キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【光を】鈴仙奮闘記22【掴み取れ!】
1 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/10/10(金) 00:00:17 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。
また、ストーリーやカードの展開次第で、いくつかのキャプテン森崎のキャラクターも、
それぞれの思惑を持ちながら、幻想郷の住人との交流を通じてサッカーを極めていくことになるでしょう。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。
☆前スレ☆
【ブースターV.S.】鈴仙奮闘記21【ホッパー】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1410674111/
☆攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html
(※このスレの目標や今後の予定、ゲーム進行の流れなどが分かります。
過去ログもありますので、初めて来て下さった方は、一読すればより楽しめると思います!)
☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。
「鈴仙、貴女は――『プロジェクト・カウンターハクレイ』が新たに創るチームの、キャプテン候補として選ばれました」
全幻想郷選抜大会初戦を勝利で迎えた鈴仙に、永琳はある日の夜こう告げる。
それはこれまでの鈴仙が描いていた将来とは全く別の道。
このまま全幻想郷代表選手を目指すか、それとも『プロジェクト・カウンターハクレイ』の一員として、幻想郷を敵に回すか。
自身に待ち受ける二つの運命の大きさに驚き戸惑う鈴仙だったが、時間は待ってはくれない。
すぐ傍に待ち受けていた全幻想郷選抜大会大会第2回戦は、地底の強豪・地霊殿サブタレイニアンローゼス!
鈴仙達は地霊殿のFW、勇儀や空の猛攻にも耐えながらカウンターに成功し、見事先制ゴールを決める!
しかし、敵チームのトップ下。 地獄の住人・矢車には大きな秘密が隠されていた。
未だ混迷を極める試合の中、果たして最後に光を掴んで見せるのは――。
707 :
森崎名無しさん
:2014/11/01(土) 20:47:13 ID:???
じつはー中山まさおもJリーグカレーを食べるとラモスに変身できるんですw
708 :
森崎名無しさん
:2014/11/01(土) 20:53:06 ID:???
よし、パスカルもキタローに変身で対抗だ
ちゃんちゃんこ投げて小五ロリをつかまえろ(危ない発言)
709 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 00:02:31 ID:???
乙でしたー、気がついたらえらいことになってた。
さとり「まあ、パンチングで56出せますし、必殺セーブもないからガッツの心配あまりないですけどね」
こいし「そしてお姉ちゃんがいないゴールは私が守る! ハンド? 無意識操れば問題ないし」
てゐ「うわあ……」
輝夜「他人にゴールキーパーさせるなんて……古明地さとり! 貴方にゴールキーパーとしての誇りはないの!?」
鈴仙「え?」
佳歩「え?」
パスカル「え?」
輝夜「……え?」
710 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 03:58:14 ID:???
乙です
この数値は絶対に永琳を超えることがないという現われに違いない
・・・まぁ自動必殺だし仕方ないッちゃあ仕方ないか
ここで取れないんは痛手かなー、後半で
ディケイドと地獄兄弟が闘うと間違いなく矛先がほかに向くと思う
711 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 19:30:05 ID:???
>ディケイドと地獄兄弟が闘うと間違いなく矛先がほかに向くと思う
キックホッパーなのにパンチしてるんですねわかります
712 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/02(日) 21:27:17 ID:???
こんばんは、今日も更新していきます。
>>709
乙ありがとうございます。
若林と違ってさとりは最大ガッツが低めなので、プレーの内容次第ではガッツが心配かもです。
こいしは特例的に悟りセービング的な物を使えます。こいしだけどさとりです。
姫様は描写的には他力本願だけど、データ的には姫様本来の実力だから(震え声)
>>710-711
乙ありがとうございます。
『現状は』永琳を超えられない感じになりましたね。2差に追い詰めているだけでも充分頑張りました。
ディケイドは地獄兄弟が出て来るシーンは前見ましたが、正直初見では矛先が別のライダーに向かうのが意味不明でした。
あれって、クウガ(でしたっけ)の息遣いを、自分たちを笑ってるのだと逆恨みしたんでしたっけ。
あと、パンチホッパーなのにキックしてる動画も見た記憶がありますw
713 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/02(日) 21:28:23 ID:FSM3CV6w
★さとり→想起『月の頭脳的ドリブル』 53 ( クラブ9 )( 3 + 3 )=59★
★鈴仙→タックル 48 ( ハートK )( 5 + 4 )=57★
≧2→さとり、突破成功!
タッ、キュッ……スゥウウウッ! シュンッ!
鈴仙「(あの動きは。 師匠の……『月の頭脳的ドリブル』そのもの!?)」
さとり「貴女は彼の者を尊敬し愛しながらも、その実内心では、彼の者をここまで恐怖している。
――ふふ、無駄に複雑で矛盾した、歪んだ師弟愛だこと。 ……貴女らしいですね」
鈴仙「あ、貴女に私の何が分かるって言うのよ……!」
さとり「――おっと失礼。 これが性分な物で」
これまで鈴仙がさとりを見た数少ない機会の中でも、今の彼女は一番醜悪な笑みを湛えていた。
物静かで儚げな令嬢の仮面を捨てたさとりの表情は、確かに地獄の住人らしい。
いや、地獄の住人すらもが怯え嫌悪するであろうまでに醜かった。
そのあまりの醜悪さ、そして眼前で繰り広げられる師匠の技に鈴仙は一瞬だけ怯んでしまうも。
鈴仙「――え、ええいっ! 私は……もう、昔までの怯えるだけの私じゃないのよ……!」
タッ! ズザアァアアアアアアアアアアッ!!
さとり「ふむ。 ……恐怖を押し殺し、前進しましたか。 その勇気は湛えましょう、ですが――」
キュンッ! ポーン! ……スタッ!
鈴仙「えっ!?(ぼ……ボールを高空に上げてタックルを回避した――!?)」
さとり「……今の貴女では、まだ。 貴女のお師匠様には勝てる程強くない。 精神的だけでなく、技術的にもね」
714 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/02(日) 21:29:47 ID:FSM3CV6w
実況「あ……ああ〜〜! 凄いですさとり選手! 鈴仙選手の迷いなき鋭いタックルに対して、
まるで天才・八意永琳のような頭脳的フェイントで鈴仙選手を軽く抜き去った!
流石に速度と細かい技術は本家に見劣りしますが、しかしGKとは思えないまでの超絶プレーです!」
永琳「(ウドンゲ……)――待ちなさい。 貴女が何を考えているかは皆目見当が付かないけれど……。
ウドンゲを苛めて良いのは、私と姫様とてゐと中山君とパスカル君と永遠亭のウサギ達と……後、その他諸々の方だけよ」
パスカル「(結構多いな、レイセンを苛めても良い奴……)――そうだ。
こんな無謀な中央突破、流石にこの俺やエイリンさんが通しはしないぞ!」
さとり「天才、八意永琳とその付き人のアラン・パスカル君ですね。
……私如きに、中盤の要がここまで手厚くチェックを掛けてくれるとは光栄です。
ですが――!(八意永琳の心は読めるが、トラウマが少なそう。 とあれば、もう一人のトラウマを想起して……!!)」
カッ!
実況「ああ〜っと、さとり選手、中盤まで走ったは良いが、今度は永琳選手とパスカル選手に囲まれ絶体絶命!
さとり選手は必死にパス先あるいはドリブルコースを探そうとしているのか、両選手とその隙間を凝視しているが〜〜〜!?」
永琳「……パスカル君。 また来るわよ」
パスカル「また……? 確かにあの少女に見られて嫌な気持ちはしたが、一体何が来ると……!」
715 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/02(日) 21:34:12 ID:FSM3CV6w
さとり「(アラン・パスカル。 彼もまた、冷静には見えるが本質は先の鈴仙と同じく弱い。
――だから、選ぶべき技は多々、思いつきましたが、ここは……!!)」
ジッ……!
先着1名様で、
★パスカルのトラウマ→! card★
と書き込んでください。マークで分岐します。
JOKER→さとり「これはとある平行世界にて恐怖された大技。想起『オー○ムドライブ』!」パスカル「自分のトラウマじゃねーか!」
ダイヤ→さとり「これは、貴方と似たような境遇の選手が得意とし、先の試合で悉く成功させて来た技。 想起『トップスピンパス』!」
ハート・スペード→さとり「これは、貴方の親友であり越えられぬ壁が得意とした技。 ……想起『クリップジャンプ』!」
クラブ→さとり「これは、貴方が考える最も幻想的で不可解、理不尽な大技。 ……想起『エンシェントデューパー』!」
716 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:34:40 ID:???
★パスカルのトラウマ→
クラブ7
★
717 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:34:53 ID:???
★パスカルのトラウマ→
ハートK
★
718 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:36:08 ID:???
JOKERwww
719 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:37:52 ID:???
バルバスじゃないなら平気だ、うちのエースキラーを甘く見るなよ
まあ、なんでかエース以外には弱いんだけど
720 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:38:40 ID:???
パスカルのトラウマがこいつだったのか
721 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:50:08 ID:???
オー○ムドライブ…なんとなく先がまだ見えるのが一番怖い…
722 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:51:05 ID:???
後日なんかギクシャクした関係になるパスカルとてゐ
723 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/02(日) 21:51:54 ID:FSM3CV6w
★パスカルのトラウマ→ クラブ7 ★
クラブ→さとり「これは、貴方が考える最も幻想的で不可解、理不尽な大技。 ……想起『エンシェントデューパー』!」
さとり「(……アラン・パスカルも八意永琳も、パスカットよりもタックルの方が秀でている。
とあれば、体力の消耗が著しいけれど――やるしか、ないわね……!)
