
近所のフランス人学校チームから因縁をつけられ(たという態で)、賭け試合を行う事となった。
現在は前半が終了し0−0のままでハーフタイムに入り、落ち込んでいるあずみをフォローしよう、
というところまで進んでおります。

前スレ
【赤と8ビットの】キャプテン岬【物語《ロマン》】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1510457921/

201 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/18(月) 22:17:39 ID:vgotj2u+
無念、いや怨念を叩きつけるような叫び。

ギャロス「覚えとけ!今は、今は無理だが必ず!お前をフィールド上でねじ伏せてやるッ!!」
岬「(……それにしても、どうかしている)」

相手の咆哮を耳にしながら、僕の意識は自分が取った選択へと飛んでいた。

岬「(誰からも恨まれる事なく皆に好人物として好かれる事が一番最善のはずなのに)」

何となくだが、こうなって欲しいというものを感じたような気がする。
このままでは埋もれて消える宝物を、ただ1人探しに出かけるような。
これもサッカーの魅力なのかと思案を巡らせかけたところで、試合再開を急かす笛が鳴った。

岬「(この答えは、後でじっくり考えよう)」



*登場人物の感情が以下のようになりました。
ギャロス→(許せない!)→岬

*岬君が近シュートフラグを獲得しました!あと1回11か12を出して勝利すれば覚醒します!



……というところで本日はここまでといたします。

202 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:17:33 ID:kpfY5ppE
ピイイイイイッ!!

笛が鳴り、ボールが蹴られ試合が再開した。とはいえ、試合は決したも同然だった。

大杉「うおりゃっ!」
デュイソン「こ、このヤロウ……!」

後が無くなった相手はしゃにむに攻め立ててくるが、やっとつかめる勝利を前に、チームメイトは奮闘して攻撃を防いでくれた。

テナルディエ「ええい、俺達もいくぞ!」

ロスタイムに入っていよいよ窮地極まり、ガッチリとしたマークを解いてまで全員攻撃に入るが、それこそ僕の思うつぼだった。

岬「えいっ!」

パチン!

モンモランシー「そ、そんなァッ!」

彼らのチャンスを潰す機会が増えただけだった。そうして結局時は過ぎていき、

ピッ!ピッ!ピイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

試合終了の笛が鳴る。僕達日本人学校チームは初勝利を得たのだった。


日本人学校 2−1 フランス人学校  試合終了!

203 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:18:40 ID:kpfY5ppE
試合が、終わった。

天ヶ瀬「やったぜえええええっ!」

天ケ瀬が天高く拳を突き上げる。同時に発した号砲を口火として、
日本人学校チームから次々と歓喜の砲火が、ブローニュの森中に鳴り響いていった。

中江「やった!」
黒田「やったぞ!」
永井「勝ったぞ!」
西園寺「勝った!?俺達が!?」
金子「ああそうだ!」
大杉「俺はシュートを3本も止めた!」
塩野「たった1人でも止めてみせたぞ!」
藤田「イイイイイャッホオオオオオッ!!」

やんややんやの大騒ぎだ。僕が来るまで20連敗、ほとんどが入部して1度も勝てなかっただろう。
ようやくにして勝てた喜びいかばかりか。そう心境を推し量っていたところで、僕を呼ぶ声がした。

204 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:20:12 ID:kpfY5ppE
あずみ「あたし達、勝ったんだ」
岬「うん、間違いなく勝ったんだよ」

どうしたの、という言葉を喉の奥に呑み込ませてから、当たり障りのない答えを返した。
彼女の表情は他のように澄んだ響きがなく、どこかくぐもっている。

あずみ「今度勝つときは、誰よりも一番喜べるような、活躍をするからね」
岬「(やっぱり前半、上手くできなかったのを気にしてたか)」

言葉の内容こそ再挑戦の意思を示している。だがどこか引きつった感じがする。
あたしにはできないんじゃないか、という感じの。
それを悟られまいとするかのように素早く僕から背を向け、わざとらしく胸を張って、大音量で呼ばわった。

