キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【変化する戦術】Another-CU_6【ロベルトの章】

1 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/16(金) 12:26:00 ID:gSfB7XkE




この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、この物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語は キャプテン森崎のアナザーストーリーであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描くストーリーです。


恋愛は二の次に、サッカーに命を削って頑張る彼等を応援してあげて下さい。




638 :森崎名無しさん:2013/01/16(水) 18:15:03 ID:???
★ラムカーネ セービング( ハート4 )70+( 26 )+(ゼロシステム-10)=★

639 :森崎名無しさん:2013/01/16(水) 18:31:33 ID:???
よっしゃあ!ラムカーネかっけえ!

640 :森崎名無しさん:2013/01/16(水) 18:48:31 ID:???
うおブロックの減衰見逃してた
1ずつ減衰して79
ラムカーネのシャドーシールド12-10で80か

これは見事だ

641 :森崎名無しさん:2013/01/16(水) 19:41:56 ID:???
みんなかっこいい
プレーヤーはヴィオラの気合に助けられてるな

642 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/16(水) 20:10:59 ID:???

マウリシオ ジョルトシュート( ハートJ )73+( 4 + 4 )=81
ミュラー ブロック( スペード3 )69+( 2 + 4 )+(人数補正+1)=76
スペルマン ブロック( スペード6 )69+( 4 + 3 )+(人数補正+1)=77

マウリシオ ジョルトシュート( ハートJ )81+(ブロック減衰-2)=79
ラムカーネ シャドーシールド( ハート4 )82+( 2 + 6 )+(ゼロシステム-10)=80

【シュート】−【セービング】=-1 → 三杉がフォロー
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ラムカーネは七割がたまともな意識を保っていなかった。
前半から何度となく全力を繰り出し、失った体力がシステムの精神圧迫を助長した。
翼のフライングドライブシュートを止めた時は、今と比べれば遥かに真っ当な状態と言って良かった。

今ここでラムカーネがセービングを成功させる確率は千に一つ程度の物だったろう。
それでも結果がこうなったのは、間違いなく必然だった。

マウリシオ「ジョルトシュートだあぁぁぁぁっ!!!!」

ッダーーーーーーーン!!!

ミュラーの眼には、一見何の事もないシュートが放たれたように見えた。
有り触れたミドル…… だが瞬時にその認識は改めさせられた。

643 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/16(水) 20:12:15 ID:???

クッ… クッ!

ミュラー「ぼ、ボールが揺れた!」
スペルマン「なんだい、この変化はっ!?」

バビントン(無回転シュートさ。)

マウリシオのジョルトシュートは今で言う『無回転』であった。
ボールに回転をかけずに真芯を押し出す事で、ボールが飛ぶ後方には空気の乱れ(乱流)が起こる。
その渦がボールを押す事で、予想不可能な変化を生み出すという原理の代物だ。

カルロス(尤もインパクトは大分物足りないがな。
      インパクトの一瞬でどれだけ振り足のスピードが出せるか、
      尚且つ遠心力を伝えられるかが無回転シュートの変化を決める。)

バビントン(そうは言っても、プレースキックでなくて撃てるのは驚異的センスだけどね。
       マウリシオもまたもってる%zなんだ。 ボクと違ってね。)

カルロス(あのGKが限界に近いならば、2点目だな。)

スタンドでこれを観ていたサッカーサイボーグは瞬時にシュートの正体を見切り、
なおも何が不足しているかも把握してみせる。
その上でサンパウロのゴールになるだろうと確信した。

644 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/16(水) 20:13:52 ID:???

ミュラー「な…にもせずに抜かせるかあぁぁぁ!!」

スペルマン「諦めない!」

ほんの僅かにだったが、ディフェンスはこのシュートに触れた。
そのお陰で無回転だったボールには指向性が生じた。

ラムカーネ「あ…………」

ラムカーネもまた別のベクトルからこのシュートを止めようとしていた。
…と言っても、今のラムカーネはほとんど無意識。
それでも何かに動く事が出来たのは、彼が以前この種のシュートを経験した、その残影を追ったのだ。

ラムカーネ(プリマヴェーラ杯… 決勝……… マルコ・クオーレの枯れ葉(フォーリャ・セッカ)……
       身体が覚えている…………   ゼロ、力を貸せ…………)

指向性が与えられ、変化が僅かに乏しくなった。
ラムカーネの身体が無回転への反応を覚えていた。
これが重なった事で、奇跡は必然となった。

パ シ ィ ッ !

マウリシオ「えっ!? えええええええええ!?」

ミュラー「意地だ! そうだろう!?」

ラムカーネ「任務……完了…。 継続は……不能か…………」

倒れたままラムカーネは立ち上がれなかった。
追撃を受ければ…いや、もう試合終了の笛が鳴るまで、一本のシュートも止める事は出来ないだろう。

645 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/16(水) 20:15:07 ID:???

だが勝利の女神は最後まで三杉に微笑んだ。

三杉(ミュラー、スペルマン、ラムカーネ… ありがとう。)

トッ!

最速でフォローしたのは三杉だったのである。
これを見て、ロベルトは遂に深々と溜息を吐く。
チラリと時計を見ると、後半32分を越えていた。

ロベルト(ロスタイムを入れても残り15分… ここで点差を詰められなかったのは致命的だな。
      相手のGKがもう使い物にならない事を勘案しても、勝利の可能性はこれで潰えた。)

このままの展開が続けられれば、それでもサンパウロの勝機は残っているだろう。
しかし次の修正でも三杉が誤る事は、ロベルトの想定では考えられなかった。
攻撃は更に苦しくなり、追加点を許さないとしても、あと10分で攻撃を1回成功させ…
そしてストラットか翼がロングシュートでもう1点。
延長に持ち込めば、勝ち切る確率も格段に上がっただろう。

ロベルト(しかし今をもって3点差。 口惜しいがこちらの勝ちは、まずもって不可能となった。
      三杉以外の選手にあれほどの底力があるとは… どうやら俺の目が節穴だったな。)

内心そう思ってはいるが、ロベルトはそれをおくびに出す事もなかった。

646 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/16(水) 20:16:40 ID:???

中途半端ですが、本日はここまでです。
最終ラインが頑張るもんで久々に全力描写してしまいました。

ではまた。 サンパウロ編はこのままクライマックスへ。

647 :森崎名無しさん:2013/01/16(水) 20:24:07 ID:???
乙でした。

ミュラー、ズペルマン、ラムカーネの全員が死力を振り絞って防いだのが凄かったですね。

648 :森崎名無しさん:2013/01/16(水) 20:26:16 ID:???
乙でした!

オワイランもタラピも頑張ったし、正直熱かったぜ!!

…スペルマンの主役回はまだですかね?

649 :森崎名無しさん:2013/01/16(水) 20:37:12 ID:???
このロベルト、デル・ボスケとか憑依してるんじゃないか

650 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 13:53:39 ID:???

>>647
乙感謝です。
ラムカーネが後半にここまでやったのも初めてじゃないでしょうか。
ぶっちゃけ残りガッツ50切りました、再起不能じゃね?

>>648
乙感謝です。
ダラピはタックル以外パッとしない印象、王子は未完成なのですが、
それでも負けたら試合の敗勢に直結しそうな勝負では意地を見せるのは凄かったです。
戦術的に厳しく突いたつもりが、スレ主の方が唸らされてしまいました。

>>649
そんな大層ではないですよ、単に原作WY編のロベルトと融合した程度です。
WY編ロベルトは画竜点睛は欠きましたがほぼ最高クラスの指揮官だと思います。

651 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 13:55:11 ID:???