……アラン・パスカル君。 これは、貴方が考えた最も幻想的で不可解、理不尽な大技。
これまで現実に慣れ親しんだ貴方が初めて感じた『幻想』そのものへの根源的な恐怖の体現です」
パスカル「幻想への恐怖か。 確かに言われてみれば、余計に感じてしまったかもしれないな。
俺はファンタジーでは無く、リアルの世界を重視して来た。
……だから、ここに来た時も、顔や態度では極力隠そうとしていたが、その全てが恐ろしかったものだ。
なんせ、今まで必死に積み上げて来た現実や常識が、全て崩れてしまう事ばかりだったからな」
さとり「長々解説をありがとうございます。 ……要するに、理を重んじ幻想を恐怖する貴方は。
――恐怖を糧として自身の技とする私にとって、格好のカモと言う事よ!」
グワァアアアアアッ!
さとり「――現世では決して味わえぬ、幻想の恐怖に怯えるが良い! 想起『エンシェントデューパー』!」
バッ……シィイイイン! ギュン! ギュンギュンギュンギュンッ!!
パスカル「なっ……! どうして、貴女がこの技を!?」
永琳「(……予想が、当たったわね)」
てゐ「わ、私の技だ!」(例の松山君ポーズで)
松山「(あにきぃ……俺のポーズがパクられてるよぉ……)」
実況「あ〜〜っと! さとり選手、今度はてゐ選手の『エンシェントデューパー』そっくりの超変化パスを出した!
これこそが旧地獄の君主! 覚妖怪の真の力と言うのか〜〜〜!?」
724 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:52:11 ID:???
ドライブシュートって相手の頭の上からかわしていくシュートなのになんで吹っ飛ぶんだろうねw
725 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/02(日) 21:53:56 ID:FSM3CV6w
さとり「…………!!」
先着2名様で、
★さとり→想起「エンシェントデューパー」 53 ( ! card )( ! dice + ! dice )=★
★パスカル→パスカット 48 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
永琳→パスカット 51 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★
と書き込んでください。カードやダイスの結果で分岐します。
【攻撃側】−【防御側】
≧2→お燐、パスキャッチ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(パルスィがフォロー)(てゐがフォロー)(佳歩がフォロー)
≦−2→ルナティックスボールに。
【補足・補正・備考】
永琳のダイスの合計が2の時、スキル・月のファンタジスタが発動し数値を12とします。
永琳のマークがダイヤで「天網蜘網捕蝶の法(+2)」が発動します。
726 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:54:33 ID:???
★さとり→想起「エンシェントデューパー」 53 (
ハートK
)(
4
+
5
)=★
727 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:54:51 ID:???
★パスカル→パスカット 48 (
クラブJ
)(
1
+
6
)+(人数補正+1)=
永琳→パスカット 51 (
ハート10
)(
6
+
4
)+(人数補正+1)=★
止める!
728 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:54:55 ID:???
★パスカル→パスカット 48 (
クラブQ
)(
1
+
3
)+(人数補正+1)=
永琳→パスカット 51 (
ダイヤK
)(
6
+
1
)+(人数補正+1)=★
729 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:55:02 ID:???
★さとり→想起「エンシェントデューパー」 53 (
ダイヤ8
)(
3
+
6
)=★
730 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:56:27 ID:???
可能ならエンシェントデューパーでやり返してやれ!
厄介なこいしがGKの位置まで下がったならFWまで繋げばシュートまではいけるはず
731 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 21:56:49 ID:???
てゐの本家エンシェントデューパーで一気にゴールが狙えるな
732 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 22:02:00 ID:???
松山に捕まらなければシュートまで行ける
733 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 22:09:36 ID:???
あなたは何度我々の前に立ち塞がろうというのだ!松山光!
734 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 22:23:17 ID:???
>てゐ「わ、私の技だ!」(例の松山君ポーズで)
>松山「(あにきぃ……俺のポーズがパクられてるよぉ……)」
ここのところを想像したらウケタw
735 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 22:27:20 ID:???
ゴール空っぽ→パスでゴールはXで誰もが通る道
736 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 22:28:39 ID:???
さとりと1対1やっても必殺パスを使えば簡単にゴールできるよね
737 :
森崎名無しさん
:2014/11/02(日) 22:30:11 ID:???
イタリア戦でヘルナンデスから点を取ったあの技の出番かな?w
738 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 00:54:48 ID:dDZFc3Ho
★さとり→想起「エンシェントデューパー」 53 ( ハートK )( 4 + 5 )=62★
★パスカル→パスカット 48 ( クラブJ )( 1 + 6 )+(人数補正+1)=56
永琳→パスカット 51 ( ハート10 )( 6 + 4 )+(人数補正+1)=62★
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そしててゐがフォロー
さとり「(……一体、私は何をしているのでしょうね)」
いざ放たれた、我ながら不可解な軌道を描くパスを見ながらさとりは、内心でそう呟いた。
さとり「(確かに私の想起技は、今のように相手を選べれば強力ですが。
しかし私の基礎技術がそれに追いついていない以上、体力を浪費してしまう危険性の方が高い。
こいしも、無意識を操るセービングはあらゆるシュートを三割弱で受け止めはするけれど、
そうしたら最終ラインでのボールカットが出来なくなる。 ……ふふ、圧倒的に不利で無謀な作戦でしたね)」
後半も5分を過ぎ、間もなく10分に達しようとしているが……まだ、博打を撃ってまで攻めるべき時間では無い。
さとりのオーバーラップは、本人が自覚していたように、元から無謀かつ効果の低い悪手だった。
――では、どうしてそこまで冷静で聡明な彼女が、このような特攻を行ったのか。
さとり「(……嫌われ者の仲間が笑われたから、自分も一緒に笑って貰おう。
――そんな理由で突貫したなんて、絶対に言えないわよね。 ……普段から、上から目線で矢車君に接して来た癖に)」
見ると、永琳がさとりの放ったパス以上に不可解な動きで飛び出し、ボールに足を引っかけ零そうとしていた。
恐らく、この永琳の行動は実り、自分のオーバーラップは失敗するだろう。
さとりは苦笑しながら、現実逃避がちに過去を回想し始めていた。
さとり「(……矢車君に松山君。 あの二人を見ていると、私はどうしても、昔の事を思い返さずにはいられない。
そう。 あれは私がサッカーを始める前。 地霊殿の私室に引き籠り、孤独に耽っていた時の事を――)」
739 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 00:57:28 ID:???
〜回想シーン〜
――あれは幻想郷にサッカーが流行し、地底にも少し間を置いてその余波が届いた頃だったろうか。
この頃には既に例の間欠泉や怨霊騒ぎはひと段落しており、地上の人間の興味が空飛ぶ宝舟に移っていた。
そのため、元々嫌われ者の集まりだった地底の住人を態々気にする地上の妖怪や人間も殆ど消え去っており、
つまりその中でもとりわけ嫌われ者だった地霊殿の一門については、誰からも干渉されない状況が再び続いていた。
さとり「――『その言葉を聞き、少年は少女の事が堪らなく愛おしくなった。 そして……』。
そして……この場合、少年はどう思うのかしらね……」
地霊殿のさとりの私室は、いわゆるお伽噺に出て来る王侯貴族の娘が住む部屋に近いが、
可愛らしい服飾は一切無く、その代わりに本棚が並んでおり、ちょっとした書斎のようにも見える。
誰も近づくこと無い個室で、地霊殿の主たる古明地さとりは一人紙に文章を書き込んでいる。
こうして匿名で行っている執筆活動は、さとりにとって僅かな趣味の一つであり、
是非曲直庁からの補助金(灼熱地獄跡を管理する事に伴う助成金だ)が、
例年削減されつつある中(地獄の沙汰も金に困っているのだ)で、地霊殿の貴重な収入源ともなっていた。
(ちなみに、さとりが匿名で書いた恋愛小説は人里で隠れた人気を誇っており、人間や妖怪の少女を中心に愛読者が結構居たりもする)
さとり「……思いつかないから、書くのは止めて。 お燐からコーヒーでも貰って、読みかけの小説でも読みましょうか」
――とはいえ、永い間旧地獄の中心に立ち続けた地霊殿の権威は今なお健在であり、土地の賃貸による定期的な収入もある。
小説執筆はあくまで趣味の延長の小遣い稼ぎであるため、あまり根詰める必要はないと、
さとりは一旦席を離れつつ、お燐を呼びつけコーヒーを頼み、
天蓋付きのベッドに腰掛けお気に入りの推理小説の続きでも読もうとした時だった。
ドンドンドンドン!
勇儀「おーい古明地! サッカーやろうぜ!!」
さとり「(またですか……鬼の癖に、本当にしつこいわね)」
740 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 00:59:12 ID:???