あずみ「さあ!あたしらは勝ったよ!約束通り賭け金4723フラン、1サンチームも残さず出してもらわなきゃね!」

試合前からの約束だった賭け金の徴収を、高らかに宣言した。

あずみ「あんたらの電話番号も住所も控えてあるんだからね!逃げたらパリ中に言いふらしてやるわ!」

205 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:21:22 ID:kpfY5ppE
果たして支払うだろうか。敵陣を見やってみると、まさかの敗戦に呆然としていた面々の表情に、下卑た色が浮かんでいた。

クレベーユ「ダマれ、クズどもが!」
セルビー「誰が金など……!」
デュイソン「こうなったらセンコーもろとも、蹴って殴って口止めじゃあ!」
岬「(マズい!)」

このままでは喧嘩沙汰だ。異国のならず者相手に賭け事をするには根回しが足りな……



聖薇「どういうことですかっ!!」





206 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:22:43 ID:kpfY5ppE
            3.2話『聖薇と、聖薇らしき者』



空気をビンビンに響かせる怒声が、シュッセ運動場へ鳴り響く。
あずみちゃんの大声と敵チームの罵声から、事態を察してしまったらしい。

聖薇「か、か、賭け事なんてっ!なんて不道徳な!それも心身を鍛え上げるためのスポーツで!」

小学生で風紀委員長になろうとする子だ。相当に潔癖らしく、
細い眉が鉄のようにピシリと硬く引き締まって、怒りをぶつけている。

亜美「ね、ねーちゃん」
真美「あぶないよ…」

後ろでは幼い姉妹が聖薇の袖を引き、彼女達なりに何とか静めようとしていたが、

聖薇「下がりなさい!」
亜美・真美「「ひ」」

大叫一喝、お前達の出る幕ではないと激しい怒りを叩きつけられ、塩をかけた青菜のように萎れてしまった。
立て続けの剣幕に、年上のはずの天ケ瀬達も気圧され、一言も発せずにいる。
先生さえ彼女相手に賭け事を承認した事を説得する自信が無いのか、黙ったままでいたままだ。

207 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:24:14 ID:kpfY5ppE
周囲の反応を見た聖薇は、相手の方へ向き直そうとする。その途中で僕と目線があった瞬間、
ハッとした顔になり、次に困惑がかかった顔で、問い質した。

聖薇「岬君は、知っていたのですか!?」

火を噴くような勢いで向かってきた。だがそれも、話を重ねていくたびに怒りよりも不安の色が、顔にも声にも表れてきた。

聖薇「知らなかったのですよね?私は、岬君がこんな事に関わっていたなんて、聞きたくありません……」

どんどん勢いが衰えていくのが目に見えて分かる。これを機にどう切り抜けようか考えようとした矢先、
敵チームの1人が割り込んできた。

デュイソン「いやコイツ、自分からタカってきやがったんだよ、自分のウデは黙っておいてな」

責任をこっちに押し付け支払いを無かった事にしようとする気だ。この後も詐欺だ卑怯だと僕の活躍を悪し様に罵る。
その下卑た発想と言動が、聖薇の正義感を再点火させてしまった。

聖薇「黙りなさい、卑劣漢!」

208 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:25:31 ID:kpfY5ppE
再び怒りが噴き上がってきたようだ。見るからに分かる荒くれ者達に、お構いなしに断言した。

聖薇「あなた達の思惑が分からないでと思っていたのですか!
   分かりました、あなた達が岬君達を追い込んで、賭けをせざるを得ないようにしむけたのでしょう!
   よくもこの、ペテン師、泥棒、チンピラ、ゴロツキ、最低の屑、犯罪者!!」
デュイソン「なんだとォ!?」

