キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【天ぷら】鈴仙奮闘記26【大好きです。】

1 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/06(金) 23:57:19 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。

内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。
また、ストーリーやカードの展開次第で、いくつかのキャプテン森崎のキャラクターも、
それぞれの思惑を持ちながら、幻想郷の住人との交流を通じてサッカーを極めていくことになるでしょう。

他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆
【悩むな】鈴仙奮闘記25【斬れば分かる】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1420820255/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html

☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。

選抜大会で活躍し、全幻想郷代表の一員となる事を目標として来た鈴仙はある日、
自身が『プロジェクト・カウンターハクレイ』のキャプテン候補に選ばれている事を知る。
それは霊夢や紫達幻想郷に敵対し、以て幻想郷の価値観を覆すという壮大な計画。
全幻想郷の一員として戦うか、それとも幻想郷を敵に回すか。 大会後の鈴仙には今、二つの選択肢が設けられていた。

全幻想郷代表選抜大会予選リーグ第3回戦・西行寺亡霊連合との試合を2−0で勝利した永遠亭ルナティックス。
予選リーグを全勝で終え、決勝トーナメントの一位通過が確定した鈴仙達だったが、鈴仙の表情は苦い。
鈴仙の友人にして西行寺亡霊連合のFW・魂魄妖夢の迷いと決意を知ってしまったからだ。
「ただ、強くなりたい」。それだけを願って、野心溢れる政治家・豊聡耳神子の軍門に入ろうとする妖夢の道は、
果たして本当に正しかったのか。鈴仙にも、妖夢本人にも分からぬ問いへの答えは見つからない。
――しかし、鈴仙には立ち止まって友を顧みる猶予すら与えられない。
鈴仙の成長による幻想郷の崩壊を怯える境界の妖怪。その式が今、主の命令を超えて、鈴仙に接触しようとしていた。

746 :森崎名無しさん:2015/02/27(金) 18:10:29 ID:???
>>744 しかし声で間違えてなぜか牙王と一緒に行動する模様、蛇もいるよ!

乙です
そりゃ予定に妖星じゃなく太子様率いる聖徳ホウリューズが勝つと書いてあったからね

ところで妖夢君、ここに果物があるんだがいかがかね?

747 :森崎名無しさん:2015/02/27(金) 20:26:01 ID:???
とりあえず、うちの病院でナンデスさんを治療しておやり
ついでにファミコンジャンプモードに魔改造しておこう(ニヤリ)

748 :森崎名無しさん:2015/02/27(金) 22:52:18 ID:???
今回は前回とは逆にミドルシューターが多い、特に1対1対策が重要
守備は地上戦重視だから妹紅はDFにいらないと見てFWに置いてパスカルをMFでなくDFに置くのもあり
敵に有効な横の揺さぶりを重視するならドリブルパスの上手いパスカルを普通にサイドハーフ起用でもよさそうだけど

749 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 01:32:26 ID:???
こんばんは。
今日も更新……したかったのですが、帰りが遅くなったので、今日はコメント返しのみさせて頂きます。
>>736
乙ロットありがとうございます!
>>737
才レベルについては、決勝トーナメント準決勝(VS聖徳)から上げようと考えています。
行動回数が少なくなった事に対する補充は、
決勝前に予定している、チーム特訓イベントの効果を高める事などで行いたいと考えています。
作中で正式にアナウンスを行います。
>>738-740
高杉は聖徳ホウリューズの一般メンバー内では優秀な部類ですので、結構強いと思います。
>>741
中山さんはそろそろ復帰しますが、とりあえずは中山さん抜きで考えた方が良いと思います。
>>742-745
知略だったら岬も優秀でしょうが、それでもやっぱり神子>>>岬になりそうですね。
盤外戦術についても、もっと面白くできればと思っています。
>>746
乙ありがとうございます。
決勝の相手をぼかしている以外は、基本的に勝ち負けは分かり易くなってます。
>>747
ヘルナンデスの全盛期ですね…w
>>748
戦略考えて下さりありがとうございます。
また試合前ミーティングで、もうすこし詳細な情報も出していければと思います。

それでは、皆さま、また明日よろしくお願いいたします。

750 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 02:29:32 ID:???
乙でした。気候も安定しないのであまり無理しないでください。

それと高杉、センターバックのお前がどうやって「FWの二人とMF一人のトリオ」と連携を取るつもりなんだ。
おバカさんめ、だから変な宗教にハマっちまうんだ……

いきなり仕事ほっぽり出す1/4人前がいたり、
後戻りできない事に気付いてない腹黒がいたり、
ゴール前を放棄する気満々のセンターバックがいたり、
問題児しかいねえ!
この太子、もしかしなくても縛りプレイを好き?
それとも天然でそうするタイプ?

751 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 08:43:00 ID:???
才レベルが上がるのが準決勝からか。個人的には才レベルがあがって
シュート値をあげてから鉢巻を渡したいんだよな。
森崎を打ち破るためにはぎりぎりまでシュート値を上げたかったがさすがに厳しいかな。

752 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 10:04:25 ID:???
乙です。

中山さんは成長限界まで行ってるみたいだし、たしかに頼るとウサギさん達の成長が阻害されるかもしれないね
負けたら元も子もないけど
今試合前に鉢巻渡して、決勝前にドイツ戦に勝って能力値あげる選択肢もあるかな?
もっともこれはドイツ戦で勝利&狂気値管理を求められるやり方だけど

三章からは狂気値なくなる可能性もあるみたいだし
紫洗脳が考えにあるなら、特訓狙いもありか
対象はウサギBちゃんかつかささんかな

その場合狂気値に余裕があれば浮き玉も上げられるかも
印象操作はフェアプレイ精神を覚えれば必要ないかな
一応マリーシア対策になるかもしれないけど、限定的すぎる
レベル3まで上げれるならともかく

三章以降のウサギさん達の出番の可能性はどれくらいかな?

いいこと思い付いた。
ウサギCちゃんを来生のところに修行に出そう
ドリブル大王になって帰ってくるかも

753 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 11:01:39 ID:???
狂気値しだいだけどドイツ戦して勝利した時、全能力+1ってあるけど、
一定値超えていたらあがらない数字とかあるのかな?

754 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 16:16:42 ID:???
ドイツJr.ユースと勝負したい思ってるけど、チーム全員の全能力+1
いくら強いからって、これ程のボーナスもらっていいのだろうか
主人公の全能力+1とモブウサギの全能力+1位で十分なような

755 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 16:46:15 ID:???
布都ももちゃん手駒にしてる辺り太子の見る目と仲間運のなさはお察し

756 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 17:56:13 ID:???
>神子「――友人なんてのは、弱き者が縋りつく幻影に過ぎない。
この世にあるのは全て利害関係と、そうでなければ神経症的な錯乱だけ。
生ける伝説となる私には、そんなもの不要だ!」

こんなことを言うのは仲間や友人と焼き肉でも言って自分の育てていた肉を根こそぎ奪われた
からに違いない

俺も正直家族や友人や仲間が邪魔になる時あるもん
おまけにあいつらホルモン類嫌いなせいで俺頼めないし

757 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 18:30:21 ID:???
太子、その内アプサラスでも作り始めそうだな

758 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 20:09:53 ID:???
こんばんは、今日も更新していきます。
>>750
乙ありがとうございます。
神子の配下が心元ないのは、自分さえいれば問題無いという自信もあるでしょうが、
多分に人的・財的資源に乏しいという事もありますね。
>>752
乙ありがとうございます。
二部以降も名無しウサギが出て来れるかどうかは、愛次第かもですね。
>>755
布都は実は割と真面目で優秀じゃないかと信じてます…

>ドイツ戦の勝利ボーナスについて
ドイツ戦は裏ボス的な強さを想定していまして、勝利はかなり困難です。
……ですが、全選手の全能力値+1というボーナスは、全選手の能力値が低かった当時を反映しての事でもあったので、
ここは少し見直した方が良いかもしれませんね。

次回テンプレにて正式に修正を加えようと思いますが、ドイツ戦での勝利ボーナスは、
【鈴仙の全能力値+1(53が上限)】位にしようと思います。

名無しウサギの能力値についてはかなり難しい判断ですが、この際一律に上昇は無しとさせて頂きます。
その代わり、今後実施予定の仲間の固定強化イベントにて、名無しウサギの成長は優遇すると思います。
(他の仲間は運良くてフラグ回収のみの所を、ウサギはフラグ回収+全能力上昇、みたいな)
意見を聞いての急遽変更となり申し訳ございませんが、ゲームの円滑な進行のため、ご了承願います。

759 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 20:11:40 ID:???

