キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】

1 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/29(木) 19:43:51 ID:L+HomlPU


この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語はキャプテン森崎のスピンアウトであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描いたストーリーです。




…エッチなのはいけないと思います!




342 :森崎名無しさん:2011/10/20(木) 20:37:58 ID:???
乙でした

片桐さん、中山が帰ってくることを知らないのか?

343 :森崎名無しさん:2011/10/20(木) 20:59:55 ID:???
ガモウ「中山が居るならお前は要らない、クビだクビだクビだ」
赤井「やめてくれよ…(絶望)」

344 :森崎名無しさん:2011/10/20(木) 21:15:19 ID:???
クビはてめーだ臭い選手潰しw

345 :森崎名無しさん:2011/10/20(木) 21:41:46 ID:???
清潔感を保つのは社会人の常識ですからねw

346 :森崎名無しさん:2011/10/21(金) 07:26:23 ID:???
某やる夫スレで日本サッカーの歴史を見たんだが、
それを見た後にこのスレを見ると色々考えさせられますね
98年までになんとしてもWC出場を果たさなければならないというプレッシャー、
中間管理職としてgdgdな上層陣に振り回される姿が目に浮かびます

余談ですがこのスレ的にあの伝説の迷戦術「ジャパニーズゾーンプレス」についてどういう描写することになるのか大変気になります

347 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/21(金) 13:57:47 ID:???
>>333
ぺ様の存在を知ってたら逆に怖いよ三杉さん!

>>334
野球選手の方でしたよね? 実はよく知りますぇーん。

>>335
恐れ入ります。 でも試合のバランスはいつも大体何となくなんですYo!

>>342
乙感謝です!
中山さんの事はまだ片桐は知らない状態ですね。

348 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/21(金) 14:05:23 ID:???
>>343-344
ガモーさんは正直指導者として評価に値しないですよねww
キラッ☆彡監督の方がまだマシだぜ!

>>345
ガモー「ガッハッハ、俺は社会に収まる器じゃねえからな!」
三杉「ならばブタバコに入っていたまえ。」

>>346
恐れ入ります。
私も所詮スレ主になってから仕込んだ知識を元に、推測を交えて
物を書いて書いているに過ぎませんが、346さんと同じように色々と考えさせられました。
JZPについては確かローマ戦後に三杉にディスらせたと思いますw
どうなるでしょうね?w

349 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/21(金) 14:06:58 ID:???

片桐「もう一つの問題は、サッカー発展にどうあっても不可欠な物…プロリーグ。 それに関わる諸問題だ。」

三杉「プロリーグ…? それは先ほど手が届く所まで来たと聞きますが。」

片桐「その通りだが…さて、何から順に話せば良いか。 難しい所だが…
    そうだな、先程との絡みになるが韓国は10年前からKリーグを運営している実績がある。
    しかし我々にはそれがない…つまり、我々後方の運営力もそれだけ水を空けられているという事だ。」

三杉「運営力…! そうか、世界的な大会を開催するからには相応の能力と経験が不可欠ですね。」

片桐「そう、日本は世界的なサッカーイベントとしてトヨタカップを開催しているが…
    それは所詮一試合だけの物、何日にも渡るスケジュール運用とは話が違う。
    またJSLは動員数も少ないゆえに要求される物の分母が小さく、これもまた参考には出来ない。
    幸い日本には金も技術もあり、設備の面では今からでも韓国を圧倒する事が出来るが…。
    協会と関連会社がどれだけ運営力のスキルアップを達成出来るかは我々の努力次第だ。
    お前たち選手陣が韓国の選手に負けられないように、俺達も韓国のそれに追い付き、追い越さねばならない。」

三杉(協会は協会の戦いがある…判ってはいたが、具体的に言葉にされるとまた違うな。
    後進国は、組織が一丸となって動かなければ先進国に到底追い付けない…
    そして選手である僕達も組織の中の一員である…という事を自覚せざるを得ないな。)

350 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/21(金) 14:08:29 ID:???

片桐の論法は三杉の価値観に揺らぎを与えかけていた。
協会の見落としや誤りばかりを見ていた三杉に、少しずつ違う物を見せ始めたからである。

片桐「それからプロリーグを創設するに当たり、最も困難且つ最も失敗出来ないのが『定着させられるかどうか』だ。
    例えばアメリカではW杯イングランド大会で国民のサッカー熱が盛り上がり、NASLが設立された。
    しかし今、アメリカにプロリーグは既に無い…熱のある内に定着させる事を失敗し、消滅したのだ。
    …日本がその失敗を倣う訳には断じていかない。」

三杉「…!!」

この言葉に三杉はハッとさせられた。
プロリーグが手が届く所まで来たと言言っても、それはまだ砂の器でしかないと理解したのだ。

切っ掛けはアメリカと多く変わらない、W杯が手の中に転がり込んで来そうという物だ。
そのお陰でマスコミや従来のサッカーファンを熱源として盛り上がり始めているに過ぎないのだ。

351 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/21(金) 14:10:55 ID:???

概して物事を始めるよりも、それを維持していく事の方が困難である。
特に人々の熱意、人気に依存する物は当事者の努力だけで解決出来ない事も往々にして在る。

最初の1〜2年は物珍しさと勢いで十分に乗り切れるだろうが…問題は熱が冷める3年目以降。
一過性のフィーバーで終わる物は大概ここで蓄積した問題が噴出し、飽きられ、対応が足りずに駄目になっていく。
だからと言って三年目の浮気は許される物じゃないんだからね!

三杉(あれ、今なんか弥生の声が聞こえた気がする?)

片桐「どうした?」

三杉「いえ何でもないです、続けて下さい。」



*******

一旦ここまです。

352 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/21(金) 20:34:00 ID:???

片桐「とにかく、プロリーグを人々の心に定着させる事は、どんな苦心を負っても成さなければいけない…。
    それはプロリーグが安定した収益を出せるようになる事に繋がり、
    即ちサッカー関わって生計を立てられる人間の数が格段に増えると言う事になる。
    サッカー自体の魅力もさることながら、そういう意味合いでサッカーが認知されれば、
    サッカーを志してくれる子供が増え、それを止める大人が減り…レベルの水準も底上げされる。」

三杉「……」

経済、そして社会のサイクル。
夢や希望だけでは語れない現実。
サッカー強豪国への道の厳しさがその言葉の中にあった。
否…二段、三段飛ばしで発展する事の歪みがそこにはあった。

三杉(しかし今回のFIFA会長の打診はまさに暁光以外の何物でもない…
    日本サッカー発展を可能にするこれ以上の機会は、もう二度と訪れまい。)

そこまで理解してしまった時、三杉は片桐の考えのほぼ全体像を捉えていた。
その結果、狡い大人を相手にしてしまったと恨めしく思うしかなかった。

353 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/21(金) 20:35:11 ID:???