        / ̄ ̄\
      / ∪    \      ____
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       |::::::::::::::    |/  (●) (●)   \  ところで……
     .  |::::::::::::::    } |    (__人__)     |  デル・ボスケテって
     .  ヽ::::::::::::::    } \   ` ⌒´     _/  何だお?
        ヽ::::::::::  ノ   |           \  ルイボス茶の親戚かお?
        /:::::::::::: く    | |         |  |
-―――――|:::::::::::::::: \-―┴┴―――――┴┴――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)



              __ 
            .-´    ``ヽ              「殺すぞ!!! 」
          / 三ヽー     `ヽ
          / ノ    (O )ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ
        / (●) __))⌒/ ´`ヽ _  三,:三ー三,:
        |::⌒(((__ノ/  ノヽ--/ ̄ ,    `   ` ̄ ̄   「FIFA世界最優秀監督を!」
       。ヽ 。   )(  }.  ...|  /!     ノ└
          ヽo (__ン  }、ー‐し'ゝL _     ⌒
げはあっ!? /       人  ー   jr--‐‐'´;ーー---   「恐れ多い!!」
        /        ヾ---‐'ーr‐'"==

652 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 13:58:03 ID:???

   / ̄ ̄\
 /       \ WCとCLの両方を制した監督だぞ!
 |      ノ(   |                       アッツ!
. |     ⌒   |           、  ____    ,
  |          |           `/、,:/,';;}: ;\ / 
.  |         }        \ /、,:',. -‐‐-、 ; ,\ ,.   /┃・・
.  ヽ        }           /` ;ヽ|:::: ::   |ノ ,'\    ┣━  ━━┓・・
   ヽニニニニノ 、_    ‐ ― | ',`冫|::::: :: :   |イ'; 、| --┃        ┃
  /::::::::::::::::::::: ̄`ーニニ==i=┬r===| ,. -―- 、|`;、'(⌒).       ━━┛ ┃┃┃
  ヽ:::::::::::::::::::::::ーt-.._:::::::::_,. -┴一″   (      ) /i ヽ                 ━┛
   ヽ::::::::::::::::::::::::i   ̄     l___ノ // `ー,,-一' ノノ ヽ___i


              ____
            /      \_     ボコボコだお
           / /   \( ;:;:;)
         /( ;:;:;:;:;ノ   (=)  \
        (;:;:;:;;;:;  (__人__)   .:::::)  監督なんてトルシエくらいしか知らんお
        / ||    ` ⌒|||   ,/
        / / |\/ /  /l |  ̄  
        / /__|  \/ / | |    スレ主のにわか度を舐めんなお
       ヽ、//////) /  | |
        /  ̄ ̄ /   | |
     ____,/  )--- ヽ   ヽ つ
    ⊂---― 'ー----'

653 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 13:59:46 ID:???

――――――――――
――――――――
―――――
――

三杉「後半15分からは本当に厳しい時間だったよ。
    試合のペースは結局最後まで鷲掴みにされていたしね。」

新田「俺の足が大部分止まってましたから… すみません。」

ブンナーク「何言ってんだ、勝負の大勢を決めたのだってテメェじゃねえか。」

オジオ「そうだよ。 サンパウロが反撃しようと構えた所でダメ押したじゃない。
     あれが無ければ相手はもっと大波に乗ってた筈だよ。」

新田「それだったら良いんですけど… それでも今日はスタミナ不足を思い知らされました。
    何とかしないとなぁー。 せめてあと10分、15分くらいは…」

三杉「まあ… 課題についてはみんな諸々あるだろうけれどね。
    それでもあのピンチに踏み留まれた底力についてまず自信を持つべきだ。」

レントゥルス「そうそう、結果良ければ全て良しだよー。」

ダラピッコラ「やれやれ、お前は能天気すぎるぜ。」

654 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 14:02:07 ID:???

試合を振り返りながら口々に論評を重ねていたヴィオラの選手達。
後半の怒涛の追い込みで心胆を寒くされた名残を残していた彼らだが、
こうして吟味を重ねる内、徐々に勝利の実感へ変わっていった。

ただ口では皆の気分を盛り上げるように言いながら、三杉自身は憂いを否めなかった。
サンパウロに作戦負けした事がどうしても尾を引いて止まないのだ。

三杉(結局あれから1点を返された…。 あそこを守りきった後は、時間を考慮して
    ユックリとした攻撃を心掛けたが、ギリギリの所で冷静に捌かれてしまった。
    そしてその直後の相手の攻めが、これまた考えの外だった。)

――
―――――
――――――――
――――――――――

トッ!

ストラット(よしっ!)

三杉「あんな位置まで戻って…?(焦ったかストラット?)」

実況「おーーっと! この位置でストラットくんがパスを受けた!?
    これは余りにも位置が浅すぎます! 当然すぐに囲まれるーーー!!」

ミハエル「へい、寄越しなさイ!」
ダラピッコラ「それは舐めすぎだぜっ!」

655 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 14:03:13 ID:???

ストラット「お前らの思い通りにさせるものかよ!!」 キュピーン(←精神コマンド加速)

ダダダダダッ!
  ダダダダダダッ!!

三杉(うっ! あのダッシュ力はイスラスに劣らない…!?)

ストラット「喰らえ! どんだけ距離があろうがオレは決める!!!
       メガロゾーーーン シューーート だあぁぁぁぁぁっ!!!!」


バシュゥゥゥゥン!!

実況「こ、これは驚きました!! 35m級のロングシュート!!!
    ストラットくん面目躍如、ビッグシューターとして実力を見せ付けました!」

――――――――――
――――――――
―――――
――

三杉(皆が底力を発揮していたと言っても、後半の作戦負けはやはり否定出来ない。
    ストラットに2点差へ詰め寄られた時点で後半40分を過ぎていたけれど、
    だからこそあそこで僕は皆に最後の修正を提示しようとしたんだ。)

656 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 14:05:06 ID:???

☆最後の修正? どんな?

A[2−6−2 旧オジオ案改]
−−−−−−−
−−Q−J−−
−−−−−−− 2−6−1でも非なる形。
−−−F−−− 翼はダラピッコラのマークとオワイランに賭ける。
−−−−−−− ミハエルのフォローは暗にレントゥルスへ任せ、
N−L−I−G 三杉は中央で攻守のバランス取り。
B−−−−−− 攻撃の主軸はやはり右サイド。
−−E−C−− 
−−−@−−−

B[3−6−1 変形]
−−−−−−−
−−−F−−−
−−−−−−− 
−−−Q−−− 思い切ってミハエルはピルエット狙いオンリー。
N−−−−−G 更に思い切ってブンナークを守備の最後の柱に。
−−I−L−− 新田が牽制のためにトップ下に置く。
B−−−−−− 三杉は翼寄りの位置へ置き、守備と共に攻撃の底。
−−EJC−− それでも攻撃の主軸はオジオ。
−−−@−−−

→次レスに続く

657 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 14:06:24 ID:???

続き→

C[5−3−2 カウンター]
−−−−−−−
−−−−−−−
−−Q−H−− 2トップと見せてるが新田はクロス上げメイン、ミハエルはピルな。
−−−−−−− 考えてみりゃ中盤飽和策は既に崩壊してる!
−−−−−−− これまでとは一転、ラインは下げ方向のカウンタ狙いに転換。
−L−I−G− 頼りになるブンナークさんはスト潰しに専心。
−−−J−−− 翼? Fドラでも何でもガンガン撃ってゼーハーすりゃいいお!
B−E−C−N
−−−@−−−

D 上記以外(若しくは上記の配置変更 ※具体的に)
E やっぱやめるお! 最後まで動かざる事マッターホルンの如し!(要5票)

3票選ばれた選択肢で続行します。

658 :森崎名無しさん:2013/01/17(木) 14:13:31 ID:6B2p3QRo
B

ブンブンを守備にってのはもっと早くにやっとくべきだったか。
もう1点は取りたいだろうと甘やかしたのが全ての過ちだっ!

659 :森崎名無しさん:2013/01/17(木) 14:25:10 ID:VN8J2vm2


660 :森崎名無しさん:2013/01/17(木) 14:53:04 ID:inwPyeMY
B

661 :森崎名無しさん:2013/01/17(木) 17:07:23 ID:???
ダイジェストの戦術は反省ものですな

662 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 19:43:47 ID:???

>>661
そこまで言うほどではないですよ。
確かに対策としては緩い部分はありましたが、理のある部分もありました。
今回はロベルトが強すぎたと言うのもありますし、もう一手が足りなかったのです。

ただロベルトに負けない指揮官が今後無いわけではありませんし、感想戦する事は間違いなく有意義です。

663 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 19:44:49 ID:???

