キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【ヤベッチュ外伝も】Another-CU_4【超よろしく】

1 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/09(月) 01:38:17 ID:CDkNFWHk



この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、この物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語は キャプテン森崎のアナザーストーリーであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描くストーリーです。


恋愛は二の次に、サッカーに命を削って頑張る彼等を応援して下さい。
あとスレ主と岡山姉のことも応えn(ry




637 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/25(土) 20:23:55 ID:???

オジオ「そういう状況なら、逆に左の場合はボクが前進して上げに行かなければならないかな。」

三杉「そういう事になるね。」

…と、これにてサンパウロ戦での大まかな戦い方が定まった。
中盤で抑えられなかった時はその時で、その場合はDFとラムカーネに賭ける。
代わりに攻撃のバリエーションを広く取れる形を取ったのだから、点に結びつける。
この思い切りが吉と出るか凶と出るか…


三杉「ところで、この試合はどこで行われるのだろうか?」

オワイラン「えっ?」

ここで突然の話。 三杉は肝心な事を知らない自分に気付いた。
試合が行われるのは確定事項。 しかしイタリアとブラジル、いずれで行われるかを聞いていないのだ。
かなりの移動距離であり、フライト時間もかなりの物。
飛行機(ただしエコノミーに限る)が大嫌いな三杉にとっては、なるたけイタリアでやって欲しい所ではある。

638 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/25(土) 20:25:59 ID:???

三杉(…しかしブラジルでは州リーグ(ジュニオールver)が始まっている筈だ。
    体調管理や疲労蓄積を考えれば、長期遠征など呑むとは思えない。)

オジオ(けれど、うちも財政難が重荷だよね… 。往復の移動費、宿泊費を考えると、
     やっぱりプロ4部チームが地球の裏側まで遠征だなんて無茶だよなあ…)

冷静に考えてみれば、いずれのチームも出向くのを出来る限り避けたい状況にあるのだ。
この辺りについては窓口での交渉が今も為されているのであろうと想像するが…
ここで衝撃発言が飛び出した。

オワイラン「それでしたら、ブラジル・サンパウロ市で行われる事に決まったようですよ。」

三杉「はえっ?」

オジオ「そうだったの!?」

オワイラン「ええ、昨日ようやく話がまとまったそうなんです。」

639 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/25(土) 20:27:28 ID:???

オジオ「へえ……それにしても、うちによくそんなお金があったね。
    いや、無理なんじゃないかって心配してたよ。」

オワイラン「先月に海外から大口のスポンサーが入りましたからね。
       そちらの方面から、この件について援助されたらしいです。」

三杉「ちょっと待って………なんでオワイランがそんな事まで知っているんだい?」

オワイラン「?」

三杉としてはちょっとした衝撃だった。
通常ならばキャプテン(実質的に監督兼務)である自分が、マネージャーを通して真っ先に知らされる筈…
またはコーチ役のシーザーから合同連絡でチームメンバーに伝えられる筈なのだ。
それなのに、三杉に先んじてオワイランがこのような重大情報を知っている事実。
三杉としては首を傾げない筈がなかった。

640 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/25(土) 20:28:34 ID:???

三杉(マネージャーから先に教えて貰ったとか……えっ、そんなに仲が発展してる? この短期間で?)

オワイラン「昨日クラブハウスに用事で出向いたのですが、その時にオーナーに掴まりまして…。 その時に、
       ご機嫌そうに話してくれたんですよ。 ミスギにはマネージャー経由で話がいくと聞いてましたから、
       てっきりもうご存知なのだと思っていましたよ。」

三杉「えっ、ああ、そう……。 まあそういう事もあるのかな。」

オジオ「とにかく、こちらからブラジルへ向かうわけなんだね……体調には気をつけないと。」

オワイラン「そうですね。 フライトは疲れますし、エコノミー症候群も嫌な物ですから。」

三杉(それはその通り…)

いまいち釈然としなかったが、それを三杉は取り敢えず忘れ…このオワイランの言に同意した。
選手達には早めに告知し、体調管理に特別気を遣わせる事にするよう決めるのだった。

部外者も含め、何人もの人間が関わり、実現を求めたサンパウロ戦…
それはもう間もなくまで迫っていた。

641 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/25(土) 20:29:40 ID:???

<ブラジル・サンパウロ市>

陽子「…と、こんな所かな?」

翼「なるほど…。」

ブラジルの中でもトップクラスに都会であるサンパウロ市、その中心街。
大きくはないが、清潔にされた喫茶店に大空翼は居た。
同席しているのは片桐陽子。
日本サッカー協会にて若くして発言力を持つ片桐宗政を兄に持ち…
自身も日本サッカー協会の海外派遣エージェントを担っている、うら若き女性であった。

翼(これが三杉くんのチーム、フロレンティア・ヴィオラ…)

陽子(こうして説明してみると、やっぱり驚きだわ。 セリエC2…4部リーグのチームだなんてとても思えない。)

翼が陽子と合っているのは、別におデートしている訳ではない。
今度のテストマッチに際し、相手チーム情報の提供を受けていると、そういう理由だけである。
そしてこの情報を得た所で、そういう桃色な頭になる要素は翼にとって一片たりともなかった。

642 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/25(土) 20:32:27 ID:???

翼「元とは言え、流石にセリエAユースクラスでNo.1になっただけありそうですね。」

陽子「ええ。 その実力はチーム、三杉くん個人を問わず、兄さんも大きく評価していたわ。」

翼「片桐さんも…。」

小学生の頃から自分に対して注目し、中学時代には『翼にライバルなし』と公に言った人物。
その人物が大きく評価すると言ったならば、翼にとってはやはり複雑に違いなかった。

翼(三杉くん…小学生時代、俺が勝てないと一度は諦めた相手。
  心臓病のハンデが無くなれば、やはり周囲は俺よりも君を上だと思うのか?)

既に克服したと思われていた翼の悪いメンタル…傲慢さがここで顔を出していた。

この傲慢さは決して天然な物ではなく、育んだのは周囲の弱さと、彼を持ちあげる大人達に違いなかった。
しかしブラジルの地においては、翼はライバルに困るという事がなかった。
また宿敵とも言える森崎とも何度も何度も試合をし、勝利と敗北のいずれも経験している。
一時はスランプや周囲との折り合いに苦しむ事もあったが、石崎やペペらの力でそれも解消されている。

即ち翼はブラジルにやってきた事で、技術だけでなく精神面も大きく成長する事が出来たと言える。
それなのに今、翼の胸の中ではかつて巣食われていたような感情の破片が、何かを主張しようと蠢いていた。

643 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/25(土) 20:33:36 ID:???

カラン…

ここで喫茶店の古めかしい主動ドアが開く音がした。
普通ならばそんな事は気にも留める事でもないが、陽子が手を上げたのを見て、翼は振り返った。

先着で
 ★誰か来たぞー→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ、ハート》 森崎
《スペード、クラブ》 石崎
《JOKER》 豚みたいな臭気を放つ男。 ポルコ(紅の豚)みたいなイケメンではない。

644 :森崎名無しさん:2012/08/25(土) 20:33:53 ID:???
 ★誰か来たぞー→ ハート3

645 :森崎名無しさん:2012/08/25(土) 20:34:01 ID:???
 ★誰か来たぞー→ クラブJ

646 :森崎名無しさん:2012/08/25(土) 20:35:51 ID:???
やっぱり森崎も観戦するのね。
超ニッタの力を見せてしんぜよう…

647 :森崎名無しさん:2012/08/25(土) 20:41:53 ID:???
「これは何かの悪い夢」と言いたくなるような覚醒っぷりだもんな…。

648 :森崎名無しさん:2012/08/25(土) 20:44:33 ID:???
しかし新田の変貌振りに驚きこそすれ、まだまだ森崎には勝てないんだろうな…
脅威を与えたいのならシュートフラグの回収が見たいところですなあ

649 :森崎名無しさん:2012/08/25(土) 21:04:33 ID:???
そういや新田もこの試合に賭ける物は三杉と同じくらいあるのだろうな

650 :森崎名無しさん:2012/08/25(土) 21:32:52 ID:???
森崎もそうだけど、翼のJYでの新田評も能無しだったからなあ。
この辺でしっかりと新田の名誉挽回させとこか

651 :森崎名無しさん:2012/08/25(土) 22:23:35 ID:???
陽子さんを思う気持ちは石崎より森崎の方が強かったというわけか・・・
いや本編ではこの時点で恋愛関係にないけど

652 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:33:58 ID:???