実況「試合終了! 決勝トーナメントの第一回戦は、聖徳ホウリューズが1−0で妖精大連合を下しました!
これまで妖精達の根性と、来生選手とヘルナンデス選手のスーパープレイで快進撃を続けたこのチームも、
やはり豊聡耳神子選手を中心とした、完璧な組織力には敵いませんでした!」

ワアアアアアアアアアアアアッ……パチパチパチパチ……。

実況が普段通りのハイテンションで、試合の総括を行っている。確かにその内容には誤りは無い。
来生の退場というアクシデントは確かに痛手だったが、彼女達の敗因の多くは、基礎的な総合力の不足による所が大きい。
そのため、1−0で聖徳ホウリューズが勝ったという結果も、一見そこまで特筆すべき事では無いように思えるが。
しかし、この場には圧倒的な違和感があると鈴仙は思った。

鈴仙「(――確かに、試合結果そのものはそこまで面白くは無かったかもしれない。
だけど……来生君がDFを吹っ飛ばして退場になったり、最後に神子がフリーキックが決勝点を挙げたり、
そこそこ目立つシーンや面白いシーン。腹立たしいシーンもあった筈なのに。……なのに)」

鈴仙はふと観客席から立ち上がり、ルナティックスメンバーを離れた周囲の人妖の様子を観察する。
思い思いに試合の感想を模範的に語る彼ら彼女らは、至極正常だった。

――つまり、感情の激しいうねりが生じる筈のこのサッカースタジアムにおいて、彼ら彼女らは全て「異常」だった。
鈴仙の周囲の人妖の多くは、感情が無いのに感情がある振りをしている哲学的ゾンビの如く、
思い思いに、それぞれの波長を全く動かさずに行動していた。

輝夜「――感情を操られているわね、こいつら。
自分達のアヤシイプレーを印象に残らなくするために、感情を亡くすよう、仕向けられているんだわ」

輝夜は観客席の反対側を見ながら、直球にそう言った。鈴仙は輝夜の視線を追いかけた。

サッ、サッ……!

こころ「――私って、なんでこんなことしてるんだっけー」

760 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 20:12:51 ID:???
すると、そこには――希薄な感情をしたパステルカラーの少女が、やはりいつかと同じように舞を踊っていた。
周囲には神子の弟子らしい仙人見習いが取り巻いており、簡単に妨害は出来ないようになっている。

鈴仙「秦こころ……。また、あの少女が神子や聖徳ホウリューズの行動をサポートしていたのね。
今度は支持者を増やす為では無く、不支持者を極力出さないように!」

パスカル「……ご立派そうな事をする時は、必要以上に場を盛り上げて、大手を振って行うこと。
やましい事をする時は、ヘタに場を盛り上げず、こっそり行うこと。
――サッカーをパフォーマンスとしてしか見ていない、功利主義の政治家らしい手法だな」

鈴仙の隣に座っていたパスカルもまた、苦言を呈したい様子だった。
サッカーの試合内での実力や策略では無い、いわゆる盤外戦術をも駆使してまで、
徹底的に勝利に固執する聖徳ホウリューズの手法は、
プロの汚い面を知っているパスカルにとってもあまり快い物では無かったらしい。

鈴仙「――やっぱり、聖徳ホウリューズは間違いなく、その実力以上に厄介な相手となりそうね……」

鈴仙はそうポツリとこの試合の総括を呟いてから、ジュースでも飲みに行こうと暢気に立ち上がるが。
その時、鈴仙を呼び止める者が居た。

永琳「……待ちなさい、ウドンゲ。貴女、少し勘違いをしているのでは無くて?」

鈴仙「か、勘違い……?」

それはパスカルでも輝夜でも無く、永琳だった。

761 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 20:14:44 ID:???

永琳「そう、勘違い。貴女は聖徳ホウリューズを警戒しているようだけど。
ルナティックスが優勝を目指すにあたり、それ以上に警戒すべき相手が居るのを忘れている。
その相手とはまさしく――今回対戦する、守矢みらくるずよ」

鈴仙「えっ……!」

永琳は鷹のように鋭い目線でフィールドを外れて、中央にあるVIP席を睨んでいる。
彼女はこの試合の最初から、フィールドの神子達でも無く、観客席のこころでも無く、全く別の人物を警戒していた。
鈴仙を一瞥だにせず、永琳はこう言い放った。

永琳「予言するわ、ウドンゲ。
私達永遠亭ルナティックスは――このままでは、準決勝に駒を進める事すらなく、守矢みらくるずに敗北するでしょうね」

永琳が警戒した人物は、高い位置にあるVIP席から観客を見下していた。
天のように蒼いショートヘアを微動だに動かさず、椅子の上で胡坐をかく長身の女性。
彼女の名は八坂神奈子。乾を操り武を好む日本古来の大神にして、幻想郷最強のDFとしても知られている。

永琳「守矢の毒蛇には精々気を付けなさい、ウドンゲ。あの蛇は――三枚舌よ」

永琳は静かに、しかし彼女らしからぬ物々しさを帯びた声で、鈴仙にそう警告しながら。



永琳「――そう、このままでは……ね」

神子も神奈子も居ない、ただ観客達が固まっている別の方向を向き直して、そう呟いた。

762 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 20:15:46 ID:???
〜12日目午後・固定イベント〜
【決勝トーナメント第1回戦! VS守矢みらくるず】
−守矢スタジアム・ロッカールーム−

――鈴仙の心に若干の不安を残しつつも、ルナティックスの第一回戦の開始時刻が迫りつつあった。
ウサギBから貰っていた、守矢みらくるずの主要選手のデータ表片手に怖々プレゼンを行う鈴仙だが、永琳はあれきり口を開かない。
内心から溢れる不安を少しだけ隠して、鈴仙がホワイトボードに書いた内容はこうだった。

○守矢みらくるず 主要選手データ

洩矢 諏訪子
突破力:A 得点力:A ボールカット:C ゴール前:D スタミナ:A
ドリブル・パス・シュート全てに技を持っている。負傷させたら後が怖い?

東風谷 早苗
突破力:A 得点力:B ボールカット:B ゴール前:C スタミナ:A
奇跡を起こす能力があるが、総合力は西行寺の藍や地霊殿の松山に劣る。ミドルシュートが少し厄介かも。

エル・シド・ピエール
突破力:S 得点力:B ボールカット:A ゴール前:A スタミナ:S
守矢のテクノロジーで幻想入り?全方面において優秀なDMF。ブロックまでできる。

八坂 神奈子
突破力:C 得点力:B ボールカット:A ゴール前:S スタミナ:S
今大会最強DF!?タックル・ブロック・クリアは勿論、距離減衰の無い必殺シュートも恐ろしい。

若島津 健
セーブ力:A 一対一:A 飛び出し:S
仙人の下で修業し、修羅として生まれ変わった。多彩な必殺技を持つが、肝心のサッカーの実力は……?