片桐「お前達の世代は強い…まさに黄金世代と呼ぶに相応しいと思っている。
    しかしその存在はまるで奇跡のような物だ…二度現れるとは思えん。
    お前達の後に続く者が居なければ、一度きりの奇跡で終わる…それでは日本サッカーの未来は無いも等しい。
    お前達が強いだけじゃダメなんだ…。」

三杉「狡い人だ貴方は…だからこそ全日本は強くなければいけないと思っている。
    勝ち続けなければいけないと思っている…だから何度も僕に召集に応じろと言うのでしょう?」

片桐「そうだ。 そしてその根底にあるのは、Wトーナメントで日本が勝ち上がれば…
    人々のサッカーへの興味、熱がより強靭になるという事。
    それは創設されるJリーグにとって間違いなく大きな力になる。
    …これが、俺の思う『日本サッカーの未来の為』だ。」

そこまで語り終えると、片桐は一旦言葉を切った。
暫し何も言葉を発せず、二人の間に沈黙が生まれる。

片桐「本来こんな事情は俺達協会の人間がどうにかしなければならない事だ…
    一選手であるお前に話す事も、まして背負わせる事もあってはならない。」

三杉「…ならば何故、僕にそこまで話したのです?」

片桐「お前が俺と同じ目の高さで未来を視ていると思ったから…そこに付け込んでいる。
    汚い大人、狡い人間と思ってくれて構わん。
    だがJリーグ構想とW杯招致は万が一にも失敗する訳にはいかないんだ。」

そう言って、片桐はこちらに向けて頭を深く下げた。
どうやら子供…選手に対しているつもりは既に無いよいだ。

354 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/21(金) 20:36:28 ID:???

三杉は深く溜め息を吐くしかなかった。
ふざけていると言えばふざけてるとしか言いようがない…
しかしそれを感情の儘に『ふざけるな』言って返せる程、三杉は幼くなかった。
ここまで片桐の本音を聞き出したのは失敗と言わざるを得ない。

三杉(僕は…この人にどう返すべきだろうか?)


A ふざけるな、と返すしかない。
B 考えさせて下さい、と返すしかない。
C 貴方の目は節穴だ、と返すしかない。
D 貴方の言う日本の未来には大きな見落としがあります…と言わざるを得ない。
E 覇王翔吼拳を使わざるを得ない。
F そ の 他

『4』票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白がモテる!)

355 :森崎名無しさん:2011/10/21(金) 20:38:36 ID:DIPxyVUk

そりゃ確かに一過性の強さは得られるかもしれんが、
それって本当に一過性で終わっちゃうんだよな。

356 :森崎名無しさん:2011/10/21(金) 20:39:17 ID:7vL4G2vs


357 :森崎名無しさん:2011/10/21(金) 20:39:44 ID:eehqN8vY
D これでわいもモテモテやw

358 :森崎名無しさん:2011/10/21(金) 20:40:52 ID:qbRRUk4M
D

それじゃ翼が言い続けていたW杯優勝は夢で終わっちゃうよね

359 :森崎名無しさん:2011/10/21(金) 20:44:16 ID:???
監督、コーチの育成をどうするのかという問題があると私は考えている

360 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/22(土) 20:44:54 ID:???
明日は多少更新する気持ちでいます。
もうなんだか疲れてしまってダメだお。

前回選択肢が瞬殺でしたが…これまでの内容を踏まえた正解をありがとうございました。

>>357
JK「キャー!>>357さん素敵、抱いて!」

>>355>>358
Wトーナメントは多分勝てますけどね。
それ以降…Jリーグフィーバーが失速する見立ての3、4年後から勝てなくなるのが三杉の思想でしたね。
W杯優勝するには、この世界では個は足りていますが、それでも無理でしょう。

>>359
日本サッカーの発展はある分野で20年遅れになった結果が今だよ!
いやあチーズとバジルのザッケローニ(メインディッシュ)は流石でしたね。

361 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/23(日) 11:17:30 ID:???

> D 貴方の言う日本の未来には大きな見落としがあります…と言わざるを得ない。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

片桐の語った言葉には、三杉をして已む無しと思わせる理と熱があった。
それでも冷静に振り返ってみたならば、聞き逃す訳には断じていかない言葉があった。
片桐が如何にビジネスマンとして優秀であり、サッカーへの情熱がまごう事なき本物だと知っても…
それがあった限りは、三杉としては首を縦に振るわけにはいかなかった。
そう、何故ならば…

三杉「片桐さん…貴方の言う日本の未来には大きな見落としがあります。」

片桐「なっ!?」

絶句する片桐…その反応は三杉の予想通りであった。
片桐は自分の見通しに穴があるとは考えていなかったのである。
彼は実に優秀で切れる人物ではあったが…その優秀さは企業人としての優秀さであった。
付け足して言うならばサッカー選手、ストライカーとしてもなかなか優秀であった。
余りに多くの才を持っていたが故、自身に大きく欠けている部分に気付く事がなかったのである。
だからこそ三杉はハッキリ指摘した。


362 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/23(日) 11:22:42 ID:???

三杉「貴方には判断力も決断力もある、また先見の明もあり…選手を見る目だってある。
    しかし最も肝心な物…サッカーを見る目が欠けています!」

片桐「なにぃっ!?」

三杉「貴方の依頼に応じたとしたら…確かにWトーナメントでは勝ち上がれるでしょう。
    場合によっては優勝を臨む事すら出来るかも知れません。」

片桐「そ、そうだっ! それがJリーグへの大きな追い風にっ…」

三杉「しかし今から3年後、4年後に僕達が勝てなくなったとしたら?」

片桐「お前達が勝てなくなるだと!? そんなバカな事がっ…」

三杉「いえ勝てなくなります、今の協会と片桐さんの見据える全日本ユースでは必ず。
    その証拠にフィオレンティーナはパルマを破りましたし、そして…」


A 前回W杯では西ドイツが優勝しました。
B ナポリはもはやミランに勝てていません。
C フランスのFFFは若手育成機関を設立しました。
D 僕にはディアスを圧倒出来る自信があります。
E 若林はザルバヤシです。
F 森崎は最強のダイス使いです。
G 翼くんは味方になると弱体化します。
H 巫女世界がもう目前に迫っているのです。
I そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白にした人に最高6憶円が当たる…わけない!)


