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銀河シュナイダー伝説8 〜集結篇〜


[985]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:44:21 ID:bOTUfrhE
慣性制御による2Gの空間の中、それでもまるで何事も無いかのように振舞うモリサキと、その中で
汗だくになりながら両手持ちの戦斧をひたすら振り回すマツヤマの会話は誰にも聞かれてはいない。

マツヤマ「まあいいんじゃないか?新米少尉という立場でも付き従ってくれる仲間というのは悪くない
ものだぞ。実際は俺たちのボディーガードみたいなものらしいが」

モリサキ「金を賭けて育てた金の卵を死なせるわけにはいかないってか。…実戦経験を 省18

[986]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:45:21 ID:bOTUfrhE
モリサキ「ケッ!一々正論だな。そんなことはわかっている。わかってはいるが…最大限の効果を
得るためには、仲間を殺すという選択もある。その選択を強要された時、俺やお前にそれが出来るのか?」

マツヤマ「その質問は正確ではないな。まず絶対条件としてそうなる前の選択で正しい選択を
しなければいけないということだ。仲間を見捨てるという選択肢がでない作戦を選び、結び、そして
勝たなければいけない。……と、そろそろ時間だな。半舷休息。次はモリサキの番だよ」
省6

[987]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:46:48 ID:bOTUfrhE
〜〜〜

そして6月に入る僅か数日前…ついに第9艦隊はエル・ファシル駐留軍と接触を果たす。

ゴゴーーン!!ビーーービイーービーーー!!

本来ほぼ真空空間であるはずの宇宙空間では艦内に直接的な被害が出ない限り無音である。

が、人間としての感性がどうしてもそれに慣れないため、そして危険であるという認識を聴覚をもって
直接的に知る事が出来るようにするため、ある程度の周りの状況は機械制御の合成音で危険を知らせてくる。

モリサキ「さて、では行くか。」
省7

[988]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:47:49 ID:bOTUfrhE
全く知らない者たちよりも多少は見知った仲間が近くにいた方が能率的に動けるだろうという上層部の
判断によってマツヤマ率いる第48小隊は惑星防衛管制司令部、モリサキ率いる第58小隊は
そのすぐ近くにある宇宙防衛管制司令部を占領する事は事前に連絡が入っていた。

…とはいっても、僅か10数人で一つの施設を占拠できるはずは無く、そのほとんどは専門的な陸戦隊
の猛者である装甲機動歩兵隊や水上部隊、降下専門部隊などで構成されており、モリサキやマツヤマは 省33

[989]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:48:50 ID:bOTUfrhE
新任のモリサキは最初のうちこそ皆に嘗められていたのだが、フライング・サッカーで小隊全員の
シュートを止めるという実力を持って打ち解ける事に成功し、今の時点では指揮能力こそ不明だが
小隊長としての威厳と羨望を得ることには成功しており、目に見える問題点は既に解消させていた。

モリサキ「っと、全員いるな?」

小隊員「サー!!」

洗練された…とはいいがたいが、実用的な面では合格点のスーツを着たモリサキはここでようやく
小隊員全員の顔を見る。
省19

[990]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:49:50 ID:bOTUfrhE
モリサキ「よし!では作戦の再確認だ。エル・ファシルの宇宙防衛管制司令部前に強制着陸のちに
第6.15.16.17.18.19.30の7個小隊が突入、我々第58小隊が殿だ。前衛は既に他の
小隊が排除しているだろうから玄関から階段まではピクニック気分で構わない。だが、7個小隊
が階段伝いに2F以降に進攻してからが我々の本番だ。至急正面入り口を封鎖。後に1Fに残った
帝国どもを粉砕する。予想しうる数は少ないだろうが、トチ狂った兵がゼッフル粒子で建物ごと 省22

[991]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:51:01 ID:bOTUfrhE
〜〜〜

モリサキ(ちぃ!!予定通りに行かないとこうも劣勢を強いられるのか!?)

上層部の立てた作戦は悪いものではなかった。…が、あくまで悪いものではないだけであり、
決して最良のものではなかったようだ。

大気圏突入から僅か6分後には宇宙防衛管制司令部に入り込むことに成功した各小隊だが、司令部を
守る敵軍が予想の2倍近い数で待ち受けており、しかも、モリサキが僅かに懸念した『1Fさえ爆破 省49

[992]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:52:02 ID:bOTUfrhE
〜〜〜

中央通路の大階段に位置するモリサキ小隊の僅か十数メートル先。銀河帝国の防衛小隊が
そこに位置していた。

ミレウス「カルツどうする?敵さん降伏はOKしないようだよ?」

そこにいたのはボド・ミレウス。つい数年前までシュナイダーの率いるチーム『ハンブルク』の
レギュラーMFとして、サッカー王の名を得ている人物の1人である。

カルツ「コイツは参ったねぇ。」

ミレウスの言葉に返事をするのはヘルマン・カルツ。平民である彼が幼馴染に追いつくためには 省20

[993]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:53:13 ID:bOTUfrhE
カルツ「…そうじゃな。ゼッフル粒子に指向性があれば一番いいんじゃが、ほかに手は無いか…」

髑髏のような印象を持たせる仮面の下に隠れたオヤジ顔はそれでも爪楊枝を咥えており、ほかに作戦は
ないかと考える。が、中心地を押さえられているという不利は確かに存在し、尚且つ時間を
かけすぎてしまえば上に上っていた小隊がダミーに気づいて戻ってくるだろう。

ミレウス「じゃあ、僕が西側から陽動をかけるからカルツは正面からお願いね。数はこちらが上なんだ。
負けないよ、きっと」
省20

[994]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:55:59 ID:bOTUfrhE
ビルト「隊長。この場を放棄して上の階に向われてはいかがですか?」

見通しが良い…逆に言うと力押しに弱いこの大階段正面は守るに適しておらず、また敵がいきなり
爆破という暴挙に出ないことから敵としてもこの施設は出来るだけ少ない傷で確保したいのであろうと
判断した配下のビルト伍長はそう進言する。

モリサキ「違うな。敵の待ちはまさしくそれだ。我々がこの位置にいるのは何も作戦尊守の為ではない。 省23

[995]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:57:04 ID:bOTUfrhE
〜〜〜

ガン!!!ガキン!!!!

それはその会話の僅か数分後のことだった。

???「ちい!!おんしやるの!」

装甲服の上からなので体格はわからないが相手は歴戦の勇者…というには僅かに若い声がしていた。

モリサキ「粉クソ!!」

ドオン!!!

幾人かの死体を作り出したモリサキに襲い掛かってきたのは恐らく敵の士官。もしかしたらモリサキ
の予想する作戦を実際に実行しようとしている責任者なのかもしれない。

???「ハッ!!」
省16


0ch BBS 2007-01-24