※注意※
 守矢チームにはこれ以外にも、『ホームタウンディシジョン』を1〜2回程度発動させる危険性アリ。

763 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 20:16:52 ID:???
○守矢みらくるずの予想スタメン布陣

−−@−− @若島津
−B−A− 
C−D−E D神奈子
−−E−− Eピエール
J−−−G
−−I−− I早苗
−−−−−
−−H−− H諏訪子
守矢みらくるず:5−4−1


鈴仙「――と、いう風に。
守矢みらくるずはそのタレントの数こそ5人と、これまで戦って来たどのチームよりも少ないです。
だけどその代わり、一人ひとりの実力が高く、GKからCFまで、きれいな縦のラインが繋がっています。
後は……GKの若島津君を除いて、どの選手も何かしらミドルシュートを持っているのは特徴でしょうか。
それで、えっと、この局面はですね……」

永琳「…………」

永琳は何かを知っているようで、しかし何も語らない。
いつものように横やりすら入れず、鈴仙の話を静かに聞き入っている。
普段は永琳の指摘をやりづらいと思う鈴仙だったが、何も言われないは言われないで結構怖い。

鈴仙「――そ、そんな訳でして。まずは陣形を決めましょう!」

764 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 20:18:19 ID:HdPM3pCk
鈴仙はまず、陣形を決めるにあたり自分の意見をプレゼンする事にした。
たぶんいつもだったら、ここで永琳なりパスカルなりが意見を言ってくれる筈だろう……と、
そんな期待を籠めながら、鈴仙は試合の陣形についてこう提案した。

A:「4−4−2で、バランス良く人を配置して、手広く備えましょう!」
B:「4−3−3で、攻め手を増やして、敵の守備陣を翻弄しましょう!」
C:「5−3−2で、DFに人数を掛けて、敵の一対一とミドルシュートを防ぐのよ!」
D:「5−4−1で、守備と中盤を固めて、確実に決定機を狙っていくのよ!」
E:「3−5−2で、敵の弱点であるタレントの数不足を、中盤の人数で攻略するのよ!」
F:「4−6−0のゼロトップよ! 敵の出方を見つつ遅攻しながら、隙を突いて攻めるのよ!」
G:その他 自由選択枠 人数構成だけでなく、具体的なフォーメーション案がありましたらどうぞ。

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*永琳が何か意味ありげにしていますが、守矢チームのスタメン・主要選手は今>>762-763で示したもので間違いありません。
 その前提で、フォーメーション等考えて下されば幸いです。

765 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:18:45 ID:52V1CJsI
G4−4−2
−−−−−
−H−J− H鈴仙 J妹紅
−−−−−
G−−−F Gてゐ F佳歩
−E−I− EウサギB I永琳
−ACB− AウサギD C慧音 Bパスカル
−−D−− Dつかさ
−−@−− @輝夜

守矢の特徴は縦のラインがとにかく強い。推定55〜58位のミドル持ちが4人。
予選3チームより火力は低い。1対1狙いの展開がきっと多くなるはず。

基本的な対策は敵の中央攻撃、特に1対1が怖いから守備は地上戦最重視。
逆に攻撃はサイド重視で中央をなるべく避けていくのが吉。中央というかピエールを避けやすく。

DFは地上戦重視だから今回は妹紅はお役御免、チーム1のストッパー・パスカルの出番。
SMFは突破力重視で比較的守備軽視にできる部分だから妹紅より佳歩。

766 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:27:26 ID:Dr5bUCgM
左サイドのタレントがいないのが気になるのでそこをドリブルやシュートでついていくならこれ
罠かもしれんが右サイドにやや選手を片寄らせてみた
1VS1が怖いので師匠とパスカルを守備的な行動に

G5−3−2
F−H−− H鈴仙 F佳歩
−−−−− 
−J−−G J妹紅 Gてゐ
−−−−− 
−−I−J I永琳 Jパスカル 
−D−E− DウサギB EウサギC
−B−C− Bつかさ C慧音
−−@−− @輝夜


767 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:28:17 ID:YHDiP9qc
>>765

768 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:29:23 ID:???
いや、どちらかのサイドじゃなくて中央だけなのが今回の相手

769 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:32:22 ID:???
新聞だと若島津の1対1はBのはずだったんだけどつよくなってルー

770 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:33:15 ID:???
もう決まったんだけど
中央をわざわざ相手にするのは防御の時
攻撃時はできるだけ中央を避けたいけど右サイドに寄せたのは左によってきた守備陣を
左→下→右という∇みたいなパス回しで回避していくため

771 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:34:01 ID:???
パスカルとウサギBが逆のほうがよさそうな気もするが、どうかな?

772 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:36:46 ID:???
今回はゴール前のタックルが守備の最重要ポイントだから
代わりに中山がゴール前にでもいない限りはパスカルをDFから外すのはかなり危険だと思うの

773 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 20:38:17 ID:???
>>769
すみません、S〜E評価は数値を基に私の主観で決めているため、同値でも若干ブレます(汗)強くなってはいません。
中西と若島津の一対一は実は同値なのですが、中西をAにしていた…という事情もあります。
出来る限り統一出来るよう今後気を付けます。

774 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:38:24 ID:???
ウサギBとDにしたけど、これでよかったかな?
ぶっちゃけると大差ないからDとCが入れ替えても殆ど影響ないけど

775 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 20:43:27 ID:???
DFは審判買収が怖いから敵の突撃はPAの外でなるべく迎え撃つ
妹紅への縦ポンはCBの高いクリアに加えてオフサイドトラップにも注意

776 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 21:14:47 ID:???
守矢は後半から誰をよぶんでしょうね?きれいなナポレオン?w

777 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 22:00:40 ID:???
>>765

鈴仙「……こんな陣形はどうかしら」

鈴仙はふと思い立って、陣形とともにそこに当てはまるメンバーの名前をホワイトボードに書く事にした。

永遠亭ルナティックス:4−4−2
−−−−−
−H−J− H鈴仙 J妹紅
−−−−−
G−−−F Gてゐ F佳歩
−E−I− EウサギB I永琳
−ACB− AウサギD C慧音 Bパスカル
−−D−− Dつかさ
−−@−− @輝夜

メンバーは相変わらず静かに鈴仙の采配を見守っていたが、
妹紅をFWに、パスカルをCB寄りの位置に並べた時は数人が声を漏らしていた。
それを敢えて無視して、鈴仙は陣形の説明を始めた。

鈴仙「まず、攻撃面から説明します。
守矢みらくるずはタレントが一直線にある以上、横のゆさぶりにどうしても弱い。
ですから、てゐと佳歩をそれぞれ上がり目のSHに置く事で、ドリブル突破は勿論、一対一やシュートも狙えるようにする。
それと、守矢の中盤は、早苗と外界出身のピエール君の二人の存在が大きい。
だから競り勝つ事での中盤省略ができ、かつシュート力の高い妹紅をFWにする事で、少しでも回避できる事を狙います」

佳歩「な、なるほど……(やっぱり、シュートやドリブルだけじゃなくって、フィジカルもFWには大事だもんね……)」

鈴仙とのツートップを密かに望んでいた佳歩だけは、少しだけ残念そうにしていたが、それ以上の反論は無い。
鈴仙は話を続ける。

778 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 22:01:59 ID:???
鈴仙「それで、次は守備面。
Bちゃんから貰ったデータを見る限り、守矢みらくるずはミドルシュートの連発か、一対一で攻めて来る事が予測されます」

輝夜「どっちも私がニガテ目な分野ねぇ……」

鈴仙「――ですが、どっちも撃たせる前、あるいは一対一になる前に止めてしまえば問題ありません。
具体的には、パスカル君の強烈なタックルを利用します」

パスカル「……確かに、俺のタックルは今だったらエイリンさんにも負けない自信はある」

慧音「――私も、拙いながらもタックルは出来る。
無論、30メートル程距離を離して、止められる前に撃って来る場合もあるだろうが……」

輝夜「ま、その位だったら私のパンチングで何とかなるでしょうね。……うん、いいんじゃない、これで」

鈴仙「は、はい。 ありがとうございます……!」

殆どのチームメイトは、鈴仙の説明を聞いて大方納得してくれているようだった。
一方で、気になる永琳の方も……。

永琳「……ご苦労様。ええ――多分、前半だったら、それで充分戦えると思うわ」

鈴仙「は、はい! 頑張ります!(よ、よかった〜。これで怒られてたらどうしようかと思った……。
――でも、前半だったら……? やっぱり師匠、何か知ってるような気がするんだけど……)」