怒りの感情をひたすらにぶつけた罵声に、傍目にも分かるほど
男達がハラワタを煮えくらせて、1人の少女に群がり、凄んできた。

セルビー「ほーお、聞き捨てならねえなあ」
クレベーユ「チンピラだゴロツキだよくもまあ、オシャベリがタッシャなもので!」
デュイソン「いい機会だ、実際に体験してみたらどうだ、自分のカラダでなあ!」
丸山「こ、コラ!やめなさい、下がりなさい!」

険悪を越えて危険と感じたに違いない。慌てて先生が間に割り入り、仲裁に入ろうとするが、

フォンテーヌ「ああ、とっとと失せやがれ!」

連中の1人が腹立ち紛れに、ボールを蹴りだしてしまった。

209 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:26:57 ID:kpfY5ppE
ボールは先生から見て死角の位置、近くに他の味方もなく聖薇が振り向いた時はもう目の前だ。

聖薇「あっ!」
岬「(ダメだ!)」

間に合わない。あの勢いでぶつかったら、当たり所によってはヒドイ怪我をしかねない。そう思った時。


バシイッ!!


乾いた衝撃音が運動場に響く。右手で日差しを遮るような形で聖薇がボールを受け止めている。少しも怪我はしていない。

聖薇?「……フン」

聖薇から、まるで周りを囲むならず者達のような、ふてぶてしい笑みが出た。

聖薇?「ルール違反だぜ、そいつぁ……」

彼女の口から、彼らと同じような伝法なセリフが発せられる。

セルビー「なっ」
聖薇?「こちとらサッカーという球けりにどんなルールがあるかごぞんじじゃねえが……
    一度決めたルールはてめえらに不利になっても、守り通さなきゃ成立しねえんじゃないのかい?」
クレベーユ「な、何を」
聖薇?「ま、多勢をたのんでか弱い乙女1人に寄ってたかるゴロツキどもにゃ、そもそも無理な注文だろうな」
岬「(あ、あれが聖薇か?まるで別人じゃないか!)」

210 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:28:12 ID:kpfY5ppE
ただ1人で向かって平然としているどころか、大勢のならず者を歯牙にもかけず
敵の気を呑んでしまった度量のある姿は、自分の知る聖薇とは思えなかった。

聖薇?「ところで、おフランスの紳士諸君よ」

今もかすかに薄笑いを浮かべながら、先生から離れ並みいる「紳士」達を挑発しだしている。

聖薇?「サッカーは紳士のスポーツだと聞く。
    わざわざ野蛮に暴力でケリつけるより、か弱い乙女をエスコートしてやりゃ、
    男の株も上がるってもんよ」

かかってきな。そう言わんばかりに右手の中指を立てクイクイと引き、呼びつける仕草をした。
こんな光景を見せつけられて、彼らが激昂しないはずがない。

セルビー「言ったな、クソアマ!」
クレベーユ「その高慢ちきな口を、カラダごと叩きのめしてやる!」
デュイソン「ヒイヒイ言わせるほど、たっぷりエスコートしてやるぜえ!」

うなり声をあげてならず者が聖薇めがけて責め立てに来た。
向かってきたはFW3人、左右中央から勢いよく滑りこみ、ボールを刈ろうとする。

聖薇?「さあ、行くぜ!」

211 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:29:19 ID:kpfY5ppE
敵3人がまさに奪い取らんとした瞬間、少女から咆哮が響く。

クレベーユ「ぐわっ!」
セルビー「どべえっ!」
デュイソン「ぐわああっ!」

次の瞬間、彼らは空を飛んでいた。
タックルに向かった足が、ドリブラーの勢いに負けて吹き飛ぶ。サッカーでは相当な破壊力を持つ選手しかできない荒業が、
相手より2周りも小さい少女によって引き起こされているのだ!