> 誰か来たぞー→ ハート3
> 《ハート》 森崎
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

陽子「やっほー、森崎くん。」

森崎「よっ、来たぜ陽子さ…ん?」

翼「………」
森崎「………」

先客が居た事に…と言うよりも、先客の人物が誰かと言う所で森崎は顔をしかめた。
翼も同様にバツの悪い顔で軽い溜息を漏らす。
試合では時々敵としてまみえるが、こうしてプライベートで出くわすのは相当ぶりだった。

森崎「(へっ、まあいいか…)こうして顔を合わせるのは久しぶりだな、元気にやってるみたいじゃねえか。」

翼「…そっちも。 近くで見ると背も伸びたみたいだ。」

森崎「おう、流石に成長期はもう終わってるだろうけどな。」

653 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:35:09 ID:???

翼「お互い無事にジュニオールへ昇格できたね。」

森崎「当然ってトコだ、カッコ悪く日本に帰る訳にもいかないしな。」

翼「また今季も対戦があるかと思うと少し気が重い。」

森崎「おっ? ふふん、俺に恐れをなしての発言か?」

翼「まさか。 奇行ってのは傍で見てる方も疲れるってだけさ。」

公の場で喧嘩をするつもりはないか、当たり障りなく会話を繰り広げる二人。
しかし徐々に会話内容に棘が含まれ始め、互いの微笑は氷のようになっていた。

陽子(あーあ、一応笑顔は保ってるけど……毒々しくなってきたワァ。)

当然ながら陽子の頬はヒクついている。
これ以上二人の世界で会話を続けさせるのは、正直宜しくないだろう。
陽子は頭の中を整理し、言うべき事をそらで再確認すると…

陽子「コホン。 それでは、二人揃った所で本題に入ります。」

森崎「ん?」
翼「本題?」

654 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:36:25 ID:???

陽子「まずは(ry」

目を丸くする翼と森崎に対し、陽子は事務的な口調で全日本サッカー協会からの祝辞を述べた。
祝辞とは二人が共にプロ予備軍ジュニオール≠ノ昇格し、あまつさえキャプテン就任した事に対してである。
正直二人が昇格してから時間が経っているが、恐らく二人揃った席で伝える事が決まっていたのだろう。

森崎「…話ってのはそんだけかい?」

陽子「ううん…話はここからよ。 二人には来年、Wトーナメントの代表になって貰う予定がほぼ確定してるけれど…
    その前に、全日本ユースの強化試合の相手となって貰うのも予定されています。」

翼「強化試合?」

陽子「具体的には、年明けに開催される全国大会リオカップ≠ノて、より優秀な成績を収めたチームに
    来年2月に日本で開催されるジャパンカップ≠ノ参加し、全日本ユースと戦ってもらいます!」

森崎「な、なにィ! 全日本ユースとだぁ!?」

翼「ジャパンカップだって…!?」

655 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:37:52 ID:???

陽子「ええ。 規模は小さいですが、一応FIFAにも認定を貰ったユースクラスの国際大会です。
    そして目的の第一は国内組に世界と自分達の実力差を認識させる所にあります。」

森崎「ほほぅ…」 ニヤリ

弱者を甚振(いたぶ)るビジョンでも見えたのか、森崎は悪そうにほくそ笑んだ。
翼の方は特に何も口を挿まずに耳を傾けている。

陽子「パルメイラスかサンパウロ、どちらかのチームにブラジルのレベルをみせつけてもらう訳ですが…
    更に西ドイツからハンブルガーSV…若林源三くんが所属するチームの招待が決まっています。」

森崎「ハンブルガーSV…!」
翼「若林くんも…!」

ハンブルガーSVについては過去に対戦歴があり、因縁のあるチーム。
そして若林源三については今更言うまでもなく良く知る相手である。
流石にこれは小さくないニュースだったか、森崎だけでなく翼も思わず言葉を漏らした。
だが陽子の衝撃発言は更に加速する。

656 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:39:04 ID:???

陽子「翼くん、本当はこれに三杉くんのチームも招待される筈だったのよ?」

翼「!!」

森崎「はっ? 三杉?」

どういう事かと言わんばかりに森崎は二人の顔を交互に行き来させた。

陽子「森崎くんは知らなかったようね。 まあ私も翼くんから聞かされて初めて知った事だし、仕方ないか。」

森崎「どういう事だよ翼。」

翼「どういう事も何もないさ。 三杉くんは心臓病を治し、今はイタリアでプロ予備軍に所属している。」

森崎「なっ、なんだってーーー!?」

陽子(素直な反応ね。)

やはり三杉淳が心臓病を治した事、更にはイタリアでプロ予備軍である事は森崎にとっても大きかったようだ。
そんな森崎の反応を満足気に見詰め、陽子はコーヒーを一口すすった。

657 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:40:19 ID:???

陽子「プロジェクト・カウンターウィングの事は覚えている? 翼くんと森崎くんを競い合わせ、日本サッカーの
    レベルを劇的に上げる為のヒーローを作り出す計画…あれの一環で、森崎くんにも伝えておくわ。
    今度サンパウロが三杉くんのチーム、フロレンティア・ヴィオラと練習試合を行うの。」

翼「………」

森崎「な、なにぃーっ!?」

陽子「どういう経緯でそうなったか私は知らされていないし、日本サッカー協会もこれに関わってないわ。
    でも三杉くんとの試合で、翼くんだけが刺激を受けるのはプロジェクト的にも宜しくない…と言うのが上の判断。
    森崎くんにも試合をぜひ観戦して貰いたいみたいなのよ。」

森崎「(チッ、相変わらずお偉いさん達の勝手な言い草だな。 だが…)
    確かに蚊帳の外ってのは気分が悪い。 是非とも観戦させて貰いたいぜ? まさか…」

森崎は横目で翼を見た。
翼も気重そうに横目を向けていたらしく、二人の視線が交差した。

森崎「文句はないよなぁ、翼?」

658 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:41:52 ID:???

翼「…別に無いよ。 スタンドで大人しくしてくれるんならね。」

森崎「へっ、抜かせよ。」

陽子(ふう、どうやら任務完了みたいね。 どうなる物かと思ったけど、なんとかなったわ。)

正直この話をする事で森崎が激昂する懸念があったが、どうやらそんな事態にはならなかった。
翼についても少々ヘソを曲げたかも知れないが、それだけである。
陽子は結果に満足し、安堵の息をつく事が出来た。

森崎「…しかしアレだ、あの三杉が心臓病を治したってんなら、そいつは面白い話だぜ。
    あの憎たらしく思えるくらい完璧なドリブルが久々に見れるかも知れねえのか。」

翼「やっぱり…」

森崎「あん?」

翼「やっぱり三杉くんの存在は森崎にとっても大きいようだね。」

森崎「うん? ああ、まぁな。 …って、どうしたお前?」

659 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:43:36 ID:???