――と、言葉を濁しつつではあるが、特段不満も無く鈴仙の提案を受け入れてくれるのだった。

779 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 22:04:57 ID:HdPM3pCk
永遠亭ルナティックス:4−4−2
−−−−−
−H−J− H鈴仙 910/910 J妹紅 910/910
−−−−−
G−−−F Gてゐ 680/680 F佳歩 800/800
−E−I− EウサギB 540/540 I永琳 900/900
−ACB− AウサギD 510/510 C慧音 750/750 Bパスカル 840/840
−−D−− Dつかさ 660/660
−−@−− @輝夜 730/730

それからミーティングは早々に終わり、鈴仙は残り少なくなった試合までの時間を持て余す。

鈴仙「(――さて。もうちょっと時間があるけれど。何をしてようかしら……?
姫様や師匠に財宝を渡したり、試合中のマークについて話したりは充分出来ると思うけれど……)」

A:メンバーと会話する(選択肢の後に話しかけたいキャラを明記してください。例:A 輝夜)
B:観客席をうろついてみる。
C:特に何もない。試合開始!
D:その他 自由選択枠

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*あと3回まで行動できます。
*自発的に考えて、筋の通ったフォーメーションを発案した事で、永琳印象値が上がります。45→46
 (永琳印象値も高めになって来たので、上昇幅は前より少なめ)

780 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 22:06:31 ID:52V1CJsI
A 輝夜

781 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 22:08:20 ID:JOpLc1Is
A 輝夜

782 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 22:21:52 ID:???
鉢巻渡すつもりかな?

783 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 22:24:23 ID:HdPM3pCk
A 輝夜

輝夜「何かしらイナバ! 言っとくけど私今デイリーの消化で忙しいから!」

鈴仙「(ゲームなのに、毎日やらなくちゃいけない日課を課されるってどうなんだろ。
それって、殆ど仕事と変わりないんじゃ……)」

輝夜はまた例の薄い板を使って、良く分からないゲームをしていた。
ゲームに課されたイベントをこなす事に精一杯になっているのは、
ゲームを遊んでいるというよりゲームに遊ばされているようで、何となく本末転倒な気がする。
――が、折角楽しんでいる人にそんな事を言うのは野暮である。鈴仙は余計な事を言わないようにした。

鈴仙「(――まあ、何か面白そうな話題を振ったら、何かしらリアクションしてくれると思うし。
ここはあまり気にせず、何を話すか考えておきましょうかね)」

鈴仙は輝夜がゲームの結果に一喜一憂する様子を楽しみながら、良い話題を考えた。
その内容は……。

A:「いえ、まあ。特に良い話題なんて無いんですけど」雑談だった。
B:「今日の試合後、一緒に練習しませんか?」練習の誘いだった。
C:「――何のゲームやってるんですか、一体……」ゲームについてだった。
D:「今日の試合、どうなると思います……?」今日の対戦についてだった。
E:「そういえば、手に入れましたよ、あの『バイキングの財宝』!」クエストの報告だった。
F:その他 自由選択枠 ブリッツボールに勧誘したい場合等はこちらで

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

784 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 22:25:25 ID:52V1CJsI


785 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 22:30:58 ID:TgpqLM6U


786 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 22:31:39 ID:DAKFH3xc
D
まだ鉢巻は早いかな。

787 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 22:31:54 ID:???
F 輝夜応援団の新入りをスカウトしましょうと提案する。w

788 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 22:32:40 ID:???
F 菱餅は3-3周回で出ますよ

789 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 23:10:24 ID:HdPM3pCk
E:「そういえば、手に入れましたよ、あの『バイキングの財宝』!」クエストの報告だった。

輝夜「えっ、マジで!」

輝夜はそう言うと薄い板をポンとベンチに置いて鈴仙に向き直った。
どうやらあのゲームは輝夜が何か操作しなくても、勝手にキャラが動いてくれるらしい。

鈴仙「……それで、とりあえず財宝をお渡ししたいんですが」

輝夜「うん。……何かでかい機械らしいけど、あんたのその発言をトリガーに、
私のお宝コレクション! 名付けて姫の財宝《ゲート・オブ・ルナロン》に収納されたから心配しないで!」

鈴仙「そ、そうですか。便利な能力ですね……」

輝夜「まあね! なんならイナバもコレクションに加えてやっても良いわよ!」

鈴仙「いえ、それは遠慮しときます(なんか他の財宝とかと一緒に砲台みたくブン投げられたりとか、
凄いようでいてわりかし雑な扱い受けそうだし……)」

輝夜「そ。――ま、それは良いけれど。 ……ハチマキはどうするの?
元々、このバイキングの財宝を渡した事をもって、ハチマキはあんたが持っていても良い
……って取り決めにはしたけれど、見せる時期までは決めてないから。
今見せるの? また後にするの? どっち?」

鈴仙「ああ、えっと……そうですね(――私は地霊殿の矢車に、いつか手に入れた、
『愛のハチマキ』を渡して欲しいと言われているけど、そのハチマキは難題として姫様にお渡ししようと思っていた。
――だけど、姫様は今渡した『バイキングの財宝』があれば、ハチマキは私が持っていれば良いと言っていた。
そんな話だったわよね。 だから要するに問題は、私がハチマキをいつ、姫様にお見せするかって話なんだけど……」

790 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 23:12:46 ID:HdPM3pCk
今バイキングの財宝を渡したついでに、輝夜に今ハチマキを見せておくか。
……更にいえば、今この場でシュート力+2、最大ガッツ+50というボーナスを享受するか否か。
鈴仙は少しだけ考えて――。

A:「はい。一緒にお見せします」首を縦に振った。(鈴仙のシュート力が+2、最大ガッツが+50され、ハチマキは残ります)
B:「いえ。それはまたの機会に…」首を横に振った。(ハチマキを見せるのは、また次の機会になります)

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*輝夜に『バイキングの財宝』を渡しました。

791 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 23:13:47 ID:uxpsueMI
A

792 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 23:15:39 ID:DAKFH3xc
B
難しくてもシュート値54を目指したいな。

793 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 23:20:29 ID:52V1CJsI
A

794 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 23:20:38 ID:???
今渡す→才レベルが上がったあとにドイツに勝てば54になるんだよね?

795 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 23:35:07 ID:HdPM3pCk
A:「はい。一緒にお見せします」首を縦に振った。(鈴仙のシュート力が+2、最大ガッツが+50され、ハチマキは残ります)

鈴仙「……はい、一緒にお見せします」

輝夜「おっ、中々殊勝な心掛けじゃない。 ……うん、確かに見た。
でも刺繍が「I LIKE YOU」なのは頂けないわねぇ。
それって暗に、「アンタは良い人なんだけど対象外です」って言ってるみたいなモンよ?」

鈴仙「いやでも、LOVEとかにしてヘンな人に勘違いされたらマズいかなぁって」

輝夜「まー、確かに私が貰って『I LOVE YOU』って書いてあったらビリビリにした上で、
『輝夜→(NO THANK YOU)→鈴仙』みたいな関係になってたかもだけど」

ハチマキを見せると、この刺繍付きの布きれにやはり何か価値があるのだろうか、
輝夜はふんふんと頷きながら興味深そうにハチマキを覗き込んで……。

輝夜「ほい、あんがと。多分今あんたが感じた達成感で体力とかキック力とか、
色々なパワーが上がっている筈よ」

――と、適当に鈴仙に言ってのける。そんなバカな、と鈴仙は言おうとも思ったが……。

鈴仙「(――いや。でも本当に、あの灼熱地獄跡の経験が、私の足腰を鍛えてくれたような。
そんな感じはするわね……)」

輝夜の魔力か、それとも鈴仙が単純すぎるが故か。
自身の体力とシュート力について、確かな自信を感じてしまう鈴仙だった。

*鈴仙のシュート力が+2されました。51→53
*鈴仙のシュート力が、現在の才レベルでの限界に達しました。才レベルが上がるまで、これ以上は原則上昇しません。
*鈴仙の最大ガッツが+50されました。910→960
*鈴仙の最大ガッツが950を超えました。これ以上は原則上昇しません。