地霊殿全体が揺れる程のノック。 そして、二階奥の私室に潜んでいてもハッキリと聞こえる程の大声。
さとりは辟易した様子でベッドから立ち上がり、愛用するハート柄のスリッパを履きながらドアを開けてエントランスに向かう。
相手が相手なだけに、使用人やペットに処理をさせる訳には行かない。 社交的では無いさとりだったが、その程度の常識はある。
勇儀「おっ、来た来た。 頼むよ古明地ィ。 ウチのチームにゃ、お前さんの実力が必要なんだ。
な? 頼むよ、ほら……ことわざで三顧の礼とも言うだろう? 意味は知らんが」
さとり「……とりあえず、三回以上私を訪ねてから諺を引用してください。 貴女が来たのはまだ二回目です。
それとも、貴女はとうとう3以上の数値すら理解出来なくなったのですか?」
勇儀「あん? 馬鹿な事を言う、私だって両手で数えられる分位は理解できるよ。 それ以上はどれも沢山で充分だろうが!」
果たして、迷惑な訪問者は、これまでさとりが書いて来た小説には決して登場しない程の単純さと豪放さを持っていた。
賢しい人間よりはペットの動物に近いため、接しやすいと感じるのも事実だったが、
それでも今自分の目の前に居る星熊勇儀という大女は鬼の中でも取り分け豪放で竹を割ったような性格だとさとりは思った。
勇儀「……まぁ良いや、話を戻そう。 ――どうして、そんなにお前さんはサッカーを。 いや、外に出る事を嫌う?」
さとり「……どうせ私は、地底の妖怪にすら忌み嫌われる覚妖怪ですから。
無意味に外に出て、反感を買いに行くほど私も酔狂では無いというだけです」
勇儀「ふーん。 でも、お前の妹さんは――」
さとり「――こいしの事は、お願いですから言わないで下さい。 あれは、あの子が決めた事ですから……」
勇儀「す、すまん」
妹の話題を口に出しかけた勇儀は、さとりの懇願に対して素直に謝罪し頭を掻く。
基本的に他者への配慮が無い彼女だが、それでも義理人情には厚く、最低限のラインは知っている。
そのため、彼女を慕う地底の荒くれはかなり多いという事もさとりは知っていた。
741 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 01:00:26 ID:???
さとり「……昨日も言いましたが、私は忌み嫌わられた闇の住人なんです。
勇儀さん。 貴女のように地底に居てもなお太陽のように明るく輝き、人妖に天道を示すような存在には到底理解不能でしょうが。
私は、これ以上人を傷つけたくも無いし、自分も傷つきたく無い。 そんな性根の捻じ曲がった、根暗で醜い女なんです。
だから、私に声を掛けるのは止めて下さい。 代わりに、お燐や空ならばお貸ししますから――」
勇儀「んあ? その二人と、ついでに火焔猫所管のゾンビ妖精共にはもう協力を取り付けているぞ?」
さとり「えっ、それって私も聞いていないんだけど……(――お燐が報告をサボっていたようね。
全く、あの子もあの子で、こうして巧く手を抜く子なんだから……)」
――途中、ペットの躾に関する話題も挟まりはしたが。
さとりが外界との接触を拒み、小説の世界に傾倒する理由は上述の通りだった。
精神を司る覚妖怪の能力は、当然人間にとって嫌われて然るべきである上に、
肉体で無く精神を基調とする妖怪にとって、その恐怖は更に上回る。
しかし、さとり自身もまた精神を持つ一個の妖怪である以上、他者からの拒絶は時に、自身の精神をも蝕む。
それ故に、地霊殿という殻に引き籠る事は合理的な判断だと、さとりは信じて疑っていなかった。
勇儀「三行以上の長い話は分からんが、要はお前さん。 嫌われたくないから外に出ないって事か?」
さとり「そうです」
勇儀「……じゃあ、逆に言えば。 ――もしも、サッカーがきっかけで、お前さんが皆に好かれたとしたら。
……その場合は、外に出るっていう事か?」
さとり「ええ。 ……無論、そんな事はありませんが」
勇儀「ふーん。 そうか、成程ねぇ……。
つまりは、サッカーをやって貰って。 それで、お前さんが皆好かれれば良いって事は……つまり……」
742 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 01:03:40 ID:???
その日、勇儀はこれ以上話さなかった。 そして次の日、さとりは後悔する事となった。
「もしもサッカーをやって人気が出たら、外に出るようにする」
……鬼を相手に、軽はずみにそう口約束をしてしまった事を。
また、さとりは考慮していなかった。 自分のペットは自分を慕ってくれてはいるが。
それが即ち、彼女たちが自分のイエスマンであるとは言えないという事を。
――その結果、勇儀が来訪して来たその次の日。
*****
−旧都郊外 仮設サッカーコート−
――ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
実況「――さあ! 間もなく始まりますエキシビションマッチ!
地底妖怪FCに対抗するのは、なんと! 地上で有名な魔法使い・霧雨魔理沙選手率いる、霧雨恋色マジックです!
霧雨魔理沙選手は、地上でも有数のストライカーですが、その脇には彼女の友人を自称するアリス・マーガトロイド選手も控え、更に…」
さとり「ねぇ、お燐。 ……私は自室のベッドで寝ていた筈だけど。
どうして、目覚めた私は、地底のサッカーコートのベンチに居るのでしょうね……?」
空「えっとですね、さとり様! それは、私が夕べ頑張ってさとり様をおんぶし――むぎゅっ!?」
お燐「いやぁ。 寝相が悪かったんじゃないですかねぇ〜」(←空の口を押えて)
勇儀「だって。 お前さんがサッカーで人気者になれたら、これからも外に出て、
私らの助っ人とかをしてくれるんだろう? だから、きっかけを与えてあげようと思ってね」
さとり「……無理です。 運動なんてここ数十年した事ありません。 ――弾幕ごっこなら、この前少ししたけれど」
743 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 01:04:51 ID:???
――勇儀に加えて、ペット達の陰謀もあって無理やりにサッカーコートへと連れ出されたさとりは、
当然、帰りたい気持ちで一杯だった。 お気に入りの小説も読み切っていないし、新作恋愛小説の執筆もまだ途中なのだ。
勝手に自分を連れ出したお燐と空にもお仕置きをしたい所だが、それ以上に人混みに対する不快感が優っていた。
さとり「帰ります」
さとりはスッ、と立ち上がってサッカーコートから抜け出そうとしたが、ここで根本的な問題に気付く。
お燐は既にさとりの行動を予測していたのだろう。 普段よりも三割増しで意地悪な笑顔を作り、
お燐「あれ、さとり様。 ここって、旧都から結構離れた郊外にありますけど。 さとり様……ご自分で帰れます?
あたいとお空は残念ながら、星熊さまに誘われた以上、エスコートはちょいと立場的に難しいですが」
さとり「………」
さとりは、自分の顔が意図していないのに赤くなるのを感じた。 確かにお燐の言う通りだ。
自分は長らく地霊殿に引き籠っていたので、旧地獄の地理がイマイチ分からない。
無論、空を飛んで行けばいつかは地霊殿に辿り着けるのだろうが、それには時間と手間がかかる。
つまり、サッカーをする以上に、関わりたくない人妖と関わらなくてはならないかもしれないのだ。
空「えっと、さとり様。 お燐は、さとり様と一緒にサッカーとかしたり、旧都に買い物行ったり、
ひょっとしたら地上のお祭りに参加したりしたいから言ってて、絶対意地悪してる訳じゃなくて――」
お燐「……お空、恥ずかしいからちょっと黙ろっか。 どうせさとり様は分かってるっぽいし」
さとり「……ええ。 それはもちろん分かっているわ。 その上で、私は帰りたいのよ。
――サッカーのルールも、良く分からないし」
744 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 01:06:03 ID:???
空が言いたい事は分かる。お燐が内心そう考えているという事も読み取れる。
しかし、その上でやはりさとりは帰りたかった。
嫌われたく無いという思いが第一だったが、サッカーなんてやれる自信も普通に無い。
この時のさとりのサッカー知識は、「左右の網にボールが入ったら1点」以上にしか無かったのだ。
(読書好きのさとりだったが、パチュリーのような専門家とは違う為、知識は割と偏っている)
勇儀「大丈夫大丈夫! 私もサッカーのルールは良く分からんのさ。
私だって、『ある一人以外は、ボールは手で持ったらダメ』ってルールをつい最近知ったクチだからね」
さとり「えっ…? 手で持たずに、どうやってボールを運ぶんですか……?」
お燐「足で運ぶんですよ〜。 あたい、こう見えてもルールは結構勉強したんで、頼って下さいね?」
空「えっとねお燐。 キックオフでシュートが入ったら3点で良かったっけ?」
お燐「それは多分バスケだね〜」
さとり「……はぁ。 皆が皆、初心者なんですね」
勇儀「そうそう! だから肩肘張らなさんなって事さ。
それに、ウチのチームにゃこれプラスで土蜘蛛妖怪と、釣瓶落としの妖怪も入る予定だから、
古明地よ、お前さんはあまり気にせず仲間に任せとけば良いのさ!」
さとり「仲間……ですか(私が一番嫌いな言葉、『仲間』……。 薄っぺらくて、信じられなくて)」
さとりは溜息を吐きながら勇儀の言葉を反芻するが、それは納得というよりは拒絶だった。
覚妖怪というだけで迫害を受け、追放され、時には騙され卑劣な仕打ちを受けたり。
その中で、さとりの「仲間」とやらは常に自分を裏切っていた。
ペット達にしても、それは主従関係があるからこそ何とか関係を保てているが、
彼女は根本からお燐や空を信じ切っている訳では無かった。
……常に、見捨てられるかもしれないという恐怖に、怯えていた。
745 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 01:08:13 ID:???
勇儀「さ〜て。 今日は私が考えた最強のフォーメーションで行くよ!