クール…というのを越えた、ドンヨリしたオーラが翼から発せられているのを森崎は気付いた。
恐らく過去に翼をよく観察し、その性質を知り抜いているが故の敏感さだったに違いない。

森崎(弱気…いや、嫉妬か? こいつが? …いや、まさか。)

カップに手を伸ばし、コーヒーをすする翼。
そんな翼の一挙手一投足に森崎は目が離せなかった。
『俺の知ってる翼と違う…』そんな心積もりであったのだろう。

森崎「お前…そんなんだったら、その試合に出るんじゃねーよ。」

翼「はぁっ? 一体何だ突然。」

森崎「気が乗んないまま試合に出て、無様なプレー見せられたら俺様が困る。
    そんな無様なお前と俺が競い合ってるって思われたら、俺の評価まで下がって迷惑なんだよ。」

陽子「ちょっ…!」

660 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:44:52 ID:???

翼「お前にそんな事を言われる筋合いはないし、気が乗らないとか勝手に決め付けるな!」

森崎「だったら試合で見せてみやがれよ! 三杉がどんだけ成長してるか知らねえが…
    俺だってブラジルで3年間、血反吐を吐く思いでプロ目指してきたんだ!
    その俺の顔を潰す事は許されねえ!」

翼「なっ…! 勝手な事を!! お前の為になんかやる筈がないだろう!
   俺は俺の為に全力を尽くす! この3年間の成果を見せつけてやるのさ!」

森崎「へっ、どうだかな。」

ガタっ

翼も更に激昂の構えを見せたが、森崎はその前にコーヒーをグイッと一気飲みして席から立ち上がった。

陽子(あら…これって。)

661 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:46:02 ID:???

森崎「…ご馳走さん。 陽子さん、さっきのジャパンカップのオファーの話だけどさ。
    もしパルメイラスとサンパウロが同じ順位で終わってしまったらどうなるんだ?」

陽子「え? うーん…そうね…その場合は互いのクラブチームとの交渉条件で決まるんじゃないかしら。
    実はサンパウロともパルメイラスともまだ交渉中で、完全に参加が決まったって言う訳じゃないのよ。
    と言っても日本サッカー協会はお金だけは有り余ってるから、断られる事は無いと思うけどね。」

森崎「分かった、そんじゃあ俺はこれで失礼させてもらうぜ。」

翼「待てよ森崎、好き勝手言うだけ言って逃げるのか?」

森崎「ケッ、いつだって相手になってやるよ。 取り敢えず3ヶ月後にはリオカップで叩き潰すけどな。」

翼「それはこっちのセリフだよ。 三杉くんに勝ってみせて、リアカップへは勢いをつけて望むさ。」

語気は多少和らいだが、互いの眼光は先程よりも鋭くなっている。
バチバチと音が聞こえそうな程に熱視線が向き合うが…

662 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:47:14 ID:???

陽子「あの〜、二人とも…熱血は時と場所を選ばないと変な噂が立つわよ?」

森崎・翼「…あ」

周囲を見回すと、喫茶店のマスターがニヤニヤと聞き耳を立てているし、
他の客についても全員がこちらに大注目していた。

森崎は入ってきた時よりもバツが悪そうに、そそくさと店を出て行った。
翼もその後ぶつくさと森崎への文句を零したが、間もなく帰路へとついた。

陽子は翼を見送ると、疲れた顔で伸びをした。

陽子「う、うーーーん。 …やっぱりあの二人が揃うと大変なのね。
    南葛や全日本ジュニアユースでチームメイトだった子達の苦労が偲ばれるワァ…」

しかし仕事が終わった解放感からか、すぐに彼女の顔には眩しい笑顔が戻った。

陽子(…でも、なかなか好いトコあるじゃない、森崎くん。)

彼女も足早にその場を去って行った。
恐らくこれから一杯やるのだろうが、それについては直ちに描写する予定がございません。

そしてそれから数日後…

663 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:48:42 ID:???

<ブラジル・グアルーリョス国際空港>

レントゥルス「着いたーーー!」

ダラピッコラ「はっはっは、おいでやすだぜブラジル!!」

三杉(ふう、相変わらず酷い目にあった…。 ロングフライトでのエコノミーは本当に勘弁して下さい…)

フロレンティア・ヴィオラの面々はブラジル・サンパウロ最寄りの空港に降り立った。
フライトの疲れを色濃く残している者、元気いっぱいに残している者と様々であるのだが、
ちなみに…

キンコーーーーーーーン

係員「すみません、身に付けている金属は外して頂かないと入国は…」

M沢「そんな事を言われてもな…」

約1名、チェックアウトも入国審査も通らない可哀相な奴もいた。

シーザー「チッ、仕方ねえ……悪いがM沢、お前次の復路便で帰れ。」

M沢「そっ、そんなぁーーー!」

シーザー「次回からお前には船便のチケットを用意してやるから。」

664 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:49:51 ID:???

オワイラン(これはひどい。)
スペルマン(…っていうか、よく出国できたよね。)
オジオ(イタリア人の適当さゆえだね…。 って言うか、ロシア人にそれを言われたくないなぁ。)

新田(…って言うか、やっぱロボじゃん!)
ミュラー(解せぬ…)

押し問答した物の、今回M沢くんはイタリアへ送り返される事になった。
取り敢えず戦力には大きな影響なしという事で、選手達はこの件を見て見ぬ振りするしかなかった。

三杉「さてメリー、確かサンパウロ側の出迎えが来ているんだっけ?」

メリー「ええ、飛行機の到着が時間通りだったので、もう来ていると思いますけれど…」

周囲を見回すが、どうやらそれらしい人物は見当たらない。
遅れているのだろうかと、二人は肩を竦めて顔を見合わせる。
そんな中、ミハエル・ドノヴァンが二人の側に寄った。

665 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:51:02 ID:???

ミハエル「ソーリー。 ミスギ、申し訳ないですが数分席を外しますヨ。」

三杉「えっ? ああ…数分でちゃんと戻って来てくれよ?」

ミハエル「了解。」

三杉(トイレ…かな? ハッキリ言えば良いのに。)

ブンナーク「ふう、出た出た。 気持ち良いくらいに出たぜ。」

三杉(ここまでハッキリ言う必要は全然無いけどね。)

ブンナーク「なあミスギ、M沢ってトイレで何が出るんだろうな?」

三杉「氏ね…」

メリー「D.O.S.I.M.S(ドブに落ちて死んで生き返ってまた落ちて氏ね)」

ブンナーク「な、なにぃっ!?」

そんな血も涙もない凄惨な光景が繰り広げられるのだった。

666 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:52:19 ID:???

それから数分後…ミハエルが歩いて行った方向がやけに騒がしくなった。
何かあったのかと、三杉は怪訝な顔でそちらを凝視していると…

三杉(おや、あれは…)

トイレに向かった筈のミハエル。
見覚えのない少女が、彼を強引に腕を引かれている姿が三杉の目に飛び込んだ。
何が起こったか想像もつかないが、とにかく三杉は反射的にミハエルの名を呼んでいた。

三杉「ミハエル! 一体どうしたんだ!?」

ミハエル「OH…」
少女「あっ!」

三杉の声に反応したのはミハエルだけではなかった。
彼の腕を引いている少女もこちらへ反応を示し、しかも近づいて来るのである。
少女は見た所どうやら日本人であり、ミハエルだけでなくもう一人腕に引いていた。
そのもう一人の方は三杉も知っていた。

667 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:53:27 ID:???

