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【SSです】幻想でない軽業師
[87]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:06:49 ID:???
諏訪子「何言ってんだい、紅魔杯が終わった後って言ったらもうすぐにJrユース大会が始まる頃じゃないか。
私たちだって準備があったし、反町くんだってそうだよ。
そんな時間取れなかったんじゃないの?」
早苗「それにその……Jrユース大会では同じチームで活動する事が決まっていましたから。
公私混同を避ける為にも、公表をするのはやめましょうとお互い話し合って決めたんです。
ご報告が遅れて申し訳ありません」
省21
[88]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:08:18 ID:???
諏訪子「ところで反町くんはさ、今後どうするかとかは決めているの?」
反町「今後、ですか?」
神奈子「そ、そうだよ。 うむ……君は八雲紫に拉致同前にこの幻想郷にやってきて、
帰る方法が無い故にサッカーに興じていたようだけど、既にJrユース大会を通じて外の世界への道も開けた」
反町「………………」
神奈子「外の世界に戻るのか、幻想郷に留まるのか。 そのくらいは考えたのか?」
省33
[89]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:09:32 ID:???
諏訪子「今日は反町くんも晩御飯食べていけるんだよね?」
反町「は、はい。 チームには断りを入れてますので、団欒のお邪魔にならなければ是非……」
諏訪子「いやいや、いつも同じ面子での食事だからね。 賑やかなのはいい事だよ。
それじゃあ用意しないとね、早苗も手伝ってくれるかい?」
早苗「はい……あ、でも……」
ここで夕飯を作りに行っては、茶の間に残るのは神奈子と反町だけである。
省34
[90]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:10:52 ID:???
神奈子「………………」
反町「………………」
そして、である。
残された2人は無言のまま茶の間にいた。
元々、決して口数が多い訳ではない反町と神奈子。
おまけに今は彼女のご実家で挨拶という世の男性緊張してしまう場面ランキングトップ5には入ろうかという状況の反町に、
未だに反町に対して何とも言えない感情を隠せない神奈子だ。
言い知れぬ緊張感が漂い、反町にとって居心地の悪い沈黙が場を支配するのだが……。
神奈子「……早苗はね」
反町「! は、はい」
省40
[91]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:12:09 ID:???
それは偽らざる神奈子の本心だった。
反町がそれなりに真面目だという事も、ここまでの短い間の会話でよくわかる。
だが、果たしてそんな反町が――早苗を幸せにしてくれるのか。
真面目であるというのは美徳ではある、しかし、それが万人に幸せを与える存在かと言えば否である。
神奈子「早苗は君の事を好いていると思う。 あんなに嬉しそうで、照れている早苗を私は見た事が無い。
悔しいが、それは認める。
省50
[92]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:13:23 ID:???
その神奈子の言葉は、正に青天の霹靂であった。
今まで反町の考えにあったのは、即ち。
外の世界に戻り、どこの高校に通うかはともかくとして――外の世界のいち学生、いちサッカー選手として生活をしていくか。
はたまた、幻想郷に残り、オータムスカイズのキャプテンとしてこれからもチームに為に戦っていくか。
その2択であった。
ただ、神奈子の提案した1つの案を聞いて気づく。
反町「(俺が……守矢フルーツズに移籍する?)」
3つ目の選択肢について。
省58
[93]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:15:46 ID:???
それがわかった上で尚、反町は考える。
早苗の事が大切である事は間違いない、思いがようやく通じ合えた人だ。大切でない訳がない。
ただ、それと同じく、反町にとってはオータムスカイズも大切であった。
自分が全日本からも、東邦学園からも離れ、生まれ変わる切っ掛けとなれたチーム。
秋穣子、秋静葉の姉妹と共に、チームメイトを集める所から始まった。
最初は無名。木端妖怪と名前も無い妖精、そして反町のような箸にも棒にもかからない選手しかいなかったチーム。
省70
[94]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:17:09 ID:???
ガラガラガラガラッ!!!!
西尾?「ワシじゃあ!!」
反町「ゲ、ゲェーッ!? 西尾?……じゃなかった、カルツ!?」
意味ありげに呟いた神奈子が手を鳴らすと、ガラガラッ!と戸を開けて現れたのは――。
なんと、西ドイツJrユース所属の仕事師――ヘルマン=カルツ。否……。
西尾?「カルツじゃないわい! ワシは西尾浩司?じゃあ!!」
反町「えぇーっ!?」
そう、そこにいたのはかつて守矢フルーツズに在籍。
省54
[95]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:19:12 ID:???
曰く、こうである。
元々、西尾?もとい――カルツは確かにゲルマン民族であり、ゲルマン魂溢れたゲルマンっ子だ。
しかしながら、この守矢フルーツズにも愛着があり、そう容易くは離れがたいと考えていたという。
どうするか迷っていた訳ではある西尾?……改め、カルツ。
ハンブルグに残るか、それとも守矢フルーツズに残るか。
神奈子「ただ、ハンブルグに残ると何か嫌な事が起こりそうな予感がして……うちに残ってくれたみたいなんだよ」
反町「そ、そうなんですか……」
省62
[96]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/26(金) 22:20:55 ID:???
西尾?「守矢はいいチームじゃぞ。 なんといっても、アットホームじゃき」
反町「………………」
それを言うなら、オータムスカイズもそうだ、と反町は返したかった。
……妖精トリオとチルノ。風見幽香と静葉らといった問題点は抱えてはいるが。
それでも、皆が仲良くやっている……と、反町は思う。
神奈子「カル……じゃなかった、西尾?くんもうちにはいてくれる。
反町くんも、同じ外来人として、やりやすい環境ではあると思う。
省54
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0ch BBS 2007-01-24