> B[3−6−1 変形]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(そう、やはり2−6−2にこだわり続けたのが失策だった。
    なまじ上手く回りすぎた事で、対サンパウロの特効薬のように思ってしまったんだろう。)

サンパウロはヴィオラの中盤飽和策への対抗策として、翼をウインガーの位置に置いた。
その時点で同形の中盤6枚は、サンパウロへの守備として戦術的効果を失ったのである。

新田一人のミラクルとも言うべきプレイが敵の対策を一時潰したが、それはあくまでミラクル。
運の天秤が僅かでもサンパウロに傾いていれば、新田の4点目はなく、サンパウロの1点が先。
その後は2−6−2を続けた事でサンパウロがやがて2点目を決め、3−2で残り15分を迎える
事になったであろう。

三杉(…そしてストラットのロングシュートがもし決まっていたとすると…… 同点か。
    この時点でブンナークを守備に回す案は採れなくなり、勝敗はもう判らない。)

あくまで最悪の仮定でしかないが、それでも三杉の背筋はゾッとなった。
同じ状況をもう一度繰り返した場合、そうならない事の方が稀に思えたのだ。

そして、そうならなかった故に採る事の出来た修正案を思い浮かべる。

−−−−−−−
−−−F−−−
−−−−−−− 
−−−Q−−− 思い切ってミハエルはピルエット狙いオンリー。
N−−−−−G 更に思い切ってブンナークを守備の最後の柱に。
−−I−L−− 新田が牽制のためにトップ下に置く。
B−−−−−− 三杉は翼寄りの位置へ置き、守備と共に攻撃の底。
−−EJC−− それでも攻撃の主軸はオジオ。
−−−@−−−

664 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 19:45:55 ID:???

三杉(2−6−2にした時とはまた違う形で、思い切りが必要だった。)

つまりは追加点を狙う事を半ば放棄した形である。
その時点での有利を出来る限り磐石とする、徹底した守備策。
それがこの3−6−1変形であった。

翼のサイドアタックにはオワイラン、ダラピッコラというスペシャリストが
雀刺しに守り、尚三杉も容易に連携を組める。
バビントンの縦パスには三杉が頑と睨み、またレントゥルスも居る。
そして極め付けはブンナークのスイーパー。
ストラットのロングシュートをまとも止められるとしたらブンナークだけだろう。
また強引に突破を狙って来たところで簡単に抜かせる事もない。

三杉(後半のサンパウロの変化を正面から守りきれるとしたら、この形しか有り得なかった。
    反面、攻撃は脆弱になるが、成り立たせる事だけを考えれば十分に可能だ。)

位置的な所で三杉、レントゥルスのいずれかへ低リスクで渡せる形だ。
ボール奪取後の自軍キープが難しくなくなる事は非常に大きい。
また新田がトップ下にいる事で、ドトールはあたら中央から離れられなくない筈だ。
オジオがサイドを攻めるに当たって、これも有利な要素である。
ボールを受けてから、多少なり前に運べばアーリークロスでもスルーパスでも可能性は十分。
またミハエルの求める高さは低クロスであり、アマラウの絶対的脅威には曝されない。
シュートを撃つ所まで持っていければカウンターのリスクも少なく、リードしている側の
攻撃としては理があると言えるだろう。

三杉(ゴールを奪う気がほとんどない… という点で非積極策と言われるかも知れない。
    しかし試合の目的は南米の強豪、サンパウロ相手に互角以上の実力を示す事だった。
    決してゴールを狙い続ける事が目的だったわけじゃなかったんだ。)

665 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 19:48:04 ID:???

ヴィオラは前半なかばの修正で流れを掴み、爆発力を見せつけた。
ここまでは一片の文句無く大成功だった。
だが後半に入ってサンパウロは対応し返してきた為、流れは奪われてしまった。

最初から最後まで全力疾走を続けるのは、このレベルの敵を前にしては相当難しいという話だが…
ならば、そこからの再対応力を示す事が試合の終盤力を示す事に繋がる筈である。
前半の有利を覆させずに勝ち切れるのが、強く、長く戦えるチームである。
攻め続けて美しく敗北する…というのは今のヴィオラには許されていないのだ。


     /:::::::::::::::::::::::::::::::\
     /:::. :::::::::::::::::::::::::::::: ..::i
     j::::::::::::::::::::: : ::i....:::::::::::|   かつて日本代表が
      }::::::/以/|;i:/Yゞト::::::j   ドーハで勝たなければならなかったように    
     fヾ',,, __'iir'___ ,,レ〈
     \i`{:!;:゙-丐{ヾ::'j/レ'    繋げない攻めやカウンターこそを忌むべし
    _,/::;ミ///7,.、 ̄'fミj::::\ 形振り構わずリードを保ちに行くべきなのだ。
 -::''´:::::::::|/ / / /-/j/ミ/::::::::::::`:-.、_ 
::::::::::::::::::::/ ' / ///;:'゙/:::::::::::::::::::::::::::`
:::::::::::::::::::fi i  ´ /''"  ヽ:::::::::::::::::::::::::::

666 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 19:49:18 ID:???

――
―――――
――――――――
――――――――――

ピッピッピイィィィィィィィィィィ!!

実況「試合終ーーー了!! 勝ったのはフロレンティア・ヴィオラ!
    ブラジルの雄、サンパウロ相手にリードを守りきりました!!」


森崎「結局サンパウロは追い着く事も出来ず…か。 ったく、だらしねえな。」

アレクセイ「後半になって際どい流れの所もあったがな。」

森崎「前半と後半の頭までであれだけ差をつけられりゃ下手な足掻きだぜ。
   (…と言うより、前半全く対応しようとしなかった風にしか思えねえが… ま、知らん)」


カルロス「結果を見れば大敗だが… 後半を見る限り、両者にそこまで差はない。
      強いて言うならフロレンティア・ヴィオラの方が勝利の女神愛されていた。
      …ならば、オレこそ神の子だ。 オレが奴らに負ける道理はない。
      そうだろう? ナットー」

隣の人(あ、お久し振りです。)

667 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 19:51:24 ID:???

賀茂「キャプテン勝負は三杉の圧勝か。
    選手としても良い意味で意地を見せやがったなぁ。」

陽子「しかし翼くんもウイングに移ってから、新境地が見えた気がします。」

賀茂「その点も面白かったな。 ま、協会の連中はいい顔しないだろうぜ。」

陽子「そうですね、大空翼と言えばCMF(セントラルミッドフィールダー)ですから。」


マチルダ「どうじゃ、リョーマ?」

ヒノ「アイツが勝ったのは事実だからな… 話だけでも聞いてみるさ。
    それで気に入らなきゃ話をご破算にするってだけだろ?」

マチルダ「ふむ。 お前がその気になるなら儂は構わん。
      迷ったままで成行きに任せるような真似だけは許さんからな。」

ヒノ「わぁーってるよ。」


アヤ「いやはやー、最後までフォトジェニックな試合でしたねー
    特に試合終了間近のあのシーンは必見でしたねえ?
    …って、あれ? 居ない。 おーい、ジョーカーさーん?」

668 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 19:52:34 ID:???

先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★あのシーン?→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 ミハエルが怪我を負わされて…
《ハート〜クラブ》 体力を使い果たしたと思った翼がまさかの…
《JOKER》 ダイヤ+α

669 :森崎名無しさん:2013/01/17(木) 19:55:55 ID:???
★あのシーン?→ ハート5


670 :森崎名無しさん:2013/01/17(木) 19:56:18 ID:???
★あのシーン?→ ダイヤ10

671 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/17(木) 20:01:00 ID:???