「「な、なにィィィィィッ!!」」

敵味方揃って驚愕する。そして今相対している敵側は、そのまま呆然としている訳にはいかない。

テナルディエ「野郎ども後に続け!固めてツブすんだ!(なんなんだ、あの女は!)」
フランス人学校メンバー「「「「「「お、おう!!」」」」」」

女にはなんとしても負けられないと、火のような勢いで攻めかかってくる。だが倍以上の相手が向かってきても、
今の聖薇は顔色さえ変えず、世間話を交えながら襲い返してきたのだった。

212 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:30:40 ID:kpfY5ppE
聖薇?「昔を思い出すねえ」
テナルディエ「ぐわっ!」

一番槍のテナルディエがFW達に続き宙を舞う。

聖薇?「青葉台のうらなり達がこうして球けりしてたもんだ」
フォンテーヌ「どわっ!」
モンモランシー「げえっ!」

続くMF2人は苦も無く薙ぎ払われる。

聖薇?「俺も少しはやっとけばよかったぜ、なんせ」
ドレセーヌ「う、うそおおおおおっ!?」
ブリュイ「いってえええっ!」

捨て身で飛びかかったDF2人の勇気は報われず、

聖薇?「ボール越しなら相手を殺してもノー・プロブレムだからよ!」
ブーアン「ぶあっ!」
マルタン「ごぶはあああっ!」

残り2人はボロ屑のように吹っ飛ばされた。

213 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:35:04 ID:kpfY5ppE
聖薇?「最後は、たしかキーパーっていうんだったか?そこのキーパーさんよ、
    か弱い乙女からのプレゼント、受け取ってくれな!」
ギャロス「ふ、ふざけんな!キサマなんかに……」
聖薇?「言い忘れたが、返送不可だ、行くぜ!」


ドクン!


岬「(な、なんだこの感じは!?)」


バギュウウウウンッ!


先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で以下のように書き込んでください。
★聖薇? ????シュート(仮) 19(! card) +(! dice + ! dice)=★
★ギャロス パンチング 17(! card) +(! dice + ! dice)=★
カードやダイスの結果で分岐します。★と★の間が1人分の判定になります。

MAX【攻撃側】−MAX【GK側】
≧2→聖薇?の????シュート(仮)がゴールに突き刺さる!
=1、0、−1→ギャロスさん、かろうじて弾く!
≦−2→ギャロスさんが何とかゴールを守った!


【補足・補正・備考】
聖薇?:????シュートは吹飛係数2

214 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/11/24(日) 19:37:52 ID:kpfY5ppE
聖薇さんと思われる人がまさかの必殺シュート!ギャロスさんは果たして防げるか、
といった所で、本日はここまでといたします。


それにしても、なんという超展開。ただ、私としては聖薇さんをこの物語で活かしていくために
どうしても入れたかった箇所であって、きょうこうやって描き切れて、とても充実しています。
シルキーズも、まさか彼女がこんな描写をされるとは夢にも思わなかっただろうな。

215 :森崎名無しさん:2019/11/24(日) 20:16:48 ID:???
★聖薇? ????シュート(仮) 19( ダイヤ5 ) +( 4 + 6 )=★

216 :森崎名無しさん:2019/11/24(日) 20:18:17 ID:???
★ギャロス パンチング 17( ハートJ ) +( 2 + 6 )=★

217 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/01(日) 23:08:04 ID:JeigxNdc
済みません、今週は休ませてください。

218 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:37:10 ID:+QTjfhOA
★聖薇? ????シュート(仮) 19( ダイヤ5 ) +( 4 + 6 )=29★
★ギャロス パンチング 17( ハートJ ) +( 2 + 6 )=25★
≧2→聖薇?の????シュートがゴールに突き刺さる!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
聖薇?「おらあああっ!」

雄叫びを供として撃ちだされた。

ギャアアアアアッ!!

細い身なりの少女が放ったとは思えない轟音と威圧に、臆せず飛びかかるギャロスの姿は勇壮だ。
だが、それでも駄目だった。

ギャロス「ぐわああああっ!」

全力のダイビングも敵わず、小石のように弾け飛び、

バサアアアアアアアッ!