796 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/28(土) 23:36:25 ID:HdPM3pCk
鈴仙「(なんか今の私、かなり強くなった気がする……!
シュート力もそうだけど、今なら積極的に守備や突破に出て、必殺シュートを乱発しても大丈夫かも!
――さて! 試合まであとちょっとだけど、後は何をしてようかしら?)」

A:メンバーと会話する(選択肢の後に話しかけたいキャラを明記してください。例:A 輝夜)
B:観客席をうろついてみる。
C:特に何もない。試合開始!
D:その他 自由選択枠

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*あと2回まで行動できます。

797 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 23:37:57 ID:JOpLc1Is
A ウサギB

798 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 23:38:04 ID:52V1CJsI


799 :森崎名無しさん:2015/02/28(土) 23:41:57 ID:DAKFH3xc
A ウサギB

800 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 00:03:00 ID:k1G+Pwok
A ウサギB

鈴仙「――ねえねえ、Bちゃん……」

ウサギB「はい、なんですか鈴仙さま」

ウサギBは、いつも通り丁寧で真面目そうに鈴仙に振り返ってくれた。

鈴仙「(……うん。いつものBちゃんね。前の引くほど凄いデータを収集して来たBちゃんとは思えないわ)」

ウサギB「……? どうかしましたか、そんなに私の顔をマジマジと見て」

鈴仙「あ、ああ……いやいや。何でもないけど、ちょっとBちゃんとお喋りして時間を潰そうかと思って」

鈴仙はそう言って、あくまで自然体でウサギBと会話を楽しむ事に意識を集中させる。
……その時点で、既に自然体じゃ無いという指摘は置いといて。鈴仙が考えた話題はこうだった。

A:「別に。ちょっと雑談でもしようと思って」適当に雑談をする。
B:「今日の試合後、一緒に練習してみない?」練習に誘ってみる。
C:「そういえば、ホームタウンディシジョンについてだけど……」ホームタウンディシジョンについて相談してみる。
D:「そういえば新聞で読んだけど、妖怪の山が今大変みたいね……」世間話(?)をする。
E:その他 自由選択枠 ブリッツボールに勧誘したい場合等はこちらで

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

801 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:04:32 ID:XLjeGSHE


802 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:08:41 ID:a82nXHo+
初心者用サッカーブックは自由行動でしか渡せないか
まあ試合前に渡されてもか

D

803 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:10:59 ID:jNRLOycw
C

804 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 00:12:44 ID:???
>>802
あっ、いえ。すみません。渡せます。
輝夜に財宝を渡せるのと同じ理屈で渡せるようにしたいと思っていたのを、選択肢に盛り込むのを忘れていました。
お手数ですが、Eの自由選択枠を利用して選択をお願いします。

805 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:12:45 ID:yHKdbFtk
C

806 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:13:30 ID:XLjeGSHE
Eで初心者用サッカーブックの使用に変更お願いします

807 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:14:47 ID:jNRLOycw
Eで初心者用サッカーブックの使用に変更お願いします

808 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 00:21:13 ID:k1G+Pwok
E:初心者用サッカーブックの使用

鈴仙「そう言えば、Bちゃん。 ちょっとこれを読んでみて欲しいんだけど……」

ウサギB「? 何ですか、この本?」

鈴仙「初心者用のサッカー教本よ。テスト前の詰め込みじゃないけど、ちょっとは役に立つかなって」

ウサギB「なるほど……。いえ、それでしたら折角なので読んでみます」

落ち着いて考えると、試合前に本をどかっと渡されても迷惑な気もしたが、
ウサギBは喜んで本を貰って、その上でロッカールームのベンチに広げて読んでくれた。
データ収集が好きな彼女は、むしろヘタな練習よりもこうした理論を知る方が楽しい……という趣向もあるのかもしれない。
そしてこの行為は、ウサギBの能力向上に少なからず役立っていた。具体的には……。

先着2名様で、

★ウサギBの成長1→ ! card★
★ウサギBの成長2→ ! card★

と書き込んでください。マーク・数値で分岐します。

○○の練習結果のカードのマークが…
ダイヤ奇数/偶数→ドリブル+1/パス+1
ハート奇数/偶数→シュート+1/タックル+1
スペード奇数/偶数→パスカット+1/ブロック+1
クラブ奇数/偶数→せりあい+1/最大ガッツ+10
JOKER→全能力+1+フラグ習得!(習得フラグについては判定)

*今回の練習結果について、現在の能力値が【48】以上の物は上がりません。
 該当する能力の上昇となった場合、【最大ガッツ+10】とみなします。
*今回の練習で上がらない能力値は、ありません。

809 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:21:37 ID:???
★ウサギBの成長1→  クラブ9

810 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:22:33 ID:???
★ウサギBの成長2→ スペード8

811 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:24:13 ID:???
どこを目指す…

812 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 00:38:17 ID:k1G+Pwok
★ウサギBの成長1→  クラブ9 ★
→せりあい+1!
★ウサギBの成長2→ スペード8 ★
→ブロック+1!

一枚一枚ページを丁寧にめくって、ウサギBは本当に熱心に本を読んでくれていた。
そして暫くして、ウサギBは鈴仙に感想を報告してくれたのだが――。

ウサギB「読みました。特に今日は、DFとしての心構えの項をしっかり復習しました!」

鈴仙「あ、あらそう……(――Bちゃんは今日の試合ボランチだし、パスが得意だから、
パスに関する所を読んで欲しかったなー……って、言うのは流石に私のワガママかな。
Bちゃんを育てたいなら、今度、一緒に練習でもした方が効率的かもしれないわね……)」

当初の狙いよりもちょっとだけ外れた所に行ってしまったようであり、鈴仙は少しだけ残念な気持ちになった。
……が、ウサギBの純真な笑顔(と後からの社会的な報復)が怖くて、それ以上何も言えなかった。

*ウサギBのブロックとせりあいが+1されました。

813 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 00:41:22 ID:k1G+Pwok
鈴仙「さあ、試合開始まであと少し! 今のうちにやるべきことはしっかりやっといて、
くれぐれも後悔の無いようにしたいところだけど――そうやって効率を追い求めてると見失うモノもあるから、
世の中ってば中々難しいのよねぇ……」

妹紅「なーにお年寄りみたいな事言ってるのさ鈴仙。そういうのは、せめて私くらいの年になってからじゃないと」

鈴仙「あ、あれ、そうだったかな(妹紅の年が基準だったら、人間は死ぬまで絶対お年寄りみたいな事が言えないですが、それは……)」

A:メンバーと会話する(選択肢の後に話しかけたいキャラを明記してください。例:A 輝夜)
B:観客席をうろついてみる。
C:特に何もない。試合開始!
D:その他 自由選択枠

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*あと1回まで行動できます。

814 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:41:42 ID:XLjeGSHE
B 社会的な報復w

815 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:42:03 ID:hVFpCqmM
B

816 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:43:27 ID:jNRLOycw
A つかさ

ウサギBの好感はあがらないのかな?

817 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 00:55:41 ID:???
そういえば難題をクリアしたけど輝夜の評価値もあがっていないな。

818 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 01:00:27 ID:k1G+Pwok
>>816
アイテムを渡して能力値アップした上に評価値もアップ、だったらゲーム的なメリットが大きすぎるかと思いますし、
前にアイテムを渡した時も同様に処理していたので、今回は評価値アップは無しとします。
>>817
そちらはミスです(汗)輝夜の評価値は大きく上がっております。
難題システム自体のボーナスが、能力値上昇に加えて輝夜の評価値アップも含めているのが理由です。
ややこしい設定&ミスを連発して申し訳ございません。

819 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 01:01:28 ID:???
ハチマキを渡した時大幅上昇するけど、今回見せただけだしね
それとは別に評価が上がるかもしれないけど

820 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 01:02:48 ID:k1G+Pwok

B:観客席をうろついてみる。

鈴仙「……さて。やる事はやったし、先に観客席に行って、知り合いの顔が居ないか探してみようかな……」

鈴仙は一足先にロッカールームを出て、再び満員となったスタジアムの観客席を見回す。
この狭い幻想郷に一体どれだけ居たんだと言わんばかりの人、人、人。……妖怪かもしれないけど。
まさに幻想郷の全ての人妖がこのスタジアムに集まったのではないかと思うほど、スタジアムは人であふれていた。