翼が最後にもう一度見せ場つくります
でも点差は縮まりませーん

ちょっと色々変形ではありましたがサンパウロ戦の引きはこれで全て終了であります
あとは後日談や横道を色々と

…という引きでまた次回よろしくお願い致します

672 :森崎名無しさん:2013/01/17(木) 22:39:49 ID:???
乙でした。
さて火野にどう対応するか……

673 :森崎名無しさん:2013/01/18(金) 12:16:30 ID:???
おつでした。
サンパウロを発つ前に森崎と三杉、新田の交流はあるかな

674 :森崎名無しさん:2013/01/18(金) 13:06:37 ID:???
賀茂の話がこの後あるからね、そこで一同ご対面かな
中山さんの待遇についても切り出したいし
サンパウロではまだやらないといけない事は色々ありそうだ

675 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/18(金) 20:12:29 ID:???

> あのシーン?→ ハート5
> 《ハート〜クラブ》 体力を使い果たしたと思った翼がまさかの…
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

アヤ「んもう、何処行っちゃったんです? 終了間際にツバサ・オオゾラが放った、
    あのスンゴイ軌道のシュートについて語りたいと言うのに…」

実物のシャッターを連続で切るだけでは足りず、記憶のシャッターでもパシャパシャしまくった。
脳内でパラパラ漫画のように再生しながら、アヤソフィアは何度でも興奮を覚えていた。


――
―――――
――――――――
――――――――――

ズサアァァァァァ!!

三杉「(厳しいが…)獲らせない!!」 ササッ

翼「クッ…!」

シュパアァァァァン!!

三杉(起点のパスを出せたは好いが、相手はこの間にガッチリ戻って守備を固めか…
    これじゃ、ブンナークが最前に居てもゴールするのは至難だな。)

676 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/18(金) 20:14:02 ID:???

サンパウロは翼が前線で積極的にボールホルダーにプレッシャーをかけていた。
単独での動きであり、またヴィオラの起点が三杉のため、当然それは中々成功しない。
しかし三杉にとっても容易く振り回せるような守備ではなく、
また万が一にも奪われれば即失点というプレッシャーがある為、スムーズな繋ぎを抑えられる。
結果、翼の動きはディレイとなり、サンパウロの他の選手が連携して守備陣形を組む余地となる。

ロベルト(この手法なら翼は攻守に渡りチームにフィット出来る。 …が、まだまだ未完成。
      これでは翼の消耗が激し過ぎる。 改善する方法を考えねばならない。)

中盤からゴール前にかけての堅さが一段増し、サンパウロの守備はなかなかに崩せなくなっていた。
ただしガンガン圧力をかけて来る訳でもないため、ヴィオラも簡単に奪われない。
この結果、ヴィオラは最終ラインかその手前までは攻撃を成り立たせる事が出来ていた。
残り時間と点差を考えれば、もはや勝敗は動かない構えである。

バビントン「それっ!」 シュパンッ

新田「クッ、届かない…」

残り1分を切り、ヴィオラの攻撃を防いだサンパウロはここで翼サイドに振った。
高い位置のゲームメイクや激しいプレスにより、翼にも疲労の色が濃い。
それでもヴィオラの守備も同様に隙がないため、強力なカードを切るしか有効手がないのだろう。

翼「………」 ゼェゼェ…

ダラピッコラ「そらぁっ! もうバテバテなんだろうが!?」
オワイラン「これ以上はさせない!」

677 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/18(金) 20:16:06 ID:???

翼「こんな程度じゃ疲れているとは言わない! 俺は負けないぞっ!」

ササッ トーン!

オワイラン「………!」
ダラピッコラ「な、なんて奴だ!」

三杉(明らかに息が切れている。 …なのに何故、プレイの質が落ちない?
    この常識を超えた集中力は僕に無いものだ…!)

翼の体力の消耗については、後半の半ばほどで自分と同程度と思っていた。
しかしその時点から自分よりも翼は遥かに動き回っている。(ワンタッチパス↔サイド突破、プレス↔翼マーク)
だが三杉自身いい加減プレイの質が落ちかけてきているのに、翼にそれが見られない。

翼「反応が遅い!」

三杉「しまった!」

それどころか動きが更に鋭くなっているようにすら感じさせられる。
これには三杉も脅威を覚え、敢え無く抜かれてしまった。

実況「さあ翼くん、張り付いていた三杉くんをここで振りきった!
    これがサンパウロ最後のチャンスかーーー!」


グワッ!

翼「これが最後のシュートだぁああああああっ!!!」

678 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/18(金) 20:17:14 ID:???


ビュゴォオオオオッ!!


実況「翼くん、渾身の力を込めてシュートを放ったあぁ! ゴール左隅を狙う弾道!
    GKラムカーネくんは反応できなあぁぁぁぁぁぁい!!」

グゥン!

実況「ま、曲がった!? ボールが突然斜めに曲がった!
    ドライブシュートの撃ち損ないなのか!?  曲がりすぎてゴールの枠を捉えていない!」

石崎(いや違う! 撃ち損ないなんかじゃねえって!)
森崎「こいつは……」
三杉「もしやっ…!」

バウンッ!

三杉(クッ、やはりそうか!)

ブンナーク「させるかよぉっ!」

ドドオォォォォッ!!!

679 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/18(金) 20:20:45 ID:???

オオオオーーーーーーーーーーーーーー

実況「と…止めた! ブンナークくんがブロックで何とか弾き返しました!!
    翼くんの枠を外したと思われたシュート! 突然に斜めに曲がり、バウンドした瞬間に逆方向へと
    跳ね上がり、ゴール枠を捉えてました!! 鋭いスピンがかかっていたのでしょうか!
    ハッキリと凄いシュートでした! だがそれを弾いたブンナークくんも天晴れです!!」

最後の最後でまたも翼のビッグプレイだった。
フラフラになりながらもサイドを見事突破し、内に切り込んでのランニングシュート。
そのシュートの軌道がまた、常識離れしたミラクルドライブであった。
このシュートは紙一重でブンナークが弾いたが、凄みが解らぬ観客でもない。
試合の結果を忘れるほどスタジアムは湧き上がった。

アヤ「いやはや、決まらなかったのは正直残念ですが、なんともミラクル!
    フォトジェニックという言葉じゃ収まりませんね!」 パシャパシャ


――――――――――
――――――――
―――――
――

三杉「結局最終スコアは4−2……だったね?」

レントゥルス「うん、点差詰められちゃったよー。」

ダラピッコラ「いやいや、上等だっつーの。 終わってみて、あの破壊力はヤバイって思うわ。」

三杉「ああ、正直運に依るところも少なくない。 それでも追い付かせなかったのは事実だ。
    それ以前に流れのある時にゴールを重ねられたという勝因も確かだし、自信にして構わない。」

680 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/18(金) 20:23:11 ID:???

オワイラン「そうですね。 まあ、それでも個人の反省は色々あります。」

ブンナーク「一点しか取れなかったってのは、まあ仕方ねえとして…
       あのデカブツ(アマラウ)を頭で叩き潰せなかったのはモヤモヤするぜ。」

新田「俺はやっぱりスタミナ不足を痛感したなあ…」

オジオ「その辺りはフィレンツェに戻って鍛えなおそうよ。
     ボク達はその資格を得たんだからさ。」

ミュラー「そう、これでヴィオラはまた前に進める。
      (ハンブルガーと戦うチャンスも得られた。)」

三杉(皆の言う通り… 今回のは勝利以上の意味を持っている。
    この勝利で僕達は間違いなく袋小路を抜け出せるだろう。) 

三杉は今ようやく勝利の味を噛み締めた。
思い返せば試合終了直後は苦い味の割合が大きかったのだ。

681 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/18(金) 20:24:12 ID:???

一度戦術で相手の個人技を覆い潰した所まで、非の打ち所のない立ち回りが出来た自負がある。
しかし今回は相手が戦術でやり返して来た。
それに対する再対応はハッキリと悔いが残ると言わざるを得ない。

三杉(このレベルになると、相手が戦術でやり返してくる事は珍しくないのだろう…
    僕はそれをもう一度切り返すだけの引き出しを持たなければならない。
    結局、あれ以降こちらは向こうの守備を破れずに終わったのも事実だからね。)

三杉をはじめ、選手達にはそれぞれにサンパウロ戦での思う所があった。
しかしそれでも『勝利した』という事実が彼等に鍵を与えたのは紛れも無い。
それは前に立ちはだかっていた門を開く鍵である。
自分達がWトーナメント出場へ向け、大きく一歩踏み出せた…
そういう希望の中へ今だけは身を委ねていた。


事実として……
この日の試合結果を各国クラブチームのスカウティング要員は当然無視しなかった。
チーム監督や育成責任者、オーナーへその口で伝え、要請に応じて映像を送っていた。
三杉達がひと時の休息に身を置いている間、彼らを取り巻く情勢は、
大きく呻りを上げながら変化を始めていたのであった。

682 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/18(金) 20:25:38 ID:???