まずはFWを3人体制だ! 波状攻撃で攻めていこう! そんでMFだが……」
さとり「(……どうせこの方は、そんな事を感じた事も、そんな目に遭った事すら無いのでしょうね。 ――心底、羨ましいです)」
――勇儀は、さとりの内心も慮らずに意気揚々とフォーメーションの話を始めていた。
この「地底妖怪FC」というチームはどうも、勇儀が地上に居る鬼仲間に対抗すべく最近立ち上げたチームであり、
今日の練習試合も、その地上の鬼仲間のコネをメインにセッティングされた物らしい。
勇儀「そんで、DFがこれから来る予定の黒谷ヤマメって奴と、キスメって奴と……ゾンビ妖精を2人位当てておこうか。
俗に言う4−3−3ってヤツだな。 まぁ、私はこれが俗なのかも知らんし知る気も無いけどね」
暢気に笑う勇儀だったが、さとりはここで異変に気付く。
さとり「……あの、勇儀さん。 私の名前が入っていないようですが。 ――帰っても良い、という事でしょうか」
自分の名前が、これまでに呼ばれていないのだ。
確かサッカーは、FW、MF、そしてDFを中心に行われると聞いていたが、自分の名前が呼ばれた記憶は無い。
嫌がらせで自分の名前を飛ばされたり、自分の存在を敢えて無視される事は良くあった為、
さとりはそれ程まで動揺はしなかったが、しかしやはり、ここまで来て帰るというのも淋しい…と、感じていたのも事実だった。
勇儀「おっとすまん。 忘れていた」
――そして、勇儀は楽しげな笑顔で酒を呷って喉の渇きを癒し。
そして、さとりに向かってこう告げた。
勇儀「古明地さとりよ。 今日の試合の『ゴールキーパー』は、任せたからな」
さとり「ゴール……キーパー……?」
サッカーのルールすらイマイチ把握していないさとりは、何時もの辛気臭い表情も忘れ、思わず首を傾げた。
746 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 01:14:26 ID:???
……と、言ったところで中途半端ですが今日の更新はここまでです。
想像以上に長くなった回想シーンは明日の早いうちに一旦区切り、また試合に戻っていきたいです。
>トラウマエンシェントデューパーについて
トラウマというよりは、ゲーム的にはこれまでパスカルが見て来た強力な技をコピーする感じです。
てゐに限らず、幻想郷という現実離れした世界に畏怖している……という設定ですので、多分関係は問題ないと思いますw
>>724
多分ドライブ回転が強すぎて、ブロックに出たら吹っ飛ぶのでしょうが、かなり幻想的なシュートだと思います。
>てゐのエンシェントデューパーについて
本家は基本威力55で、今なら本気モードも入って57となります。
パスでこの数値は、ふつうならまず取れないレベルです。
>ゴールに向かってパスについて
今回は流石にナシの方向で考えていますw
それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
747 :
森崎名無しさん
:2014/11/03(月) 01:27:47 ID:???
乙でしたー
鈴仙さんだけじゃなくて、他の人も変わってきているんだね。
これからどうやって今のさとりさんになったのか期待です。
鈴仙「今回は勇儀さんがきっかけじゃない! なんでも私のせいなのはどうかと思うのよね」
てゐ「鈴仙ちゃんがやさぐれているウサ……」
748 :
森崎名無しさん
:2014/11/03(月) 10:35:42 ID:???
なんでもかんでも鈴仙のしわざにされるのも鈴仙ってやつのしわざなんだ
749 :
森崎名無しさん
:2014/11/03(月) 15:34:31 ID:???
全部鈴仙さんのせいだ
750 :
森崎名無しさん
:2014/11/03(月) 16:14:40 ID:???
なんだって、それは本当かい
751 :
森崎名無しさん
:2014/11/03(月) 18:24:47 ID:???
鈴仙のせいよ!
752 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 23:55:26 ID:???
こんばんは、更新します。
回想シーンは……色々膨れ上がってしまったため、まだ明日も続きます(泣)
>>747
乙ありがとうございます。
矢車(松山)にしろさとりにしろこいしにしろ、地底チームの描写は説明を今までかっ飛ばして来たので、
期待に添えられる展開では無いかもですが、丁寧めに書いていこうと思っています。
>>748-751
たぶんそうやって言われるのも鈴仙のしわざですね…w
753 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 23:57:17 ID:???
お燐「ゴールキーパーはですね、さとり様。
サッカーの中で唯一ボールを手で持つ事が許されている選手なんですよ。
そんでもって、あの線に囲まれてる……ペナルティエリアに陣取ってひたすらシュートをキャッチするんです!
たぶん、フォワードに次いで目立つ、サッカーの花形ポジションですよ〜」
空「うにゅ? サッカーの花形はフィールドに飛んでる金色のちっこいボールを掴む人じゃないの?
確かそのボールを取ったら、一気に150点入るんだよね?」
お燐「それは多分クィディッチだね〜」
勇儀に代わってお燐が説明をするのを聞いて、さとりはますます絶望的な気持ちになった。
ただでさえ他者との関わりを避けたいにも関わらず、このゴールキーパーというポジションは
どうしようも無く目立つポジションではないか。
さとり「は、花形って……! 嫌よ、私がそんな目立つ……!
しかも、話を聞く以上、それって、一番責任が掛かるポジションじゃないの。
私がヘマをしてチームが炎上したら、私は、私はっ……!」
さとりは怒りや不快を通り越して、泣きそうになっていた。
お燐や空がこんな自分を心配してくれるのは分かる。
勇儀もまた、決してさとりを貶める為にこうした提案をしている訳では無いのも分かる。
勇儀「……私の考えじゃあ、お前さん程ゴールキーパー向きの選手も居ないと思うがね」
さとり「十以上の数字も碌に数えられない貴女の考えなど、聞く価値がありません。
――どうせ、貴女も私の事を笑いたいのでしょう?」
勇儀「心を読んだ上でなお、そんな捻くれた事を言うかねぇ。
――ま、私も苛めるつもりでゴールキーパーを提案している訳じゃないんだ。
理由は……話すのが面倒だから、適当に私の心でも読んどくれ」
754 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/03(月) 23:58:39 ID:???
さとり「そんな事言われずとも、勝手に心に入って来るのですけどね。 えっと……」
さとりが勇儀の心境を読み取ると、現段階でもかなり蒼白なさとりの顔がさらに暗くなる。
傲慢だが馬鹿な程に愚直な勇儀は恐らく、全くの好意でこう思っているのだろうが、
それはさとりにとって、侮辱に近い発想だった。
さとり「――『覚妖怪の能力を活用すれば、PA内のシュートはほぼ防げる。
特に、PKや一対一においては、この能力を使えばほぼ無敵になれるだろう』……ですって?」
基本的に無表情で不愛想なさとりの顔が、誰から見ても明らかに分かる程の怒りに歪む。
さとり「……星熊勇儀。 ハッキリ言って、私は貴女を見損ないました。
そもそも、私がこの能力を嫌っている事を知っているでしょうに。
――大体、人の心を読んで素晴らしいプレーをしても、人妖はますます私の事を忌み嫌うに決まってます。
だってそれって、貴女の大嫌いな卑怯者じゃないですか。
努力では無く、自分の持って生まれた才能で不当に優位を得るだなんて……」
――確かに勇儀の言う通り、自分の能力をサッカーに最大限生かせば、
多少の経験不足も補って釣りがくる程度には活躍出来るだろう。
しかし、それで自分が勝ったところで皆は、周囲はどう思うだろうか。
人気者になるどころか、却って卑怯者扱いされて、ますます迫害を受けるのではないか。
さとりの脳裏にはそんなビジョン以外、思いつかなかった。
お燐「大丈夫ですよ。 そんな事言ったら星熊さまのお力だってさとり様の能力みたいなモンですし、
大体、地上のサッカーからして天性の才能のカタマリたる博麗の巫女が脚光を浴びてるんですよ?
だったら、さとり様だって人気者になれるかもしれないじゃないですか」
勇儀「そうそう。 何、万一それでお前さんを迫害するような輩が出たら、
お前さんを無理やり誘った詫び賃代わりに追っ払ってやろうじゃないか、約束する」
さとり「鬼の約束は重い。 そして鬼の中でももっとも鬼らしい貴女の言葉は信頼できます。 ですが……!」
755 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/04(火) 00:00:15 ID:???
勇儀「だ〜〜〜〜〜っ! もう、本当に辛気臭い女だねアンタは。
そんなんだから、何時まで経っても男友達の一人も出来やしない!」
さとり「……な。 そ、それは関係ないでしょう星熊勇儀!
幾ら旧地獄の荒くれ共を仕切る有力者たる貴女とは言え、言っても良い事と悪い事が……!」
――見苦しいと分かっていても徹底的に抗うさとりだったが、
彼女もまた内心で、試合に出る覚悟自体は決めかけていた。
地霊殿は権威こそあるが、さとりが長らくその門を閉じていたせいでその影響力は弱まっている。
そんな中、鬼の首魁たる星熊勇儀の顔に泥を塗る事はあってはならない。
また、彼女の従者達も素直な想いから自分の参戦を期待してくれているのも、正直言って嬉しかった。
しかし――。
さとり「(……やっぱり、まだ人前に出るのは怖い。 だけど、それよりも――私は本当に、皆に受け入れられるのかしら……?)」
自分のような嫌われ者が。 しかも、努力では無くその才能のみで活躍を目論むような者が。
本当に、光を掴み取る事が出来るのだろうか――。
お燐や勇儀に空が明るく否定してくれたビジョンを、さとりはまだ拭い去れないでいた。
756 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/04(火) 00:01:19 ID:???
****
魔理沙「くらえ地底の妖怪め! これが私の……『マスタースパーク』だ〜〜〜ッ!」
バッ、ゴォオオオオオオオオオオオン!! ビイィィィィィィィィ………………ッン!!