363 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 11:28:22 ID:gfe+vkhk
C

EFGは本当の事だから困る

364 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 11:30:09 ID:TK9+k7a+
C

365 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 11:46:46 ID:???
…………暫くドイツは暗黒なんだよなぁ……。
これは一概に選手達が悪いわけでもないし、ルール、戦術の問題なんだが。

後々を考えるなら、Cだけだと絶対に正解じゃないと思う。
次代の若手だけでなく、指導者。三杉には、その観点からも見て欲しかったな。
アンザーニ、ジョアンという名伯楽の教え子なんだし、優秀な指導者の有り難さは、骨身に染みていると思うけど………。

366 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 11:52:18 ID:???
Bが答えの一つだと思う。

367 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 14:03:18 ID:???
巫女世界ってなんじゃあーーーwwww

368 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 14:12:01 ID:???
>>367
別世界の翼
「君も垣間見たはずだ! 俺のライバルに相応しい幻想的なプレイを!」

369 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 14:18:06 ID:???
ダブル三杉「「君は何を言っているんだ」」

370 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 14:18:39 ID:???
三杉「君は何を言っているんだ」

371 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 14:19:44 ID:???
翼くんは狂ってるほうが輝いて見えるのは何故だwww

372 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 14:23:12 ID:???
>>368
さらに別世界の翼
「君は何を言っているんだ!
俺のライバルと言えば誰もが認める幻想郷のエースじゃないか!」

373 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 14:23:47 ID:???
三杉「君は何を言っているんだ」

374 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 14:24:41 ID:???
この流れwwwwww突っ込みはええwwwwww

375 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 18:39:40 ID:???
>>371
三杉「絶望に打ちひしがれる姿もなかなかだと思うよ…フフ」

376 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 20:51:57 ID:???
Bはファンタジスタ冬の時代の到来
Cはフランス外人部隊の発足
でも一過性なんだよなCって…ドメニクさえいなけりゃw

377 :森崎名無しさん:2011/10/23(日) 21:09:41 ID:???
先に質問ですが、この時点でボスマン判決は終わってますか?

378 :森崎名無しさん:2011/10/24(月) 02:55:40 ID:???
フランスやアルゼンチンなど世界各国が体制の抜本的改革を行っていて
現在日本が進もうとしている方向が泥船の道だと解ってくれればいいんだが
こういう現地のホットな最新情報もここの三杉の武器だよね

379 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 18:42:38 ID:???

>>365
世代交代の失敗・・・若さの活力が必要な戦術でしたからね。
まあこの世界ではドイツも黄金世代なので、その辺の歴史は改変される可能性が高いでしょう。

>>366>>376
私の考える理想回答は、仰るとおりBでした。
でもこの選択に繋がる前の文章が、見返してみると悪かったというか迂闊でした。
フィオとパルマは先の大会、プリマヴェーラにおける話ですが、
ナポリとミランはトップチームの話題でしたからね。
ピンと来ない人が居ても仕方ないと反省してます。

>>367
垣間見た世界の中の一端ですよ、いずれリンクして侵食させてみせます。
信者を80人増やすなど造作もない事です、クックック。


380 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 18:43:46 ID:???

>>368>>372
翼Aが現れた、翼Bが現れた、翼Cが現れた。

コマンド・・・?

 たたかう
 にげる
→仲間になる ピッ
 どうぐ

翼A「KA!GU!YA!」
翼B「RI!GU!RU!」
翼C「RE!I!MU!」

スレ主「オールハイル!オカヤマ!」

・・・馬鹿達は解り合った。


>>369-370>>373
まさかウチのスレに貴方がお越しくださるとは・・・ゆっくりしていってね!

>>371
私も同感です、狂ってこそ翼と思ってしまうこの森崎板の風潮はジャスティス。
まあそれに師匠がロベルトですしね。


381 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 18:44:50 ID:???

>>374
なんだかほっこりしました。
私はこの予定調和の流れが大好きです。

>>371
本編の翼もサッカー筋を傷める翼もみんな大好きです。
はやく早苗ちゃんとちゅっちゅして欲しいです(←ちがう)

>>377
想定してる年代的にはまだの筈です。
でも外国人登録枠の制限を考え出したら、私のシナリオは設定で詰むと思います。
なのでその辺りはぼんやりと考えて下さると助かりますですはい。

>>378
そう言えば三杉は何気に色々と情報を仕入れていますね。
情報を選別し、適切な所で出す事は十分武器になり得るでしょう。

382 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 18:46:34 ID:???

> C フランスのFFFは若手育成機関を設立しました。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「いえ勝てなくなります、今の協会と片桐さんの見据える全日本ユースでは必ず。
    その証拠にフィオレンティーナはパルマを破りましたし・・・
    ええと・・・ええと、そしてフランスのFFFは若手育成機関を設立しました。」

片桐「若手育成機関・・・?」

そう言って片桐は口許に手を当て、頭を悩ませている素振りを見せた。
彼が反芻したのは三杉の言葉の一番末端に来た単語であった。

片桐「確かに日本では、若手育成については余りに遅れている。
    嫁売や日惨などはユースチームを持っているが、そんな大企業の例は稀だ・・・。」

三杉「一方フランスでは国を挙げて、プロの登竜門となる国立サッカー学院を設立しました。
    アフリカ系の帰化2世となる選手も、これによって更に増えてくるでしょう。
    フランス国際で感じたようなチーム総合力の物足りなさは、近い将来忘れ去られるでしょう。」


383 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 18:48:40 ID:???

片桐「ふむ・・・フランスが強化される基盤は解った。 日本にそれが無い事も明白だ。
    だがその差が目に見えてくるのは、少なくとも5、6年は先に思えるな・・・。」

三杉「・・・と言うと?」

片桐「恐らくフランスとしては、自国開催となる1998年のW杯に照準を合わせた強化計画だろう。
    確かにそれ自体は脅威であり、今のトップ・ユースについても強化が施されるのは想像がつく・・・
    だがその話とお前達が3、4年後に勝てなくなるのと、どのような理屈で繋がる?
    フランスが強くなる事と、お前達が勝てなくなる事は似て非なる次元の話であるし、
    世代交代の事を言いたいとしても・・・流石に早過ぎて現実味が無く思える。」

三杉「ええ、勿論そうですね。(あれ?)」

片桐「それに、日本にとって若手育成はまさにこれからの分野だ。
    プロリーグが成功してサッカー人気が安定し、プレイ人口が増加する事。
    同時にプロチーム、プロを目指すチームが増え、ユースを持つチームも増えるという事。
    先ずこれが成り立つのが前提であり、順序として正道だと私は思うが。」

三杉「そうですね、野球ばかりに持って行かれていた才能が、サッカーに流れ込んでくること。
    それだけで日本サッカーの水準は今よりも大きく上昇するでしょう。」


384 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 18:49:56 ID:???

片桐「うむ、だが協会の姿勢としては若手育成を奨励し、ユースチーム設立を補助していくべきだな。
    その事については追って上層部に提案するとしよう。 有意な意見に感謝する。
    それは良いが・・・やはりお前達が勝てなくなるという予測とは、あまり結びつく気がしないが?」

三杉「ええ、話はここからですよ。(はっはっは、僕とした事がちょっと間違えたな。)」

三杉が持つ既存の情報量は大した物であったが、この日新たに入ってきた情報量も桁違いに多かった。
彼の中において、フィオレンティーナで闘う事を決めた理由は既に完成しているが・・・。
しかしそれを他者に説明する為の適切な例示を、この膨大な量の情報からピックアップするのは、
それでも困難な作業に違いなかった。 だからちょっと間違えても止む無しなのだよ。
・・・三杉は改めて考えを纏め直し、今度こそ前後が繋がるような話の進め方を心がけるのだった。

※片桐の以降の判定が少し不利になります。


*******

一旦ここまでです。

385 :森崎名無しさん:2011/10/24(月) 18:56:22 ID:???
2011年現在
野球もサッカーも国内リーグが死に掛かっている模様
なんでや……

386 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 19:09:27 ID:???
次の分岐までの内容を今から書く前に独り言。

松山がマモノの罠を最低限の被害で済ませられて本当に良かったです、ホッとしますた。
しかし射命丸の描写が実に良かったですね。
口で酸っぱく言って終わらせておきながら、戻ってきて個人的にビンタし直す所とか・・・
ああいうズルイ感じの子が微妙な部分で女の子をしてると魅力的に思えてしまいます。
東方メインを書く事が(ないですけど)あったらヒロインは射命丸にしたいなと思ってしまいました。

・・・え?変?