三杉「おや、そう言えばコーチはどうしたんだい? 今更ながら姿が見えないようだが…」

オジオ「えっ… 本当に今更だね。」

ダラピッコラ「どんだけ疲れたんだよ、お前…」

三杉「いやあ、すまないね。 自分でもここまで不覚になるのは初めてかも知れないよ。」

メリー「一応お伝えしますが、コーチなら別行動ですよ。
     どうしても外せない用事が出来たからと、試合後に周知しました。」

三杉「用事…? えっ、ここブラジルで?」

メリー「ええ、詳細は誰も聞いていないと思います。」

そう言われ、三杉は選手達の顔を見回す。
しかし誰もが一様に首を振るだけだった。

三杉(ふむ… なんだろう、息抜きに春でも買っていたりするのだろうか?)

☆何だろう? アテは何もないよ。

A 気にしても仕方がない、忘れて今夜は勝利の余韻を長く楽しもう。
B 後で周囲のバールを探して回ってみようか? コーヒーも飲みたいし。
C 後でサンパウロのクラブハウスに寄ってみようか? 勿論アポを取れたらだが。
D 後で怪しい店がありそうな所をうろついてみようか。 (要5票)
E 既にホテルに戻っているか、一応連絡を取っておこうか。
F それはともかく、早めにホテルへ戻って電話をしよう。(更に分岐)
G その他(行動や話題を記述)

3票選ばれた選択肢で続行します。

683 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/18(金) 20:27:24 ID:???
すみますん、本日これだけです。
忙しかったものでー。

684 :森崎名無しさん:2013/01/18(金) 20:59:14 ID:lghEhDBY
E

685 :森崎名無しさん:2013/01/18(金) 21:11:59 ID:wJo5ItF2


686 :森崎名無しさん:2013/01/18(金) 22:20:54 ID:???
お忙しい中乙でしたー

687 :森崎名無しさん:2013/01/18(金) 22:34:23 ID:EHFniGlM
B

688 :森崎名無しさん:2013/01/18(金) 22:36:05 ID:O6CrvzeA
E

689 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/21(月) 11:08:54 ID:???

> E 既にホテルに戻っているか、一応連絡を取っておこうか。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ガタッ

三杉「ちょっとホテルに電話して来るよ。 ブラジルの治安に詳しくはないが、
    知らぬ土地の夜だからね。 事故や事件に巻き込まれていたら宜しくない。」

ブンナーク「そうそう心配はねーと思うけどな。」

三杉「どうしてだい?」

ブンナーク「あのオッサン相当慣れてるぜ。 腕っ節だって下手すりゃオレより強えし。」

ダラピッコラ「はっ?」

三杉「お前より腕っ節が強いって? コーチが?」

新田「いやいや、冗談きついって。」

ブンナーク「冗談じゃねーよ。 ムエタイでJrチャンピオン戦を争った奴より隙ねーっつの。
       普通に生きててあんな海千山千な佇まいは作れないと思うわ。」

三杉「ふむ。 そこまで断言するからには、僕の計り知れない領域なのかも知れないな。
    まあとにかく電話だけでもしてくるよ。 悪い事が起きていたら教えてくれるだろうし。」

690 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/21(月) 11:09:56 ID:???

つい数ヶ月前に自分が被害を受けた事もあり、心配がどうにも顔を出したのだが…
シーザーコーチは、どうやら自分の常識を遥かに越えた修羅場をくぐってきていそうな話である。
この心配も差し出がましい物なのかも知れないと、三杉は微妙な気持ちとなった。

prrrrrr…

ホテルマン『はいこちらホテルエスコーラ』

三杉「そちらに団体で宿泊しているフロレンティア・ヴィオラですが、
    312号室のシーザーはもう戻っておりますでしょうか?」

ホテルマン『少々お待ちをー 312…312と……』

先着で
 ★キーはありますか?→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 『キーがあるので、まだ戻っていませんね。』
《ハート〜クラブ》 『キーがないので、既に戻ってますね。』
《JOKER》 ???

691 :森崎名無しさん:2013/01/21(月) 11:18:21 ID:???
★キーはありますか?→ クラブA

692 :森崎名無しさん:2013/01/21(月) 11:18:54 ID:???
マモーノ

693 :森崎名無しさん:2013/01/21(月) 11:19:24 ID:???
ホテルマモノ『キーがないので、既に戻ってますね。』

694 :森崎名無しさん:2013/01/21(月) 17:25:25 ID:???
従業員がマモノか
ならば食事は!food判定するしかあるまいw

695 :森崎名無しさん:2013/01/21(月) 20:10:24 ID:???
そういや、ハーフタイム中のメリーの様子もおかしかったよね?

訊ねるのは帰国後でもよいんだろうか?

696 :森崎名無しさん:2013/01/21(月) 22:23:35 ID:???
このスレのドトールがジョジョっぽいキャラになってたのは
吉良吉影と本来のドトールを一緒に土に埋めたせいなのかー?

697 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 16:11:21 ID:???

>>692-694
こうなるならマモノ分岐を書いておけば良かったなと思う今日この頃。
ホテルマン ブルノ『キーがないので、既に戻ってますね。』

>>696
うちのスレには一緒に埋めたようなキャラで溢れております。
みかんとレモンが融合して種有りみモンが出来たとすると、
種無しレかんも居なくてはいけないかな?(ラスボ感)

698 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 16:15:33 ID:???

> キーはありますか?→ クラブA ★
>《クラブ》 『キーがないので、既に戻ってますね。』
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ホテルマン『キーがありませんね。 どうやら既にお戻りのようです。
       312号室へ電話をお繋ぎ致しますか?』

三杉「…そうですか。 いや、それなら良いです、どうもありがとう。」

ホテルマン『恐れ入ります。』

シーザーが既にホテルへ戻っていると判り、三杉は一先ず安堵した。
メリーから伝え聞いた外せない用事とやらが何かは判らないが、必要があれば言う筈である。

三杉(本当に只の野暮用なら、それはそれでいい。)

安否確認が出来た事に満足し、三杉は席に戻った。
この事を皆に伝えると、彼らも安心したようで、それ以上を話題にする者は居なかった。

その後は食事を終えると速やかにホテルへ戻り、皆力尽きて休んだのだった。

699 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 16:18:06 ID:???

<サンパウロ・クラブハウス寮 ミーティング室>

コンコン…

翼「監督、俺です。」

ロベルト「翼か…入れ。」

翼「失礼します。」

夕食後、大空翼は寮内のミーティング室に呼ばれてやってきた。
先程ロベルトがやって来て、寝耳に水の事である。
試合後のミーティングで総括を終えているため、呼ばれた理由が全く知れないが…
しかしロベルトに呼ばれたとあれば行かない訳にいかない。
立場的な物もあるが、当然信頼ゆえにという所でである。

ロベルト「ああ、こんな遅く…しかも試合の後にすまんな。
      敬語はいいぞ、今は二人だ。」

翼「うん。 それよりどうしたんだい? こんな時間に寮へ来るなんて。
   もう家に戻って寝る仕度をしてる頃と思っていたよ。」

ロベルト「ああ、すまん。 どうしても今夜話しておきたくてな。」

翼「……なんだい? 今日の事で何か言い忘れた事でも…?」

700 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 16:19:08 ID:???