三杉「石崎か…?」

石崎「おっ、み、三杉じゃねえか!」
ミハエル「このヤマザルを知ってるんですか、ミスギ!?」

ミハエルと石崎が同時に声を上げ、三杉の耳をつんざく。
この両者の間でトラブルがあった事だけは三杉にも把握出来た。
取り敢えず二人の事はスルーして…

三杉「君は?」

陽子「初めまして、私は片桐陽子…日本サッカー協会の者です。」

三杉「宜しく。 …で、何があったんだい?」

石崎「この野郎が陽子さんに不埒な事をしやがったんだ!」
ミハエル「黙りなさいこのヤマザル! テキトーな事を言っていると許しませんよっ!!」

石崎「にゃにおう!?」

陽子「ああ、もう…二人とも!」

三杉(……これは参った。)

668 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:54:54 ID:???

どうやら状況はこんがらがって最悪なようである。
しかも石崎とミハエルの両者ともが興奮気味でまともに話が出来ない。
猿頭の石崎はともかく、ミハエルがこれ程感情を顕わに怒るのが三杉を不可解にさせていた。

三杉(普段のミハエルはこんな風に怒らない…相手に敵意を向けられても颯爽とかわす筈だ。
    以前僕に対して敵意を向けた時も、こんな様子は全く見せなかった。
    まさか演技…? …となると、石崎の言った言葉が正しいのか? いや、そんなまさか…)

不埒な行為を働いたと石崎は言ったが、それこそミハエルの印象には有り得なかった。
しかし普段の様子と違いすぎるミハエルの様子に三杉は困惑を隠せず…

☆三杉(クッ、一体何があった!? どちらが悪いんだ…!)

A これは石崎が悪かったに違いない!
B 残念だが様子的にミハエルの方が悪かった可能性の方が高い!
C いや、きっとこの片桐陽子とかいう女が悪いんだ!
D いや、実は犯人は僕なんだ!(かま夜的に)
E その他

3票選ばれた選択肢で続行します(メル欄空白じゃないと美樹本が殺人ミッキーになっちゃうYo。)

669 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 08:04:55 ID:vmYG5mV2
E
貴公子スマイル全開で陽子さんにご挨拶。
手を取ってキス、する寸前で

「……と、こんなところだろう?」と二人を見る。

670 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 08:08:52 ID:0k37RiV+
E>>669

それだ!

671 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 08:42:01 ID:hbzGTOWU
E>>669

672 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 08:45:06 ID:???
なにィ!?M沢がいないだとォ!?
これは代わりにタークを呼ぶしかあるまい

673 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 08:47:05 ID:???
そ、そんなぁ…M沢くんがぁ……代わりにタークが呼ばれるんですねわかります

674 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 08:51:21 ID:???
E いや、実は犯人はブンナークなんだ!

675 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 09:01:29 ID:???
E いや、犯人はそこに隠れている森崎だ!石崎もミハエルも彼のカラオケを聞いて狂ってしまったんだ!

676 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 09:09:40 ID:???
E >>675+ここだ、ここでタークの歌声で正気に戻すんだ!

677 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 09:14:20 ID:???
E >>676+ついでにタークに助っ人を依頼する

よし、ターク参戦に繋がった!

678 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:35:07 ID:???

> E >>699
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(……まっ、ミハエルが公衆で不埒を働く筈がないか。 大方…)

三杉は石崎とミハエルを視線から外し、陽子と名乗った少女の方を見た。
片桐と言う名字にもしやと思う所があったが、今はそれを考えずに彼女の方へ一歩前に踏み込んだ。

陽子「えっ?」

三杉「彼等の事もありますが、一先ずこちらの挨拶が遅れた事をお詫びします。」

陽子「一先ずって…!」

三杉「フロレンティア・ヴィオラのキャプテン、三杉淳。 以後どうぞお見知りおきを。」 ニコリ

柔和でキラキラとした笑顔を陽子に向け、三杉は改めて自己紹介した。
そしてそのまま陽子の手をサッと取り…

679 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:36:08 ID:???

陽子「ちょ、ちょっと!」

手の甲へとキスすべく、三杉は跪きながら陽子のか細い手に顔を近づける。

三杉「………」

陽子(なっ、なにするのこの子ー!?)
ミハエル「………?」
石崎「みみみみみ、三杉ーーー! テメェ何やってんだぁーーーー!!!」

ピタッ

絶叫に近い石崎の怒号が聞こえて三杉は動きを止め、石崎達の方へ顔を向ける。

三杉「…と、君の言っている不埒ってこんな所だろ?」

ニヤリと自信ありげな表情をたたえ、三杉は彼等にそう言ってのけた。

680 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:37:33 ID:???

石崎「はあぁー!?」

陽子(あっ、そういう事ね。 でも…。)

石崎「全然違うっつーーの!!! って言うかお前も陽子さんの手を離せ!!」

三杉「えっ?」

てっきり三杉はミハエルが陽子にこのような事をしたのだと思ったわけだが…どうやら話は違ったらしい。
石崎は冷静になるどころか、馴れ馴れしく陽子の手を取った三杉に対してもヒートアップの様相を見せる。

三杉「じゃ、じゃあ何があったって言うんだい?」

石崎「その野郎はなあ! 有ろう事か陽子さんを無理やりに抱き寄せて抱擁しやがったんだーーー!!」

三杉「ええっ!?」

絶叫の如く言い放った石崎の言葉に、三杉は仰天するしかなかった。

681 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:39:38 ID:???

陽子「ちがーーーーう!!! それがそもそも違うっ!!」

ミハエル「ふう…バカバカしい!」 クルリ

石崎「てっ、テメェ逃げるかっ!!!」

ミハエル「ヤマザル…貴様がボクに対して言った事、決して忘れませんよ。 それからミスギ!」

三杉「な、なんだい…」

ミハエル「お見通しなつもりで的外れな事を言うのはおよしなさい、間抜けですよ!」

三杉「グッ…!(た、確かに不用意だったか……)」

※ 三杉とミハエルの相互感情が減少。 補正LVが無くなりました。

682 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:42:18 ID:???

先程の心頭から一転して冷え切ってしまったか、ミハエルは悲しげな背中でこの場を離れて行く。
そして未だ頭に血が昇りっぱなしの石崎はミハエルを追いすがろうとするが…

石崎「クソっ、待ちやが…」

陽子「このっ…」

いきり立って走りだそうとする石崎の目の前に、陽子は素早く回り込み…
一瞬キョトンとした石崎に向け、彼女は腕を引き絞った。

バチィィィィィィン!!!!

石崎「ぶほっ!!!」

頬を思い切り張り倒した。

陽子「バカっ! なんで話を聞かないのよ!」

石崎「よ、陽子さん!? だだ、だってあのヤロウが…」

陽子「何が『だって』よ!? あれは……」

683 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:45:25 ID:???

〜 回想に限りなく近い数分前 〜

ミハエル(ええと…あっ、WCはあそこですネ?)

案内図からトイレの位置を確認し、悠々と歩き始めるミハエル。
空港入口に近いその方向に、周囲を見回しながら危なっかしそうに歩いている少女が一人。
ミハエルは然程も気にする事なくWCのある方向へと向かっていた。

陽子「あっれぇ…? 石崎くんったら何処かしら?」 ヨタヨタ

距離が縮まり、ようやくミハエルも危なっかしそうな少女の存在に気がついた。
ぶつからないようと方向を僅かに転換させて通り過ぎようとした時…

陽子「キャッ…」 グラリ

ミハエル「…っと!」 スッ

少女が転倒しそうになったのに気付き、ミハエルは思わずスッと距離を縮め…
みっともなく転倒するより前に、少女の事を抱き支えて見せた。
素早い動き出しに、瞬時の出来事でも女性の体重を抱えられる腕の力…バレエスクールの賜物であろう。

684 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:47:19 ID:???