387 :森崎名無しさん:2011/10/24(月) 19:11:13 ID:???
わかるわかる変じゃない

388 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 20:51:46 ID:???

>>385
一体どうしてこうなったのでしょうか・・・?

>>387
同意いただけて嬉しいですw
=============================================

三杉「僕達フィオレンティーナは、先の大会でパルマを破りました。
    そしてセリエAトップにおいて、ナポリはもはやミランに勝てていません。」

片桐「ふむ・・今度こそ、その両者は日本が勝てなくなるという予想に繋がるのか?」

三杉「はい。 そしてそれは僕の最も訴えたい事、そして僕が全日本召集を拒否した理由でもあります。」

片桐「ほう・・・・・・では聞かせて貰うとしようか。」

そう言って片桐は姿勢を正し、腕を組んで三杉の方を見据えた。
自分に対して『サッカーを見る目がない』とまで言った三杉の訴え・・・
それが如何なる物か、シッカリと見定めようという姿勢になったのだ。
これに対し三杉は一つ深呼吸し、そしてハッキリとした口調を紡ぎ始めた。


389 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 20:53:19 ID:???

三杉「先の大会・・・決勝戦を観てらしたそうですが、マルコ・クオーレについては覚えていますか?」

片桐「クオーレ? ああ勿論だとも、あのファンタジスタの少年を覚えていない筈が無い。」

当然ながら片桐はその少年の事を覚えていた。
後半から登場し、脅威的なプレイを連発した小柄の少年・・・
試合その物を自分のステージにしてしまったかのような存在感は、ファンタジスタ以外に有り得なかった。

三杉「彼は脅威でした・・・予想できない、計算では量る事の出来ないプレイは片桐さんの記憶にも新しいでしょう。
    しかし僕達フィオレンティーナはパルマに勝ちました。
    ファンタジスタを擁する・・・加えていえばシューマッハのような守護神も擁するチームに。」

片桐「うむ、素晴らしい成果だったと私も評価している。」

三杉「・・・・・・僕達はチームの力でファンタジスタを破り、一つの証明をしたつもりです。
    つまり『ファンタジスタは既に勝利の象徴ではない』という事の証明です。」

片桐「むっ・・・何が言いたい?」


390 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 20:54:22 ID:???

三杉「聡明な片桐さんならもうピンと来ている筈ですよ。
    翼くんをチームの中心に置き、森崎がゴールを守っても・・・それだけでサッカーは勝てない。
    もっと言えば翼くんと森崎だけが強くても、それはチームが強いのと同義(イコール)ではない。
    ・・・これが僕の主張の柱です。」

片桐「ふむ・・・・・・だが、お前がパルマに勝利した例がそれを証明した事になるのか?
    確かにお前達は見事にパルマを破った・・・逆転を許した後の展開は私を魅入らせたよ。」

三杉「・・・・・・」

片桐「しかしクオーレが出場したのは後半から・・・しかも彼は本来まだJrユースに位置する少年だ。
    なのに、後半だけであれだけの存在感・・・輝きを放ってみせたのだ。
    ・・・私にはファンタジスタの偉大さを見せ付けられたようにしか思えなかったが?」

尤もな指摘、それでいて三杉の主張にとっては針のように痛い指摘を片桐は返してきた。
確かに彼の言う通り、クオーレがプレイしたのは後半のみである。
そしてクオーレは年齢的にはプリマヴェーラよりも下のクラスに分類される・・・
その彼に勝った事を主張した所で、ファンタジスタの信仰を揺るがす事は難しいだろう。


391 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 20:56:15 ID:???

片桐「100歩譲ってクオーレと翼が互角だったとしよう、後半だけのプレイなのも一旦目を瞑る。
    だがお前達フィオレンティーナが勝利したという一例だけで、一体どれだけの事が証明される?
    勝負には当然あやがある。 お前達の勝利をマグレだなどと言うつもりは無いが、
    お前達だってパルマに対して100戦して100勝する自信があるわけではなかろう?」

更に片桐は指摘を続けてきた。
たった一試合の結果で主張する事は暴論に等しいと言っているのである。
三杉はこのような反論が返ってくる事を・・・・・・予想出来ていた。
故にこそ、先程間違えてフランスの話題を出した時に、この話を無理矢理引っ張り出す事を止めたのだ。
物事を主張する時には十分なデータ点数が必要だと、三杉はちゃんと解っていたのだ。

三杉「御指摘の通り・・・。 しかし今度は、セリエAのトップの話・・・
    ナポリがミランに対して勝てなくなった事を考えてみて下さい。」

片桐「なにっ・・・?」

三杉「知らない筈がありませんよね、ナポリに在籍していた最強のファンタジスタ、マラドーナ。」

片桐「勿論だ、彼のお陰でナポリは初めてセリエAでスクデットを獲得する栄誉を得た。
    それまでセリエAとBを行き来する程度のチームだったナポリがな。」


392 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 21:07:04 ID:???

三杉「ええ・・・しかしそのナポリが、ある時期を境にミランに勝てなくなりました。
    そう、戦術家アリーゴ・サッキ氏がゾーンプレスを誕生させてからです!」

片桐「なっ・・・!」

三杉「マラドーナを止められる選手はセリエAの中に誰一人居ませんでした、それは確かです。
    しかしミランの監督となったサッキ氏は、チームの力で彼を止める方法を考え・・・
    そして見事に実践してみせました。 それが日本で云われているゾーンプレスという戦術です。
    その効果はナポリとミランの戦績から否応なく伝わってくる筈です。」

片桐「・・・!!」

口を真一文字にして絶句する片桐。
今度は一点データではない、裏付けされたものがシッカリとある。
故にこそ三杉は改めて主張する。

三杉「サッキ氏の考案した戦術の完成により、欧州のトップでは戦術の発展が急激に進みつつあります。
    つまり『ファンタジスタはもはや勝利の象徴ではない』、ファンタジスタの時代は終焉に
    向かっていると僕は・・・いや、僕が言わずとも世界がそれを示しています!」

片桐「むぅっ、それは・・・」


393 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 21:10:27 ID:???

