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1- レス

【マラカナンで】キャプテン森崎46【釈迦寝ポーズ】


[49]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/14(金) 21:24:44 ID:RsHIX4qs
シュナイダー「!!!?」

だが更にボールの行方を目で追った時、シュナイダーはまるで予想していなかった物を見た。

ジェトーリオ「ふーっ!やーっとこれで終わりっと」

今度のこぼれ球に一番近かったブラジルユースの選手はジェトーリオ。上空から落ちてくるボールを
見上げるその表情は安堵と歓喜に満ちていた。やっとこれで終わる、やっとこれで勝てるのだと。

カルロス「ジェトーリオ!まだだ、前を見ろーーーっ!!」

ジェトーリオ「へ?」
省28

[50]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/18(火) 06:05:10 ID:U2tcOuNY
放送「あああああっ!!?ぼ、ボールが…ハイボールが、再びブラジルゴール前へぇええええ!!!」

観客「なんだとォーーーーッ!!?」「笛、笛はどうした!」「もうタイムアップだろ!」
「シュナイダーは倒れてい「そのまま座ってろ立つ「ゲルティス立てよ!」ウセウはもうダメか!?」
「クリア出来る奴が誰も「いやーーーーー!!」たれる撃たれるーっ!!」「神様助けて!」

絶対絶命。あれほど苦労して奪ったリードが最後の最後で不意にされてしまう悲劇。 省53

[51]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/18(火) 06:09:23 ID:U2tcOuNY
シュナイダー「(…よし…ジャンプ、出来る!)」

彼の闘志は消えなかった。蝋燭の様に儚くはなっていたが、それでも苦難の荒波にかき消される事はなかった。

シュナイダー「(膝を曲げて…跳ぶんだ)」

バッ!

彼は諦めなかった。間に合わないかも知れない、と言う思いを焼き尽くした。
そんな事を考えている暇があったら動け、と言う彼らしい実にシンプルなロジックで。

シュナイダー「(体を回せ。足を振れ)」

グワッ…
省44

[52]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/18(火) 06:12:39 ID:U2tcOuNY
そしてそれが終わった時、シュナイダーは確かに感じた。

ガスゥウウウウッ!

シュナイダー「!!!」

それは確かにボールを蹴った感触だった。思ったよりも重く強く感じたそれは
間違いなくボールの芯を捕らえているのが彼には分かった。これなら狙い通りに飛ぶと。

シュナイダー「(やった!…あ、あれ…)」

だが彼にはそれ以外の事は分からなかった。暗闇の中で何も見えず、極度の集中の弊害で何も聞こえず、
そして限界を超えた疲労の代償か今や触感すらなくしていた。 省37

[53]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/18(火) 06:17:07 ID:U2tcOuNY
ガバッ!

シュナイダー「俺は…俺は、まだ…!」

カルツ「シュナイダーちゃん…」

彼が意識を失いかけていたのはほんの数秒間だった。
最初に彼が見たのは涙を流すカルツの顔だった。

シュナイダー「(どうしたカルツ…嬉し泣きだなんて、案外涙もろい奴だな)げほっ、げほっ」

シュナイダーはカルツに声をかけようとしたが出てくるのは咳だけだった。
同点ゴールくらいで喜ぶな、まだ試合はこれからだと言おうとしたが肺と喉と口が言う事を聞かなかった。
省33

[54]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/18(火) 06:24:36 ID:U2tcOuNY
シュナイダー「(なんだ!?何故だ…何故ブラジルが喜んでいるんだ!?)」

間も無く彼は気付いた。過酷な現実に。だがそれを受け入れられなかった。
それでも首は本能的に動いてしまう。受け入れ難い現実を確認する為に。






ブラジル 3−2 ドイツ






電光掲示板には確かにこう書かれていた。

シュナイダー「………」

いくら見ていてもそれが変わる事はなかった。時計も試合終了を示していた。

[55]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/18(火) 06:26:00 ID:U2tcOuNY
徐々に記憶が蘇ってくる。力のない自分が蹴ったにしてはあまりに蹴り応えの
あり過ぎたボール。あれは軽くボールを蹴った感触ではなかった。

そう、あれは。

ザッ。

カルロス「大丈夫か?」

シュナイダー「…ああ、大丈夫だ。そして…お前だな?」

カルロス「ん?…ああ。かろうじて間に合った」

シュナイダー「そうか………」

あれは誰かのクリアに押し負けた感触だった。 省15

[56]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/18(火) 06:29:58 ID:U2tcOuNY
と言う訳で、やっとブラジル対ドイツが終わりました。
WY編連載時から17年…ついに「こうあるべきだろう」と言う展開全てをつぎ込む事が出来ました。

次はとうとうブラジル戦です。コインブラ抜きでも十分にラスボスを張れる実力に加え、
まさかの2点差をつけられても逆転出来る主人公チームの様な強さも併せ持つ、
間違いなくキャプ森シリーズ最強の敵との対戦となります。乞うご期待!

[57]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/19(水) 23:41:55 ID:PdWPAWc6
ピッ、ピッ、ピィイイイイイイイイイイイイイイイ!!

放送「しっ…試合終了〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!ここでこの死闘にホイッスル!
最後は両チームのキャプテン同士のオーバーヘッドのぶつかりあいをカルロスくんが制し、
最後まで逆転ゴールを守りきる事に成功しました!3−2、3−2です!
絶望の2点差を見事大逆転し、最後の猛攻撃を耐えきった我らがブラジルユースの大勝利です!!!」
省66

[58]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/19(水) 23:45:34 ID:PdWPAWc6
早田「畜生、なんだってんだ。俺達が散々苦労して引き分けたドイツに勝っちまいやがって」

次藤「しかもその勝ち方が曲者ばい。2点リードば引っくり返すとは…」

葵「あの時もう殆どドイツの勝ちじゃないかって思ったのに、信じられないですよ!」

岬「特筆すべきはあの時、殆ど焦りも怯えも見せなかった事だよ」

松山「精神力が半端ないじゃないか…あの観客の悲鳴でもペースを崩す事がなかったんだから」
省60

[59]2 ◆vD5srW.8hU :2014/03/20(木) 20:45:30 ID:B9I/xQZ2
>B 「だが、ブラジルにも弱点はある!そこを突けば勝てる!」ブラジルの弱点を言う(更に分岐)。

全日本メンバー「な、なんだって!」「それは一体?」「(また何か変な事言うんじゃないだろうな…)」

チームメイト達が口々にブラジルの強さを認めていた矢先、森崎はブラジルにも弱点があると主張した。
彼を知る彼らが皆彼らしいと納得する言動であり、同時に今度は何を言い出すのか期待と不安を込めて注目した。 省49


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0ch BBS 2007-01-24