ミハエル「大丈夫ですカ?」

陽子「あっ、ど、どうも済みません!」

ミハエル「ふふ、気をつけなさイ。」

陽子「ありがとうございます…って、あれ?」 グッ

それでミハエルは彼女の身体を離してWCへ向かうつもりだった。
しかし相手の少女の方はジッとこちらを凝視し、またミハエルの胸襟から手を放そうとしなかった。
当然ながらミハエルは戸惑う事となったが、力任せに引き剥がすという事も躊躇われた。

ミハエル(ワット?)

陽子「貴方、確か…」

怪訝な顔をするミハエルに向けて少女が何か言おうとした時、
奥にあるWCの方向から、如何にも下品そうな声が聞こえてきた。

685 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:49:04 ID:???

石崎「ふう、出た出た。 身も心も軽いぜ。 って、あっ、ああーーーー!?」

陽子「えっ、この声…」

ミハエル(オーッ…下品な声、そして下品な顔……。 ボクの最も好まない雰囲気です。)

WCから出てきたその男の顔を確認し、ミハエルはげんなりとした顔をした。
出来る事なら人生レベルで関わらずに居たいと思う感想であった。

石崎「てててて、テメェーーー! なに陽子さんを抱きしめてやがる!
    うらやま…いや、けしからん! こんの変態ヤロ――!!」


ミハエル「はっ…?」

陽子「えっ? あっ…… キャッ!」 ドン

石崎の叫びにキョトンとするミハエルと、傍目から見た自分の体勢に気がつき、慌てて離れる陽子。
その『キャッ』という言葉に石崎のブロークンハートは更にヒートアップである。

686 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:50:32 ID:???

石崎「こ、このヤロウ…嫌がる陽子さんを無理やり…!」

ミハエル「何を言っているのか分かりませン。 それよりもトイレから出たばかりの汚い手で服に触らないで下さイ。」

陽子「ちょ、ちょっと石崎くん! この人は私を助けて…」

石崎「んのやろ…。 陽子さん、もう安心ですよ。 このオカマ変態ヤロ―は俺がきっちり叩きのめしてやりま…」

ミハエル「お、オカマ!? しかも変態…!? い、言いマシタねこの類人猿!!!!」

冷静だったミハエルも突然激昂した。
どうやら興奮した石崎の言葉が彼の逆鱗に触れてしまったようである。

陽子「ふ、二人とも話を聞いて!」

…と必死に止める陽子の言葉は全く聞こえていないようだった。

687 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:51:51 ID:???

石崎「る、類人猿だぁーー!?」

ミハエル「いや、類人猿は上等過ぎマス! キミにはヤマザルがお似合いデース!!」

石崎「こ、こいつぅ…もう許さねえぞ!?」

陽子「やめて――――!!!!!」

大声を上げながら、二人の間に割って入る陽子。
元はと言えば彼女の不用意さが原因であったが…それにしてもこんなトラブルはない。
そして騒ぎを聞きつけたか、どんどん人が集まって来ており、これでは晒し物である。

陽子「とにかくこっち!」

見世物になって空港の係員に取り押さえられるような問題は流石に拙い。
ともかく陽子は強引に二人の腕を取ってその場を離れるしかなかった。

〜 回想に限りなく近い数分前終わり 〜

688 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:53:56 ID:???

三杉「なるほど…」

石崎「うえっ……そ、そうだったの? それならそうと…」

陽子「言ったじゃない、何度も何度も…! なのに全然聞いてくれなくて、最低最悪よ!!」

石崎「そ、そんなぁーーー」

三杉(失敗した。 と言うか…)

どうやら事実はミハエルが完全な被害者であったらしい。
彼は些少もやらかした事実なく、一方的に言いがかりをつけられただけだったのだ。
それなのに、三杉はミハエルが陽子に少しでも何かやらかしたのだと思った事になる。
…今回の件で真っ白だったミハエルとしては当然不愉快に思った事であろう。

三杉(浅はかな思い込みでミハエルを傷つけてしまった?
    …しかも試合前に! 僕はなんと言う迂闊!)

陽子「はぁ………三杉くん。」

三杉「なんでしょうか…」

689 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 19:56:48 ID:???

陽子「ごめん、私も色々迂闊だったわ。 こんな事になるなんて…」

三杉「いえ…いや、そうかも知れませんが…」

陽子「でも貴方もそうよ? キャプテンとして流石にアレは…」

三杉「………分かっています。」

陽子「今日の所は、石崎くんと私は引き上げるわ。 ちょっと、交流どころじゃないみたいだし…。」

☆三杉「ええと…」

A 仕方ありません、お引き取り下さい。
B ダメです、二人ともこのまま帰すわけにはいきません。
C ダメです、石崎だけ帰して下さい。
D ダメです、石崎は残して貴女だけ帰って下さい。
E その判断はそちらの好きにして下さい。
F その他

3票選ばれた選択肢で続行します。(メル欄空白でお願い致します)

690 :669:2012/08/26(日) 20:02:27 ID:???
戦犯の私にはとても選べぬ〜
他の方にお任せっ

691 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 20:03:46 ID:???
すまねえ…

692 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 20:06:10 ID:???
いやむしろこんな所で投げっぱなしジャーマンで任されても困る

693 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 20:17:38 ID:???
どこのスレでもアホなことすると碌な事にならないな
貴公子ではなく奇行子だなこりゃ

694 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 20:19:59 ID:uJEVXCiM


695 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 20:34:13 ID:tLP1UCuk
D

696 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 20:49:32 ID:aSh/mz4o
A
うーん、予想を外したのは事実だけど、そこまで変だったとも思わないなあ。
ホームランを狙えば空振りも増える、それだけのことだろう。

697 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 21:29:31 ID:9l2D0aKM


698 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 21:31:26 ID:1FutrZe+
E 自らがどうするかであって、他人の判断は他人の判断じゃないかな。

699 :森崎名無しさん:2012/08/26(日) 21:33:14 ID:RGm2QyNM
E

700 :森崎名無しさん:2012/08/27(月) 01:37:38 ID:???
>696
要するにチームメイトに何らかの疑いやトラブルがあった時に
キャプテンとしてチームメイトを最後まで信じられるか、護ろうとするかという試金石だったんじゃないかな

ミハエルが無実を主張するならたとえ状況証拠が揃っていたとしても
「彼がやっていないというなら信じる」と言うぐらいの姿勢がキャプテンには必要だったんじゃないかな
実際今回のイベントでもミハエルは最後悲しそうな背中で去っていってる
これは三杉が三杉個人としてもキャプテン三杉としても、自分の無実を信じてくれなかったことへの悲しみと失望の現れなんじゃないだろうか

701 :森崎名無しさん:2012/08/27(月) 02:59:35 ID:???
直前のM沢とブンブンでお笑いの空気ができてたからな
キャラ視点で物を考えるのは難しい

702 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/27(月) 10:50:37 ID:???