さとり「あっ、あああっ……!?」
ズバァアアアアアアアッ、ピピィイイイイイイイイイイン!!
実況「決まった〜〜〜! ゴ〜〜〜ッル!! これで2−1!
霧雨魔理沙選手、地上最高のストライカーという前評判に違わぬ見事な活躍で早くもハットトリックにリーチを掛けた!
前半16分、地底妖怪FCはどう粘りを見せてくれるのでしょうか!」
空「うにゅ!? さ、さとり様大丈夫ですか!?」
お燐「死んだら屍は拾って差し上げますよ〜」
さとり「……ええ大丈夫よ空。 ありがたいけど……貴女は態々ゴールまで戻らず、自分の持ち場に戻りなさい。
そしてお燐は嬉しそうにしないの、まだ死なないから」
ヤマメ「んー、やっぱり私らトーシロじゃあ地上の猛者には敵わないかァ。
勇儀姐さんにボールを渡そうにも、中盤の寂しげな女(アリス)に、悉くカットされちゃうよ」
……結果として、さとりはこの試合GKとして試合に出るも、
前半も半ばにして既に散々な結果であると言って仕方が無かった。
試合は開幕こそ勇儀の出鱈目な自称必殺シュート『三歩必殺』で、
霧雨魔理沙の知り合いらしい河童が守る敵守備陣を、ゴールごと吹っ飛ばして先制点を挙げたが、
それから先はやはり、先にサッカーが流行っていた地上の選手達の独壇場だった。
そして、今もまた……。
757 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/04(火) 00:02:31 ID:???
ピィイイイッ!
実況「再び地底妖怪FCのキックオフで試合開始です! ボールはトップ下のお燐選手がフォローしましたが…」
アリス「そんな拙いドリブル、私でも楽々カットできるわ!」
シュンッ! スパァァァァァアアアアアアアアアアアアッ!
お燐「あひんっ!?(う〜ん、灼熱地獄跡で磨いたバランス感覚さえあれば、何とかなるかと思ったんだけどねぇ)」
……と、言った風に、地底の妖怪達の基礎的なサッカー技術はまるでお話にならない水準だったらしく。
地上のサッカーチーム――霧雨恋色マジックは名無しの妖精からして実力が高く、
更に中盤にも司令塔たる選手が居た為に碌にボールに触れる事すらできない。
魔理沙「よし、良くやったアリス! 後は私が!」
アリス「ええ、分かったわ魔理沙!(フフ……この信頼。 やっぱり私こそが、魔理沙の一番の友達と言っても過言では無いわね……)」
バシュウッ!
実況「アリス選手、針に糸を通すかのように正確なパス! ボランチのヤマメ選手はカットにすら行けません!
そして……CFの魔理沙選手、バイタルエリアにてボールを確保します!」
キスメ「……」チラッ(←不安げにさとりを見つめている)
さとり「(この状況は、さっきと全く同じ……!)」
758 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/04(火) 00:03:37 ID:???
――さとりは1、2失点目の時を思い返しながら、ペナルティエリアの中へと突っ込む魔理沙の姿を眺める。
確かにペナルティエリアの中では、シュートを放つ魔理沙の思考が嫌でも入って来る。
どのタイミングで、どこに、どうやってシュートを狙っていくか。
そして果たして魔理沙は、さとりの読み取った通りに行動していたが――。
魔理沙「悪いなさとり。 お前には恨みは無いが……!」
さとり「『私達の計画の為にも、ここは圧勝させて貰う!』……ですか。 どんな得点計画かは知りませんが、次は止めます!」
グワァアアアアアアアアアアアアアアアッ!
バッ、ゴォオオオオオオオオオオオン!! ビイィィィィィィィィ………………ッン!!
さとり「(読めた! 私から見てゴール左端下側! だけど――!)」
バァァァッ! バチッ………ギィイイイン!! ドゴオオオオオオオオオオオオッ!!
さとり「きゃぁあーーーーーーーーーーーーっ!?」
ズバァァアアアアアアアアアアアアアアアアアッ! ピピィィイイイイイイイイイイイイイイッ!
実況「決まった〜〜〜〜! またまたゴールだ〜〜〜! これで3−1!
霧雨魔理沙選手、前半早くにしてハットトリック達成です!!」
……魔理沙のパワーシュートに対しては、如何にさとりが人の心を読めようと意味が無い。
どこに来るか分かっていても、受け止められなくては同じだからだ。
そんな中、近くに地上にて行われた永遠カップにて、永遠亭ルナティックスのゴールを粉砕した新技
……『マスタースパーク』は、さとりの想像を絶するまでの破壊力を秘めていた。
759 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/04(火) 00:05:18 ID:???
お燐「……さとり様、大丈夫ですか」
さとり「……今度は言いつけ通り、真面目に心配してくれるのね」
お燐「状況が状況ですから。 ……しっかし、あれがモノホンの『マスタースパーク』かぁ。
威力だけなら地上最強、っていう触れ込みだったけど本当だ。
ありゃあレミリア・スカーレット嬢の『マスターオブレッドサン』や、天才八意永琳の『ライフゲーム』以上の破壊力じゃないか」
地上に頻繁に出ている為、地底妖怪FCでは一番のサッカー通であったお燐が言う通り、
この時点で霧雨魔理沙の『マスタースパーク』は、幻想郷最高の必殺シュートと評価されていた。
レミリア・スカーレットが『ノンレッドサン』を、八意永琳が『爆宙アポロ』を、
そして博麗霊夢が『夢想封印・瞬』を発明していない時代であった為に、
現在でもその評価が適切か……と言われれば疑問符は残るが、
兎に角、そうした知識がほぼ入ってこなかった地底において、魔理沙のシュートは規格外と言わざるを得なかった。
しかし―――。
観客「ブゥウウウウウウウウウウウウウウウウウッ!!」「なんだーこの試合はー!」「妬ましい……!」
「何で地上の、しかもふつうの人間に3点取られてるんだー!」「ふざけんな、覚妖怪が!」
「人の心を覗く浅ましい妖怪がお姫様ぶりやがって!」「俺は昔から、アイツが気に食わなかったんだー!」
実況「お、お客様! 幾ら試合が一方的だからと言って、フィールドに物を投げ入れないで下さい!」
さとり「(ふふ……やっぱり私の思った通りだわ。
でも良いわ、どうせ私は地獄の住民。 こうした罵声には、とうの昔から慣れている……)」
――しかし、だからと言ってそれで地底の荒くれ共がさとりに対して同情をしてくれる筈も無い。
お燐が心配するように、観客達のさとりに対する評価は酷い物だった。
単純に失点の責を詰る者はまだ良心的であり、中には試合に関係ない、
さとり本人への言われなき怨嗟や恨み、品の無い罵声が轟いていた。
760 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/04(火) 00:10:09 ID:???
にとり「(フォワードは何度失敗しても1点決めれば英雄。
ゴールキーパーは何度堅守を見せても1点取られれば戦犯。 本当に理不尽なポジションだよねぇ。
――ま、あんなゴールキーパーなんて酷いポジション、普通は誰もしたくないんだ。
それでもやるって奴は……私みたく仕方なしにやってる奴か、『自分が守りさえすればチームは負けない』
とか目出度い事考えてる、酔狂な奴か。 そのどっちかに決まってるよ)」
そんな様子を自陣ゴールで見守るGKのにとりは、明日は我が身とて身を竦めるも、決して心の底から同情はしない。
それがサッカーにおける厳しい現実と知っていたからだ。
しかし、どうしても閉じこもりがちである以上、世間知らずで打たれ弱い面が残るさとりは……。
やはり、覚悟はしていても、そんな厳しい現実に打ちのめされようとしていた。
さとり「(フフ。 ……心が読めようが読めまいが、やっぱり、辛いわね)」
さとりの脳裏には何時しか、今こそここでは無い何処かにいるが、しかし確かに愛している妹の姿が浮かんでいた。
さとり「(だからこそ、こいしは……自分から心を閉ざしたのでしょうね。
自らのアイデンティティを放棄してまで、『他者から嫌われる』という自分の運命から逃げ出したかった。
今なら、あの子の気持ちが良く理解できる気がするわ……)」
――自分は、やはりこの世界から求められていない。 光を掴む事など出来ない。
その事実を噛みしめながら、彼女は廻る廻る思考の中に心を閉ざして行く。
さとり「(妖怪の身体を構成するのは肉体では無く精神。 つまりは、私もこの心を閉ざしてしまえば……)」
……ピィイイッ! ワァアア……ッ! ドガバギグシャッ! ドン、ドン……バシュウウッ! ズバァアアッ、ピピィイイッ!
……ピィイイッ! ワァアア……ッ! シュッ、スパッ! バババッ、バシュッ!……ゴオオッ、バシッ! ズバァアアッ、ピピィイイッ!
――どうやら、さとりが悩んでいる間にも試合は再開されたようだ。 遠くから耳鳴りのように空を切る音や笛の音が聞こえる。
しかし、今の自分にはもはや関係無い。 今の自分は深い闇の中に居るのだ。
そして、そんな深い闇の奥には、誰の声すらも届きはしない。
そんな地獄に、さとりが囚われていたその時だった。
761 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/04(火) 00:20:41 ID:???