鈴仙「サッカーというスポーツが、幻想郷にとって大きな存在になりつつある……という事かしら」

思うに、サッカーが流行するまでの幻想郷には、ここまで多くの人妖を取り込んだ娯楽は無かったように思える。
スペルカードルールを利用した弾幕ごっこが辛うじて近いのかもしれないが、
弾幕ごっこにしても、魔力や妖力で弾を大量に撃てないと始まらないし、遊ぶ者も少女しかいない。
いわば、選ばれた者のみのスポーツだった。

鈴仙「でも、サッカーは違う。サッカーはどんな価値観を持った人妖をも夢中にさせ、
どんな生まれや力に関わらず、ボールさえあれば誰でも楽しむ事が出来る……」

そう考えると、サッカーというスポーツは真に素晴らしく、そして恐ろしい。
この観客の熱狂を感じて、鈴仙は永琳や日向の狙い――サッカーで、幻想郷の支配体制に一石を投じる――が、
あながち馬鹿馬鹿しい物では無いと改めて思う。

821 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 01:12:50 ID:k1G+Pwok

鈴仙「――と。色々考え混んでたけれど、あれは……ひょっとして知り合いね!」

鈴仙は観客席の中から知り合いを見つけ、そちらの方へと向かっていった。
その知り合いとは――。

先着1名様で、

★観客席より→ ! card★

と書き込んでください。マーク・数値で分岐します。

JOKER→藍「そうか分かったぞ! 皆が全裸になれば幻想郷が救われる!」チェンジ スッパテンコー
       橙「うわああああああん! いつもの藍さま……かもしれないけど! うわああああああん!!」鈴仙「(知らない子ね…)」
ダイヤ→謎のサッカー少年「おや」鈴仙「――あ、貴方は……!!!」
ハート→霊夢「あら……鈴仙。今日はケガしないでね」鈴仙「あんた……私をバカにしてるでしょ」
スペード→華扇「さあ若島津よ、思い出すのです。この私との修行の日々を……」鈴仙「ヘンな人?が居る……」
クラブ→中西「…………(カリカリ)」鈴仙「あれは西行寺チームにいた中西ね。一人なのかしら……」
クラブA→きれいな謎の向日葵仮面「この試合、50点差は可哀想なので、49点差を目指して下さい!」鈴仙「」

*遅れましたが、>>795で難題イベントをクリアしているので、輝夜の評価値が大きく上がりました。
 (ただし、輝夜に「渡して」はいないので、輝夜に渡す事による「愛のハチマキ」のボーナス効果は得られません)

822 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 01:13:15 ID:???
★観客席より→  ハート5

823 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 01:15:54 ID:???
霊夢さんお久し振り

ジョーカーとクラブAの存在感が
49点も50点も変わらんわ

824 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 01:16:51 ID:???
ダイヤは絶対その人ですよねー

825 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 01:19:52 ID:???
きれいな向日葵仮面がいるなら逆に汚い向日葵仮面もいるのかしら

826 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 01:22:57 ID:???
鈴仙、またしても(?)霊夢と出くわす!
――と、言った所で今日の更新はここまでにしようと思います。
>>794
それで間違いないですが、ドイツはかなり強いです。
元から強いですが、第二章になるにあたって、数点上方修正がされております。
裏ボス的な気持ちで望んで頂ければ幸いです。
>>823
きれいな凌辱だと思います。
>>824
クラブAだと正体は高杉になります(うそです)
>>825
汚い凌辱はちょっと怖いですね……w

それでは、皆さま、本日も遅くまでお疲れ様でした。

827 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 01:23:15 ID:???
どっちもやることは変わりないと思うw

828 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 01:23:50 ID:???
乙ロットー

829 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 01:24:00 ID:???
汚い方はほんとに全行動に吹飛係数がついてそう...

830 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 12:27:34 ID:???
>クラブAだと正体は高杉になります(うそです)
それだけはごかんべんををををををを(土下座)

831 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 20:58:21 ID:???
こんばんは、今日も更新していきます。
>>828
乙ロットありがとうございます!
>>830
さすがに大丈夫ですw

832 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 21:00:16 ID:???
★観客席より→  ハート5 ★
ハート→霊夢「あら……鈴仙。今日はケガしないでね」鈴仙「あんた……私をバカにしてるでしょ」

鈴仙「あっ」

霊夢「……あっ、ってのはヒドいんじゃないの」

鈴仙と目があったのは、大きな赤のリボンで後ろ髪を束ねた大きい目の少女――霊夢だった。
周囲の熱狂にも流されず、年齢らしからぬ達観したような風で妖怪然としているが、
それはたんなるものぐさによるものだと鈴仙は知っていた。
プロジェクト・カウンターハクレイの構想を聞いてはいるが、鈴仙は霊夢自身の事はそこまで嫌いでは無い。
むしろ以前『呪いのハチマキ』の解呪に関するヒントを教えてくれた恩もある。

霊夢「まだ試合前だっていうのに、何一人でぷらぷらしてるのよ。ルナティックスに友達居ないの?」

鈴仙「よ、余計なお世話よ! そういう霊夢だって、今日は一人じゃない!」

霊夢「あら、私は一人じゃないわよ。……ほら、ここに」

霊夢はそう言うと、ヒョイと懐から騒がしい友人を取り出した。
身の丈15センチ程の少女は霊夢の指に摘まれて、忙しなく四肢を動かしている。
永琳が実験動物として飼っているモルモットのようだと、鈴仙は思った。

針妙丸「……ちょっと、そんな雑に摘まないでよー! 服がほつれちゃうじゃない!」

霊夢「こないだ拾ってきた小人……針妙丸って名前らしいわ。
今は当分寄る辺が無いから、ウチに居候させつつ、チームの数合わせに使ってるの」

針妙丸「私は数合わせなんかじゃないよ〜! 小さいからってバカにするな〜〜!!」

直情的な性格らしい針妙丸は、霊夢の言葉に対して怒ってぷらぷら揺れるが、霊夢は全く気にしない。
良いおもちゃにされているようだった。

833 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 21:01:54 ID:k1G+Pwok
鈴仙「……ぷっ。何だかウチのウサギにもこんな感じの子が居るけれど。
霊夢がこんな子と一緒に暮らしてるなんて、ちょっと意外かも」

霊夢「私だって、好きでこんな事してるワケじゃないのよ。
……妖怪やら怪異やら異変やらをぶっ倒すのが、本来の私の仕事なんだし」

そう冷たく言い放つ霊夢だったが、その表情は柔らかい。
こうして話してみると、鈴仙は自分の中での霊夢像と、
今ここで小人とお喋りしている霊夢とでは、少し違ったような印象を受ける。

鈴仙「(なんというか、昔みたいな隙の無い感じじゃなくって。
ちょっとだけ優しくなったような、年相応の女の子っぽくなったような……)」

とはいえ、迂闊な事を言って霊夢の機嫌を損ねたくなかった鈴仙は、
その様子を微笑ましげに見守るだけにとどめる。

鈴仙「(……藍さんの話だと、八雲紫は霊夢に凄く肩入れしているみたいだけど。
そうだとしたら、霊夢も裏では私の事を敵扱いしているのかな。
――色々霊夢には聞いてみたい気もするけれど……)」

霊夢をもっと知りたい欲求と、知ってはいけないような予感とに困惑しながらも、
鈴仙は霊夢(か、じたばたしている針妙丸)に向ける話題を考え出した。その内容は――。

A:「……ねえ、ちょっと一緒にお喋りしてくれない? どうも緊張しちゃって」普通に雑談する。
B:「……守矢みらくるずって、どう思う? なんか色々怪しくって怖いんだけど……」守矢チームについて。
C:「……ねえ。霊夢は――八雲紫についてどう思う?」それとなく、霊夢が紫をどう思っているか。
D:「……午前の試合、どう思った? 神子達って結構ヤバく無いかしら……?」神子の計画について。
E:「……ところで、一体どうやって拾ったのよ、その小人」霊夢と針妙丸との関係について。
F:その他 自由選択枠