こんにちは、少々今回の件についてコメントさせて頂きます。
今回のトラブルに際しては特別難しい問題でした。
と言うのは、犯人当てのような問題の出し方をしておいて、その実は全く異なる意図の問題だったからです。

今回、犯人を当てる為の手掛かりや証拠がほぼ皆無と言って良いほど提示しておりませんでした。
かろうじて判るのは、ミハエルが普段のミハエルの様子と違い、逆上気味に口汚くなっているということ。
このような状態になりつつあるミハエルが描写されているのは、過去にも一度だけ。
その時も(冗談ぽくではありましたが)、とある単語が引き金となっていました。
つまりミハエルは後ろめたさを隠す演技ではなく、彼にとってタブーとなる言葉で罵られた事にプッツンしていたのです。

そこに気付かずとも、ここがほぼノーヒントである事から三杉が取れる行動は限られてきます。
@>>700さんの仰る通り、>>668の選択でB以外を選び、どういう経緯であろうとキャプテンとしてミハエルを守るか。
A>>668の選択でD(犯人は僕)を選び、どういう経緯であろうと悪いのは自分…トラブルの責任はキャプテンである
  自分にあるのだと宣言し、ミハエルの頭を良い意味で覚まさせるか。(ネタ選択肢と見せて実はこれがベストでした。)
B>>668の選択でどうにか陽子から事情を聞き出せるようなその他選択肢を考えだすか。

このような問題であった事に加え、それまでの流れに非現実的なギャグを盛り込んでしまった事から、
どういう選択であったのかを参加者の皆さまにすっかりズレて認識させてしまう事になったのが非常に良くなかったです。
私にとって非常に大きなミスでしたし、シリアスとギャグの共存の難しさを気付かされました。
またこれは私が参加者の皆さんと同じ高さの視野を持つ意識を忘れてしまった証明でもあります。

深く反省致します。…と同時に、この先をどうするか少々考えさせて下さい。

703 :森崎名無しさん:2012/08/27(月) 20:42:51 ID:???
>>668
>☆三杉(クッ、一体何があった!? どちらが悪いんだ…!)
の後に「ここの判断は重要だぞ…!」とか「判断を誤ったら大変なことになるかも…!」
とあれば無難にいけたでしょうね。

試合前or試合中にでも挽回イベントがあると嬉しい。

704 :696:2012/08/27(月) 20:57:05 ID:???
個人的には「ホームランを狙えば空振りが増える」の意見で変わりません。
ギャグの空気に乗ってカッコよくキメようとしたらズレてた、ということでしょうから。
ただまあ、ご自身が反省されておられるなら、挽回の機会をいただけたら嬉しいですねw
そこはゲームの公平性とかそういうのは置いといて、みんなが楽しく参加するために。

705 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/27(月) 21:37:27 ID:???
すみません、書けなくなりましたので暫し休みます。
多分すぐに戻ると思いますがお約束は致しません。
登場人物が動かないとはこういう事かと実感しています、いやはや。

706 :森崎名無しさん:2012/08/28(火) 22:52:05 ID:???
いやこれは寄行でミハエルから評価ダウンしたが陽子さんとフラグたったのではなかろうか
前向き前向き

707 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/29(水) 18:42:39 ID:???

> E その判断はそちらの好きにして下さい。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「その判断はそちらの好きなようにして下さい、石崎も含めて。」

正直な事を言えば、三杉は目の前の女性の言葉を無責任に感じた。
本来の仕事が何だったかは知らないが、問題を引き起こしておいて。
しかしながら、それを口に出して指摘するような時間も精神面での余裕も、今の三杉には存在しなかった。
…無いように思えていた。

三杉(つい数日前、オジオやオワイランの前で『僕はキャプテンとしては翼くんより僕の方が上』と言った…
    けれど…クッ! それはとんでもない思い上がりでしかなかった…!)

いま三杉は自身に激しく失望していた。
それは目の前の失言動に留まらず、自らのキャプテンへの資質に対して失望していた。
そしてキャプテンの自信という物は、チームが機能するか否かに直結する重要なファクターであった。


この後、三杉はミハエルを追いかけて謝った。 自らの失態について謝った。
しかしヴィオラにミハエルが来て以来、三杉が彼にキャプテン足らぬ行動を見せたのは少なくとも2度目…
ミハエルは『気にしていない』と微笑を見せたが、その目が笑っていないと察する事は今の三杉でも容易であった。
それゆえに三杉はこの件から頭を切り替える事が出来ずに終わった。

708 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/29(水) 18:44:33 ID:???

.…晩のミーティングにおいて、ミハエルは突然『今の三杉はキャプテンに相応しくない』と発言した。
周囲はこのミハエルの発言に反発して騒いだが、三杉はこれに対して何も言えなかった。
正直に言えば、この発言を聞いて三杉は頭の中が真っ白になってしまい、以後の事をちゃんと把握していない。
だが『その通りかもしれない』と妙に納得してしまったのは確かな事実であった。

そしてミハエルが反発する仲間達に何某か説明し、皆納得を得て終わった事も理解出来た。


サンパウロとの試合当日。
三杉はキャプテンとして全く機能せず、その結果ヴィオラは敗れる事となった。
敗北の責を感じ、三杉はコーチやオーナーにキャプテンを辞す旨を伝えたが、それは何故か受け入れられなかった。


翌月からチームに正式な監督が就任し、三杉達はセリエA、Bのユースクラス相手に試合をこなすと共に…
トップチームのレギュラーに混ざってセリエC2のリーグ戦にも出場するようになった。
これによって個々の実力は充実し、またチームとしても完成へ近づく実感を得られるようになっていたが…。
しかし欧州ビッグネームからの対戦要請はなく、こちらの要請に相手が応える事もなかった。

709 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/29(水) 18:45:48 ID:???

翌年、三杉達はセリエC2のリーグ戦で見事に優勝を果たし、特例にてセリエBまで飛び石昇格を成し遂げた。
…と同時にクラブはフィオレンティーナ≠フ商標権を買い戻し、三杉達は再びフィオレンティーナの名で闘う事が許された。
さらに翌年はセリエBという急激なレベル変化の前に戸惑い苦戦するも、昇格プレーオフ件に到達…
セリエA下位クラブを相手にも勝利し、フィオレンティーナは3季ぶりにセリエA復帰を果たしたのだった。

また三杉はその頃にはセリエAでなんとか闘えるレベルに達しており、その端正で儚げな容姿、理論的でありながら独創にも
富んだプレイスタイルから、Giovane nobile in Firenze(フィレンツェの貴公子)の名で市民に呼ばれるようになっていたのである。


…結局三杉はWトーナメントに参加する事なく、旧来の日本サッカーの在り方を変えるという目標も叶えられなかった。
さらにW杯についても縁遠くなり、内紛を恐れた日本サッカー協会は2002年まで三杉を召集するのを避け続けた。
しかし2002大会で日本はW杯ベスト8まで勝ち残り、三杉は確かに天才であった事を日本人に思い出させたのである。

2004年、三杉は引退し、その後はコーチとしてイタリアに留まった。
そのサッカー人生は当時の日本人としては考えられない成功だった。
しかしそれは世界的に見れば一流に届かぬ物と言わざるを得ない。
果たした功績は決して小さくなかったが、その範囲は『フィレンツェ市民にとって』と限定せざるを得ないからである。

三杉淳はフィレンツェの天才ではあったが、歴史を変える英雄ではなかったという事であろう。


 アナザーカンピオーネ 完

  [ NORMAL END フィレンツェの貴公子=@]   → Return to >>663

710 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/29(水) 18:47:54 ID:???