三杉「プロジェクト・カウンターウイングの事と合わせても、貴方・・・いや日本サッカー協会が
    想定する全日本というチームの形は容易に想像が出来ます。
    貴方の見据えるチームのイメージが協会とは違うのではないかと・・・
    或いはパルマ戦を観て、貴方が固めていたイメージに変化をもたらせたのではないかと期待しましたが・・・
    だが貴方は先程僕に言いました・・・『翼くんの後ろのスペースを任せられる』と。」

片桐「・・・・・・」

三杉「その一言で、日本の戦術が『大空翼』以外に無いと改めて確信しました。
    しかし一人の絶対的な個に頼るだけの物を・・・戦術とは言いません。
    そしてそれがトップの世界で通用しなくなる未来は、たった今述べた通りです。」

片桐「なるほど・・・」


先着で
 ★ジャパニーズゾーンプレスとは何だったのか→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 「だが日本にサッキのような戦術家は居ないっ・・・!」
《ハート》 「なるほど、お前の言葉通りならば日本は・・・」
《スペード》 「だがしかし、今の日本に翼を頼る以外の選択肢があるのか!?」
《クラブ》 「だ、だが日本には森崎という守護神も居る!」
《クラブA》 ???
《JOKER》 「なるほど、お前のやりたい事が全て判ったぞ。」


394 :森崎名無しさん:2011/10/24(月) 21:10:50 ID:???
 ★ジャパニーズゾーンプレスとは何だったのか→ クラブ7

395 :森崎名無しさん:2011/10/24(月) 21:11:15 ID:???
もうだめだー

396 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/24(月) 21:11:43 ID:???
サッカーを見る目に関しては安定の節穴さん。
それでは次回もまた宜しくお願い致します。

397 :森崎名無しさん:2011/10/24(月) 21:18:38 ID:???
改革は一日にしてならず乙でしたー

398 :森崎名無しさん:2011/10/25(火) 01:15:40 ID:???
乙です。

……本当に、日本のシュスターになりそうな悪寒、満々ですねぇ………。
三杉がPMとして引っ張れたら楽しいんですが、それはまたゲームの楽しみが違うほうに行きますね。
何はともあれ、展開を楽しみにしています。

399 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 18:04:58 ID:???

>>395
いえいえ、状況は悪くなっていませんよ。
三杉が最初に覚悟した最低の状況が維持されただけです。
これ以上悪くなる事なんて最初からなかったんや!

>>397
言葉で改革を為すなど、所詮は夢幻という事ですね。

>>398
乙感謝です。
三杉は急いでいますが、決して急ぎすぎてるとは言えませんし
何より日本サッカーにまだ絶望しちゃいませんからね。
きっと当時の送れたサッカーファンの心にサイコフレームの光を見せると信じてあげましょう。
・・・私は自分に言い聞かせていますw


400 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 18:05:58 ID:???

> ジャパニーズゾーンプレスとは何だったのか→ クラブ7
> 《クラブ》 「だ、だが日本には森崎という守護神も居る!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「・・・その一言で、日本の戦術は『大空翼』以外が考えられていないと改めて確信しました。
    しかし一人の絶対的な個に頼るだけの物を、戦術とは言いません。
    そしてそれがトップの世界で通用しなくなる未来は、たった今述べた通りです。」

片桐「だ、だが日本には森崎という守護神も居る!」

三杉「・・・!!」

そう強い口調で返され、三杉は今の興奮が急速に冷めていくのを感じた。
片桐が口にしたのは根拠もない、努力もない、思考を放棄した縋るような類の物であった。
それは“ファンタジスタと守護神”信仰その物の姿であると三杉には思えた。

三杉(落胆・・・は、思った以上に出て来ないな。
    ・・・最初に思っていた、元の状況の儘だからだろうか。)


401 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 18:07:36 ID:???

“プロジェクト・カウンターウイング”という言葉を聞いた時に、想像がついていた事だった。
日本サッカー協会の人間が目指そうとしているチームの在り方と・・・
そして急進化を遂げ始めている戦術の発展を、彼らが知らない事を。

リヌル・ミケルスのトータルフットボールはどのチームにも真似が出来なかった。
しかしアリーゴ・サッキのファンタジスタ殺しは決して模倣が不可能ではない。
だからこそ世界の戦術潮流は、今大きく動き始めているのだ。
このスタートに乗り遅れれば、その差は埋め難き物となって日本サッカーの未来に立ちはだかるだろう。

三杉(片桐さんだけは、僕の言葉を理解してくれるかも知れないと思ったけど・・・)

抱いた希望は、文字通り彼の希望でしかなかった。
一度強く信じた物を・・・固く凝り固まってしまった観念を打破するのは、言葉では無理であった。
信仰は現実を見えなくさせる、という事を三杉は理解するしかなかった。


402 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 18:09:44 ID:???

三杉が頭に描いている物も、彼の妄想による絵空事・・・信仰に類するのではないかと誰かが言うかも知れない。
しかし三杉は、自分の理論が間違っていると思っていないが、100%正しいとも断ずるつもりはなかった。
それが本当に正しかったかは、後になって評価するしかないと知っているからだ。

その証拠に、ビジネスマンとしての片桐の言には理があると判断しており、
結果としてそれが彼の意思に若干の揺らぎを生じさせている。
自分が頭に描いている計画を実行し、もしもそれが敵わず失敗したならば・・・
自身がやったその行為は、日本サッカーを裏切るだけの結果になるかも知れない、と・・・。

三杉(だからこそ、僕は迷うわけにはいかない。)

これ以上解り合う事は言葉では不可能、後は布告して行動で示す他はない。
三杉はすっかり冷え切った心で決断の火蓋を切った。


403 :コード・ヴィオラ〜反逆の貴公子〜:2011/10/25(火) 18:11:20 ID:???

(BGM:勇侠青春謳 http://www.nicovideo.jp/watch/sm2632457

三杉「片桐さん・・・一つだけ言っておきます。
    もしも全日本ユースが勝ち上がり、Wトーナメントで優勝したとしたら・・・
    以降その戦術は、日本のサッカー界のスタンダードとなってしまうと思います。
    世界を獲った戦術として、創設されるプロリーグでも目指す基準となるでしょう。」

片桐「・・・ふむ、それが?」

三杉「今しがた言った、勝てなくなる戦術が日本の基準となってしまうのは・・・
    日本サッカー発展の阻害以外の何物にもならないと考えます。
    ・・・僕はこの、日本サッカー協会の判断ミスを黙って見過ごすつもりはありません。
    そして言葉で理解して頂けなかった以上、強硬手段で阻止するつもりです。即ち」

片桐「・・・・・・」

三杉「ファンタジスタと守護神を戦術としたナショナルユースが、
    クラブユースのチーム戦術に勝てない事を日本国民に知らしめます。
    勿論Wトーナメントの舞台・・・全日本ユースを破って優勝する事で。」


404 :コード・ヴィオラ〜反逆の貴公子〜:2011/10/25(火) 18:14:24 ID:???

片桐「それは・・・日本の敵に回るという事だな?」

三杉「ええ、これは僕からの宣戦布告です。 ・・・絶対に日本を優勝させません。」

片桐「なるほど、そこまで言い切ったか・・・。
    良かろう、ならばもうお前に召集を頼む事はない。
    私は全力で全日本ユースをバックアップし、Wトーナメントを優勝させるだけだ。」

三杉「はい、望むところです。 強い個の集団である全日本に勝たなければ意味がありませんから。」

片桐も三杉も、そう言い切る事で意思を示した。
2人の話はそれで終わりだった。
両者の道は交じり合う事はなかったのである。
しかしその意思は僅かでも混じり合ったと信じたかった。


405 :コード・ヴィオラ〜反逆の貴公子〜:2011/10/25(火) 18:15:25 ID:???