紙切れを切り裂くように、あっさりゴールネットを突き破ってしまった。

聖薇?「ヒューッ、久しぶりの運動はスッとするねえ」

219 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:38:17 ID:+QTjfhOA
あずみ「そ、そんな、あたし達があれだけ苦労した、あいつらが……」

あずみちゃんの声が震えている。ただの口うるさい女だと思っていたら、自分以上の強力なシュートを撃つなんて。
そんな心の声が聞こえてきそうになる程、あまりの出来事に撃ちのめされているようだった。

そんなクラスメイトの動揺など聖薇らしき少女は一向に気にせず、皮肉げにフッと笑いながら、つぶやく。

聖薇?「お嬢様のおカラダじゃどうなるかと思いきや、案外うまく行くもんだ。
    これだけやれば、奴らも身の程をわきまえるってもんよ……」

勝ち誇った言葉を口にする。だが、その両脚はピクピク震えはじめていた。マズい。
彼女に向かって走り出す。視線がこちらに向かった途端、聖薇の体勢が糸の切れた操り人形のように崩れ出した。

岬「(行けっ!)」

走っていては間に合わない。思い切り飛び込んで聖薇を抱きかかえ、芝の上に倒れこむ。
幸い、彼女が地面との衝突は避けられたが、それでもどこか怪我はないかと、顔を見回そうとした時だった。

聖薇?「おっとと、慣れない体で無理しすぎたかねえ」

220 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:40:26 ID:+QTjfhOA
岬「え、慣れないって」
聖薇?「おっと、あんまりしゃべらんでくれよ、お前さんがペチャクチャしゃべり回った日には、回り回って愛」

愛という言葉を口にして、急にピシリと口を閉ざした。
そして次に口を開いた時は、どういう訳か顔から皮肉めいた色が抜け、どこか落ち着きはらった声で語りを再開した。

聖薇?「このお嬢様のお袋さんの耳に伝わって、俺の事がバレちまう。
    閻魔様に無理言ってこっちに押しかけといて、ろくにお守も出来ずに連れ戻されちゃかなわんからな」
岬「閻魔……まさか」

沙織さんが見せた神おろしが頭をよぎる。目の前の相手は僕の頭をのぞき見たかのように。意を得たりとした顔になる。

聖薇?「ご名答。あんたの叔母さんとやらに、出くわさなくてよかったぜ」
岬「え、本当に、あなたは」
聖薇?「そこまで、体の具合がこれ以上いけないんでな。聖薇お嬢様の目が覚めたら、もっと鍛えておくよう伝えてくれ。
    なに、俺が休んでいても、お前さんがいれば次来るまではなんとかなるだろ。それじゃ」

トロリとした表情となり、瞼が沈んでいく。その瞳が閉じ切る前に、
この気丈な相手からとは思えない頼みを添えて、別れを告げてきた。

聖薇?「しっかり頼むぜ、愛の、ためにもよ……」

221 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:42:13 ID:+QTjfhOA
瞼が閉じる。その瞬間、急にズシリと重量が加わり、全身に聖薇の重みを感じるようになった。
それと同時に、聖薇の顔が僕の顔へと降ってくる。何とか頬を口にあてがい正面衝突を避けたところで、

あずみ「みさきくんっ!!」

駆け込んできたあずみちゃんが聖薇を、ガムテープを引きはがすように僕から遠ざけた。

あずみ「大丈夫!?ケガはないっ!?」

僕に向けて話しかけているが、口調も表情も苛立たしげだ。僕の返事を待たずにまくし立てている。

あずみ「ほんとにこのアバズレはどうしようもないわね!普段あれだけ暴力はいけないとか言ってるくせに、
    ゴロツキ相手にボコボコにするなんて」
丸山「コラ、早川さん、やめなさい!」