こんにちは。
どうしても、どうしてか、スレ主の中でリセット出来ず、また止まっていてもどうにも変りそうもない為、
大変恥ずかしく、また申し訳ありませんが、このような形で一旦仕切り直させて頂きます。
後にwikiの方にも発言や行動の指針等をもう少し細かく追記致しますのでご確認下さい。

それから三杉のごく近い距離に現実離れしたギャグを置き過ぎました。
個人的な趣味や皆さまに笑って頂きたいというつもりで今日までギャグを交えてきましたが、
気がつけば元々書きたかった物を破綻させてしまう勢いでやり過ぎてしまっていると気付きました。
今後私の力量で処理できない事がドンドン起こる可能性が考えられる為、この辺に手を加えさせて頂きます。
取り敢えずM沢くんをただのモブにし、最低限の役割として予定されていた、退場時の人数合わせに徹底します。
他にも多々出てくるかも知れませんが、まあ完了した世界をなるべく壊さないようには考えます。

それではまた。

711 :森崎名無しさん:2012/08/29(水) 18:50:42 ID:???
サンパウロ戦だからサプライズでファンタジスタからディディー登場かなー
クラッキ持ちなんだろうなーとかおもいつつ開いたら
マジですかっΣ(°д°
うう・・・面白かっただけに残念だけど気長に待ってます。今はゆっくりお休みください

712 :森崎名無しさん:2012/08/29(水) 18:52:32 ID:???
やっぱり自分の納得いくもの書きたいものを書くのがいいと思います。
乙です。

713 :森崎名無しさん:2012/08/29(水) 22:51:42 ID:???
うーん……ギャグで進めたい場面と、シリアスで進めたい場面で食い違うこともままありますね。
乙です。 しばしゆっくりされてリフレッシュしてきてくださいー

714 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/31(金) 13:11:57 ID:???

711
温かい言葉と楽しみにして下さった旨、大変勿体無く思います。
もう既に何日もこれで休みましたから、いい加減切り替えて再開致します。

>>712
乙感謝です。
お言葉通り、私には納得のいかないまま書き続けるのは無理でした。
結果、皆さまには大変ご迷惑とご心配をおかけしました。

>>713
こんなにスレ主と参加者の間で意識の差があるとは思わなかった!
…と言うのはギャグですが、正直こういう意識の差はないと思い込んでいました。
そこは私の驕りだったんですねえー。


715 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/31(金) 13:13:37 ID:???

>>663から再開
============================================

<ブラジル・グアルーリョス国際空港>

レントゥルス「着いたーーー!」

ダラピッコラ「はっはっは、おいでやすだぜブラジル!!」

三杉(ふう、相変わらず酷い目にあった…。 ロングフライトでのエコノミーは本当に勘弁して下さい…)

フロレンティア・ヴィオラの面々はブラジル・サンパウロ最寄りの空港に降り立った。
フライトの疲れを色濃く残している者、元気いっぱいに残している者と様々であり、
ちなみに…

キンコーーーーーーーン

係員「すみません、身に付けている金属は外して頂かないと入国は…」

M沢「そんな事を言われてもな…」

約1名、チェックアウトも入国審査も通らない可哀相な奴もいた。

716 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/31(金) 13:14:45 ID:???

ミハエル(これはひどい。)
スペルマン(…っていうか、よく出国できたよね。)
オジオ(イタリア人の適当さゆえだね…。 って言うか、ロシア人にそれを言われたくないなぁ。)

新田(…って言うか、やっぱロボじゃん!)
ミュラー(解せぬ…)

押し問答するM沢くんの醜態に見て見ぬ振りをする選手達。。
取り敢えず戦力には大きな影響は出ない為、それも当然と思われた。
しかし話は意外な展開を見せる。

シーザー「チッ、仕方ねえ……M沢、お前の真の姿を見せてやれ。」

M沢「そ、そんなぁー…」

新田(真!)
ミュラー(の!)
オジオ(姿!?)

もう訳がわからないよ。
そんな選手達の心の声が聞こえてきそうだった。
中の人などいない!…なんて事は、どうやらなかったのである。

717 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/31(金) 13:15:45 ID:???

M沢「仕方ない、パージ…」 プシュー

なんという事でしょう。
M沢くんの身体かと思われていたドラム缶のような金属。
それらが音を立てて分解し、中から何の特徴もない少年が出てきたではありませんか。

新田(中身は普通だ…)
ミュラー(わけがわからないよ…)

シーザー「さあこれで入国できるぞM沢アルファ、いや…モブα!」

モブα「……完全なる無個性になっちゃったじゃないですかー!
     せめて次回人気投票までは待ってくれても良かったのに…」

シーザー「諦めろ… 登場キャラってのはネットに弾かれたボールなんだ。」

選手達((( わけがわからないよ… )))

こうして一個の存在が抹消され、もう一つの新たな命が生まれた。
それは確かに無個性な魂なのかも知れない。
しかしそれでも彼は生きているのだ、ギャグではないのである。

718 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/31(金) 13:17:13 ID:???

―――――――――

シーザー「にょほほ。 それじゃあモブαに微かな個性を作り出すとしようか。
      …と言っても設定はもう付けない、能力値でしか反映させないのは決定済みだ。」

モブα「実に残念です…。 取り敢えず、今のボクの能力評価値はこんな感じです。
     比較としてキャプテンのも提示しておきます。」


[モブα]
突破力:C 得点力:C フィジカル:C 空中戦:C ボールカット:C キックコントロール:C

[三杉]
突破力:A 得点力:B フィジカル:D 空中戦:B ボールカット:A キックコントロール:A


シーザー「さて、このモブαの評価において、1項目だけBに上げてやれる物がある。
      総合的にはとても戦力に数えられないが…その分野であれば敵ザコの普通〜苦手分野相手に戦える。」

モブα「どうぞ…全然出番ないと思いますが何卒…」

☆モブαに愛の手を(強化する分野を一つ選んで下さい。)

A 突破力
B 得点力
C フィジカル
D 空中戦
E ボールカット
F キックコントロール

3票選ばれた選択肢で続行します。(メル欄空白でお願い致します。)

719 :森崎名無しさん:2012/08/31(金) 13:25:19 ID:7TinmcKU
E
まあ、タックルの人数合わせくらいには。

720 :森崎名無しさん:2012/08/31(金) 13:42:49 ID:Q3/DsHxM
E

721 :森崎名無しさん:2012/08/31(金) 13:44:44 ID:B+eC7ASE
E

722 :森崎名無しさん:2012/08/31(金) 18:15:58 ID:???
中に人がいたってのもちゃんと原作ネタだよね
クロマティじゃなくて課長バカ一代の方だけど

723 :森崎名無しさん:2012/08/31(金) 20:20:06 ID:???
G M沢くんまさかのヤベッチュ外伝出演

724 :森崎名無しさん:2012/09/01(土) 20:07:22 ID:???
>>711
本編一年くらい前ならどっちかというとサンパウロならレオナウドじゃね?
とファンタジスタ好きから指摘してみる

なにはともあれ作者様今後も期待してます

725 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/09/03(月) 22:32:32 ID:???

こんばんは、週末更新できず申し訳なかとでした。
ついでに今週末も更新できませんので平日更新頑張ります。
今回の話の展開ですが、仕切り直しにあたってややマイルドにする事にしました。
今日は悪い結果にはなりにくい仕様で進めますのでご了承ください。
(かと言って良い結果になりやすいという訳ではないので大きな期待は勘弁です)


>>722
奇跡の超覚醒が起きたら中の人が出てくるようにするつもりでした。
課長バカ一代は確か2巻までしか見たが事なく、そこまでにそのネタは無かったと思います。
偶然そうなったって事でひとつ。

>>723
外伝はフリーダムな場ですから、それが良かったかもしれません。

>>724
サンパウロ→インテルな選手がレオナウドでしたね。
正直サパァーっと彼の事は忘れていました。
何気に今季からレオナウドはインテル所属かも知れません、良かったねルーベンさん。
あとディディーはシニョーリと被りますねww 所属チームは何処でしょうかね? やっぱフラメンゴ?

726 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/09/03(月) 22:35:31 ID:???