チームを組んで間もない、寄せ集めであるJカップは例外として・・・
準備期間を置き、ファンタジスタと守護神を加えた全日本ユースが一介のクラブユースに敗れること。
ナショナルチーム>クラブチームという神話が残っていたこの時代、それはこの上ない恥となろう。
協会として、三杉のこの言動を許す事は決して出来ない筈である。

しかし、もしも三杉達に敗れてしまったとしたら・・・
全日本が恥を払拭する術は、三杉達が優勝する事しかなくなる。
その事を片桐が想定するには、まだ幾ばくもの刻を必要としていた。


      いけども けものみち 獅子よ虎よと吠え
         茜射す空の 彼方にまほろば
         勇侠の士となり 戦う青春は
       仄蒼きほどに 愚かなものでしょうか
           父よ 未だ我は
           愛ひとつ護れず
         仮初めのこの世の真はいづこ

******

一旦ここまでです。
名前はイタズラです、さーせん

406 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 18:29:39 ID:???
あ、すみません。人名間違いがありましたので訂正致します。

>>401
×リヌル・ミケルス
○リヌス・ミケルス

407 :森崎名無しさん:2011/10/25(火) 19:35:38 ID:???
乙です
コード・ヴィオラ〜反逆の貴公子〜
この厨ニは良いものだ……

408 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 20:36:24 ID:???

>>407 ふひひ、乙感謝です。 厨ニこそが宇宙の心だったんですね。
=============================================

≪7月下旬某日 イタリア・フィレンツェ≫

三杉淳は再びフィレンツェの地へと戻ってきた。
日本へと戻る時と比較にならない程の強い覇気を備えて。

この先はナショナルチームを相手に見据えなければならず、これまでより激しい戦いになる。
しかも中山という守備の大黒柱が抜け、その穴を埋める選手の当てがあるのかも判らない。
・・・そんなプレッシャーと大会の疲労が重なり、相当にアンニュイになっていた三杉だが・・・
弥生との束の間の安らぎは、その心の疲れを見事に癒していたのである。

三杉(状況は既に定まった。 僕の進路は先の見えない霧に向かっている・・・
    だが、それが何だ? 僕はもう前に進むしかないんだ、壁があるならば乗り越えるのみ。)

置かれた状況を認め、受け止めて・・・
その上でまず歩き出そうという、意思の強さを三杉は完全に取り戻していた。
初めてフィレンツェの地に立ったあの日と同じく、彼の心は再び挑戦者の物となったのである。


409 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 20:37:28 ID:???

だが、懸念がたった一つだけ・・・彼の心を揺るがせ得る小さな黒い穴も、先の紀行で同時に生まれた。
自らの行動が、ともすれば日本サッカーの発展にブレーキをかけるかも知れないという点だ。

つまり協会によるプロリーグ発足とW杯招致、それに勢いをつけるWトーナメント優勝という目論見が
日本サッカーを発展させる度合いを、(戦術が時代を逆行する事を加味しても)仮に60点としよう。

三杉達フィオレンティーナが全日本を倒し、さらに優勝を達成できれば・・・
日本のサッカー人気、期待感を損なう事なく、目指す戦術と理念を世界最先端の物に変えられる。
目指す物が正しければ、指導者や監督も正しく成長する事と期待出来るだろう・・・これが100点となる。

しかし全日本を仮に破ったとして、その後に無様な負けを晒してしまえば・・・
それは全日本の評価も同時に下げる事となってしまう。
日本サッカー黄金世代への期待感は相当に影響力があると考えられ、
それが『大人になったら世界にゃ敵わない』となってしまえば、それはプロリーグのスタート奪取に
陰を落とし・・・ひいては2002年のW杯日本招致の足を引っ張る結果となるかも知れない。
そうなれば、日本サッカー発展の度合いは30点未満にも落ち込む事すら考えられる。

勿論、三杉の計画が100%達成されればその心配は無いのだが・・・
三杉はその100%の結果しか許されないのだと知ってしまった。
今の三杉は強く前を向き覇気の中を歩いている為、この黒い点は心の隅で大人しくしている。
だがこの小さな黒い点が、何かきっかけに肥大化しないとは誰にも言えないだろう。


410 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 20:39:49 ID:???

不意に何処かでサイレンの音が聞こえた。
音は少しだけ近付き、すぐに遠ざかっていった。
もう時間は遅く陽も落ちる準備を始めており、
消え行くサイレンの音と共に少しの物悲しさを表に出していた。

三杉「夕方か・・・相変わらず、この時間のフィレンツェの街並みは綺麗だ。」

心に余裕をすっかり取り戻している三杉は、その寂しさを気に留めず、美しさの方を向いた。
彼はルネサンスの雰囲気を残すこの街並みが大好きであった。
フィオレンティーナというチームの存在だけでなく、この街自体が彼の新たなルーツとなり始めている。

三杉(コーチが指示した休暇は今日で終わり・・・明日からはまた練習の日々が始まるんだな。
    フフ、楽しみだ。 明日からコーチは僕達にどんな技術を伝えてくれるのだろうか?)

オレンジに彩られた石畳を軽快な足取りで歩きながら、明日の練習に胸を湧かせる三杉。
ジョアンと特別契約をしている選手の寮へと歩を進める彼の目の前に・・・


411 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 20:42:18 ID:???

先着で
 ★誰かと会うかな?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。


≪Joker≫ 何やら記憶の端に引っ掛かる人物とすれ違った。
≪K≫ ブンナークとアンザーニ監督の姿をグラウンドで発見
≪Q≫ 頭にターバンを巻いた少年の姿が目に留まった。
≪J≫ レストランの裏口にダラピとレントが居るのを発見。
≪9〜10≫ 何かの店の前でウィンドウを見ているスペルマンを見かけた。
≪5〜8≫ バールから出てきたミュラーが目に入った。
≪1〜4≫ 特に何もなく寮へと帰着完了。
≪クラブA≫ 余所見していたら女の人とぶつかって・・・


412 :森崎名無しさん:2011/10/25(火) 20:42:33 ID:???
 ★誰かと会うかな?→ スペードQ

413 :森崎名無しさん:2011/10/25(火) 20:43:37 ID:???
いきなり砂漠の王子でたああああああああ!!

414 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/25(火) 20:43:49 ID:???
登場早いよアンタ!・・・という所で本日の更新を終了致します。
では次回も宜しくお願い致しますサイナラー。

415 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 00:23:47 ID:???
屍に埋もれた平和を探して乙

416 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/26(水) 20:01:38 ID:???