次にやって来た丸山先生が大声で制止させ、聖薇を抱き寄せる。

丸山「岬君、早川さん、早乙女さんを持ち上げて」

222 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:43:33 ID:+QTjfhOA
先生の指示により3人がかりで持ち上げる事となった。背中に乗せて1人で運ぼうかと思ったが、もう1人の介助者が、

キッ

とキツイ視線を飛ばし、奪い取ろうとするように両足をつかんできた。
無理に担ぐと厄介な事になりそうなので、おとなしく先生と一緒に肩と背をつかみ、ベンチへと運ぶ。
ゆっくりとまっすぐベンチに降ろしたところで、聖薇の瞼がふるえ、ふわりと開きはじめた。

聖薇「ん……」
丸山「早乙女さん、大丈夫!?」
聖薇「んう……あ、あう……」

目の焦点が合わず、ろれつが回っていない。いつもの謹厳な容貌とはかけ離れた姿だ。

丸山「ケガはなさそう、だけど意識はあやふや。これじゃ1人で帰れそうにないわね。それなら」

先生は懐から財布を取り出し、小銭を何枚か取り出して先輩方に指示を下す。

丸山「電話で救急車とタクシー呼んで。早乙女さんを病院に送って、大丈夫か診てもらわないと」
黒田「はい……先生、タクシーって」
丸山「なぜかって?あなた達を乗せるのよ。生徒を危険な目に会わせられないからね」

223 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:45:34 ID:+QTjfhOA
先生の指示により3人がかりで持ち上げる事となった。背中に乗せて1人で運ぼうかと思ったが、もう1人の介助者が、

キッ

とキツイ視線を飛ばし、奪い取ろうとするように両足をつかんできた。
無理に担ぐと厄介な事になりそうなので、おとなしく先生と一緒に肩と背をつかみ、ベンチへと運ぶ。
ゆっくりとまっすぐベンチに降ろしたところで、聖薇の瞼がふるえ、ふわりと開きはじめた。

聖薇「ん……」
丸山「早乙女さん、大丈夫!?」
聖薇「んう……あ、あう……」

目の焦点が合わず、ろれつが回っていない。いつもの謹厳な容貌とはかけ離れた姿だ。

丸山「ケガはなさそう、だけど意識はあやふや。これじゃ1人で帰れそうにないわね。それなら」

先生は懐から財布を取り出し、小銭を何枚か取り出して先輩方に指示を下す。

丸山「電話で救急車とタクシー呼んで。早乙女さんを病院に送って、大丈夫か診てもらわないと」
黒田「はい……先生、タクシーって」
丸山「なぜかって?あなた達を乗せるのよ。生徒を危険な目に会わせられないからね」

224 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:47:23 ID:+QTjfhOA
あそこでうずくまっている、あのフランス人達の事だろう。今は魂が抜けたかのようになっているが、
時間がたち保護者が去ってしまったら、また約束を反故にしようと襲い掛かるかもしれない。

丸山「代金は彼らのお金を使って。その分は後で私が返します。さ、行きなさい」

黒田「は、はい」

公衆電話へと先輩は走っていった。それと入れ違いとなる形で、あずみちゃんが債務者のところへ出向く。

あずみ「さ、分かったでしょ、いただくわね!」
テナルディエ「あっ」
あずみ「ほらっ!」
セルビー「おあっ」

むしり取るように金を回収していく。横柄とも取れる態度、このままでは剣呑な状態になりかねない。
そう思って僕も向かい、先輩達も呼び出して、どうにか穏やかに賭け金を回収していった。
そうして賭け金確認等の一切諸々を済ませていると、電話で呼び寄せたであろう救急車と、タクシー3台が入り口にやって来た。

225 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:49:30 ID:+QTjfhOA
聖薇はまだ意識がはっきりしていない。
幸い彼女の横たわるベンチは入り口から近くにあったため、速やかに救急隊員により彼女は車へと乗せられていった。
タクシーも近くまで乗り入れてきたので、先生の指示通り各々タクシーへ入りはじめた。
僕も近くの車へ乗ろうとした時に、先生が僕とあずみちゃんを呼び止めた。