この問いにロベルトは首を振った。
翼はますます首を傾げるしかなくなるが…
ロベルトが何か重要な事を言わんとがしているのだけは理解出来た。
翼は唾を飲み、ロベルトが次に発する言葉を待った。

ロベルト「翼…… 伝説のストライカー、ジャイロの名を知っているか?」

翼「ジャイロ…? 誰だい?」

ロベルト「そうか、知らないか… ジャイロはペレが活躍するより遥か前の世代のストライカーだ。」

翼「ペレよりも前…。 ごめん、サッカーの歴史について勉強してなくて…」

ロベルト「いや構わん。 ジャイロとはブラジルサッカー、伝説の男。
      ヘディングの苦手なプロ選手だったが、未公認も含めば1000ゴール以上の得点を上げた
      記録を持つエースストライカーなんだ。」

翼「1000ゴール…。 とんでもない記録だね。
   年間30試合、毎回ハットトリックを上げたとして、それでも10年以上かかるよ。
   しかもヘディングが苦手でそれなんて、もはや想像もつかないや。」

ロベルト「そうだな。 その大記録はジャイロ自ら編み出したシュート…
      サイクロン≠ノよって築かれた物とされている。」

翼「サイクロン…?」

701 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 16:20:51 ID:???

ロベルト「サイクロンを捕れるGKキーパーは誰も存在しない。
      ジャイロは自らのハンデを補う無敵のシュートを編み出したんだ。」

翼「誰も捕れないシュートか…」

ロベルト「伝説は雄弁だ。 しかしサイクロンがどんなシュートだったかは記録に残っていない。
      今では誰も知らない、誰も撃てない幻のシュートと呼ばれ、伝説として伝えられるのみだ。」

翼「そうなんだね。」

そう頷きながら、しかし翼は何も合点が行っていなかった。
何故ロベルトに呼び出されたのかという、元々の疑問が何も解消しなていないからだ。

翼「ロベルト… 何故そんな話を?」

待ちきれず、とうとう翼は直接的に訊ねていた。

ロベルト「ああ…。 翼、お前の生きる場所が前線である事は今日の試合で伝えたな?
      攻撃に専心… しかしFWであってはならない、そういう選手だ。」

翼「うん、それは理解したよ。 MFと言っても、全てやろうとしてはいけないんだ。
   連携も上手く取れる訳でないし、何より欲張れば体力がもたない。
   一試合を通して最大に力を発揮できるよう、仲間と正しく分担しなければならない。」

ロベルト「うむ。 …だが、それが出来た所でお前はまだ俺の掌の上に過ぎない。」

翼「え……?」

702 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 16:22:13 ID:???

ロベルト「お前は一を教えれば十を身に付ける、紛れも無い天才だ。
      今日の試合だけで、遠からずお前は俺の望む選手に成長するだろう。」

翼「ロベルト…」 ホッ

ロベルト「しかし教え過ぎれば、お前は『ロベルトあっての選手』止まりとなってしまう。
      評価だけでなく、選手の本質としてな。 自らどういう存在になるべきか、
      そこが全て俺次第となっては、お前はプロで生きていく事が出来ない。」


翼「………。」



翼「そう……だね。 確かに中学時代も、今日までも。
   俺はロベルトの言葉とノートだけを頼りに道を決めてきた。 何も言えない。」

ロベルト「だから俺は敢えてお前に言う。」





ロベルト「翼、スーパーストライカーを目指せ=v


703 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 16:23:15 ID:???

ガチャリ

扉を閉め、翼はミーティング室を後にした。
最後のロベルトの言葉… その真意を翼は自分なりに解釈した。
つまりは以前からロベルトが公言していた『俺を越えたければ、俺に教えを請うな。』である。

翼(自らのハンデを知り、そのハンデを覆す技を編み出したスーパーストライカー、ジャイロ。
   ロベルトは『ジャイロのように、何もかもを自らの頭で考え尽くせ』と言いたかったんだ。
   俺のサッカーの土台となっている、ロベルト教えを捨て、一から考えるんだ。)

翼は自らの判断でプレイスタイルを決めた事がなかった。
そんな翼に、ロベルトは『俺から卒業しろ』と言った… それが翼には解った。
翼にはロベルトの言葉がそのように聞こえたのだった。

704 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 16:25:33 ID:???

ガチャリ

扉が閉まり、翼がミーティング室を後にした。
翼が自分の言葉に何を思ったか、ロベルトには容易に想像が出来ていた。

ロベルト(俺から卒業しろという意思は伝わった筈だ。 しかし…)

スパーストライカーを目指せ
ロベルトはその言葉に、もう一つの意思が潜んでいた。
そちらは伝わっていない、伝わる筈がない。
そう思っている。

ロベルト「完成されたスーパーストライカー、ジャイロ… いやアルトゥール・フリーデンライヒか。
      その血統を継ぐ者、スーパーストライカーとはあれ程のものなのか。」

翼を自分から卒業させるだけならば、今日でなくとも構わなかった。
緩やかに時間をかけて依存を解いてゆけば良いと思っていた。

だがその思いを一変させるほどの衝撃を受けてしまった…
ロベルトの行動理由はシンプルに只それだけである。

705 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 16:29:27 ID:???

ロベルト(ヴィオラとの試合で、俺は自ら目指すチームの姿を垣間見た。 …垣間見た筈だった。
      だが、確固たると思ったそれは、あの少年に一瞬にして打ち砕かれてしまった。)

一日でも早く、翼は自分(ロベルト)という常識から羽ばたく必要がある、と思わされた。
殻を破る日は一刻も遅らせられない…
ロベルトは自らの見立てが尚も甘かった事を知り、更なる過ちを退けたかったのである。
大空翼という才能を預かった責任として。


…こうしてサンパウロの夜は更けてゆく。
戦いの後の休息を許さぬほどのうねりを帯びて。

先着で
 ★その他のモノローグ→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ、ハート》 アナーキーな世界の話
《スペード、クラブ》 ファンタジーな世界の話
《JOKER》 ???

706 :森崎名無しさん:2013/01/22(火) 16:36:36 ID:???
 ★その他のモノローグ→ ハートJ
ん? これは「ウィオラとの試合の後に」何かあったってこと?

707 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 17:53:54 ID:???

> その他のモノローグ→ ハートJ
> 《ハート》 アナーキーな世界の話
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

シーザー「…ったく、どうにもとんだ思い違いをしていたもんだぜ。」

ピンガを注いだグラスを傾けながら、シーザーは部屋で一人、思いに耽っていた。


???『オレの夢はツェペリの血統に挑戦し、勝つことだけだった。
     曾祖父に始まり、祖父も変わらず敬意を忘れなかったツェペリ…
     その教え子がサッカーをやっているとは、これほど運命を感じた日はない。』


シーザー(誇りを共にする、同じ血統の奴と会えると思っていたんだがなぁ…)

試合後に係員から渡された一片の紙切れ。
ジャイロの末孫を名乗る人物による『人が出払った後のピッチで会いたい』という殴り書き。
自分を一点で指名していた事から、イタズラの類ではないと確信出来た。

三杉達と別行動を取り、書かれていた通りに待っていた。
予想外の客人があったものの、時間通りに相手は現れた。

708 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 17:55:37 ID:???

その少年に知らされた事実… まさに衝撃、シーザーは驚いた。

シーザー「サイクロンとは黄金の回転に非ず…か。
      まさか消えるシュート≠セったとはな。」

ジャイロの伝説が同属のものと信じていたシーザーにとって、ちょっとした落胆であった。
何度となく耳にした逸話は余りに誇り高く、尊敬の念を絶やす日がなかったのである。
それが単なる勘違いだった……

シーザー(しかし不思議なもんだ。
      聞いた直後はそりゃあ落胆したが、今は逆に嬉しさがこみ上げてきやがる。
      オレはああいう奴が嫌いじゃねえ。 精神テンションの塊みたいな奴がな。)

それが夢であるというならば、受けてやりたいと思った。
そして、その上で退けてやりたいと思った。

シーザー(念願や夢などと言うものは、簡単に叶っちゃあいけない。
      簡単に叶えば抜け殻みたいになっちまう事もあるからな。)


『その為には…』とシーザーは彼なりの一大決心をした。
そこまでこのチームにかかわずらう気は毛頭なかったが、そういう事ならそれでいいと思った。

シーザー「どいつかに仕込んでやるとすっかね… 回転の偉大さってやつを。」

709 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 17:56:39 ID:???
すみませんが一旦ここまで

710 :森崎名無しさん:2013/01/22(火) 17:59:06 ID:???
曽祖父=一部、祖父=二部と考えると、当代は三部か?
パワーとスピードと精密性を兼ね備えたオラオララッシュで「俺が時を止めた」なのか?