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

834 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 21:05:45 ID:XLjeGSHE


835 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 21:06:12 ID:hVFpCqmM
E

836 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 21:07:03 ID:D5kBM91c


837 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 22:42:29 ID:k1G+Pwok
E:「……ところで、一体どうやって拾ったのよ、その小人」霊夢と針妙丸との関係について。

幻想郷の秩序安定を理由に、鈴仙達の奮闘による成長を敵視しているらしい八雲紫。
そんな彼女の暗躍について、霊夢は何か知っているのか。知っていたとして霊夢はどう思っているのか。
鈴仙は質問してみたい衝動に駆られたが、その答えを聞くのが怖い気がした鈴仙は、

鈴仙「……ところで、一体どうやって拾ったのよ、その小人」

――と、文字通り霊夢の掌の上に座っている針妙丸に話題を移す事にした。

霊夢「――ああ。この子はちょっとね。アンタ達は知らなかったかもしれないけれど、
少し前に、私のお祓い棒やら魔理沙の八卦炉やらが暴れ出す異変?みたいなモノが起きててね」

鈴仙「へぇー。知らなかったわ……」

霊夢はそれから簡潔に、道具達が暴れ出す異変とその顛末について教えてくれた。
どうやら話を聞くに、この針妙丸という少女はその異変の首謀者であったが、
参謀役的な天邪鬼に騙されて後ろ盾を失い、霊夢に退治された後は魔力も何もかも失って、
こうして借り暮らしに甘んじているという事だった。

針妙丸「――ま。ホントは魔力も戻って来たから、何時でも一族の住処に戻れるんだけどねー」

霊夢「……って、いう事なのよ。満足した?」

鈴仙「うん、満足したけれど……その参謀役的な天邪鬼って」

鈴仙はここで、前に読んだ新聞記事――天邪鬼が下らない悪戯で逮捕された――を思い出した。
針妙丸は察してくれて、うんうんと頷いて教えてくれた。

838 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 22:43:33 ID:???
針妙丸「そう。あの私を裏切った鬼人正邪はね、ま〜だ何か悪巧みしてるのよ!
なんかSISIとかLISIとか知らないけど、ヘンな一人レジスタンスを結成しちゃって。
中身自体は大した事してないし、悪さをするたび道教の仙人に返り討ちにされてるみたいだけどさ」

鈴仙「へぇ〜。やっぱりアイツが。ヘンな奴なのね……。――って、道教の仙人?」

針妙丸の話にヘンな引っ掛かりを覚えた鈴仙に対し、霊夢が補足してくれた。

霊夢「神子の事よ。あいつ、宗教争いが無くなってからも、ちょくちょく人里に自転車漕いで現れて庶民派アピールしつつ、
さっき言った正邪みたいなチンピラ妖怪を退治して、人里の人間からの支持を貰ってるらしいわよ。
――言いたい事は分かるわ、鈴仙。 ……怪しいわよね?」

鈴仙「……ええ。それって、神子が上手い事天邪鬼を焚き付けて、マッチポンプしてたりとか……?」

霊夢「――証拠は無いけれど。でも、そうだとしたら上手い手段よ。
天邪鬼はダメと言われたら何でもやりたくなるタイプだから、自分の手を汚さず操作しやすい。
神子と鬼人正邪との繋がり――と、いうのは違うけれど。
そうした汚い勢力を手駒にしている可能性も、否定しちゃいけないわね」

針妙丸「そうだよ! ウサギさんも気をつけてね! アイツ、善人顔で擦り寄ってくるけれど、本質は根っからのゲスだから!
最近は裏ルートで下剤を買い集めてるとか聞いたし!」

鈴仙「そ、そうなのね……(――下剤か……。何となく気を付けた方が良いような気しかしないわね……)」

結果として、鈴仙は霊夢と針妙丸との関係を切り口に重要そうな情報を得る事が出来た。
即ち、支持稼ぎの手段としての神子と正邪との繋がり。
そして、正邪が下剤を買い集め何か悪巧みをしているという噂。

鈴仙「とりあえず。次の試合前に、弁当やら下剤やらが出て来た場合は要注意ね……」

*鈴仙が鬼人正邪と神子との繋がりについて情報を得ました。
 更に、聖徳ホウリューズ戦前に発生予定だったマイナスイベントの内容が緩和されました。

839 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 22:44:36 ID:???

−守矢みらくるず・ロッカールーム−

――そして、鈴仙が霊夢や針妙丸と話し込んでいた頃。
守矢みらくるずもまた同様に、フォーメーションについての最終確認を終了せんとしていた。

早苗「……と、言うわけでして。フォーメーションは5−4−1。
GKの若島津さんから、CBの神奈子様。ボランチのピエールさんに、トップ下は私。そしてワントップは諏訪子様です。
攻撃は、蓬莱山輝夜さんの弱点らしい一対一とスタミナ不足を狙う為、ドリブル突破とミドルシュートを織り込みます。
そして守備ですが、恐らく相手はサイドのゆさぶりをしきりに掛けて来るでしょう。
正直、これをされると厳しいのですが……それでも、鈴仙さんさえ抑えれば、充分若島津さん達で完封出来ると思います。
後は――私達の奇跡の力で、何としても勝ちましょう! みなさん!」

守矢みらくるずのキャプテンにして神社の風祝である東風谷早苗がそう言い切ると、
後ろで見ていた主神の八坂神奈子は誇らしげに胸を張りながら拍手をしつつ、チラリと後ろを振り向いて拍手を促す。
機械と魔法仕掛けの人形達、それと何だかんだでお人好しのピエールはつられて拍手をするが、
もう一柱の神である諏訪子と、神をも捨てた修羅である若島津は拍手に応じない。

諏訪子「……神奈子さ。早苗ももう一人前なんだし、そーゆー親バカ良くないと思うよ。 あたしら親じゃないけど」

若島津「……御託は良い。さっさと殺らせろ」

神奈子「アンタ達ねぇ……。早苗が頑張っているんだよ? もうちょっと祝福しろ。これは神託であるぞ」

諏訪子「神に対して神託してどうすんのさ……」

早苗「あ、あの。神奈子様。そんなに褒められても恥ずかしいです……」

840 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 22:45:37 ID:???
神奈子の親馬鹿(親では無いが)に対し、早苗は辟易したようににじり寄る。

神奈子「大丈夫さ、早苗。お前は強い子だからね。
きっと、今日の試合では奇跡を起こしてくれると信じているよ(審判には結構積んだからね)」

早苗「は、はい……」

神奈子「……大丈夫。お前は私達の言う通りにしていれば良いんだよ。
――今まで私達が早苗に対して、何か間違った事を言ったかい?」

早苗「……ありません」

神奈子「うんうん。そりゃあそうだ。なんせ早苗は、私達の自慢の風祝だからね!」

ピエール「……まぁまぁ、カナコさん。
サナエはどうやら緊張しているようだ、あまりそうやってプレッシャーを掛けるのも良くないぞ」

早苗「……いえ。ピエール君、大丈夫。そんな事ないです。
――ええ! 勿論です! 私達は守矢の信仰回復の為、更なる躍進が必要!
この大会で優勝する事で、私達が他より優れている事をアピールしなくちゃなんですから!!」

諏訪子「……早苗。無理してるよね」

早苗「無理してません! 緊張してません! 何言ってるんですか諏訪子様までっ!」

神奈子から与えられる重すぎる期待、諏訪子やピエールの痛々しい気遣いを知りながら、
早苗は無理して明るい声と表情を作った。そして「信仰の敵を打ち滅ぼす!」……と口では豪語する一方で。


早苗「(みじめ、みじめ、みじめ。 ――ああ、私ったら……ほんとうに、みじめ)」

この時の早苗の心情は、最高に惨めだった。

841 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 22:47:00 ID:???
〜回想シーン〜

――早苗は、まだ自分が自分の才能の限界に気付いていなかった頃を思い出す。

早苗「(あの頃はコドモだったなぁ。
ちょっと生まれが特別で、回りの子ども達よりもちょっと勉強やスポーツが出来るからって。
――あの頃の私は、自分が世界で一番優秀で大切な存在だって、間違いなく信じてた)」