丸山「私は早乙女さんと一緒に救急車に乗って、医者と親に事情を伝えないといけないのだけど、
   私も遠くにいてよく知っている訳ではないから」

岬君か早川さんのどちらか一緒に病院についてきて。そう先生が言い終わりもしないうちに、
あたしが行きますとあずみちゃんが名乗り出て、先生の返事が口から発せられる前に、救急車に乗り込んでしまったのだった。

あずみ「先生、早く行きましょう」
丸山「え、ええ、それじゃあ岬君、あなたは先に帰っていいわ、気を付けてね」

どちらが先生か分からない応答を交わした後、先生も救急車へ乗り込んでしまった。
分からないのはあずみちゃんである。先生相手にも遠慮のない態度をとった事もだが、救急車のドアが閉まる直前に見えた
聖薇への視線は、まるで仇を見るかのような鋭い憎しみを感じさせるものだった。

226 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:51:46 ID:+QTjfhOA
聖薇さんが病院に搬送され、完全に岬君の初試合が終わった、
というところで本日はここまでといたします。
賭け金の扱いや勝利ボーナスなどは後日言及させてください。

227 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/15(日) 19:07:26 ID:TOx8C6A6
申し訳ありませんが今週の、そして今年一杯の投稿を休ませてもらえないでしょうか。

書きたいと思っているのですが、考えても文章が浮かばず、時間ばかりが過ぎてしまい、
現在はやる気も少なくなってしまいました。

勿論このキャプテン岬の続きは何としても投稿したいので、来年までにモチベーションをアップさせて
投稿を再開いたします。

何とぞ今しばらくお待ちくださる事を願っております。

228 :キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/01/13(月) 16:49:42 ID:CYl+rpO+
新年が始まりまして既に半月になろうとしていますが、明けましておめでとうございます。
今年も森崎板ならびにキャプテン岬をよろしくお願いいたします。

これより投稿をはじめますがその前に、試合勝利のボーナスと獲得フラグに
ついて、まとめさせてください。




           勝利ボーナス発生!各人の感情値が以下のように増大いたしました!

天ヶ瀬(6→8)
サッカー部員共通(6→8)
あずみ(6→8)

*聖薇、亜美・真美についても感情値は変化いたしますが、具体的にどの程度変化するかについては、
 後日のイベントにて確定いたします。後日、確定いたします【備忘】

*この試合における各人フラグ習得状況
◎岬
・タックル:覚醒済、フェイントタックル(1/4でタックル力+2)
・ワンツー:対天ケ瀬、フラグのみ
・ドリブル、近シュート:共にフラグのみ

◎天ケ瀬
・ワンツー:対永井、フラグのみ

◎大杉
・ブロック:フラグのみ

229 :キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/01/13(月) 16:51:14 ID:CYl+rpO+
             第3.3話『収入源確保』

集金がはじまる。だが僕は今日の回収以上に、今後の収入源の確保の道筋をつけなければいけない。
先輩達が遠くにいる間に、未だに虚脱している敵将の元へ駆け寄って、周りに届かぬくらいの声でささやいた。

岬「心配しないでください。遠くないうちにお金は戻ります」
テナルディエ「……戻る?」

思いもよらぬ言葉に、相手の顔色から生気が戻りはじめた。意図を尋ねられる前に、こちらから言葉をかぶせた。

岬「賭けたのはあくまで僕達のプライドを汚されたくなかったからで、ムダづかいをしたいわけじゃありません。
  テナルディエさんだけじゃなくて他の人達も、この封筒の中のメモの通りにすれば、
  時間はかかりますが1サンチームも欠かすことなく、お金は戻ってきます」
テナルディエ「本当か?金が戻るのは」