711 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 20:12:53 ID:???

〜翌朝〜

サンパウロとの一大決戦から一夜が明けた
フロレンティア・ヴィオラのメンバーは、各自が帰国の準備を行っていた。
しかし搭乗の時間は17時と夕方である。
チェックインまでを長く見積もったとしても、優に15時までは時間を持て余す。
準備の良い者らは、早々に荷物をまとめており、その後は全くの暇となってしまうのだ。
こうなると、近場での自由行動がOKとなるのは自然の流れ、民主主義の原理であろう。

三杉「…という訳で僕は当然準備の良い側の人間だ。
    荷物は既にクロークへ預けてしまっているぞ。
    そういえばサンパウロ戦の後で賀茂さんと話をする事になっていた筈だ。
    話の流れからすると、そろそろ連絡があってもいい気がするが…」

新田「どうしたんですか三杉さん? やけにブツブツと聞こえてきましたが。」

三杉「むっ、新田か。 丁度良い、君に用事がある。」

新田「俺にですか?」

三杉「ああ、Jカップについて俺達に話がある人物が居てね。
    厳密な約束はしていないが、お約束としてもうそろそろ連絡がある筈なんだ。」

新田(お約束て…)

712 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 20:14:15 ID:???


ポーーーーーーン

  『お客様のなかで〜 ミスギ様〜 ミスギ様〜 お電話が入っております』


三杉「そら来た。 では少し待っていてくれ。」

新田(なにこれ…。 って言うか、Jカップの話って?)


先着で
 ★受話器の向こう側→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 賀茂『近くまで来てるが、今から顔出せるか?』
《ハート、スペード》 賀茂『13時くらいから時間を空けて欲しいんだが。』
《クラブ》 賀茂『悪い、二日酔いなんだわ…』
《クラブA》 陽子『実は賀茂さんが慢性閉塞性肺疾患で入院する事になって。』
《JOKER》 『ゴンゴン!』 森崎『ノックしてもしもぉーーーし』

713 :森崎名無しさん:2013/01/22(火) 20:16:15 ID:???
 ★受話器の向こう側→ ハートA


714 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/22(火) 20:18:10 ID:???
本日はここまでっす
あざぁーっした

715 :森崎名無しさん:2013/01/22(火) 21:51:07 ID:???
アナーキーというかアラーキー乙でした!

716 :森崎名無しさん:2013/01/22(火) 22:08:06 ID:???
Jカップ?デカ過ぎやろぉ(下劣)

717 :森崎名無しさん:2013/01/22(火) 22:28:28 ID:???
乙でした。
森崎はジョセフっぽいところありますねw

三杉・新田・火野でRJ7(JカップだけのRJ11結成?)とかなったら胸熱

718 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/23(水) 12:50:26 ID:???

>>715
まさにその隠語のつもりでアナーキーと書きますたw

>>716
ABCDEFGHIJ…………
これは問題ですね

>>717
中学森崎は確かにジョセフな感じで凄く好きですw
ただパルメ(JY?)以降は悪知恵を駆使するシーンが減り、また違う印象かな。
どちらにせよ好きなんですけどねw

719 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/23(水) 12:52:18 ID:???

> 受話器の向こう側→ ハートA ★
> 《ハート》 賀茂『13時くらいから時間を空けて欲しいんだが。』
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

受け取った受話器からは、予想の通りに品のない声が聞こえてきた。

賀茂『よう、昨日はおめでとさん。』

三杉「お陰様で目的を果たせました。 課題も見つかり、成果は上々ですよ。」

賀茂『ちっ、なーにが『お陰様で』だ。 なにも世話してやった覚えはねえよ。
    まっ、そんな事よりサンパウロ戦の後にって話だった筈だが。』

三杉「ええ、15時切りで時間は取れますよ。 勿論新田も一緒で。」

賀茂『そうか、なら13時から1時間少々頼まあ。』

三杉「13時…ですか?」

現在11時00分少し前というところで、今から約2時間後であるが…。
12時頃には一旦集合し、皆で卓を共にする予定としている。
また会談が終わるのは14時そこそこと見ると、次の集合まで1時間あるか危ぶまれる。

720 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/23(水) 12:53:40 ID:???

三杉(…となると、他にゆっくり何処かへ行く時間は取れそうにないか。)

賀茂『なんだ、都合が悪いか?
    今からすぐでも構わんが、寝起きだから身嗜みはエライ事になるぞ。』

三杉「い、いえ、大丈夫です。(身嗜み× → 悪臭復活? それは断じてダメだ)」

賀茂個人に対する三杉の印象は、以前に比べかなり良化している。
しかしながら、それは悪臭が薔薇フレグランスに変わったという前提あっての事。
それが汚れた豚小屋みたいな臭いに戻るとあらば、三杉にはコミュニケーションを取る自信がない。
他にまとまった時間は取れなくなるが、止む無しという事で、三杉はこれを了承した。

賀茂『そんじゃ13時にそっちのロビーに行くぜ。
    俺の他にもう一人居るから、出来ればティーラウンジでテーブル席を取っといてくれ。』

三杉「それは構いませんが… もう一人とは?」

賀茂『そん時に紹介するよ。 んじゃあな。』

受話器からガチャリと聞こえ、ツーと言う機械音に変わった。

三杉は新田の方へ戻って内容を伝えた。
中途半端に時間を無駄にする事になるが、新田も他に用事がある訳ではないとの事。
問題なく納得が得られたのだった。

721 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/23(水) 12:54:47 ID:???

三杉「…という訳でゆっくり外出できる時間はなくなってしまった。
    向こうからわざわざ此方に訪ねて来るでもない限り、何も起きようがない訳だね。」

新田(またブツブツ言ってる…)

先着で
 ★祝!ダイス創作物語板公開!→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《K/ダイヤ・ハート》 森崎が遊びに来た
《K/スペード・クラブ》 ロベルトが訪ねてきた
《Q》 スポーツジャーナリストと名乗る女が訪ねてきた
《ほか》 なし
《JOKER》 隣の人が訪ねてきた

722 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/01/23(水) 12:57:39 ID:???
★祝!ダイス創作物語板公開!→ ハート2
面白いの来い!

723 :森崎名無しさん:2013/01/23(水) 18:40:42 ID:???
ここはクラブAにブルノが訪ねてきたも入れないと、お約束的な意味で

724 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 13:45:02 ID:???

>>722
きれぼしさんお初ですm(・_・)m
不義理にも挨拶などは伺っておりませんが、新連載応援しております。
なかなか大変ではありますが、楽しみも大きいので、今後一緒に頑張っていきまっしょい!

>>723
ブルノ「フッ、当然。 オレという存在はこの物語の象徴だからな。」


> 祝!ダイス創作物語板公開!→ ハート2
> 《ほか》 なし
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

こうして三杉の周辺は、何事もなく静かに時間が過ぎていった。
三杉も新田も割り切ってのんびり過ごし… 間もなく約束の時間である。


<サンパウロ市・パルメイラス練習用グラウンド>

ドバッシャアァァァッァァ!!!!!

森崎「うおおぉぉぉっ!!」

ガシィッ!

725 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 13:46:19 ID:???

サトルステギ「ちっくしょおおおおおおお!!」

森崎「畜生じゃねえぞっ! てめぇ、いつまで単基砲台のままでいるつもりだ!!
    もっと他に武器を作れ! さもなきゃ劇的に威力を上げて見せろ!!」

サトルステギ「なにぃー! 簡単に言ってくれるじゃねえか!!!」

ギャースカ ワースカ


ネイ「…おいおいどうしたよ? ヤケにおかんむりじゃぁないの?」

トニーニョ「ふむ… いつもあんな感じだが、確かに今日は普段に増して荒い様子だな。」

アレクセイ(昨日は平静に見えたが… その実かなり思う所があったんだな。
       まあモリサキは感情的にガムシャラに走っているくらいが丁度良いか。)

726 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 13:47:43 ID:???