> E ボールカット
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

シーザー「はい決定。」

モブα「ボールカットですか…無難ですね、安心しました。」

シーザー「以上でお前の大きな出番は終了だから。 サパッと舞台裏に回って貰うぜ。」

モブα「分かってますよ、自分の立ち位置くらい…」

こうしてαはボールカットに微妙に秀でたモブとして確定した、さらばメカ沢くん。
そんななかで三杉はと言えば、徐々に奇妙な出来事が起こっていた事も知らぬかのように、
キャプテンとして今後のスケジュール諸々を確認していた。
今日はこのままホテルに宿泊、休息を取り、試合は明日実施される。
コンディション的にはヴィオラにとって悪条件と言えるだろう。
その代わりとして、サンパウロはそれなりの便宜を図ってくれる話になっていた。

三杉「メリー、確かサンパウロ側の出迎えが来ているんだっけ?」

メリー「ええ、今日はバスでホテルまで送迎してくれるとかで。 もう来ている筈ですが…」

周囲を見回すが、どうやらそれらしいプレートを掲げた人物は見当たらない。
どうした物かと二人は揃って肩を竦め、顔を見合わせる。

727 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/09/03(月) 22:37:00 ID:???

三杉「まあ焦る事ないか、下手に動くよりは黙って待っていた方が良いだろう。」

メリー「ですね。」

三杉「それじゃ…トイレに行く者は今のうちに行っておけ! ただし10分以内には必ず戻ってくる事!」

選手達「「 了ー解 」」

こうして何人かがこの場から散って行った。
案内ディスプレイもマップもそこら中にあり、そうそう迷子になる事はあるまいと三杉は想像する。

シーザー「いいねいいね、そんな感じでうまく引率頼むぜ。」

三杉「コーチ。 あの……唯一の大人なんですから、出来れば引率はお任せしたいのですけど?」

シーザー「実質的な監督はお前の筈だぜ? ゆえにこれもお前の仕事だ。」

三杉「ああ…そうですね…。」 フゥ・・・

コーチとしての優秀さとはかけ離れた放任主義…三杉はやれやれと溜息をついた。
本当に問題が起こりそうになった時、このコーチが責任もって動いてくれるのは分かっている。
そういう放任が有り難い時もあるが、面倒な時だって当然ある。
ロングフライトに疲れ果てている今はまさに後者であった。

728 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/09/03(月) 22:38:20 ID:???

それから5分が経ったが、サンパウロの人間はまだ姿を見せなかった。
トイレ等で散ったヴィオラ選手達もパラパラと戻ってくる中…

ミハエル「チッ…ガッデムです。」

妙にむくれた顔で悪態をついているミハエルの様子が三杉には気になった。

三杉「どうしたんだミハエル? やけに顔つきが厳しいようだが。」

ミハエル「先ほど妙な類人猿に因縁をつけられましてね。」

三杉「類人猿?」

忌々しげ呟いたミハエルに対して三杉は問い直すが…
しかしこの単語が飛び出すや否や、過敏に反応してくる男がここに居た。

ブンナーク「あんっ!? いま類人猿つったか!?」

強張った形相で、頭を瞬間沸騰させたシンプラサート・ブンナークである。
今日までにミハエルから幾度となく類人猿呼ばわりされた彼は、今も自分の事を言われたのではないかと思ったのである。
ブンナークが先に興奮し、ミハエルがさらに燃料を注ぐいつものパターンになりそうかと思われ、
三杉は『やれやれ』と二人を止める方法を頭に巡らせる…。 しかし今回それは懸念で済んだ。

729 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/09/03(月) 22:39:29 ID:???

ミハエル「違いますよブンナーク。 むしろユーには失礼だったと謝りたいくらいです。
      本当の類人猿とは、もっと酷い…そう、頭のおかしな狂人です。」

ブンナーク「お、おう? そうか、分かりゃいいんだ。」

三杉「…………!」

なんとミハエルはブンナークを上げる発言をしたのである。
逆に言えば、それ程ミハエルの気分を害する何かがあったのだと予想出来るが…
この状況、取り敢えず三杉は黙っておくメリットを取る事にした。

ミハエル「これまでの事は深く反省し、これからはユーの事をドンキーコングと呼ぶ事にします。」

ブンナーク「へへっ、まあ気にすんなって。」

三杉(ドンキーはマヌケ、コングは巨大なゴリラ…いや、悪化しているぞブンナーク。
    …それともアメリカ的に愛されていそうな、あの商標の意味で言っているのか?)

いずれにしてもゴリラと言っているので、類人猿より退化している事には違いない。
だがブンナークの気分は悪くなさそうなのも事実…
迷った三杉の辿り着いた結論は、たった二言三言で過去の事を水に流せてしまうブンナークは大物だという事だった。

※ 脈絡もなくブンナークとミハエルの相性が(多少)改善されました。

730 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/09/03(月) 22:40:49 ID:???

石崎「あそこに沢山いるのそうじゃないですか、陽子さん!」

陽子「あっ、そうね! きっとそう!」

新田「あれっ…もしかして日本語?」
三杉「うん、どうやら余計なのが来たようだ。」

遠くから聞こえてくる日本語に新田は意外そうに聞き返すが、三杉はこれだけで大方を察した。
大空翼が所属するチームとの試合に日本サッカー協会が顔を出して来ない筈がないと。
それはほぼほぼ正しかったが、少しだけ予想の斜め上な話もあった。

石崎「うぉっ、やっぱりだぜ! 間違いなく三杉のチームですよ、陽子さん!」

陽子「大きな声出さなくても判るわよ、石崎くん。」

日本人は二人居り、一人は見覚えのない、しかしまあまあ綺麗な女性であった。
問題はもう一方…勢いよく顔を前に突き出して大声を出した男については実によく知った顔だったのだ。

731 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/09/03(月) 22:42:15 ID:???

新田「…って、石崎さん!?」

石崎「よう、久し振りだな新田! 三杉も!」

新田「な、なんでこんな所にいるんですか!? 学校は!?」

石崎「へっへっへ、聞いて驚けよ。 なーんと俺もサンパウロに研修で仮入団してんだよ、翼のチームメイトとしてな!」

新田「マジか…………」

全く予想していなかった再会に、新田はなんとも信じられずに軽く放心する。

三杉「(オワイランの持っていた雑誌に書かれていた名前…まさかと思ったが、本当に彼だったとはね。)
    石崎。 …と言う事は、君がこちらの聞いているサンパウロの使者という事になるのか?」

石崎「おうっ、そういう事だぜ。 そしてこちらのカワイコちゃんが…」

陽子「日本サッカー協会の片桐陽子です、どうぞ宜しく。」

三杉「こちらこそ。」

取り敢えずこれで、キャプテンと相手チームの使者の間で通り一遍の挨拶は済ませされた事になる。

732 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/09/03(月) 22:43:16 ID:???

☆これからどーしますか?

A 石崎と話す
B 陽子と話す
C こいつらと個人的に話す用は無い、サッサとホテルに送らせてポイよポイ
D その他

3票選ばれた選択で続行します(メル欄空白がいいです。)

733 :森崎名無しさん:2012/09/03(月) 22:43:50 ID:9BsMKzgE
A

734 :森崎名無しさん:2012/09/03(月) 22:54:36 ID:j2tSnDxo
A

735 :森崎名無しさん:2012/09/03(月) 22:56:51 ID:/99qy9Mc


736 :森崎名無しさん:2012/09/03(月) 22:57:10 ID:nOLnEWSQ
A

737 :森崎名無しさん:2012/09/03(月) 23:16:52 ID:???
D エースのリグルと話す

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