岬「はい、後で皆さんと読んでよく確認してください。万一その通りにしてお金が戻らなかったら、
  その時は日本人学校へ怒鳴り込んで僕を引きずり出して構いません。では、どうぞ」

口をきかせずにまくし立てた後、相手に3通の封筒を渡した。1通はこれからの事を記したメモが入っていて薄いが、
もう2通はそのために必要な道具が入っていて、まるで大富豪の財布のように分厚い。
テナルディエはまるで本当に札束を受け取るかのように
奪い取るように封筒をもぎ取り、封筒内のメモを貪るように読み始めた。

230 :キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/01/13(月) 16:52:46 ID:CYl+rpO+
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 日本人学校サッカー部員の岬太郎です。サッカー部としての意見を代表するものとして、
これからの文章を受け止めてください。
 今回の試合について、行きがかり上あなた方から金銭を受け取る形となりました。
利益を目的とした試合でない以上、本来なら即座に辞退すべきなのでしょうが、
部内ではあなた方への敵意が高まっておりそのような話を切り出す事さえ難しく、
また迷惑をかける形となった事への謝罪も兼ねて、返金のための手助けをしたいと思い、
ささやかながら提案をいたしたいと考えました。
 我がサッカー部のとある部員の親は、アタリというアメリカのビデオゲーム会社の、フランス支部の社長です。
彼女が管理しているゲームセンターに出向き、アタリの社章が記されたカードを店員に示してください。
そうすれば店員よりプレイ用のメダルが渡されますので、一通りプレイした後、
残りを返却すれば使用分の料金を返還いたします。
 さらに、ここからが重要なのですが、ゲームセンターに通っていない友人を、
アタリのゲームセンターに招待した場合は、
 1人につき2フランを進呈いたします。先の自分によるプレイでの返還は元金までになりますが、
こちらは新しくやってくる方なら、既に誘われた知人以外なら全員進呈の対象となります。
 どうかこれからは、サッカーを愛する友達として親しく過ごせる事を、願っております。
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231 :キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/01/13(月) 16:54:56 ID:CYl+rpO+
岬父「皆様、遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。太郎の父、岬一郎です。
   先程太郎が手紙で記していた換金の流れは、以下の通りとなります」

@:ゲーセン来訪→店員からメダルをもらう→ゲームプレイ→残金からの逆算で使用料金分返金
A:新参者紹介→1人につき2フラン進呈

さて、@で賭け金分の金額を取り戻すには1日や2日では済みません。
相当の時間をかける必要がありますが、その頃にはアーケードゲームのプレイが習慣化し、
アタリフランスの固定客となる事でしょう。
その事を見込んで、そしてAによる新規客の分も取り込んで、
太郎はアタリフランスより以下の手間賃を得る事となります」

T:今月末、10月第4週終了後より毎月、月末に収入が発生する。
U:初収入は10フランとなる
V:呼び込み客の増加に伴い! numフランの収入が追加される。追加収入は来月から適用される。

岬父「先程敵チームに渡しました厚めの封筒内に、それぞれ身分証代わりの
   アタリ富士が描かれたアタリカードが入っております。
   このカードが証明となる訳です。なお、この世界ではアタリフランスの社員や職員が厳しく見張った事により、
   不正は未然に防がれたという事になっております
   賭け試合については質問があり次第、改めて回答する事といたしましょう。それでは皆様、
   不肖の息子である太郎を、どうかこれからも見守ってやってくださいませ……」

232 :キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/01/13(月) 17:20:55 ID:CYl+rpO+
ざっとこれからの収入について説明したところで、今年初のキャプテン岬はこれまでといたします。
大急ぎになりましたのでご不明の点がございましたら、遠慮のないご指摘をお願いいたします。

仕事の都合上、1月2月は毎週1回の投稿は難しくなりますが、どうかご了承を願います。

どうか今年は去年以上に、森崎板が賑やかになりますように。

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