<サンパウロ市 ホテル・エスコーラ>

新田「あっ、どうやら来たようですよ。」

三杉「ああ、ありがとう。 おーい! こっちです!」

わざわざ取ったティーラウンジの4人席。
対面を空け、二人は隣り合って賀茂の訪問を待っていた。
時間通りに現れた賀茂の姿を先に見つけたのは新田であった。

賀茂はすぐに気付いて向かってくる。
また少し下がって体躯の良い金髪頭の男も付いて来ている。
あの男が賀茂の言っていた『もう一人』なのであろう。

新田「…で、本当に悪臭は大丈夫なんでしょうね?」

しかし新田が気にしているのはそちらでなく、専ら臭いに関する事項のようだった。
余程前回(プリマヴェーラ杯中の会談)のアレがトラウマになっているらしい。

三杉「少なくとも一昨日は平気だった…と言っておこうか。」

新田「ううー……… 南無阿弥陀仏…」

727 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 13:48:45 ID:???

そんな事は露知らず(←気にしろ)、賀茂はすぐにテーブル傍までやってきた。

賀茂「ガハハ、待たせたか?」

三杉「いや、大丈夫ですよ。」

賀茂「なら良かったぜ。 新田も久しいな。」

新田「あ、はい…(マジで臭くねえ…!)」

賀茂は今日も顔に似合わず薔薇フレグランスであった。
どうやら一昨日たまたま臭わなかったという訳でなく、悪臭は完治したようである。
新田も驚愕と共にようやく緊迫を解いた。

一番の心配が解消されたとあれば、後は気になる話を次々進めて行くのみとなる。
先ずは賀茂が連れてきた

三杉「…で、そちらは?」

賀茂「おお、こいつは…」

ヒノ「リョーマ・ヒノ、『ウルグアイ』人だ。」

728 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 13:50:10 ID:???

<サンパウロ市・イビラプエラ公園>

アヤ「もしもーしジョーカーさーん。」

???「…………」

アヤ「助っ人を探してそうな場所って、土手にある草グラウンドが相場じゃないですかー?」

???「サンパウロの川は汚染が酷い。 興味本位でなければ誰も近付かないさ。
     ましてサッカーなど誰が好き好んでやるものか。 …見ろ。」

ワー ワー

アヤ「おやおや流石に手馴れたものと言うか…」

???「おあつらえ向きに一方が圧倒的優勢だ。 ……うん?」

アヤ「なになに、なんです?」

???「アイツを見ろ… あそこで試合を眺めているヤツだ。」

729 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 13:51:25 ID:???

少女「………だね………の…」

少年「…う……い…」


アヤ「んー、あそこのカップルですか? …って! あやややや!?」

???「遠目でも判るとは流石だな。」

アヤ「フォトジェニックなヨカーン!!」 キュピーン

???「ああ、理想的なサッカー筋≠身に付けた身体だ。
     鍛えたモノじゃなく、使われて出来たモノに間違いない。
     おまけに佇まいも申し分ない。」

アヤ「ふひひひ、どうしたんですか? 何だか今日はボルテージ高めじゃないですか。」

???「さてな。(昨日の今日… だからだろうな。)」

アヤ(面白い事になりそうですねえ。)

730 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 13:52:29 ID:???

???「よう、観ているだけか?」

少年「うん…?」

???「一緒にやろうぜ。 ボロ負けしてる方を勝たせてチョッとした小遣い稼ぎだ。」

少年「いや…オレはチームの人間じゃないし、そもそもよそ者だ。」

???「ハハッ、オレもよそ者だ。 そんな事、気にしてんのか?」

少女「へえ、いいじゃん。 折角だし私も観たいな、ピクシーのプレイ。」

少年「いや、オレは…」

???「決まりだな、彼女にイイトコ見せるのがイイ男ってもんだぜ。」 ササッ

少年「ちょっと待て、誰が彼女だ!」

???「ハハ、まあ見てろって。 うまーく枠を作ってきてやる。」

アヤ(つくづく手馴れてますねえ… っと、三脚の準備準備。)

731 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 13:53:33 ID:???

<サンパウロ市 ホテル・エスコーラ>

強く燃え盛った瞳と、如何にも鍛えてある大きな体躯。
更には金髪をごく短く切り揃えた外見は威圧感たっぷりである。
『ウルグアイ人』を強調したが、明らかにアジア人の特徴が入っており、
名前の響きからも日系ウルグアイ人である事は容易に想像がついた。

三杉「宜しくヒノ。 僕はジュン・ミスギ、こっちはシュン・ニッタだ。」

新田「どーも。(でかい…な。 純粋培養のパワー系って感じか。)」

ヒノ「ああ。 えーと…」

先着で
 ★意外な顔合わせ→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ・ハート》 ヒノ「えーと… 昨日の試合、見せて貰ったぜ。」
《スペード・クラブ》 ヒノ「えーと… 賀茂のオッサン、パフェ頼んでいいか?」
《クラブA》 ヒノ「えーと… 先に言っとくが馴れ合うつもりは更々ないぜ。」
《JOKER》 ヒノ「えーと… ボーイ、あきらめないで信じてごらんよ♪」
      三杉「(…?)夢みる君が」 ヒノ「ときめく君が」
      ヒノ&三杉「明日のヒーロー♪」ガシッ←握手 (賀茂&新田「…………」)

732 :森崎名無しさん:2013/01/24(木) 13:54:47 ID:???
★意外な顔合わせ→ ハート3

733 :森崎名無しさん:2013/01/24(木) 14:16:11 ID:???
>サッカー筋
 あくまで真面目な意味で言ってるんだろうけど、どうしてもツバサダンク的なサッカー筋のイメージが…w

そしてなんでカーレンジャーなんだよw

734 :森崎名無しさん:2013/01/24(木) 15:04:22 ID:???
時系列的には当時の放送はカーレンジャーだったかな
パワーレンジャーが出たのがその辺りだったし

735 :森崎名無しさん:2013/01/24(木) 18:32:47 ID:???
やはり日本語は使い慣れてないか


ウルグアイの公用語はスペイン語だから
翼とは会話しやすいのかも

736 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 18:39:42 ID:???

>>733-734
すみません、只の趣味です。
ゾクレンジャーも併せて、OPでは1,2を争うくらい好きなのです。
======================================

> 意外な顔合わせ→ ハート3
>《ダイヤ・ハート》 ヒノ「えーと… 昨日の試合、見せて貰ったぜ。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ヒノ「昨日の試合、見せて貰ったぜ。」

三杉「ほう、それで?」

ヒノ「胸糞わりい日本人のプレイなんかにゃ興味ねえと思ってたが…
    なかなかどうして、引き込まれたぜ。 テクもだが、それ以上に魂(ソウル)があったな。」

新田「………」 カチーン

三杉「そりゃどうも。」

賀茂(ほーう、珍しいじゃねえか。)

737 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/01/24(木) 18:43:04 ID:???

ヒノの言葉は褒めているのか見下しているのか、少々判断が付き難い物言いだった。
新田などは彼の言葉に目に見えてブスッと、気分を害したようだった。
しかし後半の言葉だけ聞けばちゃんと称賛になっており、三杉はこちらを受け取ろうかと考えるが…

☆三杉(しかし今の彼の発言… 何か引っ掛かる。)

A 日本人=サッカーの下手なヤツってのがウルグアイの常識なのかい?
B 前提として、僕達の事を見下しているのかい?
C 何だか知らないが日本人を嫌っているのかい?
D …と言うかその外見、純日本人だと思うんだが… 二世か三世ってとこかい?
E ふむぅ… もしかしてその金髪はブリーチ脱色か?
F ツンデレってやつかい?
G (ま、彼のことはどうでもいいか)
H その他

3票選ばれた選択肢で続行します。

738 :森崎名無しさん:2013/01/24(木) 18:44:30 ID:qRNWg4Aw
C

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