>>413 自称とか二つ名でなく、ガチ王子なのは彼だけ!
>>415 乙感謝です。 名曲タイトルに懐かしくなったのでニコ動で聴いてきました。 
=============================================

> 誰かと会うかな?→ スペードQ
> ≪Q≫ 頭にターバンを巻いた少年の姿が目に留まった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

選手寮へと歩を進める三杉の視線の先・・・車道を挟んだ向こう側の通りに違和感があった。
風通し良さ気な白装束・カンドーラに身を包み、腰には大きなスカーフを巻いた少年。
頭にはターバンを被り、まるで彼の周囲だけ映画“アラビアのロレンス”の世界になったようだった。

三杉(イタリアの地にアラブの民族衣装・・・?)

フィレンツェの街並みにそぐわない格好だと三杉は思ったが・・・
やがてその違和感は然程でもないように思えてきた。
その白装束はエレガントでスタイリッシュに映り、意外にこのレンガ造りの街と調和しているのである。
ただ、流石に他の通行人の洋服姿が同じ視界に入れば、その風景はケンカしてしまうのは否めなかったが。


417 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/26(水) 20:03:06 ID:???

三杉(まあ・・・観光客といったところか。)

三杉は尤もそうな推測をして、その少年がこの地に居る理由付けをした。
街を歩いていて感じた違和感はこれにて決着、三杉の興味から急激に外れていく・・・
・・・と、その直後にターバンの少年が顔を上げた。


先着で
 ★三杉と相手の視線が一瞬交差し・・・→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ ・・・て、相手が立ち止まった。
≪ハート、スペード≫ ・・た瞬間、強い風が吹いた。 
≪クラブ≫ ・・・た。 だけ。
≪Joker≫ ・・・たと思った瞬間、その少年の姿は三杉の視界から消失した。


418 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 20:03:50 ID:???
★三杉と相手の視線が一瞬交差し・・・→ ダイヤ10

419 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 20:03:54 ID:???
★三杉と相手の視線が一瞬交差し・・・→ クラブ3

420 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 20:05:02 ID:???
これが運命の出会いだった

421 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 20:17:43 ID:???
しかしサウジアラビアの王子って超重要人物だよな…
とおもったら、「王家の血筋を引くオワイラン家」であって、王家そのものではないのか?
まあそれにしたって「サウジアラビアのVIP」って時点で世界を動かせる重要人物だが。

422 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 20:44:37 ID:???
サウジって一夫多妻制で王子様(男性王族)は千人以上いるんじゃないかな。
勿論ピンキリだろうけど。

王族の総数は一万人超で総数世界最多の王族としてギネスブックに登録されている。

423 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 20:47:38 ID:???
へー。それを考えるとそうでもないのか?
原作でどんな描写されてるか忘れたが、ピンのほうかキリのほうなのか。

424 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/26(水) 20:50:00 ID:???

> 三杉と相手の視線が一瞬交差し・・・→ ダイヤ10
> ≪ダイヤ≫ ・・・て、相手が立ち止まった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ターバンの少年が顔を上げ、その視線が僅かに三杉の物と交差した。
フィレンツェの街が有するルネサンスの名残を観光に来た、アラブの少年と目が合っただけの事。
一生で二度会う事もない相手だろうと、そんな事すら考えて居なかった三杉。

だが三杉と目が合った直後、その少年は立ち止まっていた。
それだけでなく、こちらの顔をまじまじと見ている様子すらある。

三杉(・・・マズイのに目をつけられてしまったか?)

2年過ごして地元になりつつあるとはいえ、ここは異国の地。
日本とは常識の異なる土地にて、日本人が異邦人から妙な関心を買うとなると・・・
経済的な意味で狙われているという可能性が小さくないであろう。

三杉(・・・なーんてね。)

そんな最悪の想像をすぐに頭から掻き消す三杉。
アラブ系の人間・・・しかも少年で、欧州観光をしているなぞ(一族が)相当裕福である事が容易に想像がつく。
少なくともジプシーのようなスリ、置き引きのような軽犯罪に直結する関心ではないのは明らかだろう。
だが故にこそ、ターバンの少年が何やらこちらに関心を示す理由が想像できなかった。


425 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/26(水) 20:51:54 ID:???

そんな風に三杉が相変わらずの思考の弄びをしていると、なんと相手はこちらに近付いて来た。
夕日のせいで少し陰影がボケているが、どうやら相手の目つきは悪くなく、表情には微笑が湛えられている。
その微笑も犯罪者がするような嫌らしい類ではなく、どこかしら高貴な印象すら受ける物だった。

少年「ラウ サマフトウ。 アイナ マーヘド マクタブ フィオレンティーナ?」

三杉「えっ?」

少年は三杉に話しかけてきていた。
それだけでも驚くべきところだったが、さらに驚いたのは聞いた事もない言語に対してだった。
何を言っているのか、何故話しかけてきたのか不明の、この相手に対して三杉は・・・


A 逃げるんだよぉぉぉぉっ!
B ポカーン・・・と呆けるしかねえだろうがあっ!!
C こ、こんな時はスマイルだ、スマイルしかない!
D オー! イエス、イエース!・・・とか適当に言っておくかっ!
E 三杉淳が命ずる・・・イタリア語か日本語で話せ!・・とか言ってみるかぁっ!
F この顔にピンと来たら110番!泥棒だ!・・・と周囲に助けを求める!
G こいつは俺が裁くっ! 殺られる前に殺るしかねぇっ! 
H そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(ウチじゃ何故かメル欄空白で投票行って外食するんだ!)


426 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 20:55:18 ID:GcxeG6zA


427 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 20:56:26 ID:jHa3AIew


428 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 20:57:12 ID:N91o4S3o
C

貴公子度で勝負を挑むっ!

429 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/26(水) 21:01:28 ID:???
郷にイッテてはGoに従えとユー感じなトコデ更新中断ネッ!
コメレスも再会のトキ一辺にやるYo!
ではまたあでうー。

430 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 21:03:12 ID:???
アラビア語なんてさっぱり乙w

431 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 21:07:21 ID:???
オツカレンティーナ!

432 :森崎名無しさん:2011/10/26(水) 21:14:59 ID:???
日本語でおk

433 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/27(木) 12:12:12 ID:???

>>430 大丈夫、私もサッパリサッパリ!
>>431 オツカンシャっす!
>>432 ブロント語でおk
=============================================

>E 三杉淳が命ずる・・・イタリア語か日本語で話せ!・・とか言ってみるかぁっ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉は相手が何語で話しているのかが判らず、当然内容の方も訳が判らなかった。
ただ、相手の言葉の末端に“フィオレンティーナ”と思しき単語があったのだけは聞き取れており・・・
それ故に『彼は僕がフィオレンティーナの選手と知っていて話しかけたのでは?』という推測が立った。

三杉(どうやら、逃げ出したり叫び声を上げたりする必要は無さそうだが・・・
    それ以上はどう対応していいかサッパリだ。 共通する言語があれば良いのだけど。)

取り敢えず三杉はイタリア語と日本語で、そちらの言葉が判らない旨を返してみた。
すると今度は、相手の少年の方が目をパチクリしているではないか。
どうやらこれは通じていないようである。


434 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/27(木) 12:13:13 ID:???