お燐「……様! ……り様!!」
空「聞い……さと……ま!」
さとり「(……お燐、空。 貴女達も私を笑いに来たのね)」
――何も聞こえない筈の闇の底に向かって、一筋の声が聞こえる。
それは最初、さとりには不甲斐ない主人に失望した従者達の笑い声だと思った。
その声は、意識してしまうと中々頭の中から離れずに響き、こびりついて離れてくれない。
うっとおしくなって、さとりが一瞬だけ目を開いた時――二人の姿とは別に、得点板が見えた。
碌なサッカー設備が無い旧地獄の特設サッカーコートに備え付けられる木製の板。
その板には、こう数字が記載されていた。
地底妖怪FC 3 − 3 霧雨恋色マジック
空「さとり様! 私、決めました! お燐と一緒に決めました!!」
お燐「後さっき、星熊さまもさとり様の為にやってくれたんですよ! こう、カッコ良く……ズバーーっと!
これならまだ、さとり様の事をバカにした奴らを見返してやれますよ!!」
さとり「…………!」
――この時のさとりの心境は、……自分でも良く分からなかった。
これまで自分はただただ暗い絶望の中に居て、そして今もその状況は変わっていないのだが……。
しかし、何故か明るいような気がする。 闇に居ても尚、掴める光があるような。 ――そんな気がするのだ。
この気持ちを、一体どうやって表現すれば良いのだろうか。 さとりはこの時、少しだけ間を置いて。
さとり「(……不思議ね。 まるで……白夜の世界に、やって来たみたい)」
――と。 本物の白夜を知らないにも関わらず、そんな事を思い浮かべていた。
762 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/04(火) 00:23:34 ID:???
――と、言ったところで今日の更新はここまでです(汗) 明日で回想シーンは終わりになる予定です。
読み物としてはともかく、ゲームとしては、試合中に長い回想を入れるべきでは無かったかもしれません…テンポ的に考えて(反省)。
さとりの心情描写だけでなく、ひょっとしたら今後の伏線っぽいセリフもあるかもですので、出来れば読んで下されば幸いです。
それでは、皆さま、本日もお疲れさまでした。
763 :
森崎名無しさん
:2014/11/04(火) 00:24:45 ID:???
にとり「もうだめだぁ…おしまいだぁ…」さり気なく炎上中
764 :
森崎名無しさん
:2014/11/04(火) 00:32:49 ID:???
乙でしたー。
にとり「本当にゴールキーパーは、損な役割だよ……ガクッ」
アリス「にとり……? しっかりしてにとり!」
765 :
森崎名無しさん
:2014/11/04(火) 21:58:11 ID:???
ヨーロッパあたりだとGKが人気で一人だけだから取り合いになるとか聞くけどね、特にドイツ
766 :
森崎名無しさん
:2014/11/04(火) 22:09:02 ID:???
今の日本のGKを見てると、やっぱり川口と楢崎の時代は恵まれてた方なのかね
767 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 00:23:53 ID:???
こんばんは、今日も回想します。
>>763
多分さとり様の葛藤の裏で三回くらい吹っ飛ばされてます。
>>764
乙ありがとうございます。アリスさんに友達が出来そうで何よりです(違)
>>765
そうなんですね、知りませんでした(汗)お国柄で好まれるポジションが違ってくるんでしょうね…。
>>766
何とか川口は分かります(爆)
768 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 00:25:14 ID:???
さとり「……無駄よ。 どうせ私はザルですから。
貴女達や星熊勇儀が頑張っても、どうせ逆転されます。 ……私のせいでね」
さとりは自らに芽生えた感情への戸惑いを隠すため、わざと後ろ向きに言い捨てたが、
しかし内心では決してそうは思っていなかった。
根拠は全くないし、絶望的な状況は変わっていない筈なのに、何処かに希望があるような気がする。
勇儀「――そうか。 だったらまた点を取らんとな」
ヤマメ「キスメの桶の耐久力が、シュートブロックでマッハだねぇ、こりゃ」
キスメ「………!」(←コクコク頷いている)
さとり「貴女達は、どうしてこうも私なんかを庇うんですか。
お燐や空のような私の従者だったら分かりますが、貴女達は私とは無関係。
むしろ、旧都の住民は贅沢暮らしの地霊殿の令嬢を嫌っているのでは?」
無意識では救いがある事を知っていたが、しかしそれでもさとりの理性は
最後までお燐達や勇儀達を拒絶し続けていた。
どうせ裏がある。 おだてられて調子に乗ったところで、また突き落とされるんだ。
過去の経験則を当てはめながら、さとりは覚妖怪らしい醜悪な目つきで、地底妖怪FCの連中を睨む。
後で期待外れと罵られるくらいなら、最初から嫌われている方がマシだからだ。
……しかし。
空「私は……ううん。 私だけじゃない。 お燐も、鬼さんも、蜘蛛さんも、桶さんも。
その他の名もなき地底の妖怪達も――きっと。 さとり様を、信じていますから!」
さとり「……」
空が純真に言い放った、この安易な励ましに対して、さとりが即座に皮肉たっぷりに言い返せなかったのは。
――どこかで、地獄の絶望の中でも見える光を、感じたからかもしれなかった。
769 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 00:28:17 ID:???
――ピィイイイッ!!
……暗いのか明るいのかも分からない、白夜のような心情の中、後半戦は始まった。
前半で奇跡的に決まった2点はやはり奇跡だったのか、後半戦が始まって以降、
地底妖怪FCは再び押されっぱなしの状態だった。
空にしても勇儀にしても、シュートは凄いがそれ以外はからきしだし、
お燐はドリブルもパスも中途半端。 守備については当然目も当てられない。
ヤマメはそもそもやる気があるかどうかすら分からないし、
キスメの小さな桶ではブロックに行ってもそもそもボールに当たらない。
……故に、GKのさとりがCFの魔理沙と何度も対峙する事はもはや必然だった。
さとり「(……考えても無駄と言う事かしら。 どうせ私には何も無いのだから)」
魔理沙「……おっ、良い顔になって来たじゃないかさとり。
正直、さっきまではシュートを撃つ度に罪悪感に駆られていたんだぜ?」
さとり「……その心に嘘は無いようですが。
そう考えていながらも、遠慮無しに突っ込めるあたりが、貴女の凄い所だと思いますよ」
魔理沙「褒めても何も出ねぇよ……っ、と!」
グワァアアアアアアアアアアアアアアアッ!
バッ、ゴォオオオオオオオオオオオン!! ビイィィィィィィィィ………………ッン!!
さとり「(……コースは読める! 遠慮無しに私のどてっぱら!)止めます……!」
バァアアッ!
770 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 00:29:39 ID:???
さとり「はっ!」
ガシッ!
魔理沙「なっ!(……ウソだろ。 サッカー初心者が四度目で私の『マスタースパーク』を弾いて見せるなんて!
そりゃあ、私の狙いが正面過ぎたのもあるが。 ……それでも、やっぱりどうしても妬ましくなってしまうぜ)」
――霧雨魔理沙との三度目の対峙、とうとうさとりは吹っ飛ばされずにボールをその中央で受け止めた。
……しかし、文字通り血の滲むような努力を重ねて来た『主人公』が編み出した最強の技は、
心を読むという才能だけに溺れた、哀れな妖怪には決して敗れぬ代物だった。
さとり「(……駄目! やっぱり、重さとノビが違う!
人間で、勇儀さんや空よりもか弱いのに、どうしてこんな力強いシュートを……!?)」
ポロッ……!
名無し妖精「す、隙アリよっ!」
バシッ、バシュウウウウウウウウウウッ!
……ズバァアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
さとり「(そ……そんな!)」
地底妖怪FC 3 − 4 霧雨恋色マジック
――さとりが奇跡的にも弾いたボールは、しかし実らない。
桶に入っている為に動けないキスメは、ねじ込みに向かっていた名も無き妖精を止める事が出来ず、
見事に転んでしまっていたさとりは、そのボレーシュートに反応する事も出来ず……。
後半開始後5分足らずで、お燐達が懸命に築いた同点を無駄にしてしまった。
771 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 00:32:05 ID:???
すみません、今日の更新はどうしてもここまでです。明日にはきっと回想終わります。
話としても、あまりグダつかない方が面白いとは分かっているのですが、分かっていても中々バランスが取れません(泣)
それでは、また明日もよろしくお願いいたします。
772 :
森崎名無しさん
:2014/11/05(水) 20:39:27 ID:???
にとりが なかまになりたそうに さとりをみている!
なかまに してあげますか?
773 :
森崎名無しさん
:2014/11/05(水) 20:54:15 ID:???
ニア黙って親指を下に向ける
774 :
森崎名無しさん
:2014/11/05(水) 22:37:29 ID:???
にとりはそのうち地獄行だよ。ブリッツボール的な意味で
775 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 23:52:20 ID:???
こんばんは、今日も更新します!
>>772
確かに仲間っぽい感じですね…名前も似てますし。
>>773
にとり「そんな ひどい…」
>>774
みとりの反対を押し切り、討伐隊に入ってシンを倒しにでも行くんですかね…(異界行き)
776 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 23:53:22 ID:???
――ブウゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ!!
……そして、さとりの予想通り、名無し選手相手の無様な失点で、
荒っぽくマナーの無い地底の住民たちの怒りは頂点に達した。
もはや言葉も聞き取れず、心を読むまでも無く憎悪の感情が一点に集中しているのが分かる。
お燐「あ、あっちゃぁ〜。 ……大丈夫かな、さとり様」
普段は能面のような笑顔を心がけるお燐も、この時は主の精神が不安で、その顔に不安を滲ませる。
空「どうして皆、さとり様に酷い事言うの? 悪いのは私達だって一緒なのに……!」
ヤマメ「とどのつまり、さとりサマが分かり易い戦犯だからだよ。
しかも、勇儀姐さんはあれで気前が良くって、地底の人気者だからねぇ。
姐さんの活躍を帳消しにするような失点…って事もあって、今のさとりサマは観客達にとって、敵チームの選手以上に悪だ」
空「そ、そんな……!」
……ピィイイイッ!