あれは、丁度今から一年か二年程前になるだろうか。
早苗が幻想郷に越してくる前に、外の世界であった大きなサッカー大会。その準決勝である。
女子でありながら、自分の中学のどの男子よりも上手かった早苗は、キャプテンを任されていた。
早苗が入部するまでは一回戦止まりだったチームは、今回破竹の快進撃で準決勝まで駒を進めており、
早苗はこれを自分の満ち溢れた才能のお蔭であると確信していた。
――しかし。

早苗「(――でも、あの時私は負けた。マグレや奇跡じゃない、純粋に実力で)」

早苗のチームは、準決勝で当たった県内でも屈指の名門校には勝てなかった。
自分と互角な程優秀なトップ下、堅実なボランチ、突破力に優れたセカンドストライカーにウインガー。
全方面での守備力に優れたセンターバック。そして何より、キャプテンだったセンターフォワードの圧倒的な攻撃力。
悔しくて様々な奇跡を使ってみたものの、基本的な実力差からして違ったため、通用しなかった。

早苗のチームは呆気なく敗北した。5−1という大差で。
――が、これだけならば、早苗もまだ自尊心を保てていたかもしれない。
自分は確かに優秀だった。しかし相手の層が厚すぎた。それに相手は強すぎた。
だから、自分が負けるのもある意味では仕方無い――と、言い訳をする事で。
しかし、早苗にはそんな言い訳すら許されなかった。

842 :森崎名無しさん:2015/03/01(日) 22:48:16 ID:???
どこかで聞いたようなw

843 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 22:49:18 ID:???

早苗「(……でも、もっと悔しかったのは。私達を圧倒したチームが、大会一回戦で。
しかも、優勝候補でもなんでもない普通のチームに、1−5でボロ負けしちゃった事ですよね)」

早苗と互角のトップ下も、堅実なボランチも、圧倒的なCFも何もかも皆が、
全国という舞台では単なる名無し選手か、それ以下でしかなかった事である。
そして、それはつまり、そんな名無し選手に敗北した早苗の才能など、
日本全体で見ればなんら大したことの無いという事を意味していた。

その時から、自信と希望に満ち溢れていた早苗の生活に、少しずつ罅が生じ始めた。

早苗「(幻想郷に行ったのも、今考えてみれば……逃げ出したかったからかもしれない。
中途半端な才能しかない私でも、幻想郷に行けば、また前のような天才少女として輝けるかもしれないって)」

――それから早苗は、神奈子達の言いつけでは無く、自分の意志で幻想郷へと向かう事を決意した。
それはどちらかと言えば、現実からの逃避と言う方が正確だった。
しかし早苗はここでも、現実以上に厳しく、自らの才能の無さに絶望する事になる。
早苗が向かった先の土地には、早苗と同い年で、早苗以上の才能を持ち合わせる少女が居たのだ。
今代博麗の巫女である、霊夢である。
スペルカード勝負、弾幕アクション勝負、サッカー勝負……その全てにおいて早苗は負け続けた。

早苗「(――でも、それから先は余計に惨めだった。霊夢さんは何時でも私より強くて、カッコよくて、皆の人気者で。
神奈子様と諏訪子様の期待を裏切るたびに、お二人が優しい顔をしてくれるのが辛かった!)」

「早苗は私達の自慢の風祝だ」「早苗は早苗のままで良い、霊夢を目指す必要なんてない」
……そんな事を言われる位だったら、「案外大したことない」とか「長野県最強のMF(笑)」とか、
冷たく言われる方がマシだった。

844 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 22:50:47 ID:???
勿論、それを表情に出したりはしない。
早苗は何時でも明るくて、自信に溢れていて、時には信仰目当てに暴走してしまうような。
そんな神奈子達にとって理想の少女であり続けたいと思ったし、それが自分の存在価値であると信じて疑わなかった。

――そうして頑張り続けた早苗の心が折れたのは、昨日の夜の事だった。
夜中、厠に行こうと自室を出た早苗は見てしまったのだ。聞いてしまったのだ。
本殿にて密会を交わす神奈子と……幻想郷の管理者、八雲紫の式の姿を。

神奈子「――金なら幾らでも出す」

そして、神である神奈子が木端妖怪に過ぎぬ紫の式に対して土下座して、こう懇願しているのを。

神奈子「――お願いだ、貴女の力で私達の早苗をどうにか幻想郷代表……いや、それが無理なら。
それが無理ならば、内々裡に進んでいる計画・『リアル・幻想・セブン』の一員に!
どうにか、明日の結果が如何様であろうとも、ねじ込んではくれないだろうか……!」

藍「……金など受け取れません。それに、こんな事せずとも彼女はきっと活躍します。どうにか考え直して――」

神奈子「そんな事言わずに。早苗は私の、いや、私達の希望なんだ……ううっ……!」

神の威厳をかなぐり捨てて、畳に頭を擦り付けて泣きながら、藍にそう哀願する神奈子の姿は、
これまでくすんでいた早苗の自尊心を、決定的に打ち砕くに充分だった。

早苗「(お仕えすべき神にあのような失態を演じさせるなんて。私は、風祝失格です……)」

早苗は大会前の夜、一睡もできずに泣いていた。

845 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 22:57:20 ID:???
〜回想シーン終了〜

――しかし、早苗は悲しい事に強い少女だった。
とっくに自尊心なんて壊れているのに、彼女は今もなお、無理やりに普段の明るい東風谷早苗を演じていた。

早苗「(――だけど。これで倒れたら私は……本当に、神奈子様に見捨てられるかもしれない。
それだけは絶対に許されない事なんだ。そう、これは神が私に与えたもうし試練………!!)
――さあさ、皆! 行きましょう! 神の名の下に勝利するのです! イア! モリヤ!」

目の下のクマを慣れない化粧でごまかして、
早苗は諏訪子やピエールの腕を引っ張り、元気にフィールドへと足を踏み入れる。
それは本人以外にとって痛々しい光景だったが、しかしそんな早苗を支えられる者は居ない。

早苗「イア! モリヤ! イア、イア……きゃっ!」

ズルッ!

ピエール「大丈夫かい?」

……スッ、ガシッ。

早苗「あ、ありがとう、ございます……」

ふらついた早苗はフィールドへと続く階段に足を踏み外し、頭から倒れそうになる。
幸い、ピエールが早苗の身体を抱き留めてくれた事により、早苗は助かった。
しかし、ピエールはこの時、どう見ても無理をしている早苗が居たたまれ無かった。

ピエール「……貴女の気持ちは分かる。その上で言わせてくれ。――決して、無理はするな。貴女には、貴女の生き方がある」

846 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/01(日) 22:58:22 ID:???
――と、抱き留めたままに、彼女の耳元にそっと囁く。しかし、早苗はそんなピエールの思いやりすら惨めだった。
明らかに苛立った声で、早苗はピエールの腕を振り払い、

早苗「そんな事、言われなくても分かってるわよ……」

と、誰にも聞こえないように呟き、再び元の明るい少女に戻ってチームメイトを案内していた。
今の早苗を支えられる者は、やはり誰も居なかったのである。


***


諏訪子「(――早苗の想いに関わらず、私達は勝利しなくちゃいけない。
その為に必要なギミックや仕掛けも、盛りだくさんに準備して来た。でもさ……神奈子)」

そんな中、神奈子と並び守矢神社に祭られている土着神・洩矢諏訪子は、やるせない感情を覚えていた。
蛙のようにしゃがみこんで、稲のように長く輝く金髪を地面に垂らしながら、大きな麦わら帽子を左手で押えて空を見上げて、

諏訪子「(……本当に、良いのかな。あんなにも一生懸命で、あんなにも私達を慕ってくれる早苗を。
私達はその感情すら手玉に取って、都合よく利用しようとしている。 ――私達さ、バチ……当たんないかなァ)」

――と、神でありながら神らしからぬ事を、誰にと言わずぼやくのだった。

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