少年「ハル タアラフ?」

三杉「(参ったな・・・)ええと・・・英語も少しなら話せますけど・・・。」

少年「えっ? あ、そうか! ごめんなさい、つい普段の癖で。」

相手の少年は、いかにもウッカリしていたという様子で苦笑を見せる。
『イタリア・フィレンツェに来る今の今まで、普段どおりの癖を通せてこれたのだろうか?』
・・・と三杉はちょっぴり(頭が)残念そうな相手の少年に苦笑いを返す。
ともかくこれで意思疎通は何とかなりそうであった。

三杉「良かった、どうやら英語ならお互い判りそうですね。

少年「はい、すみません戸惑わせて。」

三杉「それで、先程は僕に何を聞いて?」

少年「ええ、フィオレンティーナのオフィスが何処にあるのかと窺いました。」

三杉「フィオレンティーナのオフィス・・・?」

『少年が・・・しかも中東の少年が一人で、フィオレンティーナのオフィスに一体何の用があるのだろうか?』
当然三杉はオフィスの所在地を好く知っているが・・・
この何とも得体の知れぬ相手に対して素直に教えて良い物かというと、それは躊躇われた。
厄介な相手に捕まってしまったと、今の状況を呪っていると・・・


435 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/27(木) 12:14:41 ID:???

???「マーク様ー!」

三杉「ん?」

???「マーク様ー、どちらにおわしますかー!」

マーク「あれはラシードの声・・・」


先着で
 ★マークと呼ばれた少年は→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、Joker≫ マーク「ごめんミスギくん、一緒に隠れて!」
≪ハート、スペード≫ マーク「おおい、こっちだラシードー!」
≪クラブ≫ マーク「ごめんなさい、連れが見つかったので判りそうです。」


436 :森崎名無しさん:2011/10/27(木) 12:17:55 ID:???
★マークと呼ばれた少年は→ クラブK

437 :森崎名無しさん:2011/10/27(木) 12:34:12 ID:???
ラシードの後ろに数十人…ってことは無いかw

438 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/27(木) 13:02:33 ID:???

すみませんちょっとレスだけ

>>420
あまり運命を感じさせない出会いとなりましたかねー

>>421-423
超VIPなのは疑いようもありませんが、詳しい設定については不明ですよね。
このスレはこのスレで設定しちゃっていいのかなあと考えてます。
王位継承権が何番目の王子なのかって点とかも含めて。
しかし王族の総数は一万人超・・・・・・想像を絶しますね。
あとサウジ金持ち男性の絶倫さも、きっと想像を絶するのでしょう。

>>437
さてさて、それはどうでしょうか?
Jokerだったらそれくらいは普通に考えてましたけどw


439 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/27(木) 17:04:22 ID:???

> マークと呼ばれた少年は→ クラブK
> ≪クラブ≫ マーク「ごめんなさい、連れが見つかったので判りそうです。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

マーク「ごめんなさい、連れが見つかったのでオフィスの場所は判りそうです。」

三杉「えっ? ああ・・・。」

そう言ってターバンの少年がニッコリと笑うのを、三杉は呆けて見ていた。
マーク“様”と呼ばれていた事から、取り敢えず目の前の彼は裕福層の人間である事は間違いなさそうだ。
それ以外の事・・・彼がフィオレンティーナ・オフィスに何の用があるのか等は判らないが、
どうやら自分の協力は必要なくなったようである。

三杉「まあ・・・それじゃ、気をつけて。」

マーク「ええ、どうもありがとう。」

三杉は踵を返し、寮のある方へと歩き出した。
現実感のない、おかしな時間だったと軽く溜め息をつきながら。
そんな三杉の後ろ姿を、白装束の少年・・・オワイランは見送っていた。
そして三杉と入れ替わるようにして、髭を蓄えた壮年の男がオワイランの側まで走り寄った。

ラシード「こちらでしたか、心配しましたよマーク様。」


440 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/27(木) 17:06:04 ID:???

オワイラン「やあすまないラシード、探させてしまったようだね。」

ラシード「いいえ・・・それよりも誰かと一緒でしたか?」

オワイラン「うん、多分ACFフィオレンティーナの関係者とね。」

ラシード「多分? ・・・ふむ、また例の直感ですか。」

オワイラン「そんなところさ。」

肯定し、オワイランは従者(と言うボディガードにしか見えない)に向けてニコリと微笑んだ。
ラシードは普段ならこの少年の微笑みに非常に弱いが、今回は敢えて厳しい顔を崩さずにいた。

ラシード「マーク様の直感は下手な占いよりも余程信頼出来ますが・・・それでも警戒が甘うございますぞ。
      ここはサウジアラビアと違い、常に部下達が目を光らせている訳ではない事を忘れないで下さい。」

オワイラン「うんごめん、気をつけるよ。」

従者の陳言に対し、高圧になる事のない素直な返事をオワイランは返していた。
しかしラシードには、この言葉が半分以上当てにならないのが判っている。
言った所でこの少年は、その好奇心と社交性に任せて飛び出して行ってしまう質であるから。


441 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/27(木) 17:07:04 ID:???

ラシード「(純粋・・・故に危なっかしい御方だ。 これだから放っておけないのだがな。)
      そう言えば・・・関係者と一緒だったという事は、例のオフィスの場所は判ったんですね。」

オワイラン「いや? ラシードが調べて来てくれたんだろう?」

ラシード「いえ・・・自慢ではありませんが道に迷っていただけですぞ、ガッハッハ。」

オワイラン「な、なんだってー!? そ、それは弱ったなあ・・・。」

ラシード「それこそマーク様の直感で判れば良いのですがね。」

オワイラン「無茶を言わないでくれ・・・そうでなくても僕は極度の方向音痴なのに。」

ラシード「それなのに砂漠では絶対迷わない所が、人として決定的に間違っていますな。」

オワイラン「まあ・・・おかしいよねえ。 フフッ。」

何やら結局困った状況が変わらない2人は、互いに苦笑を交わし合った。
フィオレンティーナのオフィスなど、その辺の誰に聞いても判る事に気付くのはもう少し後になりそうだ。


******

一旦ここまでっす

442 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/27(木) 18:24:09 ID:???

謎のターバン少年と別れた三杉は、その後15分ほどユックリと歩いて寮の前に到着した。
そこで彼は、今日何度目かになる違和感をもう一度味わう事になった。

三杉(おや・・・こんな時間なのに、どの部屋からも明かりが射していない・・・)

もう陽は落ち、辺りは随分と暗くなっている。
・・・にも関わらず、部屋の窓どころか寮の入口の玄関灯すら燈っていない。
皆ぞろ外食にでも行ったのかと一瞬考えたが、しかし玄関口まで暗い道理はない。
これは流石に不自然ではないかと、三杉に何とも言えぬ嫌な予感を抱かせる。

三杉(どうしよう・・・)


A こうして居ても仕方がない、中に入ろう。
B いや・・・何かおかしい。 ここはオフィスに向かってみよう。
C 何か他に普段と違ったところがないか、周囲を観察してみよう。
D 待てよ・・・そうだ、これはドッキリに違いない。 引っ掛かったフリをしてやるのも一興だ。
E そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(フラインゲットー僕は一足先に、メル欄空白にして投票するんだ♪)


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