さとり「(…………私は、一体何の為にこんな事をしているのかしら。
――ううん。 一体私は、何の為に、こんな風に生き永らえて……)」
――やがて、さとりの葛藤は消えないままに、次のキックオフが始まった。
ボールを持ったのは勇儀、真っ直ぐなドリブルで名無しの妖怪を吹っ飛ばして行くが、
やはり中盤を司るアリスのボールカットにはどうあっても敵わない。
そこから流れるような縦パスには、ヤマメが僅かに触れかけるが……。
当時からして、因幡てゐや小悪魔をも上回り、風見幽香にも匹敵するとされていた精度を誇るアリスのパスは、
ビギナーズラック如きでは潰せない。
ボールは四度、いや五度、……数えきれないが、兎に角魔理沙へと渡り。
777 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 23:55:39 ID:???
魔理沙「(さて……そろそろ流石の私も疲れて来たが。 ここはそろそろ、私の仮説を実践に移す時かな――?)」
魔法使いらしく一瞬で思考を巡らせた彼女は、これまでとは違った攻撃手段に出る。
すなわち魔理沙は30メートル程度の位置で切り込むのを止め。
魔理沙「久しぶりに頼むぜ、『ナロースパーク』ッ!」
グワアアアアアアアアアアッ、バゴォオオオオオオオオオオオッ!!
さとり「弾丸シュート……!?(――距離を離れた上で、先程よりは弱めのシュート!
やっぱり彼女は、私の能力の効果範囲を認識している……!?)」
魔理沙「……ふふん、『魔法使いは、敵の弱点に対して常に敏感たれ!』
私があの間欠泉騒ぎの時から、覚妖怪の研究を進めて来たんだ。 こういう時の為にな!
(もっとも、様子見と検証で無駄に撃ちまくってしまったのは、反省だがな……)」
魔理沙は自身の師匠と、ついでに対覚妖怪の研究に「協力」してくれた自称賢者
(おだてればすぐに本を貸してくれるから、アリスの次にチョロかったぜby魔理沙)
に感謝しつつ、驚愕と絶望で歪むさとりに対してニヤリと笑う。
あくまで無力で才能が無い、普通の人間たる彼女にとって、こうした努力と研究で、
才能や能力のある妖怪を打倒する事が最上の喜びであり、生きる目標だった。
さとり「い、いけない…! えっと、ボールをキャッチしなくちゃ……!?」
この時さとりは失点を覚悟し、魔理沙は駄目押しとなる四点目を確信していたが――。
ガイーーン!
キスメ「……!」(←してやったりの表情)
魔理沙「……ちぇっ。 まぁ、こんな事もあるか」
778 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 23:56:57 ID:???
実況「あ〜〜っと、魔理沙選手! さとり選手の能力の範囲を見越したか、
敢えてのPA外から必殺シュート! これは間違いなく見事な頭脳プレーでしたが、
しかしこれは偶々キスメ選手の桶に命中してしまいます!
ボールはさとり選手の足元にコロコロと転がって……さとり選手が易々トラップ!」
さとり「……フフ。 悪運だけは強いようですね、私は」
さとりは薄く笑いながらボールを足で押さえていた。
思えば幼少の頃(今もあまり成長していないが)から箱入り娘だったからか、こうしたスポーツからは無縁だった。
ボールを足で押さえるというだけでも、新鮮さを覚えてしまう。
――そして、その純粋に感じた新鮮さこそが、さとりの覚醒のきっかけだった。
さとり「(……思えば、サッカーは自由なものです。 ボールを持ったらドリブルで上がっても良いし、
パスを出しても良いし、シュートを撃っても良い。 ……なんなら、何もしないで止まっていても良い)」
――最初、さとりは自分の心に芽生えた白夜の光は、チームメイト達による物だと勘違いをしていた。
どんなに情けない自分を見捨てないお燐と空。 陰湿な自分をも包み込んでしまう勇儀。
地底の妖怪らしく、貧乏で爛れた日々をも笑い飛ばして酒の肴にしてしまうヤマメとキスメ。
こんな仲間たちの健闘と励ましを受けて、自分が絶望でも、光を感じられたと思っていた。
勿論、その側面は決して否定出来るものではないが……根源的な理由では無かった。
……今この局面でボールを持って。 さとりは自分の推測には若干のズレがある事を悟った。
さとり「(違う。 私が本当に希望を感じていたのは、このピッチの自由な雰囲気。
勝利を信じて自由に走り、時には策を巡らせ、時には力と力をぶつけ合う……この匂い。
どんなにリアルな心情描写の小説でも味わえない、今ここに自分が居るという感覚。
これは……誰が私を否定しようとも、私の中では絶対の感覚!)」
ドクン…ドクン…
知らぬ間に、鼓動が激しくなっていた。 これは疲労や絶望による物ではない。
この心地よい鼓動の激しさは、今まで感じた事がない。
779 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 23:58:25 ID:???
さとり「誰に何を言われようとも、私のこのボールは、奪う事が出来ない……!」
観客の罵声は止まらない。 むしろ、前よりも酷くなっている。
地底の住民であり、地底妖怪FCを応援すべき妖怪や獣人までもが、敵の筈の魔理沙を応援している。
獅子身中の虫と言うべきか、そこまでにさとりの事が憎いのだろう。
しかし観客達の誰一人として、そんなさとりからボールを奪う事ができなかった。
スッ…!
気付けばさとりは前進していた。 お燐の真似をしてみたが、しかし明らかに拙いドリブルで。
魔理沙「……何だよさとり。 弱点を看破されて気が狂ったか? 妹さんみたいに」
さとり「……こいしの事は言わないで頂戴。 それよりも貴女、さっき――私を笑ったわよね?」
魔理沙「あー、確かにふふんとか言ってたかもな。 それがどうしたって言うんだ?」
さとり「別に。 ……ただ、聞きたい事が一つだけありまして」
――他者の評価は気にならなかった。 自身が立たされた絶望的な状況も忘れていた。
間違っても、今の自分が光の住人であるとは思えなかった。
しかし、今の自分が闇に包まれているとも思わなかった。
カッ!
次の瞬間、さとりは皆から忌み嫌われている、覚妖怪としての能力をふんだんに利用していた。
さとりが胸の第三の目を開いた時、観客席から明らかに嫌悪を表す悲鳴が上がったが、
しかしそれでも観客達はさとりからボールを奪う事ができなかった。
さとり「……このドリブルを見ても、貴女は――まだ私を笑っていられますか!?」
780 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 23:59:50 ID:???
ゴオオオオオオッ!
魔理沙「な、なんだ……! おいさとり、お前まさか……!?」
さとり「――霧雨魔理沙、貴女は努力の天才です。 それは他者に対して誇って良い。
……ですが。 だったら私だって、自分が持って生まれた才を、たまには誇っても良いでしょう!?
だって、この世界はこんなにも理不尽で、醜くて、不完全だけど……!
サッカーは、そんな私にもボールを与えてくれる! ――想起……!!」
ブ ウ ッ …… ……
さとり「想起……『博麗幻影』!」
…… ……ッ!!
魔理沙「(こ、このドリブル技は……確かに私のトラウマッ!)う……うぁぁあああっ!?」
781 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/06(木) 00:01:04 ID:???
〜回想シーン終了〜
さとり「(地獄の闇にあっても、絶望しない心。 サッカーは、それを私に教えてくれた。
松山君達も。 ――そしてあの子も、きっとそんな気持ちを分かってくれる筈。
そう思って私はチームを立ち上げたけれど……やはり、まだまだ……ですね)」
――さとりが、自分を変えるきっかけになった試合を想い返し終えると、
ボールは既に敵のSH……因幡てゐによって前線に運ばれていた。
ここから自分が全力で戻っても、果たして間に合うかどうか。
さとり「(あの日の試合では、私のオーバーラップは試合を同点に持ち込むきっかけになった。
……だけど、今回は試合の趨勢を、悪い方向に決めてしまったかもしれないわね)」
さとりはどうしても松山達に伝えたかった。 絶望の中にも、掴める光がある事を。
それに、彼の事を笑う者たちを、自分の手で見返してやりたいと思っていた。
一連の行動は、普段は冷静沈着な彼女に相応しく無いかもしれなかったが、
しかしそんな無鉄砲な側面は、間違いなく今の古明地さとりを築く一因となっていた。
さとり「(この辺りは、勇儀さんの影響かもしれないわ。
……思えば、彼女が居なければ。 私は自分のこんな一面に気付けなかったのだから)
――皆ごめんなさい! 調子に乗っちゃったわ! 今から戻ります!」
お燐「あ〜あ、さとり様や〜らかした。 もしも点を取られたら、あたいとお空の給金上げて下さいね?」
さとり「善処するわ!」
こいし「んじゃさ、私にはカフェ・ミラクルフルーツ旧都一号店のミラクルパフェ!」
さとり「……ぜ、善処するわ!」
782 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/06(木) 00:03:09 ID:???
勇儀「私は酒だな。 お前の家のワインセラーにある奴全部で勘弁してやるよ!」
パルスィ「藁人形と五寸釘、1年分で良いわよ……」
ヤマメ「んじゃ私は地霊殿の土地権利書で! 後、旧地獄当主の座を譲ってくんないかな?」
さとり「――貴女達は、ちょっと調子に乗り過ぎじゃないかしら……?」
オーバーラップの失敗という大ミスにも関わらず、さとりを始めとするサブタイレイニアンローゼスのメンバーは、
和気藹々とした雰囲気で、楽しくさとりのミスを笑う。
そこには見せかけの友情や世間体には囚われない、彼女たちなりの団欒が築かれていた。
松山「(な、なんだよこの展開……! こんな糞みたいな茶番で、俺の絶望が祓われるとか思ってるのかよ……!
くそっ! くそっ! やっぱりあいつらはダメだ!
俺の絶望は特別なんだ。 あんな薄っぺらい奴らに、俺の事なんて分かりっこ無いんだ……!)」
――そして松山は、今まで見せた中で一番の苦悶の表情を見せていた。
783 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/06(木) 00:04:33 ID:IyZ67qj2
てゐ「……はぁ。 なんかあっちは楽しそうだなぁ。 私らはなんだか置いてけぼりの気分だよ」
パルスィ「本当、妬ましいわよねぇ……」
てゐ「いや、アンタもさっき、確実に集団の輪に入れてたから。 おめでとさん」
パルスィ「……妬ましい! 私が頑張って集団に溶け込もうとしている涙ぐましい努力をあっさり切り捨てる、
リアルが充実している奴ら特有の発想が妬ましい……!!」
タッ……ズッザァアアアアアアアアアアアアッ!!
てゐ「ちぇっ。 お師匠様がカットに向かってヒマだからって、私に八つ当たりは無いじゃないの!
――まぁ、GKが居ないうちに、ここは通させて貰うけどね!」
タッ……タタタタタッ……!
先着2名様で、
★てゐ→ドリブル 48 (! card)(! dice + ! dice)+(本気モード+2)=★
★こいし→無意識ダーティディフェンス 53 (! card)(! dice + ! dice)=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ てゐ、ドリブル突破! さとりが戻ってない中チャンスに!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(鈴仙がフォロー)(佳歩がフォロー)(ヤマメがフォロー)
≦−2→地霊殿ボールに。
【補足・補正・備考】
てゐのマークがクラブ以外の時、「シロウサギドリブル(+3、吹飛2)」が発動します。
「無意識ダーティディフェンス」の効果により、こいしのマークがクラブの場合、相手側が強制的に勝利します。
784 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 00:05:49 ID:???
★てゐ→ドリブル 48 (
スペードQ
)(
2
+
5
)+(本気モード+2)=★
785 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/06(木) 00:05:55 ID:IyZ67qj2
――っと、すみません! 前の判定をそのまま持ってきてしまいました!
申し訳ないですが、
>>783
にかかる判定は全て無効にさせて頂きます。 もう数分お待ちください。
786 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/06(木) 00:09:29 ID:IyZ67qj2
申し訳ございません、こちらで判定をお願いします。
>>784
さんの引きも無効としておりますので、てゐの判定から順にお引きください。 失礼いたしました。
先着2名様で、
★てゐ→ドリブル 48 (! card)(! dice + ! dice)+(本気モード+2)=★
★パルスィ→タックル 47 (! card)(! dice + ! dice)=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ てゐ、ドリブル突破! さとりが戻ってない中チャンスに!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(鈴仙がフォロー)(佳歩がフォロー)(ヤマメがフォロー)
≦−2→地霊殿ボールに。
【補足・補正・備考】
てゐのマークがクラブ以外の時、「シロウサギドリブル(+3、吹飛2)」が発動します。
パルスィのマークがダイヤで「丑の刻参り(+2、吹飛2)」が発動します。
******
――と、いったところで今日の更新はここまでです。
皆さま、本日もお疲れさまでした。
787 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 00:09:57 ID:???
★てゐ→ドリブル 48 (
スペードQ
)(
6
+
1
)+(本気モード+2)=★
788 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 00:10:26 ID:???
★パルスィ→タックル 47 (
ダイヤQ
)(
1
+
5
)=★
789 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/06(木) 00:11:33 ID:???
…と、すみません。 更にミスを発見しました。
補足欄について、てゐのマリーシアについて記載がありませんが、今回はちゃんとマリーシアが発動します。
ですので、クラブで5以上の差で負けたら恥ずかしい事になりますが、勝率も増えますのでご了承ください。
それでは、今度こそお疲れ様でした。
790 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 17:28:41 ID:???
疎まれ笑われていたが実は素晴らしい仲間がいたってのと
素晴らしい仲間がいると思ってたのにそれは全部嘘で実は疎まれ笑われていた
って真逆だよね
そりゃ松山も反発するよ
791 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 19:03:27 ID:???
松山「俺の仲間は俺の思い通りになってくれる人」
って感じだよね
自分の仲間なら必ず自分と同じ考えで動いてくれると思ってたんだろう
ふらなのチームメイトも一人くらい言ってやればこんなことにはならなかったかもね
つまりこれも鈴仙ってやつの仕業なんだ
792 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 19:11:22 ID:???
松山「俺を好きにならない奴は邪魔なんだよ!」
793 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 19:47:18 ID:???
いや、仲間とみんなで全国制覇目指してたと思ったのに
それは気づかないよなあ、というハチマキ一つでみんな手のひら返し
自分一人がピエロだったなんて思い知らされたら普通ドン底だよ
むしろ不調だけど代表レベルを維持していた本編の松山が凄い。
794 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 22:36:38 ID:???
松山も幸せになれるとよいんだが…
795 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 22:46:37 ID:???
少なくとも地底チームの友情見せつけられても幸せにはならないんじゃないかな
796 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 23:27:08 ID:???
>松山「俺の仲間は俺の思い通りになってくれる人」
これだろうな、それで自分勝手な建前使って怒ったりする人おるおる
思い通りになってないのが気に食わないだけなのが本音なの丸見えで
当然嫌われ者ばかり
797 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 23:30:09 ID:???
松山 光実
798 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/06(木) 23:38:38 ID:???
こんばんは、更新していきます。
>>790
その辺りの境遇を比べると、松山はかなり可哀想なのですが、
今の松山の周囲に居るのはふらのメンバーではありませんね。
>>791
キャプ森の松山が、仲間をどういう風に考えていたのか…
と、言うのは色々と考察の余地があると思います。
>>792
矢車でも影山でも無い別な人になりかけてたかもです…w
>>793
このスレの松山は、それに耐えられなかった感じですね。
>>794-795
最終的には幸せになる予定です。
今の松山も、地底チームの輪にも入ろうとせず、兄貴との二人だけの世界である意味幸せですが…
>>796
キャプ森松山の考察として、そんな側面があってもおかしく無いのではと思っています。
もちろん、それが彼の全てでは無いですが、今の状態はそんな負の側面が目立っている状態かもしれません。
799 :
鈴仙奮闘記
◆85KeWZMVkQ
:2014/11/06(木) 23:41:37 ID:IyZ67qj2
★てゐ→ドリブル 48 ( スペードQ )( 6 + 1 )+(本気モード+2)+(シロウサギドリブル+3)=60★
★パルスィ→タックル 47 ( ダイヤQ )( 1 + 5 )+(丑の刻参り+2)=55★*吹っ飛び!
≧2→ てゐ、ドリブル突破! さとりが戻ってない中チャンスに!
パルスィ「食らいなさい……恨符・『丑の刻参り』!」
ズッザアアアアアアッ!!
てゐ「……おっと、その程度の恨みなら安いモンだ! どきな、今の私に近寄るんじゃないよっ!
――『シロウサギドリブル』だッ!」
ドドドドドドドッ……ドゴオオッ!
パルスィ「ぐっ……! ね、妬ましい……!!」
実況「てゐ選手、永琳選手のマークを離れてまでプレスに向かったパルスィ選手を、アッサリ吹っ飛ばしてボールキープ!
そのままさとり選手不在のゴールへと突っ込んでいきます!」
さとり「(万一の備えとして、こいしにはゴールキーパーの位置に立って貰ったけれど……!)」
こいし「(んー、どうしよう。 お姉ちゃんが案外アッサリやられちゃったから、割とすぐに戻って来れそうだし。
ここはタックルに飛び出して、少しでもお姉ちゃんが戻って来る時間を稼いだ方が良いかなぁ〜?)」
先着1名様で、
★こいしの判断→! card★
と書き込んでください。マークで分岐します。
JOKER→イベント発生
ダイヤ・ハート・スペード→こいし「ま、いいや! 一回くらいは私がGKやっても良いよね〜♪」
クラブ→こいし「う〜ん。 ここはタックルだーっ!」
800 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 23:42:52 ID:???
★こいしの判断→
クラブ3
★
801 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 23:42:57 ID:???
★こいしの判断→
スペード9
★
802 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 23:44:00 ID:???
当然全力のパスで抜く!
803 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 23:54:12 ID:???
さとりがいない今ならダイレクトシュートでもいける
無駄に地上戦する必要すらない
804 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 23:56:27 ID:???
キーパーが出てきた?
ロビングシュートの出番だ!
805 :
森崎名無しさん
:2014/11/06(木) 23:57:21 ID:???
ループシュートは本来GKが前に出すぎた隙をつくもの
806 :
森崎名無しさん
:2014/11/07(金) 00:04:13 ID:???
放り込みで鈴仙ちゃんが落としてさよなら
807 :
森崎名無しさん
:2014/11/07(金) 00:09:06 ID:???
そういやここでPKになったら戻ってくるよね・・・
つまり・・・
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